JP2018139066A - タスク優先度設定システム、タスク優先度設定方法およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両台数以外の衝突危険因子を区画毎の衝突判定タスクの優先度に紐づけ可能とするタスク優先度設定システム、タスク優先度設定方法およびプログラムを提供する。【解決手段】区画毎の事故統計件数を記憶する記憶部を参照し、事故件数との相関の計算結果に基づき抽出したデータ系列を出力する事前学習用計算機100と、交通情報400を記憶する記憶部を参照しある区画に位置する車両情報410から、前記データ系列の属性を持つ車両の台数を確認し、前記車両の台数に従って衝突予測係数を算出し、前記衝突予測係数から優先度比率を算出する優先度計算用計算機200と、前記優先度比率に応じて各区画の衝突判定タスクの優先度を設定する運用系計算機300を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、タスク優先度設定システムとタスク優先度設定方法およびプログラムに関する。
車両の自動走行システムは、例えば車載システムと、「路側システム」と呼ばれるシステムを含む。このうち、車載システムは、車両自身に搭載されたカメラやレーダなどのセンサ情報から周囲の情報を車両自身が認識し、その認識に従ってハンドル・ブレーキ・アクセルなどの操作を実行する。路側システムは、道路の周辺に設置されたサーバ(以下、「エッジサーバ」という)を含む。このサーバは、当該地域に存在する車両の位置情報と進行方法、速度を取得して、車両の衝突判定処理を実行する。衝突判定処理の結果、衝突の危険がある場合は、対象となる車両に衝突危険の情報を通知する。これによって、単体車両の死角になるような場所から突然、車両が飛び出してきた場合にも、衝突の回避などを実現することができる。
図1および図2は、路側システムによる衝突判定システムの関連技術の典型例を説明する図である。図1には、地理情報と、そこに登場する移動体を模式的に示す。また、図2は、運用系計算機(道路の周辺に設置されたエッジサーバ)において、プロセッサで実行されるソフトウェアの構成例を示す図である。図1を参照すると、地理情報は一定の大きさの区画に分割されており、それぞれ、区画1、区画2、区画3、区画4という名前が付けられている。それぞれの区画には、それぞれの区画に属する移動体が存在する。例えば、区画1には、移動体A、移動体B、移動体Cが存在し、区画2には、移動体D、移動体Eが存在する。衝突判定は区画ごとに実行される。例えば、区画1には、移動体A、移動体B、移動体Cが存在するので、移動体Aと移動体B、移動体Bと移動体C、移動体Cと移動体Aの3つの組み合わせに対して衝突判定が実施される。これらの衝突判定は、図2に示す通り、エッジサーバと呼ばれる計算機上の区画1用衝突判定タスクによって実施される。衝突判定タスクは、図2に示す通り、区画毎にエッジサーバ上で実行されることになる。
次に、図3は、衝突判定の処理例を説明する図である。図3には、図1で登場した移動体Aと移動体Bの衝突判定例が模式的に示されている。図3((C)の数式(1)、(2)は、衝突判定に使われる計算幾何学の線分交差判定アルゴリズムを示している。
三角形BB'Aの符号付面積=(1/2){(x3-x1)*(y2-y1)-(x2-x1)*(y3-y1)} …(1)
三角形BB'A'の符号付面積=(1/2){(x3-x1)*(y4-y1)-(x4-x1)*(y3-y1)} …(2)
図3(A)に示す通り、移動体Aと移動体Bは交差点に向かっており、衝突が予想される。移動体Aと移動体Bは、それぞれ現在情報として、「現在位置」、「移動方向」、「移動速度」をエッジサーバ上の区画1用衝突判定タスクに通知する。
区画1用衝突判定タスクは、移動体(車両)ごとに、移動体A、Bの現在位置とある一定時間後の位置情報との間に線分(図3(B)の破線矢線参照)を作成する。
一定時間後の移動体A、Bの車両位置(予測位置)は、「現在位置」と「移動方向」と「移動速度」から計算可能である。図3(B)の破線矢線の端の破線○は、移動体A、Bの予測位置を表している。
そして、区画1用衝突判定タスクは、移動体(車両)ごとの線分を作成したのち、それらの線分が交差するかどうかを判定する。
線分が交差しているということは、衝突が予想されることを示している。
図3では、移動体Aの現在位置をA=(x2、y2)と表し、移動体Aの一定時間後の予測位置をA’=(x4、y4)と表している。また、移動体Bの現在位置をB=(x1、y1)とし、移動体Bの一定時間後の予測位置をB’=(x3、y3)と表している。
図4は、衝突判定に使われる符号付三角形の面積の計算式を説明する図である。図4は、移動体Aと移動体Bの符号付三角形面積の計算式を示している。図4では、3点が構成する三角形の符号付面積とその計算式、および当該計算式によって計算される面積の意味が記載されている。符号付三角形は、ある2点と他の1点の位置関係を把握するために用いられる。
図4の例では、線分P1、P2とP3の関係が三角形P1、P2、P3の符号付三角形の計算によって求められる面積によって明らかになる。
面積=(1/2){(x2-x1)*(y3-y1)-(x3-x1)*(y2-y1)} …(3)
三角形P1、P2、P3の符号付面積が正の値を持つならば、三角形P1、P2、P3の点は、反時計回りの関係にある。つまり、点P3は線分P1、P2よりもXY平面上上部にあることを示している。一方、三角形P1、P2、P3の符号付面積が負の値を持つ場合は、三角形P1、P2、P3の各点は時計回りの関係にある。つまり、点P3は線分P1、P2よりもXY平面上下部にあることを示している。また、三角形P1、P2、P3の符号付面積が0の場合は、三角形P1、P2、P3が一直線上に並んでいることを示している。この三角形の符号付面積の計算を実施することにより線分が交差しているかどうかが判定できる。
式(1)、(2)は、実際の線分A、A’および線分B、B’の交差判定に用いられる三角形の符号付面積の計算式を表している。三角形BB’AおよびBB’A’の符号付面積の計算によって、線分B、B’と点Aの位置関係、および線分B、B’と点A’の位置関係がわかる。この符号付面積の計算とさらに、線分A、A’および点Bが構成する符号付三角形の面積、線分A、A’と点B’が構成する符号付三角形の面積を計算することによって、線分A、A’と線分B、B’が交差しているかどうかを判定することができる。このように、ある区画内の衝突判定とは、移動体の現在位置と予測位置から作られる線分が他の移動体が作る線分と交差するかどうかの計算をすべて移動体の組み合わせに対して実施することに相当する。移動体の数が増えると、計算量が2のN乗に比例して増加する。これは、並走する2台の移動体の線分交差判定など不必要な計算処理を間引くことによって計算量をへらすことが可能であるが、ここでは説明を省略する。
一つのエッジサーバに搭載される衝突判定タスクの数は、基本的にエッジサーバに搭載されるCPU(Central Processing Unit)の個数を上回る。つまり、すべてのタスクがCPUを必要としている状況であれば、CPU時間を割り当てられるまで待たされるタスクが存在するということである。
衝突判定タスク数がCPU数を上回る状況においても、衝突判定が遅れて、車両の衝突が起こらないようにするには、衝突可能性の高い区画の衝突判定タスクの優先度を高くし、当該タスクに優先してCPU時間を割り当てる必要がある。
このような衝突判定システムの問題点は、優先すべき衝突判定タスクとそうでないタスクの区別が困難な点にある。
衝突判定タスクが実行されるエッジサーバは、当該衝突判定タスクの実行ユーザからの指示がない限り、すべての衝突判定タスクに対して等しく優先度を設定する。しかしながら、すべての区画に等しく衝突の危険性があるわけではない。例えば、道路の少ない地域は道路の多い地域よりも走る車の数が少ない分、衝突の危険因子が少ないので、道路の多い地域が衝突判定タスクとしては優先度が高くなるという考え方もできる。
一方で、道路の少ない地域でも、死角の多い交差点があるような地域は衝突の危険が高くなるという考え方もできる。
つまり、現実世界の状況を考慮した、区画の衝突判定タスクに対する優先度の設定方法は、いくつもの考え方があるので、一意に最善の方法があるとは限らない。よって、優先すべき衝突判定タスクとそうでないタスクの区別が難しい。
図5は、特許文献1に開示されたタスク優先度設定システムを説明する図である。図5に示すように、タスク優先度設定システムは、仮想マシン30と、仮想化を実現するハイパーバイザ(Hypervisor)20を備えている。仮想マシン30はゲストOS(Operating System)10を備えている。ゲストOS10は、UDP(User Datagram Protocol)パケット送受信手段11と、リクエスト滞留量取得手段13と、滞留リクエスト記憶部15と、SIP(Session Initiation Protocol)処理増幅判定手段14と、スレッド起動手段16と、スケジューリングポリシー変更要求手段12と、スケジューリングキュー17を備えている。Hypervisor20は、スケジューリングポリシー変更受付手段21と、実行時間変更手段22と、スケジューラ23と、スケジューリングキュー24を備えている。
図5のタスク優先度設定システムの動作の概略を以下に説明する。SIPリクエストをUDPパケット送受信手段11で受信し、当該SIPリクエストが送られてきた際に、すでに滞留しているリクエスト量をSIP処理増幅判定手段14で確認する。滞留しているリクエストがある閾値を超過している場合には、SIP処理増幅判定手段14は、SIPリクエストを処理している仮想CPUに割り当てられる物理CPU時間を延長するように、スケジューリングポリシー変更要求手段12に要求する。この結果、リクエスト処理のための物理CPU時間を十分に得られるという効果を生む。
SIPリクエストを「車両から送られてくる位置情報」ととらえると、リクエスト数が多いことは、当該区画に存在する車両が多いことを表している。車両が多いということは、衝突判定処理の回数も多くなることを意味している。
図5に示した関連技術のタスク優先度設定システムによって、区画に存在する車両台数に比例して、当該区画の衝突判定タスクにCPU時間を優先的に割り当てることが可能となる。
したがって、車の多い地域ほど衝突の危険が高いと判断すれば、この従来手法の利用が適切であると考えられる。
国際公開第2016/017161号
以下に関連技術の分析を与える。
関連技術においては、車両台数以外の衝突危険因子は、タスクの優先度に紐づけられないということである。
その理由は、図5を参照して説明した関連技術では、タスクの優先度を設定するために、当該タスクに滞留しているリクエストの数を利用している、ことによる。
衝突判定タスクの優先度設定で最も重要なことは、
「危険な区画ほど優先度を高く設定する」
ことである。これによって、危険区画を担当する衝突判定タスクに十分にCPU時間を割り当てることができ、衝突判定タスクの処理が遅れることを防ぐことができる。
関連技術は、ある区画に存在する車両台数に比例して、当該区画の衝突判定タスクにCPU時間を優先的に割り当てることが可能であるが、車両台数が多くなることが衝突の危険性が高くなることと等しいとは限らない。
例えば、ある区画に蛇行している車両がいれば、当該区画における衝突発生の危険性は、車両台数の多い少ないに限らず高くなるはずである。
一方で、車両台数が多くても、イベントなどで駐車場への入場を待っているだけであれば、衝突する危険性は少ないといってもよい。
このように、ある区画に存在する車両台数が唯一の衝突危険因子とは限らず、衝突の可能性が高くなる要素は区画毎に異なる。
したがって、本発明は、上記課題に鑑みて創案されたものであって、その目的は、区画毎の車両の衝突判定を行うタスクの判定精度を向上可能とするタスク優先度設定システム、方法、プログラム、装置を提供することにある。
本発明の一つの側面によれば、区画毎の事故統計情報を記憶する記憶部から事故件数情報とデータ系列を取得し、前記事故件数と前記データ系列の相関を計算し、前記相関の計算結果に基づきデータ系列を抽出する事前学習用計算機と、交通情報を記憶する記憶部を参照し、ある区画に位置する車両情報から、前記データ系列の属性を持つ車両の台数を確認し、前記車両の台数に基づき衝突予測数を求め、前記衝突予測数に基づき優先度比率を算出する優先度計算用計算機と、前記優先度比率に基づき、各区画の衝突判定を行うタスクの優先度を設定する運用系計算機と、を備えたタスク優先度設定システムが提供される。
本発明の一つの側面によれば、コンピュータで実行されるタスクの優先度の設定方法であって、区画毎の事故統計情報を記憶する記憶部から事故件数情報とデータ系列を取得し、前記事故件数と前記データ系列の相関を計算し、前記相関の計算結果に基づきデータ系列を抽出する工程と、交通情報を記憶する記憶部を参照し、ある区画に位置する車両情報から、前記データ系列の属性を持つ車両の台数を確認し、前記車両の台数に基づき衝突予測数を求め、前記衝突予測数に基づき優先度比率を算出する工程と、前記優先度比率に基づき、各区画の衝突判定を行うタスクの優先度を設定する工程と、を含むタスク優先度設定方法が提供される。
本発明の一つの側面によれば、区画毎の事故統計情報から事故件数情報とデータ系列を取得し、前記事故件数と前記データ系列の相関を計算し、前記相関の計算結果に基づきデータ系列を抽出する事前学習用計算機から、前記データ系列を評価基準情報として取得する処理と、交通情報を記憶する記憶部を参照し、ある区画に位置する車両情報から、前記データ系列の属性を持つ車両の台数を確認し、前記車両の台数に基づき衝突予測数を求め、前記衝突予測数に基づき優先度比率を算出する処理と、各区画の衝突判定を行うタスクの優先度を設定する運用系計算機に、前記優先度比率を送信する処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供される。
本発明によれば、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み出し可能な記録媒体(例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、又は、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM))等の半導体ストレージ、HDD(Hard Disk Drive)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等のnon-transitory computer readable recording mediumが提供される。
本発明によれば、区画毎の車両の衝突判定を行うタスクの判定精度を向上可能としている。その理由は、車両台数以外の衝突危険因子を、区画毎の衝突判定タスクの優先度に紐付け可能としたことによる。
関連技術(衝突判定システム)を説明する図である。 関連技術(衝突判定を行う運用系計算機)を説明する図である。 関連技術(衝突判定アルゴリズム)を説明する図である。 関連技術を説明する図である。 関連技術(特許文献1)を説明する図である。 本発明の例示的な第1の実施形態のシステム構成の一例を示す図である。 本発明の例示的な第1の実施形態における交通統計情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。 本発明の例示的な第1の実施形態における事故件数情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。 本発明の例示的な第1の実施形態における運転者情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。 本発明の例示的な第1の実施形態におけるスピード違反者情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。 本発明の例示的な第1の実施形態における相関係数の計算式を示す図である。 本発明の例示的な第1の実施形態における評価基準情報のデータ構造の一例を模式的に示す図である。 本発明の例示的な第1の実施形態における評価基準のデータ構造の一例を模式的に示す図である。 本発明の例示的な第1の実施形態における車両情報のデータ構造を示す図である。 本発明の例示的な第1の実施形態における評価基準情報の作成の処理手順を説明する流れ図である。 本発明の例示的な第1の実施形態における優先度比率の作成の処理手順を説明する流れ図である。 本発明の例示的な第1の実施形態における優先度設定の処理手順を説明する流れ図である。 本発明の例示的な第2の実施形態のシステム構成の一例を示す図である。 本発明の例示的な第2の実施形態における優先度比率予定表のデータ構造を示す図である。 本発明の例示的な第2の実施形態における優先度比率予定表の作成の処理手順を説明する流れ図である。 一実施例のシステム構成を説明する図である。
本発明のいくつかの実施形態について図面を参照して以下に説明する。
<第1の実施形態>
図6は、本発明の例示的な第1の実施形態のシステム構成を例示する図である。図1を参照すると、事前学習用計算機100と、優先度計算用計算機200と、運用系計算機300と、交通情報400を備えている。
事前学習用計算機100は、交通統計情報110と相関分析器120を備えている。交通統計情報110は、例えば事前学習用計算機100内の記憶装置(不図示)に記憶保持される。相関分析器120は、事前学習用計算機100に備えられたプロセッサ(不図示)で実行されるソフトウェア(プログラム)で実現するようにしてもよい。
優先度計算用計算機200は、評価基準情報210と優先度比率計算手段220を備えている。評価基準情報210は、優先度計算用計算機200に備えられた記憶装置(不図示)に記憶保持される。なお、評価基準情報210は、区画毎の評価情報を記憶するため、評価基準表ともいう。優先度比率計算手段220は、優先度計算用計算機200に備えられたプロセッサ(不図示)が、不図示の記憶装置に記憶されたプログラム(命令群)を読み出して実行することで、その処理・機能を実現するようにしてもよい。
運用系計算機300は、区画1用衝突判定タスク310と、区画2用衝突判定タスク320と、区画N用衝突判定タスク330と、OS340を備えている。OS340は、優先度設定手段342と、優先度情報変換器341と、スケジューラ343を含む。
交通情報400は、車両情報410を含む。これらの手段はそれぞれ概略つぎのように動作する。交通情報400は、事前学習用計算機100、優先度計算用計算機200から通信手段等を介してアクセス可能な記憶装置(データべース)等に記憶される。
事前学習用計算機100は、運用系計算機300による衝突判定タスク310、320、330を実行する前に、区画毎の事故件数情報111、113、115と相関の高い情報を、区画毎の運転者情報112、114、116から検索し、評価基準情報210を作成するために用いられる。
図7は、交通統計情報110のデータ構造の一例を例示する図である。交通統計情報110は、記憶装置に記憶される。区画(1,2,…N)毎の事故件数情報111、113、115と、区画(1,2,…N)毎の運転者情報112、114、116は、それぞれ交通統計情報110に格納されている。交通統計情報110は、区画1〜Nまでの事故件数情報111、113、115と、区画1〜Nまでの運転者情報112、114、116から構成されている。区画毎の事故件数情報111、113、115とは、当該区画の事故件数の時系列データである。
図8は、図7の区画(区画1、2、・・・N)毎の事故件数情報111、113、115のデータ構造の一例を模式的に示す図である。
事故件数情報111、113、115は、時刻111−1と時刻毎の事故件数111−2を備えている。
図7において、区画毎の運転者情報112、114、116とは、当該区画の運転者に関する時系列データである。
図9は、区画毎の運転者情報112、114、116のデータ構造の一例を模式的に示す図である。
区画毎の運転者情報112、114、116は、スピード違反者情報(スピード違反者s数情報)117、一時不停止違反者情報118、蛇行運転情報119などのように、当該区画に存在した車両を運転する運転者の情報である。図9では、上記3つの情報(スピード違反者情報117、一時不停止違反者情報118、蛇行運転情報119)が示されているが、運転者に関する統計データであれば、どのようなものでも良い。
図10は、区画毎の運転者情報112、114、116の一例として、図9のスピード違反者情報117のデータ構造を示している。
図10に示す通り、スピード違反者情報117は、時刻117−1と時刻毎のスピード違反者数117−2を備えている。
再び図6を参照すると、事前学習用計算機100は、相関分析器120を用いて、事故件数111−2(図8)と相関の高い運転者情報112、114、116(図7)を見つける。
例えば、事故件数111−2の増加と比例してスピード違反者数117−2(図10)が増えているようであれば、当該区画では、スピード違反者数117−2が事故件数111−2と相関が高いということになる。事故件数111−2が増加しているが、蛇行運転車がまったく増減しないのであれば、蛇行運転と事故件数111−2は相関が低いということになる。
このように、事前学習用計算機100は、事故件数111−2と運転者情報112、114、116の相関を調べて、相関係数の最も高い運転者情報112、114、116を評価基準情報210として、優先度計算用計算機200に入力する。
次に、相関係数の計算方法等について説明する。相関分析器120は、2つのデータの相関を分析する。2つのデータとは、上述の通り、事故件数情報111、113、115と、スピード違反者情報117など運転者情報112、114、116の一つである。相関分析器120は、事故件数情報111、113、115と運転者情報112、114、116から、相関データ211−3と相関係数を算出する。相関データ211−3とは、2つのデータの相関を表すデータを指しており、相関係数とは、2つのデータの相関の強さを表す値である。「相関を表す」とは、具体的には「スピード違反者が2人いれば、事故が2件発生している」というような2つのデータの組み合わせ表である。
図7の交通統計情報110の区画1、2、…、Nの事故件数情報111、113、…、115(区画1の事故件数情報111のデータ構造の一例は図8に示される。他の区画の事故件数情報も同様)と、区画1、2、…、Nの運転者情報112、114、…、116のスピード違反者情報117(図10参照)を参照して、相関データ211−3の作成の仕方について説明する。
図8の事故件数情報と図10のスピード違反者情報は、各区画における各々時刻毎の事故件数とスピード違反者数117−2を示している。
よって、これらを合わせると、時刻毎に事故件数とスピード違反がどのように変化しているのかがわかる。
例えば、図8中「2016/06/14 15:00:21」の時の事故件数111−2は2件であり、その時のスピード違反者数117−2は2人となっている。
同じように、「2016/07/18 01:14:55」では、事故件数111−2が4件に対して、スピード違反者数117−2が4人となっている。
また、「2016/09/21 11:31:19」では、事故件数111−2が1件に対して、スピード違反者数117−2が1人となっている。
よって、この例では、「事故件数=スピード違反者数」となる相関データ211−3(区画1の評価基準211の相関データ211−3:図13参照)が作成されることになる。
「事故件数=スピード違反者数」となる場合には、相関データ211−3は、X=Yのような1個の数式で表すことが可能であるが、実際にそのようなケースはほとんど存在しない。したがって、ここでの相関データ211−3は、すべての組み合わせ(事故件数毎のスピード違反者数など)を表として持っているものとする。二つのデータXとYの相関係数の算出式は以下の通りである(図11(B)参照)。σxとσyはX={x1,…,xn}とY={y1,…,yn}の分散()、σxyはXとYとの共分散、E[X]、E[Y]はXとYの平均である。

Figure 2018139066
上記「事故件数=スピード違反者数」の例を元に相関係数を計算すると、相関係数は1.0となる。図11(A)に、散布図(scatter plot)の一例を示す。
優先度計算用計算機200は、運用系計算機300で実行される区画1〜Nまでの衝突判定タスク310、320、330の優先度を計算する。優先度計算用計算機200は、評価基準情報210と優先度比率計算手段220を備えている。
評価基準情報210とは、運用系計算機300で実行される区画毎の衝突判定タスク310、320、330に付与する優先度を決定するために用いられる係数である。
図12は、評価基準情報210のデータ構造の一例を示す図である。図12に示す通り、評価基準情報は区画毎の複数の評価基準から構成されている。
図13は、評価基準のデータ構造の一例を模式的に示す図である。評価基準211、212、213は、区画名211−1、データ系列名211−2、相関データ211−3を有する。
データ系列名211−2は、図6の相関分析器120によって求められた運転者情報112、114、116のうち、事故件数111−2と最も相関の高い運転者情報112、114、116である。評価基準211、212、213は、区画毎に存在する。
図6の優先度計算用計算機200は、優先度比率計算手段220を用いて、運用系計算機300上で実行される衝突判定用タスクの「優先度比率」を計算する。
優先度比率とは、1つのエッジサーバ上で動作する衝突判定用タスクに割り当てられるCPU時間の比率を指している。
優先度比率計算手段220は、評価基準情報210と交通情報400を用いて上述の優先度比率を計算する。
図6において、交通情報400は、現在ある区画に存在する車両の車両情報410を指している。よって、交通情報400は複数の車両情報410から構成される。
図14は、車両情報410のデータ構造の一例を模式的に示す図である。図14に示す通り、車両情報410は、少なくとも車両ID411と区画ID412から構成され、さらに運転履歴413と操作履歴414を持つ。
また、運転履歴413は、スピード違反413−1や一時不停止413−2など、当該車両を運転する運転者の交通法規違反情報から構成される。
図14では、スピード違反413−1と一時不停止413−2以外には記載していないが、その他の交通法規違反情報を記載してもよい。
また、操作履歴414は、蛇行運転414−1や急ブレーキ414−2など、当該車両の操作に関する情報から構成されている。図14では、操作履歴414として、蛇行運転414−1と急ブレーキ414−2のみが記載されているが、その他の操作情報を記載してもよい。
優先度比率計算手段220による優先度比率の計算方法は以下の通りである。まず、優先度比率計算手段220は、区画毎の「衝突予想数」を計算する。
衝突予想数は、当該区画の現在の衝突予想件数である。
ある区画の衝突予想数の計算は、まず、評価基準211、212、213のデータ系列名211−2(図13)を取得し、当該データ系列の属性を持つ車両情報410が当該区画にいくつ存在するのか検索する。
図13では、区画1のデータ系列名211−2として「スピード違反者数」が挙げられているので、車両情報410の中から、スピード違反413−1(図14)の属性を持つ車両が何台いるか確認する。
図14の例では、運転履歴413のうち、スピード違反413−1が「あり」となっているので、区画1のスピード違反者数117−2としては+1となる。
次に、相関データ211−3(図13)を用いて、当該データ系列の属性を持つ車両数を、事故件数情報111の事故件数111−2(図8)に変換する。
相関分析器120による相関データ211−3(図13)の作成例では、
「事故件数=スピード違反者数」となる相関データ211−3が作成される。
この例だと、ある区画のスピード違反者数117−2が事故件数111−2と一致することになる。この事故件数が衝突予想数となる。
優先度比率計算手段220は、区画毎に衝突予想数を算出し、衝突予想数の比率を計算する。これが優先度比率となる。
例えば、区画が4つ存在し、区画1の衝突予想数が4件、区画2の衝突予想数が6件、区画3と区画4の衝突予想数が0件だとすると、優先度比率は、「4:6:0:0」となる。
この比率に従って、CPU時間の割り当て方が決定する。比率0は、比率の高い区画の計算が終了してCPU時間が余ったら、その余剰時間を使うことができるということを意味している。つまり、この例(区画1〜4の優先度比率は「4:6:0:0」)だと、CPU時間を区画1と区画2がそれぞれ4対6の割合で利用して、仮に両方の区画の衝突判定処理が終了しても、まだCPU時間が余っていたら、区画3と区画4がそれぞれ同じ割合で利用できることを意味している。
図1を参照すると、運用系計算機300は、優先度比率計算手段220によって決められた優先度比率に従って、各衝突判定タスク310、320、330にCPU時間の割り当て優先度を設定し、当該衝突判定タスク310、320、330を実行する。
優先度設定手段342は、各衝突判定タスク310、320、330の優先度を設定するための手段である。
優先度情報変換器341は、優先度比率計算手段220によって決められた優先度比率を具体的な優先度に変換する。
通常、計算機内の優先度は、0〜100のような数値情報が優先度として、タスクに設定されている。例えば0を低優先度、100を高優先度とすると、100を設定されたタスクは0を設定されたタスクよりも優先的にCPU時間を割り当てられることになる。
簡単な優先度比率の優先度への変換方法の一例としては、「4:6:0:0」の優先度比率を、各区画の衝突判定タスク310、320、330の優先度「40、60、0、0」に変換してもよい。
スケジューラ343は、優先度情報設定手段によって設定された優先度に従って、CPU時間を各区画の衝突判定タスク310、320、330に割り当てる。
区画1〜N用衝突判定タスク310、320、330は、区画毎の車両の衝突可能性についての計算を実施する。具体的な衝突判定処理は、背景技術の衝突判定の処理例で説明した通りである。
第1の実施形態によれば、事前学習用計算機100によって、例えば、区画の事故件数111−2(図8)に対して最も相関の高い情報を抽出する。そして、優先度計算用計算機200によって、相関の高い情報を持つ車両が、現在当該区画に何台存在するか把握し、その台数に従って衝突判定タスク310、320、330の優先度を決定する。この結果、区画毎に異なる衝突危険因子に従って、衝突の危険性が最も高い区画の衝突判定を優先して処理することができる。
次に、図15、図16及び図17のフローチャートを参照して、例示的な第1の実施形態の全体の動作について詳細に説明する。
図15は、図6の事前学習用計算機100の処理手順を説明するためのフローチャートである。事前学習用計算機100による図15の処理は、区画毎に実施される。つまり、区画が4つあれば、図15の処理は4回試行されることになる。
まず、事前学習用計算機100は、交通統計情報110を記憶している記憶装置から当該区画の事故件数情報111、113、115(図7)を取得する(S1)。なお、交通統計情報110を記憶している記憶装置はHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、書き換え可能なCDやDVD、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の半導体メモリ等であってもよい。
次に、事前学習用計算機100は、同じ区画の交通統計情報110の運転者情報112、114、116(図7)の中から、データ系列を取得する(S2)。ここでのデータ系列とは、例えば、スピード違反者情報117(図9)などの時系列データを指している。
もし、運転者情報112、114、116(図7)に、データ系列(スピード違反者情報117)が存在すれば(S3のYES分岐)、事前学習用計算機100は、相関分析器120を用いて相関分析を実行し、分析結果を事前学習用計算機100の中の不図示の記憶部に一時的に格納しておく(S4)。ここでの相関分析とは、前述の評価基準211の相関データ211−3(図13)の作成と相関係数の計算を指している。
事前学習用計算機100は、すべてのデータ系列に対して相関分析を実施したら(S3のNO分岐)、相関係数が最も高いデータ系列について、データ系列名(スピード違反者数)211−2と、相関データ211−3を、優先度計算用計算機200の評価基準情報(評価基準表)210に出力する(S5)。事前学習用計算機100と優先度計算用計算機200とは、それぞれ不図示のネットワークインタフェース(Network Interface)(トランスミッタ、レシーバ)を備え、通信ネットワークを介して相互に通信接続される。
図16は、優先度計算用計算機200における優先度比率計算手段220による衝突予想数の計算手順を説明するためのフローチャートである。優先度比率計算手段220による図16の処理は、区画毎に実行される。つまり、区画が4つあれば、図16の処理は4回試行されることになる。
まず、優先度比率計算手段220は、評価基準情報210からデータ系列名211−2を取得する(S6)。なお、ここでは、区画1の処理(評価基準211)について説明する。なお、優先度比率計算手段220において、評価基準情報210を記憶する記憶装置はHDD、SSD、RAM(Random Access Memory)、EEPROM等の半導体メモリ等であってもよい。
次に、優先度比率計算手段220は、車両情報410から当該データ系列名211−2の属性を確認する(S7)。
データ系列名211−2(図13)の属性は、上記の例だと、データ系列名211−2が「スピード違反413−1」(図14)に該当する。属性は、検索した車両情報410にスピード違反413−1の属性が付与されているか、つまり、図14の「スピード違反413−1」の項目が「あり」となっているかどうかを指している。
優先度比率計算手段220は、属性がある場合(S8のYES分岐)には、当該データ系列の属性数を1つ追加する(S9)。
優先度比率計算手段220は、このように、ある区画に属するすべての車両情報410を検索して、当該データ系列の属性の有無を確認し、属性数をカウントする。
優先度比率計算手段220は、ある区画に属するすべての車両情報410を確認したかどうか確認し(S10)、すべて検索済みであれば(S11のYES分岐)、当該データ系列の属性数を衝突予想数に変換する(S12)。変換には、評価基準情報210に格納されている相関データ211−3を用いる。
上述の例だと、「スピード違反者数=衝突予想数」であったので、ここで、カウントした属性数=衝突予想数となる。
図17は、優先度計算用計算機200の優先度比率計算手段220と、運用系計算機300の優先度情報変換器341と優先度設定手段342による優先度比率の計算からタスク毎の優先度の設定までの手順を説明するためのフローチャートである。
最初に、優先度計算用計算機200の優先度比率計算手段220は、すべての区画の衝突予想数から優先度比率を計算する(S13)。優先度比率計算手段220は、優先度比率を運用系計算機300の優先度情報変換器341に送信する。優先度計算用計算機200と運用系計算機300の優先度情報変換器341とは、それぞれ不図示のネットワークインタフェース(Network Interface)(トランスミッタ、レシーバ)を備え、通信ネットワークを介して相互に通信接続される。
次に、運用系計算機300の優先度情報変換器341によって優先度比率をタスク毎の優先度に変換する(S14)。
最後に、運用系計算機300の優先度設定手段342によってタスク毎の優先度を設定する(S15)。
上記した例示的な第1の実施の形態の作用効果について以下に説明する。
第1の実施の形態では、区画毎の事故情報(交通統計情報)と最も相関の高い情報を、車両情報から探索して、優先度設定に利用する構成としたことで、区画毎に異なる衝突危険因子を考慮してタスクの優先度を設定することができる。
これにより、危険区画を担当する衝突判定タスクに十分にCPU時間を割り当てることができる。このため、衝突判定タスクの処理が遅れることを防ぐことができる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の例示的な第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図18を参照すると、例示的な第2の実施形態は、前記例示的な第1の実施形態の構成に加えて、目的地情報受信用計算機500を備えている。他の構成要素は、前記例示的な第1の実施形態と同様である。以下では、主に、前記第1の実施形態との相違点について説明する。
目的地情報受信用計算機500は、ルート情報と区画入退場推定手段520から構成される。さらに、優先度計算用計算機200内に優先度比率予定表230を備える。
これらの手段はそれぞれ概略つぎのように動作する。
目的地情報受信用計算機500は、各車両からの目的地情報を受信し、ルート情報格納部510に格納する。さらに、区画入退場推定手段520を用いて、当該車両の一定時間毎の存在区画を推定する。
優先度比率予定表230は、優先度比率計算手段220によって計算された一定時間毎の優先度比率を格納する場所である。
図19は、優先度比率予定表230のデータ構造の一例を模式的に示す図である。図19に示す通り、優先度比率予定表230は、時刻231と時刻毎の各区画の優先度比率232、233、234から構成される。優先度情報変換器341は、優先度比率予定表230の時刻231になった時に各区画の優先度比率232、233、234を取り出して、各衝突判定タスク310、320、330の優先度に変換し、優先度設定手段342によって設定する。
次に、図20のフローチャートを参照して、目的地情報受信用計算機500による車両の一定時間毎の存在区画の推定から優先度比率予定表230の作成までを説明する。
まず、区画入退場推定手段520は、車両のルート情報をルート情報格納部510から取得する(S16)。
次に、当該車両が一定時間毎に存在する区画を計算する(S17)。車両のルート情報が明らかになれば、一定速度で車両が走行しているという仮定のもと、当該車両が、ある時刻にどの区画に存在するか計算することができる。
ステップS17で計算した推定結果は、区画入退場推定手段520に一時的に格納される。すべての車両のルート情報を取得したかどうか確認し(S18)、まだルート情報が残っているようであれば(S19のNO分岐)、ステップS16からステップS18を実施する。すべての車両情報410を取得したのであれば(S19のYES分岐)、一定時間毎のタスクの優先度比率232、233、234を計算し(S20)、計算した一定時間毎のタスクの優先度比率232、233、234を優先度比率予定表230に格納する(S21)。
例示的な第2の実施形態の作用効果について以下に説明する。
例示的な第2の実施形態では、車両のルート情報から一定時間毎の車両の存在区画を推定して、当該推定結果から、衝突判定タスク310、320、330の優先度を計算するというように構成したことで、優先度計算用計算機200による優先度比率の計算を定期的に実行することを不要としている。
<実施例>
次に、例示的な実施形態の具体的な一例について説明する。図21は、前記例示的な第1の実施形態の一具体例を示す図である(ただし、本発明はこの実施例の構成に制限されるものでないことは勿論である)。図21を参照すると、この具体例では、運用系計算機300として、エッジサーバ1(700)を用い、優先度計算用計算機200としてエッジサーバ2(600)を用い、事前学習用計算機100としてコンピュータ1(800)を用いている。
コンピュータ1(800)において、特に制限されないが、相関分析器120として、統計分析ソフトウェアR810を用いている。
エッジサーバ1(700)上の衝突判定タスク310、320、330実行前に評価基準情報210を作成することができれば、コンピュータ1(800)は、どの場所に設置してもよい。
特に制限されないが、運用系計算機300上のOS(Operating System)340としてLinux(登録商標)710を用いている。優先度設定手段342として、taskset711を用い、スケジューラ343としてLinux(登録商標)710のschedule関数712を用いるようにしてもよい。
自動走行システムの路側システムにおいて、衝突判定システムの動作安定化といった用途に適用できる。
なお、上記の特許文献1の開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ乃至選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
10 ゲストOS
11 UDPパケット送受信手段
12 スケジューリングポリシー変更要求手段
13 リクエスト滞留量取得手段
14 SIP処理増幅判定手段
15 滞留リクエスト記憶部
16 スレッド起動手段
17 スケジューリングキュー
20 ハイパーバイザ(Hypervisor)
21 スケジューリングポリシー変更受付手段
22 実行時間変更手段
23 スケジューラ
24 スケジューリングキュー
30 仮想マシン
100 事前学習用計算機
110 交通統計情報
111 区画1事故件数情報
111−1 時刻
111−2 事故件数
112 区画1運転者情報
113 区画2事故件数情報
114 区画2運転者情報
115 区画N事故件数情報
116 区画N運転者情報
117 スピード違反者情報
117−1 時刻
117−2 スピード違反者数
118 一時不停止違反者情報
119 蛇行運転情報
120 相関分析器
200 優先度計算用計算機
210 評価基準情報
211 区画1評価基準
211−1 区画名
211−2 データ系列名
211−3 相関データ
212 区画2評価基準
213 区画N評価基準
220 優先度比率計算手段
230 優先度比率予定表
231 時刻
232 区画1優先度比率
233 区画2優先度比率
234 区画N優先度比率
300 運用系計算機
310 区画1用衝突判定タスク
320 区画2用衝突判定タスク
330 区画N用衝突判定タスク
340 OS
341 優先度情報変換器
342 優先度設定手段
343 スケジューラ
400 交通情報
410 車両情報
411 車両ID
412 区画ID
413 運転履歴
413−1 スピード違反
413−2 一時不停止
414 操作履歴
414−1 蛇行運転
414−2 急ブレーキ
500 目的地情報受信用計算機
510 ルート情報格納部
520 区画入退場推定手段
600 エッジサーバ2
700 エッジサーバ1
710 Linux(登録商標)
711 taskset
712 schedule関数
800 コンピュータ1
810 R

Claims (10)

  1. 区画毎の事故統計情報を記憶する記憶部から事故件数情報とデータ系列を取得し、前記事故件数と前記データ系列の相関を計算し、前記相関の計算結果に基づきデータ系列を抽出する事前学習用計算機と、
    交通情報を記憶する記憶部を参照し、ある区画に位置する車両情報から、前記データ系列の属性を持つ車両の台数を確認し、前記車両の台数に基づき衝突予測数を求め、前記衝突予測数に基づき優先度比率を算出する優先度計算用計算機と、
    前記優先度比率に基づき、各区画の衝突判定を行うタスクの優先度を設定する運用系計算機と、
    を備えた、ことを特徴とするタスク優先度設定システム。
  2. 前記車両のルート情報を取得し、前記車両の走行区画を推定する目的地情報受信用計算機をさらに備えた、ことを特徴とする請求項1に記載のタスク優先度設定システム。
  3. 前記事前学習用計算機は、
    前記事故件数とデータ系列の相関を分析する相関分析器を含む、ことを特徴とする請求項1または2に記載のタスク優先度設定システム。
  4. 前記優先度計算用計算機は、
    前記事前学習用計算機で抽出された前記データ系列を評価基準情報として記憶する記憶部と、
    前記衝突予測数と前記優先度比率を算出する優先度比率計算手段と
    を含む、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のタスク優先度設定システム。
  5. 前記運用系計算機は、
    前記区画毎の衝突判定を行うタスクと、
    前記優先度比率を、前記タスクの優先度に変換する優先度情報変換手段と、
    前記タスクの優先度に基づき、区画毎の衝突判定タスクの優先度を設定する優先度設定手段と、
    前記優先度設定手段で設定された優先度にしたがってCPU時間を区画毎の衝突判定タスクに割り当てるスケジューラと、
    を含む、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のタスク優先度設定システム。
  6. 前記目的地情報受信用計算機は、
    前記車両のルート情報を格納する記憶部と、
    前記車両の区画への入退場の時間を推定する手段と、
    を含む、ことを特徴とする請求項2に記載のタスク優先度設定システム。
  7. 前記優先度計算用計算機は、優先度比率を記憶する記憶部をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のタスク優先度設定システム。
  8. コンピュータで実行されるタスク優先度設定方法であって、
    区画毎の事故統計情報を記憶する記憶部から事故件数情報とデータ系列を取得し、前記事故件数と前記データ系列の相関を計算し、前記相関の計算結果に基づきデータ系列を抽出する工程と、
    交通情報を記憶する記憶部を参照し、ある区画に位置する車両情報から、前記データ系列の属性を持つ車両の台数を確認し、前記車両の台数に基づき衝突予測数を求め、前記衝突予測数に基づき優先度比率を算出する工程と、
    前記優先度比率に基づき、各区画の衝突判定を行うタスクの優先度を設定する工程と、
    を含む、ことを特徴とするタスク優先度設定方法。
  9. 区画毎の事故統計情報から事故件数情報とデータ系列を取得し、前記事故件数と前記データ系列の相関を計算し、前記相関の計算結果に基づきデータ系列を抽出する事前学習用計算機から、前記データ系列を評価基準情報として取得する処理と、
    交通情報を記憶する記憶部を参照し、ある区画に位置する車両情報から、前記データ系列の属性を持つ車両の台数を確認し、前記車両の台数に基づき衝突予測数を求め、前記衝突予測数に基づき優先度比率を算出する処理と、
    各区画の衝突判定を行うタスクの優先度を設定する運用系計算機に、前記優先度比率を送信する処理と、
    をコンピュータに実行させるプログラム。
  10. 区画毎の事故件数情報とデータ系列を取得し、前記事故件数と前記データ系列の相関を計算し、前記相関の計算結果に基づきデータ系列を抽出する第1の装置から、前記データ系列を評価基準情報として取得する手段と、
    交通情報を記憶する記憶部を参照し、ある区画に位置する車両情報から、前記データ系列の属性を持つ車両の台数を確認し、前記車両の台数に基づき衝突予測数を求め、前記衝突予測数に基づき優先度比率を算出する手段と、
    各区画の衝突判定を行うタスクの優先度を設定する第2の装置に、前記優先度比率を送信する手段と、
    を備えたことを特徴とする計算装置。
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