JP2018132609A - 赤外線カットフィルタ及び撮像光学系 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】赤外線カットフィルタ(1a)は、近赤外線反射膜(20)と、吸収膜(30)とを備える。近赤外線反射膜(20)及び吸収膜(30)は(A)〜(E)の特性を付与する。(A)700nm≦λH R(0°,70%)<λH R(0°,20%)≦770nm、(B)650nm≦λH R(40°,70%)<λH R(40°,20%)≦720nm、(C)λH A(40°,20%)<λH R(40°,20%)、(D)第二積層体に入射する光の分光透過率は、λH R(0°,20%)において15%以下である。(E)第一積層体及び第二積層体に入射する光の分光透過率の450〜600nmの波長範囲における平均値は75%以上である。
【選択図】図1
Description
近赤外線反射膜と、
前記近赤外線反射膜と平行に延びている吸収膜と、を備え、
前記近赤外線反射膜及び前記吸収膜は、当該近赤外線反射膜及び波長400〜1100nmにおいて90%以上の平均分光透過率を有する透明誘電体基板のみによって形成された第一積層体と、当該吸収膜及び前記透明誘電体基板のみによって形成された第二積層体とに、下記(A)〜(E)の特性を付与する、
赤外線カットフィルタを提供する。
(A)前記第一積層体に垂直に入射する光の分光透過率は、波長600〜800nmの範囲における当該分光透過率が70%であるときの波長λH R(0°,70%)が700nm以上であり、かつ、波長600〜800nmの範囲における当該分光透過率が20%であるときの波長λH R(0°,20%)が770nm以下であるとともに前記波長λH R(0°,70%)よりも大きいように、前記波長λH R(0°,70%)〜前記波長λH R(0°,20%)の範囲で単調に減少し、
(B)前記第一積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率は、波長600〜800nmの範囲における当該分光透過率が70%であるときの波長λH R(40°,70%)が650nm以上であり、かつ、波長600〜800nmの範囲における当該分光透過率が20%であるときの波長λH R(40°,20%)が720nm以下であるとともに前記波長λH R(40°,70%)よりも大きいように、前記波長λH R(40°,70%)〜前記波長λH R(40°,20%)の範囲で単調に減少し、
(C)前記第二積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率は、波長600〜800nmの範囲において、前記波長λH R(40°,20%)より小さい波長λH A(40°,20%)で、20%であり、λHR(40°,20%)
(D)前記第二積層体に垂直に入射する光の分光透過率は前記波長λH R(0°,20%)において15%以下であり、
(E)前記第一積層体に垂直に入射する光の分光透過率及び前記第一積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率の450〜600nmの波長範囲における平均値は、75%以上であり、かつ、前記第二積層体に垂直に入射する光の分光透過率及び前記第二積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率の450〜600nmの波長範囲における平均値は、75%以上である。
(A)第一積層体に垂直に入射する光の分光透過率は、波長600〜800nmの範囲における当該分光透過率が70%であるときの波長λH R(0°,70%)が700nm以上であり、かつ、波長600〜800nmの範囲における当該分光透過率が20%であるときの波長λH R(0°,20%)が770nm以下であるとともに波長λH R(0°,70%)よりも大きいように、波長λH R(0°,70%)〜波長λH R(0°,20%)の範囲
で単調に減少する。
(B)第一積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率は、波長600〜800nmの範囲における当該分光透過率が70%であるときの波長λH R(40°,70%)が650nm以上であり、かつ、波長600〜800nmの範囲における当該分光透過率が20%であるときの波長λH R(40°,20%)が720nm以下であるとともに波長λH R(40°,70%)よりも大きいように、波長λH R(40°,70%)〜波長λH R(40°,20%)の範囲で単調に減少する。
(C)第二積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率は、波長600〜800nmの範囲において、波長λH R(40°,20%)より小さい波長λH A(40°,20%)で、20%である。
(D)第二積層体に垂直に入射する光の分光透過率は波長λH R(0°,20%)において15%以下であり、
(E)第一積層体に垂直に入射する光の分光透過率及び第一積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率の450〜600nmの波長範囲における平均値は、75%以上であり、かつ、第二積層体に垂直に入射する光の分光透過率及び第二積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率の450〜600nmの波長範囲における平均値は、75%以上である。
(F)第一積層体に垂直に入射する光の分光透過率は、波長350〜450nmの範囲において、当該分光透過率が20%であるときの波長λL R(0°,20%)が390nm以上であるとともに、当該分光透過率が70%であるときの波長λL R(0°,70%)よりも小さいように、波長λL R(0°,20%)〜波長λL R(0°,70%)の範囲で単調に増加する。
(G)第一積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率は、波長350〜450nmの範囲において、当該分光透過率が20%であるときの波長λL R(40°,20%)が370nm以上であるとともに、当該分光透過率が70%であるときの波長λL R(40°,70%)よりも小さいように、波長λL R(40°,20%)〜波長λL R(40°,70%)の範囲で単調に増加する。
(H)第二積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率は、波長350〜450nmの範囲において、当該分光透過率が20%であるときの波長λL A(40°,20%)が370nm以上であるとともに、当該分光透過率が50%であるときの波長λL A(40°,50%)よりも小さいように、波長λL A(40°,20%)〜波長λL A(40°,50%)の範囲で単調に増加する。
(I)波長350〜450nmの範囲において、第一積層体に垂直に入射する光の分光透過率が50%であるときの波長λL R(0°,50%)における、第二積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率が60%以下である。
(J)第一積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率が、波長400〜450nmの範囲でベースラインとの差が10ポイント以上である極小値を有し、かつ、当該極小値に対応する半値幅が10nm以上であり、当該半値幅をΔλCと定義したときに(400−ΔλC/2)〜(450−ΔλC/2)nmの範囲に極大値が存在するスペクトルを有する。
(K)波長450〜1100nmの範囲において、平均の分光透過率が85%以上である。
(L)波長390nmにおける分光透過率が波長420nmにおける分光透過率より小さい。
(第一積層体)
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面にSiO2膜とTiO2膜とが交互に積層された近赤外線反射膜R1を蒸着法により形成した。このようにして、実施例1に係る第一積層体を作製した。実施例1に係る第一積層体の近赤外線反射膜R1の厚みは、5μmであった。また、実施例1に係る第一積層体の近赤外線反射膜R1は、17層のSiO2膜と17層のTiO2膜を含んでいた。実施例1に係る第一積層体の波長350〜1100nmにおける分光透過率を、分光光度計(日本分光社製、型式:V−670)を用いて測定した。この測定において、実施例1に係る第一積層体には、0°、30°、及び40°の入射角で光を入射させた。得られた透過率スペクトルを図10に示す。
波長700〜750nmに吸収ピークを持ち、可視域の吸収が少なく、メチルエチルケトン(MEK)に可溶な有機色素(シアニン系、スクアリリウム系、フタロシアニン系、及びジインモニウム系の有機色素から選択される1種類以上の有機色素)を組合せ、溶媒としてMEKを用い、固形分比で99重量%のポリビニルブチラール(PVB)を添加し、その後2時間撹拌して、コーティング液a1を得た。塗膜化して分光特性を測定した際に図10の第二積層体の分光スペクトル特性が得られるように各有機色素の含有量と配合比を決めた。
実施例1に係る第一積層体の透明ガラス基板の近赤外線反射膜R1が形成されていない主面に、第二積層体の作製と同様にして吸収膜A1を形成した。このようにして、実施例1に係る赤外線カットフィルタを作製した。実施例1に係る赤外線カットフィルタの波長350〜1100nmにおける分光透過率を、分光光度計(日本分光社製、型式:V−670)を用いて測定した。この測定において、実施例1に係る赤外線カットフィルタには、0°、30°、及び40°の入射角で光を入射させた。得られた透過率スペクトルを図11に示す。
(第一積層体)
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、SiO2膜とTiO2膜とが交互に積層された実施例1に記載の近赤外線反射膜R1とは異なる近赤外線反射膜R2を蒸着法により形成した。このようにして、実施例2に係る第一積層体を作製した。実施例2に係る第一積層体の近赤外線反射膜R2の厚みは、5μmであった。また、実施例2に係る第一積層体の近赤外線反射膜R2は、17層のSiO2膜と17層のTiO2膜を含んでいた。実施例2に係る第一積層体の波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様に測定した。得られた透過率スペクトルを図12に示す。
波長700〜750nmに吸収ピークを持ち、可視域の吸収が少なく、MEKに可溶な有機色素からなり、実施例1で使用した有機色素の組合せとは異なる、吸収性物質を組合せ、溶媒としてMEKを用い、固形分比で99重量%のPVBを添加し、その後2時間撹拌して、コーティング液a2を得た。塗膜化して分光特性を測定した際に図12の第二積層体の分光スペクトル特性が得られるように有機色素の含有量と配合比を決めた。
実施例2に係る第一積層体の透明ガラス基板の近赤外線反射膜R2が形成されていない主面に、第二積層体と同様にして吸収膜A2を形成した。実施例2に係る赤外線カットフィルタの波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様に測定した。得られた透過率スペクトルを図13に示す。
(第一積層体)
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板の一方の主面に、SiO2膜とTiO2膜とが交互に積層された実施例1及び2に記載の近赤外線反射膜R1及びR2とは異なる近赤外線反射膜R3を蒸着法により形成した。このようにして、実施例3に係る第一積層体を作製した。実施例3に係る第一積層体の近赤外線反射膜R3の厚みは、6μmであった。また、実施例3に係る第一積層体の近赤外線反射膜R3は、20層のSiO2膜と20層のTiO2膜を含んでいた。実施例3に係る第一積層体の波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様に測定した。得られた透過率スペクトルを図14に示す。
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、フェニルホスホン酸銅微粒子を含むコーティング液b1を塗布し、塗膜を乾燥及び硬化させて吸収膜B1(第二吸収膜)を形成した。
実施例3に係る第一積層体の透明ガラス基板の近赤外線反射膜が形成されていない主面に、第二積層体と同様にして吸収膜A2(第一吸収膜)及び吸収膜B1(第二吸収膜)からなる吸収膜を形成した。実施例3に係る赤外線カットフィルタの波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様に測定した。得られた透過率スペクトルを図15に示す。
(第一積層体)
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面にSiO2膜とTiO2膜とが交互に積層された実施例2に係る近赤外線反射膜と同一の近赤外線反射膜R2を蒸着法により形成した。このようにして、実施例4に係る第一積層体を作製した。実施例4に係る第一積層体の波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様に測定した。得られた透過率スペクトルを図16に示す。実施例4に係る第一積層体に関する透過率スペクトルは実施例2に係る第一積層体に関する透過率スペクトルと同一であった。
波長700〜750nmに吸収ピークを持ち、可視域の吸収が少なく、MEK(メチルエチルケトン)に可溶な有機色素であり、実施例2の吸収膜に含まれる有機色素の組合せと同一の有機色素の組合せからなる吸収性物質と、可視域の吸収が少なく、MEK(メチルエチルケトン)に可溶なベンゾフェノン系紫外線吸収性物質からなる紫外線吸収性物質と、を組合せ、溶媒としてMEKを用い、固形分比で99重量%のPVBを添加し、調合後2時間撹拌してコーティング液a3を得た。コーティング液a3の調製のために用いたベンゾフェノン系紫外線吸収性物質は、それのみをポリビニルブチラールに内包させて作製した紫外線吸収膜の分光透過率が、波長350〜450nmの範囲において、10%以下から70%以上に増加する特性を備えていた。その紫外線吸収膜の透過率スペクトルを図56に示す。
実施例4に係る第一積層体の透明ガラス基板の近赤外線反射膜R2が形成されていない主面に、第二積層体と同様にして吸収膜A3を形成し、実施例4に係る赤外線カットフィルタを得た。実施例4に係る赤外線カットフィルタの波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様に測定した。得られた透過率スペクトルを図17に示す。
(第一積層体)
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、SiO2膜とTiO2膜とが交互に積層された実施例1〜4に記載の近赤外線反射膜R1〜R3とは異なる近赤外線反射膜R4を蒸着法により形成した。このようにして、実施例5に係る第一積層体を作製した。実施例5に係る第一積層体の近赤外線反射膜の厚みは、6μmであった。また、実施例5に係る第一積層体の近赤外線反射膜R4は、20層のSiO2膜と20層のTiO2膜を含んでいた。実施例5に係る第一積層体の波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様に測定した。得られた透過率スペクトルを図18に示す。
実施例3で使用したコーティング液b1を、0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、ダイコーティングによって塗布して塗膜を形成した。この塗膜を85℃で3時間、次に125℃で3時間、次に150℃で1時間、次に170℃で3時間の条件で塗膜に対して加熱処理を行い、実施例3と同様に吸収膜B1を形成した。吸収膜B1の厚みは50μmであった。このようにして、実施例5に係る第二積層体の第二吸収膜である吸収膜B1を作製した。次に、吸収膜B1の上に、実施例4で使用したコーティング液a3をスピンコーティングにより塗布して塗膜を形成した。この塗膜を140℃の環境に0.5時間曝して、塗膜を乾燥及び硬化させ、実施例4と同様に吸収膜A3を形成した。このようにして、実施例5に係る第二積層体の第一吸収膜である吸収膜A3を作製した。吸収膜A3の厚みは3μmであった。このようにして、実施例5に係る第二積層体を作製した。すなわち、実施例5に係る第二積層体の吸収膜は、厚みが50μmの吸収膜B1(第二吸収膜)及び厚みが3μmの吸収膜A3(第一吸収膜)を含んでいた。
実施例5に係る第一積層体の透明ガラス基板の近赤外線反射膜R4が形成されていない主面に、第二積層体と同様にして吸収膜A3(第一吸収膜)および吸収膜B1(第二吸収膜)からなる吸収膜を形成した。実施例5に係る赤外線カットフィルタの波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様に測定した。得られた透過率スペクトルを図19に示す。
(第一積層体)
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、SiO2膜とTiO2膜とが交互に積層された実施例1〜5に記載の近赤外線反射膜R1〜R4とは異なる近赤外線反射膜R5を蒸着法により形成した。このようにして、実施例6に係る第一積層体を作製した。実施例6に係る第一積層体の近赤外線反射膜R5の厚みは5.5μmであった。また、実施例6に係る第一積層体の近赤外線反射膜は、18層のSiO2膜と18層のTiO2膜を含んでいた。実施例6に係る第一積層体の波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様に測定した。得られた透過率スペクトルを図20に示す。
実施例3で使用したコーティング液b1を、0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、ダイコーティングによって塗布して塗膜を形成した。この塗膜を85℃で3時間、次に125℃で3時間、次に150℃で1時間、次に170℃で3時間の条件で塗膜に対して加熱処理を行い、実施例3と同様に吸収膜B1を形成した。吸収膜B1の厚みは50μmであった。このようにして、実施例6に係る第二積層体の第二吸収膜である吸収膜B1を作製した。次に、吸収膜B1の上に、実施例2で使用したコーティング液a2をスピンコーティングにより塗布して塗膜を形成した。この塗膜を140℃の環境に0.5時間曝して、塗膜を乾燥及び硬化させ、実施例4と同様に吸収膜A2を形成した。このようにして、実施例6に係る第二積層体の第一吸収膜である吸収膜A2を作製した。吸収膜A2の厚みは3μmであった。このようにして、実施例6に係る第二積層体を作製した。すなわち、実施例6に係る第二積層体の吸収膜は、厚みが50μmの吸収膜B1(第二吸収膜)及び厚みが3μmの吸収膜A3(第一吸収膜)を含み、実施例3に係る第二積層体の吸収膜と同一であった。
実施例6に係る第一積層体の透明ガラス基板の近赤外線反射膜R5が形成されていない主面に、第二積層体と同様にして吸収膜A2(第一吸収膜)および吸収膜B1(第二吸収膜)とからなる吸収膜を形成した。このようにして、実施例6に係る赤外線カットフィルタを作製した。実施例6に係る赤外線カットフィルタの波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様にして測定した。得られた透過率スペクトルを図21に示す。
(第一積層体)
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、SiO2膜とTiO2膜とが交互に積層された実施例1〜6に記載の近赤外線反射膜R1〜R5とは異なる近赤外線反射膜R6を蒸着法により形成した。このようにして、実施例7に係る第一積層体を作製した。実施例7に係る第一積層体の近赤外線反射膜R6の厚みは5.5μmであった。また、実施例7に係る第一積層体の近赤外線反射膜R6は、18層のSiO2膜と18層のTiO2膜を含んでいた。実施例7に係る第一積層体の波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様に測定した。得られた透過率スペクトルを図22に示す。
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、実施例4で使用したコーティング液a3をスピンコーティングにより塗布して塗膜を形成した。この塗膜を140℃の環境に0.5時間曝して、塗膜を乾燥及び硬化させ吸収膜A3を形成した。このようにして、実施例7に係る第二積層体の吸収膜A3を作製した。吸収膜A3の厚みは3μmであった。
実施例7に係る第一積層体の透明ガラス基板の近赤外線反射膜R6が形成されていない主面に、第二積層体と同様にして吸収膜A3を形成した。このようにして、実施例7に係る赤外線カットフィルタを作製した。実施例7に係る赤外線カットフィルタの波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様にして測定した。得られた透過率スペクトルを図23に示す。
(第一積層体)
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、SiO2膜とTiO2膜とが交互に積層された実施例1〜7に記載の近赤外線反射膜R1〜R6とは異なる近赤外線反射膜R7を蒸着法により形成した。このようにして、実施例8に係る第一積層体を作製した。実施例8に係る第一積層体の近赤外線反射膜R7の厚みは6μmであった。また、実施例8に係る第一積層体の近赤外線反射膜R7は、19層のSiO2膜と19層のTiO2膜を含んでいた。実施例8に係る第一積層体の波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様に測定した。得られた透過率スペクトルを図24に示す。
実施例3で使用したコーティング液b1を、0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、ダイコーティングによって塗布して塗膜を形成した。この塗膜を85℃で3時間、次に125℃で3時間、次に150℃で1時間、次に170℃で3時間の条件で塗膜に対して加熱処理を行い、実施例3と同様に吸収膜B1を形成した。吸収膜B1の厚みは50μmであった。このようにして、実施例8に係る第二積層体の第二吸収膜である吸収膜B1を作製した。次に、吸収膜B1の上に、実施例4で使用したコーティング液a3をスピンコーティングにより塗布して塗膜を形成した。この塗膜を140℃の環境に0.5時間曝して、塗膜を乾燥及び硬化させ、実施例4と同様に吸収膜A3を形成した。このようにして、実施例8に係る第二積層体の第一吸収膜である吸収膜A3を作製した。吸収膜A3の厚みは3μmであった。このようにして、実施例8に係る第二積層体を作製した。すなわち、実施例8に係る第二積層体の吸収膜は、厚みが50μmの吸収膜B1(第二吸収膜)及び厚みが3μmの吸収膜A3(第一吸収膜)を含み、実施例5に係る第二積層体の吸収膜と同一な構成であった。
実施例8に係る第一積層体の透明ガラス基板の近赤外線反射膜R7が形成されていない主面に、第二積層体と同様にして吸収膜A3(第一吸収膜)及び吸収膜B1(第二吸収膜)とからなる吸収膜を形成した。このようにして、実施例8に係る赤外線カットフィルタを作製した。実施例8に係る赤外線カットフィルタの波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様にして測定した。得られた透過率スペクトルを図25に示す。
であった。
(第一積層体)
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、実施例8と同様にして、SiO2膜とTiO2膜とが交互に積層された近赤外線反射膜R7を蒸着法により形成した。このようにして、実施例9に係る第一積層体を作製した。実施例9に係る第一積層体の波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様に測定した。得られた透過率スペクトルを図26に示す。実施例9に係る第一積層体に関する透過率スペクトルは実施例8に係る第一積層体に関する透過率スペクトルと同一であった。
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、バインダとしてのシリコーン樹脂(信越化学工業社製、製品名:KR−300)の含有量を4.4gから2倍の8.8gに変更した以外はコーティング液b1と同様にして作製したコーティング液b2を塗布し、吸収膜B2(第二吸収膜)を形成した。第二吸収膜である吸収膜B2の厚みは100μmであった。次に、第二吸収膜である吸収膜B2の上に、蒸着法によりSiO2膜を形成した。SiO2膜の厚みは3μmであった。さらにSiO2膜の上に、実施例4で使用したコーティング液a3をスピンコーティングにより塗布して塗膜を形成した。この塗膜を140℃の環境に0.5時間曝して、塗膜を乾燥及び硬化させ吸収膜A3(第一吸収膜)を形成した。このようにして実施例9に係る第二積層体を作製した。すなわち、実施例9に係る第二積層体の吸収膜は、厚みが100μmの吸収膜B2(第二吸収膜)、厚みが3μmのSiO2膜、及び厚みが3μmの吸収膜A3(第一吸収膜)を含んでいた。実施例9に係る第二積層体の波長350〜1100nmにおける分光透過率を、実施例1と同様にして測定した。この測定において、実施例9に係る第二積層体には、0°、30°、及び40°の入射角で光を入射させたが、いずれの入射角でも実質的に同一の透過率スペクトルが得られ、実施例8に係る第二積層体と実質的に同一の透過率スペクトルが得られた。入射角が0°のときに得られた透過率スペクトルを図26に示す。
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、第二積層体と同様に吸収膜B2(第二吸収膜)を形成した。吸収膜B2(第二吸収膜)の厚みは100μmであった。吸収膜B2(第二吸収膜)の上に、第一積層体の近赤外線反射膜と同一の近赤外線反射膜R7を形成した。次に、吸収膜B2(第二吸収膜)を透明ガラス基板より剥離した、このようにして吸収膜B2(第二吸収膜)上に近赤外線反射膜R7が形成されたフィルムを得た。このフィルムは近赤外線反射膜R7側が凸面となるように反った状態となった。さらに、近赤外線反射膜R7が形成されていない吸収膜B2(第二吸収膜)のもう一方の面に、蒸着法によりSiO2膜を形成した。SiO2膜の厚みは3μmであった。これによりフィルムの反りが緩和された。続いて、SiO2膜の上に、第二積層体の吸収膜A3(第一吸収膜)と同一の吸収膜A3を形成した。吸収膜A3の厚みは同様に3μmであった。このようにして、実施例9に係る赤外線カットフィルタを作製した。実施例9に係る赤外線カットフィルタの波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様に測定した。得られた透過率スペクトルを図27に示す。実施例9に係る赤外線カットフィルタの透過率スペクトルは、実施例8に係る赤外線カットフィルタとほぼ同一であることが確認された。透明ガラス基板と第二積層体の屈折率差が少ないため、赤外線カットフィルタにおける透明ガラス基板の有無は赤外線カットフィルタの分光透過率に対して実質的に影響しないと考えられる。
(第一積層体)
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、SiO2膜とTiO2膜とが交互に積層された近赤外線反射膜R81(第一反射膜)を蒸着法により形成した。第一反射膜である近赤外線反射膜R81は、後述の反射膜R82との組合せにより、所望の近赤外線反射膜の機能を備えるものである。第一反射膜R81の厚みは、4μmであり、16層のSiO2膜と16層のTiO2膜を含んでいた。透明ガラス基板と近赤外線反射膜R81(第一反射膜)との積層体の波長350〜1100nmにおける分光透過率を入射角0°で実施例1と同様に測定した。得られた透過率スペクトルを図28に示す。
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、第二吸収膜である吸収膜B2、SiO2膜、及び第一吸収膜である吸収膜A3からなる実施例9の第二積層体と同一構成の吸収膜を形成した。このようにして実施例10に係る第二積層体を作製した。すなわち、実施例10に係る第二積層体の吸収膜は、厚みが100μmの第二吸収膜である吸収膜B2、厚みが3μmのSiO2膜、及び厚みが3μmの第一吸収膜である吸収膜A3を含んでいた。
0.21mmの厚みを有するホウケイ酸ガラスでできた透明ガラス基板(SCHOTT社製、製品名:D263)の一方の主面に、第二積層体の第二吸収膜と同一の吸収膜B2を形成した。第二吸収膜である吸収膜B2の厚みは100μmであった。第二吸収膜である吸収膜B2の上に、第一積層体の第一反射膜と同一の近赤外線反射膜R81を形成した。次に、第二吸収膜である吸収膜B2を透明ガラス基板より剥離した。このようにして第二吸収膜である吸収膜B2上に第一反射膜である近赤外線反射膜R81が形成されたフィルムを得た。このフィルムは近赤外線反射膜R81側が凸面となるように反った状態となった。さらに、近赤外線反射膜R81が形成されていない第一吸収膜のもう一方の面に、蒸着法によりSiO2膜を形成した。SiO2膜の厚みは3μmであった。これによりフィルムの反りが緩和された。続いて、SiO2膜の上に、第二積層体の第一吸収膜と同一の吸収膜A3を形成した。第一吸収膜である吸収膜A3の厚みは同様に3μmであった。さらに、第一吸収膜である吸収膜A3の上に、第一積層体の第二反射膜と同一の反射膜R82を形成した。このようにして、実施例10に係る赤外線カットフィルタを作製した。実施例10に係る赤外線カットフィルタの波長350〜1100nmにおける分光透過率を実施例1と同様に測定した。得られた透過率スペクトルを図30に示す。
|ΔλH(50%)|=4nmであった。波長λH(0°,20%)=669nm、波長λH(40°,20%)=659nmであり、それらの差の絶対値|ΔλH(20%)|=10nmであった。実施例10に係る赤外線カットフィルタの透過率スペクトルにおいて、波長λL(0°,70%)=423nm、波長λL(40°,70%)=430nmであり、それらの差の絶対値|ΔλL(70%)|=7nmであった。波長λL(0°,50%)=411nm、波長λL(40°,50%)=421nmであり、それらの差の絶対値|ΔλL(50%)|=10nmであった。波長λL(0°,20%)=410nm、波長λL(40°,20%)=399nmであり、それらの差の絶対値|ΔλL(20%)|=11nmであった。
実施例7に係る赤外線カットフィルタを所定の感度特性を有する撮像素子と組み合わせたときの分光感度について評価した。この評価には、図31に示す分光感度を有する撮像素子を用いた。撮像素子自体には色の識別能力はないので、RGBカラーフィルタにより色分解された光が撮像素子に導かれた結果、図31に示す分光感度が得られた。実施例7に係る赤外線カットフィルタに0°及び40°の入射角で光を入射させたときの分光透過率と、図31に示す分光感度とを合成した結果を図32に示す。図32において、最も短波長側にピークを有するスペクトルはBフィルタ(青色フィルタ)を透過した光に関する。また、最も長波長側にピークを有するスペクトルはRフィルタ(赤色フィルタ)を通過した光に関する。さらに、それらのピークの中間にピークを有するスペクトルはGフィルタ(緑色フィルタ)を通過した光に関する。図32に示す通り、入射角が40°のときの合成された分光感度は、入射角が0°のときの合成された分光感度と異なっていた。
0.97以上、かつ1.03以下の範囲にあることで、色再現性のよい品質の高い画質が得られるとされており、全ての実施例に係る赤外線カットフィルタは、実施例に係る赤外線カットフィルタに入射する光の入射角を0°から40°まで増加させても、B/G比の相対値はそれほど変化せず、実施例に係る赤外線カットフィルタは、入射角が大きく変化しても色再現性の高い画像を得るのに有利であることが示唆された。
全ての実施例を代表して実施例1及び実施例8に係る赤外線カットフィルタの透過率スペクトルとTL84光源の輝線スペクトルとの関係について評価した。図54及び図55に示す通り、TL84光源の光強度スペクトルは、波長440nm付近、波長550nm付近、及び波長610nm付近に輝線スペクトルを有していた。これらの輝線スペクトルに重なる比較的大きいリップル(例えば、ベースラインと極値との差が4ポイント以上であり、かつ、半値幅が15nm以上であるスペクトル)が赤外線カットフィルタの透過率スペクトルに現れていると、その赤外線カットフィルタを備えた撮像装置から良好な色再現性を有する画像が得られない可能性がある。しかし、図54、図55、さらには、図10〜図30等に示す通り、実施例1〜10に係る赤外線カットフィルタのいずれの入射角における透過率スペクトルにも、TL84光源の波長440nm付近、波長550nm付近、及び波長610nm付近に現れる輝線スペクトルと重なる比較的大きいリップルは現れなかった。このため、実施例1〜10に係る赤外線カットフィルタを撮像装置に用いると、TL84光源の下でも良好な色再現性を有する画像が得られやすいことが示唆された。
10 透明誘電体基板
20 近赤外線反射膜
30 吸収膜
100 撮像光学系
Claims (9)
- 近赤外線反射膜と、
前記近赤外線反射膜と平行に延びている吸収膜と、を備え、
前記近赤外線反射膜及び前記吸収膜は、当該近赤外線反射膜及び波長400〜1100nmにおいて90%以上の平均分光透過率を有する透明誘電体基板のみによって形成された第一積層体と、当該吸収膜及び前記透明誘電体基板のみによって形成された第二積層体とに、下記(A)〜(E)の特性を付与する、
赤外線カットフィルタ。
(A)前記第一積層体に垂直に入射する光の分光透過率は、波長600〜800nmの範囲における当該分光透過率が70%であるときの波長λH R(0°,70%)が700nm以上であり、かつ、波長600〜800nmの範囲における当該分光透過率が20%であるときの波長λH R(0°,20%)が770nm以下であるとともに前記波長λH R(0°,70%)よりも大きいように、前記波長λH R(0°,70%)〜前記波長λH R(0°,20%)の範囲で単調に減少し、
(B)前記第一積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率は、波長600〜800nmの範囲における当該分光透過率が70%であるときの波長λH R(40°,70%)が650nm以上であり、かつ、波長600〜800nmの範囲における当該分光透過率が20%であるときの波長λH R(40°,20%)が720nm以下であるとともに前記波長λH R(40°,70%)よりも大きいように、前記波長λH R(40°,70%)〜前記波長λH R(40°,20%)の範囲で単調に減少し、
(C)前記第二積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率は、波長600〜800nmの範囲において、前記波長λH R(40°,20%)より小さい波長λH A(40°,20%)で、20%であり、
(D)前記第二積層体に垂直に入射する光の分光透過率は前記波長λH R(0°,20%)において15%以下であり、
(E)前記第一積層体に垂直に入射する光の分光透過率及び前記第一積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率の450〜600nmの波長範囲における平均値は、75%以上であり、かつ、前記第二積層体に垂直に入射する光の分光透過率及び前記第二積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率の450〜600nmの波長範囲における平均値は、75%以上である。 - 当該赤外線カットフィルタに垂直に入射する光の分光透過率が波長600〜700nmの範囲で50%である波長λH(0°,50%)と当該赤外線カットフィルタに40°の
入射角で入射する光の分光透過率が波長600〜700nmの範囲で50%である波長λH(40°,50%)との差の絶対値が10nm以下である、請求項1に記載の赤外線カ
ットフィルタ。 - 前記近赤外線反射膜及び前記吸収膜は、当該近赤外線反射膜及び前記透明誘電体基板のみによって形成された第一積層体と、当該吸収膜及び前記透明誘電体基板のみによって形成された第二積層体とに、下記(F)〜(I)の特性をさらに付与する、請求項1又は2に記載の赤外線カットフィルタ。
(F)第一積層体に垂直に入射する光の分光透過率は、波長350〜450nmの範囲において、当該分光透過率が20%であるときの波長λL R(0°,20%)が390nm以上であるとともに、当該分光透過率が70%であるときの波長λL R(0°,70%)よりも小さいように、波長λL R(0°,20%)〜波長λL R(0°,70%)の範囲で単調に増加する。
(G)第一積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率は、波長350〜450nmの範囲において、当該分光透過率が20%であるときの波長λL R(40°,20%)
が370nm以上であるとともに、当該分光透過率が70%であるときの波長λL R(40°,70%)よりも小さいように、波長λL R(40°,20%)〜波長λL R(40°,70%)の範囲で単調に増加する。
(H)第二積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率は、波長350〜450nmの範囲において、当該分光透過率が20%であるときの波長λL A(40°,20%)が370nm以上であるとともに、当該分光透過率が50%であるときの波長λL A(40°,50%)よりも小さいように、波長λL A(40°,20%)〜波長λL A(40°,50%)の範囲で単調に増加する。
(I)波長350〜450nmの範囲において、第一積層体に垂直に入射する光の分光透過率が50%であるときの波長λL R(0°,50%)における、第二積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率が60%以下である。 - 当該赤外線カットフィルタに垂直に入射する光の分光透過率が波長350〜450nmの範囲で50%である波長と、当該赤外線カットフィルタに40°の入射角で入射する光の分光透過率が波長350〜450nmの範囲で50%である波長との差の絶対値|ΔλL(50%)|が10nm以下である、請求項3に記載の赤外線カットフィルタ。
- 前記近赤外線反射膜は、前記第一積層体に、下記(J)の特性を付与する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の赤外線カットフィルタ。
(J)前記第一積層体に40°の入射角で入射する光の分光透過率が、波長400〜450nmの範囲でベースラインとの差が10ポイント以上である極小値を有し、かつ、前記極小値に対応する半値幅が10nm以上であり、前記半値幅をΔλCと定義したときに
(400−ΔλC/2)〜(450−ΔλC/2)nmの範囲に極大値が存在するスペクトルを有する。 - 所定の撮像素子とともに用いた場合に、入射角が0°で当該赤外線カットフィルタに入射光を入射させたときの前記撮像素子の分光感度の比であるB/G比を1としたときに、入射角が40°で当該赤外線カットフィルタに入射光を入射させたときのB/G比が0.97以上、かつ、1.03以下である、請求項3〜5のいずれかに記載の赤外線カットフィルタ。
- 当該赤外線カットフィルタに垂直に入射する光の分光透過率及び当該赤外線カットフィルタに40°の入射角で入射する光の分光透過率は、440nm付近、550nm付近、及び610nm付近に現れるTL84光源の輝線スペクトルと重なる、ベースラインと極値との差が4ポイント以上であり、かつ、半値幅が15nm以上であるスペクトルを有しない、請求項1〜6のいずれか1項に記載の赤外線カットフィルタ。
- 波長400〜1100nmにおいて90%以上の平均分光透過率を有する透明誘電体基板をさらに備え、
前記近赤外線反射膜及び前記吸収膜は、前記透明誘電体基板の主面に平行に延びている、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の赤外線カットフィルタ。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の赤外線カットフィルタを備えた、撮像光学系。
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