JP2018147718A - 照明制御方法および照明制御システム - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、撮像装置(カメラ)の撮影画像を利用して照明機器の明るさを制御するようにした照明制御装置やシステムに関する発明が提案されている(例えば、特許文献1、2)。
また、上記特許文献2に開示されている照明機器の制御システムは、照度センサから得られた照度に基づいて部屋空間の輝度状態を予測した予測輝度画像を生成する画像生成手段と、予測輝度画像を、輝度対比と人の順応を加味した被評価画像に変換する画像変換手段と、被評価画像を用いて部屋空間の照明状態が適正か否かを判断する判断手段と、判断手段により適正で無いと判断された場合に照明機器の明るさを変更する照明調整手段とを設けるようにしたものである。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、照度変化の大きな施設において、多数の照度センサを設けることなく、撮像装置からの画像信号に含まれる輝度情報に基づいて照度分布を推定し精度の高い照明制御を行うことができる照明制御方法および照明制御システムを提供することを目的とする。
シミュレーションによって得られた制御対象のエリアの完全晴天時および完全曇天時の照度分布データと、任意の時点で実測された制御エリアごとの照度分布データと、をデータベースに格納する第1ステップと、
前記データベースより完全晴天時および完全曇天時の照度分布データを読み出して、完全晴天時の照度分布と完全曇天時の照度分布とを合成することで、制御エリア単位での照度分布を再現し、晴天比と曇天係数を算出する第2ステップと、
撮像装置により撮影された画像信号を取り込んで画素単位の輝度値に変換するとともに、前回取得された輝度値との差分を画素ごとに算出する第3ステップと、
各画素のX座標とY座標と輝度値と差分とを用いて、前記照度分布に応じて2以上に5以下の領域に分割された前記撮像装置の撮影画像の各領域の画素に関する複数の特徴量を算出する第4ステップと、
前記第4ステップで算出された複数の特徴量を説明変数とするとともに晴天比と曇天係数をそれぞれ目的変数とし、前記第2ステップで算出された晴天比と曇天係数を用いて重回帰式の係数および定数を決定して晴天比の予測式および曇天係数の予測式を導出する第5ステップと、
撮像装置により撮影された画像信号を取り込んで画素単位の輝度値に変換するとともに、前回の輝度との差分を画素ごとに算出する第6ステップと、
各画素のX座標とY座標と輝度値と差分とを用いて、前記各領域の画素に関する複数の特徴量を算出する第7ステップと、
前記第5ステップで導出された前記晴天比の予測式と曇天係数の予測式に、前記第7ステップで算出された前記特徴量の値を代入して、晴天比と曇天係数を算出する第8ステップと、
前記第8ステップで算出された晴天比と曇天係数を用いて制御対象エリアの照度分布を算出する第9ステップと、
前記第9ステップで算出された照度分布に基づいて照明装置への制御値を計算し出力する第10ステップと、を含むようにしたものである。
1または2以上の照明装置と、1台の撮像装置と、前記撮像装置からの画像信号に基づいて照度分布を推定し、推定した照度分布に基づいて前記照明装置の制御値を計算し出力する演算制御装置とを備えた照明制御システムであって、
前記撮像装置は、少なくとも撮影範囲の一部に空が入るように設置され、
前記演算制御装置は、
データベースに予め格納されている完全晴天時および完全曇天時の照度分布データを読み出して、完全晴天時の照度分布と完全曇天時の照度分布とを合成することで、制御エリア単位での照度分布を再現し、晴天比と曇天係数を算出する係数算出手段と、
撮像装置により撮影された画像信号を取り込んで画素単位の輝度値に変換するとともに、前回取得された輝度値との差分を画素ごとに算出する差分算出手段と、
各画素のX座標とY座標と輝度値と差分とを用いて、前記照度分布に応じて2以上に5以下の領域に分割された前記撮像装置の撮影画像の各領域の画素に関する複数の特徴量を算出するパラメータ算出手段と、
前記パラメータ算出手段により算出された複数の特徴量を説明変数とするとともに晴天比と曇天係数をそれぞれ目的変数とし、前記係数算出手段によって算出された晴天比と曇天係数を用いて重回帰式の係数および定数を決定して晴天比の予測式および曇天係数の予測式を導出する予測式導出手段と、
前記予測式導出手段により導出された前記晴天比の予測式と曇天係数の予測式に、前記パラメータ算出手段により算出された前記特徴量の値を代入して、晴天比と曇天係数を算出する第2係数算出手段と、
前記第2係数算出手段により算出された晴天比と曇天係数を用いて制御対象エリアの照度分布を、次式
照度=完全晴天時照度×晴天比+完全曇天時照度×曇天係数×(1−晴天比)
を用いて算出する照度算出手段と、
前記照度算出手段により算出された照度分布に基づいて照明装置への制御値を計算し出力する制御値算出手段と、を備えるようにしたものである。
一方、着目する地点の照度は、建物等の障害物の影響を受けるので、完全晴天時や完全曇天時でも全昼光照度(晴天比=1)や全天空照度(晴天比=0)よりも小さな値となる。
L=完全晴天時照度×晴天比+完全曇天時照度×曇天係数×(1−晴天比)
で表わすこととした。ここで、「曇天係数」は、完全曇天時照度の選び方(照度を測定した日の曇り具合)によって変わる値で、値が大きいほど雲の厚みが薄く、値が小さいほど雲の厚みが厚いことを意味しており、例えば0〜Nの範囲に設定することが考えられる。なお、本発明者らが何度か行なった測定結果の範囲では、曇天係数の最大値Nは3.5であった。また、夜間は、曇天係数が「0」もしくはそれに近い値となる。曇天係数の最大値Nは、地域(緯度)すなわち太陽の高度によって変わる値であり、「5」を想定すれば充分である(曇天係数の最大値Nが「5」以下となるように、測定値の中から完全曇天時照度を選択する)。
上記のようにすることにより、より精度よく制御対象エリアの照度分布を推定することができ、精度の高い照明制御を行うことができる。
このようにすることにより、さらに精度よく制御対象エリアの照度分布を推定することができ、精度の高い照明制御を行うことができる。
このようにすることにより、撮像手段の撮影範囲(カメラの視野)内を人や鳥などが横切ったような場合に、それによる輝度の変化をノイズとして除去することができ、精度の高い照明制御を行うことができるようになる。
これによって、クラスタリング処理におけるクラスタの数を、制御対象のエリアの特徴に応じて変更するという学習機能を有することとなり、それによって、より精度の高い照度分布の推定および照明制御を行うことができるようになる。
このようにすることにより、重回帰分析による晴天比と曇天係数の予測処理において、制御エリアに応じて予測に使用する説明変数(パラメータ)の組み合わせを変更するという学習機能を有することとなり、それによってさらに精度の高い照度分布の推定および照明制御を行うことができる。
本発明に係る照明制御方法は、1台の撮像装置と1個の照度センサを照明制御エリアに配設して、それらのデバイスからの情報に基づいてエリアの各部の照度を予測し、LEDランプのような照明装置を制御するものである。そこで、先ず本発明に係る照明制御方法およびこれを適用する照明制御システムの構成について、図1を用いて説明する。
図1(A)に示されているように、照明制御システム10は、照明制御エリアに配設され画像を取得するイメージセンサのような撮像装置(画像センサ)11と、照明制御エリア内の任意の1点に配設された基準照度センサ12と、撮像装置11からの画像信号に含まれる輝度情報に基づいて輝度分布を把握し天候およびエリア内各部の照度を推定したり推定した照度と基準照度センサ12からの照度信号を比較することで補正を行なったりするパーソナルコンピュータ(PC)などからなる演算制御装置13と、を備える。
演算制御装置13が上記照度分布推定機能を発揮する前に、事前準備を行う必要があるので、先ず事前準備について説明する。
事前準備においては、適用対象となるエリアに関して、3次元CAD(computer-aided design)ソフトウェアを使用して、例えば図2に示すような対象の建造物および周辺の建造物を含む3次元モデルを作成する。
次に、クラスタ毎に画素数、平均輝度、輝度のばらつきの標準偏差、輝度の最大値、輝度の最小値、差分の平均値、差分の標準偏差、差分の最大値、差分の最小値を算出する(ステップS6)。
晴天比=a1+b1×(クラスタの画素数)+c1×(平均輝度)+d1×(輝度標準偏差)
+e1×(輝度の最大値)+f1×(輝度の最小値)+g1×(差分の平均)
+h1×(差分標準偏差)+i1×(差分の最大値)+j1×(差分の最小値)……(1)
曇天係数=a2+b2×(クラスタの画素数)+c2×(平均輝度)+d2×(輝度標準偏差)
+e2×(輝度の最大値)+f2×(輝度の最小値)+g2×(差分の平均)
+h2×(差分標準偏差)+i2×(差分の最大値)+j2×(差分の最小値)……(2)
また、上記式(1),(2)は説明変数の数が多いので、後に説明するように、演算制御装置13に機械学習させることで、重回帰式の説明変数や予測式のパラメータのうち影響の少ないものを省略して、説明変数の数やパラメータの数を減らして処理時間を短縮させるようにしてもよい。
図3の撮影画像を分析すると分かるように、上述したような照度分布予測方法を適用する対象が駅ホームのようなエリアの場合、空の一部が見え外光が入射する領域A1(図4(a))と、太陽からの直射光および一次反射光が当たる駅ホーム領域A2(図4(b))と、主として直射光の一次反射光が当たる壁領域A3(図4(c))と、直射光も一次反射光もほとんど当たらない天井領域A4(図4(d))と、駅ホームの陰になる軌道領域A5(図4(e))と、でそれぞれ平均の明るさや明るさの変化の度合いが異なることを見出した。そこで、本発明者らは、照度分布を1つのカメラの画像から把握する際には、上記5つの領域に分割してデータを扱うのが良いと考え、クラスタの数として「5」を選択し、クラスタリングを行なって、重回帰分析を適用し、「晴天比」と「曇天係数」の予測式を導出することとした。
照度分布の推定および照明制御にあたっては、先ず、撮像装置11によって対象エリアの画像を撮影して、画像信号に含まれる輝度情報に基づいて輝度分布データを算出する(ステップS8)。続いて、上記前段階処理のステップS2〜S6と同様な処理S9〜S13を実行して、各クラスタの画素数、平均輝度、輝度のばらつきの標準偏差、輝度の最大値、輝度の最小値、時刻t−1における輝度との差分の平均値、差分の標準偏差、差分の最大値、差分の最小値を算出する。
具体的には、ある時点での着目する制御エリアやポイントの照度Lは、
L=完全晴天時照度×晴天比+完全曇天時照度×曇天係数×(1−晴天比)
で表わされるので、この式の「晴天比」と「曇天係数」に、ステップS14で算出した着目する制御エリアまたはポイントに対応する値を入れるとともに、「完全晴天時照度」と「完全曇天時照度」には、データベース14に格納されているシミュレーション(もしくは実測)によって得られた代表日(夏至、秋分、冬至等)の代表時刻(1時間おき)での昼光照度値のうち、着目する制御エリアまたはポイントの昼光照度値を読み出して補間処理(内挿処理)を行なって算出した値を代入して照度を算出する。例えば、8月10日11時30分の照度を知りたい場合には、着目する制御エリアまたはポイントの夏至の昼光照度値と秋分の日の昼光照度値を読み出して、補間処理で8月10日の1時間おきの昼光照度値を求めた後、11時と12時の昼光照度値から補間処理で11時30分の照度値を算出する。
一方、ステップS16で、所定量(例えば10%)以上のずれがない(No)と判定したときは、ステップS17をスキップしてステップS18へ進む。
図6(A),(B)は、シミュレーションにより前述の晴天比の予測式から予測された値と実測に基づく値とを、縦軸に実測値をまた横軸に予測値をとった2次元座標上にプロットして予測値と実測値との相関を示したもの、また、図6(C)は、曇天係数の予測式から予測された値と実測値とを、縦軸を実測値、横軸を予測値とする2次元座標上にプロットして予測値と実測値との相関を示したものである。
なお、図6(A)の直射日光が当たるエリア(屋外)に関する晴天比の予測値と実測値の相関は、パラメータ(説明変数)として、クラスタ1〜3の輝度の平均と、クラスタ3の輝度のばらつきの標準偏差と、クラスタ3,3,4の差分の標準偏差と、クラスタ2の輝度ばらつき標準偏差の最小値と、クラスタ3,4の差分最小値と、クラスタ4の輝度ばらつき標準偏差の最大値とを選択して求めたものである。
学習機能を付加した照度分布の推定および照明制御処理においては、先ず、撮像装置11がスチールカメラの場合には撮像装置11に対して撮影指令を出して、撮像装置11から撮影画像データを取り込み、輝度データに変換して輝度分布データを取得するとともに照度分布データを算出してデータベース14に記憶する(ステップS21)。次に、変換された輝度データと、前回取得した輝度データおよびデータベース14から読み出して合成した照度分布データとを比較して(ステップS22)、領域ごとに今回の輝度データにノイズが含まれているか否か判定する(ステップS23)。
ステップS23で、ノイズがある(Yes)と判定したときは、ステップS24へ移行して、今回のノイズに既に学習(取得)したノイズと共通の特徴があるか否か判断する。このようなノイズとしては、例えば撮影範囲内への電車の侵入やシステム外の照明の点灯などがある。
続いて、ノイズ箇所の輝度を修正する(ステップS27)。具体的には、ノイズ箇所の周囲の画像データからノイズ箇所の輝度を推定し、ノイズと置き換える。
上記ステップS23でノイズがない(No)と判定したときまたはステップS27でノイズ箇所の輝度を修正したときは、ステップS32へ進み、クラスタリング処理を行う。この際に、前回行なったクラスタリング処理で得られた重心データを使用することで、計算量を減らすことができる。
照度=完全晴天時照度×晴天比+完全曇天時照度×曇天係数×(1−晴天比)
用いて推定する(ステップS34)。
ステップS34の照度分布の推定が終了、または上記ステップS31で照明制御の補正値を決定した後は、ステップS35へ進んで、推定照度から目標照度となるように、照明制御値を決定し、照明装置へ送信する。これにより、照明装置は制御値に応じた明るさとなるように、照明(LEDランプ)を点灯駆動することとなる。
図8には、基準照度センサ12の計測値を利用した学習機能を付加した場合の照明制御手順が示されている。
この変形例の手順と図7のフローチャートの手順との差異は、本変形例では、図7のフローチャートのステップS35の後に、ステップS36〜S39が追加されている点である。図8のフローチャートでは、ステップS35で照明制御値を決定して照明装置へ送信した後、ステップS36へ進み、基準照度センサ12の測定値を読み込む。続いて、ステップS34で推定した当該測定ポイントの推定照度値とセンサの実測照度値との間に誤差があるか否か判定する(ステップS37)。
また、前述の実施例では、撮像装置11で撮像した画像の各画素の座標情報を重回帰分析におけるパラメータとして使用していないが、適用する対象(照明制御システム)の環境によっては各画素の座標情報をパラメータとして使用することも可能である。
また、前記実施形態では、駅ホームの照明制御システムに適用した場合を例にとって説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、トンネルの出入り口箇所等比較的広い解放空間を有し照度が外光の影響を受け易い施設の照明制御システムに広く利用することができる。
11 撮像装置
12 基準照度センサ
13 演算制御装置
14 データベース
15 照明装置
Claims (10)
- シミュレーションによって得られた制御対象のエリアの完全晴天時および完全曇天時の照度分布データと、任意の時点で実測された制御エリアごとの照度分布データと、をデータベースに格納する第1ステップと、
前記データベースより完全晴天時および完全曇天時の照度分布データを読み出して、完全晴天時の照度分布と完全曇天時の照度分布とを合成することで、制御エリア単位での照度分布を再現し、晴天比と曇天係数を算出する第2ステップと、
撮像装置により撮影された画像信号を取り込んで画素単位の輝度値に変換するとともに、前回取得された輝度値との差分を画素ごとに算出する第3ステップと、
各画素のX座標とY座標と輝度値と差分とを用いて、前記照度分布に応じて2以上に5以下の領域に分割された前記撮像装置の撮影画像の各領域の画素に関する複数の特徴量を算出する第4ステップと、
前記第4ステップで算出された複数の特徴量を説明変数とするとともに晴天比と曇天係数をそれぞれ目的変数とし、前記第2ステップで算出された晴天比と曇天係数を用いて重回帰式の係数および定数を決定して晴天比の予測式および曇天係数の予測式を導出する第5ステップと、
撮像装置により撮影された画像信号を取り込んで画素単位の輝度値に変換するとともに、前回の輝度との差分を画素ごとに算出する第6ステップと、
各画素のX座標とY座標と輝度値と差分とを用いて、前記各領域の画素に関する複数の特徴量を算出する第7ステップと、
前記第5ステップで導出された前記晴天比の予測式と曇天係数の予測式に、前記第7ステップで算出された前記特徴量の値を代入して、晴天比と曇天係数を算出する第8ステップと、
前記第8ステップで算出された晴天比と曇天係数を用いて制御対象エリアの照度分布を算出する第9ステップと、
前記第9ステップで算出された照度分布に基づいて照明装置への制御値を計算し出力する第10ステップと、
を含むことを特徴とする照明制御方法。 - 前記撮影画像の各領域はクラスタであり、前記第4ステップでは、クラスタの数を2以上に5以下に設定してクラスタリング処理を実行して、前記特徴量として各クラスタの画素数、平均輝度、輝度のばらつきの標準偏差、輝度の最大値、輝度の最小値、差分の平均値、差分の標準偏差、差分の最大値、差分の最小値を算出し、
前記第5ステップでは、前記第4ステップで算出された前記各値のうち2つ以上をそれぞれ説明変数とするとともに晴天比と曇天係数をそれぞれ目的変数とし、前記第2ステップで算出された晴天比と曇天係数を用いて重回帰式の係数および定数を決定して晴天比の予測式および曇天係数の予測式を導出することを特徴とする請求項1に記載の照明制御方法。 - 前記第9ステップの後、制御対象エリアの任意の位置に設置されている照度センサからの信号を読み込んで、前記第9ステップで算出された照度分布の対応するエリアの照度値と比較して照度分布を補正し、前記第10ステップでは前記補正された照度分布に基づいて照明装置への制御値を計算し出力することを特徴とする請求項1または2に記載の照明制御方法。
- 前記第5ステップで導出される直射日光が当たるエリアの前記晴天比の予測式と、直射日光が当たらないエリアの前記晴天比の予測式とで、使用する説明変数の組み合わせが異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の照明制御方法。
- 1または2以上の照明装置と、1台の撮像装置と、前記撮像装置からの画像信号に基づいて照度分布を推定し、推定した照度分布に基づいて前記照明装置の制御値を計算し出力する演算制御装置とを備えた照明制御システムであって、
前記撮像装置は、少なくとも撮影範囲の一部に空が入るように設置され、
前記演算制御装置は、
データベースに予め格納されている完全晴天時および完全曇天時の照度分布データを読み出して、完全晴天時の照度分布と完全曇天時の照度分布とを合成することで、制御エリア単位での照度分布を再現し、晴天比と曇天係数を算出する係数算出手段と、
撮像装置により撮影された画像信号を取り込んで画素単位の輝度値に変換するとともに、前回取得された輝度値との差分を画素ごとに算出する差分算出手段と、
各画素のX座標とY座標と輝度値と差分とを用いて、前記照度分布に応じて2以上に5以下の領域に分割された前記撮像装置の撮影画像の各領域の画素に関する複数の特徴量を算出するパラメータ算出手段と、
前記パラメータ算出手段により算出された複数の特徴量を説明変数とするとともに晴天比と曇天係数をそれぞれ目的変数とし、前記係数算出手段によって算出された晴天比と曇天係数を用いて重回帰式の係数および定数を決定して晴天比の予測式および曇天係数の予測式を導出する予測式導出手段と、
前記予測式導出手段により導出された前記晴天比の予測式と曇天係数の予測式に、前記パラメータ算出手段により算出された前記特徴量の値を代入して、晴天比と曇天係数を算出する第2係数算出手段と、
前記第2係数算出手段により算出された晴天比と曇天係数を用いて制御対象エリアの照度分布を、次式
照度=完全晴天時照度×晴天比+完全曇天時照度×曇天係数×(1−晴天比)
を用いて算出する照度算出手段と、
前記照度算出手段により算出された照度分布に基づいて照明装置への制御値を計算し出力する制御値算出手段と、を備えることを特徴とする照明制御システム。 - 前記撮影画像の各領域はクラスタであり、前記パラメータ算出手段はクラスタの数を2以上に5以下に設定してクラスタリング処理を実行して、前記特徴量として各クラスタの画素数、平均輝度、輝度のばらつきの標準偏差、輝度の最大値、輝度の最小値、差分の平均値、差分の標準偏差、差分の最大値、差分の最小値を算出することを特徴とする請求項5に記載の照明制御システム。
- 制御対象のエリアの任意の位置に設置された照度センサを備え、
前記演算制御装置は、前記照度センサからの信号を読み込んで、前記照度算出手段により算出された照度分布の対応するエリアの照度値と比較して照度分布を補正し、前制御値算出手段により、前記補正された照度分布に基づいて前記照明装置への制御値を計算し出力することを特徴とする請求項5または6に記載の照明制御システム。 - 前記演算制御装置は、前記差分算出手段により算出された前回輝度との差分に基づいて、該差分が所定値以上である場合にノイズと判断し、当該箇所の輝度値を周囲の輝度値に基づいて修正する手段を備えることを特徴とする請求項7に記載の照明制御システム。
- 前記演算制御装置は、前記照度センサによる計測値と前記照度算出手段により算出された照度分布における前記照度センサ設置点の照度値とを比較して、前記パラメータ算出手段によるクラスタリング処理におけるクラスタの数を選択する手段を備えることを特徴とする請求項7または8に記載の照明制御システム。
- 前記演算制御装置は、前記照度センサによる計測値と前記照度算出手段により算出された照度分布とを比較して、前記晴天比の予測式と曇天係数の予測式で使用する説明変数の組み合わせを選択する手段を備えることを特徴とする請求項8または9に記載の照明制御システム。
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