JP2018141380A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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全人 早坂
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怜 杉山
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Abstract

【課題】エンジン間欠運転における始動時の振動を抑制するため、再始動時のクランキング1サイクル目から筒内にEGRガスを導入する。【解決手段】本発明の内燃機関の制御装置は、EGR装置とスロットルバルブとを備える内燃機関に適用される。EGR装置は、内燃機関の吸気通路と排気通路とを接続するEGR通路と、EGR通路に設置されたEGRバルブとを備え、排気通路から吸気通路に排気の一部をEGRガスとして流入させる。スロットルバルブは、吸気通路に配置される。内燃機関の制御装置は、内燃機関の間欠停止要求があった場合、スロットルバルブを閉弁した後で、EGRバルブを開弁して、内燃機関を停止するように構成される。【選択図】図3

Description

本発明は内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1には、アイドルストップ制御におけるエンジン停止時に、EGR通路にEGRガスを一時的に貯留しておき、エンジンの再始動時に、貯留されたEGRガスを吸気に加える制御が開示されている。特許文献1の制御の目的は、再始動の初爆気筒からEGR制御を行うことで、NOx排出量の低減を図ることにある。
特開2012−167546号公報 特開2013−015091号公報
特許文献1の制御において、エンジン停止中のEGRガスの貯留場所は、EGR通路内である。従って、特許文献1の制御では、輸送遅れがあるため、再始動時、クランキング1サイクル目から、筒内にEGRガスを導入することは困難である。
本発明は、以上の課題を解決し、エンジン間欠運転における再始動時のクランキング1サイクル目から、筒内にEGRガスが導入されるように改良した内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関の制御装置は、EGR装置とスロットルバルブとを備える内燃機関に適用される。EGR装置は、内燃機関の吸気通路と排気通路とを接続するEGR通路と、EGR通路に設置されたEGRバルブとを備え、排気通路から吸気通路に排気の一部をEGRガスとして流入させる。スロットルバルブは、吸気通路に配置される。上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置は以下の制御を実行するように構成されている。即ち、内燃機関の間欠停止要求があった場合、スロットルバルブを閉弁した後で、EGRバルブを開弁して、内燃機関を停止する。ここで、「スロットルバルブを閉弁する」とは、スロットルバルブを全閉にする場合に限らず、全閉近傍の開度にする場合をも含むものとする。
内燃機関の間欠停止直前に、スロットルバルブを閉じることで吸気通路を負圧とすることができる。この状態でEGRバルブを開弁することにより、吸気通路側にEGRガスを貯留させることができる。従って、間欠運転における内燃機関の再始動時に、クランキング1サイクル目から筒内にEGRガスを導入させることができる。
実施の形態の内燃機関の構成を模式的に示す図である。 エンジンの各領域のガスの流れを模式的に示す図である。 実施の形態の制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。 実施の形態の制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。 実施の形態のエンジンの間欠停止時の制御を示すタイミングチャートである。 実施の形態のエンジンの間欠停止時の制御を示すタイミングチャートである。 実施の形態の制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。 実施の形態のエンジンの再始動時の制御を示すタイミングチャートである。 実施の形態のエンジンの再始動時の制御を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化ないし省略する。
図1は、本発明の実施の形態における内燃機関の構成を模式的に示す図である。図1の内燃機関2は、火花点火式の多気筒エンジン(以下「エンジン」とも称する)であり、エンジン2は、ハイブリッド車両に搭載されて動力装置として用いられる。エンジン2は複数の気筒を備える。図示を省略するが、エンジン2の各気筒には、吸気バルブ、排気バルブ、点火プラグ、吸気ポート内又は筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁が設けられている。
エンジン2の吸気ポートには吸気マニホールド4を介して吸気通路10が連通している。吸気通路10には、スロットルバルブ12が設置されている。エンジン2の排気ポートには、排気マニホールド6を介して排気通路20が連通している。排気通路20には、S/C触媒22及びU/F触媒24が、排気の上流側から順に設置されている。
エンジン2は、排気ガスの一部を筒内に再循環させるEGR装置30を有している。EGR装置30は、EGR通路32とEGRクーラ34とEGRバルブ36とを備えている。EGR通路32は、排気ガスの一部をEGRガスとして取り出すための通路であって、S/C触媒22より下流側かつU/F触媒24より上流側の排気通路20と吸気マニホールド6の集合部とを接続している。EGRクーラ34は、EGR通路32に設置され、EGR通路32を流れるEGRガスを冷却する。EGRバルブ36は、EGR通路32の出口付近に設置され、吸気側に導入するEGRガス量の調節に用いられる。
図示を省略するが、本実施の形態のシステムは、動力源として、図1のエンジン2とともに、モータを備えている。モータは電動モータとしての機能と回生発電機としての機能を併せ持つ。また、モータは、エンジン2のクランクシャフトを回転させることで、エンジン2を始動(クランキング)させるスタータとしても機能することができる。
図示を省略するが、本実施の形態1の車両に備えられた各種のセンサ及びアクチュエータは、制御装置に電気的に接続されている。制御装置はECU(Electronic Control Unit)である。制御装置は、HVシステム制御を含む車両のシステム全体の制御を行うものであり、少なくとも1のCPU、ROM、RAMを含むコンピュータを主体として構成されている。ROMには、後述するエンジン2の間欠停止時及び再始動時の制御ルーチンを含む各種制御ルーチンが記憶されている。制御装置は、各センサからの信号に基づいて各制御ルーチンに従って各アクチュエータを操作することによって車両を制御する。
図2は、エンジンの各領域のガスの流れを模式的に示す図である。図1に示されるように、大気は、吸気通路10及び吸気マニホールド4を含む吸気系に流入する。吸気ポートに設置された吸気バルブの開弁により、吸気系と筒内との間で、ガスが流入又は流出する。排気は、排気通路20及び排気マニホールド6を含む排気系から、大気に排出される。排気ポートに設定された排気バルブの開弁により、排気系と筒内との間で、ガスが流入又は流入する。EGRバルブ36の開弁により、排気系内の排気ガスの一部が、吸気系に導入される。
ところで、本実施の形態のシステムにおいて制御装置は、エンジン2の運転と休止(間欠停止)とを繰り返す間欠運転を実行する。エンジンの高圧縮化に伴い、始動時の振動が増大しているが、この原因としては、筒内圧の大きさとエンジン軸起因の駆動系との共振が挙げられる。特に、クランキング1サイクル目は、吸気管負圧が小さく筒内圧が大きくなるため、振動が大きくなりやすい。また、クランキング時にはモータによりエンジン回転数が上げられるが、クランキング1サイクル目で、共振周波数を通過することになるため、振動が大きくなりやすい。
ここで、圧縮後TDC(Top Dead Center)時の筒内圧P2は、圧縮前IVC(Intake Valve Closing)時の筒内圧P1(ここでのP1は、吸気管圧力と略同一)と圧縮比εと比熱比κを用いて、次式(1)で表すことができる。
Figure 2018141380
式(1)より、比熱比εと圧縮比κが大きくなれば、圧縮後TDC時の筒内圧P2が大きくなることがわかる。
TDC時の筒内圧が大きくなれば振動が大きくなる。従って、クランキング時の振動を小さくするためには、クランキング時のTDC時の筒内圧を小さくすることが有効であり、式(1)によれば、クランキング時に、筒内のガスの比熱比κを小さくしておくことが有効である。
本実施の形態では、以上より、間欠運転中の再始動におけるクランキング時の筒内のガスの比熱比κを小さくするため、エンジン2の間欠停止中に、筒内に空気より比熱比κの小さいEGRガスを導入するための制御を実行する。
以下、図3〜図6を用いて、本実施の形態におけるエンジン2の間欠停止時の制御について説明する。図3及び図4は、制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。図3及び図4のルーチンは、エンジン2の間欠停止中に一定の制御間隔で繰り返し実行されるルーチンである。
図3のルーチンでは、まず、ステップS111において、エンジン停止処理が許可されるか否かが判別される。具体的には、HVシステム制御からのエンジン停止要求が有った場合、又は、エンジン停止処理実行指示フラグがONであり、エンジン始動処理実行指示フラグがOFFである場合に、エンジン停止処理が許可される。各フラグのON、OFF処理については後述する。
ステップS111において、エンジン停止処理が許可されないと判別された場合、今回の処理は一旦終了する。一方、ステップS111において、エンジン停止処理が許可されると判別された場合には、次に、処理は、ステップS121に進む。
ステップS121では、エンジン回転速度NEが0より大きく、燃料噴射が実行されており、かつ、点火が実行されているか否か、即ち、ファイアリング状態であるか否かが判別される。ステップS121における判別結果がYESであり、ファイアリング状態であると判別された場合、次に、ステップS122に進む。
ステップS122では、EGR率が算出されEGR率初期値として記憶される。次に、ステップS123において、スロットルバルブ12が全閉近傍の開度に制御される。これにより吸気側への空気の導入が停止され吸気側が負圧とされる。
次に、ステップS124において、EGRバルブ36が開かれる。ステップS123の処理により吸気側が負圧とされ、吸気管圧力と排気管圧力との圧力差が大きくなっている状態にあるため、EGRバルブ36の開弁により、EGRガスが吸気系に導入される。なお、ステップS124の処理では、迅速にEGRガスを導入するため、全開または全開近傍までEGRバルブ36を開く構成とすることが望ましい。
次に、ステップS125において、燃料噴射と点火が停止される。これにより、大量EGRによる失火が回避される。その後、エンジン停止処理実行指示フラグがONとされ、今回の処理は一旦終了する。
一方、ステップS121における条件が成立しないと判別された場合、次に、ステップS131において、エンジン始動要求があったか否かが判別される。ステップS131において、始動要求がないと判別された場合、次に、ステップS141に進む。
ステップS141では、吸気側にEGRガスが十分に入ったか否かが判別される。この判別は、例えば、吸気管圧力Pmと排気管圧力Pexの差圧に基づいて行うことができる。即ち、EGRガスが吸気側に導入されるのに伴って、間欠停止開始直後の吸気管圧力Pm>排気管圧力Pexの状態から、吸気管圧力Pm≒排気管圧力Pexの状態に近づく。従って、Pm≒Pexとなったこと、即ち、吸気管圧力Pmと排気管圧力Pexとの差が所定値より小さくなったことを以って、吸気側にEGRガスが十分に充填されたと判定することができる。
あるいは、ステップS141の他の判別方法として、EGRバルブ36の通過ガス量の積算値を用いた判別を行うことができる。即ち、EGRガス通過量の積算値が、吸気側の容積とEGRガスの密度に応じて決定される所定の閾値を超えたことを以って、吸気側にEGRガスが十分に充填されたと判定することができる。なお、EGRバルブ36の通過ガス量は、絞りの式により算出可能である。
ステップS141において、EGRガスが十分に入っていないと判別された場合、次に、ステップS142においてモータによりエンジン2の回転が維持される。ここでは振動が大きくならないように、回転速度は、共振周波数の回転速度以上とされる。
次に、ステップS143において、EGR率が演算される。EGR率は、次式(2)により算出することができる。
Figure 2018141380
式(2)において、ma0は吸気領域内に存在している空気量、megr0は吸気領域内に存在しているEGRガス量、mは吸気領域内に入ってくる空気量(即ち、スロットルバルブ12通過空気量)である。
吸気領域内に入ってくる空気量mは、流量係数μ、スロットルバルブ12の開度面積At、スロットルバルブ12の上流圧力Pa、スロットルバルブ12の上流温度Ta、スロットルバルブ12の下流圧力Pm、及びガス定数Rを用いて、次式(3)により算出することができる。ただし、この停止処理時においては、スロットルバルブ12の開度は全閉近傍とされるので、mは0となる。
Figure 2018141380
また、式(2)において、megrinは吸気領域内に入ってくるEGR量であり、即ち、EGRバルブ36の通過ガス量である。megrinは、流量係数μ、EGRバルブ36の開口面積Aegrv、EGRバルブ36の上流圧力Pex、EGRバルブの上流温度Tex、EGRバルブの下流圧力Pm、及びガス定数Rを用いて、次式(4)に従って算出することができる。なお、始動処理時には、EGRバルブ36は全閉とされるので、megrinは0となる。
Figure 2018141380
式(2)において、maoutは吸気領域から出て行く空気量であり、megroutは吸気領域から出て行くEGR量である。maoutとmegroutとは、筒内に入るガス量mを用いて次式(5)により算出することができる。
Figure 2018141380
筒内に入るガス量mは以下のエアモデルの吸気弁モデルの式(6)に従って算出される。この式は、理論及び経験から求められた近似式である。
Figure 2018141380
式(6)において、Taは大気温度、Tmは吸気バルブ上流の温度、Pmは吸気バルブ上流の圧力である。a、bはそれぞれ適合パラメータであり、エンジン回転速度と吸気バルブタイミングとのマップに従って算出される値である。
以上の処理により、ステップS143におけるEGR率の算出が完了すると、今回の処理は一旦終了とされる。
ステップS141において、吸気側に十分にEGRガスが充填されたと判別された場合、次に、ステップS151に進み、EGRバルブ36が全閉近傍に閉弁される。ここで全閉近傍とするのは、逆流を防ぐためである。その後、ステップS152において、モータによるエンジン2のモータリングを停止する。次に、ステップS153において、エンジン停止処理実行指示フラグがOFFとされ、今回の処理は終了する。これにより、本実施の形態におけるエンジン停止処理が完了し、吸気側にはEGRガスが十分に充填された状態で、エンジン2が間欠停止する。
ステップS131において、エンジン始動要求有りと判別された場合、エンジン停止処理は中断され、エンジン始動処理に切り替えられる。具体的に、まず、ステップS161において、EGRバルブ36は全閉近傍に閉じられ、ステップS162において、モータによるモータリングでエンジン2を回転させる。エンジン回転速度は、共振回転速度以上の速度とする。これにより大量EGR導入による失火のリスクが回避される。
次に、ステップS163において、限界EGR率が算出される。限界EGR率は、エンジン回転速度とエンジン負荷率と限界EGR率との関係を定めたマップを利用して、エンジン回転速度とエンジン負荷率とに応じて算出される。このマップは、実験等に基づき公差ばらつきを考慮して事前に作成し、制御装置に記憶しておく。
次に、ステップS164では、推定EGR率が算出される。推定EGR率の算出は、上述した通り式(2)〜式(6)を用いて算出される。次に、ステップS165では、ステップS164で算出された推定EGR率が、ステップS163で算出された限界EGR率より高いか否かが判別される。
推定EGR率が限界EGR率を超えている場合には、失火の恐れがある。従って、ステップS165において推定EGR率が限界EGR率より高いと判別された場合には、次に、ステップS171において限界EGR率となる目標空気量が算出される。限界EGR率となる目標空気量mは、上述したEGR率の演算式(2)に限界EGR率を代入した、次式(7)に従って算出される。
Figure 2018141380
式(7)におけるmegr0は、状態方程式である次式(8)により算出される。式(8)において、Pmは吸気管圧力であり、Tmは吸気管の温度であり、Vは吸気領域の容積であり、Rはガス定数である。
Figure 2018141380
式(7)におけるmegrinは、EGRバルブ36が全閉とされているため、0である。更に、maoutとmegroutは、上述した式により算出される。
ステップS172では、算出された目標空気量に応じたスロットル開度になるように、スロットルバルブ12の開度が調整される。スロットルの開度TAは、次式(9)により算出される。なお、式(9)において、mはスロットル通過空気量、Paはスロットルバルブ12の上流圧力、Taはスロットルバルブ12の上流温度、Pmはスロットルバルブ12の下流圧力、Rはガス定数である。ステップS172の処理の後、今回の処理は一旦終了する。
Figure 2018141380
なお、式(9)は、以下の絞りの式(10)をスロットル開度について解いたものである。
Figure 2018141380
一方、ステップS165において推定EGRが限界EGR率以下であると判別された場合には、EGR率は失火しないEGR率にまで低下していると考えられる。従って、次にステップS181において燃料噴射と点火が開始される。次に、ステップS182において、エンジン停止処理実行指示フラグがOFFとされ、今回の処理は一旦終了する。
図5及び図6は、以上説明した実施の形態のエンジン2の間欠停止時の制御を示すタイミングチャートである。図5及び図6において、時間t1〜t4は、それぞれ異なる連続したサイクルの同一クランク角における時間を示す。
図5には、時間t1においてエンジン停止要求があり、停止要求が、エンジン停止処理完了までそのまま維持される例を示している。エンジン停止要求があった時間t1では、エンジン停止処理実行指示フラグがONとされる。また、時間t1では、燃料噴射及び点火が停止され、スロットルバルブ12の開度が全閉近傍に閉じられ、EGRバルブ36の開度が全開近傍に開かれる。
エンジン回転速度は、停止要求後、燃料噴射と点火の停止により低下を開始する。エンジン回転速度は、次のサイクルにおける時間t2において、モータによるエンジン2の回転が開始され、モータリングにより共振回転速度以上の回転速度に維持される。
スロットルバルブ12の全閉により吸気管圧力Pmは一時的に大きく低下して排気管圧力Pexと吸気管圧力Pmとの差圧が大きくなるが、EGRバルブ36が全開とされているので、EGRガスが吸気側へ導入され、吸気管圧力Pmは次第に上昇する。それに伴い、EGR率は徐々に増加する。
吸気管圧力Pmと排気管圧力Pexとが、大気圧近傍でほぼ同一となった時間t4において、吸気側に十分にEGRガスが導入されたと判定される。従って時間t4で、エンジン停止処理実行指示フラグはOFFとされる。時間t4では、エンジン2のモータによる回転も停止され、エンジン回転速度はゼロとなり、EGRバルブ36は全閉近傍に閉じられる。EGR率はそのまま維持される。
以上説明したように、エンジン2の間欠停止時の処理が完了することで、吸気領域にEGRガスを満たすことができ、次回の再始動に備えることができる。
図6には、時間t1において、エンジン停止要求が出された後、停止処理が完了する前に、時間t3において、エンジン始動要求が出された例を示している。
図5の場合と同様に、エンジン停止要求が出された時間t1では、エンジン停止処理実行指示フラグがONとされ、燃料噴射と点火が停止される。スロットルバルブ12の開度は全閉近傍に閉じられ、EGRバルブ36は、全開近傍とされる。エンジン回転速度はこれにより低下するが、次のサイクルにおける時間t2において、モータによるエンジン2の回転が開始され、モータにより共振回転速度以上の回転速度に維持される。
その後、始動要求が出されると、次のサイクルでの時間t3においては、モータでエンジン2の回転速度が維持されたまま、EGRバルブ36は全閉近傍に閉じられる。図6の例では、時間t3では推定EGR率が限界EGR率を超えているため、目標空気量は、限界EGR率に応じて算出された値となる。スロットルバルブ12は、その目標空気量に応じた開度に開かれる。
その後、推定EGR率が限界EGR率より低下した時間t4において、エンジン停止処理実行指示フラグがOFFとされ、停止処理実行中の始動処理が完了し、通常の制御に移行する。即ち、燃料噴射と点火が開始され通常の制御により制御される、スロットルバルブ12の開度は通常の制御において算出される目標空気量に応じた開度とされ、EGRバルブ36の開度も通常の制御に従って制御される。
以上説明したように、エンジン停止要求に対して、吸気領域をEGRガスで満たす処理を実行している途中で、エンジン始動要求が出された場合には、EGR率を低下させた後で再始動が開始される。従って、再始動時の失火を抑制することができる。
次に、図7〜図9を用いて、エンジン2の再始動時の制御について説明する。図7は、本実施の形態において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。図7のルーチンは、エンジン2の間欠停止中に一定の制御間隔で繰り返し実行されるルーチンである。
図7のルーチンでは、まず、ステップS211において、エンジン始動処理が許可されるか否かが判別される。エンジン始動処理は、HVシステム制御からのエンジン始動要求有りの場合又は始動処理実行指示フラグがONである場合に許可される。
ステップS211において、エンジン始動処理が許可されないと判別された場合には、今回の処理は一旦終了する。一方、ステップS211において、エンジン始動処理が許可されると判別された場合には、ステップS221において現在のエンジン回転速度NEが共振回転速度より小さいか否かが判別される。
ステップS221において、エンジン回転速度が共振回転速度より小さいと判別された場合には、ステップS222において通常通りクランキングが実行される。ここで、上述した間欠停止時の処理により、吸気領域には空気より比熱比κの低いEGRガスが充填されており、クランキング1サイクル目から筒内にはEGRガスが導入される。従って、クランキングにより振動が大きくなる共振周波数帯を通過する場合にも、振動を小さく抑えることができる。
次に、ステップS223においてエンジン始動処理実行指示フラグがONとされる。なお、この段階では、スロットルバルブ12及びEGRバルブ36の開度は、共に、停止時の処理によって全閉近傍となっている。その後、今回の処理は一旦終了する。
ステップS221において、エンジン回転速度が共振回転速度以上であると判別される状態では、振動が大きくなるリスクは小さいため、HVシステム制御からの始動要求に従って、ファイアリングを迅速に開始することが望まれる。ただし、EGR率が高い状態にあると失火の恐れがあるため、まず、ステップS231〜S233において、その判定を行う。
即ち、ステップS221において、エンジン回転速度が共振回転速度以上であると判別された場合、次に、ステップS231において、限界EGR率が算出され、ステップS232において推定EGR率が算出される。限界EGR率及び推定EGR率の算出は上述した通りである。なお、推定EGR率の算出に用いられる式(2)において、始動処理時のma0は、停止時にEGR率を100%としているため0と推定される。同様に、megrinはEGRバルブ36が全閉とされているため0と推定される。
次に、ステップS233において、推定EGR率と限界EGR率の比較が行われる。ステップS233において、推定EGR率が限界EGR率より大きいと判別された場合、失火のリスクがあるため、EGR率を下げるため、ステップS241〜S242の処理を実行する。
即ち、ステップS241において、限界EGR率に応じた目標空気量が、上述の式(7)に従って算出される。ステップS242において、スロットルバルブ12の開度が、目標空気量に応じた開度に調整される。その後、今回の処理は一旦終了する。
なお、EGR率を低下させるだけであれば、スロットルバルブ12を大きく開くだけでよいが、ここでは吸気管負圧の確保も望まれるため、スロットルバルブ12の開き量を可能な限り小さく抑えつつ、失火しない程度にEGR率を低くすることが望まれる。従って、上述のステップS241〜S242の処理を行っている。
一方、ステップS233において推定EGR率が限界EGR率以下であると判別されると、ステップS251に進み、燃料噴射と点火が開始される。HVシステム制御で停止要求がだされる場合の対応として、排気側に既燃ガスがたまってからエンジン始動処理実行指示フラグをOFFとする。そのために、ステップS252では、累積既燃ガスが閾値より大きいか否かが判別される。ここで、累積既燃ガスの算出に関し、筒内に入る空気量は、上述した式(6)の吸気弁モデルで求めることができる。完全燃焼したと仮定して、1サイクル当たりの既燃ガス量は、筒内吸入空気量に等しいと考え、既燃ガスをサイクルごとに累積して算出する。累積既燃ガスに対する閾値は、排気領域の容積に応じて事前に設定された値である。
ステップS252において累積既燃ガスが閾値より大きいことが認められると、ステップS261において累積既燃ガスがリセットされ、ステップS262においてエンジン始動処理実行指示フラグがOFFとされて今回の処理は終了する。
一方、ステップS52において、累積既燃ガスが閾値以下であると判別された場合、ステップS253において累積既燃ガスが算出及び更新されて、今回の処理は一旦終了する。
図8及び図9は、エンジン2の再始動時の制御を示すタイミングチャートである。図8及び図9において、時間t2〜t7は、それぞれ異なる連続したサイクルの同一クランク角における時間を示す。
図8には、時間t1においてエンジン始動要求が出され、再始動時の処理が完了するまでエンジン2の間欠停止要求が出されなかった場合の例を示している。エンジン始動要求が検出されると、1サイクル目の時間t2においてエンジン始動処理実行指示フラグがONとされる。
エンジン回転速度は時間t2からのクランキングにより上昇を開始し、図8の例では1サイクル目において、共振回転速度を通過する。しかし間欠停止時にEGRガスが吸気領域に充填されているため、吸気管のEGR率は高い状態を維持されている。従って、再始動時のクランキング1サイクル目から、筒内にEGRガスが導入されるため、クランキング時の振動が抑制される。なお時間t2では、燃料噴射及び点火はOFFとされ、EGRバルブ36及びスロットルバルブ12の開度は全閉近傍に維持される。
クランキング2サイクル目の時間t3では、未だEGR率を限界EGR率より高い状態となっている。従って、EGR率を限界EGR率にするための目標空気量が算出され、スロットルバルブ12の開度は目標空気量に応じた開度に開かれる。2サイクル目においてもEGR率は限界EGR率まで低下しないため、続く3サイクル目の時間t4において、再び限界EGR率にするための目標空気量が算出され、目標空気量に応じてスロットルバルブ12の開度が調整されている。
4サイクル目の時間t5では、EGR率が限界EGR率まで低下している。従って、燃料噴射及び点火がONとされ、通常の制御に移行する。その後、累積既燃ガスが閾値を超えた時間t7において、エンジン始動処理実行指示フラグがOFFとされている。
図9は、エンジン始動要求に対し、始動処理実行中にHVシステム制御にてエンジン2の間欠停止の要求が出された場合の例を示している。図8の場合と同様に、時間t1において始動要求が出され、1サイクル目の時間t2で始動が開始されるが、2サイクル目の途中で、エンジン停止要求が出されている。しかしながら、累積既燃ガスが閾値を超えるサイクルに至るまでの間、エンジン始動処理実行指示フラグがONで維持される。従って、その、停止処理は開始されず、図8で説明したのと同様に、始動処理の制御が実行される。累積既燃ガスが閾値を超えた時間t7で、エンジン始動処理実行指示フラグがOFFとされるので、その後、停止処理の開始が許可され、停止処理が開始される。
以上説明したように本実施の形態によれば、間欠停止中に、吸気系にEGRガスを導入しておくことができるため、エンジン2の再始動時には1サイクル目から、筒内にEGRガスを導入することができる。従って、特に振動が大きくなりやすい1サイクル目の筒内圧を小さくすることができ、振動の低減を図ることができる。
なお、本実施の形態における制御は、リーン燃焼中には実行しないものとする。リーン燃焼中では、比熱比κが小さくならないため、始動時の筒内圧低減効果が得られないためである。
また、EGR通路32はS/C触媒22の下流に接続され、S/C触媒22の下流からEGRガスを取り出す構成とすることが望ましい。浄化後のガスを筒内に導入することでデポジットを回避するためである。
また、本実施の形態は、火花点火式エンジンに適用される場合について説明したが、本発明は、これに限られず、ディーゼルエンジンに適用することもできる。また、本実施の形態の制御は、ハイブリッド車両の間欠停止と再始動の場合の制御に限られず、例えば、アイドルストップ制御における停止時と再始動時の処理に適用することもできる。
また、本実施の形態において、推定EGR率の算出式、目標空気量の算出式、スロットルバルブの開度の算出式等を示したが、これらは算出式の一例であり、これに限定されるものではない。推定EGR率の算出、限界EGR率及びそれに応じた目標空気量の算出、及び目標空気量に応じたスロットルバルブ開度の算出、累積既燃ガスの算出は、適宜周知の算出方法を利用することができる。
なお、吸気系にためられたEGRガスは、排気バルブが開弁している気筒から漏れ出す場合がある。しかし、ここでは、エンジン2の間欠停止という短時間の停止からの再始動を問題としているため、EGRガスの漏出は許容される範囲のものであると考えられる。
なお、以上の実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、この実施の形態において説明する構造等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
2 エンジン
4 吸気マニホールド
6 排気マニホールド
10 吸気通路
12 スロットルバルブ
20 排気通路
22 S/C触媒
24 U/F触媒
30 EGR装置
32 EGR通路
34 EGRクーラ
36 EGRバルブ

Claims (1)

  1. 内燃機関の吸気通路と排気通路とを接続するEGR通路と、前記EGR通路に設置されたEGRバルブとを備え、前記排気通路から前記吸気通路に排気の一部をEGRガスとして流入させるEGR装置と、
    前記吸気通路に配置されたスロットルバルブと、を備える内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関の間欠停止要求があった場合、
    前記スロットルバルブを閉弁した後で、前記EGRバルブを開弁して、前記内燃機関を停止するように構成された内燃機関の制御装置。
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