JP2018128946A - 画像処理装置、画像処理システム及びプログラム - Google Patents
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請求項2に記載の発明は、前記明領域が明るいほど又は前記暗領域が暗いほど、合成前の画素情報が保存されるように前記反映度合が設定されることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記明領域が明るいほど又は前記暗領域が暗いほど、前記補正量がより小さい値に調整されることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記第1の画像と前記第2の画像の間で、より明るい方又はより暗い方の画素情報に応じて前記反映度合が設定されることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記反映度合はユーザの操作入力を通じて調整されることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記補正量は、補正後の前記第2の画像が前記第1の画像と滑らかに接続されるように計算されることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記補正量は、前記第1の画像との合成境界から前記第2の画像を構成する各画素までの距離と、前記第1の画像と前記第2の画像との合成境界における差分値とに応じて計算されることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置である。
請求項8に記載の発明は、第1の画像に貼り付けられる第2の画像と、当該第2の画像が貼り付けられる領域部分との両方又は一方に含まれる明領域又は暗領域の合成結果への反映度合を設定する設定部と、設定された前記反映度合に応じて画素情報の補正量が調整された前記第2の画像を前記第1の画像に貼り付ける貼付部とを有する画像処理装置と、前記第1の画像と前記第2の画像との合成作業に用いる作業画面を表示する表示装置とを有する画像処理システムである。
請求項9に記載の発明は、コンピュータに、第1の画像に貼り付けられる第2の画像と、当該第2の画像が貼り付けられる領域部分との両方又は一方に含まれる明領域又は暗領域の合成結果への反映度合を設定する機能と、設定された前記反映度合に応じて画素情報の補正量が調整された前記第2の画像を前記第1の画像に貼り付ける機能とを実行させるプログラムである。
請求項2記載の発明によれば、オリジナル画像内の明るい領域ほど又は暗い領域ほどオリジナル画像での陰影やテクスチャ感を残すことができる。
請求項3記載の発明によれば、オリジナル画像内の明るい領域ほど又は暗い領域ほどオリジナル画像での陰影やテクスチャ感を残すことができる。
請求項4記載の発明によれば、第1の画像と第2の画像のうちより明るい方又はより暗い方の陰影やテクスチャ感を残すことができる。
請求項5記載の発明によれば、オリジナル画像が有する陰影やテクスチャ感の残し具合をユーザが調整できる。
請求項6記載の発明によれば、オリジナルの画像が有する陰影やテクスチャの残し具合を調整しながら、境界部分で第1の画像と第2の画像を滑らかに接続できる。
請求項7記載の発明によれば、オリジナルの画像が有する陰影やテクスチャの残し具合を調整しながら、境界部分で第1の画像と第2の画像を滑らかに接続できる。
請求項8記載の発明によれば、境界上の画素値を基準に合成領域内の画素値を一律に補正する場合とは異なり、オリジナルの画像が有する陰影やテクスチャの残し具合を調整できる。
請求項9記載の発明によれば、境界上の画素値を基準に合成領域内の画素値を一律に補正する場合とは異なり、オリジナルの画像が有する陰影やテクスチャの残し具合を調整できる。
図1は、実施の形態に係る画像処理装置1のハードウェア構成例を示すブロック図である。
本実施の形態に係る画像処理装置1は、画像処理演算を実行すると共に装置を構成する各部の動作を制御する制御部100と、画像データ等を記憶する記憶部200と、処理対象とする画像や処理結果を表示する表示部300と、装置に対するユーザの指示の受け付けに使用される操作部400と、処理対象とする画像データの取得に用いられる画像取得部500と、各部を接続するバス600とを有している。
画像処理装置1は、特許請求の範囲における「画像処理システム」の一例である。また、表示部300は、特許請求の範囲における「表示装置」の一例である。
ROMは、CPUにより実行される制御プログラムを記憶している。CPUは、ROMに記憶されているプログラムを読み出し、RAMを作業エリアに使用してプログラムを実行する。
表示部300は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(organic electroluminescence)ディスプレイ等により構成され、制御部100による制御の下、貼り付け合成で扱うソース画像Sやターゲット画像Tを表示する。
これらの画像は、「操作画面」の一例としてのユーザインターフェース画面に表示される。ユーザが、ユーザインターフェース画面を通じてソース画像Sをターゲット画像Tに貼り付け合成する作業が「合成作業」の一例である。
画像取得部500は、処理対象とする画像データの取得に用いられる装置であり、例えば外部機器との接続インターフェースにより構成される。画像取得部500により取得された画像データは、記憶部200に記憶される。
図2は、貼り付け対象としてのソース画像Sと貼り付け先としてのターゲット画像Tとの関係を説明する図である。
図2の場合、ソース画像Sは、x軸方向及びy軸方向のいずれに対しても、ターゲット画像Tより短く、ソース画像Sの全体がターゲット画像Tに含まれる。ここでのソース画像Sは、特許請求の範囲における「第2の画像」の一例であり、ターゲット画像Tは「第1の画像」の一例である。
なお、本実施の形態における制御部100は、ソース画像Sをターゲット画像Tに貼り付け合成した際に、2つの画像の重複部分(合成領域CR)にオリジナル画像の陰影やテクスチャ感を残し、かつ、ソース画像Sとターゲット画像Tのつなぎ目が目立たないように合成処理できればよいので、ソース画像Sがターゲット画像Tより常に小さい必要はない。
貼り付け合成によって生成される合成画像において、ソース画像側境界BS上の画素とターゲット画像側境界BTの画素は同じ画素となる。
合成領域CRは、ソース画像Sの貼り付け作業中又は貼り付け作業の完了時点で、ソース画像Sと重なっているターゲット画像T側の部分領域をいう。
以下では、制御部100によるプログラムの実行を通じて実現される機能構成について説明する。
プログラムの実行を通じて実現される機能構成は様々であるが、以下では、便宜的に機能構成1、機能構成2、機能構成3と呼ぶ。これらの機能構成では、画像内の暗い領域(以下「暗領域」という。)における陰影やテクスチャの保存を目的とする。
図3は、本機能構成に係る制御部100の機能構成1を示すブロック図である。
本機能構成に係る制御部100は、ソース画像Sとターゲット画像Tの合成境界上の画素情報の境界差分dPを計算する合成境界上の差分計算部110と、合成境界からの距離に応じた重みλiを与える距離重み計算部111と、ソース画像Sの暗い領域ほどオリジナル画像の画素情報を残すように暗部重みD(i、j)を与える暗部重み計算部112と、合成領域CR内の各画素(ソース画像Sの各画素)に付与する差分値ΔI(i、j)を計算する合成領域内の差分計算部113と、算出された差分値ΔI(i、j)に基づいてターゲット画像Tとのつなぎ目が目立たないようにソース画像Sを補正してターゲット画像Tに合成する合成部114として機能する。合成部114は、合成結果画像I’(i,j)を出力する。
ここでの暗部重み計算部112は、特許請求の範囲における「設定部」の一例であり、合成境界上の差分計算部110、合成境界内の差分計算部113と、距離重み計算部111と、合成部114は、特許請求の範囲における「貼付部」の一例である。
まず、合成境界上の差分計算部110が実行する処理動作の内容を説明する。
合成境界上の差分計算部110は、ソース画像側境界BS(図2参照)上の画素値とターゲット画像側境界BT(図2参照)上の画素値との境界差分dPを計算する機能部分である。
以下では、画素値がRGB色空間で表現されるものとする。ここで、ターゲット画像側境界BT上に位置する各画素の画素値をRT、GT、BTとし、ソース画像側境界BS上に位置する各画素の画素値をRS、GS、BSとすると、合成境界上で対応する画素位置における画素値の差分(以下、「境界差分」という。)dPの色成分dRi、dGi、dBiは、式1〜式3により求められる。
dRi=RT−RS …式1
dGi=GT−GS …式2
dBi=BT−BS …式3
αiは、インデックスiに対応する位置Piから位置xへのベクトルと、インデックスi+1に対応する位置Pi+1から位置xへのベクトルとがなす角度である。
なお、計算過程で、インデックスiがnbとなる場合には、インデックス0に置き換えて扱う。
従って、式4における位置xに対するソース画像側境界BS上のi番目の画素からの距離重みλiは、ソース画像側境界BS上における全ての画素(インデックス0〜nb−1)について計算されたwjの合計値に対するi番目の画素について計算されたwiの比率として与えられる。
本実施の形態における暗部重み計算部112は、貼り付けられるソース画像Sに含まれる暗領域の情報が保存されやすくなるように暗部重みD(i,j)を計算する機能部分である。本実施の形態の場合、暗部重み計算部112は、暗部重みD(i,j)を式6により求める。
D(i,j)={V(i,j)}γ …式6
ここでの暗部重みD(i,j)が、特許請求の範囲における「反映度合」に相当する。
詳細については後述するが、本実施の形態の場合、ソース画像Sを構成する各画素に対する補正量は、合成境界上の各画素における境界差分dPを基準に計算されるため、暗領域の情報を保存するためには、暗い領域ほど補正量が小さくなる必要がある。
そこで、暗部重み計算部112は、暗いほど暗部重みD(i,j)が小さくなるように固定パラメータγの値を定める。なお、暗領域以外の画素について用いられる暗部重みD(i,j)は、境界差分dPと距離重みλiとで定まる補正量と同じか近い値になるものとする。
また、本実施の形態では、HSV色空間における明度成分を利用する例を示しているが、CIEL*a*b*におけるL*など、画素の明暗を示す値であれば他の値を用いても良い。
また、ユーザインターフェース画面200Aには、陰影またはテクスチャを残す度合いを増やすためのプラスボタン203と反対に減らすためのマイナスボタン204が配置されている。前述した暗部重み計算部112は、プラスボタン203又はマイナスボタン204に対する操作入力に応じて固定パラメータγの値を調整する。
差分計算部113は、前述した各部によって計算された境界差分dP、距離重みλi、暗部重みD(i,j)に基づいて、ソース画像S内の各画素についての合成領域差分ΔI(i,j)を計算する機能部分である。ここでの合成領域差分ΔI(i,j)が、特許請求の範囲における「画素情報の補正量」に相当する。
暗部重みD(i,j)は、暗い領域ほど小さい値になるので、ソース画像Sのうち暗領域の画素の合成領域差分ΔIは小さい値になる。このことは、ソース画像Sの画素情報が保存され易くなることを意味する。
合成部114は、合成領域差分ΔI(i,j)を用いて画素値を補正したソース画像Sをターゲット画像Tの合成領域CR上に貼り付ける合成処理を実行する機能部分である。
ここで、合成領域CR内の各画素(補正後のソース画像Sの各画素)に対応する色成分R、G、Bは、式10〜式12によって計算される。なお、RS、GS、BSは、オリジナルのソース画像Sの画素値である。
R=RS+ΔR …式10
G=GS+ΔG …式11
B=BS+ΔB …式12
本実施の形態では、各画素値がRGB色空間上の値として表現される場合について説明したが、他の色空間を利用しても良い。例えばHSV色空間におけるV値で与えられる明度値あるいは輝度値を利用しても良い。
また、合成領域CR内の他の画素における画素値は、境界差分dPと距離重みλiによって計算される合成領域差分ΔI(i,j)が適用されるため、合成境界の付近におけるソース画像Sとターゲット画像Tの画素値の変化が滑らかになる。結果的に合成境界がユーザによって視認され難い、自然な合成画像が生成される。
この場合には、暗部重み計算部112に代えて明部重み計算部を使用する。明部重みB(i,j)の計算には、式6における固定パラメータγとして、明るい領域ほど補正量が小さくなるパラメータを用いればよい。
図9は、ソース画像Sの合成領域CR内における画素値の分布と、ターゲット画像Tにおける画面全体の画素値の分布を説明する図である。図9に示すソース画像Sの場合、白レベルに近い画素値を有する領域(明領域)が含まれている。また、合成境界におけるターゲット画像Tの画素値は、ソース画像Sの画素値よりも低くなっている。この画素値の差分が境界差分dPである。
図12は、本機能構成に係る制御部100の機能構成2を示すブロック図である。図12には、図3との対応部分に同一の符号を付して表している。
本機能構成に係る制御部100は、機能構成1とは異なり、ターゲット画像Tの暗領域の情報を貼り付け合成されるソース画像Sに保存する点で異なっている。
この機能の実現のため、図12に示す制御部100の機能構成では、ターゲット画像Tが合成境界上の差分計算部110と暗部重み計算部112Aに入力され、ソース画像Sは合成境界上の差分計算部110と合成領域内の差分計算部113に入力されている。
ここで、暗部重み計算部112Aは、ターゲット画像Tの暗い領域ほどオリジナルの画素情報を残すように暗部重みD(i,j)を与える機能である点で図3における暗部重み計算部112と異なる。
図13に示すターゲット画像Tの場合、合成領域CRを挟んで両側に黒レベルに近い画素値を有する領域(暗領域)が筋状に現れている。なお、合成境界におけるターゲット画像Tの画素値は、ソース画像Sの画素値よりも高くなっている。この画素値の差分が境界差分dPである。
また、合成領域CR内の他の画素の値は、境界差分dPと距離重みλiによって計算される合成領域差分ΔI(i,j)が適用されるため、合成境界の付近におけるソース画像Sとターゲット画像Tの画素値の変化が滑らかになる。結果的に合成境界がユーザによって視認され難い、自然な合成画像が生成される。
図16は、ソース画像Sの合成領域CR内における画素値の分布と、ターゲット画像Tにおける画面全体の画素値の分布を説明する図である。図16に示すターゲット画像Tの場合、合成領域CR内に白レベルに近い画素値を有する領域(明領域)が含まれている。また、合成境界におけるターゲット画像Tの画素値は、ソース画像Sの画素値よりも低くなっている。この画素値の差分が境界差分dPである。
すなわち、光が反射したような明るい領域の画素値がオリジナルのソース画像Sの画素値又は近い値で表現され、結果的に、ターゲット画像Tが有していた陰影やテクスチャの情報が保存される。
図19は、本機能構成に係る制御部100の機能構成3を示すブロック図である。図19には、図3との対応部分に同一の符号を付して表している。
本機能構成に係る制御部100は、機能構成1や機能構成2とは異なり、ソース画像Sの暗領域の情報とターゲット画像Tの暗領域の情報のうちより暗い領域の情報が、貼り付け合成されるソース画像Sに保存される点で異なっている。
このため、図19に示す制御部100では、暗部重み計算部112Bに対してターゲット画像Tとソース画像Sの両方が入力され、ターゲット画像Tとソース画像Sのうち暗い領域ほど画素情報が残るように暗部重みD(i,j)が与えられる。
勿論、色空間はHSV色空間に限らず、CIEL*a*b*におけるL*など、画素の明暗を示す値であれば他の値を用いても良い。
例えばターゲット画像Tとソース画像Sについて暗部重みD(i,j)を、式6を用いて個別に計算し、2つの暗部重みD(i,j)のうち小さい方の値を採用してもよい。
勿論、この機能構成3の技術は、明領域の情報の保存にも使用できる。
前述の機能構成1〜3においては、暗領域又は明領域においてオリジナルのソース画像の画素値を用いているが、暗領域又は明領域においては保存したい画素情報を与える画像側の画素値を用いてもよい。
この場合、暗部重みD(i,j)として、例えば被乗数である画素値を数分の一の値に変換するパラメータを用いれば、対応する画素値を黒レベルに近づけることができる。なお、明領域の情報を保存する場合には、被乗数である画素値を数倍に変換するパラメータを用いればよい。
Claims (9)
- 第1の画像に貼り付けられる第2の画像と、当該第2の画像が貼り付けられる領域部分との両方又は一方に含まれる明領域又は暗領域の合成結果への反映度合を設定する設定部と、
設定された前記反映度合に応じて画素情報の補正量が調整された前記第2の画像を前記第1の画像に貼り付ける貼付部と
を有する画像処理装置。 - 前記明領域が明るいほど又は前記暗領域が暗いほど、合成前の画素情報が保存されるように前記反映度合が設定されること
を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記明領域が明るいほど又は前記暗領域が暗いほど、前記補正量がより小さい値に調整されること
を特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記第1の画像と前記第2の画像の間で、より明るい方又はより暗い方の画素情報に応じて前記反映度合が設定されること
を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記反映度合はユーザの操作入力を通じて調整されること
を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記補正量は、補正後の前記第2の画像が前記第1の画像と滑らかに接続されるように計算されること
を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記補正量は、前記第1の画像との合成境界から前記第2の画像を構成する各画素までの距離と、前記第1の画像と前記第2の画像との合成境界における差分値とに応じて計算されること
を特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。 - 第1の画像に貼り付けられる第2の画像と、当該第2の画像が貼り付けられる領域部分との両方又は一方に含まれる明領域又は暗領域の合成結果への反映度合を設定する設定部と、設定された前記反映度合に応じて画素情報の補正量が調整された前記第2の画像を前記第1の画像に貼り付ける貼付部とを有する画像処理装置と、
前記第1の画像と前記第2の画像との合成作業に用いる作業画面を表示する表示装置と
を有する画像処理システム。 - コンピュータに、
第1の画像に貼り付けられる第2の画像と、当該第2の画像が貼り付けられる領域部分との両方又は一方に含まれる明領域又は暗領域の合成結果への反映度合を設定する機能と、
設定された前記反映度合に応じて画素情報の補正量が調整された前記第2の画像を前記第1の画像に貼り付ける機能と
を実行させるプログラム。
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