JP2018120248A - 赤外線透過フィルタ用組成物、赤外線透過フィルタ、赤外線透過フィルタの製造方法、及び、赤外線センサー - Google Patents
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Abstract
Description
また、最近では、固体撮像素子において、解像度向上を目的として着色画素を微細(例えば、一辺が1.0μm以下の着色パターン)にすることが求められているが、着色画素の微細化に伴い、ノイズが増加することが知られている。
例えば、近赤外線は可視光に比べて波長が長いので散乱しにくく、距離計測や、3次元計測などにも活用可能である。また、近赤外線は人間、動物などの目に見えないので、夜間に被写体を近赤外線光源で照らしても被写体に気付かれることなく、夜行性の野生動物を撮影する用途、防犯用途として相手を刺激せずに撮影することにも使用可能である。このような近赤外線に感知する光センサは、様々な用途に展開が可能であり、近赤外線に感知する固体撮像素子に用いることができるカラーフィルタの開発が待ち望まれていた。
また、近年、非常に薄い(例えば厚さが0.5μmの)赤外線透過フィルタが要求されているが、厚さが薄くなるにつれて、赤外線透過フィルタの可視光に対する遮光性が低下しやすくなり(すなわち、可視光成分に由来のノイズが生じやすくなり)、結果、赤外線センサーとしての性能が低下するという問題があった。
即ち、本発明は、非常に薄くても(例えば厚さが0.5μm)、可視光成分に由来のノイズが少ない状態で、赤外線(特に近赤外線)を透過可能な赤外線透過フィルタを作成可能な赤外線透過フィルタ用組成物、並びに、これを用いた、赤外線透過フィルタ、赤外線透過フィルタの製造方法、及び、赤外線センサーを提供することを目的とする。
(1)
近赤外透過黒色色材を含有する赤外線透過フィルタ用組成物であって、前記近赤外透過黒色色材がビスベンゾフラノン系顔料、アゾメチン系顔料、及び、ペリレン系顔料からなる群より選択される1種以上であり、前記近赤外透過黒色色材の含有量が前記赤外線透過フィルタ用組成物の全固形分に対して20〜80質量%であり、前記赤外線透過フィルタ用組成物が、更に、前記近赤外透過黒色色材とは異なる着色剤を含有し、前記着色剤が有機顔料より選択される1種以上であり、前記着色剤の含有量が前記赤外線透過フィルタ用組成物の全固形分に対して1〜30質量%である、赤外線透過フィルタ用組成物。
(2)
前記近赤外透過黒色色材がビスベンゾフラノン系顔料、及び、ペリレン系顔料からなる群より選択される1種以上である、(1)に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(3)
前記近赤外透過黒色色材の含有量が前記赤外線透過フィルタ用組成物の全固形分に対して40〜80質量%である、(1)又は(2)に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(4)
前記近赤外透過黒色色材の平均粒径が50nm以下である、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(5)
前記着色剤が黄色顔料である、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(6)
前記黄色顔料がC.I.Pigment Yellow 139である、(5)に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(7)
前記着色剤が2種類の有機顔料からなる、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(8)
更に、高分子分散剤を含有する(1)〜(7)のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物であって、前記高分子分散剤が、酸価が60mgKOH/g以上の樹脂、アミン基を有する樹脂、及び、オリゴイミン系樹脂からなる群から選ばれる1種以上である、赤外線透過フィルタ用組成物。
(9)
更に、重合性化合物を含有する、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(10)
前記重合性化合物が下記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表されるラジカル重合性モノマーからなる群から選ばれる1種以上である、(9)に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
前記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表される重合性化合物の各々において、複数存在するRの少なくとも1つは、−OC(=O)CH=CH2又は−OC(=O)C(CH3)=CH2で表される基を表す。
(11)
前記重合性化合物の含有量が前記赤外線透過フィルタ用組成物の全固形分に対して2〜25質量%である、(9)又は(10)に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(12)
更に、光重合開始剤を含有する、(1)〜(11)のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(13)
更に、アルカリ可溶性樹脂を含有する、(1)〜(12)のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(14)
前記アルカリ可溶性樹脂の含有量が前記赤外線透過フィルタ用組成物の全固形分に対して1〜15質量%である、(13)に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(15)
前記アルカリ可溶性樹脂の含有量が前記赤外線透過フィルタ用組成物の全固形分に対して3〜10質量%である、(14)記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(16)
更に、界面活性剤を含有する、(1)〜(15)のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(17)
前記界面活性剤がフッ素系界面活性剤である、(16)に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(18)
膜厚0.5μmの膜を形成した際に、前記膜の厚み方向の光透過率の、波長400〜630nmの範囲における標準偏差が6.0以下である、(1)〜(17)のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(19)
膜厚0.5μmの膜を形成した際に、前記膜の厚み方向の光透過率の、波長400〜650nmの範囲における最大値が20%以下であり、前記膜の厚み方向の光透過率の、波長800nm〜1300nmの範囲における最小値が80%以上である、(1)〜(18)のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
(20)
(1)〜(19)のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物より形成される赤外線透過フィルタ。
(21)
(1)〜(19)のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物を基板上に付与して、赤外線透過組成物層を形成する工程と、前記赤外線透過組成物層をパターン状に露光する工程と、露光後の前記赤外線透過組成物層を現像してパターンを形成する工程と、を有する赤外線透過フィルタの製造方法。
(22)
(20)に記載の赤外線透過フィルタを含有する赤外線センサー。
本発明は、上記(1)〜(22)に記載の赤外線透過フィルタ用組成物、赤外線透過フィルタ、赤外線透過フィルタの製造方法、及び赤外線センサーに関するものであるが、その他の事項についても参考のために記載する。
近赤外透過黒色色材を含有する、カラーフィルタ用組成物。
〔2〕
更に、光重合開始剤、及び、重合性化合物を含有する、上記〔1〕に記載のカラーフィルタ用組成物。
〔3〕
前記近赤外透過黒色色材が、ビスベンゾフラノン系顔料、アゾメチン系顔料、ペリレン系顔料、及び、アゾ系染料からなる群より選択される1種以上である、上記〔1〕又は〔2〕に記載のカラーフィルタ用組成物。
〔4〕
膜厚0.5μmの膜を形成した際に、前記膜の厚み方向の光透過率の、波長400〜630nmの範囲における標準偏差が6.0以下である、上記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用組成物。
〔5〕
前記近赤外透過黒色色材として近赤外透過黒色顔料を含有し、前記近赤外透過黒色顔料の平均粒径が50nm以下である、上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用組成物。
〔6〕
膜厚0.5μmの膜を形成した際に、前記膜の厚み方向の光透過率の、波長400〜650nmの範囲における最大値が20%以下であり、前記膜の厚み方向の光透過率の、波長800nm〜1300nmの範囲における最小値が80%以上である、上記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用組成物。
〔7〕
更に、高分子分散剤を含有する、上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のカラーフィルタ用組成物であって、前記高分子分散剤が、酸価が60mgKOH/g以上の樹脂、アミン基を有する樹脂、及び、オリゴイミン系樹脂からなる群から選ばれる1種以上である、カラーフィルタ用組成物。
〔8〕
更に、前記近赤外透過黒色色材とは異なる着色剤を含有する、上記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用組成物。
〔9〕
上記〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用組成物より形成される赤外線透過フィルタ。
〔10〕
上記〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用組成物を基板上に付与して、赤外線透過組成物層を形成する工程と、赤外線透過組成物層をパターン状に露光する工程と、露光後の前記赤外線透過組成物層を現像してパターンを形成する工程と、を有する赤外線透過フィルタの製造方法。
〔11〕
上記〔9〕に記載の赤外線透過フィルタ、又は、上記〔10〕に記載の赤外線透過フィルタの製造方法により得られる赤外線透過フィルタを含有する赤外線センサー。
本発明の赤外線透過フィルタ用組成物は、典型的には、黒色組成物であり、また、近赤外線を透過することから、近赤外線透過組成物とも言える。
上記したように、本発明の赤外線透過フィルタ用組成物は、近赤外透過黒色色材を含有している。
このような本発明の赤外線透過フィルタ用組成物によれば、非常に薄くても(例えば厚さが0.5μm)、可視光成分等に由来のノイズが少ない状態で、赤外線(特に近赤外線)を透過可能な赤外線透過フィルタを作成できる。
本発明の組成物を、ガラス基板上にスピンコート等の方法により、乾燥後の膜厚が0.5μmとなるように組成物を塗布し、膜を設け、100℃、120秒間ホットプレートで乾燥した。
膜の膜厚は、膜を有する乾燥後の基板を、触針式表面形状測定器(ULVAC社製 DEKTAK150)を用いて測定した。
この膜を有する乾燥後の基板を、紫外可視近赤外分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製 U−4100)の分光光度計(ref.ガラス基板)を用いて、波長300〜1300nmの範囲において透過率を測定した。
近赤外透過黒色染料としては、アゾ系染料などを好適に挙げることができる。
アゾメチン系顔料としては、特開平1−170601号公報、特開平2−34664号公報などに記載のものが挙げられ、例えば、大日精化社製の「クロモファインブラックA1103」として入手できる。
アゾ染料は、特に限定されないが、下記式(A−1)で表される化合物等を好適に挙げることができる。
ここで、本明細書における顔料の平均粒径は、日機装(株)製のMICROTRACUPA 150を用いる測定に基づくものである。
近赤外透過黒色色材の含有量は、本発明の赤外線透過フィルタ用組成物の全固形分に対して、20〜80質量%であることが好ましく、40〜80質量%であることがより好ましい。
本発明の赤外線透過フィルタ用組成物は、上記した近赤外透過黒色色材とは異なる、着色剤(B)を含有しても良い。
着色剤(B)としては、顔料、及び、染料などを挙げることができる。
C.I.Pigment Yellow 1,2,3,4,5,6,10,11,12,13,14,15,16,17,18,20,24,31,32,34,35,35:1,36,36:1,37,37:1,40,42,43,53,55,60,61,62,63,65,73,74,77,81,83,86,93,94,95,97,98,100,101,104,106,108,109,110,113,114,115,116,117,118,119,120,123,125,126,127,128,129,137,138,139,147,148,150,151,152,153,154,155,156,161,162,164,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,179,180,181,182,185,187,188,193,194,199,213,214等(以上、黄色顔料)、
C.I.Pigment Orange 2,5,13,16,17:1,31,34,36,38,43,46,48,49,51,52,55,59,60,61,62,64,71,73等(以上、オレンジ色顔料)、
C.I.Pigment Red 1,2,3,4,5,6,7,9,10,14,17,22,23,31,38,41,48:1,48:2,48:3,48:4,49,49:1,49:2,52:1,52:2,53:1,57:1,60:1,63:1,66,67,81:1,81:2,81:3,83,88,90,105,112,119,122,123,144,146,149,150,155,166,168,169,170,171,172,175,176,177,178,179,184,185,187,188,190,200,202,206,207,208,209,210,216,220,224,226,242,246,254,255,264,270,272,279等(以上、赤色顔料)、
C.I.Pigment Violet 1,19,23,27,32,37,42等(以上、紫色顔料)、
C.I.Pigment Blue 1,2,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,22,60,64,66,79,80等(以上、青色顔料)、
C.I.Pigment Black 1,7,31,32、Lumogen Black FK4280(BASF社製),Lumogen Black FK 4281(BASF社製)等(以上、黒色顔料)
これら有機顔料は、単独若しくは種々組合せて用いることができる。
その他、直接染料、塩基性染料、媒染染料、酸性媒染染料、アゾイック染料、分散染料、油溶染料、食品染料、及び/又は、これらの誘導体等も有用に使用することができる。
acid alizarin violet N;acid black 1,2,24,48;acid blue 1,7,9,15,18,23,25,27,29,40〜45,62,70,74,80,83,86,87,90,92,103,112,113,120,129,138,147,158,171,182,192,243,324:1;acid chrome violet K;acid Fuchsin;acid green 1,3,5,9,16,25,27,50;acid orange 6,7,8,10,12,50,51,52,56,63,74,95;acid
red 1,4,8,14,17,18,26,27,29,31,34,35,37,42,44,50,51,52,57,66,73,80,87,88,91,92,94,97,103,111,114,129,133,134,138,143,145,150,151,158,176,183,198,211,215,216,217,249,252,257,260,266,274;acid violet 6B,7,9,17,19;acid yellow 1,3,7,9,11,17,23,25,29,34,36,42,54,72,73,76,79,98,99,111,112,114,116,184,243;Food Yellow 3;及びこれらの染料の誘導体が挙げられる。
さらに、顔料と染料を組み合わせて使用してもよい。
この場合、着色剤(B)は、近赤外透過黒色色材(A)100質量部に対して1質量部から300質量部の範囲であり、好ましくは1質量部から200質量部の範囲である。
本発明の赤外線透過フィルタ用組成物が、着色剤(B)として顔料を含有する場合、その顔料の平均粒径は、300nm以下であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましい。着色剤(B)としての顔料の平均粒径は、通常、10nm以上である。
本発明においては、微細でかつ整粒化された顔料を用いることが好ましい。顔料の微細化は、顔料と水溶性有機溶剤と水溶性無機塩類と共に高粘度な液状組成物を調製し、湿式粉砕装置等を使用して、応力を付加して摩砕する工程を経ることで達成される。
また、少量用いることで顔料に吸着して、廃水中に流失しない限りにおいては、水溶性は低いか、或いは、水溶性を有しない他の溶剤、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、アニリン、ピリジン、キノリン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ハロゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等を用いてもよい。
顔料の微細化工程に使用する溶剤は、1種のみでもよく、必要に応じて2種類以上を混合して使用してもよい。
微細化工程における水溶性無機塩の使用量は顔料の1〜50質量倍であり、多い方が摩砕効果はあるが、より好ましい量は生産性の点で1〜10質量倍である。また、水分が1%以下の無機塩類を用いることが好ましい。
微細化工程における水溶性有機溶剤の使用量は、顔料100質量部に対して50質量部から300質量部の範囲であり、好ましくは100質量部から200質量部の範囲である。
本発明の赤外線透過フィルタ用組成物は、近赤外透過黒色色材(A)としての近赤外透過黒色顔料を含有する場合(あるいは、近赤外透過黒色色材(A)としての近赤外透過黒色顔料と、着色剤(B)としての顔料とを含有する場合)、この(これらの)顔料を必要により、顔料分散剤、有機溶剤、顔料誘導体、および高分子化合物等のその他の成分等と共に分散して、顔料分散液を調製し、得られた顔料分散液を、(C)光重合開始剤、(D)重合性化合物、及び必要により加えられるその他の成分と混合して調製することが好ましい。
以下に顔料分散液の組成、顔料分散液の調製の方法について詳述する。
顔料分散液の調製に用いうる顔料分散剤としては、高分子分散剤(分散樹脂とも言う)〔例えば、アミン基を有する樹脂(ポリアミドアミンとその塩など)、オリゴイミン系樹脂、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物〕、及び、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルカノールアミン等の界面活性剤、及び、顔料誘導体等を挙げることができる。
高分子分散剤は、その構造から更に直鎖状高分子、末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子に分類することができる。
また、高分子分散剤としては、酸価が60mgKOH/g以上(より好ましくは、酸価60mgKOH/g以上、300mgKOH/g以下)の樹脂も好適に挙げることができる。
高分子分散剤は、酸価が60mgKOH/g以上の樹脂、アミン基を有する樹脂、及び、オリゴイミン系樹脂からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。これにより、近赤外透過黒色顔料の分散性をより向上でき、より多くの近赤外透過黒色顔料を組成物に含有させることができるため、可視光成分をより遮光することができる。その結果、可視光成分に由来のノイズがより少ない状態で、赤外線(特に近赤外線)を透過可能な赤外線透過フィルタを作成できる。
具体的には、高分子分散剤を用いる場合であれば、その使用量としては、顔料100質量部に対して、質量換算で5〜100部の範囲が好ましく、10〜80部の範囲であることがより好ましい。
ここで、顔料の量は、近赤外透過黒色顔料と、これとは異なる顔料(すなわち、着色剤(B)としての顔料)との総量を意味する。
顔料分散液は、更に、顔料誘導体を含有することが好ましい。
顔料誘導体とは、有機顔料の一部分を、酸性基、塩基性基又はフタルイミドメチル基で置換した構造を有する化合物である。顔料誘導体としては、分散性及び分散安定性の観点から、酸性基又は塩基性基を有する顔料誘導体を含有することが好ましい。
また、顔料誘導体が有する酸性基としては、スルホン酸、カルボン酸及びその4級アンモニウム塩が好ましく、カルボン酸基及びスルホン酸基がさらに好ましく、スルホン酸基が特に好ましい。顔料誘導体が有する塩基性基としては、アミノ基が好ましく、特に三級アミノ基が好ましい。
また、顔料誘導体を併用する場合、顔料誘導体の使用量としては、顔料100質量部に対し、質量換算で1〜30部の範囲にあることが好ましく、3〜20部の範囲にあることがより好ましく、5〜15部の範囲にあることが特に好ましい。
ここで、顔料の量は、近赤外透過黒色顔料と、これとは異なる顔料(すなわち、着色剤(B)としての顔料)との総量を意味する。
顔料分散液は有機溶剤を含有することが好ましい。
有機溶剤は、顔料分散液中に含まれる各成分の溶解性や、顔料分散液を着色感放射線性組成物に応用した場合の塗布性などにより選択される。有機溶剤としては、エステル類、エーテル類、ケトン類、芳香族炭化水素類が用いられる。中でも、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが好ましく、後述する着色感放射線性組成物に含むことができる(F)有機溶剤を用いることも好ましい。
顔料分散液には、前記した各成分に加え、分散安定性の向上、顔料分散液を着色感放射線性組成物に応用した場合の現像性制御などの観点から、高分子化合物を更に含有してもよい。
他の高分子材料としては、更に、ポリアミドアミン燐酸塩、高分子量不飽和ポリカルボン酸、ポリエーテルエステル、芳香族スルホン酸ホルマリン重縮合物、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルアミン、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレートポリオキシエチレンモノステアレート等が挙げられる。
顔料分散液における高分子材料の含有量としては、顔料に対して、20〜80質量%が好ましく、30〜70質量%がより好ましく、40〜60質量%が更に好ましい。
上記した組成物(典型的には、(A)近赤外透過黒色色材(例えば顔料分散液)及び必要によって着色剤(B)を含有する赤外線透過フィルタ用組成物)は、(C)光重合開始剤、(D)重合性化合物、および必要によって(E)紫外線吸収剤、(F)アルカリ可溶性樹脂、(G)有機溶剤、界面活性剤等の各成分を含有する、赤外線透過フィルタ用組成物である。
ここで、(A)近赤外透過黒色色材、(C)光重合開始剤、及び、(D)重合性化合物を含有する赤外線透過フィルタ用組成物は、着色感放射線性組成物(より好ましくは、黒色感放射線性組成物)とも言える。
この着色感放射線性組成物は、本発明の赤外線透過フィルタの形成に用いられ、例えば、着色感放射線性組成物を重合硬化させた着色硬化膜が赤外線透過フィルタとして使用される。
以下、本発明における組成物(特に着色感放射線性組成物)に更に含有され得る各成分について、詳細に説明する。
なお、本発明における組成物において、全固形分とは、組成物の全組成から有機溶剤を除いた成分の総質量をいう。
また、本明細書において、“(メタ)アクリレート”はアクリレートおよびメタクリレートの双方、又は、いずれかを表し、“(メタ)アクリル”はアクリルおよびメタクリルの双方、又は、いずれかを表し、“(メタ)アクリロイル”はアクリロイルおよびメタクリロイルの双方、又は、いずれかを表す。
本発明において「放射線」とは、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を含むものを意味する。
本発明の赤外線透過フィルタ用組成物(典型的には、着色感放射線性組成物)は、(C)光重合開始剤を含むことが好ましい。
本発明における光重合開始剤(以下、単に「重合開始剤」ということがある。)としては、以下に述べる光重合開始剤として知られているものを用いることができる。
また、光重合開始剤は、波長約300nm〜800nm(330nm〜500nmがより好ましい。)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する化合物を、少なくとも1種含有していることが好ましい。
ヒドロキシアセトフェノン系開始剤としては、IRGACURE−184、DAROCUR−1173、IRGACURE−500、IRGACURE−2959,IRGACURE−127(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、及び、IRGACURE−379(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤として、365nmまたは405nm等の長波光源に吸収波長がマッチングされた特開2009−191179号公報に記載の化合物も用いることができる。また、アシルホスフィン系開始剤としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。
組成物が、重合開始剤としてオキシム化合物を含有することにより、組成物の塗布から露光までの時間(PCD:Post Coating Delay)に対するパターンの特性依存性(以下、単に、「PCD依存性」とも言う)が良好なものとなる。
オキシム化合物の具体例としては、特開2001−233842号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報記載の化合物、特開2006−342166号公報記載の化合物を用いることができる。
市販品ではIRGACURE OXE−01(BASF社製)、IRGACURE OXE−02(BASF社製)、TR−PBG−304(常州強力電子新材料有限公司社製)も好適に用いられる。
また、オキシム化合物の特定部位に不飽和結合を有する特開2009−242469号公報に記載の化合物も、重合不活性ラジカルから活性ラジカルを再生することで高感度化を達成でき好適に使用することができる。
具体的には、オキシム化合物としては、下記一般式(OX−1)で表される化合物が好ましい。なお、オキシムのN−O結合が(E)体のオキシム化合物であっても、(Z)体のオキシム化合物であっても、(E)体と(Z)体との混合物であってもよい。
一般式(OX−1)中、Rで表される一価の置換基としては、一価の非金属原子団であることが好ましい。
前記一価の非金属原子団としては、アルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環基、アルキルチオカルボニル基、アリールチオカルボニル基等が挙げられる。また、これらの基は、1以上の置換基を有していてもよい。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
置換基としてはハロゲン原子、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基又はアリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、アルキル基、アリール基等が挙げられる。
具体的には、具体的には、特開2012−032556号公報段落0031等の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
下記の構造中、Y、X、及びnは、後述する一般式(OX−2)におけるY、X、及びnとそれぞれ同義であり、好ましい例も同様である。
中でも、式(OX−1)におけるAとしては、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、無置換のアルキレン基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基)で置換されたアルキレン基、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基)で置換されたアルキレン基、アリール基(例えば、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基、スチリル基)で置換されたアルキレン基が好ましい。
なかでも、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、置換又は無置換のフェニル基が好ましい。
一般式(OX−2)におけるR、A、及びArは、前記一般式(OX−1)におけるR、A、及びArと同義であり、好ましい例も同様である。
また、一般式(OX−2)におけるnは、0〜5の整数を表し、0〜2の整数が好ましい。
一般式(OX−3)におけるR、X、A、Ar、及び、nは、一般式(OX−2)におけるR、X、A、Ar、及び、nとそれぞれ同義であり、好ましい例も同様である。
化合物のモル吸光係数は、公知の方法を用いることができるが、具体的には、例えば、紫外可視分光光度計(Varian社製Carry−5 spctrophotometer)にて、酢酸エチル溶媒を用い、0.01g/Lの濃度で測定することが好ましい。
光重合開始剤の赤外線透過フィルタ用組成物中における含有量(2種以上の場合は総含有量)としては、組成物の全固形分に対して、0.1〜20質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%の範囲、特に好ましくは1〜8質量%の範囲である。この範囲内であると、良好な感度とパターン形成性が得られる。
組成物中における増感剤の含有量は、深部への光吸収効率と開始分解効率の観点から、固形分換算で、0.1質量%〜20質量%であることが好ましく、0.5質量%〜15質量%がより好ましい。
増感剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の赤外線透過フィルタ用組成物(典型的には、着色感放射線性組成物)は、(D)重合性化合物を含むことが好ましい。
重合性化合物としては、具体的には、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。中でも、4官能以上の多官能重合性化合物が好ましく、5官能以上がさらに好ましい。
このような化合物群は当該産業分野において広く知られているものであり、本発明においてはこれらを特に限定なく用いることができる。これらは、例えば、モノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物並びにそれらの多量体などの化学的形態のいずれであってもよい。本発明における重合性化合物は一種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの具体的な化合物としては、特開2009−288705号公報の段落番号〔0095〕〜〔0108〕に記載されている化合物を本発明においても好適に用いることができる。
多官能カルボン酸にグリシジル(メタ)アクリレート等の環状エーテル基とエチレン性不飽和基を有する化合物を反応させ得られる多官能(メタ)アクリレートなども挙げることができる。
また、好ましい重合性化合物として、特開2010−160418号、特開2010−129825号各公報、特許4364216号明細書等に記載される、フルオレン環を有し、エチレン性不飽和基を2官能以上有する化合物、カルド樹脂も使用することが可能である。
前記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表される重合性化合物の各々において、複数存在するRの少なくとも1つは、−OC(=O)CH=CH2、又は、−OC(=O)C(CH3)=CH2で表される基を表す。
前記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表される重合性化合物の具体例としては、特開2007−269779号公報の段落番号0248〜段落番号0251に記載されている化合物を本発明においても好適に用いることができる。
また、重合性化合物としては、2−(メタ)アクリロイロキシエチルカプロエートアシッドホスフェート(市販品としては日本化薬株式会社製のPM−20)、ウレタンアクリレート(市販品としては新中村化学社製のU−6LPA)なども好適に挙げられる。
これらのオリゴマータイプも使用できる。以下に好ましい重合性化合物の態様を示す。
特に好ましくは、このエステルにおいて、脂肪族ポリヒドロキシ化合物がペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールであるものである。市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製の多塩基酸変性アクリルオリゴマーとして、M−510、M−520などが挙げられる。
また、必要に応じて重合性化合物として酸基を有しない多官能モノマーと酸基を有する多官能モノマーを併用してもよい。
酸基を有する多官能モノマーの好ましい酸価としては、0.1〜40mg−KOH/gであり、特に好ましくは5〜30mg−KOH/gである。多官能モノマーの酸価が低すぎると現像溶解特性が落ち、高すぎると製造や取扱いが困難になり光重合性能が落ち、画素の表面平滑性等の硬化性が劣るものとなる。従って、異なる酸基の多官能モノマーを2種以上併用する場合、或いは酸基を有しない多官能モノマーを併用する場合、全体の多官能モノマーとしての酸基が上記範囲に入るように調整することが好ましい。
カプロラクトン構造を有する重合性化合物としては、その分子内にカプロラクトン構造を有する限り特に限定されるものではないが、例えば、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセロール、トリメチロールメラミン等の多価アルコールと、(メタ)アクリル酸およびε−カプロラクトンをエステル化することにより得られる、ε−カプロラクトン変性多官能(メタ)アクリレートを挙げることができる。なかでも下記一般式(Z−1)で表されるカプロラクトン構造を有する多官能性単量体が好ましい。
本発明において、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
炭素数が2以上のアルキレンオキシ基を含有する重合性化合物の中でも、下記一般式(i)又は(ii)で表される化合物の群から選択される少なくとも1種であることが特に好ましい。
一般式(i)中、Xで表されるアクリロイル基及びメタクリロイル基の合計は3個又は4個であり、mは各々独立に0〜10の整数を表し、各mの合計は0〜40の整数である。但し、各mの合計が0の場合、Xのうちいずれか1つはカルボキシル基である。
一般式(ii)中、Xで表されるアクリロイル基及びメタクリロイル基の合計は5個又は6個であり、nは各々独立に0〜10の整数を表し、各nの合計は0〜60の整数である。但し、各nの合計が0の場合、Xのうちいずれか1つはカルボキシル基である。
一般式(ii)中、nは、0〜6の整数が好ましく、0〜4の整数がより好ましい。また、各nの合計は、3〜60の整数が好ましく、3〜24の整数がより好ましく、6〜12の整数が特に好ましい。
また、一般式(i)又は一般式(ii)中の−((CH2)yCH2O)−又は−((CH2)yCH(CH3)O)−は、酸素原子側の末端がXに結合する形態が好ましい。
具体的には、下記式(a)〜(f)で表される化合物(以下、「例示化合物(a)〜(f)」ともいう。)が挙げられ、中でも、例示化合物(a)、(b)、(e)、(f)が好ましい。
さらに、本発明の赤外線透過フィルタ用組成物(典型的には、着色感放射線性組成物)は、(E)紫外線吸収剤を含むことが好ましい。
紫外線吸収剤としては、波長365nmにおける1g当りの吸光係数が100超であってかつ波長400nm以上における1g当りの吸光係数が10以下である化合物である。なお、吸光係数は、紫外可視分光光度計(Varian社製、Carry−5 spectrophotometer)にて、酢酸エチル溶媒を用いて0.01g/Lの濃度で測定される値である。
ハメット則は、ベンゼン誘導体の反応又は平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずるために、1935年にL. P. Hammettにより提唱された経験則であるが、これは今日広く妥当性が認められている。ハメット則により求められた置換基定数には、σp値とσm値とがあり、これらの値は多くの一般的な成書に記載があるが、例えば、J.A. Dean編「Lange’s Handbook of Chemistry」第12版、1979年(Mc Graw−Hill)や「化学の領域増刊」、122号、96〜103頁、1979年(南江堂)、Chemical Reviews, 91巻、165頁〜195頁、1991年に詳しい。本発明では、これらの成書に記載の文献既知の値がある置換基にのみ限定されるという意味ではなく、その値が文献未知であってもハメット則に基づいて測定した場合にその範囲内に含まれる限り包含されることは勿論である。
これらのうち、R3、R4としては、アシル基、カルバモイル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホニルオキシ基、スルファモイル基が好ましく、特にアシル基、カルバモイル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホニルオキシ基、スルファモイル基が好ましい。
また、R3及びR4は、互いに結合して環を形成してもよい。
前記共重合体である場合、他のモノマーとしては、例えば、アクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−アルアクリル酸(例えば、メタクリル酸などのアクリル酸類から誘導されるエステル、好ましくは低級アルキルエステル及びアミド(例えば、アクリルアミド、メタアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド、メチルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルアクリレート、エチルメタアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、n−へキシルアクリレート、オクチルメタアクリレート、及びラウリルメタアクリレート、メチレンビスアクリルアミド等))、ビニルエステル(例えば、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート及びビニルラウレート等)、アクリロ二トリル、メタアクリロ二トリル、芳香族ビニル化合物(例えば、スチレン及びその誘導体、例えばビニルトルエン、ジビニルベンゼン、ビニルアセトフェノン、スルホスチレン、及びスチレンスルフィン酸等)、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、ビニリデンクロライド、ビニルアルキルエーテル(例えば、ビニルエチルエーテル等)、マレイン酸エステル、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルピリジン、2−及び4−ビニルピリジン等がある。
このうち、特にアクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物が好ましい。
コモノマー化合物の2種以上を一緒に使用することもできる。例えば、n−ブチルアクリレートとジビニルベンゼン、スチレンとメチルメタアクリレート、メチルアクリレートとメタアクリレート酸等を使用できる。
赤外線透過フィルタ用組成物は、紫外線吸収剤を含んでも含まなくてもよいが、含む場合、紫外線吸収剤の含有量は、本発明の組成物の全固形分質量に対して、質量換算で、0.01%以上10%以下であることが好ましく、0.01%以上5%以下であることがより好ましい。
紫外線吸収剤の含有量がこの範囲未満であると、着色パターンにおける側壁の粗れが悪化し、微細なパターン形状(特に矩形)を精細に形成することができず、この範囲を越えると、感度が低下する。
本発明の赤外線透過フィルタ用組成物(典型的には、着色感放射線性組成物)は、さらに(F)アルカリ可溶性樹脂を含有することも好ましい。アルカリ可溶性樹脂を含有することにより、現像性・パターン形成性が向上する。
アルカリ可溶性樹脂としては、線状有機高分子重合体であってもよく、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。
アルカリ可溶性樹脂としては、耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
アルカリ可溶性を促進する基(以下、酸基ともいう)としては、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、フェノール性水酸基などが挙げられるが、有機溶剤に可溶で弱アルカリ水溶液により現像可能なものが好ましく、(メタ)アクリル酸が特に好ましいものとして挙げられる。これら酸基は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
前記重合後に酸基を付与しうるモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマー、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有するモノマー、2−イソシアナートエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート基を有するモノマー等が挙げられる。これら酸基を導入するための単量体は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。アルカリ可溶性バインダーに酸基を導入するには、例えば、酸基を有するモノマーおよび/または重合後に酸基を付与しうるモノマー(以下「酸基を導入するための単量体」と称することもある。)を、単量体成分として重合するようにすればよい。なお、重合後に酸基を付与しうるモノマーを単量体成分として酸基を導入する場合には、重合後に例えば後述するような酸基を付与するための処理が必要となる。
樹脂(a)を用いることにより、本発明における組成物は、PCD依存性を良好なものにできる。
また、上記炭化水素基は、置換基を有していてもよい。
上記炭化水素基としては、特に制限はないが、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、t−アミル、ステアリル、ラウリル、2−エチルヘキシル等の直鎖状又は分岐状のアルキル基;フェニル等のアリール基;シクロヘキシル、t−ブチルシクロヘキシル、ジシクロペンタジエニル、トリシクロデカニル、イソボルニル、アダマンチル、2−メチル−2−アダマンチル等の脂環式基;1−メトキシエチル、1−エトキシエチル等のアルコキシで置換されたアルキル基;ベンジル等のアリール基で置換されたアルキル基;等が挙げられる。これらの中でも特に、メチル、エチル、シクロヘキシル、ベンジル等のような酸や熱で脱離しにくい1級又は2級炭素の置換基が耐熱性の点で好ましい。
また、酸基を導入するための単量体は、重合後に酸基を付与しうる単量体であってもよく、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する単量体、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有する単量体、2−イソシアナートエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート基を有する単量体等が挙げられる。ラジカル重合性二重結合を導入するための単量体を用いる場合、重合後に酸基を付与しうる単量体を用いる場合、重合後に酸基を付与する処理を行う必要がある。重合後に酸基を付与する処理は、単量体の種類によって異なり、例えば、次の処理が挙げられる。水酸基を有する単量体を用いる場合であれば、例えば、コハク酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、マレイン酸無水物等の酸無水物を付加させる処理が挙げられる。エポキシ基を有する単量体を用いる場合であれば、例えば、N−メチルアミノ安息香酸、N−メチルアミノフェノール等のアミノ基と酸基を有する化合物を付加させか、又は、例えば(メタ)アクリル酸のような酸を付加させた後に生じた水酸基に、例えば、コハク酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、マレイン酸無水物等の酸無水物を付加させる処理が挙げられる。イソシアネート基を有する単量体を用いる場合であれば、例えば、2−ヒドロキシ酪酸等の水酸基と酸基を有する化合物を付加させる処理が挙げられる。
樹脂(a)を得るための単量体が、エポキシ基を導入するための単量体を含む場合、その含有割合は、特に制限されないが、全単量体成分中、5〜70質量%が好ましく、より好ましくは10〜60質量%である。
また、樹脂(a)が酸基を有する場合には、酸価が、好ましくは30〜500mgKOH/g、より好ましくは50〜400mgKOH/gであるのがよい。
樹脂(a)の合成に適用される重合方法としては、特に制限はなく、従来公知の各種重合方法を採用することができるが、特に、溶液重合法によることが好ましい。詳細には、例えば、特開2004−300204号公報に記載される樹脂(a)の合成方法に準じて、樹脂(a)を合成することができる。
重合性基を有したアルカリ可溶性樹脂としては、アリル基、(メタ)アクリル基、アリルオキシアルキル基等を側鎖に含有したアルカリ可溶性樹脂等が有用である。これら重合性基を含有するアルカリ可溶性樹脂としては、予めイソシアネート基とOH基を反応させ、未反応のイソシアネート基を1つ残し、かつ(メタ)アクリロイル基を含む化合物とカルボキシル基を含むアクリル樹脂との反応によって得られるウレタン変性した重合性二重結合含有アクリル樹脂、カルボキシル基を含むアクリル樹脂と分子内にエポキシ基及び重合性二重結合を共に有する化合物との反応によって得られる不飽和基含有アクリル樹脂、酸ペンダント型エポキシアクリレート樹脂、OH基を含むアクリル樹脂と重合性二重結合を有する2塩基酸無水物を反応させた重合性二重結合含有アクリル樹脂、OH基を含むアクリル樹脂とイソシアネートと重合性基を有する化合物を反応させた樹脂、特開2002-229207号公報及び特開2003-335814号公報に記載されるα位又はβ位にハロゲン原子或いはスルホネート基などの脱離基を有するエステル基を側鎖に有する樹脂を塩基性処理を行うことで得られる樹脂などが好ましい。
また、アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)としては、2,000〜50,000が好ましく、5,000〜30,000がさらに好ましく、7,000〜20,000が最も好ましい。
本発明の組成物(典型的には、着色感放射線性組成物)は、(G)有機溶剤を含有することが好ましい。
(G)有機溶剤の例としては、例えば、以下のものが挙げられる。
エステル類として、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸アルキル(例えば、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル(例えば、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル等))、3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例えば、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等(例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等))、2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等(例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル))、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル及び2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル(例えば、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル等)、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等、並びに、エーテル類として、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等、並びに、ケトン類として、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等、並びに、芳香族炭化水素類として、例えば、トルエン、キシレン等が好適に挙げられる。
有機溶剤を2種以上組みあわせて用いる場合、特に好ましくは、上記の3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートから選択される2種以上で構成される混合溶液である
本発明の赤外線透過フィルタ用組成物(典型的には、着色感放射線性組成物)は、重合開始剤の開始種の発生効率の向上や感光波長の長波長化の目的で、増感剤を含有してもよい。増感剤としては、300nm〜450nmの波長領域に吸収波長を有する増感剤が挙げられる。
本発明の赤外線透過フィルタ用組成物(典型的には、着色感放射線性組成物)には、用いる光重合開始剤によっては、連鎖移動剤を加えると好ましい。連鎖移動剤としては、N,N-ジアルキルアミノ安息香酸アルキルエステルやチオール系化合物があげられ、チオール系化合物としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-メルカプト-1-フェニルベンズイミダゾール、3-メルカプトプロピオン酸、などを単独又は2種以上混合して使用することができる。
本発明における赤外線透過フィルタ用組成物(典型的には、着色感放射線性組成物)においては、該着色感放射線性組成物の製造中又は保存中において、重合性化合物の不要な熱重合を阻止するために、少量の重合禁止剤を添加することが望ましい。
本発明に用いうる重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。中でも、p−メトキシフェノールが好ましい。
重合禁止剤の添加量は、組成物の質量に対して、約0.01質量%〜約5質量%が好ましい。
さらに、本発明においては、基板密着性を向上させうる基板密着剤を、赤外線透過フィルタ用組成物(典型的には、着色感放射線性組成物)に加えてもよい。
基板密着剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤を用いることが好ましい。シラン系カップリング剤としては、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、等が挙げられる。中でも、基板密着剤としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
本発明の赤外線透過フィルタ用組成物(典型的には、着色感放射線性組成物)には、塗布性をより向上させる観点から、各種の界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
即ち、フッ素系界面活性剤を含有する組成物を適用した塗布液を用いて膜形成する場合においては、被塗布面と塗布液との界面張力を低下させることにより、被塗布面への濡れ性が改善され、被塗布面への塗布性が向上する。このため、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成をより好適に行える点で有効である。
界面活性剤の添加量は、カラーフィルタ用組成物の全固形分に対して、0.001質量%〜2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.005質量%〜1.0質量%である。
本発明における赤外線透過フィルタ用組成物(典型的には、着色感放射線性組成物)には、必要に応じて、N,N-ジアルキルアミノ安息香酸アルキルエステルや2-メルカプトベンゾチアゾールなどの連鎖移動剤、アゾ系化合物や過酸化物系化合物などの熱重合開始剤、熱重合成分、膜の強度、感度を高める目的で多官能チオールやエポキシ化合物、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、ジオクチルフタレートなどの可塑剤、低分子量有機カルボン酸などの現像性向上剤、その他充填剤、上記の特定バインダーやアルカリ可溶性樹脂以外の高分子化合物、酸化防止剤、凝集防止剤などの各種添加物を含有することができる。
また、現像後に後加熱で膜の硬化度を上げるために熱硬化剤を添加することができる。熱硬化剤としては、アゾ化合物、過酸化物等の熱重合開始剤、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、エポキシ化合物、スチレン化合物等があげられる。
上記光透過率に関する要件は、どのような手段によって達成されても良いが、例えば、近赤外透過黒色色材の種類及び含有量を調整することにより(より具体的には、近赤外透過黒色色材の種類及び含有量を、上記した好ましいものとすることにより)、上記光透過率の条件を好適に達成できる。
上記光透過率に関する要件は、どのような手段によって達成されても良いが、例えば、近赤外透過黒色色材として、ビスベンゾフラノン系顔料を使用するとともに、膜中の顔料濃度が20〜80質量%、より好ましくは40〜80質量%、特に好ましくは50〜80質量%とすることにより、好適に達成し得る。
また、上記したように、近赤外透過黒色色材を、着色剤(B)としての有彩色の着色剤と組み合わせ使用することにより、上記標準偏差をより低下させることができる。
本発明における赤外線透過フィルタ用組成物は、上記した近赤外透過黒色色材(近赤外透過黒色色材が近赤外透過黒色顔料である場合、顔料分散液を予め調製し使用することが好ましい)、光重合開始剤、重合性化合物、および必要によって紫外線吸収剤、アルカリ可溶性樹脂、界面活性剤等の各成分と共に、攪拌混合し、必要によって、下記のようなろ過を施して、着色感放射線性組成物を調製することができる。
フィルタの孔径は、0.01〜7.0μm程度が適しており、好ましくは0.01〜2.5μm程度、さらに好ましくは0.01〜2.0μm程度である。この範囲とすることにより、後工程において均一及び平滑な着色感放射線性組成物の調製を阻害する、微細な異物を確実に除去することが可能となる。
また、上述した範囲内で異なる孔径の第1のフィルタを組み合わせてもよい。ここでの孔径は、フィルタメーカーの公称値を参照することができる。市販のフィルタとしては、例えば、日本ポール株式会社、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)又は株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルタの中から選択することができる。
第2のフィルタは、上述した第1のフィルタと同様の材料等で形成されたものを使用することができる。
例えば、第1のフィルタでのフィルタリングは、分散液のみで行い、他の成分を混合した後で、第2のフィルタリングを行ってもよい。
次に、本発明の赤外線透過フィルタ及びその製造方法について説明する。
本発明の赤外線透過フィルタは、上述の本発明の赤外線透過フィルタ用組成物より形成されるものであるが、基板上に、本発明の赤外線透過フィルタ用組成物(好ましくは着色感放射線性組成物)を用いてなる着色領域(着色パターン)(好ましくは、黒色領域(黒色パターン))を有することが好ましい。
以下、本発明の赤外線透過フィルタについて、その製造方法(本発明の赤外線透過フィルタの製造方法)を通じて詳述する。
これらの中でも、着色感放射線性組成物を調製してフォトリソ法で設ける方法が、微細なパターンを任意の形状に設けることが容易であり好ましい態様である。
以下に、着色感放射線性組成物を調製して、フォトリソ法で各着色画素を設ける方法により、固体撮像素子用途の赤外線透過フィルタを作製する方法について述べるが、本発明の赤外線透過フィルタはこれに限定されるものではない。
着色層形成工程では、基板体上に、着色感放射線性組成物を塗布して該着色感放射線性組成物からなる着色層(赤外線透過組成物層)を形成する。
また、これらの基板上には、必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止或いは基板表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。
露光工程では、前記着色層形成工程において形成された着色層(赤外線透過組成物層)を、パターン状に露光する。
本工程における露光においては、着色層の露光は、所定のマスクパターンを介して露光し、光照射された着色層部分だけを硬化させることによりことにより行うことが好ましい。露光に際して用いることができる放射線としては、特に、g線、h線、i線等の放射線が好ましく用いられ、特にi線が好ましい。照射量は30mJ/cm2〜1500mJ/cm2が好ましく、50mJ/cm2〜1000mJ/cm2がより好ましく、80mJ/cm2〜500mJ/cm2が最も好ましい。
露光工程に次いで、アルカリ現像処理(現像工程)を行うことにより、露光後の未硬化部を現像液に溶出させ、光硬化した部分を残存させる。この現像工程により、着色画素からなるパターン状皮膜を形成することができる。
現像方式は、デイップ方式、シャワー方式、スプレー方式、パドル方式などいずれでもよく、これらにスウィング方式、スピン方式、超音波方式などを組み合わせてもよい。
現像液に触れる前に、被現像面を予め水等で湿しておいて、現像むらを防ぐこともできる。
現像液が含むアルカリ剤としては、例えば、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5、4、0]−7−ウンデセンなどの有機アルカリ性化合物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機化合物等が挙げられる。
現像液としては、これらのアルカリ剤を濃度が0.001質量%〜10質量%、好ましくは0.01質量%〜1質量%となるように、純水で希釈したアルカリ性水溶液が好ましく使用される。なお、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合には、一般に現像後、純水で洗浄(リンス)して余剰の現像液を洗浄除去し、乾燥を施す。
光を用いる場合には、g線、h線、i線、KrFやArFなどのエキシマレーザ、電子線、X線等により行うことができるが、既存の高圧水銀灯で20〜50℃程度の低温で行うことが好ましく、照射時間としては、10秒〜180秒、好ましくは30秒〜60秒である。後露光と後加熱との併用の場合、後露光を先に実施することが好ましい。
なお、本発明の特定の分光特性を示す着色画素だけで赤外線透過フィルタを構成してもよいし、上記した分光特性を示す着色画素と、赤、緑、青、マゼンタ、黄、シアン、黒、無色等の着色画素とを有するカラーフィルタを構成してもよい。他の色の画素と共にカラーフィルタを構成する場合は、本発明の特定の分光特性を示す着色画素を先に設けても、後から設けてもよい。
洗浄液としては、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、又はアルキレングリコールモノアルキルエーテルを用いることが好ましい。
洗浄液として用いうるこれら有機溶剤は、単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
有機溶剤2種以上を混合する場合、水酸基を有する有機溶剤と水酸基を有しない有機溶剤とを混合してなる混合溶剤が好ましい。水酸基を有する有機溶剤と水酸基を有しない有機溶剤との質量比は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜80/20である。混合溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)とプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)の混合溶剤で、その比率が60/40であることが特に好ましい。
なお、着色感放射線性組成物に対する洗浄液の浸透性を向上させるために、洗浄液には、着色感放射線性組成物が含有しうる界面活性剤として前掲した界面活性剤を添加してもよい。
本発明の赤外線センサーは、本発明の赤外線透過フィルタを備える。本発明の赤外線センサーの構成としては、赤外線透過フィルタが備えられた構成であり、固体撮像素子として機能する構成であれば特に限定はないが、例えば、以下のような構成が挙げられる。
更に、前記デバイス保護層上であって赤外線透過フィルタの下(基板に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、赤外線透過フィルタ上に集光手段を有する構成等であってもよい。
下記組成の混合液を、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、ビーズミル(減圧機構付き高圧分散機NANO−3000−10(日本ビーイーイー(株)製))で、近赤外透過黒色顔料が表1に示す平均粒径となるまで、混合、分散して、顔料分散液B−1を調製した。
・色材:BASF社製のIRGAPHOR BK 13.0部
・分散剤:下記分散樹脂1 5.2部
・有機溶剤:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)
81.8部
表1に記載の各成分を、表1に記載の量で使用した以外は、上記〔顔料分散液B−1の調製〕と同様の手法により、顔料分散液B−2〜B−16を調製した。
表1において、各成分の後の括弧内に記す数値は、当該成分の使用量(単位:部)を示す。
なお、近赤外透過黒色顔料を含有しない顔料分散液の調製においては、高圧分散機NANO−3000−10を用いた混合時間を3時間とした。
顔料分散液B−1〜B−3を、日機装(株)製のMICROTRACUPA 150を用い、近赤外透過黒色顔料の平均粒子径(体積基準)を測定した。測定結果を表1に示す。
前掲のものを使用した。
Lumogen Black FK4280:BASF社製の黒色顔料
Lumogen Black FK4281:BASF社製の黒色顔料
Y139: C.I.Pigment Yellow 139
Y150: C.I.Pigment Yellow 150
R254: C.I.Pigment Red 254
G36: C.I.Pigment Green 36
PV23: C.I.Pigment Violet 23
B15:6: C.I.Pigment Blue 15:6
カーボンブラックMS−10E:三菱化学社製の黒色顔料
分散樹脂4:特開2009−69822号公報の段落[0172]及び[0173]に記載のアルカリ可溶性樹脂−3
分散樹脂5:ビックケミー社製のDISPERBYK−161
分散樹脂6:ビックケミー社製のDISPERBYK−110
S12000:ループリゾール社製のソルパース12000
アクリル樹脂1:特開2012−18384号公報の段落[0083]に記載のアクリル樹脂誘導体1:特開2012−18384号の段落[0090]に記載の顔料誘導体1
〔着色感放射線性組成物の調製〕
下表2に記載の成分を下表2に記載の量で混合して、それぞれ、実施例1〜10、比較例1〜6の着色感放射線性組成物を調製した。表2中における数値は、該当する成分の使用量(単位:質量部)を示す。
・アルカリ可溶性樹脂3:特開2012−18384号公報の段落[0083]に記載のアクリル樹脂
・重合性化合物5:日本化薬社製PM−21(2−(メタ)アクリロイロキシエチルカプロエートアシッドホスフェート)
・重合性化合物6:東亜合成社製アロニックスM−402
・光重合開始剤3:BASF社製IRGACURE OXE−02
・界面活性剤2:ビックケミージャパン社製のBYK−330の1.00質量%PGMEA溶液
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール
・有機溶剤2:3−メトキシブチルアセテート
・有機溶剤3:シクロヘキサノン
各着色感放射線性組成物を、ガラス基板上に、スピンコートし、ポストベーク後の膜厚が0.5μmとなるように塗布し、100℃、120秒間ホットプレートで乾燥し、乾燥した後、さらに、200℃のホットプレートを用いて300秒間加熱処理(ポストベーク)を行った。
着色層を有する基板の、波長300〜1300nmの範囲における光透過率を、紫外可視近赤外分光光度計U−4100(日立ハイテク製)の分光光度計(ref.ガラス基板)を用いて測定した。
上記〔分光特性〕に記載の測定方法に基づき、波長800nm〜1300nmの範囲における光透過率の最小値Xminを以下の評価基準に基づき評価した。
<評価基準>
A: 80%≦Xmin
B: Xmin<80%
上記〔分光特性〕に記載の測定方法に基づき、波長400nm〜650nmの範囲における光透過率の最大値Ymaxを以下の評価基準に基づき評価した。
<評価基準>
A: Ymax≦20%
B: 20%<Ymax
また、実施例1において使用されたIRGAPHOR BKを、比較例で使用された、Lumogen Black FK4280、Lumogen Black FK4281、カーボンブラックMS−10E、C.I.Pigment Black 31、及び、C.I.Pigment Black 32の各々に置き換えた場合(使用量は実施例1におけるIRGAPHOR BKと同量)における上記の波長400nm〜650nmの範囲における光透過率の最大値Ymaxは、いずれも、30%を超えるものであった。
上記〔分光特性〕に記載の測定方法に基づき、波長400nm〜630nmの範囲における吸光度の平均値Zaveを以下の評価基準に基づき評価した。評点が高いほど、可視光吸光度が高く、性能が優れていることを示す。
<評価基準>
5: 0.90≦Zave
4: 0.80≦Zave<0.90
3: 0.75≦Zave<0.80
2: 0.70≦Zave<0.75
1: Zave<0.70
上記〔分光特性〕に記載の測定方法に基づき、波長400nm〜630nmの範囲における光透過率の標準偏差σを以下の評価基準に基づき評価した。評点が高いほど、標準偏差が小さく、性能が優れていることを示す。なお、標準偏差σは、波長400nm〜630nmの範囲における光透過率のデータから、周知の計算ソフト等により容易に計算できるものである。
<評価基準>
5: 1.0<σ≦2.0
4: 2.0<σ≦3.0
3: 3.0<σ≦6.0
2: 6.0<σ≦10.0
1: 10.0<σ
よって、実施例の着色感放射線性組成物によれば、可視光成分に由来のノイズが少ない状態で、赤外線(特に近赤外線)を透過できることが分かった。
また、近赤外透過黒色色材を、吸光度が小さい範囲を補うよう、適切な着色剤と組み合わせて使用した実施例は、可視光平坦性がより向上した。
実施例1〜10の着色感放射線性組成物の各々を、シリコンウェハ上に乾燥後の膜厚が0.5μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃のホットプレートを用いて120秒間加熱処理(プリベーク)を行った。
次いで、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を使用して、1.4μm角の正方形ピクセルパターンが形成されるフォトマスクを用いて50〜750mJ/cm2まで50mJ/cm2ステップで露光を行うことで、上記正方形ピクセルパターンを解像する最適露光量を決定し、この最適露光量にて露光を行った。
その後、露光された塗布膜が形成されているシリコンウェハをスピン・シャワー現像機(DW−30型、(株)ケミトロニクス製)の水平回転テーブル上に載置し、CD−2060(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を用いて23℃で60秒間パドル現像を行い、シリコンウェハ上に着色パターンを形成した。
着色パターンが形成されたシリコンウェハを純水でリンス処理を行い、その後スプレー乾燥した。
さらに、200℃のホットプレートを用いて300秒間加熱処理(ポストベーク)を行い、それぞれ、実施例1〜10の赤外線透過フィルタとしての、着色パターンを有するシリコンウェハを得た。
以上のようにして形成された実施例1〜10の赤外線透過フィルタは、いずれも、赤外光透過率が高く、可視光透過率が低く、可視光吸光度が高いものとなった。
よって、本発明の赤外線透過フィルタ用組成物によれば、非常に薄くても(例えば厚さが0.5μm)、可視光成分等に由来のノイズが少ない状態で、赤外線(特に近赤外線)を透過可能な赤外線透過フィルタが得られることが分かった。
Claims (22)
- 近赤外透過黒色色材を含有する赤外線透過フィルタ用組成物であって、前記近赤外透過黒色色材がビスベンゾフラノン系顔料、アゾメチン系顔料、及び、ペリレン系顔料からなる群より選択される1種以上であり、前記近赤外透過黒色色材の含有量が前記赤外線透過フィルタ用組成物の全固形分に対して20〜80質量%であり、前記赤外線透過フィルタ用組成物が、更に、前記近赤外透過黒色色材とは異なる着色剤を含有し、前記着色剤が有機顔料より選択される1種以上であり、前記着色剤の含有量が前記赤外線透過フィルタ用組成物の全固形分に対して1〜30質量%である、赤外線透過フィルタ用組成物。
- 前記近赤外透過黒色色材がビスベンゾフラノン系顔料、及び、ペリレン系顔料からなる群より選択される1種以上である、請求項1に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 前記近赤外透過黒色色材の含有量が前記赤外線透過フィルタ用組成物の全固形分に対して40〜80質量%である、請求項1又は2に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 前記近赤外透過黒色色材の平均粒径が50nm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 前記着色剤が黄色顔料である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 前記黄色顔料がC.I.Pigment Yellow 139である、請求項5に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 前記着色剤が2種類の有機顔料からなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 更に、高分子分散剤を含有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物であって、前記高分子分散剤が、酸価が60mgKOH/g以上の樹脂、アミン基を有する樹脂、及び、オリゴイミン系樹脂からなる群から選ばれる1種以上である、赤外線透過フィルタ用組成物。
- 更に、重合性化合物を含有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 前記重合性化合物が下記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表されるラジカル重合性モノマーからなる群から選ばれる1種以上である、請求項9に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
前記一般式において、nは0〜14であり、mは1〜8である。一分子内に複数存在するR、T、は、各々同一であっても、異なっていてもよい。Tがオキシアルキレン基の場合には、炭素原子側の末端がRに結合する。
前記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表される重合性化合物の各々において、複数存在するRの少なくとも1つは、−OC(=O)CH=CH2又は−OC(=O)C(CH3)=CH2で表される基を表す。 - 前記重合性化合物の含有量が前記赤外線透過フィルタ用組成物の全固形分に対して2〜25質量%である、請求項9又は10に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 更に、光重合開始剤を含有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 更に、アルカリ可溶性樹脂を含有する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 前記アルカリ可溶性樹脂の含有量が前記赤外線透過フィルタ用組成物の全固形分に対して1〜15質量%である、請求項13に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 前記アルカリ可溶性樹脂の含有量が前記赤外線透過フィルタ用組成物の全固形分に対して3〜10質量%である、請求項14に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 更に、界面活性剤を含有する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 前記界面活性剤がフッ素系界面活性剤である、請求項16に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 膜厚0.5μmの膜を形成した際に、前記膜の厚み方向の光透過率の、波長400〜630nmの範囲における標準偏差が6.0以下である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 膜厚0.5μmの膜を形成した際に、前記膜の厚み方向の光透過率の、波長400〜650nmの範囲における最大値が20%以下であり、前記膜の厚み方向の光透過率の、波長800nm〜1300nmの範囲における最小値が80%以上である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物。
- 請求項1〜19のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物より形成される赤外線透過フィルタ。
- 請求項1〜19のいずれか1項に記載の赤外線透過フィルタ用組成物を基板上に付与して、赤外線透過組成物層を形成する工程と、前記赤外線透過組成物層をパターン状に露光する工程と、露光後の前記赤外線透過組成物層を現像してパターンを形成する工程と、を有する赤外線透過フィルタの製造方法。
- 請求項20に記載の赤外線透過フィルタを含有する赤外線センサー。
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