JP2018147351A - 知識モデル構築システム及び知識モデル構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】知識モデルを体系的に、汎用的な枠組みの中で、容易に解釈し得る形態で表現された情報として構築する。【解決手段】知識モデル構築システム1は、当該分野の技術情報の用語を知識モデル21上の因子として抽出する因子抽出手段31と、抽出される因子の関係性を抽出する関係性抽出手段32と、抽出される因子の関係性を定型化して因子の相互関係の情報を生成する相互関係情報生成手段33と、抽出される因子の関係性、及び生成される因子の相互関係の情報に基づいて、因子の相互関係の強さを示す因子間の寄与度を算出する因子間寄与度算出手段34と、抽出される因子、抽出される因子の関係性、抽出される因子の相互関係の情報、及び算出される因子間の寄与度を所定の形式に従って記述し、知識モデル21に格納する知識モデル格納手段35と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、当該分野の技術情報に関する知識を所定の形式で記述し、格納する知識モデルを構築する知識モデル構築システム等に関するものである。
従来、当該分野のノウハウや知識は、その分野に従事する人が自身の経験から身に付けていくことで醸成され、それを実務に活用することで有用性を発揮して成果を挙げてきた。しかし、ノウハウや知識は人の頭の中に暗黙知として蓄積・保存されたものであって、定型化された形式知として保存するための適切な(決め手となる)手段は無かった。従って、当該分野において後継者や次世代への技術伝承が必要となったときには、口頭やメモ書き、更には技術分野で内容を詳細に書き表す等によって他者にノウハウや知識を伝授していた。
また、従来から、ノウハウや知識を活用する手段の代表的なものとして、エキスパートシステムと呼ばれるツールが存在する。エキスパートシステムは、熟練者に代わって設問に対する解を生成するツールである。エキスパートシステムでは、熟練者から聞き取ったノウハウや知識をルール化し、人が知識ベース(=知識をコンピュータが解読できる形にしてデータベース化したもの)を構築する。すなわち、ノウハウや知識の取得手段の主体は、熟練者への聞き取りである。
近年では、ニューラルネットワーク等の学習型の推論ツールを用いて、当該分野のノウハウや知識を技術文書や事例データから学習させて人工知能システムを構築する手法が注目されている。学習型の推論ツールでは、学習データに基づいて内部に知識ベースを構築する。
例えば、特許文献1は、一連の問題と解決方法に関する入力情報(=人間が日常的に使用している言語による文)から類似の問題の解決方法を自律的に生成する方法を開示している。特許文献2は、問題解決の過程を探索木で表現する知識処理システムを開示している。特許文献3は、知識ベース内の階層関係を意識することなく、一つのオブジェクトから他のオブジェクトを直接に参照出来る知識ベースシステムを開示している。特許文献4は、構造化表示の軸とする単語の複数のキーワードの検索語によって、多次元の軸に沿った構造化表示を可能とする情報構造化表示装置を開示している。
尚、本発明でのノウハウや知識とは、言語や数値で表現される形態のものを意味し、機器の手動操作など、人の動作や行動に関するものは含まれない。最近の報告例に多く見られる動画を活用したノウハウの伝承技術などは、人の動作や行動を伴うノウハウや知識を保存、伝承するための手段の1例である。また、本発明での知識モデルとは、当該分野の技術情報に関する知識を所定の形式で記述し、格納するものである。
特開2015−232894号公報 特開平5−313896号公報 特開平6−83626号公報 特開平7−282087号公報
しかしながら、特許文献1〜4を含む公知の技術では、以下に説明する通り、知識モデルを体系的に、汎用的な枠組みの中で、容易に解釈し得る形態で表現された情報として構築する仕組みが確立していない。
口頭やメモ書き、技術文書等による伝承では、伝承される側の人が伝承された内容を理解したり、解読したりすることによって、自己の中で自己に固有の形態によってノウハウや知識を体系化して知識モデルを形成する。しかし、この自己に固有の形態が暗黙知であり、結果的にノウハウを保持している人から伝承される側の人に暗黙知が伝承されるに過ぎない。すなわち、汎用的な枠組みで表現された情報とは言えない。
また、エキスパートシステムについても、人からの聞き取りという手段によって得たノウハウや知識に関する断片的な情報を、ルールという形態の断片的な情報に置き換えたものに過ぎず、体系化された情報とは言えない。
一方、学習型の推論ツールでは、内部に構築される知識ベース(知識モデルに相当する部分を含む。)はツールの枠組みの中でのみ解釈可能な形態の情報に過ぎず、ブラックボックスである。そして、内部の知識ベースは、知識モデルに相当する部分と課題解決用の部分が一体化されているので、知識モデルに相当する部分を分離して他の課題解決用のツールに流用することができない。特に、ニューラルネットワークを用いた推論システムでは、閉じた系の中で全てが一体化された形態の人工知能システムが構築されるので、知識モデルに相当する部分を有意情報として取り出すことができない。すなわち、有意情報として取り出せるような汎用的に利用できる知識モデルは構築できない。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、知識モデルを体系的に、汎用的な枠組みの中で、容易に解釈し得る形態で表現された情報として構築することが可能な知識モデル構築システム等を提供することである。
前述した目的を達成するための第1の発明は、当該分野の技術情報に係る知識を所定の形式で記述し、格納する知識モデルを構築する知識モデル構築システムであって、当該分野の技術情報の用語を前記知識モデル上の因子として抽出する因子抽出手段と、前記因子抽出手段によって抽出される前記因子の関係性を抽出する関係性抽出手段と、前記関係性抽出手段によって抽出される前記因子の関係性を定型化して前記因子の相互関係の情報を生成する相互関係情報生成手段と、前記関係性抽出手段によって抽出される前記因子の関係性、及び前記相互関係情報生成手段によって生成される前記因子の相互関係の情報に基づいて、前記因子の相互関係の強さを示す前記因子間の寄与度を算出する因子間寄与度算出手段と、前記因子抽出手段によって抽出される前記因子、前記関係性抽出手段によって抽出される前記因子の関係性、前記相互関係情報生成手段によって抽出される前記因子の相互関係の情報、及び前記因子間寄与度算出手段によって算出される前記因子間の寄与度を所定の形式に従って記述し、前記知識モデルに格納する知識モデル格納手段と、を備えることを特徴とする知識モデル構築システムである。第1の発明によって、知識モデルを体系的に、汎用的な枠組みの中で、容易に解釈し得る形態で表現された情報として構築することが可能となる。
第1の発明における前記知識モデルは、前記因子がネットワーク形態で相互接続されることによって前記因子の関係性が表現され、前記因子の関係性が所定の形式に従って記述されることによって当該分野の技術情報に係る知識が形式知として格納されるようにしても良い。これによって、技術分野に依存することなく汎用的な知識モデルを構築することができる。
また、第1の発明は、ユーザとの対話処理によって当該分野の技術情報に係る知識を前記知識モデルに登録する登録手段、を更に具備し、前記登録手段は、キーワード入力を促す画面を表示し、当該分野の技術体系を表現するにあたっての技術情報のキーワードの入力を受け付け、入力される前記キーワードを前記因子として前記知識モデルに登録し、前記因子を束ねる操作を促す画面を表示し、関係がある前記因子同士を束ねる操作を受け付け、前記因子の階層関係指定を促す画面を表示し、束ねられる前記因子の間に階層関係を指定する操作を受け付け、前記因子の結合条件設定を促す画面を表示し、前記階層関係が指定される前記因子の間に結合条件を設定する操作を受け付け、指定される前記階層関係及び設定される前記結合条件を前記知識モデルに登録し、前記因子の接続関係指定を促す画面を表示し、登録されている前記因子について、当該分野の技術体系を表現する上で関係性が認められる前記因子の間に接続関係を指定する操作を受け付け、前記因子の接続条件設定を促す画面を表示し、接続関係が指定される前記因子の間に接続条件を設定する操作を受け付け、指定される前記接続関係及び設定される前記接続条件を前記知識モデルに登録するようにしても良い。これによって、熟練者のノウハウが直接的に保存される仕組みを提供することができる。
また、第1の発明における前記因子抽出手段は、文書データから成る当該分野の技術文書から、自然言語処理によって当該分野の技術情報のキーワードとなる技術用語を前記知識モデル上の前記因子として抽出するようにしても良い。これによって、知識モデルを体系的に構築することができる。
また、第1の発明における前記関係性抽出手段は、文書データから成る当該分野の技術文書から、自然言語処理によって前記因子の関係性を抽出し、個々の前記因子に対する関係因子を特定するようにしても良い。これによって、知識モデルを体系的に構築することができる。
また、第1の発明は、前記関係性抽出手段によって抽出される前記因子の関係性に基づいて、前記因子を接続点として前記因子の相互関係をネットワーク形態で表現される知識構図を生成する知識構図生成手段、を更に含み、前記知識構図によって、知識の構造が視覚的に表現されるようにしても良い。これによって、知識の構造が容易に解釈することができる。
また、第1の発明における前記相互関係情報生成手段は、文書データから成る当該分野の技術文書から、自然言語処理によって前記因子の相互関係の情報を生成するようにしても良い。これによって、知識モデルを体系的に構築することができる。
また、第1の発明における前記相互関係情報生成手段は、前記因子をパラメータとして収集される数値データを含む当該分野の事例データから、機械学習処理によって前記因子の相互関係の情報を生成するようにしても良い。これによって、定量的な情報に基づいて因子の関係性を抽出することができる。
また、第1の発明における前記因子間寄与度算出手段は、前記因子の関係性及び前記因子の相互関係の情報に基づいて、周辺の前記因子によって構成される局部的な前記因子群、又は全ての因子によって構成される全体的な因子群に対して、機械学習処理によって前記因子間の相対的な寄与度を算出するようにしても良い。これによって、現実の知識形態に即した適確な寄与度が算出できる。
また、第1の発明における前記因子間寄与度算出手段は、周辺の前記因子によって構成される局部的な前記因子群、又は全ての因子によって構成される全体的な因子群に対して、前記因子の相互関係の情報を論理式にて記述し、マルコフロジックネットワークを用いて、全ての前記論理式に重みを割り当てて、可能世界の確率を算出することによって、前記因子間の相対的な寄与度を算出するようにしても良い。これによって、局部的な因子群又は全体的な因子群を考慮しながら、因子間の寄与度を算出することができる。特に、マルコフロジックネットワークを用いることによって、与えられた知識全般に対して尤もらしい確率を因子間の寄与度として付与することができるため、矛盾を含む知識であっても扱うことができる。
また、第1の発明における前記因子間寄与度算出手段は、述語記号が含まれる前記論理式に対しては、引数のソートを定義し、前記引数で取りうるソートの1つだけで述語が真になるように前記可能世界を制限するようにしても良い。これによって、可能世界の組み合わせ数が劇的に減少する。
また、第1の発明における前記因子間寄与度算出手段は、前記可能世界を特定の個数サンプリングするようにしても良い。これによって、現実的な時間内で因子間の寄与度を計算することができる。
第2の発明は、コンピュータが、当該分野の技術情報に係る知識を所定の形式で記述し、格納する知識モデルを構築する知識モデル構築方法であって、前記コンピュータが、当該分野の技術情報の用語を前記知識モデル上の因子として抽出し、抽出される前記因子の関係性を抽出し、抽出される前記因子の関係性を定型化して前記因子の相互関係の情報を生成し、抽出される前記因子の関係性、及び生成される前記因子の相互関係の情報に基づいて、前記因子の相互関係の強さを示す前記因子間の寄与度を算出し、抽出される前記因子、抽出される前記因子の関係性、抽出される前記因子の相互関係の情報、及び算出される前記因子間の寄与度を所定の形式に従って記述し、前記知識モデルに格納することを特徴とする知識モデル構築方法である。第2の発明によって、知識モデルを体系的に、汎用的な枠組みの中で、容易に解釈し得る形態で表現された情報として構築することが可能となる。
本発明により、知識モデルを体系的に、汎用的な枠組みの中で、容易に解釈し得る形態で表現された情報として構築することが可能な知識モデル構築システム等を提供することができる。
知識モデル構築システムの概要を示す図 知識モデルにおける因子の相互接続の形態を示す図 ネットワーク形態での因子の相互接続を示す図 知識モデルにおける情報の紐付けを示す図 接続条件に関する情報の紐付けを示す図 因子に保持するデータの一例 ネットワーク形態での相互接続の一例 接続条件の一例 結合条件の一例 知識モデル構築システムの処理体系の一例 文書データ解析ソルバの構成の一例 数値データ解析ソルバの構成の一例 寄与度解析ソルバの構成の一例 知識構図生成ソルバの構成の一例 知識モデル格納手段の構成の一例 文書データ解析ソルバの処理の流れを示すフローチャート 数値データ解析ソルバの処理の流れを示すフローチャート 寄与度解析ソルバの処理の流れを示すフローチャート 知識構図生成ソルバの処理の流れを示すフローチャート 知識モデル構築システムの構成の一例 熟練者ノウハウ登録ソルバを説明する図
本発明は、工学、医学、農学、生物学などの諸分野における熟練者のノウハウや知識を格納する知識モデルの構築システムである。以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。以下では、知識モデルが対象とする当該分野として、生産加工、特に、切削加工を例にして説明する。
最初に、図1を参照しながら、知識モデル構築システム1の概要を説明する。図1に示すように、知識モデル構築システム1は、記憶装置2と制御装置3から構成される。記憶装置2は、HDD(Hard Disk Drive)等であり、データとしての知識モデル21等を記憶する。制御装置3は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only
Memory)、RAM(Random Access Memory)、マウスやキーボード等の入力部、液晶ディスプレイ等の表示部、通信機器等の通信部等で構成され、因子抽出手段31、関係性抽出手段32、相互関係情報生成手段33、因子間寄与度算出手段34と、知識モデル格納手段35、知識構図生成手段36等を備える。制御装置3は、専用のプログラムがインストールされることによって、各種の手段として機能する。記憶装置2及び制御装置3は、1台のコンピュータで両方の機能を実装しても良いし、それぞれを1台又は複数台のコンピュータで実装しても良い。
知識モデル21は、当該分野の技術情報のキーワードとなる技術用語を因子として、因子をネットワーク形態で相互接続することによって当該分野の技術情報の関係性を表現し、当該分野のノウハウや知識を形式知として格納する。知識モデル21に格納される情報は、体系的に、汎用的な枠組みの中で、容易に解釈し得る形態で表現される。
因子抽出手段31は、当該分野の技術情報の用語を知識モデル21上の因子として抽出する。関係性抽出手段32は、因子抽出手段31によって抽出される因子の関係性を抽出する。相互関係情報生成手段33は、関係性抽出手段32によって抽出される因子の関係性を定型化して因子の相互関係の情報を生成する。因子間寄与度算出手段34は、関係性抽出手段32によって抽出される因子の関係性、及び相互関係情報生成手段33によって生成される因子の相互関係の情報に基づいて、因子の相互関係の強さを示す因子間の寄与度を算出する。知識モデル格納手段35は、因子抽出手段31によって抽出される因子、関係性抽出手段32によって抽出される因子の関係性、相互関係情報生成手段33によって抽出される因子の相互関係の情報、及び因子間寄与度算出手段34によって算出される因子間の寄与度を所定の形式に従って記述し、知識モデル21に格納する。知識構図生成手段36は、関係性抽出手段32によって抽出される因子の関係性に基づいて、因子の相互関係が表現される知識構図を生成する。
次に、図2〜図9を参照しながら、記憶装置2に記憶される知識モデル21の詳細について説明する。
図2は、知識モデルにおける因子の相互接続の形態を示す図である。知識モデル21は、因子4がネットワーク形態で相互接続されることによって因子4の関係性が表現され、因子4の関係性が所定の形式に従って記述されることによって当該分野の技術情報に係る知識が形式知として格納される。
図2は、因子4を相互接続して当該分野の技術情報の関係性を表現するための基本パターンを示している。制御装置3による処理において、処理の対象となっている因子4は基準因子と呼ばれる。図2では、因子4aが基準因子として図示されている。各因子4には、自身の内部情報である因子情報5が紐付けられる。基準因子と接続される因子4は、接続因子と呼ばれる。図2では、因子4bが接続因子として図示されている。因子4a及び因子4bには接続情報6が紐付けられる。接続情報6は、相互接続される2つの因子4a及び因子4bの間の接続関係を示し、相互接続される2つの因子4a及び因子4bの間の接続条件7が紐付けられる。
また、特に、基準因子と上下関係がある因子4は、上位の結合因子又は下位の結合因子と呼ばれる。図2では、因子4cが上位の結合因子又は下位の結合因子として図示されている。因子4a及び因子4cには、お互いの上下関係を示す結合情報8が紐付けられる。また、結合情報8には、結合条件9が紐付けられる。
図3は、ネットワーク形態での因子の相互接続を示す図である。図3は、ネットワーク形態で当該分野の技術情報の関係性を表現した状態を模式的に示したものである。ネットワーク形態は、2つの因子4を接続情報6によって相互接続することを基本パターンとして、当該分野の一定の技術領域を表現するために必要な組合せについて基本パターンを繰り返すものである。知識モデル21には、図3に示すようなネットワーク形態でノウハウや知識が形式知化されている。これによって、技術分野に依存することなく汎用的な知識モデルを構築することができる。
図4は、知識モデルにおける情報の紐付けを示す図である。図4は、知識モデル21における各情報の中身と情報の紐付けの例の詳細を示している。尚、図4に示す「FK」は、外部キーを意味する。
因子4は、因子コードによって一意に識別される。因子4には、因子名称、因子表記タイプ、因子情報コードが保持され、因子情報コードによって因子情報5が紐付けられている。ここで、因子表記タイプは、因子4で扱うデータの表現形式を示すものであり、数値データを表現する数値表記、文字データを表現する文字表記等がある。
数値表記は、例えば、因子4に与えられる実際の数値によって因子4で扱うデータを表現する実値表記、予めレンジとして区切られる数値範囲に対応する数値範囲の代表値によって因子4で扱うデータを表現するレンジ表記、予め設定されるランク付けに対応するランク値によって因子4で扱うデータを表現するランク表記等がある。
文字表記は、例えば、名称によって因子4で扱うデータを表現する名称表記、記号によって因子4で扱うデータを表現する記号表記等がある。
因子情報5は、因子情報コードによって一意に識別される。因子情報5には、実値表記コード、レンジ表記コード、ランク表記コード、名称区分コード、記号区分コードが保持される。
また、因子4には、因子コードを通じて上位因子または下位因子との結合に関する情報である結合情報8が紐付けられ、同じく因子コードを通じて、技術的に関係性のある因子4と相互接続するときの接続に関する情報である接続情報6が紐付けられている。さらに、結合情報8には、結合先である上位因子または下位因子の因子コードと、結合先が上位因子か下位因子かを示す結合方向と、結合条件コードが保持され、結合条件コードによって結合先の因子4との結合関係を示す結合条件9が紐付けられている。また、結合情報8と同様に、接続情報6にも、接続条件コードによって接続条件7が紐付けられている。
ここで、結合条件9と接続条件7について、その違いも含めて説明を加える。結合条件9は、上下関係(親子関係、主従関係)をもつ因子4間で情報伝達を行うためのものである。具体的には、結合条件9は、基準となる因子4のデータ値から上下関係にある結合因子のデータ値を決定するための条件として機能する。そして、結合条件9は、密接な(例えば物理的に)上下関係にある因子4を結合するものであるため、結合条件9によって基準因子のデータ値が概ね直接的に結合因子に反映される。上下関係としては、例えば、下位概念因子及び上位概念因子の組合せ、構成要素因子及び被構成要素因子の組合せ、特性表現因子及び被特性表現因子の組合せ等が挙げられる。
一方、接続条件7は、技術体系を表現する上で技術的に相互関係のある因子4間で情報伝達を行うためのものである。具体的には、接続条件7は、基準となる因子4のデータ値から接続関係にある接続因子のデータ値を決定するための条件として機能する。そして、接続条件7は、結合条件9のような密接な上下関係を定義するものではなく、技術的な相互関係を周辺の因子4の接続条件7と合い交えて表現するものである。従って、基準因子のデータ値が直接的に接続因子に反映されるのではなく、寄与度等に従った重み付けによって限定的な形で接続因子に反映される。
尚、図4に示す協約結合条件は、2つ以上の因子4が一対となって1つの因子4と結合する場合の条件である。同様に、協約接続条件も2つ以上の因子4が一対となって1つの因子4と接続する場合の条件である。これらは、複雑な因子4の結合や接続についての関係性を表現するために取り入れたものである。
図5は、接続条件に関する情報の紐付けを示す図である。図5は、接続条件7に紐付けられた更に詳細な下位の接続条件7の一例である。尚、図5に示す「FK」は、外部キーを意味する。接続条件7は、相互接続する2つの因子4で扱うデータの因子表記タイプに基づいて定義される。
接続条件7には、自身の内部情報として因子関係コードと因子寄与度が保持され、さらに接続条件コードによって下位の接続条件7が紐付けられている。因子関係コードは基準因子と接続因子の関係を表すコードであり、現象・結果や要求・目標などに対応したコードがある。因子寄与度は、例えば接続因子から見た基準因子の寄与度であり、相互接続における因子4間の重み付けを表す。
下位の接続条件7には、例えば、論理式接続条件71、算術式接続条件72、レンジ接続条件73、ランク接続条件74、実値接続条件75、記号接続条件76、名称接続条件77等がある。これら下位の接続条件7には、さらに接続条件7の具体的な情報が記述された下位へ繋がるアドレスコード(図5に示す実値/実値接続コード、実値/レンジ接続コード、実値/ランク接続コード等)が保持される。これらのコードをたどって行くことによって具体的な接続条件7の情報を得ることができる。下位の接続条件7が複数存在する場合には、どの条件を優先して用いるかを示す優先度が設定される。
尚、結合条件9にも、同様の形態で下位の結合条件9が紐付けられる。下位の結合条件9には、論理式結合条件、算出式結合条件、レンジ結合条件、ランク結合条件、実値結合条件、記号結合条件、名称結合条件等がある。接続条件7と同様、結合条件9の具体的な情報が記述された下位へ繋がるアドレスコードをたどって行くことによって具体的な結合条件9の情報を得ることができる。
図6は、因子に保持するデータの一例である。図6では、工学の生産・加工分野に属する切削加工を例にして、因子4に保持する情報(因子4に直属する情報)の具体例を示している。ここでの因子4は、切削加工における技術情報のキーワードを意味する。この因子4が保持するデータは、因子名称、因子表記タイプ、因子情報コードであり、図6に示す名称および数値は、その情報の一例である。さらに具体的に説明すると、ここでは、因子名称として性能要件、高能率化、・・・、ワーク、ワーク材質、ワーク材処理、ワーク材硬さ等が保持され、因子表記タイプとしては数値表記、名称表記、記号表記等が保持されている。そして、因子4に因子情報コードが保持されることによって、実際の因子情報5が因子4に紐付けられる。
図7は、ネットワーク形態での相互接続の一例である。図7では、切削加工を例にしている。図7に示す例では、性能要件、ワーク、切削特性、要求工具性能、要求工具特性、工具を最上位因子として、その下にそれぞれの下位因子が紐付けられている。すなわち、最上位因子を頂点としたグループが形成されている。
上位因子と下位因子は、上下関係を示す形態のL字線で結ばれ、この線分に対応して結合情報8や結合条件9が定義されている。例えば、「ワーク(加工品)」のグループにおける「ワーク材質」と「硬さ」(以下、「ワーク材硬さ」と呼ぶ。)はL字線で結ばれており、この線によって上下関係があることを表している。ここで、「ワーク材質」を基準因子とした場合、下位の結合因子に相当するものが「ワーク材硬さ」である。そして、この2つの因子4を結ぶ線分に対応して結合情報8や結合条件9が定義され、結合方向は「上位から下位」となる。
一方、因子4の関係性を表す相互接続については、各グループに属する因子4と他のグループの因子4とが線分で結ばれ、この線によって技術的に相互関係があることを示している。例えば、「ワーク(加工品)」のグループに属するワーク材質の下の「ワーク材硬さ」と「切削特性」の下の「切削力」が線分で結ばれ、この2つの因子4に相互関係があることを表している。ここで、「ワーク材硬さ」を基準因子とした場合、接続因子に相当するものが「切削力」である。そして、この2つの因子4を結ぶ線分に対応して接続情報6や接続条件7が定義されている。
図8は、接続条件の一例である。図8では、「ワーク材硬さ」と「切削力」の2つの因子4を接続するための接続条件7の一例を示している。図8の例では、具体的な接続条件7は、ランク/ランク接続である。ランク/ランク接続以外に、レンジ/ランク接続など他の接続条件7を同一の因子4間に重複して定義することも可能である。知識モデル21を探索する際には、それぞれの接続条件7ごとに定義された優先順位によって採用される接続条件7が決められる。図8の例から分かるように、ランク/ランク接続の接続条件7としては、「ワーク材硬さ」のランク値と「切削力」のランク値の対応関係が定義される。そして、この対応関係を参照することによって、「ワーク材硬さ」のランク値から「切削力」のランク値を導くことができる。このとき、「ワーク材硬さ」は基準因子であり、「ワーク材硬さ」のランク値は「ワーク材硬さ」という基準因子のデータ値である。また、「切削力」は接続因子となり、「切削力」のランク値は「切削力」という接続因子のデータ値となる。尚、各ランク値には、それぞれのランク値に対応するランク指標が別途定義されても良い。
接続条件7としては、名称/ランク接続、名称/実値接続、名称/レンジ接続等を用いても良い。すなわち、数値表記の具体的な形態として、ランク表記、実値表記、レンジ表記がある。名称/実値接続は名称表記のデータ値と実値表記のデータ値を接続する接続条件7である。名称/レンジ接続や他の接続条件7の意味づけも同様である。ここで、実値表記とは数値で表される度量衡を実際の数値で表記することを意味する。ランク表記とは度量衡を何段階かのランク値で表記することを意味する。レンジ表記とは度量衡の値を任意の幅で区分し、区分した範囲をレンジ値で代表して表記することを意味する。そして、ランク値にはランク指標が別途定義されても良い。
一方、接続関係を示す数値情報を算術式(近似式を含む。)や論理式で表記することが可能であれば、算術式接続や論理式接続を用いることも可能である。算術式や論理式も数値表記の具体的な形態の一つであり、算術式表記は実値表記やレンジ表記、ランク表記よりも因子4の関係性を高精度に表記できる特徴がある。よって、接続条件7に算術式が加われば、関係性の表現精度が飛躍的に向上するメリットが生ずる。
図9は、結合条件の一例である。図9では、「ワーク材質」を基準因子、「ワーク材硬さ」を結合因子として、結合条件9に名称/ランク結合を用いた場合の例である。ここでは、「ワーク材質」の表記タイプが名称表記であり、「ワーク材硬さ」の表記タイプが数値表記であるため、名称/ランク結合が用いられる。名称/ランク結合に代えて、名称/実値結合や名称/レンジ結合を用いても良い。
以上の通り、知識モデル21は、当該分野の技術情報の技術用語を因子4とし、因子4がネットワーク形態で相互接続されることによって当該分野の技術情報の関係性が表現され、技術情報の関係性が所定の形式に従って記述されることによって当該分野のノウハウ又は知識が形式知として格納される。知識モデル21によって、当該分野の技術情報のキーワードとなる因子4を因子4間の相互関係に基づいてネットワーク形態で相互接続することができ、人の頭脳を模擬した形態で当該分野のノウハウや知識を定型化された形態の形式知としてデジタル情報で保存できる。
次に、図10〜図15を参照しながら、制御装置3が備える各種の手段について説明する。
図10は、知識モデル構築システムの処理体系の一例である。図10では、技術文書22及び事例データ23(実験データを含む。)から知識モデル21を構築するための処理手順が示されている。ここで、技術文書22とは、一般的に公開された公知の技術文献や、企業の技術報告書として纏められた公知又は非公知の技術文献等の文書データ24を意味する。また、事例データ23は、当該分野における実際の企業活動からの事例として得られるデータであり、実例として得られたデータや実験等で得られたデータを意味する。具体的には、事例データ23は、例えば、生産活動に用いる加工データや生産活動中に得られる計測データ、生産活動や顧客対応等におけるトラブル解決事例、研究開発や顧客対応等で実施した実験データ等である。切削加工であれば、加工データとは、加工工程データやNC加工データ等の実際に生産活動に用いる実加工データであり、計測データとは、加工中の温度、振動、力等のデータである。計測データは、いわゆるビックデータと呼ばれる大規模データに属するものが多い。これらの事例データには、中身が数値で表現された数値データ25や、中身が文書で表現された文書データ24がある。一般的には、加工データや計測データは数値データ25であり、トラブル解決事例等は文書データ24である場合が多い。
文書データ解析ソルバ100、数値データ解析ソルバ110、寄与度解析ソルバ120及び知識構図生成ソルバ130は、所定の情報処理を実行するコンピュータプログラムである。文書データ解析ソルバ100は、技術文書22や事例データ23の文書データ24を解析し、当該分野のノウハウや知識を抽出するためのプログラムである。数値データ解析ソルバ110は、事例データ23の数値データ25を解析し、当該分野のノウハウや知識を抽出するためのプログラムである。寄与度解析ソルバ120は、因子4間の相互関係の強さや度合を示す寄与度を算出するためのプログラムである。知識構図生成ソルバ130は、因子4の関係性に基づいて、因子4を接続点として因子4の相互関係をネットワーク形態で表現される知識構図を生成するためのプログラムである。
技術文書22については、文書データ解析ソルバ100を用いて解析する。事例データ23については、文書データ24であれば文書データ解析ソルバ100を用いて解析し、数値データ25であれば、数値データ解析ソルバ110を用いて解析する。
以下では、説明の便宜上、プログラムとしての各ソルバが動作の主体として記述されることがあるが、実際には、これらのプログラムがインストールされたハードウエアである制御装置3が動作の主体である。
文書データ解析ソルバ100は、技術文書22から当該分野の技術情報のキーワードとなる用語を知識モデル21上の因子4として抽出し(ステップS1)、抽出される因子4の関係性を抽出し(ステップS2)、個々の因子4に対する関係因子を特定する。そして、文書データ解析ソルバ100は、抽出される因子4とその関係因子を知識モデル21に格納する。更に、文書データ解析ソルバ100は、個々の因子4とその関係因子についての相互関係を抽出し(ステップS3)、相互関係の情報を生成し、知識モデル21に格納する。
図11は、文書データ解析ソルバの構成の一例である。図11に示すように、文書データ解析ソルバ100は、制御装置3を、因子抽出手段31、因子格納手段351、関係性抽出手段32、関係因子格納手段352、相互関係情報生成手段33及び相互関係情報格納手段353として機能させるためのプログラムである。解析対象が文書データ24であるため、相互関係の抽出は定性的な情報が主となる場合が多い。尚、各手段に対応する各プログラムは、分離した形態であっても良いし、一体化した形態であっても良い。
図10の説明に戻る。数値データ解析ソルバ110は、ニューラルネットワークやディープラーニング等の機械学習の手段を用いて、事例データ23から因子4の相互関係を抽出し(ステップS4)、相互関係の情報を生成し、知識モデル21に格納する。
図12は、数値データ解析ソルバの構成の一例である。図12に示すように、数値データ解析ソルバ110は、制御装置3を、相互関係情報生成手段33及び相互関係情報格納手段353として機能させるためのプログラムである。解析対象が数値データ25であるため、相互関係の抽出は定量的な情報も可能である。
図10の説明に戻る。寄与度解析ソルバ120は、無向グラフィカルモデルであるマルコフロジックネットワーク(Markov Logic Network)等を応用して、相互関係の情報から因子4間の相対的な寄与度を算出する。マルコフロジックネットワークは、近年提案された新たな機械学習の手法である。
図13は、寄与度解析ソルバの構成の一例である。寄与度解析ソルバ120は、制御装置3を、因子間寄与度算出手段34及び因子間寄与度格納手段354として機能させるためのプログラムである。因子間寄与度算出手段34は、マルコフロジックネットワークを用いて、相互関係を表す論理式等に基づいて各可能世界の確率を学習することによって、任意の因子4間の論理関係の確立を寄与度として解析する。因子間寄与度算出手段34は、一般的には、因子4の定性的な相互関係を表す論理式等から因子4間の相対的な寄与度を算出するが、数値情報や数式等によって表された定量的な相互関係の情報から寄与度を算出するようにしても良い。
図10の説明に戻る。知識構図生成ソルバ130は、ステップS2において抽出される個々の因子4に対する関係因子の情報を用いて、因子4の関係性を知識構図として生成する(ステップS6)。
図14は、知識構図生成ソルバの構成の一例である。知識構図生成ソルバ130は、制御装置3を、知識モデル引用手段361、知識構図生成手段362、知識構図描画手段363として機能させるためのプログラムである。知識構図描画手段363は、知識モデル21上の因子4の関係性を知識構図として可視化する。
図15は、知識モデル格納手段の構成の一例である。因子格納手段351、関係因子格納手段352、相互関係情報格納手段353及び因子間寄与度格納手段354は、図15に示すように、知識モデル格納手段35として一体化した形態であっても良い。この場合、文書データ解析ソルバ100、数値データ解析ソルバ110及び寄与度解析ソルバ120は、一体化された形態の知識モデル格納手段35を含む構成であっても良い。
次に、図16〜図19を参照しながら、各ソルバの処理の詳細について説明する。
図16は、文書データ解析ソルバの処理の流れを示すフローチャートである。図16に示すように、文書データ解析ソルバ100は、技術文書22又は事例データ23の文書データ24を入力し(ステップS11)、知識モデル21をリンクする(ステップS12)。
次に、文書データ解析ソルバ100の因子抽出手段31は、文書データ24から成る当該分野の技術文書から、自然言語処理によって当該分野の技術情報のキーワードとなる技術用語を知識モデル21上の因子4として抽出する(ステップS13)。文書データ解析ソルバ100の因子格納手段351は、抽出された因子4を知識モデル21に格納する(ステップS14)。ステップS13における自然言語処理は、公知の技術を用いることができ、独自のプログラムを利用しても良いし、外部の自然言語処理エンジンを利用しても良い。
次に、文書データ解析ソルバ100の関係性抽出手段32は、文書データ24から成る当該分野の技術文書から、自然言語処理によって因子4の関係性を抽出し、個々の因子4に対する関係因子を特定する(ステップS15)。文書データ解析ソルバ100の関係因子格納手段352は、特定される関係因子を知識モデル21に格納する(ステップS16)。ステップS15における自然言語処理は、公知の技術を用いることができ、独自のプログラムを利用しても良いし、外部の自然言語処理エンジンを利用しても良い。
次に、文書データ解析ソルバ100の相互関係情報生成手段33は、自然言語処理を用いて、文書データ24から関係因子についての相互関係を抽出し、相互関係の情報を生成する(ステップS17)。文書データ解析ソルバ100の相互関係情報格納手段353は、生成された相互関係の情報を、個々の因子4とその関係因子についての知識モデル21上の接続情報6や結合情報8として、知識モデル21に格納する(ステップS18)。ステップS17における自然言語処理は、公知の技術を用いることができ、独自のプログラムを利用しても良いし、外部の自然言語処理エンジンを利用しても良い。
図17は、数値データ解析ソルバの処理の流れを示すフローチャートである。図17に示すように、数値データ解析ソルバ110は、因子4をパラメータとして収集される数値データ25を含む当該分野の事例データ23を入力し(ステップS21)、知識モデル21をリンクする(ステップS22)。
次に、数値データ解析ソルバ110は、相互関係情報の生成に係る知識モデル21上の因子4を特定する(ステップS23)。数値データ解析ソルバ110の相互関係情報生成手段33は、数値データ25から、ニューラルネットやディープラーニング等の機械学習処理によって因子4の相互関係を抽出し、相互関係の情報を生成する(ステップS24)。数値データ解析ソルバ110の相互関係情報格納手段353は、生成された相互関係の情報を因子4の知識モデル21上の接続情報6や結合情報8として知識モデル21に格納する(ステップS25)。ステップS24における機械学習処理は、公知の技術を用いることができ、独自のプログラムを利用しても良いし、外部の機械学習処理エンジンを利用しても良い。
図18は、寄与度解析ソルバの処理の流れを示すフローチャートである。図18に示すように、寄与度解析ソルバ120は、知識モデル21をリンクし(ステップS31)、因子間寄与度の算出に係る知識モデル21上の因子群を特定し(ステップS32)、特定される因子群の各因子4間について、知識モデル21上の接続情報6や結合情報8から、因子4間の相互関係の情報を引用する(ステップS33)。ステップS32において特定される因子群は、周辺の因子4によって構成される局部的な因子群、又は全ての因子4によって構成される全体的な因子群のいずれであっても良い。
次に、寄与度解析ソルバ120の因子間寄与度算出手段34は、因子4の関係性及び因子4の相互関係の情報に基づいて、因子4群に対して、機械学習処理によって因子4間の相対的な寄与度を算出する(ステップS34)。寄与度解析ソルバ120の因子間寄与度格納手段354は、因子4間の寄与度を、知識モデル21上の因子間寄与度として、知識モデル21に格納する(ステップS35)。ステップS34における機械学習処理は、マルコフロジックネットワークを用いて、一般的な論理式から因子4間の相対的な寄与度を算出するものである。
図19は、知識構図生成ソルバの処理の流れを示すフローチャートである。図19に示すように、知識構図生成ソルバ130の知識モデル引用手段361は、個々の因子4とその関係因子を知識モデル21から引用する(ステップS41)。知識構図生成ソルバ130の知識構図生成手段362は、因子4の関係性に基づいて、関係する因子4の間に線を引く形態で、因子4の関係性が体系的に表現される知識構図を生成する(ステップS42)。知識構図生成ソルバ130の知識構図描画手段363は、生成された知識構図を表示部に描画する(ステップS43)。知識構図生成手段362によって生成される知識構図は、例えば、図7に示すように、因子4を接続点として因子4の相互関係をネットワーク形態で表現されたものである。そして、知識構図描画手段363によって表示部に描画される知識構図によって、知識の構造が視覚的に表現される。
ここで、図18に示すステップS34における機械学習の詳細を説明する。本発明の実施の形態では、ステップS34における機械学習は、マルコフロジックネットワークを用いる。マルコフロジックネットワークとは、一階述語論理とマルコフネットワークの組み合わせによって、論理推論を用いてマルコフネットワークに基づく確率推定を行う手法である。一般的に、述語論理は述語を論理式の形で数式的に表現できるが、論理式に偽となる述語を一つでも含んでいると式全体が充足不能となり、その確率が0.0となる(現実世界と矛盾する)。このような事象に対しても、マルコフロジックネットワークを用いれば、その確率を0.0〜1.0の範囲として算出することができ、現実の矛盾を含む事象についても表現することができる。
マルコフロジックネットワークは、スコーレム連言標準形で与えられた論理式F(=当該分野の技術情報に係る知識に相当)に対して、次式に示す対数線形モデルを用いて、可能世界xの確率P(X=x)を算出する。
Figure 2018147351
ここで、Zは正規化項、n(x)は一階述語論理の論理式Fが真となる個数、wはn(x)に対応する重みパラメータである。関数記号が含まれる場合、関数記号の埋込適用回数を制限することで、エルブラン(Herbrand)領域を有限の範囲に抑える。重みパラメータwは、事前に計算される学習パラメータであり、次式に示す対数尤度関数にて上昇勾配法を用いることで更新を行う。
Figure 2018147351
ここで、RwはL2正則化項、Rは正則化パラメータである。スコーレム連言標準形で表現される任意の論理式Fの確率は、その論理式が真となる可能世界xの確率の和である。このように、述語論理の各論理式に重みを割り当てて積算することで、論理式全体の確率を考慮した尤もらしさを推定することができる。マルコフロジックネットワークは、純粋な論理推論とは異なり、与えられた知識全般に対して尤もらしい確率を付与するため、矛盾を含む知識であっても扱うことができる。
一方、知識モデル21は、前述の通り、因子4がネットワーク形態で相互接続されることによって因子4の関係性が表現されている。そして、因子4間の結び付きの強度は、0.0〜1.0の範囲にて相対的に表わす寄与度によって表現されている。マルコフロジックネットワークによって算出される確率は、この寄与度の概念と類似していることから、寄与度解析ソルバ120の因子間寄与度算出手段34は、マルコフロジックネットワークによって算出される確率を寄与度として算出する。すなわち、因子間寄与度算出手段34は、周辺の因子4によって構成される局部的な因子群、又は全ての因子4によって構成される全体的な因子群に対して、因子4の相互関係の情報を論理式にて記述し、マルコフロジックネットワークを用いて、全ての論理式に基づく可能世界の確率を算出することによって、因子4間の相対的な寄与度を算出する。
マルコフロジックネットワークは、直接的に連続値を扱えない為、因子4間の関係は、離散化された尺度によって結びつける。離散化は、各尺度に対するランク分けやレンジ分けによって実現する。低コスト化の度合であれば、例えば、小、やや小、中、やや大、大の5段階に分けて、記号又は離散値にて表現する。低コスト化と工具材質の関係の定義は、例えば、低コスト化(小)→工具材質(ボラゾン)、低コスト化(やや小)→工具材質(超微粒子超硬合金)、低コスト化(中)→工具材質(超硬)、低コスト化(大)→工具材質(ハイス)、となる。また、2つの因子が連続値かつ因子間に正又は負の相関関係が有る場合、離散値間の関係を全て列挙する。ワーク材熱伝導率と切削温度の関係の定義は、例えば、ワーク材熱伝導率(小)→切削温度(高)、ワーク材熱伝導率(大)→切削温度(低)、となる。
また、マルコフロジックネットワークは、対象とする論理式の数に対して、計算時間が2の指数オーダーで増加するため、計算量を効率的に絞り込む必要がある。そこで、本発明の実施の形態では、可能世界を制限するために、ソートの情報を活用する。ソートの階層関係は、s>s、s、・・・s、のように定義する。これは、sがs、s、・・・sを下位のソートとして持つことを意味する。因子間寄与度算出手段34は、述語記号(=性質や状態を示す記号)が含まれる論理式に対しては、引数のソートを定義することで、述語の取りうるソートを制限する。このとき、引数のソートに排他ソート宣言を導入し、引数を排他ソートと宣言することによって、その引数で取りうるソートの1つだけで、その述語が真になるように可能世界を制限する。
例えば、被削材として、圧延鋼と炭素鋼が存在するとき、被削材は2つのどちらかであり、両方ということは起きえないので、排他ソートによって原子論理式「被削材(圧延鋼)」と「被削材(炭素鋼)」のどちらかが真になる可能世界しか許さないようにする。これによって、可能世界の組み合わせ数が劇的に減少する。
前述のように、ソートの情報を活用しても、可能世界の数は述語の数に対して指数的に増加するため、因子間寄与度算出手段34は、可能世界を特定の個数サンプリングすることによって、現実的な時間内で計算可能にする。具体的には、エルブラン(Herbrand)世界の要素にランダムに真偽値を割り当てながら、N個のエルブラン(Herbrand)解釈(=可能世界)を生成することで、可能世界をサンプリングする。
以上の説明によれば、知識モデル構築システム1は、知識モデル21を体系的に、汎用的な枠組みの中で、容易に解釈し得る形態で表現された情報として構築することが可能となる。
図20は、知識モデル構築システムの構成の一例である。図20に示す知識モデル構築システム1aは、図10に示す例と異なり、3つのソルバが組み込まれる。図20には、知識モデル構築システム1aに組み込まれるソルバと、それに対応する入力データの関係を図示している。
図20に示すように、知識モデル構築システム1aは、熟練者ノウハウ登録ソルバ140、文書データ解析ソルバ100、数値データ解析ソルバ110が制御装置3にインストールされることによって構築される。文書データ解析ソルバ100及び数値データ解析ソルバ110は、前述の説明の通りである。すなわち、文書データ解析ソルバ100は、公知文献、技術報告書、ノウハウメモ等を入力として知識モデル21を構築するためのプログラムである。数値データ解析ソルバ110は、実加工データ、実験データ、計測データ等を入力として知識モデル21を構築するためのプログラムである。一方、熟練者ノウハウ登録ソルバ140は、対話処理で熟練者自身のノウハウ記述を誘導し、知識モデル21を自動構築するためのプログラムである。
図21は、熟練者ノウハウ登録ソルバを説明する図である。図21に示すように、熟練者ノウハウ登録ソルバ140は、技術因子の洗出しを行う処理、階層関係及び結合条件の構築を行う処理、並びに接続関係及び接続条件の構築を行う処理をユーザとの対話形式で行う。
(1)技術因子の洗出しを行う処理
制御装置3は、キーワード入力を促す画面を表示部に表示する。これに対して、熟練者は、入力部を介して、当該分野の技術体系を表現するにあたっての技術情報のキーワードを入力する。言い換えると、制御装置3は、入力部を介して、当該分野の技術体系を表現するにあたっての技術情報のキーワードの入力を受け付ける。そして、制御装置3は、入力されるキーワードを因子4として知識モデル21に登録する(ステップS51)。
(2)階層関係及び結合条件の構築を行う処理
制御装置3は、因子4を束ねる操作を促す画面を表示部に表示する。これに対して、熟練者は、入力部を介して、上下関係(親子関係や従属関係)にある因子4同士を束ねる(例えば、2つの因子4間に線を引く等)(ステップS52)。言い換えると、制御装置3は、入力部を介して、上下関係にある因子4同士を束ねる操作を受け付ける。
次に、制御装置3は、因子4の階層関係指定を促す画面を表示部に表示する。これに対して、熟練者は、入力部を介して、束ねられた上下関係にある因子4の間に階層関係を指定する(ステップS53)。言い換えると、制御装置3は、入力部を介して、束ねられた上下関係にある因子4の間に階層関係を指定する操作を受け付ける。
次に、制御装置3は、因子4の結合条件設定を促す画面を表示部に表示する。これに対して、熟練者は、入力部を介して、階層関係が指定された因子4の間に結合条件9を設定する(ステップS54)。言い換えると、制御装置3は、入力部を介して、階層関係が指定された因子4の間に結合条件9を設定する操作を受け付ける。そして、制御装置3は、指定される階層関係及び設定される結合条件9を知識モデル21に登録する(ステップS55)。
(3)接続関係及び接続条件の構築を行う処理
制御装置3は、因子4の接続関係指定を促す画面を表示部に表示する。これに対して、熟練者は、入力部を介して、登録されている因子4について、当該分野の技術体系を表現する上で関係性が認められる因子4の間に接続関係を指定する(ステップS56)。言い換えると、制御装置3は、入力部を介して、登録されている因子4について、当該分野の技術体系を表現する上で関係性が認められる因子4の間に接続関係を指定する操作を受け付ける。
次に、制御装置3は、因子4の接続条件設定を促す画面を表示部に表示する。これに対して、熟練者は、入力部を介して、接続関係が指定された因子4の間に接続条件7を設定する(ステップS57)。言い換えると、制御装置3は、入力部を介して、接続関係が指定された因子4の間に接続条件7を設定する操作を受け付ける。そして、制御装置3は、指定された接続関係及び設定された接続条件7を知識モデル21に登録する(ステップS58)。
熟練者ノウハウ登録ソルバ140は、以上の3段階の処理を基本パターンとして、当該分野の一定の技術領域を表現するために必要な因子4、因子4間の階層関係及び結合条件9、並びに因子4間の接続関係及び接続条件7の登録が完了するまで基本パターンを繰り返し実行する。これによって、当該分野の技術情報に係る知識モデル21が構築される。
以上の通り、知識モデル構築システム1aに係る熟練者ノウハウ登録ソルバ140は、入力を支援する画面によって熟練者の操作を促しながら、順次処理を進めることができるので、熟練者が自身の操作でノウハウを登録することが可能となる。従って、知識モデル構築システム1aによれば、熟練者のノウハウが直接的に保存される仕組みを提供することができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る知識モデル構築システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………知識モデル構築システム
2………記憶装置
3………制御装置
4………因子
5………因子情報
6………接続情報
7………接続条件
8………結合情報
9………結合条件
10………協約接続条件
11………協約結合条件
12………登録協約因子グループ
21………知識モデル
22………技術文書
23………事例データ
24………文書データ
25………数値データ
31………因子抽出手段
32………関係性抽出手段
33………相互関係情報生成手段
34………因子間寄与度算出手段
35………知識モデル格納手段
36………知識構図生成手段
100………文書データ解析ソルバ
110………数値データ解析ソルバ
120………寄与度解析ソルバ
130………知識構図生成ソルバ
140………熟練者ノウハウ登録ソルバ

Claims (14)

  1. 当該分野の技術情報に係る知識を所定の形式で記述し、格納する知識モデルを構築する知識モデル構築システムであって、
    当該分野の技術情報の用語を前記知識モデル上の因子として抽出する因子抽出手段と、
    前記因子抽出手段によって抽出される前記因子の関係性を抽出する関係性抽出手段と、
    前記関係性抽出手段によって抽出される前記因子の関係性を定型化して前記因子の相互関係の情報を生成する相互関係情報生成手段と、
    前記関係性抽出手段によって抽出される前記因子の関係性、及び前記相互関係情報生成手段によって生成される前記因子の相互関係の情報に基づいて、前記因子の相互関係の強さを示す前記因子間の寄与度を算出する因子間寄与度算出手段と、
    前記因子抽出手段によって抽出される前記因子、前記関係性抽出手段によって抽出される前記因子の関係性、前記相互関係情報生成手段によって抽出される前記因子の相互関係の情報、及び前記因子間寄与度算出手段によって算出される前記因子間の寄与度を所定の形式に従って記述し、前記知識モデルに格納する知識モデル格納手段と、
    を備えることを特徴とする知識モデル構築システム。
  2. 前記知識モデルは、前記因子がネットワーク形態で相互接続されることによって前記因子の関係性が表現され、前記因子の関係性が所定の形式に従って記述されることによって当該分野の技術情報に係る知識が形式知として格納される
    ことを特徴とする請求項1に記載の知識モデル構築システム。
  3. ユーザとの対話処理によって当該分野の技術情報に係る知識を前記知識モデルに登録する登録手段、を更に具備し、
    前記登録手段は、
    キーワード入力を促す画面を表示し、当該分野の技術体系を表現するにあたっての技術情報のキーワードの入力を受け付け、
    入力される前記キーワードを前記因子として前記知識モデルに登録し、
    前記因子を束ねる操作を促す画面を表示し、関係がある前記因子同士を束ねる操作を受け付け、
    前記因子の階層関係指定を促す画面を表示し、束ねられる前記因子の間に階層関係を指定する操作を受け付け、
    前記因子の結合条件設定を促す画面を表示し、前記階層関係が指定される前記因子の間に結合条件を設定する操作を受け付け、
    指定される前記階層関係及び設定される前記結合条件を前記知識モデルに登録し、
    前記因子の接続関係指定を促す画面を表示し、登録されている前記因子について、当該分野の技術体系を表現する上で関係性が認められる前記因子の間に接続関係を指定する操作を受け付け、
    前記因子の接続条件設定を促す画面を表示し、接続関係が指定される前記因子の間に接続条件を設定する操作を受け付け、
    指定される前記接続関係及び設定される前記接続条件を前記知識モデルに登録する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の知識モデル構築システム。
  4. 前記因子抽出手段は、文書データから成る当該分野の技術文書から、自然言語処理によって当該分野の技術情報のキーワードとなる技術用語を前記知識モデル上の前記因子として抽出する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の知識モデル構築システム。
  5. 前記関係性抽出手段は、文書データから成る当該分野の技術文書から、自然言語処理によって前記因子の関係性を抽出し、個々の前記因子に対する関係因子を特定する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の知識モデル構築システム。
  6. 前記関係性抽出手段によって抽出される前記因子の関係性に基づいて、前記因子を接続点として前記因子の相互関係をネットワーク形態で表現される知識構図を生成する知識構図生成手段、を更に含み、
    前記知識構図によって、知識の構造が視覚的に表現される
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の知識モデル構築システム。
  7. 前記相互関係情報生成手段は、文書データから成る当該分野の技術文書から、自然言語処理によって前記因子の相互関係の情報を生成する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の知識モデル構築システム。
  8. 前記相互関係情報生成手段は、前記因子をパラメータとして収集される数値データを含む当該分野の事例データから、機械学習処理によって前記因子の相互関係の情報を生成する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の知識モデル構築システム。
  9. 前記事例データは、当該分野における実際の企業活動からの事例として得られるデータである
    ことを特徴とする請求項8に記載の知識モデル構築システム。
  10. 前記因子間寄与度算出手段は、前記因子の関係性及び前記因子の相互関係の情報に基づいて、周辺の前記因子によって構成される局部的な前記因子群、又は全ての因子によって構成される全体的な因子群に対して、機械学習処理によって前記因子間の相対的な寄与度を算出する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の知識モデル構築システム。
  11. 前記因子間寄与度算出手段は、周辺の前記因子によって構成される局部的な前記因子群、又は全ての因子によって構成される全体的な因子群に対して、前記因子の相互関係の情報を論理式にて記述し、マルコフロジックネットワークを用いて、全ての前記論理式に重みを割り当てて、可能世界の確率を算出することによって、前記因子間の相対的な寄与度を算出する
    ことを特徴とする請求項10に記載の知識モデル構築システム。
  12. 前記因子間寄与度算出手段は、述語記号が含まれる前記論理式に対しては、引数のソートを定義し、前記引数で取りうるソートの1つだけで述語が真になるように前記可能世界を制限する
    ことを特徴とする請求項11に記載の知識モデル構築システム。
  13. 前記因子間寄与度算出手段は、前記可能世界を特定の個数サンプリングする
    ことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の知識モデル構築システム。
  14. コンピュータが、当該分野の技術情報に係る知識を所定の形式で記述し、格納する知識モデルを構築する知識モデル構築方法であって、
    前記コンピュータが、
    当該分野の技術情報の用語を前記知識モデル上の因子として抽出し、
    抽出される前記因子の関係性を抽出し、
    抽出される前記因子の関係性を定型化して前記因子の相互関係の情報を生成し、
    抽出される前記因子の関係性、及び生成される前記因子の相互関係の情報に基づいて、前記因子の相互関係の強さを示す前記因子間の寄与度を算出し、
    抽出される前記因子、抽出される前記因子の関係性、抽出される前記因子の相互関係の情報、及び算出される前記因子間の寄与度を所定の形式に従って記述し、前記知識モデルに格納する
    ことを特徴とする知識モデル構築方法。
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