JP2018131929A - Egrクーラおよび製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロウ材の使用量を低減することができ、ロウ付け工程の効率を高めることのできるEGRクーラおよび製造方法を提供する。
【解決手段】排気ガス通路を流れる排気ガスを冷却水との間で熱交換して冷却するEGRクーラ(1)であって、複数に亘って積層されるチューブユニット(A1a)で構成される熱交換用コア(A1)と、熱交換用コアを収容するケース(C)と、ケースの両端に形成される開口部に嵌合されるヘッダと、を備え、各チューブユニットの両端には、厚み方向に延設される拡張部(250)が形成され、各チューブユニットは、拡張部の平坦部(250a)に塗布されたロウ材(P1)によって接合されている。
【選択図】図3
【解決手段】排気ガス通路を流れる排気ガスを冷却水との間で熱交換して冷却するEGRクーラ(1)であって、複数に亘って積層されるチューブユニット(A1a)で構成される熱交換用コア(A1)と、熱交換用コアを収容するケース(C)と、ケースの両端に形成される開口部に嵌合されるヘッダと、を備え、各チューブユニットの両端には、厚み方向に延設される拡張部(250)が形成され、各チューブユニットは、拡張部の平坦部(250a)に塗布されたロウ材(P1)によって接合されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、EGRクーラおよび製造方法に関する。
本発明は、内燃機関の吸気系統に導入される排気ガスを冷却するためのEGRクーラに関する。
近年、エンジンから排出される排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)および粒子状物質(PM)等の低減や、エンジンの燃費向上を目的として、排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)装置が広く用いられている。
このようなEGR装置は、エンジンの排気ガスの再循環系に、排気ガスを冷却するEGRクーラを備えている。
EGRクーラは、例えば、扁平管にインナーフィンを挿入してロウ付けした複数のチューブユニットをケースに収容して構成されている。
ケースの外周部には冷却水入口管と冷却水出口管とが接続され、ケースの開口端部には排気ガス入口管と排気ガス出口管が接続されている。
冷却水入口管及び冷却水出口管と排気ガス入口管及び排気ガス出口管は、冷却水と排気ガスとが互いに並行して流通するように配置されている。
そして、冷却水入口管からケース内に流入した冷却水は、排気ガス入口管から排気ガス出口管に向かって各チューブユニット内を流通する排気ガスとの間で熱交換を行い、排気ガスを冷却した後、冷却水出口管から流されるようになっている。
このようなEGRクーラに関する技術は種々提案されている(例えば、特許文献1等)。
ところで、従来技術では、チューブユニット同士を接合する際に、チューブユニットの端部等に形成される拡管部の全周にロウ材を塗布してロウ付けしている。
そのため、ロウ材の使用量が比較的多く、コストが嵩むという不都合があった。
また、ロウ付けを行う際に、ロウ垂れを生じ易く、垂れたロウ材の除去作業が必要になるなどロウ付け工程の効率が低下するという問題もあった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ロウ材の使用量を低減することができ、ロウ付け工程の効率を高めることのできるEGRクーラおよび製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るEGRクーラは、排気ガス通路を流れる排気ガスを冷却水との間で熱交換して冷却するEGRクーラであって、複数に亘って積層されるチューブユニットで構成される熱交換用コアと、前記熱交換用コアを収容するケースと、前記ケースの両端に形成される開口部に嵌合されるヘッダと、を備え、前記各チューブユニットの両端には、厚み方向に延設される拡張部が形成され、前記各チューブユニットは、前記拡張部の平坦部に塗布されたロウ材によって接合されていることを特徴とする。
また、他の発明に係るEGRクーラの製造方法は、前記ロウ材を塗布する工程と、前記ロウ材を塗布後に、前記ヘッダを前記ケースに嵌合する工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、ロウ材の使用量を低減することができ、ロウ付け工程の効率を高めることのできるEGRクーラおよび製造方法を提供することができる。
以下、本発明の一例としての実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
[実施の形態に係るEGRクーラ]
図1から図4を参照して、本実施の形態に係るEGRクーラ1の全体構成等について説明する。
図1から図4を参照して、本実施の形態に係るEGRクーラ1の全体構成等について説明する。
ここで、図1は、実施の形態に係るEGRクーラ1の全体構成を示す斜視図、図2は、その平面図、図3は、図2のA−A線断面図、図4は、実施の形態に係るEGRクーラ1に適用される熱交換用コアA1におけるロウ材の塗布部位を示す説明図である。
図1および図2に示すEGRクーラ1は、例えば、扁平管にインナーフィンを挿入してロウ付けした複数のチューブユニットから成る熱交換用コアA1をケースCに収容して構成されている。
なお、本実施の形態において、ケースCは、互いに係合される2つのケース半体C1、C2とから構成されている。
ケース半体C2の外周部には、冷却水がD1方向に流入する冷却水入口管10と、冷却水をD2方向に排出する冷却水出口管102が接続されている。
ケースCの開口端部には、排気ガスをD10方向に導入する排気ガス入口管(図示せず)を接続するヘッダ103と、排気ガスをD11方向に排出する排気ガス出口管(図示せず)を接続するヘッダ104とが設けられている。
なお、冷却水入口管101及び冷却水出口管102と、排気ガス入口管及び排気ガス出口管は、冷却水と排気ガスとが互いに並行して流通するように配置されている。
そして、冷却水入口管101からD1方向にケースC内に流入した冷却水は、排気ガス入口管から排気ガス出口管に向かって(D10、D11方向)、チューブユニットA1内を流通する排気ガスとの間で熱交換を行い、排気ガスを冷却した後、冷却水出口管102からD2方向に排出されるようになっている。
図3および図4に示すように、各チューブユニットA1aの両端には、厚み方向に延設される拡張部250が形成されている。
そして、各チューブユニットA1aは、拡張部250の平坦部250aに塗布されたロウ材(例えば、ニッケル等)P1によって接合されている。
これにより、ロウ材の使用量を低減することができ、ロウ垂れ等を防止してロウ付け工程の効率を高めることができる。
(比較例について)
ここで、図8および図9を参照して、比較例に係る熱交換用コアについて説明する。
ここで、図8および図9を参照して、比較例に係る熱交換用コアについて説明する。
図8は、比較例に係るEGRクーラに適用される熱交換用コアA10を示す斜視図、図9は、比較例に係るEGRクーラに適用される熱交換用コアA10のチューブユニットA10aとロウ材P10の塗布部位を示す斜視図である。
比較例に係るEGRクーラに適用される熱交換用コアA10では、各チューブユニットA10aを接合する際に、図9に示すように、拡張部250を含む全周にロウ材P10を塗布している。
そのため、ロウ材P10の使用量が比較的多くなり、コストが嵩むという不都合があった。
さらに、ロウ付けを行う際に、ロウ垂れを生じ易く、垂れたロウ材の除去作業が必要になるなどロウ付け工程の効率が低下するという不都合もあった。
これに対して、本実施の形態に係るEGRクーラ1では、上述のように拡張部250の平坦部250aに塗布されたロウ材P1によって接合されるので、比較例に比して使用するロウ材の量を低減してコストの低廉化を図ることができる。
また、ロウ材の量が減ることにより、ロウ垂れを抑制することができ、ロウ付け工程の効率を向上させることができる。
(ロウ材の塗布例)
本実施の形態において、ロウ材P1は、各チューブユニットA1aの幅方向両端部250の少なくとも一方に塗布されるようにできる。
本実施の形態において、ロウ材P1は、各チューブユニットA1aの幅方向両端部250の少なくとも一方に塗布されるようにできる。
これにより、ロウ材P1は、ロウ付け工程の加熱により溶融された際の毛細管現象により、各チューブユニットA1a間およびチューブユニットA1aとケース半体C1、C2との間に浸透して、比較的少量のロウ材で確実に接合することができる。
また、ロウ材P1は、チューブユニットA1aとケースCとの接触面のガス流れ上流側縁部およびガス流下流側縁部の少なくとも一方に塗布されるようにしてもよい。
これにより、比較的少量のロウ材P1で確実に接合することができる。
また、ロウ材P1は、チューブユニットA1aとケースCとの接触面のガス流れ上流側縁部のケース側に塗布されるようにしてもよい。
これにより、ロウ材P1の塗布を容易に行うことができ、また比較的少量のロウ材P1で確実に接合することができる。
また、各チューブユニットA1aの開口端部250aは、幅方向で直線状となるように構成されている(図4等参照)。
これにより、ロウ材P1が毛細管現象により隙間に一層浸透し易くなり、比較的少量のロウ材P1で確実に接合することができる。
また、ケースCは、ヘッダ部と熱交換部とをさらに有し、熱交換部のガス流方向でのガス流上流側端部およびガス流れ側下流側端部の少なくとも一方と、チューブユニットA1aの端部との間に所定の距離W1を設けている。
このように、ケースCの端部とチューブユニットA1aの間に所定の距離W1を置くことにより、ロウ材P1の塗布を容易に行うことができ、ロウ付け工程の効率を向上させることができる。
また、ロウ材P1は、所定の距離W1におけるチューブユニットA1aの縁部に塗布されるようにできる。
これにより、ロウ材P1の塗布をより容易に行うことができ、ロウ付け工程の効率を一層向上させることができる。
さらに、ケースCまたはケースCの熱交換部は、互いに嵌合される嵌合部を有するケース半体C1、C2で形成されようにできる。
そして、嵌合部は、他方に嵌合される法面300を有し、該法面300は、両端のヘッダ12、13の嵌合面まで連続して形成されるようにできる。
また、チューブユニットA1aとケースCの熱交換部の間にヘッダが介在され、ロウ材P1は、チューブユニットA1aとヘッダの接触する縁部のヘッダ側に塗布されるようにしてもよい。
(製造工程)
図4から図7を参照して、本実施の形態に係るEGRクーラ1の製造工程について説明する。
図4から図7を参照して、本実施の形態に係るEGRクーラ1の製造工程について説明する。
まず、各チューブユニットA1aの拡張部250の平坦部250a等にロウ材P1を塗布して、図4に示すような積層状態の熱交換用コア(クーリングコア)A1を構成する。
次いで、図5に示すように、熱交換用コアA1を下側のケース半体C1上にD20方向に降下させて載置する。
次に、上側のケース半体C2をD21方向に降下させて、熱交換用コアA1を覆うようにケース半体C1と係合させる。
なお、ケース半体C1、C2を係合した後、図6に示すように熱交換用コアA1の縁部にロウ材P1を塗布するようにしてもよい。
即ち、図6に示すように、熱交換用コアA1の端部と、ケースC(C1,C2)の端部との段差部に、ロウ材P1を塗布するようにできる。
そして、図7に示すように、ケースCの両端部にヘッダ12、13を嵌合させる。なお、この際に、ケースC側およびヘッダ12、13側の少なくとも一方に、ロウ材P1を塗布するようにしてもよい。
これにより、ロウ材P1を塗布した後に、ヘッダ12、13を組み付けているので、ロウ材塗布の作業と、ヘッダ12、13組み付け作業を容易に行うことができる。
この後、ケースCにヘッダ12、13を組み付けた状態で、加熱炉等の加熱装置により、全体をロウ材P1の溶融温度以上に加熱する。
これにより、各部位のロウ材P1が溶融し、各部材間の隙間に毛細管現象により浸透する。
そして、室温まで冷却することにより、ロウ材P1は固まって、各部材間を接合する。
このようにして、図1等に示すEGRクーラ1が作製される。
以上述べたように、本発明によれば、ロウ材P1の使用量を低減することができ、ロウ付け工程の効率を高めることができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載にしたがって解釈すべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれる。
1…EGRクーラ
12、13…ヘッダ
250…拡張部
250a…平坦部
300…法面
A1…熱交換用コア(クーリングコア)
A1a…チューブユニット
C…ケース
C1、C2…ケース半体
P1…ロウ材
12、13…ヘッダ
250…拡張部
250a…平坦部
300…法面
A1…熱交換用コア(クーリングコア)
A1a…チューブユニット
C…ケース
C1、C2…ケース半体
P1…ロウ材
Claims (10)
- 排気ガス通路を流れる排気ガスを冷却水との間で熱交換して冷却するEGRクーラであって、
複数に亘って積層されるチューブユニットで構成される熱交換用コアと、
前記熱交換用コアを収容するケースと、
前記ケースの両端に形成される開口部に嵌合されるヘッダと、
を備え、
前記各チューブユニットの両端には、厚み方向に延設される拡張部が形成され、
前記各チューブユニットは、前記拡張部の平坦部に塗布されたロウ材によって接合されていることを特徴とするEGRクーラ。 - 前記ロウ材は、前記各チューブユニットの幅方向両端部の少なくとも一方に塗布されることを特徴とする請求項1に記載のEGRクーラ。
- 前記ロウ材は、前記チューブユニットと前記ケースとの接触面のガス流れ上流側縁部およびガス流下流側縁部の少なくとも一方に塗布されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のEGRクーラ。
- 前記ロウ材は、前記チューブユニットと前記ケースとの接触面のガス流れ上流側縁部の前記ケース側に塗布されることを特徴とする請求項3に記載のEGRクーラ。
- 前記各チューブユニットの開口端部は、幅方向で直線状となるように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のEGRクーラ。
- 前記ケースは、ヘッダ部と熱交換部とをさらに有し、
前記熱交換部のガス流方向でのガス流上流側端部およびガス流れ側下流側端部の少なくとも一方と、前記チューブユニットの端部との間に所定の距離を設けていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載のEGRクーラ。 - 前記ロウ材は、前記所定の距離における前記チューブユニットの縁部に塗布されることを特徴とする請求項6に記載のEGRクーラ。
- 前記ケースまたは前記ケースの熱交換部は、互いに嵌合される嵌合部を有するケース半体で形成され、
前記嵌合部は、他方に嵌合される法面を有し、該法面は、両端の前記ヘッダの嵌合面まで連続して形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載のEGRクーラ。 - 前記チューブユニットと前記ケースの熱交換部の間に前記ヘッダが介在され、
前記ロウ材は、前記チューブユニットと前記ヘッダの接触する縁部のヘッダ側に塗布されることを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載のEGRクーラ。 - 請求項1から請求項9の何れかに記載のEGRクーラの製造方法であって、
前記ロウ材を塗布する工程と、
前記ロウ材を塗布後に、前記ヘッダを前記ケースに嵌合する工程と、
を有することを特徴とするEGRクーラの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017024726A JP2018131929A (ja) | 2017-02-14 | 2017-02-14 | Egrクーラおよび製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017024726A JP2018131929A (ja) | 2017-02-14 | 2017-02-14 | Egrクーラおよび製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018131929A true JP2018131929A (ja) | 2018-08-23 |
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Family Applications (1)
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JP2017024726A Pending JP2018131929A (ja) | 2017-02-14 | 2017-02-14 | Egrクーラおよび製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018131929A (ja) |
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2017
- 2017-02-14 JP JP2017024726A patent/JP2018131929A/ja active Pending
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