JP2018133133A - 含浸型陰極構体 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストの低減と信頼性の向上とを図ることができる含浸型陰極構体を提供することである。
【解決手段】実施形態に係る含浸型陰極構体は、電子放射物質を含む陰極基体と、前記陰極基体の一方の側に設けられた埋め込み部と、前記埋め込み部の内部に設けられたヒータと、前記陰極基体の一方の側に設けられ、前記埋め込み部を囲む反射筒と、屈曲部を介して前記反射筒と一体に設けられ、前記埋め込み部の前記陰極基体側とは反対側に設けられた反射板と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、含浸型陰極構体に関する。
含浸型陰極構体を備えた電子銃は、クライストロンや進行波管などの直流電子エネルギーをマイクロ波電力に変換する電子管に用いられている。
含浸型陰極構体は、内筒および外筒を有する筒体、筒体の一方の端部に設けられた陰極基体、筒体の他方の端部に設けられた反射板、内筒と外筒の間に形成された空間に収納されたヒータおよび埋め込み部などを備えている。また、反射板は、筒体とは別に作成され、筒体に溶接されている。
ここで、反射板と筒体とを別々に作成すれば、製造コストの増大を招くことになる。 また、一般的に、反射板は、モリブデン(Mo)から形成された厚みの薄い板状体となっている。そのため、反射板と筒体を溶接すると、再結晶による脆化が生じ接合強度が低下したり、溶接の際に溶融した金属が筒体の内部に収納された埋め込み部に侵入し絶縁強度が低下したりするおそれがある。その結果、信頼性が低下するおそれがある。
そこで、製造コストの低減と信頼性の向上とを図ることができる含浸型陰極構体の開発が望まれていた。
特開2011−129361号公報
本発明が解決しようとする課題は、製造コストの低減と信頼性の向上とを図ることができる含浸型陰極構体を提供することである。
実施形態に係る含浸型陰極構体は、電子放射物質を含む陰極基体と、前記陰極基体の一方の側に設けられた埋め込み部と、前記埋め込み部の内部に設けられたヒータと、前記陰極基体の一方の側に設けられ、前記埋め込み部を囲む反射筒と、屈曲部を介して前記反射筒と一体に設けられ、前記埋め込み部の前記陰極基体側とは反対側に設けられた反射板と、を備えている。
本実施の形態に係る含浸型陰極構体1を例示するための模式部分断面図である。 反射部60を例示するための模式斜視図である。 反射筒61、第1反射板62、および第2反射板63の展開図である。 他の実施形態に係る反射板について例示をするための模式斜視図である。 他の実施形態に係る反射板について例示をするための模式斜視図である。 他の実施形態に係る反射板について例示をするための模式斜視図である。 他の実施形態に係る反射板について例示をするための模式斜視図である。 他の実施形態に係る反射板について例示をするための模式斜視図である。 反射筒61、第1反射板62、および第2反射板63の展開図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
本実施の形態に係る含浸型陰極構体1は、例えば、クライストロンの電子銃に用いられる陰極構体とすることができる。
ただし、含浸型陰極構体1の用途は、クライストロン用に限定されるわけではない。
図1は、本実施の形態に係る含浸型陰極構体1を例示するための模式部分断面図である。
図2は、反射部60を例示するための模式斜視図である。
図1に示すように、含浸型陰極構体1には、陰極基体10、筒体20、絶縁管30、ヒータ40、埋め込み部50、および反射部60が設けられている。
陰極基体10には、電子放射物質が含浸されている。陰極基体10は、電子放出面11を有する。陰極基体10は、例えば、20%程度の空孔率を有する多孔質のタングステン(W)から形成することができる。陰極基体10は、例えば、円板状を呈している。陰極基体10の直径寸法は70mm程度とすることができる。陰極基体10には、所定の曲率を有し、曲面状に窪んだ電子放出面11が形成されている。陰極基体10の空孔には、例えば、酸化バリウム(BaO)、酸化カルシウム(CaO)、および、酸化アルミニウム(Al)からなる電子放射物質が含浸されている。
なお、電子放出面11の加工時に空孔の目潰れが生じる場合がある。目潰れが生じると、電子放射物質が空孔に充分に含浸されないことがある。これを防ぐために、以下の様にして陰極基体10の空孔に電子放射物質を含浸させるようにすることが望ましい。
まず、電子放出面11の加工前に、陰極基体10の空孔にプラスチックを含浸させる。 次に、電子放出面11の加工後に、陰極基体10を水素雰囲気下において加熱して、含浸されているプラスチックを飛散させる。
その後、陰極基体10の空孔に電子放射物質を含浸させる。
この様にすれば、陰極基体10の空孔に電子放射物質を充分に含浸させることができる。
筒体20は、反射部60(反射筒61)の内部に設けられている。筒体20は、陰極基体10を支持する。また、筒体20は、内部に形成された収納空間22にヒータ40および埋め込み部50を収納する機能をも有する。
筒体20は、外筒24および内筒26を有するものとすることができる。
外筒24および内筒26は、モリブデン(Mo)から形成することができる。外筒24および内筒26は、円筒状を呈するものとすることができる。外筒24は、陰極基体10の電子放出面11とは反対側の面に設けられている。内筒26は、外筒24の内側に、外筒24と同軸(同心状)となるように配置されている。そのため、内筒26の外壁(外筒24側の壁面)と、外筒24の内壁(内筒26側の壁面)との間には、環状の収納空間22が形成される。例えば、内筒26の直径は15mm程度、高さは15mm程度、肉厚は1mm程度とすることができる。
なお、内筒26は必ずしも必要ではなく省くこともできる。例えば、小型の含浸型陰極構体1の場合には、筒体20の直径寸法が小さくなるので内筒26を省くことができる。この場合、筒体20の内部に設けられる埋め込み部50の形状は円柱状となる。
収納空間22の一方の端部は、陰極基体10により塞がれている。外筒24および内筒26の一方の端部には、陰極基体10が接合されている。例えば、外筒24および内筒26の一方の端部と、陰極基体10の裏面(電子放出面11とは反対側の面)12とが、ルテニウム−モリブデン(Ru−Mo)合金を用いてろう付けされている。収納空間22の他方の端部は、開口している。
絶縁管30は、環状を呈し、筒体20の、陰極基体10が設けられる側とは反対側に設けられている。絶縁管30は、第1反射板62に設けられた孔62bに挿入されている。絶縁管30の一方の端部は、埋め込み部50の内部に設けられている。絶縁管30の他方の端部は、第1反射板62とフランジ部64との間の空間に設けられている。絶縁管30は、埋め込み部50の表面付近においてヒータ40の端部46が折損するのを防止する。また、絶縁管30は、ヒータ40と外筒24との間、および、ヒータ40と第1反射板62との間を絶縁する。絶縁管30は、例えば、酸化アルミニウムなどから形成することができる。
ヒータ40は、埋め込み部50を介して、陰極基体10を加熱する。ヒータ40は、線状部材からなるフィラメントである。線状部材は、例えば、断面寸法(線径)が1.5mmのタングステン(W)線、または、断面寸法(線径)が1.5mmのモリブデン(Mo)線とすることができる。ヒータ40の中間部分(発熱部分)42は、コイル状を呈している。中間部分42は、埋め込み部50の内部に設けられている。中間部分42の中心軸は、例えば、内筒26の周方向に沿って延びている。
ヒータ40の一方の端部44は、内筒26と電気的に接続されている。すなわち、ヒータ40、筒体20、および、陰極基体10は、同電位となっている。
ヒータ40の他方の端部46側は、絶縁管30の内部に挿入されている。ヒータ40の端部46は、絶縁管30から突出している。ヒータ40の端部46は、反射部60(反射筒61)の内部に設けられている。ヒータ40の端部46は、図示しない電源端子と溶接される。
埋め込み部50は、陰極基体10の裏面12側に設けられている。埋め込み部50は、筒体20の内部に設けられている。埋め込み部50は、ヒータ40からの熱を陰極基体10に伝える。埋め込み部50は、収納空間22に収納されたヒータ40を保持する。埋め込み部50は、ヒータ40を絶縁する。埋め込み部50は、例えば、酸化アルミニウムの焼結体からなり、ヒータ40の中間部分42が収納された収納空間22に隙間なく充填されている。埋め込み部50の、陰極基体10側とは反対側の端面50aは、筒体20(外筒24および内筒26)の、陰極基体10側とは反対側の端面と略面一となっている。
図2に示すように、反射部60は、反射筒61、第1反射板62、第2反射板63、およびフランジ部64を有する。
反射部60は、埋め込み部50から放出された熱が含浸型陰極構体1の外部に放出されるのを抑制する。また、反射部60は、輻射熱により陰極基体10を加熱する。すなわち、反射部60は、陰極基体10の加熱効率を向上させる。
反射筒61は、筒状を呈し、陰極基体10の裏面12側に設けられている。反射筒61は、外筒24と間隔を空けて、外筒24の外側に配置されている。反射筒61は、埋め込み部50(筒体20)を囲む様に設けられている。反射筒61の一端(陰極基体10側の端部)は、外筒24にろう付けされている。ろう付けは、例えば、ルテニウム−モリブデン−ニッケル(Ru−Mo−Ni)合金を用いて行うことができる。
第1反射板62は、板状を呈し、反射筒61の内部に設けられている。第1反射板62は、埋め込み部50の陰極基体10側とは反対側に設けられている。第1反射板62は、埋め込み部50の端面50aと対峙している。第1反射板62は、屈曲部62aを介して反射筒61と接続されている。すなわち、第1反射板62は、屈曲部62aを介して反射筒61と一体に設けられている。
第2反射板63は、板状を呈し、反射筒61の内部に設けられている。第2反射板63は、埋め込み部50の陰極基体10側とは反対側に設けられている。第2反射板63は、埋め込み部50の端面50aと対峙している。第2反射板63は、屈曲部63aを介して反射筒61と接続されている。すなわち、第2反射板63は、屈曲部63aを介して反射筒61と一体に設けられている。
第1反射板62および第2反射板63は、協働して、反射筒61の内部を2つに仕切っている。第1反射板62および第2反射板63と、陰極基体10との間の空間には、筒体20、絶縁管30の一方の端部側、ヒータ40の中間部分42と端部44、および埋め込み部50が設けられる。第1反射板62および第2反射板63と、フランジ部64との間の空間には、絶縁管30の他方の端部側およびヒータ40の端部46が設けられる。
第1反射板62および第2反射板63を設ければ、埋め込み部50の端面50aからフランジ部64側に放出された熱が含浸型陰極構体1の外部に放出されるのを抑制することができる。また、第1反射板62および第2反射板63を設ければ、輻射熱により陰極基体10を加熱することができる。すなわち、第1反射板62および第2反射板63を設ければ、陰極基体10の加熱効率を高めることができる。
反射筒61、第1反射板62、および第2反射板63は、例えば、レニウム−モリブデン(Re−Mo)合金や、モリブデン(Mo)などからなる板材を用いて一体に形成することができる。
図3は、反射筒61、第1反射板62、および第2反射板63の展開図である。
図3に示すように、反射筒61、第1反射板62、および第2反射板63は、板金加工により、1枚の板材から一体に形成することができる。
そのため、反射筒61、第1反射板62、および第2反射板63を別々に作成し、これらを溶接により接合する必要がない。その結果、製造コストの低減を図ることができる。
また、第1反射板62は、屈曲部62aを介して反射筒61と一体に設けられ、第2反射板63は、屈曲部63aを介して反射筒61と一体に設けられている。そのため、溶接を行う必要がないので、レニウム−モリブデン(Re−Mo)合金や、モリブデン(Mo)などの材料を用いても接合部分(屈曲部62a、63a)が脆化することがない。また、溶接の際に溶融した金属が筒体20の内部に収納された埋め込み部50に侵入し絶縁強度が低下することもない。その結果、信頼性の向上を図ることができる。
また、反射筒61の側面には、孔61aが設けられることになる。そのため、ヒータ40の端部46が反射筒61の内部に設けられていても、孔61aを介して、ヒータ40の端部46と図示しない電源端子とを溶接することができる。また、ヒータ40の端部46が反射筒61の内部に設けられていれば、外力からヒータ40の端部46を保護することができる。
ここで、第1反射板62と反射筒61の内壁との間、第2反射板63と反射筒61の内壁との間、および、第1反射板62と第2反射板63との間には隙間があってもよい。これらの間に隙間があれば、反射筒61、第1反射板62、および第2反射板63の板金加工が容易となる。ただし、隙間が大きくなりすぎると外部への熱の放出が多くなるおそれがある。そのため、外部への熱の放出の抑制を考慮すると、隙間がなるべく小さくなるようにするか接触している様にすることが好ましい。
また、反射筒61は四角形の板材を筒状に折り曲げることで形成することができる。この場合、図2に示すように、板材を筒状に折り曲げて反射筒61を形成した際に、板材の一方の端部の近傍と、板材の他方の端部の近傍とが重なるようにすることができる。そして、板材の端部の近傍同士が重なる部分において、内側の板材の端部が外側に移動しようとする弾性力、および外側の板材の端部が内側に移動しようとする弾性力の少なくともいずれかを利用して、板材の端部の近傍同士を接触させることができる。
図1に示すように、フランジ部64は、反射筒61の、陰極基体10側とは反対側の端面に設けられている。フランジ部64は、反射筒61の端面にろう付けされている。ろう付けは、例えば、ルテニウム−モリブデン−ニッケル(Re−Mo−Ni)合金を用いて行うことができる。
フランジ部64は、環状を呈している。含浸型陰極構体1は、フランジ部材64を介して、図示しない電子銃部に固定される。
次に、他の実施形態に係る反射板についてさらに説明する。
図4は、他の実施形態に係る反射板について例示をするための模式斜視図である。
図2に例示をした第1反射板62および第2反射板63の場合には、第1反射板62の端面と、第2反射板63の端面とが対峙していたが、一方の反射板の端部の近傍が、他方の反射板の端部の近傍と重なっていてもよい。この場合、一方の反射板の端部の近傍と、他方の反射板の端部の近傍とが接触していてもよいし、隙間が設けられていてもよい。
例えば、図4に示すように、第2反射板63の端部の近傍の上に、第1反射板62の端部の近傍が設けられるようにすることができる。
図5は、他の実施形態に係る反射板について例示をするための模式斜視図である。
図5に示すように、第1反射板62の端部に折り返し部62cを設けることができる。例えば、折り返し部62cは第1反射板62の主面から垂直に突出したものとすることができる。第2反射板63の端部に折り返し部63cを設けることができる。例えば、折り返し部63cは第2反射板63の主面から垂直に突出したものとすることができる。そして、折り返し部62cと折り返し部63cとを対峙させるようにすることができる。この場合、折り返し部62cと折り返し部63cとが接触していてもよいし、隙間が設けられていてもよい。
折り返し部62c、63cを設ければ、第1反射板62および第2反射板63の強度を高めることができる。
図6は、他の実施形態に係る反射板について例示をするための模式斜視図である。
図6に示すように、第1反射板62のみを設けることもできる。
第1反射板62のみを設けるようにすれば、製造コストのさらなる低減を図ることができる。ただし、複数の反射板を設けるようにすれば、反射部60の高さを低くすることができる。
図7は、他の実施形態に係る反射板について例示をするための模式斜視図である。
前述したように、第1反射板62および第2反射板63は、埋め込み部50から放出された熱が含浸型陰極構体1の外部に放出されるのを抑制するために設けられる。そのため、反射部60を陰極基体10が設けられる側とは反対側から見た場合に、第1反射板62および第2反射板63は、少なくとも埋め込み部50と重なっていれば良い。例えば、外筒24および内筒26を有する筒体20の内部に設けられた埋め込み部50の平面形状は、環状となる。この様な場合には、図7に示すように、第1反射板62に切り欠き部62dを設け、第2反射板63に切り欠き部63dを設けることができる。
図8は、他の実施形態に係る反射板について例示をするための模式斜視図である。
図9は、反射筒61、第1反射板62、および第2反射板63の展開図である。
図8および図9に示すように、第1反射板62の端部に切り込み62c1を設け、第2反射板63の端部に切り込み63c1を設けることができる。そして、第1反射板62の切り込み62c1に第2反射板63の切り込み63c1を差し込むようにすることができる。この様にすれば、第1反射板62の端部と、第2反射板63の端部とを機械的に連結することができる。
なお、板金加工により反射筒61、第1反射板62、および第2反射板を一体に形成する場合を例示したがこれに限定されるわけではない。例えば、レーザー加工や放電加工などにより反射筒61、第1反射板62、および第2反射板63の外形を形成し、曲げ加工により反射筒61、第1反射板62、および第2反射板63からなる反射部60を形成してもよい。
次に、本実施の形態に係る含浸型陰極構体1の製造方法について例示をする。
まず、筒体20を電子放射物質が含浸されていない陰極基体10の裏面12に設置して、陰極基体10と筒体20との接合部分にルテニウム−モリブデン合金を塗布する。同様に、陰極基体10の裏面12にルテニウム−モリブデン合金を塗布する。塗布後、ルテニウム−モリブデン合金を溶解させて、陰極基体10と筒体20とを接合し、陰極基体10の裏面12にルテニウム−モリブデン合金の膜を形成する。このルテニウム−モリブデン合金の膜は、電子放出面11から陰極基体10に電子放射物質を含浸させる際に、電子放射物質が陰極基体10の裏面12から収納空間22に染み出さないようにするために設けられる。
次に、冶具を用いてヒータ40を収納空間22内の所定位置に保持し、収納空間22に埋め込み部50を形成する。埋め込み部50は、例えば、ペースト状の材料を収納空間22に流し込み、その後、乾燥と焼結を行うことで形成することができる。
ペースト状の材料は、例えば、結着剤を含む有機溶剤に粉末状のアルミナを加え、これを撹拌することで生成することができる。
また、乾燥は、ペースト状の材料に含まれる有機溶剤を飛散させるために行われる。
焼結においては、例えば、真空中あるいは水素雰囲気中において、1800℃〜1850℃程度に加熱するようにする。
次に、板金加工により、反射筒61、第1反射板62、および第2反射板63を形成する。
次に、反射筒61の一方の端部(陰極基体10側の端部)を外筒24の外側に設置して、反射筒61と外筒24との接合部分にルテニウム−モリブデン−ニッケル合金を塗布する。同様に、反射筒61の他方の端部(陰極基体10側と反対側の端部)にフランジ部64を設置して、反射筒61とフランジ部64との接合部分にルテニウム−モリブデン−ニッケル合金を塗布する。塗布後、ルテニウム−モリブデン−ニッケル合金を溶解させて、反射筒61と外筒24、および反射筒61とフランジ部64とを接合する。
最後に、陰極基体10に電子放射物質を含浸させて、含浸型陰極構体1が完成する。
電子放射物質の含浸は、以下のようにして行うことができる。
まず、陰極基体10の電子放出面11上に電子放射物質を載せる。
次に、電子放射物質を水素雰囲気下において、1600℃程度に加熱する。すると、電子放射物質が溶融して陰極基体10に含浸する。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 含浸型陰極構体、10 陰極基体、11 電子放出面、20 筒体、22 収納空間、24 外筒、26 内筒、40 ヒータ、50 埋め込み部、60 反射部、61 反射筒、62 第1反射板、62a 屈曲部、63 第2反射板、63a 屈曲部

Claims (3)

  1. 電子放射物質を含む陰極基体と、
    前記陰極基体の一方の側に設けられた埋め込み部と、
    前記埋め込み部の内部に設けられたヒータと、
    前記陰極基体の一方の側に設けられ、前記埋め込み部を囲む反射筒と、
    屈曲部を介して前記反射筒と一体に設けられ、前記埋め込み部の前記陰極基体側とは反対側に設けられた反射板と、
    を備えた含浸型陰極構体。
  2. 前記反射板は複数設けられている請求項1記載の含浸型陰極構体。
  3. 前記反射筒には孔が設けられ、
    前記孔の周縁において、前記屈曲部が前記反射筒と一体に設けられている請求項1または2に記載の含浸型陰極構体。
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