JP2018149181A - 荷電粒子線治療装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】荷電粒子線の強度の安定化を図ることが可能な荷電粒子線治療装置を提供する。
【解決手段】荷電粒子線治療装置1は、荷電粒子を生成するイオン源10と、イオン源10において生成された荷電粒子を加速して荷電粒子線Bを出射する加速器3と、荷電粒子線Bを患者15の腫瘍に照射する照射部2と、イオン源10を制御する制御部7と、を備え、制御部7は、患者15の腫瘍への荷電粒子線Bの照射を中断した際のイオン源10の動作パラメータを記憶し、制御部7は、患者15の腫瘍への荷電粒子線Bの照射を再開する際に、記憶された動作パラメータでイオン源10を動作させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、荷電粒子線治療装置に関する。
従来、患者の患部に荷電粒子線を照射することによって治療を行う荷電粒子線治療装置が知られている。特許文献1には、イオン源において生成された加速器から出射された荷電粒子線を走査用電磁石で走査させた後、患者の患部に照射する荷電粒子線発生装置が記載されている。
特開2002−143328号公報
ところで、荷電粒子線が照射される患部は、患者の呼吸に連動してその位置が変化することがある。このため、患部以外の部分への荷電粒子線の照射を抑制するために、呼吸の特定のタイミングのみに荷電粒子線を照射する方法が用いられることがある。しかしながら、このような方法では、患部への荷電粒子線の照射を止めている間に加速器の内部(特にイオン源)の状態が変化し、照射再開時に加速器から出射される荷電粒子線の強度が不安定になる(強度がオーバーシュートする)場合がある。したがって、所望の線量分布を得られず、荷電粒子線の照射が治療計画通りにならない可能性がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、荷電粒子線の強度の安定化を図ることが可能な荷電粒子線治療装置を提供することを目的とする。
本発明の一形態に係る荷電粒子線治療装置は、荷電粒子を生成するイオン源と、イオン源において生成された荷電粒子を加速して荷電粒子線を出射する加速器と、荷電粒子線を被照射体に照射する照射部と、イオン源を制御する制御部と、を備え、制御部は、被照射体への荷電粒子線の照射を中断した際のイオン源の動作パラメータを記憶し、制御部は、被照射体への荷電粒子線の照射を再開する際に、記憶された動作パラメータでイオン源を動作させる。
この荷電粒子線治療装置の制御部は、被照射体への荷電粒子線の照射を中断した際のイオン源の動作パラメータを記憶する。そして、制御部は、被照射体への荷電粒子線の照射を再開する際に、記憶された動作パラメータでイオン源を動作させる。これにより、荷電粒子線の照射を中断している間にイオン源の状態が変化した場合でも、荷電粒子線の照射を中断する直前と同様の動作パラメータにイオン源を制御することができる。したがって、荷電粒子線の強度のオーバーシュート等を抑制し、荷電粒子線の強度の安定化を図ることが可能である。
一形態に係る荷電粒子線治療装置は、加速器から出射された荷電粒子線の強度を測定する強度測定部を更に備え、制御部は、強度測定部によって測定された荷電粒子線の強度に基づいてイオン源の動作を制御してもよい。この構成によれば、出射された荷電粒子線の強度に基づいてイオン源を制御することができるので、荷電粒子線の強度の安定化をより効果的に図ることが可能である。
一形態に係る荷電粒子線治療装置において、照射部は荷電粒子線を予め定めた軌道に従って連続的に照射してもよい。この構成によれば、荷電粒子線の強度変化の影響を受けやすい所謂ラインスキャニング方式を用いた場合においても、荷電粒子線の強度の安定化を図ることが可能である。
本発明によれば、荷電粒子線の強度の安定化を図ることが可能な荷電粒子線治療装置が提供される。
本発明の一実施形態に係る荷電粒子線治療装置を概略的に示す図である。 図1の荷電粒子線治療装置の照射部及び制御部の概略構成図である。 腫瘍に対して設定された層を示す図である。 比較例に係る荷電粒子線治療装置の作用を説明するための図である。 本実施形態に係る荷電粒子線治療装置の作用を説明するための図である。
以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、一実施形態に係る荷電粒子線治療装置の構成を概略的に示す図である。図1に示される荷電粒子線治療装置1は、放射線治療法によるがん治療等に利用される装置であり、荷電粒子を生成するイオン源10と、イオン源10において生成された荷電粒子を加速して荷電粒子線を出射する加速器3と、荷電粒子線を患者15の腫瘍(被照射体)に照射する照射部2と、荷電粒子線治療装置1全体を制御する制御部7と、を備えている。また、荷電粒子線治療装置1は、加速器3から出射された荷電粒子線を照射部2へ輸送するビーム輸送ライン41と、加速器3から出射された荷電粒子線の強度を測定する強度測定部20と、患者15の呼吸を検知する呼吸同期システム40と、治療台4を取り囲むように設けられた回転ガントリ5と、を備えている。照射部2は、回転ガントリ5に取り付けられている。制御部7は、イオン源10の動作パラメータを記憶する記憶部60を有している。
図2は、図1の荷電粒子線治療装置の照射部及び制御部の概略構成図である。なお、以下の説明では、「X方向」、「Y方向」、「Z方向」という語を用いて説明する。「Z方向」とは、荷電粒子線Bの基軸AXが延びる方向であり、荷電粒子線Bの照射の深さ方向である。なお、「基軸AX」とは、後述の走査電磁石6で変更しなかった場合の荷電粒子線Bの照射軸とする。図2では、基軸AXに沿って荷電粒子線Bが照射されている様子を示している。「X方向」とは、Z方向と直交する平面内における一の方向である。「Y方向」とは、Z方向と直交する平面内においてX方向と直交する方向である。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る荷電粒子線治療装置1の概略構成について説明する。荷電粒子線治療装置1は、スキャニング法に係る照射装置である。なお、スキャニング方式は特に限定されず、ラインスキャニング、ラスタースキャニング、スポットスキャニング等を採用してよい。図2に示されるように、荷電粒子線治療装置1は、加速器3と、照射部2と、ビーム輸送ライン41と、制御部7と、を備えている。
加速器3は、イオン源10において生成された荷電粒子を加速して荷電粒子線Bを出射する装置である。加速器3として、例えば、サイクロトロン、シンクロトロン、シンクロサイクロトロン、ライナック等が挙げられる。この加速器3は、制御部7に接続されており、制御部7によってその動作が制御されることで、出射する荷電粒子線Bの強度が制御される。加速器3において発生した荷電粒子線Bは、ビーム輸送ライン41によって照射ノズル9へ輸送される。ビーム輸送ライン41は、加速器3と照射部2とを接続し、加速器3から出射された荷電粒子線を照射部2へ輸送する。なお、本実施形態においては、イオン源10は加速器3の外部に設けられているが、イオン源10は加速器3の内部に設けられていてもよい。
荷電粒子線治療装置1は、加速器3内に配置され、イオン源10から出た荷電粒子線Bを遮断するビームチョッパ16を更に備えている。ビームチョッパ16は、荷電粒子線Bを偏向させて加速軌道から外すことにより、荷電粒子線Bを遮断する。ビームチョッパ16の作動状態(ON)において、イオン源10から出た荷電粒子線Bは遮断され、加速器3から出射されない状態となる。ビームチョッパ16の停止状態(OFF)において、イオン源10から出た荷電粒子線Bは遮断されることなく加速器3から出射される状態となる。ビームチョッパ16の作動状態及び停止状態は、ビームチョッパスイッチ(不図示)により切り替えられる。なお、荷電粒子線の照射、非照射を切り替える手段としてビームチョッパ以外を用いてもよい。例えば、ビーム輸送ライン41中にシャッターを設けてシャッターで荷電粒子線Bを遮断してもよい。この場合、シャッターを荷電粒子線Bの加速軌道上に侵入させることにより、荷電粒子線Bが遮断される。あるいは、加速器3内に設けたデフレクタ(電磁石)を用いて荷電粒子線Bを照射するときのみ加速器3から荷電粒子線Bを出射させてもよい。また、イオン源10の電源を停止させることにより、荷電粒子線Bを遮断してもよい。
照射部2は、患者15の体内の腫瘍(被照射体)14に対し、荷電粒子線Bを照射するものである。荷電粒子線Bとは、電荷をもった粒子を高速に加速したものであり、例えば陽子線、重粒子(重イオン)線、電子線等が挙げられる。具体的に、照射部2は、イオン源(不図示)で生成した荷電粒子を加速する加速器3から出射されてビーム輸送ライン41で輸送された荷電粒子線Bを腫瘍14へ照射する装置である。照射部2は、走査電磁石(走査部)6、四極電磁石8、プロファイルモニタ11、ドーズモニタ12、フラットネスモニタ13a,13b、及びディグレーダ30を備えている。走査電磁石6、各モニタ11,12,13a,13b、四極電磁石8、及びディグレーダ30は、照射ノズル9に収容されている。
走査電磁石6は、X方向走査電磁石6a及びY方向走査電磁石6bを含む。X方向走査電磁石6a及びY方向走査電磁石6bは、それぞれ一対の電磁石から構成され、制御部7から供給される電流に応じて一対の電磁石間の磁場を変化させ、当該電磁石間を通過する荷電粒子線Bを走査する。X方向走査電磁石6aは、X方向に荷電粒子線Bを走査し、Y方向走査電磁石6bは、Y方向に荷電粒子線Bを走査する。これらの走査電磁石6は、基軸AX上であって、加速器3よりも荷電粒子線Bの下流側にこの順で配置されている。
四極電磁石8は、X方向四極電磁石8a及びY方向四極電磁石8bを含む。X方向四極電磁石8a及びY方向四極電磁石8bは、制御部7から供給される電流に応じて荷電粒子線Bを絞って収束させる。X方向四極電磁石8aは、X方向において荷電粒子線Bを収束させ、Y方向四極電磁石8bは、Y方向において荷電粒子線Bを収束させる。四極電磁石8に供給する電流を変化させて絞り量(収束量)を変化させることにより、荷電粒子線Bのビームサイズを変化させることができる。四極電磁石8は、基軸AX上であって加速器3と走査電磁石6との間にこの順で配置されている。なお、ビームサイズとは、XY平面における荷電粒子線Bの大きさである。また、ビーム形状とは、XY平面における荷電粒子線Bの形状である。
プロファイルモニタ11は、初期設定の際の位置合わせのために、荷電粒子線Bのビーム形状及び位置を検出する。プロファイルモニタ11は、基軸AX上であって四極電磁石8と走査電磁石6との間に配置されている。ドーズモニタ12は、荷電粒子線Bの強度を検出し、強度測定部20に信号を送信する。ドーズモニタ12は、基軸AX上であって走査電磁石6に対して下流側に配置されている。フラットネスモニタ13a,13bは、荷電粒子線Bのビーム形状及び位置を検出監視する。フラットネスモニタ13a,13bは、基軸AX上であって、ドーズモニタ12よりも荷電粒子線Bの下流側に配置されている。各モニタ11,12,13a,13bは、検出した検出結果を制御部7に出力する。
ディグレーダ30は、通過する荷電粒子線Bのエネルギーを低下させて当該荷電粒子線Bのエネルギーの微調整を行う。本実施形態では、ディグレーダ30は、照射ノズル9の先端部9aに設けられている。なお、照射ノズル9の先端部9aとは、荷電粒子線Bの下流側の端部である。照射ノズル9内のディグレーダ30は、省略することも可能である。
制御部7は、例えばCPU、ROM、及びRAM等により構成されている。この制御部7は、各モニタ11,12,13a,13bから出力された検出結果に基づいて、加速器3、走査電磁石6及び四極電磁石8を制御する。また、本実施形態においては、制御部7は、各モニタ11,12,13a,13bの検出結果をフィードバックして、荷電粒子線Bのビームサイズが一定となるように、四極電磁石8を制御する。また、制御部7は、強度測定部20によって測定された荷電粒子線Bの強度に基づいて、イオン源10の出力が一定となるように、イオン源10の動作を制御する。
また、荷電粒子線治療装置1の制御部7は、荷電粒子線治療装置の治療計画を行う治療計画装置100と接続されている。治療計画装置100は、治療前に患者15の腫瘍14をCT等で測定し、腫瘍14の各位置における線量分布(照射すべき荷電粒子線の線量分布)を計画する。具体的には、治療計画装置100は、腫瘍14に対して治療計画マップを作成する。治療計画装置100は、作成した治療計画マップを制御部7へ送信する。
スキャニング法による荷電粒子線の照射を行う場合、腫瘍14をZ方向に複数の層に仮想的に分割し、一の層において荷電粒子線を走査して照射する。そして、当該一の層における荷電粒子線の照射が完了した後に、隣接する次の層における荷電粒子線の照射を行う。
図2に示す荷電粒子線治療装置1により、スキャニング法によって荷電粒子線Bの照射を行う場合、通過する荷電粒子線Bが収束するように四極電磁石8を作動状態(ON)とする。
次に、イオン源10においてイオンを生成する。イオン源10において生成されたイオンは加速器3の内部で加速され、加速器3から荷電粒子線Bとして出射される。出射された荷電粒子線Bは、走査電磁石6の制御によって走査される。これにより、荷電粒子線Bは、腫瘍14に対してZ方向に設定された一の層における照射範囲内を走査されつつ照射されることとなる。一の層に対する照射が完了したら、次の層へ荷電粒子線Bを照射する。
制御部7の制御に応じた走査電磁石6の荷電粒子線照射イメージについて、図3(a)及び(b)を参照して説明する。図3(a)は、深さ方向において複数の層に仮想的にスライスされた被照射体を、図3(b)は、深さ方向から見た一の層における荷電粒子線の走査イメージを、それぞれ示している。
図3(a)に示すように、被照射体は照射の深さ方向において複数の層に仮想的にスライスされており、本例では、深い(荷電粒子線Bの飛程が長い)層から順に、層L、層L、…層Ln−1、層L、層Ln+1、…層LN−1、層LとN層に仮想的にスライスされている。また、図3(b)に示すように、荷電粒子線Bは、ビーム軌道TLを描きながら層Lnの複数の照射スポットに対して照射される。すなわち、制御部7に制御された荷電粒子線Bは、ビーム軌道TL上を移動する。
次に、再び図1を参照して、呼吸同期システム40及び制御部7について詳細に説明する。呼吸同期システム40は、センサーを用いて患者15の呼吸を検知し、患者15の呼吸に同期したゲート信号を生成する。ゲート信号は、例えば、患者15の腹部にレーザ光を照射して腹部の膨らみの変化を検出することによって生成することができる。呼吸同期システム40において生成されたゲート信号は、タイミングシステム50に出力される。タイミングシステム50は、ゲート信号に基づいて荷電粒子線Bを照射すべきか否かを判定し、荷電粒子線Bを照射するタイミングを示すパルス信号を生成する。タイミングシステム50において生成されたパルス信号は制御部7に出力される。制御部7は、パルス信号に基づいて、ビームチョッパ16の作動状態及び停止状態を切り替える。これにより、患者15の呼吸に応じて患者15の腫瘍に荷電粒子線Bを照射する照射状態と、患者15の腫瘍への荷電粒子線Bの照射を中断する中断状態とを切り替えることができる。したがって、腫瘍以外の部分への荷電粒子線Bの照射を抑制するために、呼吸の特定のタイミングのみに荷電粒子線Bを照射することが可能である。
制御部7の記憶部60は、患者15の腫瘍への荷電粒子線Bの照射を中断した際のイオン源10の動作パラメータを記憶する。そして、制御部7は、患者15の腫瘍への荷電粒子線Bの照射を再開する際に、記憶部60に記憶された動作パラメータでイオン源10を動作させる。イオン源10の動作パラメータとしては、例えば、イオン源10のチムニ内に発生するアークの電流及び電圧、並びに、チムニ内のフィラメントに流す電流及び電圧等が挙げられる。なお、本実施形態において記憶部60は制御部7の外部に設けられているが、記憶部60は制御部7と一体に設けられていてもよい。
次に、図4及び図5を参照して、本実施形態に係る荷電粒子線治療装置1の作用について説明する。図4は、比較例に係る荷電粒子線治療装置の作用を説明するための図である。図5は、本実施形態に係る荷電粒子線治療装置の作用を説明するための図である。図4及び図5の(a)、(b)、(c)は、それぞれ、荷電粒子線の強度、イオン源の出力の強度、タイミング信号を示している。比較例に係る荷電粒子線治療装置においては、イオン源に初期パラメータを設定し、患者の腫瘍に荷電粒子線を照射している間イオン源の出力が一定となるように、荷電粒子線の強度に基づいてフィードバック制御が行われる。しかしながら、荷電粒子線の強度を検出するドーズモニタは照射部内に設けられているので、荷電粒子線の照射を中止している間はドーズモニタによって荷電粒子線を検出することができない。故に、荷電粒子線の照射を中止している間はフィードバック制御が行われず、荷電粒子線の照射を再開するタイミングTに、再び初期パラメータがイオン源に設定される。したがって、図4(b)に示すように、タイミングTより後のイオン源の出力が不安定となる。その結果、図4(a)に示すように、荷電粒子線の強度がオーバーシュートする等、所望の強度Aに対して荷電粒子線の強度が不安定となる場合がある。
これに対し、本実施形態に係る荷電粒子線治療装置1においては、荷電粒子線Bの照射を中断した際のイオン源10の動作パラメータを制御部7の記憶部60が記憶し、荷電粒子線Bの照射を再開する際に、制御部7は記憶部60に記憶された動作パラメータでイオン源10を動作させる。したがって、照射を再開する際に、イオン源10の動作が停止直前の状態に近い状態となるため、図5(b)に示すように、荷電粒子線Bの照射を再開するタイミングTより後のイオン源10の出力の安定化を図ることができる。また、タイミングTより後のイオン源10の出力を、荷電粒子線Bの照射を中断する前のイオン源10の出力に近づけることができる。したがって、図5(a)に示すように、荷電粒子線Bの強度を所望の強度Aに近い値に制御し、安定化を図ることが可能である。
以上説明したように、荷電粒子線治療装置1の制御部7の記憶部60は、患者15の腫瘍(被照射体)への荷電粒子線Bの照射を中断した際のイオン源10の動作パラメータを記憶する。そして、制御部7は、患者15の腫瘍(被照射体)への荷電粒子線Bの照射を再開する際(タイミングT)に、記憶部60に記憶された動作パラメータでイオン源10を動作させる。これにより、荷電粒子線Bの照射を中断している間にイオン源10の状態が変化した場合でも、荷電粒子線Bの照射を中断する直前と同様の動作パラメータにイオン源10を制御することができる。つまり、照射を再開する際に、イオン源10の動作が停止直前の状態に近い状態とすることができる。したがって、荷電粒子線Bの強度のオーバーシュート等を抑制し、荷電粒子線Bの強度の安定化を図ることが可能である。
また、荷電粒子線治療装置1は、加速器3から出射された荷電粒子線Bの強度を測定する強度測定部20を更に備え、制御部7は、強度測定部20によって測定された荷電粒子線Bの強度に基づいてイオン源10の動作を制御する。これにより、出射された荷電粒子線Bの強度に基づいてイオン源10を制御することができるので、荷電粒子線Bの強度の安定化をより効果的に図ることが可能である。
また、荷電粒子線治療装置1において、照射部2は荷電粒子線Bを予め定めたビーム軌道TLに従って連続的に照射する。このように、荷電粒子線Bの強度変化の影響を受けやすい所謂ラインスキャニング方式を用いた場合においても、荷電粒子線Bの強度の安定化を図ることが可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されることなく、種々の変形態様を採用可能である。例えば、上記の実施形態においては、照射部2は所謂ラインスキャニング方式を用いて荷電粒子線Bを照射していたが、照射部2は、所謂スポットスキャニング方式等の他の照射方式を用いて荷電粒子線Bを照射してもよい。
また、上記の実施形態においては、強度測定部20は、ドーズモニタ12で測定された値に基づいて荷電粒子線Bの強度を測定していたが、荷電粒子線Bの強度を測定する箇所は特に限定されない。例えば、強度測定部20は、ビーム輸送ライン41の途中で測定された値に基づいて荷電粒子線Bの強度を測定してもよい。
また、上記の実施形態においては、患者の呼吸に応じて荷電粒子線Bの照射を中断する場合を例に説明したが、荷電粒子線Bの照射が中断される構成は上記に限定されない。例えば、荷電粒子線治療装置1において機器の動作不良等が検知された際に荷電粒子線Bの照射が中断される場合等も含まれる。
1…荷電粒子線治療装置、2…照射部、3…加速器、4…治療台、5…回転ガントリ、6…走査電磁石、7…制御部、8…四極電磁石、9…照射ノズル、10…イオン源、11…プロファイルモニタ、12…ドーズモニタ、15…患者、16…ビームチョッパ、20…強度測定部、30…ディグレーダ、40…呼吸同期システム、41…ビーム輸送ライン、50…タイミングシステム、60…記憶部、100…治療計画装置、B…荷電粒子線、TL…ビーム軌道。

Claims (3)

  1. 荷電粒子を生成するイオン源と、
    前記イオン源において生成された前記荷電粒子を加速して荷電粒子線を出射する加速器と、
    前記荷電粒子線を被照射体に照射する照射部と、
    前記イオン源を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記被照射体への前記荷電粒子線の照射を中断した際の前記イオン源の動作パラメータを記憶し、
    前記制御部は、前記被照射体への前記荷電粒子線の照射を再開する際に、記憶された前記動作パラメータで前記イオン源を動作させる、荷電粒子線治療装置。
  2. 前記加速器から出射された荷電粒子線の強度を測定する強度測定部を更に備え、
    前記制御部は、前記強度測定部によって測定された前記荷電粒子線の強度に基づいて前記イオン源の動作を制御する、請求項1に記載の荷電粒子線治療装置。
  3. 前記照射部は、前記荷電粒子線を予め定めた軌道に沿って連続的に照射する、請求項1又は2に記載の荷電粒子線治療装置。
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