JP2018129757A - 超音波トランスデューサ及び超音波センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】基部を精度よく加工することがより容易である超音波トランスデューサ及び超音波センサを提供する。【解決手段】超音波トランスデューサ1は、圧電素子5と、基部6と、筒状部7と、を備える。基部6には、圧電素子5が取り付けられている。基部6は、振動による超音波の発信及び受信のうち少なくともいずれかを行う。筒状部7は、圧電素子5を内側に収容する。筒状部7は、基部6に固定されている。【選択図】図1
Description
本発明は超音波トランスデューサ及び超音波センサに関し、より詳細には、圧電素子を備える超音波トランスデューサ及びこの超音波トランスデューサを備える超音波センサに関する。
従来例として特許文献1記載の超音波デバイスを例示する。特許文献1記載の超音波デバイスは、有底円筒形状のケースと、圧電素子とを備えている。圧電素子は、ケースの底部の内面に接合されている。
超音波トランスデューサから発信される超音波の周波数及び超音波トランスデューサの共振周波数は、圧電素子が取り付けられて振動する振動部の厚みに依存する。したがって、所望の周波数の超音波又は所望の共振周波数を得るために、振動部を高い精度で加工することが求められる。特許文献1記載の超音波デバイスでは、有底円筒状のケースの底部が、振動部に相当する。ケースを有底円筒状に形成した後に、振動部の厚みの精度を高めるために、さらに振動部を加工する場合には、ケースのうち筒状の部分が加工作業の邪魔になるので、振動部を精度よく加工することは容易ではなかった。
本発明は、圧電素子が取り付けられて振動する振動部を精度よく加工することがより容易である超音波トランスデューサ及び超音波センサを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る超音波トランスデューサは、圧電素子と、基部と、筒状部と、を備える。前記基部には、前記圧電素子が取り付けられている。前記基部は、振動による超音波の発信及び受信のうち少なくともいずれかを行う。前記筒状部は、前記圧電素子を内側に収容する。前記筒状部は、前記基部に固定されている。
本発明の第2の態様に係る超音波トランスデューサでは、第1の態様において、前記筒状部は、接着材で前記基部に接着されることにより前記基部に固定されている。
本発明の第3の態様に係る超音波トランスデューサでは、第1の態様又は第2の態様において、前記基部は、前記筒状部とは異なる材料で形成されている。
本発明の第4の態様に係る超音波トランスデューサでは、第1の態様乃至第3の態様のいずれか1つにおいて、前記基部は、アルミニウム又はアルミニウム合金で形成されている。
本発明の第5の態様に係る超音波トランスデューサは、第1の態様乃至第4の態様のいずれか1つにおいて、伝送ブロックと、ハウジング部と、を更に備える。前記伝送ブロックは、前記圧電素子との間で電気信号を伝送する。前記ハウジング部は、前記筒状部と結合している。前記ハウジング部は、ハウジングブロックを前記筒状部と共に構成する。前記ハウジングブロックは、前記伝送ブロックを収容する。
本発明の第6の態様に係る超音波トランスデューサでは、第5の態様において、前記ハウジング部は、前記筒状部とは異なる材料で形成されている。
本発明の第7の態様に係る超音波センサは、第1の態様乃至第6の態様のいずれか1つに係る超音波トランスデューサと、検知部と、を備える。前記検知部は、電気信号により計測対象を検知する。前記電気信号は、前記基部が超音波の反射波を受信して振動することで前記圧電素子において生じる。
本発明の各態様に係る超音波トランスデューサ及び超音波センサでは、筒状部は、圧電素子が取り付けられて振動する基部(振動部)に固定される。したがって、筒状部と一体に形成される基部を加工する場合と比べて、基部を精度よく加工することがより容易である。
(実施形態1)
以下、実施形態1に係る超音波トランスデューサ及び超音波センサについて、図1、2を用いて説明する。
以下、実施形態1に係る超音波トランスデューサ及び超音波センサについて、図1、2を用いて説明する。
本実施形態の超音波トランスデューサ1は、超音波を発信し、その反射波を受信する超音波センサである。ただし、超音波トランスデューサ1は、超音波の発信及び受信のうち少なくともいずれかを行えばよい。
本実施形態の超音波トランスデューサ1(超音波センサ)は、図1に示すように、超音波デバイス2と、制御ブロック3と、ハウジング部4と、蓋部81と、コネクタ部82と、2つの取付部83と、を備えている。
超音波デバイス2は、圧電素子5と、基部6と、筒状部7と、を備えている。
筒状部7と、ハウジング部4と、蓋部81と、コネクタ部82と、取付部83とは、例えば樹脂により形成されている。これらは、ハウジングブロック8を構成している。ハウジングブロック8は中空状である。ハウジングブロック8は、制御ブロック3と圧電素子5とを収容している。
圧電素子5は、平板状の圧電体51と、2つのリード線52とを有している。圧電体51は、第一面511と、第二面512とを含む。一方のリード線52は第一面511において圧電体51に電気的に接続されており、他方のリード線52は第二面512において圧電体51に電気的に接続されている。各リード線52は、圧電体51の第二面512側に延びている。各リード線52は、例えば銅線である。
基部6は、円盤状に形成されている。基部6は、例えば、アルミニウム合金により形成されている。図2に示すように、基部6の取付面61には、圧電素子5が取り付けられている。より詳細には、圧電素子5の圧電体51の第一面511と、基部6の取付面61とが、例えば、エポキシ系接着剤により接着されている。基部6は振動部に相当する。基部6は、振動により超音波の発信と受信とを行う。
筒状部7は、円筒状に形成されている。筒状部7の外径は、基部6の直径と略等しい。筒状部7は、基部6に固定されている。より詳細には、筒状部7は、軸方向D7の第一端縁71において、取付面61の周縁611に沿って、接着剤により基部6に接着(固定)されている。本実施形態では、筒状部7は、第一端縁71において、基部6の取付面61に固定されている。図2の接着層63は、筒状部7と基部6とを接着している接着剤の層である。つまり、接着層63は、筒状部7の第一端縁71及び取付面61の周縁611に沿って、環状に形成されている。筒状部7は、圧電素子5を内側に収容している。
ハウジング部4は、円筒状の第一ボディ41と、直方体状の第二ボディ42(図1参照)とを有している。第一ボディ41及び第二ボディ42は、一体に形成されている。第一ボディ41及び第二ボディ42は中空状に形成されており、互いの内部の空間が繋がっている。
第一ボディ41は、筒状部7と同軸に形成されている。したがって、第一ボディ41の軸方向は、筒状部7の軸方向D7と同じである。第一ボディ41は、筒状部7よりも内径及び外径がやや大きい。ハウジング部4は、第一ボディ41において筒状部7と結合している。より詳細には、第一ボディ41の軸方向の端縁43が、筒状部7の第二端縁72に、接着剤により接着(結合)されている。第二端縁72は、筒状部7の軸方向D7における両側の端縁のうち、第一端縁71とは異なる側の端縁である。図2の接着層73は、ハウジング部4と筒状部7とを接着している接着剤の層である。つまり、接着層73は、ハウジング部4の端縁43及び筒状部7の第二端縁72に沿って、環状に形成されている。ハウジング部4及び筒状部7は、互いの内部の空間が繋がっている。なお、ハウジング部4が筒状部7と結合している、という表現は、ハウジング部4と筒状部7とが別個に形成された後に接着又は溶接等により互いに固定されていることも、ハウジング部4が筒状部7と一体に形成されていることも含むとする。
ハウジング部4のうち、第一ボディ41の軸方向において端縁43が位置する側とは反対側の面には、開口部45が形成されている。開口部45は、第一ボディ41から第二ボディ42(図1参照)に亘って形成されている。
蓋部81は、矩形板状に形成されている。蓋部81は、ハウジング部4の開口部45を覆った状態でハウジング部4に取り付けられている。
ハウジングブロック8のうち、ハウジング部4の内側には、制御ブロック3が収容されている。制御ブロック3は、基板31と、基板31上に実装された制御回路32とを有している。基板31は、プリント配線板である。制御回路32には、圧電素子5の2つのリード線52が電気的に接続されている。2つのリード線52により、圧電素子5は、電気信号を制御回路32に送信し、制御回路32からの電気信号を受信する。制御回路32は、電子部品33と、マイクロコンピュータとを含む。
制御ブロック3は、圧電素子5との間で電気信号を伝送する伝送ブロックに相当する。また、制御ブロック3は、圧電素子において生じた電気信号により、後述する計測対象を検知する検知部にも相当する。
図1に示すように、コネクタ部82は、筒状に形成されている。コネクタ部82は、第一ボディ41から突出している。コネクタ部82の軸方向は、第一ボディ41の軸方向に直交している。コネクタ部82の内部には、例えばケーブル端子を接続するための接続ピンが設けられている。接続ピンは制御ブロック3の制御回路32に電気的に接続されている。ケーブル端子及び接続ピンを介して、制御回路32から外部機器へ電気信号が出力され、また、外部機器から制御回路32へ電気信号が入力される。
2つの取付部83は、それぞれ直方体状に形成されている。各取付部83は、開口831と、引掛穴832とを有している。2つの取付部83には、これらに適合する形状の保持部材が嵌め込まれる。つまり、保持部材は、開口831に挿入されて、引掛穴832に引っ掛けられる。超音波トランスデューサ1は、保持部材によって、例えば、自動車のバンパーに取り付けられる。
ハウジングブロック8の内部には、樹脂材料が充填されている。これにより、ハウジングブロック8の内部に水又は粉塵などの異物が侵入することが抑制される。また、基部6からハウジングブロック8の内部に発信された超音波は、樹脂材料により吸収、低減される。
次に、超音波トランスデューサ1が超音波を送受信する動作について説明する。
コネクタ部82において接続ピンに接続されたケーブル端子を介して、外部機器から駆動パルス信号としての電気信号が制御ブロック3の制御回路32に入力され、リード線52により圧電体51に出力される。圧電体51は、電気信号に応じて振動する。これにより、基部6が振動して超音波を発信する。
また、基部6は、超音波を受信することにより振動する。例えば、基部6は、基部6が発信した超音波の反射波を受信して振動する。圧電素子5の圧電体51は、その振動に応じて電気信号を発生させて、電気信号をリード線52により制御ブロック3の制御回路32に出力する。制御ブロック3のマイクロコンピュータは、圧電素子5からの電気信号により、計測対象を検知する。計測対象を検知するとは、例えば、物体の有無を検知すること、物体までの距離を求めること、あるいは、物体の移動速度を検知することである。本実施形態のマイクロコンピュータは、超音波を発信してから受信するまでに要した時間に基づいて、物体までの距離を演算する。
ところで、超音波トランスデューサ1から発信される超音波の周波数及び超音波トランスデューサ1の共振周波数は、圧電素子5が取り付けられている基部6の厚みに依存する。したがって、所望の周波数の超音波又は所望の共振周波数を得るために、基部6を高い精度で加工することが求められる。基部6の厚みの加工精度は、例えば20μm以下、望ましくは10μm以下であることが求められる。本実施形態の基部6は筒状部7とは別々に形成されており、基部6に筒状部7が固定されている。したがって、筒状部と一体に形成される基部を加工する場合と比べて、基部6を精度よく加工することが容易であり、基部6の加工コストを抑制することができる。
ところで、超音波の発信及び受信において、圧電体51及び基部6の振動により、筒状部7も基部6と同一周波数あるいは異なる周波数で振動する。基部6と異なる周波数で振動する筒状部7の振動は、不要共振(スプリアス)となり、基部6が振動する周波数と不要共振の周波数の差が十分に大きくない場合、超音波トランスデューサ1の残響特性に悪影響を及ぼす場合がある。しかしながら、筒状部7として不要共振の影響を抑制するために好適な材料は、基部6として所望の共振特性を得るために好適な材料とは異なる場合がある。本実施形態では、基部6は筒状部7とは別々に形成されており、基部6に筒状部7が固定されているので、基部6と筒状部7とをそれぞれに適した互いに異なる材料で形成することができる。
具体的には、基部6の材料としては、加工の容易性、耐衝撃性、耐環境性及びコスト等の観点から、アルミニウム合金を用いている。また、筒状部7の材料としては、残響を短くするために、Q値(Quality factor)の低い材料である樹脂を用いている。なお、基部6の材料として、アルミニウムを用いてもよい。
このように、基部6と筒状部7とで、材料定数の異なる材料を適宜用いることによって、筒状部7が振動することによる不要共振の周波数を、基部6の共振周波数とは大きく異ならせる。あるいは、材料を適宜選択することにより、不要共振が発生すること自体を抑制する。これにより、基部6として所望の共振特性を得るために好適な材料を用いつつ、筒状部7による不要共振が超音波トランスデューサ1の残響特性に及ぼす影響を軽減させることができる。
上記の通り、本実施形態に係る超音波トランスデューサ1では、圧電素子5が取り付けられる基部6に、筒状部7が固定される。つまり、基部6は、筒状部7とは別々に、あるいは筒状部7とは切り離されて形成されており、基部6に筒状部7が固定される。したがって、筒状部と一体に形成される基部を加工する場合と比べて、基部6を精度よく加工することが容易である。また、これにより、例えば、切削などの高コストな加工方法によらずに基部6を精度よく加工することができる。この場合、基部6の加工コストを抑制することができる。
また、上記の通り、本実施形態に係る超音波トランスデューサ1では、筒状部7は、接着材で基部6に接着されることにより基部6に固定されている。これにより、接着という容易な方法で筒状部7を基部6に固定することができる。
また、上記の通り、本実施形態に係る超音波トランスデューサ1では、基部6は、筒状部7とは異なる材料で形成されている。したがって、基部6と筒状部7とをそれぞれに適した材料で形成して、超音波の発信又は受信に係る超音波トランスデューサ1の特性の向上を図ることができる。
また、上記の通り、本実施形態に係る超音波トランスデューサ1では、基部はアルミニウム又はアルミニウム合金で形成されている。アルミニウム及びアルミニウム合金は精度よく加工することが容易である。また、これにより、基部の加工コストを更に抑制することができる。
また、上記の通り、本実施形態に係る超音波トランスデューサ1は、伝送ブロック(制御ブロック3)を更に備える。伝送ブロックは、圧電素子5との間で電気信号を伝送する。これにより、例えば、圧電素子5からの電気信号に基づいて物体の有無を検知したり、圧電素子5を駆動して振動させるための電気信号を圧電素子5に伝送したりする回路を、伝送ブロックに設けることができる。
上記の通り、本実施形態に係る超音波センサ(超音波トランスデューサ1)では、圧電素子5が取り付けられる基部6に、筒状部7が固定される。つまり、基部6は、筒状部7とは別々に、あるいは筒状部7とは切り離されて形成されており、基部6に筒状部7が固定される。したがって、筒状部と一体に形成される基部を加工する場合と比べて、基部6を精度よく加工することが容易である。また、これにより、安価な加工方法であっても基部6を精度よく加工して基部6の加工コストを抑制することができる場合もある。また、超音波センサは、検知部(制御ブロック3)を備える。したがって、基部6で反射波を受信して、検知部(制御ブロック3)により計測対象を検知することができる。
(変形例)
ハウジング部4は、基部6に固定されている筒状部7と比べて、超音波トランスデューサ1の残響特性に影響する規模の不要共振が発生するおそれが小さいので、ハウジング部4として好適な材料は筒状部7として好適な材料とは異なる場合がある。そこで、筒状部7とハウジング部4とは、互いに異なる材料を用いて形成されていてもよい。例えば、筒状部7は強度を確保するためにSUS(ステンレス鋼)により形成して、ハウジング部4は、成型しやすい材料である樹脂等により形成してもよい。筒状部7とハウジング部4とは、別々に形成された後に接着又は溶接等により結合されていてもよいし、インサート成形などにより一体に形成されていてもよい。
ハウジング部4は、基部6に固定されている筒状部7と比べて、超音波トランスデューサ1の残響特性に影響する規模の不要共振が発生するおそれが小さいので、ハウジング部4として好適な材料は筒状部7として好適な材料とは異なる場合がある。そこで、筒状部7とハウジング部4とは、互いに異なる材料を用いて形成されていてもよい。例えば、筒状部7は強度を確保するためにSUS(ステンレス鋼)により形成して、ハウジング部4は、成型しやすい材料である樹脂等により形成してもよい。筒状部7とハウジング部4とは、別々に形成された後に接着又は溶接等により結合されていてもよいし、インサート成形などにより一体に形成されていてもよい。
上記の通り、本変形例に係る超音波トランスデューサ1では、ハウジング部4は、筒状部7とは異なる材料で形成されている。したがって、ハウジング部4と筒状部7とをそれぞれに適した材料で形成することができる。
なお、筒状部7を基部6に固定する方法は、接着剤による接着に限定されない。例えば、筒状部7と基部6とに熱又は圧力を加えて溶接したり、筒状部7と基部6とをろう付けしたりしてもよい。
また、本実施形態では、筒状部7は、第一端縁71において、基部6の取付面61に固定されているが、筒状部7と基部6とは、これとは異なる部位において互いに固定されていてもよい。例えば、筒状部7は、第一端縁71側(図2において筒状部7のうち紙面の上側)において、基部6の外側面64(図2参照)に固定されていてもよい。すなわち、筒状部7が第一端縁71側において基部6の外側面64に内接するように、筒状部7が基部6に固定されていてもよい。この場合であっても、筒状部7は、圧電素子5を内側に収容している。
また、基部6の材料は、アルミニウム(アルミニウム合金)に限定されない。例えば、基部6の材料としてアルミニウムよりも硬いSUS又はチタン等を用いてもよい。これにより、飛び石及び雨等の外部要因が、超音波の発信又は受信に係る超音波トランスデューサ1の性能に与える影響を軽減させることができる。
あるいは、基部6の材料としてアルミニウムよりも剛性の低い材料を選択してもよい。これにより、超音波トランスデューサ1の指向特性として、垂直方向(基部6の厚み方向)に感度範囲が狭く、水平方向(基部6の厚み方向に直交する方向)に感度範囲が広い偏平状の指向特性を得ることができる。
あるいは、基部6の材料としてアルミニウムよりもQ値の低い材料である樹脂等を用いてもよい。これにより、基部6の残響を短くすることができる。
また、筒状部7の材料は、樹脂に限定されない。例えば、筒状部7の材料としてアルミニウムよりも硬いSUS又はチタン等を用いてもよい。これにより、筒状部7の厚みを薄くしても強度を確保することができるので、筒状部7の厚みに対する設計自由度が広がる。
また、伝送ブロックとしての制御ブロック3は、圧電素子5に電気信号を送信する機能と、圧電素子5から電気信号を受信する機能とのうち、少なくとも一方を有していればよい。すなわち、超音波トランスデューサ1は、超音波を発信する超音波スピーカであってもよいし、超音波を受信する超音波マイクであってもよい。
また、制御ブロック3は、ハウジング部4ではなく筒状部7に収容されていてもよい。
また、ハウジングブロックを筒状部と共に構成するハウジング部、とは、ハウジングブロックを筒状部のみと共に構成するハウジング部に限定されず、ハウジングブロックを筒状部及び他の部材と共に構成するハウジング部であってもよい。例えば、本実施形態のように、ハウジングブロック8は、筒状部7と、ハウジング部4と、蓋部81と、コネクタ部82と、取付部83とを有していてもよい。
また、ハウジングブロック8の内部は樹脂材料で充填されていなくてもよい。
また、ハウジングブロック8において、筒状部7とハウジング部4とは別々に形成された後に接着又は溶接等により結合されていてもよい。
(実施形態2)
以下、実施形態2に係る超音波トランスデューサ及び超音波センサについて、図3、4を用いて説明する。なお、実施形態1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
以下、実施形態2に係る超音波トランスデューサ及び超音波センサについて、図3、4を用いて説明する。なお、実施形態1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の超音波トランスデューサ1aは、図3、4に示すように、超音波デバイス2aと、制御ブロック3と、ハウジング部4aと、蓋部81と、コネクタ部82と、2つの取付部83と、弾性部材9と、を備えている。
超音波デバイス2aは、圧電素子5と、基部6と、筒状部7aと、スペーサ21と、ベース22と、2つの端子23と、2つのピン24と、を備えている。
筒状部7aと、ハウジング部4aと、蓋部81と、コネクタ部82と、取付部83とは、中空状のハウジングブロック8aを構成している。
ハウジング部4aは、第一ボディ41aと、第二ボディ42と、円筒状の外壁部46と、環状の鍔部47と、を有している。これらは一体に形成されている。外壁部46の内径は、筒状部7aの外径よりも大きい。第一ボディ41aは、外壁部46よりも内径及び外径がやや大きい。第一ボディ41aは、外壁部46と同軸に形成されている。第一ボディ41aは、端縁43において外壁部46に繋がっている。第一ボディ41a及び外壁部46は、互いの内部の空間が繋がっている。また、鍔部47は、第一ボディ41aの端縁43から内向きに突出するように形成されている。
超音波デバイス2aにおいて、スペーサ21及びベース22は、樹脂などの電気絶縁性の材料により、円盤状に形成されている。スペーサ21は、ベース22に重なっている。スペーサ21には、2つの端子23が取り付けられている。2つの端子23は、圧電素子5の2つのリード線52に一対一で対応しており、各リード線52は対応する端子23に電気的に接続されている。ベース22には、2つのピン24が取り付けられている。各ピン24は円柱状に形成されている。各ピン24は、リード線52よりも剛性が大きい。2つのピン24は、2つの端子23に一対一で対応しており、各ピン24は対応する端子23に電気的に接続されている。各ピン24は、制御ブロック3の制御回路32に電気的に接続されている。すなわち、圧電体51は、リード線52、端子23及びピン24を介して制御回路32に電気的に接続されている。
スペーサ21は、周縁付近において、筒状部7aの第二端縁72に接している。また、ベース22は、周縁付近において、鍔部47の内縁付近に接している。すなわち、筒状部7aは、第二端縁72において、スペーサ21及びベース22を挟んで、鍔部47と対向している。また、筒状部7aは、外壁部46の内側に配置されている。
スペーサ21は、筒状部7aの振動がベース22に直接伝搬しないように、振動を吸収するために設けられている。ベース22が振動すると、2つのピン24を介し、ピン24と接続されている制御ブロック3が振動し、超音波トランスデューサ1の残響特性に悪影響を及ぼす場合がある。
超音波デバイス2aは、全体として中空の円柱状に形成されている。すなわち、筒状部7aの第一端縁71を覆うように、基部6に筒状部7が固定されており、第二端縁72を覆うようにスペーサ21及びベース22が固定されている。超音波デバイス2aの内部には、樹脂材料が充填されている。
弾性部材9は、シリコーンゴム等の弾性材料により、円筒状に形成されている。弾性部材9は、筒状部7aと外壁部46との間に挿入されている。弾性部材9は、圧電体51及び基部6の振動に伴って生じる筒状部7aの振動を抑制する。また、弾性部材9は、筒状部7aと外壁部46との隙間を埋めることによって、ハウジング部4aと筒状部7aとを結合している。つまり、筒状部7aは、弾性部材9によって外壁部46の内側に保持されている。
基部6は、例えばアルミニウム合金により形成されている。筒状部7aは、例えば樹脂により形成されている。ハウジング部4aは、例えば樹脂により形成されている。なお、基部6、筒状部7a及びハウジング部4aの材料は適宜選択可能である。基部6、筒状部7a及びハウジング部4aは互いに異なる材料で形成されていてもよいし、同じ材料により形成されていてもよい。
上記の通り、本実施形態に係る超音波トランスデューサ1aでは、筒状部7aと外壁部46との間に弾性部材9が挿入されている。弾性部材9は、筒状部7aの振動を抑制する。これにより、筒状部7aの振動に起因する不要共振の発生を抑制することができる。また、弾性部材9は、筒状部7aの振動が外壁部46へ伝搬しないように振動を吸収する効果がある。これにより、超音波トランスデューサ1aが取り付けられる自動車のバンパーなどに外壁部46を介して振動が伝搬することを抑制できる。
なお、超音波デバイス2aの内部は樹脂材料で充填されていなくてもよい。
また、本実施形態に係る構成は、実施形態1及び実施形態1の変形例に係る構成と適宜組み合わせて実施することができる。
例えば、ハウジングブロック8aにおいて、筒状部7aとハウジング部4aとは一体に形成されていてもよい。あるいは、筒状部7aは、ハウジング部4aとは別々に形成された後に接着又は溶接等により、ハウジング部4aに結合されていてもよい。
また、実施形態2でも、実施形態1のように、リード線52は端子23を介さずに制御回路32に電気的に接続されていてもよい。また、超音波デバイス2aは、スペーサ21及びベース22を有していなくてもよい。
また、実施形態1でも、実施形態2のように、制御回路32に電気的に接続された端子がハウジングブロック8内に設けられていて、リード線52は端子に接続されていてもよい。また、超音波デバイス2は、実施形態2のようにスペーサ21及びベース22を有していてもよい。
上記の各変形例であっても、圧電素子5が取り付けられる基部6に筒状部7(7a)が固定される。つまり、基部6は、筒状部7(7a)とは別々に、あるいは筒状部7(7a)とは切り離されて形成されており、基部6に筒状部7(7a)が固定される。したがって、筒状部と一体に形成される基部を加工する場合と比べて、基部6を精度よく加工することが容易である。
なお、以上説明した実施形態は本発明の一例である。このため、本発明はこれらの実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。
1、1a 超音波トランスデューサ(超音波センサ)
3 制御ブロック(伝送ブロック、検知部)
4、4a ハウジング部
5 圧電素子
6 基部
7、7a 筒状部
8、8a ハウジングブロック
3 制御ブロック(伝送ブロック、検知部)
4、4a ハウジング部
5 圧電素子
6 基部
7、7a 筒状部
8、8a ハウジングブロック
Claims (7)
- 圧電素子と、
前記圧電素子が取り付けられており、振動による超音波の発信及び受信のうち少なくともいずれかを行う基部と、
前記圧電素子を内側に収容し、前記基部に固定された筒状部と、を備える
ことを特徴とする超音波トランスデューサ。 - 前記筒状部は、接着材で前記基部に接着されることにより前記基部に固定されていることを特徴とする請求項1記載の超音波トランスデューサ。
- 前記基部は、前記筒状部とは異なる材料で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波トランスデューサ。
- 前記基部は、アルミニウム又はアルミニウム合金で形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサ。
- 前記圧電素子との間で電気信号を伝送する伝送ブロックと、
前記筒状部と結合しており、前記伝送ブロックを収容するハウジングブロックを前記筒状部と共に構成するハウジング部と、を更に備える
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサ。 - 前記ハウジング部は、前記筒状部とは異なる材料で形成されていることを特徴とする請求項5記載の超音波トランスデューサ。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサと、
前記基部が超音波の反射波を受信して振動することで前記圧電素子において生じた電気信号により、計測対象を検知する検知部と、を備える
ことを特徴とする超音波センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017023324A JP2018129757A (ja) | 2017-02-10 | 2017-02-10 | 超音波トランスデューサ及び超音波センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017023324A JP2018129757A (ja) | 2017-02-10 | 2017-02-10 | 超音波トランスデューサ及び超音波センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018129757A true JP2018129757A (ja) | 2018-08-16 |
Family
ID=63173206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017023324A Pending JP2018129757A (ja) | 2017-02-10 | 2017-02-10 | 超音波トランスデューサ及び超音波センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018129757A (ja) |
-
2017
- 2017-02-10 JP JP2017023324A patent/JP2018129757A/ja active Pending
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