JP2018126961A - 積層膜付き透明基板およびガラス積層体 - Google Patents

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尚洋 眞下
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和久 吉岡
富田 倫央
Michihisa Tomita
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Abstract

【課題】熱線反射層と誘電体層が積層された積層膜を有する積層膜付き透明基板において、熱線反射層の機能を保持しながら、耐湿性、耐熱性に優れる積層膜付き透明基板の提供。
【解決手段】透明基板と透明基板上に設けられた積層膜とを備え、積層膜は、透明基板上に設けられた第1の誘電体層と、第1の誘電体層上に設けられた金属層と、金属層上に設けられた第2の誘電体層とを有し、第1の誘電体層および第2の誘電体層は、それぞれ独立に、Si層(ただし、MはAlまたはZrを示し、0.13≦y/(x+y)≦0.5、0.1≦z/(x+y)≦3.5、0≦w≦zである。)からなる積層膜付き透明基板。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層膜付き透明基板およびガラス積層体に関し、特には熱線遮蔽層としての金属層を有する積層膜付き透明基板およびガラス積層体に関する。
従来から、Low−Eガラスと呼ばれる低放射率積層膜付き板ガラスが、熱線の放射を抑制して、例えば、冷暖房の負荷を軽減するために、建築物の複層窓ガラスに広く利用されている。また、従来から、熱線反射フィルムと呼ばれる、樹脂フィルム基材上に熱線反射層(金属層)を有する積層膜が配設された熱線反射積層膜付き樹脂フィルムが、窓ガラスに貼付されて、主に外部からの熱線が室内に流入するのを防ぐ目的で広く使用されている。
これらの省エネ窓に用いる積層膜には、可視域で透明な熱線反射層として銀を主体とする金属の層が用いられ、積層膜は一般に該金属層と誘電体層とが積層されて構成される。金属層を含む積層膜は、機械的な耐久性と化学的な耐久性が十分でないことから、Low−Eガラスにおいては、通常、複層ガラスのガラス板に挟まれた位置に配置される。また、熱線反射フィルムは、樹脂フィルム基材と窓ガラスの間に挟まれる位置に金属層を含む積層膜が配置されるように窓ガラスに貼付され、機械的、化学的に熱線反射層としての金属層が保護されていることが多い。
しかし近年、単板ガラスにも主に夏の冷房負荷の低減する遮熱機能だけでなく、冬の暖房負荷を減らすことのできる低放射率の機能を付与したガラス窓が求められてきており、実際に商品化され始めている。このような単板ガラスに低放射率の機能を付与した場合、透明な金属層を含む積層膜を室内側にむき出しにする必要がある。積層膜において誘電体層は、金属層を保護する機能を有するが、積層膜が大気に曝された状態で使用される場合には、これまで以上に高いレベルで熱線反射層を保護して、積層膜の機械的、化学的な耐久性を維持することが求められている。
ここで、窒化ケイ素膜は、優れた機械的強度を有する点、酸化亜鉛等の酸化膜に比べ、アルカリバリア性が高く、熱線反射層の化学的な変質を抑止する能力が高いなどの点から誘電体層として広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、窒化ケイ素膜は、耐高温高湿の点で十分な性能を有するとは言えなかった。
米国特許第7597965号公報
本発明は、上記観点からなされたものであり、熱線遮蔽層としての金属層と誘電体層が積層された積層膜を有する積層膜付き透明基板において、熱線遮蔽層の機能を十分に保持しながら、機械的強度、耐薬品性、耐湿性、耐熱性等の耐久性に優れる積層膜付き透明基板、およびそれを用いたガラス積層体を提供することを目的とする。
本発明の積層膜付き透明基板は、透明基板と前記透明基板上に設けられた積層膜とを備え、前記積層膜は、前記透明基板上に設けられた第1の誘電体層と、前記第1の誘電体層上に設けられた金属層と、前記金属層上に設けられた第2の誘電体層とを有し、前記第1の誘電体層および前記第2の誘電体層は、それぞれ独立に、Si層(ただし、MはAlまたはZrを示し、0.13≦y/(x+y)≦0.5、0.1≦z/(x+y)≦3.5、0≦w≦zである。)からなる。
本発明は、ガラス基板と前記ガラス基板の一方の主面上に、上記本発明の積層膜付き透明基板とを備えるガラス積層体であって、前記積層膜付き透明基板は前記透明基板側が前記ガラス基板の主面に貼付されてなるガラス積層体を提供する。
本発明によれば、熱線遮蔽層としての金属層と誘電体層が積層された積層膜を有する積層膜付き透明基板において、熱線遮蔽の機能、特には放射率を低下する機能を十分に保持しながら、機械的強度、耐薬品性、耐湿性、耐熱性等の耐久性に優れる積層膜付き透明基板が提供できる。本発明の積層膜付き透明基板においては、積層膜に用いる誘電体層が、熱線遮蔽層を保護するための機械的強度と、酸素バリア性、水バリア性等のバリア性を有することで、積層膜付き透明基板は上記特徴を有する。
本発明のガラス積層体は、上記積層膜付き透明基板を有することで、遮熱性および断熱性に優れるとともに、機械的強度、耐薬品性、耐湿性、耐熱性等の耐久性に優れるガラス積層体である。
積層膜付き透明基板の実施形態の一例を示す概略断面図である。 積層膜付き透明基板の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 積層膜付き透明基板の実施形態の別の一例を示す拡大断面図である。 ガラス積層体の実施形態の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、下記説明に限定して解釈されるものではない。
[積層膜付き透明基板]
図1は本発明の実施形態の積層膜付き透明基板の一例を概略的に示す断面図であり、図2は、図1に示す積層膜付き透明基板の拡大断面図である。図1に示す積層膜付き透明基板10Aは、透明基板1と、透明基板1の一方の主面上に積層された積層膜2Aとを有する。
積層膜2Aは、透明基板1上に設けられた第1の誘電体層21、第1の誘電体層21上に設けられた金属層22、および金属層22上に設けられた第2の誘電体層23を有する。なお、透明基板1上に第1の誘電体層21を設けるとは、透明基板1上であれば透明基板1に必ずしも接する形に第1の誘電体層21を設けなくてもよく、透明基板1と第1の誘電体層21の間に別の層が存在する場合も含む。他の層についても同様である。
第1の誘電体層21および第2の誘電体層23は、それぞれ独立に、Si層(ただし、MはAlまたはZrを示し、0.13≦y/(x+y)≦0.5、0.1≦z/(x+y)≦3.5、0≦w≦zである。)からなる。具体的には、第1の誘電体層21および第2の誘電体層23は、それぞれ独立に以下の(1)または(2)の層で構成される。
(1)Six1Aly1z1w1層(ただし、0.13≦y1/(x1+y1)≦0.5、0.1≦z1/(x1+y1)≦3.5、0≦w1≦z1)
(2)Six2Zry2z2w2層(ただし、0.13≦y2/(x2+y2)≦0.5、0.1≦z2/(x2+y2)≦3.5、0≦w2≦z2)
第1の誘電体層21および第2の誘電体層23は、上記構成であることで、両層に挟まれる金属層22を十分に保護できる機械的強度と、酸素バリア性、水バリア性等のバリア性を有する。これにより、本発明の積層膜付き透明基板は、金属層の機能、具体的には熱線遮蔽、特には放射率を低下させる機能を十分に保持しながら、耐湿性、耐熱性に優れるものである。なお、第1の誘電体層21および第2の誘電体層23は、それぞれに上記(1)または(2)の層である限り、同じ組成であっても異なる組成であってもよい。以下、各構成要素について説明する。
<透明基板>
透明基板1は、特に限定されず、例えば、建築物用の窓ガラスや通常使用されるフロートガラス、またはロールアウト法によって製造されるソーダ石灰ガラス等の無機質の透明性を有するガラス基板を使用できる。ガラス基板としては、クリアガラス、高透過ガラス等の無色のもの等が使用できる。透明基板1として、有機質の透明基板、すなわち樹脂製の透明基板を用いてもよい。
樹脂製の透明基板(以下、「樹脂基板」ともいう。)としては、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂やポリフェニレンカーボネート等の芳香族ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の芳香族ポリエステル系樹脂等からなる透明基板が挙げられる。
透明基板1の可視光透過率は、これを用いて得られる積層膜付き透明基板10として要求される可視光透過率に合わせて、適宜選択される。積層膜付き透明基板10として、高い可視光透過率が求められる場合には、透明基板1は、クリアガラス、高透過ガラス等の無色ガラスが好ましい。また、積層膜付き透明基板10として高い演色性が求められる場合にも、透明基板1は無色ガラスが好ましい。
透明基板1としては、また、風冷強化ガラス、化学強化ガラス等の各種強化ガラスも使用できる。さらには、ホウケイ酸塩ガラス、低膨張ガラス、ゼロ膨張ガラス、低膨張結晶化ガラス、ゼロ膨張結晶化ガラス等の各種ガラスを用いることができる。透明基板1の厚さは、必ずしも限定されない。用途に応じて必要とされる可視光透過率と十分な機械的強度を確保できる厚さが好ましい。
積層膜付き透明基板10Aは、このまま単独で窓等に使用されてもよく、ガラス基板に貼付されて使用されてもよい。積層膜付き透明基板10Aが単独で使用される場合には、透明基板1の厚さは概ね0.2〜40mmとすることができる。積層膜付き透明基板10Aがガラス基板に貼付されて使用される場合、透明基板1の厚さは概ね20〜200μmとすることができる。その場合、作業性を考慮すれば透明基板1は樹脂基板が好ましい。
なお、透明基板1が樹脂基板である場合、樹脂基板は性質の異なる樹脂層が積層された積層樹脂基板であってもよい。積層樹脂基板は、例えば、基材層と、基材層の密着性を確保するためのプライマー層および/または基材層の主面を保護するハードコート層を有する構成であってよい。この場合、プライマー層および/またはハードコート層は、両面片面どちらに配置される形態もとりうるが片面の場合、基材層の積層膜側に配設される構成が好ましい。積層樹脂基板が、プライマー層とハードコート層を共に有する場合、その積層順は、基材層、プライマー層、ハードコート層の順である。
<積層膜>
積層膜付き透明基板10Aが有する積層膜2Aは、透明基板1側から第1の誘電体層21、金属層22、第2の誘電体層23の順に積層された積層膜である。金属層22は熱線を遮蔽する熱線遮蔽層であり、これを挟持する第1の誘電体層21および第2の誘電体層23は、熱線遮蔽層を保護する層である。
(第1の誘電体層および第2の誘電体層)
第1の誘電体層21および第2の誘電体層23は、それぞれ独立に上記(1)Six1Aly1z1w1層(x1、y1、z1、w1の関係は上記のとおり)であるか上記(2)Six2Zry2z2w2層(x2、y2、z2、w2の関係は上記のとおり)である。
第1の誘電体層21および第2の誘電体層23の両方がSix1Aly1z1w1層であってもよく、いずれか一方がSix1Aly1z1w1層であり他方がSix2Zry2z2w2層であってもよい。第1の誘電体層21および第2の誘電体層23の両方がSix2Zry2z2w2層であってもよい。第1の誘電体層21および第2の誘電体層23の両方がSix1Aly1z1w1層である場合、x1、y1、z1、w1の関係が上記を満たす範囲で、組成は同じであっても異なってもよい。第1の誘電体層21および第2の誘電体層23の両方がSix2Zry2z2w2層である場合、x2、y2、z2、w2の関係が上記を満たす範囲で、組成は同じであっても異なってもよい。
(Six1Aly1z1w1層)
Six1Aly1z1w1層(ただし、0.13≦y1/(x1+y1)≦0.5、0.1≦z1/(x1+y1)≦3.5、0≦w1≦z1)は、実質的にSi(ケイ素)、Al(アルミニウム)およびN(窒素)により構成されるか、Si、Al、Nおよび酸素(O)により構成される。
Six1Aly1z1w1層において、SiとAlの原子数の合計量を1として求められる該合計量の1に対するAlの原子の数の割合は0.13〜0.5である。すなわち、0.13≦y1/(x1+y1)≦0.5である。
Six1Aly1z1w1層において、y1/(x1+y1)が0.13以上であれば、第1の誘電体層および第2の誘電体層は、金属層を保護できる酸素バリア性、水バリア性等のバリア性を有する。以下、第1の誘電体層および第2の誘電体層について共通する記載については、これらをまとめて「誘電体層」という。Six1Aly1z1w1層において、y1/(x1+y1)が0.5以下であれば、誘電体層は、金属層を保護できる機械的強度を有する。
誘電体層は、Six1Aly1z1w1層において、y1/(x1+y1)が、0.2≦y1/(x1+y1)≦0.4であることが好ましい。
Six1Aly1z1w1層におけるNの含有量は、z1/(x1+y1)が0.1〜3.5の数となる量であり、1.0≦z1/(x1+y1)≦2.0が好ましく、1.25≦z1/(x1+y1)≦2.0がより好ましい。Nの含有量が上記範囲内であれば誘電体層は高いバリア性を有する。
Six1Aly1z1w1層における酸素(O)の含有量は、0≦w1≦z1となる量である。誘電体層は酸素を含有しないことが好ましい。すなわち、Six1Aly1z1w1層において、w1は0(ゼロ)であることが好ましい。Six1Aly1z1w1層における酸素の含有量は、少ないほど金属層に対するバリア性がより向上するためである。
しかしながら、Six1Aly1z1w1層を得るに際して酸素は、略混入が避けられない成分である。Six1Aly1z1w1層が酸素を含む場合の酸素と窒素の割合は上記のとおり、該層における酸素の原子%が窒素の原子%を超えない割合(w1≦z1)である。酸素と窒素の割合がw1≦z1を満たせば、以下に説明する製造方法において、特別な装置を用いることなく、生産性の点で有利である。
誘電体層のうちでも特に、第1の誘電体層においては、Six1Aly1z1w1層における酸素の含有量は、w1/(x1+y1)≦0.11となる量が好ましく、w1/(x1+y1)≦0.05となる量がより好ましい。積層膜付き透明基板10Aにおいて、第2の誘電体層は、第1の誘電体層に比べて大気に近い層として使用されることが多い。したがって、第2の誘電体層は、製造に際して酸素含有量を減少させても、使用に際して酸素の影響を受けやすい。第2の誘電体層は、酸素と窒素の割合がw1≦z1を満たせば、使用に際してもバリア性は保持可能である。
Six1Aly1z1w1層の厚さは、以下に説明するとおり、積層膜において組み合わせる熱線遮蔽層の種類や、積層膜における積層位置等により適宜調整される。Six1Aly1z1w1層の厚さは、概ね5〜500nmの範囲で成膜可能である。第1の誘電体層として、Six1Aly1z1w1層を用いる場合、その厚さは、概ね30〜80nmが好ましい。第2の誘電体層としてSix1Aly1z1w1層を用いる場合、その厚さは、概ね30〜80nmが好ましい。
Six1Aly1z1w1層を成膜する方法は、特に制限されない。成膜方法としては、物理的蒸着法(真空蒸着法、イオンプレーティング法、マグネトロンスパッタリング法)、化学的蒸着法(熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法)、イオンビームスパッタリング法等を適用できる。成膜面積が大きい場合、厚さの均一性が制御しやすく、生産性に優れることから、直流または直流パルスまたは交流デュアルマグネトロンスパッタリング法が好ましい。
Six1Aly1z1w1層は、例えば、ターゲットとして、SiおよびAlからなるターゲットであって、ターゲット全量に対するAlの含有量が15〜50原子%のターゲットを使用して、窒素の存在下でマグネトロンスパッタリングを行うことにより成膜できる。用いるターゲットにおけるターゲット全量に対するAlの含有量は20〜40原子%が好ましい。用いるターゲットにおけるAlの含有量を上記範囲とすることで、得られるSix1Aly1z1w1層におけるSiとAlの合計量に対するAlの含有量を上記の量とすることができる。
マグネトロンスパッタリングの雰囲気は窒素を含む不活性ガス雰囲気とする。不活性ガスの組成は窒素を含む限り特に制限されない。例えば、窒素とアルゴンからなり窒素を不活性ガス全量に対して1〜100体積%含む不活性ガスが好ましい。圧力条件も特に制限されないが、例えば、0.1〜3.0Paが挙げられる。
マグネトロンスパッタリングは、例えば、上記組成の1個のターゲットを用いて行ってもよく、それぞれSiおよびAlを含有する2個以上のターゲットを、全体としてSiおよびAlが上記組成となるように組み合わせて用いて行ってもよい。
例えば、ターゲット全量に対して所定の量でAlを含み残部がSiからなるSiAlターゲットまたはSiターゲットと、AlターゲットもしくはAlNターゲットを用いて、得られるスパッタ膜が所望の組成を有するように各ターゲットのスパッタリングレートを調整しながら同時にスパッタリングを行うことで、Six1Aly1z1w1層を成膜してもよい。
(Six2Zry2z2w2層)
Six2Zry2z2w2層(ただし、0.13≦y2/(x2+y2)≦0.5、0.1≦z2/(x2+y2)≦3.5、0≦w2≦z2)は、実質的にSi(ケイ素)、Zr(ジルコニウム)およびN(窒素)より構成される、または、Si、Zr、Nおよび酸素(O)により構成される層である。
Six2Zry2z2w2層において、SiとZrの原子数の合計量を1として求められる該合計量の1に対するZrの原子の数の割合は0.1〜0.5である。すなわち、0.1≦y2/(x2+y2)≦0.5である。
Six2Zry2z2w2層において、y2/(x2+y2)が0.13以上であれば、誘電体層は、金属層を保護できる酸素バリア性、水バリア性等のバリア性を有する。Six2Zry2z2w2層において、y2/(x2+y2)が0.5以下であれば、誘電体層は、金属層を保護できる機械的強度を有する。
誘電体層は、Six2Zry2z2w2層において、y2/(x2+y2)が、0.15≦y2/(x2+y2)≦0.4であることが好ましい。
Six2Zry2z2w2層におけるNの含有量は、z2/(x2+y2)が0.1〜3.5の数となる量であり、1.0≦z2/(x2+y2)≦2.0が好ましく、1.25≦z2/(x2+y2)≦2.0がより好ましい。Nの含有量が上記範囲内であれば誘電体層は高いバリア性を有する。
Six2Zry2z2w2層における酸素(O)の含有量は、0≦w2≦z2となる量である。誘電体層は酸素を含有しないことが好ましい。すなわち、Six2Zry2z2w2層において、w2は0(ゼロ)であることが好ましい。Six2Zry2z2w2層における酸素の含有量は、少ないほど金属層に対するバリア性がより向上するためである。
しかしながら、Six2Zry2z2w2層を得るに際して酸素は、略混入が避けられない成分である。Six2Zry2z2w2層が酸素を含む場合の酸素と窒素の割合は上記のとおり、該層における酸素の原子%が窒素の原子%を超えない割合(w2≦z2)である。酸素と窒素の割合がw2≦z2を満たせば、以下に説明する製造方法において、特別な装置を用いることなく、生産性の点で有利である。
なお、第1の誘電体層においては特に、Six2Zry2z2w2層における酸素の含有量は、w2/(x2+y2)≦0.11となる量が好ましく、w2/(x2+y2)≦0.05となる量がより好ましい。ここで、上記Six1Aly1z1w1層の場合とSix2Zry2z2w2層の場合で、好ましい酸素の含有量に差はない。第1の誘電体層を、Si層で示せば、該層における酸素の含有量は、w/(x+y)≦0.11となる量が好ましく、w/(x+y)≦0.05となる量がより好ましい。
積層膜付き透明基板10Aにおいて、第2の誘電体層は、第1の誘電体層に比べて大気に近い層として使用されることが多い。したがって、第2の誘電体層は、製造に際して酸素含有量を減少させても、使用に際して酸素の影響を受けやすい。第2の誘電体層は、酸素と窒素の割合がw2≦z2を満たせば、使用に際してもバリア性は保持可能である。
Six2Zry2z2w2層の厚さは、以下に説明するとおり、積層膜において組み合わせる熱線遮蔽層の種類や、積層膜における積層位置等により適宜調整される。Six2Zry2z2w2層の厚さは、概ね5〜500nmの範囲で成膜可能である。第1の誘電体層として、Six2Zry2z2w2層を用いる場合、その厚さは、概ね30〜80nmが好ましい。第2の誘電体層としてSix2Zry2z2w2層を用いる場合、その厚さは、概ね30〜80nmが好ましい。
Six2Zry2z2w2層を成膜する方法は、特に制限されない。Six1Aly1z1w1層を成膜する方法において、ターゲットをSix2Zry2z2w2層成膜用のターゲットに変更して成膜することでSix2Zry2z2w2層が成膜できる。Six2Zry2z2w2層は、例えば、ターゲットとして、SiおよびZrからなるターゲットであって、ターゲットにおけるSiとZrの含有割合が、上記原子%の比のターゲットを使用して、窒素の存在下でスパッタリングを行うことにより成膜できる。
(金属層)
積層膜2Aが有する金属層22は熱線遮蔽層として機能する。熱線を遮蔽する機能を有する限り、熱線反射層であってもよく、熱線吸収層であってもよい。例えば、低放射率積層膜に通常用いられる金属層を、積層膜2Aが有する金属層22として特に制限なく使用できる。
金属層としては、例えば、熱線反射層である銀、アルミニウム等の金属を主成分とする金属層、熱線吸収層である熱線吸収材料としてのFeNi合金を主成分とする金属層等が挙げられる。なお、本明細書において、ある成分を主成分として含有するとは、全構成成分に対する主成分として含有する成分の割合が50原子%を超えることをいう。
金属層22としては、低放射率積層膜としての性能に優れる点で銀を主成分とする金属層が好ましい。銀を主成分とする金属層(以下、「Ag金属層」ともいう。)は、好ましくは、銀を90原子%以上含有する金属層である。Ag金属層には、銀とともに、パラジウム、金、銅、ビスマス、ネオジウムおよび白金から選ばれる1種または2種以上の添加元素を含有させることができる。添加元素を含有させることで、可視光透過率や近赤外光透過率を変化させることができるとともに、銀の安定性も高めることができる。化学的安定性の向上の面から、上記に記載の添加物、パラジウム、金、銅、ビスマス、ネオジウム、白金の中から少なくとも1種類以上の添加元素を含有することが好ましい。
Ag金属層に添加元素を含有させる場合、Ag金属層の全体中、添加元素の合計量を0.1〜10原子%とすることが好ましい。添加元素の含有量を0.1原子%以上とすることで、上記効果を得やすくなる。また、添加元素の含有量を10原子%以下とすることで、成膜速度、可視光透過率、近赤外光透過率等の低下を抑制できる。添加元素を含有させる場合、その含有量は、0.1〜5.0原子%とすることがより好ましく、0.1〜2.0原子%とすることがさらに好ましい。
Ag金属層の厚さは、積層膜付き透明基板の設計に応じて、所望の可視光透過率や近赤外光透過率を確保しながら、表面抵抗値を効果的に低減し、熱線の透過率を低下させることができる厚さに適宜調整される。Ag金属層は概ね5〜40nmの範囲で成膜可能である。
Ag金属層等の金属層を成膜する方法は、特に制限されない。成膜方法としては、上記Six1Aly1z1w1層と同様に、物理的蒸着法(真空蒸着法、イオンプレーティング法、マグネトロンスパッタリング法)、化学的蒸着法(熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法)、イオンビームスパッタリング法等を適用できる。成膜面積が大きい場合、厚さの均一性が制御しやすく、生産性に優れることから、直流マグネトロンスパッタリング法、直流パルスマグネトロンスパッタリング法または交流デュアルマグネトロンスパッタリング法が好ましい。
Ag金属層等の金属層の成膜は、例えば、マグネトロンスパッタリング法により、スパッタターゲットとして、得られる金属層と同じ組成の金属ターゲットを使用して、アルゴン等の不活性ガスのみを含む雰囲気下でスパッタを行うことにより成膜することができる。
(その他の層)
以上、本発明の積層膜付き透明基板の一例について、積層膜付き透明基板10Aを例に説明した。本発明の積層膜付き透明基板における積層膜は、本発明の効果を損ないない範囲で第1の誘電体層、金属層、第2の誘電体層に加えてこれら以外の任意の層(以下、「その他の層」)を有してもよい。
その他の層としては、第1の誘電体層と金属層との間に設けられる第1のバリア層および金属層と第2の誘電体層の間に設けられる第2のバリア層、第2の誘電体層の上に設けられる保護層等が挙げられる。バリア層は金属層を保護するバリア性の高い層であり、保護層は耐擦傷性等の機械的強度に優れる層である。
図3は、本発明の積層膜付き透明基板において、積層膜が第1の誘電体層、金属層、第2の誘電体層に加えて第1のバリア層および第2のバリア層を有する実施形態の一例を示す拡大断面図である。
図3に示す積層膜付き透明基板10Bは、透明基板1と、透明基板1の一方の主面上に積層された積層膜2Bとを有する。積層膜2Bは、透明基板1上に設けられた第1の誘電体層21、第1の誘電体層21上に設けられた第1のバリア層24、第1のバリア層24上に設けられた金属層22、金属層22上に設けられた第2のバリア層25、および第2のバリア層25上に設けられた第2の誘電体層23を有する。
積層膜2Bにおいて、第1のバリア層24および第2のバリア層25以外は、上記積層膜2Aと同様にできる。第1のバリア層24および第2のバリア層25は、金属層22の酸化を抑制するために設けられる。以下、第1のバリア層および第2のバリア層について共通する記載については、これらをまとめて「バリア層」という。
上記のとおり第1の誘電体層21および第2の誘電体層23は上記(1)Six1Aly1z1w1層(x1、y1、z1、w1の関係は上記のとおり)であるか上記(2)Six2Zry2z2w2層(x2、y2、z2、w2の関係は上記のとおり)であり、機械的強度と酸素バリア性、水バリア性等のバリア性を有する。積層膜2Bにおいては、このような誘電体層とバリア層を組み合わせて、金属層22の酸化をより強力に抑制するものである。
バリア層の構成材料は、上記酸化を抑制できるものであれば特に制限されない。バリア層の構成材料としては、例えば、チタン、ニッケルクロム合金、またはそれらの酸化物を含有するものであって、金属、または化学量論組成に対して酸素が欠乏した酸化物からなるものが挙げられる。これらのなかでも、ニッケルクロム合金が好ましい。ニッケルクロム合金であれば、ニッケルとクロムの組成は特に限定されない。好ましくは、ニッケルクロム合金の全量に対して60〜90原子%のニッケルを含有する組成が挙げられる。
バリア層は、誘電体層と同様にバリア性を高めるためには酸素を含有しないことが好ましい。ただし、バリア層においても、誘電体層と同様に、製造上、酸素の混入をゼロとすることは困難である。すなわち、バリア層を構成する材料、好ましくは、ニッケルクロム合金は、一部が酸化されていてもよい。一部が酸化されるとは、バリア層を構成する材料において、酸素含有量が概ね5原子%以下であることをいう。バリア層のうちでも特に、第1のバリア層における酸素含有量は、3.5原子%以下が好ましく、2.0原子%以下がより好ましい。
積層膜付き透明基板10Bにおいて、第2のバリア層は、第1のバリア層に比べて大気に近い層として使用されることが多い。したがって、第2のバリア層は、製造に際して酸素含有量を減少させても、使用に際して酸素の影響を受けやすい。第2のバリア層においては、酸素含有量は、概ね4原子%以下、さらに好ましくは2原子%以下であれば、使用に際してもバリア性は保持可能である。
バリア層の厚さは、積層膜付き透明基板の設計に応じて、上記バリア機能が発揮できる厚さに適宜調整される。バリア層は概ね0.5〜10nmの範囲で成膜可能である。
バリア層を成膜する方法は、特に制限されない。成膜方法としては、上記Six1Aly1z1w1層と同様に、物理的蒸着法(真空蒸着法、イオンプレーティング法、マグネトロンスパッタリング法)、化学的蒸着法(熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法)、イオンビームスパッタリング法等を適用できる。成膜面積が大きい場合、厚さの均一性が制御しやすく、生産性に優れることから、直流マグネトロンスパッタリング法、直流パルスマグネトロンスパッタリング法または交流デュアルマグネトロンスパッタリング法が好ましい。
バリア層の成膜は、例えば、マグネトロンスパッタリング法により、スパッタターゲットとして、得られるバリア層と同じ組成のターゲットを使用して、アルゴン等の不活性ガスのみを含む雰囲気下でスパッタを行うことにより成膜することができる。
以上、本発明の積層膜付き透明基板について、積層膜2Aまたは積層膜2Bが積層された積層膜付き透明基板10A、10Bを例として説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定しない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
本発明の積層膜付き透明基板は、上記構成を有することで、熱線遮蔽の機能、特には放射率を低下する機能を十分に保持しながら、耐湿性、耐熱性に優れる積層膜付き透明基板である。
本発明の積層膜付き透明基板において、JIS R3106(1998)にしたがい測定される可視光透過率(Tv)は、45%以上が好ましく、50%以上がより好ましい。同様にしてJIS R3106(1998)にしたがい測定される日射透過率(Te)は、45%以下が好ましく、40%以下がより好ましい。本発明の積層膜付き透明基板において、積層膜面で測定される垂直放射率は、0.2%以下が好ましく、0.15%以下がより好ましい。
本発明の積層膜付き透明基板において、厚さ2mmのアルカリガラスに積層膜付き透明基板の透明基板側を貼付し、温度60℃、湿度90%の恒温恒湿槽に1000時間放置される高温高湿試験を行った場合、その前後におけるヘイズ率の差が3%以下であることが好ましく、2%以下がより好ましい。
本発明の積層膜付き透明基板において、厚さ2mmのアルカリガラスに積層膜付き透明基板の透明基板側を貼付し、1mol、20℃のHCl溶液中に6時間放置される耐酸性試験を行った場合、その前後における可視透過率(Tv)の差が2%以下であることが好ましく、1%以下がより好ましい。また、本発明の積層膜付き透明基板において、厚さ2mmのアルカリガラスに積層膜付き透明基板の透明基板側を貼付し、1mol、20℃のNaOH溶液中に6時間放置される耐アルカリ性試験を行った場合、その前後における可視透過率(Tv)の差が2%以下であることが好ましく、1%以下がより好ましい。
本発明の積層膜付き透明基板について、厚さ2mmのアルカリガラスに積層膜付き透明基板の透明基板側を貼付し、積層膜の表面において、バーコビッチ圧子を用いて、負荷速度を0.1mN/10秒、クリープ時間を5秒、除荷速度を0.1mN/10秒、試験回数を15回として測定されるマルテンス硬さが、1200N/mm以上であることが好ましく、1500N/mm以上がより好ましい。
本発明の積層膜付き透明基板において、厚さ2mmのアルカリガラスに積層膜付き透明基板の透明基板側を貼付し、積層膜の表面を、トラバース試験機にて付加荷重500gをかけたベンコットンシートを使用して、掃引回数:5000回、ストローク:4cm、掃引速度:40rpmの条件で擦る耐擦傷性試験を行った後、照度500ルクスの室内で、積層膜の表面を肉眼で観察した際に、傷が視認されないことが好ましい。
本発明の積層膜付き透明基板は、ガラス基板と積層されて遮熱性および断熱性を有するガラス積層体として使用されてもよい。ガラス基板と積層膜付き透明基板の積層は、積層膜付き透明基板の透明基板側がガラス基板側に位置するように行われてもよく、積層膜付き透明基板の積層膜側がガラス基板側に位置するように行われてもよい。本発明の積層膜付き透明基板の上記特徴を活かすためには、積層膜付き透明基板の透明基板側がガラス基板側に位置するように積層されるのが好ましい。
[ガラス積層体]
本発明のガラス積層体は、ガラス基板とガラス基板の一方の主面上に、上記本発明の積層膜付き透明基板とを備えるガラス積層体であって、積層膜付き透明基板は透明基板側がガラス基板の主面に貼付されてなる。
本発明のガラス積層体の実施形態の一例の概略断面図を、図4に示す。図4に示すガラス積層体100は、ガラス基板3とガラス基板3の一方の主面上に、上記本発明の積層膜付き透明基板10Bとを備えるガラス積層体である。積層膜付き透明基板10Bは透明基板1側がガラス基板3の主面に粘着層4を介して貼付されてなり、積層膜2Bは大気に曝された状態である。
<ガラス基板>
ガラス基板3は、特に限定されず、例えば、建築物用の窓ガラスや自動車等の車両用窓ガラス、冷凍もしくは冷蔵のショーケース用ガラス等、冷暖房効果の向上や急激な温度変化を防ぐ用途に使用されるガラス基板が挙げられる。ガラス基板3は、単板ガラスであってもよく、複数のガラス板が中間樹脂膜を介して接着された合わせガラス、複数のガラス板が中間層を有するように積層された複層ガラス等であってもよい。
<積層膜付き透明基板>
図4において、積層膜付き透明基板は、積層膜付き透明基板10Bであるが、本発明の積層膜付き透明基板である限り特に限定されない。作業性の観点から、透明基板は樹脂基板が好ましく、上記のとおり透明基板の厚さは概ね20〜200μmが好ましい。
図4に示すガラス積層体100において、積層膜付き透明基板10Bは透明基板1側がガラス基板3の主面に粘着層4を介して貼付されている。このような構成の本発明のガラス積層体によれば、耐湿性、耐熱性に優れるとともに遮熱性および断熱性に優れる。ガラス積層体100は、図4に示すとおり、積層膜2B側が室内側、ガラス基板3の積層膜付き透明基板10Bを有しない側が室外側として使用されることが好ましい。これにより、特に室内側の熱を室外側に放熱することが少ない低放射性の窓ガラスとして使用できる。
<粘着層>
粘着層4としては、粘着剤のみからなるもの、または粘着剤中に紫外線吸収剤等の各種機能性添加剤が含有されたものが挙げられる。粘着剤は、可視光線透過率が高く、透明基板との屈折率差が小さいものが好適である。粘着剤としては、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ブタジエン系粘着剤等が挙げられる。これらの中でもアクリル系粘着剤は、光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性を示し、耐候性や耐熱性等に優れる点で好適である。
粘着層4は紫外線吸収剤を含有することが好ましい。これにより太陽光等の紫外線に起因する積層膜の劣化を抑制することができる。
粘着層4の厚さは、積層膜付き透明基板10Bの機能に影響を与えることなく十分な接着性が確保される限り、特に制限されないが、概ね1〜50μmが好ましい。
なお、本発明の積層膜付き透明基板を、ガラス積層体の用途に用いる場合には、積層膜付き透明基板の透明基板側の表面に予め粘着層を設けておいてもよい。この場合、粘着層の露出面は、積層膜付き透明基板がガラス基板への貼付に供されるまでの間、露出面の汚染防止等を目的にセパレータが仮着されてカバーされることが好ましい。これにより、通例の取扱状態で、粘着層の露出面の外部との接触による汚染を防止できる。
本発明の積層膜付き透明基板およびガラス積層体は、熱線遮蔽の機能、特には放射率を低下する機能に優れるとともに、耐湿性、耐熱性に優れることから、建築物用に好適であるが、必ずしも建築物用に限られず、適用可能な限度において自動車等の車両用や冷凍もしくは冷蔵のショーケース用に用いることもできる。
以下に、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下の各例において、図3に拡大断面図が示される積層膜付き透明基板10Bと同様の構成の積層膜付き透明基板を作製し評価した。例1〜7が実施例であり、例8〜11が比較例である。
<例1>
透明基板として、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に密着性を維持するためのプライマー層、硬さを付与するハードコート層をコーティングした基材(100mm×100mm×0.1mmt)を用意した。この透明基板のハードコート層上に、以下の方法によりDCマグネトロンスパッタリング法またはDCパルスマグネトロンスパッタリング法を組み合わせて積層膜を成膜して、積層膜を有する積層膜付き透明基板を製造した。
スパッタに使用するインライン型スパッタ装置には、成膜室内に、(1)〜(3)のターゲットをカソード上に設置した。(1)のターゲットは、第1の誘電体層および第2の誘電体層の成膜用ターゲットであり、(2)のターゲットは第1のバリア層および第2のバリア層の成膜用ターゲットであり、(3)のターゲットは金属層の成膜用ターゲットである。
(1)SiとAlからなり、ターゲット全量に対して25原子%のAlを含有するSiAlターゲット(以下、SiAlターゲット(1)という。)
(2)NiCrからなり、ターゲット全量に対して80原子%のNiを含有するNiCrターゲット(以下、NiCrターゲット(2)という。)
(3)AgとPdからなり、ターゲット全量に対して4原子%のPdを含有するAgPdターゲット(以下、AgPdターゲット(3)という。)
洗浄した透明基板をロードロック室に導入するとともに、真空槽内全体を2.0×10−5Paまで真空排気し、下記に示すように各層を形成した。
<Six1Aly1z1w1層>
放電ガスとしてアルゴンと窒素を100:20sccmで真空槽内に導入し、SiAlターゲット(1)を用いてDCパルスマグネトロンスパッタにより透明基板上に第1の誘電体層としてSix1Aly1z1w1層を形成した。スパッタターゲットの大きさは70mm×200mmであり、スパッタ電力として500W印加した。このとき、真空槽内の圧力は0.1Paであった。Six1Aly1z1w1層の厚さは50nmとした。
<NiCr層>
放電ガスとしてアルゴンを真空槽内に200sccm導入し、NiCrターゲット(2)を用いてDCマグネトロンスパッタにより上記第1の誘電体層(Six1Aly1z1w1層)上に第1のバリア層としてNiCr層を形成した。スパッタターゲットの大きさは70mm×200mmであり、スパッタ電力として100W印加した。このとき、真空槽内の圧力は0.4Paであった。NiCr層の厚さは3nmとした。なお、得られる「NiCr層」における組成は、NiとCrの組成がNiCrターゲット(2)と同様の組成であり、一部が酸化した組成である。また、酸素含有量は、表1に示すとおりである。以下、「NiCr層」の表記は、一部が酸化されている場合も含むものとする。
<AgPd層>
放電ガスとしてアルゴンを真空槽内に250sccm導入し、AgPdターゲット(3)を用いてDCマグネトロンスパッタにより上記第1のバリア層(NiCr層)上に金属層としてAgPd層を形成した。スパッタターゲットの大きさは70mm×200mmであり、スパッタ電力として200W印加した。このとき、真空槽内の圧力は0.5Paであった。AgPd層の厚さは12nmとした。
上記したAgPd層上に、上記の手順と条件で、第2のバリア層として厚さ3nmのNiCr層および第2の誘電体層として厚さ50nmのSix1Aly1z1w1層を順に形成した。
[積層膜の各層の組成]
得られた積層膜付き透明基板の積層膜について、X線電子分光分析装置(アルバック社製PHI5000VersaProbe)を用いて、積層膜をイオンビームでスパッタしながら深さ分析モードにより、積層膜の深さ方向の元素分析を行った。
第一の誘電体層および第二の誘電体層の膜元素分析をワイドスキャンモードで膜厚方向に40点から50点測定し、膜厚方向の中央点から表層側10点、基板側に10点、合計20点分の値を計算し、20点の平均値を計算した。該方法により、第一の誘電体層であるSix1Aly1z1w1層における、y1/(x1+y1)、z1/(x1+y1)およびw1/(x1+y1)および第二の誘電体層であるSix1Aly1z1w1層における、y1/(x1+y1)、z1/(x1+y1)およびw1/(x1+y1)を求めた。
また、第一のバリア層中の酸素含有量を次のようにして求めた。得られた元素分析の組成比データにおいて銀の最大値となる点から、透明基板側の方向の測定点で得られるNiの組成比がはじめて2%以下になる点までの組成比となるまでの間に測定点を少なくとも10点以上設け、その測定点中の酸素の組成比の平均値を算出した。
結果を表1に示す。なお、表1においては、y1/(x1+y1)、z1/(x1+y1)およびw1/(x1+y1)を、それぞれ、y/(x+y)、z/(x+y)およびw/(x+y)の欄に示す。併せて表1に金属層の組成として「AgPd」と示すが、これはAg0.96Pd0.04を意味する。以下、同様である。
<例2>
インライン型スパッタ装置内のSiAlターゲット(1)をSiとAlからなりターゲット全量に対して15原子%のAlを有するSiAlターゲット(以下、SiAlターゲット(4)という。)に置き換えた以外は例1と同様の手順と同様の条件で積層膜を形成した。例1と同様にして積層膜の各層の組成を測定した。結果を表1に示す。
<例3>
インライン型スパッタ装置内のSiAlターゲット(1)をSiとAlからなりターゲット全量に対して50原子%のAlを有するSiAlターゲット(以下、SiAlターゲット(5)という。)に置き換えた以外は例1と同様の手順と同様の条件で積層膜を形成した。例1と同様にして積層膜の各層の組成を測定した。結果を表1に示す。
<例4>
すべての成膜室にクライオトラップを取り付けて、真空槽内全体を5.0×10−6Paまで排気した後に例1と同様の手順と条件で積層膜を形成した。例1と同様にして積層膜の各層の組成を測定した。結果を表1に示す。
<例5>
インライン型スパッタ装置内のSiAlターゲット(1)をSiとZrからなりターゲット全量に対して25原子%のZrを有するSiZrターゲット(以下、SiZrターゲット(6)という。)に置き換えた以外は例4と同様の手順と同様の条件で積層膜を形成した。これにより、第1の誘電体層および第2の誘電体層は、Six2Zry2z2w2層となった。例1と同様にして積層膜の各層の組成を測定した。結果を表1に示す。なお、表1においては、Six2Zry2z2w2における、y2/(x2+y2)、z2/(x2+y2)およびw2/(x2+y2)を、それぞれ、y/(x+y)、z/(x+y)およびw/(x+y)の欄に示す。
<例6>
インライン型スパッタ装置内のAgPdターゲット(3)をAgとAuからなり、ターゲット全量に対して4.8原子%のAuを含有するAgAuターゲット(以下、AgAuターゲット(7)という。)に置き換えた以外は例4と同様の手順と同様の条件で積層膜を形成した。例1と同様にして積層膜の各層の組成を測定した。結果を表1に示す。なお、表1には金属層の組成として「AgAu」と示すが、これはAg0.952Au0.048を意味する。以下、同様である。
<例7>
SiAlターゲット(1)を、SiAlターゲット(4)およびSiAlターゲット(1)の2種類に変えて、第1の誘電体層をSiAlターゲット(4)で、第2の誘電体層をSiAlターゲット(1)で成膜した以外は例6と同様の手順と同様の条件で積層膜を形成した。例1と同様にして積層膜の各層の組成を測定した。結果を表1に示す。
<例8>
比較例としてインライン型スパッタ装置内のSiAlターゲット(1)をSiターゲットに置き換えた以外は例4と同様の手順と同様の条件で積層膜を形成した。例1と同様にして積層膜の各層の組成を測定した。結果を表1に示す。
<例9>
比較例としてインライン型スパッタ装置内のSiAlターゲット(1)をSiとAlからなりターゲット全量に対して10原子%のAlを有するSiAlターゲットに置き換えた以外は例4と同様の手順と同様の条件で積層膜を形成した。例1と同様にして積層膜の各層の組成を測定した。結果を表1に示す。
<例10>
比較例として、スパッタに使用するインライン型スパッタ装置には、Nbターゲット、NiCrターゲット(2)、AgPdターゲット(3)をカソード上に設置した。そして、洗浄した透明基板をロードロック室に導入するとともに、真空槽内全体を2.0×10−5Paまで真空排気し、下記に示すように各層を形成した。
<Nb層>
放電ガスとしてアルゴンと酸素を50:20sccmで真空槽内に導入し、Nbターゲットを用いてDCパルスマグネトロンスパッタにより透明基板上に第1の誘電体層としてNb層を形成した。スパッタターゲットの大きさは70mm×200mmであり、スパッタ電力として500W印加した。このとき、真空槽内の圧力は0.1Paであった。Nb層の厚さは50nmとした。
<NiCr層>
放電ガスとしてアルゴンを真空槽内に20sccm導入し、NiCrターゲット(2)を用いてDCマグネトロンスパッタにより上記第1の誘電体層(Nb層)上に第1のバリア層としてNiCr層を形成した。スパッタターゲットの大きさは70mm×200mmであり、スパッタ電力として100W印加した。このとき、真空槽内の圧力は0.4Paであった。NiCr層の厚さは3nmとした。
<AgPd層>
放電ガスとしてアルゴンを真空槽内に20sccm導入し、上記したAgPdターゲット(3)を用いてDCマグネトロンスパッタにより上記第1のバリア層(NiCr層)上に金属層としてAgPd層を形成した。スパッタターゲットの大きさは70mm×200mmであり、スパッタ電力として200W印加した。このとき、真空槽内の圧力は0.5Paであった。AgPd層の厚さは12nmとした。
上記したAgPd層上に、上記の手順と条件で、第2のバリア層として厚さ3nmのNiCr層および第2の誘電体層として厚さ50nmのNb層を順に形成した。
<例11>
比較例として、スパッタに使用するインライン型スパッタ装置には、成膜室内に、SnとZnからなりターゲット全量に対して30原子%のSnを含有するSnZnターゲット(以下、SnZnターゲット(8)という。)、NiCrターゲット(2)、AgAdターゲット(3)をカソード上に設置した。そして、洗浄した透明基板をロードロック室に導入するとともに、真空槽内全体を5.0×10−6Paまで真空排気し、下記に示すように各層を形成した。
<SnZnOx3層>
放電ガスとしてアルゴンと酸素を50:20sccmで真空槽内に導入し、SnZnターゲット(8)を用いてDCパルスマグネトロンスパッタにより透明基板上に第1の誘電体層としてSnZnOx3層(ただし、x3はSnの原子数とZnの原子数の合計とほぼ同じ値であった。)を形成した。スパッタターゲットの大きさは70mm×200mmであり、スパッタ電力として500W印加した。このとき、真空槽内の圧力は0.1Paであった。SnZnOx3層の厚さは50nmとした。
<NiCr層>
放電ガスとしてアルゴンを真空槽内に20sccm導入し、上記したNiCrターゲット(2)を用いてDCマグネトロンスパッタにより上記第1の誘電体層(SnZnOx3層)上に第1のバリア層としてNiCr層を形成した。形成した。スパッタターゲットの大きさは70mm×200mmであり、スパッタ電力として100W印加した。このとき、真空槽内の圧力は0.4Paであった。NiCr層の厚さは3nmとした。
<AgPd層>
放電ガスとしてアルゴンを真空槽内に20sccm導入し、上記したAgPdターゲット(3)を用いてDCマグネトロンスパッタにより上記第1のバリア層(NiCr層)上に金属層としてAgPd層を形成した。スパッタターゲットの大きさは70mm×200mmであり、スパッタ電力として200W印加した。このとき、真空槽内の圧力は0.5Paであった。AgPd層の厚さは12nmとした。
上記したAgPd層上に、上記の手順と条件で、第2のバリア層として厚さ3nmのNiCr層および第2の誘電体層として厚さ50nmのSnZnOx3層を順に形成した。
[評価]
上記各例で得られた積層膜付き透明基板を、厚さ2mmのアルカリガラスに貼合した試験用サンプルを作製し、下記の(I)〜(V)の環境試験を実施した。なお、アルカリガラスへの貼合は、アクリル系粘着剤を用いて積層膜付き透明基板の透明基板側をアルカリガラスに貼り付ける方法により行った。粘着層の厚さは5μmであった。
(I)耐高温高湿性
各サンプルを気温60℃、湿度90%の恒温恒湿槽に1000時間投入し(高温高湿試験)、試験前後でヘイズ(曇値;H)を測定し、試験前と試験後のヘイズ(H)の差を算出し記録した。
(II)硬度
硬度として、サンプルの積層膜の表面におけるマルテンス硬度を測定した。なお、測定は、測定装置:薄膜硬度計(株式会社フィニッシャー・インストルメンツ製、商品名:PICODENTOR HM500)、測定圧子:バーコビッチ圧子、負荷速度を0.1mN/10秒、クリープ時間を5秒、除荷速度を0.1mN/10秒、試験回数を15回とする条件で行い、15点の平均値を算出した。
(III)耐酸性
耐薬品性を確認するため1mol、20℃のHCl溶液中にサンプルを入れ、6時間放置した(耐酸性試験)。サンプルの試験前と試験後の可視透過率(Tv)を、分光光度計(日立社製、U−4100)を用いてJIS R3106(1998)にしたがい測定し、評価前後の透過率の差を算出した。
(IV)耐アルカリ性
耐薬品性を確認するため1mol、20℃のNaOH溶液中にサンプルを入れ、6時間放置した(耐アルカリ性試験)。サンプルの試験前と試験後の可視透過率(Tv)を、分光光度計(日立社製、U−4100)を用いてJIS R3106(1998)にしたがい測定し、評価前後の透過率の差を算出した。
(V)耐擦傷性
耐擦傷性の評価を行った。なお、耐擦傷性試験は、試験機:トラバース試験機にて付加荷重500gをかけたベンコットンシートを使用し、掃引回数:5000回、ストローク:4cm、掃引速度:40rpmの条件でサンプルの積層膜の表面を擦ることで行った。試験後、照度500ルクスの室内で、サンプルの積層膜の表面を肉眼で観察した。傷が視認されなかったものを「○」、傷が視認されたものを「×」とした。
(日射透過率)
上記各例で得られた積層膜付き透明基板を、厚さ3mmのソーダライムガラス(Te;35%、垂直放射率;0.12)に貼合した試験用サンプルを作製した。ソーダライムガラスへの貼合は、アクリル系粘着剤を用いて積層膜付き透明基板の透明基板側をソーダライムガラスに貼り付ける方法により行った。粘着層の厚さは5μmであった。試験用サンプルについて、分光光度計(日立社製、U−4100)を使用し、JIS R3106(1998)にしたがい日射透過率(Te)を測定した。
(垂直放射率)
日射透過率の測定に用いた試験用サンプルの積層膜面について、放射率測定機(ジャパンセンサー社製、TSS−5X)を使用して、垂直放射率を測定した。
上記で得られた評価結果を表2に示す。
Figure 2018126961
Figure 2018126961
表1から、スパッタリングにより得られる層の組成は、用いるターゲットの組成を略反映していることが確認できた。
表1および表2から、本発明の実施例に相当する例1〜7の積層膜付き透明基体は、比較例である例8〜11の積層膜付き透明基体に比べて、同等の熱線遮蔽性を有しながら機械的強度、耐薬品性、耐湿性、耐熱性等の耐久性に優れることがわかる。
本発明の実施例のうちでも、第1の誘電体層のアルミニウム量が多く、第1の誘電体層および第1のバリア層の酸素含有量が共に少ない、例4〜6の積層膜付き透明基体は、特に耐高温高湿性に優れることがわかる。
10A,10B…積層膜付き透明基板、1…透明基板、
2A,2B…積層膜、21…第1の誘電体層、22…金属層、23…第2の誘電体層、24…第1のバリア層、25…第2のバリア層、
3…ガラス基板、4…粘着層、100…ガラス積層体。

Claims (9)

  1. 透明基板と前記透明基板上に設けられた積層膜とを備え、
    前記積層膜は、前記透明基板上に設けられた第1の誘電体層と、
    前記第1の誘電体層上に設けられた金属層と、
    前記金属層上に設けられた第2の誘電体層とを有し、
    前記第1の誘電体層および前記第2の誘電体層は、それぞれ独立に、Si層(ただし、MはAlまたはZrを示し、0.13≦y/(x+y)≦0.5、0.1≦z/(x+y)≦3.5、0≦w≦zである。)からなる
    積層膜付き透明基板。
  2. 前記第1の誘電体層において、前記Si層は、w/(x+y)≦0.11を満たす請求項1記載の積層膜付き透明基板。
  3. 前記Si層において、MがAlの場合、0.2≦y/(x+y)≦0.4を満たし、MがZrの場合、0.15≦y/(x+y)≦0.4を満たす請求項1または2記載の積層膜付き透明基板。
  4. 前記積層膜は、さらに前記第1の誘電体層と前記金属層の間に第1のバリア層と、前記金属層と前記第2の誘電体層の間に第2のバリア層を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層膜付き透明基板。
  5. 前記第1のバリア層および前記第2のバリア層は、一部が酸化されていてもよいニッケルクロム合金層からなる請求項4記載の積層膜付き透明基板。
  6. 前記第1のバリア層における酸素含有量は、3.5原子%以下である請求項4または5記載の積層膜付き透明基板。
  7. 厚さ2mmのアルカリガラスに前記積層膜付き透明基板の前記透明基板側を貼付した後、前記積層膜の表面において、バーコビッチ圧子を用いて、負荷速度を0.1mN/10秒、クリープ時間を5秒、除荷速度を0.1mN/10秒、試験回数を15回として測定されるマルテンス硬さが、1200N/mm以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層膜付き透明基板。
  8. 前記透明基板は樹脂基板である請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層膜付き透明基板。
  9. ガラス基板と前記ガラス基板の一方の主面上に請求項1〜8のいずれか1項に記載の積層膜付き透明基板とを備え、前記積層膜付き透明基板は前記透明基板側が前記ガラス基板の主面に貼付されてなるガラス積層体。
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