JP2018130048A - 冷凍冷蔵食品製造方法および冷凍冷蔵食品製造システム - Google Patents

冷凍冷蔵食品製造方法および冷凍冷蔵食品製造システム Download PDF

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Reny Chan
レニー チャン
健太郎 内田
Kentaro Uchida
健太郎 内田
晴雄 冨田
Haruo Tomita
晴雄 冨田
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Toshikazu Takemori
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Abstract

【課題】冷凍食品・冷蔵食品の美味しさを少なくとも維持させながら、健康性を高める手法の提供。【解決手段】野菜を含有する冷凍食品または冷蔵食品を製造する冷凍冷蔵食品製造方法であって、加熱選定工程と、最適化加熱工程とを有し、最適化加熱データベースに、野菜の種類毎に、抗酸化性を向上させる加熱方法が記憶されており、加熱選定工程では、野菜のうち最適化加熱工程が行われる野菜が選定され、最適化加熱工程では、加熱選定工程にて選定された野菜に対して、最適化加熱データベースに記憶された加熱方法に基づいて加熱が行われる、冷凍冷蔵食品製造方法。【選択図】図5

Description

本発明は、野菜を含有する冷凍食品または冷蔵食品を製造する冷凍冷蔵食品製造方法、および冷凍冷蔵食品製造システムに関する。
野菜等の食材やピザのクラスト(生地)について、加熱方法や加熱程度に応じて抗酸化活性やポリフェノール量が大きく変化することが報告されている(非特許文献1および2)。一方、ピザの商品開発においては、主として美味しさの改善を重視した提案がなされている。
特許文献1では、乳酸菌入り乳性食品及びパン酵母を穀類粉に配合してから混練して発酵させる、風味と食感に優れたピザクラストの製造方法が提案されている。特許文献2では、ピザクラストの製造工程において過熱水蒸気を用いてピザ生地を処理することで、クリスピーな食感を持つピザクラストを簡便に製造する製造方法が提案されている。特許文献3では、冷却した炊飯米を混合することで、本来のピザクラストの優れた食感を損なうことなく、広い年齢層に好まれる和風のテイストを有する嗜好性に優れたピザクラストの製造方法が提案されている。
特開2016−189793号公報 特開2007−029010号公報 特開2004−154068号公報
「加熱処理が野菜抽出物の抗酸化活性に及ぼす影響」福岡県農業総合試験場研究報告19(2000) 「県産野菜の抗酸化の評価と加熱処理による変化」茨城県農業総合センター園芸研究所研究報告、第14号 27-33、2006 「Effects of baking conditions, dough fermentation, and bran particle size on antioxidant properties of whole-wheat pizza crusts」Journal of Agricultural and Food Chemistry 2009 Vol.57 No.3 pp.832-839 ref.37
現状、ピザに関しては抗酸化活性などの健康性を高める加熱方法が採られておらず、食材が潜在的に有する健康機能が生かされていない。また、これまでの冷凍・冷蔵食品の商品開発において、健康性を重視するあまり美味しさが低下してしまい、その結果、販売が伸びなかった例が少なくない。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、冷凍食品・冷蔵食品の美味しさを少なくとも維持させながら、健康性を高める手法を提供することにある。
上記目的を達成するための冷凍冷蔵食品製造方法の特徴構成は、
野菜を含有する冷凍食品または冷蔵食品を製造する冷凍冷蔵食品製造方法であって、
加熱選定工程と、最適化加熱工程とを有し、
最適化加熱データベースに、前記野菜の種類毎に、抗酸化性を向上させる加熱方法が記憶されており、
前記加熱選定工程では、前記野菜のうち前記最適化加熱工程が行われる前記野菜が選定され、
前記最適化加熱工程では、前記加熱選定工程にて選定された前記野菜に対して、最適化加熱データベースに記憶された加熱方法に基づいて加熱を行う点にある。
上記目的を達成するための冷凍冷蔵食品製造システムの特徴構成は、
野菜を含有する冷凍食品または冷蔵食品を製造する冷凍冷蔵食品製造システムであって、
最適化加熱データベースと、加熱選定部と、最適化加熱部とを有し、
前記最適化加熱データベースには、前記野菜の種類毎に、抗酸化性を向上させる加熱方法が記憶されており、
前記加熱選定部は、前記野菜のうち前記最適化加熱部で加熱を行う前記野菜を選定し、
前記最適化加熱部は、前記加熱選定部が選定した前記野菜に対して、前記最適化加熱データベースに記憶された加熱方法に基づいて加熱を行う点にある。
上記の特徴構成によれば、最適化された加熱を行う野菜が選定され、その野菜に対して、最適化加熱データベースに記憶された加熱方法に基づいて加熱が行われる。最適化加熱データベースには、野菜の種類毎に、抗酸化性を向上させる加熱方法が記憶されているから、選定され加熱された野菜は抗酸化性が向上する。よって上記の特徴構成によれば、製造される冷凍食品・冷蔵食品の健康性を高めることができる。
本発明に係る冷凍冷蔵食品製造方法の別の特徴構成は、
抗酸化性判定データベースに、前記野菜の種類毎に、加熱により抗酸化性が増加するか、変化しないか、減少するかが記憶されており、
食味判定データベースに、前記野菜の種類毎に、加熱により食味が増加するか、変化しないか、減少するかが記憶されており、
前記加熱選定工程では、前記抗酸化性判定データベースに基づいて加熱により抗酸化性が増加すると判定され、かつ、前記食味判定データベースに基づいて加熱により食味が増加する、または変化しないと判定される前記野菜が、前記野菜のうち前記最適化加熱工程を行う前記野菜として選定される点にある。
上記の特徴構成によれば、抗酸化性判定データベースに基づいて加熱により抗酸化性が増加すると判定され、かつ、食味判定データベースに基づいて加熱により食味が増加する、または変化しないと判定される野菜が、野菜のうち最適化加熱工程を行う野菜として選定されるから、製造される冷凍食品・冷蔵食品の美味しさを少なくとも維持させながら、健康性を高めることができる。
本発明に係る冷凍冷蔵食品製造方法の別の特徴構成は、
トッピング工程と、冷凍工程とを有し、
前記トッピング工程では、前記最適化加熱工程にて加熱された前記野菜がピザ生地の上にトッピングされ、
前記冷凍工程では、前記トッピングにて前記野菜がトッピングされた前記ピザ生地が冷凍される点にある。
上記の特徴構成によれば、トッピング工程では、最適化加熱工程にて加熱された野菜がピザ生地の上にトッピングされ、冷凍工程では、トッピングにて野菜がトッピングされたピザ生地が冷凍されるから、製造される冷凍ピザについて、美味しさを少なくとも維持させながら、健康性を高めることができる。
冷凍冷蔵食品製造システムの概要を示すブロック図 抗酸化性判定データベースの一例を示す図 食味判定データベースの一例を示す図 最適化加熱データベースの一例を示す図 冷凍冷蔵食品製造方法の概要を示すフローチャート 最適化加熱データベースの一例を示す図 最適化加熱データベースの一例を示す図 最適化加熱データベースの一例を示す図
以下、図面を参照しながら本実施形態に係る冷凍冷蔵食品製造システムおよび冷凍冷蔵食品製造方法について説明する。本実施形態に係る冷凍冷蔵食品製造方法は、美味しさを少なくとも維持させながら健康性を高めた冷凍食品または冷蔵食品を製造する手法である。具体的には冷凍冷蔵食品製造方法は、野菜を含有する冷凍食品または冷蔵食品を製造するに際して、最適化加熱工程を行う野菜を選定し、その野菜に対し最適化加熱データベースに記憶された加熱方法に基づいて加熱を行うことで、野菜の抗酸化性を向上させるものである。冷凍冷蔵食品製造システムは、上述の冷凍冷蔵食品製造方法の実施に好適なシステムである。
冷凍冷蔵食品製造システムは、図1に示すように、制御部10、記憶部20、作業指示機構30、加熱機構40、および冷凍冷蔵機構50を有して構成される。具体的には制御部10、記憶部20および作業指示機構30は、パソコン、タブレット端末、スマートフォン等に内蔵される。
制御部10は、冷凍冷蔵食品製造システムの全体の動作を制御し、各種の処理を行う。制御部10は、加熱選定部10aおよび最適化加熱部10bを有して構成される。制御部10は、例えば、各種の処理を実現するためのソフトウェアプログラムと、該ソフトウェアプログラムを実行するCPUと、該CPUによって制御される各種ハードウェア等によって構成されている。制御部10の動作に必要なソフトウェアプログラムやデータは記憶部20に保存されるが、保存先は特に限定されず、別途専用に設けられたディスクやフラッシュメモリ等の記憶装置に保存される態様であってもよいし、通信可能に接続されたサーバや記憶装置等に保存される態様であっても構わない。加熱選定部10aおよび最適化加熱部10bの機能および動作については後述する。
記憶部20は、HDD(Hard Disk Drive)や不揮発性RAM(Random Access Memory)といった記憶デバイスで構成される。本実施形態では、抗酸化性判定データベース20a、食味判定データベース20bおよび最適化加熱データベース20cが、記憶部20に記憶される。
抗酸化性判定データベース20aは、野菜の種類毎に、加熱により抗酸化性が増加するか、変化しないか、減少するかが記憶されたデータベースである。図2に、抗酸化性判定データベース20aの例を示す。この例では、玉ねぎ、茄子、アボカド等が、加熱により抗酸化性が増加する野菜(タイプ1)として抗酸化性判定データベース20aに記憶されている。ピーマン、アスパラガス、ガーリック、ほうれん草、ルッコラ等が、加熱により抗酸化性が変化しない野菜(タイプ2)として抗酸化性判定データベース20aに記憶されている。トマト、オリーブ等が、加熱により抗酸化性が減少する野菜(タイプ3)として、抗酸化性判定データベース20aに記憶されている。
食味判定データベース20bは、野菜の種類毎に、加熱により食味が増加するか、変化しないか、減少するかが記憶されたデータベースである。図3に、食味判定データベース20bの例を示す。この例では、玉ねぎ、アスパラガス、茄子、ガーリック、アボカド、等が、加熱により食味が増加する野菜(タイプ1)として、食味判定データベース20bに記憶されている。トマト、オリーブ、ほうれん草、ピーマン等が、加熱により食味が変化しない野菜(タイプ2)として、食味判定データベース20bに記憶されている。ルッコラ等が、加熱により食味が減少する野菜(タイプ3)として、食味判定データベース20bに記憶されている。なお本実施形態において「食味」とは、味覚、食感、風味、外観の4つの総合評価であり、この評価に基づいて、野菜の食味判定データベース20bへの登録が行われる。
最適化加熱データベース20cは、野菜や食材の種類毎に、抗酸化性を向上させる加熱方法が記憶されたデータベースである。図3に、最適化加熱データベース20cの例を示す。この例では、生地(ピザの生地)、玉ねぎ、ピーマン等について、加熱方法、加熱温度および加熱時間が記憶されている。詳しくは、生地の最適な加熱方法として、加熱種別:焼き、加熱温度:500℃、加熱時間:50秒が記憶されている。玉ねぎの最適な加熱方法として、加熱種別:炒め、加熱温度:250℃、加熱時間:65秒〜120秒が記憶されている。ピーマンの最適な加熱方法として、加熱種別:炒め、加熱温度:250℃、加熱時間:70秒〜120秒が記憶されている。
作業指示機構30は、制御部10が決定した野菜等の食材の加熱方法、調理方法等について、作業者に指示を伝達する機構である。作業指示機構30は、例えば液晶ディスプレイやスピーカー等であり、制御部10により動作が制御される。
加熱機構40は、制御部10が決定した野菜等の食材の加熱方法、調理方法等に基づいて、食材の加熱を行う機構である。加熱機構40は、例えばオーブンやガスコンロ、自動調理装置等であり、制御部10により動作が制御される。
冷凍冷蔵機構50は、加熱や調理等を経た食材を冷凍ないし冷蔵して、冷凍食品・冷蔵食品とする機構である。冷凍冷蔵機構50は、例えば冷蔵庫や冷凍庫等であり、制御部10により動作が制御される。
制御部10の加熱選定部10aは、製造する食品に用いる野菜のうち、最適化加熱部10bで加熱を行う野菜を選定する。詳しくは加熱選定部10aは、抗酸化性判定データベース20aに基づいて加熱により抗酸化性が増加すると判定され、かつ、食味判定データベース20bに基づいて加熱により食味が増加する、または変化しないと判定される野菜を、最適化加熱工程を行う野菜として選定する。
具体的には加熱選定部10aは、記憶部20の抗酸化性判定データベース20aおよび食味判定データベース20bを参照して、抗酸化性および食味について野菜がタイプ1〜3の何れであるかを判定する。例えば玉ねぎについて選定を行う場合、まず抗酸化性判定データベース20aを参照して、玉ねぎがタイプ1である旨判定する。そして食味判定データベース20bを参照して、玉ねぎがタイプ1である旨判定する。この場合には玉ねぎは、抗酸化性判定データベース20aに基づいて加熱により抗酸化性が増加すると判定され、かつ、食味判定データベース20bに基づいて加熱により食味が増加すると判定されたので、加熱選定部10aにより最適化加熱工程を行う野菜として選定される。
制御部10の最適化加熱部10bは、加熱選定部10aが選定した野菜に対して、最適化加熱データベース20cに記憶された加熱方法に基づいて加熱を行う。具体的には最適化加熱部10bは、最適化加熱データベース20cを参照して、加熱選定部10aが選定した野菜の加熱方法を決定する。そしてその加熱方法に基づいて当該野菜の加熱を行う。その加熱は、最適化加熱部10bが加熱機構40を制御して実行してもよいし、最適化加熱部10bが作業指示機構30を制御して作業者に指示を伝達して実行させてもよい。
例えば、加熱選定部10aが最適化加熱工程を行う野菜として玉ねぎを選定した場合、最適化加熱部10bは最適化加熱データベース20cを参照して、玉ねぎの加熱方法を<加熱種別:炒め、加熱温度:250℃、加熱時間:65秒〜120秒>と決定する。そして最適化加熱部10bは、作業指示機構30を制御して調理者に上述の加熱方法を伝達し、野菜の加熱を行わせる。なお、加熱機構40が自動で炒めを実行できる自動調理装置の場合には、最適化加熱部10bが加熱機構40を制御して、上述の加熱方法にて玉ねぎの炒めを実行してもよい。
また最適化加熱部10bは、野菜以外の食材に対しても、最適化加熱データベース20cに記憶された加熱方法に基づいて加熱を行うよう構成される。例えば製造する食品が冷凍ピザである場合、最適化加熱部10bは最適化加熱データベース20cを参照して、冷凍ピザの生地の加熱方法を<加熱種別:焼き、加熱温度:500℃、加熱時間:50秒>と決定する。そして最適化加熱部10bは、加熱機構40(例えば、オーブン)を制御して、上述の加熱方法にて生地の加熱を行う。
次に、冷凍冷蔵食品製造システムで行われる冷凍食品・冷蔵食品の製造プロセス(冷凍冷蔵食品製造方法)について、図5のフローチャートを参照して説明する。ここでは、冷凍ピザを製造する場合について説明する。冷凍ピザは、生地、サラミ、玉ねぎ、オリーブを食材として含むものとする。
まず冷凍冷蔵食品製造システムに対して、冷凍ピザを製造する旨と、冷凍ピザに含まれる食材(生地、サラミ、玉ねぎ、オリーブ)が入力される。そうすると制御部10は、食材である生地、サラミ、玉ねぎ、オリーブのそれぞれについて、以下のステップを実行する。
まず生地については、ステップS101にて制御部10によって最適化加熱データベース20cが参照され、加熱方法が決定される。具体的には、加熱方法が<加熱種別:焼き、加熱温度:500℃、加熱時間:50秒>と決定される。そしてステップS102へ進む。
ステップS102では、生地に対して加熱処理が行われる。具体的には、ステップS101で決定された加熱方法<加熱種別:焼き、加熱温度:500℃、加熱時間:50秒>に基づいて、制御部10が加熱機構40を制御して、生地に対して加熱が行われる。ステップS102の加熱処理を経た生地は、後述するステップS111にてトッピング処理に供される。
サラミについては、ステップS103にて、記憶部20に記憶された調理方法に基づいて、制御部10によって調理処理が行われる。例えば、電子レンジ用の冷凍ピザの場合には、<加熱種別:焼き、加熱温度:250℃、加熱時間:50秒>等の加熱処理が行われる。オーブン・グリル加熱用の冷凍ピザの場合には、加熱は行われない。ステップS103の調理処理を経たサラミは、後述するステップS111にてトッピング処理に供される。
野菜(玉ねぎ、オリーブ)については、ステップS104にて加熱選定部10aによって抗酸化性判定データベース20aが参照され、抗酸化性のタイプが判定される。例えば玉ねぎは、加熱により抗酸化性が増加する野菜(タイプ1)と判定される。例えばオリーブは、加熱により抗酸化性が減少する野菜(タイプ3)と判定される。そしてステップS105へ進む。
ステップS105では、加熱選定部10aによって野菜の選定の第1段階が行われる。抗酸化性判定データベース20aの参照の結果、加熱により抗酸化性が増加する(タイプ1)と判定された場合は(ステップS105:Yes)、ステップS106へ進む。加熱により抗酸化性が変化なし(タイプ2)または減少する(タイプ3)と判定された場合は(ステップS105:No)、ステップS110へ進む。玉ねぎはタイプ1であるから、ステップS106へ進む。オリーブはタイプ3であるから、ステップS110へ進む。
ステップS106では、加熱選定部10aによって食味判定データベース20bが参照され、野菜の食味のタイプが判定される。例えば玉ねぎは、加熱により食味が増加する(タイプ1)と判定される。そしてステップS107へ進む。
ステップS107では、加熱選定部10aによって野菜の選定の第2段階が行われる。食味判定データベース20bの参照の結果、加熱により食味が増加する(タイプ1)または変化なし(タイプ2)と判定された場合(ステップS107:Yes)、ステップS108へ進む。加熱により食味が減少すると判定された場合は(ステップS107:No)、ステップS110へ進む。玉ねぎはタイプ1であるから、ステップS108へ進む。
ステップS108では、最適化加熱部10bによって最適化加熱データベース20cが参照され、野菜の加熱方法が決定される。例えば玉ねぎは、加熱方法が<加熱種別:炒め、加熱温度:500℃、加熱時間:50秒>と決定される。そしてステップS109へ進む。
ステップS109では、ステップS108で決定された加熱方法にて、野菜に対して加熱処理が行われる。例えば玉ねぎに対して、<加熱種別:炒め、加熱温度:500℃、加熱時間:50秒>の加熱処理が行われる。ステップS109の加熱処理を経た野菜は、後述するステップS111にてトッピング処理に供される。
ステップS110では、ステップS105またはステップS107でNoとなった野菜に対して、記憶部20に記憶された調理方法に基づいて調理処理が行われる。例えばオリーブに対して、ブランチング(蒸し/100℃/3分)が行われる。ステップS110の加熱処理を経た野菜は、後述するステップS111にてトッピング処理に供される。
ステップS111では、ステップS102(加熱処理)を経た生地に、ステップS103(調理処理)を経たサラミ、ハム、ソーセージ等、およびステップS109(加熱処理)を経た野菜、ステップS110(調理処理)を経た野菜がトッピングされて、ピザの形態が整えられる(トッピング処理)。このとき併せて、チーズやピザソース等も生地にトッピングされる。そしてステップS112へ進む。
ステップS112では、ステップS111にて形態が整えられたピザに対して、冷凍処理が行われる。具体的には、制御部10が冷凍冷蔵機構50を制御して、ピザの冷凍が行われる。以上のステップにより、冷凍ピザが製造される。
以上述べた通り、本実施形態に係る冷凍冷蔵食品製造方法は、野菜を含有する冷凍食品(冷凍ピザ)を製造する冷凍冷蔵食品製造方法であって、加熱選定工程と、最適化加熱工程と、トッピング工程と、冷凍工程とを有する。
ステップS104、S105、S106およびS107が、加熱選定工程に相当する。加熱選定工程では、野菜のうち最適化加熱工程が行われる野菜が選定される。詳しくは加熱選定工程では、抗酸化性判定データベース20aに基づいて加熱により抗酸化性が増加すると判定され、かつ、食味判定データベース20bに基づいて加熱により食味が増加する、または変化しないと判定される野菜が、野菜のうち最適化加熱工程を行う野菜として選定される。
ステップS108およびS109が、最適化加熱工程に相当する。最適化加熱工程では、加熱選定工程にて選定された野菜に対して、最適化加熱データベース20cに記憶された加熱方法に基づいて加熱が行われる。
ステップS111がトッピング工程に相当し、ステップS112が冷凍工程に相当する。トッピング工程では、最適化加熱工程にて加熱された野菜がピザ生地の上にトッピングされ、冷凍工程では、トッピングにて野菜がトッピングされたピザ生地が冷凍される。
図6および図7を参照して、最適化加熱データベース20cに記憶される加熱方法について説明する。
図6および図7は、玉ねぎ(図6)とピーマン(図7)について加熱時間と抗酸化活性との関係を示したグラフである。横軸は加熱時間である。縦軸は、加熱後の玉ねぎのDPPH抗酸化活性の値であり、乾燥重量1gあたりのトロロックス相当量で示している。加熱は250℃での炒めで行っている。
玉ねぎについては、図6のグラフに示されるように、加熱時間が増加するにつれて抗酸化活性も増加する。しかし、中心温度が75℃に到達するのは加熱時間が64秒の時点であるから、玉ねぎの加熱時間は65秒以上である必要がある。また加熱時間が120秒を越えると、焦げ・臭いが発生するから、加熱時間は120秒以下であるのが好ましい。したがって、健康性および美味しさが向上する玉ねぎの加熱方法としては、65秒以上120秒以下とするのが好ましい。そこで、玉ねぎの加熱方法を<加熱種別:炒め、加熱温度:250℃、加熱時間:65秒〜120秒>として最適化加熱データベース20cに記憶すると好適である。
ピーマンについては、図7のグラフに示されるように、加熱時間が増加するにつれて抗酸化活性も増加する。しかし、中心温度が75℃に到達するのは加熱時間が69秒の時点であるから、ピーマンの加熱時間は70秒以上である必要がある。また加熱時間が120秒を越えると、焦げ・臭いが発生するから、加熱時間は120秒以下であるのが好ましい。したがって、健康性および美味しさが向上するピーマンの加熱方法としては、70秒以上120秒以下とするのが好ましい。そこで、ピーマンの加熱方法を<加熱種別:炒め、加熱温度:250℃、加熱時間:70秒〜120秒>として最適化加熱データベース20cに記憶すると好適である。
図8は、本実施形態に係る冷凍冷蔵食品製造方法によって製造された冷凍ピザ(実施例)と、従来の方法によって製造された冷凍ピザ(比較例)との間で、DPPH抗酸化活性を比較したグラフである。実施例および比較例における、玉ねぎ、ピーマンおよび生地の重量および加熱方法を以下の表1に示す。
図8のグラフに示されるように、比較例の冷凍ピザではDPPH抗酸化活性の値が約200であるのに対し、実施例の冷凍ピザでは約280となっている。以上の結果により、本実施形態に係る冷凍冷蔵食品製造方法により、健康性が高められることが示された。
(他の実施形態)
(1)上述の実施形態では、加熱選定工程では、抗酸化性判定データベース20aに基づいて加熱により抗酸化性が増加すると判定され、かつ、食味判定データベース20bに基づいて加熱により食味が増加する、または変化しないと判定される野菜が、野菜のうち最適化加熱工程を行う野菜として選定された。これを改変し、加熱選定工程にて、抗酸化性判定データベース20aに基づいて加熱により抗酸化性が増加する、または変化しないと判定され、かつ、食味判定データベース20bに基づいて加熱により食味が増加する、または変化しないと判定される野菜が、野菜のうち最適化加熱工程を行う野菜として選定されてもよい。「加熱により抗酸化性が変化しない野菜」を最適化加熱工程に供した場合、健康性の増加には寄与しないものの、健康性を低下させることはなく、一方で食味が増加する場合があるためである。
(2)上述の実施形態では、冷凍冷蔵食品製造システムおよび冷凍冷蔵食品製造方法にて冷凍ピザを製造する場合について説明したが、冷凍冷蔵食品製造システムおよび冷凍冷蔵食品製造方法は冷蔵ピザを製造する場合にも適用可能であるし、野菜を含有する冷凍食品または冷蔵食品に広く適用可能である。
なお上述の実施形態(他の実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
10 :制御部
10a :加熱選定部
10b :最適化加熱部
20 :記憶部
20a :抗酸化性判定データベース
20b :食味判定データベース
20c :最適化加熱データベース
30 :作業指示機構
40 :加熱機構
50 :冷凍冷蔵機構

Claims (4)

  1. 野菜を含有する冷凍食品または冷蔵食品を製造する冷凍冷蔵食品製造方法であって、
    加熱選定工程と、最適化加熱工程とを有し、
    最適化加熱データベースに、前記野菜の種類毎に、抗酸化性を向上させる加熱方法が記憶されており、
    前記加熱選定工程では、前記野菜のうち前記最適化加熱工程が行われる前記野菜が選定され、
    前記最適化加熱工程では、前記加熱選定工程にて選定された前記野菜に対して、最適化加熱データベースに記憶された加熱方法に基づいて加熱が行われる、冷凍冷蔵食品製造方法。
  2. 抗酸化性判定データベースに、前記野菜の種類毎に、加熱により抗酸化性が増加するか、変化しないか、減少するかが記憶されており、
    食味判定データベースに、前記野菜の種類毎に、加熱により食味が増加するか、変化しないか、減少するかが記憶されており、
    前記加熱選定工程では、前記抗酸化性判定データベースに基づいて加熱により抗酸化性が増加すると判定され、かつ、前記食味判定データベースに基づいて加熱により食味が増加する、または変化しないと判定される前記野菜が、前記野菜のうち前記最適化加熱工程を行う前記野菜として選定される、請求項1に記載の冷凍冷蔵食品製造方法。
  3. トッピング工程と、冷凍工程とを有し、
    前記トッピング工程では、前記最適化加熱工程にて加熱された前記野菜がピザ生地の上にトッピングされ、
    前記冷凍工程では、前記トッピングにて前記野菜がトッピングされた前記ピザ生地が冷凍される、請求項1または2に記載の冷凍冷蔵食品製造方法。
  4. 野菜を含有する冷凍食品または冷蔵食品を製造する冷凍冷蔵食品製造システムであって、
    最適化加熱データベースと、加熱選定部と、最適化加熱部とを有し、
    前記最適化加熱データベースには、前記野菜の種類毎に、抗酸化性を向上させる加熱方法が記憶されており、
    前記加熱選定部は、前記野菜のうち前記最適化加熱部で加熱を行う前記野菜を選定し、
    前記最適化加熱部は、前記加熱選定部が選定した前記野菜に対して、前記最適化加熱データベースに記憶された加熱方法に基づいて加熱を行う、冷凍冷蔵食品製造システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016147626A1 (ja) * 2015-03-13 2016-09-22 ケレス株式会社 加温・冷却一体型食材加工システム

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