JP2018138843A - 温度制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度制御手段の制御温度を複数段階にわたり制御することが可能な温度制御装置を提供する。【解決手段】低温側流体を供給する第1の供給手段101と高温側流体を供給する第2の供給手段102に接続され、低温側流体と高温側流体とを混合して温度制御用流路に供給する混合手段103と、温度制御用流路を流通した温度制御用流体を第1の供給手段と第2の供給手段に流量を制御しつつ分配する流量制御用三方弁106とを備え、流量制御用三方弁は、弁本体の弁座内に回転自在に配置され、第1の供給手段に分配する温度制御用流体が流出する断面矩形状の第1の弁口を閉状態から開状態に切り替えると同時に第2の供給手段に分配する温度制御用流体が流出する断面矩形状の第2の弁口を開状態から閉状態に切り替える弁体を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、温度制御装置に関する。
従来、温度制御装置に関する技術としては、例えば、特許文献1等に開示されたものが既に提案されている。
特許文献1は、冷却や加熱のために消耗する電力を最小化することができるようにした半導体製造設備のための温度制御システムを提供することを主目的として、半導体製造設備の負荷から回収される熱媒体(Coolant)を冷温制御し、目標温度で供給する温度制御システムであって、低温熱媒体と高温熱媒体を混合し、負荷に供給する混合器と;低温熱媒体を貯蔵する第1の熱媒体タンクと;第1の熱媒体タンクの熱媒体を冷却させて提供する第1の熱電素子ブロックと;回収熱媒体を冷却させて、前記第1の熱媒体タンクに提供する第2の熱電素子ブロックと;前記第1の熱電素子ブロックを通じて提供される冷却した第1の熱媒体タンクの熱媒体を第1比率で前記混合器に提供し、その他の熱媒体を前記第2の熱電素子ブロックにバイパスさせて、第1の熱媒体タンクが回収するようにする第1の3方向スイッチング弁と;高温熱媒体を貯蔵する第2の熱媒体タンクと;第2の熱媒体タンクの熱媒体を加熱する第1のヒーターと;回収熱媒体を加熱し、前記第2の熱媒体タンクに提供する第2のヒーターと;前記第1のヒーターを通じて加熱した第2の熱媒体タンクの熱媒体を第2比率で前記混合器に提供し、その他の熱媒体を前記第2のヒーターにバイパスさせて、第2の熱媒体タンクが回収するようにする第2の3方向スイッチング弁と;負荷から回収される熱媒体を前記第1比率で前記第2の熱電素子ブロックに提供し、前記第2比率で前記第2のヒーターに提供する第3の3方向スイッチング弁と;を含むように構成したものである。
特開2015−79930号公報
本発明は、3方向スイッチング弁として従来の中間開度が存在する切替弁等を使用した場合に比較して、低温側流体と高温側流体の分配比を高い精度で制御することができ、温度制御手段の制御温度を複数段階にわたり制御することが可能な温度制御装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載された発明は、混合比が調整された低温側流体及び高温側流体からなる温度制御用流体が流れる温度制御用流路を有する温度制御手段と、
低温側の予め定められた第1の温度に調整された前記低温側流体を供給する第1の供給手段と、
高温側の予め定められた第2の温度に調整された前記高温側流体を供給する第2の供給手段と、
前記第1の供給手段と前記第2の供給手段に接続され、前記第1の供給手段から供給される前記低温側流体と前記第2の供給手段から供給される前記高温側流体とを混合して前記温度制御用流路に供給する混合手段と、
前記温度制御用流路を流通した温度制御用流体を前記第1の供給手段と前記第2の供給手段に流量を制御しつつ分配する流量制御用三方弁と、
を備え、
前記流量制御用三方弁は、
前記温度制御用流路を流通した温度制御用流体が流入する流入口と前記温度制御用流体のうち前記第1の供給手段に分配する前記温度制御用流体が流出する断面矩形状の第1の弁口と前記温度制御用流体のうち前記第2の供給手段に分配する前記温度制御用流体が流出する断面矩形状の第2の弁口が形成された円柱形状の空所からなる弁座を有する弁本体と、
前記第1の弁口を閉状態から開状態に切り替えると同時に前記第2の弁口を開状態から閉状態に切り替えるよう前記弁本体の弁座内に回転自在に配置され、予め定められた中心角を有する半円筒形状に形成され且つ周方向に沿った両端面が曲面形状又は平面形状に形成された弁体と、
前記弁体を回転駆動する駆動手段と、
を有することを特徴とする温度制御装置である。
請求項2に記載された発明は、前記流量制御用三方弁は、前記混合手段における前記低温側流体と前記高温側流体との混合比に応じて前記温度制御用流路を前記第1の供給手段と前記第2の供給手段に分配することを特徴とする請求項1に記載の温度制御装置である。
請求項3に記載された発明は、前記温度制御手段は、前記温度制御用流路の流入部と流出部の温度を検出する第1及び第2の温度検出手段を備え、
前記混合手段は、前記第1及び第2の温度検出手段の検出結果に基づいて、前記温度制御用流路の流入部と流出部間の任意の点の温度が目標温度となるように、前記低温側流体と前記高温側流体との混合比を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の温度制御装置である。
本発明によれば、3方向スイッチング弁として従来の三方弁を使用した場合に比較して、低温側流体と高温側流体の分配比を高い精度で制御することができ、温度制御手段の制御温度を複数段階にわたり制御することが可能な温度制御装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る温度制御装置としての恒温維持装置(チラー装置)を含む全システムを示す概念図である。 プラズマ処理装置を示す断面構成図である。 本発明の実施の形態1に係る温度制御装置としての恒温維持装置(チラー装置)を含む全システム及びプラズマ処理装置で製造される半導体素子を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係る恒温維持装置(チラー装置)から供給される低温及び高温側流体を混合して制御される温度を示すグラフである。 本発明の実施の形態1に係る流量制御用三方弁を適用した恒温維持装置(チラー装置)を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブを示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブを示す正面図、同右側面図及びアクチュエータ部の底面図である。 本発明の実施の形態1に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブを示す図2(b)のA−A線断面図である。 本発明の実施の形態1に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブを示す要部の断面斜視図である。 弁作動部を示す断面構成図である。 弁軸を示す構成図である。 弁作動部を示す断面構成図である。 本発明の実施の形態1に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブの特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態1に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブの特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態1に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブの要部を示す断面構成図である。 本発明の実施の形態1に係るチラー装置の温度制御特性を示す模式図である。 温度の特性を示すグラフである。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1に係る温度制御装置の一例としての多段階の温度制御を可能とする恒温維持装置(チラー装置)を含む全システムを示す概念図である。
このチラー装置100は、例えば、後述するようにプラズマエッチング処理などを伴う半導体製造装置に使用され、温度制御対象(ワーク)Wの一例としての半導体ウエハ等の温度を多段階(複数段階)にわたり一定温度に維持するように制御するものである。ここで、多段階とは主として3段階以上を意味するが、2段階を排除するものではない。
チラー装置100は、図1に示すように、低温側の予め定められた一定の温度に調整された低温側流体を供給する低温側流体供給部101と、高温側の予め定められた一定の温度に調整された高温側流体を供給する高温側流体供給部102とを備える。低温側流体供給部101から供給される低温側流体と、高温側流体供給部102から供給される高温側流体は、混合手段の一例としての第1の流量制御用三方弁103を介して混合比が調整された状態で混合され、温度制御用流体として温度制御対象(ワーク)Wを保持する静電チャック(ESC : Electro Static Chuck)等からなる温度制御手段の一例としての温度制御部104に送られる。
温度制御部104は、低温側流体と高温側流体が所要の混合比で混合されて所要の温度に調整された温度制御用流体が流れる温度制御用流路105(図2参照)を内部に有している。温度制御用流路105の流出側には、温度制御用流体を低温側流体供給部101と高温側流体供給部102とに所要の比率(分配比)で分配する分配手段の一例としての第2の流量制御用三方弁106を備えている。
第1の流量制御用三方弁103と温度制御部104との間には、温度制御用流体の流量を計測する第1の流量センサ107と温度制御用流体の温度を計測する第1の温度センサ108が配置されている。温度制御部104には、当該温度制御部104の温度を計測する第3の温度センサ109が必要に応じて設けられる。また、温度制御部104と第2の流量制御用三方弁106との間には、温度制御用流体の温度を計測する第2の温度センサ110が配置されている。
チラー装置100は、低温側流体供給部101から供給される低温側流体と高温側流体供給部102から供給される高温側流体との混合比を変化させることによって混合流体である温度制御用流体の温度を調整し、当該温度制御用流体が流れる温度制御用流路105を備えた温度制御部104の温度を、温度制御部104に流れる温度制御用流体の温度である所要の温度範囲(例えば、−20℃〜+120℃)にわたり制御するものである。
低温側流体供給部101は、例えば、−20℃に設定された低温側流体を流量30L/min及び圧力0.8MPaで供給する。また、高温側流体供給部102は、例えば、+100℃に設定された高温側流体を流量30L/min及び圧力0.8MPaで供給する。低温側流体及び高温側流体は、同一の流体である。低温側流体及び高温側流体として使用される熱媒体(ブライン)としては、例えば、−30〜+120℃程度の温度範囲において使用可能なフロリナート(登録商標)などのフッ素系不活性液体、エチレングリコール等の流体が挙げられる。ただし、温度範囲が+20〜+80℃程度であれば、低温側流体としては、0〜1MPaの圧力において0〜30℃程度の温度に調整された水(純水など)、及び高温側流体としては、50〜80℃程度の温度に調整された水(純水など)も好適に使用することができる。
なお、図1中、符号111は、低温側流体供給部101及び高温側流体供給部102に共通した温度制御用流体を貯蔵する共通タンクを示している。共通タンク111からは、適宜低温側流体供給部101及び高温側流体供給部102に温度制御用流体が供給される。
チラー装置100が適用される半導体製造装置としては、プラズマ処理を伴うプラズマ処理装置200を挙げることができる。
プラズマ処理装置200は、図2に示すように、真空容器(チャンバ)201を備えている。真空容器(チャンバ)201の内部には、温度制御対象である半導体ウエハWを静電的に吸着した状態で保持する温度制御部の一例としての静電チャック104(ESC : Electro Static Chuck)を備えている。静電チャック104の内部には、チラー装置100の温度制御用流体が流れる温度制御用流路105が設けられている。また、プラズマ処理装置200は、静電チャック104と兼用され、蓋部に結合された下部電極(カソード電極)202と、当該下部電極202に対向して配置されると共に、蓋部を一体的に有する上部電極(アノード電極)203とを備えている。
また、真空容器201には、エッチング用の活性ガス(反応性ガス)を導入するためのガス吸入口201aが開口されている。上部電極203は、外方に延びた蓋部を介して接地電位(GND)に接続されている。また、下部電極202は、外方に延びた蓋部を介して高周波(RF)発振器204及びブロッキングコンデンサ205に接続されている。高周波(RF)発振器204は、接地電位(GND)に接続されている。さらに、真空容器201には、ガス吸入口201aと対向する壁に設けられた窓部の外側に、エッチング用のプラズマを生成させてプラズマ処理によるエッチングが行われるときの発光状態を監視する発光検出器206が設けられている。
因みに、プラズマ処理により活性ガスが電離された状態では、活性ガスのプラスイオンがカソード電極としての下部電極202側に位置する温度制御対象Wへ引き寄せられてエッチングに供される。プラズマ処理により活性ガスが電離されて発生する電子は、多様な振る舞いをする。電子は、温度制御対象Wへ向かうものの他、上部電極203を通して接地電位へ流れるものや、相当部分が下部電極202を通してブロッキングコンデンサ205に蓄えられる。
チラー装置100によって温度が制御される温度制御対象Wとしては、例えば、半導体素子やフラットパネルデイスプレイ(FPD)、あるいは太陽電池などが挙げられる。本実施の形態では、温度制御対象Wとして3次元NAND型のフラッシュメモリに用いられる半導体ウエハが挙げられる。3次元NAND型のフラッシュメモリ300は、図3に示すように、Si基板301上に連続的に複数積層されたSiO層302とPoly−Si層303を有している。SiO層302とPoly−Si層303の積層数は、例えば、24層に設定されるが、これより多くても少なくても良いことは勿論である。平板状のPoly−Si層303は、NV−MOSのコントロール電極となり、SiO層302はその間に位置する絶縁層となる。複数積層されたSiO層302とPoly−Si層303の積層膜には、最上層から最下層までにわたり貫通するホール(Hole =孔)304がエッチング処理により形成される。ホール304の開口寸法は、例えば、50nm程度或いはそれ以下に設定される。ホール304の開口寸法と深さとの比(アスペクト比)は、50〜100程度、あるいはそれ以上の値となる。ホール304の内部には、同図(b)に示すように、SONOS構造305が形成される。SONOS構造305は、外周から同心円状に配置されたSiO層306とSiN層307とSiO層308とPoly−Si層309と中心に位置するSiO層310とから構成されている。SONOS構造305を構成するSiN層307は、当該SONOS構造305の電荷をトラップする層となる。SiO層306は、トンネル効果による電流が流れるように10nm以下の薄膜や、コントロール・ゲートからの電界を強めるため極めて薄い膜で構成される。図の縦方向のPoly−Siが、MOSのチャンネルになる部分で、通常の平面MOSとは異なりホール304の中で縦になっており、V−Channel(縦チャンネル)と呼ばれる。また、コントロール電極からの導通を上面に取り出すため、チップ端に階段状にエッチング処理が施されて電極が取り出される。
ホール304を形成するエッチング処理は、SiO層302とPoly−Si層303の積層数が24層である場合、ホール304の深さが2400nm程度であり、ホール304の直径を50nmとすると、アスペクト比は48(=2400/50)となる。このように、ホール304を形成するエッチング処理は、SiO層302とPoly−Si層303を積層した物質のエッチング処理となる。直径300mm程度の半導体ウエハWの全面にわたってエッチングガス(プラズマの荷電粒子)を垂直に入射させる必要があり、半導体ウエハWの温度制御が重要となる。
なお、図3中、符号311はストリング選択線、312はビット線、313はコンタクト線、314はインターコネクト線をそれぞれ示している。
そこで、アスペクト比が高いホール304を均一にエッチングし、3次元NAND型のフラッシュメモリ300を製造する上で歩留まりを向上させるためには、図4に示すように、到達したエッチング工程に応じてプラズマ処理装置200の温度制御対象Wの温度を例えば20℃、30℃、40℃、80℃というように多段階にわたり連続的に制御する必要性が生じる。
また、チラー装置100は、多段階にわたり半導体ウエハWの温度を精度良く制御することが可能であるのみならず、目標温度に達するまでの遷移時間も各エッチング工程におけるステップ時間を満たす必要がある。各エッチング工程におけるステップ時間は、エッチング工程の内容やプラズマ処理装置200の処理能力にもよるが、1ステップあたり200〜300秒、望ましくは20℃と80℃との間を複数のステップにわたり1ステップあたり100秒(0.6℃/秒)程度の遷移時間で移行することが望ましい。
図5は本発明の実施の形態1に係る恒温維持装置(チラー装置)の詳細を示す回路図である。
このチラー装置100は、上述したように、例えばプラズマ処理装置200(図2参照)の静電チャックに保持される温度制御対象(ワーク)Wの温度を所要の温度に制御するために使用される。チラー装置100は、図5に示すように、大別して、低温側の予め定められた一定の温度(例えば、−20℃)に調整された低温側流体を供給する低温側流体供給部101と、高温側の予め定められた一定の温度(例えば、+100℃)に調整された高温側流体を供給する高温側流体供給部102と、低温側流体供給部101から供給される低温側流体と高温側流体供給部102から供給される高温側流体を混合して所要の温度に調整する第1の流量制御用三方弁103と、温度制御部104を流れた温度制御用流体を所要の分配比で低温側流体供給部101と高温側流体供給部102とに分配する第2の流量制御用三方弁106と、低温側流体供給部101の一次側を冷却する冷凍部130と、冷凍部130の一次側を冷却する冷却部150とを備えている。
低温側流体供給部101は、第2の流量制御用三方弁106によって所要の分配比で低温側流体供給部101に分配された温度制御用流体を導入する開閉弁112を備えている。開閉弁112から導入された温度制御用流体は、蒸発器(evaporator)113の二次側に供給される。開閉弁112と蒸発器113との間には、低温側流体供給部101に分配された温度制御用流体の温度を検出する第4の温度センサ114が配置されている。
低温側流体供給部101の温度制御用流体の流れに沿った蒸発器113の下流側には、第5の温度センサ115を介して温度制御用流体を加熱する第1の加熱器116が設けられている。第1の加熱器116は、共用タンク111に連通されており、適宜共用タンク111から温度制御用流体が供給される。低温側流体供給部101の蒸発器113では、第2の流量制御用三方弁106によって所要の分配比で低温側流体供給部101に分配された温度制御用流体が、本来の低温側流体の設定温度(例えば、−20℃)より低い温度(例えば、−30℃程度)に冷却される。第1の加熱器116としては、例えば、電気ヒータ等の加熱手段により蒸発器113で本来の低温側流体の設定温度(例えば、−20℃)より低い温度に冷却された温度制御用流体を、本来の低温側流体の設定温度に加熱するものが用いられる。第1の加熱器116の温度制御用流体の流れに沿った下流側には、第1の加熱器116によって所要の温度(例えば、−20℃)に加熱された温度制御用流体からなる低温側流体を矢印方向に沿って循環させるための第1のポンプ117が配置されている。第1のポンプ117における低温側流体の流出側の配管には、第6の温度センサ118と第2の流量センサ119とが配置されている。第1のポンプ117は、図示しない制御装置によって第2の流量センサ119で検出された低温側流体の流量に基づいてインバータ回路125により低温側流体の吸引量を制御する。これにより、共通タンク111内では、温度制御用流体が略一定量に保たれる。共通タンク111は、温度制御用流体のレベルを目視により検知するためのレベルゲイジLGと、温度制御用流体のレベルを満杯、中程度、最下位等に応じて自動的に検知するレベルセンサとを有している。第1のポンプ117によって循環するように供給される低温側流体は、第1の逆止弁120を介して第1の流量制御用三方弁103の一方の流入口に供給される。
また、第2の流量センサ119の温度制御用流体の流れに沿った下流側には、流入側の配管との間に並列的に介在されたオリフィス121が設けられている。オリフィス121は、第1の流量制御用三方弁103の低温側を遮断したときに、温度制御用流体の合計循環量を保持するための回路を構成しており、圧力調整のための絞りとして機能する。また、第1の逆止弁120の下流側には、メンテナンス時にエアーパージして温度制御用流体を共通タンク111に回収するための回路を構成する第2の逆止弁120及び第1の遮断弁123、更には減圧弁124が接続されている。
低温側流体供給部101の蒸発器113の一次側には、当該蒸発器113の一次側を冷却する冷凍部130が配置されている。冷凍部130は、冷媒(例えば、R410等)が循環する気化圧縮型の冷凍サイクルを構成している。冷凍部130は、冷媒のガスを電動式圧縮機131により圧縮して高圧ガスとして凝縮器132の二次側へ送る。電動式圧縮機131の吸入側には、第1の圧力センサ136及び第7の温度センサ137が設けられている。電動式圧縮機131は、インバータ回路140で制御される。また、電動式圧縮機131の吸入側には、アキュムレーター141が接続されている。アキュムレーター141は、流入してくる冷媒ガスと液冷媒を分離して、電動式圧縮機131に液冷媒が吸入されることを防止している。また、電動式圧縮機131の流出側には、第8の温度センサ138が配置されている。さらに、蒸発器113の一次側の上流部と凝縮器132の二次側の上流部との間は、電磁弁139を介してバイパス管路により接続されている。凝縮器132では、高圧ガスを凝縮して減圧機構の膨張弁133を経由して減圧させてから電磁弁134を介して蒸発器113の一次側へ送り、当該蒸発器113の二次側を冷却する。蒸発器113では、減圧された低圧ガスを蒸発させて電動式圧縮機131の吸入側に吸い込ませることで再び圧縮を繰り返す回路構成の一次温度調整回路となっている。蒸発器113の一次側には、第2の電磁弁135が並列的に接続されている。
また、低温側流体供給部101の凝縮器132の一次側には、当該凝縮器132の一次側を冷却する冷却部150が配置されている。冷却部150には、流入側及び流出側にそれぞれ配置された開閉弁151,152を介して冷却水が導入される。冷却部150に導入された冷却水は、低温側流体供給部101の凝縮器132の一次側に供給され、凝縮器132の二次側を冷却した後、出口側の管に設けられた制水弁(WPR)152を経由して戻される。冷却部150は、圧力スイッチ154のオン状態で凝縮器132の吐出側に接続された圧力計155により検出された圧力に応じて制水弁(WPR)152の開閉が制御され、配管内を流れる冷却水の流量が制御されるようになっている。
また、冷却部150は、後述するように、高温側流体供給部102の熱交換器163を冷却する冷却部と兼用されている。
なお、図示の実施の形態では、水冷方式の冷却部150により凝縮器132を冷却する場合について説明したが、冷却部150としては、冷却ファンを用いて冷風で凝縮器132を冷却するように構成しても良い。
一方、高温側流体供給部102は、図5に示すように、第2の流量制御用三方弁106によって所要の分配比で高温側流体供給部102に分配された温度制御用流体が第2の開閉弁161及び三方弁162を介して供給される熱交換器(Heat exchanger)163を備えている。第2の流量制御用三方弁106によって高温側流体供給部101に分配された温度制御用流体は、熱交換器163の二次側に供給される。開閉弁161と熱交換器163との間には、高温側流体供給部102に分配された温度制御用流体の温度を検出する第7の温度センサ164が設けられている。
高温側流体供給部102の熱交換器163の温度制御用流体の流れに沿った下流側には、第8の温度センサ165を介して温度制御用流体を加熱する第2の加熱器166が設けられている。高温側流体供給部102の熱交換器163では、第2の流量制御用三方弁106によって所要の分配比で高温側流体供給部102側に分配された温度制御用流体の温度を、本来の設定温度(例えば、+80℃)より低い温度(例えば、+70℃程度)に調整する。第2の加熱器166としては、例えば、電気ヒータ等の加熱手段により温度制御用流体を所要の高温側流体の温度に加熱するものが用いられる。第2の加熱器166の温度制御用流体の流れに沿った下流側には、当該第2の加熱器166によって所要の温度(例えば、+80℃)に加熱された高温側流体を矢印方向に沿って循環させるための第2のポンプ167が配置されている。また、第2のポンプ167の高温側流体の流れに沿った下流側には、当該高温側流体の温度を検出する第9の温度センサ168と当該高温側流体の流量を検出する第3の流量センサ169が配置されている。
第2のポンプ167は、図示しない制御装置によって第3の流量センサ169で検出された高温側流体の流量に基づいてインバータ回路174により高温側流体の吸引量を制御する。これにより、共通タンク111内では、温度制御用流体が略一定量に保たれる。
また、第3の流量センサ169の高温側流体の流れに沿った下流側には、流入側の配管との間に並列的に介在されたオリフィス171が設けられている。オリフィス171は、上述したオリフィス121と同様に、第1の流量制御用三方弁103の高温側を遮断したときに、温度制御用流体の合計循環量を保持するための回路を構成しており、圧力調整のための絞りとして機能する。また、第3の逆止弁170の下流側には、メンテナンス時にエアーパージして温度制御用流体を共通タンク111に回収するための回路を構成する第4の逆止弁172及び第2の遮断弁173、更には減圧弁124が接続されている。
高温側流体供給部102の熱交換器163の一次側には、当該熱交換器163の一次側を冷却する上述した冷却部150が制御弁156を介して接続されている。
三方弁162は、第8の温度センサ164で計測された温度制御用流体の温度に応じて熱交換器163に供給する温度制御用流体の流量と、熱交換器163をバイパスして第2の加熱器166に直接供給する温度制御用流体の流量とを制御する。
このように、本実施の形態に係るチラー装置100では、低温側流体供給部101から供給される低温側流体と、高温側流体供給部102から供給される高温側流体が第1の流量制御用三方弁103によって所要の混合比で混合されて、温度制御用流路105に供給される。また、温度制御用流路105に供給された温度制御用流体は、第2の流量制御用三方弁106によって所要の分配比で低温側流体供給部101と高温側流体供給部102とに分配され、これら低温側流体供給部101及び高温側流体供給部102へと循環される。
<流量制御用三方弁の構成>
上述したチラー装置100は、混合手段及び分配手段として第1及び第2の流量制御用三方弁を備えている。第1及び第2の流量制御用三方弁は、流入口と流出口の関係が逆の関係になる以外、基本的に同様に構成されている。ここでは、分配手段としての第2の流量制御用三方弁106として用いられる三方弁型モータバルブについて代表して説明する。
三方弁型モータバルブ1は、回転型3方向弁として構成されている。三方弁型モータバルブ1は、図6に示すように、大別して、下部に配置されたバルブ部2と、上部に配置されたアクチュエータ部3と、バルブ部2とアクチュエータ部3の間に配置されたシール部4及びカップリング部5とから構成されている。
バルブ部2は、図7乃至図9に示すように、SUS等の金属により略直方体状に形成されたバルブ本体6を備えている。バルブ本体6には、図8に示すように、その一方の側面(図示例では、左側面)に第1の流体としての低温側流体供給部101へ分配される流体が流出する第1の流出口7と、円柱形状の空所からなる弁座8に連通した断面矩形状の第1の弁口9がそれぞれ開口されている。バルブ本体6の左側面には、低温側流体供給部101へ分配される流体を流出させる図示しない配管を接続するための第1のフランジ部材10が4本の六角穴付きボルト11により取り付けられている。第1のフランジ部材10は、バルブ本体6と同様にSUS等の金属により形成される。第1のフランジ部材10は、バルブ本体6の側面形状と同一の側面矩形状に形成されたフランジ部12と、フランジ部12の内側面に薄肉の円筒形状に突設された挿入部13と、フランジ部12の外側面に厚肉の略円筒形状に突設され、図示しない配管が接続される配管接続部14とを有している。配管接続部14の内周は、例えば、その口径が直径約21mmのテーパー付き雌ネジであるRc1/2に設定されている。バルブ本体6の第1の流出口7の外側内周端には、第1のフランジ部材10のフランジ部12との間にOリング15を装着するための面取り16が施されている。
バルブ本体6には、その他方の側面(図示例では、右側面)に第2の流体としての高温側流体供給部102へ分配される流体が流出する第2の流出口17と、円柱形状の空所からなる弁座8に連通した断面矩形状の第2の弁口18がそれぞれ開口されている。バルブ本体6の右側面には、高温側流体供給部102へ分配される流体を流出させる図示しない配管を接続するための第2のフランジ部材19が4本の六角穴付きボルト20により取り付けられている。第2のフランジ部材19は、第1のフランジ部材10と同様にSUS等の金属により形成される。第2のフランジ部材19は、バルブ本体6の側面形状と同一の側面矩形状に形成されたフランジ部21と、フランジ部21の内側面に薄肉の円筒形状に突設された挿入部22と、フランジ部21の外側面に厚肉の略円筒形状に突設され、図示しない配管が接続される配管接続部23とを有している。配管接続部23の内周は、例えば、その口径が直径約21mmのテーパー付き雌ネジであるRc1/2に設定されている。バルブ本体6の第2の流出口17の外側内周端には、第2のフランジ部材19のフランジ部21との間にOリング24を装着するための面取り25が施されている。
また、バルブ本体6には、その下端面に低温側流体供給部101へ分配される流体と高温側流体供給部102へ分配される流体とに分割すべき温度制御用流体が流入する流入口26が開口されている。バルブ本体6の下端面には、温度制御用流体を流入させる図示しない配管を接続するための第3のフランジ部材27が4本の六角穴付きボルト28により取り付けられている。第3のフランジ部材27は、第1及び第2のフランジ部材10,19と同様にSUS等の金属により形成される。第3のフランジ部材27は、バルブ本体6の下端面形状より小さい平面矩形状に形成されたフランジ部29と、フランジ部29の上端面に薄肉の円筒形状に突設された挿入部30と、フランジ部29の下端面に厚肉の略円筒形状に突設され、図示しない配管が接続される配管接続部31とを有している。配管接続部31の内周は、例えば、その口径が直径約21mmのテーパー付き雌ネジであるRc1/2に設定されている。バルブ本体6の流入口26の下端内周端には、第3のフランジ部材27のフランジ部29との間にOリング32を装着するための面取り33が施されている。
バルブ本体6の中央には、断面矩形状の第1の弁口9と同じく断面矩形状の第2の弁口18が形成された弁座8を備えている。弁座8は、後述する弁体の外形状に対応した円柱形状に形成された空所からなる。円柱形状に形成された弁座8は、バルブ本体6の上端面に貫通した状態で設けられる。バルブ本体6に設けられる第1の弁口9及び第2の弁口18は、図10に示すように、円柱形状に形成された弁座8の中心軸(回転軸)Cに対して軸対称に配置されている。更に説明すると、第1の弁口9及び第2の弁口18は、円柱形状に形成された弁座8に対して直交するように配置されており、第1の弁口9の一方の端縁は、中心軸Cを介して第2の弁口18の他方の端縁と対向する位置(180度異なる位置)に開口されている。また、第1の弁口9の他方の端縁は、中心軸Cを介して第2の弁口18の一方の端縁と対向する位置(180度異なる位置)に開口されている。
また、第1の弁口9及び第2の弁口18は、図9に示すように、断面正方形状等の断面矩形状に形成された開口部からなる。第1の弁口9及び第2の弁口18は、その一辺の長さが第1の流出口7及び第2の流出口17の直径より小さく設定されており、当該第1の流出口7及び第2の流出口17に内接する断面矩形状に形成されている。
弁体の一例としての弁軸34は、図11に示すように、SUS等の金属により外形が略円柱形状に形成されている。弁軸34は、大別して、弁体として機能する弁体部35と、当該弁体部35の上下にそれぞれ設けられて弁軸34を回転自在に支持する上下の軸支部36,37と、上軸支部36の上部に設けられたシール部38と、シール部38の上部にテーパー部39を介して設けられたカップリング部40とを一体的に備えている。
上下の軸支部36,37は、弁体部35より外径が小さく同一の直径を有するように設定された円筒形状にそれぞれ形成されている。下軸支部37の軸方向に沿った長さは、上軸支部36より若干長く設定されている。下軸支部37は、図8に示すように、バルブ本体6に設けられた弁座8の下端部にベアリング41を介して回転自在に支持されている。弁座8の下部には、ベアリング41を支持する環状の支持部42が内周へ向けて突出するよう設けられている。ベアリング41、支持部42及び第3のフランジ部材27の挿入部30は、同一の内径に設定されており、弁体部35の内部を通過した温度制御用流体が抵抗を殆ど生じることなく第3のフランジ部材27の接続部31へと流出するよう構成されている。一方、上軸支部36には、スラストワッシャー43が装着されており、弁軸34が後述するシール筐体53に押圧されることで発生する負荷を低減させている。
また、弁体部35は、図10及び図11に示すように、第1及び第2の弁口9,18の開口高H1(図8参照)より高さが低い開口高H2を有する略半円筒形状の開口部44が設けられた円筒形状に形成されている。弁体部35の開口部44が設けられた弁動作部45は、予め定められた中心角α(例えば、約190度)を有する半円筒形状(円筒形状の部分のうち、開口部44を除いた略半円筒形状)に形成されている。弁動作部45は、開口部44の上下に位置する弁体部35を含めて第1の弁口9を閉状態から開状態に切り替えると同時に、第2の弁口18を逆方向の開状態から閉状態に切り替えるよう弁座8内に且つ弁座8の内周面に接触しつつ回転自在に配置されている。弁動作部45の上下に配置された上下の弁軸部46,47は、図11に示すように、弁動作部45と同一の外径を有する円筒形状に形成されており、弁座8の内周面に金属同士の齧りを防止するため微小な間隙を介して非接触状態となるよう回転自在に配置されている。弁動作部45及び上下の弁軸部46,47、更にはシール部38にわたる内部には、上端部が小径となる円柱形状の空所48が下端部に向けて貫通した状態で設けられている。
また、弁動作部45は、周方向(回転方向)に沿った両端面45a,45bがその中心軸Cと交差する(直交する)方向に沿った断面形状が曲面形状に形成されている。更に説明すると、弁動作部45は、図10に示すように、周方向に沿った両端部45a,45bの回転軸Cと交差する断面形状が開口部44に向けて凸形状を成す円弧形状に形成されている。両端部45a,45bの曲率半径は、例えば、弁動作部45の厚さTの1/2に設定される。その結果、両端部45a,45bの断面形状は、半円形状となる。
弁動作部45は、周方向に沿った両端部45a,45bの回転軸Cと交差する断面形状が円弧形状に限定されるものではなく、周方向(回転方向)に沿った両端面45a,45bが曲面形状に形成されていれば良い。弁動作部45としては、図10(b)に示すように、周方向に沿った両端部45a,45bの回転軸Cと交差する断面形状が外周面側に位置する第1の曲線部50と、内周面側に位置して第1の曲線部50より曲率半径が小さい第2の曲線部51を滑らかに接続した曲線状に形成することも可能である。
弁動作部45の周方向に沿った両端部45a,45bは、図10に示すように、弁軸34が回転駆動されて第1及び第2の弁口9,18を開閉する際に、低温側流体及び高温側流体の流れの中において、第1及び第2の弁口9,18の周方向に沿った端部から突出する又は退避するように移動(回転)することで第1及び第2の弁口9,18を開状態から閉状態あるいは閉状態から開状態へと移行させる。このとき、弁動作部45の周方向に沿った両端部45a,45bは、弁軸34の回転角度に対する第1及び第2の弁口9,18の開口面積をリニア(直線状)に変化させるため、断面形状が曲面形状に形成されている。
更に説明すると、図15に示すように、弁動作部45の周方向に沿った両端部45a,45bを半径方向に沿った平面状に形成した場合には、弁軸34の開度が50%を超えると、弁動作部45の内周端が外周端よりも第1及び第2の弁口9,18の開口部幅を減少させる方向に突出し、弁軸34の回転角度に対する第1及び第2の弁口9,18の開口面積をリニア(直線状)に変化させることが、曲面状に形成した場合に比較して困難となるためである。ただし、本発明では、弁動作部45の周方向に沿った両端部45a,45bを半径方向に沿った平面状に形成した場合を排除するものではない。
これに対して、弁動作部45の周方向に沿った両端部45a,45bを断面形状が曲面形状に形成した場合には、図12(b)に示すように、弁軸34の開度が50%を超えても、弁軸34の回転角度に対する第1及び第2の弁口9,18の開口面積をリニア(直線状)に変化させることが可能となる。
そのため、弁動作部45の周方向に沿った両端部45a,45bは、第1及び第2の弁口9,18から弁室8内に流出する流体の流れに対して突出した翼体のような作用を生じるものと想定される。したがって、流体中に突出した翼体のような作用を生じる弁動作部45の周方向に沿った両端部45a,45bは、流体の流れを制限あるいは開放して流体の流量を制御する上で重要な役割を果たしている。流体中に突出した弁動作部45の周方向に沿った両端部45a,45bの周囲の流体の流れによっては、第1及び第2の弁口9,18の開口面積を弁軸34の弁動作部45によってリニア(直線状)に変化させた場合であっても、弁室8内に流出して混合される低温側及び高温側流体の流量がリニア(直線状)に変化するとは限らない。
本発明者らの種々の研究により、弁室8内で分割される低温側及び高温側流体の流量をリニア(直線状)に制御する上で、弁動作部45の周方向に沿った両端部45a,45bの断面形状が重要な役割を果たしていることが判明した。そして、本発明者らは、弁動作部45の周方向に沿った両端部45a,45bの断面形状を曲面形状に形成することにより、低温側及び高温側流体の流量をリニア(直線状)に制御することができることを見出した。
シール部4は、図8に示すように、弁軸34を液密状態に密封するものである。シール部4は、SUS等の金属によって弁軸34を挿通する挿通孔52を有する円筒形状に形成されたシール筐体53を有している。シール筐体53は、バルブ本体6の上端面に設けられた円柱形状の凹部54にシール剤を塗布した状態で挿入固定されるか、外周に設けられた図示しない雄ネジ部により凹部54に螺着される等の手段によりバルブ本体6に密封された状態で装着される。シール筐体53の内周面には、弁軸34を密封するOリング等からなる2つの環状のシール部材55,56が上下に配置されている。シール部材55,56としては、例えば、耐熱性、耐油性、耐候性に優れた水素化されたアクリロニトリル・ブタジエンゴム(H−NBR)製のOリングが用いられる。シール筐体53は、バルブ本体6の凹部54に平行ピン57により位置を合わせて装着されている。
カップリング部5は、シール部4が内蔵されたバルブ本体6とアクチュエータ部3との間に配置されている。カップリング部5は、弁軸34と当該弁軸34を一体に回転させる回転軸58とを連結するためのものである。カップリング部5は、シール部4とアクチュエータ部3の間に配置されたスペーサ部材59と、スペーサ部材59の上部に固定されたアダプタプレート60と、スペーサ部材59及びアダプタプレート60の内部に貫通状態で形成された円柱形状の空間61に収容され、弁軸34と回転軸58とを連結するカップリング部材62とから構成されている。スペーサ部材59は、SUS等の金属によりバルブ本体6と略同一の平面形状を有する比較的高さが低い角筒状に形成されている。スペーサ部材59は、ネジ止め等の手段によってバルブ本体6及びアダプタプレート60の双方に固定される。また、アダプタプレート60は、図2(c)に示すように、SUS等の金属により平面多角形の板状に形成されている。アダプタプレート60は、六角孔付きボルト63によりアクチュエータ部3の基盤64に固定した状態で取り付けられる。
カップリング部材62は、図8に示すように、金属や耐熱性を有する合成樹脂等により円筒形状に形成されたものである。弁軸34の上端には、水平方向に沿って貫通するように凹溝65が設けられている。そして、弁軸34は、カップリング部材62に貫通するように設けられた連結ピン66により凹溝65を介してカップリング部材62に連結固定されている。一方、回転軸58の下端部は、カップリング部材62に貫通するように設けられた連結ピン67によりカップリング部材62に連結固定されている。スペーサ部材59は、シール部材55,56から液体が漏洩した際、挿通孔52を通じて漏洩した液体を検知するための開口部68を側面に有している。開口部68は、例えば、その口径が直径約8mmのテーパー付き雌ネジであるRc1/16に設定されている。
アクチュエータ部3は、図7に示すように、平面矩形状に形成された基盤64を備えている。基盤64の上部には、ステッピングモータやエンコーダ等からなる駆動手段を内蔵した直方体形状の箱体として構成されたケーシング70がビス71止めにより装着されている。アクチュエータ部3の駆動手段は、制御信号に基いて回転軸58を所望の方向に所定の精度で回転可能なものであれば良く、その構成は限定されない。駆動手段は、ステッピングモータ及び当該ステッピングモータの回転駆動力をギア等の駆動力伝達手段を介して回転軸58に伝達する駆動力伝達機構、並びに回転軸58の回転角度を検出するエンコーダ等の角度センサにより構成される。
なお、図7中、符号72はステッピングモータ側ケーブルを、73は角度センサ側ケーブルをそれぞれ示している。これらステッピングモータ側ケーブル72及び角度センサ側ケーブル73は、三方弁型モータバルブ1を制御する図示しない制御装置にそれぞれ接続される。
<チラー装置の動作>
チラー装置では、次のようにして温度制御対象の温度が制御される。
本実施の形態に係るチラー装置100においては、例えば、図4に示すように、温度制御部104の温度が制御される。チラー装置100では、図5に示すように、低温側流体供給部101から所要の温度(例えば、−20℃)に調整された低温側流体が供給される。また、高温側流体供給部102から所要の温度(例えば、+100℃)に調整された高温側流体が供給される。
低温側流体供給部101から供給される低温側流体と、高温側流体供給部102から供給される高温側流体は、第1の流量制御用三方弁103によって所要の混合比で混合され、所要の温度の温度制御用流体として温度制御部104に供給される。
温度制御部104の温度が図4に示すように+20℃に設定されている場合には、温度制御用流体の温度が+20℃となるように、低温側流体供給部101から供給される低温側流体と、高温側流体供給部102から供給される高温側流体とが第1の流量制御用三方弁103によって混合される。
このとき、低温側流体供給部101から供給される低温側流体と、高温側流体供給部102から供給される高温側流体は、図17に示すように、第1の流量制御用三方弁103によって混合比が制御される。すなわち、温度制御部104の温度が所要の設定温度であるTspである場合には、図1に示すように、温度制御部104の流入側の温度が第1の温度センサ108によって検出されるとともに、温度制御部104の流出側の温度が第3の温度センサ110によって検出される。
制御装置は、温度制御部104の流入側の温度と温度制御部104の流出側の温度との偏差ΔTを所要の数(例えば、80)に分割し、温度制御部104の任意の点としての中間点(中央)の温度が所要の設定温度であるTspとなるように、低温側流体供給部101から供給される低温側流体と、高温側流体供給部102から供給される高温側流体との混合比を制御する。
また、チラー装置100は、図5に示すように、温度制御部104を流れた温度制御用流体を第2の流量制御用三方弁106によって低温側流体供給部101と高温側流体供給部102とに分割する。
この第2の流量制御用三方弁106における低温側流体供給部101と高温側流体供給部102との分割比は、基本的に、第1の流量制御用三方弁103における低温側流体と高温側流体との混合比と等しい値に設定される。ただし、第1の流量制御用三方弁103によって所要の混合比で混合された温度制御用流体は、温度制御部104の温度制御用流路105を流れて第2の流量制御用三方弁106に到達するため、当該第1の流量制御用三方弁103から第2の流量制御用三方弁106に温度制御用流体が到達するまでに要する時間だけ遅延して、第2の流量制御用三方弁106における分割比が制御される。
このように、第2の流量制御用三方弁106によって低温側流体供給部101と高温側流体供給部102とに分割される温度制御用流体は、同一の温度である。この温度制御用流体の温度は、図17に示すように、Tsp+X/80×ΔTとなる。
そのため、低温側流体供給部101は、Tsp+X/80×ΔTなる温度の温度制御用流体を所要の温度(−20℃)まで冷却して、第1の流量制御用三方弁103に供給する。また、高温側流体供給部102は、Tsp+X/80×ΔTなる温度の温度制御用流体を所要の温度(+100℃)まで加熱して、第1の流量制御用三方弁103に供給する。
同様に、温度制御部104の温度が図4に示すように+30℃、+40℃、+80℃に設定された場合にも、温度制御用流体の温度がそれぞれ+30℃、+40℃、+80℃となるように、低温側流体供給部101から供給される低温側流体と、高温側流体供給部102から供給される高温側流体とが第1の流量制御用三方弁103によって混合比が調整された状態で混合される。なお、プラズマ処理装置200では、エッチング処理に伴うプラズマの発生により温度制御対象Wである半導体ウエハ(熱負荷)の温度が図17に示すように上昇するため、チラー装置100は、図4及び図16に示すように、目標温度Tspに対して流入側の温度TinがTin=Tsp−{(80−X)/80}×ΔTなる温度となるように温度制御用流体の温度を制御する。
このように、上述したチラー装置100によれば、3方向スイッチング弁として従来の中間開度が存在しない切替弁等を使用した場合に比較して、低温側流体と高温側流体の分配比を高い精度で制御することができ、温度制御手段の制御温度を複数段階にわたり制御することが可能となる。
しかも、チラー装置100は、低温側流体供給部101及び高温側流体供給部102の供給能力にもよるが、第1の流量制御用三方弁103に供給する低温側流体及び高温側流体の混合比及び第2の流量制御用三方弁106によって分配する低温側流体及び高温側流体の分配比を制御するのみで温度制御用流体の温度を制御することができるため、目標温度に達するまでの遷移時間も大幅に短縮することが可能となる。
1…三方弁型モータバルブ
2…バルブ部
3…アクチュエータ部
4…シール部
5…カップリング部
6…バルブ本体
7…第1の流入口
8…弁座
9…第1の弁口
10…第1のフランジ部材
11…六角穴付きボルト
12…フランジ部
13…挿入部
14…配管接続部
15…Oリング
16…面取り
17…第2の流入口
18…第2の弁口
19…第2のフランジ部材
20…六角穴付きボルト
21…フランジ部
22…挿入部
23…配管接続部
34…弁軸
35…弁体部
45…弁動作部
45a,45b…両端部
100…チラー装置
101…低温側流体供給部
102…高温側流体供給部
103…混合手段(流量制御用三方弁)
106…流量制御用三方弁

Claims (3)

  1. 混合比が調整された低温側流体及び高温側流体からなる温度制御用流体が流れる温度制御用流路を有する温度制御手段と、
    低温側の予め定められた第1の温度に調整された前記低温側流体を供給する第1の供給手段と、
    高温側の予め定められた第2の温度に調整された前記高温側流体を供給する第2の供給手段と、
    前記第1の供給手段と前記第2の供給手段に接続され、前記第1の供給手段から供給される前記低温側流体と前記第2の供給手段から供給される前記高温側流体とを混合して前記温度制御用流路に供給する混合手段と、
    前記温度制御用流路を流通した温度制御用流体を前記第1の供給手段と前記第2の供給手段に流量を制御しつつ分配する流量制御用三方弁と、
    を備え、
    前記流量制御用三方弁は、
    前記温度制御用流路を流通した温度制御用流体が流入する流入口と前記温度制御用流体のうち前記第1の供給手段に分配する前記温度制御用流体が流出する断面矩形状の第1の弁口と前記温度制御用流体のうち前記第2の供給手段に分配する前記温度制御用流体が流出する断面矩形状の第2の弁口が形成された円柱形状の空所からなる弁座を有する弁本体と、
    前記第1の弁口を閉状態から開状態に切り替えると同時に前記第2の弁口を開状態から閉状態に切り替えるよう前記弁本体の弁座内に回転自在に配置され、予め定められた中心角を有する半円筒形状に形成され且つ周方向に沿った両端面が曲面形状又は平面形状に形成された弁体と、
    前記弁体を回転駆動する駆動手段と、
    を有することを特徴とする温度制御装置。
  2. 前記流量制御用三方弁は、前記混合手段における前記低温側流体と前記高温側流体との混合比に応じて前記温度制御用流路を前記第1の供給手段と前記第2の供給手段に分配することを特徴とする請求項1に記載の温度制御装置。
  3. 前記温度制御手段は、前記温度制御用流路の流入部と流出部の温度を検出する第1及び第2の温度検出手段を備え、
    前記混合手段は、前記第1及び第2の温度検出手段の検出結果に基づいて、前記温度制御用流路の流入部と流出部間の任意の点の温度が目標温度となるように、前記低温側流体と前記高温側流体との混合比を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の温度制御装置。
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