JP2018139349A - 映像処理装置及び映像処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】注目する映像シーンに対して映像品質を落とすことなく、且つ、映像データのデータ量及び記憶媒体の記憶容量を抑えることが可能な映像処理装置及び映像処理プログラムを提供する。【解決手段】映像処理システムZは、映像符号化装置X1において、入力映像信号を圧縮符号化してコアストリーム信号を生成するコアストリーム生成部U0と、入カ映像信号によって表されるピクチャの系列から特定のピクチャを選出し、この特定のピクチャを表す拡張ストリーム信号を生成する拡張ストリーム生成部U3と、を有し、コアストリーム信号及び拡張ストリーム信号を蓄積する映像蓄積装置X2を更に有する。【選択図】図1
Description
本発明は、映像信号を符号化して記憶媒体に記憶する映像処理装置及び映像処理プログラムに関する。
近年、監視カメラの普及は進み、さらなる高解像度化、高フレームレート化、多視点化が望まれている。しかし、高解像度化、高フレームレート化、多視点化は、動画像のデータ量の著しい増加を引き起こし、通信コストやストレージコストの増加を招く。
この問題を緩和するため、動画像中から例えば「顔」が表示されている特定の領域をROI(Region of Interest)として検出し、このROIに対して多くのビット数を割り当てて圧縮符号化する画像処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
当該画像処理装置では、符号量と映像品質を制御するパラメータをブロック毎に設定するという圧縮部の機能を利用して、ROI以外の領域、つまり背景領域の情報量をROIの情報量よりも削減する。このように、かかる画像処理装置では、圧縮部に与えるパラメータを制御することにより符号量を削減している。
一方、例えば価格や互換性等の事情により、符号量と映像品質を制御するパラメータをブロック毎に設定するという機能を備えていない圧縮部を用いる場合には、上記したような方法で情報量の削減を図ることはできない。
そこで、圧縮部に依存せずに背景領域の情報量を削減する為に、背景領域に低域通過フィルタによるフィルタリング処理を施して高周波成分の情報を取り除くことで背景領域の情報量を削減するようにした画像符号化装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この画像符号化装置では、低域通過フィルタによるフィルタリングにより、映像信号の情報量を削減しつつ、ブロック境界に発生するアーティファクトの発生を抑制している。
また、圧縮後の映像データに基づき、動画像圧縮部の量子化指標を制御することにより圧縮後の映像データのビットレート及び映像品質を制御する動画像処理装置が提案されている(特許文献3参照)。
また、現在、監視カメラから出力された映像データを伝送ラインを介して受け、その映像データを記憶媒体に蓄積しつつディスプレイに表示するという監視カメラシステムが知られている。かかる監視カメラシステムに上記した画像符号化装置を採用すれば、伝送する映像データのデータ量及び記憶媒体の記憶容量を減らすことが可能となる。
しかしながら、当該画像符号化装置では、圧縮符号化によって背景領域の映像品質を落としているので、ROIを含むような注目する映像シーンを確認する場合に、証拠映像としての信頼性が低くなる場合があった。
そこで、本発明は、注目する映像シーンに対して画像品質を落とすことなく、且つ映像データのデータ量及び記憶媒体の記憶容量を抑えることが可能な映像処理装置及び映像処理プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る映像処理装置は、入カ映像信号を圧縮符号化してコアストリーム信号を生成するコアストリーム生成部と、前記入カ映像信号によって表されるピクチャの系列から特定のピクチャを選出し、選出した前記特定のピクチャを表す拡張ストリーム信号を生成する拡張ストリーム生成部と、前記コアストリーム信号及び前記拡張ストリーム信号を蓄積する映像蓄積部と、を有する。
本発明に係る映像処理プログラムは、入カ映像信号に映像処理を施して映像蓄積部に蓄積させる情報処理装置の制御部が実行する映像処理プログラムであって、前記入カ映像信号を圧縮符号化してコアストリーム信号を得る第1のステップと、前記入カ映像信号によって表されるピクチャの系列から特定のピクチャを選出し、選出した前記特定のピクチャを表す拡張ストリーム信号を生成する第2のステップと、前記コアストリーム信号及び前記拡張ストリーム信号を前記映像蓄積部に蓄積させる第3のステップと、を有する。
本発明では、入カ映像信号を圧縮符号化して得たコアストリーム信号を映像蓄積部に蓄積させつつ、当該入力映像信号によって表されるピクチャの系列から特定のピクチャを選出し、選出した特定のピクチャを表す拡張ストリーム信号を映像蓄積部に蓄積させる。
ここで、例えば入力映像信号によって表される動画像の全容を再生する場合には、映像蓄積部に蓄積されているコアストリーム信号を読み出して復号し、復号された画像をディスプレイ装置で表示させる。尚、コアストリーム信号は圧縮符号化されたものである為、その画像品質は低い。この際、動画像の全容を確認する場合には問題ないが、かかる動画像中に注目するシーンが表れた際にもこの注目するシーンの画像が不鮮明になる虞がある。よって、例えば監視カメラによって撮影された映像中の注目するシーンを監視したい場合には、証拠映像としての信頼性が落ちることになる。
そこで、ディスプレイ装置に表示される画像中に注目するシーンが表れた場合には、映像蓄積部に蓄積されているコアストリーム信号に代えて拡張ストリーム信号を読み出し、この拡張ストリーム信号に対応した画像をディスプレイ装置で表示させる。拡張ストリーム信号には上記したような圧縮符号化処理が施されていないので、高品質な表示画像を提供することが可能となる。
更に、拡張ストリーム信号は、入力映像信号によって表されるピクチャの系列中から選出した、上記のような注目するシーンに対応した特定のピクチャを表すものである。よって、拡張ストリーム信号におけるデータ量は、入力映像信号によって表される全データ量よりも小となる。
従って、本発明によれば、注目する映像シーンに対してはその画像品質を低下させることなく、データ伝送量及び映像蓄積部の記憶容量を抑えることが可能となる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明に係る第1の実施例による映像処理システムZの構成を示すブロック図である。映像処理システムZは、映像符号化装置X1及び映像蓄積部X2を含む。映像符号化装置X1は、コアストリーム生成部U0及び拡張ストリーム生成部U3を含む。コアストリーム生成部U0及び拡張ストリーム生成部U3は、例えば監視用のビデオカメラ等によって撮影して得られた入力ストリーム信号E1を入力映像信号として受ける。
コアストリーム生成部U0は、データフォーマット解析部401、エンコーダ部U1及びコアストリーム出力部405を含む。
データフォーマット解析部401は、入力ストリーム信号E1のデータフォーマットを解析し、そのデータフォーマットに基づき、入力ストリーム信号E1を、夫々が複数の画素値を有するピクチャの系列を表す入力ピクチャ信号D1に変換する。
例えば、入力ストリーム信号E1が、以下のような画像符号化方式を用いて圧縮されたバイトストリームであれば、データフォーマット解析部401は、これを、当該画像符号化方式に対応した方法で復号することにより、入力ピクチャ信号D1を得る。尚、かかる画像符号化方式とは、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)や、H.264/MPEG(Moving Picture Experts Group)−4 AVC(Advanced Video Coding)或いはH.265/MPEG−H HEVC(High Efficiency Video Coding)などである。
また、入力ストリーム信号E1が、I420、或いはRGB等のデータフォーマットを有する場合には、データフォーマット解析部401は、かかるデータフォーマットに対応した方法で入力ストリーム信号E1におけるバイトストリームを取り込んで入力ピクチャ信号D1を得る。尚、入力ストリーム信号E1はIPパケットの系列を表す信号であっても良い。
データフォーマット解析部401は、上記した入力ピクチャ信号D1をエンコーダ部U1のROI(Region of Interest)設定部402、及びROIエンコーダ部U2に供給する。
ROI設定部402は、入力ピクチャ信号D1によって表されるピクチャの系列における各ピクチャ内からROIの検出を行う。例えば、ROI設定部402は、特定のオブジェクトとして人の顔の検出を行う顔検出アルゴリズムを用いて、入力ピクチャ信号D1によって表される各ピクチャ内から人の顔が表示される領域をROIとして検出する。そして、ROI設定部402は、検出したROIのピクチャ内での位置、及びサイズを表すROI情報D2を生成する。尚、ROI設定部402は、予め設定した所望のROIのピクチャ内での位置及びサイズを表す情報をROI情報D2として生成しても良い。
ROI設定部402は、ROI情報D2をROIエンコーダ部U2及び拡張ストリーム生成部U3に供給する。
ROIエンコーダ部U2は、前処理部403及びエンコーダコア部404を含む。
前処理部403は、ROI情報D2に基づき、入力ピクチャ信号D1によって表されるピクチャの系列に対して以下のような前処理を施すことにより、その映像品質を制御する。
すなわち、前処理部403は、ROI情報D2に基づき、入力ピクチャ信号D1に対して、各ピクチャ内のROI以外の領域(以下、背景領域又は非ROIと称する)については、ROIに該当する領域に比べて少ない符号量となるような符号化処理を施す。かかる符号化処理は、例えばガウシアンフィルタ等を用いて入力ピクチャ信号D1を畳み込むことによって、高周波成分を抑圧する処理である。
前処理部403は、入力ピクチャ信号D1に対して上記のような前処理を施して得られた前処理ピクチャ信号D3をエンコーダコア部404に供給する。
エンコーダコア部404は、所定の画像符号方式に従って、前処理ピクチャ信号D3に圧縮符号化処理を施すことにより圧縮映像データD4を得て、これを映像蓄積部X2に供給する。尚、当該画像符号方式とは、例えばH.264/MPEG−4 AVC或いはH.265/MPEG−H HEVCなどである。
尚、エンコーダコア部404は、ビットレートを指定するターゲットビットレート信号D12Aを受けた場合には、当該ターゲットビットレート信号D12Aによって指定されたビットレートに対応した映像品質で、入力ピクチャ信号D1を圧縮符号化して圧縮映像データD4を得る。この際、エンコーダコア部404は、圧縮映像データD4のビットレートを、ターゲットビットレート信号D12Aによって指定されたビットレートに調整する。
かかる構成により、エンコーダ部U1は、入力ピクチャ信号D1によって表されるピクチャの系列中の各ピクチャ内の非ROI(背景領域)に対してはROIに比して少ない符号量で圧縮符号化を施すことにより圧縮映像データD4を生成する。すなわち、エンコーダ部U1は、ROI情報D2に基づき、ROIを含むピクチャに対して、そのピクチャ内のROIを非ROIに比べて高品質に圧縮符号化する。エンコーダ部U1は、圧縮映像データD4をコアストリーム出力部405に供給する。
コアストリーム出力部405は、圧縮映像データD4を伝送又は記録用のフォーマット信号に変換し、これをコアストリーム信号F1として伝送路L1を介して映像蓄積部X2のコアストリーム蓄積部414に供給する。
上記した構成により、コアストリーム生成部U0は、入力ストリーム信号E1にROI情報D2に基づく圧縮符号化処理を施して圧縮映像データD4を得る。そして、コアストリーム生成部U0は、圧縮映像データD4を表すコアストリーム信号F1を生成し、これを映像蓄積部X2のコアストリーム蓄積部414に供給する。
拡張ストリーム生成部U3は、ROI情報D2と共に、入力映像信号としての入力ストリーム信号E1を選別部入力データD6Xとして受ける。拡張ストリーム生成部U3は、拡張ストリーム選別部106を含む。
拡張ストリーム選別部106は、ROI情報D2に基づき、選別部入力データD6Xによって表されるピクチャの系列中から、ROIを含むピクチャを注目するシーンに対応した特定のピクチャとして選出する。また、拡張ストリーム選別部106は、選別部入力データD6Xによって表されるピクチャの系列中から、ROIを含むピクチャ、及びこのROIを含むピクチャの前又は後ろに隣接する少なくとも1つのピクチャを特定のピクチャとして選出する。そして、拡張ストリーム選別部106は、選出した特定のピクチャの系列を表す選別部出力データD6Yを生成する。
拡張ストリーム生成部U3は、選別部出力データD6Yを含む拡張ストリーム信号F2を生成し、これを伝送路L2を介して映像蓄積部X2の拡張ストリーム蓄積部115に供給(配信)する。
映像蓄積部X2のコアストリーム蓄積部414は、コアストリーム生成部U0から供給されたコアストリーム信号F1を蓄積する。映像蓄積部X2の拡張ストリーム蓄積部115は、拡張ストリーム生成部U3から供給された拡張ストリーム信号F2を蓄積する。
以下に、拡張ストリーム生成部U3及び拡張ストリーム蓄積部115の詳細な動作について図2に示す映像処理のフローに沿って説明する。
先ず、拡張ストリーム生成部U3の拡張ストリーム選別部106が、ROI情報D2に基づき、選別部入力データD6Xによって表されるピクチャの系列中から特定のピクチャを選出し、選出した特定のピクチャの系列を表す選別部出力データD6Yを生成する
(ステップS6)。尚、特定のピクチャとは、前述したように、例えば選別部入力データD6Xによって表されるピクチャの系列中のROIを含むピクチャ(ROIピクチャとも称する)である。また、特定のピクチャは、例えばROIピクチャと、その前後に隣接する少なくとも1つのピクチャ(周辺ピクチャとも称する)とを含むピクチャ群に属するピクチャである。
(ステップS6)。尚、特定のピクチャとは、前述したように、例えば選別部入力データD6Xによって表されるピクチャの系列中のROIを含むピクチャ(ROIピクチャとも称する)である。また、特定のピクチャは、例えばROIピクチャと、その前後に隣接する少なくとも1つのピクチャ(周辺ピクチャとも称する)とを含むピクチャ群に属するピクチャである。
尚、当該ピクチャ群の特定方法としては、例えば、各ピクチャに対応したデータ片に付加されている時刻を表すタイムスタンプを用いて、ROI情報D2によって表されるROIピクチャ、及びその周辺のピクチャ群を特定する。
また、特定のピクチャを選出する簡易な方法としては、先ず、拡張ストリーム選別部106において、選別部入力データD6Xをバッファで数ピクチャ分毎にバッファリングして取り込むことにより遅延を生じさせる。ここで、ROI情報D2がROIピクチャの存在を表したときに、その時点で当該バッファから出力されたピクチャをROIピクチャ、つまり特定ピクチャとみなす。その後、ROI情報D2がROIピクチャが存在しないことを示しても、所定期間の間に亘り、当該バッファから出力された各ピクチャを、ROIピクチャとみなすという方法を採用しても良い。後者の方法では、所定期間の間に亘ってバッファから出力されたピクチャ群を、ROIピクチャの周辺ピクチャとして特定する。
なお、選別部入力デー夕D6Xが、例えば、H.264/MPEG−4 AVCや、H.265/MPEG−H HEVC等で圧縮された動画像データを表す場合、拡張ストリーム選別部106は、以下のような選出処理を行う。
すなわち、拡張ストリーム選別部106は、選別部入力デー夕D6Xによって表されるバイトストリーム中から、ROIピクチャまたはその周辺ピクチャに該当するアクセスユニットを取り出し、これを選別部出力データD6Yとして出力する。
ところで、上記のような動画像データには、これを復号する為に参照ピクチャが必要となる、インター予測符号化が施されている場合がある。この際、ある時点のアクセスユニットを復号するには、このアクセスユニットに対応したピクチャとは異なる時刻のピクチャに対応したアクセスユニットを復号しなければならない場合がある。このような場合を考慮し、拡張ストリーム選別部106は、ROIピクチャ及びその周辺ピクチャを含むピクチャ群に該当するアクセスユニットと、当該アクセスユニットの復号に必要なアクセスユニット、例えば同一GOP(Group Of Pictures)内の全ピクチャと、を含む選別部出力データD6Yを出力しても良い。
また、拡張ストリーム選別部106は、選別部出力データD6Yのデータフォーマットを選別部入力データD6Xのデータフォーマットとは異なるデータフォーマットに変換するトランスコードを行っても良い。ここで用いられるデータフォーマットとしては、例えば、I420、RGB、JPEG、H.264/ MPEG−4 AVC、或いはH.265/MPEG−HEVC等がある。かかるトランスコードにより、選別部入力データD6Xよりもデータ伝送の効率が高い拡張ストリーム信号F2を得ることが可能となる。
例えば、選別部入力データD6XのデータフォーマットがJPEGに準拠したものである場合、拡張ストリーム選別部106は、これをトランスコードにより、JPEGよりも高効率なH.264/MPEG−4 AVC、或いはH.265/MPEG−H HEVCの形式に変換する。
また、当該トランスコードにより、拡張ストリーム選別部106は、例えば復号時に参照ピクチャを用いることが必須となるインター予測符号化された選別部入力データD6Xを、参照ピクチャを用いずに復号可能なイントラ予測符号化した拡張ストリーム信号F2に変換する。これにより、参照ピクチャの伝送が不要となるので、その分だけ拡張ストリーム信号F2の符号量を削減することが可能となる。
例えば、選別部入力データD6XのデータフォーマットがH.264/MPEG−4 AVC、或いはH.265/MPEG−H HEVCである場合、拡張ストリーム選別部106は、これをトランスコードにより、イントラ予測符号の形態に変換する。また、H.264/MPEG−4 AVC、或いはH.265/MPEG−H HEVCから、H.264/MPEG−4 AYC、或いはH.265/MPEG−H HEVCへのトランスコードであっても良い。また、トランスコードとしては、トランスコードのためにデコードを行った後に、ROIを含んでいないピクチャを取り除いてからエンコードするというものであっても良い。
以下に、上記したステップS6で実施される拡張ストリーム選別部106の詳細な動作について、図3に示される拡張ストリーム選別処理のフローに沿って説明する。
先ず、拡張ストリーム選別部106は、キーピクチャから選別部入力デー夕D6Xのバッファリングを開始する(ステップS61)。尚、キーピクチャとは、GOPの境界となるピクチャであり、GOP単位での編集、或いはシーク等の起点となるピクチャである。例えば、H.264/MPEG−4 AVC、或いはH.265/MPEG−HEVCならばIDR(Instantaneous Decoding Refresh)ピクチャである。
次に、拡張ストリーム選別部106は、次のキーピクチャの直前まで選別部入力デー夕D6Xに対するバッファリングを継続しながら、バッファリング中の各ピクチャが特定ピクチャであるか否かを判定する(ステップS62)。具体的には、拡張ストリーム選別部106は、バッファリングされたアクセスユニットがROIピクチャ又はROIピクチャの周辺のピクチャ群に対応しているか否かを、ROI情報D2に基づいて判定する。ここで、当該アクセスユニットが、ROIピクチャ又はその周辺のピクチャ群に対応していると判定した場合、拡張ストリーム選別部106は、以下のように特定ピクチャを判定する。
つまり、拡張ストリーム選別部106は、既にバッファリングされた各ピクチャに対応したデータ片の系列、及び当該データ片の系列中の最後尾からROIを含む一連のアクセスユニット群の最後尾のアクセスユニットまでのデータに対応したピクチャ群に属する各ピクチャを特定ピクチャと判定する。
或いは、拡張ストリーム選別部106は、既にバッファリングされたデータ片の系列及び当該データ片の系列の最後尾から次のキーピクチャの直前ピクチャまでのデータに対応したピクチャ群に属する各ピクチャを特定ピクチャと判定する。
拡張ストリーム選別部106は、選別部入力デー夕D6X中において、上記した特定ピクチャに対応したデータ片以外のデータを無効データとする。
尚、本実施例では、バッファリングの継続期間を、バッファリングを開始してから次のキーピクチャの直前までとしている。しかしながら、ROIピクチャに対応するアクセスユニットがキーピクチャを跨いで連続する場合には、キーピクチャを跨ぐことを許容しても良い。すなわち、バッファリングの開始時点から、ROIを含む一連のアクセスユニット群の最後のアクセスユニットに後続するキーピクチャの直前の時点までを、バッファリングの継続期間とする。この際、跨いでも良いキーピクチャ数に上限を設けても良い。
次に、拡張ストリーム選別部106は、上記した特定のピクチャの系列を表す選択部出力データD6Yを生成すると共に、バッファリングした無効なデータを破棄する(ステップS63)。
この際、拡張ストリーム生成部U3は、かかる選択部出力データD6Yを含む拡張ストリーム信号F2を生成し、これを伝送路L2を介して映像蓄積部X2に供給すると共に、入力ストリーム信号E1中においてROIを含まないGOPを破棄する。
次に、拡張ストリーム選別部106は、図3に示す拡張ストリーム選別処理を継続するか否かを判定する(ステップS64)。ステップS64において継続すると判定した場合には、拡張ストリーム選別部106は、ステップS61に戻って前述した動作を再び行う。一方、ステップS64において継続しないと判定した場合には、拡張ストリーム選別部106は、図3に示す拡張ストリーム選別処理、つまり図2に示すステップS6を終了する。
ステップS6が終了すると、映像蓄積部X2の拡張ストリーム蓄積部115が、映像符号化装置X1から供給された拡張ストリーム信号F2を蓄積する(ステップS15)。
以上、詳述したように、図1に示すコアストリーム生成部U0は、入力ストリーム信号E1を圧縮符号化した信号に基づきコアストリーム信号F1を生成し、これを伝送路L1を介してコアストリーム蓄積部414に供給する。これにより、コアストリーム信号F1がコアストリーム蓄積部414に蓄積される。
また、拡張ストリーム生成部U3は、入力ストリーム信号E1から、ROIを含むピクチャ又はROIを含むピクチャの周辺ピクチャ群を特定のピクチャとして選出する。そして、拡張ストリーム生成部U3は、選出した特定ピクチャの系列を表す拡張ストリーム信号F2を生成し、これを伝送路L2を介して拡張ストリーム蓄積部115に供給(配信)する。これにより、拡張ストリーム信号F2が拡張ストリーム蓄積部115に蓄積される。
ここで、例えば監視用のビデオカメラによって撮影された動画像の全容を再生する場合には、コアストリーム蓄積部414に蓄積されているコアストリーム信号F1を読み出す。そして、読み出されたコアストリーム信号F1を復号し、復号された映像信号に基づく画像をディスプレイ装置(図示せず)で表示させる。この際、コアストリーム信号F1とは、ビデオカメラによって撮影された動画像を表す入力ストリーム信号E1に圧縮符号化処理を施したものである。当該圧縮符号化処理では、入力ストリーム信号E1によって表されるピクチャの系列のうちでROIが含まれるピクチャに対しては、そのピクチャ内の背景領域をROIよりも映像品質を落として圧縮符号化する。従って、コアストリーム信号F1に基づきディスプレイ装置に表示させた画像中に注目するシーン、つまりROIピクチャに対応した画像が含まれる場合には、当該ROIの背景領域の映像品質が低くなる為、証拠映像としての信頼性が落ちる可能性がある。
そこで、ディスプレイ装置に表示される画像中にROIが含まれるような注目シーンが表れた場合には、拡張ストリーム蓄積部115に蓄積されている拡張ストリーム信号F2を読み出す。そして、コアストリーム信号F1に対応した画像に代えて、拡張ストリーム信号F2に対応した画像をディスプレイ装置で表示させる。この際、拡張ストリーム信号F2とは、上記した入力ストリーム信号E1によって表されるピクチャ系列のうちで、ROIピクチャ、又はROIピクチャの周辺ピクチャ群等の特定のピクチャを表す信号である。更に、拡張ストリーム信号F2には、上記したような圧縮符号化処理が施されていない。
よって、拡張ストリーム信号F2に基づきディスプレイ装置に表示される画像は、コアストリーム信号F1に基づきディスプレイ装置に表示される画像に比べて、画像品質が高い。従って、ROIが含まれるような注目する映像シーンを、その映像品質を低下させることなく提供することが可能となる。
更に、映像処理システムZの拡張ストリーム生成部U3は、入力ストリーム信号E1から拡張ストリーム信号F2を生成するにあたり、当該入力ストリーム信号E1によって表されるピクチャ系列中から、特定ピクチャ、つまりROIピクチャ又はROIを含むピクチャの周辺ピクチャ群のみを選出し、それ以外のピクチャ群を破棄している。
よって、監視用のビデオカメラによって撮影された動画像の全てのピクチャを表すデータ量に比べて、拡張ストリーム信号F2のデータ量が大幅に少なくなる。これにより、拡張ストリーム蓄積部115の記憶容量をコアストリーム蓄積部414の記憶容量よりも小さくすることが可能となる。
従って、図1に示す映像処理システムZによれば、注目する映像シーンに対してその映像品質を低下させることなく、伝送路L2でのデータ伝送量及び記憶媒体の記憶容量を抑えることが可能となる。
尚、上記実施例において、ROIエンコーダ部U2の構成は、図1に示す構成に限定されない。
また、ROIエンコーダ部U2については、ピクチャ内の背景領域内の全ての画素値を、最大輝度「255」及び最低輝度「0」の中間の輝度を表す画素値「128」に置換しても良い。また、ROIエンコーダ部U2では、ROI情報D2に基づき、ROIピクチャのみ、そのピクチャ全体を高画質に圧縮し、ROIを含まないピクチャに対しては、次のピクチャには圧縮処理を施さないようにしても良い。同様に、ROIエンコーダ部U2は、ROIピクチャを高画質に圧縮し、ROIを含まないピクチャに対しては低画質な圧縮処理を施すものであっても良い。
また、エンコーダ部U1がROI設定部402を備えているのであれば、エンコーダ部U1は、入力ピクチャ信号D1にて表される全てのピクチャを低画質で圧縮する構成であっても良い。
また、エンコーダ部UIとしては、入力ピクチャ信号D1で表される各ピクチャ内において背景領域をROIよりも少ないビット数で圧縮する、または、それ以外の方法で圧縮する、或いは入力ピクチャ信号D1を縮小後に圧縮するような構成であっても良い。これにより、コアストリーム信号F1のデータ量が削減されると同時に圧縮に掛かる演算量も低減される。この際、コアストリーム信号F1に関しては、映像の品質が低下することになる。しかしながら、映像処理システムZによれば、必要時に、拡張ストリーム蓄積部115に蓄積されている拡張ストリーム信号F2を復号することで、高品質な映像を取得することができる。なお、縮小後の圧縮は、常にピクチャ全体を低画質で圧縮する方法の一手段とみなすことができる。
また、図1に示される映像処理システムZ内でのデータ伝送については、各モジュール(401、U1、U3、405)間で同期を取れるように、例えば時刻を表すタイムスタンプ等の情報がデータに付加されていても良い。すなわち、かかる情報により、例えばROI情報D2によって表されるROIが、入力ピクチャ信号D1中のどのピクチャに属するものであるのかを特定することができる。また、例えば、入力ピクチャ信号D1によって表される各ピクチャと、入力ストリーム信号E1、コアストリーム信号F1、拡張ストリーム信号F2各々内のピクチャとの対応が取れるようになる。
また、図1に示す構成では、ROIエンコーダ部U2は、映像処理システムZの外部から受けたターゲットビットレート信号D12Aに応じて圧縮映像データD4のビットレートを制御する機能を備えている。しかしながら、ROIエンコーダ部U2としては、このようなビットレートの制御機能を備えていないものを採用しても良い。
また、コアストリーム信号F1を伝送する伝送路L1及び拡張ストリーム信号F2を伝送する伝送路L2は、例えば有線LAN(local area network)、又は無線LAN、或いは公衆回線網であっても良い。また、コアストリーム信号F1及び拡張ストリーム信号F2は、互いに異なる伝送形態の伝送路を介して映像蓄積装置X2に供給されても良い。
要するに、図1に示される映像処理システムZとしては、以下のコアストリーム生成部、拡張ストリーム生成部、及び映像蓄積部を含むものであれば良い。
コアストリーム生成部(U0)は、入カ映像信号(E1)を圧縮符号化してコアストリーム信号(F1)を生成する。拡張ストリーム生成部(U3)は、入カ映像信号によって表されるピクチャの系列から特定のピクチャ(例えばROIを含むピクチャ)を選出し、この特定のピクチャを表す拡張ストリーム信号(F2)を生成する。映像蓄積部(X2)は、コアストリーム信号及び拡張ストリーム信号を蓄積する。
図4は、本発明に係る第2の実施例による映像処理システムZの構成を示すブロック図である。尚、図4に示す構成では、映像利用装置X3を新たに加え、拡張ストリーム生成部U3に代えて拡張ストリーム生成部U3aを採用した点を除く他の構成は、図1に示されるものと同一である。
よって、以下に、映像利用装置X3及び拡張ストリーム生成部U3aを中心に、構成及びその動作を説明する。
拡張ストリーム生成部U3aは、上記した拡張ストリーム選別部106の他に、ローカルレコード部U4を含む。
ローカルレコード部U4は、拡張ストリーム選別部106から出力された選択部出力データD6Yをレコード部入力データD11Xとして受けると共に、動作モード選択信号E4及び利用側要求信号D20を受ける。ローカルレコード部U4は、レコード部入力データD11Xによって表されるピクチャの系列に対応した映像データ片の系列を順次取り込んで記憶する。そして、ローカルレコード部U4は、動作モード選択信号E4又は利用側要求信号D20が、記憶されている映像データ片の配信要求を表す場合には記憶した映像データ片の系列を順次読み出し、レコード部出力データDllYとして出力する。また、ローカルレコード部U4は、動作モード選択信号E4又は利用側要求信号D20が削除要求を表す場合には、記憶した映像データ片を削除する。
図5は、ローカルレコード部U4の内部構成を示すブロック図である。図5に示すように、ローカルレコード部U4は、拡張ストリーム制御信号生成部U5、及びローカルストレージ部211を含む。
拡張ストリーム制御信号生成部U5は、新規映像データチェック部207、外部要求受付部208、システム間要求受付部209、及び拡張ストリーム制御信号生成コア部210を含む。
新規映像データチェック部207は、未読出の新規な映像データ片がローカルストレージ部211に記憶されている場合に、記憶されている映像データ片の配信を要求する内部要求信号D7を拡張ストリーム制御信号生成コア部210に供給する。また、新規映像データチェック部207は、かかる配信処理の終了後、ローカルストレージ部211に蓄積されている映像データ片の系列のうちで配信対象となった映像データ片の削除を要求する内部要求信号D7を拡張ストリーム制御信号生成コア部210に供給する。
外部要求受付部208は、動作モード選択信号E4に基づき、ローカルストレージ部211に記憶されている映像データ片の削除又は配信を要求する外部要求信号D8を生成し、これを拡張ストリーム制御信号生成コア部210に供給する。
例えば、外部供給された動作モード選択信号E4によって表される動作モードが、ローカルストレージ部211に記憶されている映像データ片の配信を促すものである場合には、外部要求受付部208は、配信要求表す外部要求信号D8を生成する。また、例えば動作モード選択信号E4によって表される動作モードが映像データの削除を促すものである場合には、外部要求受付部208は、削除要求を表す外部要求信号D8を生成する。
システム間要求受付部209は、例えば映像利用装置X3のような映像符号化装置X1の外部の装置からの利用側要求信号D20を受ける。システム間要求受付部209は、当該利用側要求信号D20に基づき、ローカルストレージ部211に記憶されている映像データの削除又は配信を要求するシステム間要求信号D9を生成し、これを拡張ストリーム制御信号生成コア部210に供給する。
例えば、利用側要求信号D20がローカルストレージ部211に記憶されている映像データ片の配信を促すものである場合には、システム間要求受付部209は、配信要求を表すシステム間要求信号D9を生成する。また、例えば利用側要求信号D20が映像データの削除を促すものである場合には、システム間要求受付部209は、削除要求を表すシステム間要求信号D9を生成する。
拡張ストリーム制御信号生成コア部210は、内部要求信号D7、外部要求信号D8、及びシステム間要求信号D9のうちの少なくとも1つの要求信号を受けた場合に、当該要求信号によって表される内容に対応した制御信号D10を生成し、ローカルストレージ部211に供給する。すなわち、拡張ストリーム制御信号生成コア部210は、かかる要求信号(D7、D8又はD9)が削除要求を表す場合には、記憶されている映像データ片の削除を促す制御信号D10を、ローカルストレージ部211に供給する。また、拡張ストリーム制御信号生成コア部210は、この要求信号(D7、D8又はD9)が配信要求を表す場合には、記憶されている映像データ片の読み出し促す制御信号D10を、ローカルストレージ部211に供給する。
ローカルストレージ部211は、レコード部入力データD11Xによって表される各ピクチャに対応した映像データ片を取り込んで記憶しつつ、制御信号D10及びレコード部入力データD11X(D6Y)を受け、当該制御信号D10に応じて、記憶した映像データ片の読出又は削除を行う。つまり、ローカルストレージ部211は、制御信号D10が映像データの読み出しを表す場合には、記憶した映像データ片を順次読み出し、これをレコード部出力データD11Yとして出力する。また、ローカルストレージ部211は、制御信号D10が映像データ片の削除を表す場合には、記憶したレコード部入力データD11Xの一部又は全てを削除する。
よって、拡張ストリーム生成部U3aは、少なくとも1つの要求信号(D7〜D9)が配信要求を表す場合に、ローカルストレージ部211に記憶されている、ROIピクチャ、又はROIピクチャを含む周辺のピクチャ群を表す映像データ片を読み出す。そして、拡張ストリーム生成部U3aは、当該映像データ片の系列を含む拡張ストリーム信号F2を生成し、これを伝送路L2を介して拡張ストリーム蓄積部115に供給(配信)する。
ここで、上記した動作モード選択信号E4とは、例えば映像符号化装置X1がコアストリーム信号F1及び拡張ストリーム信号F2のうちのどちらを伝送するのかを指定する為の信号である。
例えば、日中の時間帯はコアストリーム信号F1のみを伝送し、夜間の時間帯は、日中の時間帯でローカルストレージ部211に記憶しておいた拡張ストリーム信号F2のみを伝送するという動作を想定する。この際、動作モード選択信号E4は、日中モード及び夜間モードのうちの一方を示す信号となる。すなわち、動作モード選択信号E4が日中モードを示す場合には、外部要求受付部208は、拡張ストリーム制御信号生成コア部210に対して外部要求信号D8を供給しない。また、動作モード選択信号E4が夜間モードを示す場合には、外部要求受付部208は、ローカルストレージ部211に記憶されている映像データの配信を要求する外部要求信号D8を拡張ストリーム制御信号生成コア部210に供給する。
また、映像処理システムZが例えば電池からの給電によって駆動されている時はコアストリーム信号F1のみを伝送し、電源装置からの給電時は、拡張ストリーム信号F2を伝送するという動作を想定する。この際、動作モード選択信号E4は、電池モード及び給電モードのうちの一方を示す信号となる。すなわち、動作モード選択信号E4が電池モードを示す場合には、外部要求受付部208は、拡張ストリーム制御信号生成コア部210に対して外部要求信号D8を供給しない。また、動作モード選択信号E4が夜間モードを示す場合には、外部要求受付部208は、ローカルストレージ部211に記憶されている映像データ片の配信を要求する外部要求信号D8を拡張ストリーム制御信号生成コア部210に供給する。
例えば、可搬型の監視カメラを含むモバイル映像監視システムや、ドローンに搭載の映像監視システムに本機能を適用すると、早期の映像監視と、広範囲に亘る高解像度な証拠映像の蓄積と、の両立を図ることが可能となる。
尚、本実施例の場合、拡張ストリーム信号F2は電源装置からの給電時にのみ伝送されることが一つの利用例として想定される。よって、例えば、給電方法としてPoE(Power over Ethernet)給電を採用した場合には、コアストリーム信号F1を電池駆動時に無線伝送する。この際、拡張ストリーム信号F2を、給電用の有線配線を介して伝送しても良い。
ところで、前者(日中モード、夜間モード)の動作例では、夜間にはコアストリーム信号F1の出力を停止することが望ましい。よって、図4に示す構成では、このような動作を想定し、動作モード選択信号E4をエンコーダ部U1にも供給している。これにより、動作モード選択信号E4が夜間モードを示す場合、エンコーダ部U1は、例えばコアストリーム信号F1の出力を停止する。
ただし、かかる構成及び動作モード選択信号E4による制御の有無は利用シーンによって適宜設定される。よって、このような構成及び制御を必ずしも実施しなくても良い。
上述では、図5に示すローカルレコード部U4はローカルストレージ部211と拡張ストリーム制御信号生成部U5を含むものとして説明した。ここで、ローカルストレージ部211と拡張ストリーム制御信号生成部U5を別体の装置として設けてもよい。さらに、例えば図4における映像符号化装置X1の内部にローカルストレージ部211を設け、映像符号化装置X1の外部に拡張ストリーム制御信号生成部U5を設けるようにしてもよい(図示せず)。この場合、ローカルストレージ部211はレコード部入力データD11Xによって表される各ピクチャに対応した映像データ片を取り込んで記憶し、映像符号化装置X1の外部に設けられる拡張ストリーム制御信号生成部U5から制御信号D10を受けると、当該制御信号D10に応じて、記憶した映像データ片の読出又は削除を行う。
図6は、映像利用装置X3の内部構成を示すブロック図である。図6に示すように、映像利用装置X3は、コアストリームデコード部216、ピクチャイベント検出部217、映像表示部U6、外部イベント受付部219、及び利用側要求生成部220を含む。
コアストリームデコード部216は、上記したコアストリーム信号F1を受け、このコアストリーム信号F1を復号して得られた信号を、コアピクチャ信号D16としてピクチャイベント検出部217及び映像表示部U6に供給する。
ピクチャイベント検出部217は、コアピクチャ信号D16に所定の画像処理を施すことにより、コアピクチャ信号D16によって表されるピクチャの系列中から、監視を行う上で重要となるイベントが表されているピクチャを検出する。そして、ピクチャイベント検出部217は、当該イベントに関わる時刻のタイムスタンプが付されている少なくとも1つのピクチャの配信、及び必要に応じてその配信後の削除を要求するピクチャイベント信号D17を生成し、これを利用側要求生成部220に供給する。
映像表示部U6は、UI(User Interface)イベント受付部218、拡張ストリームデコード部221、及びピクチャ表示コア部222を含む。
UIイベント受付部218は、UI入力情報E5を受け付け、当該UI入力情報E5に基づくUIイベント信号D18を生成し、これを利用側要求生成部220に供給する。尚、UI入力情報E5とは、例えばユーザ(利用者)が映像表示部U6に対して映像の一時停止、又は所定時間前からの映像の再生を指示する操作情報である。
拡張ストリームデコード部221は、拡張ストリーム信号F2を復号して得られた信号を、拡張ピクチャ信号D21としてピクチャ表示コア部222に供給する。
ピクチャ表示コア部222は、コアピクチャ信号D16又は拡張ピクチャ信号D21を、ディスプレイ装置(図示せず)が受付可能な信号フォーマットを有する表示ピクチャ信号G1に変換し、これを当該ディスプレイ装置に供給する。
外部イベント受付部219は、外部入力情報E6を受け付け、当該外部入力情報E6に基づきローカルストレージ部211に記憶されている映像データの配信又は削除を要求する外部イベント信号D19を生成し、これを利用側要求生成部220に供給する。
利用側要求生成部220は、ピクチャイベント信号D17、UIイベント信号D18、及び外部イベント信号D19のうちの少なくとも1つのイベント信号を受けた場合に、当該イベント信号に基づく利用側要求信号D20を生成する。利用側要求生成部220は、利用側要求信号D20をローカルレコード部U4のシステム間要求受付部209に供給する。
尚、上記した各イベント信号(D17、D18、D19)には、例えばイベントの発生時刻、或いは当該時刻のタイムスタンプが付されている映像データに施す制御の時間長等を示す情報が含まれているものとする。
以下に、図4〜図6に示される構成の具体的な動作について図7及び図8に示される映像処理フローに沿って説明する。
先ず、拡張ストリーム生成部U3aの拡張ストリーム選別部106が、ROI情報D2に基づき、選別部入力データD6Xによって表されるピクチャの系列中から特定のピクチャを選出し、選出した特定のピクチャの系列を表す選別部出力データD6Yを生成する(ステップS6)。尚、かかるステップS6での詳細な動作については、前述した図2のステップS6での動作と同様であるので、その説明は省略する。
次に、ローカルレコード部U4の拡張ストリ一ム制御信号生成部U5が、映像符号化装置X1の内部又は外部からの配信又は削除の要求に基づき、当該要求の内容に対応した制御信号D10を生成する(ステップS10)。
以下に、ローカルストレージ部211に記憶されている映像データ片の削除が有効に働く典型的な事例A及び事例Bを示す。
事例A:ローカルストレージ部211からの映像データ片の読み出し終了後、拡張ストリーム制御信号生成部U5は、この読み出し対象となった映像データ片、又はこの映像データ片よりも前の時刻のタイムスタンプが付されている映像データ片の削除を要求する制御信号D10を生成する。この際、映像処理システムZが映像蓄積装置X2を備えているので、ローカルストレージ部211に記憶されている映像データの一部を削除しても大きな問題は生じない。よって、上記した削除処理によれば、ローカルストレージ部211の空き容量を確保することが可能となる。換言すると、ローカルストレージ部211として記憶容量が小なるものを採用することが可能となる、或いはローカルストレージ部211に長期間の映像データを蓄積することが可能となる。
事例B:ピクチャイベント検出部217で監視対象とするイベントを例えば人の異常行動とする。この際、拡張ストリ一ム制御信号生成部U5は、ピクチャ内に人の異常行動シーンが表れるという異常事態が生じていない時間帯のタイムスタンプが付されている映像データ片の削除を促す制御信号D10を生成する。これにより、ローカルストレージ部211の空き容量を確保することが可能となる。よって、ローカルストレージ部211として記憶容量が小なるものを採用することが可能となる、或いはローカルストレージ部211に長期間の映像データを蓄積することが可能となる。
尚、事例Bを実現する他の方法として、先ず、ピクチャイベント検出部217が、例えば人の異常行動シーンが表れる映像データ片の系列に対応付けして保持フラグを付加したピクチャイベント信号D17を生成する。そして、拡張ストリ一ム制御信号生成部U5は、この保持フラグが付加されていない映像データ片に対して削除を促す制御信号D10を生成する。このような方法を採用した場合にも結果として、拡張ストリ一ム制御信号生成部U5は、異常事態が発生していない時刻のタイムスタンプが付されている映像データ片の削除を要求することになる。
また、新規映像データチェック部207が、未読出の新規な映像データ片がローカルストレージ部211に記憶されている場合には、この新規な映像データ片の配信要求を表し、その配信対象となった映像データ片の読み出し終了後にこの映像データ片の削除を要求する内部要求信号D7を生成しても良い。
また、外部要求受付部208が、例えば夜間の時間帯に、日中の時間帯でローカルストレージ部211に記憶しておいた映像データ片の配信を要求し、その配信後に当該映像データ片の削除を要求する外部要求信号D8を生成しても良い。
上記ステップS10の実行後、ローカルレコード部U4のローカルストレージ部211が、レコード部入力データD11X(D6Y)によって表される各ピクチャに対応した映像データ片を順次記憶しつつ、制御信号D10に基づき、記憶した映像データ片を削除又はレコード部出力データD11Yとして読み出す(ステップS11)。
尚、配信要求の対象となる映像データ片に対応するアクセスユニットが、その復号時に、他のアクセスユニットを必要とする場合には、ローカルストレージ部211は必要なアクセスユニットに対応した全ての映像データ片を読み出す。
また、ローカルストレージ部211では、前述したようにレコード部入力データD11Xを取り込む際にトランスコードを行っても良い。また、ローカルストレージ部211では、記憶された映像データ片を読み出す際にトランスコードを行っても良い。そのため、前述したように、必要となるアクセスユニットを全て読み出すことが必須となるが、トランスコードを実施することで、要求された時刻に対応するピクチャ、或いはROIを含まない参照ピクチャのような不要なピクチャを除いたピクチャ群のみをレコード部出力データD11Yとして出力できるようになる。
上記したステップS11の実行により、拡張ストリーム生成部U3aは、レコード部出力データD11Yを含む拡張ストリーム信号F2を生成し、これを伝送路L2を介して映像蓄積部X2の拡張ストリーム蓄積部115に供給する。
かかるステップS11の実行後、拡張ストリーム蓄積部115が拡張ストリーム信号F2を蓄積する(ステップS15)。
次に、映像利用装置X3のコアストリームデコード部216が、映像符号化装置X1から供給されたコアストリームF1を復号してコアピクチャ信号D16を生成する(ステップS16)。尚、復号のアルゴリズムは、エンコーダコア部404における画像符号方式に対応したものを採用する。
次に、映像利用装置X3のピクチャイベント検出部217が、コアピクチャ信号D16によって表されるピクチャの系列中から、監視を行う上で重要となるイベントが表されているピクチャを検出する。そして、ピクチャイベント検出部217は、当該イベントの検出結果に基づき、ピクチャイベント信号D17を生成する(ステップS17)。
例えば、ピクチャイベント検出部217は、コアピクチャ信号D16に基づき、人が異常な行動を起こすシーンがピクチャ内に表れる、いわゆる異常事態の発生を示すイベントが表されているピクチャを検出する。
また、ピクチャイベント検出部217は、コアピクチャ信号D16に基づき、ピクチャ内に人の顔が含まれており、且つその顔のピクチャ内でのサイズが所定のサイズよりも大きい、或いはその人の顔が正面を向いている等の、いわゆる証拠映像としての価値が高いイベントが表されているピクチャを検出する。つまり、ピクチャイベント検出部217は、当該イベントの発生時刻からこのイベントが終了する時刻までの間のタイムスタンプが付されているピクチャを検出する。また、ピクチャイベント検出部217は、当該イベントの発生時刻から所定時間が経過した時刻までの間のタイムスタンプが付されているピクチャを検出する。
ピクチャイベント検出部217は、上記したイベントを検出したら、このイベントに関わる時刻のタイムスタンプが付されている少なくとも1つのピクチャの配信、及び必要に応じてその配信後の削除を要求するピクチャイベント信号D17を生成する。
次に、映像利用装置X3のUIイベント受付部218が、ユーザ(利用者)による操作部(図示せず)の操作によって生成されたUI入力情報E5を受け付け、当該UI入力情報E5に基づくUIイベント信号D18を生成する(ステップS18)。
尚、UI入力情報E5とは、例えば、利用者が映像表示部U6に接続されているディスプレイ装置(図示せず)にて映像の監視を行っている際に、異常行動等の何らかの注視すべきシーンに気づいたときに行う、例えば映像の一時停止操作、又は所定時間前からの再生操作を表す操作情報である。
よって、例えば映像の一時停止操作を表すUI入力情報E5を受けると、UIイベント受付部218は、その一時停止操作された時刻のタイムスタンプが付されているピクチャまたは当該ピクチャの周辺のピクチャ群の配信を要求するUIイベント信号D18を生成する。
また、例えばイベント発生時刻よりも所定時間前の時刻から映像の再生を促す操作を表すUI入力情報E5を受けたときには、UIイベント受付部218は、以下のUIイベント信号D18を生成する。
すなわち、UIイベント受付部218は、イベントの発生時刻から所定時間前の時刻を示すタイムスタンプが付されているピクチャの配信を要求するUIイベント信号D18を生成する。また、UIイベント受付部218は、イベントの発生時刻から所定時間前の時刻を示すタイムスタンプが付されているピクチャに後続するピクチャ群の配信を要求するUIイベント信号D18を生成する。尚、当該ピクチャ群とは、例えばイベントの発生時刻から所定時間前の時刻から、任意の時刻(例えば映像の再生を促す操作を受け付けた時刻)までの間の時刻を示すタイムスタンプが付されている少なくとも2つのピクチャである。
映像利用装置X3の外部イベント受付部219は、映像符号化装置X1の外部に設置されている機器から出力された外部入力情報E6を受け付け、外部入力情報E6に基づく外部イベント信号D19を生成する(ステップS19)。
例えば、外部イベント受付部219は、映像符号化装置X1の外部に設置されているセンサ(図示せず)が自身の検知対象とするイベントを検知したか否かを表す外部入力情報E6を受け付ける。尚、以降、センサがイベントを検知している状態をアクティブ状態、イベントを検知していない状態を非アクティブ状態と表現する。
外部イベント受付部219は、ローカルストレージ部211に記憶されている映像データ片の系列のうちで、外部入力情報E6がアクティブ状態を示しているときの映像データ片の配信を要求する外部イベント信号D19を生成する。また、外部イベント受付部219は、ローカルストレージ部211に記憶されている映像データ片の系列のうちで、外部入力情報E6が非アクティブ状態を示しているときの映像データ片の削除を要求する外部イベント信号D19を定期的に生成する。
上記したステップS17〜S19の終了後、利用側要求生成部220が、映像利用装置X3の内部で発生したイベント信号(D17〜D19)に基づき、ローカルストレージ部211に記憶されている映像データ片の配信又は削除を要求する利用側要求信号D20を生成する(ステップS20)。
次に、映像利用装置X3の拡張ストリームデコード部221が、映像符号化装置X1から供給された拡張ストリーム信号F2を復号して、拡張ピクチャ信号D21を生成する(ステップS21)。
そして、映像利用装置X3のピクチャ表示コア部222が、コアピクチャ信号D16又は拡張ピクチャ信号D21に基づきディスプレイ装置が受付可能な信号フォーマットを有する表示ピクチャ信号G1を生成する(ステップS22)。ピクチャ表示コア部222は、かかる表示ピクチャ信号G1をこのディスプレイ装置に供給することにより、表示ピクチャ信号G1に対応した画像を表示させる。
ピクチャ表示コア部222は、例えば以下の方法A又は方法Bに従って表示ピクチャ信号G1を生成する。
方法A:ピクチャ表示コア部222は、拡張ピクチャ信号D21を受けた場合には当該拡張ピクチャ信号D21に基づき表示ピクチャ信号G1を生成し、その他の場合はコアピクチャ信号D16に基づき表示ピクチャ信号G1を生成する。
方法B:先ず、映像表示部U6内でROI設定部402と同様な方法でROIの有無を判定する。或いは、ROI情報D2をコアストリーム信号F1又は拡張ストリーム信号F2に多重化してピクチャ表示コア部222に供給し、コアストリーム信号F1又は拡張ストリーム信号F2からROI情報D2を抽出することによりROIの有無を判定する。ここで、ピクチャ表示コア部222は、拡張ピクチャ信号D21を受けた場合には、この拡張ピクチャ信号D21中のROIピクチャに基づいて表示ピクチャ信号G1を生成し、その他の場合はコアピクチャ信号D16に基づき表示ピクチャ信号G1を生成する。
つまり、方法Bでは、本来、ROIピクチャを復号する為に含まれている参照ピクチャを省いた拡張ピクチャ信号D21に基づき表示ピクチャ信号G1が生成される。
尚、ピクチャ表示コア部222がどの時刻のタイムスタンプが付されているピクチャを表示するのかを、ユーザの指定によって設定しても良い。
また、図7及び図8では、ステップ毎に順にそのステップでの処理を実行しているが、例えば、映像蓄積装置X2に関する処理と映像利用装置X3に関する処理とを並列に実行しても良い。例えば、ピクチャイベント検出部217、UIイベント受付部218、外部イベント受付部219、拡張ストリームデコード部221及びピクチャ表示コア部222に関する各処理を並列に実行しても良い。
以上のように、図4〜図6に示される映像処理システムZでは、拡張ストリーム選別部106で生成された特定ピクチャの系列を表す選別部出力データD6Yを、一旦、ローカルレコード部U4のローカルストレージ部211に記憶させる。そして、ローカルストレージ部211に記憶されている特定ピクチャの系列に対応した映像データ片の系列のうちから所望の映像データ片のみを必要時にのみ読み出し、拡張ストリーム信号F2として拡張ストリーム蓄積部115に蓄積させる。
これにより、図1に示す構成と同様に、ROIが含まれるような注目する映像シーンを表示させる場合には、拡張ストリーム蓄積部115に蓄積されている非符号化映像データを用いれば、品質の高い映像を提供することが可能となる。
また、図4〜図6に示される構成によれば、図1に示す構成のように選別部出力データD6Yを常に拡張ストリーム信号F2として拡張ストリーム蓄積部115に蓄積させる場合に比べて、伝送路L2でのデータ伝送量及び拡張ストリーム蓄積部115の記憶容量を抑えることが可能となる。
更に、図4〜図6に示される構成によれば、コアストリーム信号F1が蓄積されているコアストリーム蓄積部414に対して、外部イベント受付部219を用いて検索を行い、その検索結果に基づいて配信要求を行うことも可能となる。例えば、外部イベント受付部219は、検索の鍵となる画像を検索情報を表す外部入力情報E6を受け付け、コアストリーム蓄積部414に蓄積されている映像データ中から、外部入力情報E6にて示される画像と類似する部分を含む映像データ片を検索する。
検索処理は負荷の高い処理であり、映像符号化装置X1を実装した装置上では困難な場合も想定される。しかしながら、映像利用装置X3を映像符号化装置X1と異なる装置上で実装することで負荷を分散しつつ、この検索によってユーザ(利用者)が確認した注目するシーンの映像を高画質な状態で取得することが可能となる。この際、コアストリーム信号F1は、ROIを高品質な状態で圧縮符号化して得られたものであるから、例えば顔領域のような注目する領域を含むピクチャを精度良く検索することが可能となる。
尚、図4に示す実施例において、エンコーダ部U1に含まれるROI設定部402を省き、エンコーダ部U1が常に入力ピクチャ信号D1にて表される各ピクチャの全体を低画質で圧縮符号化する構成であっても良い。
また、エンコーダ部U1は、入力ピクチャ信号D1にて表される各ピクチャ内において背景領域をROIよりも少ないビット数で圧縮しても良いし、又はそれ以外の方法で圧縮しても良い。或いは、エンコーダ部U1は、入力ピクチャ信号D1を縮小後に圧縮するようにしても良い。このように、エンコーダ部U1が入力ピクチャ信号D1を縮小後に圧縮することで、コアストリーム信号F1のデータ量が削減されると共に圧縮に掛かる演算量も低減する。この際、コアストリーム信号F1に関しては、映像の品質が低下することになるが、本実施例によれば、必要に応じて後で、拡張ストリーム信号F2を復号することにより高品質な映像を取得することができる。なお、縮小後に圧縮することは、常にピクチャ全体を低画質で圧縮する方法の一手段とみなすこともできる。
また、内部要求信号D7、外部要求信号D8、利用側要求信号D20、システム間要求信号D9、又は制御信号D10により、ローカルストレージ部211に蓄積されている映像データ(D6Y、D11X)の配信又は削除を要求するあたり、映像データのうちのどの部分を配信又は削除するのかを指定する方法として、時刻を用いても良い。例えば、データ間の同期を取る為のタイムスタンプ等を、所定の規則に従って時刻と対応付けして示す情報を、内部要求信号D7、外部要求信号D8、利用側要求信号D20、システム間要求信号D9、又は制御信号D10に含ませる。ローカルストレージ部211には、データの同期を取れるようにするためのタイムスタンプ等の情報を映像データと共に蓄積する。
ここで、制御信号D10が、ローカルストレージ部211に蓄積されていない映像データに対する制御(例えば存在しない時刻のタイムスタンプが付されている映像データの配信又は削除要求)を示す場合には、ローカルストレージ部211は、その制御を無視する。
また、図4〜図6に示す実施例では、映像処理システムZが映像蓄積装置X2を含む構成を示しているが、映像符号化装置X1はローカルレコード部U4を含んでおり、当該映像符号化装置X1がストレージ機能を備えていることから、映像蓄積装置X2を省いても良い。この際、ローカルレコード部U4に、拡張ストリーム信号F2と共にコアストリーム信号F1を蓄積する機能を設ける。
また、ローカルレコード部U4は、内部要求信号D7又は外部要求信号D8に基づき、特定ピクチャの系列のうちの所望の特定ピクチャを表す拡張ストリーム信号F2が映像蓄積装置X2に蓄積される。よって、図4に示される構成において、映像利用装置X3を省くことも可能である。
また、図4に示す一例では、映像符号化装置X1が、拡張ストリーム選別部106及びローカルレコード部U4を共に備えているが、拡張ストリーム選別部106を省いても良い。この際、映像符号化装置X1内ではローカルレコード部U4が、入力ストリーム信号E1をレコード部入力データD11Xとして受け、レコード部出力データD11Yを拡張ストリーム信号F2として伝送路L2に出力する。
また、ローカルストレージ部211は、拡張ストリーム選別部106と同様に上記したトランスコードを行っても良い。この際、ローカルストレージ部211では、レコード部入力データD11Xを記憶するとき、或いは、記憶した映像データ片を読み出しこれをレコード部出力データD11Yとして出力するときにトランスコードを行う。例えば、レコード部入力データD11Xが、I420、RGB、JPEG等のようにデータ量が比較的大きいデータフォーマットを採用している場合には、これを、データ量が比較的小さくなるデータフォーマットにトランスコードする。
尚、ローカルストレージ部211が、レコード部入力データD11X(D6Y)に対して、参照ピクチャを用いずにROIを含むピクチャを復号可能なフォーマットにトランスコードする場合には、拡張ストリーム選別部106と同様にROI情報D2が必要となる。そこで、図4に示すように、ROI設定部402が直接、ROI情報D2をロ一カルストレージ部211に供給する。又は、映像符号化装置X1がROI情報D2を含む選別部出力データD6Yをローカルストレージ部211に供給する。
また、図5に示す一例では、拡張ストリーム制御信号生成部U5は、新規映像データチェック部207、外部要求受付部208、及びシステム間要求受付部209からの3系統の要求信号(D7、D8、D9)を受け付けている。しかしながら、拡張ストリーム制御信号生成部U5は、少なくとも1つの要求信号を受け付け可能な構成であれば良い。例えば、新規映像データチェック部207、外部要求受付部208、及びシステム間要求受付部209のうちの1つ又は2つを省いても良い。
また、図6に示す一例では、映像利用装置X3は、ピクチャイベント検出部217、UIイベント受付部218、及び外部イベント受付部219からの3系統のイベント信号(D17、D18、D19)を受け付けている。しかしながら、映像利用装置X3は、少なくとも1つのイベント信号を受け付け可能な構成であれば良い。例えば、ピクチャイベント検出部217、UIイベント受付部218、及び外部イベント受付部219のうちの1つ又は2つを省いても良い。
また、映像処理システムZが映像蓄積装置X2、或いはコアストリーム信号F1及び拡張ストリーム信号F2を記憶、蓄積及び再生する手段を備えていれば、映像利用装置X3は、映像表示部U6を備えていなくても良く、これを省いても良い。
また、映像利用装置X3としては、ピクチャイベント検出部217、UIイベント受付部218、外部イベント受付部219、及び利用側要求生成部220を省いた構成であっても良い。
また、外部要求受付部208は、映像処理システムZの外部に設置されているセンサで検知されたセンサ情報を受け付け、当該センサ情報に基づき、ローカルストレージ部211に蓄積されている映像データの配信又は削除を要求する外部要求信号D8を生成しても良い。同様に、外部イベント受付部219は、当該センサ情報に基づき、ローカルストレージ部211に蓄積されている映像データの配信又は削除を要求する外部イベント信号D19を生成しても良い。
例えば、映像処理システムZの外部に設置されているセンサは、門、金庫、機密情報を保存した精樒機器等に設置された開閉センサ又は起動センサ等である。また、センサ情報とは、例えば門又は金庫が開いた状態、或いは機密情報に掛けてある鍵が開いた状態(以下、アクティブ状態と称する)にあるのか、或いは閉じた状態(以下、非アクティブ状態と称する)にあるのかを示す情報である。この際、例えば外部イベント受付部219は、センサ情報がアクティブ状態を示している間は、映像データの配信を要求する外部イベント信号D19を利用側要求生成部220に供給する。また、センサ情報が非アクティブ状態を示している間は、外部イベント受付部219は、映像データの削除を促す外部イベント信号D19を利用側要求生成部220に供給する。
尚、外部イベント受付部219は、センサ情報が非アクティブ状態からアクティブ状態を示す状態に遷移した時点から、所定期間が経過した時点までの間に亘り、映像データの配信を要求する外部イベント信号D19を利用側要求生成部220に供給しても良い。或いは、センサ情報が非アクティブ状態からアクティブ状態を示す状態に遷移した時点から、非アクティブ状態を示す状態に遷移し、そこから所定の一定期間が経過した時点までの間に亘り、外部イベント受付部219が、映像データの配信を要求する外部イベント信号D19を利用側要求生成部220に供給しても良い。
また、外部イベント受付部219は、例えばコアストリーム蓄積部414に蓄積されている映像データ中から、外部入力情報E6によって示される検索情報に基づき映像を検索し、検索した映像データ片のみを配信させる外部イベント信号D19を生成しても良い。
この際、ローカルストレージ部211に蓄積されている映像データのうちで、検索によって導出された時刻または当該時刻周辺の時刻を含む一連の時刻のタイムスタンプが付されている映像データ片の配信を要求するように動作しても良い。かかる機能を表現するために、図4及び図6に示すように、外部イベント受付部219とコアストリーム蓄積部414とが接続されている。尚、上記したような検索に基づく外部イベント信号D19の生成は、外部イベント受付部219の動作の一例であるため、外部イベント受付部219の動作によっては、本接続は不要となる。
要するに、映像利用装置X3は、例えば映像処理システムZの外部に設置されたセンサによるセンサ情報、利用者による映像の検索情報又は操作情報、或いはコアストリーム信号によって表される映像情報を受け付け、これらセンサ情報、検索情報、操作情報、又は映像情報に基づき、配信要求又は削除要求を示す利用側要求信号D20を生成しても良い、
また、図5に示すローカルストレージ部211として、外部装置としての読み出し可能な記憶媒体(例えば、可搬型のフラッシュメモリ又はハードディスク装置)を採用しても良い。これにより、ローカルレコード部U4は、レコード部出力データD11Yの配信機能(例えばネットワーク等への送信機能)を備えていなくても良くなる。この場合、可搬型のフラッシュメモリやハードディスク等に蓄積された映像データを、パーソナルコンピュータ等の外部装置を用いて読み出すことで映像データを取得する。
また、図5に示すローカルストレージ部211として、外部装置としての読み出し可能な記憶媒体(例えば、可搬型のフラッシュメモリ又はハードディスク装置)を採用しても良い。これにより、ローカルレコード部U4は、レコード部出力データD11Yの配信機能(例えばネットワーク等への送信機能)を備えていなくても良くなる。この場合、可搬型のフラッシュメモリやハードディスク等に蓄積された映像データを、パーソナルコンピュータ等の外部装置を用いて読み出すことで映像データを取得する。
図4〜図6に示す構成によれば、上述したような映像データ片の削除を要求することが可能である。また、拡張ストリーム選別部106を備えていれば、当該拡張ストリーム選別部106によって映像データの選別(ROIを含むピクチャ又はそのピクチャの周辺ピクチャ群の選出)が為されることは、前述した通りである。
図9は、本発明に係る第3の実施例による映像処理システムZの構成を示すブロック図である。尚、図9に示す構成では、コアストリーム出力部405に代えてコアストリーム出力部405aを採用し、拡張ストリーム生成部U3aに代えて拡張ストリーム生成部U3bを採用した点を除く他の構成は、図4に示されるものと同一である。
よって、以下に、コアストリーム出力部405a及び拡張ストリーム生成部U3bを中心に、構成及び動作を説明する。
コアストリーム出力部405aは、前述したコアストリーム出力部405の機能に加えて、コアストリーム信号F1のビットレートを測定するビットレート測定機能を備える。コアストリーム出力部405aは、測定したコアストリーム信号F1のビットレートを表すコアビットレート信号D5を、拡張ストリーム生成部U3bに供給する。
拡張ストリーム生成部U3bは、図4に示される拡張ストリーム選別部106及びローカルレコード部U4と共に、ビットレート調整部としての使用帯域調整部312及びデータ平滑化部313を含む。
使用帯域調整部312は、ビットレート容量信号E2、実測ビットレート信号E3、及びコアビットレート信号D5を受ける。
尚、ビットレート容量信号E2は、映像符号化装置X1の外部より与えられ、ビットレートの目標値を示す信号である。当該目標値は、例えば映像蓄積装置X2の記憶容量及び蓄積したデータの保存期間、或いはネットワーク回線の周波数帯域に基づいて設定される。実測ビットレート信号E3は、映像符号化装置X1、或いは映像符号化装置Xlを含むシステムの実際の出力ビットレートを示すものであり、例えばコアストリーム信号F1のビットレートと拡張ストリーム信号F2のビットレートとを足し合わせたものである。実測ビットレート信号E3もビットレート容量信号E2と同様に、映像符号化装置X1の外部から与えられた信号である。尚、実測ビットレート信号E3としては、OS(Operating System)の統計情報によって推測されたビットレート、或いはビットレートを計測する装置によって実測されたビットレートを示すものであっても良い。
使用帯域調整部312は、ビットレート容量信号E2、実測ビットレート信号E3、及びコアビットレート信号D5に基づき、ターゲットビットレート信号D12A及び平滑化ビットレート信号D12Bを生成する。使用帯域調整部312は、ターゲットビットレート信号D12AをROIエンコーダ部U2に供給し、平滑化ビットレート信号D12Bをデータ平滑化部313に供給する。
データ平滑化部313は、ローカルレコード部U4から出力されたレコード部出力データD11Yを平滑化部入力データD13Xとして受ける。データ平滑化部313は、平滑化部入力データD13Xの値を平滑化し、且つそのビットレートを平滑化ビットレート信号D12Bに基づくビットレートに変換した平滑化部出力データD13Yを生成し、これを出力する。
拡張ストリーム生成部U3bは、平滑化部出力データD13Yを含む拡張ストリーム信号F2を生成し、これを伝送路F2を介して拡張ストリーム蓄積部115に供給(配信)する。
以下に、図9に示される構成の具体的な動作について、図10に示される映像処理フローに沿って説明する。
尚、図10に示される映像処理に示されるステップS6、S10、S11の動作は、前述した図7に示されるステップS6、S10、S11と同一であるので、図10に示すステップS6、S10、S11各々での動作説明は省略する。
図10に示すステップS11に引き続き、使用帯域調整部312が、ビットレート容量信号E2、実測ビットレート信号E3、及びコアビットレート信号D5に基づき、ターゲットビットレート信号D12A、又は平滑化ビットレート信号D12B、或いは両者を共に生成する(ステップS12)。使用帯域調整部312によるターゲットビットレート信号D12A、及び平滑化ビットレート信号D12Bの生成動作について、以下の変数を用いて説明する。
Cap:ビットレート容量信号E2
Obs:実測ビットレート信号E3(コアビットレート+拡張ビットレート)
Cor:コアビットレート信号D5
Bit: ターゲットビットレート信号D12A
Smo:平滑化ビットレート信号D12B
Thr:ゼロ以上の所定値
Rat:係数(0.0〜1.0)
[使用帯域調整部312がターゲットビットレート信号D12Aのみを生成する場合]
使用帯域調整部312は以下の数式に従って「Bit」、つまりターゲットビットレート信号D12Aを生成する。
Obs:実測ビットレート信号E3(コアビットレート+拡張ビットレート)
Cor:コアビットレート信号D5
Bit: ターゲットビットレート信号D12A
Smo:平滑化ビットレート信号D12B
Thr:ゼロ以上の所定値
Rat:係数(0.0〜1.0)
[使用帯域調整部312がターゲットビットレート信号D12Aのみを生成する場合]
使用帯域調整部312は以下の数式に従って「Bit」、つまりターゲットビットレート信号D12Aを生成する。
Bit=Cap
或いは、数ピクチャ間隔(フレーム間隔を含む)で、以下の数式に従って「Bit」、つまりターゲットビットレート信号D12Aを生成する。
或いは、数ピクチャ間隔(フレーム間隔を含む)で、以下の数式に従って「Bit」、つまりターゲットビットレート信号D12Aを生成する。
Obs ≦ (Cap−Thr)の場合には、
Bit=Cap−Thr
Obs > (Cap−Thr)の場合には、
Bit=Cap−Thr−[Obs−(Cap-Thr)]
尚、「Bit」については、上記した数式によって所定の下限値を下回る場合には、「Bit」の値は所定の下限値に設定されるものとする。
[使用帯域調整部312が平滑化ビットレート信号D12Bのみを生成する場合]
使用帯域調整部312は、以下の数式に従って「Smo」、つまり平滑化ビットレート信号D12Bを生成する。
Bit=Cap−Thr
Obs > (Cap−Thr)の場合には、
Bit=Cap−Thr−[Obs−(Cap-Thr)]
尚、「Bit」については、上記した数式によって所定の下限値を下回る場合には、「Bit」の値は所定の下限値に設定されるものとする。
[使用帯域調整部312が平滑化ビットレート信号D12Bのみを生成する場合]
使用帯域調整部312は、以下の数式に従って「Smo」、つまり平滑化ビットレート信号D12Bを生成する。
Smo=Cap−Thr−Cor
尚、「Smo」については、上記した数式によって負の値になる場合はゼロとする。
[使用帯域調整部312が平滑化ビットレート信号D12Bのレベルを変動させ、ターゲットビットレート信号D12Aのレベルを固定値とする場合]
使用帯域調整部312は、以下の数式に従って「Smo」、つまり平滑化ビットレート信号D12Bを生成する。
尚、「Smo」については、上記した数式によって負の値になる場合はゼロとする。
[使用帯域調整部312が平滑化ビットレート信号D12Bのレベルを変動させ、ターゲットビットレート信号D12Aのレベルを固定値とする場合]
使用帯域調整部312は、以下の数式に従って「Smo」、つまり平滑化ビットレート信号D12Bを生成する。
Smo=Cap−Thr−Bit
尚、「Smo」については、上記した数式によって負の値になる場合はゼロとする。
[使用帯域調整部312がターゲットビットレート信号D12A及び平滑化ビットレート信号D12Bを共に生成する場合]
使用帯域調整部312は、数ピクチャ間隔(フレーム間隔を含む)で、以下の数式に従って「Bit」及び「Smo」、つまりターゲットビットレート信号D12A及び平滑化ビットレート信号D12Bを生成する。
尚、「Smo」については、上記した数式によって負の値になる場合はゼロとする。
[使用帯域調整部312がターゲットビットレート信号D12A及び平滑化ビットレート信号D12Bを共に生成する場合]
使用帯域調整部312は、数ピクチャ間隔(フレーム間隔を含む)で、以下の数式に従って「Bit」及び「Smo」、つまりターゲットビットレート信号D12A及び平滑化ビットレート信号D12Bを生成する。
Obs ≦ (Cap−Thr)の場合には、
Bit=Rat・Cap
Smo=(1.0−Rat)・Cap
Obs > (Cap−Thr)の場合に、
Bit' ≧ Lの場合には、
Bit=Bit'
Smo=(1.0−Rat)・Cap
Bit' < Lの場合には、
Bit=L
Smo=(1.0−Rat)・Cap−(L−Bit')
尚、「Bit'」は、理想ターゲットビットレートであり、
Bit'=Rat・Cap−[Obs−(Cap-Thr)]
として表される。「L」は、ターゲットビットレートの設定可能範囲の下限値である。
Bit=Rat・Cap
Smo=(1.0−Rat)・Cap
Obs > (Cap−Thr)の場合に、
Bit' ≧ Lの場合には、
Bit=Bit'
Smo=(1.0−Rat)・Cap
Bit' < Lの場合には、
Bit=L
Smo=(1.0−Rat)・Cap−(L−Bit')
尚、「Bit'」は、理想ターゲットビットレートであり、
Bit'=Rat・Cap−[Obs−(Cap-Thr)]
として表される。「L」は、ターゲットビットレートの設定可能範囲の下限値である。
また、使用帯域調整部312は、数ピクチャ間隔(フレーム間隔を含む)で、以下の数式に従って「Bit」及び「Smo」、つまりターゲットビットレート信号D12A及び平滑化ビットレート信号D12Bを生成する。
Obs ≦ (Cap−Thr)の場合には、
Bit=Rat・Cap
Smo=(1.0−Rat)・Cap
Obs > (Cap−Thr)の場合に、
Smo ≧ 0の場合には、
Bit=Rat・Cap
Smo=Smo'
Smo < 0の場合には、
Bit=Rat・Cap+Smo'
Smo=0
尚、「Smo'」は、理想平滑化ビットレートであり、
Smo'=(1.0−Rat)・Cap−[Obs−(Cap-Thr)]
として表される。
Bit=Rat・Cap
Smo=(1.0−Rat)・Cap
Obs > (Cap−Thr)の場合に、
Smo ≧ 0の場合には、
Bit=Rat・Cap
Smo=Smo'
Smo < 0の場合には、
Bit=Rat・Cap+Smo'
Smo=0
尚、「Smo'」は、理想平滑化ビットレートであり、
Smo'=(1.0−Rat)・Cap−[Obs−(Cap-Thr)]
として表される。
上記したステップS12に続き、データ平滑化部313が、平滑化ビットレート信号D12Bに基づき、平滑化部入力データD13Xの値を平滑化し、平滑化部出力データD13Yを生成する(ステップS13)。
以下に、平滑化部入力データD13XのビットレートをX bit/秒、平滑化ビットレート信号D12BをS bit/秒、データ平滑化部313が平滑化部入力データD13Xを受けるバッファを有するものとして、データ平滑化部313の具体的な動作を説明する。
データ平滑化部313は、X≦Sの場合には平滑化部入力データD13Xをそのまま平滑化部出力データD13Yとして出力する。
また、X>Sの場合には、データ平滑化部313は、平滑化部入力データD13Xをバッファリングしつつ、バッファリングしたデータを平滑化部出力データD13YとしてX bit/秒のビットレートで出力する。この際、平滑化部入力データD13Xがデータ平滑化部313に入力され続けられた場合、バッファがオーバーフローする恐れがある。
しかしながら、入力ストリーム信号E1中から有効なデータ片のみを出力する拡張ストリーム選別部106、及び要求のあった映像データ片のみを配信対象として出力するローカルレコード部U4により、バッファのオーバーフローのリスクが抑えられている。バッファがオーバーフローする虞がある場合には、バッファに蓄えられている映像データのうちから、最も古いデータ片を削除する、或いはバッファへの新しいデータ片の書き込み要求を棄却する。
尚、使用帯域調整部312として、平滑化ビットレート信号D12Bの生成機能を備えていないものを採用する場合には、ステップS13は不要である。
ステップS13の実行後、図7に示されるステップS15、S16、及び図8に示されるステップS17〜S22による動作を同様に実行する。
以上のように、図9に示される拡張ストリーム生成部U3bでは、データ平滑化部313が、ローカルレコード部U4から出力されたレコード部出力データD11Yの値を平滑化する。ここで、使用帯域調整部312は、ビットレートの目標値を示すビットレート容量信号E2、及びコアストリーム信号F1のビットレートを表すコアビットレート信号D5を受ける。そして、使用帯域調整部312及びデータ平滑化部313は、レコード部出力データD11Yの値を平滑化した信号のビットレートを、ビットレート容量信号E2及びコアビットレート信号D5に基づいて調整した平滑化部出力データD13Yを得る。拡張ストリーム生成部U3bは、このビットレートの調整が施された平滑化部出力データD13Yを、拡張ストリーム信号F2として映像蓄積装置X2に供給(配信)する。
すなわち、ビットレート調整部としての使用帯域調整部312及びデータ平滑化部313は、ビットレートの目標値を示すビットレート容量信号E2を受け、このビットレート容量信号E2に基づいて拡張ストリーム信号F2のビットレートを調整する。この際、ビットレート調整部は、拡張ストリーム信号F2のビットレートを、ビットレート容量信号E2から、上記したコアビットレート信号D5を減算した値に調整する。
よって、かかるビットレートの調整により、図4に示される拡張ストリーム生成部U3aに比べて、伝送路L2におけるデータ伝送量及び拡張ストリーム蓄積部115の記憶容量を更に小さくすることが可能となる。
尚、図9に示す一例では、拡張ストリーム生成部U3bが、拡張ストリーム選別部106、ローカルレコード部U4、使用帯域調整部312、及びデータ平滑化部313なる機能モジュールを含むが、全ての機能モジュールを含まなくても良い。
例えば、拡張ストリーム生成部U3bが上記した機能モジュールのうちの使用帯域調整部312のみを有し、入力ストリーム信号E1を直接、拡張ストリーム信号F2として出力する構成であっても良い。
また、例えば、拡張ストリーム生成部U3bが拡張ストリーム選別部106及び使用帯域調整部312のみを有し、拡張ストリーム選別部106から出力された選別部出力データD6Yを拡張ストリーム信号F2として出力する構成であっても良い。
また、例えば、拡張ストリーム生成部U3bがローカルレコード部U4及び使用帯域調整部312のみを有する構成を採用しても良い。この際、ローカルレコード部U4が入力ストリーム信号E1をレコード部入力データD11Xとして受け、ローカルレコード部U4から出力されたレコード部出力データD11Yを拡張ストリーム信号F2として出力する。
また、例えば、拡張ストリーム生成部U3bが拡張ストリーム選別部106、ローカルレコード部U4及び使用帯域調整部312のみを有する構成を採用しても良い。この際、ローカルレコード部U4から出力されたレコード部出力データD11Yを拡張ストリーム信号F2として出力する。
また、例えば、拡張ストリーム生成部U3bが拡張ストリーム選別部106、使用帯域調整部312及びデータ平滑部313のみを有する構成を採用しても良い。この際、データ平滑部313が、拡張ストリーム選別部106から出力された選別部出力データD6Yを平滑化部入力データD13Xとして受け、データ平滑部313から出力された平滑化部出力データD13Yを拡張ストリーム信号F2として出力する。
また、例えば、拡張ストリーム生成部U3bがローカルレコード部U4、使用帯域調整部312及びデータ平滑部313のみを有する構成を採用しても良い。この際、ローカルレコード部U4が入力ストリーム信号E1をレコード部入力データD11Xとして受けるようにする。
尚、使用帯域調整部312は、必ずしもターゲットビットレート信号D12Aを出力する機能を備えていなくても良い。この場合、ROIエンコーダ部U2へのターゲットビットレート信号D12Aは、図1に示す構成と同様に外部から与えられる。
また、前述したように使用帯域調整部312は、実測ビットレート信号E3を使用せずに動作可能である。この場合、映像符号化装置X1、拡張ストレージ配信部U3b、使用帯域調整部312において、実測ビットレート信号E3の入力は不要である。
また、前述したように、使用帯域調整部313は、コアビットレート信号D5を使用せずに動作可能である。この場合、コアストリーム出力部405aにおけるコアビットレート信号D5の生成機能は不要となり、拡張ストリーム生成部U3bの使用帯域調整部312では、コアビットレート信号D5の入力が不要となる。
また、拡張ストリーム生成部U3bが拡張ストリーム選別部106を含まない場合には、エンコーダ部U1からROI設定部402を省き、このエンコーダ部U1が常にピクチャ全体を低画質で圧縮符号化する構成であっても良い。
尚、拡張ストリーム生成部U3bが拡張ストリーム選別部106を含む場合でも、エンコーダ部U1がROI設定部402を備えていれば、エンコーダ部U1は常にピクチャ全体を低画質で圧縮符号化しても良い。
また、エンコーダ部U1は、前述したような入力ピクチャ信号D1によって表される各ピクチャ内の背景領域をROIよりも少ないビット数で圧縮するという圧縮方法以外の方法で圧縮、或いは入力ピクチャ信号D1を縮小後に前述したように圧縮を行っても良い。尚、入力ピクチャ信号D1に縮小処理を施してから圧縮することで、コアストリーム信号F1のデータ暈が削減されると共に圧縮にかかる演算量も低減される。
尚、かかるコアストリーム信号F1に関しては、上記した圧縮処理に伴い映像の品質が低下することになるが、本実施例によれば、必要に応じて後で、拡張ストリーム信号F2を復号することにより高品質な映像を取得することができる。なお、縮小後に圧縮することは、常にピクチャ全体を低画質で圧縮する方法の一手段とみなすこともできる。
また、前述した全ての実施例では、ROIを各ピクチャ内の一部の限定された領域としているが、ピクチャ内だけではなく、連続するピクチャ系列中、つまり時間空間の一部の限定された領域と見做すこともできる。
また、全ての実施例では、映像符号化装置X1が、コアストリーム生成部U0と、拡張ストリーム生成部(U3、U3a、U3b)とを含んでいるが、コアストリーム生成部U0及び拡張ストリーム生成部(U3、U3a、U3b)は、別の装置に含まれていても良い。
また、上記した第1〜第3の実施例では映像処理システムZの映像処理をハードウェアで実現しているが、当該映像処理をソフトウェアで実現しても良い。
図11は、この映像処理をソフトウェアで実現する情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。当該情報処理装置は、制御部としてのCPU(Central Processing Unit)1001、RAM(Random Access Memory)1002、ROM(Read Only Memory)1003及び入出力部1004を含む。ROM1003には、図2、図3、図7、図8及び図10に示される処理に従ったプログラムが記憶されている。CPU1001は、ROM1003に記憶されているプログラムを実行することにより、図2、図3、図7、図8及び図10に示される処理が為される。
106 拡張ストリーム選別部
115 拡張ストリーム蓄積部
211 ローカルストレージ部
220 利用側要求生成部
402 ROI設定部
414 コアストリーム蓄積部
U0 コアストリーム生成部
U1 エンコーダ部
U3、U3a、U3b 拡張ストリーム生成部
U4 ローカルレコード部
U5 拡張ストリーム制御信号生成部
X1 映像符号化装置
X2 映像蓄積装置
X3 映像利用装置
115 拡張ストリーム蓄積部
211 ローカルストレージ部
220 利用側要求生成部
402 ROI設定部
414 コアストリーム蓄積部
U0 コアストリーム生成部
U1 エンコーダ部
U3、U3a、U3b 拡張ストリーム生成部
U4 ローカルレコード部
U5 拡張ストリーム制御信号生成部
X1 映像符号化装置
X2 映像蓄積装置
X3 映像利用装置
Claims (23)
- 入カ映像信号を圧縮符号化してコアストリーム信号を生成するコアストリーム生成部と、
前記入カ映像信号によって表されるピクチャの系列から特定のピクチャを選出し、選出した前記特定のピクチャを表す拡張ストリーム信号を生成する拡張ストリーム生成部と、
前記コアストリーム信号及び前記拡張ストリーム信号を蓄積する映像蓄積部と、を有することを特徴とする映像処理装置。 - 前記特定のピクチャは、ROI(Region Of Interest)を含むピクチャであることを特徴とする請求項1に記載の映像処理装置。
- 前記特定のピクチャは、ROIを含むピクチャ、及び前記ROIを含むピクチャの前又は後ろに隣接する少なくとも1つのピクチャであることを特徴とする請求項1に記載の映像処理装置。
- 前記ピクチャの系列における各ピクチャ内から前記ROIを検出し、検出した前記ROIのピクチャ内での位置及びサイズを表すROI情報を生成するROI設定部を含み、
前記拡張ストリーム生成部は、前記ROI情報に基づき、前記ピクチャの系列から前記特定のピクチャを選出することを特徴とする請求項2又は3に記載の映像処理装置。 - 前記拡張ストリーム生成部は、前記入カ映像信号がインター予測符号化された信号である場合には、前記特定のピクチャ、及び前記ピクチャの系列中において前記特定のピクチャを復号するのに必要となる少なくとも1つのピクチャを表す信号を前記拡張ストリーム信号として生成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の映像処理装置。
- 前記拡張ストリーム生成部は、前記拡張ストリーム信号のフォーマットを前記入カ映像信号のフォーマットとは異なるフォーマットに変換するトランスコードを行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の映像処理装置。
- 前記拡張ストリーム生成部は、前記入カ映像信号がインター予測符号化された信号である場合には、前記拡張ストリーム信号のフォーマットをイントラ予測符号形態にトランスコードすることを特徴とする請求項6に記載の映像処理装置。
- 前記コアストリーム生成部は、前記ROI情報に基づき、前記ROIを含む前記ピクチャに対して、前記ピクチャ内の前記ROIを非ROIに比べて高品質に圧縮符号化するエンコーダ部を含むことを特徴とする請求項4に記載の映像処理装置。
- 前記コアストリーム生成部は前記コアストリーム信号を第1の伝送路を介して前記映像蓄積部に伝送し、
前記拡張ストリーム生成部は前記拡張ストリーム信号を第2の伝送路を介して前記映像蓄積部に伝送し、
前記第1の伝送路及び前記第2の伝送路は、有線LAN(local area network)、又は無線LAN、或いは公衆回線網であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1に記載の映像処理装置。 - 前記拡張ストリーム生成部は、
前記ピクチャの系列を記憶しつつ、記憶した前記ピクチャの系列中の少なくとも1つのピクチャを配信要求に応じて読み出して前記拡張ストリーム信号として出力するローカルレコード部を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載の映像処理装置。 - 前記ローカルレコード部は、記憶した前記少なくとも1つのピクチャを削除要求に応じて削除することを特徴とする請求項10に記載の映像処理装置。
- 前記ローカルレコード部は、
前記ピクチャの系列を記憶するローカルストレージ部と、
前記配信要求に応じて前記ローカルストレージ部に読出制御を施し、前記削除要求に応じて前記ローカルストレージ部に対して前記少なくとも1つのピクチャの削除制御を施す制御信号を前記ローカルストレージ部に供給する拡張ストリーム制御信号生成部と、を含むことを特徴とする請求項11に記載の映像処理装置。 - 前記拡張ストリーム制御信号生成部は、前記ローカルストレージ部に未読み出しの前記ピクチャが記憶されているときに前記ローカルストレージ部に前記読出制御を施す前記制御信号を供給することを特徴とする請求項12に記載の映像処理装置。
- 前記拡張ストリーム制御信号生成部及び前記コアストリーム生成部は、夜間モード及び日中モードのうちの一方を示す動作モード選択信号を受け、
前記拡張ストリーム制御信号生成部は、前記動作モード選択信号が前記夜間モードを示す場合に前記ローカルストレージ部に前記読出制御を施す前記制御信号を供給し、
前記コアストリーム生成部は、前記動作モード選択信号が前記夜間モードを示す場合には前記コアストリーム信号の出力を停止することを特徴とする請求項12又は13に記載の映像処理装置。 - 前記拡張ストリーム制御信号生成部は、前記映像処理装置を利用する利用者側からの前記配信要求又は前記削除要求を表す利用側要求信号を受け付けることを特徴とする請求項12〜14のいずれか1に記載の映像処理装置。
- 前記映像処理装置の外部に設置されたセンサによるセンサ情報、利用者による映像の検索情報又は操作情報、或いは前記コアストリーム信号によって表される映像情報を受け付け、前記センサ情報、前記検索情報、前記操作情報、又は前記映像情報に基づき、前記配信要求又は前記削除要求を示す信号を前記利用側要求信号として生成する映像利用部を含むことを特徴とする請求項15に記載の映像処理装置。
- 前記映像利用部は、前記コアストリーム信号を復号した信号又は前記拡張ストリーム信号を復号した信号に基づき、ディスプレイ装置が受け付け可能な表示ピクチャ信号を生成する表示部を、含むことを特徴とする請求項16に記載の映像処理装置。
- 前記拡張ストリーム制御信号生成部は、前記配信要求に応じて前記ローカルストレージ部に前記読出制御を施す前記制御信号を供給し、引き続き前記ローカルストレージ部に前記削除制御を施す前記制御信号を供給することを特徴とする請求項12〜17のいずれか1に記載の映像処理装置。
- 前記拡張ストリーム生成部は、ビットレートの目標値を示すビットレート容量信号を受け、前記ビットレート容量信号に基づいて前記拡張ストリーム信号のビットレートを調整するビットレート調整部を含むことを特徴とする請求項1〜18のいずれか1に記載の映像処理装置。
- 前記コアストリーム信号のビットレートを測定し、測定した前記コアストリーム信号のビットレートを示すコアビットレート信号を生成するコアストリーム出力部を含み、
前記ビットレート調整部は、前記拡張ストリーム信号のビットレートを、前記ビットレート容量信号から前記コアビットレート信号を減算した値に調整することを特徴とする請求項19に記載の映像処理装置。 - 前記ビットレート調整部は、前記ビットレート容量信号に基づいて前記コアストリーム生成部における前記圧縮符号化による映像品質及び前記コアストリーム信号のビットレートを調整することを特徴とする請求項19又は20に記載の映像処理装置。
- 前記拡張ストリーム生成部は、
前記ピクチャの系列から前記特定のピクチャを選出し、選出した前記特定のピクチャを表す選別部出力データを生成する拡張ストリーム選別部と、
前記選別部出力データを記憶し、記憶した前記選別部出力データを配信要求に応じて読み出し、読み出されたデータをレコード部出力データとするローカルレコード部と、を含み、
前記ビットレート調整部は、
前記レコード部出力データの値を平滑化した信号を含む前記拡張ストリーム信号を生成するデータ平滑化部と、
前記ビットレート容量信号に基づいて前記平滑化した信号のビットレートを調整する使用帯域調整部と、を含むことを特徴とする請求項19〜21のいずれか1に記載の映像処理装置。 - 入カ映像信号に映像処理を施して映像蓄積部に蓄積させる情報処理装置の制御部が実行する映像処理プログラムであって、
前記入カ映像信号を圧縮符号化してコアストリーム信号を得る第1のステップと、
前記入カ映像信号によって表されるピクチャの系列から特定のピクチャを選出し、選出した前記特定のピクチャを表す拡張ストリーム信号を生成する第2のステップと、
前記コアストリーム信号及び前記拡張ストリーム信号を前記映像蓄積部に蓄積させる第3のステップと、を有することを特徴とする映像処理プログラム。
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JP2017033253A JP2018139349A (ja) | 2017-02-24 | 2017-02-24 | 映像処理装置及び映像処理プログラム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017033253A JP2018139349A (ja) | 2017-02-24 | 2017-02-24 | 映像処理装置及び映像処理プログラム |
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JP7427090B2 (ja) | 2020-02-24 | 2024-02-02 | テンセント・テクノロジー・(シェンジェン)・カンパニー・リミテッド | ビデオデータ処理方法、装置、機器及びコンピュータプログラム |
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2017
- 2017-02-24 JP JP2017033253A patent/JP2018139349A/ja active Pending
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