JP2022174577A - 流量制御弁及び温度制御装置 - Google Patents

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茂彦 小野
Shigehiko Ono
亮二 市山
Ryoji Ichiyama
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Abstract

【課題】流量制御用の弁本体部と当該弁本体部を駆動する駆動部を90度交差する方向に配置した場合に比べて、占有面積を減少させることが可能な流量制御弁及びこれを用いた温度制御装置を提供する。【解決手段】平面形状が相対的に長い長手方向に沿った長辺6aと相対的に短い短手方向に沿った短辺6bを有する矩形状に形成された流量制御用の弁本体部2と、平面形状が相対的に長い長手方向に沿った長辺と相対的に短い短手方向に沿った短辺を有する矩形状に形成され、前記弁本体部の矩形状の面と交差する方向に沿った一端側に前記弁本体部と前記長辺が同一方向を向くよう配置されて前記弁本体部を駆動する駆動部3と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、流量制御弁及び温度制御装置に関する。
従来、流量制御弁に関する技術として、本出願人は、特許文献1等に開示されたものを既に提案している。
特許文献1は、第1の流体が流入する断面矩形状の第1の弁口と第2の流体が流入する断面矩形状の第2の弁口が形成された円柱形状の空所からなる弁座を有する弁本体と、前記第1の弁口を閉状態から開状態に切り替えると同時に前記第2の弁口を開状態から閉状態に切り替えるよう前記弁本体の弁座内に回転自在に配置され、予め定められた中心角を有する半円筒形状に形成され且つ周方向に沿った両端面が曲面形状に形成された弁体と、前記弁体を回転駆動する駆動手段と、を備えるように構成したものである。そして、特許文献1では、弁本体と当該弁本体に配置される弁体を駆動する駆動手段が、当該駆動手段に接続されるケーブルの配置上の理由から、互いに90度交差する方向に配置されている。
特許第6104443号公報
本発明は、流量制御用の弁本体部と当該弁本体部を駆動する駆動部を90度交差する方向に配置した場合に比べて、占有面積を減少させることが可能な流量制御用三方弁及び温度制御装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載された発明は、平面形状が相対的に長い長手方向に沿った長辺と相対的に短い短手方向に沿った短辺を有する矩形状に形成された流量制御用の弁本体部と、
平面形状が相対的に長い長手方向に沿った長辺と相対的に短い短手方向に沿った短辺を有する矩形状に形成され、前記弁本体部の矩形状の面と交差する方向に沿った一端側に前記弁本体部と前記長辺が同一方向を向くよう配置されて前記弁本体部を駆動する駆動部と、
を備える流量制御弁である。
請求項2に記載された発明は、前記弁本体部は、その平面矩形状の面積が前記駆動部より小さい請求項1に記載の流量制御弁である。
請求項3に記載された発明は、前記弁本体部と前記駆動部は、両者の前記短手方向に沿った短辺の中心が一致するよう配置される請求項2に記載の流量制御弁である。
請求項4に記載された発明は、前記弁本体部は、前記駆動部の平面形状の内部に略収まるよう配置される請求項1乃至3のいずれかに記載の流量制御弁である。
請求項5に記載された発明は、前記弁本体部と前記駆動部の間には、アダプター部が配置され、
前記アダプター部は、前記弁本体部の前記短手方向に沿った外側であって、前記駆動部の前記短手方向に沿った短辺の両端部に固定される請求項1に記載の流量制御弁である。
請求項6に記載された発明は、前記駆動部は、前記流量制御弁を駆動する駆動ケーブルが接続される接続端子を備え、
前記接続端子は、前記駆動部の長手方向に沿った一側面又は上端面に設けられる請求項1乃至5のいずれかに記載の流量制御弁である。
請求項7に記載された発明は、前記駆動部の長手方向は、前記弁本体部に接続されて流体を流通させる配管の接続方向と同一である請求項1乃至請求項6に記載の流量制御弁である。
請求項8に記載された発明は、流体が流通する断面矩形状の第1の弁口と前記流体が流通する断面矩形状の第2の弁口が設けられた円柱形状の空所からなる弁座、及び前記第1及び第2の弁口から前記流体を外部へそれぞれ流通させる第1及び第2の流通口を有する弁本体部と、
前記弁本体部に装着されて前記第1及び第2の弁口をそれぞれ形成する第1及び第2の弁口形成部材と、
前記弁本体部の弁座内に回転自在に配置され、前記第1の弁口を閉状態から開状態に切り替えると同時に前記第2の弁口を開状態から閉状態に切り替える開口部が形成された円筒形状の弁体と、
前記弁体と前記弁座の間隙から漏れた前記流体の圧力を前記第1及び第2の弁口形成部材に作用させ、前記弁体が前記第1及び第2の弁口を開閉する際に前記弁体の位置が変動するのを抑制する圧力作用部と、
前記弁体を回転駆動する駆動部と、
を備え、
前記圧力作用部は、前記弁本体に装着されて前記第1及び第2の流通口を形成する部材であって、金属製のバネ部材により開く方向に付勢された断面略U字形状の合成樹脂からなる封止手段により長手方向に沿った両端部がそれぞれ封止された第1及び第2の流路形成部材を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の流量制御弁である。
請求項9に記載された発明は、前記弁体の前記駆動部側の端部を前記弁本体部に対して回転可能に封止する手段であって、金属製のバネ部材により開く方向に付勢された断面略U字形状の合成樹脂からなる封止手段を備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の流量制御弁である。
請求項10に記載された発明は、混合比が調整された低温側流体及び高温側流体からなる温度制御用流体が流れる温度制御用流路を有する温度制御手段と、
低温側の予め定められた第1の温度に調整された前記低温側流体を供給する第1の供給手段と、
高温側の予め定められた第2の温度に調整された前記高温側流体を供給する第2の供給手段と、
前記第1の供給手段と前記第2の供給手段に接続され、前記第1の供給手段から供給される前記低温側流体と前記第2の供給手段から供給される前記高温側流体とを混合して前記温度制御用流路に供給する混合手段と、
前記温度制御用流路を流通した温度制御用流体を前記第1の供給手段と前記第2の供給手段に流量を制御しつつ分配する流量制御弁と、
を備え、
前記流量制御弁として請求項1乃至9のいずれかに記載の流量制御弁を用いたことを特徴とする温度制御装置である。
請求項11に記載された発明は、混合比が調整された低温側流体及び高温側流体からなる温度制御用流体が流れる温度制御用流路を有する温度制御手段と、
低温側の予め定められた第1の温度に調整された前記低温側流体を供給する第1の供給手段と、
高温側の予め定められた第2の温度に調整された前記高温側流体を供給する第2の供給手段と、
前記第1の供給手段と前記第2の供給手段に接続され、前記第1の供給手段から供給される前記低温側流体と前記第2の供給手段から供給される前記高温側流体とを混合比を調整して前記温度制御用流路に流す流量制御弁と、
を備え、
前記流量制御弁として請求項1乃至9のいずれかに記載の流量制御弁を用いたことを特徴とする温度制御装置である。
本発明によれば、流量制御用の弁本体部と当該弁本体部を駆動する駆動部を90度交差する方向に配置した場合に比べて、占有面積を減少させることが可能な流量制御弁及び温度制御装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る流量制御弁の一例としての三方弁型モータバルブを示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る流量制御弁の一例としての三方弁型モータバルブを示す正面図、同右側面図及びアクチュエータ部の底面図である。 本発明の実施の形態1に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブを示す図2(b)のA-A線断面図である。 本発明の実施の形態1に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブを示す図2(a)のB-B線断面図である。 本発明の実施の形態1に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブを示す要部の断面斜視図である。 バルブシートを示す構成図である。 バルブシートと弁軸との関係を示す構成図である。 オムニシールを示す構成図である。 オムニシールの装着状態を示す断面図である。 オムニシールの変形例を示す構成図である。 ウェーブワッシャーを示す構成図である。 調整リングを示す斜視構成図である。 弁軸の動作を示す構成図である。 弁軸を示す構成図である。 弁軸の動作を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係る流量制御弁の一例としての三方弁型モータバルブを示す断面構成図である。 従来の流量制御弁を示す外観斜視図である。 従来の流量制御弁を示す正面図及び底面図である。 本発明の実施の形態1に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブの動作を示す断面構成図である。 本発明の実施の形態2に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブを示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブを示す正面図及び底面図である。 本発明の実施の形態3に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブを示す断面構成図である。 本発明の実施の形態4に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブを示す断面構成図である。 本発明の実施例1に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブを適用した恒温維持装置(チラー装置)を示す概念図である。 本発明の実施例2に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブを適用した恒温維持装置(チラー装置)を示す概念図である。 本発明の実施例1に係る流量制御用三方弁の一例としての三方弁型モータバルブを複数ユニット化して使用した状態を示す構成図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1に係る流量制御弁の一例である流量制御用三方弁としての三方弁型モータバルブを示す外観斜視図、図2(a)(b)(c)は三方弁型モータバルブを示す正面図、同左側面図及び同底面図、図3は図2(b)のA-A線断面図、図4は図2(a)のB-B線断面図、図5は三方弁型モータバルブの要部を示す断面斜視図である。
三方弁型モータバルブ1は、回転型3方向弁として構成されている。三方弁型モータバルブ1は、図1に示すように、大別して、鉛直方向に沿った下部に配置された弁本体部の一例としてのバルブ本体部2と、鉛直方向に沿った上部に配置された駆動部の一例としてのアクチュエータ部3と、バルブ本体部2とアクチュエータ部3の間に配置されたシール部4及び連結部の一例としてのカップリング部5から構成されている。
なお、バルブ本体部2とアクチュエータ部3の配置において鉛直方向に沿った上部及び下部とあるのは、当該バルブ本体部2とアクチュエータ部3の配置の一例を示すものである。ただし、これに限定されるものではなく、バルブ本体部2を鉛直方向に沿った下部に、アクチュエータ部3を鉛直方向に沿った上部に配置したり、バルブ本体部2とアクチュエータ部3を水平方向に沿って配置するなど、その配置は特に限定されるものではなく、任意であることは勿論である。
バルブ本体部2は、図1に示すように、SUS等の金属により略直方体状に形成されたバルブ本体6を備えている。バルブ本体6は、その平面形状が相対的に長い長手方向に沿った長辺6aと相対的に短い短手方向に沿った短辺6bを有する矩形状に形成されている。バルブ本体6は、その長辺6aの長さであるL1が例えば74mm程度に、短辺6bの長さである幅W1が40mm程度に設定されている。なお、これらの値は一例であり、当該数値に限定されないことは勿論である。バルブ本体6には、図3及び図4に示すように、その一方の側面(図示例では、左側面)に流体が流出(流通)する流通口の一例としての第1の流出口7と、円柱形状の空所からなる弁座8に連通した弁口の一例である断面矩形状の第1の弁口9がそれぞれ設けられている。
本実施の形態1では、第1の流出口7及び第1の弁口9をバルブ本体6に直接設けるのではなく、第1の弁口9を形成する第1の弁口形成部材の一例である第1のバルブシート70と、第1の流出口7を形成する第1の流路形成部材15をバルブ本体6に装着することにより、第1の流出口7及び第1の弁口9を設けている。
第1のバルブシート70は、図6に示すように、バルブ本体6の外側に配置される円筒形状に形成された円筒部71と、バルブ本体6の内側へ向けて先端の外径が小さくなるよう先細り形状に形成されたテーパー部72を一体的に備えている。第1のバルブシート70のテーパー部72の内部には、矩形状(本実施の形態1では、正方形状)の断面を有する角柱形状の第1の弁口9が形成されている。また、第1のバルブシート70の円筒部71の内部には、後述するように、第1の流出口7を形成する第1の流路形成部材15の一端部が密封(封止)された状態で挿入されるよう構成されている。
第1のバルブシート70の材料としては、例えば、ポリイミド(PI)樹脂が用いられる。また、第1のバルブシート70の材料としては、例えば、所謂“スーパーエンジニアリングプラスチック”を用いることが可能である。スーパーエンジニアリングプラスチックは、通常のエンジニアリングプラスチックを上回る耐熱性や高温時の機械的強度を有するものである。スーパーエンジニアリングプラスチックとしては、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアミドイミド(PAI)、液晶ポリマー(LCP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、あるいはこれらの複合材料などが挙げられる。また、第1のバルブシート70の材料としては、例えば、エンズィンガージャパン株式会社製の切削加工用PEEK樹脂素材である「TECAPEEK」(登録商標)、特に10%PTFEを配合して摺動性に優れた「TECAPEEK TF 10 blue」(商品名)なども使用可能である。
バルブ本体6には、図4及び図5に示されるように、第1のバルブシート70の外形状に対応し当該バルブシート70と相似形状の凹所75が切削加工等により形成されている。凹所75は、第1のバルブシート70の円筒部71に対応した円筒部75aと、テーパー部72に対応したテーパー部75bとを備えている。バルブ本体6の円筒部75aは、第1のバルブシート70の円筒部71より長さが長く設定されている。バルブ本体6の円筒部75aは、後述するように、第1の圧力作用部94の一部を構成している。第1のバルブシート70は、バルブ本体6の凹所75に対して弁体としての弁軸34に接離する方向に移動可能に装着される。
第1のバルブシート70は、バルブ本体6の凹所75に装着された状態で、第1のバルブシート70の外周面とバルブ本体6の凹所75の内周面との間には、微小な間隙が形成されている。弁座8の内部に流入した流体は、第1のバルブシート70の外周の領域に微小な間隙を介して漏れて流入可能となっている。また、第1のバルブシート70の外周の領域へと漏れた流体は、当該第1のバルブシート70の円筒部71の外側に位置する空間からなる第1の圧力作用部94へと導入される。この第1の圧力作用部94は、流体の圧力を第1のバルブシート70の弁軸34と反対側の面70a(図6(a)参照)に作用させるものである。弁座8の内部に流入する流体は、第1の弁口9を介して流出する流体の他、後述するように、第2の弁口18を介して流出する流体である。第1の圧力作用部94は、第1の流出口7との間が第1の流路形成部材15によって密封された状態で区画されている。
弁座8の内部に配置された弁軸34に作用する流体の圧力は、弁軸34の開閉度による流体の流量に依存する。弁座8の内部に流入する流体は、第1の弁口9と第2の弁口18を介して弁座8と弁軸34の外周面との間に形成される微小な間隙にも流れ込む(漏れ入る)。したがって、第1のバルブシート70に対応した第1の圧力作用部94には、第1の弁口9から流出する流体以外に、弁座8と弁軸34の外周面との間に形成される微小な間隙に流れ込んだ第2の弁口18から流出する流体も流れ込む(漏れ入る)。
第1のバルブシート70のテーパー部72の先端には、図6(b)に示すように、バルブ本体6に形成された円柱形状の弁座8に対応した円柱形状の曲面の一部を成す平面円弧形状の間隙縮小部の一例としての凹部74が設けられている。凹部74の曲率半径Rは、弁座8の曲率半径又は弁軸34の曲率半径と略等しい値に設定される。バルブ本体6の弁座8は、当該弁座8の内部で回転する弁軸34の齧りを防止するため、弁軸34の外周面との間に僅かな間隙を形成している。第1のバルブシート70の凹部74は、図7に示すように、当該第1のバルブシート70をバルブ本体6に装着した状態でバルブ本体6の弁座8より弁軸34側に突出するように装着されるか、又は弁軸34の外周面に接触するように装着される。その結果、弁軸34と当該弁軸34と対向する部材としてのバルブ本体6の弁座8の内面との間隙Gは、第1のバルブシート70の凹部74が突出した分だけ弁座8の他の部分に比較して部分的に縮小された値となる。このように、第1のバルブシート70の凹部74と弁軸34との間隙G1は、弁軸34と弁座8の内面との間隙G2より狭い(小さい)所要の値(G1<G2)に設定されている。なお、第1のバルブシート70の凹部74と弁軸34との間隙G1は、バルブシート70の凹部74が弁軸34に接触した状態、つまり間隙無しの状態(間隙G1=0)であっても良い。
ただし、第1のバルブシート70の凹部74が弁軸34に接触する場合は、弁軸34を回転駆動する際に凹部74の接触抵抗によって弁軸34の駆動トルクが上昇する虞れがある。そのため、第1のバルブシート70の凹部74が弁軸34に接触する程度は、弁軸34の回転トルクを考慮して調整される。すなわち、弁軸34の駆動トルクが増加しないか、増加してもその増加量が小さく、弁軸34の回転に支障がない程度に調整される。
第1の流路形成部材15は、図4及び図5に示すように、SUS等の金属、あるいはポリイミド(PI)樹脂等の合成樹脂によって円筒形状に形成されている。第1の流路形成部材15は、第1のバルブシート70の位置変動にかかわらず、第1の弁口9に連通した第1の流出口7を内部に形成している。第1の流路形成部材15は、第1のバルブシート70側に位置する約1/2の部分が相対的に薄肉円筒形状の薄肉円筒部15aとして形成されている。また、第1の流路形成部材15は、第1のバルブシート70と反対側に位置する約1/2の部分が薄肉の円筒形状の部分に比べて厚肉な円筒形状の厚肉円筒部15bとして形成されている。第1の流路形成部材15の内面は、円筒形状に貫通している。第1の流路形成部材15の外周には、薄肉円筒部15aと厚肉円筒部15bの間に、半径方向外方へ向けて比較的厚肉に形成された環状のフランジ部15cが設けられている。フランジ部15cの外周端は、凹所75の内周面に移動可能に接触するよう配置されている。
第1のバルブシート70の円筒部71と第1の流路形成部材15の薄肉円筒部15aとの間は、図5に示すように、金属製のバネ部材により開く方向に付勢された断面略U字形状の合成樹脂からなる第1の封止手段の一例としてのオムニシール120によって密封(封止)されている。第1のバルブシート70の円筒部71における内周面には、図6(a)に示すように、バルブ本体6の外側に位置する端部にオムニシール120を収容する段差部73が設けられている。
オムニシール120は、図8に示すように、第1のバルブシート70の円筒部71における内周面に全周にわたり配置される環状(リング状)の部材である。オムニシール120は、断面略U字形状のステンレス等の金属からなるバネ部材121と、バネ部材121によって開く方向に付勢された断面略U字形状のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の合成樹脂からなるシール部材122から構成されている。バネ部材121は、ステンレス等の金属によって断面略U字形状に形成されている。バネ部材121は、長手方向に沿って一定の間隔でスリットや溝を設けたり肉厚を適宜設定することにより弾性率が調整されている。シール部材122は、図8及び図9に示すように、封止する第1のバルブシート70の円筒部71に設けられた段差部73と第1の流路形成部材15の薄肉円筒部15aとの間に位置するよう封止する方向に沿って配置される基端部122aと、基端部122aの両端から封止する2つの部材の周面に沿った同一方向(第1のバルブシート70の軸方向に沿った外側)へ向けて互いに対向するよう平行に配置された2つのリップ部122b,122cを備えている。2つのリップ部122b,122cの先端は、第1のバルブシート70の軸方向に沿った外側へ向けて開口されている。オムニシール120の開口部は、第1の圧力作用部94に向かって開口されており、当該第1の圧力作用部94の圧力を受ける。一方のリップ部122bの先端には、図8(b)に示すように、バネ部材121の肉厚に相当する厚さで内側へ突出し、バネ部材121の離脱を防止する突出部122dが設けられている。リップ部122b,122cの先端部122b’,122c’は、その外周面が中間から先端へ向けて半径方向外方へ向けて突出する円弧状に湾曲した湾曲形状に形成されている。リップ部122b,122cの先端部122b’,122c’は、第1のバルブシート70の内周面と第1の流路形成部材15の外周面に密着して密封度を高めている。
なお、第1のオムニシール120のバネ部材121は、断面略U字形状に形成されたものに限定されるものではなく、図10に示すように、帯状の金属を断面円形又は断面楕円形の螺旋状に形成したものであっても良い。
第1のオムニシール120は、流体の圧力が作用しないか又は流体の圧力が相対的に低いときは、バネ部材121の弾性復元力によって第1のバルブシート70と第1の流路形成部材15の間隙を密封する。一方、第1のオムニシール120は、流体の圧力が相対的に高いときは、バネ部材121の弾性復元力及び流体の圧力によって第1のバルブシート70と第1の流路形成部材15の間隙を密封する。したがって、バルブ本体6の内周面と第1のバルブシート70の外周面との間隙から第1の圧力作用部94に流体が流入した場合においても、当該流体は、第1のオムニシール120によって封止されて第1のバルブシート70と第1の流路形成部材15の間隙から第1の流路形成部材15の内部に流入することはない。
第1のオムニシール120は、金属製のバネ部材121と合成樹脂製のシール部材122の組み合わせからなる。金属製のバネ部材121は勿論のこと、シール部材122を構成する合成樹脂であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、耐熱性に優れており、極低温域において長時間の使用に耐えることが可能となっている。
第1のバルブシート70の円筒部71の端面70aは、図3及び図4に示すように、第1の圧力作用部94によって流体の圧力を受ける領域(受圧面)である。
本実施の形態1では、第1のバルブシート70の円筒部71の端面70aに第1のオムニシール120を装着するための段差部73が設けられている。そのため、第1のバルブシート70の円筒部71の端面70aは、段差部73が設けられている分だけ第1の圧力作用部94から流体の全圧力を受け難い構造となっている。
そこで、本実施の形態1では、図3及び図4に示すように、第1の圧力作用部94から流体の圧力を第1のバルブシート70の円筒部71の端面70aに効果的に作用させるよう、第1のバルブシート70の段差部73を含めて当該第1のバルブシート70の円筒部71の端面70aを覆うことによって閉塞する環状の第1の受圧プレート76が設けられている。つまり、受圧プレート76は、第1のバルブシート70の円筒部71の端面70aに接触するとともに、段差部73を閉塞するよう配置されている。第1の受圧プレート76は、第1のバルブシート70と同一の材料によって形成される。また、第1の受圧プレート76の半径方向に沿った外周端面とバルブ本体6の凹所75との間には、流体が第1の圧力作用部94に漏れ入ることが可能となるよう微小な間隙が設定されている。
一方、第1の流路形成部材15の他端部である厚肉円筒部15bの端部は、バルブ本体6の内周面との間が、金属製のバネ部材により開く方向に付勢された断面略U字形状の合成樹脂からなる第2の封止手段の一例としての第2のオムニシール130によって密封(封止)されている。バルブ本体6の内周面には、図4に示すように、凹所75の円筒部75aの軸方向に沿った外側の端部に、当該凹所75の円筒部75aより僅かに外径が大きい第2のオムニシール130を装着するための円筒部75cが短く形成されている。円筒部75cの長さは、第2のオムニシール130より長く設定されている。
そして、バルブ本体6の円筒部75cと第1の流路形成部材15の厚肉円筒部15bとの間隙は、第2のオムニシール130によって密封(封止)されている。第2のオムニシール130は、第1の圧力作用部94へ向けて開口されている。つまり、第2のオムニシール130は、その開口部が第1の圧力作用部94から流体の圧力を受けるよう配置されている。なお、第2のオムニシール130は、第1のオムニシール120より外径が大きいものの、基本的に、第1のオムニシール120と同様に構成されている。
第1のバルブシート70の円筒部71の軸方向に沿った外側には、図3に示すように、当該第1のバルブシート70が弁軸34に対して接離する方向に変位するのを許容しつつ、当該第1のバルブシート70を弁軸34に対して接離する方向に弾性変形する弾性部材の一例としての第1のウェーブワッシャー(波状ワッシャー)16が設けられている。第1のウェーブワッシャー16は、図11に示すように、ステンレスや鉄、あるいは燐青銅などからなり、正面に投影した形状が所要の幅を有する円環状に形成されている。また、第1のウェーブワッシャー16は、側面形状がウェーブ状(波状)に形成されており、その厚さ方向に沿って弾性変形が可能となっている。第1のウェーブワッシャー16の弾性率は、厚さや材質、あるいは波の数等によって決定される。第1のウェーブワッシャー16は、第1の圧力作用部94に収容されている。
さらに、第1のウェーブワッシャー16の外側には、当該第1のウェーブワッシャー16を介して弁軸34と第1のバルブシート70の凹部74との間隙G1を調整する環状の調整部材の一例である第1の調整リング77が配置される。第1の調整リング77は、図12に示すように、SUS等の金属又は耐熱性を有するポリイミド(PI)樹脂等の合成樹脂によって外周面に雄ネジ77aが形成された相対的に長さが短く設定された円筒形状の部材からなる。第1の調整リング77の外側の端面には、当該第1の調整リング77をバルブ本体6に設けられた雌ネジ部78に締め付けて装着する際に、締付量を調整するための図示しない治具を係止して当該第1の調整リング77を回転させるための凹溝77bが180度対向する位置にそれぞれ設けられている。
バルブ本体6には、図4及び図5に示すように、第1の調整リング77を装着するための第1の雌ネジ部78が設けられている。バルブ本体6の開口端部には、第1の調整リング77の外径と略等しい外径を有する短い円筒部79が設けられている。また、バルブ本体6の第1の雌ネジ部78と円筒部75cとの間には、第1の雌ネジ部78を所要の長さにわたって加工することが可能となるよう、当該第1の雌ネジ部78より内径が大きい加工用円筒部75dが短く設けられている。
第1の調整リング77は、バルブ本体6の雌ネジ部78に対する締め込み量を調整することにより、当該第1の調整リング77が第1のウェーブワッシャー16を介して第1のバルブシート70を内側に向けて押動する量(距離)を調整するものである。第1の調整リング77の締め込み量を増加させると、第1のバルブシート70は、図5に示すように、第1の調整リング77によって第1のウェーブワッシャー16及び第1の受圧プレート76を介して押され、凹部74が弁座8の内周面から突出して弁軸34に近接する方向に変位し、図7に示すように、当該凹部74と弁軸34との間隙G1が減少する。また、第1の調整リング77の締め込み量を予め少ない量に設定すると、第1のバルブシート70は、第1の調整リング77によって押動される距離が減少し、弁軸34から離間した位置に配置され、第1のバルブシート70の凹部74と弁軸34との間隙G1が相対的に増大する。第1の調整リング77の雄ネジ77a及びバルブ本体6の雌ネジ部78は、そのピッチが小さく設定されており、第1のバルブシート70の突出量を微調整可能に構成されている。
また、バルブ本体6の一側面には、図3に示すように、流体を流出させる図示しない配管等を接続するため接続部材の一例としての第1のフランジ部材10が4本の六角穴付きボルト11により取り付けられている。図2(b)中、符号11aは、六角穴付きボルト11が締結されるネジ孔を示している。第1のフランジ部材10は、バルブ本体6と同様にSUS等の金属により形成される。第1のフランジ部材10は、バルブ本体6の側面形状と略同一の側面矩形状に形成されたフランジ部12と、フランジ部12の内側面に円筒形状に短く突設された挿入部13と、フランジ部12の外側面に厚肉の略円筒形状に突設され、図示しない配管が接続される配管接続部14とを有している。第1のフランジ部材10のフランジ部12とバルブ本体6との間は、図3に示すように、オーシール13aによって密封されている。第1のフランジ部材10のフランジ部12の内周面には、オーシール13aを収容する凹溝13bが設けられている。配管接続部14の内周は、例えば、その口径が直径約21mmのテーパー付き雌ネジであるRc1/2や直径約0.58インチの雌ネジに設定されている。なお、配管接続部14の形状は、テーパー付き雌ネジ或いは雌ネジに限定されるものではなく、チューブを装着するチューブフィッティングなどでもよく、第1の流出口7から流体を流出可能なものであれば良い。
ここで、オーシール13aは、断面円形状又は断面楕円形状の螺旋状に形成されたステンレス等からなるバネ部材の外側をテフロン(登録商標)FEP(四フッ化エチレンと六フッ化プロピレンの共重合体)等からなる弾性変形可能な合成樹脂で完全に被覆したOリング形状のシール部材である。オーシール13aは、極低温域においても密封性を維持することが可能となっている。
バルブ本体6には、図3に示すように、その他方の側面(図中、右側面)に流体が流出する流通口の一例としての第2の流出口17と、円柱形状の空所からなる弁座8に連通した弁口の一例である断面矩形状の第2の弁口18がそれぞれ設けられている。
本実施の形態1では、第2の流出口17及び第2の弁口18をバルブ本体6に直接設けるのではなく、第2の弁口18を形成した弁口形成部材の一例としての第2のバルブシート80と、第2の流出口17を形成した第2の流路形成部材25とをバルブ本体6に装着することにより、第2の流出口17及び第2の弁口18を設けている。
第2のバルブシート80は、図6に括弧付きの符号で示すように、第1のバルブシート70と同様に構成されている。すなわち、第2のバルブシート80は、バルブ本体6の外側に配置される円筒形状に形成された円筒部81と、バルブ本体6の内側へ向けて外径が小さくなるように形成されたテーパー部82を一体的に備えている。第2のバルブシート80のテーパー部82の内部には、矩形状(本実施の形態1では、正方形状)の断面を有する角柱形状の第2の弁口18が形成されている。また、第2のバルブシート80の円筒部81の内部には、第2の流出口17を形成する第2の流路形成部材25の一端部が密封された状態で挿入されるよう配置されている。
バルブ本体6には、図4に示されるように、第2のバルブシート80の外形状に対応し当該第2のバルブシート80と相似形状の凹所85が切削加工等により形成されている。凹所85は、第2のバルブシート80の円筒部81に対応した円筒部85aと、テーパー部82に対応したテーパー部85bとを備えている。バルブ本体6の円筒部85aは、第2のバルブシート80の円筒部81より長さが長く設定されている。バルブ本体6の円筒部85aは、後述するように、第2の圧力作用部96を形成している。第2のバルブシート80は、バルブ本体6の凹所85に対して弁体としての弁軸34に接離する方向に移動可能に装着される。
第2のバルブシート80は、バルブ本体6の凹所85に装着された状態で、第2のバルブシート80とバルブ本体6の凹所85との間には、微小な間隙が形成されている。弁座8の内部に流入した流体は、微小な間隙を介して第2のバルブシート80の外周の領域に流入可能となっている。また、第2のバルブシート80の外周の領域へと流入した流体は、当該第2のバルブシート80の円筒部81の外側に位置する空間からなる第2の圧力作用部96へと導入される。この第2の圧力作用部96は、流体の圧力を第2のバルブシート80の弁軸34と反対側の面80aに作用させるものである。弁座8の内部に流入する流体は、第2の弁口18を介して流出する流体の他、第1の弁口9を介して流出する流体がある。第2の圧力作用部96は、第2の流出口17との間が第2の流路形成部材25によって密封された状態で区画されている。
弁座8の内部に配置された弁軸34に作用する流体の圧力は、弁軸34の開閉度による流体の流量に依存する。弁座8の内部に流入する流体は、第1の弁口9と第2の弁口18を介して弁座8と弁軸34の外周面との間に形成される微小な間隙にも流れ込む(漏れ入る)。したがって、第2のバルブシート80に対応した第2の圧力作用部96には、第2の弁口18から流出する流体以外に、弁座8と弁軸34の外周面との間に形成される微小な間隙に流れ込んだ第1の弁口9から流出する流体も流入する。なお、第2のバルブシート80は、第1のバルブシート70と同じ材料により形成されている。
第2のバルブシート80のテーパー部82の先端には、図6(b)に示すように、バルブ本体6に形成された円柱形状の弁座8に対応した円柱形状の曲面の一部を成す平面円弧形状の間隙縮小部の一例としての凹部84が設けられている。凹部84の曲率半径Rは、弁座8の曲率半径又は弁軸34の曲率半径と略等しい値に設定される。バルブ本体6の弁座8は、後述するように、当該弁座8の内部で回転する弁軸34の齧りを防止するため、弁軸34の外周面との間に僅かな間隙を形成している。第2のバルブシート80の凹部84は、当該第2のバルブシート80をバルブ本体6に装着した状態でバルブ本体6の弁座8より弁軸34側に突出するように装着されるか、又は弁軸34の外周面に接触するように装着される。その結果、弁軸34と当該弁軸34と対向する部材としてのバルブ本体6の弁座8の内面との間隙Gは、図7に示すように、第2のバルブシート80の凹部84が突出した分だけ弁座8の他の部分に比較して部分的に縮小された値に設定される。このように、第2のバルブシート80の凹部84と弁軸34との間隙G3は、弁軸34と弁座8の内面との間隙G2より狭い(小さい)所要の値(G3<G2)に設定されている。なお、第2のバルブシート80の凹部84と弁軸34との間隙G3は、第2のバルブシート80の凹部84が弁軸34に接触した状態、つまり間隙無しの状態(間隙G3=0)であっても良い。
ただし、第2のバルブシート80の凹部84が弁軸34に接触する場合には、弁軸34を回転駆動する際に凹部84の接触抵抗によって弁軸34の駆動トルクが上昇する虞れがある。そのため、第2のバルブシート80の凹部84が弁軸34に接触する程度は、初期的に、弁軸34の回転トルクを考慮して調整される。すなわち、弁軸34の駆動トルクが増加しないか、増加してもその増加量が小さく、弁軸34の回転に支障がない程度に調整される。
第2の流路形成部材25は、図5に示すように、SUS等の金属、あるいはポリイミド(PI)樹脂等の合成樹脂によって円筒形状に形成されている。第2の流路形成部材25は、第2のバルブシート80の位置変動にかかわらず、第2の弁口18に連通した第2の流出口17を内部に形成している。第2の流路形成部材25は、第2のバルブシート80側に位置する約1/2の部分が相対的に薄肉円筒形状の薄肉円筒部25aとして形成されている。また、第2の流路形成部材25は、第2のバルブシート80と反対側に位置する約1/2の部分が薄肉の円筒形状の部分に比べて厚肉な円筒形状の厚肉円筒部25bとして形成されている。第2の流路形成部材25の内面は、円筒形状に貫通している。第2の流路形成部材25の外周には、薄肉円筒部25aと厚肉円筒部25bの間に、半径方向外方へ向けて比較的厚肉に形成された環状のフランジ部25cが設けられている。フランジ部25cの外周端は、凹所85の内周面に移動可能に接触するよう配置されている。
第2のバルブシート80の円筒部81と第2の流路形成部材25の薄肉円筒部25aとの間は、図3に示すように、金属製のバネ部材により開く方向に付勢された断面略U字形状の合成樹脂からなる第1の封止手段の一例としての第1のオムニシール140によって密封(封止)されている。第2のバルブシート80の円筒部81における内周面には、図6に示すように、バルブ本体6の外側に位置する端部に第1のオムニシール140を収容する段差部83が設けられている。
第1のオムニシール140は、図8に示すように、第1のオムニシール120と同様に構成されている。第1のオムニシール140は、バネ部材141とシール部材142を有する。第1のオムニシール140は、流体の圧力が作用しないか又は流体の圧力が相対的に低いときは、バネ部材141の弾性復元力によって第2のバルブシート80と第2の流路形成部材25の間隙を密封する。一方、第1のオムニシール140は、流体の圧力が相対的に高いときは、バネ部材141の弾性復元力及び流体の圧力によって第2のバルブシート80と第2の流路形成部材25の間隙を密封する。したがって、バルブ本体6の内周面と第2のバルブシート80の外周面との間隙から第2の圧力作用部96に流体が流入した場合においても、当該流体は、第1のオムニシール140によって封止されて第2のバルブシート80と第2の流路形成部材25の間隙から第2の流路形成部材25の内部に流入することはない。
第2のバルブシート80の円筒部81の端面80aは、図3及び図4に示すように、第2の圧力作用部96によって流体の圧力を受ける領域(受圧面)である。
本実施の形態1では、第2のバルブシート80の円筒部81の端面80aに第1のオムニシール140を装着するための段差部83が設けられている。そのため、第2のバルブシート80の円筒部81の端面80aは、段差部83が設けられている分だけ第2の圧力作用部96から流体の圧力の全圧力を受け難い構造となっている。
そこで、本実施の形態1では、図3及び図4に示すように、第2の圧力作用部96から流体の圧力を第2のバルブシート80の円筒部81の端面80aに効果的に作用させるよう、第2のバルブシート80の段差部83を含めて当該第2のバルブシート80の円筒部81の端面80aを覆うことによって閉塞する環状の第2の受圧プレート86が設けられている。つまり、第2の受圧プレート86は、第2のバルブシート80の円筒部81の端面80aに接触するとともに、段差部83を閉塞するよう配置されている。第2の受圧プレート86は、第2のバルブシート80と同一の材料によって形成される。また、第2の受圧プレート86の半径方向に沿った外周端面とバルブ本体6の凹所85との間には、流体が第2の圧力作用部96に漏れ入ることが可能となるよう微小な間隙が設定されている。
一方、第2の流路形成部材25の他端部である厚肉円筒部25bの端部は、バルブ本体6の内周面との間が、金属製のバネ部材により開く方向に付勢された断面略U字形状の合成樹脂からなる第2の封止手段の一例としての第2のオムニシール150によって密封(封止)されている。バルブ本体6の内周面には、図4に示すように、凹所85の円筒部85aの軸方向に沿った外側の端部に、当該凹所85の円筒部85aより僅かに外径が大きい第2のオムニシール150を装着するための円筒部85cが短く形成されている。円筒部85cの長さは、第2のオムニシール150より長く設定されている。
そして、バルブ本体6の円筒部85cと第2の流路形成部材25の厚肉円筒部25bとの間隙は、第2のオムニシール150によって密封(封止)されている。第2のオムニシール150は、第2の圧力作用部96へ向けて開口されている。つまり、第2のオムニシール150は、その開口部が第2の圧力作用部96から流体の圧力を受けるよう配置されている。なお、第2のオムニシール150は、第1のオムニシール140より外径が大きいものの、基本的に、第1のオムニシール140と同様に構成されている。
第2のバルブシート80の円筒部81の外側には、当該第2のバルブシート80が弁軸34に対して接離する方向に変位するのを許容しつつ、当該第2のバルブシート80を弁軸34に対して接触する方向に押動する弾性部材の一例としての第2のウェーブワッシャー(波形ワッシャー)26が設けられている。第2のウェーブワッシャー26は、図11に示すように、ステンレスや鉄、あるいは燐青銅などからなり、正面に投影した形状が所要の幅を有する円環状に形成されている。また、第2のウェーブワッシャー26は、側面形状がウェーブ状(波状)に形成されており、その厚さ方向に沿って弾性変形が可能となっている。第2のウェーブワッシャー26の弾性率は、厚さや材質、あるいは波の数等によって決定される。第2のウェーブワッシャー26としては、第1のウェーブワッシャー16と同一のものが使用される。
さらに、第2のウェーブワッシャー26の外側には、当該第2のウェーブワッシャー26を介して弁軸34と第2のバルブシート80の凹部84との間隙G3を調整する調整部材の一例としての第2の調整リング87が配置される。第2の調整リング87は、図12に示すように、耐熱性を有する合成樹脂又は金属によって外周面に雄ネジ87aが形成された相対的に長さが短く設定された円筒形状の部材からなる。第2の調整リング87の外側の端面には、当該第2の調整リング87をバルブ本体6に設けられた雌ネジ部88に締め付けて装着する際に、締付量を調整するための図示しない治具を係止して当該第2の調整リング87を回転させるための凹溝87bが180度対向する位置にそれぞれ設けられている。
バルブ本体6には、図5に示すように、第2の調整リング87を装着するための第2の雌ネジ部88が設けられている。バルブ本体6の開口端部には、第2の調整リング87の外径と略等しい外径を有する短い円筒部89が設けられている。また、バルブ本体6の第2の雌ネジ部88と円筒部85cとの間には、第2の雌ネジ部88を所要の長さにわたって加工することが可能となるよう、当該第2の雌ネジ部88より内径が大きい加工用円筒部85dが短く設けられている。
第2の調整リング87は、バルブ本体6の雌ネジ部88に対する締め込み量を調整することにより、当該第2の調整リング87が第2のウェーブワッシャー26を介して第2のバルブシート80を内側に向けて押動する量(距離)を調整するものである。第2の調整リング87の締め込み量を増加させると、第2のバルブシート80は、図7に示すように、第2の調整リング87によって第2のウェーブワッシャー26を介して押され、凹部84が弁座8の内周面から突出して弁軸34に近接する方向に変位し、当該凹部84と弁軸34との間隙G3が減少する。また、第2の調整リング87の締め込み量を予め少ない量に設定すると、第2のバルブシート80は、第2の調整リング87によって押動される距離が減少し、弁軸34から離間した位置に配置され、第2のバルブシート80の凹部84と弁軸34との間隙G3が相対的に増大する。第2の調整リング87の雄ネジ87a及びバルブ本体6の雌ネジ部88は、そのピッチが小さく設定されており、第2のバルブシート80の突出量を微調整可能に構成されている。
バルブ本体6の他方の側面には、図3及び図5に示すように、流体を流出させる図示しない配管を接続するため接続部材の一例としての第2のフランジ部材19が4本の六角穴付きボルト20により取り付けられている。第2のフランジ部材19は、第1のフランジ部材10と同様にSUS等の金属により形成される。第2のフランジ部材19は、バルブ本体6の側面形状と同一の側面矩形状に形成されたフランジ部21と、フランジ部21の内側面に円筒形状に突設された挿入部22と、フランジ部21の外側面に厚肉の略円筒形状に突設され、図示しない配管が接続される配管接続部23とを有している。第2のフランジ部材19のフランジ部21とバルブ本体6との間は、図3に示すように、オーシール21aによって密封されている。第2のフランジ部材19のフランジ部21の内周面には、オーシール21aを収容する環状の凹溝21bが設けられている。配管接続部23の内周は、例えば、その口径が直径約21mmのテーパー付き雌ネジであるRc1/2や、直径約0.58インチの雌ネジに設定されている。なお、配管接続部23の形状は、配管接続部14と同様、テーパー付き雌ネジ或いは雌ネジに限定されるものではなく、チューブを装着するチューブフィッティングなどでもよく、第2の流出口17から流体を流出可能なものであれば良い。
ここで、流体(ブライン)としては、例えば、圧力が0~1MPa、-85~+120℃程度の温度範囲において適応可能なオプテオン(登録商標)(三井・ケマーズフロロプロダクツ社製)やノベック(登録商標)(3M社製)等のフッ素系不活性液体などが使用される。
また、バルブ本体6には、図3に示すように、その下端面に流体が流入(流通)する第3の流通口として断面円形状の流入口26bが開口されている。バルブ本体6の下端面には、流体を流入させる図示しない配管を接続するため接続部材の一例としての第3のフランジ部材27が4本の六角穴付きボルト28により取り付けられている。流入口26bの下端部には、第3のフランジ部材27を装着するため流入口26bより内径が大きい円筒部26aが開口されている。第3のフランジ部材27は、底面矩形状に形成されたフランジ部29と、フランジ部29の内側面に円筒形状に短く突設された挿入部30と、フランジ部29の外側面に厚肉の略円筒形状に突設され、図示しない配管が接続される配管接続部31とを有している。第3のフランジ部材27のフランジ部29とバルブ本体6との間は、図3に示すように、オーシール29aによって密封されている。第3のフランジ部材27のフランジ部29の内周面には、オーシール29aを収容する凹溝29bが設けられている。配管接続部31の内周は、例えば、その口径が直径約21mmのテーパー付き雌ネジであるRc1/2や直径約0.58インチの雌ネジに設定されている。なお、配管接続部31の形状は、テーパー付き雌ネジ或いは雌ネジに限定されるものではなく、チューブを装着するチューブフィッティングなどでもよく、流入口26bから流体を流入可能なものであれば良い。
バルブ本体6の中央には、図4に示すように、第1及び第2のバルブシート70,80を装着することによって断面矩形状の第1の弁口9及び断面矩形状の第2の弁口18が設けられる弁座8を備えている。弁座8は、後述する弁体の外形状に対応した円柱形状に形成された空所からなる。また、弁座8の一部は、第1及び第2のバルブシート70,80によって形成されている。円柱形状に形成された弁座8は、バルブ本体6の上端面に貫通した状態で設けられる。バルブ本体6に設けられる第1の弁口9及び第2の弁口18は、図13に示すように、円柱形状に形成された弁座8の中心軸(回転軸)Cに対して軸対称に配置されている。更に説明すると、第1の弁口9及び第2の弁口18は、円柱形状に形成された弁座8に対して直交するように配置されており、第1の弁口9の一方の端縁は、中心軸Cを介して第2の弁口18の他方の端縁と対向する位置(180度異なる位置)に開口されている。また、第1の弁口9の他方の端縁は、中心軸Cを介して第2の弁口18の一方の端縁と対向する位置(180度異なる位置)に開口されている。なお、図13では、便宜上、弁座8と弁軸34との間隙は図示が省略されている。
また、第1の弁口9及び第2の弁口18は、図3に示すように、上記のごとく、バルブ本体6に第1及び第2のバルブシート70,80を装着することによって形成される断面正方形状等の断面矩形状に形成された開口部からなる。第1の弁口9及び第2の弁口18は、その一辺の長さが第1の流出口7及び第2の流出口17の直径より小さく設定されており、当該第1の流出口7及び第2の流出口17に内接する断面矩形の角筒形状に形成されている。
弁体の一例としての弁軸34は、図14に示すように、SUS等の金属により外形が略円柱形状に形成されている。弁軸34は、大別して、弁体として機能する弁体部35と、当該弁体部35の上下にそれぞれ設けられて弁軸34を回転自在に支持する上下の軸支部36,37と、上軸支部36と同一の部分から構成されるシール部38と、シール部38の上部に設けられたカップリング部39とを一体的に備えている。
上下の軸支部36,37は、弁体部35より外径が小さく同一又は異なる直径を有するよう設定された円筒形状にそれぞれ形成されている。下軸支部37は、図5に示すように、バルブ本体6に設けられた弁座8の下端部に軸受部材としてのベアリング41を介して回転可能に支持されている。弁座8の下部には、ベアリング41を支持する環状の支持部42が設けられている。ベアリング41、支持部42及び流入口26は、略同一の内径に設定されており、弁体部35の内部へと温度制御用流体が抵抗を殆ど生じることなく流入するよう構成されている。
また、弁体部35は、図3及び図14(b)に示すように、第1及び第2の弁口9,18の開口高H1より高さが低い開口高H2を有する略半円筒形状の開口部44が設けられた円筒形状に形成されている。弁体部35の開口部44が設けられた弁動作部45は、予め定められた中心角α(例えば、180度)を有する半円筒形状(円筒形状の部分のうち、開口部44を除いた略半円筒形状)に形成されている。弁動作部45は、開口部44の上下に位置する弁体部35を含めて第1の弁口9を閉状態から開状態に切り替えると同時に、第2の弁口18を逆方向の開状態から閉状態に切り替えるよう弁座8内に且つ弁座8の内周面に金属同士の齧りを防止するため微小な間隙を介して非接触状態となるよう回転自在に配置されている。弁動作部45の上下に配置された上下の弁軸部46,47は、図14に示すように、弁動作部45と同一の外径を有する円筒形状に形成されており、弁座8の内周面に微小な間隙を介して非接触状態にて回転自在となっている。弁動作部45及び上下の弁軸部46,47の内部には、円柱形状の空所48が下端部に向けて貫通した状態で設けられている。
また、弁動作部45は、周方向(回転方向)に沿った両端面45a,45bがその中心軸Cと交差する(直交する)方向に沿った断面形状が平面形状に形成されている。更に説明すると、弁動作部45は、図14及び図15に示すように、周方向に沿った両端部45a,45bの回転軸Cと交差する断面形状が開口部44に向けて平面形状に形成されている。両端部45a,45bの肉厚は、例えば、弁動作部45の厚さTと等しい値に設定される。
弁動作部45は、周方向に沿った両端部45a,45bの回転軸Cと交差する断面形状が平面形状に限定されるものではなく、周方向(回転方向)に沿った両端面45a,45bが曲面形状に形成されても良い。
弁動作部45の周方向に沿った両端部45a,45bは、図15に示すように、弁軸34が回転駆動されて第1及び第2の弁口9,18を開閉する際に、流体の流れの中において、第1及び第2の弁口9,18の周方向に沿った端部から突出する又は退避するように移動(回転)することで第1及び第2の弁口9,18を開状態から閉状態あるいは閉状態から開状態へと移行させる。このとき、弁動作部45の周方向に沿った両端部45a,45bは、弁軸34の回転角度に対する第1及び第2の弁口9,18の開口面積をリニア(直線状)に変化させるため、断面形状が平面形状に形成されていることが望ましい。
シール部4は、図3に示すように、弁軸34をバルブ本体6に対して回転可能となるよう液密状態に密封(封止)するものである。シール部4は、バルブ本体6と、弁軸34と、バルブ本体6と弁軸34との間に配置されて両者の間を液密状に封止する金属製のバネ部材により開く方向に付勢された断面略U字形状の合成樹脂からなる封止手段の一例としてのオムニシール160,170と、弁軸34を弁本体に対して回転可能に支持する軸受部材180とを備えている。
バルブ本体6の上端部には、図3に示すように、弁軸34を回転可能に支持するための円柱形状に形成された支持用凹部51が設けられている。支持用凹部51の上端には、テーパー部51aを介して内径が大きな円筒部51bが形成されている。弁軸34は、上述したように、上方の弁軸部46が支持用凹部51の下端部に軸受部材の一例としてのベアリング180及びオムニシール160,170を介して回転可能かつ液密状に支持されている。
バルブ本体6は、図3乃至5に示すように、回転軸Cを通り長辺6aに直交するように設けた平面に対して左右対称となるよう構成されている。また、バルブ本体6は、回転軸Cを中心にして軸対称に構成されているということもできる。バルブ本体6の短辺6bの長さは、第1及び第2の流出口7,17の口径によって一義的に決まる値である。また、バルブ本体6の長辺6aの長さは、第1及び第2の流路形成部材15,25と、第1及び第2のバルブシート70,80の軸方向に沿った長さによって決まる。本実施の形態では、バルブ本体6を可能な限り小型化するため、第1及び第2の流路形成部材15,25と、第1及び第2のバルブシート70,80の軸方向に沿った長さを可能な限り短く設定している。
ただし、第1及び第2のバルブシート70,80は、第1及び第2の弁口9,18を形成する部材であって、流体の流れを安定させるためには、第1及び第2の弁口9,18がある程度の長さを有する必要がある。
そこで、本実施の形態では、第1及び第2のバルブシート70,80の長さを第1及び第2の弁口9,18が流体の流れを安定させる最小限の長さに設定し、バルブ本体6の小型化を達成している。
カップリング部5は、図1及び図16に示すように、シール部4が内蔵されたバルブ本体6とアクチュエータ部3との間に配置されている。カップリング部5は、弁軸34と当該弁軸34を一体に回転させるアクチュエータ部3の回転軸306とを連結するためのものである。
カップリング部5は、図16に示すように、シール部4とアクチュエータ部3の間に配置されたスペーサ部材52と、スペーサ部材52の内部に貫通状態で形成された円柱形状の空間53に収容され、弁軸34と回転軸306とを連結するカップリング部材54とから構成されている。スペーサ部材52は、ポリイミド(PI)樹脂等の合成樹脂により比較的高さが低い角筒状に形成されている。カップリング部材54は、熱伝導率が小さい材料によって円柱形状に形成されている。スペーサ部材52は、その下端部が六角孔付きボルト55によってバルブ本体6に固定される。また、スペーサ部材52は、図2(c)に示すように、その上端部が六角孔付きボルト56によりアクチュエータ部3の基盤303 に固定した状態で取り付けられる。
更に説明すると、スペーサ部材52は、図2(a)(c)に示すように、バルブ本体6の短手方向に沿った長さが当該バルブ本体6の短辺6bより長く、アクチュエータ部3の短手方向に沿った短辺3bと等しい長さに設定されている。スペーサ部材52の上端部は、バルブ本体6の短手方向に沿った外側であって、アクチュエータ部3の短手方向に沿った短辺3bの両端部に六角孔付きボルト56によって取り付けられている。
なお、バルブ本体6の正面及び背面には、図1及び図2に示すように、スペーサ部材52をアクチュエータ部3の底面に六角孔付きボルト56によって取り取り付ける取付作業を容易とするため、六角孔付きボルト56を締結する締結用の工具を挿入する断面円弧形状の挿入溝57がそれぞれ形成されている。また、図1中、符号58はバルブ本体6を取り付けるための取付用のネジ孔を示している。
弁軸34の上端には、図14(a)に示すように、水平方向に沿って貫通するように凹溝65が設けられている。そして、弁軸34は、カップリング部材54に設けられた凸部66を凹溝65に嵌合することによりカップリング部材62に連結固定されている。一方、カップリング部材62の上端には、水平方向に沿って貫通するように凹溝67が設けられている。回転軸306は、その下端部に設けられた凸部306aをカップリング部材62に設けられた凹溝67に嵌合することによりカップリング部材62に連結固定される。スペーサ部材52は、シール部4から液体が漏洩した際、液体がアクチュエータ部3に到達するのを阻止するオーシール190を上端部に備えている。
アクチュエータ部3は、図1及び図2に示すように、平面形状が相対的に長い長手方向に沿った長辺3aと相対的に短い短手方向に沿った短辺3bを有する矩形状に形成され、バルブ本体6の矩形状の面と交差する方向(図示例では、鉛直方向)に沿った一端側にバルブ本体6と長辺が同一方向を向くよう配置されている。バルブ本体6には、上述したように、その長手方向に沿った両端面に流体を流出させる図示しない配管を接続するため接続部材の一例としての第1及び第2のフランジ部材10,19がそれぞれ取り付けられる。したがって、アクチュエータ部3の長手方向は、バルブ本体6の図示しない配管の接続方向と一致している。
アクチュエータ部3は、その長辺3aの長さであるL1が例えば78mm程度に、短辺3bの長さである幅W1が58mm程度に設定されている。
アクチュエータ部3は、図16に示すように、上端面が全面にわたり開口した平面矩形の高さが相対的に低い箱体状に形成された基盤300と、下端面が基盤300と同一形状に開口した平面矩形の高さが相対的に高い箱体状に形成され、基盤300にビス301止めにより装着された蓋体302とを備えている。アクチュエータ部3の基盤300は、SUS等の金属からなり、カップリング部5に六角孔付きボルト56により取り付けられている。アクチュエータ部3の基盤300には、当該基盤300の底壁303に一体的に設けられた軸受部304及び軸受部材305を介して回転軸306の下端部が回転自在に保持されている。回転軸306は、基盤300の底壁303に対して直交するよう配置されている。
アクチュエータ部3の基盤300には、その上端の開口部に位置するように第1の取付用基板307が設けられている。第1の取付用基板307の表面は、基準面を構成している。なお、基準面は、第1の取付用基板307の表面から構成せずに、基盤300の開口部の内周に設けられたフランジ部等から構成しても良い。第1の取付用基板307は、基盤300の底壁303又は基盤300の開口部に設けられた図示しないフランジ部に図示しないネジ止め等の手段で固定されている。また、第1の取付用基板307は、基盤300の外側の底面303aに平行に配置されている。第1の取付用基板307には、回転軸307が軸受部材308を介して回転自在に支持されている。その結果、第1の取付用基板307は、回転軸306に対して直交するように配置されている。回転軸306には、その軸方向に沿った中間位置に外径が僅かに大きく形成されたフランジ部309が設けられている。フランジ部309は、軸受部材308の下端面に接触している。
第1の取付用基板307には、回転軸306を回転駆動する駆動手段の駆動源の一例としての駆動モータ310が取り付けられている。駆動モータ310としては、ステッピングモータを使用することが好ましい。また、基盤300の底壁303と第1の取付用基板307との間には、駆動モータ310の回転駆動力を減速するとともにトルクを増加させて回転軸306に伝達する減速機311が配設されている。減速機311は、駆動モータ310の出力軸に固定された出力ギア312と、出力ギア312と噛み合う第1の従動ギア313と、第1の従動ギア313と同軸に設けられた第2の従動ギア314と、第2の従動ギア314と図示しない中間ギアを介して噛み合う直径の大きな第3の従動ギア315と、第3の従動ギア315と同軸に設けられた第4の従動ギア316と、第4の従動ギア316と噛み合う回転軸306に取り付けられた駆動ギア317等から、所定の減速比に応じて回転軸306を回転するよう構成されている。第1及び第2の従動ギア313,314の回転軸は、軸受部材318を介して基盤300の底壁30及び第1の取付用基板307にそれぞれ回転自在に支持されている。また、第3及び第4の従動ギア315,316の回転軸は、軸受部材319を介して基盤300の底壁303及び第1の取付用基板307にそれぞれ回転自在に支持されている。
第1の取付用基板307の上部には、支柱部材の一例としての一対の支柱ブロック320,321を介して第2の取付用基板323が第1の取付用基板307と平行に設けられている。第2の取付用基板323には、回転軸306の回転角を検出する角度検出手段の一例としての角度センサ324が取り付けられている。角度サンサ324は、図示しない3つの端子を有しており、第1及び第3の端子に所定の電圧を印加することにより、第2の端子から出力される出力電圧が回転軸306の回転角に応じてリニア(直線状)に変化することにより、回転軸306の回転角θを検出する。
また、第2の取付用基板323の上部には、図16に示すように、流量制御用モータバルブ1を制御する制御基板325が設けられている。制御基板325は、第2の取付用基板323にネジ326,327等により立設された複数本の支持パイプ328,329等を介して取り付けられている。
アクチュエータ部3の蓋体302には、図1及び図16に示すように、その左側面にステッピングモータ側ケーブル331を接続する第1の接続端子330と、角度センサ側ケーブル333を接続する第2の接続端子332が、幅方向に沿った中央であって上下に離間した状態で設けられている。これらステッピングモータ側ケーブル331及び角度センサ側ケーブル333は、三方弁型モータバルブ1を制御する図示しない制御装置にそれぞれ接続される。
<環境条件>
本実施の形態1に係る三方弁型モータバルブ1は、上述したように、例えば、-85~+120℃程度の温度、特に-85℃程度の大幅に低い温度の流体に対して使用可能となるよう構成されている。そのため、三方弁型モータバルブ1を使用する周囲の環境条件は、-85~+120℃程度の温度範囲に対応したものであることが望ましい。すなわち、三方弁型モータバルブ1は、-85℃程度の流体を流した場合、バルブ本体6自体が-85℃程度の流体と等しい温度となる。その結果、三方弁型モータバルブ1を使用する条件が空気中の水分である湿度を含む環境下では、空気中の水分が三方弁型モータバルブ1に付着して凍結し、三方弁型モータバルブ1に誤動作が生じる要因となると考えられる。
そこで、本実施の形態1では、三方弁型モータバルブ1を使用する環境条件として、窒素(N2-)ガスによって置換された環境下において、周囲湿度(相対湿度)が0.10%以下、好ましくは0.01%程度であることが望ましい。
<三方弁型モータバルブの動作>
本実施の形態1に係る三方弁型モータバルブ1では、-85℃程度の低温の流体を流通させた場合、次のようにして流体の流量が制御される。
三方弁型モータバルブ1は、図2に示すように、バルブ本体6が、その平面形状が相対的に長い長手方向に沿った長辺6aと相対的に短い短手方向に沿った短辺6bを有する矩形状に形成されている。また、三方弁型モータバルブ1は、アクチュエータ部3が、その平面形状が相対的に長い長手方向に沿った長辺3aと相対的に短い短手方向に沿った短辺3bを有する矩形状に形成されている。そして、バルブ本体6とアクチュエータ部3は、両者の長辺6a,3aが同一方向を向くように、且つ両者の短辺6b,3bの中心が一致するよう配置されている。また、バルブ本体6は、その短手方向に沿ってアクチュエータ部3の短辺3aの中央部に位置し、その長手方向に沿ってアクチュエータ部3の長辺6aの一端部に略一致するよう配置されている。
バルブ本体6は、その平面矩形状の面積がアクチュエータ部3より小さく設定されている。また、バルブ本体6は、アクチュエータ部3の平面形状の内部に略収まるよう配置されている。
その結果、三方弁型モータバルブ1は、その平面形状の大きさがアクチュエータ部3の短手方向に沿った幅W1が当該アクチュエータ部3の短辺の長さと等しく、アクチュエータ部3の長手方向に沿った長さL1も当該アクチュエータ部3の長辺の長さと略等しい。そのため、三方弁型モータバルブ1は、そのフットプリント(占有面積)(=5394mm2)がアクチュエータ部3単独のものと同程度に減少させることが可能となる。
これに対して、従来の三方弁型モータバルブ1は、図17及び図18に示すように、流量制御用に配置している。そのため、従来の三方弁型モータバルブ1は、その占有面積がバルブ本体6の長手方向に沿った長さL2=74mmと、アクチュエータ部3の長手方向に沿った長さW2=90mmの積(6660mm2)に相当する分だけ必要となる。
特に、複数台(例えば3~4台)の三方弁型モータバルブ1を纏めて配置してユニット化した場合、図26(a)に示すように、本実施の形態1に係る三方弁型モータバルブ1は、バルブ本体6の長手方向とアクチュエータ部3の長手方向が同一であって、且つバルブ本体6がアクチュエータ部3の平面投影面積内に略位置するよう配置されている。そのため、本実施の形態1に係る三方弁型モータバルブ1は、4台の三方弁型モータバルブ1を短手方向に沿って互いに近接して(間隔を狭く)配置することが可能となり、4台の三方弁型モータバルブ1が占める占有面積を大幅に小さくすることができる。
これに対して、従来の三方弁型モータバルブ1は、図26(b)に示すように、バルブ本体6の長手方向とアクチュエータ部3の長手方向が90度交差する方向に配置されている。そのため、従来の三方弁型モータバルブ1は、1台の三方弁型モータバルブ1が占める占有面積が大きく、複数台(図示例では3台)の三方弁型モータバルブ1を短手方向に沿って互いに近接して配置することができず、3台の三方弁型モータバルブ1が占める占有面積が、本実施の形態1に係る4台の三方弁型モータバルブ1を配置した場合より大きくなる。
三方弁型モータバルブ1は、図4に示すように、組立時又は使用する際の調整時に、第1及び第2のフランジ部材10,19がバルブ本体6から一旦取り外され、調整リング77,87が外部に露出した状態とされる。この状態で、図示しない治具を用いて調整リング77,87のバルブ本体6に対する締付量を調整することにより、図7に示すように、第1及び第2のバルブシート70,80におけるバルブ本体6の弁座8に対する突出量を変化させる。調整リング77,87のバルブ本体6に対する締付量を増加させた場合には、第1及び第2のバルブシート70,80の凹部74,84がバルブ本体6の弁座8の内周面から突出し、第1及び第2のバルブシート70,80の凹部74,84と弁軸34の外周面との間隙G1が減少して、第1及び第2のバルブシート70,80の凹部74,84と弁軸34の外周面とが接触するに至る。一方、調整リング77,87のバルブ本体6に対する締付量を減少させた場合には、第1及び第2のバルブシート70,80の凹部74,84がバルブ本体6の弁座8の内周面から突出する長さが減少し、第1及び第2のバルブシート70,80の凹部74,84と弁軸34の外周面との間隙G1が増加する。
本実施の形態1では、例えば、第1及び第2のバルブシート70,80の凹部74,84と弁軸34の外周面との間隙G1が10μm未満に設定される。ただし、第1及び第2のバルブシート70,80の凹部74,84と弁軸34の外周面との間隙G1は、この値に限定されるものではなく、当該値より小さい値、例えば間隙G1=0μm(接触状態)であっても良く、10μm以上に設定しても良い。
三方弁型モータバルブ1は、図3に示すように、第3のフランジ部材27を介して流体が図示しない配管を介して流入し、第1のフランジ部材10及び第2のフランジ部材19を介して流体が図示しない配管を介して流出する。また、三方弁型モータバルブ1は、図13(a)に示すように、例えば、動作を開始する前の初期状態において、弁軸34の弁動作部45が第1の弁口9を閉塞(全閉)すると同時に第2の弁口18を開放(全開)した状態とされる。
三方弁型モータバルブ1は、図16に示すように、アクチュエータ部3に設けられたステッピングモータ310を所定量だけ回転駆動させると、ステッピングモータ310の回転量に応じて回転軸306が回転駆動される。三方弁型モータバルブ1は、回転軸306が回転駆動されると、当該回転軸306に連結固定された弁軸34が回転軸306の回転量(回転角)と同一の角度だけ回転する。弁軸34の回転に伴って弁動作部45が弁座8の内部において回転し、図15(a)に示すように、弁動作部45の周方向に沿った一端部45aが第1の弁口9を徐々に開放して、流入口26から流入した流体が弁座8の内部に流入するとともに、第1のハウジング部材10から第1の流出口7を介して流出する。
このとき、弁動作部45の周方向に沿った他端部45bは、図15(a)に示すように、第2の弁口18を開放しているため、流入口27から流入した流体が弁座8の内部に流
入して弁軸34の回転量に応じて分配されるととともに、第2のハウジング部材19から第2の流出口17を介して外部に流出する。
三方弁型モータバルブ1は、図15(a)に示すように、弁軸34が回転駆動されて弁動作部45の周方向に沿った一端部45aが第1の弁口9を徐々に開放すると、弁座8並びに弁軸34の内部を通って流体が第1及び第2の弁口9,18を介して第1及び第2の流出口9,18を介して外部に供給される。
また、三方弁型モータバルブ1は、弁動作部45の周方向に沿った両端部45a,45bが断面曲面形状又は断面平面形状に形成されているため、弁軸34の回転角度に対して第1及び第2の弁口9,18の開口面積をリニア(直線状)に変化させることが可能となる。また、弁動作部45の両端部45a,45bによって流量が規制される流体が層流に近い状態で流動すると考えられ、第1の弁口9及び第2の弁口18の開口面積に応じて流体の分配比(流量)を精度良く制御することができる。
本実施の形態に係る三方弁型モータバルブ1では、上述したように、初期的に、弁軸34の弁動作部45が第1の弁口9を閉塞(全閉)すると同時に第2の弁口18を開放(全開)した状態とされる。
このとき、三方弁型モータバルブ1は、弁軸34の弁動作部45が第1の弁口9を閉塞(全閉)すると、理想的には、流体の流量がゼロとなる筈である。
しかしながら、三方弁型モータバルブ1は、図7に示すように、弁軸34が弁座8の内周面に対して金属同士の齧りを防止するために、弁軸34の外周面と弁座8の内周面との間に微小な間隙を介して非接触状態となるよう回転自在に配置されている。その結果、弁軸34の外周面と弁座8の内周面との間には、微小な間隙G2が形成されている。そのため、三方弁型モータバルブ1は、弁軸34の弁動作部45が第1の弁口9を閉塞(全閉)した場合であっても、流体の流量がゼロとならず、弁軸34の外周面と弁座8の内周面との間に存在する微小な間隙G2を介して流体が少量ながら第2の弁口18側へ流れ込もうとする。
ところで、本実施の形態に係る三方弁型モータバルブ1では、図7に示すように、第1及び第2のバルブシート70,80に凹部74,84が設けられており、当該凹部74,84が弁座8の内周面から弁軸34側に突出して、弁軸34の外周面と弁座8の内周面との間の間隙G1を部分的に縮小している。
したがって、三方弁型モータバルブ1は、弁軸34が弁座8の内周面に対して金属同士の齧りを防止するため、弁軸34の外周面と弁座8の内周面との間に微小な間隙を介して非接触状態となるよう回転自在に配置されていても、流体が第1の弁口9から弁軸34の外周面と弁座8の内周面との間に存在する微小な間隙G2へ流れ込むことが、弁軸34の外周面と弁座8の内周面との間隙が部分的に縮小された領域である間隙G1により大幅に制限されて抑制される。
そのため、三方弁型モータバルブ1では、弁軸34と当該弁軸34と対向する第1及び第2のバルブシート70,80との間隙を部分的に縮小するよう設けられた凹部74,84を備えない三方弁型モータバルブに比較して、当該三方弁型モータバルブ1の全閉時における流体の漏れを大幅に抑制することが可能となる。
望ましくは、本実施の形態に係る三方弁型モータバルブ1は、第1及び第2のバルブシート70,80の凹部74,84を弁軸34の外周面と接触させることにより、間隙G1,G2を大幅に縮小することができ、当該三方弁型モータバルブ1の全閉時における流体の漏れが大幅に抑制される。
また同様に、三方弁型モータバルブ1は、弁軸34の弁動作部45が第2の弁口18を閉塞(全閉)とした場合にも、流体が第2の弁口18を介して、他方の第1の弁口9側に漏れて流出するのを大幅に抑制することができる。
さらに、本実施の形態1では、図3に示すように、第1及び第2のバルブシート70,80の弁軸34と反対側の面70a,80aに、弁軸34の外周面と弁座8の内周面との間に微小な間隙を介して流体の圧力を作用させる第1及び第2の圧力作用部94,96が設けられている。そのため、三方弁型モータバルブ1は、図13(a)に示すように、開度0%つまり第1の弁口9が全閉の付近、及び開度100%つまり第1の弁口9が全開の付近において、第1及び第2の弁口9,18が全閉に近づくと、当該第1及び第2の弁口9,18から流出する流体の量が大幅に減少する。これに伴って、三方弁型モータバルブ1は、全閉状態に近づく弁口では、流出する流体の圧力が低下する。そのため、例えば開度0%つまり第1の弁口9が全閉のとき、流入口26から圧力700KPa程度の流体が流入し、略700KPaのまま第2の弁口18から流出する。このとき、全閉に近い状態である第1の弁口9側は、出口側の圧力が例えば100KPa程度まで低下する。その結果、第2の弁口18と第1の弁口9との間に600KPa程度の圧力差が生じることになる。
したがって、対策を講じない三方弁型モータバルブ1では、第2の弁口18と第1の弁口9との間の圧力差によって弁軸34が相対的に圧力の低い第1の弁口9側に移動(変位)し、弁軸34がベアリング41に片当たりした状態となる。そのため、弁軸34を閉じる方向に回転駆動する際の駆動トルクが増大して、動作不良を生じる虞れがある。
これに対して、本実施の形態に係る三方弁型モータバルブ1では、図19に示すように、第1及び第2のバルブシート70,80の弁軸34と反対側の面に、弁軸34の外周面と弁座8の内周面との間に微小な間隙を介して漏れる流体の圧力を第1及び第2のバルブシート70,80に作用させる第1及び第2の圧力作用部94,96が設けられている。そのため、本実施の形態に係る三方弁型モータバルブ1では、第2の弁口18と第1の弁口9との間の圧力差が生じる場合であっても、相対的に圧力が高い側の流体の圧力が弁軸34の外周面と弁座8の内周面との微小な間隙を介して第1及び第2の圧力作用部94,96に作用する。その結果、相対的に100KPa程度と圧力が低い側の第1のバルブシート70は、当該第1の圧力作用部94に作用する相対的に圧力が100KPa程度と高い側の流体の圧力によって、弁軸34を適正な位置へと戻すように作用する。したがって、本実施の形態に係る三方弁型モータバルブ1では、第2の弁口18と第1の弁口9との間の圧力差によって弁軸34が相対的に圧力の低い第1の弁口9側に移動(変位)するのを防止乃至抑制し、弁軸34がベアリング41によって滑らかに支持された状態を維持することができ、弁軸34を閉じる方向に回転駆動する際の駆動トルクが増大するのを防止乃至抑制することができる。
また、本実施の形態に係る三方弁型モータバルブ1では、第1の弁口9が全開の付近、つまり第2の弁口18が全閉状態に近いときにも同様に動作し、弁軸34を回転駆動する際の駆動トルクが増大するのを防止乃至抑制することができる。
本実施の形態1に係る三方弁型モータバルブ1は、流体(ブライン)として、例えば、圧力が0~1MPa、-85~+120℃程度の温度範囲において適応可能なオプテオン(登録商標)(三井・ケマーズフロロプロダクツ社製)やノベック(登録商標)(3M社製)等のフッ素系不活性液体などが使用される。
三方弁型モータバルブ1は、-85℃程度の流体の流出量を切り替える場合、流体が流通する弁本体6自体が-85℃程度の温度となる。
三方弁型モータバルブ1は、第1及び第2のバルブシート70,80と第1及び第2の流路形成部材15,25との間、及び第1及び第2の流路形成部材15,25とバルブ本体6との間を密封(封止)するため、第1及び第2のオムニシール120,130,140,150を使用している。また、第1及び第2のオムニシール120,130,140,150は、第1及び第2の圧力作用部94,96へ向けて開口するようそれぞれ配置されている。また、第1のオムニシール120は、金属製のバネ部材121と合成樹脂製のシール部材122の組み合わせからなる。金属製のバネ部材121は勿論のこと、シール部材122を構成する合成樹脂であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、耐熱性に優れており、極低温域において長時間の使用に耐えることが可能となっている。なお、他の第1及び第2のオムニシール130,140,150についても同様である。
そのため、本実施の形態1に係る三方弁型モータバルブ1は、第1及び第2の圧力作用部が、バルブ本体6に装着されて第1及び第2の流出口7,17を形成する部材であって、金属製のバネ部材により開く方向に付勢された断面略U字形状の合成樹脂からなる封止手段により長手方向に沿った両端部がそれぞれ封止された第1及び第2の流路形成部材を有せず、第1及び第2のバルブシート70,80と第1及び第2の流路形成部材15,25との間、及び第1及び第2の流路形成部材15,25とバルブ本体6との間をOリングによって封止した場合に比較して、-85℃程度の低温の流体に対するシール性を向上させることが可能となる。
すなわち、第1及び第2のバルブシート70,80と第1及び第2の流路形成部材15,25との間、及び第1及び第2の流路形成部材15,25とバルブ本体6との間を、第1及び第2のオムニシール120,130,140,150を用いて封止することにより、-85℃程度の低温の流体に対しても高いシール性を発揮することができる。また、第1及び第2のオムニシール120,130,140,150は、第1及び第2のバルブシート70,80と第1及び第2の流路形成部材15,25との間、及び第1及び第2の流路形成部材15,25とバルブ本体6との間において相対的に大きな接触面積を有しており、この点からも高いシール性を発揮することが可能となる。
[実施の形態2]
図20及び図21は本発明の実施の形態2に係る流量制御弁の一例としての三方弁型モータバルブを示すものである。
本実施の形態2に係る三方弁型モータバルブ1では、図20及び図21に示すように、アクチュエータ部3の蓋体302の上端面にステッピングモータ側ケーブル331を接続する第1の接続端子330と、角度センサ側ケーブル333を接続する第2の接続端子332が、長手方向に沿った一端部で会って短手方向に沿って近接した状態で設けられている。これらステッピングモータ側ケーブル331及び角度センサ側ケーブル333は、三方弁型モータバルブ1を制御する図示しない制御装置にそれぞれ接続される。
このように、アクチュエータ部3の蓋体302の上端面にステッピングモータ側ケーブル331を接続する第1の接続端子330と、角度センサ側ケーブル333を接続する第2の接続端子332を設けた場合には、ステッピングモータ側ケーブル331及び角度センサ側ケーブル333の接続をアクチュエータ部3の上方から行うことができ、操作性が向上する。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
[実施の形態3]
図22は本発明の実施の形態2に係る流量制御弁の一例としての三方弁型モータバルブを示すものである。
本実施の形態2に係る三方弁型モータバルブ1は、同一の流体を二つに分配するものではなく、異なる2種類の流体を混合する混合用の三方弁型モータバルブ1として構成されたものである。
三方弁型モータバルブ1は、図22に示すように、バルブ本体6の一方の側面に第1の流体としての低温側流体が流入する第1の流入口7と、円柱形状の空所からなる弁座8に連通した断面矩形状の第1の弁口9がそれぞれ設けられている。本実施の形態では、第1の流出口7及び第1の弁口9をバルブ本体6に直接設けるのではなく、第1の弁口9を形成した弁口形成部材の一例としての第1のバルブシート70と、第1の流入口7を形成した第1の流路形成部材15とをバルブ本体6に装着することにより、第1の流入口17及び第1の弁口9を設けている。
また、三方弁型モータバルブ1は、バルブ本体6の他方の側面に第2の流体としての高温側流体が流入する第2の流入口17と、円柱形状の空所からなる弁座8に連通した断面矩形状の第2の弁口18がそれぞれ設けられている。本実施の形態では、第2の流出口17及び第2の弁口18をバルブ本体6に直接設けるのではなく、第2の弁口18を形成した弁口形成部材の一例としての第2のバルブシート80と、第2の流出口17を形成した第2の流路形成部材25とをバルブ本体6に装着することにより、第2の流出口17及び第2の弁口18を設けている。
また、三方弁型モータバルブ1は、バルブ本体6の底面に第1及び第2の流体がバルブ本体6の内部で混合された混合流体である温度制御用流体が流出する流出口26が開口されている。
ここで、第1の流体としての低温側流体及び第2の流体としての高温側流体は、温度制御用に使用される流体であって相対的に温度が低い流体を低温側流体と称し、相対的に温度が高い流体を高温側流体と称している。したがって、低温側流体及び高温側流体は、相対的なものを意味し、絶対的に温度が低い低温の流体及び絶対的に温度が高い高温の流体を意味するものではない。低温側流体及び高温側流体としては、例えば、圧力が0~1MPa、-85~+120℃程度の温度範囲において、オプテオン(登録商標)(三井・ケマーズフロロプロダクツ社製)やノベック(登録商標)(3M社製)等のフッ素系不活性液体などが使用される。
ところで、本実施の形態2に係る三方弁型モータバルブ1は、上述したように、異なる2種類の流体を混合する混合用の三方弁型モータバルブ1として構成されている。そのため、第1及び第2の流入口7,17からは、異なる第1及び第2の流体が流入する。第1及び第2の流入口7,17から流入する第1及び第2の流体の圧力は、第1及び第2の調整リング77,87の外周並びに第1及び第2の調整リング77,87の内周と第1及び第2の流路形成部材15,25との間隙を介して第2のオムニシール130,150に作用する。
また、第1及び第2の流入口7,17から流入する第1及び第2の流体の圧力は、第1及び第2の流路形成部材15,25と第1及び第2のバルブシート70,80の間隙を介して第1のオムニシール120,140に作用する。
そのため、本実施の形態2では、第1のオムニシール120,140及び第2のオムニシール130,150が、その開口部が流体の圧力が作用する方向、つまり第1のオムニシール120,140は、バルブ本体6の内側に開口部が位置し、第2オムニシール130,150は、バルブ本体6の外側に開口部が位置するように配置されている。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
[実施の形態4]
図23は本発明の実施の形態2に係る流量制御弁の一例としての三方弁型モータバルブを示すものである。
本実施の形態4に係る三方弁型モータバルブ1は、分配用及び混合用の三方弁型モータバルブ1の双方に対応して構成されたものである。
三方弁型モータバルブ1は、図23に示すように、バルブ本体6に装着される第1のオムニシール120,140及び第2のオムニシール130,150が、その開口部が反対側に位置するよう背中合わせに2つずつ配置されている。
すなわち、第1のオムニシール120,140は、バルブ本体6の内側と外側に開口部が位置するよう2つのオムニシール120,140が背中合わせにそれぞれ配置されている。
同様に、第2のオムニシール130,150は、バルブ本体6の内側と外側に開口部が位置するよう2つのオムニシール120,140が背中合わせにそれぞれ配置されている。
そして、本実施の形態3に係る三方弁型モータバルブ1は、同一構成のもので分配用及び混合用の三方弁型モータバルブ1の双方に対応することが可能となっている。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
[実施例1]
図24は本発明の実施の形態1に係る流量制御用三方弁を適用した恒温維持装置(チラー装置)を示す概念図である。
このチラー装置100は、例えば、プラズマエッチング処理などを伴う半導体製造装置に使用され、温度制御対象Wの一例としての半導体ウエハ等の温度を一定温度に維持するものである。半導体ウエハ等の温度制御対象Wは、プラズマエッチング処理等を受けると、プラズマの生成や放電等に伴って温度が上昇する場合がある。
チラー装置100は、温度制御対象Wと接触するように配置される温度制御手段の一例としてのテーブル状に構成された温度制御部101を備える。温度制御部101は、混合比が調整された低温側流体及び高温側流体からなる温度制御用流体が流れる温度制御用流
路102を内部に有している。
温度制御部101の温度制御用流路102には、開閉弁103を介して混合手段111が接続されている。混合手段111の一方には、予め定められた低温側の設定温度に調整された低温流体を貯蔵した低温側恒温槽104が接続されている。低温側恒温槽104からは、三方弁型モータバルブ1に第1のポンプ105により低温側流体が供給される。また、混合手段111の他方には、予め定められた高温側の設定温度に調整された高温流体を貯蔵した高温側恒温槽106が接続されている。高温側恒温槽106からは、三方弁型モータバルブ1に第2のポンプ107により高温側流体が供給される。混合手段111は、開閉弁103を介して温度制御部101の温度制御用流路102に接続されている。
また、温度制御部101の温度制御用流路102の流出側には、帰還用の配管が設けられており、分配用の流量制御用三方弁1を介して低温側恒温槽104及び高温側恒温槽106にそれぞれ接続されている。
このチラー装置100は、温度制御部101の温度制御用流路102を流れた制御用流体を低温側恒温槽104と高温側恒温槽106とにそれぞれ分配するために三方弁型モータバルブ1を使用している。三方弁型モータバルブ1は、ステッピングモータ110によって弁軸34を回転駆動することにより、低温側恒温槽104と高温側恒温槽106とにそれぞれ分配する制御用流体の流量を制御する。
低温側流体及び高温側流体としては、例えば、圧力が0~1MPa、-85~+120℃程度の温度範囲において、オプテオン(登録商標)(三井・ケマーズフロロプロダクツ社製)やノベック(登録商標)(3M社製)等のフッ素系不活性液体などが使用される。
なお、低温側恒温槽104から第1のポンプ105により供給される低温側流体と、高温側恒温槽106から第2のポンプ107により供給される高温側流体との混合部111には、各低温側流体及び高温側流体の流量を制御した後に適宜混合する混合手段が用いられる。混合手段としては、上述したように、混合用の三方弁型モータバルブ1を用いても勿論良い。
[実施例2]
図25は本発明の実施の形態2に係る流量制御用三方弁を適用した恒温維持装置(チラー装置)を示す概念図である。
温度制御部101の温度制御用流路102には、開閉弁103を介して三方弁型モータバルブ1が接続されている。三方弁型モータバルブ1の第1のフランジ部10には、予め定められた低温側の設定温度に調整された低温流体を貯蔵した低温側恒温槽104が接続されている。低温側恒温槽104からは、三方弁型モータバルブ1に第1のポンプ105により低温側流体が供給される。また、三方弁型モータバルブ1の第2のフランジ部19には、予め定められた高温側の設定温度に調整された高温流体を貯蔵した高温側恒温槽106が接続されている。高温側恒温槽106からは、三方弁型モータバルブ1に第2のポンプ107により高温側流体が供給される。三方弁型モータバルブ1の第3のフランジ部27は、開閉弁103を介して温度制御部101の温度制御用流路102に接続されている。
また、温度制御部101の温度制御用流路102の流出側には、帰還用の配管が設けられており、低温側恒温槽104及び高温側恒温槽106にそれぞれ接続されている。
三方弁型モータバルブ1は、弁軸34を回転駆動するステッピングモータ108を備えている。また、温度制御部101には、当該温度制御部101の温度を検知する温度センサ109が設けられている。温度センサ109は、図示しない制御装置に接続されており、制御装置は、三方弁型モータバルブ1のステッピングモータ108の駆動を制御する。
チラー装置100は、図25に示すように、温度制御対象Wの温度を温度センサ109によって検知し、当該温度センサ109の検知結果に基いて制御装置によって三方弁型モータバルブ1のステッピングモータ108の回転を制御することにより、温度制御対象Wの温度を予め定められた設定温度と等しい温度となるよう制御する。
三方弁型モータバルブ1は、ステッピングモータ108によって弁軸34を回転駆動することにより、低温側恒温槽104から第1のポンプ105により供給される低温側流体と、高温側恒温槽106から第2のポンプ107により供給される高温側流体との混合比を制御し、三方弁型モータバルブ1から開閉弁103を介して温度制御部101の温度制御用流路102に供給する低温側流体と高温側流体とが混合された温度制御用流体の温度を制御する。
このとき、三方弁型モータバルブ1は、弁軸34の回転角に応じて低温側流体と高温側流体との混合比を高い精度で制御することができ、温度制御用流体の温度を微調整することが可能となる。そのため、本実施の形態に係る三方弁型モータバルブ1を使用したチラー装置100は、低温側流体と高温側流体との混合比が制御された所定の温度に調整された温度制御用流体を温度制御部101の温度制御用流路102に流すことにより、温度制御部101が接触する温度制御対象Wの温度を所望の温度に制御することができる。
低温側流体及び高温側流体としては、例えば、圧力が0~1MPa、-85~+120℃程度の温度範囲において、オプテオン(登録商標)(三井・ケマーズフロロプロダクツ社製)やノベック(登録商標)(3M社製)等のフッ素系不活性液体などが使用される。
流量制御用の弁本体部と当該弁本体部を駆動する駆動部を90度交差する方向に配置した場合に比べて、占有面積を減少させることが可能な流量制御用三方弁及び温度制御装置を提供することができる。
1…三方弁型モータバルブ
2…バルブ本体部(弁本体部)
3…アクチュエータ部(駆動部)
3a…アクチュエータ部の長辺
3b…アクチュエータ部の短辺
4…シール部
5…カップリング部
6…バルブ本体
6a…バルブ本体の長辺
6b…バルブ本体の短辺
7…第1の流入口
8…弁座
9…第1の弁口
10…第1のフランジ部材
11…六角穴付きボルト
12…フランジ部
13…挿入部
14…配管接続部
15…第1の流路形成部材
17…第2の流入口
18…第2の弁口
19…第2のフランジ部材
20…六角穴付きボルト
21…フランジ部
22…挿入部
23…配管接続部
25…第2の流路形成部材
34…弁軸
35…弁体部
45…弁動作部
45a,45b…両端部
70,80…第1及び第2のバルブシート
74,84…凹部
120,130,140,150…オムニシール

Claims (11)

  1. 平面形状が相対的に長い長手方向に沿った長辺と相対的に短い短手方向に沿った短辺を有する矩形状に形成された流量制御用の弁本体部と、
    平面形状が相対的に長い長手方向に沿った長辺と相対的に短い短手方向に沿った短辺を有する矩形状に形成され、前記弁本体部の矩形状の面と交差する方向に沿った一端側に前記弁本体部と前記長辺が同一方向を向くよう配置されて前記弁本体部を駆動する駆動部と、
    を備える流量制御弁。
  2. 前記弁本体部は、その平面矩形状の面積が前記駆動部より小さい請求項1に記載の流量制御弁。
  3. 前記弁本体部と前記駆動部は、両者の前記短手方向に沿った短辺の中心が一致するよう配置される請求項2に記載の流量制御弁。
  4. 前記弁本体部は、前記駆動部の平面形状の内部に略収まるよう配置される請求項1乃至3のいずれかに記載の流量制御弁。
  5. 前記弁本体部と前記駆動部の間には、連結部が配置され、
    前記連結部は、前記弁本体部の前記短手方向に沿った外側であって、前記駆動部の前記短手方向に沿った短辺の両端部に固定される請求項1に記載の流量制御弁。
  6. 前記駆動部は、前記流量制御弁を駆動する駆動ケーブルが接続される接続端子を備え、
    前記接続端子は、前記駆動部の長手方向に沿った一側面又は上端面に設けられる請求項1乃至5のいずれかに記載の流量制御弁。
  7. 前記駆動部の長手方向は、前記弁本体部に接続されて流体を流通させる配管の接続方向と同一である請求項1乃至請求項6に記載の流量制御弁。
  8. 流体が流通する断面矩形状の第1の弁口と前記流体が流通する断面矩形状の第2の弁口が設けられた円柱形状の空所からなる弁座、及び前記第1及び第2の弁口から前記流体を外部へそれぞれ流通させる第1及び第2の流通口を有する弁本体部と、
    前記弁本体部に装着されて前記第1及び第2の弁口をそれぞれ形成する第1及び第2の弁口形成部材と、
    前記弁本体部の弁座内に回転自在に配置され、前記第1の弁口を閉状態から開状態に切り替えると同時に前記第2の弁口を開状態から閉状態に切り替える開口部が形成された円筒形状の弁体と、
    前記弁体と前記弁座の間隙から漏れた前記流体の圧力を前記第1及び第2の弁口形成部材に作用させ、前記弁体が前記第1及び第2の弁口を開閉する際に前記弁体の位置が変動するのを抑制する圧力作用部と、
    前記弁体を回転駆動する駆動部と、
    を備え、
    前記圧力作用部は、前記弁本体に装着されて前記第1及び第2の流通口を形成する部材であって、金属製のバネ部材により開く方向に付勢された断面略U字形状の合成樹脂からなる封止手段により長手方向に沿った両端部がそれぞれ封止された第1及び第2の流路形成部材を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の流量制御弁。
  9. 前記弁体の前記駆動部側の端部を前記弁本体部に対して回転可能に封止する手段であって、金属製のバネ部材により開く方向に付勢された断面略U字形状の合成樹脂からなる封止手段を備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の流量制御弁。
  10. 混合比が調整された低温側流体及び高温側流体からなる温度制御用流体が流れる温度制御用流路を有する温度制御手段と、
    低温側の予め定められた第1の温度に調整された前記低温側流体を供給する第1の供給手段と、
    高温側の予め定められた第2の温度に調整された前記高温側流体を供給する第2の供給手段と、
    前記第1の供給手段と前記第2の供給手段に接続され、前記第1の供給手段から供給される前記低温側流体と前記第2の供給手段から供給される前記高温側流体とを混合して前記温度制御用流路に供給する混合手段と、
    前記温度制御用流路を流通した温度制御用流体を前記第1の供給手段と前記第2の供給手段に流量を制御しつつ分配する流量制御弁と、
    を備え、
    前記流量制御弁として請求項1乃至9のいずれかに記載の流量制御弁を用いたことを特徴とする温度制御装置。
  11. 混合比が調整された低温側流体及び高温側流体からなる温度制御用流体が流れる温度制御用流路を有する温度制御手段と、
    低温側の予め定められた第1の温度に調整された前記低温側流体を供給する第1の供給手段と、
    高温側の予め定められた第2の温度に調整された前記高温側流体を供給する第2の供給手段と、
    前記第1の供給手段と前記第2の供給手段に接続され、前記第1の供給手段から供給される前記低温側流体と前記第2の供給手段から供給される前記高温側流体とを混合比を調整して前記温度制御用流路に流す流量制御弁と、
    を備え、
    前記流量制御弁として請求項1乃至9のいずれかに記載の流量制御弁を用いたことを特徴とする温度制御装置。
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