JP2018122461A - 複合圧密合板 - Google Patents

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Abstract

【課題】これまで未利用非木材資源として利用されることなくそのまま放置されていたオイルパームの幹材を本来の木質材料として有効に利用することにより、新たな産業廃棄物を生み出すことがなく、また、各種物性に優れて硬質木材にも代わりえる広い用途に使用することができ、且つ、表面品位に優れて一般高級木材と同様に広く表面材として使用することのできる複合圧密合板を提供する。
【解決手段】オイルパーム材から形成した複数の単板を積層した内部積層材と、当該内部積層材の最外層の外表面のうち少なくとも一方の面にオイルパーム材以外の樹種から形成した他の単板を外表面材として積層して圧密化した複合圧密合板であって、内部積層材の圧密化後の気乾密度の値が、0.6〜1.4(g/cm)の範囲内にあり、且つ、外表面材の圧密化後の気乾密度の値が、0.6〜1.4(g/cm)の範囲内にあって、内部積層材及び外表面材の圧密化後の気乾密度の値が、略同じであること。
【選択図】図3

Description

本発明は、オイルパーム単板と他の木材からなる単板とを積層、圧密化してなる複合圧密合板に関するものであり、特に産業資材から建築内装材や家具、又は、外構材(エクステリア)などに広く使用できる物性が良好で表面品位に優れた複合圧密合板に関するものである。
合板は、原木を大根のカツラ剥きのように薄く剥いだもの(ベニヤ)を乾燥させ、複数枚の単板を繊維方向(木目方向)が交差するように積層し、これらの間に接着剤を塗布して接合し、1枚の板材のようにしたものである。これらの合板の用途は、住宅などの構造用に用いられる構造用合板、コンクリートの型枠に用いられるコンクリート型枠用合板(コンパネ)、或いは、建築内装材や家具など、更には化粧合板の基板などにも広く使用されている。
特に、日本のような高温・多湿の環境にも順応する木材の優れた特性を備え、更に、木材の持つ幾つかの欠点を製造技術で補整し、木材の単材(製材)より強く、幅広で、しかも伸び縮みの少ない優れた材料である。また、単材としては用途の限られる樹種を使用することができるので、資源の有効利用にも寄与している。これらの合板には、一般に海外で大規模に植林され大量に入手できる、ラワンやメランチなどの広葉樹、カラマツ、ラジアータパインなどの針葉樹が使用されている。
一方、オイルパーム(アブラヤシ)も商業作物としてマレーシア、インドネシアを中心に大規模に植林されている。このオイルパームの植林は、油脂の採取を目的としており、果肉と種子だけが利用されている。一方、オイルパームは、植え付け後25〜30年で果実の収穫量が減少して経済寿命を終え、約25年毎に再植林されている。
この再植林の際に生じる大量のオイルパームの幹材は、木材用途としては狂いが大きく製材化には適さないとされている。そこで、伐採されたオイルパームの幹材は、有効に利用されることなく、産業廃棄物として廃棄処分或いはオイルパーム農園にそのまま放置されている。それゆえ、NPO法人非木材グリーン協会においては、オイルパームの幹材も未利用非木材資源として捉えられている。
そこで、この未利用非木材資源であるオイルパームの幹材を資源として有効に利用すべく、種々の試みがなされている。近年においては、バイオマス資源としてカーボンニュートラルな燃料の原料として検討されている。例えば、下記特許文献1において、「バイオエタノールの原料としてのオイルパーム材の利用」が提案されている。
伐採したオイルパームの幹材には、他の樹種と異なり、セルロース、ヘミセルロース以外に多くの遊離糖が含有されている。これらの遊離糖は、主にショ糖、グルコース、フルクトースなどからなり幹材の約10%も含有される。更に、オイルパームの幹材は、デンプンを約25%も含有すると言われている(下記非特許文献1)。
そこで、下記特許文献1においては、オイルパームの幹材を圧搾して遊離糖を含む圧搾液と絞り粕(圧搾粕)とに分離する。更に、この圧搾粕を酵素処理(アミラーゼ処理)して単糖を含む処理液とし、この処理液と圧搾液とを混合したものを発酵処理してエタノールを得るというものである。
また、下記特許文献2においては、オイルパームの幹材を分解するのではなく、これを原料とする「吸水性素材」が提案されている。この吸水性素材は、オイルパームの幹材から得られる柔組織(デンプンなどを貯蔵する「柔細胞」と思われる)を主成分とする高吸水性素材である。
更に、下記特許文献3においては、オイルパームの幹材を本来の木質材料として使用する「合板、パーム合板、合板製造方法、およびパーム合板製造方法」が提案されている。このパーム合板は、オイルパームの幹材から得られた単板を接着剤で接合したものであり、上述した一般の合板の製造法において、オイルパームの幹材を薄く剥いだ単板を複数枚積層し、これらの間に接着剤を塗布して接合し、1枚の板材(合板)としたものである。
特開2009−112246号公報 特開2011−224479号公報 特開2011−068015号公報 松田敏誉,富村洋一;熱帯林業, No.24(1992)37-46
ところで、上記特許文献1のバイオエタノールの原料としての利用は、カーボンニュートラルな燃料の製造として素晴らしいものであるが、オイルパームの幹材を圧搾し、酵素処理し、更に発酵処理する必要があり、複雑な工程と大掛かりな設備を必要とする。
また、上記特許文献2の吸水性素材は、産業資材としての利用であるが、圧搾、固形残渣の乾燥、粉砕、篩分による柔組織と維管束との分離などの複雑な工程が必要である。また、吸水性素材となる柔組織は、圧搾による固形残渣の約50〜60%であり、圧搾液や不必要な固形分である維管束の処分など、新たな産業廃棄物を生み出すことになる。
一方、上記特許文献3のパーム合板としての利用は、オイルパームの幹材をカツラ剥きし乾燥して得られた単板をそのまま利用することができる。従って、オイルパームの幹材の殆どの部分を利用することができるので、新たな産業廃棄物を生み出すこともない。
しかし、オイルパームの幹材から得られる単板は、合板に従来使用されているラワンなどの単板と異なり、密度が低く、そのことから強度が弱く、合板としたときにもその物性の点で問題となり用途が限定される。
更に、パーム合板に限らず、従来の合板においても、単板を接合する接着剤の問題が、近年大きくクローズアップされている。これは、合板の接着材として広く使用される尿素樹脂やメラミン樹脂が経年劣化により、徐々に分解してホルムアルデヒドを発散するというものである。現在では、接着剤の製造に使用するホルムアルデヒドの量を抑え、また、合板の接着剤から分解で生じるホルムアルデヒドを吸収・分解するキャッチャー剤を配合するなどの対策がなされている。しかし、それでも過敏な小児においてシックハウス症候群やアトピー性皮膚炎などの原因になることが報告されている。
このように、強度の弱いオイルパームの幹材を利用した合板を作製する場合には、多量の接着剤(或いは、内部充填樹脂)を使用しなければ強度などの実用性のあるものを得ることができなかった。また、作製した合板は、各種物性のなかでも特に剛性に優れたものを得ることができず、硬質木材にも代わりえる広い用途に使用することができなかった。
これらの問題に対処して、本発明者は、これまで利用されることなくそのまま放置されていたオイルパームの幹材を本来の木質材料として有効に利用することにより、新たな産業廃棄物を生み出すことがなく、且つ、各種物性に優れて従来の合板と同様の用途に使用できるオイルパーム圧密合板を開発してきた。しかし、オイルパーム材を圧密化した場合には、オイルパーム材が内部に含有する遊離糖やデンプンなどが表面に露出して、圧密合板の表面品位を損なうという問題があった。また、圧密化工程で使用する熱プレス板の板面にこれらの成分が付着して作業工程を煩雑にするという問題があった。
そこで、本発明は、以上のようなことに対処して、これまで未利用非木材資源として利用されることなくそのまま放置されていたオイルパームの幹材を本来の木質材料として有効に利用することにより、新たな産業廃棄物を生み出すことがなく、また、各種物性に優れて硬質木材にも代わりえる広い用途に使用することができ、且つ、表面品位に優れて一般高級木材と同様に広く表面材として使用することのできる複合圧密合板を提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本発明者は、鋭意研究の結果、オイルパームの幹材から形成した単板を積層して内部積層材を構成し、その最外層にオイルパーム材以外の樹種から形成した他の単板を外表面材として積層した。その後、所定の温度と圧力を掛けて圧密化することにより、これらの単板どうしが自然に、又は少量の接合剤で接合することを見出した。このとき、圧密化前の気乾密度(含水率15質量%の気乾状態における密度)が異なる2種類の木材の圧密化後の気乾密度を略同じにすることにより、各種物性に優れ且つ表面品位に優れた複合圧密合板が形成され本発明の完成に至った。
即ち、本発明に係る複合圧密合板は、請求項1の記載によると、
オイルパーム材から形成した複数の単板を積層した内部積層材と、当該内部積層材の最外層の外表面のうち少なくとも一方の面にオイルパーム材以外の樹種から形成した他の単板を外表面材として積層して圧密化した複合圧密合板であって、
前記内部積層材の圧密化後の気乾密度の値が、0.6〜1.4(g/cm)の範囲内にあり、且つ、前記外表面材の圧密化後の気乾密度の値が、0.6〜1.4(g/cm)の範囲内にあって、
前記内部積層材及び前記外表面材の圧密化後の気乾密度の値が、略同じであることを特徴とする。
また、本発明は、請求項2の記載によると、請求項1に記載の複合圧密合板であって、
曲げヤング係数の値が、3.5〜18.0(GPa)の範囲内にあることを特徴とする。
また、本発明は、請求項3の記載によると、請求項1又は2に記載の複合圧密合板であって、
JIS Z 2101:1994(木材の試験方法)に規定する「摩耗試験」に準拠し、試験片の測定前の質量をm1(mg)、試験片の試験後の質量をm2(mg)、試験機の摩耗輪による摩耗を受ける部分の面積をA(mm)、試験片の密度をρ(g/cm)としたときに、下記の式(1)、
D=(m1−m2)/A・ρ ・・・(1)
で示される、摩耗深さDの値が、0.25(mm)以下であり、好ましく0.12(mm)以下であることを特徴とする。
また、本発明は、請求項4の記載によると、請求項1〜3のいずれか1つに記載の複合圧密合板であって、
前記内部積層材を構成する各単板どうしの各境界面には、前記オイルパーム材が内部に含有する接合成分のみが存在し、外部から付加した他の接合成分が存在することなく接合されていることを特徴とする。
また、本発明は、請求項5の記載によると、請求項4に記載の複合圧密合板であって、
前記内部積層材の最外層の外表面と前記外表面材との境界面には、前記オイルパーム材が内部に含有する接合成分と、外部から付加した他の接合成分とが存在し、これらの接合成分の相乗作用により接合されていることを特徴とする。
また、本発明は、請求項6の記載によると、請求項1〜3のいずれか1つに記載の複合圧密合板であって、
前記内部積層材を構成する各単板又は前記外表面材の各境界面のうち少なくとも1つの境界面には、前記オイルパーム材が内部に含有する接合成分と、外部から付加した他の接合成分とが存在し、これらの接合成分の相乗作用により接合されていることを特徴とする。
また、本発明は、請求項7の記載によると、請求項5又は6に記載の複合圧密合板であって、
前記内部積層材を構成する各単板の境界面、又は、前記内部積層材の最外層の外表面と前記外表面材との境界面に対する前記他の接合成分の付加量は、1つの境界面に対する総量を固形分にして、50〜500(g/m)の範囲内、好ましくは60〜300(g/m)の範囲内にあることを特徴とする。
また、本発明は、請求項8の記載によると、請求項1〜7のいずれか1つに記載の複合圧密合板であって、
前記内部積層材を構成する各単板は、オイルパームの幹材をその周方向に回転させながらロータリーレースで外周から所定の厚さに剥いで形成してなることを特徴とする。
また、本発明は、請求項9の記載によると、請求項1〜8のいずれか1つに記載の複合圧密合板であって、
合板の日本農林規格(JAS)別記3の(3)に規定する「1類浸せきはく離試験」の基準に適合することを特徴とする。
また、本発明は、請求項10の記載によると、請求項1〜8のいずれか1つに記載の複合圧密合板であって、
合板の日本農林規格(JAS)別記3の(3)に規定する「2類浸せきはく離試験」に準拠して測定することにより、
試験片の側面に現れている接合部分において、はく離していない部分の長さが、当該接合部分の長さの67%以上であることを特徴とする。
上記構成によれば、本発明に係る複合圧密合板は、オイルパーム材から形成した複数の単板を積層した内部積層材の最外層の外表面にオイルパーム材以外の樹種から形成した他の単板を外表面材として積層して圧密化したものである。このことにより、これまで利用されることなくそのまま放置されていたオイルパームの幹材を本来の木質材料として有効に利用することができる。また、オイルパームの幹材の殆どの部分をそのまま利用することができるので、中間工程における新たな産業廃棄物を生み出すことがない。更に、オイルパーム材以外の樹種からなる単板を外表面材として積層しているので、外表面材の木目、艶など表面品位に優れて一般高級木材と同様に広く表面材として使用することができる。
また、上記構成によれば、本発明に係る複合圧密合板は、内部積層材の圧密化後の気乾密度の値が、0.6〜1.4(g/cm)の範囲内にあり、且つ、外表面材の圧密化後の気乾密度の値が、0.6〜1.4(g/cm)の範囲内にある。このように、内部積層材及び外表面材の圧密化後の気乾密度の値が、略同じであることにより、各種物性に優れ広い用途に使用することができる。
また、上記構成によれば、本発明に係る複合圧密合板は、曲げヤング係数の値が3.5〜18.0(GPa)の範囲内にある。曲げヤング係数の値が3.5〜18.0(GPa)の範囲内にあることにより、物性、特に高ヤング係数を有して剛性に優れ、硬質木材にも代わりえる広い用途に使用することができる。上記各作用効果に加え、剛性に優れた複合圧密合板を得ることができる。
また、上記構成によれば、本発明に係る複合圧密合板は、JIS Z 2101:1994(木材の試験方法)に規定する「摩耗試験」に準拠して測定した、オイルパーム圧密合板の摩耗深さDの値が、0.25(mm)以下であり、好ましく0.12(mm)以下である。摩耗深さDの値が0.25(mm)以下であることにより、物性、特に表面摩耗強度に優れ広い用途に使用することができる。よって、上記各作用効果に加え、表面強度に優れた複合圧密合板を得ることができる。
また、上記構成によれば、本発明に係る複合圧密合板の内部積層材を構成する各単板どうしの各境界面には、オイルパーム材が内部に含有する接合成分のみが存在し、外部から付加した他の接合成分が存在することなく接合されていてもよい。即ち、単板どうしの接合に従来のように多量の接着剤などの接合成分を付加することなく、単板どうしが接合(自己接着)して複合圧密合板を構成している。このことにより、上記各効果に加え従来の合板で問題となる接着剤からのホルムアルデヒドの発散がなく、且つ、天然素材そのものからなり、他の合成成分を付加することのない複合圧密合板を構成することができる。
また、上記構成によれば、本発明に係る複合圧密合板の内部積層材の最外層の外表面と前記外表面材との境界面には、オイルパーム材が内部に含有する接合成分と、外部から付加した他の接合成分とが存在し、これらの接合成分の相乗作用により接合されていてもよい。この場合においても、内部積層材の最外層と外表面材との接合に少量の接着剤などの接合成分を付加することにより、自己接着を補強して複合圧密合板を構成している。このことにより、上記各効果に加え従来の合板で問題となる接着剤からのホルムアルデヒドの発散が非常に少ない複合圧密合板を構成することができる。
また、上記構成によれば、本発明に係る複合圧密合板の内部積層材を構成する各単板又は外表面材の各境界面のうち少なくとも1つの境界面には、オイルパーム材が内部に含有する接合成分と、外部から付加した他の接合成分とが存在し、これらの接合成分の相乗作用により接合されていてもよい。この場合においても、単板どうしの接合に少量の接着剤などの接合成分を付加することにより、自己接着を補強して複合圧密合板を構成している。このことにより、上記各効果に加え従来の合板で問題となる接着剤からのホルムアルデヒドの発散が非常に少ない複合圧密合板を構成することができる。
また、上記構成によれば、本発明に係る複合圧密合板の内部積層材を構成する各単板の境界面、又は、前記内部積層材の最外層の外表面と前記外表面材との境界面に対する前記他の接合成分の付加量は、1つの境界面に対する総量を固形分にして、50〜500(g/m)の範囲内、好ましくは、60〜300(g/m)の範囲内にあってもよい。このことにより、上記各効果に加え接合成分の使用量が多くコストが高くなるということがなく、更に、ホルムアルデヒドの発散が非常に少ない複合圧密合板をより具体的に構成することができる。
また、上記構成によれば、本発明に係る複合圧密合板の内部積層材を構成する各単板は、オイルパームの幹材をその周方向に回転させながらロータリーレースで外周から所定の厚さに剥いで形成したものであってもよい。このように、ロータリーレースにより単板を形成することにより、所定の厚さの単板を安定して大量に形成することができる。また、オイルパームの幹材を辺材から芯材まで完全に利用することができる。
また、上記構成によれば、本発明に係る複合圧密合板は、合板の日本農林規格(JAS)別記3の(3)に規定する「1類浸せきはく離試験」の基準に適合する。このことにより、上記各効果に加え接合部分の接合強度が特に強く要求される用途に使用することができる。
また、上記構成によれば、本発明に係る複合圧密合板は、合板の日本農林規格(JAS)別記3の(3)に規定する「2類浸せきはく離試験」に準拠して測定することにより、試験片の側面に現れている接合部分において、はく離していない部分の長さが、当該接合部分の長さの67%以上である。このことにより、上記各効果に加え接合部分の接合強度に優れ広い用途に使用することができる。
よって、本発明によれば、これまで未利用非木材資源として利用されることなくそのまま放置されていたオイルパームの幹材を本来の木質材料として有効に利用することにより、新たな産業廃棄物を生み出すことがなく、また、各種物性に優れて硬質木材にも代わりえる広い用途に使用することができ、且つ、表面品位に優れて一般高級木材と同様に広く表面材として使用することのできる複合圧密合板を提供することができる。
第1実施形態において、オイルパームの幹材をロータリーレースにより単板化する工程を示す概略図である。 第1実施形態において、オイルパーム単板とファルカタ単板とからなる複合積層材の構成を示す概略図である。 第1実施形態において、圧密化前後の状態(a)複合積層材、(b)複合圧密合板を示す概略図である。 第1実施形態において、複合圧密合板を製造する圧密化装置の概要を示す断面図である。 第1実施形態において、複合圧密合板を製造する工程の概要を示す工程図である。
本発明において、オイルパームとは、アブラヤシ(油椰子)ともいわれ、西アフリカ原産のヤシ科アブラヤシ属に分類される単子葉植物の総称であって、油脂の採取を目的とする商業作物としてマレーシア、インドネシアを中心に大規模に植林されている。成木は単一の幹からなり、高さ20mに達する。葉は羽状で長さ3〜5mほどのものが、毎年20〜30枚新しく生える。
また、上述のように、オイルパームは、植え付け後25〜30年で果実の収穫量が減少して経済寿命を終え、約25年毎に再植林されている。オイルパームの植林は油脂の採取を目的として果肉と種子だけが利用されるので、その幹材はこれまで有効に利用されることなく、産業廃棄物として廃棄処分或いはオイルパーム農園にそのまま放置されている。
オイルパームの幹材の成分は産地によって若干の差があるとされるが、一般に、セルロース30.6%、ヘミセルロース33.2%、リグニン(総リグニン28.5%=クラーソンリグニン24.7%+酸可溶性リグニン3.8%)、抽出成分3.6%、灰分4.1%といわれている(Characterization in Chemical Composition of the Oil Palm; Journal of the Japan Institute of Energy,87(2008)383-388)。
また、オイルパームの幹材の断面には、視認できる直径0.4〜1.2mm程度の維管束とその周りにデンプンなどを貯蔵する柔細胞などが存在する。これらの細胞壁は、セルロース、ヘミセルロース、及び、リグニン等の樹脂成分で形成され、その他、幹材には約10%の遊離糖(主にショ糖、グルコース、フルクトースなど)や約25%のデンプンが含有されている(上記非特許文献1)。
オイルパームの幹材をロータリーレース(後述する)などによる剥き板法を使用して単板にし、これを乾燥して本発明に使用するオイルパーム単板とする。このオイルパーム単板の気乾密度(含水率15質量%の気乾状態における密度)は、オイルパームの幹材の位置によって異なる。具体的には、幹材の基端部は気乾密度が高く、幹材の先端部は気乾密度が低い。また、樹幹の辺材は気乾密度が高く、幹材の芯材は気乾密度が低い。従って、ロータリーレースで剥き板したオイルパーム単板の圧密化前の気乾密度は、部位によって約0.2〜0.4g/cmの範囲にある。
一方、外表面材として使用するオイルパーム材以外の樹種から形成した他の単板は、そのような樹種のものを使用してもよい。なお、複合圧密合板の使用目的によって、単板表面の木目、艶など表面品位に優れているものを使用することが好ましい。
外表面材としては、例えば、次のような樹種からなる単板を使用することができる。なお、名前の後のカッコ書きは気乾密度を示す。スギ(0.36g/cm)、ヒノキ(0.44g/cm)、カラマツ(0.50g/cm)、トドマツ(0.44g/cm)、キリ(0.25g/cm)、クリ(0.60g/cm)、ブナ(0.65g/cm)、ナラ(0.58g/cm)、カバ(0.60g/cm)、イタジイ(0.61g/cm)、カリン(0.61g/cm)、アピトン(0.72g/cm)、ファルカタ(0.27g/cm)、マラパパイヤ(0.50g/cm)、グメリナ(0.45g/cm)、ゴム(0.64g/cm)、イエローポプラ(0.45g/cm)、イタリアポプラ(0.35g/cm)、ユーカリ(0.75g/cm)、カユプティ(0.75g/cm)、アカシアマンギウム(0.63g/cm)などを挙げることができる。
なお、本発明者は、圧密化前の気乾密度が異なる2種以上の単板を積層した場合に、圧密化後の気乾密度について検討した。その結果、圧密化後の気乾密度が略同じになるように圧密化することにより、各種物性に優れた複合圧密合板が形成されることを確認した。また、オイルパーム材のみを使用した圧密合板において、優れた物性値を得るためには圧密化後の気乾密度の値が0.6〜1.4g/cmの範囲内とする必要があることを確認した。
そこで、本発明においては、内部積層材の圧密化後の気乾密度の値が0.6〜1.4g/cmの範囲内にあり、且つ、外表面材の圧密化後の気乾密度の値が0.6〜1.4g/cmの範囲内にあって、内部積層材及び外表面材の圧密化後の気乾密度の値が略同じであることが必要である。更に、樹種の異なる内部積層材と外表面材とでは、線膨張率や吸水率に差異があることから、内部積層材と外表面材との接着強度が重要であることを確認して本発明に至った。
しかし、圧密化前の気乾密度が異なる2種以上の単板を積層して圧密化する場合に、これらを略同じ気乾密度に圧密化することは非常に難しい。そこで、本発明者は、特殊な構造をした圧密化装置(後述する)を用いて高温、高圧の湿熱条件下において、2種以上の単板をそれぞれ塑性加工することにより圧密化後の気乾密度が略同じ値となって優れた物性を実現し得ることを確認した。
以下、本発明に係る複合圧密合板の各実施形態を図面に従って説明する。なお、本発明は、下記に示す各実施形態にのみ限定されるものではない。
第1実施形態:
本第1実施形態は、オイルパーム単板のみからなる内部積層材と、その内部積層材の最外層の外表面の両面にファルカタ単板を外表面材として積層した複合圧密合板に関するものである。なお、内部積層材を構成する各単板どうしの境界面には、オイルパーム材が内部に含有する接合成分(後述する)のみが存在し、外部から付加した他の接合成分(接着剤)が存在することなく接合されている。一方、オイルパーム単板からなる内部積層材の最外層の外表面とファルカタ単板からなる外表面材との境界面には、オイルパーム材が内部に含有する接合成分と外部から付加した他の接合成分(接着剤)とが存在し、これらの接合成分の相乗作用により接合されている。以下、本第1実施形態に係る複合圧密合板をその製造工程に沿って図面を用いて説明する。
A.オイルパーム単板及びファルカタ単板の準備
複合圧密合板の製造工程においては、まず、オイルパームの幹材から単板を形成する。本発明においては、単板の形成方法については特に限定するものではなく、挽板による製材法、或いは、連続したロータリーレースなどによる剥き板法を使用することができる。なお、本第1実施形態においては、生産性に優れ、且つ、連続して均一な単板を形成することのできるロータリーレースによる方法を採用する。このロータリーレースによる方法を採用することにより、オイルパーム単板の乾燥が早く、品質がより安定する。一方、外表面材として積層するファルカタ単板についても、挽板による製材法、或いは、連続したロータリーレースなどによる剥き板法を使用することができる。本第1実施形態においては、外表面材として木目の品位を表現できる挽板による製材法を採用する。なお、圧密化前のオイルパーム単板の気乾密度は、0.35g/cmであり、ファルカタ単板の気乾密度は、0.27g/cmであった。
本第1実施形態においては、ロータリーレースによりオイルパーム単板を形成する方法について説明する。図1は、オイルパームの幹材をロータリーレースにより単板化する工程を示す概略図である。まず、伐採されたオイルパームの幹から所定の長さのオイルパーム幹材WDを切断する。このオイルパーム幹材WDをロータリーレース(装置)にセットする(図1において装置詳細は省略)。
次に、オイルパーム幹材WDに対して、その幹の中心を回転軸として回転させ、刃物CTによって大根のカツラ剥きと同様にして周方向の剥きを行う。このようにして、オイルパーム幹材WDの周囲(辺材)から中心(芯材)に向かって、所定の厚さのオイルパーム連続剥離板UWDを得る。なお、オイルパーム幹材WDは、その断面に年輪がなく、均質なオイルパーム連続剥離板UWDを得ることができる。また、年輪がないことから、オイルパーム連続剥離板UWDの表面には柾目が現れる。
このオイルパーム幹材WDにおいては、周囲(辺材)から中心(芯材)に向かって密度が徐々に小さくなる。即ち、辺材の密度が約0.45g/cm程度であるのに対して、芯材の密度は約0.15g/cm程度と小さくなる。その結果、オイルパーム連続剥離板UWDの密度が、徐々に小さく変化していく。
このオイルパーム連続剥離板UWDを所定の長さに切断して、オイルパーム単板Wを得る。通常、オイルパーム単板Wの切断は、連続的に行われる。このオイルパーム単板Wは、上述のように、その密度が徐々に変化している。しかし、1枚のオイルパーム単板W内においては、限定された長さとカツラ剥き工程によって、ほぼ均質の密度が得られている。
また、本第1実施形態においては、逆にこのことを利用して、任意の密度のオイルパーム単板Wを選択的に調達することができる。即ち、目的とする複合圧密合板の厚さ(圧密後の厚さ)と密度(圧密後の密度)を考慮して、必要な厚さ(圧密前の厚さ)と密度(圧密前の密度)のオイルパーム単板Wを必要枚数、調達することができる。なお、得られたオイルパーム単板Wは、切断後に乾燥される。乾燥は、単板を乾燥する熱盤プレスなどによって行うことができる。
B.オイルパーム単板とファルカタ単板との境界面への接着剤の塗布
本第1実施形態は、内部積層材を構成するオイルパーム単板どうしの境界面には、他の接合成分(接着剤)を塗布しない。この部分では、後述の圧密工程においてオイルパーム材が内部に含有する接合成分のみで十分に接合する。一方、内部積層材の最外層を構成するオイルパーム単板と外表面材を構成するファルカタ単板との境界面には、他の接合成分(接着剤)を塗布する。この理由は、ファルカタ材がオイルパーム材のような接合成分を十分に含有しておらず、これを補充するためである。このことにより、外表面材は、オイルパーム材が内部に含有する接合成分と外部から付加した他の接合成分(接着剤)との相乗作用により、内部積層材の最外層に強固に接着することができる。
ここで、接着剤とは、木材の接合、接着に使用することのできる全ての材料をいうものである。特に、本発明においては、接着剤として各種樹脂化合物を使用することが好ましい。これらの樹脂化合物としては、例えば、尿素、メラミン、フェノール、フラン或いはこれらの組合せとホルムアルデヒドとの縮合反応によって得られる化合物或いはその予備縮合物が挙げられる。これらの樹脂化合物は、一般にユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂などと呼ばれており。更に、近年使用されるようになった樹脂化合物としては、ホルムアルデヒドを含まないウレタン樹脂、エポキシ樹脂などを挙げることができる。また、これらの合成樹脂系接着剤を使用する代わりに、天然樹脂系接着剤を使用するようにしてもよい。天然樹脂系接着剤としては、例えば、ラックカイガラ虫が分泌する樹脂状物質であるシェラックなどを挙げることができる。なお、本第1実施形態においては、接着剤として合成樹脂系のフェノール樹脂を使用した。具体的には、フェノール樹脂HP3000A(旭有機材工業株式会社製)を使用した。このフェノール樹脂HP3000Aの固形分(樹脂成分)は、約70重量%であり、その粘度は115mPa・s/25℃であった。
また、これらの接着剤を反応させるために、接着剤に触媒を併用するようにしてもよい。この触媒は、使用する接着剤の種類と反応温度とにより適宜選定すればよい。ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂などのホルムアルデヒド縮合型樹脂の場合には、一般に酸触媒を使用する。本第1実施形態において使用するフェノール樹脂の場合には、酸触媒を併用することにより熱処理温度を低くして処理することができる。一方、フェノール樹脂の場合にも、酸触媒を併用することなく熱処理温度を高くして処理するようにしてもよい。なお、本第1実施形態においては、フェノール樹脂に酸触媒を併用することなく、高温で熱処理する方法を採用した。
オイルパーム単板又はファルカタ単板の表面へのフェノール樹脂の塗布は、どのような方法で行ってもよいが、オイルパーム単板又はファルカタ単板の表面に塗布するフェノール樹脂の量は、従来の木質材料同士を接合するときよりも少なくする。更に、オイルパーム単板又はファルカタ単板の表面のみにフェノール樹脂を塗布し、内部にできるだけ浸透させないようにしてもよい。従来から使用されている一般の樹種から合板を製造する際には、接合する2枚の単板の両方の表面に十分な量、例えば、固形分にして、500g/m〜600g/mの範囲内、或いは、それ以上のフェノール樹脂を塗布している。
これに対して、オイルパーム材は密度が小さく組織が粗いため、他の樹種に比べフェノール樹脂の内部への浸透が非常に大きくなる。従って、従来と同程度の量のフェノール樹脂を塗布したのでは、浸透する量が多量となり製造コストが大きくなるだけでなく、各単板の境界面のフェノール樹脂の量が少なくなり接合強度が低くなる。一方、境界面の接合に関与するのは、主に表面近傍の樹脂化合物であり、内部に浸透した樹脂化合物は接合強度に効果を及ぼさない。更に、オイルパーム材の場合には、その内部に含有する接合成分(上述した)と、フェノール樹脂など外部から付加した接着剤との相乗作用により接合されるので接着剤の塗布量が少なくてよい。
そこで、本第1実施形態においては、オイルパーム単板又はファルカタ単板の表面のみにフェノール樹脂を塗布するという方法を採用する。オイルパーム単板又はファルカタ単板の表面へのフェノール樹脂の塗布は、例えば、刷毛塗り、ローラー、スプレー、印捺などの方法で行うことが好ましい。また、塗布するフェノール樹脂の粘度を高くして、オイルパーム単板又はファルカタ単板の表面から内部に浸透しにくくするようにしてもよい。
このように、本第1実施形態においては、接合後の複合積層材NWにおいて、オイルパーム単板又はファルカタ単板の厚み方向に対して、境界面近傍にのみフェノール樹脂が存在し中央部には浸透していない状態、或いは、浸透した場合であってもその量が境界面近傍よりもかなり少量であることが好ましい。このことにより、少ないフェノール樹脂の量で強い接合強度を得ることができ、接着剤からのホルムアルデヒドの発散が非常に少ない複合圧密合板を構成することができる。また、圧密化による複合圧密合板の製造コストが低減できる。
ここで、実用的な接合強度を得ることのできる接着剤(本第1実施形態においてはフェノール樹脂)の塗布量は、1つの境界面に対して、接着剤の固形分にして、50〜500g/mの範囲内にあることが好ましく、また、60〜300g/mの範囲内にあることがより好ましい。また、接着剤の塗布は、互いに接合されるオイルパーム単板とファルカタ単板の一方の表面のみに塗布するようにしてもよく、或いは、両方の表面に塗布するようにしてもよい。いずれにしても、1つの境界面に対して、接着剤の総量で、固形分にして、50〜500g/mの範囲内にあることが好ましい。本第1実施形態において、具体的には、刷毛塗りによりオイルパーム単板の一方の表面のみに塗布した。フェノール樹脂HP3000Aの塗布量は、160g/mであり、固形分(樹脂成分)に換算すると、112g/mであった。なお、塗布後の各オイルパーム単板は、十分に養生した。
C.複合積層材NWの準備
このようにして形成されたオイルパーム単板とファルカタ単板とを複数枚(通常の合板では奇数枚であるが、本発明においては奇数枚に限るものではない)積層して複合積層材を構成する。本第1実施形態においては、複合積層材の中心部を構成する内部積層材に複数枚のオイルパーム単板を使用する。一方、この内部積層材の最外層の表裏両面にファルカタ単板を積層して複合積層材とする。なお、オイルパーム単板を積層して内部積層材を構成する際の組合せにおいては、各単板の繊維方向(木目の方向)を任意の方向で組み合わせることができる。
例えば、各オイルパーム単板の繊維方向が互いに交差(略直交)するように交互に積層するようにしてもよい。また、各オイルパーム単板の繊維方向が互いに平行になるように積層するようにしてもよい。また、各オイルパーム単板の繊維方向が直交方向ではない任意の角度に交差するように積層するようにしてもよい。更に、複数枚のオイルパーム単板のうち、一部の層のものだけが交差するように積層するようにしてもよい。
なお、本第1実施形態においては、内部積層材を構成する各オイルパーム単板の繊維方向が交差(略直交)するように交互に積層する。このことにより、各オイルパーム単板が強度を補完し合って、完成した複合圧密合板の物性が大きく向上する。
図2は、第1実施形態において、オイルパーム単板とファルカタ単板とからなる複合積層材NWの構成を示す概略図である。図2において、複合積層材NWは、3枚のオイルパーム単板W2、W3、W4と、2枚のファルカタ単板W1、W5とからなる5層の複合積層構造をしており、その厚み(圧密化前)は約27.5mm(各単板の厚み5.5mm)であった。3枚のオイルパーム単板W2、W3、W4は、複合積層材NWの内部を構成する内部積層材CWである。また、2枚のファルカタ単板W1、W5は、内部積層材CWの最外層の外表面の表裏両面に積層する外表面材SWである。なお、各単板は、互いに繊維方向を交差するように積層されている(図2参照)。
D.圧密化
次に、このようにして構成した複合積層材NWを圧密化することにより、複合圧密合板を得る。図3は、圧密化前後の複合積層材NWの状態を示す概略図である。図3(a)は、圧密化する前の複合積層材NWの状態を示している。一方、図3(b)は、複合積層材NWに所定の条件(後述する)による圧密化を行った後の複合圧密合板PWを示している。
図3において、圧密化する前の複合積層材NWと圧密化した後の複合圧密合板PWとは、長さ方向及び幅方向の寸法に大きな変化は現れていない。これに対して、厚さ方向、即ち積層方向の変化は大きく、圧密化によって圧縮されて高密度の複合圧密合板PWとなっていることが分かる。
ここで、圧密化(圧密固定化)について説明する。本発明者は、これまで、木材の圧密固定化及び木材の塑性加工について検討してきた。その経緯から、本出願人は、木材の圧密固定化方法(特許第4787432号)及び塑性加工木材(特許第5138080号)など複数の特許を有してきた。そこで、本発明者は、これらの技術的知見及び装置を活用して更に進化させることにより、本発明に係る複合圧密合板を開発した。
本第1実施形態においては、複数枚のオイルパーム単板とファルカタ単板とを積層した複合積層材NWを加温し、この加温された複合積層材NWに対して、積層方向、即ち各単板の境界面に垂直の方向から所定の圧縮力を加えて圧縮する。更に、この圧縮力を維持した状態で、更に昇温して所定温度下で所定時間維持した後、温度を降下させて冷却し圧密固定化を完了する。
なお、本第1実施形態における圧密固定化条件として、まず、所定温度とは、150〜210℃の温度範囲内であり、好ましくは、170〜200℃の温度範囲内である。また、この温度範囲を維持する時間は、圧密固定化する対象により適宜選定するものであるが、例えば、10分〜120分の範囲内であり、好ましくは、20分〜60分の範囲内である。
一方、各単板の境界面に垂直の方向から加える圧縮力は、圧密固定化する対象により適宜選定するものであるが、例えば、5〜70kg/cmの範囲内であることが好ましい。なお、本第1実施形態において使用する圧密化装置及び圧密化工程については後述する。
ここで、本第1実施形態においては、この圧密化(圧密固定化)によって、内部積層材CWを構成する各オイルパーム単板どうしの境界面が接着剤(オイルパーム単板の外部から付加した他の接合成分)を必要とすることなく強固に接合(自己接着)する。また、内部積層材CWの最外層の外表面の表裏両面に積層したファルカタ単板からなる外表面材SWが、少量の接着剤で強固に接合する。オイルパーム単板どうしが自己接着する理由、及び、オイルパーム単板とファルカタ単板とが少量の接着剤で強固に接合する理由については定かではないが、オイルパームの幹材に含まれる、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、遊離糖(主にショ糖、グルコース、フルクトースなど)、及び、デンプンの各成分が複合作用することにより強固に接着すると共に、複合圧密合板PW自体の物性の向上に寄与しているものと考えられる。
上記各成分のうち、セルロースは細胞壁の骨格を構成し、これにヘミセルロースを介在としてリグニンが接着成分として作用する。また、オイルパームに特に多く含まれる遊離糖及びデンプンが、リグニンと共に複合的に作用して固有の作用効果を発揮するものと思われる。これらの成分が、上述のオイルパーム材が内部に含有する接合成分と考えられる。
ここで、本第1実施形態において使用する複合圧密合板PWを製造する圧密化装置MCについて説明する。図4は、本第1実施形態において使用する圧密化装置MCの概要を示す断面図である。図4において、圧密化装置MCは、上下に2分割されるプレス盤10(上プレス盤10A及び下プレス盤10B)から構成される。
上プレス盤10Aと下プレス盤10Bとは、上下に分割されることにより、内部空間IS及び位置決め孔18を形成する。位置決め孔18は、加圧前の複合積層材NWの位置を定め規制するものであって、その周縁部10bを上プレス盤10Aの周縁部10aに対向するようにして下プレス盤10Bに形成されている。上プレス盤10Aの周縁部10aには、プレス盤10の上下動の範囲で内部空間IS及び位置決め孔18を密閉状態とするためのシール部材11が形成されている。
また、上プレス盤10Aには、その上面側から内部空間IS内に連通され、内部空間IS及び位置決め孔18内に蒸気を供給するための配管口12aを有する配管12が設けられている。この配管12には、その下流側にバルブV4が設けられている。一方、下プレス盤10Bには、その側面側から内部空間IS及び位置決め孔18内に連通され、内部空間IS内から水蒸気を排出するための配管口13aを有する配管13が設けられている。この配管13には、その内部の蒸気圧を検出する圧力計P2と、その下流側のバルブV5と、バルブV5に接続されたドレン配管14が設けられている。
また、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bには、その内部に高温の水蒸気を通すことにより所定の温度に昇温するための配管路15、16が形成されており、これら配管路15、16には蒸気供給側の配管ST1から分岐された配管ST2、ST3、蒸気排出側の配管ET1、ET2がそれぞれ接続されている。これらの蒸気供給側の配管ST1,ST2、ST3の途中にはバルブV1、V2、V3、配管ST1内の蒸気圧を検出する圧力計P1が配設されており、蒸気排出側の配管ET1、ET2は、バルブV6を介してドレン配管14に接続されている。
なお、図5においては、配管ST1に水蒸気を供給するボイラ装置、また、プレス盤10の固定側の下プレス盤10Bに対して上プレス盤10Aを上昇/下降させ加圧するための油圧機構を含むプレス昇降装置は省略する。
更に、上プレス盤10A及び下プレス盤10B内に形成された配管路15、16に水蒸気に換えて低温の冷却水を通すことによって所望の温度に冷却する冷却水供給側の配管ST11から分岐された配管ST12、ST13が、上記配管ST2、ST3にそれぞれ接続されている。また、冷却水供給側の配管ST11、ST12、ST13の途中にはバルブV11、V12、V13が配設されている。なお、図5においては、配管ST11に冷却水を供給する冷却水供給装置は省略する。
次に、このように構成された圧密化装置MCを用いて、複合積層材NWから複合圧密合板PWを製造する製造工程について図5の各工程に沿って説明する。まず、図5(a)において、圧密化装置MCにおける固定側の下プレス盤10Bに対して上プレス盤10Aが上昇し、予め所定の条件に乾燥させた複合積層材NWを、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bで形成される内部空間IS及び位置決め孔18内に載置する。
ここで、本第1実施形態において、複合圧密合板PWの材料となる複合積層材NWは、所定の寸法(厚さ・幅・長さ)に形成されたものであり、3枚のオイルパーム単板W2、W3、W4と2枚のファルカタ単板W1、W5の積層面(各単板の境界面に平行)を上プレス盤10A及び下プレス盤10Bの各プレス面に対向させ、下プレス盤10Bの位置決め孔18に載置する。
次に、図5(b)において、固定側の下プレス盤10Bの位置決め孔18上に載置した複合積層材NWに対して上プレス盤10Aを下降させて複合積層材NWの上面、即ち、積層面(各単板の境界面に平行)に対して垂直方向に当接させる。この状態において、上プレス盤10Aの配管路15及び下プレス盤10Bの配管路16に所定温度(例えば、110℃〜180℃)の水蒸気を通して、内部空間IS及び位置決め孔18内を所定温度(例えば、110℃〜180℃)に昇温する。この状態においては、内部空間IS及び位置決め孔18で構成される空間は、未だ密閉されていない。
次に、固定側の下プレス盤10Bに対して上プレス盤10Aの圧縮力を所定圧力(例えば、5〜70kg/cm)に設定し、複合積層材NWを上プレス盤10A及び下プレス盤10Bにて所定時間(例えば、5分〜40分)加熱圧縮する。なお、このときの圧縮力は、割れを防止するために、複合積層材NWの温度上昇、即ち、複合積層材NWの熱伝導(内部の温度上昇)の状態に応じて徐々に昇温することが望ましく、加熱圧縮の時間も熱伝導に要する時間を考慮して設定することが好ましい。この状態においては、内部空間IS及び位置決め孔18で構成される空間は、未だ密閉されていない。
次に、図5(c)において、上プレス盤10Aの周縁部10aが下プレス盤10Bの周縁部10bに当接すると上プレス盤10Aの周縁部10aに配設されたシール部材11によって、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bにて形成される内部空間IS及び位置決め孔18が密閉状態となる。この状態において、内部空間IS及び位置決め孔18の密閉状態が維持されると共に、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bによる圧縮力が維持された状態で、所定温度(例えば、150〜210℃)まで昇温する。
なお、本第1実施形態において、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bによって形成される内部空間IS及び位置決め孔18がシール部材11を介して密閉状態となったときにおける内部空間IS及び位置決め孔18の上下方向の寸法間隔は、圧密化後の気乾密度の値が予め設定された値になるように厚さ方向の仕上がり寸法(圧縮率)に設定しておく。このため、複合積層材NWの厚さ全体の圧縮率、即ち、複合積層材NWの圧縮による板厚の変化は、上プレス盤10Aの周縁部10aが下プレス盤10Bの周縁部10bに当接することで決まる
こととなる。
この状態において、図5(c)に示す内部空間IS及び位置決め孔18の密閉状態で、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bの圧縮力が維持され、且つ、内部空間IS及び位置決め孔18が所定温度(例えば、150〜210℃)に維持されたまま、所定時間(例えば、30分〜120分)保持され、この後の冷却圧縮を解除したときに、戻り(膨張)のない複合圧密合板PWを形成するための加熱処理が行われる。このとき、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bで密閉状態とされている内部空間IS及び位置決め孔18を介して、複合積層材NWの周囲面とその内部とでは高温高圧の蒸気圧が出入り自在となっている。
なお、このように、本第1実施形態においては、複合積層材NWの表裏面に上プレス盤10A及び下プレス盤10Bが面接触し、密閉状態の内部空間IS及び位置決め孔18に保持されるため、複合積層材NWは、厚さ全体が十分に加熱され、効率よく圧縮変形されることになる。
次に、図5(d)において、内部空間IS及び位置決め孔18の密閉状態で加熱圧縮処理が行われているときに、蒸気圧制御処理として圧力計P2で内部空間IS及び位置決め孔18の蒸気圧が検出され、バルブV5が適宜、開閉される。これにより、配管口13a、配管13を通って内部空間IS及び位置決め孔18からドレン配管14側に高温高圧の水蒸気が排出されることで、特に、複合積層材NWの外層部分の含水率に基づく余分な内部空間IS及び位置決め孔18内の水分が除去され、内部空間IS及び位置決め孔18内が所定の蒸気圧となるように調節される。
また、必要に応じて、バルブV4に接続された配管12、配管口12a(図5)を介して内部空間ISに所定の蒸気圧を供給することができる。これらにより、木材の加熱圧縮処理の定着、所謂、木材の固定化がより促進されることとなる。
更に、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bによる加熱圧縮から冷却圧縮へと移行する直前に、蒸気圧制御処理としてバルブV5が開状態とされることで配管口13a、配管13を通って内部空間IS及び位置決め孔18からドレン配管14側に高温高圧の水蒸気が排出される。
次に、図5(e)において、上プレス盤10Aの配管路15及び下プレス盤10Bの配管路16に常温の冷却水が通されることによって、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bが常温前後まで冷却され、材料によって異なる所定時間(例えば、10分〜120分)保持される。なお、このときの固定側の下プレス盤10Bに対する上プレス盤10Aの圧縮力は、加熱圧縮の際の圧力と同じ所定圧力(例えば、5〜70kg/cm)に保持されたまま、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bが冷却される。
最後に、図5(f)において、固定側の下プレス盤10Bに対して上プレス盤10Aを上昇させ、内部空間IS及び位置決め孔18から仕上がり品である複合圧密合板PWが取出されることで一連の処理工程が終了する。本第1実施形態に係る複合圧密合板は、圧密化後の厚みが約12mmとなり、表裏両面にファルカタ材の木目と艶が表現されて審美性に優れた複合圧密合板となった。
D.気乾密度及び物性評価
次に、本第1実施形態において製造した複合圧密合板PWの気乾密度の値と、複合圧密合板PWの各種物性を測定して評価した。評価項目としては、複合圧密合板PWの「圧密化後の各部位の気乾密度」、「曲げヤング係数など」、「表面摩耗強度」及び、「浸漬による接合部分のはく離」の4項目とした。以下、各評価項目及び評価結果について説明する。
a.圧密化後の各部位の気乾密度
本第1実施形態において製造した複合圧密合板PWについて、内部積層材CW(オイルパーム材)と外表面材SW(ファルカタ材)とに分解し、各部位の気乾密度を測定した。上述のように、圧密化前のオイルパーム単板の気乾密度は、0.35g/cmであり、ファルカタ単板の気乾密度は、0.27g/cmであった。これに対して、圧密化後の内部積層材CW(オイルパーム材)の気乾密度は、0.9g/cmであり、外表面材SW(ファルカタ材)の気乾密度は、0.9g/cmであった。
このように、圧密化後の複合圧密合板PWについて、内部積層材CWの圧密化後の気乾密度の値が0.6〜1.4g/cmの範囲内にあり、且つ、外表面材SWの圧密化後の気乾密度の値が0.6〜1.4g/cmの範囲内にあって、内部積層材CW及び外表面材SWの圧密化後の気乾密度の値が、略同じであることを確認した。
b.曲げヤング係数など:
上記複合圧密合板PWに対して曲げ強度を測定し曲げヤング係数などの強度物性を測定した。具体的には、複合圧密合板PW(圧密化後の厚さ9.5mm)から長さ方向300mm×幅方向40mmの試験片を作製し、この試験片を用いて3点曲げ試験を行った。測定装置としてオートグラフ(島津製作所製)を使用し、スパン長260mm、ヘッドスピード20mm/分で測定した。測定環境は、室温20℃、相対湿度65%の恒温恒湿室内とした。各測定値から曲げヤング係数(GPa)、曲げ強度(MPa)、及び、歪エネルギー(J)を計算した。複合圧密合板PWに対する測定結果は、曲げヤング係数(10.5GPa)、曲げ強度(85.6MPa)、及び、歪エネルギー(1.19J)であった。
このように、圧密化後の複合圧密合板PWについて、曲げヤング係数の値が3.5〜18.0GPaの範囲内となり曲げ剛性に優れていることを確認した。2種類の樹種を積層した複合圧密合板において、優れた曲げ剛性を示した理由は、内部積層材CW(オイルパーム材)と外表面材SW(ファルカタ材)との各部位の気乾密度の値が略同じであり、均質な複合圧密合板を構成していることによるものと思われる。
c.摩耗深さ(表面摩耗強度):
上記複合圧密合板PWに対して、JIS Z 2101:1994(木材の試験方法)に規定する「摩耗試験」に準拠して測定した。複合圧密合板PWから試験片を作製し、JISに規定する摩耗試験装置を使用して試験片の表面を摩耗した。具体的には、試験片を摩耗試験装置の回転盤に水平に固定し、研摩紙を巻き付けた摩耗輪2個を、試験片の表面上で500回転させた。このとき、試験片の表面に加わる総荷重量に相当する質量は、摩耗輪の質量を含め5.2N±0.05Nとした。
500回転後の試験片の表面の厚さ摩耗量(摩耗深さ)は、次のようにして求めた。試験片の測定前の質量をm1(mg)、試験片の試験後の質量をm2(mg)、摩耗試験装置の摩耗輪による摩耗を受ける部分の面積をA(mm)、試験片の密度をρ(g/cm)としたときに、下記の式(1)により、
D=(m1−m2)/A・ρ ・・・(1)
試験片の表面の摩耗深さD(mm)の値を求めた。複合圧密合板PWに対して求めた摩耗深さDの値は、0.152mmであった。なお、圧密化後の複合圧密合板PWの表面は、ファルカタ材が高度に圧密化されて優れた表面品位を表していた。
このように、圧密化後の複合圧密合板PWについて、優れた表面品位における摩耗深さDの値が、0.25mm以下であり、表面摩耗強度に優れていることを確認した。この値を示した理由は、外表面材SWの圧密化後の気乾密度の値が0.6〜1.4g/cmの範囲内にあり、十分に圧密化されていることによるものと思われる。
d.浸漬による接合部分のはく離:
上記複合圧密合板PWに対して、合板の日本農林規格(JAS)別記3の(3)に規定する「2類浸せきはく離試験」に準拠して測定した。具体的には、複合圧密合板PWから長さ方向75mm×幅方向75mmの試験片を作製し、この試験片を70℃の温水中に2時間浸漬した。その後、温水中から取り出した試験片を60℃の雰囲気下で3時間乾燥した。
この浸漬・乾燥後の試験片において、試験片の側面に現れている接合部分に、はく離が生じているか否かを目視により判断した。判断基準は、はく離していない部分の長さが、50mm以上(接合部分の長さの67%以上)であるものを合格(はく離なし)とした。その結果、本第1実施形態における複合圧密合板PWは、はく離が認められず本規格に適合するものであった。
第2実施形態:
本第2実施形態は、オイルパーム単板のみからなる内部積層材CWと、その内部積層材CWの最外層の外表面の表裏両面にアカシアマンギウム単板を外表面材SWとして積層した複合圧密合板に関するものである。なお、内部積層材CWを構成する各単板どうしの境界面には、オイルパーム材が内部に含有する接合成分と外部から付加した他の接合成分(接着剤)とが存在し、これらの接合成分の相乗作用により接合されている。また、オイルパーム単板からなる内部積層材CWの最外層の外表面とアカシアマンギウム単板からなる外表面材SWとの境界面にも、オイルパーム材が内部に含有する接合成分と外部から付加した他の接合成分(接着剤)とが存在し、これらの接合成分の相乗作用により接合されている。
A.オイルパーム単板及びアカシアマンギウム単板の準備
本第2実施形態においては、上記第1実施形態と同様にオイルパーム単板の形成方法としてロータリーレースによる方法を採用する。また、アカシアマンギウム単板の形成方法として挽板による製材法を採用する。なお、圧密化前のオイルパーム単板の気乾密度は、0.35g/cmであり、アカシアマンギウム単板の気乾密度は、0.63g/cmであった。
B.オイルパーム単板どうし又はオイルパーム単板とアカシアマンギウム単板との境界面への接着剤の塗布
本第2実施形態は、内部積層材CWを構成するオイルパーム単板どうしの境界面には、他の接合成分(接着剤)を塗布する。また、内部積層材CWの最外層を構成するオイルパーム単板と外表面材SWを構成するアカシアマンギウム単板との境界面にも、他の接合成分(接着剤)を塗布する。この理由は、オイルパーム単板どうしの接着をさらに強固にすると共に、オイルパーム単板とアカシアマンギウム単板との接着を補充するためである。このことにより、複合圧密合板の各境界面は、オイルパーム材が内部に含有する接合成分と外部から付加した他の接合成分(接着剤)との相乗作用により強固に接着することができる。
なお、本第2実施形態においては、上記第1実施形態と同様に接着剤として合成樹脂系のフェノール樹脂を使用した。具体的には、フェノール樹脂HP3000A(旭有機材工業株式会社製)を使用した。このフェノール樹脂HP3000Aの固形分(樹脂成分)は、約70重量%であり、その粘度は115mPa・s/25℃であった。
本第2実施形態においては、上記第1実施形態と同様にフェノール樹脂の塗布量は、1つの境界面に対して、接着剤の固形分にして、50〜500g/mの範囲内にあることが好ましく、また、60〜300g/mの範囲内にあることがより好ましい。また、接着剤の塗布は、互いに接合されるオイルパーム単板とアカシアマンギウム単板の一方の表面のみに塗布するようにしてもよく、或いは、両方の表面に塗布するようにしてもよい。いずれにしても、1つの境界面に対して、接着剤の総量で、固形分にして、50〜500g/mの範囲内にあることが好ましい。本第2実施形態において、具体的には、刷毛塗りによりオイルパーム単板の一方の表面のみに塗布した。フェノール樹脂HP3000Aの塗布量は、160g/mであり、固形分(樹脂成分)に換算すると、112g/mであった。なお、塗布後の各オイルパーム単板は、十分に養生した。
C.複合積層材NWの準備
このようにして形成されたオイルパーム単板とアカシアマンギウム単板とを複数枚積層して複合積層材NWを構成する。本第2実施形態においては、複合積層材NWの中心部を構成する内部積層材CWに複数枚(具体的には3枚)のオイルパーム単板を使用する。一方、この内部積層材CWの最外層の表裏両面にアカシアマンギウム単板を積層して複合積層材NWとする。なお、オイルパーム単板を積層して内部積層材CWを構成する際の組合せにおいては、各単板の繊維方向(木目の方向)を任意の方向で組み合わせることができる。なお、本第2実施形態においては、オイルパーム単板とアカシアマンギウム単板とからなる複合積層材NWの構成を上記第1実施形態と同様にした。また、5層の複合積層材NWの厚み(圧密化前)は約27.5mm(各単板の厚み5.5mm)であった。
D.圧密化
次に、このようにして構成した複合積層材NWを圧密化することにより、複合圧密合板PWを得る。本第2実施形態においては、上記第1実施形態と同様の圧密化装置MCを使用し、圧密化条件も同様とした。本第2実施形態に係る複合圧密合板PWは、圧密化後の厚みが約9mmとなり、表裏両面にアカシアマンギウム材の木目と艶が表現されて審美性に優れた複合圧密合板となった。
D.気乾密度及び物性評価
次に、本第2実施形態において製造した複合圧密合板PWの気乾密度の値と、複合圧密合板PWの各種物性を測定して評価した。評価項目としては、上記第1実施形態と同様に複合圧密合板PWの「圧密化後の各部位の気乾密度」、「曲げヤング係数など」、「表面摩耗強度」及び、「浸漬による接合部分のはく離」の4項目とした。以下、各評価項目及び評価結果について説明する。
a.圧密化後の各部位の気乾密度
本第2実施形態において製造した複合圧密合板PWについて、内部積層材CW(オイルパーム材)と外表面材SW(アカシアマンギウム材)とに分解し、各部位の気乾密度を測定した。上述のように、圧密化前のオイルパーム単板の気乾密度は、0.35g/cmであり、アカシアマンギウム単板の気乾密度は、0.63g/cmであった。これに対して、圧密化後の内部積層材(オイルパーム材)の気乾密度は、1.1g/cmであり、外表面材SW(アカシアマンギウム材)の気乾密度は、1.1g/cmであった。
このように、圧密化後の複合圧密合板PWについて、内部積層材CWの圧密化後の気乾密度の値が0.6〜1.4g/cmの範囲内にあり、且つ、外表面材SWの圧密化後の気乾密度の値が0.6〜1.4g/cmの範囲内にあって、内部積層材CW及び外表面材SWの圧密化後の気乾密度の値が、略同じであることを確認した。
b.曲げヤング係数など:
上記複合圧密合板PWに対して曲げ強度を測定し曲げヤング係数などの強度物性を測定した。具体的には、複合圧密合板PW(圧密化後の厚さ8.5mm)から上記第1実施形態と同様にして試験片を作製し、この試験片を用いて3点曲げ試験を行った。測定装置と測定条件は、上記第1実施形態と同様であった。各測定値から曲げヤング係数(GPa)、曲げ強度(MPa)、及び、歪エネルギー(J)を計算した。複合圧密合板PWに対する測定結果は、曲げヤング係数(12.4GPa)、曲げ強度(103.2MPa)、及び、歪エネルギー(1.34J)であった。
このように、圧密化後の複合圧密合板PWについて、曲げヤング係数の値が3.5〜18.0GPaの範囲内となり曲げ剛性に優れていることを確認した。2種類の樹種を積層した複合圧密合板において、優れた曲げ剛性を示した理由は、内部積層材CW(オイルパーム材)と外表面材SW(アカシアマンギウム材)との各部位の気乾密度の値が略同じであり、均質な複合圧密合板を構成していることによるものと思われる。
c.摩耗深さ(表面摩耗強度):
上記複合圧密合板PWに対して、上記第1実施形態と同様にJIS Z 2101:1994(木材の試験方法)に規定する「摩耗試験」に準拠して測定した。複合圧密合板PWに対して求めた摩耗深さDの値は、0.120mmであった。なお、圧密化後の複合圧密合板PWの表面は、アカシアマンギウム材が高度に圧密化されて優れた表面品位を表していた。
このように、圧密化後の複合圧密合板PWについて、優れた表面品位における摩耗深さDの値が、0.25mm以下であり、表面摩耗強度に優れていることを確認した。この値を示した理由は、外表面材SWの圧密化後の気乾密度の値が0.6〜1.4g/cmの範囲内にあり、十分に圧密化されていることによるものと思われる。
d.浸漬による接合部分のはく離:
上記複合圧密合板PWに対して、合板の日本農林規格(JAS)別記3の(3)に規定する「1類浸せきはく離試験」による評価を行った。まず、複合圧密合板PWから長さ方向75mm×幅方向75mmの試験片を作製し、この試験片を沸騰水中に4時間浸漬した後、60℃±3℃の雰囲気下で20時間乾燥した。更に、試験片を再度沸騰水中に4時間浸漬した後、60℃±3℃の雰囲気下で3時間乾燥した。その結果、本第2実施形態における複合圧密合板PWは、はく離が認められず本規格に適合するものであった。
以上のことから、本発明によれば、これまで未利用非木材資源として利用されることなくそのまま放置されていたオイルパームの幹材を本来の木質材料として有効に利用することにより、新たな産業廃棄物を生み出すことがなく、また、各種物性に優れて硬質木材にも代わりえる広い用途に使用することができ、且つ、表面品位に優れて一般高級木材と同様に広く表面材として使用することのできる複合圧密合板を提供することができる。
なお、本発明の実施にあたり、上記各実施形態に限らず次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)上記各実施形態においては、オイルパーム幹材からオイルパーム単板を形成する際にロータリーレースを使用するが、これに限るものではなく、例えば、挽板により製材するようにしてもよい。
(2)上記各実施形態においては、5枚の単板を積層するものであり圧密化前の厚みが約25mm(各単板の厚み5mm)であるが、これに限るものではなく、3枚〜4枚、或いは、6枚以上の単板を積層して圧密化するようにしてもよく、各単板の厚みも適宜変更すればよい。
(3)上記各実施形態においては、単板の繊維方向を互いに交差(略直交)するように積層して積層材を構成したが、これに限るものではなく、単板の繊維方向を互いに平行にして積層するようにしてもよい。また、単板の繊維方向を直交方向ではない任意の角度に交差させて積層するようにしてもよい。
(4)上記各実施形態においては、単板の繊維方向を互いに交差(略直交)するように積層して積層材を構成したが、これに限るものではなく、多層からなる積層材の表層付近だけを積層するようにしてもよい。例えば、7層からなる積層材を構成する場合に、表裏両面から2層のみの繊維方向を交差させ、内部の3層は平行にして積層するようにしてもよい。
(5)上記各実施形態においては、内部積層材の表裏両面に2枚のファルカタ単板又はアカシアマンギウム単板を外表面材として積層するものであるが、これらに限るものではなく、他の樹種の外表面材を積層するようにしてもよい。
(6)上記各実施形態においては、内部積層材の表裏両面に外表面材を積層したが、これに限るものではなく、表裏のうち一方の面のみに外表面材を積層するようにしてもよい。
(7)上記各実施形態においては、内部積層材の表裏両面の外表面材として同じ樹種の単板を積層したが、これに限るものではなく、表裏両面でそれぞれ異なる樹種の外表面材を積層するようにしてもよい。
(8)上記第1実施形態においては、積層材を所定温度で処理する際に、高温の水蒸気を併用するものであるが、これに限るものではなく、処理空間(内部空間IS)内に液体の水を供給しておき、この水から発生する水蒸気により圧密化するようにしてもよく、或いは、熱圧処理において各単板が含有する水分によって圧密化するようにしてもよい。
(9)上記各実施形態においては、単板の接着剤としてフェノール樹脂を使用するが、これに限るものではなく、オイルパーム単板同士、或いは、オイルパーム単板と他樹種単板とを接合することのできる材料を使用すればよい。フェノール樹脂以外の接着剤としては、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの合成樹脂、又は、シェラックなどの天然樹脂を挙げることができる。
(10)上記第1実施形態においては、内部積層材と外表面材との境界面にのみ接着剤を塗布するが、これに限るものではなく、他の境界面にも接着剤を塗布するようにしてもよい。
(11)上記第2実施形態においては、各単板の境界面の全てに接着剤を塗布するが、これに限るものではなく、一部の境界面のみに接着剤を塗布するようにしてもよい。
WD…オイルパーム幹材、CT…刃物、UWD…オイルパーム連続剥離板、
W2、W3、W4…オイルパーム単板、
W1、W5…ファルカタ単板、
SW…外表面材、CW…内部積層材、NW…複合積層材、PW…複合圧密合板、
MC…圧密化装置、10…プレス盤、10A…上プレス盤、10B…下プレス盤、
IS…内部空間、18…位置決め孔。

Claims (10)

  1. オイルパーム材から形成した複数の単板を積層した内部積層材と、当該内部積層材の最外層の外表面のうち少なくとも一方の面にオイルパーム材以外の樹種から形成した他の単板を外表面材として積層して圧密化した複合圧密合板であって、
    前記内部積層材の圧密化後の気乾密度の値が、0.6〜1.4(g/cm)の範囲内にあり、且つ、前記外表面材の圧密化後の気乾密度の値が、0.6〜1.4(g/cm)の範囲内にあって、
    前記内部積層材及び前記外表面材の圧密化後の気乾密度の値が、略同じであることを特徴とする複合圧密合板。
  2. 曲げヤング係数の値が、3.5〜18.0(GPa)の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の複合圧密合板。
  3. JIS Z 2101:1994(木材の試験方法)に規定する「摩耗試験」に準拠し、試験片の測定前の質量をm1(mg)、試験片の試験後の質量をm2(mg)、試験機の摩耗輪による摩耗を受ける部分の面積をA(mm)、試験片の密度をρ(g/cm)としたときに、下記の式(1)、
    D=(m1−m2)/A・ρ ・・・(1)
    で示される、摩耗深さDの値が、0.25(mm)以下であり、好ましく0.12(mm)以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合圧密合板。
  4. 前記内部積層材を構成する各単板どうしの各境界面には、前記オイルパーム材が内部に含有する接合成分のみが存在し、外部から付加した他の接合成分が存在することなく接合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載する複合圧密合板。
  5. 前記内部積層材の最外層の外表面と前記外表面材との境界面には、前記オイルパーム材が内部に含有する接合成分と、外部から付加した他の接合成分とが存在し、これらの接合成分の相乗作用により接合されていることを特徴とする請求項4に記載の複合圧密合板。
  6. 前記内部積層材を構成する各単板又は前記外表面材の各境界面のうち少なくとも1つの境界面には、前記オイルパーム材が内部に含有する接合成分と、外部から付加した他の接合成分とが存在し、これらの接合成分の相乗作用により接合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の複合圧密合板。
  7. 前記内部積層材を構成する各単板の境界面、又は、前記内部積層材の最外層の外表面と前記外表面材との境界面に対する前記他の接合成分の付加量は、1つの境界面に対する総量を固形分にして、50〜500(g/m)の範囲内、好ましくは60〜300(g/m)の範囲内にあることを特徴とする請求項5又は6に記載の複合圧密合板。
  8. 前記内部積層材を構成する各単板は、オイルパームの幹材をその周方向に回転させながらロータリーレースで外周から所定の厚さに剥いで形成してなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の複合圧密合板。
  9. 合板の日本農林規格(JAS)別記3の(3)に規定する「1類浸せきはく離試験」の基準に適合することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の複合圧密合板。
  10. 合板の日本農林規格(JAS)別記3の(3)に規定する「2類浸せきはく離試験」に準拠して測定することにより、
    試験片の側面に現れている接合部分において、はく離していない部分の長さが、当該接合部分の長さの67%以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の複合圧密合板。
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