以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
実施形態における被監視者監視システムは、監視すべき(見守るべき)監視対象(見守り対象)である被監視者(見守り対象者)Obを監視するものであり、端末装置と、前記端末装置と通信可能に接続される被監視者監視装置とを備える。この被監視者監視システムにおける被監視者監視装置は、被監視者Obに関わる、対処が必要な所定のイベント(事象)の内容を表すイベント情報、および、前記イベントに関わる被監視者Obの画像を収容した、前記イベントを通知するためのイベント通知通信信号を、前記端末装置へ通知する。このような被監視者監視装置は、1個の装置で一体に構成されて良いが、本実施形態では、被監視者監視装置は、センサ装置と、前記センサ装置および前記端末装置それぞれと通信可能に接続される管理サーバ装置とを備えることで、2種類の各装置で別体に構成される。このセンサ装置は、被監視者Obに関わる前記所定のイベントを検知して前記管理サーバ装置へ通知(報知、送信)する。前記管理サーバ装置は、前記センサ装置から前記通知を受けると前記通知を前記センサ装置に対応付けられた所定の端末装置へ再通知(再報知、再送信)する。前記被監視者監視システムにおける端末装置は、通信を行う通信部と、表示面に表示を行う表示部と、前記イベント通知通信信号を前記通信部で受信した場合に、前記受信したイベント通知通信信号に収容されたイベント情報で表される前記イベントの内容および前記受信したイベント通知通信信号に収容された画像を表示するためのイベント画面を前記表示部に表示する表示処理部とを備える。そして、前記表示処理部は、前記表示部の表示面を正面視した場合に、下から上に向かう方向を表示面の表示方向と定義し、前記画像を生成するエリアイメージセンサを正面視した場合に、下から上に向かう方向を画像の画像方向と定義した場合に、前記表示方向と前記画像方向とが、予め設定された特定の関係となるように、前記画像を前記表示部に表示する。なお、前記端末装置は、1種類の装置であって良いが、本実施形態態では、前記端末装置は、固定端末装置と携帯端末装置との2種類の装置である。これら固定端末装置と携帯端末装置との主な相違は、固定端末装置が固定的に運用される一方、携帯端末装置が例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)に携行されて運用される点であり、これら固定端末装置と携帯端末装置とは、略同様であるので、以下の実施形態では、携帯端末装置を主に説明する。
図1は、実施形態における被監視者監視システムの構成を示す図である。図2は、図1に示す被監視者監視システムにおけるセンサ装置の構成を示す図である。図3は、図2に示すセンサ装置の設置状況を説明するための図である。図3Aは、部屋を横から見た図であり、図3Bは、部屋を上から見た図である。図4は、実施形態の被監視者監視システムにおける携帯端末装置の構成を示す図である。図5は、図4に示す携帯端末装置に記憶される監視情報テーブルの構成を示す図である。図6は、図4に示す携帯端末装置に記憶されるセンサ情報テーブルの構成を示す図である。
実施形態における被監視者監視システムMSは、より具体的には、例えば、図1に示すように、1または複数のセンサ装置SU(SU−1〜SU−4)と、管理サーバ装置SVと、固定端末装置SPと、1または複数の携帯端末装置TA(TA−1、TA−2)と、構内交換機(PBX、Private branch exchange)CXとを備え、これらは、有線や無線で、LAN(Local Area Network)等の網(ネットワーク、通信回線)NWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWは、通信信号を中継する例えばリピーター、ブリッジおよびルーター等の中継機が備えられても良い。図1に示す例では、これら複数のセンサ装置SU−1〜SU−4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SP、複数の携帯端末装置TA−1、TA−2および構内交換機CXは、L2スイッチの集線装置(ハブ、HUB)LSおよびアクセスポイントAPを含む有線および無線の混在したLAN(例えばIEEE802.11規格に従ったLAN等)NWによって互いに通信可能に接続されている。より詳しくは、複数のセンサ装置SU−1〜SU−4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SPおよび構内交換機CXは、集線装置LSに接続され、複数の携帯端末装置TA−1、TA−2は、アクセスポイントAPを介して集線装置LSに接続されている。そして、ネットワークNWは、TCP(Transmission control protocol)およびIP(Internet protocol)等のインターネットプロトコル群が用いられることによっていわゆるイントラネットを構成する。
被監視者監視システムMSは、被監視者Obに応じて適宜な場所に配設される。被監視者(見守り対象者)Obは、例えば、病気や怪我等によって看護を必要とする者や、身体能力の低下等によって介護を必要とする者や、一人暮らしの独居者等である。特に、早期発見と早期対処とを可能にする観点から、被監視者Obは、例えば異常状態等の所定の不都合な事象がその者に生じた場合にその発見を必要としている者であることが好ましい。このため、被監視者監視システムMSは、被監視者Obの種類に応じて、病院、老人福祉施設および住戸等の建物に好適に配設される。図1に示す例では、被監視者監視システムMSは、複数の被監視者Obが入居する複数の居室RMや、ナースステーション等の複数の部屋を備える介護施設の建物に配設されている。
センサ装置SUは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAと通信する通信機能等を備え、被監視者Obに関わる、対処が必要な所定の事象(イベント)を、管理サーバ装置SVへ通知する装置である。対処が必要な前記所定の事象は、例えば、本実施形態では、被監視者Obにおける予め設定された所定の行動およびナースコールである。このため、本実施形態では、センサ装置SUは、被監視者Obにおける所定の行動を検知して検知結果を前記所定の事象の一例として管理サーバ装置SVへ通知(送信)し、ナースコールを受け付けて前記ナースコールを前記所定の事象の他の一例として管理サーバ装置SVへ通知(送信)し、端末装置SP、TAとの間で音声通話を行い、動画を含む画像を生成して端末装置SP、TAへ動画を配信する装置である。このようなセンサ装置SUは、例えば、図2に示すように、撮像部11と、センサ側音入出力部(SU音入出力部)12と、ナースコール受付操作部13と、センサ側制御処理部(SU制御処理部)14と、センサ側通信インターフェース部(SU通信IF部)15と、センサ側記憶部(SU記憶部)16とを備える。
撮像部11は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って、画像(画像データ)を生成する装置である。前記画像には、静止画(静止画データ)および動画(動画データ)が含まれる。撮像部11は、監視すべき監視対象である被監視者Obが所在を予定している空間(所在空間、図1に示す例では配設場所の居室(部屋)RM)を監視可能に配置され、前記所在空間を撮像対象としてその上方から撮像し、前記撮像対象を俯瞰した画像(画像データ)を生成し、前記撮像対象の画像(対象画像)をSU制御処理部14へ出力する。好ましくは、監視対象の被監視者Ob全体を撮像できる蓋然性が高いことから、図3に示すように、センサ装置SUは、監視対象の被監視者Obが所在する部屋RMにおける天井CEに、垂直方向(天井の水平な天井面における法線方向)にその撮影方向(結像光学系の光軸方向)を一致させて配設される。なお、図3Bには、センサ装置SUを部屋RMの床面に投影した場合におけるセンサ装置SUの位置が破線の四角形で示されている。図3に示す例では、センサ装置SUは、天井CEの中央位置に配設される。図3に示す例では、部屋RMは、平面視にて矩形形状であり、その短辺の一方に入り口を有し、この入り口に対向する対向側(短辺の他方)に窓を有している。部屋RMには、例えばベッド等の矩形形状の寝具BDが配置され、洗面台WSが備え付けられている。寝具BDは、その長尺方向が部屋RMの長辺の方向に沿うように、そして、寝具BDの長辺の一方LL1が部屋RMの長辺の一方壁面に沿うように配置されている。したがって、その長辺の他方LL2が、被監視者Obが離床の際に越える長辺となっている。寝具BD上には、その上端よりに、枕PIが載置されている。洗面台WSは、部屋RMの入り口を有する短辺の壁面に備え付けられている。なお、センサ装置SUは、被監視者Obが横臥する寝具(例えばベッド等)BDにおける、被監視者Obの頭部が位置すると予定されている予め設定された頭部予定位置(通常、枕の配設位置)の直上から撮像対象を撮像できるように配設されても良い。センサ装置SUは、この撮像部11によって、被監視者Obを、被監視者Obの上方から撮像した画像、好ましくは前記頭部予定位置の直上から撮像した画像を取得する。
このような撮像部11は、可視光の画像を生成する装置であって良いが、比較的暗がりでも被監視者Obを監視できるように、本実施形態では、赤外線の画像を生成する装置である。このような撮像部11は、例えば、本実施形態では、撮像対象における赤外の光学像を所定の結像面上に結像する結像光学系、前記結像面に受光面を一致させて配置され、前記撮像対象における赤外の光学像を電気的な信号に変換するエリアイメージセンサ、および、エリアイメージセンサの出力を画像処理することで前記撮像対象における赤外の画像を表すデータである画像データを生成する画像処理部等を備えるデジタル赤外線カメラである。撮像部11の前記結像光学系は、本実施形態では、その配設された居室RM全体を撮像できる画角を持つ広角な光学系(いわゆる広角レンズ(魚眼レンズを含む))であることが好ましい。
SU音入出力部12は、音を入出力する回路である。すなわち、SU音入出力部12は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って音を表す電気信号に応じた音を生成して出力するための回路であって、外部の音を取得してセンサ装置SUに入力するための回路である。SU音入出力部12は、例えば、音の電気信号(音データ)を音の機械振動信号(音響信号)に変換するスピーカ等と、可聴領域の音の機械振動信号を電気信号に変換するマイクロフォン等とを備えて構成される。SU音入出力部12は、外部の音を表す電気信号をSU制御処理部14へ出力し、SU制御処理部14から入力された電気信号を音の機械振動信号に変換して出力する。
ナースコール受付操作部13は、SU制御処理部14に接続され、ナースコールを当該センサ装置SUに入力するための例えば押しボタン式スイッチ等のスイッチ回路である。なお、ナースコール受付操作部13は、有線でSU制御処理部14に接続されて良く、また、例えばBluetooth(登録商標)規格等の近距離無線通信でSU制御処理部14に接続されて良い。
SU通信IF部15は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って通信を行うための通信回路である。SU通信IF部15は、SU制御処理部14から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視システムMSのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号をネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAへ送信する。SU通信IF部15は、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをSU制御処理部14が処理可能な形式のデータに変換してSU制御処理部14へ出力する。SU通信IF部15は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
SU記憶部16は、SU制御処理部14に接続され、SU制御処理部14の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、センサ装置SUの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するSU制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するSU監視処理プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記SU監視処理プログラムには、被監視者Obにおける所定の行動を検知して検知結果を前記所定のイベント(事象)の一例として管理サーバ装置SVを介して所定の端末装置SP、TAへ通知する行動検知処理プログラムや、ナースコール受付操作部13でナースコールを受け付けた場合にその旨を前記所定のイベントの他の一例として管理サーバ装置SVへ通知し、SU音入出力部12等を用いることで端末装置SP、TAとの間で音声通話を行うナースコール処理プログラムや、撮像部11で生成した動画を、その動画を要求した端末装置SP、TAへストリーミングで配信するSUストリーミング処理プログラム等が含まれる。前記各種の所定のデータには、自機の、センサ装置SUを特定し識別するための識別子であるセンサ装置識別子(センサID)、および、管理サーバ装置SVの通信アドレス等の、各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。SU記憶部16は、例えば不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等を備える。そして、SU記憶部16は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるSU制御処理部14のワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等を含む。
SU制御処理部14は、センサ装置SUの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、被監視者Obに関わる、対処が必要な所定のイベント(事象)を、管理サーバ装置SVへ通知するための回路である。より具体的には、本実施形態では、SU制御処理部14は、被監視者Obにおける所定の行動を検知してその検知結果を前記所定のイベントの一例として管理サーバ装置SVへ通知(報知、送信)し、ナースコールを受け付けてそのナースコールを前記所定のイベントの他の一例として管理サーバ装置SVへ通知(報知、送信)し、端末装置SP、TAとの間で音声通話を行い、動画を含む画像を生成して端末装置SP、TAへ動画を配信する。SU制御処理部14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を備えて構成される。SU制御処理部14は、前記制御処理プログラムが実行されることによって、センサ側制御部(SU制御部)141、行動検知処理部142、ナースコール処理部143およびセンサ側ストリーミング処理部(SUストリーミング処理部)144を機能的に備える。
SU制御部141は、センサ装置SUの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、センサ装置SUの全体制御を司るものである。
行動検知処理部142は、被監視者Obにおける、予め設定された所定の行動を検知して検知結果を前記所定のイベントの一例として管理サーバ装置SVへ通知するものである。より具体的には、本実施形態では、前記所定の行動は、例えば、被監視者Obが起きた起床、被監視者Obが寝具から離れた離床、被監視者Obが寝具から落ちた転落、および、被監視者Obが倒れた転倒の4つの行動である。行動検知処理部142は、例えば、撮像部11で撮像した対象画像に基づいて被監視者Obの頭部を検出し、この検出した被監視者Obの頭部における大きさの時間変化に基づいて被監視者Obの起床、離床、転倒および転落を検知する。より詳しくは、寝具BDの所在領域、および、第1ないし第3閾値Th1〜Th3が前記各種の所定のデータの1つとして予めSU記憶部16に記憶される。前記第1閾値Th1は、寝具BDの所在領域内における横臥姿勢の頭部の大きさと座位姿勢の頭部の大きさとを識別するための値である。前記第2閾値Th2は、寝具BDの所在領域を除く居室RM内における立位姿勢の頭部の大きさであるか否かを識別するための値である。前記第3閾値Th3は、寝具BDの所在領域を除く居室RM内における横臥姿勢の頭部の大きさであるか否かを識別するための値である。行動検知処理部142は、まず、対象画像から例えば背景差分法やフレーム差分法によって被監視者Obの人物の領域として動体領域を抽出する。次に、行動検知処理部142は、この抽出した動体領域から、例えば円形や楕円形のハフ変換によって、また例えば予め用意された頭部のモデルを用いたパターンマッチングによって、また例えば頭部検出用に学習したニューラルネットワークによって、被監視者Obの頭部領域を抽出する。そして、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置および大きさから起床、離床、転倒および転落を検知する。例えば、行動検知処理部は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第1閾値Th1を用いることによって横臥姿勢の大きさから座位姿勢の大きさへ時間変化した場合には、起床と判定し、前記起床を検知する。例えば、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域内から寝具の所在領域外へ時間変化した場合であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第2閾値Th2を用いることによって或る大きさから立位姿勢の大きさへ時間変化した場合には、離床と判定し、前記離床を検知する。例えば、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域内から寝具BDの所在領域外へ時間変化した場合であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第3閾値Th3を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへ時間変化した場合には、転落と判定し、前記転落を検知する。例えば、行動検知処理部142は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域を除く居室RM内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第3閾値Th3を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへ時間変化した場合には、転倒と判定し、前記転倒を検知する。
このように前記所定の行動を検知すると、行動検知処理部142は、被監視者Obに関わる所定のイベント(事象)の内容を表すイベント情報(事象情報)を収容した、前記イベントを通知するための第1イベント通知通信信号をSU通信IF部15で管理サーバ装置SVへ通知する。より詳しくは、行動検知処理部142は、自機のセンサID、前記イベントの内容を表すイベント情報、前記所定の行動の検知に用いられた対象画像を収容した通信信号(第1イベント通知通信信号)を、SU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。前記イベント情報は、本実施形態では、起床、離床、転落、転倒およびナースコール(NC)のうちの1または複数であり、ここでは、行動検知処理部142は、検知した起床、離床、転落および転倒のうちの1または複数を前記イベント情報として第1イベント通知通信信号に収容する。前記画像は、静止画および動画のうちの少なくとも一方であって良く、本実施形態では、後述するように、まず、静止画が報知され、ユーザの要求に応じて動画が配信される。なお、まず、動画が配信されても良く、また、静止画および動画が送信され、画面分割で静止画および動画が端末装置SP、TAに表示されても良い。
ナースコール処理部143は、ナースコール受付操作部13でナースコールを受け付けた場合にその旨を前記所定のイベントの他の一例として収容した第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ通知し、SU音入出力部12等を用いることで端末装置SP、TAとの間で音声通話を行うものである。より具体的には、ナースコール処理部143は、ナースコール受付操作部13が入力操作されると、自機のセンサIDおよび前記イベント情報としてナースコールを収容した第1イベント通知通信信号をSU通信IF部15を介して管理サーバ装置SVへ送信する。そして、ナースコール処理部143は、SU音入出力部12等を用い、端末装置SP、TAとの間で例えばVoIP(Voice over Internet Protocol)によって音声通話を行う。
SUストリーミング処理部144は、通信IF部3を介して固定端末装置SPまたは携帯端末装置TAから動画の配信の要求があった場合に、この要求のあった固定端末装置SPまたは携帯端末装置TAへ、撮像部11で生成した動画(例えばライブの動画)をストリーミング再生でSU通信IF部15を介して配信するものである。
図1には、一例として、4個の第1ないし第4センサ装置SU−1〜SU−4が示されており、第1センサ装置SU−1は、被監視者Obの一人であるAさんOb−1の居室RM−1(不図示)に配設され、第2センサ装置SU−2は、被監視者Obの一人であるBさんOb−2の居室RM−2(不図示)に配設され、第3センサ装置SU−3は、被監視者Obの一人であるCさんOb−3の居室RM−3(不図示)に配設され、そして、第4センサ装置SU−4は、被監視者Obの一人であるDさんOb−4の居室RM−4(不図示)に配設されている。
管理サーバ装置SVは、ネットワークNWを介して他の装置SU、TA、SPと通信する通信機能を備え、センサ装置SUから前記所定の事象の通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する情報(監視情報(本実施形態では例えば前記所定の事象(センサ装置SUで検知した所定の行動の種類やセンサ装置SUで受け付けたナースコール)、被監視者Obの画像(静止画および動画)、および、前記通知を受けた時刻等)を管理し、前記所定の事象を所定の端末装置SP、TAへ通知(再通知、再報知、送信)し、クライアント(本実施形態では端末装置SP、TA等)の要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視システムMS全体を管理する装置である。
より具体的には、管理サーバ装置SVは、通知元のセンサ装置SU(センサID)と報通知先(再通知先)の端末装置SP、TA(端末ID)との対応関係(報知先対応関係)、および、各装置SU、SP、TA(各ID)とその通信アドレスとの対応関係(通信アドレス対応関係)を予め記憶している。端末IDは、端末装置SP、TAを特定し識別するための識別子である。まず、管理サーバ装置SVは、第1イベント通知通信信号を受信すると、この受信した第1イベント通知通信信号における通知元(送信元)のセンサ装置SUと前記受信した第1イベント通知通信信号に収容されたデータとを互いに対応付けて被監視者Obの監視情報として記憶(記録)する。そして、管理サーバ装置SVは、前記報知先対応関係から、前記受信した第1イベント通知通信信号における通知元のセンサ装置SUに対応する通知先の端末装置SP、TAを特定し、この通知先の端末装置SP、TAへ第2イベント通知通信信号を送信する。この第2イベント通知通信信号には、前記受信した第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報が前記所定の行動である場合には、前記受信した第1イベント通知通信信号に収容されたセンサID、前記イベント情報(前記所定の行動の検知結果)および前記対象画像、ならびに、動画のダウンロード先として、前記受信した第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに対応する通信アドレスが収容される。通信アドレスは、前記通信アドレス対応関係から取得される。管理サーバ装置SVは、前記受信した第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報が前記ナースコールである場合には、前記受信した第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDおよび前記イベント情報(ナースコールの受付)が収容される。なお、このナースコールにかかる第2イベント通知通信信号に動画のダウンロード先として、前記受信した第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに対応する通信アドレスが収容されても良い。管理サーバ装置SVは、クライアント(本実施形態では端末装置SP、TA等)の要求に応じたデータを前記クライアントに提供する。このような管理サーバ装置SVは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
固定端末装置SPは、ネットワークNWを介して他の装置SU、SV、TAと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、および、所定の指示やデータを入力する入力機能等を備え、管理サーバ装置SVや携帯端末装置TAに与える所定の指示やデータを入力したり、センサ装置SUで得られた監視情報を表示したり等することによって、被監視者監視システムMSのユーザインターフェース(UI)として機能する機器である。このような固定端末装置SPは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。なお、前記端末装置の一例としての固定端末装置SPは、携帯端末装置TAと同様に動作するが、本明細書では、前記端末装置の他の一例である携帯端末装置TAについて説明される。
携帯端末装置TAは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、SUと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、所定の指示やデータを入力する入力機能、および、音声通話を行う通話機能等を備え、管理サーバ装置SVやセンサ装置SUに与える所定の指示やデータを入力したり、管理サーバ装置SVからの通知によってセンサ装置SUで得られた前記監視情報を表示したり、センサ装置SUとの間で音声通話によってナースコールの応答や声かけしたり等するための機器である。このような携帯端末装置TAは、本実施形態では、例えば、図4に示すように、端末側通信インターフェース部(TA通信IF部)31と、端末側制御処理部(TA制御処理部)32と、端末側記憶部(TA記憶部)33と、端末側音入出力部(TA音入出力部)34と、端末側入力部(TA入力部)35と、端末側表示部(TA表示部)36と、端末側インターフェース部(TAIF部)37とを備える。
TA音入出力部34は、SU音入出力部12と同様に、TA制御処理部32に接続され、外部の音を取得して携帯端末装置TAに入力するための回路であって、TA制御処理部32の制御に従って音を表す電気信号に応じた音を生成して出力するための回路である。
TA入力部35は、TA制御処理部32に接続され、例えば、所定の操作を受け付け、携帯端末装置TAに入力する回路であり、例えば、所定の機能を割り付けられた複数の入力スイッチ等である。前記所定の操作には、例えば、ログインするためのIDの入力操作や、センサ装置SUの配設態様に対しTA表示部36の表示方向と画像の画像方向との間における特定の関係を設定する設定操作や、音声通話の要求操作およびその終了操作や、ライブでの動画の要求操作およびその終了操作や、前記通知された事象に関わる被監視者Obに対する例えば救命、看護、介護および介助等の対応(対処、応対)を実行する意思がある旨(“対応する”)の入力操作等の、監視する上で必要な各種操作等が含まれる。TA表示部36は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、TA入力部35から入力された所定の操作内容や、被監視者監視システムMSによって監視されている被監視者Obに対する監視に関する前記監視情報(例えば前記所定の事象(センサ装置SUで検知した所定の行動の種類やセンサ装置SUで受け付けたナースコール)、被監視者Obの画像(静止画および動画)、および、前記通知を受けた時刻等)等を表示する回路であり、例えばLCD(液晶ディスプレイ)および有機ELディスプレイ等の表示装置である。本実施形態では、TA入力部35およびTA表示部36からタッチパネルが構成されている。この場合において、TA入力部35は、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等の操作位置を検出して入力する位置入力デバイスである。このタッチパネルでは、TA表示部36の表示面上に位置入力デバイスが設けられ、TA表示部36に入力可能な1または複数の入力内容の候補が表示され、例えば看護師や介護士等のユーザ(監視者)が、入力したい入力内容を表示した表示位置を触れると、位置入力デバイスによってその位置が検出され、検出された位置に表示された表示内容がユーザの操作入力内容として携帯端末装置TAに入力される。
TAIF部37は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、外部機器との間でデータの入出力を行う回路であり、例えば、Bluetooth(登録商標)規格を用いたインターフェース回路、IrDA規格等の赤外線通信を行うインターフェース回路、および、USB規格を用いたインターフェース回路等である。
TA通信IF部31は、SU通信IF部15と同様に、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って通信を行うための通信回路である。TA通信IF部31は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
TA記憶部33は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するTA制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するTA監視処理プログラムや、TA音入出力部34等を用いることでセンサ装置SUとの間で音声通話を行う通話処理プログラムや、センサ装置SUから動画の配信を受け、前記配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示するTAストリーミング処理プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記TA監視処理プログラムには、センサ装置SUの送信した第1イベント通知通信信号に起因して管理サーバ装置SVから送信された第2イベント通知通信信号をTA通信IF部31で受信した場合に、この受信した第2イベント通知通信信号に収容されたイベント情報で表される前記イベントの内容および前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された画像を表示するためのイベント画面(例えば後述の監視情報画面52やナースコール受付画面53等)をTA表示部36に表示する表示処理プログラム等が含まれる。前記各種の所定のデータでは、自機の端末ID、TA表示部36に表示される画面情報、被監視者Obの前記監視情報およびセンサ装置SUに関するセンサ情報等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。TA記憶部33は、例えばROMやEEPROM等を備える。TA記憶部33は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるTA制御処理部32のワーキングメモリとなるRAM等を含む。これら監視情報およびセンサ情報それぞれを記憶するために、TA記憶部33は、端末側監視情報記憶部(TA監視情報記憶部)331および端末側センサ情報記憶部(TAセンサ情報記憶部)332を機能的に備える。
TA監視情報記憶部331は、前記監視情報を記憶するものである。本実施形態では、TA監視情報記憶部331は、前記監視情報として、管理サーバ装置SVから受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報(事象情報、本実施形態では起床、離床、転落、転倒およびナースコール)、画像および動画のダウンロード先のセンサ装置SUの通信アドレス、ならびに、当該第2イベント通知通信信号の受信時刻および対処の有無等を互いに対応付けて記憶する。
この監視情報は、本実施形態では、テーブル形式でTA監視情報記憶部331に記憶されている。この監視情報を登録する端末側監視情報テーブル(TA監視情報テーブル)MTは、例えば、図5に示すように、通信信号に収容されたセンサIDを登録するセンサIDフィールド3311と、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報を登録する事象フィールド(イベントフィールド)3312と、前記受信した通信信号の受信時刻を登録する受信時刻フィールド3313と、前記受信した通信信号に収容された前記静止画を登録する静止画フィールド3314と、ライブ動画の取得先として、前記受信した通信信号に収容されたセンサIDに対応するセンサ装置SUの通信アドレス(例えばIPアドレス等)を登録する動画フィールド3315と、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対する対応の受付の有無を登録する対応フィールド3316とを備え、前記受信した通信信号ごと(各イベントごと)にレコードを備える。静止画フィールド3314には、例えば、静止画の画像データが登録されて良く、また例えば、静止画の画像データのファイル名が登録されて良い。対応フィールド3316には、後述するように、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対する対処(対応、処置、措置)する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けたか否かを表すフラグ(対応フラグ)が登録される。例えば、本実施形態では、対応フィールド3316には、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報(事象フィールド3312に登録されたイベント情報)に対処する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けたことを意味する対応フラグ「1」、あるいは、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対処する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けていないことを意味する対応フラグ「0」が登録される。なお、デフォルトでは、対応フィールド3316には、未受付を意味する対応フラグ「0」が登録される。なお、第1イベント通知通信信号に、前記所定の行動を検知した検知時刻または前記ナースコールを受け付けたナースコール受付時刻が収容されている場合には、受信時刻に代え、前記検知時刻または前記ナースコール受付時刻が登録されても良い。
TAセンサ情報記憶部332は、前記センサ情報を記憶するものである。本実施形態では、前記センサ情報は、センサ装置SUに関する情報であり、センサ装置SUのセンサID、その配設場所、それによって監視される被監視者Obの被監視者名、および、方向合わせ情報を互いに対応付けた情報である。前記方向合わせ情報は、TA表示部36における表示面の表示方向とエリアイメージセンサで生成された画像の画像方向とを、予め設定された特定の関係となるように画像をTA表示部36に表示するための情報である。本実施形態では、前記方向合わせ情報には、画像を回転してTA表示部36に表示する場合における前記回転の回転角度を表す回転角度情報が用いられている。前記表示面の表示方向は、TA表示部36の表示面を正面視した場合に、下から上に向かう方向である。前記画像の画像方向は、前記画像を生成するエリアイメージセンサを正面視した場合に、下から上に向かう方向である。
このようなセンサ情報は、本実施形態では、テーブル形式でTAセンサ情報記憶部332に記憶される。より具体的には、センサ情報を登録する端末側センサ情報テーブル(TAセンサ情報テーブル)STは、例えば、図6に示すように、センサIDを登録するセンサIDフィールド3321と、前記センサIDフィールド3321に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所を登録する配設場所フィールド3322と、前記センサIDフィールド3321に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUによって監視される被監視者Ob(すなわち、前記センサIDフィールド3321に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所に居る被監視者Ob)の被監視者名を登録する被監視者名フィールド3323と、前記センサIDフィールド3321に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUに後述のように設定される方向合わせ情報を登録する方向合わせ情報フィールド3324とを備え、センサID(すなわち、センサ装置SU)ごとにレコードを持つ。
このようにTAセンサ情報記憶部332は、本実施形態では、前記表示面の表示方向と前記画像の画像方向とを前記特定の関係となるように前記画像をTA表示部36に表示するための情報である方向合わせ情報を記憶する方向合わせ情報記憶部の一例に相当する。
TA制御処理部32は、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、被監視者Obの前記監視情報を受けて表示し、ナースコールの応答や声かけするための回路である。TA制御処理部32は、例えば、CPUおよびその周辺回路を備えて構成される。TA制御処理部32は、制御処理プログラムが実行されることによって、端末側制御部(TA制御部)321、端末側監視処理部(TA監視処理部)322、通話処理部323および端末側ストリーミング処理部(TAストリーミング処理部)324を機能的に備え、TA監視処理部322は、表示処理部3221を機能的に備える。
TA制御部321は、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、携帯端末装置TAの全体制御を司るものである。
TA監視処理部322は、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するものである。より具体的には、TA監視処理部322は、センサ装置SUによって送信された第1イベント通知通信信号、に起因して管理サーバ装置SVによって送信された第2イベント通知通信信号を受信した場合に、この受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報(各データ)に基づき、被監視者Obの監視情報をTA監視情報記憶部331に記憶(記録)する。TA監視処理部322は、表示処理部3221によって、この受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報に応じた画面をTA表示部36に表示する。
より詳しくは、表示処理部3221は、被監視者Obに関わる所定のイベントの内容を表すイベント情報、および、前記イベントに関わる被監視者Obの対象画像を収容した、前記イベントを通知するための第2イベント通知通信信号をTA通信IF部31で受信した場合に、この受信した第2イベント通知通信信号に収容されたイベント情報で表される前記イベントの内容およびこの受信した第2イベント通知通信信号に収容された対象画像を表示するためのイベント画面をTA表示部36に表示する。前記イベント画面は、その一例として、本実施形態では、後述の監視情報画面52およびナースコール受付画面等である。この場合に、表示処理部3221は、前記表示面の表示方向と前記画像の画像方向とが、予め設定された特定の関係となるように、前記画像をTA表示部36に表示する。より具体的には、表示処理部3221は、画像を表示する場合に前記画像を収容した第2イベント通知通信信号に関わるセンサ装置SUに対応した(すなわち、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに対応した)、TAセンサ情報記憶部332に記憶されている方向合わせ情報に基づいて、前記表示面の表示方向と前記画像の画像方向とが前記特定の関係となるように、前記画像をTA表示部36に表示する。さらに具体的には、本実施形態では、方向合わせ情報には回転角度情報が用いられているので、表示処理部3221は、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに対応した、前記方向合わせ情報としてTAセンサ情報記憶部332に記憶されている回転角度情報に基づいて、TA表示部36に表示する前記画像を回転することによって、前記表示面の表示方向と前記画像の画像方向とが前記特定の関係となるように、前記画像をTA表示部36に表示する。
前記特定の関係は、任意の関係であって良い。好ましくは、第1態様の前記特定の関係は、前記画像に写る寝具BTの下端から上端に向かう方向を寝具方向と定義した場合、前記寝具方向が前記表示方向に一致する第1関係である。また好ましくは、第2態様の前記特定の関係は、前記画像に写る部屋RMにおける入り口の側から前記入り口に対向する対向側に向かう方向を部屋方向と定義した場合に、前記部屋方向が前記表示方向に一致する第2関係である。また好ましくは、第3態様の前記特定の関係は、前記画像に写る寝具BDにおける長辺LL2であって被監視者Obが離床の際に越える長辺LL2が前記表示方向に沿う第3関係、または、前記長辺LL2が前記表示方向と直交する第4関係である。図3に示す例では、前記第1態様の前記特定の関係は、前記第2態様の前記特定の関係でもあり、さらに、前記長辺LL2が前記表示方向と直交する第4関係である場合を除き前記第3態様の前記特定の関係でもある。
そして、TA監視処理部322は、TA入力部35から所定の入力操作を受け付けると、その入力操作に応じた所定の処理を実行する。
通話処理部323は、TA音入出力部34等を用いることでセンサ装置SUとの間で音声通話を行うものである。より具体的には、通話処理部323は、TA音入出力部34等を用い、第2イベント通知通信信号の送信の原因となった第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信した送信元のセンサ装置SUとの間で例えばVoIPによって音声通話を行う。
TAストリーミング処理部324は、センサ装置SUから動画の配信を受け、前記配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示するものである。
このような携帯端末装置TAは、例えば、いわゆるタブレット型コンピュータやスマートフォンや携帯電話機等の、持ち運び可能な通信端末装置によって構成可能である。
次に、本実施形態の動作について説明する。上記構成の被監視者監視システムMSでは、各装置SU、SV、SP、TAは、電源が投入されると、必要な各部の初期化を実行し、その稼働を始める。センサ装置SUでは、その制御処理プログラムの実行によって、SU制御処理部14には、SU制御部141、行動検知処理部142、ナースコール処理部143およびSUストリーミング処理部144が機能的に構成される。そして、携帯端末装置TAでは、その制御処理プログラムの実行によって、TA制御処理部32には、TA制御部321、TA監視処理部322、通話処理部323およびTAストリーミング処理部324が機能的に構成され、TA監視制御部322には、表示処理部3221が機能的に構成される。
そして、上記構成の被監視者監視システムMSは、大略、次の動作によって、各被監視者Obそれぞれを監視している。
センサ装置SUは、各フレームごとに、あるいは、数フレームおきに、次のように動作することで、被監視者Obにおける所定の動作を検知し、ナースコールの受付の有無を判定している。まず、センサ装置SUは、SU制御処理部14のSU制御部141によって、撮像部11から1フレーム分の画像(画像データ)を対象画像として取得し、その行動検知処理部142によって、前記取得した対象画像に基づいて被監視者Obにおける所定の行動を検知し、前記所定の行動を検知すると、その検知結果を所定の端末装置SP、TAへ報知するために、前記イベント情報として検知した前記所定の行動を収容した、前記所定の行動の検知にかかる第1イベント通知通信信号を、管理サーバ装置SVへ送信する。このように動作している間に、センサ装置SUは、ナースコール処理部143によって、ナースコール受付操作部13でナースコールを受け付けているか否かを判定し、ナースコールを受け付けると、そのナースコールの受付を所定の端末装置SP、TAへ報知するために、センサ装置SUは、前記イベント情報として前記受け付けたナースコールを収容した、前記ナースコールの受付にかかる第1イベント通知通信信号を、管理サーバ装置SVへ送信する。
管理サーバ装置SVは、第1イベント通知通信信号をネットワークNWを介してセンサ装置SUから受信すると、この第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDおよびイベント情報等の各情報を、このセンサIDを持つセンサ装置SUで監視されている被監視者Obの監視情報として記憶(記録)する。そして、管理サーバ装置SVは、前記報知先対応関係から、前記受信した第1イベント通知通信信号における報知元のセンサ装置SUに対応する報知先の端末装置SP、TAを特定し、この報知先の端末装置SP、TAへ第2イベント通知通信信号を送信する。
固定端末装置SPおよび携帯端末装置TAaは、前記第2イベント通知通信信号をネットワークNWを介して管理サーバ装置SVから受信すると、この第2イベント通知通信信号に収容された被監視者Obの監視に関する前記監視情報を表示する。携帯端末装置TAによるこの監視情報を表示する動作については、以下で詳述する。このような動作によって、被監視者監視システムMSは、各センサ装置SU、管理サーバ装置SV、固定端末装置SPおよび携帯端末装置TAによって、大略、各被監視者Obにおける所定の行動を検知し、ナースコールを受け付けて、各被監視者Obを監視している。
次に、被監視者監視システムMSにおける端末装置SP、TAの動作について、説明する。ここでは、代表的に、携帯端末装置TAの動作について説明する。
図7は、図4に示す携帯端末装置における設定処理の動作を示すフローチャートである。図8は、図4に示す携帯端末装置における監視処理の動作を示すフローチャートである。図9は、図4に示す携帯端末装置に表示される、設定処理のセンサ装置選択画面の一例を示す図である。図10は、図4に示す携帯端末装置に表示される、設定処理の位置合わせ情報設定画面(角度情報設定画面)の一例を示す図である。図11は、図4に示す携帯端末装置に表示される待受け画面の一例を示す図である。図12は、図4に示す携帯端末装置に表示される監視情報画面の一例を示す図である。図13は、図4に示す携帯端末装置に表示されるナースコール受付画面の一例を示す図である。
上述したように、電源が投入され、その稼働を始めると、携帯端末装置TAでは、例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)によるログイン操作が受け付けられ、TA監視処理部322の表示処理部3221によって、自機宛の通信信号を待ち受ける待受け画面がTA表示部36に表示される。この待受け画面51は、例えば、図11に示すように、メニューバーを表示するメニューバー領域511と、待ち受け中であることを表すメッセージ(例えば「通知はありません」)およびアイコンを表示する待受けメイン領域512と、現在時刻を表示する時刻領域513と、今日の年月日曜日を表示する年月日曜日領域514と、今、当該携帯端末装置TAにログインしているユーザ名を表示するユーザ名領域515とを備える。メニューバー領域511には、方向合わせ情報(本実施形態では回転角度情報)を設定するための設定ボタン5111が設けられている。
以下、まず、方向合わせ情報を各センサ装置SUごとに設定する設定処理について、その動作を説明し、次に、被監視者Obの監視に関する監視処理について、その動作を説明する。
(設定処理)
この設定処理は、例えば、被監視者監視システムMSを施行してその運用前のタイミングや、運用後にセンサ装置SUの取替後のタイミングや、運用後にセンサ装置SUの増設後のタイミング等で実施される。
この設定処理では、図7において、まず、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32のTA制御部321によって、上述の待受け画面51や後述の監視情報画面52やナースコール受付画面53等における設定ボタン5111の入力操作を受け付けると(S11)、TA制御処理部32のTA監視処理部322によって、方向合わせ情報の設定対象とするセンサ装置SUを選択(指定)する選択処理を実行する(S12)。
この選択処理では、より具体的には、TA監視処理部322は、まず、表示処理部3221によって、方向合わせ情報の設定対象とするセンサ装置SUを選択(指定)するためのセンサ装置選択画面を表示する。このセンサ装置選択画面54は、例えば、図9に示すように、メニューバー領域511と、方向合わせ情報の設定対象とするセンサ装置SUを選択(指定)して入力するためのセンサ装置選択領域541とを備える。センサ装置選択領域541には、被監視者監視システムMSのセンサ装置SUが一覧で表示される。センサIDでセンサ装置SUが表されても良いが、図9に示す例では、設定対象のセンサ装置SUを理解し易いように、配設場所でセンサ装置SUが表されている。すなわち、表示処理部3221は、TAセンサ情報記憶部332に記憶されているTAセンサ情報テーブルSTを参照し、その1行目のレコードから最終行のレコードまで順に、センサIDフィールド3221および配設場所フィールド3322それぞれに登録されている各情報を取り出し、センサ装置選択領域541の1行目5411−1から順に、当該行にセンサIDを対応付けながら、配設場所を表示して行く。図9に示す例では、例えば、センサ装置選択領域541の1行目5411−1には、センサID「SU−1」が対応付けられ、「101号室」が表示され、また例えば、センサ装置選択領域541の2行目5411−2には、センサID「SU−2」が対応付けられ、「102号室」が表示されている。これらセンサ装置選択領域541の各行それぞれ5411−1〜5411−4は、当該行5411のセンサ装置SUを選択して入力するための選択ボタン5411になっている。
この選択ボタン5411の入力操作を受け付けると、携帯端末装置TAは、TA監視処理部322によって、入力操作を受け付けた選択ボタンに対応するセンサ装置SUに対し、方向合わせ情報を設定する方向合わせ情報設定処理を実行する(S13)。
この方向合わせ情報設定処理では、より具体的には、TA監視処理部322は、まず、表示処理部3221によって、入力操作を受け付けた選択ボタン5411に対応するセンサ装置SUに対し、方向合わせ情報を設定するための方向合わせ情報設定画面を表示する。この方向合わせ情報設定画面55は、例えば、図10に示すように、メニューバー領域511と、入力操作を受け付けた選択ボタンに対応するセンサ装置SUの撮像部11で生成された画像を表示する設定対象画像表示領域551と、方向合わせ情報を入力するための方向合わせ情報入力ボタン552とを備える。
設定対象画像表示領域551に画像(設定対象画像)を表示するために、前記方向合わせ情報設定画面55を表示する前に、TA監視処理部322は、入力操作を受け付けた選択ボタン5411に対応するセンサ装置SUに画像を要求するための通信信号(第1設定対象画像要求通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。この第1設定対象画像要求通信信号には、自機の端末ID、入力操作を受け付けた選択ボタン5411に対応するセンサID、および、画像を要求する命令(画像要求コマンド)が収容される。この第1設定対象画像要求通信信号を携帯端末装置TAから受信した管理サーバ装置SVは、この受信した第1設定対象画像要求通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに画像を要求するための通信信号(第2設定対象画像要求通信信号)を前記センサ装置SUへ送信する。この第2設定対象画像要求通信信号には、前記受信した第1設定対象画像要求通信信号に収容された端末ID、センサIDおよび画像要求コマンドが収容される。この第2設定対象画像要求通信信号を管理サーバ装置SVから受信したセンサ装置SUは、その撮像部11で画像(設定対象画像)を生成し、要求された画像を返信するための通信信号(第1設定対象画像返信通信信号)を監視サーバ装置へ送信する。この第1設定対象画像返信通信信号には、自機のセンサID、ならびに、前記受信した第2設定対象画像要求通信信号に収容された端末IDおよび設定対象画像が収容される。この第1設定対象画像返信通信信号をセンサ装置SUから受信した管理サーバ装置SVは、この受信した第1設定対象画像返信通信信号に収容された端末IDを持つ端末装置SP、TAに設定対象画像を返信するための通信信号(第2設定対象画像返信通信信号)を前記端末装置SP、TAへ送信する。この第2設定対象画像返信通信信号には、前記受信した第1設定対象画像返信通信信号に収容されたセンサID、端末IDおよび設定対象画像が収容される。携帯端末装置TAは、この第2設定対象画像返信通信信号を管理サーバ装置SVから受信することによって、設定対象画像表示領域551に表示する設定対象画像を取得する。そして、表示処理部3221は、方向合わせ情報設定画面55を表示する。
方向合わせ情報入力ボタン552は、画像を時計回りに0度だけ回転させる「0°」ボタン552−1(すなわち、画像を回転しない「0°」ボタン552−1)と、画像を時計回りに90度だけ回転させる「90°」ボタン552−2と、画像を時計回りに180度だけ回転させる「180°」ボタン552−3と、画像を時計回りに270度だけ回転させる「270°」ボタン552−4とを備える。なお、方向合わせ情報入力ボタン552に代え、あるいは追加して、回転角度の数値を直接入力するように、方向合わせ情報設定画面55が構成されても良い。
TA監視処理部322は、方向合わせ情報入力ボタン552の入力操作を受け付けると、この入力操作を受け付けた方向合わせ情報入力ボタン552の回転角度を方向合わせ情報(本実施形態では前記回転角を方向合わせ情報の一例である回転角度情報)として、入力操作を受け付けた選択ボタン5411に対応するセンサ装置SU(センサID)に対応付けてTAセンサ情報記憶部332に記憶し、次の処理S14を実行する。より具体的には、TA監視処理部322は、TAセンサ情報記憶部332に記憶されているTAセンサ情報テーブルSTから、入力操作を受け付けた選択ボタン5411に対応するセンサIDを、センサIDフィールド3221に登録しているレコードを検索し、この検索したレコードの方向合わせ情報フィールド3324に、入力操作を受け付けた方向合わせ情報入力ボタン552の回転角度を登録し、TAセンサ情報記憶部332に記憶されているTAセンサ情報テーブルSTを更新する。
例えば、図3に示す部屋RMにおいて、センサ装置SUが撮像部11のエリアイメージセンサの下側が前記部屋RMの入り口の配設位置から見て左側の壁側になるように施工で配設されると、前記方向合わせ情報設定画面55の設定対象画像表示領域551には、正規の配置態様で配置された携帯端末装置TAにおいて、図10Aに示すように、前記左側の壁側をTA表示部36における表示面の下側に位置させた設定対象画像が表示される。この図10Aに示すように表示された設定対象画像を、前記表示方向と前記画像方向とが第1態様の特定の関係、すなわち、寝具方向が表示方向に一致する第1関係となるように、TA表示部36の表示面に表示するために、ユーザは、前記設定対象画像を時計回りに90度だけ回転させるべく、「90°」ボタン552−2を入力操作する。この「90°」ボタン552−2の入力操作を受け付けると、TA監視処理部322は、この入力操作を受け付けた「90°」ボタン552−2の回転角度90度を方向合わせ情報の一例である回転角度情報として、入力操作を受け付けた選択ボタン5411に対応するセンサ装置SU(センサID)に対応付けてTAセンサ情報記憶部332に記憶する。これによって後述の監視処理では、監視情報画面52の画像領域523には、図12に示すように、寝具方向が表示方向に一致するように、画像が表示される。
また例えば、図3に示す部屋RMにおいて、センサ装置SUが撮像部11のエリアイメージセンサの下側が前記部屋RMの入り口の配設位置から見て対向側になるように施工で配設されると、前記方向合わせ情報設定画面55の設定対象画像表示領域551には、正規の配置態様で配置された携帯端末装置TAにおいて、図10Bに示すように、前記対向側をTA表示部36における表示面の下側に位置させた設定対象画像が表示される。この図10Bに示すように表示された設定対象画像を、前記表示方向と前記画像方向とが第1態様の特定の関係となるように、TA表示部36の表示面に表示するために、ユーザは、前記設定対象画像を時計回りに180度だけ回転させるべく、「180°」ボタン552−3を入力操作する。この「180°」ボタン552−3の入力操作を受け付けると、TA監視処理部322は、この入力操作を受け付けた「180°」ボタン552−3の回転角度180度を回転角度情報として、入力操作を受け付けた選択ボタン5411に対応するセンサ装置SU(センサID)に対応付けてTAセンサ情報記憶部332に記憶する。これによって後述の監視処理では、監視情報画面52の画像領域523には、図12に示すように、寝具方向が表示方向に一致するように、画像が表示される。
なお、上述では、前記特定の関係が前記第1関係である場合について説明したが、図3に示す例では、前記特定の関係が前記第2および第3関係でもあるので、上述は、前記特定の関係が前記第2関係である場合の説明でもあり、前記特定の関係が前記第3関係である場合の説明でもある。また、前記特定の関係が前記第4関係であるように、方向合わせ情報が設定されてもよい。
図7に戻って、前記処理S14では、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、センサ装置SUの選択処理に戻る指示を予め設定された所定時間の間に受け付けたか否かを判定し、この判定の結果、センサ装置SUの選択処理に戻る指示を受け付けた場合(Yes)には、処理を処理S12に戻す一方、センサ装置SUの選択処理に戻る指示を前記所定時間の間に受け付けていない場合(No)には、次に処理S15を実行する。例えば、図10に示す1つ前の画面に戻る指示を入力するための戻るボタン553の入力操作を受け付けると、TA制御処理部32は、センサ装置SUの選択処理に戻る指示を受け付けたと判定する。
処理S15では、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、設定処理を終了する指示を予め設定された所定時間の間に受け付けたか否かを判定し、この判定の結果、設定処理を終了する指示を受け付けた場合(Yes)には、本処理を終了する一方、設定処理を終了する指示を前記所定時間の間に受け付けていない場合(No)には、処理を処理S14に戻す。例えば、図10に示すホーム画面に戻る指示を入力するためのホームボタン554の入力操作を受け付けると、TA制御処理部32は、設定処理の終了と判定し、本処理を終了し、設定ボタン5111の入力操作を受け付けた画面、例えば、待受け画面51を表示する。
このような処理によって方向合わせ情報がセンサ装置SUに対応付けて携帯端末装置TAに設定される。
(監視処理)
次に監視処理では、このような設定処理の終了後に、図8において、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32のTA制御部321によって、TA通信IF部31で通信信号を受信したか否かを判定する(S31)。この判定の結果、通信信号を受信していない場合(No)には、携帯端末装置TAは、処理をS31に戻し、前記判定の結果、通信信号を受信している場合(Yes)には、携帯端末装置TAは、次の処理S32を実行する。すなわち、携帯端末装置TAは、通信信号の受信を待ち受けている。
処理S32では、携帯端末装置TAは、TA制御部321によって、この受信した通信信号の種類を判定する。この判定の結果、携帯端末装置TAは、前記処理S31で受信した通信信号が第2イベント通知通信信号である場合(第2イベント通知)には、次の処理S33を実行し、前記処理S31で受信した通信信号が第2イベント通知通信信号ではない場合(その他)には、処理S31で受信した通信信号に応じた適宜な処理を行う処理S37を実行した後に本処理を終了する。
処理S33では、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32のTA監視処理部322によって、処理S31で管理サーバ装置SVから受信した第2イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をTA監視情報記憶部331に記憶(記録)する。
この処理S33の次に、TA監視処理部322は、表示処理部3221によって、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報に応じた画面をTA表示部36に表示する。より具体的には、表示処理部3221は、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報が前記所定の行動である場合には、例えば図12に示す監視情報画面52をTA表示部36に表示し、一方、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報が前記ナースコールである場合には、例えば図13に示すナースコール受付画面53をTA表示部36に表示する。
この監視情報画面52は、被監視者Obの監視に関する前記監視情報を表示するための画面である。前記監視情報画面52は、例えば、図12に示すように、メニューバー領域511と、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所および前記センサIDを持つ前記センサ装置SUによって監視される被監視者Obの名前を表示する被監視者名領域521と、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号の受信時刻(または前記所定の行動の検知時刻)からの経過時間、および、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記事象情報(前記所定の行動の検知結果)を表示する検知情報表示領域522と、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された画像(すなわち、前記センサIDを持つ前記センサ装置SUによって撮像された対象画像)(ここでは静止画)を表示する画像領域523と、「対応する」ボタン524と、「話す」ボタン525と、「LIVEを見る」ボタン526と、「一時OFF」ボタン527とを備える。
被監視者名領域521に、センサ装置SUの配設場所および被監視者Obの名前を表示するために、TA記憶部33には、センサID、前記センサIDを持つセンサ装置SUの配設場所および前記センサIDを持つ前記センサ装置SUによって監視される被監視者Obの名前が互いに対応付けられて予め記憶される。
検知情報表示領域522には、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記検知結果(本実施形態では、起床、離床、転落および転倒の各名称)がそのまま表示されても良いが、本実施形態では、前記検知結果を象徴的に表すアイコンで表示されている。このアイコンで表示するために、TA記憶部33には、各行動およびその行動を象徴的に表すアイコンが互いに対応付けられて予め記憶される。図12に示す例では、検知情報表示領域522には、起床を象徴的に表す起床アイコンが表示されている。
処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された画像を画像領域523に表示する場合、表示処理部3221は、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに対応した、前記方向合わせ情報としてTAセンサ情報記憶部332に記憶されている回転角度情報に基づいて、TA表示部36に表示する前記画像を回転することによって、前記表示面の表示方向と前記画像の画像方向とが前記特定の関係となるように、前記画像をTA表示部36に表示する。より具体的には、表示処理部3221は、まず、TAセンサ情報記憶部332に記憶されているTAセンサ情報テーブルSTから、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを、センサIDフィールド3321に登録しているレコートを検索し、この検索したレコードの方向合わせ情報フィールド3324に登録されている回転角度情報を取得する。そして、表示処理部3221は、この取得した回転角度情報の回転角度だけ時計回りに、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号に収容された画像を回転して、TA表示部36に表示する。これによって、前記表示面の表示方向と前記画像の画像方向とが前記特定の関係となって、前記画像がTA表示部36に表示される。例えば、上述したように、設定対象画像が図10Aや図10Bに示すようにTA表示部36の表示面に表示される場合でも、画像が回転角度情報の回転角度だけ時計回りに回転されることで図12に示すようにTA表示部36の表示面に表示される。
「対応する」ボタン524は、監視情報画面52では、この監視情報画面52に表示された検知結果に対し例えば救命、看護、介護および介助等の所定の対応(応対、対処)を実施する意思が当該携帯端末装置TAのユーザにある旨を表す実施意思情報を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「話す」ボタン525は、音声通話を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUと当該携帯端末装置TAとをネットワークNWを介して通話可能に接続する指示を入力するためのボタンである。「LIVEを見る」ボタン526は、ライブでの動画を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUによって撮像される動画を表示させる指示を入力するためのボタンである。「一時OFF」ボタン527は、前記センサIDのセンサ装置SUに関する監視機能の停止を当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンであって、前記センサIDのセンサ装置SUに関する監視機能を監視サーバ装置SVに停止させる指示を入力するためのボタンである。
前記ナースコール受付画面53は、ナースコールの受付を表示するための画面である。このナースコール受付画面53は、例えば、図13に示すように、メニューバー領域511と、被監視者名領域521と、検知情報表示領域522と、ナースコールを受け付けた旨を表すメッセージ(例えば「ナースコールです」)を表示するナースコール受付通知表示領域531と、「対応する」ボタン524と、「話す」ボタン525と、「一時OFF」ボタン527とを備える。このナースコール受付画面53では、検知情報表示領域522には、処理S31で受信した第2イベント通知通信信号の受信時刻(または前記ナースコールを受け付けた受付時刻)からの経過時間のみが表示される。
なお、ナースコール受付画面53は、「LIVEを見る」ボタン526をさらに備えても良い。
そして、処理S34の次に、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、TA入力部35およびTA表示部36を備えて成るタッチパネルで入力操作を受け付けたか否かを判定する(S35)。この判定の結果、入力操作を受け付けていない場合(No)には、携帯端末装置TAは、処理を処理S35に戻し、一方、前記判定の結果、入力操作を受け付けている場合には、携帯端末装置TAは、次の処理S36を実行する。
この処理S36では、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、入力操作の内容に応じた適宜な処理を実行し、本処理を終了する。
例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「対応する」ボタン524の入力操作を受け付けると(すなわち、前記対応意思を受け付けると)、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に、「対応する」を受け付けた旨を付してTA監視情報記憶部331に記憶し、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサIDおよび「対応する」を受け付けた旨を表す情報(対応受付情報)を収容した通信信号(対応受付通知通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。この対応受付通知通信信号を受信した管理サーバ装置SVは、この受信した対応受付通知通信信号に収容されたセンサIDおよび対応受付情報を収容した通信信号(対応受付周知通信信号)を同報通信で端末装置SP、TAへ送信する。これによって、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサIDに関し、「対応する」を受け付けた旨が各端末装置SP、TA間で同期される。
また例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「話す」ボタン525の入力操作を受け付けると、通話処理部323によって、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、音声通話を要求する旨等の情報を収容した通信信号(通話要求通信信号)を送信し、これに応じたセンサ装置SUとネットワークNWを介して音声通話可能に接続する。これによって携帯端末装置TAとセンサ装置SUとの間で音声通話が可能となる。なお、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、音声通話の終了の指示を入力するためのボタンである図略の「終了」ボタンの入力操作を受け付けると、通話処理部323によって、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、音声通話の終了を要求する旨等の情報を収容した通信信号(通話終了通信信号)を送信する。これによって携帯端末装置TAとセンサ装置SUとの間での音声通話が終了される。
また例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「LIVEを見る」ボタン526の入力操作を受け付けると、TAストリーミング処理部324によって、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、ライブでの動画の配信を要求する旨等の情報を収容した通信信号(動画配信要求通信信号)を送信し、これに応じたセンサ装置SUとネットワークNWを介して動画のダウンロード可能に接続し、前記センサ装置SUからライブでの動画の配信を受け、この配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示する。このライブでの動画を表示する監視情報画面52では、画像領域523に動画が表示され、そして、「LIVEを見る」ボタン526に代え図略の「LIVE終了」ボタンが表示される。これによって携帯端末装置TAには、ライブでの動画が表示される。前記図略の「LIVE終了」ボタンは、動画の終了を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUによって撮像される動画の配信を終了(停止)させ表示を終了(停止)させる指示を入力するためのボタンである。携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「LIVE終了」ボタンの入力操作を受け付けると、TAストリーミング処理部324によって、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、動画配信の終了を要求する旨等の情報を収容した通信信号(動画配信終了通信信号)を送信し、静止画をTA表示部36に表示する。これによって携帯端末装置TAは、ライブでの動画の表示を終了する。
また例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「一時OFF」ボタン527の入力操作を受け付けると、前記センサIDのセンサ装置SUに関する監視機能を停止するために、前記センサIDのセンサ装置SUに関する第2イベント通知通信の送信を管理サーバ装置SVに停止させる通信信号(監視機能停止指令通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。管理サーバ装置SVは、この監視機能停止指令通信信号を受信すると、この監視機能停止指令通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUから受信された第1イベント通知通信信号に起因する第2イベント通知通信信号の送信を停止する。この「一時OFF」ボタン527の入力操作による監視機能の停止は、所定時間経過後に自動的に解除される。
管理サーバ装置SVから受信した第2イベント通知通信信号に関し、携帯端末装置TAは、以上のように動作している。
以上説明したように、本実施形態における被監視者監視システムMS、端末装置SP、TAおよびこれに実装された表示方法は、表示方向と画像方向とが前記特定の関係となるように、画像をTA表示部36に表示する表示処理部3221を備えるので、画像を生成する撮像部11の配設方向(本実施形態ではセンサ装置SUの配設方向)にかかわらず、前記画像を前記特定の関係でTA表示部36に表示できる。したがって、上記被監視者監視システムMS、上記端末装置SP、TAおよび上記表示方法は、撮像部11の配設方向にかかわらず、適切にTA表示部36の表示面に表示できる。
上述の実施形態において、前記特定の関係が前記第1関係である場合に、正規の配置態様で配置された端末装置SP、TAにおいて、正面視にて、上記被監視者監視システムMS、上記端末装置SP、TAおよび上記表示方法は、被監視者Obが寝具BD上に横臥姿勢で居る場合に、通常、頭部をTA表示部36の表示面の上側に位置するように被監視者Obを写した画像を表示する。このため、TA表示部36に表示された画像を見た監視者(ユーザ)は、画像に写る被監視者Obが上記通常の横臥姿勢であるか否かによって、被監視者Obの状況を容易に把握できる。したがって、上記被監視者監視システムMS、上記端末装置SP、TAおよび上記表示方法は、被監視者Obの状況を把握する場合の利便性を向上できる。
上述の実施形態において、前記特定の関係が前記第2関係である場合に、正規の配置態様で配置された端末装置SP、TAにおいて、正面視にて、上記被監視者監視システムMS、上記端末装置SP、TAおよび上記表示方法は、常に、部屋RMの入り口がTA表示部36に表示された画像の下側に位置するように、前記画像を表示する。このため、TA表示部36に表示された画像を見た監視者は、前記画像に写る部屋RMに前記入り口から入室する場合、前記画像の下側から入室することになるので、入室後の状況を容易に想像(イメージ)でき、入室後の状況をイメージしながら入室できる。
上述の端末装置において、前記特定の関係が前記第3関係、または、前記第4関係である場合に、正規の配置態様で配置された端末装置SP、TAにおいて、正面視にて、上記被監視者監視システムMS、上記端末装置SP、TAおよび上記表示方法は、被監視者Obが例えばベッド等の寝具BD上に端座している場合に、常に、画像全体に対する略同じ位置で被監視者Obを表示でき、被監視者Obの顔の向きも略同じ向きで被監視者Obを表示できる。転倒事故(転落事故)は、離床の際に比較的生じ易いが、その転倒の際の状況が統一的な向きで表示されるため、監視者は、被監視者Obの状況を容易に把握でき、監視者が被監視者Obに駆けつけた際の事故の防止に効果的である。
上記被監視者監視システムMS、上記端末装置SP、TAおよび上記表示方法は、方向合わせ情報記憶部332を備えることで、前記特定の関係を容易に設定できる。
なお、上述の実施形態では、端末装置SP、TAが方向合わせ情報を記憶したが、方向合わせ情報は、センサ装置SUに記憶され、第1イベント通知通信信号およびこれに起因する第2イベント通知通信信号にこの方向合わせ情報が収容されても良い。この場合において、方向合わせ情報は、例えば、端末装置SP、TAから入力され、端末装置SP、TAから管理サーバ装置SVを介してセンサ装置SUに送信されて記憶される。また例えば、センサ装置SUが方向合わせ情報を入力するため例えばロータリスイッチやディップスイッチ等の設定スイッチをさらに備え、方向合わせ情報は、この設定スイッチを介してセンサ装置SUに入力されて記憶される。また、方向合わせ情報は、第1イベント通知通信信号およびこれに起因する第2イベント通知通信信号に収容される画像の画像情報に組み込まれても良い。例えば、画像がEXIF(Exchangeable image file format)のデータである場合、方向合わせ情報は、そのメタデータの撮影方向情報(カメラの回転位置情報)として組み込まれる。より具体的には、Exifファイルは、JPEG(Joint Photographic Experts Group)ファイルフォーマットに準拠したファイルであり、アプリケーションマーカセグメントに、撮影条件等のいわゆるExif情報が格納される。前記方向合わせ情報は、このアプリケーションマーカセグメントに撮影方向情報(カメラの回転位置情報)として格納される。そして、第2イベント通知通信信号を受信した端末装置SP、TAは、表示処理部3221によって、この第2イベント通知通信信号に収容されている方向合わせ情報に基づいて、前記表示方向と前記画像方向とが前記特定の関係となるように、前記画像をTA表示部36に表示する。
また、方向合わせ情報は、管理サーバ装置SVに記憶され、第2イベント通知通信信号にこの方向合わせ情報が管理サーバ装置SVによって収容されても良い。この場合において、方向合わせ情報は、例えば、端末装置SP、TAから入力され、端末装置SP、TAから管理サーバ装置SVに送信されて記憶される。また例えば、管理サーバ装置SVが図7を用いて説明した設定処理を実行し、方向合わせ情報を記憶する。管理サーバ装置SVは、この方向合わせ情報を、端末装置SP、TAと同様に、例えば、図6に示すTAセンサ情報テーブルSTと同様のテーブルで記憶する。管理サーバ装置SVは、第1イベント通知通信信号に起因して第2イベント通知通信信号を送信する場合に、この第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDに対応する方向合わせ情報を前記テーブルから取得し、これを前記第2イベント通知通信信号に収容する。そして、第2イベント通知通信信号を受信した端末装置SP、TAは、表示処理部3221によって、この第2イベント通知通信信号に収容されている方向合わせ情報に基づいて、前記表示方向と前記画像方向とが前記特定の関係となるように、前記画像をTA表示部36に表示する。
これら端末装置SP、TAは、方向合わせ情報を予め記憶しておく必要が無く、第2イベント通知通信信号に収容された方向合わせ情報を用いることで、表示方向と画像方向とが特定の関係となるように、容易に、画像をTA表示部36に表示できる。
本明細書は、上記のように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
一態様にかかる端末装置は、通信を行う通信部と、表示面に表示を行う表示部と、監視対象である被監視者に関わる所定のイベントの内容を表すイベント情報、および、前記イベントに関わる前記被監視者の画像を収容した、前記イベントを通知するためのイベント通知通信信号を前記通信部で受信した場合に、前記受信したイベント通知通信信号に収容されたイベント情報で表される前記イベントの内容および前記受信したイベント通知通信信号に収容された画像を表示するためのイベント画面を前記表示部に表示する表示処理部とを備える。前記表示処理部は、前記表示部の表示面を正面視した場合に、下から上に向かう方向を表示面の表示方向と定義し、前記画像を生成するエリアイメージセンサを正面視した場合に、下から上に向かう方向を画像の画像方向と定義した場合に、前記表示方向と前記画像方向とが、予め設定された特定の関係となるように、前記画像を前記表示部に表示する。好ましくは、上述の端末装置において、前記表示処理部は、前記表示部に表示する前記画像を回転することによって、前記表示方向と前記画像方向とが前記特定の関係となるように、前記画像を前記表示部に表示する。
このような端末装置は、表示方向と画像方向とが予め設定された特定の関係となるように、画像を表示部に表示する表示処理部を備えるので、画像を生成する撮像部の配設方向にかかわらず、前記画像を前記特定の関係で前記表示部に表示できる。したがって、上記端末装置は、前記撮像部の配設方向にかかわらず、適切に表示部の表示面に表示できる。
他の一態様では、上述の端末装置において、前記特定の関係は、前記画像に写る寝具の下端から上端に向かう方向を寝具方向と定義した場合、前記寝具方向が前記表示方向に一致する第1関係である。
正規の配置態様で配置された端末装置において、正面視にて、上記端末装置は、被監視者が寝具上に横臥姿勢で居る場合に、通常、頭部を表示面の上側に位置するように被監視者を写した画像を表示する。このため、表示部に表示された画像を見た監視者(ユーザ)は、画像に写る被監視者が上記通常の横臥姿勢であるか否かによって、被監視者の状況を容易に把握できる。したがって、上記端末装置は、被監視者の状況を把握する場合の利便性を向上できる。
他の一態様では、上述の端末装置において、前記特定の関係は、前記画像に写る部屋における入り口の側から前記入り口に対向する対向側に向かう方向を部屋方向と定義した場合に、前記部屋方向が前記表示方向に一致する第2関係である。
正規の配置態様で配置された端末装置において、正面視にて、上記端末装置は、常に、部屋の入り口が表示部に表示された画像の下側に位置するように、前記画像を表示する。このため、表示部に表示された画像を見た監視者は、前記画像に写る部屋に前記入り口から入室する場合、前記画像の下側から入室することになるので、入室後の状況を容易に想像(イメージ)でき、入室後の状況をイメージしながら入室できる。
他の一態様では、上述の端末装置において、前記特定の関係は、前記画像に写る寝具における長辺であって前記被監視者が離床の際に越える長辺が前記表示方向に沿う第3関係、または、前記長辺が前記表示方向と直交する第4関係である。
正規の配置態様で配置された端末装置において、正面視にて、上記端末装置は、被監視者が例えばベッド等の寝具上に端座している場合に、常に、画像全体に対する略同じ位置で被監視者を表示でき、被監視者の顔の向きも略同じ向きで被監視者を表示できる。転倒事故(転落事故)は、離床の際に比較的生じ易いが、その転倒の際の状況が統一的な向きで表示されるため、監視者は、被監視者の状況を容易に把握でき、監視者が被監視者に駆けつけた際の事故の防止に効果的である。
他の一態様では、これら上述の端末装置において、前記表示方向と前記画像方向とを前記特定の関係となるように前記画像を前記表示部に表示するための情報である方向合わせ情報を記憶する方向合わせ情報記憶部をさらに備え、前記表示処理部は、前記方向合わせ情報記憶部に記憶されている方向合わせ情報に基づいて、前記表示方向と前記画像方向とが前記特定の関係となるように、前記画像を前記表示部に表示する。好ましくは、上述の端末装置において、前記イベント通知通信信号は、被監視者を監視する複数の被監視者監視装置それぞれに起因して送信され、前記方向合わせ情報記憶部は、前記方向合わせ情報を前記被監視者監視装置に対応付けて記憶し、前記表示処理部は、画像を表示する場合に、前記画像を収容したイベント通知通信信号の被監視者監視装置に対応した、前記方向合わせ情報記憶部に記憶されている方向合わせ情報に基づいて、前記表示方向と前記画像方向とが前記特定の関係となるように、前記画像を前記表示部に表示する。好ましくは、これら上述の端末装置において、前記方向合わせ情報は、画像を回転して前記表示部に表示する場合における前記回転の回転角度を表す回転角度情報であり、前記表示処理部は、前記方向合わせ情報として前記方向合わせ情報記憶部に記憶されている回転角度情報に基づいて、前記表示部に表示する前記画像を回転することによって、前記表示方向と前記画像方向とが前記特定の関係となるように、前記画像を前記表示部に表示する。
このような端末装置は、方向合わせ情報記憶部を備えることで、前記特定の関係を容易に設定できる。
他の一態様では、これら上述の端末装置において、前記イベント通知通信信号は、前記表示方向と前記画像方向とを前記特定の関係となるように前記画像を前記表示部に表示するための情報である方向合わせ情報をさらに収容し、前記表示処理部は、前記イベント通知通信信号に収容されている方向合わせ情報に基づいて、前記表示方向と前記画像方向とが前記特定の関係となるように、前記画像を前記表示部に表示する。
このような端末装置は、方向合わせ情報を予め記憶しておく必要が無く、イベント通知通信信号に収容された方向合わせ情報を用いることで、表示方向と画像方向とが特定の関係となるように、容易に、画像を表示部に表示できる。
他の一態様にかかる端末装置の表示方法は、監視対象である被監視者に関わる所定のイベントの内容を表すイベント情報、および、前記イベントに関わる前記被監視者の画像を収容した、前記イベントを通知するためのイベント通知通信信号を受信する受信工程と、前記受信工程で受信したイベント通知通信信号に収容されたイベント情報で表される前記イベントの内容および前記受信したイベント通知通信信号に収容された画像を表示するためのイベント画面を、表示面に表示を行う表示部に表示する表示処理工程とを備える。前記表示処理工程は、前記表示部の表示面を正面視した場合に、下から上に向かう方向を表示面の表示方向と定義し、前記画像を生成するエリアイメージセンサを正面視した場合に、下から上に向かう方向を画像の画像方向と定義した場合に、前記表示方向と前記画像方向とが、予め設定された特定の関係となるように、前記画像を前記表示部に表示する。
このような端末装置の表示方法は、表示方向と画像方向とが予め設定された特定の関係となるように、画像を表示部に表示する表示処理工程を備えるので、画像を生成する撮像部の配設方向にかかわらず、前記画像を前記特定の関係で前記表示部に表示できる。したがって、上記端末装置の表示方法は、前記撮像部の配設方向にかかわらず、適切に表示部の表示面に表示できる。
他の一態様にかかる被監視者監視システムは、端末装置と、前記端末装置と通信可能に接続され、監視対象である被監視者に関わる所定のイベントの内容を表すイベント情報、および、前記イベントに関わる前記被監視者の画像を収容した、前記イベントを通知するためのイベント通知通信信号を、前記端末装置へ通知する被監視者監視装置とを備える被監視者監視システムであって、前記端末装置は、これらいずれかの端末装置である。好ましくは、上述の被監視者監視システムにおいて、前記被監視者監視装置は、センサ装置と前記センサ装置と通信可能に接続された管理サーバ装置とを備え、前記センサ装置は、監視対象である被監視者に関わる所定のイベントの内容を表すイベント情報、および、前記イベントに関わる前記被監視者の画像を収容した、前記イベントを通知するためのイベント通知通信信号を、前記管理サーバ装置へ通知し、前記管理サーバ装置は、前記センサ装置から前記通知を受けると前記通知を通信可能に接続された端末装置へ再通知する。
このような被監視者監視システムは、これらいずれかの端末装置を備えるので、画像を生成する撮像部の配設方向にかかわらず、適切に表示面に表示できる。
この出願は、2016年2月24日に出願された日本国特許出願特願2016−32778を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。