JP2018153105A - 固定化ポリメラーゼによる修飾ポリヌクレオチド合成法 - Google Patents

固定化ポリメラーゼによる修飾ポリヌクレオチド合成法 Download PDF

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Abstract

【課題】修飾核酸を含むポリヌクレチドを効率よく合成する技術を提供すること。【解決手段】鋳型ポリヌクレオチド、プライマーオリゴヌクレオチド、修飾核酸を含む核酸基質および核酸ポリメラーゼを含む反応液を用いて核酸増幅反応を行う、修飾核酸を含むポリヌクレチドの合成方法であって、前記核酸ポリメラーゼがタグ配列を有し、タグ配列を介して担体に固定化されていることを特徴とする方法。【選択図】図3

Description

本発明は、修飾ポリヌクレオチド合成技術に関する。
近年、疾患に関わる核酸分子が次々に明らかになり、それらを標的とした核酸医薬品の開発が精力的に進められている。核酸医薬品のほとんどは開発中のものも含め、生体内安定性を保持するために化学修飾が施されている。これらの化学修飾核酸は多くの場合、オリゴヌクレオチド固相法によって化学的に合成される。しかし、固相法では、高い純度、収率を達成するために、極めて高度な合成技術を要する。一方、特許文献1にはDNAポリ
メラーゼが電極上の固定支持体に固定化されたバイオセンサが示されている。
WO2015/177862
本発明は、高純度・高収率で修飾核酸を含むポリヌクレオチドを合成するための技術を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、鋳型ポリヌクレオチド、プライマーオリゴヌクレオチド、修飾核酸を含む核酸基質および核酸ポリメラーゼを含む反応液を用いて核酸増幅反応を行う、修飾核酸を含むポリヌクレチドの合成方法において、核酸ポリメラーゼをタグ付きで発現させ、タグを介して担体に固定化して反応を行うことで、高純度かつ高収率で修飾核酸を含むポリヌクレチドを得ることができることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]鋳型ポリヌクレオチド、プライマーオリゴヌクレオチド、修飾核酸を含む核酸基質および核酸ポリメラーゼを含む反応液を用いて核酸増幅反応を行う、修飾核酸を含むポリヌクレチドの合成方法であって、前記核酸ポリメラーゼがタグ配列を有し、タグ配列を介して担体に固定化されていることを特徴とする方法。
[2]タグがビオチンアクセプター配列であり、前記核酸ポリメラーゼはビオチンリガーゼを発現する宿主において産生されたものである、[1]に記載の方法。
[3]修飾核酸がホスホロチオエートまたは下記のKS9である、[1]または[2]に記載の方法。
本発明によれば、固定化核酸ポリメラーゼを用いることで、反応触媒である酵素と、生成物である修飾ポリヌクレオチドの分離を容易にし、さらに、固定化ポリメラーゼは繰り返し反応に用いることができる。化学合成とは異なり、純度、収率ともに向上させた修飾ポリヌクレオチド製造システムが構築できると期待される。
実施例で使用されたAviTag付加DNAポリメラーゼの模式図。 AviTag付加KOD exo(-) ポリメラーゼの精製を示すSDS-PAGE (写真)。左からレーン1. マーカー, 2. 上清, 3. 沈殿物, 4. スルー画分, 5. KOD exo(-) AviTag 1/10, 6. KOD exo(-) AviTag 1/100, 7. KOD exo(-) AviTag 1/1000。 Streptavidin beadsへのKOD exo(-) AviTagの固定化の模式図。 DNAポリメラーゼ固定化ビーズを用いた修飾核酸を基質としたPCRの模式図。 KS9を含む核酸基質を用いたPCRの結果を示す図(写真)。左からレーン1. マーカー(DNAテンプレート), 2. リアクション[1](1回目), 3. リアクション[1](2回目), 4. リアクション[1](3回目), 5. リアクション[2](1回目), 6. リアクション[2](2回目), 7. リアクション[2](3回目), 8. リアクション[3](1回目), 9. リアクション[3](2回目), 10. リアクション[3](3回目)。 KS9を含む核酸基質を用いたPCRの結果を示す図(写真)。左からレーン1. マーカー(DNAテンプレート), 2. ネガティブコントロール(1回目), 3. ネガティブコントロール(2回目), 4. ネガティブコントロール(3回目), 5. リアクション[1](1回目), 6. リアクション[2](2回目), 7. リアクション[3](3回目)。 ホスホロチオエートを含む核酸基質を用いたPCRの結果を示す図(写真)。左からレーン1. マーカー(DNAテンプレート), 2. ネガティブコントロール, 3. ポジティブコントロール, 4. リアクション[1](1回目), 5. リアクション[1](2回目), 6. リアクション[1](3回目), 7. リアクション[2](1回目), 8. リアクション[2](2回目), 9. リアクション[2](3回目)。
以下に本発明を詳しく説明する。
本発明の方法は、鋳型ポリヌクレオチド、プライマーオリゴヌクレオチド、修飾核酸を含む核酸基質および核酸ポリメラーゼを含む反応液を用いて核酸増幅反応を行う、修飾核酸を含むポリヌクレチドの合成方法であって、前記核酸ポリメラーゼがタグ配列を有し、タグ配列を介して担体に固定化されていることを特徴とする方法である。
核酸ポリメラーゼとしては、DNAポリメラーゼやRNAポリメラーゼが挙げられるが、DNA
ポリメラーゼが好ましい。また、PCR反応により増幅を行う場合は耐熱性DNAポリメラーゼが好ましい。より具体的には、Taq DNA ポリメラーゼ(Thermo Fisher Scientific)、Tth DNA ポリメラーゼ(東洋紡)、Vent(exo-) DNA ポリメラーゼ(New England Biolabs)、KOD Dash DNA ポリメラーゼ(東洋紡)などを用いることができる。DNAポリメラーゼはエキソヌクレアーゼ活性を欠失させた変異体が好ましい。
核酸ポリメラーゼはタグ付きの融合タンパク質として発現させ、このタグを介してタグ親和性部分を有するアフィニティ担体に結合させることで、核酸ポリメラーゼを担体に固定化することができる。
また、1μLあたりの核酸ポリメラーゼの固定化量は0.65〜8.8pmolが好ましい。
タグとしては、Hisタグ、グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)タグ、マルトース結合タンパク質(MBP)タグ、Sタグ、プロテインAなどが挙げられ、これに対応する
タグ親和性部分を有するアフィニティ担体としては、コバルト担体、ニッケル担体等の金属キレート担体、グルタチオン結合担体、マルトース結合担体、S-protein結合担体、抗
体結合担体等が挙げられる。
また、タグとしてHAタグ、FLAGタグ、Mycタグ、GFPタグなどを使用し、アフィニティ担体として、抗HA抗体結合担体、抗FLAG抗体結合担体、抗Mycタグ抗体結合担体、抗GFP抗体結合担体等の抗体結合担体を使用してポリメラーゼを担体に固定化することもできる。
また、好ましい態様としては、核酸ポリメラーゼはAviTag(配列番号7)などのビオチンアクセプター配列が付加され、Lucigen社 Expresso ビオチン化タンパク質発現システ
ムのようなビオチンリガーゼを発現する宿主細胞で発現と同時にビオチンがAviTagに結合
した状態で発現され、(ストレプト)アビジン結合担体に固定化される態様が挙げられる。
アフィニティ担体を構成する担体の種類は、核酸ポリメラーゼを固定化でき、修飾核酸を含むポリヌクレオチドの合成反応が阻害されない担体であれば特に制限されないが、具体的には、アガロース、セルロース、セファロースや、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリアクリレート、テフロン、ポリアセタール等が挙げられる。担体の形状も特に制限されないが、例えば、ビーズ、マイクロプレート等が好ましく使用される。また、担体は磁石などで回収可能とするために磁性体を含むことが好ましい。担体にタグ親和性部分(アフィニティ基)を固定化する方法は公知の方法を採用できる。
修飾核酸としては、リン酸結合部位を修飾した核酸(例えば、トリエステル型、ホスホロチオエート型、ホスホロジチオエート型、ホスホロジアミデート型、メチルホスホネート型、メチルホスホノチオエート型の核酸など)、糖部を修飾した核酸(例えば、α−アノマー型、β−アノマー型、ポリアミド核酸(PNA)など)、機能をもった分子と複合化し
た核酸(例えば、色素(アクリジン誘導体など)などのインターカレーターを導入した核酸、光架橋性化合物(ソラレン誘導体など)を導入した核酸など)、その他修飾核酸(LNA、BNAなど)などを例示することができる。
修飾核酸としては、また、WO2013/162026に開示された修飾核酸や、下記の修飾核酸を
使用することもできる。
既知のデオキシウリジン誘導体としては、以下のようなものが挙げられる。
Figure 2018153105
Figure 2018153105
Figure 2018153105
Figure 2018153105
Figure 2018153105
式中、Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、またはアリール基、−COCF基、−COCH基、カルボニルメチルイミダゾール基、−C(=NH)NH、ビオチニル基、各種アミノ酸をアミド結合を介して結合させたもの、又は−(CHN[(CHNH基を示す。)からなる群から選択される置換基である。
また、特開2013-40118号公報に開示された以下のデオキシアデノシン誘導体KS9でもよい。
Figure 2018153105
既知のデオキシアデノシン誘導体としては、以下のようなものが挙げられる。
Figure 2018153105
Figure 2018153105
Figure 2018153105
Figure 2018153105
Figure 2018153105
式中、Rは水素原子、アルキニル基、アルケニル基、アルキニル基、またはアリール基、−COCF基、−COCH基、カルボニルメチルイミダゾール基、−CH(=NH)NH、ビオチニル基、各種アミノ酸をアミド結合を介して結合させたもの、又は−(CHN[(CHNH基を示す。)からなる群から選択される置換基である。
また、特開2005-060240号公報に開示された以下のN6位置換デオキシアデノシン誘導
体でもよい。
Figure 2018153105
式中、Rは−NHXを表し、Xは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、またはアリール基、−COCF基、−COCH基、カルボニルメチルイミダゾール基、−C(=NH)NH、ビオチニル基、各種アミノ酸をアミド結合を介して結合させたもの、又は−(CHN[(CHNH基を示す。)からなる群から選択される置換基である。
また、特開2007-056001号公報に開示された以下の7位置換デアザデオキシアデノシン
でもよい。
Figure 2018153105
デオキシシチジン誘導体としては、特開2005-060240号公報に開示された式xiiのC5位置換デオキシシチジン誘導体が挙げられる。
Figure 2018153105
式中、Rは−NHXを表し、Xは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、またはアリール基、−COCF基、−COCH基、カルボニルメチルイミダゾール基、−C(=NH)NH、ビオチニル基、各種アミノ酸をアミド結合を介して結合させたもの、又は−(CHN[(CHNH基を示す。)からなる群から選択される置換基である。
また、特開2004-238353号公報に開示された式xiiiのC5位置換デオキシシチジン誘導
体でもよい。
Figure 2018153105
式中、Rは−NHXを表し、Xは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、またはアリール基、−COCF基、−COCH基、カルボニルメチルイミダゾール基、−C(=NH)NH、ビオチニル基、各種アミノ酸をアミド結合を介して結合させたもの、又は−(CHN[(CHNH基を示す。)からなる群から選択される置換基である。
さらに、特開2004-238353号公報に開示された式xivのC5位置換デオキシシチジン誘導体でもよい。
Figure 2018153105
式中、Rは−NHXを表し、Xは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、またはアリール基、−COCF基、−COCH基、カルボニルメチルイミダゾール基、−C(=NH)NH、ビオチニル基、各種アミノ酸をアミド結合を介して結合させたもの、又は−(CHN[(CHNH基を示す。)で表される置換基である。
デオキシグアノシン誘導体としては、特開2007-056001号公報に開示された7位置換デアザデオキシグアノシンが挙げられる。
Figure 2018153105
上記のような修飾核酸を1種類以上用い、必要に応じて通常の核酸増幅に用いられる天然型dNTP(dATP、dTTP、dCTP、dGTP)の一種以上を混合して用い、核酸ポリメラーゼによる核酸増幅反応を行う。
なお、本発明の核酸誘導体を用いて合成されるポリヌクレオチドは一本鎖でも二本鎖でもよい。
DNAポリメラーゼなどを用いた核酸合成は、一般的な核酸増幅法にしたがって行うこと
ができる。具体的には、修飾核酸を含む核酸基質、鋳型ポリヌクレオチド及びプライマーオリゴヌクレオチドを含む反応液に担体に固定化された核酸ポリメラーゼを加え、反応プログラムに応じて温度を制御することにより核酸合成を行うことができる。
鋳型DNAとしては、天然のDNA、化学合成したDNA又は天然のRNAを逆転写して形成されたcDNAなどを挙げることができ、その長さは特に制限されないが、例えば、50〜200である

プライマーの配列も鋳型の増幅したい領域の配列によって適宜設計することができる。得られた修飾核酸は必要に応じ、担体と分離、精製される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
KOD exo(-) AviTagの発現
図1に発現させたDNAポリメラーゼの模式図を示す。
KOD exo(-) AviTagは以下のようにして発現させた。
pAviTag C-His Kan Vector DNA(Lucigen)に組み込んだKOD exo(-)遺伝子(WO 2016153053)をBiotin CellF’Chemically Component Cells(Lucigen)に混ぜ、ヒートショック法
によって導入し、LB/Km(30μg/mL)プレートにまいて37℃で静置した。生えてきた
コロニーをLB培地/1%グルコース/Km(30μg/mL)にうえて37℃で振とうした。OD600 0.4〜0.6に到達した時点で20% L-ラムノース,50mM ビオチンを1/100 vol添加し、10%-アラビノースを1/1000 vol添加し、培養温度を30℃に変更して発現誘導を行った。誘
導物質を添加して6時間後に培養液を遠心して上清を除去し、大腸菌を回収した。大腸菌
は−80℃で保存して、精製の際に融解した。
KOD exo(-) AviTagの発現後の精製
発現誘導8時間の培養液を、遠心(3000g, 15分間)を行い、上清(培地)と沈殿物(菌体)に分けた。沈殿物は緩衝液(10mM リン酸ナトリウム, 100mM NaCl, 1mM ジチオトレイトール, 10%グリセロール)に懸濁し、超音波によって菌体を破砕した。破砕溶液は、遠心(8000g, 5分間)して沈殿物と上清に分けた。上清を0.45μm PVDFメンブレンフィルター(Millipore)に通すことで、微粒子を除去した。得られた溶液は、Hitrap Heparin HP Columns (5mL)(GE health care)を用いて、AKTA (GE health care)で精製した。カラムに吸着したKOD exo(-) AviTagについて、緩衝液(10mM リン酸ナトリウム, 100mM NaCl, 1mM ジチオトレイトール, 10%グリセロール)のNaCl濃度を100mM→2Mへ徐々に上げることで、溶出画分にKOD
exo(-) AviTagのピークを得た。溶出画分は、Amicom Ultra4 (30K) (Millipore)を用い
た限外ろ過によって濃縮後、緩衝液の置換を行い、最終的に保存緩衝液(50mM Tris-HCl, 50mM KCl, 50%グリセロール, 0.1% Tween#20, 0.1% Nonidet p40, pH 8.0)に溶解させて-20℃で保存した。KOD exo(-) AviTagの濃度は、ブラッドフォード法によって決定し保存
緩衝液で目的の濃度に希釈して反応に用いた。
KOD exo(-) AviTagの精製後のSDS-PAGE
発現誘導した大腸菌のSDS-PAGE
発現誘導8時間の培養液をサンプリングし、遠心(3000g, 15分間)を行い、上清(培地)と沈殿物(菌体)に分けた。沈殿物は緩衝液(10mM リン酸ナトリウム, 100mM NaCl, 1mM ジチオトレイトール, 10%グリセロール)に懸濁し、超音波によって菌体を破砕した。遠心によって上清と沈殿物に分けた。上清は、トリクロロ酢酸(最終10%)を加え、氷浴中で30分間イ
ンキュベートした。その後、遠心(12000g, 5分間)を行い、タンパク質の沈殿を得た。こ
のタンパク質の沈殿に緩衝液(10mM リン酸ナトリウム, 100mM NaCl, 1mM ジチオトレイトール, 10%グリセロール)とSDS サンプル緩衝液(125mM Tris-HCl, 4% SDS, 50%グリセロール, 0.02%ブロモフェノールブルー, pH 6.8)を加えて、95℃3分間加熱した。沈殿物は、SDSサンプル緩衝液(62.5mM Tris-HCl, 2% SDS, 25%グリセロール, 0.01%ブロモフェノールブルー, pH 6.8)を加えて、95℃3分間加熱した。また、分子量マーカーとしてUnsteined protein ladder Broad range (10-250 kDa)を用いた。KOD exo(-) AviTag精製過程で得られたカラムを通過したスルー画分は、SDS サンプル緩衝液(125mM Tris-HCl, 4% SDS, 50%グリセロール, 0.02%ブロモフェノールブルー, pH 6.8)を加えて、95℃3分間加熱した。
精製後のKOD exo(-) AviTagは、母液から10倍, 100倍, 1000倍希釈を行い、SDS サンプル緩衝液(125mM Tris-HCl, 4% SDS, 50%グリセロール, 0.02%ブロモフェノールブルー, pH 6.8)を加え、95℃3分間加熱した。泳動は、10%SDS-PAGEを用いて、20mA, 45分間, 室温で行った。泳動後、固定化(40%メタノール,10%酢酸)で30分間行い、染色(CBB)を1時間行った後、洗浄(40%メタノール,10%酢酸)30分間行った。
結果
図2のレーン5-7は、精製後のポリメラーゼ(KOD exo(-) AviTag)であるが、レーン2(上清)やレーン3(沈殿物)のバンドと見比べると、シングルバンドとなっており、精製されていることが分かる。
ポリメラーゼの固定化
Streptavidin beadsへのKOD exo(-) AviTagの結合
Streptavidin beadsへのKOD exo(-) AviTagの結合の概要を図3に示した。
[1] 10 μLのStreptavidin Mag Sepharoseを磁石に近づけ集めた後、保存液を除き、1×KOD Dash 添付緩衝液で3回洗浄した。その後、ビーズの結合容量に対して過剰なKOD exo(-) AviTag (1000 μg/μL 6 μL)を加え、1×KOD Dash 添付緩衝液84 μL加えた。30分間、室温で転倒混和を行った。その後、Streptavidin Mag Sepharoseを磁石に近づけ集めた後、上清を除き、1×Tris緩衝液で洗浄を2回行い、1×KOD Dash 添付緩衝液で置換を2回
行った。置換後は、保存緩衝液に入れて-20℃で反応に使用するまで保存した。反応に使
用する際は、1×KOD Dash 添付緩衝液で置換を2回行い、反応に用いた。なお、このStreptavidin Mag Sepharoseの作り方を基準として、KOD exo(-) AviTagの濃度を薄くし、結合量を変えたものを作製した。
[2] 10 μLのStreptavidin Mag Sepharoseを磁石に近づけ集めた後、保存液を除き、1×KOD Dash 添付緩衝液で3回洗浄した。その後、KOD exo(-) AviTag (100 μg/μL 3 μL)を加え、1×KOD Dash 添付緩衝液42 μL加えた。30分間、室温で転倒混和を行った。その後、Streptavidin Mag Sepharoseを磁石に近づけ集めた後、上清を除き、1×Tris緩衝液で
洗浄を2回行い、1×KOD Dash 添付緩衝液で置換を2回行った。置換後は、保存緩衝液に入れて-20℃で反応に使用するまで保存した。反応に使用する際は、1×KOD Dash 添付緩衝
液で置換を2回行い、反応に用いた。
[3] 10 μLのStreptavidin Mag Sepharoseを磁石に近づけ集めた後、保存液を除き、1×KOD Dash 添付緩衝液で3回洗浄した。その後、KOD exo(-) AviTag (10 μg/μL 3 μL)を
加え、1×KOD Dash 添付緩衝液42 μL加えた。30分間、室温で転倒混和を行った。その後、Streptavidin Mag Sepharoseを磁石に近づけ集めた後、上清を除き、1×Tris緩衝液で
洗浄を2回行い、1×KOD Dash 添付緩衝液で置換を2回行った。置換後は、保存緩衝液に入れて-20℃で反応に使用するまで保存した。反応に使用する際は、1×KOD Dash 添付緩衝
液で置換を2回行い、反応に用いた。
[4] 作製したKOD exo(-) AviTagとStreptavidin Mag Sepharoseが、ビオチン-ストレプトアビジン相互作用に結合していることを検証するために、KOD exo(-)を用いてStreptavidin Mag Sepharoseに相互作用させた。10 μLのStreptavidin Mag Sepharoseを磁石に近づけ集めた後、保存液を除き、1×KOD Dash 添付緩衝液で3回洗浄した。その後、KOD exo(-) (1000 μg/μL 3 μL)を加え、1×KOD Dash 添付緩衝液42 μL加えた。30分間、室温で転倒混和を行った。その後、Streptavidin Mag Sepharoseを磁石に近づけ集めた後、上清を除き、1×Tris緩衝液で洗浄を2回行い、1×KOD Dash 添付緩衝液で置換を2回行った。
置換後は、保存緩衝液に入れて-20℃で反応に使用するまで保存した。反応に使用する際
は、1×KOD Dash 添付緩衝液で置換を2回行い、反応に用いた。
固定化ポリメラーゼによるPCR
ビーズを用いたPCRの概要を図4に示す。
実施例1.KOD exo(-) AviTag 固定化ビーズを用いた修飾核酸KS9を含むポリヌクレオチ
ドの合成
・1回目の反応溶液の調製
リアクション[1](酵素: KOD exo(-) AviTag [1])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, dCTP, dATP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mM KS9 2 μL (最終
濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads ([1]) 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
リアクション[2](酵素: KOD exo(-) AviTag [2])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, dCTP, dATP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mM TTP 2 μL (最終
濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads ([2]) 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
リアクション[3](酵素: KOD exo(-) AviTag [2])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, dCTP, dATP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mM KS9 2 μL (最終
濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads ([2]) 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
・反応
TC-312サーマルサイクラー(Techne, Staffordshire, UK )を用いた。
94℃1分間preheatingを行い、94℃ 30秒,54℃ 30秒,74℃ 60秒のサイクルを16回くり返した。サイクル後、74℃, 5分間行い、4℃に冷却した。
・beadsの洗浄
リアクション[1]〜[3]は、Streptavidin Mag Sepharoseを用いているため、PCR反応液か
ら回収した。Streptavidin Mag Sepharoseを磁石に近づけ集めた後、1×KOD Dash 添付緩衝液で3回洗浄し、次の反応へ利用した。
・2回目の反応溶液の調製
リアクション[1](酵素: KOD exo(-) AviTag [1])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, dCTP, dATP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mM KS9 2 μL (最終
濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads ([1]) 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
リアクション[2](酵素: KOD exo(-) AviTag [2])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, dCTP, dATP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mM TTP 2 μL (最終
濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads ([2]) 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
リアクション[3](酵素: KOD exo(-) AviTag [2])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, dCTP, dATP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mM KS9 2 μL (最終
濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads ([2]) 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
・2回目の反応条件
TC-312サーマルサイクラー(Techne, Staffordshire, UK )を用いた。
94℃1分間preheatingを行い、94℃ 30秒,54℃ 30秒,74℃ 60秒のサイクルを16回くり返した。サイクル後、74℃, 5分間行い、4℃に冷却した。
・beadsの洗浄
リアクション[1]〜[3]は、Streptavidin Mag Sepharoseを用いているため、PCR反応液か
ら回収した。Streptavidin Mag Sepharoseを磁石に近づけ集めた後、1×KOD Dash 添付緩衝液で3回洗浄し、次の反応へ利用した。
・3回目の反応溶液の調製
リアクション[1](酵素: KOD exo(-) AviTag [1])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, dCTP, dATP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mM KS9 2 μL (最終
濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads ([1]) 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
リアクション[2](酵素: KOD exo(-) AviTag [2])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×添付緩衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, dCTP, dATP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mM TTP 2 μL (最終濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads ([2]) 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
リアクション[3](酵素: KOD exo(-) AviTag [2])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×添付緩衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, dCTP, dATP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mM KS9 2 μL (最終濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads ([2]) 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
・3回目の反応条件
TC-312サーマルサイクラー(Techne, Staffordshire, UK )を用いた。
94℃1分間preheatingを行い、94℃ 30秒,54℃ 30秒,74℃ 60秒のサイクルを16回くり返した。サイクル後、74℃, 5分間行い、4℃に冷却した。
・PAGEによる確認
PCR反応液を回収し、ウレア色素(7M Urea, 3mM EDTA, 0.1% BPB)を28 μL加え、95℃, 5
分間変性させた。ウェルには、各サンプル2 μLをロードし、泳動を行った。泳動は、200V, 100mA, 35分, 45℃で行った。バンドの確認は、外部レーザー(488nm)を照射して、確
認した。
用いた試薬
KOD exo(-) AviTag
KOD exo(-) AviTag beads
dNTPs (Roche Diagnostics K. K., 日本)
KS9(特開2013-40108号公報)
用いた配列
DNAテンプレート(70 mer)
5′-/6-FAM/TCG CCT TGC CGG ATC GCA GA-(30 random bases)-TGG TCC GTG AGC CTG ACA CC-3′(配列番号1)
DNAプライマー[1] (20 mer)
5′-/6-FAM/TCG CCT TGC CGG ATC GCA GA-3′(配列番号2)
DNAプライマー[2] (20 mer)
5′-GGT GTC AGG CTC ACG ACG GAC CA-3′(配列番号3)
結果
図5では、KOD exo(-) AviTag beadsにおける3回目までの天然型とKS9を用いたPCRの結果
を示した。ビーズへのポリメラーゼの結合量を変えたところ、最も濃いポリメラーゼで処理したビーズ([1])でKS9を用いたPCR反応の結果(レーン2-4)は、1回目では、目的のバン
ドが見られるが、2回目以降では、目的の位置のバンドが薄くなる。3回目では、見られなくなった。最も濃いポリメラーゼ濃度に対して1/20に希釈したポリメラーゼ濃度で処理したビーズ([2])による天然型を用いたPCRの結果(レーン5-7)は、1〜3回目共に、反応が進
んでいた。さらに、1/20に希釈したポリメラーゼ濃度で処理したビーズ([2])によるKS9を用いたPCRの結果(レーン8-10)も、1〜3回目共に、反応が進んでいた。
実施例2.KOD exo(-) AviTag 固定化ビーズとKOD exo(-)ビーズを用いた修飾核酸KS9を
含むポリヌクレオチドの合成
・1回目の反応溶液の調製
ネガティブコントロール(比較例:KOD exo(-)をタグを使用せずにNHSビーズに固定化)
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, dCTP, dATP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mM KS9 2 μL (最終
濃度0.2 mM), KOD exo(-) beads ([4]) 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
リアクション[1](酵素: KOD exo(-) AviTag [2])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, dCTP, dATP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mM KS9 2 μL (最終
濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads ([2]) 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
・反応
TC-312サーマルサイクラー(Techne, Staffordshire, UK )を用いた。
94℃1分間preheatingを行い、94℃ 30秒,54℃ 30秒,74℃ 60秒のサイクルを16回くり返した。サイクル後、74℃, 5分間行い、4℃に冷却した。
・beadsの洗浄
ネガティブコントロールとリアクション[1]は、Streptavidin Mag Sepharoseを用いてい
るため、PCR反応液から回収した。Streptavidin Mag Sepharoseを磁石に近づけ集めた後
、1×KOD Dash 添付緩衝液で3回洗浄し、次の反応へ利用した。
・2回目の反応溶液の調製
ネガティブコントロール
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, dCTP, dATP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mM KS9 2 μL (最終
濃度0.2 mM), KOD exo(-) beads ([4]) 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
リアクション[2](酵素: KOD exo(-) AviTag [2])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, dCTP, dATP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mM KS9 2 μL (最終
濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads ([2]) 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
・反応
TC-312サーマルサイクラー(Techne, Staffordshire, UK )を用いた。
94℃1分間preheatingを行い、94℃ 30秒,54℃ 30秒,74℃ 60秒のサイクルを16回くり返した。サイクル後、74℃, 5分間行い、4℃に冷却した。
・beadsの洗浄
ネガティブコントロールとリアクション[2]は、Streptavidin Mag Sepharoseを用いてい
るため、PCR反応液から回収した。Streptavidin Mag Sepharoseを磁石に近づけ集めた後
、1×KOD Dash 添付緩衝液で3回洗浄し、次の反応へ利用した。
・3回目の反応溶液の調製
ネガティブコントロール
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, dCTP, dATP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mM KS9 2 μL (最終
濃度0.2 mM), KOD exo(-) beads ([4]) 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
リアクション[3](酵素: KOD exo(-) AviTag [2])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, dCTP, dATP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mM KS9 2 μL (最終
濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads ([2]) 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
・3回目の反応条件
TC-312サーマルサイクラー(Techne, Staffordshire, UK )を用いた。
94℃1分間preheatingを行い、94℃ 30秒,54℃ 30秒,74℃ 60秒のサイクルを16回くり返した。サイクル後、74℃, 5分間行い、4℃に冷却した。
・PAGEによる確認
PCR反応液を回収し、ウレア色素(7M Urea, 3mM EDTA, 0.1% BPB)を28 μL加え、95℃, 5
分間変性させた。ウェルには、各サンプル2 μLをロードし、泳動を行った。泳動は、200V, 100mA, 35分, 45℃で行った。バンドの確認は、外部レーザー(488nm)を照射して、確
認した。
用いた試薬
KOD exo(-) AviTag beads
KOD exo(-) beads
dNTPs (Roche Diagnostics K. K., 日本)
KS9(特開2013-40108号公報)
用いた配列
DNAテンプレート(70 mer)
5′-/6-FAM/TCG CCT TGC CGG ATC GCA GA-(30 random bases)-TGG TCC GTG AGC CTG ACA CC-3′(配列番号1)
DNAプライマー[1] (20 mer)
5′-/6-FAM/TCG CCT TGC CGG ATC GCA GA-3′(配列番号2)
DNAプライマー[2] (20 mer)
5′-GGT GTC AGG CTC ACG ACG GAC CA-3′(配列番号3)
結果
図6では、KOD exo(-) AviTag beadsとKOD exo(-) beadsにおける3回目までのKS9を用い
たPCRの結果を示した。KOD exo(-)のAviTagが無い場合のビーズ([4])を用いた反応は、反応が進行しなかった(レーン2-4)。1/20に希釈したポリメラーゼ濃度で処理したビーズ([2])によるKS9を用いたPCRの結果(レーン8-10)は、1〜3回目共に、反応が進んでいた。これ
らの結果からタグ配列を介して担体に固定化された核酸ポリメラーゼを使用することで修飾核酸を含むポリヌクレオチドが効率よく増幅できることが分かった。
実施例3.KOD exo(-) AviTag 固定化ビーズを用いた修飾核酸ホスホロチオエートを含むポリヌクレオチドの合成
・1回目の反応溶液の調製
ネガティブコントロール
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, TTP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 水10 μLを混合した(計20 μL)。
ポジティブコントロール(酵素: KOD exo(-) AviTag beads [1])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, TTP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mMのdATP, dCTP 2 μL (最終濃度0.2 mM),KOD exo(-) AviTag beads [1] 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
リアクション[1](酵素: KOD exo(-) AviTag beads [2])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, TTP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mMのdATPαS, dCTPαS 2 μL
(最終濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads [2] 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
リアクション[2](酵素: KOD exo(-) AviTag beads [2])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, TTP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mMのdATPαS, dCTPαS 2 μL
(最終濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads [2] 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
・反応
TC-312サーマルサイクラー(Techne, Staffordshire, UK )を用いた。
94℃1分間preheatingを行い、94℃ 30秒,54℃ 30秒,74℃ 60秒のサイクルを20, 30回くり返した。リアクション[1]は20サイクル, リアクション[2]は30サイクル
・beadsの洗浄
リアクション[1]〜[2]は、Streptavidin Mag Sepharoseを磁石に近づけ集めた後、1×KOD
Dash 添付緩衝液で3回洗浄し、次の反応へ利用した。
・2回目の反応溶液の調製
リアクション[1](酵素: KOD exo(-) AviTag beads [2])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, TTP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mMのdATPαS, dCTPαS 2 μL
(最終濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads [2] 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
リアクション[2](酵素: KOD exo(-) AviTag beads [2])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, TTP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mMのdATPαS, dCTPαS 2 μL
(最終濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads [2] 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
・反応
TC-312サーマルサイクラー(Techne, Staffordshire, UK )を用いた。
94℃1分間preheatingを行い、94℃ 30秒,54℃ 30秒,74℃ 60秒のサイクルを20, 30回くり返した。リアクション[1]は20サイクル, リアクション[2]は30サイクル
・beadsの洗浄
リアクション[1]〜[2]は、Streptavidin Mag Sepharoseを磁石に近づけ集めた後、1×KOD
Dash 添付緩衝液で3回洗浄し、次の反応へ利用した。
・3回目の反応溶液の調製
リアクション[1](酵素: KOD exo(-) AviTag beads [2])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, TTP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mMのdATPαS, dCTPαS 2 μL
(最終濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads [2] 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
リアクション[2](酵素: KOD exo(-) AviTag beads [2])
1 nMのDNAテンプレート 2μL (最終濃度0.1 nM), 4 μMのDNAプライマー[1] 2 μL (最終濃度400 nM), 4 μMのDNAプライマー[2] 2 μL (最終濃度400 nM), 10×KOD Dash添付緩
衝液 2 μL, 2 mMのdGTP, TTP 2 μL (最終濃度0.2 mM), 2 mMのdATPαS, dCTPαS 2 μL
(最終濃度0.2 mM), KOD exo(-) AviTag beads [2] 2μL, 水6 μLを混合した(計20 μL)。
・反応
TC-312サーマルサイクラー(Techne, Staffordshire, UK )を用いた。
94℃1分間preheatingを行い、94℃ 30秒,54℃ 30秒,74℃ 60秒のサイクルを20, 30回くり返した。リアクション[1]は20サイクル, リアクション[2]は30サイクル
・PAGEによる確認
PCR反応液を回収し、ウレア色素(7M Urea, 3mM EDTA, 0.1% BPB)を28 μL加え、95℃, 5
分間変性させた。ウェルには、各サンプル2 μLをロードし、泳動を行った。泳動は、200V, 100mA, 35分, 45℃で行った。バンドの確認は、外部レーザー(488nm)を照射して、確
認した。
用いた試薬
KOD exo(-) AviTag beads
dNTPs (Roche Diagnostics K. K., 日本)
dATPαS, dCTPαS (Jena Bioscience, ドイツ)
用いた配列
DNAテンプレート(74 mer)
5′-CAG TCC GGA TGC TCT AGA GTG ACT GGT CAA GGC GGG TAC AGG ACA CAA CGA CAC GAA TCT CGT GAA GCC GAG CG-3′(配列番号4)
DNAプライマー[1] (21 mer)
5′-/6-FAM/CGC TCG GCT TCA CGA GAT TCG-3′(配列番号5)
DNAプライマー[2] (23 mer)
5′-/Biotin/CAG TCC GGA TGC TCT AGA GTG AC-3′(配列番号6)
結果
図6では、ホスホロチオエートを含むアプタマーの相補鎖を鋳型としたKOD exo(-) AviTag beadsのPCR反応の結果を示した。KOD exo(-) AviTag beads [2]の20サイクルの結果(レーン4-6)は、使用回数の増加に伴い、目的の位置のバンドが濃くなった。KOD exo(-) AviTag beads [2]の30サイクルの結果(レーン7-9)は、使用回数の増加に伴い、目的の位置のバンドが濃くなり、プライマーもほぼ消費されていた。

Claims (3)

  1. 鋳型ポリヌクレオチド、プライマーオリゴヌクレオチド、修飾核酸を含む核酸基質および核酸ポリメラーゼを含む反応液を用いて核酸増幅反応を行う、修飾核酸を含むポリヌクレチドの合成方法であって、前記核酸ポリメラーゼがタグ配列を有し、タグ配列を介して担体に固定化されていることを特徴とする方法。
  2. タグがビオチンアクセプター配列であり、前記核酸ポリメラーゼはビオチンリガーゼを発現する宿主において産生されたものである、請求項1に記載の方法。
  3. 修飾核酸がホスホロチオエートまたは下記のKS9である、請求項1または2に記載の方法。
    Figure 2018153105
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