JP2018137090A - Dmx通信システム - Google Patents

Dmx通信システム Download PDF

Info

Publication number
JP2018137090A
JP2018137090A JP2017029961A JP2017029961A JP2018137090A JP 2018137090 A JP2018137090 A JP 2018137090A JP 2017029961 A JP2017029961 A JP 2017029961A JP 2017029961 A JP2017029961 A JP 2017029961A JP 2018137090 A JP2018137090 A JP 2018137090A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dmx
voltage
inverting
communication system
resistor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017029961A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6818584B2 (ja
Inventor
稔 松本
Minoru Matsumoto
稔 松本
賢仁 司城
Katahito Tsukasaki
賢仁 司城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eye Lighting Systems Corp
Original Assignee
Eye Lighting Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eye Lighting Systems Corp filed Critical Eye Lighting Systems Corp
Priority to JP2017029961A priority Critical patent/JP6818584B2/ja
Publication of JP2018137090A publication Critical patent/JP2018137090A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6818584B2 publication Critical patent/JP6818584B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Circuit Arrangement For Electric Light Sources In General (AREA)

Abstract

【課題】DMX通信システムの受信部における誘導雷対策技術を提供する。【解決手段】DMX通信システムは、伝送手段が屋外配置される。DMX受信手段18は、抑制回路28と受信回路30を備える。抑制回路28は、一端が信号線22に接続され、他端がGND線26に接続されたアレスタG1と、G1より出力側にありDMX信号線22に直列接続した抵抗器R1と、カソードがR1の出力側に接続されアノードがG1より出力側のGND線に接続されたダイオードZ1を備える。さらに、一端が反転側信号線24に接続され他端がGND線26に接続された反転側アレスタG2と、G2より出力側にあり反転側信号線26に直列接続された反転側抵抗器R2と、カソードがR2の出力側に接続されアノードがG2より出力側のGND線に接続された反転側ダイオードZ2を備える。R1とR2の抵抗値は100Ω以上である。【選択図】図3

Description

本発明は照明制御に利用するDMX通信システム、特にDMX通信システムの受信回路における誘導雷対策の技術に関する。
DMX通信は、米国劇場技術協会(USITT)によって定められたデジタル照明データプロトコルの規格であり、世界中の舞台装置の製造業者等に認識されているものである。DMX通信によるデジタル制御は、例えば大規模又は中規模のコンサートホールや屋内舞台演劇に使用されるデジタル照明操作コンソール、コンピュータ処理による変色光、レーザー光のコンピュータ処理によるカラースクローラなどの用途に利用されている。そして近年では、大規模な屋外イベントや高層ビルのライトアップ照明の制御のようなさまざまな用途への利用可能性について注目されている。このようなさまざまな用途においてもDMX通信システムで適宜対応出来るように、特許文献1ではDMX通信システム等の高速化および多様なデジタル制御を可能とする各種通信システムに関する技術が開示されている。
特許第4718008号公報
しかしながら、屋外の用途でDMX通信を使用する場合、例えば大規模な屋外イベントで使用する場合には晴れた日にDMX通信システムの構築(照明装置の設置およびケーブルの配線等)を行い、その後はすぐに撤収してしまうので通信距離の問題さえクリアできれば問題なく利用できるが、都会の高層ビルのライトアップ照明に利用する場合はDMX通信システムを一旦構築するとその後はケーブルや受信部等を屋外に設置したままとなる。そのため、一般的な電気機器と同様に、どうしても誘導雷等の影響を受けてしまう恐れがある。
このような雷の影響を回避するために、高層ビルに避雷針を備えることが考えられる(一般的な高層ビルであれば必ず避雷針が設置されている)。しかし、一般的な家庭用住宅のような低い建物であれば必ず避雷針に雷が落ちるが、高層ビルのような環境では避雷針を屋上に設置してもビルの中腹の壁面等に雷が落ちることが多く、このような場合にはDMX通信システムの特に屋外に設置されているケーブルやDMX受信部等への誘導雷を避けることは出来ず、DMX通信システムによる照明制御は極めて困難である。
本発明は上記従来技術の課題に鑑みて行われたものであって、その目的は、DMX通信システムを長期にわたり屋外で使用する用途において、直撃雷および誘導雷からDMX受信部を保護し、該直撃雷および誘導雷の影響を抑制して安定したデジタル照明制御を可能とするDMX通信システムを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明にかかるDMX通信システムは、
照明装置を制御するためのDMX信号を伝送する伝送手段と、伝送されたDMX信号を受信するとともに該DMX信号を照明装置への制御指令に変換して該照明装置へ制御指令を出力するDMX受信手段と、を備えたDMX通信システムであって、
当該DMX通信システムは、前記伝送手段が屋外に配置され、
前記伝送手段は、DMX信号を正の電圧として伝送するDMX信号線と、該DMX信号線で伝送されるDMX信号に対して符号を反転させて負の電圧としてDMX信号を伝送する反転側DMX信号線と、前記DMX信号線および反転側DMX信号線に印加される電圧に対する基準としてのグラウンド線と、を備え、
前記DMX受信手段は、誘導雷を抑制するための誘導雷抑制回路、および、該誘導雷抑制回路を介して前記DMX信号を受信する受信回路を含み、
前記誘導雷抑制回路は、一端が前記DMX信号線に接続され他端が前記グラウンド線に接続されたガスアレスタと、該ガスアレスタよりも出力側に位置し前記DMX信号線に直列接続された抵抗器と、カソード端が前記抵抗器の出力側に接続されるとともにアノード端が前記ガスアレスタよりも出力側のグラウンド線に接続されたツェナーダイオードと、
を備え、
さらに前記誘導雷抑制回路は、一端が前記反転側DMX信号線に接続され他端が前記グラウンド線に接続された反転側ガスアレスタと、該反転側ガスアレスタよりも出力側に位置し前記反転側DMX信号線に直列接続された反転側抵抗器と、カソード端が前記反転側抵抗器の出力側に接続されるとともにアノード端が前記反転側ガスアレスタよりも出力側のグラウンド線に接続された反転側ツェナーダイオードと、を備え、
前記抵抗器および反転側抵抗器のそれぞれのインピーダンスが100Ω以上であることを特徴とする。
また、本発明にかかるDMX通信システムは、
前記ガスアレスタと反転側ガスアレスタは、放電開始電圧が等しいことを特徴とする。
また、本発明にかかるDMX通信システムは、
前記抵抗器に定格電流が流れた時の電圧と前記ツェナーダイオードのツェナー電圧の合計電圧は、前記ガスアレスタの放電開始電圧と等しく、
前記反転側抵抗器に定格電流が流れた時の電圧と前記反転側ツェナーダイオードのツェナー電圧の合計電圧は、前記反転側ガスアレスタの放電開始電圧と等しいことを特徴とする。
また、本発明にかかるDMX通信システムは、
前記ガスアレスタおよび反転側ガスアレスタは、マイクロギャップ式のアレスタであることを特徴とする。
本発明によれば、前記DMX受信部に誘導雷抑制回路を備え、該誘導雷抑制回路に特定構成としてガスアレスタ(および反転側ガスアレスタ)とツェナーダイオード(および反転側ツェナーダイオード)と抵抗器(および反転側抵抗器)を備え、該抵抗器のインピーダンスを100Ω以上とするシステムにすることで、誘導雷が生じた場合でもガスアレスタを迅速に動作させてツェナーダイオードのツェナー電圧以上の電圧がDMX受信部(および照明装置)にかかることがなくなるため、屋外に当該DMX通信システムを常設した場合でも誘導雷による影響を抑制しながら安定した照明装置のデジタル制御が実現できるDMX通信システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係るDMX通信システムの概略構成図を示す。 本発明の第1実施形態に係るDMX通信システムの概略設置イメージ図を示す。 本発明の実施形態に係るDMX通信システムにおけるDMX受信部の概略説明図を示す。 本発明の実施形態に係るDMX通信システムへの誘導雷による電圧波形を示す。 本発明の実施形態に係るDMX通信システムの受信部への誘導雷が抑制されている時の電圧波形を示す。 本発明の実施形態に係るDMX通信システムに終端抵抗を取り付けたDMX受信部の概略構成図を示す。
以下、本発明のDMX通信システムについて図面を用いて説明するが、本発明の趣旨を超えない限り何ら以下の例に限定されるものではない。
図1に本発明の実施形態に係るDMX通信システムの概略構成図を示す。本実施形態におけるDMX通信とは、1本のデジタルケーブル(平衡信号)で512チャンネル分の照明制御データの伝送(DMX送信部からDMX受信部への一方向への伝送)が可能で、また、各チャンネルの信号を256段階で制御することができるDMX512のことである。同図に示すDMX通信システム10は、デジタル制御信号を入力するための操作卓12と、該操作卓12からのデジタル制御信号をDMX信号に変換して出力するDMX送信部14と、該DMX送信部14からの出力信号を伝送するケーブル16と、伝送されたDMX送信部14からの出力信号を受信するとともに照明装置20への制御指令に変換して該照明装置20へ制御指令を出力するDMX受信部18と、を備えている。
はじめに操作卓12およびDMX送信部14について説明する。まず、DMX通信システム10に接続された照明装置20の動作パターンを決定する。そして、操作卓12によって照明装置20の動作パラメータを設定し、設定された動作パラメータをデジタル制御信号としてDMX送信部14へ送信する。操作卓12は、例えばキーボードやスイッチ等を多数備えたマンマシンインターフェイスである。操作卓12から出力されたデジタル制御信号はDMX送信部14へ到達し、該DMX送信部14によってDMX信号に変換される。このDMX信号は、例えばRS422やRS485等のシリアル通信を利用した平衡信号である。
そして、DMX送信部14によって変換されたDMX信号は、伝送手段としてのケーブル16によってDMX受信部18へ伝送される。DMX信号は平衡信号であることから、ケーブル16は実際には3本の信号線(2本の信号線とグラウンド線)に分かれている。また、ケーブル16は、一般的には金属製のワイヤー等である。具体的には、ケーブル16はDMX信号を正の電圧(プラスの電圧)としてDMX受信部18へ伝送するDMX信号線22と、DMX信号線22で伝送されるDMX信号に対して符号を反転させて負の電圧(マイナスの電圧)としてDMX信号をDMX受信部18へ伝送する反転側DMX信号線24と、DMX信号線22および反転側DMX信号線24に印加されている電圧(正の電圧および負の電圧の両方)に対する電圧値の基準としてのグラウンド線26から構成されている。また、ケーブル16には、DMX信号線22と反転側DMX信号線24のそれぞれ逆方向の電流によって発生する磁力を互いに打ち消し合うツイストペア線を使用することが好ましい。これにより、ケーブル16の線路におけるインダクタンスを減少させることができる。また、ケーブル16には、例えば屋外で使用できるように防水仕様または防滴仕様などの工夫を施しておくことが好ましい。このような工夫をしておくことで、DMX通信システム10を長期間にわたり屋外に常設させたとしても安定した照明制御が可能となる。
DMX送信部14からのDMX信号はケーブル16(DMX信号線22、反転側DMX信号線24、グラウンド線26)によって伝送されてDMX受信部18へと到達し、DMX信号はDMX受信部18によって照明装置20への制御指令に変換されて照明装置20へと送られ、該照明装置20の安定したデジタル制御が行われる。
ここで、本実施形態におけるDMX通信システム10は高層ビルのライトアップ等に利用されるため、実際には、都会の高層ビルが立ち並ぶような場所で使用することとなり、また、DMX通信システム10を構築した後は撤収等をせずにそのまま屋外に設置した状態になる。具体的には図2に示すように、高層ビル200のライトアップのために屋外である高層ビル200の壁面等に照明装置20、DMX受信部18およびケーブル16を取り付け、屋内に配置した操作卓12とDMX送信部14で照明装置20のデジタル制御(照明制御)を行うこととなる。つまり、DMXシステム10は屋外に定常的に設置された状態であることから、天候次第では例えば高層ビル200に配線されているケーブル16等は直撃雷あるいは誘導雷を受けてしまう可能性が高い。
前述のとおり、高層ビル200に避雷針を備えても、一般的な家庭用住宅のような低い建物であれば必ず避雷針に雷が落ちるが、高層ビル200のような建物では避雷針を屋上に設置してもビルの中腹の壁面等に雷が落ちることが多く、このような場合にはDMX通信システムの特に屋外に配線されているケーブルや屋外に設置されているDMX受信部等への誘導雷を避けることは出来ず、DMX通信システム10による照明装置20の照明制御は極めて困難となる。
また、一般的には雷対策に利用できる電気素子として、バリスタやツェナーダイオード等が考えられる。しかしながら、単純にツェナーダイオードのみでDMX受信部18を保護しようとしても、逆バイアス状態での静電容量が大きく、仮にツェナーダイオードをDMX受信部18(またはケーブル16)に設けた場合には信号波形の高い周波数成分が通過しにくくなり、信号波形がくずれてしまう。また、誘導雷により過度な電流(数千アンペア程度)が流れた場合、ツェナーダイオードが故障し短絡電流が流れてしまう問題があった。同様にバリスタのみでDMX受信部18を保護しようとしても、ツェナーダイオードと同様に静電容量が大きいという問題があり、また、動作電圧がDMX受信部18の信号電圧ほど低い製品が存在しない。さらにバリスタの場合、動作開始がツェナーダイオードに比べて遅れてしまうという問題が生じてしまう。
そこで、本実施形態におけるDMX通信システム10では、DMX受信部18に誘導雷抑制回路を設けることで、誘導雷等の影響を回避できるような構成とすることとした。図3に本発明の実施形態にかかるDMX通信システム10におけるDMX受信部18の概略説明図を示す。同図に示すDMX受信部18は、誘導雷による影響を抑制するための誘導雷抑制回路28と、ケーブル16によって伝送されたDMX送信部14からの出力信号を受信するとともに照明装置20への制御指令に変換して該照明装置へ制御指令を出力するDMX受信回路30を備えている。
誘導雷抑制回路28は、一端がDMX信号線22に接続され他端がグラウンド線26に接続されたアレスタG1と、該アレスタG1よりも出力側に位置しDMX信号線22に直列接続された抵抗器R1と、該抵抗器R1よりも出力側に位置しカソード側がDMX信号線22に接続されアノード側がグラウンド線26に接続されたツェナーダイオードZ1と、を備えている。また、誘導雷抑制回路28は、一端が反転側DMX信号線24に接続され他端がグラウンド線26に接続された反転側アレスタG2と、該反転側アレスタG2よりも出力側に位置し反転側DMX信号線24に直列接続された反転側抵抗器R2と、該反転側抵抗器R2よりも出力側に位置しカソード側が反転側DMX信号線24に接続されアノード側がグラウンド線26に接続された反転側ツェナーダイオードZ2と、を備えている。反転側アレスタG2と反転側抵抗器R2と反転側ツェナーダイオードは、グラウンド線26に対してアレスタG1と抵抗器R1とツェナーダイオードZ1の構成位置とは反転した回路構成となっている。また、本実施形態におけるDMX通信システム10ではDMX受信部18が誘導雷抑制回路28を備えているが、ケーブル16が誘導雷抑制回路28を有するような構成としても良い。
アレスタG1および反転側アレスタG2は、ガスアレスタであることが好ましく、特に好ましくはマイクロギャップ式のアレスタ(またはアブソーバ)であることが好適である。マイクロギャップ式のアレスタ(またはアブソーバ)を使用することで、内部ガスが活性化していない状態において動作時間が遅れる問題を解決できる。さらにアレスタG1と反転側アレスタG2の放電開始電圧が等しいことが好ましい。また、ツェナーダイオードZ1および反転側ツェナーダイオードZ2のツェナー電圧は、DMX受信回路30の電源電圧と同等、またはDMX受信回路30の信号電圧以上、電源電圧以下のものを使用する。このようなツェナー電圧特性を有するツェナーダイオードZ1および反転側ツェナーダイオードZ2を使用することで、DMX受信回路30を適切に保護することができる。また、本実施形態における抵抗器R1および反転側抵抗器R2のインピーダンス(抵抗値)は、それぞれ100Ω以上のものを使用する。一般的に、DMX受信部18(またはDMX受信回路30)の入力インピーダンスは12kΩ程度であり、抵抗器R1および反転側抵抗器R2にそれぞれ100Ωから3kΩ程度の抵抗を使用しても受信動作には影響を与えない。このようなことを考慮して、実際の誘導雷抑制回路28に使用する抵抗器R1および反転側抵抗器R2のインピーダンスはそれぞれ2kΩ程度であることが好ましい。このような高インピーダンス(高抵抗値)の抵抗器R1および反転側R2は、アレスタG1および反転側アレスタG2の迅速な作動に利用される。
また、抵抗器(R1、R2)とツェナーダイオード(Z1、Z2)の逆バイアス時の静電容量との時定数が、DMX信号の周波数(bps)の11倍より小さいことが望ましい。例えば数kΩの高い抵抗値を通してツェナーダイオード(Z1、Z2)の逆バイアス時の静電容量をDMX信号線(DMX信号線22、反転側DMX信号線24)に接続している場合には、信号線からはツェナーダイオード(Z1、Z2)の静電容量による影響を無視することができる(終端抵抗の値と同じ値の伝送路の特性インピーダンス120Ωに対して、数kΩの抵抗値は十分に大きく、したがって、数kΩの抵抗値を通して接続されている静電容量による影響は無視することができる)。そして、誘導雷抑制回路28の実際の動作については発生する誘導雷ごとに図3を用いて以下で説明する。
DMX信号線とグラウンド線間の誘導雷電圧抑制について
DMX信号線22とグラウンド線26間に、DMX信号線22をプラス側として誘導雷電圧が印加された場合には図4に示すような誘導雷電圧が発生する。するとツェナーダイオードZ1の電圧が上昇し、該ツェナーダイオードZ1のツェナー電圧を超えるとツェナー電流I1aが流れ始める。さらに誘導雷電圧が上昇すると、ツェナー電流I1aが増加する。このように、誘導雷発生の初期段階においては、ツェナーダイオードZ1が迅速に作動するのでツェナーダイオードZ1の両端にかかる電圧の上昇を抑えてDMX受信回路30を保護する。そして、ツェナーダイオードZ1のツェナー電圧と抵抗器R1の端子間電圧の合計電圧がアレスタG1の放電開始電圧を超えると、該アレスタG1が放電を開始し、アレスタ電流I1bが流れ始める。その後、アレスタG1は、グロー放電からアーク放電に移行して誘導雷電流I1の原因となった誘導雷による電力が消失されるまでアレスタ電流I1bは流れ続けることとなる。アレスタG1によるアーク放電の期間は、図5に示すように誘導雷電圧が急激に下がることからツェナーダイオードZ1の両端にかかる電圧はツェナーダイオードZ1のツェナー電圧を超えることはなく、DMX受信回路30に対する誘導雷による影響を抑制することができる。このように、抵抗器R1に定格電流(または抵抗器R1が破損せずに耐えられる電流)を流した時の電圧とツェナーダイオードZ1のツェナー電圧の合計電圧をアレスタG1の放電開始電圧と等しくすることで、DMX受信回路30に対する誘導雷の影響を抑制することができる。また、このような回路構成とすることで耐圧の低いツェナーダイオードZ1を利用して該ツェナーダイオードZ1の静電容量を小さくすることができるので、DMX信号の信号波形の高い周波数成分の通過を妨げることはなくなる。そして、ツェナーダイオードZ1に過度な電流が流れることもなくなるので、誘導雷によりツェナーダイオードZ1が破損することもなくなる。
次にDMX信号線22とグラウンド線26間に、DMX信号線22をマイナス側として誘導雷電圧が印加された場合について説明する。この場合には、DMX信号線22をマイナス側(グラウンド線26がプラス側)として図4に示すような誘導雷電圧が発生する。すると、ツェナーダイオードZ1は導通し、−I1aが流れ始める。さらに誘導雷電圧が上昇すると−I1aが増加する。そして、ツェナーダイオードZ1の順方向電圧と抵抗器R1の端子間電圧の合計電圧がアレスタG1の放電開始電圧を超えると、該アレスタG1が放電を開始し、−I1bが流れ始め、その後、アレスタG1はグロー放電からアーク放電に移行して誘導雷電流I1の原因となった誘導雷による電力が消失されるまで−I1bは流れ続ける。この期間は、DMX信号線22とグラウンド線26間は導通状態(Z1の順方向電圧)であることから、DMX受信回路30が故障することはない。
反転側DMX信号線とグラウンド線間の誘導雷電圧抑制について
次に反転側DMX信号線24とグラウンド線26間に、反転側DMX信号線24をプラス側として誘導雷電圧が印加された場合について説明する。この場合には、反転側DMX信号線24をプラス側(グラウンド線26がマイナス側)として図4に示すような誘導雷電圧が発生する。すると、反転側ツェナーダイオードZ2の電圧が上昇し、該反転側ツェナーダイオードZ2のツェナー電圧を超えると反転側ツェナー電流I2aが流れ始める。さらに誘導雷電圧が上昇すると、反転側ツェナー電流I2aが増加する。そして、反転側ツェナーダイオードZ2のツェナー電圧と反転側抵抗器R2の端子間電圧の合計電圧が反転側アレスタG2の放電開始電圧を超えると、該反転側アレスタG2が放電を開始し、反転側アレスタ電流I2bが流れ始める。その後、反転側アレスタG2は、グロー放電からアーク放電に移行して反転側誘導雷電流I2の原因となった誘導雷による電力が消失されるまで反転側アレスタ電流I2bが流れ続けることとなる。反転側アレスタG2によるアーク放電の期間はアレスタG1で説明したのと同様に、図5に示すように誘導雷電圧が急激に下がることからDMX受信回路30への電圧は反転側ツェナーダイオードZ2のツェナー電圧を超えることはなく、DMX受信回路30に対する誘導雷による影響を抑制することができる。このように、反転側抵抗器R2に定格電流(または反転側抵抗器R2が破損せずに耐えられる電流)を流した時の電圧と反転側ツェナーダイオードZ2のツェナー電圧の合計電圧が反転側アレスタG2の放電開始電圧と等しくすることで、DMX受信回路30に対する誘導雷を抑制することができる。つまり、ツェナーダイオードZ2が壊れる前にアレスタG2が作動すればDMX受信回路30を誘導雷による影響から適切に保護することができる。
次に反転側DMX信号線24とグラウンド線26間に、反転側DMX信号線24をマイナス側として誘導雷電圧が印加された場合について説明する。この場合には、反転側DMX信号線24をマイナス側(グラウンド線26がプラス側)として図4に示すような誘導雷電圧が発生する。すると、反転側ツェナーダイオードZ2は導通し、−I2aが流れ始める。さらに誘導雷電圧が上昇すると−I2aが増加する。そして、反転側ツェナーダイオードZ2の順方向電圧と反転側抵抗器R2の端子間電圧の合計電圧が反転側アレスタG2の放電開始電圧を超えると、該反転側アレスタG2が放電を開始し、−I2bが流れ始め、その後、反転側アレスタG2はグロー放電からアーク放電に移行して反転側誘導雷電流I2の原因となった誘導雷による電力が消失されるまで−I2bが流れることから、DMX受信回路30が故障することはない。
DMX信号線と反転側DMX信号線間の誘導雷電圧抑制について
次にDMX信号線22と反転側DMX信号線24間に、DMX信号線22をプラス側として誘導雷電圧が印加された場合について説明する。この場合には、DMX信号線22をプラス側(反転側DMX信号線24がマイナス側)として図4に示すような誘導雷電圧が発生する。すると、ツェナーダイオードZ1の電圧が上昇し、該ツェナーダイオードZ1のツェナー電圧を超えるとツェナー電流I1aと反転側ツェナー電流I2a(−I1a)が流れ始める。さらに誘導雷電圧が上昇すると、ツェナー電流I1aが増加する。そして、ツェナーダイオードZ1のツェナー電圧と反転側ツェナーダイオードZ2の順方向電圧と抵抗器R1および反転側抵抗器R2の端子間電圧の合計電圧がアレスタG1および反転側アレスタG2の放電開始電圧の合計を超えると、該アレスタG1と反転側アレスタG2が放電を開始し、アレスタ電流I1bと反転側アレスタ電流I2b(−I1b)が流れ始める。その後、アレスタG1と反転側アレスタG2は、グロー放電からアーク放電に移行して誘導雷電流I1と反転側誘導雷電流I2(−I1)の原因となった誘導雷による電力が消失されるまでI1bとI2b(−I1b)が流れ続けることとなる。アレスタG1と反転側アレスタG2によるアーク放電の期間では上述したとおり、図5に示すように誘導雷電圧が急激に下がることから反転側ツェナーダイオードの両端にかかる電圧は反転側ツェナーダイオードZ2のツェナー電圧を超えることはなく、また、DMX信号線22とグラウンド線26間は導通状態(Z1の順方向電圧)であることから、DMX受信回路30に対する誘導雷による影響を抑制することができる。
次にDMX信号線22と反転側DMX信号線24間に、DMX信号線22をマイナス側として誘導雷電圧が印加された場合について説明する。この場合には、DMX信号線22をマイナス側(反転側DMX信号線24がプラス側)として図4に示すような誘導雷電圧が発生する。すると、反転側ツェナーダイオードZ2の電圧が上昇し、該反転側ツェナーダイオードZ2のツェナー電圧を超えると反転側ツェナー電流I2aとツェナー電流I1a(−I2a)が流れはじめる。さらに誘導雷電圧が上昇すると、反転側ツェナー電流I2aが増加する。そして、ツェナーダイオードZ1の順方向電圧および反転側ツェナーダイオードZ2のツェナー電圧と反転側抵抗器R2および抵抗器R1の端子間電圧の合計電圧が、アレスタG1および反転側アレスタG2の放電開始電圧の合計を超えると、該アレスタG1と反転側アレスタG2が放電を開始し、反転側アレスタ電流I2bとアレスタ電流I1b(−I2b)が流れ始める。その後、アレスタG1と反転側アレスタG2は、グロー放電からアーク放電に移行して反転側誘導雷電流I2と誘導雷電流I1(−I2)の原因となった誘導雷による電力が消失されるまで反転側アレスタ電流I2bとアレスタ電流I1b(−I2b)が流れ続けることとなり、誘導雷による影響を抑制することができる。
そして、図6には本発明の実施形態にかかるDMX通信システムに終端抵抗を取り付けたDMX受信部の概略構成図を示す。図6に示すように、DMX受信部18(またはケーブル16の末端)に終端抵抗R0(120Ω程度)を取り付けても、本発明に係る誘導雷抑制回路28は上記と同様の効果を発揮することができる。したがって、終端抵抗R0を接続することで、回路上の波形は進行波となり、反射波によるスタンデング・ウェーブは発生しなくなり、且つ、誘導雷を抑制した安定したDMX通信による照明制御を実現することができる。
また、本実施形態におけるDMX通信システム10では、誘導雷の抑制をメインにして説明したが、DMX受信部14(またはケーブル16)に直撃雷があった場合にも、本実施形態の誘導雷抑制回路28は同様の効果、または上記説明に近い効果を発揮することができる。
10 DMX通信システム
12 操作卓
14 DMX送信部
16 ケーブル
18 DMX受信部
20 照明装置
22 DMX信号線
24 反転側DMX信号線
26 グラウンド線
28 誘導雷抑制回路
30 DMX受信回路
200 高層ビル
G1 アレスタ
G2 反転側アレスタ
Z1 ツェナーダイオード
Z2 反転側ツェナーダイオード
R1 抵抗器
R2 反転側抵抗器
R0 終端抵抗

Claims (4)

  1. 照明装置を制御するためのDMX信号を伝送する伝送手段と、伝送されたDMX信号を受信するとともに該DMX信号を照明装置への制御指令に変換して該照明装置へ制御指令を出力するDMX受信手段と、を備えたDMX通信システムであって、
    当該DMX通信システムは、前記伝送手段が屋外に配置され、
    前記伝送手段は、DMX信号を正の電圧として伝送するDMX信号線と、該DMX信号線で伝送されるDMX信号に対して符号を反転させて負の電圧としてDMX信号を伝送する反転側DMX信号線と、前記DMX信号線および反転側DMX信号線に印加される電圧に対する基準としてのグラウンド線と、を備え、
    前記DMX受信手段は、誘導雷を抑制するための誘導雷抑制回路、および、該誘導雷抑制回路を介して前記DMX信号を受信する受信回路を含み、
    前記誘導雷抑制回路は、一端が前記DMX信号線に接続され他端が前記グラウンド線に接続されたガスアレスタと、該ガスアレスタよりも出力側に位置し前記DMX信号線に直列接続された抵抗器と、カソード端が前記抵抗器の出力側に接続されるとともにアノード端が前記ガスアレスタよりも出力側のグラウンド線に接続されたツェナーダイオードと、
    を備え、
    さらに前記誘導雷抑制回路は、一端が前記反転側DMX信号線に接続され他端が前記グラウンド線に接続された反転側ガスアレスタと、該反転側ガスアレスタよりも出力側に位置し前記反転側DMX信号線に直列接続された反転側抵抗器と、カソード端が前記反転側抵抗器の出力側に接続されるとともにアノード端が前記反転側ガスアレスタよりも出力側のグラウンド線に接続された反転側ツェナーダイオードと、を備え、
    前記抵抗器および反転側抵抗器のそれぞれのインピーダンスが100Ω以上であることを特徴とするDMX通信システム。
  2. 請求項1に記載のDMX通信システムであって、
    前記ガスアレスタと反転側ガスアレスタは、放電開始電圧が等しいことを特徴とするDMX通信システム。
  3. 請求項1および請求項2のいずれかに記載のDMX通信システムであって、
    前記抵抗器に定格電流が流れた時の電圧と前記ツェナーダイオードのツェナー電圧の合計電圧は、前記ガスアレスタの放電開始電圧と等しく、
    前記反転側抵抗器に定格電流が流れた時の電圧と前記反転側ツェナーダイオードのツェナー電圧の合計電圧は、前記反転側ガスアレスタの放電開始電圧と等しいことを特徴とするDMX通信システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のDMX通信システムであって、
    前記ガスアレスタおよび反転側ガスアレスタは、マイクロギャップ式のアレスタであることを特徴とするDMX通信システム。
JP2017029961A 2017-02-21 2017-02-21 Dmx通信システム Active JP6818584B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017029961A JP6818584B2 (ja) 2017-02-21 2017-02-21 Dmx通信システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017029961A JP6818584B2 (ja) 2017-02-21 2017-02-21 Dmx通信システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018137090A true JP2018137090A (ja) 2018-08-30
JP6818584B2 JP6818584B2 (ja) 2021-01-20

Family

ID=63366157

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017029961A Active JP6818584B2 (ja) 2017-02-21 2017-02-21 Dmx通信システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6818584B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5928836A (ja) * 1982-08-05 1984-02-15 日本電信電話株式会社 縦サ−ジ防護用筐体接地回路
JPH04206702A (ja) * 1990-11-30 1992-07-28 Okaya Electric Ind Co Ltd 三段型サージ吸収素子
JP2008148380A (ja) * 2006-12-06 2008-06-26 Denso Corp 過電圧保護回路
JP2013149465A (ja) * 2012-01-19 2013-08-01 Iwasaki Electric Co Ltd 照明システム用耐雷回路、及び照明システム
CN203120257U (zh) * 2013-03-21 2013-08-07 惠州市欢腾智能科技有限公司 一种智能led调光控制系统
JP2015099692A (ja) * 2013-11-19 2015-05-28 岩崎電気株式会社 照明制御システム、制御機及び照明器具
JP2015211602A (ja) * 2014-04-30 2015-11-24 株式会社ホトニクス サージプロテクタ
US20160227629A1 (en) * 2015-02-04 2016-08-04 Luxapel, Llc Retrofit lamp with direct digital connection
JP2016201763A (ja) * 2015-04-14 2016-12-01 船井電機株式会社 信号伝送装置及び信号伝送方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5928836A (ja) * 1982-08-05 1984-02-15 日本電信電話株式会社 縦サ−ジ防護用筐体接地回路
JPH04206702A (ja) * 1990-11-30 1992-07-28 Okaya Electric Ind Co Ltd 三段型サージ吸収素子
JP2008148380A (ja) * 2006-12-06 2008-06-26 Denso Corp 過電圧保護回路
JP2013149465A (ja) * 2012-01-19 2013-08-01 Iwasaki Electric Co Ltd 照明システム用耐雷回路、及び照明システム
CN203120257U (zh) * 2013-03-21 2013-08-07 惠州市欢腾智能科技有限公司 一种智能led调光控制系统
JP2015099692A (ja) * 2013-11-19 2015-05-28 岩崎電気株式会社 照明制御システム、制御機及び照明器具
JP2015211602A (ja) * 2014-04-30 2015-11-24 株式会社ホトニクス サージプロテクタ
US20160227629A1 (en) * 2015-02-04 2016-08-04 Luxapel, Llc Retrofit lamp with direct digital connection
JP2016201763A (ja) * 2015-04-14 2016-12-01 船井電機株式会社 信号伝送装置及び信号伝送方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6818584B2 (ja) 2021-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11043799B2 (en) Dual mode phase-to-phase surge protective devices
IE79442B1 (en) Circuit protection device
US8810148B2 (en) Surge-proof interface circuit
US9748764B2 (en) Surge protective devices
KR20100067070A (ko) 서지 보호 회로, 로컬 영역 네트워크 커넥터 및 네트워크 모듈
CN1209243A (zh) 电话设备的保护电路
CN203674707U (zh) 一种网络电源二合一防雷器
US11183838B2 (en) Power sourcing equipment and power over ethernet system
US9705316B2 (en) Overvoltage protection apparatus and luminaire having such an overvoltage protection apparatus
JP6818584B2 (ja) Dmx通信システム
JP6818597B2 (ja) Dmx通信システム
US20160322810A1 (en) System and method for providing surge protection
CN102447250A (zh) 一种简单实用的防雷电路
KR100664741B1 (ko) 써지차단기능을 구비한 전원공급기
CN107370137A (zh) 一种电源防雷维护方法
CN201829942U (zh) 一种简单实用的防雷电路
KR101159457B1 (ko) 서지 보호 장치
CN204967261U (zh) 并联阻尼装置
KR102582296B1 (ko) 엘이디 조명용 서지 보호 장치
CN210074763U (zh) 一种应用电子限流器实现rs485端口浪涌保护的spd
CN210927084U (zh) 一种dmx协议解码电路的防护电路和灯具
CN103094892A (zh) 一种led驱动电源防浪涌结构及其制作方法
CN212991969U (zh) 一种满足不同类型防雷要求的防雷电路和电源
CN206775122U (zh) 一种具有防雷功能的铁路信号传输系统
CN102263409A (zh) 高频网络信号防雷器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6818584

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111