JP2018124050A - ラジアントチューブにおける熱交換装置および熱交換方法、ならびに加熱ユニット - Google Patents

ラジアントチューブにおける熱交換装置および熱交換方法、ならびに加熱ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】ラジアントチューブにおけるバーナからの排ガスの熱エネルギーをより有効に利用することができるラジアントチューブにおける熱交換装置および熱交換方法、ならびに加熱ユニットを提供する。
【解決手段】ラジアントチューブ11のバーナからの排ガスを利用して燃焼空気を予熱する熱交換装置13は、ラジアントチューブ11の出口部分に挿入され、バーナに供給される燃焼空気が導入され、燃焼空気を予熱する本体部20と、本体部20の外面とラジアントチューブの内面との間に形成された排ガス通流路25に設けられたフィン部材27と、排ガス通流路25を通流した排ガスを排出する排ガス排出口26とを有し、排ガスは、排ガス通流路25をフィン部材27に接触しながら通流し、排ガス排出口26から排出される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、加熱炉に用いられるラジアントチューブにおける熱交換装置および熱交換方法、ならびに加熱ユニットに関する。
一般に、鉄鋼生産プロセス等に用いられる焼鈍炉のような加熱炉においては加熱手段としてラジアントチューブ方式が採用されることが多い。ラジアントチューブ方式の加熱手段は、多数のラジアントチューブを炉内に挿入するものであり、例えばCAL(連続焼鈍ライン)、CGL(連続溶融亜鉛めっきライン)等の焼鈍炉に使用されているラジアントチューブの本数は1炉で数十本から数百本に達する。
ラジアントチューブは、炉壁の外側から炉内に挿入され、U字型またはW字型をなし、その入口には燃料ガスを燃焼空気で燃焼させるバーナが設置され、出口にはバーナ排ガスを利用して燃焼空気を予熱する熱交換装置が設置されることが多い。
このようなラジアントチューブに設けられる熱交換装置として、特許文献1には、内管および外管の2重管構造となったものが記載されている。特許文献1の熱交換装置は、燃焼空気が内管内に供給された後、先端部から外管に至り、外管内を通過している間に排ガスにより予熱され、予熱された燃焼空気がバーナに供給される。一方、バーナ排ガスは熱交換装置の外管の外周(熱交換装置とラジアントチューブの内周との間)を通過し燃焼空気と熱交換したのち系外に排出される。これにより、排ガスの熱が燃焼空気の加熱に用いられる。
特開平7−305833号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、燃焼空気とバーナ排ガスの熱交換は熱交換装置の外管を通じてのみ行われるため、排ガスと燃焼空気との熱交換効率が十分とはいえず、排ガスの熱エネルギーの有効利用という観点からは不十分であった。
したがって、本発明は、ラジアントチューブにおけるバーナからの排ガスの熱エネルギーをより有効に利用することができるラジアントチューブにおける熱交換装置および熱交換方法、ならびに加熱ユニットを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の(1)〜(15)を提供する。
(1)加熱炉の加熱に用いられるラジアントチューブのバーナからの排ガスを利用して燃焼空気を予熱するラジアントチューブにおける熱交換装置であって、
前記ラジアントチューブの出口部分に挿入され、前記バーナに供給される燃焼空気が導入され、前記燃焼空気を予熱する本体部と、
前記本体部の外面と前記ラジアントチューブの内面との間に形成された排ガス通流路に設けられたフィン部材と、
前記排ガス通流路を通流した排ガスを排出する排ガス排出口と
を有し、
前記排ガスは、前記排ガス通流路を前記フィン部材に接触しながら通流し、前記排ガス排出口から排出されることを特徴とする、ラジアントチューブにおける熱交換装置。
(2)前記フィン部材は、螺旋状フィン、直線状フィン、突起フィン、および波状フィンのいずれかであることを特徴とする、(1)に記載のラジアントチューブにおける熱交換装置。
(3)前記フィン部材は、前記本体部の外面および前記ラジアントチューブの内面に接触または近接していることを特徴とする、(1)または(2)に記載のラジアントチューブにおける熱交換装置。
(4)前記フィン部材は、前記本体部の外面と一体化し、前記ラジアントチューブ内面に接触または近接していることを特徴とする、(3)に記載のラジアントチューブにおける熱交換装置。
(5)前記フィン部材は、高輻射体または高熱伝導体であることを特徴とする、(1)から(4)のいずれかに記載のラジアントチューブにおける熱交換装置。
(6)前記本体部は、内管と外管の2重管構造を有し、前記内管の基端部から前記内管内に前記燃焼空気が導入され、前記燃焼空気は、先端部から前記外管内を通流する間に予熱され、予熱された燃焼空気が前記バーナに供給されることを特徴とする、(1)から(5)のいずれかに記載のラジアントチューブにおける熱交換装置。
(7)前記内管内、または前記内管先端近傍、または前記内管と前記外管の間に、ミストまたは粒状の水を噴霧する噴霧手段をさらに有することを特徴とする、(6)に記載のラジアントチューブにおける熱交換装置。
(8)加熱炉の加熱に用いられるラジアントチューブのバーナからの排ガスを利用して燃焼空気を予熱するラジアントチューブにおける熱交換方法であって、
前記ラジアントチューブの出口部分に挿入された熱交換装置の本体部の外面と、前記ラジアントチューブの内面との間に形成された排ガス通流路に、フィン部材を設け、
前記バーナからの排ガスは、前記排ガス通流路を前記フィン部材に接触しながら通流し、排出されることを特徴とする、ラジアントチューブにおける熱交換方法。
(9)前記フィン部材は、螺旋状フィン、直線状フィン、突起フィン、および波状フィンのいずれかであることを特徴とする、(8)に記載のラジアントチューブにおける熱交換方法。
(10)前記フィン部材は、前記本体部の外面および前記ラジアントチューブの内面に接触または近接していることを特徴とする、(8)または(9)に記載のラジアントチューブにおける熱交換方法。
(11)前記フィン部材は、前記本体部の外面と一体化し、前記ラジアントチューブ内面に接触または近接していることを特徴とする、(10)に記載のラジアントチューブにおける熱交換方法。
(12)前記フィン部材は、高輻射体または高熱伝導体であることを特徴とする、(8)から(11)のいずれかに記載のラジアントチューブにおける熱交換方法。
(13)前記本体部は、内管と外管の2重管構造を有し、前記内管の基端部から前記内管内に前記燃焼空気が導入され、前記燃焼空気は、先端部から前記外管内を通流する間に予熱され、予熱された燃焼空気が前記バーナに供給されることを特徴とする、(8)から(12)のいずれかに記載のラジアントチューブにおける熱交換方法。
(14)前記内管内、または前記内管先端近傍、または前記内管と前記外管の間に、ミストまたは粒状の水を噴霧することを特徴とする、(13)に記載のラジアントチューブにおける熱交換方法。
(15)加熱炉に挿入され、加熱炉の加熱に用いられるラジアントチューブと、
前記ラジアントチューブの入口側に設けられ、燃料ガスを燃焼空気により燃焼させるバーナと、
前記ラジアントチューブの出口側に設けられた(1)〜(7)のいずれかに記載の熱交換装置と
を有することを特徴とする加熱ユニット。
本発明によれば、熱交換装置の本体部の外周面と、ラジアントチューブの内面との間の排ガス通流路にフィン部材を設け、排ガスは、排ガス通流路をフィン部材に接触しながら通流し、排出口から排出されるので、バーナからの排ガスの顕熱が排ガス通流路を通流している間にフィン部材に吸収され、この吸収された熱が熱交換装置の本体部およびラジアントチューブに供給されることにより、これらの温度を高めることができる。このため、熱効率を高めて外管を通流する燃焼空気の予熱温度を上昇させること、およびラジアントチューブの表面温度を上昇させて炉内加熱能力を高めることが可能となり、排ガスの顕熱の有効利用を図ることができる。その結果、燃料ガスの使用量を削減し、製品燃料原単位を低下させることができ、省エネルギーを実現することができる。また、このように排ガスの顕熱を利用することにより、排出される排ガスの温度を低下させることができ、設備保護を図ることもできる。
本発明の熱交換装置が適用されるラジアントチューブを用いた加熱ユニットの一例を模式的に示す断面図である。 図1のラジアントチューブに用いる本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置を示す断面図である。 図2の熱交換装置に用いるフィン部材の他の例を示す図である。 図2の熱交換装置に用いるフィン部材のさらに他の例を示す図である。 図2の熱交換装置に用いるフィン部材の別の例を示す図である。 図1のラジアントチューブに用いる本発明の第2の実施形態に係る熱交換装置を示す断面図である。 本発明の実施例の熱交換装置を用いた場合のラジアントチューブ表面温度上昇効果を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施形態>
最初に、本発明の第1の実施形態に係る熱交換器について説明する。
図1は、本発明の熱交換装置が適用されるラジアントチューブを用いた加熱ユニットの一例を模式的に示す断面図であり、図2は、図1のラジアントチューブに用いる本発明の第1の実施形態に係る熱交換装置を示す断面図である。
図1に示すように、加熱ユニットは、U字型のラジアントチューブ11を有している。本例ではラジアントチューブ11はU字状をなしているが、W状を有していてもよい。ラジアントチューブ11は、例えばCAL(連続焼鈍ライン)、CGL(連続溶融亜鉛めっきライン)等の焼鈍炉のような加熱炉に用いられ、加熱炉の炉壁1から炉内に挿入される。ラジアントチューブ11の入口には、燃料ガスを燃焼空気で燃焼させるバーナ12が設置され、出口にはバーナ排ガスを利用して燃焼空気を予熱する熱交換装置13が設置されている。燃焼空気は熱交換装置13に供給され、熱交換装置13で熱交換されて予熱され、予熱された燃焼空気は配管14を介してバーナ12に供給される。図1中、符号15はバーナ火炎である。
バーナ12からラジアントチューブ11に供給された燃料ガスが燃焼空気により燃焼し、その際の燃焼熱によりラジアントチューブ11の温度が700〜1000℃程度の高温となり、その熱により加熱炉の炉内を加熱する。燃焼後の排ガスはラジアントチューブ11の出口に向かって流れ、排出される。
加熱炉には、このような加熱ユニットのラジアントチューブ11が、炉内を搬送される金属帯(鋼帯)の幅方向に沿って複数本(例えば数十本から数百本)挿入されている。
図2に示すように、第1の実施形態に係る熱交換装置13は、内管21および外管22の2重管構造の本体部20を有する。熱交換装置13は、ラジアントチューブ11の出口側に挿入されており、内管21の先端部は開放され、外管22の先端部が閉塞されている。熱交換装置13の基端側は炉外に位置し、内管21の基端部は、燃焼空気を導入する燃焼空気導入口23となっている。また、外管22の基端部の周面には燃焼空気排出口24が設けられている。燃焼空気導入口23から導入された燃焼空気は、内管21内を先端部に向けて流れ、先端部で外管22に至り、外管22内を先端部から基端部に向けて流れて燃焼空気排出口24から配管14に排出され、バーナ12に供給される。
熱交換装置13の本体部20の外周面と、ラジアントチューブ11の内面との間には、ラジアントチューブ11内のバーナ12側から供給された排ガスが通流する排ガス通流路25が形成され、外管22内に通流する燃焼空気に排ガス通流路25を通流する排ガスの熱が与えられて燃焼空気が予熱される。熱交換装置13の基端部には排ガス通流路25を通流してきた排ガスを排出する排ガス排出口26が形成されている。
排ガス通流路25には、フィン部材27が設けられている。フィン部材27は、排ガスの圧力損失が許容される程度に設けられている。本例では、フィン部材27は螺旋状フィンとして構成されている。ただし、フィン部材27は、これに限らず、図3に示すような、直線状の平板を複数設けた直線状フィン、図4に示すような、円柱状等の複数の突起を設けた突起フィン、図5に示すような波状の平板を複数設けた波状フィン等、他の形状のものであってもよい。
フィン部材27は、本体部20の外周面およびラジアントチューブ11の内面に接触または近接して設けられている。好ましくは、フィン部材27を本体部20の外周面に溶接固定または物理的に接触固定して一体化し、フィン部材27の外周部をラジアントチューブ11の内面に接触または近接させる。近接させる場合は、フィン部材27と本体部20の外周面またはラジアントチューブ11の内面との間が5mm以内であることが好ましい。
フィン部材27を設けることにより、排ガス通流路25を通流する排ガスがフィン部材27に接触するので、フィン部材27に排ガスの顕熱が吸収され、この吸収された熱が熱交換装置13の本体部20およびラジアントチューブ11に供給されてこれらの温度を高めることができ、外管22を通流する燃焼空気の予熱温度を上昇させること、およびラジアントチューブの表面温度を上昇させることが可能となる。
フィン部材27としては、高輻射体、および高熱伝導体のいずれかであることが好ましい。高輻射体は、輻射能が高い物質、好ましくは輻射率εが遠赤外線波長領域(波長3μm〜)において0.9以上の物質であり、SiC等のセラミックスや耐火レンガ等を挙げることができる。フィン部材27として高輻射体を用いることにより、輻射による熱交換装置本体およびラジアントチューブ11の加熱を促進することができる。高熱伝導体は、熱伝導率が高い物質、好ましくは熱伝導率λが100W/(m・K)以上の物質であり、Al、Cu、Mg、Mo、W、Zn、またはこれらの合金等を挙げることができる。中でもCuが最も熱伝導が高く(λ=340〜430W/(m・K)(温度依存性あり))、より好ましい。フィン部材27として高熱伝導体を用いることにより、熱交換装置13の外管22およびラジアントチューブ11の内周のうち接触している側への熱伝導による加熱を促進することができる。
フィン部材27が本体部20の外周面と一体化している好ましい形態の場合は、フィン部材27を高輻射体で構成することにより、輻射によるラジアントチューブ11の加熱効果をより高めることができ、フィン部材27を高熱伝導体で構成することにより、伝熱による燃焼空気の予熱効果をより高めることができる。この場合に、フィン部材27の外周部は、ラジアントチューブ11の内周面に接触していることが好ましい。フィン部材27からラジアントチューブ11内面へ熱伝導によっても熱供給を行うことができるからである。
フィン部材27の形態としては、図2のような螺旋状フィンが好ましい。螺旋状フィンを用いることにより、排ガスが外管22とラジアントチューブ11の内面の間の排ガス通流路25内を螺旋状フィンに沿って旋回しながら通流されるため、排ガスが排ガス通流路25で熱交換する距離が長くなり、排ガスと燃焼空気およびラジアントチューブ11との間の熱交換がより促進される。螺旋の間隔は、排ガスの圧力損失が許容値以上に上昇しない範囲で最小にすることが好ましい。
このように構成されたラジアントチューブ11における熱交換装置13によれば、本体部20の外周面と、ラジアントチューブ11の内面との間の排ガス通流路25にフィン部材27を設け、排ガスは、排ガス通流路25をフィン部材27に接触しながら通流し、排出口26から排出されるので、バーナ12からの排ガスの顕熱が排ガス通流路25を通流している間にフィン部材27に吸収され、この吸収された熱が熱交換装置13の本体部20およびラジアントチューブ11に供給されることにより、これらの温度を高めることができる。
このため、熱効率を高めて外管22を通流する燃焼空気の予熱温度を上昇させること、およびラジアントチューブの表面温度を上昇させて炉内加熱能力を高めることが可能となり、排ガスの顕熱の有効利用を図ることができる。その結果、燃料ガスの使用量を削減し、製品燃料原単位を低下させることができ、省エネルギーを実現することができる。
また、このように排ガスの顕熱を利用することにより、排出される排ガスの温度を低下させることができ、設備保護を図ることもできる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態に係る熱交換器について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る熱交換装置を示す断面図である。
本実施形態の熱交換装置13′は、第1の実施形態の熱交換装置13と基本構成は同じであり、図6中、図2と同じものには同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態の熱交換装置13′は、第1の実施形態熱交換装置13とは異なり、内管21の内部に、燃焼空気導入口23側から給水配管28が挿入され、給水配管28は内管21の先端部まで延びている。給水配管28の先端には噴霧ノズル29が設けられており、給水配管28から供給された水が噴霧ノズル29からミストまたは粒状の水30となって内管21の先端近傍に噴霧されるようになっている。
なお、ミストまたは粒状の水30は、内管21の先端近傍のみならず、内管21内の他の部分に噴霧されてもよい。また、内管21内のみならず、内管21と外管22との間に噴霧されてもよい。
このように構成された熱交換装置13′によれば、第1の実施形態の熱交換装置13と同様な効果を奏する他、噴霧ノズル29から内管21先端近傍にミストまたは粒状の水を噴霧するので、噴霧された水が気化して体積が非常に大きくなり(1,000倍以上)、燃焼空気量の増加効果が見込める。このような効果は、ミストまたは粒状の水を内管21内の他の部分または内管21と外管22との間に噴霧した場合でも同様に得られる。また、ミストまたは粒状の水を内管21内または内管21と外管22との間に噴霧することにより、供給水量によって燃焼空気の温度、燃焼空気中の湿分を制御することができ、それにより排ガス温度・組成の制御も可能となる。
さらに、ミストまたは粒状の水を、内管21先端近傍、すなわちラジアントチューブ11の先端部の一部分に対応する位置で噴霧して気化させることにより、気化熱にてラジアントチューブ11の先端部の温度を局所的に低下させることができる。このため過加熱で損傷しやすいラジアントチューブ11の先端部の保護を図ることができるとともに、ラジアントチューブ11の温度分布が均一化され、設備保護(長寿命化)の効果も見込める。
ここでは、連続焼鈍炉のラジアントチューブ(W型)に本発明の熱交換装置を適用した例について示す。炉内温度は700〜900℃程度、バーナ容量は100Mcal/h程度である。
本実施例においては、図2、図6に示すような、2重管構造を有する本体部(長さ1.0〜1.5m程度)の全長に亘りSiCからなる螺旋状フィンからなるフィン部材を100mmピッチで、本体部の外周に固定した熱交換装置を用いた。フィン部材の外径は、ラジアントチューブ内径とほぼ同じとした。また、図6に示すように、内管内部に給水用の配管を設置し、先端にはミスト噴霧できる小型ノズルを設置した。このような熱交換装置を用いて加熱実験を行った結果、従来の単純な2重管構造の熱交換装置と比較して、以下のような効果が得られた。
(1)燃焼空気の予熱温度:
従来の熱交換装置で、燃焼空気が常温から300〜400℃程度まで予熱されたのに対し、本実施例の熱交換装置では、本体部への供給熱量が増加することにより、従来よりもΔT=20〜30℃程度予熱温度が上昇した。
(2)燃焼空気量:
同一の燃焼空気ファン出力において、ミストが気化することにより燃焼空気量が1〜2%程度増加した。これにより燃焼空気ファンの電力抑制が可能となった。
(3)ラジアントチューブの表面温度:
図7に示すように、従来の熱交換装置において、ラジアントチューブ先端で900℃程度、熱交換装置設置位置で表面温度が620〜700℃程度であったものが、本実施例の熱交換装置では、先端部ではミストが気化し局所的に気化熱を奪うことにより従来よりも最大ΔT=50〜60℃程度ラジアントチューブ表面温度が低下し、同時に熱交換装置設置部ではラジアントチューブへの供給熱量が増加することにより、従来よりも最大ΔT=50〜60℃程度ラジアントチューブ表面温度が上昇した。その結果、ラジアントチューブ全長における表面温度のバラツキを最大ΔT=100℃程度低減することができ、より均一化することができたため、局所的な過加熱による設備劣化の進行を抑止して、従来の1.2倍程度まで設備を長寿命化することができた。
(4)排ガス温度
従来の熱交換装置では、排出口から排出される排ガスの温度が550〜650℃程度であったものが、本実施例の熱交換装置では、排ガスの熱がフィン部材に吸収されるため、従来よりもΔT=50〜60℃程度低下した。
(5)省エネ効果:
上記(1)〜(3)によりバーナ排ガスの顕熱の有効利用が図られ、省エネ効果としては、
・排ガス顕熱:10%程度削減
・燃料ガス流量:3%程度削減
・燃焼ガスファン電力:1%程度削減
を実現することができた。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
例えば、上記実施形態では鉄鋼生産ラインの焼鈍炉におけるラジアントチューブに適用した例について示したが、他の加熱炉であってもよく、鋼帯に限らず他の金属帯の加熱炉であってもよい。
また、上記実施形態には、上位、下位段階の複数の発明が含まれており、記載された複数の構成要素を適宜組み合わせることにより複数の発明が抽出される。また、上記実施形態の全構成要件からいくつかの構成要件が省略されても本発明の要旨を逸脱しなければ本発明の範囲である。
1 炉壁
11 ラジアントチューブ
12 バーナ
13 熱交換装置
14 配管
15 バーナ火炎
20 本体部
21 内管
22 外管
23 燃焼空気導入口
24 燃焼空気排出口
25 排ガス通流路
26 排ガス排出口
27 フィン部材
28 給水配管
29 噴霧ノズル
30 ミストまたは粒状の水

Claims (15)

  1. 加熱炉の加熱に用いられるラジアントチューブのバーナからの排ガスを利用して燃焼空気を予熱するラジアントチューブにおける熱交換装置であって、
    前記ラジアントチューブの出口部分に挿入され、前記バーナに供給される燃焼空気が導入され、前記燃焼空気を予熱する本体部と、
    前記本体部の外面と前記ラジアントチューブの内面との間に形成された排ガス通流路に設けられたフィン部材と、
    前記排ガス通流路を通流した排ガスを排出する排ガス排出口と
    を有し、
    前記排ガスは、前記排ガス通流路を前記フィン部材に接触しながら通流し、前記排ガス排出口から排出されることを特徴とする、ラジアントチューブにおける熱交換装置。
  2. 前記フィン部材は、螺旋状フィン、直線状フィン、突起フィン、および波状フィンのいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載のラジアントチューブにおける熱交換装置。
  3. 前記フィン部材は、前記本体部の外面および前記ラジアントチューブの内面に接触または近接していることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のラジアントチューブにおける熱交換装置。
  4. 前記フィン部材は、前記本体部の外面と一体化し、前記ラジアントチューブ内面に接触または近接していることを特徴とする、請求項3に記載のラジアントチューブにおける熱交換装置。
  5. 前記フィン部材は、高輻射体または高熱伝導体であることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のラジアントチューブにおける熱交換装置。
  6. 前記本体部は、内管と外管の2重管構造を有し、前記内管の基端部から前記内管内に前記燃焼空気が導入され、前記燃焼空気は、先端部から前記外管内を通流する間に予熱され、予熱された燃焼空気が前記バーナに供給されることを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のラジアントチューブにおける熱交換装置。
  7. 前記内管内、または前記内管先端近傍、または前記内管と前記外管の間に、ミストまたは粒状の水を噴霧する噴霧手段をさらに有することを特徴とする、請求項6に記載のラジアントチューブにおける熱交換装置。
  8. 加熱炉の加熱に用いられるラジアントチューブのバーナからの排ガスを利用して燃焼空気を予熱するラジアントチューブにおける熱交換方法であって、
    前記ラジアントチューブの出口部分に挿入された熱交換装置の本体部の外面と、前記ラジアントチューブの内面との間に形成された排ガス通流路に、フィン部材を設け、
    前記バーナからの排ガスは、前記排ガス通流路を前記フィン部材に接触しながら通流し、排出されることを特徴とする、ラジアントチューブにおける熱交換方法。
  9. 前記フィン部材は、螺旋状フィン、直線状フィン、突起フィン、および波状フィンのいずれかであることを特徴とする、請求項8に記載のラジアントチューブにおける熱交換方法。
  10. 前記フィン部材は、前記本体部の外面および前記ラジアントチューブの内面に接触または近接していることを特徴とする、請求項8または請求項9に記載のラジアントチューブにおける熱交換方法。
  11. 前記フィン部材は、前記本体部の外面と一体化し、前記ラジアントチューブ内面に接触または近接していることを特徴とする、請求項10に記載のラジアントチューブにおける熱交換方法。
  12. 前記フィン部材は、高輻射体または高熱伝導体であることを特徴とする、請求項8から請求項11のいずれか1項に記載のラジアントチューブにおける熱交換方法。
  13. 前記本体部は、内管と外管の2重管構造を有し、前記内管の基端部から前記内管内に前記燃焼空気が導入され、前記燃焼空気は、先端部から前記外管内を通流する間に予熱され、予熱された燃焼空気が前記バーナに供給されることを特徴とする、請求項8から請求項12のいずれか1項に記載のラジアントチューブにおける熱交換方法。
  14. 前記内管内、または前記内管先端近傍、または前記内管と前記外管の間に、ミストまたは粒状の水を噴霧することを特徴とする、請求項13に記載のラジアントチューブにおける熱交換方法。
  15. 加熱炉に挿入され、加熱炉の加熱に用いられるラジアントチューブと、
    前記ラジアントチューブの入口側に設けられ、燃料ガスを燃焼空気により燃焼させるバーナと、
    前記ラジアントチューブの出口側に設けられた請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の熱交換装置と
    を有することを特徴とする加熱ユニット。
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