JP2018129445A - 電子部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気的特性の劣化が抑制されている電子部品を提供する。【解決手段】電子部品1は、互いに対向する第一及び第二端面21a,21bを有している第一素体2と、第二端面21bに対向する第三端面31a及び第三端面31aに対向する第四端面31bを有している第二素体3と、第二及び第三端面21b,31aの間に配置されていると共に、第一素体2と第二素体3とを連結する第一外部電極5と、第一端面21aに配置されている第二外部電極6と、第四端面31bに配置されている第三外部電極7と、を有している。第一外部電極5は、第二及び第三端面21b,31aと接している、焼結金属からなる電極層45を含む。【選択図】図2
Description
本発明は、電子部品に関する。
第一素体と、第一素体の両端部に配置されている一対の外部電極と、第二素体と、第二素体の両端部に配置されている一対の外部電極と、を備えている電子部品が知られている(たとえば、特許文献1)。特許文献1に記載の電子部品では、第一素体に配置されている一方の外部電極と、第二素体に配置されている一方の外部電極とが、導電性樹脂によって連結されている。
特許文献1に記載の電子部品では、以下のような問題点が生じるおそれがある。
特許文献1に記載の電子部品では、二つの外部電極を連結している導電性樹脂が露出しているため、導電性樹脂に水分が浸入しやすい。導電性樹脂に水分が浸入した場合、導電性樹脂の接着力が低下するおそれがある。導電性樹脂の接着力が低下すると、導電性樹脂によって連結されている二つの外部電極の間での電気的な接続状態が不安定となり、電子部品の電気的特性が劣化する。
本発明は、電気的特性の劣化が抑制されている電子部品を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る電子部品は、互いに対向する第一及び第二端面を有している第一素体と、第二端面に対向する第三端面及び第三端面に対向する第四端面を有している第二素体と、第二及び第三端面の間に配置されていると共に、第一素体と第二素体とを連結する第一外部電極と、第一端面に配置されている第二外部電極と、第四端面に配置されている第三外部電極と、を備え、第一外部電極は、第二及び第三端面と接している、焼結金属からなる電極層を含む。
本発明の一態様に係る電子部品では、焼結金属からなる電極層が第二端面及び第三端面と接しているため、導電性樹脂等を用いずに第一素体と第二素体とが連結され得る。第一素体と第二素体との連結に導電性樹脂が用いられなければ、電気的な接続状態が導電性樹脂の接着力の低下によって不安定となる、という懸念も払拭される。したがって、本発明の一態様に係る電子部品では、電子部品の電気的特性の劣化が抑制されている。
本発明の別の態様に係る電子部品は、互いに対向する第一及び第二端面を有している第一素体と、第二端面に対向する第三端面及び第三端面に対向する第四端面を有している第二素体と、第二及び第三端面の間に位置すると共に、第一素体と第二素体とを連結する第一外部電極と、第一端面に位置する第二外部電極と、第四端面に位置する第三外部電極と、を備え、第一外部電極は、第二端面と接しており、焼結金属からなる第一電極層と、第三端面と接しており、焼結金属からなる第二電極層と、第一電極層と第二電極層とを連結し、導電性樹脂からなる第三電極層と、第一電極層と第二電極層と第三電極層とを含む構造体の表面を覆うめっき層と、を含む。
本発明の別の態様に係る電子部品では、第一電極層と第二電極層と第三電極層とを含む構造体の表面が、めっき層によって覆われている。このため、導電性樹脂からなる第三電極層に外部から水分が浸入することが防止される。したがって、本発明に係る電子部品では、導電性樹脂の接着力の低下が抑制されているため、電子部品の電気的特性の劣化が抑制されている。
第三電極層は、第一及び第二電極層に接していてもよい。特許文献1に記載の電子部品の構成では、二つの外部電極が導電性樹脂によって連結されている。一般に、外部電極の最外層はSnめっき層で構成される。導電性樹脂には導電性フィラーとしてAgが用いられることが多い。外部電極のSnめっき層とAgを含有する導電性樹脂とが接する場合、Snめっき層と導電性樹脂との間で局部電池腐食と呼ばれる現象が生じるおそれがある。この場合、接合強度が劣化し、更には接触抵抗値が上がるおそれがある。二つの外部電極の母材間にSnめっき層が介在していると、リフローはんだ付けをする場合にSnめっき層が融解することで、電気的な接続状態が不安定となるおそれもある。これに対し、本形態では、焼結金属からなる第一及び第二電極層に、導電性樹脂からなる第三電極層が接しているため、焼結金属と導電性樹脂との間にめっき層が存在し得ない。したがって、これらの諸問題が起こり得ず、電子部品の電気的特性の劣化が抑制されている。
第一及び第二電極層は、Cuを含有していてもよい。この場合、第一及び第二電極層の表面が粗く構成されやすい。このため、第一及び第二電極層と導電性樹脂からなる第三電極層とが接することで、第一電極層と第二電極層との電気的な接続状態が安定する。
第二及び第三外部電極の少なくとも一方は、導電性樹脂からなる電極層を含んでもよい。この場合、たとえば、電子部品が電子機器にはんだ実装されている状態で電子機器の実装面に撓みが生じたとしても、第二及び第三外部電極に含まれている導電性樹脂によって、素体に加わる応力が緩和される。したがって、素体におけるクラックの発生が抑制され得る。
第一素体は、第一端面と第二端面とを連結する第一連結面を有し、第二素体は、第三端面と第四端面とを連結する第二連結面を有し、第一、第二、及び第三外部電極の各々は、第一及び第二連結面を含む平面から突出している電極部を含み、平面に直交する方向において、第一外部電極の電極部の厚みは、第二及び第三外部電極の電極部の厚みよりも小さくてもよい。平面に直交する方向において、第一外部電極の電極部の厚みが、第二及び第三外部電極の電極部の厚みよりも小さいため、たとえば、電子部品が第二及び第三外部電極の電極部で電子機器にはんだ実装された場合に、第一外部電極と電子機器の実装面との接触が防止される。したがって、第一外部電極と電子機器の実装面との接触に起因する音鳴きが抑制され得る。
第一素体と第二素体との形状は、合同であってもよい。このため、たとえば、電子部品が電子機器にはんだ実装された場合に電子機器の実装面に撓み等が生じたとしても、一方の素体に応力が集中せず、応力は均一に2つの素体に加わる。したがって、素体におけるクラックの発生が抑制され得る。
第一素体内に配置されており、第一外部電極に接続されている第一内部電極と、第一素体内に配置されており、第二外部電極に接続されていると共に第一内部電極と対向している第二内部電極と、第二素体内に配置されており、第一外部電極に接続されている第三内部電極と、第二素体内に配置されており、第三外部電極に接続されていると共に第三内部電極と対向している第四内部電極と、を更に備え、第二外部電極は、第一端面上に位置する電極部を含み、第三外部電極は、第四端面上に位置する電極部を含み、第一端面と直交する方向において、第二端面と第三端面との最短距離は、第一及び第四端面上に位置する電極部の厚みよりも小さくてもよい。この場合、第二端面と第三端面との最短距離が第一及び第四端面上に位置する電極部の厚みよりも大きい電子部品に比して、第二端面と第三端面との間の最短距離が小さいので、第一素体内の第一及び第二内部電極と第二素体内の第三及び第四内部電極との間の電流経路長さも小さい。このため、本形態では、等価直列抵抗(ESR)及び等価直列インダクタンス(ESL)が低減されている。
第一素体内に配置されており、第一外部電極に接続されている第一内部電極と、第一素体内に配置されており、第二外部電極に接続されていると共に第一内部電極と対向している第二内部電極と、第二素体内に配置されており、第一外部電極に接続されていると共に第一及び第二内部電極に対して垂直に配置されている第三内部電極と、第二素体内に配置されており、第三外部電極に接続されていると共に第三内部電極と対向している第四内部電極と、を更に備えていてもよい。第三及び第四内部電極が、第一及び第二内部電極に対して垂直に配置されているため、たとえば、電子部品が電子機器にはんだ実装される場合に、全ての内部電極が電子機器の実装面に対して平行となる状況は生じ得ない。したがって、電子機器の実装面の撓み等によって素体にクラックが生じたとしても、内部電極が分断され難い。このため、本形態では、静電容量の低下が抑制されている。
本発明の一態様に係る電子部品装置は、上記電子部品と、当該電子部品が実装されている実装面を含む基板と、を備え、電子部品は、第一素体内に配置されており、第一外部電極に接続されている第一内部電極と、第一素体内に配置されており、第二外部電極に接続されていると共に第一内部電極と対向している第二内部電極と、第二素体内に配置されており、第一外部電極に接続されていると共に第一及び第二内部電極に対して平行に配置されている第三内部電極と、第二素体内に配置されており、第三外部電極に接続されていると共に第三内部電極と対向している第四内部電極と、を更に有し、第一、第二、第三、及び第四内部電極は、実装面に対して垂直である。
本発明の一態様に係る電子部品装置では、上述したように、電子部品の電気的特性の劣化が抑制されている。本発明の一態様に係る電子部品装置では、第一〜第四内部電極の全てが基板の実装面に対して垂直であるので、実装面の撓み等によって素体にクラックが生じたとしても、内部電極が分断され難い。このため、本発明の一態様に係る電子部品装置では、静電容量の低下が抑制されている。
本発明によれば、電気的特性の劣化が抑制されている電子部品を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
本実施形態では、電子部品としてコンデンサ部品1を例に説明する。まず、図1及び図2を参照して、第1実施形態に係るコンデンサ部品1の構成について説明する。図1は、本実施形態に係るコンデンサ部品1を示す概略斜視図である。図2は、コンデンサ部品1が電子機器20に実装された状態における、コンデンサ部品1の断面を示している。
コンデンサ部品1は、図1及び図2に示されているように、素体2及び素体3と、素体2内に配置されている内部電極12a,12bと、素体3内に配置されている内部電極13a,13bと、素体2,3の外表面に配置された外部電極5,6,7とを備えている。本実施形態においてコンデンサ部品1は、図2に示されているように、電子機器(たとえば、基板又は他の電子部品など)20にはんだ実装される。外部電極6及び外部電極7と電子機器20のパッド電極(不図示)との間には、はんだフィレット40が形成されている。
素体2,3の各々は、長手方向D1での長さに比して幅方向D2及び高さ方向D3の長さが小さい直方体形状を呈している。直方体形状には、角部及び稜線部が面取りされている直方体の形状、及び、角部及び稜線部が丸められている直方体の形状が含まれる。
素体2及び素体3は、長手方向D1、幅方向D2、高さ方向D3の各々において、互いに同等の長さを有する。すなわち、素体2と素体3との形状は、合同である。本実施形態では、素体2,3の各々の長手方向D1の長さは1.6mmであり、幅方向D2の長さは0.8mmであり、高さ方向D3の長さは0.8mmである。
「同等」とは、等しいことに加えて、予め設定した範囲での微差又は製造誤差などを含んだ値を同等としてもよい。「合同」とは、形状が完全に一致することに加えて、予め設定した範囲での微差又は製造誤差などを含んだ形状を合同としてもよい。
素体2は、外表面として、一対の端面21a,21bと、端面21aと端面21bとを連結する連結面25とを有する。連結面25は、一対の主面22a,22bと、一対の側面23a,23bと、を含んでいる。一対の端面21a,21bは、長手方向D1で互いに対向している。一対の主面22a,22bは、高さ方向D3で互いに対向している。一対の側面23a,23bは、幅方向D2で互いに対向している。図2に示されているコンデンサ部品1では、一方の主面22aが、電子機器20に対向する実装面である。
素体3は、外表面として、一対の端面31a,31bと、端面31aと端面31bとを連結する連結面35とを有する。連結面35は、一対の主面32a,32bと、一対の側面33a,33bと、を含んでいる。一対の端面31a,31bは、長手方向D1で互いに対向している。一対の主面32a,32bは、高さ方向D3で互いに対向している。一対の側面33a,33bは、幅方向D2で互いに対向している。図2に示されているコンデンサ部品1では、一方の主面32aが、電子機器20に対向する実装面である。素体3の端面31aは、素体2の端面21bと対向する。
素体2は、一対の主面22a,22bが対向している高さ方向D3に複数の誘電体層が積層されて、構成されている。同様に、素体3は、一対の主面32a,32bが対向している高さ方向D3に複数の誘電体層が積層されて、構成されている。素体2,3では、複数の誘電体層の積層方向が、高さ方向D3と一致する。各誘電体層は、たとえば誘電体材料(BaTiO3系、Ba(Ti,Zr)O3系、又は(Ba,Ca)TiO3系などの誘電体セラミック)を含むセラミックグリーンシートの焼結体から構成される。実際の素体2,3では、各誘電体層は、各誘電体層の間の境界が視認できない程度に一体化されている。
図2に示されているように、外部電極5,6,7の各々は、電極層45,46,47と、電極層45,46,47をそれぞれ覆うめっき層55,56,57と、を含んでいる。電極層45は、素体2の端面21b及び素体3の端面31aに接している。電極層46は、素体2の端面21aに接している。電極層47は、素体3の端面31bに接している。
外部電極5は、連結面25及び連結面35を含む平面Aから突出している電極部5aと、端面21bと端面31aとの間に位置する電極部5bとを含む。電極部5aは、電極層45及びめっき層55により構成されている。電極部5bは、電極層45により構成されている。このような構造により、外部電極5は、素体2と素体3とを連結している。
外部電極6は、連結面25及び連結面35を含む平面Aから突出している電極部6aと、端面21a上に位置する電極部6bとを含む。電極部6aは、電極層46及びめっき層56により構成されている。電極部6bは、電極層46により構成されている。
外部電極7は、連結面25及び連結面35を含む平面Aから突出している電極部7aと、端面31b上に位置する電極部7bとを含む。電極部7aは、電極層47及びめっき層57により構成されている。電極部7bは、電極層47により構成されている。
すなわち、素体2の長手方向D1での両端には、外部電極5,6がそれぞれ配置されている。素体3の長手方向D1での両端には、外部電極5,7がそれぞれ配置されている。外部電極5、外部電極6、及び外部電極7は、長手方向D1で互いに離間している。
平面Aに直交する高さ方向D3において、平面Aからの電極部5aの厚みT1は、平面Aからの電極部6a,7aの厚みT2よりも小さい。本実施形態では、厚みT1は30μmであり、厚みT2は60μmである。
電極部5bは、端面21b,31aの全体を覆っている。電極部6bは、端面21aの全体を覆っている。電極部7bは、端面31bの全体を覆っている。端面21aと直交する長手方向D1において、電極部5bの厚みT3(端面21bと端面31aとの最短距離)は、電極部6b及び電極部7bの厚みT4よりも小さい。本実施形態では、厚みT3は30μmであり、厚みT4は60μmである。
電極層45,46,47は、導電性ペーストを素体2又は素体3の表面に付与した後に焼き付けることにより形成される。すなわち、電極層45,46,47は、導電性ペーストに含まれる金属成分(金属粉末)が焼結して形成された焼結体(焼結金属)である。本実施形態では、電極層45,46,47は、主成分としてCuを含有する焼結金属である。電極層45,46,47は、主成分としてNiを含有する焼結金属であってもよい。導電性ペーストには、Cu又はNiからなる粉末に、ガラス成分、有機バインダ、及び有機溶剤を混合したものが用いられている。
めっき層55,56,57は、たとえば、電気めっき処理などにより、電極層45,46,47上に形成される。本実施形態では、めっき層55,56,57の各々は、2層構造を有しており、電極層45,46,47上にNiめっき層が形成され、更にその上に、Snめっき層が形成されている。
内部電極12a,12bは、主面22a,22bと平行に配置されている。すなわち、内部電極12aと内部電極12bとは、高さ方向D3において互いに対向している。内部電極12a,12bは、素体2の高さ方向D3において異なる位置(層)に配置されている。具体的には、内部電極12aと内部電極12bとは、素体2の内部において、高さ方向D3に間隔を有し、当該間隔に位置する素体3の誘電体層を介して対向するように交互に配置されている。
内部電極13a,13bは、主面32a,32bと平行に配置されている。すなわち、内部電極13aと内部電極13bとは、内部電極12a,12bに対して平行であり、高さ方向D3において互いに対向している。内部電極13a,13bは、素体2の高さ方向D3において異なる位置(層)に配置されている。具体的には、内部電極13aと内部電極13bとは、素体3の内部において、高さ方向D3に間隔を有し、当該間隔に位置する素体3の誘電体層を介して対向するように交互に配置されている。
内部電極12a,12b,13a,13bの各々は、長手方向D1が長辺方向であると共に幅方向D2が短辺方向である矩形形状を呈している。素体2に配置されている内部電極12aは、端面21aから露出し、端面21b、一対の主面22a,22b、及び、一対の側面23a,23bからは露出していない。内部電極12aは、端面21aにおいて、外部電極6の電極層46に接続されている。素体2に配置されている内部電極12bは、端面21bから露出し、端面21a、一対の主面22a,22b、及び、一対の側面23a,23bからは露出していない。内部電極12bは、端面21bにおいて、外部電極5の電極層45に接続されている。
素体3に配置されている内部電極13aは、端面31aから露出し、端面31b、一対の主面32a,32b、及び、一対の側面33a,33bからは露出していない。内部電極13aは、端面31aにおいて、外部電極5の電極層45に接続されている。素体3に配置されている内部電極13bは、端面31bから露出し、端面31a、一対の主面32a,32b、及び、一対の側面33a,33bからは露出していない。内部電極13bは、端面31bにおいて、外部電極7の電極層47に接続されている。
内部電極12a,12b,13a,13bは、積層型の電気素子の内部電極として通常用いられる導電性材料(たとえば、Ni又はCuなど)を含む導電性ペーストの焼結体として構成されている。
以上説明したように、コンデンサ部品1では、焼結金属からなる電極層45が端面21b及び端面31aと接している。このため、導電性樹脂等を用いずに、素体2と素体3とが連結されている。したがって、電気的な接続状態が不安定となり難く、電子部品の電気的特性の劣化が抑制されている。
平面Aに直交する高さ方向D3において、平面Aからの外部電極5の電極部5aの厚みが、平面Aからの外部電極6,7の電極部6a,7aの厚みよりも小さい。このため、たとえば、コンデンサ部品1が外部電極6,7の電極部6a,7aで電子機器20にはんだ実装された場合に、外部電極5と電子機器20の実装面との接触が防止されている。したがって、外部電極5と電子機器20の実装面との接触に起因する音鳴きが抑制されている。
素体2と素体3との形状は、合同である。このため、電子機器20の実装面に撓み等が生じたとしても、素体2又は素体3の一方に応力が集中せず、応力は均一に素体2及び素体3に加わる。したがって、素体2,3におけるクラックの発生が抑制されている。
端面21aと直交する長手方向D1において、端面21bと端面31aとの最短距離T3は、電極部6b及び電極部7bの厚みT4よりも小さい。コンデンサ部品1では、第二端面と第三端面との最短距離が第一及び第四端面上に位置する電極部の厚みよりも大きいコンデンサ部品に比して、端面21bと端面31aとの間の最短距離が小さいので、素体2内の内部電極12a,12bと素体3内の内部電極13a,13bとの間の電流経路長さも小さい。このため、コンデンサ部品1では、ESR及びESLが低減されている。
素体2,3内の内部電極が、電子機器20の実装面に対して平行とならなければ、電子機器20の実装面の撓み等によって素体にクラックが生じた場合に、内部電極の分断が比較的生じ難い。このため、内部電極12a,12b,13a,13bが電子機器20の実装面に対して垂直となるように、側面23a,23bのいずれかをコンデンサ部品1の実装面とすることで、各内部電極12a,12b,13a,13bの分断が抑制される。内部電極の分断が抑制されれば、静電容量が低下するおそれが低減される。図3では、側面23aをコンデンサ部品1の実装面として、内部電極12a,12b,13a,13bが電子機器20の実装面に対して垂直となるように、コンデンサ部品1が電子機器20に実装されている。
次に、図4及び図5を参照して、本実施形態の変形例に係るコンデンサ部品の構成を説明する。図4及び図5は、本実施形態の変形例に係るコンデンサ部品が電子機器20に実装された状態で、幅方向D2において互いに異なる位置で切断されたコンデンサ部品の断面を示している。
図4及び図5に示されているコンデンサ部品1は、素体2及び素体3と、素体2内に配置されている内部電極12a,12bと、素体3内に配置されている内部電極113a,113bと、素体2,3の外表面に配置された外部電極5,6,7とを備えている。
図4及び図5に示しているように、内部電極113a,113bは、主面32a,32bに対して垂直に配置されている。すなわち、内部電極113a,113bは、内部電極12a,12bに対して垂直に配置されている。内部電極113aと内部電極113bとは、幅方向D2において互いに対向している。
内部電極113a,113bは、素体2の幅方向D2において異なる位置(層)に配置されている。具体的には、内部電極113aと内部電極113bとは、素体3の内部において、幅方向D2に間隔を有し、当該間隔に位置する素体3の誘電体層を介して対向するように交互に配置されている。
内部電極113a,113bの各々は、長手方向D1が長辺方向であると共に幅方向D2が短辺方向である矩形形状を呈している。図4に示しているように、素体3に配置されている内部電極113aは、端面31aから露出し、端面31b、一対の主面32a,32b、及び、一対の側面33a,33bからは露出していない。内部電極113aは、端面31aにおいて、外部電極5の電極層45に接続されている。図5に示しているように、素体3に配置されている内部電極113bは、端面31bから露出し、端面31a、一対の主面32a,32b、及び、一対の側面33a,33bからは露出していない。内部電極113bは、端面31bにおいて、外部電極7の電極層47に接続されている。
内部電極113a,113bは、積層型の電気素子の内部電極として通常用いられる導電性材料(たとえば、Ni又はCuなど)を含む導電性ペーストの焼結体として構成されている。
上述したように、素体2,3内の内部電極が、電子機器20の実装面に対して平行とならなければ、電子機器20の実装面の撓み等によって素体にクラックが生じた場合に、内部電極の分断が比較的生じ難い。図4及び図5に示されているコンデンサ部品1では、内部電極113a,113bが、内部電極12a,12bに対して垂直に配置されている。このため、主面22a,22b及び側面23a,23bのいずれを実装面としても、全ての内部電極が電子機器の実装面に対して平行となる状況は生じ得ない。したがって、電子機器20の実装面の撓み等によって素体2,3にクラックが生じたとしても、内部電極12a,12b,13a,13bが分断され難い。このため、静電容量が低下し難い。
図4及び図5では、コンデンサ部品1は、内部電極113a,113bが電子機器20の実装面に対して垂直となるように実装されている。コンデンサ部品1は、内部電極12a,12bが電子機器20の実装面に対して垂直となるように実装されてもよい。
次に、図6を参照して、本実施形態の変形例に係るコンデンサ部品の構成を説明する。図6は、コンデンサ部品1が電子機器20に実装された状態における、コンデンサ部品1の断面を示している。
図6に示されているコンデンサ部品1では、外部電極5は、電極層145aと、電極層145bと、電極層160と、電極層145a,145b,160を含む構造体の表面を覆うめっき層155と、を含んでいる。したがって、電極層145a,145b,160は、外部電極5から露出していない。電極層145aは、素体2の端面21bに接している。電極層145bは、素体3の端面31aに接している。電極層160は、電極層145a及び電極層145bに接しており、電極層145aと電極層145bとを連結している。
連結面25及び連結面35を含む平面から突出している電極部5aは、電極層145a,145b,160、及びめっき層155により構成されている。端面21bと端面31aとの間に位置する電極部5bは、電極層145a,145b,160により構成されている。
電極層145a,145bは、導電性ペーストを素体2又は素体3の表面に付与した後に焼き付けることにより形成される。すなわち、電極層145a,145bは、導電性ペーストに含まれる金属成分(金属粉末)が焼結して形成された焼結体(焼結金属)である。本実施形態では、電極層145a,145bは、主成分としてCuを含有する焼結金属である。電極層145a,145bは、主成分としてNiを含有する焼結金属であってもよい。導電性ペーストには、Cu又はNiからなる粉末に、ガラス成分、有機バインダ、及び有機溶剤を混合したものが用いられている。
電極層160は、導電性樹脂からなる。電極層160は、金属粉末と熱硬化樹脂とを含む樹脂ペーストを電極層145a,145bに付与して加熱することにより形成される。
本実施形態では、上述した金属粉末の材料として、Agが用いられている。熱硬化樹脂は、特に制限されず、たとえば、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、又はポリイミド樹脂等が用いられる。
本実施形態では、上述した金属粉末の材料として、Agが用いられている。熱硬化樹脂は、特に制限されず、たとえば、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、又はポリイミド樹脂等が用いられる。
めっき層55,56,57は、たとえば、電気めっき処理などにより、電極層45,46,47上に形成される。めっき層55,56,57の各々は、2層構造を有している。本実施形態では、電極層145a,145b及び電極層160を含む構造体上にNiめっき層が形成され、更にその上に、Snめっき層が形成されている。
図6に示されているコンデンサ部品1では、電極層145aと電極層145bと電極層160とを含む構造体の表面が、めっき層155によって覆われている。このため、導電性樹脂からなる電極層160に外部から水分が浸入することが防止されている。したがって、導電性樹脂の接着力の低下が抑制されているため、コンデンサ部品1の電気的特性の劣化が抑制されている。
一般に、外部電極の最外層はSnめっき層で構成され、導電性樹脂には導電性フィラーとしてAgが用いられる。仮に、Snめっき層上にAgを含有する電極層160を設けることで素体2と素体3とを連結する場合、Snめっき層とAgを含有する電極層160との間に局部電池腐食と呼ばれる現象が生じるおそれがある。この場合、接合強度が劣化し、更には接触抵抗値が上がるおそれがある。仮に、電極層145aと電極層145bとの間にSnめっき層が介在していると、リフローはんだ付けをする場合にSnめっき層が融解することで、電気的な接続状態が不安定となるおそれもある。
コンデンサ部品1では、焼結金属からなる電極層145a,145bに導電性樹脂からなる電極層160が接しているため、焼結金属と導電性樹脂との間にめっき層が存在し得ない。したがって、これらの諸問題が起こり得ず、電子部品の電気的特性の劣化が抑制されている。
電極層145a,145bは、主成分としてCuを含有する焼結金属である。この場合、各電極層145a,145bの表面が粗く構成されやすい。このため、電極層145a,145bと導電性樹脂からなる電極層160とが接することで、電極層145aと電極層145bとの電気的な接続状態が安定する。
以上、本発明の第1及び第2実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
たとえば、外部電極6及び外部電極7の少なくとも一方が、電極層160と同様の導電性樹脂からなる電極層を含んでもよい。この場合、導電性樹脂からなる電極層は、外部電極6の電極層46又は外部電極7の電極層47の上に形成され、更にその上に、めっき層56又はめっき層57が形成される。この形態によれば、たとえば、コンデンサ部品1が電子機器20にはんだ実装されている状態で電子機器20の実装面に撓みが生じたとしても、外部電極6,7に含まれている導電性樹脂によって、素体2,3に加わる応力が緩和される。したがって、素体2,3におけるクラックの発生が抑制され得る。
本実施形態では、素体2,3は、それぞれ互いに対向する端面21a,21b,31a,31bを有していれば、直方体形状以外の形状であってもよい。たとえば、素体2,3は、円柱形状であってもよい。
電極部5a,6a,7aは、連結面25,35のうち実装面となる部分のみにおいて、平面Aからの外部電極5の電極部5aの厚みT1が平面Aからの外部電極6,7の電極部6a,7aの厚みT2よりも薄い構成であってもよい。
本実施形態に係るコンデンサ部品1は、2つの素体2,3から構成されているが、3つ以上の素体から構成されてもよい。
本実施形態では、電子部品としてコンデンサ部品を例に説明したが、本発明はこれに限られることなく、インダクタ部品、バリスタ部品、圧電アクチュエータ部品、サーミスタ部品、もしくは複合部品などの電子部品にも適用できる。
1…コンデンサ部品、2,3…素体、5,6,7…外部電極、5a,6a,7a,5b,6b,7b…電極部、20…電子機器、21a,21b,31a,31b…端面、25,35…連結面、45,145a,145b,160…電極層、155…めっき層、12a,12b,13a,13b,113a,113b…内部電極。
Claims (10)
- 互いに対向する第一及び第二端面を有している第一素体と、
前記第二端面に対向する第三端面及び前記第三端面に対向する第四端面を有している第二素体と、
前記第二及び第三端面の間に位置すると共に、前記第一素体と前記第二素体とを連結する第一外部電極と、
前記第一端面に位置する第二外部電極と、
前記第四端面に位置する第三外部電極と、を備え、
前記第一外部電極は、前記第二及び第三端面と接している、焼結金属からなる電極層を含む、電子部品。 - 互いに対向する第一及び第二端面を有している第一素体と、
前記第二端面に対向する第三端面及び前記第三端面に対向する第四端面を有している第二素体と、
前記第二及び第三端面の間に位置すると共に、前記第一素体と前記第二素体とを連結する第一外部電極と、
前記第一端面に位置する第二外部電極と、
前記第四端面に位置する第三外部電極と、を備え、
前記第一外部電極は、
前記第二端面と接しており、焼結金属からなる第一電極層と、
前記第三端面と接しており、焼結金属からなる第二電極層と、
前記第一電極層と前記第二電極層とを連結し、導電性樹脂からなる第三電極層と、
前記第一電極層と前記第二電極層と前記第三電極層とを含む構造体の表面を覆うめっき層と、を含む、電子部品。 - 前記第三電極層は、前記第一及び前記第二電極層に接している、請求項2に記載の電子部品。
- 前記第一及び第二電極層は、Cuを含有している、請求項3に記載の電子部品。
- 前記第二及び第三外部電極の少なくとも一方は、導電性樹脂からなる電極層を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子部品。
- 前記第一素体は、前記第一端面と前記第二端面とを連結する第一連結面を有し、
前記第二素体は、前記第三端面と前記第四端面とを連結する第二連結面を有し、
前記第一、第二、及び第三外部電極の各々は、前記第一及び第二連結面を含む平面から突出している電極部を含み、
前記平面に直交する方向において、前記第一外部電極の前記電極部の厚みは、前記第二及び第三外部電極の前記電極部の厚みよりも小さい、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子部品。 - 前記第一素体と前記第二素体との形状は、合同である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子部品。
- 前記第一素体内に配置されており、前記第一外部電極に接続されている第一内部電極と、
前記第一素体内に配置されており、前記第二外部電極に接続されていると共に前記第一内部電極と対向している第二内部電極と、
前記第二素体内に配置されており、前記第一外部電極に接続されている第三内部電極と、
前記第二素体内に配置されており、前記第三外部電極に接続されていると共に前記第三内部電極と対向している第四内部電極と、を更に備え、
前記第二外部電極は、前記第一端面上に位置する電極部を含み、
前記第三外部電極は、前記第四端面上に位置する電極部を含み、
前記第一端面と直交する方向において、前記第二端面と前記第三端面との最短距離は、前記第一及び第四端面上に位置する前記電極部の厚みよりも小さい、請求項1〜7のいずれか一項に記載の電子部品。 - 前記第一素体内に配置されており、前記第一外部電極に接続されている第一内部電極と、
前記第一素体内に配置されており、前記第二外部電極に接続されていると共に前記第一内部電極と対向している第二内部電極と、
前記第二素体内に配置されており、前記第一外部電極に接続されていると共に前記第一及び第二内部電極に対して垂直に配置されている第三内部電極と、
前記第二素体内に配置されており、前記第三外部電極に接続されていると共に前記第三内部電極と対向している第四内部電極と、を更に備えている、請求項1〜7いずれか一項に記載の電子部品。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載の電子部品と、
前記電子部品が実装されている実装面を含む基板と、を備え、
前記電子部品は、
前記第一素体内に配置されており、前記第一外部電極に接続されている第一内部電極と、
前記第一素体内に配置されており、前記第二外部電極に接続されていると共に前記第一内部電極と対向している第二内部電極と、
前記第二素体内に配置されており、前記第一外部電極に接続されていると共に前記第一及び第二内部電極に対して平行に配置されている第三内部電極と、
前記第二素体内に配置されており、前記第三外部電極に接続されていると共に前記第三内部電極と対向している第四内部電極と、を更に有し、
前記第一、第二、第三、及び第四内部電極は、前記実装面に対して垂直である、電子部品装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017022544A JP2018129445A (ja) | 2017-02-09 | 2017-02-09 | 電子部品 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11569038B2 (en) | 2019-10-25 | 2023-01-31 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Multilayer ceramic electronic component |
-
2017
- 2017-02-09 JP JP2017022544A patent/JP2018129445A/ja active Pending
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