JP2018124136A - アクチュエータおよびシャフト連結構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】センサのシャフト位置検出精度を向上させる。【解決手段】センサ磁石21が固定されたセンサシャフト20には、凹状球面部23が形成される。モータシャフト2には凸状球面部24が形成される。凸状球面部24が凹状球面部23内で保持されることにより、モータシャフト2とセンサシャフト20とが連結される。このシャフト連結構造により、モータシャフト2が傾動した場合でも、センサシャフト20の傾動は抑制される。【選択図】図2
Description
この発明は、モータシャフトと当該モータシャフトの位置を検出するために用いられるセンサシャフトとを連結するシャフト連結構造、およびシャフト連結構造を備えたアクチュエータに関するものである。
自動車排出ガス規制は年々厳しくなり、将来は更に規制が進むと予想される。排出ガス規制対策として、自動車の電動化が進み、制御駆動部にアクチュエータが用いられることが多い。
アクチュエータの駆動方式は直動式と回転式に分類される。直動式のアクチュエータは、ロータの回転方向に対して垂直な方向にシャフトがストロークする(例えば、特許文献1参照)。回転式のアクチュエータは、ロータの回転方向にシャフトが回転する。
特許文献1に記載された直動式のアクチュエータは、シャフトをストロークさせることにより、ターボチャージャのウェイストゲートバルブを開閉させる。シャフトは、ストローク方向とは異なる方向への傾動が可能なように支持されている。このシャフトのストローク位置は、ホール素子等の、非接触センサにより検出される。
上記特許文献1に記載された直動式のアクチュエータのようにシャフトが傾動する構成の場合、ストローク中のシャフトが傾動してセンサに近づいたり離れたりしてシャフトとセンサとの間の距離が安定しないため、センサのシャフト位置検出精度が悪化するという課題があった。位置検出精度の悪化は、シャフトの目標位置と実際の位置との差異を生じさせ、車両に大きな影響を与える。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、センサのシャフト位置検出精度を向上させることを目的とする。
この発明に係るアクチュエータは、センサ磁石が固定されたセンサシャフトと、モータシャフトまたはセンサシャフトのいずれか一方が有する凹状の球面部と、モータシャフトまたはセンサシャフトのもう一方が有する、凹状の球面部内に保持される凸状の球面部と、凹状の球面部および凸状の球面部により連結されたモータシャフトおよびセンサシャフトの往復移動に伴って変化するセンサ磁石の磁束密度を検出する磁気センサとを備えるものである。
この発明によれば、凹状の球面部が凸状の球面部を保持することにより、モータシャフトとセンサシャフトとが連結されるようにしたので、モータシャフトが傾動した場合でもセンサシャフトの傾動は抑制される。これにより、磁気センサとセンサシャフトに固定されたセンサ磁石との間の距離が安定し、磁気センサはモータシャフトの位置を精度よく検出することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るアクチュエータ1の構成例を示す断面図である。アクチュエータ1は、直動式であって、モータシャフト2をその軸方向に往復移動させる。以下では、直動式のアクチュエータ1を、ターボチャージャのウェイストゲートバルブを開閉する用途に用いるものとして説明する。なお、アクチュエータ1の用途は、ウェイストゲートに限定されるものではなく、どのような用途に用いてもよい。
図1は、この発明の実施の形態1に係るアクチュエータ1の構成例を示す断面図である。アクチュエータ1は、直動式であって、モータシャフト2をその軸方向に往復移動させる。以下では、直動式のアクチュエータ1を、ターボチャージャのウェイストゲートバルブを開閉する用途に用いるものとして説明する。なお、アクチュエータ1の用途は、ウェイストゲートに限定されるものではなく、どのような用途に用いてもよい。
モータ3は、モータシャフト2を往復移動させる駆動力を発生させる。このモータ3は、回転子8、コイル9、磁石11、バックヨーク12、整流子10およびブラシ16を含むブラシ付きモータである。なお、モータ3は、ブラシ付きモータに限定されるものではなく、モータシャフト2をその軸方向に往復移動させる駆動力を発生させるものであればよい。アクチュエータ1の内部には2つの軸受部5,6が設置され、パイプ7が回転自在に支持される。パイプ7の外周面には、回転子8およびコイル9が固定される。また、パイプ7の一端側には整流子10が固定され、整流子10にはコイル9が接続される。モータハウジング4の内部には、回転子8およびコイル9を取り囲むように、磁石11およびバックヨーク12が設置される。
モータ3は、樹脂製のモータハウジング4に被覆される。モータハウジング4の一端側には、センサハウジング17が固定され、他端側には、ブッシュ18が固定される。センサハウジング17には、コネクタ端子15が一体に形成される。また、センサハウジング17の内部には、モータシャフト2の位置を検出するためのセンサシャフト20、センサ磁石21および磁気センサ22等が設置される。ブッシュ18は、モータシャフト2の回転を防止すると共に、モータシャフト2の軸方向の移動をガイドする。
パイプ7の中にはモータシャフト2が配置される。パイプ7の内周面には雌ねじ状のねじ機構13が形成される。一方、モータシャフト2の外周面には雄ねじ状のねじ機構14が形成される。ねじ機構14はねじ機構13にねじ込まれて結合される。モータシャフト2の一端側は、ブッシュ18を貫通して、不図示のウェイストゲートバルブに連結される。モータシャフト2の他端側は、センサシャフト20に連結される。
コネクタ端子15のターミナル15aに電圧が印加されると、電流がターミナル15a、ブラシ16、整流子10およびコイル9へ流れる。コイル9に電流が流れると、回転子8は磁化されて磁石11に引き付けられる。これにより回転子8が回転し、この回転子8に一体化されたパイプ7等も回転する。回転子8の回転運動は、パイプ7のねじ機構13とモータシャフト2のねじ機構14との結合によって直動運動に変換され、モータシャフト2がブッシュ18の外へ押し出される。コイル9に流れる電流が逆転すると、回転子8が逆向きに回転し、モータシャフト2がブッシュ18の内へ引き込まれる。モータシャフト2の往復移動に伴い、不図示のウェイストゲートバルブが開閉する。
図2は、この発明の実施の形態1に係るアクチュエータ1のシャフト連結構造を示す図である。センサシャフト20は、凹状の球面である凹状球面部23を有する。モータシャフト2は、凸状の球面である凸状球面部24を有する。凹状球面部23内に凸状球面部24がはまり込むことで、凹状球面部23内に凸状球面部24が保持される。凸状球面部24は凹状球面部23内で可動する。これらの凹状球面部23および凸状球面部24は、モータシャフト2とセンサシャフト20とを連結するシャフト連結構造である。点接触部25は、凹状球面部23と凸状球面部24とが点接触している部位である。線接触部26は、凹状球面部23と凸状球面部24とが線接触している部位である。空隙部27は、凹状球面部23と凸状球面部24とが接触していない部位であり、空気層である。なお、図示例は、センサシャフト20に凹状球面部23が形成され、モータシャフト2に凸状球面部24が形成されているが、反対に、センサシャフト20に凸状球面部24が形成され、モータシャフト2に凹状球面部23が形成されてもよい。
センサシャフト20には、センサ磁石21が固定される。このセンサシャフト20は、例えば、樹脂により構成される。図示例では、センサシャフト20、センサ磁石21および凹状球面部23は、センサ磁石21をインサート成形した樹脂の一体成形品である。
シャフト連結構造によりモータシャフト2とセンサシャフト20とが連結されているため、モータシャフト2の往復移動に伴ってセンサシャフト20も往復移動する。モータシャフト2の往復移動に伴って、センサシャフト20に固定されたセンサ磁石21も往復移動する。そのため、モータシャフト2の往復移動に伴って、磁気センサ22を流れるセンサ磁石21の磁束密度が変化する。磁気センサ22は、ホール素子または磁気抵抗素子等であり、磁束密度および磁束の方向を検出し、検出値をコネクタ端子15のターミナル15bから外部装置へ出力する。ECU(Engine Control Unit)等の外部装置は、磁気センサ22の検出値に基づいてモータシャフト2の位置を求め、そのモータシャフト2の位置に基づいてアクチュエータ1を制御することによってウェイストゲートバルブの開度を制御する。
図3は、この発明の実施の形態1に係るアクチュエータ1におけるリニアリティ誤差を説明するグラフである。グラフの横軸はモータシャフト2の位置[mm]を示し、縦軸は磁気センサ22の検出値[V]を示す。なお、磁気センサ22は、検出値を、電圧等のアナログ信号で出力してもよいし、SENT(Single Edge Nibble Transmission)値等のデジタル信号で出力してもよい。
モータシャフト2の位置と磁気センサ22の検出値との対応関係は、理想線として示すような直線であることが理想とされる。しかし、実際には、(1)モータシャフト2の傾動、および(2)センサ磁石21に対する温度の影響等により、磁気センサ22の検出値に誤差が生じ、モータシャフト2の位置とモータシャフト2の検出値との対応関係は実測線のようになる。理想線に対する実測線の乖離の度合いを、リニアリティ誤差と呼ぶ。リニアリティ誤差L[%]は、式(1)のように、磁気センサ22が検出する最大値Yと最小値−Yとの差2Yに対する、実測線と理想線との差ΔYの割合で表される。
L=ΔY/2Y×100 (1)
モータシャフト2の位置と磁気センサ22の検出値との対応関係は、理想線として示すような直線であることが理想とされる。しかし、実際には、(1)モータシャフト2の傾動、および(2)センサ磁石21に対する温度の影響等により、磁気センサ22の検出値に誤差が生じ、モータシャフト2の位置とモータシャフト2の検出値との対応関係は実測線のようになる。理想線に対する実測線の乖離の度合いを、リニアリティ誤差と呼ぶ。リニアリティ誤差L[%]は、式(1)のように、磁気センサ22が検出する最大値Yと最小値−Yとの差2Yに対する、実測線と理想線との差ΔYの割合で表される。
L=ΔY/2Y×100 (1)
ウェイストゲートバルブの開閉制御に用いられるアクチュエータ1は、排出ガス削減のために高精度な動作が求められる。アクチュエータ1は、ECUからの指令開度に従ってウェイストゲートバルブを開閉する必要があるため、ECUからの指令開度に従ったモータシャフト2の動き方と実際の動き方とが同一であることが理想とされる。しかし、リニアリティ誤差が発生した場合、ECUからの指令開度とはずれた、意図しない位置にモータシャフト2が移動する。例えば、ウェイストゲートバルブの開度がECUからの指令開度より開方向にずれると、ターボチャージャのブースト圧が低下し、必要な性能を得られない。また、ウェイストゲートバルブの開度がECUからの指令開度より閉方向にずれると、ブースト圧が上昇するため、ターボ内圧も上昇する。ターボ内圧が上昇すると、タービンブレードに対する負荷が高くなるため、タービンブレードが破損する。そのため、アクチュエータ1の仕様として、リニアリティ誤差を如何に小さくするか、つまり高精度な位置検出が求められている。
図4は、この発明の実施の形態1に係るアクチュエータ1におけるモータシャフト2の傾動を説明する図である。前述のとおり、リニアリティ誤差が生じる原因として、(1)モータシャフト2の傾動がある。図4のように、パイプ7のねじ機構13とモータシャフト2のねじ機構14との間にはガタ100がある。そのため、パイプ7の両端が軸受部5,6で支持されていても、モータシャフト2は、軸方向へ移動する際に、矢印で示すような傾動方向101へ傾動する。モータシャフト2の傾動は、凹状球面部23および凸状球面部24のシャフト連結構造により吸収される。よって、モータシャフト2が傾動した場合でも、センサシャフト20の傾動は抑制される。センサシャフト20の傾動が抑制されるため、センサシャフト20がその軸方向に往復移動する際に、センサ磁石21は、傾動方向101において磁気センサ22に近づいたり離れたりすることがない。そのため、磁気センサ22は、モータシャフト2の位置を精度よく検出することができ、リニアリティ誤差は抑制される。
図5Aおよび図5Bは、この発明の実施の形態1に係るシャフト連結構造の理解を助けるための参考例である。図5Aの参考例では、ばね28がセンサシャフト20をモータシャフト2へ押しつけることにより、モータシャフト2とセンサシャフト20とが当接している。そのため、モータシャフト2が傾動するとセンサシャフト20が共倒れする。モータシャフト2が軸方向に往復移動する際に、センサ磁石21は、傾動方向101において磁気センサ22に近づいたり離れたりする。磁気センサ22は、軸方向において同じ位置にあるセンサ磁石21であっても、傾動方向101において磁気センサ22に近づいた場合に高い磁束密度を検出し、傾動方向101において磁気センサ22から離れた場合に低い磁束密度を検出する。したがって、図5Aの参考例における磁気センサ22の位置検出精度は、実施の形態1におけるそれより低い。
図5Bの参考例では、センサ磁石21とモータシャフト2とが、樹脂製のセンサシャフト29により固定される。センサ磁石21、モータシャフト2およびセンサシャフト29は、センサ磁石21およびモータシャフト2をインサート成形した樹脂の一体成形品である。あるいは、図示は省略するが、モータシャフト2とセンサシャフト20とは、かしめられることにより固定されてもよい。図5Bの参考例では、モータシャフト2とセンサシャフト29とが固く連結されているため、モータシャフト2が傾動するとセンサシャフト29が共倒れする。モータシャフト2の傾動に伴い共倒れしたセンサシャフト29がセンサハウジング17に当たると、センサシャフト29に応力が集中して破損する可能性がある。破損を防ぐために、図5Bの参考例におけるセンサハウジング17とセンサシャフト29との間のクリアランスは、実施の形態1および図5Aの参考例におけるセンサハウジング17とセンサシャフト20との間のクリアランスよりも大きくする必要がある。これにより、図5Bの参考例のモータシャフト2とセンサシャフト29は大きく傾動できるようになるため、磁気センサ22の位置検出精度は、実施の形態1におけるそれより低い。
図6は、この発明の実施の形態1に係るアクチュエータ1におけるセンサ磁石21に対する温度の影響を説明するグラフである。グラフの横軸はセンサ磁石21の温度[℃]を示し、縦軸はセンサ磁石21の残留磁束密度Br[mT]を示す。図6のグラフは、センサ磁石21が希土類磁石である場合の、希土類磁石の温度と残留磁束密度との関係性を示す。前述のとおり、リニアリティ誤差が生じる原因として、(2)センサ磁石21に対する温度の影響がある。図6のように、センサ磁石21の温度が上昇すると、センサ磁石21の残留磁束密度は線形的に減少していく。そのため、磁気センサ22は、同じ位置にあるセンサ磁石21であっても、温度が低い場合に高い残留磁束密度Br1を検出し、温度が高い場合に低い残留磁束密度Br2を検出する。従って、磁気センサ22の位置検出精度を向上させるためには、センサ磁石21の温度上昇を抑制することによってセンサ磁石21の熱減磁を抑制する必要がある。
ここで、センサ磁石21の温度が上昇する原因を説明する。モータ3は駆動時に自己発熱するため、この熱がセンサ磁石21へ伝わり、センサ磁石21の温度が上昇する。また、モータシャフト2の一端側がウェイストゲートバルブに連結しているため、排出ガスの熱がモータシャフト2およびセンサシャフト20を経由してセンサ磁石21へ伝わり、センサ磁石21の温度が上昇する。このモータシャフト2は、強度を高めるために、鉄またはステンレス鋼の金属部材で構成される。鉄またはステンレス鋼は、熱伝導率が高いので、センサ磁石21の温度を容易に上昇させる原因となる。
実施の形態1に係るシャフト連結構造は、センサ磁石21の温度上昇を抑制するために、凹状球面部23と凸状球面部24とが点接触部25で点接触する構造である。これにより、モータシャフト2からセンサシャフト20への熱伝導が抑制され、センサ磁石21の熱減磁が抑制される。よって、磁気センサ22の位置検出精度が向上する。
これに対し、図5Aおよび図5Bの参考例に示したシャフト連結構造は、モータシャフト2とセンサシャフト20とが面接触する構造である。そのため、モータシャフト2からセンサシャフト20への熱伝導を抑制することが困難である。なお、図5Aの参考例に示したシャフト連結構造では、センサシャフト20の先端を尖らせることにより、モータシャフト2との点接触が可能になる。しかし、ばね28の荷重を受けたセンサシャフト20の先端がモータシャフト2に当接するため、当接面圧が上昇し、当接面の摩耗が促進する。摩耗により、センサ磁石21と磁気センサ22との位置関係がずれ、磁気センサ22の位置検出精度が低下する。
実施の形態1に係るシャフト連結構造は、センサ磁石21の温度上昇を抑制するために、凹状球面部23と凸状球面部24との間に空隙部27が設けられた構造である。空隙部27は、凹状球面部23と凸状球面部24の曲率半径が異なることにより、設けられる。または、空隙部27は、凹状球面部23と凸状球面部24の中心がずれることにより、設けられる。または、空隙部27は、凹状球面部23と凸状球面部24の曲率半径が異なることおよび凹状球面部23と凸状球面部24の中心がずれることにより、設けられる。空隙部27の空気層の断熱機能により、モータシャフト2からセンサシャフト20への熱伝導が抑制される。よって、センサ磁石21の熱減磁が抑制され、磁気センサ22の位置検出精度が向上する。
まず、凹状球面部23と凸状球面部24の曲率半径が異なることにより、空隙部27が設けられる例を説明する。
図7は、この発明の実施の形態1におけるシャフト連結構造の寸法を示す図である。図7では、モータシャフト2の凸状球面部24およびセンサシャフト20の凹状球面部23の球の輪郭が示されている。凸状球面部24の輪郭は、第2の曲率半径R2を有する円弧112を含む。凹状球面部23の輪郭は、第2の曲率半径R2より小さい第1の曲率半径R1を有する円弧111を含む。円弧111の曲率半径より円弧112の曲率半径のほうが大きいので、点接触部25において円弧111は円弧112に点接触する。また、凹状球面部23の輪郭は、第2の曲率半径R2および第1の曲率半径R1より小さい第3の曲率半径R3を有する円弧113を含む。円弧113のモータシャフト2側の端部は、円弧111と線接触する線接触部26である。円弧111の曲率半径より円弧113の曲率半径のほうが小さいので、円弧111と円弧113との間に空隙ができる。以上のように、凹状球面部23の2つの曲率半径R1,R3と凸状球面部24の曲率半径R2は、R2>R1>R3の関係にある。これらの曲率半径により、凹状球面部23と凸状球面部24との間に空隙部27が設けられる。
図7は、この発明の実施の形態1におけるシャフト連結構造の寸法を示す図である。図7では、モータシャフト2の凸状球面部24およびセンサシャフト20の凹状球面部23の球の輪郭が示されている。凸状球面部24の輪郭は、第2の曲率半径R2を有する円弧112を含む。凹状球面部23の輪郭は、第2の曲率半径R2より小さい第1の曲率半径R1を有する円弧111を含む。円弧111の曲率半径より円弧112の曲率半径のほうが大きいので、点接触部25において円弧111は円弧112に点接触する。また、凹状球面部23の輪郭は、第2の曲率半径R2および第1の曲率半径R1より小さい第3の曲率半径R3を有する円弧113を含む。円弧113のモータシャフト2側の端部は、円弧111と線接触する線接触部26である。円弧111の曲率半径より円弧113の曲率半径のほうが小さいので、円弧111と円弧113との間に空隙ができる。以上のように、凹状球面部23の2つの曲率半径R1,R3と凸状球面部24の曲率半径R2は、R2>R1>R3の関係にある。これらの曲率半径により、凹状球面部23と凸状球面部24との間に空隙部27が設けられる。
なお、円弧111および円弧113は滑らかに接続されており、凹状球面部23の球面も滑らかである。また、第1の曲率半径R1の中心O1と第3の曲率半径R3の中心O3とは、モータシャフト2の軸方向においてオフセット量Bだけずれていると共に、モータシャフト2の径方向においてオフセット量Cだけずれている。オフセット量Cは、「0.5×R1」より大きい。モータシャフト2の軸方向における点接触部25から線接触部26までの距離Dは、第1の曲率半径R1より大きい。凹状球面部23に形成された、凸状球面部24を圧入するための開口部の径方向の距離Eは、「2×R1」より小さい。なお、この距離Eは、凹状球面部23内に凸状球面部24が圧入された後の開口部の径方向の距離であり、凹状球面部23内に凸状球面部24が圧入される前の開口部の径方向の距離は距離Eより小さい。
続いて、凹状球面部23と凸状球面部24の中心がずれることにより、空隙部27が設けられる例を説明する。
図7において、凸状球面部24における第2の曲率半径R2を有する円弧112の中心O2と、凹状球面部23における第1の曲率半径R1を有する円弧111の中心O1とは、モータシャフト2の軸方向においてオフセット量Aだけずれている。なお、オフセット量Aは、第1の曲率半径R1より小さいものとする。また、オフセット量Aは、上述したオフセット量Bより大きいものとする。このオフセット量Aにより、凹状球面部23と凸状球面部24との間に空隙部27が設けられる。
図7において、凸状球面部24における第2の曲率半径R2を有する円弧112の中心O2と、凹状球面部23における第1の曲率半径R1を有する円弧111の中心O1とは、モータシャフト2の軸方向においてオフセット量Aだけずれている。なお、オフセット量Aは、第1の曲率半径R1より小さいものとする。また、オフセット量Aは、上述したオフセット量Bより大きいものとする。このオフセット量Aにより、凹状球面部23と凸状球面部24との間に空隙部27が設けられる。
なお、図7の例では、凹状球面部23および凸状球面部24の輪郭の形状が略円形であるが、輪郭の形状は円形に限定されるものではない。例えば、凹状球面部23の輪郭がモータシャフト2の径方向に長い楕円形であり、凸状球面部24の輪郭が円形である場合にも、楕円形と円形との間に空隙部27が設けられる。
実施の形態1に係るシャフト連結構造では、センサ磁石21の温度上昇を抑制するために、センサシャフト20は樹脂により構成される。樹脂は、モータシャフト2の鉄またはステンレス鋼に比べて熱伝導率が低い。そのため、モータシャフト2からセンサシャフト20への熱伝導が抑制され、センサ磁石21の熱減磁が抑制される。よって、磁気センサ22の位置検出精度が向上する。
なお、センサシャフト20を樹脂で成形する場合、上述したように、センサシャフト20、凹状球面部23およびセンサ磁石21は一体成形品であってもよい。一体成形により部品点数および組み付け行程を削減できるため、コストを低減できる。また、金型により、センサシャフト20とセンサ磁石21との位置決めがされるため、結果として磁気センサ22の位置検出精度が向上する。
実施の形態1に係るシャフト連結構造では、凸状球面部24は、凹状球面部23に圧入される。実施の形態1に係るシャフト連結構造は、図7に示した寸法関係であるため、凸状球面部24は、凹状球面部23の開口部を押し広げながら凹状球面部23内部へ圧入される。そのため、凹状球面部23の線接触部26には、図7に矢印で示す方向の応力Fが発生する。凸状球面部24は、凹状球面部23に生じる応力Fで保持される。凸状球面部24が凹状球面部23に面接触して保持される構成に比べ、図7のように凸状球面部24が凹状球面部23に線接触して保持される構成のほうが、モータシャフト2からセンサシャフト20への熱伝導が抑制される。よって、センサ磁石21の熱減磁が抑制され、磁気センサ22の位置検出精度が向上する。
以上のように、実施の形態1に係るアクチュエータ1は、センサ磁石21が固定されたセンサシャフト20と、モータシャフト2またはセンサシャフト20のいずれか一方が有する凹状球面部23と、モータシャフト2またはセンサシャフト20のもう一方が有する、凹状球面部23内に保持される凸状球面部24と、凹状球面部23および凸状球面部24により連結されたモータシャフト2およびセンサシャフト20の往復移動に伴って変化するセンサ磁石21の磁束密度を検出する磁気センサ22とを備える構成である。この構成により、モータシャフト2が傾動した場合でもセンサシャフト20の傾動は抑制される。これにより、センサシャフト20に固定されたセンサ磁石21と磁気センサ22との間の距離が安定し、磁気センサ22はモータシャフト2の位置を精度よく検出することができる。
また、実施の形態1に係るアクチュエータ1は、凸状球面部24と凹状球面部23とが点接触する点接触部25を備える構成である。凸状球面部24と凹状球面部23との接触面積が小さいため、モータシャフト2からセンサシャフト20への熱伝導が抑制され、センサ磁石21の熱減磁が抑制される。したがって、磁気センサ22の位置検出精度が向上する。
また、実施の形態1に係るアクチュエータ1は、凸状球面部24と凹状球面部23の曲率半径が異なることにより、凸状球面部24と凹状球面部23との間に空隙部27がある。あるいは、実施の形態1に係るアクチュエータ1は、凸状球面部24と凹状球面部23の中心がずれていることにより、凸状球面部24と凹状球面部23との間に空隙部27がある。凸状球面部24と凹状球面部23との間に空気層があるため、モータシャフト2からセンサシャフト20への熱伝導が抑制され、センサ磁石21の熱減磁が抑制される。したがって、磁気センサ22の位置検出精度が向上する。
また、実施の形態1において、凸状球面部24の輪郭は円形であり、凹状球面部23の輪郭は楕円形であってもよい。この構成によっても、凸状球面部24と凹状球面部23との間に空隙部27が設けられる。
また、実施の形態1のセンサシャフト20は、樹脂で構成されている。センサシャフト20が熱伝導率の低い樹脂で構成されることにより、モータシャフト2からセンサシャフト20への熱伝導が抑制され、センサ磁石21の熱減磁が抑制される。したがって、磁気センサ22の位置検出精度が向上する。
以上のように、実施の形態1に係るアクチュエータ1は、センサ磁石21の熱減磁を抑制して磁気センサ22の位置検出精度を向上させることができる。したがって、ウェイストゲートバルブおよび排出ガス再循環(EGR)バルブ用のアクチュエータ等の、高温環境で使用されるアクチュエータに適用できる。
また、実施の形態1において、センサシャフト20は、センサ磁石21をインサート成形した樹脂の一体成形品であってもよい。この構成の場合、部品点数削減および組み付け行程削減によるコスト低減が可能である。また、組み付け行程でのセンサシャフト20、センサ磁石21、および凹状球面部23の位置ずれが抑制されるため、磁気センサ22の位置検出精度が向上する。
また、実施の形態1の凹状球面部23は、その内部に凸状球面部24が圧入されたことにより生じる応力で凸状球面部24を保持する構成である。この構成により、凹状球面部23と凸状球面部24との連結が簡易かつ容易である。
なお、本発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、または実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
1 アクチュエータ、2 モータシャフト、3 モータ、4 モータハウジング、5,6 軸受部、7 パイプ、8 回転子、9 コイル、10 整流子、11 磁石、12 バックヨーク、13,14 ねじ機構、15 コネクタ端子、15a,15b ターミナル、16 ブラシ、17 センサハウジング、18 ブッシュ、20,29 センサシャフト、21 センサ磁石、22 磁気センサ、23 凹状球面部、24 凸状球面部、25 点接触部、26 線接触部、27 空隙部、28 ばね、100 ガタ、101 傾動方向、111,112,113 円弧、A,B,C オフセット量、D 点接触部から線接触部までの距離、E 凹状球面部の開口部の距離、F 応力、O1,O2,O3 円弧の中心、R1 第1の曲率半径、R2 第2の曲率半径、R3 第3の曲率半径。
Claims (11)
- モータの回転運動を直動運動に変換してモータシャフトをその軸方向に往復移動させるアクチュエータであって、
センサ磁石が固定されたセンサシャフトと、
前記モータシャフトまたは前記センサシャフトのいずれか一方が有する凹状の球面部と、
前記モータシャフトまたは前記センサシャフトのもう一方が有する、前記凹状の球面部内に保持される凸状の球面部と、
前記凹状の球面部および前記凸状の球面部により連結された前記モータシャフトおよび前記センサシャフトの往復移動に伴って変化する前記センサ磁石の磁束密度を検出する磁気センサとを備えることを特徴とするアクチュエータ。 - 前記凸状の球面部と前記凹状の球面部とが点接触する点接触部を備えることを特徴とする請求項1記載のアクチュエータ。
- 前記凸状の球面部と前記凹状の球面部の曲率半径が異なることにより、前記凸状の球面部と前記凹状の球面部との間に空隙部があることを特徴とする請求項2記載のアクチュエータ。
- 前記凸状の球面部の輪郭は、第2の曲率半径を有する円弧を含み、
前記凹状の球面部の輪郭は、前記第2の曲率半径より小さい第1の曲率半径を有し前記点接触部になる円弧と、前記第2の曲率半径および前記第1の曲率半径より小さい第3の曲率半径を有し前記空隙部になる円弧とを含むことを特徴とする請求項3記載のアクチュエータ。 - 前記凸状の球面部と前記凹状の球面部の中心がずれていることにより、前記凸状の球面部と前記凹状の球面部との間に空隙部があることを特徴とする請求項2記載のアクチュエータ。
- 前記凸状の球面部の輪郭は、第2の曲率半径を有する円弧を含み、
前記凹状の球面部の輪郭は、前記第2の曲率半径より小さい第1の曲率半径を有し前記点接触部になる円弧を含み、
前記第2の曲率半径を有する円弧の中心と、前記第1の曲率半径を有する円弧の中心とがずれていることを特徴とする請求項5記載のアクチュエータ。 - 前記凸状の球面部の輪郭は、円形であり、
前記凹状の球面部の輪郭は、楕円形であることを特徴とする請求項3記載のアクチュエータ。 - 前記センサシャフトは樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載のアクチュエータ。
- 前記センサシャフトは、前記センサ磁石をインサート成形した樹脂の一体成形品であることを特徴とする請求項8記載のアクチュエータ。
- 前記凹状の球面部は、その内部に前記凸状の球面部が圧入されたことにより生じる応力で前記凸状の球面部を保持することを特徴とする請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載のアクチュエータ。
- モータの回転運動を直動運動に変換してモータシャフトをその軸方向に往復移動させるアクチュエータのシャフト連結構造であって、
センサ磁石が固定されたセンサシャフトと、
前記モータシャフトまたは前記センサシャフトのいずれか一方が有する凹状の球面部と、
前記モータシャフトまたは前記センサシャフトのもう一方が有する、前記凹状の球面部内に保持される凸状の球面部と、
前記凹状の球面部および前記凸状の球面部により連結された前記モータシャフトおよび前記センサシャフトの往復移動に伴って変化する前記センサ磁石の磁束密度を検出する磁気センサとを備えることを特徴とするシャフト連結構造。
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---|---|---|---|
JP2017015535A JP2018124136A (ja) | 2017-01-31 | 2017-01-31 | アクチュエータおよびシャフト連結構造 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110120768A (zh) * | 2019-05-29 | 2019-08-13 | 天津大学 | 基于传感器阵列编码的永磁球形转子区间姿态辨识方法 |
WO2020004632A1 (ja) | 2018-06-29 | 2020-01-02 | 味の素株式会社 | 冷凍餃子及びその製造方法 |
-
2017
- 2017-01-31 JP JP2017015535A patent/JP2018124136A/ja active Pending
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CN110120768B (zh) * | 2019-05-29 | 2021-01-08 | 天津大学 | 基于传感器阵列编码的永磁球形转子区间姿态辨识方法 |
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