JP2018134848A - 装飾板および装飾板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない作業負担で布材に位置ずれヨレ、シワ、浮きおよび解れ(ほつれ)などの配置不良を生じさせることなく基板上に配置することができ、美観および高級感を高めることができる装飾板および装飾板の製造方法を提供する。【解決手段】装飾板100は、テーブルの天板を構成する基板101における2つの板面のうちの一方の板面101a上に装飾布102が設けられている。装飾布102は、着物Kを構成する布地である着物地で構成されており、基板101の板面101aと平面視で同じ大きさに形成されている。また、装飾布102は、ポリエステル樹脂が含浸して固化することにより板状に硬化している。この装飾布102上には、第1ポリエステル樹脂層104および第2ポリエステル樹脂層105がそれぞれ形成されている。【選択図】 図2

Description

本発明は、基板上に布材が固定された装飾板および装飾板の製造方法に関する。
従来から、基板上に布材が固定された装飾板がある。例えば、下記特許文献1には、基板上に配置された織物、写真または絵画などからなる平面物上にシーラー層、ポリエステル層およびポリウレタン層をそれぞれ積層することにより平面物を基板上に固定した装飾板が開示されている。
登録実用新案第3195168号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された装飾板においては、平面物として織物などの布材を採用した場合、基板上に配置した織物に位置ずれ、ヨレ、シワ、浮きおよび解れ(ほつれ)などの配置不良が生じ易く装飾板の美観が著しく損なわれるとともにこの配置不良を生じさせることなく装飾板を製造することが極めて煩雑であるという問題があった。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、少ない作業負担で布材に位置ずれヨレ、シワ、浮きおよび解れ(ほつれ)などの配置不良を生じさせることなく基板上に配置することができ、美観および高級感を高めることができる装飾板および装飾板の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、基板と、布材で構成されて同基板上に配置された装飾布と、装飾布を含む基板の表面を覆う状態で形成された第1ポリエステル樹脂層とを含み、装飾布は、布材内に含浸した樹脂材によって硬化しており、第1ポリエステル樹脂層は、装飾布上に同装飾布を硬化させている樹脂とは独立した層として積層された状態で形成されていることにある。
このように構成した本発明の特徴によれば、装飾板は、基板上に配置される装飾布が布材内に樹脂材が含侵されて硬化しているため、少ない作業負担で布材に位置ずれヨレ、シワ、浮きおよび解れ(ほつれ)などの配置不良を生じさせることなく基板上に配置することができ、装飾板の美観および高級感を高めることができる。
なお、装飾板としては、平面または曲面で構成された板状体であって、例えば、戸、ドア、襖、扉または障子などの建具、パーティションなどの間仕切り、壁を構成するパネル材、机や台の天板、ピアノの構成する屋根、側板または鍵盤蓋、皿やコースタなどの食器、壁などに装飾物として設けるオブジェなどがある。
また、本発明の他の特徴は、前記装飾板において、装飾布は、基板の板面と同じ大きさに形成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、装飾板は、装飾布が基板の板面と同じ大きさに形成されているため、装飾板を正面から見たとき装飾板全体が布地のような美観を与えることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記装飾板において、さらに、第1ポリエステル樹脂層上に単層または複層で形成された第2ポリエステル樹脂層を備えていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、装飾板は、第1ポリエステル樹脂層上に単層または複層の第2ポリエステル樹脂層を有しているため、装飾布上に形成される樹脂層を厚くしてポリエステル樹脂層の経年的な変形の防止、装飾布を保護および装飾布の美観を向上させることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記装飾板において、装飾板において、装飾布は、着物地であることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、装飾板は、装飾布が着物地で構成されているため、より一層意匠性や高級感を高めることができる。ここで、着物地とは、振袖、留袖、訪問着、付け下げ、小紋などの和式の着物や浴衣を構成する織物(染物を含む)である。この場合、装飾布は、古着地で構成することができる。これによれば、装飾板は、着物として使用が困難となった愛着のある服や形見の服などを構成する布地を装飾布として用いることで古着を有効活用することができる。
また、本発明は、装飾板の発明として実施できるばかりでなく、この装飾板の製造方法の発明としても実施できるものである。
具体的には、装飾板の製造方法は、基板上に布材で構成された装飾布を配置する装飾布配置工程と、装飾布内に樹脂材を含浸させて硬化させる装飾布硬化工程と、装飾布を含む基板の表面を覆う状態で第1ポリエステル樹脂層を形成する第1ポリエステル樹脂層形成工程とを含むようにすればよい。
このように構成した本発明の特徴によれば、装飾板の製造方法は、基板上に配置される装飾布が布材内に樹脂材が含侵されて硬化しているため、少ない作業負担で布材に位置ずれヨレ、シワ、浮きおよび解れ(ほつれ)などの配置不良を生じさせることなく基板上に配置することができ、装飾板の美観および高級感を高めることができる。
この場合、前記装飾板の製造方法において、装飾布配置工程は、基板上に同基板の板面より大きな布材で構成された装飾布を配置するものであり、装飾布硬化工程の後に、装飾布の縁部を切断して装飾布を基板の板面の大きさ以下の大きさに形成する装飾布切断工程を含むようにするとよい。
このように構成した装飾板の製造方法によれば、装飾布が適度に剛性を有するとともに装飾布が基板上に固定されているため、基板の縁部に沿って容易かつ正確に切断できる。また、この装飾板の製造方法によれば、装飾布が硬化しているため、切断後の切断面に解れが生じることを防止することができる。
また、装飾板の製造方法は、布材に樹脂材を含浸させて硬化させる装飾布硬化工程と、基板上に装飾布を配置する装飾布配置工程と、装飾布を含む基板の表面を覆う状態で第1ポリエステル樹脂層を形成する第1ポリエステル樹脂層形成工程とを含むようにしてもよい。ことを特徴とする装飾板の製造方法。これによれば、前記装飾布の製造方法と同様の作用効果を期待することができる。
これらの装飾板の製造方法において、第1ポリエステル樹脂層上に単層または複層で第2ポリエステル樹脂層を形成する第2ポリエステル樹脂層形成工程を含むようにするとよい。
このように構成した装飾板の製造方法によれば、第1ポリエステル樹脂層上に単層または複層の第2ポリエステル樹脂層を有しているため、装飾布上に形成される樹脂層を厚くしてポリエステル樹脂層の経年的な変形の防止、装飾布を保護および装飾布の美観を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る装飾板の外観構成の概略を示す平面図である。 図1に示す2−2線から見た装飾板の内部構造を示す断面図である。 図1に示す装飾板内に配置される装飾布を構成する着物(長着)の背面図である。 本発明の一実施形態に係る装飾板の製造工程を示す流れ図である。 図4に示す製造工程における第1工程の様子を模式的に示す部分拡大断面図である。 図5に示す製造工程における第3工程の様子を模式的に示す部分拡大断面図である。 図5に示す製造工程における第4工程の様子を模式的に示す部分拡大断面図である。 図5に示す製造工程における第5工程の様子を模式的に示す部分拡大断面図である。
以下、本発明に係る装飾板の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る装飾板100の外観構成の概略を示した平面図である。また、図2は、図1における2−2線から見た装飾板100の断面図である。なお、本明細書において参照する図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。この装飾板100は、4つ脚を有するテーブル(図示せず)の天板である。
(装飾板100の構成)
装飾板100は、基板101を備えている。基板101は、装飾板100を形作る芯材であり、木質系材料を板状に成形して構成されている。本実施形態においては、装飾板100は、幅が650mm、高さが1500mm、厚さが20mmの平面視で長方形状に形成されている。また、木質系材料としては、杉や桧などの天然木の無垢材、これらの無垢材を積層して形成した合板または集成材、またはMDF(Medium density Fiberboard)、PB(Particle Board)、LVL(Laminated Veneer Lumber)などを用いることができる。
この基板101には、テーブルの天面(上面)となる板面101a(図1に表れた側)に装飾布102、第1ポリエステル樹脂層104および第2ポリエステル樹脂層105をそれぞれ設けられている。また、基板101の4つの側面上には、カバー層103を介して第1ポリエステル樹脂層104および第2ポリエステル樹脂層105がそれぞれ形成されている。
装飾布102は、装飾板100を装飾するための部品であり、硬化した布地で構成されている。より具体的には、装飾布102は、布地に液体状の樹脂材を含浸させて硬化させることで自重では折れ曲がらない程度に柔軟性が失われた板状に形成されている。この場合、装飾布102を構成する布地は、装飾板100の使用者の好みに応じた生地および柄で構成することができる。
本実施形態においては、装飾布102は、図3に示す留袖からなる着物Kの一部(長方形状の破線枠)を切り抜いた着物地で構成されている。また、この布地を硬化させる樹脂材は、ポリウレタン樹脂で構成されている。この場合、ポリウレタン樹脂は、布地の厚さの少なくとも半分以上に含浸されて硬化している。なお、図3においては、着物Kから切り抜く装飾布102の大きさを破線で示している。
この装飾布102は、平面視における大きさが基板101の板面101aと同じ大きさに形成されているとともに、厚さが0.2mm〜2mmの範囲で形成されている。また、装飾布102は、基板101の表面に図示しない接着剤を介して固着されている。
カバー層103は、基板101の4つの側面の表面が外部から視認できないようにするための部分である。具体的には、装飾布102の各側面が外部から視認できない程度の濃さの色に着色された不透明な固体状のポリウレタン樹脂によって構成されている。本実施形態においては、カバー層103は、黒色で構成されている。また、カバー層103は、本実施形態においては、0.05mm〜0.1mmの厚さで形成されている。
第1ポリエステル樹脂層104は、前記装飾布102上および基板101の4つの側面上にそれぞれ形成される部分であり、透明な固体状のポリエステル樹脂によって構成されている。この第1ポリエステル樹脂層104は、基板101の表面と平行な平らな面に形成されている。この場合、第1ポリエステル樹脂層104の表面には、算術平均粗さRaで3.2a〜12.5aの範囲の表面粗さの微小な凹凸が形成されている。なお、前記透明とは、装飾板100の外部から装飾布102が視認可能な程度に透明であればよく、完全な透明のほか半透明も含むものである。また、第1ポリエステル樹脂層104は、本実施形態においては、0.5mm〜0.7mmの厚さで形成されている。
第2ポリエステル樹脂層105は、前記第1ポリエステル樹脂層104上に形成されて装飾板100の外表面を構成する部分であり、透明な固体状のポリエステル樹脂によって構成されている。この第2ポリエステル樹脂層105は、基板101の表面と平行な平らな面に形成されている。なお、ここで透明とは、装飾板100の外部から装飾布102が視認可能な程度に透明であればよく、完全な透明のほか半透明も含むものである。また、第2ポリエステル樹脂層105は、本実施形態においては、0.5mm〜0.7mmの厚さで形成されている。
(装飾板100の製造方法)
次に、このように構成した装飾板100の製造過程について図4を参照しながら説明する。図4は、装飾板100の主要な製造工程を示す流れ図である。装飾板100を製造する作業者は、まず、基板101を用意および装飾布102をそれぞれ用意する。この場合、本実施形態においては、作業者は、古着の着物地を装飾布102として用意する。また、作業者は、装飾布102を基板101の板面101aの大きさよりも一回り大きい大きさ(板面101aよりも1mm〜2mm程度はみ出る大きさ)で用意する。
次に、作業者は、第1工程として、装飾布102を基板101上に配置する。具体的には、作業者は、図5に示すように、基板101における2つの板面のうちの一方の板面101a上に装飾布102を図示しない接着剤を介して固定する。この場合、作業者は、基板101の板面101aの端部(4辺)から装飾布102の各端部(4辺)がそれぞれはみ出るように装飾布102を配置する。
なお、作業者は、基板101の板面101aの4辺のうちの直交する2辺に装飾布102の4辺のうちの直交する2辺を揃えて位置決めして、基板101の板面101aの4辺のうちの直交する他の2辺に装飾布102の4辺のうちの直交する他の2辺をはみ出させて配置することもできる。この装飾布102を基板101上に配置する工程が、本発明に係る装飾布配置工程に相当する。
次に、作業者は、第2工程として、装飾布102を硬化させる。具体的には、作業者は、液体状のポリウレタン樹脂などの硬化剤を吹き付けまたはローラ(図示せず)を用いて装飾布102内に塗布して含浸させる。この場合、硬化剤は、油性(溶剤系)の硬化剤、例えば、熱可塑性合成樹脂(例えば、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩化ゴムなど)、熱硬化性合成樹脂(例えば、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂なお)を用いることで、装飾布102内に浸透させ易いとともに硬化によって装飾布102の剛性を高めて補強することができる。
作業者は、装飾布102の厚さにおける少なくとも半分以上の深さで硬化剤を含浸させる。本実施形態においては、作業者は、装飾布102の厚さ方向の全体に硬化剤を含浸させる。この後、作業者は、装飾布102を加熱または放置することで硬化剤が固化することを待つ。これにより、装飾布102は、水平姿勢において自重では折れ曲がらない程度(人手によって折り曲げることができる程度)に柔軟性が失われた板状に形成される。この装飾布102を硬化させる工程が、本発明に係る装飾布硬化工程に相当する。
次に、作業者は、第3工程として、装飾布102の大きさを整える。具体的には、作業者は、図6に示すように、装飾布102における基板101の縁部から張り出した縁部分をカッターやハサミなどの切断工具を用いて切断する。この場合、作業者は、装飾布102が適度に剛性を有するとともに装飾布102が基板101上に固定されているため、基板101の縁部に沿って容易かつ正確に切断できる。また、装飾布102は、全体が硬化しているため、切断後の切断面が解れることがない。この装飾布102の大きさを整える工程が、本発明に係る装飾布切断工程に相当する。
次に、作業者は、第4工程として、基板101における4つの側面にそれぞれカバー層103を形成する。具体的には、作業者は、図7に示すように、基板101における4つの側面以外の部分にマスキングを行った後、カバー層103の原料となるポリウレタン樹脂を吹き付けて固化させることによりカバー層103を形成する。この場合、作業者は、カバー層103を形成する基板101における4つの側面に予めポリウレタン樹脂などからなるシーラー剤を塗布しておくことにより、密着性よくカバー層103を形成することができる。なお、作業者は、カバー層103の形成後にマスキングを剥がす。
次に、作業者は、第5工程として、第1ポリエステル樹脂層104を形成する。具体的には、作業者は、図8に示すように、装飾布102上およびカバー層103上に第1ポリエステル樹脂層104の原料となる液体状のポリエステル樹脂を吹き付けて固化させることにより第1ポリエステル樹脂層104を形成する。この場合、第1ポリエステル樹脂層104は、装飾布102に含浸させて固化したポリウレタン樹脂とは独立した別層として形成される。
この場合、作業者は、第1ポリエステル樹脂層104の表面に対して粗研削加工を行うことによって算術平均粗さRaで3.2a〜12.5aの範囲の表面粗さの微小な凹凸を形成する。本実施形態においては、作業者は、サンドペーパー(紙ヤスリ)を用いて第1ポリエステル樹脂層104の表面を粗す。この場合、作業者は、本実施形態においては、#240番〜#320番のサンドペーパで第1ポリエステル樹脂層104の表面を粗す。なお、この粗研削加工は、省略してもよい。この第1ポリエステル樹脂層104を形成する工程が、本発明に係る第1ポリエステル樹脂層形成工程に相当する。
次に、作業者は、第6工程として、第2ポリエステル樹脂層105を形成する。具体的には、作業者は、図2に示すように、前記第1ポリエステル樹脂層104上に第2ポリエステル樹脂層105の原料となる液体状のポリエステル樹脂を吹き付けて固化させることにより第2ポリエステル樹脂層105を形成する。この場合、第2ポリエステル樹脂層105は、第1ポリエステル樹脂層104の表面が所定の表面粗さで粗されて形成されているため、第1ポリエステル樹脂層104上に高い密着力で形成される。
また、この場合、作業者は、固化した最初の第2ポリエステル樹脂層上に再度液体状のポリエステル樹脂を吹き付けて固化させることで複数のポリエステル樹脂層からなる第2ポリエステル樹脂層105を形成することができる。本実施形態においては、作業者は、3つのポリエステル樹脂層からなる第2ポリエステル樹脂層105を形成する。この第2ポリエステル樹脂層105を形成する工程が、本発明に係る第2ポリエステル樹脂層形成工程に相当する。
この後、作業者は、形成した第2ポリエステル樹脂層105の表面に対して透明度やツヤを向上させる仕上げ加工(例えば、サンドペーパー加工やバフ加工)を行って装飾板100を完成させるが、これらの各最終工程は本発明に直接関わらないためその説明は省略する。なお、この装飾板100は、テーブルの天板を構成する部品であるため、作業者はテーブルの4つの脚を装飾板100の裏面に取り付けるなどのテーブルの組立作業を行うが、このテーブルの組立作業についても本発明に直接関わらないためその説明は省略する。
(装飾板100の作動)
次に、このように構成した装飾板100の作動について説明する。この装飾板100は、
食卓や応接机の天板としても用いられる。この場合、装飾布102は、装飾板100の意匠性や高級感を高める装飾として機能する。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、装飾板100は、装飾板100は、基板101上に配置される装飾布102が布材内に樹脂材が含侵されて硬化しているため、少ない作業負担で布材に位置ずれヨレ、シワ、浮きおよび解れ(ほつれ)などの配置不良を生じさせることなく基板101上に配置することができ、装飾板100の美観および高級感を高めることができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、基板101の板面101a上に1つの装飾布102を配置して装飾板100を製作した。しかし、基板101の板面101a上に2つの以上の装飾布102を並べて配置して装飾板100を製作することもできる。
また、上記実施形態においては、装飾布102は、基板101の板面101aと同じ大きさに形成した。しかし、装飾布102は、基板101の板面101aよりも小さい大きさに形成してもよい。この場合、作業者は、基板101の板面101aよりも小さい大きさに形成した装飾布102を基板101の板面101a上に配置して硬化させてもよいし、基板101の板面101aよりも小さい大きさに形成した装飾布102を別途硬化させた後に基板101の板面101a上に配置してもよい。
また、装飾布102を基板101の板面101aよりも小さく形成した場合、この板面101aにおける装飾布102の外側の露出した部分には、シーラー剤を塗布した後に第1ポリエステル樹脂層104を形成するとよい。また、これらの場合、装飾布102は、長方形や正方形などの方形以外の形状、例えば、三角形や六角形などの多角形のほか、円、楕円、またはこれらを組み合わせた異形形状に形成することができる。
また、上記実施形態においては、装飾布102を着物地で構成した。しかし、装飾布102は、布地で構成されていればよく、着物地以外の布地、例えば、織物、編み物(メリヤス生地)、レース、フェルトまたは不織布で構成することができる。また、装飾布102を構成する原糸も天然繊維(例えば、木綿、絹、麻、モヘヤ、ウールなど)、再生繊維(例えば、再生ポリエステル、アセテート、レーヨン)、合成繊維(例えば、ナイロン、ポリウレタン、ポリエステル)を用いることができる。
また、上記実施形態においては、装飾布102は、古着で構成した。この場合、装飾布102を構成する古着としては、着物(和服)Kのほか、洋服、タオルまたはカーテンなどを構成する布地(皮革を含む)であってもよい。また、装飾布102は、古着ではなく、装飾布102として新規の縫製した布地であってもよいことは当然である。また、装飾布102は、直接基板101に接着してもよいが、装飾布102の裏面に和紙などの紙材や布材を貼り付けて(所謂、裏打ち)して基板101上に接着するようにしてもよい。これによれば、装飾布102が薄地であっても基板101が透けることを防止することができる。
また、上記実施形態においては、基板101は、木質材で構成した。しかし、基板101は、木質材以外の材料、例えば、金属材、セラミック材、樹脂材または石膏ボードで構成することができる。
また、上記実施形態においては、カバー層103は、黒色のポリウレタン樹脂で構成した。しかし、カバー層103は、基板101における外部に直接露出させたくない面を覆うように不透明材料で形成されていればよい。したがって、カバー層103は、黒色以外の色、茶色、青色、白色、茶色、緑色、黄色、赤色または紫色であってもよい。また、カバー層103は、ポリウレタン樹脂以外の樹脂、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂またはシリコン樹脂などの各種樹脂材のほか、布材、紙材または金属材(板状やシート状を含む)で構成することができる。また、カバー層103は、基板101における外部に直接露出させたくない面が存在しない場合には省略することができる。
また、上記実施形態においては、装飾板100は、テーブルの天板で構成した。しかし、装飾板100は、天板以外の物品、例えば、建具(開き戸、引戸、襖または障子)などであってもよいし、建具以外、例えば、パーティションなどの間仕切り、壁を構成するパネル材、机や台の天板、ピアノの構成する屋根、側板または鍵盤蓋、皿やコースタなどの食器、壁などに装飾物として設けるオブジェなどであってもよい。この場合、装飾板100は、平面板のほか、曲面を有していてもよい。また、装飾板100の形状も長方形や正方形などの方形以外の形状、例えば、三角形や六角形などの多角形のほか、円、楕円、またはこれらを組み合わせた異形形状に形成することができる。
また、上記実施形態においては、装飾布配置工程は、硬化していない装飾布102を基板101上に配置するように構成した。しかし、装飾布配置工程は、予め硬化剤を含浸させることにより硬化した状態の装飾布102を基板101上に配置するように構成することができる。すなわち、装飾布硬化工程は、基板101とは別の場所で行うことができる。そして、この場合、作業者は、硬化させた装飾布102を基板101上に接着剤などを用いて固定した後に必要な大きさに切断(装飾布切断工程)してもよいし、硬化させた装飾布102の大きさを必要な大きさに切断(装飾布切断工程)した後に基板101上に配置してもよい。
また、上記実施形態においては、第2ポリエステル樹脂層形成工程は、1つの層(単層)で構成した。しかし、第2ポリエステル樹脂層形成工程は、ポリエステル樹脂の塗布と乾燥を繰り返して行って複数の層(複層)で構成することもできる。
K…着物、
100…装飾板、101…基板、101a…板面、102…装飾布、103…カバー層、104…第1ポリエステル樹脂層、105…第2ポリエステル樹脂層。

Claims (8)

  1. 基板と、
    布材で構成されて同基板上に配置された装飾布と、
    前記装飾布を含む前記基板の表面を覆う状態で形成された第1ポリエステル樹脂層とを含み、
    前記装飾布は、
    前記布材内に含浸した樹脂材によって硬化しており、
    前記第1ポリエステル樹脂層は、
    前記装飾布上に同装飾布を硬化させている樹脂とは独立した層として積層された状態で形成されていることを特徴とする装飾板。
  2. 請求項1に記載の装飾板において、
    前記装飾布は、
    前記基板の板面と同じ大きさに形成されていることを特徴とする装飾板。
  3. 請求項1または請求項2に記載の装飾板において、さらに、
    前記第1ポリエステル樹脂層上に単層または複層で形成された第2ポリエステル樹脂層を備えていることを特徴とする装飾板。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載した装飾板において、
    前記装飾布は、
    着物地であることを特徴とする装飾板。
  5. 基板上に布材で構成された装飾布を配置する装飾布配置工程と、
    前記装飾布内に樹脂材を含浸させて硬化させる装飾布硬化工程と、
    前記装飾布を含む前記基板の表面を覆う状態で第1ポリエステル樹脂層を形成する第1ポリエステル樹脂層形成工程とを含むことを特徴とする装飾板の製造方法。
  6. 請求項5に記載した装飾板の製造方法において、
    前記装飾布配置工程は、
    前記基板上に同基板の板面より大きな布材で構成された装飾布を配置するものであり、
    前記装飾布硬化工程の後に、
    前記装飾布の縁部を切断して前記装飾布を前記基板の板面の大きさ以下の大きさに形成する装飾布切断工程を含むことを特徴とする装飾板の製造方法。
  7. 布材に樹脂材を含浸させて硬化させる装飾布硬化工程と、
    基板上に前記装飾布を配置する装飾布配置工程と、
    前記装飾布を含む前記基板の表面を覆う状態で第1ポリエステル樹脂層を形成する第1ポリエステル樹脂層形成工程とを含むことを特徴とする装飾板の製造方法。
  8. 請求項5ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載した装飾板の製造方法において、
    前記第1ポリエステル樹脂層上に単層または複層で第2ポリエステル樹脂層を形成する第2ポリエステル樹脂層形成工程を含むことを特徴とする装飾板の製造方法。
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