JP2018146368A - 電流観測システム、電流観測方法及び航空機 - Google Patents

電流観測システム、電流観測方法及び航空機 Download PDF

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Abstract

【課題】航空機が雷撃を受けた場合における雷撃電流を測定できるようにすること及び導体を部分的に含む複合材等の物体を流れる電流を簡易に計測できるようにすることである。【解決手段】実施形態に係る電流観測システムは、記憶装置、光ファイバセンサ及び電流取得部を有する。記憶装置は、被検物体を流れる電流と前記電流に起因して前記被検物体に生じる歪量との関係を表す情報を保存する。光ファイバセンサは、前記被検物体の歪量を検出する。電流取得部は、前記情報と、前記光ファイバセンサによって検出された歪量とに基づいて、前記被検物体を流れる電流を求める。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、電流観測システム、電流観測方法及び航空機に関する。
航空機を設計する際には、落雷に対する対策が必要である。そこで、航空機への落雷を検知する技術が提案されている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。航空機が雷撃を受けると航空機に電流が流れ、損傷の原因となり得る。特に、複合材の1つである炭素繊維強化プラスチック(CFRP: Carbon Fiber Reinforced Plastics)は、炭素繊維が導体となるため雷撃電流の経路となる可能性がある。このため、自動車技術者協会(SAE:Society of Automotive Engineers)による規格では、航空機に雷撃電流が流れた場合であっても十分な強度が確保されるように基準が設けられている。
特開2009−229465号公報 特表2014−534437号公報
しかしながら、航空機を流れる雷撃電流を実際に測定することは困難である。このため、雷撃電流に対して過剰な強度設計が行われてしまう恐れがある。特に、複合材は、金属と異なり、雷撃電流によって損傷を受けやすい。このため、航空機が雷撃を受けた場合に各部を流れる電流値を見積もることができるようにすることが望まれる。
また、航空機に限らず、導体を部分的に含む複合材等の物体を流れる電流を簡易に計測できるようにすることが望まれる。
そこで、本発明は、航空機が雷撃を受けた場合における雷撃電流を測定できるようにすることを目的とする。
また、本発明の他の目的は、導体を部分的に含む複合材等の物体を流れる電流を簡易に計測できるようにすることである。
本発明の実施形態に係る電流観測システムは、記憶装置、光ファイバセンサ及び電流取得部を有する。記憶装置は、被検物体を流れる電流と前記電流に起因して前記被検物体に生じる歪量との関係を表す情報を保存する。光ファイバセンサは、前記被検物体の歪量を検出する。電流取得部は、前記情報と、前記光ファイバセンサによって検出された歪量とに基づいて、前記被検物体を流れる電流を求める。
また、本発明の実施形態に係る航空機は、上述した電流観測システムを搭載したものである。
また、本発明の実施形態に係る電流観測方法は、被検物体を流れる電流と前記電流に起因して前記被検物体に生じる歪量との関係を表す情報を取得して記憶装置に保存するステップと、光ファイバセンサで前記被検物体の歪量を検出するステップと、前記情報と、前記光ファイバセンサによって検出された歪量とに基づいて、前記被検物体を流れる電流を求めるステップとを有する。
図1は本発明の実施形態に係る電流観測システムの構成図。 被検物体がCFRPである場合にCFRPを流れる電流を光ファイバセンサで検出できるようにした例を示す図。 被検物体がCFRPである場合にCFRPを流れる電流を光ファイバセンサで検出できるようにした別の例を示す図。 図1に示す光ファイバセンサを航空機の複数の部位に配置した例を示す図。 図1に示す電流観測システムによって取得可能な航空機を流れる雷撃電流分布マップの一例を示す図。 図1に示す電流観測システムを用いた電流観測方法の流れの一例を示すフローチャート。 本発明の第2の実施形態に係る電流観測システムの構成図。
本発明の実施形態に係る電流観測システム、電流観測方法及び航空機について添付図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
(構成及び機能)
図1は本発明の実施形態に係る電流観測システムの構成図である。
電流観測システム1は、被検物体Oの歪量を測定することによって、被検物体Oを流れる電流をモニタリングするシステムである。このため、電流観測システム1は、歪検出システム2及び信号処理部3を有する。尚、被検物体Oの複数の位置において電流値を測定する場合には、図1に例示されるように複数の歪検出システム2を電流値の測定位置にそれぞれ配置することができる。
各歪検出システム2は、光ファイバセンサ4、光源5及び光検出器6を光導波路7で接続して構成される。すなわち、歪検出システム2は、光ファイバセンサ4を用いて被検物体Oの歪量を検出するシステムである。尚、電流観測システム1に複数の歪検出システム2が備えられる場合には、図1に例示されるように複数の歪検出システム2間において光源5を共通にしてもよい。
光ファイバセンサ4は、被検物体Oに生じる歪の量を光透過特性又は光反射特性等の光学特性の変化量に変換して検出するためのセンサである。このため、光ファイバセンサ4が被検物体Oに生じる歪によって伸縮するように、被検物体Oに取付けられる。また、図1に例示されるように歪量を測定すべき箇所の数に応じて複数の光ファイバセンサ4を被検物体Oの所望の位置に取付けることができる。
光ファイバセンサ4の光透過特性の変化として被検物体Oの歪量を検出する場合には、光ファイバセンサ4の透過光が被検物体Oの歪量を表す光信号として光ファイバセンサ4から取得される。一方、光ファイバセンサ4の光反射特性の変化として被検物体Oの歪量を検出する場合には、光ファイバセンサ4からの反射光が被検物体Oの歪量を表す光信号として光ファイバセンサ4から取得される。
光ファイバセンサ4の例としては、ファイバ・ブラッグ・グレーティング(FBG:Fiber Bragg Grating)センサの他、位相シフトFBG(PS−FBG: Phase−shifted FBG)センサが挙げられる。PS−FBGは、屈折率の周期的な変動に局所的な位相シフトを導入したFBGである。このため、PS−FBGセンサを用いると、FBGセンサを用いる場合に比べて飛躍的に検出感度を向上させることができる。
光源5は、光ファイバセンサ4にレーザ光を入射させることができるように光導波路7に接続される。図1に例示されるように1つの歪検出システム2の構成要素として複数の光ファイバセンサ4が被検物体Oに取付けられる場合には、複数の歪検出システム2間のみならず、複数の光ファイバセンサ4間においても光源5を共通にすることができる。
光検出器6は、被検物体Oの歪量に応じて光学特性が変化した光ファイバセンサ4から出力される光信号を検出して電気信号として出力する光電変換装置である。複数の光ファイバセンサ4から出力される光信号の波長帯域を変えれば、複数の光ファイバセンサ4から出力される光信号を波長帯域によって峻別することが可能となるため、共通の光検出器6で検出することもできる。
図1に示す例では、複数の光ファイバセンサ4からの透過光が共通の光検出器6で検出できるように構成されている。複数の光ファイバセンサ4からの反射光を専用又は共通の光検出器6で検出する場合には、光サーキュレータ等の光学素子を配置することによって複数の光ファイバセンサ4からの反射光を専用又は共通の光検出器6で検出できるように構成される。
光検出器6の出力側は、信号処理部3と接続される。そして、光検出器6で歪量の検出信号として検出された光信号は、電気信号として信号処理部3に出力できるように構成される。
光導波路7は、光源5から出射されたレーザ光や光ファイバセンサ4から出力された光信号を伝送するための媒体である。光導波路7は、光ファイバで構成することができるが、ガラス光導波路等の無機光導波路又はポリマー(高分子)光導波路で構成することもできる。ポリマー光導波路は、本来、光信号によるプリント基板用の光学素子であり、有機光導波路、プラスチック光導波路、ポリマー光配線又はポリマー光回路等とも呼ばれる。
ポリマー光導波路は、クラッド層の内部にコア層を形成したものであり、コア層は高分子材料で形成する一方、クラッド層は樹脂シート等で形成することができる。ポリマー光導波路の特長としては、長さ方向に垂直な方向における光の損失が無い点、加工が容易である点、高密度化が可能である点及び実装が容易である点等が挙げられる。また、ポリマー光導波路同士を凹凸を発生させることなく容易に交差させることができるという利点がある。
他方、信号処理部3は、演算装置8、記憶装置9、表示装置10及び入力装置11で構成することができる。すなわち、信号処理部3は、信号処理プログラムを読込ませたコンピュータ等の電子回路を用いて構成することができる。従って、信号処理部3の入力側又は光検出器6の出力側には、必要に応じてA/D(analog−to−digital)変換器が設けられる。また、A/D変換器の前段又は後段にアナログ信号又はデジタル信号を対象とするノイズフィルタ等の所望の回路を接続することもできる。
演算装置8は、情報処理プログラムを読み込むことによって、電流取得部8A、電流分布取得部8B、タイミング記録部8C、損傷検出部8D及び観測データ表示部8Eとして機能する。また、記憶装置9は、情報処理プログラムを演算装置8に読み込ませることによって、歪量・電流値変換情報記憶部9A及び観測データ保存部9Bとして機能する。
歪量・電流値変換情報記憶部9Aには、被検物体Oを流れる電流と電流に起因して被検物体Oに生じる歪量との関係を表す情報が保存される。被検物体Oに電流が流れた場合に被検物体Oに生じる歪の量と、電流値との関係を示す情報は、テーブル又は関数として歪量・電流値変換情報記憶部9Aに保存することができる。このため、歪量・電流値変換情報記憶部9Aに保存されたテーブル又は関数を参照することによって、被検物体Oに生じた歪の量を、被検物体Oを流れた電流の電流値に変換することができる。
電流取得部8Aは、歪量・電流値変換情報記憶部9Aに保存された、歪量を電流値に変換するための情報と、各光ファイバセンサ4によって検出された被検物体Oの歪量を表す光検出器6からの出力信号に基づいて、被検物体Oを流れる電流を求める機能を有する。電流取得部8Aにおいて求められた電流値は、歪量の検出タイミングや検出位置等の所望の情報と関連付けて、他の構成要素が参照できるように観測データ保存部9Bに保存することができる。
電流分布取得部8Bは、被検物体Oに複数の光ファイバセンサ4が取付けられた場合において、歪の複数の発生位置と、電流取得部8Aにおいて求められた各歪量に対応する電流値とを関連付けてグループ化することによって被検物体Oを流れる電流分布を求める機能を有する。すなわち、電流分布取得部8Bは、複数の光ファイバセンサ4の取付位置に対応する被検物体Oの複数の被検部位を流れる各電流の値を求めることによって被検物体Oの電流分布を取得する機能を有する。電流分布取得部8Bにおいて取得された被検物体Oの電流分布は、他の構成要素が参照できるように観測データ保存部9Bに保存することができる。逆に、被検物体Oの電流分布を求めるために必要な情報は、観測データ保存部9Bから取得することができる。
タイミング記録部8Cは、被検物体Oに複数の光ファイバセンサ4が取付けられた場合において、複数の光ファイバセンサ4の取付位置に対応する被検物体Oの複数の被検部位を流れた各電流のタイミングを特定する機能を有する。タイミング記録部8Cにおいて取得された電流のタイミングは、他の構成要素が参照できるように、電流値及び電流値が検出された被検部位と関連付けて観測データ保存部9Bに保存することができる。逆に、複数の被検部位を流れた電流のタイミングを特定するために必要な情報は、観測データ保存部9Bから取得することができる。
損傷検出部8Dは、被検物体Oに電流が流れた場合において、電流が流れたことに起因して被検物体Oに損傷が発生したか否かを検出する機能を有する。従って、損傷検出部8Dは、被検物体Oに電流が流れることによって被検物体Oに損傷が生じる恐れがある場合に必要に応じて設けられる。損傷検出部8Dにおいて損傷が検出された場合には、損傷が検出された被検部位と関連付けて、他の構成要素が参照できるように観測データ保存部9Bに保存することができる。逆に、損傷の有無を検出するために必要な情報は、観測データ保存部9Bから取得することができる。
被検物体Oに損傷が発生したか否かは、光ファイバセンサ4によって検出された被検物体Oの歪量に基づいて判定することができる。つまり、歪量の検出用の光ファイバセンサ4を用いた損傷検査によって、電流が流れた被検物体Oの被検部位に損傷が発生したか否かを検出することができる。
より具体的には、歪量に閾値を設定し、光ファイバセンサ4によって検出された被検物体Oの歪量が閾値を超えた場合又は閾値以上となった場合には、被検物体Oに損傷が発生したと判定することができる。被検物体Oに損傷が発生したか否かを判定するための閾値は、被検物体Oを模擬する試験片等に電流を流して損傷を発生させる試験によって経験的に決定することができる。或いは、電流に対する被検物体Oの機械的な強度を表す物性値に基づいて閾値を決定するようにしてもよい。
損傷検出部8Dが信号処理部3に設けられる場合には、電流観測システム1は、光ファイバセンサ4を用いて被検物体Oに損傷が発生したか否かを検出する損傷検出システムとしての機能も有することになる。逆に、被検物体Oの歪量を光ファイバセンサ4で測定することによって被検物体Oに損傷が発生したか否かを検出する既存の損傷検出システムの電子回路に、被検物体Oの歪量を被検物体Oを流れた電流の電流値に変換する信号処理プログラムをインストールすることによって、損傷検出システムに電流観測システム1としての機能を付与するようにしてもよい。
この場合、被検物体Oにおける電流検出と、損傷検出とを共通の光ファイバセンサ4を用いて行うことができる。このため、部品数の低減による構成の簡易化を図ることができる。
観測データ表示部8Eは、観測データ保存部9Bに保存された情報を参照し、表示装置10に表示させるべき観測情報を作成する機能を有する。すなわち、観測データ表示部8Eは、観測データ保存部9Bに保存された情報を取得して様々な観測データを作成し、作成した観測データを表示装置10に表示させる機能を有する。また、一旦作成した観測データは、再び参照できるように観測データ保存部9Bに保存することができる。
表示装置10に表示させるべき観測データの内容は、入力装置11の操作によって指定することができる。具体例として、被検物体Oの同一の位置又は領域を複数回に亘って異なる電流値を有する電流が流れた場合には、異なる日時及び時刻に対応する複数の電流値を観測データ保存部9Bに蓄積することができる。そこで、被検物体Oの同一の位置又は領域における複数の電流値の平均値等の統計値を観測データとして作成及び表示させることができる。
また、異なる日時において被検物体Oの異なる複数の位置又は領域を電流が流れた場合においても、異なる日時及び時刻に対応する複数の電流値を観測データ保存部9Bに保存することができる。そこで、異なる複数の位置又は領域における電流値の検出結果を合成して日時とは無関係の電流値マップを観測データとして作成及び表示させることもできる。もちろん、異なる複数の位置又は領域における複数の電流値の平均値等の統計値を合成することによって日時とは無関係の観測データを作成及び表示させることもできる。
別の例として、電流値の検出タイミングを時系列に並べることによって電流が流れた経路を示す観測データを観測データ表示部8Eにおいて作成及び表示させることもできる。特に、光ファイバセンサ4の時間分解能は、マイクロ秒単位である。従って、異なる複数の位置における電流の検出タイミングを特定し、時系列の電流値データを作成することによって電流が流れる方向を把握することが可能となる。
次に、被検物体Oを流れる電流と電流に起因して被検物体Oに生じる歪量との関係を表す情報の取得方法について説明する。
電流が被検物体Oを流れると、電磁気力(ローレンツ力)によって被検物体Oには電流値に応じた歪量で歪が生じる。これは、被検物体Oが金属である場合はもちろん、被検物体Oが金属又は金属以外の導体を一部に含む材料で構成される場合も同様である。導体を一部に含む材料の例としては、主に航空機の素材として使用されるCFRPが挙げられる。
図2は、被検物体OがCFRPである場合にCFRPを流れる電流を光ファイバセンサ4で検出できるようにした例を示す図である。
図2に示すようにCFRPは、炭素繊維O1にエポキシ樹脂O2を含浸させて硬化させた炭素繊維強化樹脂層O3を積層させた構造を有する。このためCFRPを構成する糸状の炭素繊維O1が電流Iの導体となるため、CFRPには電流Iが流れる可能性がある。
互いに平行な導体を同一方向に電流Iが流れると、導体同士がローレンツ力Fによって磁気的に吸引し合うことになる。従って、図2に示すように平行に配置された2本の糸状の炭素繊維O1を電流Iが流れると、2本の炭素繊維O1間には互いに引き合うローレンツ力Fが生じることになる。
この2本の炭素繊維O1が互いに引き合うローレンツ力Fの向きは電流Iが流れる方向に垂直であり、大きさは、2本の炭素繊維O1を流れる電流Iの大きさに依存する。その結果、CFRPには圧縮応力が生じ、2本の炭素繊維O1を流れる電流Iの大きさに依存する歪量で微小な歪が生じることになる。つまり、CFRPに電流Iが流れると、CFRPを流れる電流Iの大きさに対応する歪量で、電流Iが流れる方向と垂直な方向にCFRPには歪が生じることになる。
原理的には、2本の炭素繊維O1間に生じる力F(t)は2本の炭素繊維O1を流れる電流値I(t)、I(t)の関数として式(1)で表される。
F(t)=μ・I(t)・I(t)/(2π)・L/D・・・(1)
但し、式(1)において、
t:時刻
F(t):時刻tにおける力の大きさ
μ:エポキシ樹脂の透磁率
(t):時刻tにおいて一方の炭素繊維を流れる電流の大きさ
(t):時刻tにおいて他方の炭素繊維を流れる電流の大きさ
L:炭素繊維の長さ
D:炭素繊維間の距離
である。
そこで、図2に例示されるように歪量の測定方向となる光ファイバセンサ4の長さ方向が炭素繊維O1の長さ方向、すなわちCFRPの強化方向に対して垂直となるようにCFRPの表面に光ファイバセンサ4を配置することによって、CFRPに生じる圧縮歪の量を高感度に検出することが可能となる。
図3は、被検物体OがCFRPである場合にCFRPを流れる電流を光ファイバセンサ4で検出できるようにした別の例を示す図である。
図3に示すようにCFRPは炭素繊維O1にエポキシ樹脂O2を含浸させて硬化させた炭素繊維強化樹脂層O3を積層した構造を有する。従って、それぞれ無数の糸状の繊維で強化された炭素繊維強化樹脂層O3間においても、互いに引き合うローレンツ力Fが生じる。すなわち、2枚の炭素繊維強化樹脂層O3に電流Iが流れると、炭素繊維強化樹脂層O3間には互いに引き合うローレンツ力Fが生じる。炭素繊維強化樹脂層O3間に生じるローレンツ力Fの大きさも式(1)で表される。但し、式(1)において、I(t)は一方の炭素繊維強化樹脂層O3を流れる電流Iの大きさ、I(t)は他方の炭素繊維強化樹脂層O3を流れる電流Iの大きさ、Lは炭素繊維強化樹脂層O3の長さ、Dは炭素繊維強化樹脂層O3間の距離となる。
そこで、図3に例示されるように歪量の測定方向となる光ファイバセンサ4の長さ方向が炭素繊維強化樹脂層O3の積層方向となるようにCFRPの側面に光ファイバセンサ4を配置することによって、CFRPに生じる圧縮歪の量を高感度に検出することが可能となる。典型的な光ファイバセンサ4において、光透過特性及び光反射特性がピークを呈し、実際にセンサとして機能する部分の長さは数mm程度である。従って、厚さが数mm程度のCFRPであれば、市販の光ファイバセンサ4を炭素繊維強化樹脂層O3の積層方向に向けて配置することができる。
但し、実際には、CFRPは多数の炭素繊維強化樹脂層O3を積層した多層構造を有し、各炭素繊維強化樹脂層O3にも無数の炭素繊維O1が存在する。しかも、炭素繊維O1の長さ方向が異なる炭素繊維強化樹脂層O3を積層したCFRPや、特殊な形状に賦形されたCFRPも存在する。従って、CFRPには、ローレンツ力Fによって炭素繊維O1の数及び配置に応じた応力分布が生じ、応力分布に応じた歪量の分布が生じる。このため、CFRPを流れる電流Iの電流値と、CFRPに生じる歪の歪量との関係を式(1)を用いて解析的に求めることは困難である場合が多い。
そこで、CFRPを流れる電流の大きさに依存してCFRPの歪量が変化するという性質を前提として、実際にCFRPで構成される被検物体O自体に電流値が既知の電流を流し、光ファイバセンサ4で被検物体Oの歪量を測定することによって、電流値と歪量との関係を求めることができる。すなわち、キャリブレーションによって電流値と歪量との関係を求めることができる。或いは、被検物体Oを模擬するCFRPの試験片又は試験体を対象として電流値が既知の電流を流し、光ファイバセンサ4で被検物体Oの歪量を測定することによって、電流値と歪量との関係を求めるようにしてもよい。
この場合、未知の電流値に対応する歪量については、既知の電流値と歪量との関係に基づく補間処理によって求めることができる。すなわち、内挿、外挿、カーブフィッティング、直線近似、曲線近似等の補間処理によって必要な範囲における電流値と歪量との関係を求めることができる。特に、被検物体O自体に電流を流す場合には、被検物体Oに損傷が発生しない安全な電流値で電流を流して試験を行い、外挿によって損傷が発生し得る電流値に対応する歪量を求めることもできる。
もちろん、単純な構造を有するCFRPが被検物体Oであれば、式(1)或いは式(1)の関係を応用したモデル化及びシミュレーション等によって理論的に電流値と歪量との関係を求めるようにしてもよい。
電流値と歪量との関係を表す関数やテーブル等の情報は、CFRPに限らず、導電性を有する繊維で強化された樹脂から成る複合材であれば、同様に取得することができる。従って、導電性繊維で強化された複合材で構成される被検物体Oであれば、光ファイバセンサ4で被検物体Oの歪量を検出することによって被検物体Oを流れた電流の電流値を求めることができる。
導電性繊維の例としては、炭素繊維の他、合成繊維中に導電性を有する物質を分散させた繊維、金属繊維、表面を金属で被覆した繊維、表面を導電性物質を含む樹脂で被覆した繊維などが挙げられる。
複合材を流れる電流の方向は、概ね導電性繊維の長さ方向になると考えられる。従って、糸状の導電性繊維又はシート状に配置された複数の糸状の導電性繊維の長さ方向に垂直となるように光ファイバセンサ4を配置することが歪量を良好に検出する観点から有効であると考えられる。
また、導電性繊維の長さ方向が一様でない場合や導電性繊維の長さ方向に光ファイバセンサ4を配置することができない場合には、2つ又は3つの光ファイバセンサ4を互いに異なる向き、例えば、互いに長さ方向が垂直となるように配置することによって、2次元的又は3次元的に被検物体Oの歪量を検出できるようにしてもよい。その場合には、2方向又は3方向における被検物体Oの歪量の組合わせと、被検物体Oを流れる電流の電流値との関係を求めるようにしてもよい。
更に、導電性繊維で強化された複合材に限らず、樹脂フィルムで保護されたプリント基板のように複数の平行な導体を絶縁体を挟んで配置した被検物体Oであっても、光ファイバセンサ4の歪量の検出感度が十分であれば、同様な歪量に基づく電流の検出が可能である。
(電流観測システムを搭載した航空機)
次に、航空機に電流観測システム1を搭載し、航空機の構造体を被検物体Oとして構造体を流れる雷撃電流を求めることができるようにした例について説明する。
図4は、図1に示す光ファイバセンサ4を航空機20の複数の部位に配置した例を示す図である。
図4に示すように航空機20の機体に光導波路7を張り巡らし、機体の各部に光ファイバセンサ4を取付けることができる。すなわち、航空機20の左右の主翼、左右の尾翼、垂直尾翼及び胴体等の雷撃を受けて電流が流れる可能性がある各構造体を被検物体Oとして複数の被検部位に光ファイバセンサ4を取付けることができる。
そうすると、電流観測システム1の電流取得部8Aにおいて、航空機20が雷撃を受けた場合に複数の被検部位を流れる雷撃電流を求めることができる。すなわち、雷撃電流値を機体の部位ごとに測定することができる。従って、電流分布取得部8Bでは、航空機20の雷撃電流分布を取得することができる。更に、航空機20が繰返し雷撃を受けた場合には、様々な経路で雷撃電流が航空機20の機体を流れる可能性がある。このため、観測データ表示部8Eにおいて複数の雷撃電流分布の統計処理及び合成処理を行うことによって航空機20を流れる雷撃電流分布マップを作成することができる。
図5は、図1に示す電流観測システム1によって取得可能な航空機20を流れる雷撃電流分布マップの一例を示す図である。
図5に例示されるように、航空機20の領域ごとに雷撃電流値の時間的及び空間的な平均値等の代表値を表す雷撃電流分布マップを取得することができる。すなわち、実際の機体で雷撃電流値を繰返し測定して実績値として蓄積し、蓄積された雷撃電流値の統計処理を行うことによって、雷撃電流分布マップを取得することができる。
例えば、色やパターンを変えることによって雷撃電流値の強弱を表現することができる。もちろん、図5に例示されるように雷撃電流値自体を表示させるようにしてもよい。また、図5に例示される3段階のマップのように目的に応じてラフな雷撃電流分布マップを作成するようにしてもよい。
経験的には、雷は航空機20の翼端、胴体の先端、胴体の後端等の構造的に鋭利な部分に落ちることが知られている。航空機20が被雷すると、落雷位置から雷撃電流が流れて再び大気中に放電されることになる。従って、航空機20が雷撃を受けると、雷撃電流の入口と出口が生じることになる。雷撃電流は、分岐して複数の出口から大気中に放電される場合があることも知られている。また、雷撃電流の出口も、航空機20の鋭利な部分に生じる傾向があることも知られている。
雷撃電流の入口と出口では、一般に電流値が大きくなる。従って、航空機20の雷撃電流分布マップを作成すると、図5に例示されるように、航空機20の鋭利な部分において大きな値を呈するマップが得られる。このため、雷撃電流に耐え得る機械的特性が確保されるように航空機20の追加的な艤装や補修を行うことが可能となる。また、類似の構造を有する航空機の設計を行う場合において、雷撃電流に耐え得る機械的特性が確保されるように航空機を設計することが可能となる。
特に、電流観測システム1では、金属のみならず、CFRPを流れる雷撃電流の電流値を計測することができる。このため、CFRPが素材として多用される航空機20であっても、容易に雷撃電流分布マップを取得することができる。
航空機が雷撃を受けた場合において安全性を確保するための対策の1つとして、CFRPに雷撃電流が流れないようにする対策がある。これは、CFRPは、電気抵抗が大きく雷撃電流によって加熱される恐れやスパークが生じる恐れがあるためである。CFRPに雷撃電流が流れることを回避するための対策としては、金属のメッシュをCFRPに貼り付けたり、ファスナの位置を適切に決定することによって、雷撃電流がCFRPを避けて電気抵抗が小さい導体を流れるようにする方法が挙げられる。
CFRPに雷撃電流が流れないように航空機の構造体を設計した場合には、実際にCFRPに雷撃電流が流れないことを試験で確認することが重要である。これは、CFRP以外の導電性繊維で強化された複合材を素材として航空機の構造体を設計する場合においても同様である。
そこで、航空機の構造体を構成する複合材が導電性を有する繊維で強化された樹脂から成る複合材であり、かつ複合材に雷撃電流が流れないように雷撃電流の経路を形成するための導体が構造体に取付けられている場合には、複合材を被検物体Oとして構造体に模擬電流を流し、複合材を流れる電流が許容値以下又は許容値未満であることを電流観測システム1で確認することができる。これにより、雷撃電流対策の有効性を確認することができる。
逆に、導電性を有する繊維で強化された樹脂から成る複合材で構成される航空機の構造体に雷撃電流の経路を形成するための導体を取付けずに雷撃電流又は雷撃電流を模擬した電流を流し、電流観測システム1で電流分布を求めれば、複合材を流れる電流の値が無視できない程大きくなる部位の有無を判定することができる。そして、雷撃電流の値が無視できない程大きくなる部位が確認された場合にのみ、当該部位に雷撃電流が流れないように金属メッシュ等の雷撃電流の経路となる導体を取付ける雷撃電流対策を施すことができる。このため、金属メッシュ等の不要な雷撃電流の導体の取付け等の過剰な雷撃電流対策を回避することができる。
もちろん、航空機自体に限らず、航空機全体又は航空機の一部の構造体を模擬した試験体又は試験片を被検物体Oとして雷撃電流を模擬した電流を流し、電流観測システム1で電流分布を観測することもできる。
航空機が雷撃を受けた場合における安全性を考慮する上で有効な情報としては、電流分布の他、雷撃電流の入口と出口のパターンが挙げられる。そこで、タイミング記録部8Cにおいて記録された雷撃電流の検出タイミングに基づいて観測データ表示部8Eにおいて時系列の電流分布データを作成すれば、雷撃電流の入口と出口を特定することができる。すなわち、雷撃電流が複数の被検部位を流れるタイミングを検出することによって航空機への雷撃電流の入口側における被検部位と、航空機からの雷撃電流の出口側における被検部位を特定することができる。
上述したように、光ファイバセンサ4では、マイクロ秒単位で歪量の変化を捉えることができる。このため、雷撃電流の検出タイミングの時間差に基づいて、航空機への雷撃電流の入口と出口を判別することが可能となる。また、複数回に亘って雷撃電流を観測すれば、被検部位が雷撃電流の入口又は出口となる頻度に加えて、雷撃電流の入口と出口の相関を把握することができる。すなわち、ある被検部位が雷撃電流の入口となった場合に、雷撃電流の出口となる確率が高い被検部位を特定することができる。換言すれば、航空機に形成され得る雷撃電流の経路を発生確率とともに把握することが可能となる。
そこで、観測データ表示部8Eにおいて、航空機が雷撃を受けた場合における雷撃電流値の分布マップのみならず、雷撃電流が流れる頻度分布マップを作成することもできる。そうすると、航空機が実際に雷撃を受けた場合において、雷撃電流が流れる頻度分布マップを参照することによって、速やかに雷撃ポイントを特定して検査を行うことが可能となる。例えば、雷撃電流が流れる頻度が高く、かつ雷撃電流値が大きい被検部位から順番に検査を行うことによって、検査時間を短縮することができる。
しかも、電流観測システム1を航空機に搭載すると、航空機を流れる雷撃電流の検出のみならず、損傷検出部8Dにおいて雷撃による損傷の有無を検出することができる。すなわち、光ファイバセンサ4を用いた損傷検査によって、雷撃電流が流れた航空機の被検部位に損傷が発生したか否かを検出することができる。尚、光ファイバセンサ4等のセンサで構造の健全性を診断するシステムは、Structural Health Monitoring(SHM)システムと呼ばれる。
一般的に、雷撃電流が機体に入る部位及び雷撃電流が機体から抜ける部位では激しい損傷を受ける可能性が高い。航空機の構造体が損傷した場合には、修理や部品の交換が必要となる。そこで、電流観測システム1を航空機に搭載することによって、雷撃電流の入口と出口のみならず、損傷の有無を速やかに検出することができる。これにより、航空機が雷撃を受けた場合における検査及び修理に要する労力と時間を低減することができる。その結果、航空機の運航の効率化に繋げることができる。
尚、上述の例に加え、構造が同種の複数の航空機を対象として電流観測システム1で雷撃電流の観測を行うこともできる。その場合には、統計的に一層信頼性が高い雷撃電流の電流値分布マップや頻度分布マップを作成することが可能となる。
雷撃電流の電流値分布マップ及び頻度分布マップは、航空機の構造に加えて、飛行経路にも依存すると考えられる。すなわち、航空機が飛行するエリアの気候に依存して雷撃電流の電流値マップ及び頻度分布マップが変化すると考えられる。そこで、例えば、世界中の同種の航空機の運航情報を利用して、飛行経路や飛行エリアごとに雷撃電流の電流値分布マップ及び頻度分布マップを作成するようにしてもよい。この場合、同一の飛行経路や飛行エリアを飛行する航空機について、より正確な雷撃電流の電流値マップ及び頻度分布マップを取得することができる。
これにより、構造が同種の航空機の設計のマイナーチェンジや部品等の追加又は省略によってより適切な雷撃電流対策を施すことができる。また、雷撃電流対策として定められている基準が過剰であるか不十分であるのかを把握して、見直すことも可能となる。更に、雷撃電流対策として地域ごとにきめ細かく無駄の無い基準を設定することも可能となる。すなわち、雷撃を受けやすい地域を航空機が飛行するのか否かに応じて、過剰とならないように必要な雷撃対策の基準を定めることができる。
(動作及び作用)
次に電流観測システム1を用いた電流観測方法の例について説明する。
図6は、図1に示す電流観測システム1を用いた電流観測方法の流れの一例を示すフローチャートである。
まずステップS1において、被検物体Oを流れる電流と電流に起因して被検物体Oに生じる歪量との関係を表す情報が試験等によって取得される。例えば、図4に例示されるように航空機20の機体の各部位に光ファイバセンサ4が取付けられている場合であれば、光ファイバセンサ4が取付けられている部位ごとに、電流と歪量との関係を表す情報が取得される。取得された情報は歪量を電流値に換算するための参照情報として記憶装置9の歪量・電流値変換情報記憶部9Aに保存される。
一方、光源5から光ファイバセンサ4にレーザ光が照射される。これにより、電流観測システム1を用いた電流値の観測が可能となる。
被検物体Oを流れる電流のモニタリングが開始され、実際に被検物体Oに電流が流れると、電磁気力によって被検物体Oには歪が生じる。具体例として、図4に例示されるように機体の各部位に光ファイバセンサ4が取付けられた航空機20が被雷すると、航空機20には雷撃電流が流れる。雷撃電流が流れた航空機20の各部位には歪が生じる。航空機20等の被検物体Oが、CFRP等の複数の導体と絶縁体で構成される場合であれば、ローレンツ力によって被検物体Oに歪が生じる。
そうすると、ステップS2において、雷撃電流等の電流が流れた部位に配置された各光ファイバセンサ4によって被検物体Oの歪量が検出される。具体的には、被検物体Oに歪が生じると、被検物体Oと共に光ファイバセンサ4も伸縮する。その結果、光ファイバセンサ4の光反射特性及び光透過特性等の光学特性が変化する。この光ファイバセンサ4の光学特性の変化量は、被検物体Oの歪量に依存した量となる。このため、光ファイバセンサ4からは変化した光学特性に応じた波長分布を有する光信号が歪量の検出信号として出力される。
各光ファイバセンサ4から光信号として出力された歪量の検出信号は、光検出器6で検出される。光検出器6で検出された歪量の検出信号は、光信号から電気信号に変換されて、信号処理部3に出力される。
次に、ステップS3において、電流取得部8Aにより被検物体Oの歪量が電流値に変換される。具体的には、歪量・電流値変換情報記憶部9Aに保存された、歪量を電流値に変換するための情報と、各光ファイバセンサ4によって検出された被検物体Oの歪量とに基づいて、被検物体Oを流れる電流の大きさが求められる。従って、被検物体Oの複数の位置において歪量が検出された場合には、電流取得部8Aにより歪量が検出された位置ごとに、被検物体Oを流れる電流の大きさが求められる。求められた電流の大きさは、表示装置10に表示させることができる。また、電流値を歪量の検出位置と対応付けて観測データ保存部9Bに保存しておくこともできる。
次に、ステップS4において、被検物体Oの複数の位置において歪量が検出されている場合には、電流分布取得部8Bにより電流分布が取得される。すなわち、歪量の検出位置と、歪量に対応する電流値とが関連付けられる。これにより、空間軸を有する1次元、2次元又は3次元の電流分布マップを取得することができる。取得された電流分布マップは、表示装置10に表示させることができる。また、電流分布マップを観測データ保存部9Bに保存しておくこともできる。
具体例として、図4に例示されるように機体の各部位に光ファイバセンサ4が取付けられた航空機20に雷撃電流が流れた場合であれば、雷撃電流が流れた経路に沿って電流分布情報を取得することができる。
次に、ステップS5において、必要に応じて電流が流れた向きが特定される。例えば、図4に例示されるような航空機20に雷撃電流が流れた場合であれば、雷撃電流の入口と出口を特定することができる。その場合には、タイミング記録部8Cにより歪量の検出タイミングと、歪量の検出位置及び電流値が関連付けられる。そして、観測データ表示部8Eにおいて、空間的及び時間的に連続した時系列の電流値分布データが作成される。作成された時系列の電流値分布データは、表示装置10に表示させることができる。また、時系列の電流値分布データを観測データ保存部9Bに保存しておくこともできる。
次に、ステップS6において、必要に応じて損傷の有無が検出される。具体的には、各光ファイバセンサ4によって検出された被検物体Oの歪量に対する閾値処理が損傷検出部8Dにおいて実行される。そして、検出された歪量の少なくとも1つが閾値を超えた場合又は閾値以上となった場合には、被検物体Oに損傷が発生したと判定することができる。損傷が発生したと判定された場合には、対応する歪量の検出位置を損傷の発生位置として表示装置10に表示させることができる。また、損傷の発生位置を歪量と対応付けて観測データ保存部9Bに保存しておくこともできる。
次に、ステップS7において、必要に応じて所望の統計情報を取得することができる。例えば、同一の被検物体O又は異なる複数の被検物体Oを対象として繰返し電流値の計測を行うことができる。その場合、観測データ表示部8Eにおいて、電流値の平均値等の分布マップを作成することができる。また、電流が流れる経路が変化する場合であれば、電流値マップを空間的に合成した電流値マップや頻度マップを作成することができる。
このため、被検物体Oが図4に例示されるような航空機20であれば、雷撃電流の分布マップや頻度マップを作成することができる。また、雷撃電流の入口と出口を繰返し検出することによって、航空機20の各部位が雷撃電流の入口及び出口となる確率分布マップを作成することもできる。
観測データ表示部8Eにおいて作成された統計情報は、表示装置10に表示させることができる。また、統計情報を更新できるように観測データ保存部9Bに保存しておくこともできる。
(効果)
以上のような電流観測システム1及び電流観測方法は、予め被検物体Oを電流が流れた場合に生じる歪量と電流値との関係を取得しておき、光ファイバセンサ4で検出された歪量に基づいて被検物体Oを流れた電流の大きさを観測するようにしたものである。
このため、電流観測システム1及び電流観測方法によれば、金属はもちろん、導電性繊維で樹脂を強化したCFRP等の複合材のように、絶縁体で覆われた導体を流れる電流の大きさであっても被検物体Oに検出可能な大きさで歪さえ生じれば測定することができる。また、電流値に加えて損傷の有無を検出することも可能である。
特に被検物体Oが航空機自体又は航空機の全部又は一部を模擬する試験体や試験片である場合には、雷撃電流の電流値分布や頻度分布、電撃電流の入口及び出口並びに各部が雷撃電流の入口及び出口となる確率分布等の雷撃電流に関する様々な統計データを取得することができる。
また、試験体や試験片を製作せずに、航空機の実機を用いて実際の雷で雷撃電流に関する様々な統計データを取得することもできる。その場合、雷撃電流を模擬した電流を航空機の機体や試験片に流す試験を不要にすることができる。
また、雷撃電流による航空機の機体への影響を評価することができる。その結果、例えば、CFRP等の導電性を有する複合材で構成される航空機構造体の落雷対策のための過剰な条件を緩和することができる。より具体的な例として、雷撃電流の値が無視できる場合には、金属のメッシュを貼ったり、雷撃電流を流すためのファスナを意図的に設けるといった落雷対策を不要にすることができる。
逆に、雷撃電流の値が大きい箇所については、設計のマイナーチェンジや部品の追加によって雷撃を受けた場合における修理や部品の交換を不要にすることができる。その結果、航空機の運航の効率化に繋げることができる。
また、雷撃を受けた場合に雷撃ポイントや雷撃電流が放出される部位を速やかに把握して損傷の有無を検査することができる。そして、万一航空機構造体に損傷が発生した場合であっても、損傷位置の特定、損傷の修理及び部品の交換等に要する労力及び時間を低減させることができる。このため、航空機の運航の効率化に繋げることができる。
しかも、1箇所の電流値を測定するために必要なセンサは、非常に軽い1つの光ファイバセンサ4に過ぎない。このため、航空機の各部位における電流値を測定するために必要となる重量の増加量を抑制することができる。すなわち、航空機の軽量化を図りつつ、雷撃電流対策として航空機の各部位における雷撃電流値の測定を行うことができる。
(第2の実施形態)
図7は本発明の第2の実施形態に係る電流観測システムの構成図である。
図7に示された第2の実施形態における電流観測システム1Aでは、被検物体Oに損傷が発生したか否かを検出するために超音波検査を行うことができるようにした点が第1の実施形態における電流観測システム1と相違する。第2の実施形態における電流観測システム1Aの他の構成及び作用については第1の実施形態における電流観測システム1と実質的に異ならないため同一の構成又は対応する構成については同符号を付して説明を省略する。
電流観測システム1Aは、歪・超音波検出システム30及び信号処理部3で構成される。歪・超音波検出システム30には、第1の実施形態における電流観測システム1の歪検出システム2を構成する光ファイバセンサ4、光源5及び光検出器6に加えて、被検物体Oに超音波を発振する単一又は複数の超音波振動子31、単一又は複数の超音波振動子31にそれぞれ送信信号を印加する送信回路32、送信回路32に電力を供給することによって単一又は複数の超音波振動子31をそれぞれ駆動させるための電源33及び電源33を起動させる起動回路34が設けられる。
このため、被検物体Oに損傷が発生したか否かを判定するために、超音波振動子31から被検物体Oの被検部位に向けて超音波を送信することができる。超音波振動子31から超音波を送信する場合には、電源33から送信回路32に電力が供給され、送信回路32から送信信号として電気信号が超音波振動子31に出力される。これにより、超音波振動子31では、電気信号が超音波に変換されて被検部位に送信される。
従って、超音波振動子31から超音波を送信する場合には、電源33、送信回路32及び超音波振動子31を駆動させるためのトリガが必要である。トリガは入力装置11の操作によって手動で生成できるようにすることもできるが、自動的に生成できるようにすることが実用的な場合が多い。
そこで、電流取得部8Aにおいて閾値以上又は閾値を超える電流値が取得された場合に起動回路34が電源33を自動的に起動させるようにすることができる。すなわち、歪・超音波検出システム30の起動回路34を、信号処理部3の電流取得部8Aにより制御することができる。これにより、被検物体Oの被検部位に損傷の発生要因となり得るような電流値が大きな電流が流れた場合に限り、電力消費を伴う電源33を起動して、電流が流れた当該被検部位の超音波探傷検査を行うようにすることができる。
超音波振動子31から被検部位に超音波が送信されると、送信された超音波は被検部位を透過する。被検部位に損傷が存在する場合には、被検部位を透過した超音波の波形が損傷の影響を受けて変化することになる。また、被検部位に損傷が存在する場合には、被検部位に送信された超音波が損傷に反射する。その結果、損傷が存在しない場合には生じないピークを有する超音波反射波が生じることになる。
そこで、被検物体Oの被検部位を透過した超音波の振動又は被検部位で反射した超音波の反射波の振動を光ファイバセンサ4で検出することができる。具体的には、光ファイバセンサ4に超音波振動が伝播すると、光ファイバセンサ4には超音波振動によって微小な歪が生じる。このため、光ファイバセンサ4の光学特性が超音波振動の波形に対応して変化する。従って、光ファイバセンサ4からは、超音波振動の波形に対応する光信号が出力される。光ファイバセンサ4から出力された光信号は、超音波振動の検出信号として光検出器6において検出される。光検出器6で検出された超音波振動の検出信号は、光信号から電気信号に変換されて、信号処理部3に出力される。
信号処理部3に出力された超音波振動の検出信号は損傷検出部8Dに与えられる。このため、損傷検出部8Dにおいて、被検物体Oの被検部位を透過した超音波の波形又は被検部位において反射した超音波反射の波形を取得することができる。そして、損傷検出部8Dでは、光ファイバセンサ4によって検出された透過超音波又は反射波の振動の波形に基づいて被検物体Oの被検部位に損傷が発生したか否かを検出することができる。
そのために、損傷検出部8Dには、予め被検物体Oの被検部位に損傷が存在しない場合において被検部位を透過した超音波の波形又は被検部位において反射した超音波反射の波形が基準波形として保存される。そして、損傷検出部8Dでは、基準波形と、実際に被検部位を透過した超音波の波形又は被検部位において反射した超音波反射の波形とを比較することによって、被検部位に損傷が発生したか否かを判定することができる。具体的には、基準波形と、実際に被検部位を透過した超音波の波形又は被検部位において反射した超音波反射の波形との間における乖離量を表す指標値が経験的に定められた閾値を超えた場合又は閾値以上となった場合には、被検部位に損傷が発生したと判定することができる。
閾値処理の対象となる指標値の具体例としては、最小2乗誤差、相互相関係数、ピーク値の差又は比、波形で囲まれた部分の面積の差又は比等が挙げられる。また、波形の比較処理に先だって、アベレージング処理、ノイズ除去処理、包絡線検波処理等の信号処理を実行するようにしてもよい。これらの信号処理は、光検出器6から出力される電気信号に対して実行しても良いし、光検出器6に入力される光信号に対して実行してもよい。
このように、歪量の検出用の光ファイバセンサ4を超音波振動の検出用のセンサとして兼用することができる。これにより、部品数及び重量の増加を抑制しつつ歪量の検出による電流値の計測と、損傷の検出の双方を行うことができるようにすることができる。
以上のような第2の実施形態における電流観測システム1Aによれば、第1の実施形態における電流観測システム1と同様な効果に加え、超音波検査を行うことによって損傷の検出能を向上させることができるという効果を得ることができる。特に、光ファイバセンサ4に十分な大きさで歪が生じない程、光ファイバセンサ4から離れた位置に損傷が発生した場合であっても、超音波検査を行うことによって損傷を検出することができる。
また、複数の超音波振動子31及び複数の光ファイバセンサ4をそれぞれ異なる位置に配置することによって、損傷の有無のみならず、損傷の発生位置を高精度に検出することができる。特に、超音波反射波を用いて損傷の検出を行うようにすれば、超音波の発振タイミングから超音波反射波の検出タイミングまでの時間差と音速に基づいて、損傷の発生位置をより高精度に特定することが可能となる。
しかも、光ファイバセンサ4を用いた歪量の測定によって電流が検出された場合に限り、起動回路34が超音波検査用の電源33を自動的に起動させるようにすることができる。このため、電力消費量を低減させることが重要な航空機に電流観測システム1Aを搭載することが可能となる。すなわち、電力消費量を低減させることが重要な航空機において超音波探傷検査を行うことができる。
(他の実施形態)
以上、特定の実施形態について記載したが、記載された実施形態は一例に過ぎず、発明の範囲を限定するものではない。ここに記載された新規な方法及び装置は、様々な他の様式で具現化することができる。また、ここに記載された方法及び装置の様式において、発明の要旨から逸脱しない範囲で、種々の省略、置換及び変更を行うことができる。添付された請求の範囲及びその均等物は、発明の範囲及び要旨に包含されているものとして、そのような種々の様式及び変形例を含んでいる。
1、1A 電流観測システム
2 歪検出システム
3 信号処理部
4 光ファイバセンサ
5 光源
6 光検出器
7 光導波路
8 演算装置
8A 電流取得部
8B 電流分布取得部
8C タイミング記録部
8D 損傷検出部
8E 観測データ表示部
9 記憶装置
9A 歪量・電流値変換情報記憶部
9B 観測データ保存部
10 表示装置
11 入力装置
20 航空機
30 歪・超音波検出システム
31 超音波振動子
32 送信回路
33 電源
34 起動回路
O 被検物体
O1 炭素繊維
O2 エポキシ樹脂
O3 繊維強化樹脂層
I 電流
F ローレンツ力

Claims (12)

  1. 被検物体を流れる電流と前記電流に起因して前記被検物体に生じる歪量との関係を表す情報を保存する記憶装置と、
    前記被検物体の歪量を検出する光ファイバセンサと、
    前記情報と、前記光ファイバセンサによって検出された歪量とに基づいて、前記被検物体を流れる電流を求める電流取得部と、
    を有する電流観測システム。
  2. 前記被検物体に超音波を発振する超音波振動子と、
    前記超音波振動子を駆動させるための電源と、
    前記電流取得部において閾値以上又は閾値を超える電流値が取得された場合に前記電源を起動させる起動回路と、
    前記被検物体の被検部位を透過した前記超音波の振動又は前記被検部位で反射した前記超音波の反射波の振動であって前記光ファイバセンサによって検出された前記振動の波形に基づいて前記被検物体に損傷が発生したか否かを検出する損傷検出部と、
    を更に備える請求項1記載の電流観測システム。
  3. 請求項1又は2記載の電流観測システムを搭載した航空機。
  4. 被検物体を流れる電流と前記電流に起因して前記被検物体に生じる歪量との関係を表す情報を取得して記憶装置に保存するステップと、
    光ファイバセンサで前記被検物体の歪量を検出するステップと、
    前記情報と、前記光ファイバセンサによって検出された歪量とに基づいて、前記被検物体を流れる電流を求めるステップと、
    を有する電流観測方法。
  5. 導電性を有する繊維で強化された樹脂から成る複合材を前記被検物体として前記複合材を流れる電流を求める請求項4記載の電流観測方法。
  6. 航空機の構造体を前記被検物体として前記構造体を流れる雷撃電流を求める請求項4又は5記載の電流観測方法。
  7. 航空機の複数の被検部位に前記光ファイバセンサを取付けることによって前記複数の被検部位を流れる雷撃電流を求める請求項6記載の電流観測方法。
  8. 前記複数の被検部位を流れる雷撃電流を求めることによって前記航空機の雷撃電流分布を取得する請求項7記載の電流観測方法。
  9. 前記雷撃電流が前記複数の被検部位を流れるタイミングを検出することによって前記航空機への前記雷撃電流の入口側における被検部位と、前記航空機からの前記雷撃電流の出口側における被検部位を特定する請求項7又は8記載の電流観測方法。
  10. 前記光ファイバセンサを用いた損傷検査によって、前記雷撃電流が流れた被検部位に損傷が発生したか否かを検出する請求項7乃至9のいずれか1項に記載の電流観測方法。
  11. 前記歪量の測定方向となる前記光ファイバセンサの長さ方向が前記繊維の長さ方向に対して垂直となるように前記光ファイバセンサを配置する請求項5記載の電流観測方法。
  12. 導電性を有する繊維で強化された樹脂から成る複合材であって航空機の構造体を構成する前記複合材を前記被検物体として、雷撃電流の経路を形成するための導体を取付けた前記構造体に模擬電流を流し、前記複合材を流れる電流が許容値以下又は許容値未満であることを確認する請求項4記載の電流観測方法。
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