JP2018125156A - バスバー - Google Patents

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裕太郎 岡▲崎▼
Yutaro Okazaki
裕太郎 岡▲崎▼
昭人 外山
Akito Toyama
昭人 外山
修平 江島
Shuhei Ejima
修平 江島
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Abstract

【課題】コストアップを極力抑えつつ、互いに重ね合わせられる板部同士の開きを良好に抑制することが可能なバスバーを提供すること。【解決手段】バスバー11は、正極及び負極の電極端子61を有する複数の単電池の隣り合う電極端子61間を電気的に接続するために、隣り合う電極端子61間に架け渡される板状の本体部12と、前記本体部12から延設されて電線15の端末部に接続される電線接続部13とが一体に形成される。本体部12は、折り返し部35に区切られた複数の板部31,32が折り返し部35により折り返されて重ね合わされることにより構成されており、最下層の板部31には、複数の板部31,32が重ね合された状態において上層の板部32を板厚方向に貫通した先端部が塑性変形されて複数の板部31,32を開き止めする突部37が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、電池集合体の隣り合う単電池を電気的に接続するバスバーに関する。
複数の単電池を備えた電池集合体は、各単電池の隣り合う電極端子間がバスバーによって電気的に接続される。
図10に示すように、バスバーとしては、隣り合う電極端子間に架け渡される板状の本体部501と、本体部501から延設されて検知電線の端末部に接続される電線接続部502とを一体に備え、本体部501が、折り返し部503により区切られた第1板部504および第2板部505を折り返し部503により180度折り返して重ね合わせて二層構造とするものがある(特許文献1参照)。
このようなバスバーでは、折り返し部503と平行な第1板部504の長辺側側縁部504aに延出形成された係止片506が第2板部505の外面に沿うように屈曲されて第1板部504および第2板部505の開き止めが行われている。
特開2016−91772号公報
ところで、従来の上記バスバーでは、第1板部504の長辺側側縁部(折り返し部と平行な側縁部)504aに延出形成された係止片506には、折り返し部503のスプリングバックによる戻ろうとする力が該係止片506の曲げ部を開く方向に作用するので、開き防止の信頼性が低下し易い。
また、上記バスバーは、第1板部504のうち折り返し部503を除く側縁部に、第1板部504および第2板部505が重ね合わされた状態において第2板部505の折り返し部503を除く側縁部に沿って立ち上がる側縁覆い部507を形成するため、加工が複雑でコストアップを招くという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コストアップを極力抑えつつ、互いに重ね合わせられる板部同士の開きを良好に抑制することが可能なバスバーを提供することにある。
本発明に係る上記目的は、下記(1)〜(3)の構成により達成される。
(1) 正極及び負極の電極端子を有する複数の単電池の隣り合う電極端子間を電気的に接続するために、前記隣り合う電極端子間に架け渡される板状の本体部と、前記本体部から延設されて電線の端末部に接続される電線接続部とが一体に形成されたバスバーであって、
前記本体部は、折り返し部に区切られた複数の板部が前記折り返し部により折り返されて重ね合わされることにより構成されており、
最下層の前記板部には、前記複数の板部が重ね合された状態において上層の前記板部を板厚方向に貫通した先端部が塑性変形されて前記複数の板部を開き止めする突部が設けられていることを特徴とするバスバー。
(2) 前記突部が、最下層の前記板部における前記折り返し部を除く側縁部に形成された延出片を折り曲げることにより形成され、
前記延出片が、上層の前記板部に形成された開口部を貫通していることを特徴とする上記(1)に記載のバスバー。
(3) 前記突部が、最下層の前記板部における前記折り返し部と反対側の角部を折り曲げることにより形成され、
前記角部の先端部が、上層の前記板部における前記角部に対応した角部分に形成された切欠き部を貫通して塑性変形されていることを特徴とする上記(1)に記載のバスバー。
上記(1)の構成のバスバーによれば、最下層の板部に設けられた突部は、先端部が潰されて塑性変形されるので、折り曲げただけの従来の係止片よりも複数の板部を開きにくくできる。
上記(2)の構成のバスバーによれば、延出片を折り曲げて形成された先端部が潰される突部は、従来の先端が折り曲げられる係止片よりも展開形状における延出片の全長が短くてよいので、従来の係止片のように板部の側縁部から大きく突出することがなく、バスバーの歩留まりが向上する。
上記(3)の構成のバスバーによれば、角部を折り曲げることにより突部が形成されるので、従来の係止片のように板部の側縁部から突出することがなく、バスバーの歩留まりが向上する。
本発明によれば、コストアップを極力抑えつつ、互いに重ね合わせられる板部同士の開きを良好に抑制することが可能なバスバーを提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の一実施形態に係るバスバーの斜視図である。 図2は、本実施形態に係るバスバーの加工工程を説明する図であって、(a)〜(c)は、それぞれバスバーの加工工程毎の斜視図、(d)は、(c)におけるA−A断面図である。 図3は、本実施形態に係るバスバーを備えたバスバーモジュールの一部の平面図である。 図4は、単電池の電極端子に電気的に接続されたバスバーの平面図である。 図5は、本実施形態の変形例1に係るバスバーを説明する図であって、(a)〜(c)は、それぞれバスバーの加工工程毎の斜視図、(d)は(c)におけるB−B断面図である。 図6は、本実施形態の変形例2に係るバスバーを説明する図であって、(a)〜(c)は、それぞれバスバーの加工工程毎の斜視図である。 図7は、本実施形態の変形例3に係るバスバーを説明する図であって、(a)〜(c)は、それぞれバスバーの加工工程毎の斜視図である。 図8は、本実施形態の変形例4に係るバスバーを説明する図であって、(a)〜(d)は、それぞれバスバーの加工工程毎の斜視図である。 図9は、本実施形態の変形例5に係るバスバーを説明する図であって、(a)〜(c)は、それぞれバスバーの加工工程毎の斜視図である。 図10は、従来のバスバーの斜視図である。
以下、本発明に係る実施の形態の例を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の位置実施形態に係るバスバー11は、本体部12と、電線接続部13とを有している。バスバー11は、導電性の金属板にプレス加工が施されるなどして得られる。本体部12は、電池集合体を構成する単電池の隣り合う電極端子間を電気的に接続するために、隣り合う電極端子間に架け渡される。電線接続部13は、本体部12から延設されて電線15の端末部に接続される。
本体部12は、略長方形状に形成されており、互いに隣り合う単電池の正極及び負極の電極端子が通される一対の孔21を有している。これら一対の孔21は、本体部12の長手方向に沿って、互いに隣り合う単電池の正極及び負極の電極端子との間隔と同じ間隔をあけて配置されている。
本体部12は、ほぼ同一外形(長辺側側縁部31a,32a及び短辺側側縁部31c,32cをそれぞれ有する略長方形状)の複数の板部31,32を有しており、下層(最下層)の板部31に対して上層(最上層)の板部32が重ね合わされている。それぞれの板部31,32は、その一方の長辺側側縁部31a,32aが折り返し部35によって連結されている。折り返し部35は、長手方向に間隔をあけて形成されており、板部31,32は、折り返し部35に区切られている。板部31,32は、折り返し部35により折り返されて重ね合わされている。板部31,32には、それぞれ孔部31b,32bを有しており、互いに重ね合わされることで、これらの孔部31b,32bが連通されて本体部12の孔21とされている。
本体部12を構成する下層の板部31には、突部37が設けられている。突部37は、下層の板部31における電線接続部13が突設された長辺側側縁部31aに形成されており、上方へ向かって突設されている。突部37は、板部31,32が重ね合わされた状態において、上層の板部32に形成された後述する係止孔(開口部)36に通されて板部32を板厚方向に貫通している。突部37は、その先端部がプレス加工によって押し潰されて塑性変形されており、これにより、板部32が板部31にかしめられて複数の板部31,32が開き止めされている。
また、本体部12には、折り返し部35側の長辺側側縁部31a,32aと短辺側側縁部31c,32cとの角部に面取り部38が形成され、短辺側側縁部31c,32cにおける折り返し部35と反対寄りには、切欠き部39が形成されている。
電線接続部13は、本体部12における板部31,32の連結箇所と反対側に延設されている。この電線接続部13の端部には、電線15が電気的に接続される。これにより、バスバー11は、電線接続部13に接続された電線15を介して、図示しないECU(Electronic Control Unit)が備える電圧検出回路に接続される。そして、ECUが、電圧検出回路によって検出された各単電池における一対の電極との電位差(電圧)に基づいて、各単電池の残量や充放電状態等を検出する。
電線15は、導電性の芯線16と、この芯線16を被覆した絶縁被覆17とを有する周知の被覆電線である。電線15は、その端部において、絶縁被覆17が皮剥きされて芯線16が露出している。
電線接続部13は、下層の板部31における折り返し部35と反対側の側縁部に形成されている。電線接続部13は、板部31から延びる連結部40に設けられており、一対の導体圧着片41と、一対の電線かしめ片42とを有している。電線15は、その端部において、絶縁被覆17の部分が電線かしめ片42にかしめられて固定され、芯線16が導体圧着片41に圧着されている。これにより、電線15は、電線接続部13に電気的に接続される。なお、電線接続部13は、圧着機による電線15の圧着に適した板部31より薄い所定の厚さに形成されている。
上述のように、本実施形態に係るバスバー11は、本体部12を複数の板部31,32を重ね合わせた構造とすることで、電線接続部13の大型化を抑えつつ本体部12での電気抵抗を極力小さくすることができる。
次に、図2の(a)〜(d)に基づいて上記構成のバスバー11の加工手順について説明する。
図2の(a)に示すように、まず、金属板に対してプレス加工を施すことで、曲げ加工前のバスバー11の展開形状に形成する。このとき、板部31に突部37となる延出片37aが形成されるとともに、板部32に突部37が挿通される係止孔36が形成される。さらに、電線接続部13の形成箇所は、プレスによって所定厚さに形成する。また、導体圧着片41における芯線16のかしめの内側となる部分には、セレーション41aを加工する。なお、曲げ加工前のバスバー11は、連鎖状端子材から形成されることが好ましい。
図2の(b)に示すように、曲げ加工を施すことで、延出片37aを立ち上げて突部37とし、さらに、折り返し部35で板部32を折り返して板部31に重ね合わせる。このようにすると、各突部37は、板部32に形成された係止孔36に挿通される。また、電線接続部13の導体圧着片41及び電線かしめ片42が立ち上げられる。
図2の(c)に示すように、プレス加工を施すことで、板部32の上面から突出された突部37の先端部が押し潰される。このようにすると、図2の(d)に示すように、押し潰された突部37の先端部が周囲に広がるように塑性変形され、板部32の係止孔36の縁部が押し潰された突部37の先端部によって係止される。
このようにして、所謂リベット接合により2枚の板部31,32が重ね合わされた本体部12と、電線15が接続可能な電線接続部13とを有するバスバー11が得られる。
次に、上記バスバー11が装着されるバスバーモジュールについて説明する。
図3は本実施形態に係るバスバーを備えたバスバーモジュールの一部の平面図、図4は単電池の電極端子に電気的に接続されたバスバーの平面図である。
図3に示すバスバーモジュール51は、電源装置を構成する電池集合体に重ねて取り付けられる。電源装置としては、電動モータを用いて走行する電気自動車や、エンジンと電動モータを併用して走行するハイブリッド自動車等に搭載されて用いられ、それらの電動モータに動力を供給するものがある。
バスバーモジュール51は、絶縁樹脂製の電線配索体52を備えている。電線配索体52は、枠状に形成された複数のバスバー収容部56を有しており、このバスバー収容部56にバスバー11がそれぞれ収容されて保持される。バスバー収容部56の側壁には、内側へ突出する係止ランス56a,56bが形成されており、バスバー11は、その本体部12の長辺側側縁部31a,32aが、係止ランス56a,56bによって係止されて保持される。また、電線配索体52は、電線配索溝部57と、連結溝部58とを有している。電線配索溝部57には、電線15が収容されており、連結溝部58には、電線15が接続されたバスバー11の電線接続部13が収容されている。
図4に示すように、バスバー収容部56に収容されたバスバー11には、本体部12の孔21に、単電池の電極端子61が挿通され、この電極端子61にナット62が螺合される。そして、このナット62を締め付けることで、バスバー11が電極端子61に締結固定される。ここで、複数の板部31,32を開き止めする突部37は、平面視において、ナット62の締結範囲Aから外れた位置に配置されている。これにより、バスバー11を電極端子61に固定する際に、ナット62が潰された突部37に干渉することがない。
このように、本実施形態に係るバスバー11によれば、下層の板部31に設けられた突部37は、先端部が潰されて塑性変形されるので、図10に示したように、折り曲げただけの従来の係止片506よりも複数の板部31,32を開きにくくできる。
また、突部37は、単電池の電極端子61へのナット62の締付時等に、重ね合わされた複数の板部31,32が折り返し方向と交差する方向にずれるのを防止できる。
例えば、重ね合わされた複数の板部31,32が折り返し方向と交差する方向にずれていると、本体部12の孔21を構成する各板部31,32の孔部31b,32bがずれてしまう。すると、孔21に単電池の電極端子61を挿通させる際に、電極端子61が板部32の孔部32bの開口縁部に干渉してしまう。
これに対して、本実施形態に係るバスバー11では、重ね合わされた複数の板部31,32同士が折り返し方向と交差する方向にずれるのが防止されるので、孔21に単電池の電極端子61を挿通させる際に、電極端子61が板部32の孔部32bに干渉するのを抑制できる。このように、本実施形態に係るバスバー11によれば、図10に示した従来のバスバーのように、第1板部504の側縁部に側縁覆い部507を形成することによるコストアップを招くことなく、板部31,32のずれを防止して電極端子61との干渉を抑制できる。
また、延出片を折り曲げて形成された先端部が潰される突部37は、従来の先端が折り曲げられる係止片506よりも展開形状における延出片37aの全長が短くてよいので、従来の係止片506のように板部31の長辺側側縁部31aから大きく突出することがなく、バスバー11の歩留まりが向上する。
なお、先端部が潰される突部37は、ナット62の締結範囲Aから外れた位置で上層の板部32を係止可能であれば、その形状及び大きさは限定されることはなく、締結範囲Aを外れた位置で潰される突部37を極力大きくすることで大きな係止力を得ることができる。
また、上記実施形態では、ナット62によって単電池の電極端子61へバスバー11の本体部12を固定したが、バスバー11の本体部12を電極端子61へ溶接して固定してもよい。
また、バスバー11の電線接続部13への電線15の接続構造としては、圧着接続によるものに限らず、例えば、電線15を圧接刃に食い込ませて接続する圧接接続や電線15の芯線16を溶接して接続する溶接接続でもよい。
上述したように、本実施形態に係るバスバー11によれば、コストアップを極力抑えつつ、互いに重ね合わせられる板部31,32同士の開きを良好に抑制することができる。
次に、本実施形態の各種の変形例に係るバスバーについて説明する。
なお、上記実施形態のバスバー11と同一構成部分は、同一符号を付して説明を省略する。
(変形例1)
図5は、本実施形態の変形例1に係るバスバーを説明する図であって、(a)〜(c)は、それぞれバスバーの加工工程毎の斜視図、(d)は(c)におけるB−B断面図である。
図5の(a)に示すように、変形例1に係るバスバー11Aでは、突部37に対応する上層の板部32における長辺側側縁部32aに切欠き部(開口部)71がそれぞれ形成されている。
この変形例1の場合も、金属板に対してプレス加工を施すことで、曲げ加工前のバスバー11Aを作製する。
次に、図5の(b)に示すように、曲げ加工を施すことで、延出片37aが立ち上げられて突部37とされ、さらに、折り返し部35で板部32が折り返されて板部31に重ね合わされる。このようにすると、各突部37は、板部32の切欠き部71内に配置される。また、電線接続部13の導体圧着片41及び電線かしめ片42も立ち上げられる。
その後、図5の(c)に示すように、プレス加工を施すことで、下層の板部31の突部37の先端部が押し潰される。このようにすると、図5の(d)に示すように、押し潰された突部37の先端部が周囲に広がるように塑性変形され、板部32の切欠き部71の縁部が押し潰された突部37の先端部によって係止される。
このようにして、所謂リベット接合により2枚の板部31,32が重ね合わされた本体部12と、電線15が接続可能な電線接続部13とを有するバスバー11Aが得られる。
このように、変形例1に係るバスバー11Aの場合も、下層の板部31に設けられて先端部が潰されて塑性変形された突部37によって、複数の板部31,32を開きにくくできる。
(変形例2)
図6は、本実施形態の変形例2に係るバスバーを説明する図であって、(a)〜(c)は、それぞれバスバーの加工工程毎の斜視図である。
図6の(a)に示すように、変形例2に係るバスバー11Bでは、上層の板部32における折り返し部35と反対側の長辺側側縁部32aと短辺側側縁部32cとの角部に切欠き部72が形成されている。
この変形例2の場合も、金属板に対してプレス加工を施すことで、曲げ加工前のバスバー11Bを作製する。
次に、図6の(b)に示すように、曲げ加工を施すことで、下層の板部31における折り返し部35と反対側の長辺側側縁部32aと短辺側側縁部32cとの角部からなる延出片37aを立ち上げて突部37Bとする。さらに、折り返し部35で板部32を折り返して板部31に重ね合わせる。このようにすると、各突部37Bは、板部32の切欠き部72の縁部に沿って配置される。また、電線接続部13の導体圧着片41及び電線かしめ片42が立ち上げられる。
その後、図6の(c)に示すように、プレス加工を施すことで、下層の板部31の突部37Bの先端部を押し潰す。このようにすると、押し潰された突部37Bの先端部が周囲に広がるように塑性変形され、板部32の切欠き部72の縁部が押し潰された突部37の先端部によって係止される。
このようにして、所謂リベット接合により2枚の板部31,32が重ね合わされた本体部12と、電線15が接続可能な電線接続部13とを有するバスバー11Bが得られる。
このように、変形例2に係るバスバー11Bの場合も、下層の板部31に設けられて先端部が潰されて塑性変形された突部37Bによって、複数の板部31,32を開きにくくできる。特に、下層の板部31の角部からなる延出片37aを折り曲げることにより突部37Bが形成されるので、従来の係止片506のように板部31の長辺側側縁部31aから突出することがなく、バスバー11Bの歩留まりが向上する。
(変形例3)
図7は、本実施形態の変形例3に係るバスバーを説明する図であって、(a)〜(c)は、それぞれバスバーの加工工程毎の斜視図である。
図7の(a)に示すように、変形例3に係るバスバー11Cでは、突部37Cとなる延出片37aが、下層の板部31の電線接続部13の基部に連続して形成された連結部40に設けられている。この突部37Cとなる延出片37aは、連結部40の両外側縁部に延設されている。また、このバスバー11Cでは、突部37Cに対応する上層の板部32における長辺側側縁部32aにスリット部(開口部)73が形成されている。
この変形例3の場合も、金属板に対してプレス加工を施すことで、曲げ加工前のバスバー11Cを作製する。
次に、図7の(b)に示すように、曲げ加工を施すことで、延出片37aを立ち上げて突部37Cとし、さらに、折り返し部35で板部32を折り返して板部31に重ね合わせる。このようにすると、各突部37Cは、板部32のスリット部73内に通されて配置される。また、電線接続部13の導体圧着片41及び電線かしめ片42も立ち上げられる。
その後、図7の(c)に示すように、プレス加工を施すことで、下層の板部31の突部37Cの先端部が押し潰される。このようにすると、押し潰された突部37Cの先端部が周囲に広がるように塑性変形され、板部32のスリット部73の縁部が押し潰された突部37Cの先端部によって係止される。
このようにして、所謂リベット接合により2枚の板部31,32が重ね合わされた本体部12と、電線15が接続可能な電線接続部13とを有するバスバー11Cが得られる。
このように、変形例3に係るバスバー11Cによれば、突部37Cとなる延出片37aが板部31の両短辺側側縁部31cに突出しないので、歩留まりが向上する。
(変形例4)
図8は、本実施形態の変形例4に係るバスバーを説明する図であって、(a)〜(d)は、それぞれバスバーの加工工程毎の斜視図である。
図8の(a)に示すように、変形例4に係るバスバー11Dは、本体部12Dが中間層の板部33を備えており、板部31が最下層、板部32が最上層とされている。この板部33は、長辺側側縁部33a及び短辺側側縁部33cを有して板部32とほぼ同じ略長方形状に形成されており、最上層の板部32における最下層の板部31と反対側に連結されている。板部32,33は、その長辺側側縁部32a,33aが折り返し部35Dによって連結されている。折り返し部35Dは、長手方向に間隔をあけて形成されており、板部32,33は、折り返し部35Dにより折り返されて重ね合わされる。また、中間層の板部33には、最上層の板部32との連結側に、突部37Dが挿通される係止孔36が形成されている。更に、中間層の板部33にも、本体部12Dの孔21を構成する孔部33bが形成されている。
この変形例4の場合も、金属板に対してプレス加工を施すことで、曲げ加工前のバスバー11Dを作製する。
次に、図8の(b)に示すように、曲げ加工を施すことで、折り返し部35Dで板部33を折り返して板部32に重ね合わせる。
さらに、図8の(c)に示すように、曲げ加工を施すことで、延出片37aを立ち上げて突部37Dとし、さらに、重ね合わせた板部32,33を折り返し部35で折り返して板部31に重ね合わせる。このようにすると、各突部37Dは、板部32,33に形成された係止孔36に挿通される。また、電線接続部13の導体圧着片41及び電線かしめ片42が立ち上げられる。
その後、図8の(d)に示すように、プレス加工を施すことで、最下層の板部31の突部37Dの先端部が押し潰される。このようにすると、押し潰された突部37Dの先端部が周囲に広がるように塑性変形され、板部32の係止孔36の縁部が押し潰された突部37Dの先端部によって係止される。
このようにして、所謂リベット接合により3枚の板部31,32,33が重ね合わされた本体部12Dと、電線15が接続可能な電線接続部13とを有するバスバー11Dが得られる。
この変形例4に係るバスバー11Dのように、本体部12Dは、板部31,32,33が重ね合わされた3層であっても良い。この場合も、突部37Dによって複数の板部31,32,33を開きにくくできる。なお、本体部12Dは、中間層の板部を複数備えた4層以上であってもよい。
(変形例5)
図9は、本実施形態の変形例5に係るバスバーを説明する図であって、(a)〜(c)は、それぞれバスバーの加工工程毎の斜視図である。
図9の(a)に示すように、変形例5に係るバスバー11Eでは、それぞれの板部31,32は、その一方の短辺側側縁部31c,32cにおいて折り返し部35によって連結されている。そして、板部31,32は、折り返し部35により折り返されて重ね合わされる。
また、このバスバー11Eでは、下層の板部31における他方の短辺側側縁部31cの両側に突部37Eとなる延出片37aが突設され、上層の板部32における他方の短辺側側縁部32cにスリット部(開口部)73Eが形成されている。
この変形例5の場合も、金属板に対してプレス加工を施すことで、曲げ加工前のバスバー11Eを作製する。
次に、図9の(b)に示すように、曲げ加工を施すことで、延出片37aを立ち上げて突部37Eとし、さらに、折り返し部35で板部32を折り返して板部31に重ね合わせる。このようにすると、各突部37Eは、板部32に形成されたスリット部73Eに挿通される。また、電線接続部13の導体圧着片41及び電線かしめ片42が立ち上げられる。
その後、図9の(c)に示すように、プレス加工を施すことで、下層の板部31の突部37Eの先端部を押し潰す。このようにすると、押し潰された突部37Eの先端部が周囲に広がるように塑性変形され、板部32のスリット部73Eの縁部が押し潰された突部37Eの先端部によって係止される。
このようにして、所謂リベット接合により2枚の板部31,32が重ね合わされた本体部12と、電線15が接続可能な電線接続部13とを有するバスバー11Eが得られる。
この変形例5に係るバスバー11Eのように、板部31,32は、短辺側側縁部31c,32cで連結されて折り返し部35によって折り返される構造であってもよい。この場合も、反対側の短辺側側縁部31cの突部37Eによって複数の板部31,32を開きにくくできる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
ここで、上述した本発明に係るバスバーの実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[3]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 正極及び負極の電極端子(61)を有する複数の単電池の隣り合う電極端子(61)間を電気的に接続するために、前記隣り合う電極端子(61)間に架け渡される板状の本体部(12,12D)と、前記本体部(12,12D)から延設されて電線(15)の端末部に接続される電線接続部(13)とが一体に形成されたバスバー(11,11A〜11E)であって、
前記本体部(12,12D)は、折り返し部(35,35D)に区切られた複数の板部(31,32,33)が前記折り返し部(35,35D)により折り返されて重ね合わされることにより構成されており、
最下層の前記板部(31)には、前記複数の板部(31,32,33)が重ね合された状態において上層の前記板部(32,33)を板厚方向に貫通した先端部が塑性変形されて前記複数の板部(31,32,33)を開き止めする突部(37,37B〜37E)が設けられていることを特徴とするバスバー(11,11A〜11E)。
[2] 前記突部(37,37B,37C〜37E)が、最下層の前記板部(31)における前記折り返し部(35)を除く側縁部(長辺側側縁部31a)に形成された延出片(37a)を折り曲げることにより形成され、
前記延出片(37a)が、上層の前記板部(32)に形成された開口部(係止孔36、切欠き部71、スリット部73,73E)を貫通していることを特徴とする上記[1]に記載のバスバー(11,11A,11C〜11E)。
[3] 前記突部(37B)が、最下層の前記板部(31)における前記折り返し部(35)と反対側の角部を折り曲げることにより形成され、
前記角部の先端部が、上層の前記板部(32)における前記角部に対応した角部分に形成された切欠き部(72)を貫通して塑性変形されていることを特徴とする上記[1]に記載のバスバー(11B)。
11:バスバー
12:本体部
13:電線接続部
15:電線
31,32:板部
31a:長辺側側縁部(側縁部)
35:折り返し部
36:係止孔(開口部)
37:突部
37a:延出片
61:電極端子

Claims (3)

  1. 正極及び負極の電極端子を有する複数の単電池の隣り合う電極端子間を電気的に接続するために、前記隣り合う電極端子間に架け渡される板状の本体部と、前記本体部から延設されて電線の端末部に接続される電線接続部とが一体に形成されたバスバーであって、
    前記本体部は、折り返し部に区切られた複数の板部が前記折り返し部により折り返されて重ね合わされることにより構成されており、
    最下層の前記板部には、前記複数の板部が重ね合された状態において上層の前記板部を板厚方向に貫通した先端部が塑性変形されて前記複数の板部を開き止めする突部が設けられていることを特徴とするバスバー。
  2. 前記突部が、最下層の前記板部における前記折り返し部を除く側縁部に形成された延出片を折り曲げることにより形成され、
    前記延出片が、上層の前記板部に形成された開口部を貫通していることを特徴とする請求項1に記載のバスバー。
  3. 前記突部が、最下層の前記板部における前記折り返し部と反対側の角部を折り曲げることにより形成され、
    前記角部の先端部が、上層の前記板部における前記角部に対応した角部分に形成された切欠き部を貫通して塑性変形されていることを特徴とする請求項1に記載のバスバー。
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