JP2018150877A - コンバインドサイクルシステム - Google Patents

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英俊 田口
修 小須田
Osamu Kosuda
修 小須田
引地 巧
Takumi Hikichi
巧 引地
雅章 長井
Masaaki Nagai
雅章 長井
長生 木戸
Osao Kido
長生 木戸
西山 吉継
Yoshitsugu Nishiyama
吉継 西山
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Abstract

【課題】再生熱交換器を含むガスタービン装置を備えたコンバインドサイクルシステムの実現に適した技術を提供する
【解決手段】第1の箱150aは、第1熱交換器140に取り付けられている。第2流路120pは、第1の箱150aの内部に形成された第1の箱内流路150apを有する。第1の箱150aは、第1流路110pから離間している。第1流路を流れる作動流体を第1作動流体と定義し、第2流路120pを流れる作動流体を第2作動流体と定義したとき、第1の箱150aおよび第1熱交換器140は、協働して、第1作動流体から熱を回収して第2作動流体を加熱する第1の第2熱交換器190aを構成している。
【選択図】図5

Description

本開示は、コンバインドサイクルシステムに関する。
ガスタービン装置について、種々の検討がなされている。特許文献1には、ガスタービン装置を備えたコンバインドサイクルシステムが記載されている。特許文献2には、再生熱交換器を含むガスタービン装置が記載されている。
特開2013−76401号公報 国際公開第2011/152049号
本発明者らは、再生熱交換器を含むガスタービン装置を備えたコンバインドサイクルシステムの実現に適した技術を検討した。
すなわち、本開示は、
第1作動流体が流れる第1流路と、
第2作動流体が流れる第2流路と、
前記第1流路上に現れる圧縮機と、
前記第1流路上に現れる燃焼器と、
前記第1流路上に現れるタービンと、
前記圧縮機と前記タービンとを連結する回転軸と、
前記第1流路を構成する被加熱流路と、前記第1流路を構成する熱回収流路を含む第1熱交換器と、
前記第1熱交換器に取り付けられるとともに、前記第2流路を構成する第1の箱内流路を含む、第1の箱と、を備え、
前記圧縮機、前記被加熱流路、前記燃焼器、前記タービン、および前記熱回収流路は、前記第1流路上においてこの順に現れ、
前記第1の箱は、前記第1流路から離間しており、
前記第1熱交換器は、前記熱回収流路における前記第1作動流体から熱を回収して前記被加熱流路における前記第1作動流体を加熱し、
前記第1の箱および前記第1熱交換器は、協働して、前記第1作動流体から熱を回収して前記第2作動流体を加熱する第1の第2熱交換器を構成している、コンバインドサイクルシステムを提供する。
本開示に係る技術は、再生熱交換器を含むガスタービン装置を備えたコンバインドサイクルシステムの実現に適している。
実施形態に係るコンバインドサイクルシステムの構成図 第1熱交換器の斜視図 第1作動流体が第1熱交換器を流れる様子を説明するための図 第1作動流体が第1熱交換器を流れる様子を説明するための図 第2熱交換器の斜視図 第2作動流体が箱の内部を流れる様子を説明するための図 変形実施形態に係る第2熱交換器を説明するための図 変形実施形態に係る第2熱交換器を説明するための図 変形実施形態に係る第2熱交換器を説明するための図 変形実施形態に係る第2熱交換器を説明するための図 コンバインドサイクルシステムの構成図 ガスタービン装置の構成図
(本発明者らによる知見:コンバインドサイクルについて)
コンバインドサイクルと称される複合機関が知られている。この複合機関では、ある熱機関(上位機関)により出力が得られる。上位機関の排熱は、別の熱機関(下位機関)の熱源として利用される。こうして、下位機関は駆動される。コンバインドサイクルによれば、熱エネルギーを有効に利用することができる。上位機関としては、ディーゼルエンジン、ガスエンジン、ガスタービンなどを用いた発電機関が例示される。下位機関としては、蒸気タービン、ボイラなどを駆動する機関が例示される。
ガスタービン機関(ガスタービンを用いた発電機関)の排気温度は高温である。このため、ガスタービン機関は、コンバインドサイクルの上位機関として好適に利用され得る。ガスタービン機関の排気を大気に放出する排気管の途中に熱交換器を設けることにより、この排気の熱を回収することができる。回収された熱は、下位サイクルで利用される。一例では、回収された熱は、ランキンサイクルを用いる蒸気タービン発電機を駆動する。このようにすれば、下位サイクルにおいて、電力を出力することができる。別例では、回収された熱は、温水を得るためのボイラを駆動する。このようにすれば、下位サイクルにおいて、温熱(具体的には温水)を出力することができる。
ガスタービン装置を備えたコンバインドサイクルシステムの一例を図9に示す。
図9に示すコンバインドサイクルシステム800では、上位サイクル(上位機関)810と、下位サイクル(下位機関)820と、が形成されている。コンバインドサイクルシステム800では、第1流路810pおよび第2流路820pが形成されている。以下では、第1流路810pを流れる作動流体を第1作動流体と称する。第2流路820pを流れる作動流体を第2作動流体と称する。
上位サイクル810では、第1作動流体が、圧縮機811、燃焼器813およびタービン814をこの順に流れる。回転軸818により、電動発電機815、圧縮機811およびタービン814は連結されている。圧縮機811、燃焼器813、タービン814、電動発電機815および回転軸818は、ガスタービン装置(ガスタービン機関)810gを構成する。
下位サイクル820では、第2作動流体が、ポンプ821、蒸発器(排熱回収熱交換器)822、タービン824、凝縮器(熱交換器)827およびポンプ821をこの順に流れる。回転軸828により、ポンプ821および電動機826は連結されている。回転軸829により、タービン824および発電機825は連結されている。蒸発器822には、上位サイクル810のタービン814を通過した第1作動流体が流れ込む。蒸発器822は、この第1作動流体から熱を回収し、第2作動流体を加熱する。このようにして、上位サイクル810で利用されなかった熱(タービン814の排気の熱)が、下位サイクル820で利用される。ポンプ821、蒸発器822、タービン824、凝縮器827、発電機825、電動機826、回転軸828および回転軸829は、蒸気タービン装置820sを構成する。
コンバインドサイクルは、設備設置面積を広くとれる大規模火力発電所で利用されたり、地域コージェネレーションシステムなどの大型ガスタービン発電機を使用する施設で利用されたりしている。
上述のように、コンバインドサイクルにおいては、排熱回収熱交換器は、上位サイクルの排気(第1作動流体)から熱を回収し、下位サイクルの作動流体(第2作動流体)を加熱する。このような熱交換を行うためには、熱交換器の高温側の流路に上位サイクルの排気を導入する必要がある。しかし、このようにすると、上位サイクルの排気系圧力損失が増大する。排気系圧力損失の増大に伴う上位サイクルの性能低下分を補償するためには、例えば、上位サイクルの設計点条件(燃焼器における燃焼圧、燃焼温度など)を調整することが考えられる。また、この補償のためには、上位サイクルの構成要素の一部(タービンなど)の設計を調整することも考えられる。また、上位側の性能低下を許容しつつ、コンバインドサイクルシステム全体としての性能が最大となるようにコンバインドサイクルシステムを設計することも考えられる。
(本発明者らによる知見:再生ブレイトンサイクルについて)
ガスタービン機関の作動サイクルはブレイトンサイクルと称される。ブレイトンサイクルは、断熱圧縮過程と、定圧燃焼過程と、断熱膨張過程と、を有する。ブレイトンサイクルを基本とした複数の派生サイクルが存在する。これらの派生サイクルは、基本となるブレイトンサイクルよりも効率を改善させることを主目的としたものである。派生サイクルには、再生ブレイトンサイクルがある。再生ブレイトンサイクルでは、タービンからの排気と圧縮機から吐出された作動流体との間で熱交換が行われる。再生ブレイトンサイクルによれば、圧縮機から吐出された作動流体の熱量を大きくすることができる。つまり、タービン入口温度を設計時に定めた所定値にするための燃料の流量を削減できる。再生ブレイトンサイクルによれば、単純ブレイトンサイクルに比べ、熱効率を高めることができる。
再生ブレイトンサイクルは、再生熱交換器を用いることによって実現され得る。再生熱交換器を含むガスタービン装置の一例を図10に示す。
図10に示すガスタービン装置910gでは、第1流路910pが形成されている。以下では、第1流路910pを流れる作動流体を第1作動流体と称する。ガスタービン装置910gでは、第1作動流体は、圧縮機911、再生熱交換器940の被加熱流路941、燃焼器913、タービン914および再生熱交換器940の熱回収流路942をこの順に流れる。回転軸918により、電動発電機915、圧縮機911およびタービン914は連結されている。
再生熱交換器940は、熱回収流路942における第1作動流体から熱を回収し、被加熱流路941における第1作動流体を加熱する。これにより、被加熱流路941から流れ出る第1作動流体の温度を高めることができる。つまり、燃焼器913に流入する前に、第1作動流体を予熱することができる。燃焼器913における燃料消費を抑制することができる。このようにして、再生熱交換器940は、ガスタービン装置910gの熱効率を向上させる(燃費をよくする)。
上述のとおり、再生ブレイトンサイクルでは、タービンの排気から熱を取り出し、圧縮機から吐出された作動流体を加熱する。このような熱交換を行うために、通常は、タービンの下流側に再生熱交換器の熱回収流路が形成される。作動流体が熱回収流路を通過するときには、圧力損失が生じる。このため、タービンの背圧が高くなる。すなわち、単純ブレイトンサイクルに基づく(つまり、再生熱交換器を用いない)ガスタービン装置に比べると、再生ブレイトンサイクルに基づくガスタービン装置では、タービンの背圧が高くなり、タービンの膨張比が圧力損失分低下する。膨張比の低下は、タービンの出力および効率に影響する。
以上の説明から理解されるように、再生ブレイトンサイクルを採用すればガスタービン装置の性能(特に熱効率)が常に向上するというわけではない。すなわち、タービンの排気が高温であり、かつ再生熱交換器における圧縮機吐出側への伝熱量が十分に確保されている場合には、再生熱交換器における熱交換のメリットが、再生熱交換器における圧力損失によるタービン性能低下というデメリットを上回る。つまり、単純ブレイトンサイクルに比べ、再生ブレイトンサイクルは、熱効率の観点から有利となる。これに対し、再生熱交換器における圧力損失が大きい場合には、タービンの背圧が大幅に上昇しタービンの膨張比が大幅に低下する。この場合、単純ブレイトンサイクルに比べ、再生ブレイトンサイクルは、熱効率の観点から有利ではない、あるいは不利となることがある。ガスタービン装置の性能を向上させるためには、再生熱交換器を含め、ガスタービン装置を適切に設計する必要がある。
ところで、再生熱交換器の製造には高い技術を要する。すなわち、再生熱交換器には、タービンから排出された高温の作動流体(排気)が流れ込む高温側入口(熱回収流路942の入口)と、圧縮機から吐出された低温の作動流体が流れ込む低温側入口(被加熱流路941の入口)とがある。一例では、高温側入口における作動流体の温度は600℃〜700℃であり、低温側入口における作動流体の温度は180℃〜250℃である。両流体間の大きな温度差は、再生熱交換器の構造部材(伝熱面を構成する構造部材を含む)に大きな温度勾配を生じさせる。この大きな温度勾配は、再生熱交換器の構造部材に大きな熱応力を生じさせる。この熱応力によって再生熱交換器が破損しないようにするには、再生熱交換器の製造に関する相応の技術力が必要となる。
(本発明者らによる知見:コンバインドサイクルに関する技術と再生ブレイトンサイクルに関する技術の組み合わせについて)
本発明者らは、コンバインドサイクルに関する技術と再生ブレイトンサイクルに関する技術とを組み合わせることを検討した。
この組み合わせは、コンバインドサイクルシステム800のガスタービン装置810gをガスタービン装置910gに置き換えることによって実現される。しかし、この置き換えにより得られるコンバインドサイクルシステムでは、タービン914の背圧が大幅に高くなり易い。なぜなら、第1作動流体の流路のうちタービン914の下流側の位置に、蒸発器822のみならず再生熱交換器940が存在することとなるためである(上述のとおり、蒸発器および再生熱交換器の両方が、タービンの背圧を上昇させる)。これら両方によって生じる高い背圧は、タービン914の流量を大幅に低下させ、ガスタービン装置910gの熱効率を大幅に低下させるおそれがある。上述のように再生熱交換器などの上位サイクルの構成要素の設計を調整したり上位サイクルの設計点条件を調整したりあるいはコンバインドサイクルシステム全体としての性能が最大となるような設計をしたりしても、システム全体としての性能を向上させるのは容易ではない。
また、温度勾配による再生熱交換器の破損が生じ難くなるように、コンバインドサイクルシステムを構成することが望まれる。
以上を考慮し、本発明者らは、再生熱交換器を含むガスタービン装置を備えたコンバインドサイクルシステムの実現に適した技術を提供することを目指した。具体的に、本発明者らは、再生熱交換器によるタービンの背圧上昇回避に適しており、しかも、再生熱交換器の破損を防止することに適した技術を提供することを目指した。
すなわち、本開示の第1態様は、
第1作動流体が流れる第1流路と、
第2作動流体が流れる第2流路と、
前記第1流路上に現れる圧縮機と、
前記第1流路上に現れる燃焼器と、
前記第1流路上に現れるタービンと、
前記圧縮機と前記タービンとを連結する回転軸と、
前記第1流路を構成する被加熱流路と、前記第1流路を構成する熱回収流路を含む第1熱交換器と、
前記第1熱交換器に取り付けられるとともに、前記第2流路を構成する第1の箱内流路を含む、第1の箱と、を備え、
前記圧縮機、前記被加熱流路、前記燃焼器、前記タービン、および前記熱回収流路は、前記第1流路上においてこの順に現れ、
前記第1の箱は、前記第1流路から離間しており、
前記第1熱交換器は、前記熱回収流路における前記第1作動流体から熱を回収して前記被加熱流路における前記第1作動流体を加熱し、
前記第1の箱および前記第1熱交換器は、協働して、前記第1作動流体から熱を回収して前記第2作動流体を加熱する第1の第2熱交換器を構成している、コンバインドサイクルシステムを提供する。
本開示に係る技術は、再生熱交換器を含むガスタービン装置を備えたコンバインドサイクルシステムの実現に適している。
本開示の第2態様は、第1態様に加え、
前記第1熱交換器に取り付けられるとともに、前記第2流路を構成する第2の箱内流路を含む、第2の箱をさらに備え、
前記第1熱交換器は、互いに対向する第1の側壁および第2の側壁を有し、
前記第1の箱は、前記第1の側壁に取り付けられており、
前記第2の箱は、前記第2の側壁に取り付けられており、
前記第2流路は、分岐点と、合流点と、前記分岐点と前記合流点とを接続する2つの流路と、を有し、
前記第1の箱内流路は、前記2つの流路の一方を構成し、
前記第2の箱内流路は、前記2つの流路の他方を構成し、
前記第2の箱は、前記第1流路から離間しており、
前記第2の箱および前記第1熱交換器は、協働して、前記第1作動流体から熱を回収して前記第2作動流体を加熱する第2の第2熱交換器を構成しているコンバインドサイクルシステムを提供する。
第2態様では、第1の側壁に第1の箱が取り付けられ、第2の側壁に第2の箱が取り付けられ、これらの箱の内部を第2作動流体が流れる。このようにすれば、これらの側壁の一方が他方に比べて大きく熱膨張して第1熱交換器が破損する事態を回避し易い。
本開示の第3態様は、第1態様または第2態様に加え、
前記第1熱交換器は、互いに対向する第1の側壁および第2の側壁を有し、
前記被加熱流路は、前記第1の側壁および前記第2の側壁の間で拡がる複数の被加熱層を有し、
前記熱回収流路は、前記第1の側壁および前記第2の側壁の間で拡がる複数の熱回収層を有し、
複数の前記被加熱層および複数の前記熱回収層は、並び方向に互い違いに並べられているコンバインドサイクルシステムを提供する。
第3態様の第1熱交換器によれば、熱回収流路における第1作動流体と被加熱流路における第1作動流体との間の熱交換を効率的に行うことができる。
本開示の第4態様は、第3態様に加え、
前記第1の側壁は、隣り合う1つの前記被加熱層および1つの前記熱回収層の組み合わせである一対の層に露出しており、
前記第1の箱は、前記第1の側壁に取り付けられており、
前記第1の側壁は、前記並び方向についての前記一対の層における前記被加熱層および前記熱回収層の間の位置に、溶着された部分を有し、
前記第1の箱は、前記並び方向について、前記溶着された部分を跨いで拡がっているコンバインドサイクルシステムを提供する。
第4態様によれば、溶着された部分の破断および分離を回避し易い。
(i)前記被加熱流路は、前記被加熱流路の入口を複数の前記被加熱層の各々に接続する導入流路を有し、前記導入流路は、前記並び方向に沿って延びており、前記第1の側壁は、前記導入流路および複数の前記被加熱層に露出しており、前記導入流路に沿って前記第1熱交換器の内部を前記被加熱流路の入口から遠ざかっていく方向を前記導入流路の進行方向と定義したとき、前記第1の箱内流路の入口は、前記第1の箱内流路の出口に比べ、前記導入流路の前記進行方向側に位置している、または、
(ii)前記被加熱流路は、前記被加熱流路の出口を複数の前記被加熱層の各々に接続する導出流路を有し、前記導出流路は、前記並び方向に沿って延びており、前記第1の側壁は、前記導出流路および複数の前記被加熱層に露出しており、前記導出流路に沿って前記第1熱交換器の内部を前記被加熱流路の出口に近づいていく方向を前記導出流路の進行方向と定義したとき、前記第1の箱内流路の入口は、前記第1の箱内流路の出口に比べ、前記導出流路の前記進行方向側に位置しているコンバインドサイクルシステムを提供する。
第5態様によれば、導入流路または導出流路における第1作動流体を複数の被加熱層の2つの最外層のうちの一方から他方に近づいていくように流しつつ、第1の箱内流路における第2作動流体を上記他方から上記一方に近づいていくように流し易い。このため、第5態様によれば、第1作動流体と第2作動流体との間の熱交換が効率的に行われ易い。また、このようにすれば、第1の側壁における温度勾配を緩和し易い。
本開示の第6態様は、第3〜第5態様のいずれか1つに加え、
前記被加熱流路は、前記被加熱流路の入口を複数の前記被加熱層の各々に接続する導入流路と、前記被加熱流路の出口を複数の前記被加熱層の各々に接続する導出流路と、を有し、
前記導入流路および前記導出流路は、前記並び方向に沿って延びており、
前記第1の側壁は、複数の前記被加熱層に露出しており、
前記第1の側壁から前記第2の側壁に向かう直線が延びる方向をスパン方向と定義し、前記スパン方向および前記並び方向に直交する方向を直交方向と定義したとき、前記導入流路は、前記導出流路に比べ、前記直交方向の一方側に位置しており、
前記第1の箱内流路の入口は、前記第1の箱内流路の出口に比べ、前記直交方向の他方側に位置しているコンバインドサイクルシステムを提供する。
第6態様によれば、複数の被加熱層における第1作動流体を直交方向の一方側から他方側へと流しつつ、第1の箱内流路における第2作動流体を直交方向の他方側から一方側へと流し易い。このため、第6態様によれば、第1作動流体と第2作動流体との間の熱交換が効率的に行われ易い。また、このようにすれば、第1の側壁における温度勾配を緩和し易い。
本開示の第7態様は、第1〜第6態様のいずれか1つに加え、
前記第1熱交換器は、互いに対向する第1の側壁および第2の側壁を有し、
前記第1の箱は、前記第1の側壁に取り付けられており、
前記第1の側壁は、前記熱回収流路に露出しており、
前記第1の側壁から前記第2の側壁に向かう方向に沿って観察したとき、前記第1の側壁の50%以上の領域が前記第1の箱と重なり合っているコンバインドサイクルシステムを提供する。
本開示の第8態様は、第1〜第6態様のいずれか1つに加え、
前記第1熱交換器は、互いに対向する第1の側壁および第2の側壁を有し、
前記第1の箱は、前記第1の側壁に取り付けられており、
前記第1の側壁は、前記熱回収流路に露出しており、
前記第1の側壁から前記第2の側壁に向かう方向に沿って観察したとき、前記第1の側壁の50%未満の領域が前記第1の箱と重なり合っており、前記熱回収流路の入口と前記第1の箱との間隔は、前記熱回収流路の出口と前記第1の箱との間隔に比べて小さいコンバインドサイクルシステムを提供する。
本開示の第9態様は、第1〜第6態様のいずれか1つに加え、
前記第1熱交換器は、互いに対向する第1の側壁および第2の側壁を有し、
前記第1の箱は、前記第1の側壁に取り付けられており、
前記第1の側壁は、前記熱回収流路に露出しており、
前記第1の側壁から前記第2の側壁に向かう方向に沿って観察したとき、前記第1の側壁の50%未満の領域が前記第1の箱と重なり合っており、前記熱回収流路の出口と前記第1の箱との間隔は、前記熱回収流路の入口と前記第1の箱との間隔に比べて小さいコンバインドサイクルシステムを提供する。
第7態様は、第1作動流体と第2作動流体との間の熱交換量を大きくすることに適している。第8態様によれば、第7態様に比べ、同熱交換量が過度に大きくなることを防止し易い。第9態様によれば、第7態様および第8態様に比べ、第1作動流体と第2作動流体との間の熱交換量が過度に大きくなることを防止し易い。第8態様によれば、第7態様に比べ、熱回収流路における第1作動流体と被加熱流路における第1作動流体との間の熱交換を効率的に行うことができる。第9態様によれば、第7態様および第8態様に比べ、熱回収流路における第1作動流体と被加熱流路における第1作動流体との間の熱交換を効率的に行うことができる。第8態様および第9態様は、第7態様に比べ、第1の箱の小型化(つまり第1の第2熱交換器の小型化)の観点から有利である。第8態様および第9態様は、第7態様に比べ、第1熱交換器および第1の箱の総露出面積を低減させて周囲の雰囲気への熱逃げ損失(放熱損失)を低減させる観点から有利である。第8態様によれば、第9態様に比べ、第1の側壁のうち高温になり易い部分が集中的に冷却され易く、従って第1の側壁の温度勾配が低減され易い。
本開示の第10態様は、第1〜第9態様のいずれか1つに加え、
前記第1熱交換器は、互いに対向する第1の側壁および第2の側壁を有し、
前記第1の箱は、前記第1の側壁に取り付けられており、
前記第1の側壁および前記第1の箱は、同じ材料を有するコンバインドサイクルシステムを提供する。
第1の側壁および第1の箱が同じ材料を有していれば、これらの熱膨張を予想し易い。このため、第10態様によれば、第1熱交換器および第1の箱の設計が容易となる。
本開示の第11態様は、第1〜第10態様のいずれか1つに加え、
前記第2流路上に現れるランキンサイクルを用いた発電装置を備え、
前記第2流路は、前記ランキンサイクルを構成し、
前記第1の第2熱交換器は、前記ランキンサイクルに用いられる蒸発器として機能する、コンバインドサイクルシステムを提供する。
第11態様によれば、第2作動流体を用いたランキンサイクルを構成できる。
本開示の第12態様は、第1〜第10態様のいずれか1つに加え、
前記第2作動流体は、水であり、
前記第1の第2熱交換器は、前記水を加熱するボイラとして機能する、コンバインドサイクルシステムを提供する。
第12態様によれば、第2作動流体を用いて湯を沸かすことができる。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されない。
図1に、本実施形態のコンバインドサイクルシステム100の構成図を示す。コンバインドサイクルシステム100は、上位サイクル110と、下位サイクル120と、を含んでいる。コンバインドサイクルシステム100は、第1流路110pおよび第2流路120pを含んでいる。以下では、第1流路110pを流れる作動流体を第1作動流体と称する。第2流路120pを流れる作動流体を第2作動流体と称する。上位サイクル110では、第1作動流体が流れる。下位サイクル120では、第2作動流体が流れる。
[上位サイクル110]
上位サイクル110は、ガスタービン装置(ガスタービン機関)110gによって実現されている。本実施形態のガスタービン装置110gは、再生ブレイトンサイクルによるガスタービン装置である。
ガスタービン装置110gは、圧縮機111、燃焼器113、タービン114および第1熱交換器140を有している。タービン114は、回転軸118により、圧縮機111と連結されている。本実施形態では、ガスタービン装置110gは、電動発電機115も有している。電動発電機115は、回転軸118により、圧縮機111およびタービン114と連結されている。
圧縮機111の内部に形成された流路、第1熱交換器140の内部に形成された被加熱流路141、燃焼器113の内部に形成された流路、タービン114の内部に形成された流路、および第1熱交換器140の内部に形成された熱回収流路142は、それぞれ、第1流路110pを構成する。第1作動流体は、これらの流路をこの順に流れる。換言すると、圧縮機111、被加熱流路141、燃焼器113、タービン114、および熱回収流路142は、第1流路110pにおいてこの順に現れる。
本実施形態では、大気中の空気が、第1作動流体としてガスタービン装置110gに流入する。流入した第1作動流体(空気)は、圧縮機111において圧縮される。次に、第1作動流体(空気)は、被加熱流路141において加熱される。次に、第1作動流体(空気)は、燃焼器113に流入する。燃焼器113では、流入した空気中に燃料が噴射される。燃焼器113のスパーク電極によるスパークにより燃焼器113において燃焼が生じ、高温の燃焼ガスが発生する。つまり、燃焼器113において、第1作動流体は燃焼ガスとなる。燃焼器113から流出した第1作動流体(燃焼ガス)は、タービン114に流入する。第1作動流体(燃焼ガス)は、タービン114を駆動し、電動発電機115および圧縮機111も駆動する。タービン114から流出した第1作動流体(燃焼ガス)は、熱回収流路142において冷却される。その後、第1作動流体(燃焼ガス)は、ガスタービン装置110gの外部へと排出される。
圧縮機111としては、公知の圧縮機を用いることができる。圧縮機111は、例えば、遠心圧縮機である。
第1熱交換器140は、再生熱交換器である。第1熱交換器140としては、公知の熱交換器を用いることができる。本実施形態の第1熱交換器140の詳細については後述する。
燃焼器113としては、公知の燃焼器を用いることができる。本実施形態では、燃焼器113には、燃料が、燃料供給路(図示省略)を介して供給される。燃料は、例えば、液体燃料または気体燃料である。液体燃料としては、ガソリン、灯油、軽油および重油などの石油系燃料、メタノールおよびエタノールなどのアルコール系燃料、ならびにアルコール燃料を含有するアルコール系混合燃料が例示される。また、気体燃料としては、CNG(Compressed Natural Gas)、LPG(Liquefied Petroleum Gas)、MTBE(Methyl Tertiary Butyl Ether)および水素などが例示される。なお、本実施形態では、第1熱交換器140において第1作動流体は予熱されているため、燃焼器113における燃料消費を抑制することができる。
タービン114としては、公知のタービンを用いることができる。
電動発電機115としては、公知の電動発電機を用いることができる。
[下位サイクル120]
本実施形態では、下位サイクル120は、蒸気タービン装置(蒸気タービン機関)120sによって実現されている。
本実施形態では、蒸気タービン装置120sは、ポンプ121、第1の第2熱交換器190a、第2の第2熱交換器190b、タービン124および凝縮器(熱交換器)127を有している。蒸気タービン装置120sは、発電機125および電動機126も有している。第1の第2熱交換器190aは、第1熱交換器140および第1の箱150aを含んでいる。第2の第2熱交換器190bは、第1熱交換器140および第2の箱150bを含んでいる。第1熱交換器140は、ガスタービン装置110gと蒸気タービン装置120sとによって共有されている。また、第1熱交換器140は、第1の第2熱交換器190aおよび第2の第2熱交換器190bによって共有されている。発電機125は、回転軸129により、タービン124と連結されている。電動機126は、回転軸128により、ポンプ121と連結されている。以下、第1の第2熱交換器190aおよび第2の第2熱交換器190bを、第2熱交換器190と総称することがある。また、第1の箱150aおよび第2の箱150bを、箱150と総称することがある。
ポンプ121の内部に形成された流路、箱150の内部に形成された流路、タービン124の内部に形成された流路、凝縮器127の内部に形成された流路、およびポンプ121の内部に形成された流路は、それぞれ、第2流路120pを構成する。第2作動流体は、これらの流路をこの順に流れる。換言すると、ポンプ121、箱150の内部に形成された流路、タービン124、および凝縮器127は、第2流路120pにおいてこの順に現れる。
第2作動流体は、ポンプ121によって循環する。第2作動流体は、第2熱交換器190において蒸発する。次に、第2作動流体は、タービン124に流入する。第2作動流体は、タービン124を駆動し、発電機125も駆動する。次に、第2作動流体は、凝縮器127に流入する。第2作動流体は、凝縮器127において、凝縮する。凝縮した第2作動流体は、ポンプ121に吸い込まれる。
本実施形態では、フロンが、第2作動流体として用いられている。ただし、水などの他の流体を第2作動流体として用いてもよい。
ポンプ121としては、公知のポンプを用いることができる。
第2熱交換器190および箱150については後述する。
タービン124としては、公知のタービンを用いることができる。
凝縮器127としては、公知の凝縮器を用いることができる。
発電機125としては、公知の発電機を用いることができる。
電動機126としては、公知の電動機を用いることができる。
[第1熱交換器140]
図2〜図4に示すように、本実施形態の第1熱交換器140は、プレートフィン型の熱交換器である。第1熱交換器140は、熱回収流路142における第1作動流体から熱を回収し被加熱流路141における第1作動流体を加熱することができる。
第1熱交換器140は、互いに対向する第1の側壁143aおよび第2の側壁143bを有している。第1熱交換器140は、複数の板状体147を有している。複数の板状体147は、並び方向171に並べられている。複数の板状体147の一部は、第1の側壁143aの一部を構成している。複数の板状体147の一部は、第2の側壁143bの一部を構成している。本実施形態では、複数の板状体147の各々の厚さ方向(寸法が最も小さい方向)は、並び方向171と一致している。
複数の板状体147は、張出部143afおよび張出部143bfを介して互いに接合(本実施形態では溶着、具体的にはろう付け)されている。張出部143afおよび張出部143bfは、並び方向171について板状体147よりも小さい寸法を有する部材であり、並び方向171に沿って観察したとき板状体147から外側に張り出している。張出部143afおよび張出部143bfは、隣り合う板状体147の間に介在している。複数の張出部143afは、第1の側壁143aの一部を構成している。複数の張出部143bfは、第2の側壁143bの一部を構成している。張出部143afおよび張出部143bfの間かつ隣り合う板状体147の間の位置には、隙間140gが形成されている。
複数の板状体147の各々の内部には、第1作動流体の流路が形成されている。具体的に、図2および図3に示すように、熱回収流路142は複数の熱回収層142cを有しており、1つの熱回収層142cが1つの板状体147の内部に形成されている。また、被加熱流路141は複数の被加熱層141cを有しており、1つの被加熱層141cが1つの板状体147の内部に形成されている。そして、熱回収層142cが内部に形成された板状体147と、被加熱層141cが内部に形成された1つの板状体147とが、並び方向171に互い違いに並べられている。すなわち、複数の熱回収層142cと複数の被加熱層141cとが、並び方向171に互い違いに並べられ、第1の側壁143aおよび第2の側壁143bの間で拡がっている。本実施形態では、並び方向171に沿って観察したとき、熱回収層142cおよび被加熱層141cの外輪郭は、長方形である。なお、図2においては、熱回収層142cが内部に形成された板状体147と被加熱層141cが内部に形成された1つの板状体147とは同様に描かれているが、図3により理解されるように、前者の板状体147における流れ方向172(後述)の一端および他端は開口しており、後者の板状体147における流れ方向172の一端および他端は開口していない。また、図2では、同図において最も上に存する板状体147の内部を説明する目的で、該板状体147の厚さは誇張して描かれている。
図3および図4に示すように、熱回収層142cの各々は、入口側流路151および出口側流路152に接続されている。入口側流路151は、第1流路110pの一部であり、熱回収流路142の入口142iに接続されている。出口側流路152は、第1流路110pの一部であり、熱回収流路142の出口142oに接続されている。タービン114から排出された第1作動流体162は、入口側流路151から入口142iに近づいていき、入口142iにおいて複数の熱回収層142cへと分流し、各熱回収層142cを流れ方向172に進み、出口142oにおいて合流し、その後、出口側流路152に侵入する。なお、流れ方向172は、入口142iから出口142oに向かう方向である。本実施形態では、流れ方向172は、並び方向171に直交する方向である。入口側流路151は、入口側ダクト151dの内部に形成されている。出口側流路152は、出口側ダクト152dの内部に形成されている。
図3に示すように、第1熱交換器140の内部には、導入流路141aと導出流路141bが形成されている。導入流路141aは、第1流路110pの一部であり、被加熱流路141の入口141iを複数の被加熱層141cの各々に接続する。導出流路141bは、第1流路110pの一部であり、被加熱流路141の出口141oを複数の被加熱層141cの各々に接続する。圧縮機111から吐出された第1作動流体161は、入口141iから導入流路141aに流入し、導入流路141aから複数の被加熱層141cへと分流し、導出流路141bにおいて合流し、その後、出口141oから流出する。
[第2熱交換器190および箱150]
図5および図6に示すように、第1の箱150aは、第1熱交換器140の第1の側壁143aに取り付けられている(本実施形態では、接触している)。第2の箱150bは、第1熱交換器140の第2の側壁143bに取り付けられている(本実施形態では、接触している)。第1の箱150aは、第1流路110pから離間している。すなわち、第1の箱150aは、第1作動流体に接触しない位置に取り付けられている。第2の箱150bは、第1流路110pから離間している。すなわち、第2の箱150bは、第1作動流体に接触しない位置に取り付けられている。
第1の箱150aの内部には、第1の箱内流路150apが形成されている。第2の箱150bの内部には、第2の箱内流路150bpが形成されている。第1の箱内流路150apは、第2流路120pの一部である。第2の箱内流路150bpは、第2流路120pの一部である。
図6に示すように、第2流路120pは、分岐点120pxと、合流点120pyと、分岐点120pxと合流点120pyとを接続する2つの流路120paおよび120pbと、を有している。流路120paは、第1の箱内流路150apを有している。流路120pbは、第2の箱内流路150bpを有している。第1の箱150aには、第1の箱内流路150apの入口150aiと、第1の箱内流路150apの出口150aoと、が形成されている。第2の箱150bには、第2の箱内流路150bpの入口150biと、第2の箱内流路150bpの出口150boと、が形成されている。
第1の箱150aの内部の第2作動流体は、第1熱交換器140の内部の第1作動流体によって加熱される。第2の箱150bの内部の第2作動流体は、第1熱交換器140の内部の第1作動流体によって加熱される。なお、本実施形態のコンバインドサイクルシステム100は、第1の箱内流路150apおよび第2の箱内流路150bpにおける第2作動流体の温度が、被加熱流路141および熱回収流路142における第1作動流体の温度よりも低くなるように構成されている。
以上の説明から理解されるように、本実施形態では、第1の箱150aおよび第1熱交換器140は、協働して、第1作動流体から熱を回収して第2作動流体を加熱する第1の第2熱交換器190aを構成している。第2の箱150bおよび第1熱交換器140は、協働して、第1作動流体から熱を回収して第2作動流体を加熱する第2の第2熱交換器190bを構成している。第1熱交換器140には、温度勾配が生じ破損し易い部分(構造にもよるが、例えば第1の側壁143a、第2の側壁143b等の構造部材)がある場合がある。しかし、本実施形態のこのような構成によれば、第2作動流体によってその部分の温度勾配を小さくすることができる。すなわち、本実施形態によれば、温度勾配による第1熱交換器140の破損を招き難い。
また、上述のとおり、温度勾配が原因で破損しないように製造する必要があるため、図10における再生熱交換器940の製造には高い技術を要する。再生熱交換器をコンバインドサイクルシステムに組み込む場合には、コンバインドサイクルシステム全体に適合するように再生熱交換器を設計する必要がある。このため、仮に先に説明したガスタービン装置810gをガスタービン装置910gに単純に置き換えると、再生熱交換器(再生熱交換器940)の製造に関する制約が増えるため、再生熱交換器の製造がますます困難になることが予想される。この点、本実施形態では、第1熱交換器140がコンバインドサイクルシステムに組み込まれているが、この組み込みは、第1熱交換器140の製造を困難にしない。本実施形態に係る技術には、このようなメリットもある。
従来技術では、温度勾配による再生熱交換器の破損を防止する観点から、再生熱交換器の入口温度は600℃〜700℃程度に抑制されることが通常であった。このことは、サイクルの効率を決定するサイクル内最高温度が900℃程度に制限されることを意味する。この点、本実施形態に係る技術は、サイクル内最高温度を高めることを可能とする。すなわち、本実施形態に係る技術によれば、再生熱交換器の耐久性および信頼性を確保しつつ、ガスタービン装置110gおよび蒸気タービン装置120sを高効率に作動させることが可能となる。
また、本実施形態では、第1熱交換器140と箱150aおよび150bとによって、第1作動流体から熱を回収して第2作動流体を加熱する第2熱交換器190aおよび190bが構成されている。このようにすれば、箱150aおよび150bがなく第2熱交換器190aおよび190bが構成されない場合に比べ、第1熱交換器140から周囲の雰囲気への熱逃げ損失を低減させることができる。
本実施形態では、第1の箱150aは、第1流路110pから離間している。第2の箱150bは、第1流路110pから離間している。これらの箱のこのような配置は、タービン114の背圧上昇回避に適している。
ところで、100kW以下の発電出力帯のマイクロガスタービン装置では、流路の容積に対する内周面の面積の比率が大きい。つまり、内周面と作動流体との摩擦抵抗が大きくなり易い。このため、マイクロガスタービン装置におけるタービンを作動流体がスムーズに流れるようにすることは比較的難しい。マイクロガスタービン装置内に再生熱交換器を設け、さらにマイクロガスタービン装置をコンバインド化すると、このことがさらに難しくなるおそれがあるので、通常、当業者はそのようなことはしない。しかしながら、本実施形態によれば、上述のように、タービン114の背圧上昇を回避し易い。すなわち、本実施形態のガスタービン装置110gは、100kW以下の発電出力帯のものであってもよい。再生熱交換器を含むガスタービン装置を備えた小型のコンバインドサイクルシステムを実現できることには、大きなメリットがある。
また、本実施形態の技術によれば、第1熱交換器140の構成を変更せずとも、第1の箱150a(および第2の箱150b)の構成(サイズなど)を変更するだけで、蒸気タービン装置120sの出力を調節することができる(図5、図7A、図7B、図8Aおよび図8B参照)。これにより、ユーザーの要望に応じて蒸気タービン装置120sの出力を変更することが可能となる。すなわち、本実施形態のコンバインドサイクルシステム100は、高い商品性を有する。
なお、本実施形態では、第1の箱150aおよび第2の箱150bは、有底の箱である。そして、第1の箱150aの底が第1の側壁143aに接し、第2の箱150bの底が第2の側壁143bに接している。ただし、第1の箱150aおよび第2の箱150bは、無底の箱であってもよい。この場合、第1の側壁143aが第1の箱内流路150apに露出し、第2の側壁143bが第2の箱内流路150bpに露出することになる。つまり、第2作動流体が第1の側壁143aおよび第2の側壁143bに接することになる。
また、本実施形態では、図6に示すように、第2流路120pは、分岐点120pxと、合流点120pyと、分岐点120pxと合流点120pyとを接続する2つの流路120paおよび120pbと、を有している。これら2つの流路の一方(流路120pa)は、第1の箱内流路150apを有している。これら2つの流路の他方(流路120pb)は、第2の箱内流路150bpを有している。第1の側壁143aに第1の箱150aが取り付けられ、第2の側壁143bに第2の箱150bが取り付けられ、これらの箱の内部に第2作動流体が流れる。このようにすれば、これらの側壁の一方が他方に比べて大きく熱膨張して第1熱交換器140が破損する事態を回避し易い。
ただし、分岐点120pxおよび合流点120pyを設定し、第2流路120pにおいて、第1の箱内流路150apと第2の箱内流路150bpとを並列に並ばせることは必須ではない。第2流路120pにおいて、第1の箱内流路150apと第2の箱内流路150bpとは、直列に並んでいてもよい。この場合、第2流路120pにおいて、入口150ai、出口150ao、入口150biおよび出口150boがこの順に並んだり、入口150bi、出口150bo、入口150aiおよび出口150aoがこの順に並んだりすることになる。
本実施形態では、第1の側壁143aは、隣り合う1つの被加熱層141cおよび1つの熱回収層142cの組み合わせである一対の層に露出している。第1の箱150aは、第1の側壁143aに取り付けられている。第1の側壁143aは、並び方向171についての一対の層における被加熱層141cおよび熱回収層142cの間の位置に、溶着された部分(具体的にはろう付けされた部分)を有している。第1の箱150aは、並び方向171について、溶着された部分を跨いで拡がっている。このようにすれば、溶着された部分の破断を回避し易い。具体的に、本実施形態では、上記の一対の層が複数存在し、第1の箱150aは、並び方向171について、各一対の層における被加熱層141cおよび熱回収層142cの間に位置する溶着された部分を跨いで拡がっている。より具体的には、本実施形態では、複数の被加熱層141cおよび複数の熱回収層142cは、複数の(図2,3および5の例では6つの)上記一対の層によって構成されており、第1の箱150aは、並び方向171について、各一対の層における被加熱層141cおよび熱回収層142cの間に位置する溶着された部分を跨いで拡がっている。
また、本実施形態では、第2の側壁143bは、隣り合う1つの被加熱層141cおよび1つの熱回収層142cの組み合わせである一対の層に露出している。第2の箱150bは、第2の側壁143bに取り付けられている。第2の側壁143bは、並び方向171についての一対の層における被加熱層141cおよび熱回収層142cの間の位置に、溶着された部分を有している。第2の箱150bは、並び方向171について、溶着された部分を跨いで拡がっている。具体的に、本実施形態では、上記の一対の層が複数存在し、第2の箱150bは、並び方向171について、各一対の層における被加熱層141cおよび熱回収層142cの間に位置する溶着された部分を跨いで拡がっている。より具体的には、本実施形態では、複数の被加熱層141cおよび複数の熱回収層142cは、複数の(図2,3および5の例では6つの)上記一対の層によって構成されており、第2の箱150bは、並び方向171について、各一対の層における被加熱層141cおよび熱回収層142cの間に位置する溶着された部分を跨いで拡がっている。
本実施形態では、第1熱交換器140は、上記一対の層における被加熱層141cおよび熱回収層142cの両方に露出したひとつながりのフィン140fを複数有している(図2参照)。このようなフィン140fによれば、被加熱層141cと熱回収層142cとの間の熱交換が効率的となる。本実施形態では、並び方向171に沿って観察したとき、フィン140fは、蛇行形状を有している。蛇行形状は、熱交換効率確保に有利である。
本実施形態では、複数の被加熱層141cおよび複数の熱回収層142cの各々は、板状体147であって該板状体147の一部が第1の側壁143aの一部を構成し該板状体147の一部が第2の側壁143bの一部を構成する板状体147の内部に形成されている。第1の側壁143aと第2の側壁143bの間において、複数の板状体147の各々は互いに離間している。つまり、複数の板状体147の各々の間に隙間140gが存在する。隙間140gがあれば、第1の側壁143aおよび第2の側壁143bの間で板状体147が熱膨張したとしても、板状体147が隣の板状体147を押圧して第1熱交換器140が破損する事態を回避し易くなる。
本実施形態では、被加熱流路141は、被加熱流路141の入口141iを複数の被加熱層141cの各々に接続する導入流路141aと、被加熱流路141の出口141oを複数の被加熱層141cの各々に接続する導出流路141bと、を有している。導入流路141aおよび導出流路141bは、並び方向171に沿って延びている。並び方向171に沿って観察したとき、複数の被加熱層141cの一対の隅部141x,141yを結ぶ直線上の相異なる位置に、導入流路141aおよび導出流路141bが存在する。この構成によれば、複数の被加熱層141cにおける第1作動流体および複数の熱回収層142cにおける第1作動流体の間の熱交換が効率的に行われ易い。このように構成する場合、圧縮機111から吐出された第1作動流体が第1熱交換器140内を非直線的に流れていくため第1熱交換器140の構造部材に複雑な温度勾配が生じ易い(場合にもよるが、この温度勾配に由来する構造部材の歪みは、側壁143aおよび143bに集中する傾向にある)が、上述のとおりこの温度勾配は第2作動流体により緩和される。すなわち、この構成は、本実施形態による温度勾配緩和効果が活かされる構成である。
本実施形態では、複数の被加熱層141cの各々は、板状体147であって、該板状体147の一部が第1の側壁143aの一部を構成し該板状体147の一部が第2の側壁143bの一部を構成する板状体147の内部に形成されている。第1の側壁143aから第2の側壁143bに向かう直線が延びる方向をスパン方向173と定義したとき、被加熱層141cが内部に形成された複数の板状体147の各々は、導入流路141aと被加熱層141cとの境界からスパン方向173に沿って延びる複数の溝141jと、導出流路141bと被加熱層141cとの境界からスパン方向173に沿って延びる複数の溝141kと、を有している。このようにすれば、被加熱層141cにおいて、第1作動流体を、導入流路141aと被加熱層141cとの境界からスパン方向173に流し易い。また、被加熱層141cにおいて、第1作動流体を、スパン方向173に沿って導出流路141bと被加熱層141cとの境界へと流し易い。なお、図2等の例では、スパン方向173は、並び方向171および流れ方向172に直交する方向である。また、本実施形態では、被加熱層141cの並び方向171の寸法は、導入流路141a側から導出流路141b側に向かうスパン方向173に進むにつれて狭くなっている。このようにすれば、被加熱層141cにおいて、第1作動流体を、導入流路141aと被加熱層141cとの境界からスパン方向173と直交する方向にも流し易い。また、本実施形態では、上述のような溝141j,141kおよび並び方向171の寸法により、第1熱交換器140に複雑な温度勾配が生じ易いが、上述のとおりこの温度勾配は第2作動流体により緩和される。すなわち、この構成は、本実施形態による温度勾配緩和効果が活かされる構成である。
図5、図7A、図7B、図8Aおよび図8Bに示すように、本実施形態では、(i)被加熱流路141は、被加熱流路141の入口141iを複数の被加熱層141cの各々に接続する導入流路141aを有し、導入流路141aは、並び方向171に沿って延びており、第1の側壁143aは、導入流路141aおよび複数の被加熱層141cに露出しており、導入流路141aに沿って第1熱交換器140の内部を被加熱流路141の入口141iから遠ざかっていく方向を導入流路の進行方向と定義したとき、第1の箱内流路150apの入口150aiは、第1の箱内流路150apの出口150aoに比べ、導入流路の進行方向側に位置している。このようにすれば、導入流路141aにおける第1作動流体を複数の被加熱層141cの2つの最外層のうちの一方から他方に近づいていくように流しつつ、第1の箱内流路150apにおける第2作動流体を上記他方から上記一方に近づいていくように流し易い。このため、第1作動流体と第2作動流体との間の熱交換が効率的に行われ易い。また、このようにすれば、第1の側壁における温度勾配を緩和し易い。ただし、(ii)被加熱流路141は、被加熱流路141の出口141oを複数の被加熱層141cの各々に接続する導出流路141bを有し、導出流路141bは、並び方向171に沿って延びており、第1の側壁143aは、導出流路141bおよび複数の被加熱層141cに露出しており、導出流路141bに沿って第1熱交換器140の内部を被加熱流路141の出口141oに近づいていく方向を導出流路の進行方向と定義したとき、第1の箱内流路150apの入口150aiは、第1の箱内流路150apの出口150aoに比べ、導出流路の進行方向側に位置していてもよい。この場合にも、同様の効果を得ることができる。なお、図5、図7A、図7B、図8Aおよび図8Bの例では、導入流路の進行方向は、これらの図における並び方向171下向きに対応する。また、導出流路の進行方向は、これらの図における並び方向171上向きに対応する。
また、本実施形態では、(iii)被加熱流路141は、被加熱流路141の出口141oを複数の被加熱層141cの各々に接続する導出流路141bを有し、導出流路141bは、並び方向171に沿って延びており、第2の側壁143bは、導出流路141bおよび複数の被加熱層141cに露出しており、導出流路141bに沿って第1熱交換器140の内部を被加熱流路141の出口141oに近づいていく方向を導出流路の進行方向と定義したとき、第2の箱内流路150bpの入口150biは、第2の箱内流路150bpの出口150boに比べ、導出流路の進行方向側に位置している。ただし、(iv)被加熱流路141は、被加熱流路141の入口141iを複数の被加熱層141cの各々に接続する導入流路141aを有し、導入流路141aは、並び方向171に沿って延びており、第2の側壁143bは、導入流路141aおよび複数の被加熱層141cに露出しており、導入流路141aに沿って第1熱交換器140の内部を被加熱流路141の入口141oから遠ざかっていく方向を導入流路の進行方向と定義したとき、第2の箱内流路150bpの入口150biは、第2の箱内流路150bpの出口150boに比べ、導入流路の進行方向側に位置していてもよい。
図5に示すように、本実施形態では、被加熱流路141は、被加熱流路141の入口141iを複数の被加熱層141cの各々に接続する導入流路141aと、被加熱流路141の出口141oを複数の被加熱層141cの各々に接続する導出流路141bと、を有している。導入流路141aおよび導出流路141bは、並び方向171に沿って延びている。第1の側壁143aは、複数の被加熱層141cに(本実施形態では、導入流路141aおよび導出流路141bの一方にも)露出している。第1の側壁143aから第2の側壁143bに向かう直線が延びる方向をスパン方向173と定義し、スパン方向173および並び方向171に直交する方向を直交方向と定義したとき、導入流路141aは、導出流路141bに比べ、直交方向の一方側に位置している。第1の箱内流路150apの入口150aiは、第1の箱内流路150apの出口150aoに比べ、直交方向の他方側に位置している。このようにすれば、複数の被加熱層141cにおける第1作動流体を直交方向の一方側から他方側へと流しつつ、第1の箱内流路150apにおける第2作動流体を直交方向の他方側から一方側へと流し易い。このため、第1作動流体と第2作動流体との間の熱交換が効率的に行われ易い。また、このようにすれば、第1の側壁143aにおける温度勾配を緩和し易い。なお、本実施形態では、直交方向の一方側は、流れ方向172側に対応する。直交方向の他方側は、流れ方向172の反対側に対応する。
また、本実施形態では、第2の側壁143bは、複数の被加熱層141cに(本実施形態では、導入流路141aおよび導出流路141bの他方にも)露出している。第2の箱内流路150bpの入口150biは、第2の箱内流路150bpの出口150boに比べ、直交方向の他方側に位置している。
図5に示すように、本実施形態では、第1熱交換器140は、互いに対向する第1の側壁143aおよび第2の側壁143bを有している。第1の箱150aは、第1の側壁143aに取り付けられている。第1の側壁143aは、熱回収流路142に露出している。第1の側壁143aから第2の側壁143bに向かう方向(スパン方向173)に沿って観察したとき、第1の側壁143aの50%以上の領域が第1の箱150aと重なり合っている。
また、本実施形態では、第2の箱150bは、第2の側壁143bに取り付けられている。第2の側壁143bは、熱回収流路142に露出している。第2の側壁143bから第1の側壁143aに向かう方向に沿って観察したとき、第2の側壁143bの50%以上の領域が第2の箱150bと重なり合っている。
図7Aの斜視図および図7Bの側面図に示す変形実施形態では、図5に示す箱150とは異なる箱150が採用されている。具体的に、この変形実施形態では、第1熱交換器140は、互いに対向する第1の側壁143aおよび第2の側壁143bを有している。第1の箱150aは、第1の側壁143aに取り付けられている。第1の側壁143aは、熱回収流路142に露出している。第1の側壁143aから第2の側壁143bに向かう方向に沿って観察したとき、第1の側壁143aの50%未満の領域が第1の箱150aと重なり合っており、熱回収流路142の入口142iと第1の箱150aとの間隔Diは、熱回収流路142の出口142oと第1の箱150aとの間隔Doに比べて小さい。
また、図7Aおよび図7Bに示す変形実施形態では、第2の箱150bは、第2の側壁143bに取り付けられている。第2の側壁143bは、熱回収流路142に露出している。第2の側壁143bから第1の側壁143aに向かう方向に沿って観察したとき、第2の側壁143bの50%未満の領域が第2の箱150bと重なり合っており、熱回収流路142の入口142iと第2の箱150bとの間隔は、熱回収流路142の出口142oと第2の箱150bとの間隔に比べて小さい。
図8Aの斜視図および図8Bの側面図に示す変形実施形態では、図5、図7Aおよび図7Bに示す箱150とは異なる箱150が採用されている。具体的に、この変形実施形態では、第1熱交換器140は、互いに対向する第1の側壁143aおよび第2の側壁143bを有している。第1の箱150aは、第1の側壁143aに取り付けられている。第1の側壁143aは、熱回収流路142に露出している。第1の側壁143aから第2の側壁143bに向かう方向に沿って観察したとき、第1の側壁143aの50%未満の領域が第1の箱150aと重なり合っており、熱回収流路142の出口142oと第1の箱150aとの間隔Doは、熱回収流路142の入口142iと第1の箱150aとの間隔Diに比べて小さい。
また、図8Aおよび図8Bに示す変形実施形態では、第2の箱150bは、第2の側壁143bに取り付けられている。第2の側壁143bは、熱回収流路142に露出している。第2の側壁143bから第1の側壁143aに向かう方向に沿って観察したとき、第2の側壁143bの50%未満の領域が第2の箱150bと重なり合っており、熱回収流路142の出口142oと第2の箱150bとの間隔は、熱回収流路142の入口142iと第2の箱150bとの間隔に比べて小さい。
図5の形態は、第1作動流体と第2作動流体との間の熱交換量を大きくすることに適している。図7Aおよび図7Bの形態によれば、図5の形態に比べ、同熱交換量が過度に大きくなることを防止し易い。図8Aおよび図8Bの形態によれば、図5、図7Aおよび図7Bの形態に比べ、第1作動流体と第2作動流体との間の熱交換量が過度に大きくなることを防止し易い。図7Aおよび図7Bの形態によれば、図5の形態に比べ、熱回収流路142における第1作動流体と被加熱流路141における第1作動流体との間の熱交換を効率的に行うことができる。図8Aおよび図8Bの形態によれば、図5、図7Aおよび図7Bの形態に比べ、熱回収流路142における第1作動流体と被加熱流路141における第1作動流体との間の熱交換を効率的に行うことができる。図7A、図7B、図8Aおよび図8Bの形態は、図5の形態に比べ、第1の箱150aの小型化(つまり第1の第2熱交換器190aの小型化)の観点から有利である。図7A、図7B、図8Aおよび図8Bの形態は、図5の形態に比べ、第1熱交換器140および第1の箱150aの総露出面積を低減させて周囲の雰囲気への熱逃げ損失(放熱損失)を低減させる観点から有利である。図7Aおよび図7Bの形態によれば、図8Aおよび図8Bの形態に比べ、第1の側壁143aのうち高温になり易い部分が集中的に冷却され易く、従って第1の側壁143aの温度勾配を低減させ易い。
本実施形態では、第1熱交換器140は、互いに対向する第1の側壁143aおよび第2の側壁143bを有している。第1の箱150aは、第1の側壁143aに取り付けられている。第1の側壁143aおよび第1の箱150aは、同じ材料を有している。第1の側壁143aおよび第1の箱150aが同じ材料を有していれば、これらの熱膨張を予想し易い。このため、第1熱交換器140および第1の箱150aの設計が容易となる。具体的には、本実施形態では、第1の側壁143aおよび第1の箱150aは、第1の側壁143aの溶着部(ろう付け部)を除けば、同じ材料によって構成されている。つまり、第1の側壁143aの母材および第1の箱150aは、同じ材料によって構成されている。
また、本実施形態では、第2の箱150bは、第2の側壁143bに取り付けられている。第2の側壁143bおよび第2の箱150bは、同じ材料を有している。具体的には、本実施形態では、第2の側壁143bおよび第2の箱150bは、第2の側壁143bの溶着部(ろう付け部)を除けば、同じ材料によって構成されている。つまり、第2の側壁143bの母材および第2の箱150bは、同じ材料によって構成されている。
第1の側壁143a(溶着部を除く)、第2の側壁143b(溶着部を除く)、第1の箱150aおよび第2の箱150bの材料としては、ステンレス鋼およびNi基合金が例示される。
本実施形態では、第1流路110pは、熱回収流路142の入口142iに接続された入口側流路151であって熱回収流路142の入口142iに近づくにつれて流路面積が大きくなっていく入口側流路151と、熱回収流路142の出口142oに接続された出口側流路152であって熱回収流路142の出口142oから遠ざかっていくにつれて流路面積が小さくなっていく出口側流路152と、を有している。このような構成によれば、第1作動流体が複数の熱回収層142cを均一に流れ易い。このため、第1熱交換器140における温度勾配(特に、スパン方向143の温度勾配)を抑制することができる。
本実施形態では、コンバインドサイクルシステム100は、ランキンサイクルを用いた発電装置(蒸気タービン装置120s)を備えている。第2流路120pは、ランキンサイクルを構成する。第2作動流体は、ランキンサイクルの作動流体である。発電装置は、第1の第2熱交換器190a(および第2の第2熱交換器190b)を蒸発器として有している。このように、コンバインドサイクルシステム100では、ランキンサイクルを用いた発電装置を実現することができる。
本実施形態では、第2作動流体は、フロンである。このようにすれば、第1の箱内流路150ap(および第2の箱内流路150bp)をさほど大きくしなくても、第1熱交換器140における温度勾配を抑制することができる。なお、本実施形態では、作動流体がフロンであるオーガニックランキンサイクルが構成されている。
変形実施形態では、第2作動流体は、水である。第1の第2熱交換器190a(および第2の第2熱交換器190b)は、水を加熱するボイラである。このように、コンバインドサイクルシステム100では、ボイラを実現することができる。
本開示に係るコンバインドサイクルシステムは、設備設置面積を広くとれる場合のみならず、設備設置面積が狭い場合にも設置することができる。本開示に係るコンバインドサイクルシステムは、小規模事業体の定置非常用発電システム、移動体用の主発電システムおよび補助発電システムなどに適用できる。
100,800 コンバインドサイクルシステム
110,810 上位サイクル
110g,810g,910g ガスタービン装置
110p,120p,120pa,120pb,141,141a,141b,142,150ap,150bp,151,152,810p,820p,910p,941,942 流路
111,811,911 圧縮機
113,813,913 燃焼器
114,124,814,824,914 タービン
115,815,915 電動発電機
118,128,129,818,828,829,918 回転軸
120,820 下位サイクル
120px 分岐点
120py 合流点
120s,820s 蒸気タービン装置
121,821 ポンプ
125,825 発電機
126,826 電動機
127,827 凝縮器
140,190,190a,190b,940 熱交換器
140f フィン
140g 隙間
141c 被加熱層
141i,142i,150ai,150bi 入口
141j,141k 溝
141o,142o,150ao,150bo 出口
141x,141y 隅部
142c 熱回収層
143a,143b 側壁
143af,143bf 張出部
147 板状体
150,150a,150b 箱
151d,152d ダクト
161,162 第1作動流体
171,172,173 方向
822 蒸発器

Claims (12)

  1. コンバインドサイクルシステムであって、
    第1作動流体が流れる第1流路と、
    第2作動流体が流れる第2流路と、
    前記第1流路上に現れる圧縮機と、
    前記第1流路上に現れる燃焼器と、
    前記第1流路上に現れるタービンと、
    前記圧縮機と前記タービンとを連結する回転軸と、
    前記第1流路を構成する被加熱流路と、前記第1流路を構成する熱回収流路を含む第1熱交換器と、
    前記第1熱交換器に取り付けられるとともに、前記第2流路を構成する第1の箱内流路を含む、第1の箱と、を備え、
    前記圧縮機、前記被加熱流路、前記燃焼器、前記タービン、および前記熱回収流路は、前記第1流路上においてこの順に現れ、
    前記第1の箱は、前記第1流路から離間しており、
    前記第1熱交換器は、前記熱回収流路における前記第1作動流体から熱を回収して前記被加熱流路における前記第1作動流体を加熱し、
    前記第1の箱および前記第1熱交換器は、協働して、前記第1作動流体から熱を回収して前記第2作動流体を加熱する第1の第2熱交換器を構成している、コンバインドサイクルシステム。
  2. 前記第1熱交換器に取り付けられるとともに、前記第2流路を構成する第2の箱内流路を含む、第2の箱をさらに備え、
    前記第1熱交換器は、互いに対向する第1の側壁および第2の側壁を有し、
    前記第1の箱は、前記第1の側壁に取り付けられており、
    前記第2の箱は、前記第2の側壁に取り付けられており、
    前記第2流路は、分岐点と、合流点と、前記分岐点と前記合流点とを接続する2つの流路と、を有し、
    前記第1の箱内流路は、前記2つの流路の一方を構成し、
    前記第2の箱内流路は、前記2つの流路の他方を構成し、
    前記第2の箱は、前記第1流路から離間しており、
    前記第2の箱および前記第1熱交換器は、協働して、前記第1作動流体から熱を回収して前記第2作動流体を加熱する第2の第2熱交換器を構成している、請求項1に記載のコンバインドサイクルシステム。
  3. 前記第1熱交換器は、互いに対向する第1の側壁および第2の側壁を有し、
    前記被加熱流路は、前記第1の側壁および前記第2の側壁の間で拡がる複数の被加熱層を有し、
    前記熱回収流路は、前記第1の側壁および前記第2の側壁の間で拡がる複数の熱回収層を有し、
    複数の前記被加熱層および複数の前記熱回収層は、並び方向に互い違いに並べられている、請求項1または2に記載のコンバインドサイクルシステム。
  4. 前記第1の側壁は、隣り合う1つの前記被加熱層および1つの前記熱回収層の組み合わせである一対の層に露出しており、
    前記第1の箱は、前記第1の側壁に取り付けられており、
    前記第1の側壁は、前記並び方向についての前記一対の層における前記被加熱層および前記熱回収層の間の位置に、溶着された部分を有し、
    前記第1の箱は、前記並び方向について、前記溶着された部分を跨いで拡がっている、請求項3に記載のコンバインドサイクルシステム。
  5. (i)前記被加熱流路は、前記被加熱流路の入口を複数の前記被加熱層の各々に接続する導入流路を有し、前記導入流路は、前記並び方向に沿って延びており、前記第1の側壁は、前記導入流路および複数の前記被加熱層に露出しており、前記導入流路に沿って前記第1熱交換器の内部を前記被加熱流路の入口から遠ざかっていく方向を前記導入流路の進行方向と定義したとき、前記第1の箱内流路の入口は、前記第1の箱内流路の出口に比べ、前記導入流路の前記進行方向側に位置している、または、
    (ii)前記被加熱流路は、前記被加熱流路の出口を複数の前記被加熱層の各々に接続する導出流路を有し、前記導出流路は、前記並び方向に沿って延びており、前記第1の側壁は、前記導出流路および複数の前記被加熱層に露出しており、前記導出流路に沿って前記第1熱交換器の内部を前記被加熱流路の出口に近づいていく方向を前記導出流路の進行方向と定義したとき、前記第1の箱内流路の入口は、前記第1の箱内流路の出口に比べ、前記導出流路の前記進行方向側に位置している、請求項3または4に記載のコンバインドサイクルシステム。
  6. 前記被加熱流路は、前記被加熱流路の入口を複数の前記被加熱層の各々に接続する導入流路と、前記被加熱流路の出口を複数の前記被加熱層の各々に接続する導出流路と、を有し、
    前記導入流路および前記導出流路は、前記並び方向に沿って延びており、
    前記第1の側壁は、複数の前記被加熱層に露出しており、
    前記第1の側壁から前記第2の側壁に向かう直線が延びる方向をスパン方向と定義し、前記スパン方向および前記並び方向に直交する方向を直交方向と定義したとき、前記導入流路は、前記導出流路に比べ、前記直交方向の一方側に位置しており、
    前記第1の箱内流路の入口は、前記第1の箱内流路の出口に比べ、前記直交方向の他方側に位置している、請求項3〜5のいずれか一項に記載のコンバインドサイクルシステム。
  7. 前記第1熱交換器は、互いに対向する第1の側壁および第2の側壁を有し、
    前記第1の箱は、前記第1の側壁に取り付けられており、
    前記第1の側壁は、前記熱回収流路に露出しており、
    前記第1の側壁から前記第2の側壁に向かう方向に沿って観察したとき、前記第1の側壁の50%以上の領域が前記第1の箱と重なり合っている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のコンバインドサイクルシステム。
  8. 前記第1熱交換器は、互いに対向する第1の側壁および第2の側壁を有し、
    前記第1の箱は、前記第1の側壁に取り付けられており、
    前記第1の側壁は、前記熱回収流路に露出しており、
    前記第1の側壁から前記第2の側壁に向かう方向に沿って観察したとき、前記第1の側壁の50%未満の領域が前記第1の箱と重なり合っており、前記熱回収流路の入口と前記第1の箱との間隔は、前記熱回収流路の出口と前記第1の箱との間隔に比べて小さい、請求項1〜6のいずれか一項に記載のコンバインドサイクルシステム。
  9. 前記第1熱交換器は、互いに対向する第1の側壁および第2の側壁を有し、
    前記第1の箱は、前記第1の側壁に取り付けられており、
    前記第1の側壁は、前記熱回収流路に露出しており、
    前記第1の側壁から前記第2の側壁に向かう方向に沿って観察したとき、前記第1の側壁の50%未満の領域が前記第1の箱と重なり合っており、前記熱回収流路の出口と前記第1の箱との間隔は、前記熱回収流路の入口と前記第1の箱との間隔に比べて小さい、請求項1〜6のいずれか一項に記載のコンバインドサイクルシステム。
  10. 前記第1熱交換器は、互いに対向する第1の側壁および第2の側壁を有し、
    前記第1の箱は、前記第1の側壁に取り付けられており、
    前記第1の側壁および前記第1の箱は、同じ材料を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載のコンバインドサイクルシステム。
  11. 前記第2流路上に現れるランキンサイクルを用いた発電装置を備え、
    前記第2流路は、前記ランキンサイクルを構成し、
    前記第1の第2熱交換器は、前記ランキンサイクルに用いられる蒸発器として機能する、請求項1〜10のいずれか一項に記載のコンバインドサイクルシステム。
  12. 前記第2作動流体は、水であり、
    前記第1の第2熱交換器は、前記水を加熱するボイラとして機能する、請求項1〜10のいずれか一項に記載のコンバインドサイクルシステム。
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