JP2018134718A - Suction device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、吸着対象物を吸着するための吸着装置に関する。 The present invention relates to an adsorption device for adsorbing an object to be adsorbed.
従来から、例えば、タイル等の吸着対象物を吸着する吸着装置が公知である(特許文献1、及び特許文献2)。
Conventionally, for example, an adsorption device that adsorbs an adsorption object such as a tile is known (
特許文献1及び特許文献2に記載の吸着装置は、真空ポンプと、内部に所定容量の空間が形成され、ホース体を介して真空ポンプに接続された吸引ボックスと、該吸引ボックスの底板に装着された弁機構部であって、空気の通り道となる弁口が形成された隔壁と該隔壁に対して上下動する弁体とを内部に有する弁機構部と、吸着対象物に当接するように構成された吸盤部と、を備える。
The suction devices described in
特許文献1の吸着装置では、弁機構部は、隔壁に形成された貫通孔に挿通された支持棒を有しており、弁体は、該支持棒の下端に設けられている。支持棒の上端にはナット部材が設けられており、弁体は、支持棒が前記貫通孔に対して上下動することによって、隔壁に対して上下動するように構成されている。特許文献1の吸着装置は、吸盤部にタイルが当接した状態で真空ポンプによって吸引ボックス内の空気が吸引されると、弁体が隔壁に対して自重によって降下した状態でタイルを吸着する。また、特許文献1の吸着装置は、吸盤部にタイルが当接していない状態で真空ポンプによって吸引ボックス内の空気が吸引されると、弁体が隔壁に当接して弁口をシールするように構成されている。このように、特許文献1の吸着装置は、タイルが当接した吸盤部ではタイルを吸着できて、タイルが当接していない吸盤部では吸着装置の外部からの吸引漏れを防止できるので、低能力の真空ポンプでタイルを吸着できるようになっている。
In the adsorption device of
また、特許文献2の吸着装置では、弁体は、円盤状の弁体部と、該弁体部の下面に垂設された検出杆と、弁体部の上面に立設された支持杆と、を有しており、隔壁に形成された貫通孔に検出杆が挿通されることで、弁体部が隔壁の上面に配置されるように構成されている。また、弁体部は、該弁体部の上方に設けられた天板部と弁体部の上面との間に設置されたスプリングによって、常時、隔壁の上面に対して付勢されている。特許文献2の吸着装置は、吸盤部をタイルに当接させることにより、検出杆がスプリングの付勢力に抗して上方へ持ち上がり、弁口が開口する。特許文献2の吸着装置は、弁口が開口することで、真空ポンプがタイルと吸盤部とによって形成された空間内の空気を吸引し、タイルを吸着する。また、特許文献2の吸着装置は、吸盤部にタイルが当接していない状態では、弁体部が隔壁の上面に対して付勢され、弁口をシールするように構成されている。このように、特許文献2の吸着装置は、タイルが当接した吸盤部ではタイルを吸着できて、タイルが当接していない吸盤部では吸着装置の外部からの吸引漏れを防止できるので、低能力の真空ポンプでタイルを吸着できるようになっている。
Moreover, in the adsorption device of
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の吸着装置は、何れも、弁機構部を構成する部品点数が多く構造が複雑であり、部品点数が多いために製造が煩雑であるという問題がある。
However, each of the adsorption devices described in
尚、このような問題は、タイルを吸着する場合に限られず、例えば、吸着対象物として、シート状の部材を吸着する場合等、種々の吸着対象物を吸着する場合全般に存在するものである。 Such a problem is not limited to the case where the tile is adsorbed. For example, when adsorbing various adsorbing objects such as adsorbing a sheet-like member as the object to be adsorbed, the problem exists in general. .
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、構造が簡単で、且つ製造し易い吸着装置を提供することを課題とする。 Therefore, in view of such a situation, an object of the present invention is to provide an adsorption device that is simple in structure and easy to manufacture.
本発明に係る吸着装置は、凹部が形成され、前記凹部が吸着対象物に閉塞された状態で内部の空気が吸引源によって吸引されることで前記吸着対象物を吸着し、前記凹部は、前記吸引源と連通する吸引口が形成された底部と、前記吸着対象物に当接することで閉塞される開口部と、前記底部と前記開口部との間に形成された壁部と、軟質材料で形成され、かつ、前記壁部から内方に延びるように形成された弁部であって、前記吸引源が吸引しているときに、前記開口部が閉塞された状態では前記吸引口を開放し、かつ、前記開口部が開放された状態では前記吸引口を閉塞するように構成された弁部と、を備える、吸着装置であって、前記底部を含む基部と、前記開口部、前記壁部および前記弁部を含む吸着部と、を備え、前記吸着部は、前記基部とは別体に形成され、かつ、前記基部に取り付けられる。 In the suction device according to the present invention, a concave portion is formed, and the internal object is sucked by a suction source in a state where the concave portion is closed by the suction target object. A bottom portion in which a suction port communicating with a suction source is formed; an opening portion that is closed by abutting against the object to be adsorbed; a wall portion formed between the bottom portion and the opening portion; and a soft material. A valve portion formed so as to extend inwardly from the wall portion, and when the suction source is sucking, the suction port is opened when the opening portion is closed. And a valve portion configured to close the suction port in a state where the opening portion is opened, the adsorbing device comprising a base portion including the bottom portion, the opening portion, and the wall portion And an adsorption part including the valve part, and the adsorption part includes the The parts are formed separately and attached to the base.
かかる構成によれば、弁部は、吸引源が吸引しているときに、開口部が閉塞された状態では吸引口を開放し、かつ、開口部が開放された状態では吸引口を閉塞するように構成されている。また、弁部は、軟質材料で形成されている。そのため、かかる構成の吸着装置は、弁部が吸引源の吸引によって柔軟に変形するので、吸着対象物をしっかりと吸着できると共に、吸引口からの空気漏れを防止することができる。 According to this configuration, when the suction source is sucking, the valve portion opens the suction port when the opening portion is closed, and closes the suction port when the opening portion is opened. It is configured. The valve portion is made of a soft material. Therefore, in the suction device having such a configuration, the valve portion is flexibly deformed by the suction of the suction source, so that the suction target can be firmly sucked and air leakage from the suction port can be prevented.
また、吸着装置は、底部を含む基部と、開口部、壁部および弁部を含む吸着部と、を備え、吸着部は、基部とは別体に形成され、かつ、基部に取り付けられる。そのため、吸着部を金型成形する場合に金型の抜き方向における後方に回り込む材料が存在しないので、吸着部を金型から抜く際に、金型を抜き易く、吸着部の成形が容易である。このように、上記構成の吸着装置は、吸着対象物を吸着するための構造が簡易で製造し易い。 The adsorbing device includes a base portion including a bottom portion and an adsorbing portion including an opening, a wall portion, and a valve portion, and the adsorbing portion is formed separately from the base portion and attached to the base portion. For this reason, when molding the suction part, there is no material that wraps around in the rearward direction of the mold, so when removing the suction part from the mold, it is easy to remove the mold and the suction part is easy to mold. . Thus, the adsorption device having the above-described configuration has a simple structure for adsorbing the adsorption object and is easy to manufacture.
本発明の一態様として、前記吸着部は、前記弁部および前記壁部を含む第1部分と、前記開口部を含み、前記吸着対象物に当接する第2部分と、を備え、前記第1部分および前記第2部分は、互いに別体に形成され、前記第1部分は、前記基部に取り付けられ、前記第2部分は、前記第1部分に取り付けられていてもよい。 As one aspect of the present invention, the suction part includes a first part including the valve part and the wall part, and a second part including the opening part and abutting on the suction object. The part and the second part may be formed separately from each other, the first part may be attached to the base, and the second part may be attached to the first part.
かかる構成によれば、第1部分と第2部分とが別体で形成されているので、第1部分に対しては弁部の変形に適した材料、第2部分に対しては吸着対象物に適した材料を用いることができ、それぞれに適切な材料を選択することができる。 According to this configuration, since the first part and the second part are formed separately, the material suitable for the deformation of the valve part for the first part and the object to be adsorbed for the second part Suitable materials can be used, and an appropriate material can be selected for each.
本発明の他態様として、吸着装置は、前記凹部が複数形成され、前記基部は、前記凹部の各々における前記底部を含み、前記吸着部は、前記凹部の各々における、前記開口部、前記壁部および前記弁部を含んでいてもよい。 As another aspect of the present invention, the suction device includes a plurality of the recesses, the base includes the bottom part in each of the recesses, and the suction part includes the opening and the wall part in each of the recesses. And the valve portion may be included.
かかる構成によれば、複数の凹部で吸着対象物を吸着することができるので、吸着対象物をしっかりと吸着することができる。 According to such a configuration, the adsorption object can be adsorbed by the plurality of recesses, and thus the adsorption object can be adsorbed firmly.
本発明の別の態様として、前記吸着部は、前記凹部の各々における、前記弁部および前記壁部を含む第1部分と、前記凹部の各々における前記開口部を含み、前記吸着対象物に当接する第2部分と、を備え、前記第1部分および前記第2部分は、互いに別体に形成され、前記第1部分は、前記基部に取り付けられ、前記第2部分は、前記第1部分に取り付けられていてもよい。 As another aspect of the present invention, the suction part includes a first part including each of the valve part and the wall part in each of the concave parts, and the opening part in each of the concave parts. A second part in contact with each other, wherein the first part and the second part are formed separately from each other, the first part is attached to the base, and the second part is attached to the first part It may be attached.
本発明の別の態様として、前記吸着部は、シート状に形成されていてもよい。 As another aspect of the present invention, the suction portion may be formed in a sheet shape.
かかる構成によれば、吸着部がシート状に形成されているので、吸着部を抜き型で打ち抜き加工することができ、吸着部の形成が容易である。 According to this configuration, since the suction portion is formed in a sheet shape, the suction portion can be punched with a punching die, and the formation of the suction portion is easy.
また、前記第1部分は、シート状に形成されていてもよい。 The first portion may be formed in a sheet shape.
かかる構成によれば、第1部分を抜き型で打ち抜き加工することができ、第1部分の形成が容易である。即ち、抜き型を用意するだけで、第1部分を形成することができるので、形成コストを抑えることができる。 According to this configuration, the first part can be punched with a punching die, and the first part can be easily formed. That is, since the first portion can be formed simply by preparing a punching die, the formation cost can be suppressed.
また、前記第2部分は、シート状に形成されていてもよい。 The second portion may be formed in a sheet shape.
かかる構成によれば、第2部分を抜き型で打ち抜き加工することができ、第2部分の形成が容易である。即ち、抜き型を用意するだけで、第2部分を形成することができるので、形成コストを抑えることができる。 According to this configuration, the second part can be punched with a punching die, and the second part can be easily formed. That is, since the second portion can be formed simply by preparing a punching die, the formation cost can be suppressed.
以上より、本発明によれば、構造が簡単で、且つ製造し易い吸着装置を提供することができる。 As described above, according to the present invention, it is possible to provide an adsorption device that is simple in structure and easy to manufacture.
以下、本発明の一実施形態に係る吸着装置について、図面を参照しつつ説明する。 Hereinafter, an adsorption device according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
図1〜図4に示すように、吸着装置1は、凹部30が形成され、凹部30が吸着対象物Sに閉塞された状態で内部の空気が吸引源7によって吸引されることで吸着対象物Sを吸着するように構成されている。吸着装置1は、吸着対象物Sに当接する吸着部11と、該吸着部11が取り付けられる基部12と、を備える。本実施形態では、吸着装置1には、凹部30が複数形成されている。以下、本実施形態の吸着装置1の基本的な構成について説明する。図1に示すように、本実施形態の吸着装置1は、吸着対象物Sを吸着するための吸着体2と、吸着体2に接続され、吸着体2内の空気を吸引することで、吸着体2が吸着対象物Sを吸着する吸着力を発生させる吸引源7と、を備える。
As shown in FIGS. 1 to 4, the
図2に示すように、吸着体2には、空気が流通する空気流通室40が形成されている。吸着体2は、吸引源7が吸引状態にあるときに吸着対象物Sを吸着するように構成されている。吸着体2は、空気流通室40と吸着体2の外部とを仕切る隔壁Wを有する吸着本体3であって、空気流通室40と吸着体2の外部とを連通する連通孔Pが隔壁Wに形成された吸着本体3と、該吸着本体3と共に空気流通室40を形成する基台4と、吸着本体3を基台4に対して固定する固定部5と、を備える。
As shown in FIG. 2, the
本実施形態の吸着本体3は、空気流通室40を形成する本体部31と、該本体部31の開口端縁310から径外方向に延出するフランジ部32と、を有する。本実施形態では、吸着本体3に、凹部30が形成されている。
The adsorption
本体部31は、有底筒状に形成されている。本実施形態の本体部31は、高さ方向の一端が開放され、他端が閉じられた直方体形状である。本体部31は、一端が基台4によって閉じられることで、空気流通室40を形成する。即ち、本実施形態の本体部31は、空気流通室40と吸着体2の外部とを仕切る隔壁Wを構成している。本体部31は、長方形板状のベース部311と、該ベース部311の端縁から延出する側部312と、を有する。
The
ベース部311は、吸着対象物Sに当接する部分である。ベース部311は、吸着対象物Sに当接する外側面311bと、空気流通室40の内周壁の一部を構成する内側面311aと、を有する。本実施形態では、ベース部311に、凹部30が形成されている。具体的には、外側面311bに、凹部30が形成されている。図3に示すように、ベース部311は、所定の厚みを有し、縦方向の長さが、横方向の長さよりも短い、長方形状に形成されている。本実施形態のベース部311は、側部312よりも厚くなるように形成されている。
The
図2に示すように、ベース部311には、空気流通室40と吸着体2の外部とを連通する連通孔Pが形成されている。連通孔Pは、ベース部311を厚み方向に貫通することによって形成されている。本実施形態では、ベース部311には、複数の連通孔Pが形成されている。また、複数の連通孔Pは、同じ開口径となるように形成されている。図3及び図8に示すように、連通孔Pは、縦方向に沿って列を成し、該列が、横方向に数列並ぶように形成されている。図3には凹部30が示されているが、底面視で凹部30に重なる位置に、凹部30よりも小さく開口した連通孔Pが形成されており(図8参照)、3つの連通孔Pが形成されたB列と、4つの連通孔Pが形成されたD列とが交互に現れるように、B列及びD列が横方向に並んでいる。各列では、連通孔Pは、縦方向のピッチ間隔が同じとなるように配置されている。また、連通孔Pは、隣り合う列の連通孔Pの縦方向のピッチ間隔も同じとなるよう配置されている。連通孔Pは、隣り合う列における連通孔Pの中心同士が、横方向に対してずれるように配置されている。例えば、連通孔Pは、B列の連通孔Pの中心と、D列における縦方向に隣り合う連通孔Pの中心同士を結んだ線の中心とが、横方向に沿って並ぶように配置されている。本実施形態では、B列とD列とが交互に配置されることで49個の連通孔Pが形成されているが、連通孔Pの配列や数については特に限定されるものではなく、配列及び数については自由に設定可能である。
As shown in FIG. 2, the
側部312は、筒状に形成されている。本実施形態の側部312は、ベース部311の端縁形状に対応するように長方形状に開口した角筒状に形成されている。
The
図4に示すように、凹部30は、吸引源7と連通する吸引口P1が形成された底部302aと、吸着対象物Sに当接することで閉塞される開口部301と、底部302aと開口部301との間に形成された壁部302bと、軟質材料で形成され、かつ、壁部302bから内方に延びるように形成された弁部6と、を備える。凹部30は、一端が吸着本体3の外方に対して開放され、他端が連通孔Pを介して空気流通室40に連通するように形成されている。また、凹部30は、周壁302によって画定される内部領域に、弁部6を収容するように構成されている。
As shown in FIG. 4, the
図2及び図4に示すように、凹部30は、ベース部311の外側面311bから厚み方向内側に窪んだ領域である。即ち、凹部30の周壁302は、ベース部311によって構成されている。
As shown in FIGS. 2 and 4, the
図4に示すように、底部302aは、凹部30の他端側に位置し、吸引口P1の径外方向に広がる環状面である。具体的には、底部302aは、円環状に形成されている。吸引口P1は、連通孔Pの両端の開口のうちの吸着体2の外方側に位置する開口である。吸引口P1は、中心が底部302aの中心と一致するように形成されている。
As shown in FIG. 4, the
開口部301は、凹部30の一端側に位置し、凹部30の開口端縁301aを構成する部分である。開口端縁301aの全周が吸着対象物Sと当接した状態が、開口部301が閉塞された状態となる。本実施形態では、開口部301の開口径は、底部302aの外径と一致し、円形状に形成されている。
The
壁部302bは、凹部30の側壁を構成している。壁部302bは、弁部6よりも凹部30の一端側に位置する下壁部302b1と、弁部6よりも凹部30の他端側に位置する上壁部302b2と、下壁部302b1と上壁部302b2との間に位置する中壁部302b3とを有する。中壁部302b3は、高さ方向において、弁部6と略同じ高さに位置している。本実施形態の壁部302bは、底部302aの端縁から垂下し、円筒の内周面のような円周面となっている。
The
図7に示すように、弁部6は、吸引源7が吸引しているときに、開口部301が閉塞された状態では吸引口P1を開放し、かつ、開口部301が開放された状態では吸引口P1を閉塞するように構成されている。即ち、弁部6は、吸引源7が吸引状態にあるときに、凹部30の一端側の開口端縁301aが吸着対象物Sと当接した当接状態Jでは連通孔Pを開放し、且つ開口端縁301aが吸着対象物Sと当接しない非当接状態Kでは連通孔Pを塞ぐように構成されている。弁部6は、軟質材料で形成され、吸引源7の吸引力に対して十分に撓むように構成されている。また、弁部6には、非当接状態Kで連通孔Pを塞ぐ塞ぎ領域60aと、非当接状態Kで底部302aに対して当接する当接領域60bと、が形成されている(図8も参照)。即ち、弁部6は、当接領域60bが底部302aに当接することで吸引口P1を塞ぐように構成されている。
As shown in FIG. 7, when the
弁部6は、凹部30の壁部302bから内方に延びるように形成されている。本実施形態では、弁部6は、中壁部302b3から内方に延びるように形成されている。弁部6は、壁部302bに接続される接続部61と、吸引口P1を開閉する開閉部62と、を有する。接続部61が接続された位置(高さ)における周方向で、接続部61が接続されている壁部302bの周方向の長さは、接続部61が接続されていない壁部302bの周方向の長さよりも短くなっている。これにより、弁部6は、非当接状態Kで適度に撓んで、吸引口P1を確実に塞ぐことができる。弁部6は、開閉部62が自由端となるように、壁部302bに対して片持ち状態で接続されている。
The
弁部6は、所定の厚みを有する板状に形成されている。本実施形態の弁部6は、接続部61側の一端から、該一端とは反対側に位置する開閉部62側の他端に亘って、略同じ厚みとなるように形成されている。また、弁部6は、開口部301の開口径よりも小さく、全体が凹部30内に収まる大きさで形成されている。具体的には、図8に示すように、弁部6は、底面視で開閉部62が連通孔P(吸引口P1)と重なるように壁部302bから延出している。吸引源7が吸引状態となった際に、凹部30内の空気が連通孔Pを介して空気流通室40へ移動可能なように、弁部6と壁部302bとの間に、空気通路Lが形成されている。
The
吸着部11は、凹部30の開口部301、壁部302b、及び弁部6を含むように構成されている。吸着部11は、吸着対象物Sに当接する部分である。吸着部11は、基部12とは別体に形成され、かつ、基部12に取り付けられるように構成されている。吸着部11は、シート状に形成されている。そのため、吸着部11は、抜き型によって打ち抜き加工可能となっている。本実施形態の吸着部11は、ベース部311の一部を構成している。
The
吸着部11は、弁部6および壁部302bを含む第1部分111と、開口部301を含み、吸着対象物Sに当接する第2部分112と、を備える。第1部分111および第2部分112は、互いに別体に形成され、第1部分111は、基部12に取り付けられ、第2部分112は、第1部分111に取り付けられている。本実施形態の吸着装置1には、凹部30が複数形成されているので、吸着部11は、凹部30の各々における開口部301、壁部302b、及び弁部6を含むように構成されている。
The
図4及び図5に示すように、第1部分111は、ベース部311における外側面311b側を先端側とすると、ベース部311の先端部分の一部を構成している。第1部分111は、第2部分112と基部12とによって挟まれている。第1部分111は、凹部30の壁部302b及び弁部6を含むように形成されている。本実施形態の第1部分111は、壁部302bの一部を含むように形成されている。具体的には、第1部分111は、中壁部302b3及び弁部6を含むように形成されている。第1部分111は、軟質材料によって形成されている。本実施形態では、第1部分111のうちの壁部302bを含む部分と弁部6とは、同じ材料で、且つ一体的に形成されている。具体的には、第1部分111は、吸引源7が吸引状態にあるときに、弁部6が変形して吸引口P1を塞ぐことができる可とう性を有する材料によって形成されている。第1部分111は、例えば、ゴム等の軟質樹脂によって形成されている。本実施形態の第1部分111は、シリコーンゴムによって形成されている。しかしながら、第1部分111の材料としては、シリコーンゴムに限られず、種々の軟質材料を採用することができる。第1部分111は、基部12とは別体で形成されている。第1部分111は、基部12及び第2部分112と所定の接続手段(例えば、接着手段)によって接続される。
As shown in FIGS. 4 and 5, the
第1部分111の厚みは、凹部30の一端と他端とを結ぶ高さ方向における弁部6の厚みとなるように形成されている。図5に示すように、第1部分111は、シート状に形成されている。そのため、第1部分111は、抜き型で打ち抜き加工可能となっている。本実施形態の第1部分111は、凹部30の各々における、壁部302bおよび弁部6を含むように構成されている。
The thickness of the
図4及び図7に示すように、第2部分112は、吸着対象物Sに当接する部分である。第2部分112は、吸着対象物Sの表面形状(例えば、凹凸形状)に追従するように変形可能な柔らかい材料で形成され、吸着対象物Sの表面に密着するように構成されている。第2部分112は、ベース部311の先端部分の一部を構成している。即ち、第2部分112は、ベース部311の外側面311bを構成している(図3も参照)。第2部分112は、例えば、ゴム等の軟質材料(樹脂)によって形成されている。本実施形態の第2部分112は、シリコーンゴムによって形成されている。しかしながら、第2部分112の材料としては、シリコーンゴムに限られず、種々の軟質樹脂を採用することができる。そのため、第2部分112は、表面が平坦な、又は滑らかな吸着対象物Sに限らず、表面が凹凸形状で形成された、又は粗く形成された吸着対象物Sを吸着することができる。
As shown in FIGS. 4 and 7, the
図4及び図6に示すように、第2部分112は、開口部301を含むように形成されている。本実施形態の第2部分112は、壁部302bの一部を含むように形成されている。具体的には、第2部分112は、下壁部302b1及び開口部301を含むように形成されている。第2部分112は、シート状に形成されている。そのため、第2部分112は、抜き型で打ち抜き加工可能となっている。本実施形態の第2部分112は、凹部30の各々における開口部301を含むように構成されている。
As shown in FIGS. 4 and 6, the
基部12は、凹部30の底部302aを含むように構成されている。本実施形態の基部12は、壁部302bの一部を含むように形成されている。具体的には、基部12は、上壁部302b2及び底部302aを含むように形成されている。本実施形態の吸着装置1には、凹部30が複数形成されているので、基部12は、凹部30の各々における底部302aを含むように構成されている。基部12は、吸着部11が安定して吸着対象物Sに当接できるように、吸着部11を支える土台となる部分である。基部12は、ベース部311の基端部分の一部を構成している。即ち、本実施形態の基部12は、吸着部11よりも基端側(空気流通室40側)に位置し、ベース部311における吸着部11以外の部分を構成している。本実施形態では、基部12は、少なくとも側部312と一体的に形成されている。基部12は、フランジ部32と一体的に形成されていてもよい。
The
基部12は、吸引源7の吸引力(陰圧)に耐え得る強度を有する。基部12は、所定の硬度を有する材料によって形成され、陰圧によって潰れない硬さで形成されている。基部12は、例えば、金属や樹脂によって形成されている。本実施形態では、基部12は、軟質材料によって形成されている。具体的には、基部12は、シリコーンゴムによって形成されている。基部12の硬度は、吸着部11の硬度と同じでもよいし、吸着部11よりも硬く形成されていてもよい。即ち、基部12は、吸着部11と異なる硬さで形成されていてもよい。例えば、基部12は、陰圧がかかっても変形しない硬度であれば、吸着部11よりも柔らかくてもよい。
The
図2に示すように、フランジ部32は、高さ方向における上側を向く上面32aと、下側を向く下面32bとを有する。フランジ部32は、本体部31の開口端縁310(即ち、側部312の開口端縁)に沿って設けられている。
As shown in FIG. 2, the
基台4は、吸着本体3の開口を閉鎖すると共に、吸引源7と空気流通室40とを連通させる部分である。本実施形態の基台4は略板状に形成されており、基台4には、中央部に、吸引源7と空気流通室40とを連通するための吸引孔43aが形成されている。本実施形態の基台4は、外径が小さい小径部41と、該小径部41に連設され、小径部41よりも外径が大きい大径部42と、該大径部42から突出する突出部43と、を有する。小径部41と突出部43とは、大径部42を挟んで反対側に位置している。そして、小径部41、大径部42、及び突出部43を貫通するように、吸引孔43aが形成されている。
The base 4 is a part that closes the opening of the adsorption
基台4は、小径部41が本体部31に嵌るように構成されている。具体的には、小径部41は、本体部31における側部312の内周面に対して密接するように形成されている。また、基台4は、小径部41に対して外方に突出した大径部42の端縁部401がフランジ部32の上面32aに当接するように、フランジ部32に載置されている。即ち、小径部41及び大径部42が、軟質樹脂によって形成された本体部31及びフランジ部32と共にシールを形成し、吸引源7が吸引状態にあるときに、空気流通室40内の密閉性を高めている。
The base 4 is configured such that the
固定部5は、基台4を吸着本体3に対して固定する部分である。本実施形態の固定部5は、環状に形成されている。固定部5は、薄板状の固定本体51と、該固定本体51の外側端縁から該固定本体51の厚み方向に延出し、該固定本体51よりも厚い延出部52と、を有する。固定部5は、延出部52と固定本体51とによって形成される段差部50に、フランジ部32が嵌るように構成されている。
The fixing
基台4と吸着本体3とは、大径部42の端縁部401がフランジ部32の上面32aに載置され、フランジ部32が段差部50に嵌め込まれた状態で、基台4と固定部5とでフランジ部32を挟むようにして固定されている。即ち、吸着体2は、フランジ部32が基台4と固定部5との間で圧接された状態で基台4と固定部5とが締結されることで、空気流通室40の密閉性を高めている。
The base 4 and the adsorption
本実施形態の吸着体2は、吸着対象物Sとしての後述するPTPシートS(図7参照)を吸着するために、開口部301の開口端縁301aが上側シートS1の収容部S11の端縁よりも内側に位置する大きさで形成されている。例えば、図7に示すように、上側シートS1の収容部S11の上端面が平坦に形成されている場合には、吸着体2は、開口部301の開口面積が、該上端面の面積よりも小さくなるように構成されている。収容部S11の上端面が厚み方向に湾曲して(例えば、球面状に)形成されている場合には、吸着体2は、開口部301の開口端縁301aが該上端面に当接するように、開口端縁301aが収容部S11の最外周における端縁よりも内側に位置するように構成されている。また、吸着体2は、略全ての開口部301がPTPシートSの吸着に寄与するように、該開口部301がPTPシートSの端縁よりも内側に位置するように構成されている。即ち、吸着体2は、吸着対象のPTPシートSのうち最大のものの大きさに合せて形成されており、平面視形状につき、PTPシートSと同様の大きさとなるように形成されている。これにより、1種類の吸着体2によって複数種類の大きさのPTPシートSを吸着することができる。しかしながら、開口部301の開口面積としては特に限定されるものではなく、自由に設定することができる。また、吸着体2の大きさについても特に限定されるものではなく、吸着対象物Sに対応した大きさとすることができる。
Since the adsorbing
図1に示すように、吸引源7は、吸着体2に接続され、空気流通室40内及び凹部30内の空気を吸引する部分である。吸引源7は、吸引配管8を介して吸着体2と接続されている。本実施形態の吸引源7は、真空ポンプである。吸引配管8は、吸引状態と非吸引状態とを切替え可能な開閉弁Vを有する。吸引配管8は、一端が基台4の突出部43に接続され、他端が吸引源7に接続されている。
As shown in FIG. 1, the
本実施形態に係る吸着装置1の説明は以上である。以下、本実施形態に係る吸着装置1によって吸着対象物Sを吸着する手順、及び吸着する際の弁部6の動作について説明する。ここでは、吸着対象物SとしてのPTPシートSを吸着する場合について説明する。
This is the end of the description of the
まず、PTPシートSについて説明する。図7に示すように、PTPシートSは、例えば、薬局や病院等で提供されるような、複数の錠剤Cを1錠ずつ別々に収容するように構成された所定の厚みを有するシート状の包装体である。PTPシートSは、例えば、処方箋に応じた数の錠剤Cを患者等の錠剤服用者に提供する際に用いられるものである。PTPシートSは、錠剤Cを収容する錠剤収容室Qが複数形成された上側シートS1と、該上側シートS1に重ね合わされて、錠剤収容室Qを塞ぐ下側シートS2と、を有する。上側シートS1は、錠剤収容室Qを形成する収容部S11と、下側シートS2に対して張り付けられ、収容部S11に対して相対的に窪んでいる接着部S12と、を有する。上側シートS1は、収容部S11及び接着部S12が交互に配置されることによって、PTPシートSの外側を向く外面が凹凸形状となっている。上側シートS1は、例えばポリプロピレン(PP)、環状ポリオレフィン(COC)、ポリ塩化ビニル(PVC)等で形成されている。下側シートS2は、PTPシートSの外側を向く外面が略平坦に形成されている。下側シートS2は、例えばアルミ箔である。PTPシートSは、下側シートS2を下側にして平坦面に載置されると、上側シートS1における収容部S11が上方に向けて突出し、接着部S12が厚み方向に窪むので、上側に凹凸形状が現れる。 First, the PTP sheet S will be described. As shown in FIG. 7, the PTP sheet S is, for example, a sheet-like sheet having a predetermined thickness that is configured to separately accommodate a plurality of tablets C as provided by a pharmacy or a hospital. It is a package. The PTP sheet S is used, for example, when providing a tablet user such as a patient with a number of tablets C corresponding to a prescription. The PTP sheet S includes an upper sheet S1 in which a plurality of tablet storage chambers Q for storing tablets C are formed, and a lower sheet S2 that is superimposed on the upper sheet S1 and closes the tablet storage chamber Q. Upper sheet S1 has storage part S11 which forms tablet storage room Q, and adhesion part S12 stuck on lower sheet S2 and being depressed relatively to storage part S11. The upper sheet S1 has an uneven shape on the outer surface facing the outside of the PTP sheet S by alternately arranging the accommodating portions S11 and the adhesive portions S12. The upper sheet S1 is made of, for example, polypropylene (PP), cyclic polyolefin (COC), polyvinyl chloride (PVC), or the like. The lower sheet S2 has a substantially flat outer surface facing the outside of the PTP sheet S. The lower sheet S2 is, for example, an aluminum foil. When the PTP sheet S is placed on a flat surface with the lower sheet S2 on the lower side, the housing part S11 in the upper sheet S1 protrudes upward, and the adhesive part S12 is recessed in the thickness direction, so Uneven shape appears.
PTPシートSは、例えば、複数枚が重ね合わされた状態で取り扱われる。PTPシートSは、例えば、下側シートS2を下側にして平坦面に載置されたPTPシートSを下PTPシートSとして、該下PTPシートSの上に重ねられるPTPシートSを上PTPシートSとすると、下PTPシートSと上PTPシートSとは、上側シートS1同士が対向した状態で重ね合わされる。この場合、上PTPシートSと下PTPシートSとが重ねわされた状態で省スペースに収まるように(重ねた状態の厚みを抑えるために)、上PTPシートSと下PTPシートSとは、上PTPシートSの収容部S11が下PTPシートSの接着部S12に収まるように重ね合わされる。この状態の下PTPシートS及び上PTPシートSを1セットとして、各セット同士は、下側シートS2同士が対向するように重ね合わされる。複数枚のPTPシートSは、一般的には、上記のように重ね合わされてメーカーや卸業者等から薬局や病院等に配送される。 For example, the PTP sheet S is handled in a state in which a plurality of sheets are overlapped. The PTP sheet S is, for example, a PTP sheet S placed on a flat surface with the lower sheet S2 facing down as a lower PTP sheet S, and the PTP sheet S overlaid on the lower PTP sheet S as an upper PTP sheet. Assuming S, the lower PTP sheet S and the upper PTP sheet S are overlapped with the upper sheet S1 facing each other. In this case, the upper PTP sheet S and the lower PTP sheet S are placed in a state where the upper PTP sheet S and the lower PTP sheet S are stacked (in order to suppress the thickness of the stacked state), The upper PTP sheet S accommodating portion S11 is overlaid so as to fit in the adhesive portion S12 of the lower PTP sheet S. In this state, the lower PTP sheet S and the upper PTP sheet S are set as one set, and the sets are overlapped so that the lower sheets S2 face each other. A plurality of PTP sheets S are generally overlapped as described above and delivered from a manufacturer or wholesaler to a pharmacy or hospital.
上記のように重ね合わされたPTPシートSを、配送及び保管等に用いる収容箱等から取り出し、取り出した状態のまま吸着位置に設置しておく。 The PTP sheet S superposed as described above is taken out from a storage box or the like used for delivery and storage, and placed in the suction position in the taken-out state.
本実施形態の吸着装置1は、通常は、真空ポンプ7が停止しており、連通孔Pを介して、凹部30と空気流通室40とが連通した状態となっている(図4の状態)。即ち、弁部6は、底部302aから離間し(底部302aとの間に隙間が形成される位置にあり)、吸引口P1を開放した状態となっている。
In the
PTPシートSを吸着する場合には、吸着体2をPTPシートSの上方からPTPシートSに対して当接させる(図7の状態)。この場合、複数枚のPTPシートSが重ね合わされた状態における最上層で下側シートS2が上方を向いている場合には、吸着体2を下側シートS2に当接させる。また、最上層で上側シートS1が上方を向いている場合には、吸着体2を上側シートS1に当接させる。即ち、PTPシートSの表裏を反転させることなく、吸着位置に設置されたままの状態で吸着体2をPTPシートSに当接させる。
When adsorbing the PTP sheet S, the
図7に示すように、吸着体2を、上方を向いている上側シートS1に当接させた場合、吸着体2には、PTPシートSに当接する領域である第1領域R1と、PTPシートSに当接しない領域である第2領域R2とが形成される。即ち、PTPシートSの上側シートS1には、収容部S11及び接着部S12が形成されているため、吸着体2のうちの収容部S11に対向する領域は、第1領域R1となる。この場合、吸着体2は、第1領域R1に位置する開口部301の開口端縁301aがPTPシートSに当接することで、第1領域R1が当接状態Jとなる。また、吸着体2のうちの接着部S12に対向する領域は、第2領域R2となる。この場合、吸着体2は、第2領域R2に位置する開口部301の開口端縁301aがPTPシートSに当接しないことで、第2領域R2が非当接状態Kとなる。即ち、第1領域R1に位置する凹部30は、一端がPTPシートSによって塞がれ、密閉状態となる。第2領域R2に位置する凹部30は、一端が開放され、吸着体2の外方に対して開放状態となる。
As shown in FIG. 7, when the
吸着体2を上側シートS1の外面に当接させた状態で、開閉弁Vを開けると共に、真空ポンプ7を駆動する。
While the adsorbing
第1領域R1に位置する凹部30は密閉状態となっているため、該密閉状態の凹部30内に位置する弁部6は、凹部30内の空気が吸引されることで一時的に底部302a側に撓んで底部302aに接近する。その後、凹部30内の空気が全て吸引された時点で、凹部30内と空気流通室40内とが同圧となり、弁部6は、自重によって、又は弁部6自体の復元力によって元の状態に復元する。尚、凹部30を小さく形成することで、凹部30内の空気が吸引される際に、弁部6が撓む(変形する)のを抑制してもよい。
Since the recessed
第2領域R2に位置する凹部30は開放状態となっているため、該開放状態の凹部30内に位置する弁部6は、凹部30を介して吸着体2の外部の空気が吸引されるのに伴って底部302a側に吸い付けられるように変形し、吸引口P1を塞ぐ。真空ポンプ7が駆動している状態では、空気流通室40内の圧力が吸着体2の外部の圧力よりも低いので、この圧力差によって弁部6が吸い付けられた状態が維持される(即ち、吸引口P1が塞がれた状態が維持される)。
Since the recessed
吸着体2がPTPシートSを吸着した状態で吸着体2を移動させて、PTPシートSを梱包位置等の目的位置に移動させる。PTPシートSを目的位置に移動させた後、真空ポンプ7を停止するか、又は空気流通室40内に陽圧をかけることで吸引状態を解除して吸着体2からPTPシートSを外す。このように、吸着体2を吸着位置と目的位置との間を往復させることで、PTPシートSを1枚ずつ移動させることができる。
The
以上のように、上記実施形態では、弁部6は、吸引源7が吸引しているときに、開口部301が閉塞された状態では吸引口P1を開放し、かつ、開口部301が開放された状態では吸引口P1を閉塞するように構成されている。また、弁部6は、軟質材料で形成されている。そのため、かかる構成の吸着装置1は、弁部6が吸引源7の吸引によって柔軟に変形するので、吸着対象物Sをしっかりと吸着できると共に、吸引口P1からの空気漏れを防止することができる。また、吸着装置1は、底部302aを含む基部12と、開口部301、壁部302bおよび弁部6を含む吸着部11と、を備え、吸着部11は、基部12とは別体に形成され、かつ、基部12に取り付けられる。そのため、吸着部11を金型成形する場合に金型の抜き方向における後方に回り込む材料が存在しないので、吸着部11を金型から抜く際に、金型を抜き易く、吸着部11の成形が容易である。このように、上記構成の吸着装置1は、吸着対象物Sを吸着するための構造が簡易で製造し易い。
As described above, in the above-described embodiment, when the
上記実施形態では、第1部分111と第2部分112とが別体で形成されているので、第1部分111に対しては弁部6の変形に適した材料、第2部分112に対しては吸着対象物Sに適した材料を用いることができ、それぞれに適切な材料を選択することができる。
In the above embodiment, since the
上記実施形態では、吸着装置1は、凹部30が複数形成されているので、吸着対象物Sをしっかりと吸着することができる。
In the said embodiment, since the recessed
上記実施形態では、吸着部11は、シート状に形成されている。また、第1部分111及び第2部分112は、シート状に形成されている。そのため、抜き型を用意するだけで、第1部分111及び第2部分112を形成することができるので、形成コストを抑えることができる。
In the said embodiment, the adsorption |
また、上記実施形態では、弁部6は、開閉部62が自由端となるように構成されているので、弁部6は、吸着本体3に対して片持ち状態で接続されることとなり、吸引源7の吸引力に応じて撓みやすく(変形しやすく)、非当接状態Kでしっかりと吸引口P1を塞ぐことができる。
Moreover, in the said embodiment, since the
上記実施形態では、収容箱等から取り出したPTPシートSの吸着位置へのセッティング作業が容易となると共に、吸着装置1は、セッティングされたPTPシートSを1枚ずつ確実に搬送することができる。即ち、収容箱等から取り出されたPTPシートSは、上側シートS1同士、又は下側シートS2同士が対向した状態で重ね合わされているので、例えば、従来使用されているようなPTPシート払出機のように、PTPシートSを押し出してピッキングする機械では、重ね合された状態のPTPシートSをそのままピッキングすると、2枚同時にピッキングしてしまう。そのため、従来のPTPシート払出機を使用する場合には、ユーザーは、収容箱等から取り出した複数枚のPTPシートSを、全て、上側シートS1と下側シートS2とが対向するように反転させてから機械にセッティングする必要があり、PTPシートSのセッティング作業が非常に煩雑なものであった。しかしながら、上記実施形態の吸着装置1は、PTPシートSを上下の向きに関係なく吸着して搬送するように構成されているため、収容箱等から取り出されたPTPシートSを反転させることなくそのまま機械にセッティングすることができるので、ユーザーの作業負担を低減しつつ、PTPシートSを1枚ずつ搬送することができる。
In the above embodiment, the setting operation to the suction position of the PTP sheet S taken out from the storage box or the like is facilitated, and the
上記実施形態では、吸引源7が吸引状態にあるときに、第2領域R2に位置する凹部30内の吸引口P1が弁部6によって塞がれるので、吸着対象物Sが当接していない部分での無駄な吸引を防止できる。そのため、上記実施形態の吸着装置1は、低能力の吸引源7でも、吸着対象物Sを確実に吸着することができる。
In the above embodiment, when the
上記実施形態では、第1部分111、第2部分112、及び基部12が別体で形成されている。そのため、第1部分111、第2部分112、及び基部12に対して、それぞれの目的に応じた最適な材料を選択することができる。また、吸着本体3を第1部分111、第2部分112、及び基部12の3つのパーツによって構成することで、組付けのための接着箇所を最小限にすることができ、組付けの手間を削減できる。
In the said embodiment, the
上記実施形態では、第1部分111及び第2部分112は、シート状に形成されているので、例えば、市販のシートを用いて形成可能である。そのため、本実施形態に係る吸着装置1が複数の吸着体2を備える場合であっても、略同じ品質の第1部分111及び第2部分112を用いて吸着体2を形成できるので吸着装置1の吸着性能や品質を安定させることができる。
In the said embodiment, since the
尚、本発明の吸着装置1は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
In addition, the adsorption |
弁部6の変形例として、図9に示すように、弁部6には、底部302aに向かって突出する突起Tが形成されていてもよい。具体的には、弁部6の当接領域60bに、底部302aに向かって突出する突起Tが形成されていてもよい。弁部6の当接領域60bに突起Tが形成されていることで、吸引源7による吸引力が強くても、当接状態Jでは、突起Tが底部302aに当接することで(図9における当接状態Jの弁部6であって、実線で表された弁部6)、隔壁Wと弁部6との間に流路が確保されるので、弁部6が吸引口P1を完全に塞いでしまうことを防止することができる。一方、非当接状態Kでは、吸引力により弁部6が撓んで、吸引口P1を確実に閉鎖することができる(図9における非当接状態Kの弁部6であって、実線で表された弁部6)。このように、上記構成の吸着装置1は、吸引口P1を確実に開閉することができ、凹部30内の空気を確実に吸引することができる。尚、図9では、真空ポンプ7が停止している状態の弁部6が、二点鎖線で表されている。
As a modification of the
また、図10に示すように、開口部301には、末広がり形状のスカート部301bが形成されていてもよい。この構成により、吸着対象物Sを吸引する吸引面積を拡大させることができるので、吸着体2は、吸着対象物Sを強固に吸着することができる。この場合、スカート部301bは、第2部分112と一体であってもよいし、第2部分112と別体であってもよい。別体の場合、スカート部301bは、軟質樹脂等の軟質材料から形成されていてもよい。スカート部301bを軟質材料で形成することでスカート部301bが変形可能となり、PTPシートSへの追随が良いものとなる。
Further, as shown in FIG. 10, the
更に、弁部6の接続部61は、開閉部62よりも厚く形成されていてもよい。この構成により、弁部6と壁部302bとの接続部分の剛性が高くなる。また、凹部30は、弁部6を補強する補強部112aを備えていてもよい。吸着装置1に凹部30が複数形成されている場合には、凹部30の各々は、補強部112aを備えていてもよい。具体的には、図11に示すように、第2部分112が補強部112aを含むように構成されていてもよい。この場合、第2部分112は、凹部30の各々における補強部112aを含んでいてもよい。補強部112aは、少なくとも弁部6の接続部61を補強する。補強部112aは、下壁部302b1に対して延出するように形成され、高さ方向における弁部6の先端側の面に接着固定される。弁部6の接続部61の剛性を高めることで、吸引源7による吸引力が強くても、当接状態Jで、弁部6の過度な撓みを抑制することができる。このように、上記構成の吸着装置1は、当接状態Jで、吸引口P1を確実に開放することができ、凹部30内の空気を確実に吸引することができる。弁部6は、接続部61から開閉部62に向けて徐々に薄くなるように、縦断面形状がテーパー状に形成されていてもよい。また、弁部6を補強部112aによって補強する場合には、弁部6及び補強部112aが一体となった弁本体Fは、接続部61側から開閉部62側に向けて徐々に薄くなるように、縦断面形状がテーパー状に形成されていてもよい。
Furthermore, the
上記実施形態では吸着対象物Sとして、PTPシートSを吸着する場合について説明したが、吸着対象物SとしてはPTPシートSに限られず、タイルやカーペットであってもよい。更に、扁平な物体に限られず、球体等の立体形状を有する物体であってもよい。また、吸着対象物Sの重量に応じた能力の吸引源7を用いることで、軽い吸着対象物Sから重い吸着対象物Sまで種々の吸着対象物Sを吸着することができる。
Although the case where the PTP sheet S is adsorbed as the adsorption object S has been described in the above embodiment, the adsorption object S is not limited to the PTP sheet S, and may be a tile or a carpet. Furthermore, the object is not limited to a flat object, and may be an object having a three-dimensional shape such as a sphere. In addition, by using the
上記実施形態では、弁部6の開閉部62が自由端であり、壁部302bに対して片持ち状態で接続されている場合について説明したが、弁部6は、両端が壁部302bに接続されていてもよい。この場合、当接状態Jにて、弁部6の中央部が変形して、吸引口P1を塞ぐ。
In the above embodiment, the case where the opening / closing
上記実施形態では、吸着部11は、第1部分111及び第2部分112の二層で形成されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。図12に示すように、吸着部11は、第1部分111と基部12との間に、該第1部分111と基部12とは別体として設けられた中間層部113を更に備え、三層で構成されていてもよい。中間層部113は、上壁部302b2を含むように形成されていてもよい。このようにすることで、基部12の連通孔P周りに形成されていた上壁部302b2による凹凸が無くなり、基部12を金型で形成する場合には、基部12用の金型をシンプルにすることができる。また、連通孔Pを抜き型によっても形成できるようになり、基部12の形成が容易となる。
In the said embodiment, although the adsorption |
上記実施形態では、吸着部11は、第1部分111と第2部分112とを備え、下壁部302b1及び中壁部302b3を含む場合について説明したが、これに限定されるものではない。吸着部11は、壁部302bの全部を含むように形成されていてもよい。また、吸着部11は、下壁部302b1、中壁部302b3、及び上壁部302b2の一部を含むように形成されていてもよい。また、上記実施形態では、第1部分111は、第2部分112と別体で形成されている場合について説明したが、第1部分111は、第2部分112と一体的に形成されていてもよい。更に、第1部分111は、第2部分112と一体的に形成された上で、上壁部302b2の少なくとも一部を含むように形成されていてもよい。
In the above-described embodiment, the
上記実施形態では、凹部30が複数形成されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。凹部30は、1つ形成されていてもよい。
In the above embodiment, the case where a plurality of the
上記実施形態では特に言及するものでは無いが、基部12、第1部分111、及び第2部分112のうちの少なくとも互いに組付けられる2つの部材は、組付ける際に、互いに位置合せするための位置合せ手段を備えていてもよい。例えば、組付けられる2つの部材のうちの一方の部材に凸部を設け、他方の部材に凹部を設けることで、凸部と凹部との嵌合によって位置合せしてもよい。
Although not particularly mentioned in the above embodiment, at least two members of the
上記実施形態では、第1部分111及び第2部分112がシート状に形成されている場合について説明したが、第1部分111及び第2部分112のうちの少なくとも一方がシート状に形成されていてもよい。
In the above embodiment, the case where the
1…吸着装置、2…吸着体、3…吸着本体、30…凹部、31…本体部、32…フランジ部、32a…上面、32b…下面、301…開口部、301a、310…開口端縁、302…周壁、302a…底部、302b…壁部、302b1…下壁部、302b2…上壁部、302b3…中壁部、311…ベース部、311a…内側面、311b…外側面、312…側部、11…吸着部、12…基部、111…第1部分、112…第2部分、112a…補強部、113…中間層部、4…基台、40…空気流通室、41…小径部、42…大径部、43…突出部、43a…吸引孔、401…端縁部、5…固定部、50…段差部、51…固定本体、52…延出部、6…弁部、60a…塞ぎ領域、60b…当接領域、61…接続部、62…開閉部、7…吸引源(真空ポンプ)、8…吸引配管、J…当接状態、K…非当接状態、P…連通孔、L…空気通路、R1…第1領域、R2…第2領域、T…突起、V…開閉弁、W…隔壁、S…吸着対象物(PTPシート)、S1…上側シート、S2…下側シート、S11…収容部、S12…接着部、Q…錠剤収容室、C…錠剤
DESCRIPTION OF
Claims (7)
前記凹部は、
前記吸引源と連通する吸引口が形成された底部と、
前記吸着対象物に当接することで閉塞される開口部と、
前記底部と前記開口部との間に形成された壁部と、
軟質材料で形成され、かつ、前記壁部から内方に延びるように形成された弁部であって、前記吸引源が吸引しているときに、前記開口部が閉塞された状態では前記吸引口を開放し、かつ、前記開口部が開放された状態では前記吸引口を閉塞するように構成された弁部と、を備える、吸着装置であって、
前記底部を含む基部と、
前記開口部、前記壁部および前記弁部を含む吸着部と、を備え、
前記吸着部は、前記基部とは別体に形成され、かつ、前記基部に取り付けられる、吸着装置。 A concave portion is formed, and in the state where the concave portion is blocked by the adsorption target object, the internal air is sucked by a suction source to adsorb the adsorption target object,
The recess is
A bottom portion formed with a suction port communicating with the suction source;
An opening that is closed by abutting against the adsorption object;
A wall formed between the bottom and the opening;
A valve portion formed of a soft material and extending inwardly from the wall portion, wherein the suction port is closed when the suction source is sucking. And a valve portion configured to close the suction port in a state where the opening portion is opened, and an adsorption device comprising:
A base including the bottom;
A suction part including the opening, the wall part and the valve part,
The adsorption device, wherein the adsorption unit is formed separately from the base and is attached to the base.
前記弁部および前記壁部を含む第1部分と、
前記開口部を含み、前記吸着対象物に当接する第2部分と、を備え、
前記第1部分および前記第2部分は、互いに別体に形成され、
前記第1部分は、前記基部に取り付けられ、
前記第2部分は、前記第1部分に取り付けられる、請求項1に記載の吸着装置。 The adsorption part is
A first portion including the valve portion and the wall portion;
A second portion that includes the opening and abuts against the adsorption object,
The first part and the second part are formed separately from each other;
The first portion is attached to the base;
The suction device according to claim 1, wherein the second part is attached to the first part.
前記基部は、前記凹部の各々における前記底部を含み、
前記吸着部は、前記凹部の各々における、前記開口部、前記壁部および前記弁部を含む、請求項1に記載の吸着装置。 A plurality of the recesses are formed;
The base includes the bottom in each of the recesses;
The suction device according to claim 1, wherein the suction portion includes the opening, the wall portion, and the valve portion in each of the recesses.
前記凹部の各々における、前記壁部および前記弁部を含む第1部分と、
前記凹部の各々における前記開口部を含み、前記吸着対象物に当接する第2部分と、を備え、
前記第1部分および前記第2部分は、互いに別体に形成され、
前記第1部分は、前記基部に取り付けられ、
前記第2部分は、前記第1部分に取り付けられる、請求項3に記載の吸着装置。 The adsorption part is
A first portion including the wall and the valve in each of the recesses;
A second portion that includes the opening in each of the recesses and abuts against the adsorption object,
The first part and the second part are formed separately from each other;
The first portion is attached to the base;
The adsorption device according to claim 3, wherein the second part is attached to the first part.
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