JP2018137972A - 変圧器の励磁システム - Google Patents

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Abstract

【課題】長時間定格の制動抵抗を必要とすることなく励磁突入電流を抑制することができる変圧器の励磁システムを提供する。
【解決手段】本励磁システムの制御装置70は、主変圧器21の運転開始時には、主変圧器21の励磁開始前にインバータ出力側遮断器4を閉じ、バイパス遮断器2を開いた状態でインバータ31に主変圧器21を励磁させる。そして、ギャップ付き変圧器23の二次側の出力周波数、位相及び電圧が高圧系統のそれらと一致したことが同期検定器51によって検出された場合、主変圧器21の励磁が完了したと判断する。そして、主変圧器21の励磁完了後にバイパス遮断器2を閉じるとともにインバータ出力側遮断器4を開く。
【選択図】図1

Description

本発明は、高圧系統と低圧系統との間に設けられた変圧器を励磁する励磁システムに関し、詳しくは、変圧器の運転開始に先立ちインバータを用いて事前に変圧器を励磁し、励磁完了後に変圧器を高圧系統へ接続することにより励磁突入電流を抑制した励磁システムに関する。
停止状態の変圧器に電圧を印加したとき、過渡的な大電流である励磁突入電流が発生することが知られている。この励磁突入電流を抑制するため、従来、図8に示すような構成を有する励磁システムが用いられている。図8に示す励磁システムは、制動抵抗を用いて励磁突入電流を抑制する制動抵抗方式による励磁システムである。
図8に示す従来の励磁システムでは、主電源系統(高圧系統)100と負荷系統(低圧系統)101との間に2つの変圧器22,21が直列に設けられている。主電源系統100の側に設置された変圧器22は、特高電圧で受電した電圧を負荷設備で使用できる電圧に降圧させるための特高用降圧変圧器である。負荷系統101の側に設置された変圧器21は、主変圧器である。図8に示す2つの変圧器22,21のうち、励磁突入電流が問題となるのは、特高用高圧変圧器22に比較して容量が小さい主変圧器21である。なお、図8では1つの主変圧器21が設けられているが、主電源系統100に複数の負荷設備が接続される場合には、負荷設備ごとに用意された複数の主変圧器21が特高用高圧変圧器22の二次側に並列に接続されていてもよい。
主電源系統100と特高用高圧変圧器22の一次側との間には上位遮断器1が設置されている。特高用高圧変圧器22の二次側と主変圧器21の一次側との間には、励磁突入電流を抑制するための制動抵抗11とコンタクタ3が設置されている。また、制動抵抗11とコンタクタ3とをバイパスして、特高用高圧変圧器22の二次側と主変圧器21の一次側とを接続するバイパス遮断器2が設置されている。上位遮断器1の投入時には、制動抵抗11へ電流を流すためにコンタクタ3が投入され、バイパス遮断器2は開放される。そして、制動抵抗11により励磁突入電流が抑制された後、バイパス遮断器2が投入され、その後にコンタクタ3が開放される。
上位遮断器1の投入時に励磁突入電流が流れる原因は、主変圧器21の鉄心内には残留磁束があるため、電源投入のタイミングによっては、鉄心の磁束密度が飽和磁束密度を超える値となり、励磁インダクタンスが激減するためである。この点に関し、図8に示す従来の励磁システムでは、上位遮断器1の投入直後のみ制動抵抗11が設置された回路を導通させることで、主変圧器21へ流れる電流を低減させ、鉄心内の磁束密度を減少させることができる。
ただし、制動抵抗11には莫大な熱エネルギーが生じるため、抵抗の冷却や通電時間などを考慮した設計が必要となる。特に、主変圧器21が直列に接続された複数の変圧器からなる場合は、制動抵抗11に長時間の耐量が必要となる。また、設備投資にかかる費用などの問題から、直列に接続している複数の変圧器間に遮断器が設けられない場合には、上流の変圧器が受電すると下流の変圧器も受電することになる。この場合、励磁突入電流が発生する原因である磁束飽和が制動抵抗11の通電時間内に収束せず、励磁突入電流を抑えられないという事態が発生するおそれがある。ゆえに、従来の制動抵抗方式による励磁システムは、必ずしも過大な励磁突入電流の発生を防止できるとは限らなかった。
なお、変圧器の励磁突入電流の抑制に関する文献としては、例えば、以下に列挙した文献が知られている。
特開2007―174878号公報 特開2009―177958号公報
本発明は、上述のような問題に鑑みなされたものであり、長時間定格の制動抵抗を必要とすることなく励磁突入電流を抑制することができる変圧器の励磁システムを提供することを目的とする。
本発明に係る第1の変圧器の励磁システムは、高圧系統と低圧系統との間に設けられた主変圧器を励磁する励磁システムであって、少なくとも遮断器、インバータ、ギャップ付き変圧器、インバータ出力側遮断器、同期検定回路、及び制御装置を備える。主変圧器は、単独の変圧器でもよいし、直列に接続された複数の変圧器から構成されていてもよい。遮断器は、高圧系統と主変圧器の一次側との間に設けられている。インバータは、主変圧器の一次側に遮断器と並列に接続されている。インバータは、主変圧器の励磁が行えるだけの小容量のインバータでよい。ギャップ付き変圧器は、インバータの二次側と主変圧器の一次側との間に設けられている。インバータ出力側遮断器は、ギャップ付き変圧器の二次側と主変圧器の一次側との間に設けられている。同期検定回路は、高圧系統とギャップ付き変圧器の二次側との間に設けられている。そして、制御装置は、少なくとも遮断器、インバータ、インバータ出力側遮断器、及び同期検定回路を操作するように構成されている。詳しくは、制御装置は、主変圧器の運転開始時には、主変圧器の励磁開始前にインバータ出力側遮断器を閉じ、遮断器を開いた状態でインバータに主変圧器を励磁させ、ギャップ付き変圧器の二次側の出力周波数、位相及び電圧が高圧系統のそれらと一致したことが同期検定回路によって検出された場合、主変圧器の励磁が完了したと判断し、主変圧器の励磁完了後に遮断器を閉じるとともにインバータ出力側遮断器を開くように構成されている。
上記構成によれば、高圧系統から印加される電圧ではなく、インバータからギャップ付き変圧器を介して印加された電圧によって、主変圧器は励磁される。インバータは周波数によって二次側の電圧を変化させることができるので、電圧の印加時に主変圧器に流れる励磁突入電流を抑えることができる。さらに、インバータと主変圧器との間にギャップ付き変圧器を介在させることで、インバータの出力電流に含まれる直流成分によって主変圧器の磁束飽和が進むことを防ぐことができる。また、ギャップ付き変圧器の二次側と主変圧器の一次側との間にインバータ出力側遮断器を介在させることで、高圧系統の電圧がギャップ付き変圧器を介してインバータの二次側にかかることを防ぐことができる。さらに、同期検定回路によって主変圧器の励磁の完了を確実に判断することができる。ゆえに、本発明に係る第1の変圧器の励磁システムよれば、主変圧器に過大な励磁突入電流が流れることなく主変圧器を励磁することができる。
本発明に係る第2の変圧器の励磁システムは、高圧系統と低圧系統との間に設けられた主変圧器を励磁する励磁システムであって、少なくとも遮断器、インバータ、インバータ出力側遮断器、同期検定回路、及び制御装置を備える。主変圧器は、単独の変圧器でもよいし、直列に接続された複数の変圧器から構成されていてもよい。遮断器は、高圧系統と主変圧器の一次側との間に設けられている。インバータは、主変圧器の二次側に接続されている。インバータは、主変圧器の励磁が行えるだけの小容量のインバータでよい。インバータ出力側遮断器は、インバータの二次側と主変圧器の二次側との間に設けられている。同期検定回路は、高圧系統とインバータの二次側との間に設けられている。そして、制御装置は、少なくとも遮断器、インバータ、インバータ出力側遮断器、及び同期検定回路を操作するように構成されている。詳しくは、制御装置は、主変圧器の運転開始時には、主変圧器の励磁開始前にインバータ出力側遮断器を閉じ、遮断器を開いた状態でインバータに主変圧器を励磁させ、インバータの二次側の出力周波数及び位相が高圧系統のそれらと一致し、インバータの二次側の電圧と高圧系統の電圧との電圧比が適正比になったことが同期検定回路によって検出された場合、主変圧器の励磁が完了したと判断し、主変圧器の励磁完了後に遮断器を閉じるとともにインバータ出力側遮断器を開くように構成されている。
上記構成によれば、高圧系統から印加される電圧ではなく、インバータから印加された電圧によって、主変圧器はその二次側から励磁される。インバータは周波数によって二次側の電圧を変化させることができるので、電圧の印加時に主変圧器に流れる励磁突入電流を抑えることができる。さらに、同期検定回路によって主変圧器の励磁の完了を確実に判断することができる。ゆえに、本発明に係る第2の変圧器の励磁システムによれば、主変圧器に過大な励磁突入電流が流れることなく主変圧器を励磁することができる。
また、本発明に係る第2の変圧器の励磁システムにおいては、インバータの二次側とインバータ出力側遮断器との間に変圧器が設けられてもよい。この変圧器はギャップ付き変圧器でもよい。ただし、インバータが主変圧器の二次側電圧を出力可能であるならば、このような変圧器は不要である。
また、本発明に係る第1又は第2の変圧器の励磁システムにおいては、制御装置は、インバータの出力周波数を徐々に増大させていくように構成されてもよい。このような構成によれば、主変圧器の鉄心内の残留磁束が大きい場合であっても、主変圧器に過大な励磁突入電流が流れることをより確実に抑えることができる。
本発明に係る第1又は第2の変圧器の励磁システムにおいては、インバータの一次側は高圧系統に接続されてもよい。ただし、高圧系統と遮断器との間に特高用変圧器が設けられている場合には、特高用変圧器の二次側にインバータの一次側を接続する。
本発明に係る第1又は第2の変圧器の励磁システムにおいては、インバータの一次側は高圧系統とは別の電源系統に接続されてもよい。例えば、アイランドモード電源や電源設備の弱い環境において本発明を実施する場合がこれに該当する。このような場合、インバータの電源は高圧系統からとる必要はなく、例えば補機用の電源系統からとればよい。
以上述べたように、本発明に係る第1又は第2の変圧器の励磁システムによれば、長時間定格の制動抵抗を必要とすることなく、励磁突入電流が流れないように主変圧器を励磁することができる。また、本発明に係る第1又は第2の変圧器の励磁システムは、長時間定格の制動抵抗を必要としないため、制動抵抗の改造や受電容量の増強といった大規模な設備変更よりも低コストでの実現が可能という利点がある。さらに、変圧器を増設した場合においても、変圧器とインバータが1対1である必要はないため、インバータと変圧器間の配線を変更することで容易に複数の変圧器の励磁が可能となり、大幅なコスト削減が見込めるという利点もある。
実施の形態1の励磁システムの構成を示す図である。 実施の形態1の励磁システムの動作を示すタイムチャートである。 V/f比非一定での制御方式を示す図である。 V/f比一定での制御方式を示す図である。 実施の形態2の励磁システムの構成を示す図である。 実施の形態3の励磁システムの構成を示す図である。 実施の形態4の励磁システムの構成を示す図である。 従来の制動抵抗方式による励磁システムの構成を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
1.実施の形態1
1−1.実施の形態1の構成の詳細な説明
図1は、実施の形態1の励磁システムの構成を示す図である。図1において従来の励磁システムのものと同じ構造或いは機能を有する部品については同一の符号を付している。図1に示す励磁システムでは、主電源系統(高圧系統)100と負荷系統(低圧系統)101との間に特高用高圧変圧器22と主変圧器21とが直列に設けられている。主電源系統100と特高用高圧変圧器22の一次側との間には上位遮断器1が設置されている。なお、図1では1つの主変圧器21が設けられているが、負荷設備毎に用意された複数の主変圧器21が特高用高圧変圧器22の二次側に並列に接続されていてもよい。また、主変圧器21は複数の変圧器が直列に接続されたものでもよい。
特高用高圧変圧器22の二次側と主変圧器21の一次側との間には、バイパス遮断器2とインバータ回路とが並列に設置されている。インバータ回路は、励磁用のインバータ31とギャップ付き変圧器23とインバータ出力側遮断器4とを含み、これらは直列に接続されている。特高用高圧変圧器22の二次側にインバータ31の一次側が接続され、インバータ31の二次側にギャップ付き変圧器23の一次側が接続され、ギャップ付き変圧器23の二次側と主変圧器21の一次側との間にインバータ出力側遮断器4が設けられている。
ここで、インバータ31およびギャップ付き変圧器23は、主変圧器21の容量相当のものを用意する必要はなく、主変圧器21の励磁が行える分のみの小容量の物でよい。ギャップ付き変圧器23は、インバータ31の出力電圧を主変圧器21の一次電圧まで昇圧させるとともに、主変圧器21の磁束飽和を抑制する。詳しくは、ギャップ付き変圧器23は、ギャップ付き鉄心を採用した変圧器であり、インバータ31の出力電流に含まれる直流成分によって主変圧器21の鉄心で磁束飽和(直流偏磁)が起こることを防いでいる。
インバータ31の1次側とギャップ付き変圧器23の二次側との間には、インバータ31及びギャップ付き変圧器23と並列に、同期検定回路が設けられている。同期検定回路は、特高用高圧変圧器22の二次側に接続される系統側計器用変圧器41と、同期検定器51と、ギャップ付き変圧器23の二次側に接続されるインバータ出力側計器用変圧器42とから構成されている。
さらに、図1に示す励磁システムは、その動作を制御するための制御装置70を備える。制御装置70は、上位遮断器1、バイパス遮断器2、インバータ31、及びインバータ出力側遮断器4を操作することによって励磁システムの動作を制御する。また、制御装置70は、同期検定器51から同期完了信号を受信し、励磁システムの動作の制御に使用する。制御装置70によって制御される励磁システムの動作の詳細は以下に説明する。なお、制御装置70は、コンピュータでもよいし、プログラマブルロジックコントローラでもよい。また、インバータ31に制御装置70の機能が備えられていてもよい。
1−2.実施の形態1の動作の詳細な説明
図2は、実施の形態1の励磁システムの動作を示すタイムチャートである。主変圧器21の運転を開始する場合、まず、制御装置70は、インバータ31の制御電源を投入する(t1)。次に、インバータ31の制御電源が投入されたことを確認後、上位遮断器1を投入する(t2)。そして、インバータ31が受電し運転準備が完了したところで(t3)、インバータ出力側遮断器4を投入する(t4)。
制御装置70は、インバータ出力側遮断器4が投入されたことを確認後、インバータ31の運転を開始する(t5)。そして、図3に示すV/f比非一定制御、もしくは図4に示すV/f比一定制御を用いて徐々に電流を出力し、主変圧器21を励磁する。図3、図4ともに横軸はインバータ31の出力周波数であり、縦軸はインバータ31の出力電圧である。インバータ31の出力周波数の最大値は商用電源周波数(主電源系統の周波数)であり、それに対応するインバータ31の出力電圧が定格電圧である。なお、図4に示すV/f比一定制御を用いる際は、励磁突入電流が最小となるよう低周波時は緩やかな速度で周波数を上げてゆく。
制御装置70は、インバータ31の運転の開始後、同期検定器51の同期完了信号を検出する(t6)。同期完了信号は、インバータ31の出力周波数、位相、及びギャップ付き変圧器23の二次電圧が商用電源側のそれらと一致したことを示す信号である。ただし、出力周波数、位相及び電圧のうち出力周波数と位相については完全一致が好ましく、許容される誤差の範囲は1〜2%程度であるが、電圧については多少のずれは許容してもよい。制御装置70は、同期完了信号が検出されたことを確認後、バイパス遮断器2を投入して同期切替を行う(t7)。そして、バイパス遮断器2が投入されたことを確認後、インバータ31の運転を停止し(t8)、続けてインバータ出力側遮断器4を開放する(t9)。これにより、主変圧器21に過大な励磁突入電流が流れることなく主変圧器21の励磁が可能となる。
2.実施の形態2
2−1.実施の形態2の構成の詳細な説明
実施の形態2では、孤島(アイランドモード)や電源系統の弱い設備において、発電機の2次側に主変圧器が設置される場合の励磁システムについて説明する。図5は、実施の形態2の励磁システムの構成を示す図である。図5において実施の形態1の励磁システムのものと同じ構造或いは機能を有する部品については同一の符号を付している。
実施の形態1では主電源系統(高圧系統)100に特高用降圧変圧器22が接続されていたが(図1参照)、アイランドモード電源や電源設備の弱い環境では、特高用変圧器22が存在しない場合がある。この場合は、インバータ31の電源は主電源系統100からとる必要はなく、別の電源系統から電源をとればよい。図5に示す励磁システムでは、主変圧器21へ直接電源を供給する主電源系統(高圧系統)100とは別に、主変圧器21を励磁するためのインバータ31へ電源を供給する補機用電源系統102が用意される。なお、図5に示す例では、主電源系統100には発電機61が含まれる。
主変圧器21には、上位遮断器1を介して主電源系統100につながる商用電源回路と励磁用のインバータ回路の2系統が接続されている。インバータ回路は、実施の形態1と同様、インバータ31と、インバータ31の出力電圧を主変圧器21の一次電圧まで昇圧させるギャップ付き変圧器23と、インバータ出力側遮断器4とによって構成される。ただし、インバータ31の一次側は、補機用電源系統102に接続されている。
また、実施の形態1と同様、励磁システムは同期切替用の同期検定回路を備える。同期検定回路は、主電源系統100に接続される系統側計器用変圧器41と、同期検定器51と、ギャップ付き変圧器23の二次側に接続されるインバータ出力側計器用変圧器42とから構成されている。
さらに、図5に示す励磁システムは、その動作を制御するための制御装置80を備える。制御装置80は、上位遮断器1、インバータ31、及びインバータ出力側遮断器4を操作することによって励磁システムの動作を制御する。また、制御装置80は、同期検定器51から同期完了信号を受信し、励磁システムの動作の制御に使用する。制御装置80によって制御される励磁システムの動作の詳細は以下に説明する。なお、制御装置80は、コンピュータでもよいし、プログラマブルロジックコントローラでもよい。また、インバータ31に制御装置80の機能が備えられていてもよい。
2−2.実施の形態2の動作の詳細な説明
次に、図5に示す励磁システムの動作について説明する。実施の形態2では、実施の形態1とは異なり、制御装置80が上位遮断器1を投入するタイミングは、インバータ31による主変圧器21の励磁が行われて同期切替が完了した後となる。これは、実施の形態1では、バイパス遮断器2が請求項1に記載の「遮断器」に相当しているのに対し、実施の形態2では、上位遮断器1が請求項1に記載の「遮断器」に相当していることによる。
また、インバータ31は補機用電源系統102より電源を供給されるため、補機用電源系統102の投入によりインバータ31は受電し、運転準備完了となる。運転開始後から同期検知までは実施の形態1と同様であるが、実施の形態2では同期完了後に上位遮断器1を投入することで、励磁突入電流が流れることなく主変圧器21の励磁が可能となる。制御装置80は、上位遮断器1が投入されていることを確認後、インバータ31の運転を停止し、インバータ出力側遮断器4を開放する。
3.実施の形態3
3−1.実施の形態3の構成の詳細な説明
実施の形態1及び実施の形態2では、主変圧器21をその一次側から励磁しているが、主変圧器21をその二次側から励磁することもできる。実施の形態3では、実施の形態1を主変圧器21の二次側から励磁するように変形した場合の励磁システムについて説明する。図6は、実施の形態3の励磁システムの構成を示す図である。図6において実施の形態1の励磁システムのものと同じ構造或いは機能を有する部品については同一の符号を付している。
実施の形態3では、特高用高圧変圧器22の二次側と主変圧器21の二次側とを接続するように、インバータ回路が設置されている。インバータ回路は、励磁用のインバータ31とインバータ出力変圧器25とインバータ出力側遮断器4とを含み、これらは直列に接続されている。特高用高圧変圧器22の二次側にインバータ31の一次側が接続され、インバータ31の二次側にインバータ出力変圧器25の一次側が接続され、インバータ出力変圧器25の二次側と主変圧器21の二次側との間にインバータ出力側遮断器4が設けられている。インバータ出力変圧器25はギャップ付き変圧器であることが好ましい。ただし、後述するように、インバータ出力変圧器25は必須ではなく、条件が合えば省略することができる。
また、図6に示す励磁システムは、同期切替用の同期検定回路を備える。同期検定回路は、特高用高圧変圧器22の二次側に接続される系統側計器用変圧器41と、同期検定器51と、インバータ31の二次側(インバータ出力変圧器25を備える場合にはその二次側)に接続されるインバータ出力側計器用変圧器42とから構成されている。
さらに、図6に示す励磁システムは、その動作を制御するための制御装置75を備える。制御装置75は、上位遮断器1、バイパス遮断器2、インバータ31、及びインバータ出力側遮断器4を操作することによって励磁システムの動作を制御する。また、制御装置75は、同期検定器51から同期完了信号を受信し、励磁システムの動作の制御に使用する。なお、制御装置75は、コンピュータでもよいし、プログラマブルロジックコントローラでもよい。また、インバータ31に制御装置75の機能が備えられていてもよい。
3−2.実施の形態3の動作の詳細な説明
次に、図6に示す励磁システムの動作について説明する。実施の形態3では、実施の形態1とは異なる方法で同期検定が行われる。同期検定器51は、インバータ31の出力周波数及び位相が商用電源側のそれらと一致し、インバータ出力変圧器25の二次電圧と商用電源側の電圧との電圧比が所定の適正比になったことが検出された場合、同期完了信号を出力する。なお、この適性比を与える電圧をインバータ31が出力できるのであれば、インバータ出力変圧器25を励磁システムから省略することができる。インバータ出力変圧器25を省力できれば、その分、システムの構造を簡素化することができ、また、実施の際のコストを削減することができる。制御装置75は、同期完了信号の検出後、バイパス遮断器2を投入して同期切替を行う。そして、バイパス遮断器2が投入されたことを確認後、インバータ31の運転を停止し、続けてインバータ出力側遮断器4を開放する。
4.実施の形態4
4−1.実施の形態4の構成の詳細な説明
実施の形態4では、実施の形態2を主変圧器21の二次側から励磁するように変形した場合の励磁システムについて説明する。図7は、実施の形態4の励磁システムの構成を示す図である。図7において実施の形態2の励磁システムのものと同じ構造或いは機能を有する部品については同一の符号を付している。
実施の形態4では、補機用電源系統102と主変圧器21の二次側とを接続するように、インバータ回路が設置されている。インバータ回路は、励磁用のインバータ31とインバータ出力変圧器25とインバータ出力側遮断器4とを含み、これらは直列に接続されている。補機用電源系統102にはインバータ31の一次側が接続されている。インバータ出力変圧器25はギャップ付き変圧器であることが好ましい。ただし、実施の形態3の場合と同様に、インバータ出力変圧器25は必須ではなく、条件が合えば省略することができる。
また、図7に示す励磁システムは、同期切替用の同期検定回路を備える。同期検定回路は、主電源系統100に接続される系統側計器用変圧器41と、同期検定器51と、インバータ31の二次側(インバータ出力変圧器25を備える場合にはその二次側)に接続されるインバータ出力側計器用変圧器42とから構成されている。
さらに、図7に示す励磁システムは、その動作を制御するための制御装置85を備える。制御装置85は、上位遮断器1、インバータ31、及びインバータ出力側遮断器4を操作することによって励磁システムの動作を制御する。また、制御装置85は、同期検定器51から同期完了信号を受信し、励磁システムの動作の制御に使用する。なお、制御装置85は、コンピュータでもよいし、プログラマブルロジックコントローラでもよい。また、インバータ31に制御装置85の機能が備えられていてもよい。
4−2.実施の形態4の動作の詳細な説明
次に、図7に示す励磁システムの動作について説明する。実施の形態4では、実施の形態3と同様の方法で同期検定が行われる。同期検定器51は、インバータ31の出力周波数及び位相が商用電源側のそれらと一致し、インバータ出力変圧器25の二次電圧と商用電源側の電圧との電圧比が所定の適正比になったことが検出された場合、同期完了信号を出力する。この適性比を与える電圧をインバータ31が出力できるのであれば、インバータ出力変圧器25を励磁システムから省略することができる。制御装置85は、同期完了信号の検出後、上位遮断器1を投入する。そして、上位遮断器1が投入されていることを確認後、インバータ31の運転を停止し、インバータ出力側遮断器4を開放する。
1 上位遮断器
2 バイパス遮断器
3 コンタクタ
4 インバータ出力側遮断器
11 制動抵抗
21 主変圧器
22 特高用降圧変圧器
23 ギャップ付き変圧器
31 インバータ
41 系統側計器用変圧器
42 インバータ出力側計器用変圧器
51 同期検定器
61 発電機
70,75,80,85 制御装置
100 主電源系統
101 負荷系統
102 補機用電源系統

Claims (6)

  1. 高圧系統と低圧系統との間に設けられた主変圧器を励磁する励磁システムであって、
    前記高圧系統と前記主変圧器の一次側との間に設けられた遮断器と、
    前記主変圧器の一次側に前記遮断器と並列に接続されたインバータと、
    前記インバータの二次側と前記主変圧器の一次側との間に設けられたギャップ付き変圧器と、
    前記ギャップ付き変圧器の二次側と前記主変圧器の一次側との間に設けられたインバータ出力側遮断器と、
    前記高圧系統と前記ギャップ付き変圧器の二次側との間に設けられた同期検定回路と、
    少なくとも前記遮断器、前記インバータ、前記インバータ出力側遮断器、及び同期検定回路を操作する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記主変圧器の運転開始時には、前記主変圧器の励磁開始前に前記インバータ出力側遮断器を閉じ、前記遮断器を開いた状態で前記インバータに前記主変圧器を励磁させ、
    前記ギャップ付き変圧器の二次側の出力周波数、位相及び電圧が前記高圧系統のそれらと一致したことが前記同期検定回路によって検出された場合、前記主変圧器の励磁が完了したと判断し、
    前記主変圧器の励磁完了後に前記遮断器を閉じるとともに前記インバータ出力側遮断器を開くように構成されていることを特徴とする励磁システム。
  2. 高圧系統と低圧系統との間に設けられた主変圧器を励磁する励磁システムであって、
    前記高圧系統と前記主変圧器の一次側との間に設けられた遮断器と、
    前記主変圧器の二次側に接続されたインバータと、
    前記インバータの二次側と前記主変圧器の二次側との間に設けられたインバータ出力側遮断器と、
    前記高圧系統と前記インバータの二次側との間に設けられた同期検定回路と、
    少なくとも前記遮断器、前記インバータ、前記インバータ出力側遮断器、及び同期検定回路を操作する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記主変圧器の運転開始時には、前記主変圧器の励磁開始前に前記インバータ出力側遮断器を閉じ、前記遮断器を開いた状態で前記インバータに前記主変圧器を励磁させ、
    前記インバータの二次側の出力周波数及び位相が前記高圧系統のそれらと一致し、前記インバータの二次側の電圧と前記高圧系統の電圧との電圧比が適正比になったことが前記同期検定回路によって検出された場合、前記主変圧器の励磁が完了したと判断し、
    前記主変圧器の励磁完了後に前記遮断器を閉じるとともに前記インバータ出力側遮断器を開くように構成されていることを特徴とする励磁システム。
  3. 前記インバータの二次側と前記インバータ出力側遮断器との間に変圧器をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の励磁システム。
  4. 前記制御装置は、前記インバータの出力周波数を徐々に増大させていくように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の励磁システム。
  5. 前記インバータの一次側は前記高圧系統に接続されていることを特徴する請求項1乃至4の何れか1項に記載の励磁システム。
  6. 前記インバータの一次側は前記高圧系統とは別の電源に接続されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の励磁システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111600284A (zh) * 2020-03-05 2020-08-28 青岛鼎信通讯股份有限公司 一种应用于可控逆变中工频变压器的励磁涌流抑制方法

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CN111600284A (zh) * 2020-03-05 2020-08-28 青岛鼎信通讯股份有限公司 一种应用于可控逆变中工频变压器的励磁涌流抑制方法

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