JP2018138008A - 細胞培養システム - Google Patents

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Abstract

【課題】アイソレータに無菌チャンバを接続する際に、オペレータによる接続作業を単純化する。
【解決手段】アイソレータはアイソレータ側無菌接続ポートを有し、無菌チャンバはチャンバ側無菌接続ポートを有する。無菌チャンバに関し、アイソレータ側無菌接続ポートとチャンバ側無菌接続ポートとが、上下方向及び幅方向に位置合わせされ且つ所定間隔を空けて対峙する搬入位置と、アイソレータ側無菌接続ポートとチャンバ側無菌接続ポートとが接合する接合位置とが規定されている。細胞培養システムは、アイソレータと、無菌チャンバと、無菌チャンバの搬入位置への移動を案内する案内装置と、無菌チャンバを搬入位置から接合位置へアイソレータ側へ引き寄せる引寄装置とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、無菌性を担保可能な作業室が内部に設けられたアイソレータと、このアイソレータに対し着脱可能に連結される無菌チャンバとを備えた細胞培養システムに関する。
近年、創薬研究や医療分野において培養細胞が多く利用されるようになり、多量・多種の細胞を高品質且つ安定的に培養するシステムが求められている。そこで、培地交換や継代培養などの細胞の培養作業が行われる無菌性を担保可能な作業室が設けられたアイソレータと、このアイソレータに対し脱着可能なインキュベータとを備えた細胞培養システムが提案されている。特許文献1,2には、この種の細胞培養システムに関する技術が開示されている。
特許文献1に記載の培養装置は、培養作業の作業室が内部に設けられたアイソレータと、アイソレータに無菌接続装置を介して接続されたインキュベータとを備えている。インキュベータは台車に搭載され、移動可能である。インキュベータがアイソレータと接続されると、アイソレータの作業室と、インキュベータの庫内とが、無菌性が保たれた状態で連通される。この培養装置では、アイソレータと接続されるインキュベータを取り替えることで、一つのアイソレータで多量・多種の細胞を培養することができる。
特許文献2には、独立した閉鎖空間である複数の収容室を備えたパーソナルボックスが開示されている。このパーソナルボックスの複数の収容室のうち、少なくとも1つがインキュベータとして構成され、他の1つがインキュベータに収容された細胞と関連付けられた物品を収容するための低温保管庫として構成されている。このパーソナルボックスでは、インキュベータと低温保管庫とを纏めて取り扱うことで、異なる被験者由来の細胞同士のクロスコンタミネーションや、資材(培養容器を含む)や細胞などの取り違いの防止が図られている。
特開2016−013062号公報 特開2011−4613号公報
特許文献1に例示される細胞培養システムでは、アイソレータにインキュベータなどを含む可動式の無菌チャンバを接続するに際し、作業者が無菌チャンバをアイソレータとの接続位置まで運んで、アイソレータに対し無菌チャンバを位置決めする。この位置決めは、無菌接続装置における無菌性を担保するために、無菌チャンバを操縦するオペレータに高い精度が要求される。また、無菌チャンバを動かす際に、無菌チャンバとアイソレータとが衝突すると、無菌チャンバの収容物(例えば、培養細胞)に衝撃を与えるおそれがあるため、オペレータは、加える力を慎重に加減しながら無菌チャンバを動かしてアイソレータに接触させねばならない。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、アイソレータに無菌チャンバを接続する際に、オペレータによる接続作業を単純化することにある。
本発明の一態様に係る細胞培養システムは、無菌状態に維持される作業室が内部に設けられたアイソレータと、前記アイソレータに対し着脱可能に連結される可動式の無菌チャンバとを備えた細胞培養システムであって、
前記アイソレータは、前記作業室を前記無菌チャンバ内とを連通させる、アイソレータ側無菌接続ポートを有し、
前記無菌チャンバは、前記アイソレータ側無菌接続ポートと接続されるチャンバ側無菌接続ポートを有し、
前記無菌チャンバに関し、前記アイソレータ側無菌接続ポートと前記チャンバ側無菌接続ポートとが上下方向および幅方向に位置合わせされ且つ所定間隔を空けて対峙する搬入位置と、前記アイソレータ側無菌接続ポートと前記チャンバ側無菌接続ポートとが接合する接合位置とが規定されており、
前記無菌チャンバの前記搬入位置への移動を案内する案内装置と、
前記無菌チャンバを前記搬入位置から前記接合位置へ前記アイソレータ側へ引き寄せる引寄装置とを備えることを特徴としている。
上記細胞培養システムによれば、無菌チャンバは案内装置に案内されて搬入位置へ移動する。よって、無菌チャンバを移動させるオペレータに、高い精度が要求されない。また、細胞培養システムによれば、無菌チャンバを搬入位置から接合位置へ移動させる際に、オペレータが無菌チャンバに加える力を慎重に加減する操作が省略される。よって、アイソレータに無菌チャンバを接続する際に、オペレータによる接続作業を単純化することができる。
上記細胞培養システムにおいて、前記案内装置が、レールと、前記無菌チャンバに設けられた、前記レールに案内される被案内部材とを備え、前記レールの少なくとも前記搬入位置を含む部分において、前記レールの床からの高さが、前記被案内部材の前記床からの高さと同じ又は高くてよい。
これにより、被案内部材がレールに案内されることによって、アイソレータ側無菌接続ポートに対するチャンバ側無菌接続ポートの上下方向の位置と幅方向の位置とが同時に位置決めされる。
上記細胞培養システムが、前記無菌チャンバが前記搬入位置へ搬入されたことを検出する搬入センサと、前記搬入センサからの検出信号を受け取って、前記無菌チャンバの引き寄せを開始するように前記引寄装置の動作を制御する制御装置とを、更に備えていてよい。
これにより、オペレータが無菌チャンバを搬入位置まで運んだあとは、引寄装置が自動的に動作して前記アイソレータ側無菌接続ポートとチャンバ側無菌接続ポートとが自動的に接合される。
上記細胞培養システムにおいて、前記引寄装置は、接合した前記アイソレータ側無菌接続ポートと前記チャンバ側無菌接続ポートとの圧接を保持する力を前記無菌チャンバに付与するものであってよい。
これにより、アイソレータ側無菌接続ポートとチャンバ側無菌接続ポートとが接合されたあとも、その接合が引寄装置によって保持される。
上記細胞培養システムにおいて、前記無菌チャンバ内に、独立した閉鎖空間を有する開閉可能なインキュベータと、独立した閉鎖空間を有する開閉可能な少なくとも1つの保管庫とが設けられており、前記保管庫には前記インキュベータに収容された細胞に関連する資材が収容されてよい。
上記の場合、前記インキュベータと前記保管庫が前記無菌チャンバ内で上下に並んで配置されており、前記チャンバ側無菌接続ポートは、前記インキュベータの扉及び前記保管庫の扉の表面積より大きな面積の開口部を有していてよい。
このように、インキュベータや保管庫が、無菌性が担保された無菌チャンバ内に設けられているので、インキュベータや保管庫の開閉部には無菌接続ポートは必要とされない。よって、インキュベータや保管庫の庫内と作業室とを接続するために、1組の無菌接続ポートを設ければ足りる。これにより、細胞培養システムの構成が単純となり、加えて、コストの削減も実現することができる。
本発明によれば、アイソレータに無菌チャンバを接続する際に、オペレータによる接続作業を単純化することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る細胞培養システムの全体的な構成を示す図である。 図2は、細胞培養システムの平面図である。 図3は、細胞培養システムの制御系統の構成を示すブロック図である。 図4は、インキュベータユニットを前面側から見た図である。 図5は、図4においてパネルが取り外されたインキュベータユニットの様子を示す図である。 図6は、無菌接続ポートの構成を示す概略図である。 図7は、無菌接続ポートの密閉構造部の拡大図である。 図8は、無菌接続ポートの密閉構造部の拡大図である。 図9は、インキュベータユニットのインキュベータの扉が開放された様子を示す概略図である。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る細胞培養システム1の全体的な構成を示す図、図2は、細胞培養システム1の平面図、図3は、細胞培養システム1の制御系統の構成を示すブロック図である。図1及び図2では、培養ユニット2に設けられたに2つの無菌接続ポート8のうち、一方にインキュベータユニット4が接続された様子が示されている。
図1〜3に示すように、本発明の一実施形態に係る細胞培養システム1は、培養ユニット2と、培養ユニット2と連結されたパスボックスユニット3と、培養ユニット2と着脱可能に連結されたインキュベータユニット4と、細胞培養システム1の動作を制御する制御装置6とを備えている。以下では、説明の便宜を図って、培養ユニット2のうちインキュベータユニット4が接続される面を、培養ユニット2の前面とする。また、インキュベータユニット4のうち培養ユニット2と接続される面を、インキュベータユニット4の前面とする。
〔培養ユニット2の構造〕
培養ユニット2は、無菌性を担保可能なアイソレータ20を備えており、アイソレータ20の内部に作業室21が形成されている。アイソレータ20は、密閉可能な箱体であって、作業室21を除染する除染機能が備えられている。除染機能には、例えば、作業室21を換気する換気装置、作業室21内に過酸化水素ミストを噴出する過酸化水素除染装置、スポット的な殺菌を行う紫外線を発光するUV灯、作業室21の環境を監視する内部環境センサ、などが含まれてよい。作業室21は、除染機能と、作業室21の内外の差圧とにより、無菌性が担保される。
作業室21には、作業ステージ、培養容器を搬送する搬送ロボット、作業室21内を映す監視カメラ、廃棄物を回収する廃棄チャンバ、培養容器や薬品容器等に取り付けられたIDタグを読み出すID読出装置、保管庫などが設けられている(いずれも図示略)。各作業ステージには、作業の内容に応じた、作業を自動的に行う機械、検査機器、容器、薬液棚などが設けられている(いずれも図示略)。作業ステージには、例えば、細胞観察ステージ、遠心分離ステージ、タッピングステージ、キャッパステージ、加温ステージ、培養ステージ、及び、入出庫ステージなどの培養処理に関する作業ステージのうち少なくとも1つが含まれていてよい。
アイソレータ20の前面を形成している前壁には、無菌接続ポート8が設けられている。本実施形態に係る培養ユニット2は、2つの無菌接続ポート8を備えており、同時に2つのインキュベータユニット4を接続可能である。但し、培養ユニット2に設けられる無菌接続ポート8の数は本実施形態に限定されない。2つの無菌接続ポート8の構造は実質的に同じであり、各無菌接続ポート8には、アイソレータ20の壁を貫通する開口部81が設けられ、開口部81を封止するシャッタ82などが備えられている。無菌接続ポート8の構造については、後ほど詳述する。
アイソレータ20の前壁であって、各無菌接続ポート8の下方には、配管・配線インターフェース25が設けられている。この配管・配線インターフェース25は、後述するインキュベータユニット4の配管・配線インターフェース77と接続される。
アイソレータ20の前壁であって、各配管・配線インターフェース25の下方には、案内部材26が設けられている。案内部材26は、培養ユニット2とインキュベータユニット4とを接続する際に、インキュベータユニット4の移動を案内するためのものである。本実施形態に係る培養ユニット2の案内部材26は、無菌接続ポート8のシャッタ82の主面と直交する方向に延びる2本のレール部26aを含む、平面視U字状を呈するパイプである。
更に、アイソレータ20の前壁であって、無菌接続ポート8の両脇には、対を成す引寄装置28が設けられている。本実施形態に係る培養ユニット2には、上下に一対ずつの引寄装置28が設けられている。本実施形態に係る引寄装置28は、アイソレータ20の前壁からシャッタ82の主面と垂直な水平方向に延びるロッド28bと、ロッド28bの先端部に設けられたアーム28aと、ロッド28bをその長手方向に伸縮させる機構とを備えた、ロータリクランプシリンダである。ロッド28bの長手方向とアーム28aの長手方向とは直交している。本実施形態においては、ロッド28bが回転することによって、アーム28aがロッド28bから下方に突出した姿勢と、アーム28aがロッド28bから水平方向に突出した姿勢とに、アーム28aの姿勢を変化させることができる。引寄装置28の動作は、制御装置6により制御される。
〔パスボックスユニット3の構造〕
パスボックスユニット3は、培養ユニット2のアイソレータ20の前壁に接続されている。パスボックスユニット3の庫内は作業室21と連通可能であり、パスボックスユニット3を通じて培養容器や薬品等の資材が作業室21へ出し入れされる。パスボックスユニット3は、除染機能と、培養容器や薬品容器等に取り付けられたIDタグを読み出すID読出装置と、作業グローブとを備えた除染パスボックスである(いずれも図示略)。除染機能は、アイソレータ20と同様に、換気装置、UV灯、及び内部環境センサなどであってよい。
〔インキュベータユニット4の構造〕
図4は、インキュベータユニット4を前面側から見た図、図5は、図4においてパネル72が取り外されたインキュベータユニット4の様子を示す図である。
図4及び図5に示すように、インキュベータユニット4は、密閉可能な箱型の無菌チャンバ41を備えている。無菌チャンバ41の前面には、培養ユニット2の無菌接続ポート8と接続される無菌接続ポート7が設けられている。無菌接続ポート7には、無菌チャンバ41の壁を貫通する開口部71が設けられ、その開口部71を封止するパネル72などが備えられている。無菌接続ポート7については、後ほど詳述する。
無菌チャンバ41の前面であって、無菌接続ポート7より下方には、配管・配線インターフェース77が設けられている。配管・配線インターフェース77には、インキュベータユニット側配線のコネクタや、インキュベータユニット側配管のコネクタが、設けられている。一方、前述の培養ユニット2の配管・配線インターフェース25には、培養ユニット側配線のコネクタや、培養ユニット側配管のコネクタが、設けられている。接続される培養ユニット側配線のコネクタとインキュベータユニット側配線のコネクタとは、配管・配線インターフェース77,25が接合されたときに接続されるように、対応する位置に配置されている。同様に、接続される培養ユニット側配管のコネクタとインキュベータユニット側配管のコネクタとは、配管・配線インターフェース77,25同士を突合せたとき接続されるように、対応する位置に配置されている。各コネクタは、突合せ動作により接続されるコネクタが採用されており、インキュベータユニット4の配管・配線インターフェース77と、培養ユニット2の配管・配線インターフェース25とを突合せることにより、対応する培養ユニット側配管とインキュベータユニット側配管、対応する培養ユニット側配線とインキュベータユニット側配線が、それぞれ接続される。
無菌チャンバ41の底部には車輪42が設けられており、インキュベータユニット4は移動可能である。本実施形態に係るインキュベータユニット4では、無菌チャンバ41の底面の四隅の各々に車輪42が設けられている。なお、インキュベータユニット4は、駆動輪を備えて、遠隔操作やプログラムにより自動走行するように構成されていてもよい。
また、無菌チャンバ41の底部には、培養ユニット2に設けられた案内部材26に案内される被案内部材43が設けられている。案内部材26と被案内部材43とによって、無菌チャンバ41の移動を案内する案内装置9が構成されている。
本実施形態に係る被案内部材43は、案内部材であるパイプが嵌まるU又はV字型の円周溝を有する滑車である。但し、被案内部材43は滑車に限定されず、案内部材26に案内される部材であればよい。滑車は、無菌チャンバ41の前側と後側にそれぞれ一対ずつ設けられている。
無菌チャンバ41の両側部には、培養ユニット2に設けられた引寄装置28のアーム28aが係合可能な係合部材48が設けられている。本実施形態に係る係合部材48は、無菌チャンバ41の側面から突出するブロック状部材である。但し、係合部材48は、引寄装置28のアーム28aが係合可能な形状であれば、本実施形態に限定されない。
無菌チャンバ41の内部には、インキュベータ44と、少なくとも1つの保管庫45とが設けられている。インキュベータ44は、閉鎖可能な収容部を有し、その収容部を細胞の培養に適切な温度や湿度に調整する機能を備えた恒温培養器である。インキュベータ44の前面には扉441が設けられており、この扉441は自動開閉装置442(図3、参照)によって開閉操作される。インキュベータ44の自動開閉装置442は、例えば、電動モータなどによって構成されており、その動作が制御装置6によって制御される。
本実施形態に係るインキュベータユニット4は、保管庫45として、低温保管庫45aと常温保管庫45bとが設けられている。常温保管庫45bは、インキュベータ44の側方に配置されている。常温保管庫45bは、無菌チャンバ41の内部に晒された棚である。低温保管庫45aは、インキュベータ44の下方に配置されている。つまり、インキュベータ44と低温保管庫45aとが上下に並べて配置されている。低温保管庫45aは、閉鎖可能な収容部を有する箱体であって、前面に設けられた扉451と、扉451の自動開閉装置452(図3、参照)とを備えている。保管庫45の自動開閉装置452は、例えば、電動モータなどによって構成されており、その動作が制御装置6によって制御される。更に、低温保管庫45aには、収容部を冷却し、その低温に保持する冷却機構が備えられている。
保管庫45には、インキュベータ44に収容された細胞と関連付けられた資材が収容される。このような資材は、具体的には、インキュベータ44に収容された細胞を採取したドナーに固有の、培地や添加物、試薬などが挙げられる。
〔無菌接続ポート8,7の構造〕
ここで、培養ユニット2の無菌接続ポート8及びインキュベータユニット4の無菌接続ポート7について説明する。無菌接続ポート8,7は、物品等の無菌移載を目的として、無菌性を損なうことなく複数の無菌容器同士を接続する装置である。図6は、無菌接続ポート8,7の構成を示す概略図である。
図1及び図6に示すように、培養ユニット2の無菌接続ポート8は、前述の開口部81を封止可能なシャッタ82と、シャッタ82の自動開閉装置80と、シャッタロック83とを備えている。シャッタ82は、垂直方向に延びる回転軸82aを中心として回動可能に、アイソレータ20に支持されている。つまり、シャッタ82は、作業室21へ引き込むことの可能な扉となっている。但し、シャッタ82は、その主面と平行にスライドして開口部81を開閉するスライドドアとして構成されていてもよい。自動開閉装置80は、シャッタ82を、開口部81を封止する閉止位置(図6、参照)と、開放位置(図9、参照)との間で、移動させる装置である。
閉止位置にあるシャッタ82は、シャッタロック83によって開口部81に保持される。本実施形態に係るシャッタロック83は、シャッタ82の閉止位置からの移動を規制するレバーと、レバーの駆動部とで構成されている。
開口部81の開口縁は、無端状のシール部材84で縁取られている。また、シャッタ82の表面は、縁枠85で縁取られている。そして、シャッタ82において外気に露出する範囲を囲むように無端状のシール部材88が設けられている。本実施形態においては、シール部材88が縁枠85の表面に設けられている。
シャッタ82の表面には、電磁石86が設けられている。本実施形態に係るシャッタ82には、外側の面の四隅のそれぞれに電磁石86が設けられているが、電磁石86の数や配置はこれに限定されない。電磁石86の磁力の発生及び消失、即ち、電磁石86への電流の供給は、制御装置6により制御される。
図4,5及び6に示すように、インキュベータユニット4の無菌接続ポート7は、前述の開口部71を封止可能なパネル72を備えている。インキュベータユニット4の開口部71、培養ユニット2の開口部81と実質的に同一又は相似形状である。そして、シャッタ82とパネル72は、実質的に同一形状であって、開口部81,71に対応した形状を呈している。
本実施形態では、これらの開口部81,71は上下方向を長手方向とする長方形を呈しており、上下に並んだインキュベータ44の扉441と保管庫45の扉451とが通過できるように、従来のアイソレータ20の開口部と比較して開口面積は十分に大きい。例えは、開口部81,71の開口面積は、インキュベータ44の扉441の表面積と保管庫45の扉451の表面積とを加えた面積よりも大きい。但し、開口部81,71の形状は長方形に限定されず、楕円を含む円形や、多角形であってもよい。
パネル72は、無菌チャンバ41に対し着脱可能であって、パネルロック73によって開口部71に保持されている。本実施形態に係るパネルロック73は、回転進出式のピンとその駆動部により構成されており、パネル72の周囲4箇所に設けられている。
無菌チャンバ41の開口部71の開口縁は、無端状のシール部材74で縁取られている。また、パネル72は、縁枠75で縁取られている。
パネル72の表面には、シャッタ82に設けられた電磁石86と対応する位置に、金属プレート76が取り付けられている。電磁石86と金属プレート76とにより、マグネット式電子錠が構成されている。更に、パネル72には、電磁石86が金属プレート76を吸着することにより、シャッタ82にパネル72が吸着されていることを検出する吸着感知装置79が設けられている。
〔制御装置6〕
図3に戻って、制御装置6は、いわゆるコンピュータであって、CPU等の演算処理部と、ROM、RAM等の記憶部を有している(いずれも図示略)。記憶部には、制御装置6が実行する制御プログラムや、各種固定データ等が記憶されている。演算処理部は、外部装置とデータの送受信を行う。また、演算処理部は、各種センサからの検出信号の入力や各制御対象への制御信号の出力を行う。制御装置6では、記憶部に記憶されたプログラム等のソフトウェアを演算処理部が読み出して実行することにより、細胞培養システム1の各種動作を制御するための処理が行われる。なお、制御装置6は単一のコンピュータによる集中制御により各処理を実行してもよいし、複数のコンピュータの協働による分散制御により各処理を実行してもよい。また、制御装置6は、マイクロコントローラ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)等から構成されていてもよい。
制御装置6は、インキュベータ44の自動開閉装置442、保管庫45の自動開閉装置452、パネルロック73、シャッタ82の自動開閉装置80、引寄装置28、電磁石86、及び、シャッタロック83と無線又は有線により通信可能に接続されており、それらの動作を制御する。また、制御装置6は、吸着感知装置79や搬入センサ89などの検出機器と無線又は有線により通信可能に接続されており、それらから検出信号を受け取ることができる。
〔培養ユニット2に対するインキュベータユニット4の脱着〕
ここで、上記構成の培養ユニット2にインキュベータユニット4を接続するときの、細胞培養システム1の動作について説明する。
インキュベータユニット4は、図示されない保管場所に保管されている。インキュベータ44に収容された細胞に対し培養処理を行うときには、インキュベータユニット4を保管場所から移動させて培養ユニット2と接続する。先ず、オペレータは、培養ユニット2の無菌接続ポート8とインキュベータユニット4の無菌接続ポート7とが対向するように、インキュベータユニット4を培養ユニット2の無菌接続ポート8の手前まで移動させる(図2、参照)。オペレータがインキュベータユニット4を押して動かせるように、無菌チャンバ41の背面にハンドルが設けられていてよい。
次に、オペレータは、培養ユニット2の案内部材26とインキュベータユニット4の被案内部材43とを位置合わせする。本実施形態においては、案内部材26のレール部26aが被案内部材43である滑車の溝に嵌るように、一対の滑車の間に案内部材26のレール部26aが挿入される。このようにして、被案内部材43が案内部材26に案内され得る状態となると、オペレータは、インキュベータユニット4の無菌接続ポート7を更に培養ユニット2の無菌接続ポート8に近づけるように移動させる。
被案内部材43が案内部材26に案内されることにより、インキュベータユニット4は、インキュベータユニット4(無菌チャンバ41)に予め規定された搬入位置へ到達する。インキュベータユニット4が搬入位置にあるとき、無菌接続ポート8に対して無菌接続ポート7が、上下方向および幅方向に位置合わせされ、且つ、所定間隔を空けて対峙している。無菌接続ポート8,7が上下方向および幅方向に位置合わせされていることは、即ち、パネル72の主面とシャッタ82の主面とが平行に対峙し、且つ、シャッタ82に対するパネル72の上下方向及び幅方向の位置が合わせられていることを意味する。
なお、案内部材26のレール部26aの床からの高さは、案内部材26のうち少なくとも搬送位置を含む部分において、被案内部材43である滑車の床からの高さと同じ又は若干高い。これにより、インキュベータユニット4を案内部材26に沿って移動させることによって、無菌接続ポート8に対する無菌接続ポート7の上下方向の位置と幅方向の位置とを同時に位置決めをすることができる。
このようにして、インキュベータユニット4が搬入位置に到達すると、制御装置6は引寄装置28を動作させる。インキュベータユニット4が搬入位置に到達したことは、無菌接続ポート8に設けられた搬入センサ89によって検出される。本実施形態に係る搬入センサ89は、投光部と受光部とを有する光学式の物体検出センサである。
引寄装置28は、インキュベータユニット4の係合部材48と係合して、インキュベータユニット4を、インキュベータユニット4(無菌チャンバ41)に予め規定された接合位置まで、培養ユニット2側へ引き寄せる。本実施形態においては、引寄装置28の係合部材48と係合するようにアーム28aの姿勢を変化させ、アーム28aと係合部材48の係合を維持しながらロッド28bが縮む。
インキュベータユニット4が接合位置にあるとき、無菌接続ポート8と無菌接続ポート7とが接合している。具体的には、インキュベータユニット4の開口部71の開口縁と培養ユニット2の開口部81の開口縁とが圧接されている。図7に示されるように、インキュベータユニット4の開口部71の縁のシール部材74が、培養ユニット2の開口部81の縁のシール部材84に押し付けられると、これらのシール部材74,84が密着する。このようにして、シール部材74,84によって開口部71,81の周囲が封止される。
引寄装置28は、インキュベータユニット4が培養ユニット2に接触するときの衝撃で、インキュベータユニット4に収容されている培養細胞が損傷しないような、十分に遅い速度でインキュベータユニット4を移動させる。更に、引寄装置28は、無菌接続ポート8と無菌接続ポート7との圧接が保持されるように、その圧接を保持する力をインキュベータユニット4へ付与する。
また、インキュベータユニット4の開口部71の開口縁と、培養ユニット2の開口部81の開口縁とが圧接すると同時に、培養ユニット2の配管・配線インターフェース25と、インキュベータユニット4の配管・配線インターフェース77とが突合されて、対応する配管同士及び配線同士が接続される。これにより、培養ユニット2からインキュベータユニット4へ(又はその逆へ)の電源、二酸化炭素や酸素などの気体、制御信号等の供給が可能となる。なお、制御装置6からの制御信号は、無線により直接にインキュベータユニット4へ伝達されてもよいし、培養ユニット2の配線・配線インターフェース25を介してインキュベータユニット4へ伝達されてもよい。
続いて、制御装置6は、電磁石86に磁力を発生させる。すると、シャッタ82の電磁石86がパネル72の金属プレート76が強力に吸着することにより、パネル72がシャッタ82に吸着される。このようにして、パネル72がシャッタ82に吸着されると、図7に示すように、パネル72の縁枠75とシャッタ82の縁枠85とが圧接され、これらの縁枠75,85の間でシール部材88が押し潰される。このようにして、非接続時には外気に晒されているパネル72の表面とシャッタ82の表面が突き合わされ、その周囲が封止される。
制御装置6は、パネル72がシャッタ82に吸着されたことが吸着感知装置79によって検出されると、パネルロック73をロック解除させる。パネルロック73がロック解除されると、無菌チャンバ41の開口部71に保持されていたパネル72は、フリーとなる。
続いて、制御装置6は、シャッタロック83をロック解除し、更に、自動開閉装置80を動作させて、図8及び9に示すように、シャッタ82を解放位置まで移動させる。前述の通り開口部71からフリーとなったパネル72は、シャッタ82と一体になって移動する。これにより、培養ユニット2の開口部81とインキュベータユニット4の開口部71とが接続され、培養ユニット2の作業室21とインキュベータユニット4の無菌チャンバ41の庫内とが、無菌性を担保した状態で連通される。
制御装置6は、作業室21と無菌チャンバ41の庫内とが連通されると、次に行われる処理の内容に応じて、インキュベータ44の扉441を開くように自動開閉装置442を動作させたり、保管庫45の扉451を開くように自動開閉装置452を動作させたりする。無菌チャンバ41の庫内は無菌性が担保されているため、インキュベータ44や保管庫45の開閉に制約はない。
続いて、培養ユニット2からインキュベータユニット4を切り離すときの、細胞培養システム1の動作について説明する。
インキュベータユニット4を培養ユニット2から切り離すときには、制御装置6は、シャッタ82が閉止位置まで移動するように、自動開閉装置80を動作させる。なお、インキュベータ44の扉441や保管庫45の扉451が開いていれば、シャッタ82を閉止する前に、自動開閉装置442,452を動作させて扉441,451を閉める。
シャッタ82が閉止位置に至ると、制御装置6は、シャッタロック83をロック動作させるとともに、パネルロック73をロック動作させる。これにより、シャッタ82はアイソレータ20の開口部81に保持され、パネル72は無菌チャンバ41の開口部71に保持される。
続いて、制御装置6は、電磁石86の磁力を消失させて、シャッタ82とパネル72の吸着を解除させる。更に、制御装置6は、引寄装置28にアーム28aと係合部材48との係合を解除させて、培養ユニット2の開口部81の開口縁とインキュベータユニット4の開口部71の開口縁との圧接を解除させる。これにより、インキュベータユニット4の無菌接続ポート7と培養ユニット2の無菌接続ポート8との接続が解除される。そして、オペレータがインキュベータユニット4を案内部材26に沿って培養ユニット2から引き離すことによって、培養ユニット2からインキュベータユニット4を切り離すことができる。
以上に説明したように、本実施形態の細胞培養システム1は、無菌状態に維持される作業室21が内部に設けられたアイソレータ20と、アイソレータ20に対し着脱可能に連結される可動式の無菌チャンバ41とを備えている。アイソレータ20は、作業室21を無菌チャンバ41内とを連通させるアイソレータ側無菌接続ポート8を有し、無菌チャンバ41は、アイソレータ側無菌接続ポート8と接続されるチャンバ側無菌接続ポート7を有している。無菌チャンバ41に関し、アイソレータ側無菌接続ポート8とチャンバ側無菌接続ポート7とが、上下方向および幅方向に位置合わせされ、且つ、所定間隔を空けて対峙する搬入位置と、アイソレータ側無菌接続ポート8とチャンバ側無菌接続ポート7とが接合する接合位置とが規定されている。そして、細胞培養システム1は、無菌チャンバ41の搬入位置への移動を案内する案内装置(案内部材26及び被案内部材43)と、無菌チャンバ41を搬入位置から接合位置へアイソレータ20側へ引き寄せる引寄装置28とを備えることを特徴としている。
上記細胞培養システム1によれば、無菌チャンバ41は案内装置9に案内されて、確実に搬入位置に移動する。よって、オペレータが無菌チャンバ41を搬入位置へ移動させるに際し、オペレータの操作に高い精度が要求されない。また、細胞培養システム1によれば、搬入位置から接合位置への無菌チャンバ41の移動は引寄装置28によって行われる。よって、オペレータが無菌チャンバ41をアイソレータ20に近づける際に、オペレータによる無菌チャンバ41に加える力を慎重に加減する操作が省略される。このように、アイソレータ20に無菌チャンバ41を接続する際に、オペレータによる接続作業を単純化しつつ、接合位置にある無菌チャンバ41をアイソレータ20に対し良好に位置決めすることができる。その結果、無菌接続ポート8,7の密閉精度を高めることができる。
また、上記実施形態に係る細胞培養システム1において、案内装置9がレール(案内部材26のレール部26a)と、無菌チャンバ41に設けられた、レールに案内される被案内部材43とを備えている。そして、レールの少なくとも搬送位置を含む部分において、レールの床からの高さが、被案内部材43の床からの高さと同じ又は高い。
これにより、被案内部材43が案内部材26に案内されることによって、アイソレータ側無菌接続ポート8に対するチャンバ側無菌接続ポート7の上下方向の位置及び幅方向の位置が同時に位置決めされる。
また、上記実施形態に係る細胞培養システム1は、無菌チャンバ41が搬入位置へ搬入されたことを検出する搬入センサ89と、搬入センサ89からの検出信号を受け取って、無菌チャンバ41の引き寄せを開始するように引寄装置28の動作を制御する制御装置6とを、更に備えている。
これにより、オペレータが無菌チャンバ41を搬入位置まで運んだあとは、培養ユニット2に設けられた案内装置9や引寄装置28でアイソレータ側無菌接続ポート8とチャンバ側無菌接続ポート7とが自動的に接合される。
また、上記実施形態に係る細胞培養システム1において、引寄装置28は、接合したアイソレータ側無菌接続ポート8とチャンバ側無菌接続ポート7との圧接を保持する力を無菌チャンバ41に付与するアクチュエータ(例えば、クランプシリンダ)である。
これにより、アイソレータ側無菌接続ポート8とチャンバ側無菌接続ポート7とが接合されたあとも、その接合が引寄装置28によって保持される。よって、無菌接続ポート8,7の接合を保持するための専用の機構が不要となる。
また、上記実施形態に係る細胞培養システム1では、無菌チャンバ41内に、独立した閉鎖空間を有する開閉可能なインキュベータ44と、独立した閉鎖空間を有する開閉可能な少なくとも1つの保管庫45とが設けられており、保管庫45にはインキュベータ44に収容された細胞に関連する資材が収容される。
特許文献2に示されたパーソナルボックスでは、各収容室に対し独立した蓋体が設けられている。各蓋体は、アイソレータの開口部に設けられた接続蓋と嵌合され、接続蓋とともに蓋体を開放することで、アイソレータ内と収容室とが連通される。つまり、一つのパーソナルボックスに対し、アイソレータには複数の接続蓋が設けられることとなり、イニシャルコストが嵩む。また、各接続蓋を動作させるために時間を要することから、サイクルタイムが長くなり作業性が低下するおそれがある。
これに対し、上記実施形態に係る細胞培養システム1では、インキュベータ44や保管庫45は、無菌性が担保された無菌チャンバ41内に設けられているので、それらの開閉部には無菌接続ポートは不要である。よって、インキュベータ44と、当該インキュベータ44に収容された細胞と関連する資材が収容された保管庫45とをアイソレータ20と接続するために、1組の無菌接続ポートを設ければ足りる。これにより、細胞培養システム1の構成が単純となり、加えて、コストの削減も実現することができる。
また、上記実施形態に係る細胞培養システム1では、インキュベータ44と保管庫45が無菌チャンバ41内で上下に並んで配置されており、チャンバ側無菌接続ポート7は、インキュベータ44の扉441及び保管庫45の扉451の表面積より大きな面積の開口部71を有している。
このように、従来と比較して大きな開口部71を設けることで、この開口部71を通じてアイソレータ20に設置されたロボットの可動範囲を拡大することができ、また、ロボットがインキュベータ44や保管庫45に比較的単純な経路でアクセスすることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明の精神を逸脱しない範囲で、上記実施形態の具体的な構造及び/又は機能の詳細を変更したものも本発明に含まれ得る。上記の細胞培養システム1の構成は、例えば、以下のように変更することができる。
例えば、上記実施形態に係る細胞培養システム1では、培養ユニット2の作業室21で作業を行うのはロボットであるが、ロボットに加えて/代えてオペレータが作業を行ってもよい。
また、例えば、上記実施形態に係る細胞培養システム1では、インキュベータユニット4の移動を案内する案内装置9として、案内部材26としてのレールと、被案内部材43としての滑車とを備えているが、案内装置9の構成は本実施形態に限定されない。例えば、インキュベータユニット4の車輪42が走行するレール又は溝が案内装置9として機能してもよい。
また、例えば、上記実施形態に係る細胞培養システム1では、無菌チャンバ41にインキュベータ44と保管庫45とが収容されているが、無菌チャンバ41のインキュベータ44及び保管庫45の一方が収容されていてもよい。また、培養ユニット2に、接続される無菌チャンバ41自身が、インキュベータであってもよい。
また、例えば、上記実施形態に係る細胞培養システム1の無菌接続ポート8,7では、パネル72とシャッタ82との吸着のために電磁石86(マグネット式電子錠)を用いているが、電磁石86に代えてエア吸着装置が用いられてもよい。更には、無菌接続ポート8,7として、公知の無菌接続ポートが採用されてもよい。
1 :細胞培養システム
2 :培養ユニット
3 :パスボックスユニット
4 :インキュベータユニット
6 :制御装置
7 :(チャンバ側)無菌接続ポート
8 :(アイソレータ側)無菌接続ポート
8 :案内装置
20 :アイソレータ
21 :作業室
25 :配線インターフェース
26 :案内部材
26a :レール部
28 :引寄装置
28a :アーム
28b :ロッド
41 :無菌チャンバ
42 :車輪
43 :被案内部材
44 :インキュベータ
45 :保管庫
45a :低温保管庫
45b :常温保管庫
48 :係合部材
71 :開口部
72 :パネル
73 :パネルロック
74 :シール部材
75 :縁枠
76 :金属プレート
77 :配線インターフェース
79 :吸着感知装置
80 :自動開閉装置
81 :開口部
82 :シャッタ
82a :回転軸
83 :シャッタロック
84 :シール部材
85 :縁枠
86 :電磁石
88 :シール部材
89 :搬入センサ
441 :扉
442 :自動開閉装置
451 :扉
452 :自動開閉装置

Claims (6)

  1. 無菌状態に維持される作業室が内部に設けられたアイソレータと、前記アイソレータに対し着脱可能に連結される可動式の無菌チャンバとを備えた細胞培養システムであって、
    前記アイソレータは、前記作業室を前記無菌チャンバ内とを連通させる、アイソレータ側無菌接続ポートを有し、
    前記無菌チャンバは、前記アイソレータ側無菌接続ポートと接続されるチャンバ側無菌接続ポートを有し、
    前記無菌チャンバに関し、前記アイソレータ側無菌接続ポートと前記チャンバ側無菌接続ポートとが上下方向および幅方向に位置合わせされ且つ所定間隔を空けて対峙する搬入位置と、前記アイソレータ側無菌接続ポートと前記チャンバ側無菌接続ポートとが接合する接合位置とが規定されており、
    前記無菌チャンバの前記搬入位置への移動を案内する案内装置と、
    前記無菌チャンバを前記搬入位置から前記接合位置へ前記アイソレータ側へ引き寄せる引寄装置とを備える、
    細胞培養システム。
  2. 前記案内装置が、レールと、前記無菌チャンバに設けられた、前記レールに案内される被案内部材とを備え、
    前記レールの少なくとも前記搬入位置を含む部分において、前記レールの床からの高さが、前記被案内部材の前記床からの高さと同じ又は高い、
    請求項1に記載の細胞培養システム。
  3. 前記無菌チャンバが前記搬入位置へ搬入されたことを検出する搬入センサと、
    前記搬入センサからの検出信号を受け取って、前記無菌チャンバの引き寄せを開始するように前記引寄装置の動作を制御する制御装置とを、更に備える、
    請求項1又は2に記載の細胞培養システム。
  4. 前記引寄装置は、接合した前記アイソレータ側無菌接続ポートと前記チャンバ側無菌接続ポートとの圧接を保持する力を前記無菌チャンバに付与する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の細胞培養システム。
  5. 前記無菌チャンバ内に、独立した閉鎖空間を有する開閉可能なインキュベータと、独立した閉鎖空間を有する開閉可能な少なくとも1つの保管庫とが設けられており、
    前記保管庫には前記インキュベータに収容された細胞に関連する資材が収容される、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の細胞培養システム。
  6. 前記インキュベータと前記保管庫が前記無菌チャンバ内で上下に並んで配置されており、
    前記チャンバ側無菌接続ポートは、前記インキュベータの扉及び前記保管庫の扉の表面積より大きな面積の開口部を有する、
    請求項5に記載の細胞培養システム。
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