JP2018135942A - 振動低減方法及び振動低減装置 - Google Patents

振動低減方法及び振動低減装置 Download PDF

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順一 川野
Junichi Kawano
順一 川野
金堂 雅彦
Masahiko Kindo
雅彦 金堂
亮佑 山内
Ryosuke Yamauchi
亮佑 山内
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Abstract

【課題】振動を精度よく抑制する。
【解決手段】減算器31には、検出加速度と推定加速度が入力されている。検出加速度は、加速度センサ23で検出される。推定加速度は、アクチュエータ15に発生する逆起電力と、ロッド部からアクチュエータ15までの伝達関数Hと、慣性マス14の共振周波数域外の成分を除去するローパスフィルタと、を用いて算出される。減算器31では、検出加速度から推定加速度を減じることで得られるアクチュエータ制御量を出力している。アクチュエータ制御量は、電圧増幅回路34でゲインGが乗算される。アクチュエータ15は、アクチュエータ制御量にゲインGが乗算された制御入力により制御される。
【選択図】図9

Description

本発明は、振動の入力を低減する振動低減方法及び振動低減装置に関する。
例えば、特許文献1には、かごの振動によるガイドローラの変位に伴って電磁アクチュエータに発生する電流からかごの振動を推定し、推定したかごの振動に応じて当該振動を抑制するための指令信号を上記電磁アクチュエータに出力するエレベータの制振装置が開示されている。
特開2004−244173号公報
しかしながら、この特許文献1において、ガイドローラは、かごに振動が発生するとかごに対して水平方向に変位する構成となっている。そのため、大きさや方向が異なる振動であっても、ガイドローラの水平方向の変位量が同じになる場合がある。つまり、特許文献1においては、ガイドローラの変位量が同じであっても、かごに生じている振動が同一の振動(大きさや方向が同じ振動)とは限らず、常にかごに生じている振動を精度よく推定しているとは限らない。
従って、特許文献1においては、実際の振動を精度よく推定できていない場合、振動を精度良く制振できない虞がある。
本発明の振動低減方法は、慣性マスをロッド部の軸方向に往復動させるアクチュエータに発生する逆起電力に基づいて上記ロッド部の推定加速度を算出し、上記ロッド部の加速度を検出する加速度検出部で検出された加速度から上記推定加速度を減じることで得られるアクチュエータ制御量を用いて、上記アクチュエータを制御することを特徴としている。
本発明によれば、アクチュエータに発生する逆起電力に応じて、アクチュエータを制御するアクチュエータ制御量を小さくすることができ、慣性マスの過剰な動き(振動)を抑制できる。そのため、異音の発生が抑制され、高い静粛性を確保することができる。
本発明に係る振動低減装置が適用されたエンジンの概略斜視図。 トルクロッドの概略構成を模式的に示した説明図。 ロッド部に生じる加速度の一例を示す特性図。 ロッド部に生じる加速度の一例を示す特性図。 ロッド部に生じる加速度の一例を示す特性図。 ロッド部に生じる加速度の一例を示す特性図。 図2に示すアクチュエータの等価電気回路図。 ローパスフィルタの一例を示す特性図。 アクチュエータの制御の一例を示すブロック図。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、ペンデュラム方式のエンジンマウント装置に本発明の振動低減装置を適用したエンジン(内燃機関)1の概略を模式的に示した概略斜視図である。なお、図1におけるX軸が車両前後方向、図1におけるY軸が車両左右(幅)方向、図1におけるZ軸が車両上下方向、をそれぞれ示している。
図1において、エンジン1はクランクシャフトが車両の左右方向に沿って置かれた横置きタイプで、車両右側(図1における右側)がエンジンフロントである。
エンジン1は、重心より上(図1のおける上方)の2箇所を右側エンジンマウント2及び左側エンジンマウント3により支持されている。すなわち、右側エンジンマウント2によって車両右側からエンジン1のフロント側が、左側エンジンマウント3によって車両左側からエンジン1のリア側が支持されている。このように、振動体(振動源)であるエンジン1を振り子状に車体側部材にマウントする構造がペンデュラム方式のエンジンマウント装置である。
ペンデュラム方式のエンジンマウント装置では、エンジン1の運転時に回転慣性力によって2つのマウント点を結んだ軸の回りにエンジン1が傾く。この傾きを防止してエンジン1を支持するため、エンジンマウント装置は、トルクロッド4、5を有している。
トルクロッド4は、エンジン1の略上半分と車体側部材(図示しない)とを連結するものである。
トルクロッド5は、エンジン1の略下半分と車体側部材6とを連結するものである。
トルクロッド4、5は、車体側に伝達される振動を低減するため、後述する2重防振の効果が得られるとともに、後述するロッド剛体共振を抑制可能な構成となっている。
ここで、トルクロッド4とトルクロッド5とは、実質的に略同一構成となっている。そこで、説明の便宜上、以下の説明では、下側のトルクロッド5について説明することで、トルクロッド4の説明を兼ねるものとする。
図2は、トルクロッド5の概略を模式的に示した説明図である。トルクロッド5は、棒状(直線状)のロッド部10と、ロッド部10の一端に接続された第1インシュレータとしての第1ブッシュ11と、ロッド部10の他端に接続された第2インシュレータとしての第2ブッシュ12と、ロッド部10に弾性支持ばね13を介して支持された慣性マス14と、慣性マス14をロッド部10の軸方向に往復動させるアクチュエータ15と、を有している。
第1ブッシュ11は、円筒状の第1外筒17と、第1外筒17と同心で円筒状の第1内筒18と、第1外筒17と第1内筒18とを連結する第1弾性体19と、を有している。第1ブッシュ11は、第1内筒18に対して図2の紙面垂直方向に挿入されるボルト(図示せず)によって、エンジン1に固定される。
第2ブッシュ12は、円筒状の第2外筒20と、第2外筒20と同心で円筒状の第2内筒21と、第2外筒20と第2内筒21とを連結する第2弾性体22と、を有している。第2ブッシュ12は、第2内筒21に対して図2の紙面垂直方向に挿入されるボルト(図示せず)によって、車体側部材6に固定される。
第1弾性体19及び第2弾性体22は、ばね(弾性)と減衰(減衰性)の機能を合わせ持つ材料からなり、例えば弾性ゴムからなっている。
第1ブッシュ11と第2ブッシュ12とでは、外筒及び内筒の径が互いそれぞれ異なっている。すなわち、第1ブッシュ11の第1外筒17の外径は、第2ブッシュ12の第2外筒20の外径よりも大きく設定されている。また、第1ブッシュ11の第1内筒18の外径は、第2ブッシュ12の第2内筒21の外径よりも大きく設定されている。
そして、第2ブッシュ12の第2弾性体22の剛性は、第1ブッシュ11の第1弾性体19の剛性よりも大きく設定されている。
第1ブッシュ11における第1弾性体19の剛性と、第2ブッシュ12における第2弾性体22の剛性と、を異なる値に設定することで、トルクロッド5には、2つの共振点が現れる。すなわち、トルクロッド5は、2つの異なる周波数において2重防振に適したロッド軸方向(ロッド部軸方向であり、図2における上下方向)のエンジン剛体共振とロッド剛体共振とを生じさせている。
第2ブッシュ12の第2外筒20の外周面には、ロッド部10の軸心の延長線上となる位置に、加速度検出部としての加速度センサ23が取り付けられている。加速度センサ23は、エンジン1からトルクロッド5に伝達される振動の加速度を検出するものであって、ロッド部10のロッド軸方向の振動の加速度を検出する。
エンジン剛体共振の共振周波数は、エンジン1の質量と、第1弾性体19の剛性(ばね定数)とで決まる。ロッド剛体共振の共振周波数は、ロッド部10、第1外筒17及び第2外筒20の質量と、第2弾性体22の剛性(ばね定数)とで決まる。
エンジン剛体共振の共振周波数及びロッド剛体共振の共振周波数は、エンジン1単体での曲げ、捩りの一次の共振周波数よりも小さくに設定される。エンジン1単体での曲げ、捩りの一次の共振周波数は、一般的な車両用エンジンでは、280Hz〜350Hz程度である。そこで、エンジン剛体共振の共振周波数は、例えば、ほぼゼロに近い周波数に設定される。ロッド剛体共振の共振周波数は、例えば、200Hzに近い周波数に設定される。
このようにエンジン剛体共振及びロッド剛体共振を2つの異なる周波数(低周波域のエンジン剛体共振の共振周波数と、中周波域のロッド剛体共振の共振周波数との2箇所)で生じさせてエンジン1から車体側に伝達される振動を防止することで2重防振の効果を得ることができる。
慣性マス14は、磁性を有する金属等からなり、角筒型状(図1を参照)を呈している。慣性マス14の内壁面14aは、その一部が内側に向かって突出するよう形成されている。慣性マス14は、その軸方向に直交する平面と平行な断面形状が、ロッド部10の中心(重心)を中心にして点対称となっている。慣性マス14の重心は、ロッド部10の中心と一致している。
アクチュエータ15は、ロッド部10のロッド軸方向に沿った振動を抑制可能なものであって、慣性マス14とロッド部10との間の空間に位置している。
アクチュエータ15は、ロッド部10の外周に固定された角筒状のコア25と、コア25に巻き掛けられたコイル26と、コア25に取り付けられた永久磁石27と、を有している。
アクチュエータ15は、コイル26と永久磁石とが発生する磁界によるリアクタンストルクによって慣性マス14をロッド部10の軸方向に往復動させることが可能となっている。
アクチュエータ15は、加速度センサ23で検出した振動のロッド軸方向に沿った速度に略比例した力を逆符号とした力が発生するよう制御される。つまり、アクチュエータ15に発生する力は、ロッド部10のロッド軸方向に沿った速度に比例し、ロッド部10のロッド軸方向に沿った加速度の向きとは逆向きの力となる。
アクチュエータ15は、永久磁石27に発生する磁界の方向(図2中の矢印A)に対して、慣性マス14に発生する駆動力の方向(図2中の矢印Bであり、図2における上下方向)が交差している。換言すると、永久磁石27に発生する磁界の方向に対して、慣性マス14に発生する駆動力の方向が直交している。
そのため、ロッド部10が振動しても、永久磁石27に発生する磁界の方向が変化せず、アクチュエータ15に発生する逆起電力からロッド部10の振動の推定が容易になっている。
コア25は、積層鋼板から構成されている。詳述すると、コア25は、例えば電磁鋼板からなる複数個の部材をロッド部10の周囲に接着剤で接着することで構成される。コア25は、コイル26の磁路を構成する。
コイル26は、ロッド部10の軸方向に沿ってコア25に巻き掛けられた導線(図示せず)からなる。
永久磁石27は、ロッド部10の外周側に配置された慣性マス14と対向するように、コア25の外周面に設けられている。
慣性マス14とロッド部10とを連結する弾性支持ばね13は、比較的小さい剛性(ばね定数)を有している。また、慣性マス14のロッド軸方向の共振周波数は、例えば10Hz〜100Hz程度の低周波数で生じるものとする。例えば4気筒エンジンのアイドル回転速度2次の振動周波数は約20Hzである。そのため、慣性マス14の共振周波数が10Hz程度であれば、エンジン1の運転条件によらず慣性マス14の共振を抑えることができる。
また、慣性マス14の共振周波数を10Hz程度の低周波数に設定しようとすると、慣性マス14の質量が重くなる。そのため、慣性マス14の質量を重くするような設定が困難な場合には、ロッド剛性共振(本実施形態では200Hz)の約1/2の周波数より低く設定しておけば、互いの共振周波数が十分に離れ、振動伝達の抑制が十分に行なわれる。
ここで、トルクロッド5には、慣性マス14の共振周波数域内の振動が入力される場合がある。このような振動を抑制するようにアクチュエータ15を制御すると、慣性マス14の過剰な動き(振動)を招き、音振性能が悪化する可能性がある。
ロッド軸方向に沿った振動の入力によりロッド部10に振動が生じている場合、加速度センサ23で検出される加速度の周波数特性は、例えば図3に示すように、慣性マス14の共振周波数域外にピークが1つ生じたものとなる。この場合、アクチュエータ15により制振すると、加速度のピークが慣性マス14の共振周波数域外にあるため、トルクロッド5に生じた加速度を例えば図4に示すように抑制できる。
ロッドヨー共振による振動の入力によりロッド部10に振動が生じている場合、加速度センサ23で検出される加速度の周波数特性は、例えば図5に示すように、慣性マス14の共振周波数域外と共振周波数域内にそれぞれ1つずつピークが生じたものとなる。この場合、アクチュエータ15により制振すると、2つある加速度のピークのうち、慣性マス14の共振周波数域内にある低周波側の加速度のピークについては、例えば図6に示すように、加速度のピークが増幅されてしまう可能性がある。これは、慣性マス14の共振周波数域の振動を制振しようとアクチュエータ15が動くことで、慣性マス14が過剰に動いてしまい、結果的にロッド部10の加速度が増幅される可能性があるためである。
このように、慣性マス14の共振周波数域では、慣性マス14が過剰に動きやすく、アクチュエータ15への制御指示値を減らすことが望ましい。ただし、ハイパスフィルタ等を適用して単にアクチュエータ15への制御指示値を減らしてしまうと、所期の制振力が得られなくなる。
そこで、アクチュエータ15に発生する逆起電力を用いてロッド部10のロッド軸方向の加速度を推定する。そして、推定した加速度である推定加速度を加速度センサ23で検出された加速度である検出加速度から減じることで得られるアクチュエータ制御量を用いてアクチュエータ15を制御する。
図7は、アクチュエータ15の等価電気回路を示している。図7において、rは抵抗、Eはアクチュエータ15に発生する逆起電力、Vsはアクチュエータ15への入力電圧、Vcはアクチュエータ15に加わる電圧、Icはアクチュエータ15に流れる電流、Zc *はアクチュエータ15のインピーダンス、である。インピーダンスZc *は、アクチュエータ15の巻き線抵抗Rc及びアクチュエータ15のコイルインダクタンスLcを用いて表すことも可能である。
アクチュエータ15で発生する逆起電力E(t)と、ロッド部10のロッド軸方向に沿った振動の速度Sxrel(t)とは、所定の比例定数Kaを用いると、次式(1)のような関係が成り立つ。ここで、本明細書においては、「xドット」の微分記号を適宜記号「S」を用いて表現している。イメージデータによる数式においては、「xドット」を用いることもある。なお、ロッド部10のロッド軸方向に沿った振動の速度Sxrel(t)は、図1に示す実システムではエンジン1に対するアクチュエータ15の相対速度に対応する。
Figure 2018135942
ここで、加速度センサ23の検出値を積分すれば、ロッド部10のロッド軸方向に沿った振動の速度Sxrel(t)、すなわちアクチュエータ15のロッド軸方向に沿った速度を算出可能である。
従って、アクチュエータ15に発生する逆起電力E(t)は、加速度センサ23の検出値を積分して得られる速度Sxrel(t)を用いて算出可能である。
また、逆起電力E(t)は、図7に示したアクチュエータ15の等価電気回路より、次式(2)のように算出することも可能である。この場合には、アクチュエータ15に加わる電圧Vcを計測するセンサと、アクチュエータ15に流れる電流Icを計測するセンサが必要となる。
Figure 2018135942
このように、逆起電力E(t)は、例えば加速度センサ23等の検出値を用いることで算出可能である。
上記推定加速度は、アクチュエータ15に発生する逆起電力と、ロッド部10からアクチュエータ15までの伝達関数Hと、所定のローパスフィルタ(LPF)と、を用いて算出される。
上記逆起電力は、ロッド部10と慣性マス14との相対速度に関するものである。
上記伝達関数Hは、上記逆起電力と上記推定加速度とを関連付けるものであり、例えば、予め用意されたマップ等を用いて上記逆起電力から上記推定加速度を導く(算出する)ものである。換言すれば、上記伝達関数Hは、上記逆起電力を加速度に変換するものである。
上記ローパスフィルタは、慣性マス14の共振周波数域の周波数成分のみを通すものであり、例えば、図8に示すような特性を有するものである。上記ローパスフィルタとしては、例えば、50〜60Hz程度の低周波数成分までを通すものを使用する。上記ローパスフィルタは、所定の周波数域の周波数成分、すなわち慣性マス14の共振周波数域外の周波数成分を除去するものである。
これにより、図5に示すような加速度センサ23の検出値に対して上記逆起電力に基づく上記推定加速度を減じる補正を行うことによって、トルクロッド5のロッド部10に生じる振動の加速度を図4に示すような特性となるように制御することが可能となる。
詳述すると、慣性マス14の共振周波数域で、上記アクチュエータ制御量を相対的に小さくでき、慣性マス14の過剰な動き(振動)を抑制できる。そのため、比較的簡単な制御ロジックで慣性マス14の過剰な動きに起因する異音の発生を抑制でき、高い静粛性を確保することができる。
また、加速度センサ23は、アクチュエータ15で制振する周波数域の検出値に位相の遅れや進みが生じるものであっても使用可能である。つまり、加速度センサ23には、高精度のセンサを用いなくてもよいので、高い静粛性を安価に実現可能である。
図9は、アクチュエータ15の制御の一例を示すブロック図である。
加速度センサ23は、トルクロッド5への振動の入力により生じるロッド部10のロッド軸方向の加速度を検出する。加速度センサ23で検出される加速度(上記検出加速度)は、後述する制御部35の構成要素である減算器31に入力される。
減算器31には、上記逆起電力と、上記伝達関数Hと、上記ローパスフィルタと、に基づいて算出された上記推定加速度も入力されている。
図9中の32は、上記逆起電力に上記ローパスフィルタによる処理を施すローパスフィルタ処理回路である。図9中の33は、上記ローパスフィルタによる処理を施した上記逆起電力から上記伝達関数Hを用いて加速度を演算する伝達関数処理回路である。ローパスフィルタ処理回路32及び伝達関数処理回路33は、制御部35の構成要素である。
つまり、上記推定加速度は、上記ローパスフィルタを用いて、慣性マス14の共振周波数域外の成分を除去されている。
このように上記ローパスフィルタを用いることにより、所定の周波数域の成分が除去され、制振したい周波数成分に影響を与えることなく、こもり音を低減でき、高い静粛性を確保することができる。
なお、上記伝達関数Hにより上記逆起電力を加速度に換算した状態で、上記ローパスフィルタによる処理を施すことも可能である。つまり、図9において、ローパスフィルタ処理回路32と伝達関数処理回路33とを入れ替えることも可能である。
減算器31では、上記検出加速度から上記推定加速度を減じることで得られる上記アクチュエータ制御量を出力している。上記アクチュエータ制御量は、制御部35の構成要素である電圧増幅回路34でゲインGが乗算される。アクチュエータ15は、上記アクチュエータ制御量にゲインGが乗算された制御入力により制御される。
制御部35は、減算器31と、ローパスフィルタ処理回路32と、伝達関数処理回路33と、電圧増幅回路34と、を有し、上記逆起電力に基づいて上記推定加速度を算出するとともに、上記検出加速度から上記推定加速度を減じることで得られる上記アクチュエータ制御量を用いて、アクチュエータ15を制御するものである。
なお、本実施例では、第1ブッシュ11をエンジン1に、第2ブッシュ12を車体に固定する構成であるが、これに限らず、第1ブッシュ11を車体に、第2ブッシュ12をエンジン1に固定する構成としてもよい。
トルクロッド5は、第1、第2ブッシュ11、12の内筒18、21に挿通される2つのボルト(図示せず)が平行に配置されるのに対して、図1に示されるトルクロッド4は、第1、第2ブッシュ11、12の内筒18、21に挿通される2つのボルト36、37が互いに直交する向きに配置されている。すなわち、トルクロッド5においては、第1ブッシュ11と第2ブッシュ12の軸方向が平行となっているのに対して、トルクロッド4においては、第1ブッシュ11と第2ブッシュ12の軸方向が互いに直交している。このように、トルクロッド5とトルクロッド4とでは、第1ブッシュ11と第2ブッシュ12の相対的な関係性(向き)が異なっているが、それ以外は同一の構成であり、機能として両者で全く変わらないものである。従って、トルクロッド5とトルクロッド4は、どちらも本願発明に適用可能な構成である。
そして、制振に関係のない運転状態(機関回転数)である場合には、アクチュエータ15の制御を停止するようにすれば、アクチュエータ15の消費電力を低減できる。
アクチュエータ15により低減される振動は、エンジン1から車体に伝達される振動に限定されるものではなく、エンジン1以外の振動源からこの振動源を支持する支持体に伝達される振動であってもよい。
また、上述した実施例は、振動低減方法及び振動低減装置に関するものである。
5…トルクロッド
10…ロッド部
11…第1ブッシュ(第1インシュレータ)
12…第2ブッシュ(第2インシュレータ)
13…弾性支持ばね
14…慣性マス
15…アクチュエータ
23…加速度センサ
31…減算器
32…ローパスフィルタ処理回路
33…伝達関数処理回路
34…電圧増幅回路
35…制御部

Claims (7)

  1. 振動源に取り付けられる第1インシュレータと、
    上記振動源を支持する支持体に取り付けられる第2インシュレータと、
    上記第1インシュレータと上記第2インシュレータとを連結するロッド部と、
    上記ロッド部に支持された慣性マスと、
    上記ロッド部の加速度を検出する加速度検出部と、
    上記慣性マスを上記ロッド部の軸方向に往復動させるアクチュエータと、
    上記アクチュエータを制御する制御部と、を備え、上記振動源から上記支持体に伝達される振動を低減する振動低減方法において、
    上記制御部は、上記アクチュエータに発生する逆起電力に基づいて上記ロッド部の推定加速度を算出するとともに、上記加速度検出部で検出された加速度から上記推定加速度を減じることで得られるアクチュエータ制御量を用いて、上記アクチュエータを制御することを特徴とする振動低減方法。
  2. 上記逆起電力は、上記ロッド部と上記慣性マスとの相対速度に関するものであることを特徴とする請求項1に記載の振動低減方法。
  3. 上記アクチュエータは、上記ロッド部の外周に固定されたコアと、上記ロッド部に沿って上記コアに巻き掛けられたコイルと、上記ロッド部の外周側に配置された上記慣性マスと対向するよう上記コアに取り付けられた永久磁石と、を有し、
    上記永久磁石に発生する磁界の方向に対して、上記慣性マスに発生する駆動力の方向が交差していることを特徴とする請求項1または2に記載の振動低減方法。
  4. 上記推定加速度は、ローパスフィルタを用いて所定の周波数域の成分が除去されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の振動低減方法。
  5. 上記振動源は、車両に搭載される内燃機関であり、
    上記支持体は、内燃機関が搭載される車両の車体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の振動低減方法。
  6. 上記逆起電力は、上記ロッド部から上記アクチュエータまでの伝達関数によって加速度に変換されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の振動低減方法。
  7. 振動源に取り付けられる第1インシュレータと、
    上記振動源を支持する支持体に取り付けられる第2インシュレータと、
    上記第1インシュレータと上記第2インシュレータとを連結するロッド部と、
    上記ロッド部に支持された慣性マスと、
    上記ロッド部の加速度を検出する加速度検出部と、
    上記慣性マスを上記ロッド部の軸方向に往復動させるアクチュエータと、
    上記アクチュエータを制御する制御部と、を備え、上記振動源から上記支持体に伝達される振動を低減する振動低減装置において、
    上記制御部は、上記アクチュエータに発生する逆起電力に基づいて上記ロッド部の推定加速度を算出するとともに、上記加速度検出部で検出された加速度から上記推定加速度を減じることで得られるアクチュエータ制御量を用いて、上記アクチュエータを制御することを特徴とする振動低減装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111561543A (zh) * 2020-04-17 2020-08-21 中国矿业大学 一种掘进机惯导组合定位装置减振系统及其使用方法

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