JP2018119556A - 緩衝器 - Google Patents
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Abstract
【課題】コストを低減可能な緩衝器の提供。【解決手段】ピストン18の移動により一側室19および他側室20の一方から作動流体が流れ出す第1通路35,36と、第1通路35,36に設けられて減衰力を発生する減衰力発生機構41,42と、ピストン18とロッドガイド22との間の一側室19に設けられてピストンロッド21に固定される固定部材72と、固定部材72を覆い、固定部材72に対し軸方向に移動可能に設けられるハウジング73と、ハウジング73と固定部材72とにより形成されるハウジング73内のハウジング室111と、ハウジング室111に一側開口が連通し、他側開口が他側室20と連通する第2通路65と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、緩衝器に関する。
振動状態に応じて減衰力特性が可変となる緩衝器がある(例えば、特許文献1参照)。
緩衝器においてコストを低減することが求められている。
したがって、本発明は、コストを低減可能な緩衝器の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、シリンダ内を一側室と他側室とに区画するピストンと、前記ピストンに連結されると共にロッドガイドを介して前記シリンダの外部に延出されるピストンロッドと、前記ピストンの移動により前記一側室および前記他側室の一方から作動流体が流れ出す第1通路と、前記第1通路に設けられて減衰力を発生する減衰力発生機構と、前記ピストンと前記ロッドガイドとの間の前記一側室に設けられて前記ピストンロッドに固定される固定部材と、前記固定部材を覆い、該固定部材に対し軸方向に移動可能に設けられるハウジングと、前記ハウジングと前記固定部材とにより形成される前記ハウジング内のハウジング室と、前記ハウジング室に一側開口が連通し、他側開口が前記他側室と連通する第2通路と、を備える。
本発明によれば、コストを低減可能となる。
「第1実施形態」
本発明に係る第1実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。なお、以下においては、説明の便宜上、図面における上側を「上」とし、図面における下側を「下」として説明する。
本発明に係る第1実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。なお、以下においては、説明の便宜上、図面における上側を「上」とし、図面における下側を「下」として説明する。
第1実施形態の緩衝器1は、図1に示すように、いわゆる複筒型の油圧緩衝器であり、作動液体としての油液が封入されるシリンダ2を有している。シリンダ2は、円筒状の内筒3と、この内筒3よりも大径で内筒3を覆うように同心状に設けられる有底円筒状の外筒4と、外筒4の上部開口側を覆うカバー5とを有しており、内筒3と外筒4との間にリザーバ室6が形成されている。
外筒4は、円筒状の胴部11と、胴部11の下部を閉塞する底部12とからなっている。底部12には、胴部11とは反対側に取付アイ13が固定されている。
カバー5は、筒状部15と筒状部15の上端縁部から径方向内方に延出する内フランジ部16とを有している。カバー5は、胴部11の上端開口部を内フランジ部16で覆い胴部11の外周面の上端部を筒状部15で覆うように胴部11に被せられており、この状態で、筒状部15の一部が径方向内方に加締められて胴部11に固定されている。
シリンダ2の内筒3内には、ピストン18が摺動可能に嵌装されている。内筒3内に設けられたこのピストン18は、内筒3内をピストン18の軸方向の一側にある上室19(一側室)と、ピストン18の軸方向の他側にある下室20(他側室)との2つの室に区画している。内筒3内の上室19および下室20内には作動流体としての油液が封入され、内筒3と外筒4との間のリザーバ室6内には作動流体としての油液とガスとが封入されている。
シリンダ2内には、一端がシリンダ2の外部へと延出されるピストンロッド21の他端側が挿入されており、ピストン18は、このピストンロッド21のシリンダ2内に配置される他端側に連結されている。ピストン18およびこれに連結されたピストンロッド21は一体に移動する。ピストンロッド21がシリンダ2からの突出量を増やす伸び行程において、ピストン18は軸方向の上室19側へ移動することになり、ピストンロッド21がシリンダ2からの突出量を減らす縮み行程において、ピストン18は軸方向の下室20側へ移動することになる。
内筒3および外筒4の上端開口側には、ロッドガイド22が嵌合されており、外筒4にはロッドガイド22よりもシリンダ2の外部側である上側にシール部材23が装着されている。ロッドガイド22およびシール部材23は、いずれも環状をなしている。ピストンロッド21は、これらロッドガイド22およびシール部材23のそれぞれの内側に摺動可能に挿通されており、これらロッドガイド22およびシール部材23を介してシリンダ2の外部に延出されている。上室19は、内筒3内のピストン18とロッドガイド22との間に形成されている。
ここで、ロッドガイド22は、ピストンロッド21を、その径方向移動を規制しつつ軸方向移動可能に支持して、このピストンロッド21の移動を案内する。シール部材23は、その外周部で外筒4に密着し、その内周部で、軸方向に移動するピストンロッド21の外周部に摺接して、内筒3内の油液と、外筒4内のリザーバ室6の高圧ガスおよび油液とが外部に漏洩するのを防止する。
ロッドガイド22は、その外周部が、下部よりも上部が大径となる段差状をなしており、小径の下部において内筒3の上端の内周部に嵌合し大径の上部において外筒4の上部の内周部に嵌合する。外筒4の底部12上には、下室20とリザーバ室6とを画成するベースバルブ25が設置されており、このベースバルブ25に内筒3の下端の内周部が嵌合されている。外筒4の上端部は、一部が径方向内方に加締められて加締部26とされ、この加締部26とロッドガイド22とがシール部材23を挟持している。下室20は、内筒3内のピストン18とベースバルブ25との間に形成されている。
ピストンロッド21は、主軸部27と、これより小径の取付軸部28とを有しており、主軸部27の取付軸部28側の端部は、軸直交方向に沿って延在する軸段部29となっている。取付軸部28はシリンダ2内に配置されており、取付軸部28には、ピストン18が、取付軸部28のシリンダ2内側の端部に螺合されるナット31により締結されている。
緩衝器1は、例えばピストンロッド21のシリンダ2からの突出部分が上部に配置されて車体により支持され、シリンダ2側の取付アイ13が下部に配置されて車輪側に連結される。これとは逆に、シリンダ2側が車体により支持され、ピストンロッド21が車輪側に連結されるようにしても良い。車輪が走行に伴って振動すると該振動に伴ってシリンダ2とピストンロッド21との位置が相対的に変化するが、上記変化はピストン18およびピストンロッド21の少なくともいずれか一方に形成された流路の流体抵抗により抑制される。以下で詳述するごとくピストン18およびピストンロッド21の少なくともいずれか一方に形成された流路の流体抵抗は振動の速度や振幅により異なるように作られており、振動を抑制することにより、乗り心地が改善される。上記シリンダ2とピストンロッド21との間には、車輪が発生する振動の他に、車両の走行に伴って車体に発生する慣性力や遠心力も作用する。例えばハンドル操作により走行方向が変化することにより車体に遠心力が発生し、この遠心力に基づく力が上記シリンダ2とピストンロッド21との間に作用する。以下で説明するとおり、緩衝器1は車両の走行に伴って車体に発生する力に基づく振動に対して良好な特性を有しており、車両走行における高い安定性が得られる。
ピストン18には、上室19と下室20とを連通させる複数(図1では断面とした関係上一カ所のみ図示)の通路35(第1通路)と、上室19と下室20とを連通させる複数(図1では断面とした関係上一カ所のみ図示)の通路36(第1通路)とが設けられている。
通路35は、円周方向において、それぞれ間に一カ所の通路36を挟んで等ピッチで形成されており、ピストン18の軸線方向における上室19側が径方向外側に、軸線方向における下室20側が径方向内側に、それぞれ開口している。そして、これら半数の通路35に対して、通路35を閉塞するように減衰力発生機構41が設けられている。減衰力発生機構41は、ピストン18の軸方向の一端側である下室20側に配置されて、ピストンロッド21に取り付けられている。
減衰力発生機構41は、下室20から通路35を介する上室19側への油液の流れを規制しつつ上室19から通路35を介する下室20側への油液の流れを許容するものであり、よって、通路35は、ピストンロッド21およびピストン18が伸び側に移動するときに油液が通過する伸び側の通路となっている。つまり、通路35は、伸び行程でのピストン18の移動により、上室19および下室20の一方である上室19から、他方である下室20に向けて油液が流れ出す伸び側の通路となっている。そして、通路35に対して設けられた減衰力発生機構41は、伸び側の通路35の油液の流動を抑制して減衰力を発生する伸び側の減衰力発生機構となっている。
また、残りの半数を構成する通路36は、円周方向において、それぞれ間に一カ所の通路35を挟んで等ピッチで形成されており、ピストン18の軸線方向における下室20側が径方向外側に、軸線方向における上室19側が径方向内側に、それぞれ開口している。そして、これら残り半数の通路36に対して、通路36を閉塞するように減衰力発生機構42が設けられている。減衰力発生機構42は、ピストン18の軸方向の他端側である上室19側に配置されて、ピストンロッド21に取り付けられている。
減衰力発生機構42は、上室19から通路36を介する下室20側への油液の流れを規制しつつ下室20から通路36を介する上室19側への油液の流れを許容するものであり、よって、通路36は、ピストンロッド21およびピストン18が縮み側に移動するときに油液が通過する縮み側の通路となっている。つまり、通路36は、縮み行程でのピストン18の移動により、上室19および下室20の他方である下室20から一方である上室19に向けて油液が流れ出す縮み側の通路となっている。そして、通路36に対して設けられた減衰力発生機構42は、縮み側の通路36の油液の流動を抑制して減衰力を発生する縮み側の減衰力発生機構となっている。
減衰力発生機構41は複数枚のディスクが積層されたディスクバルブであり、減衰力発生機構42も複数枚のディスクが積層されたディスクバルブである。ピストンロッド21の軸段部29には、環状部材45、減衰力発生機構42、ピストン18、減衰力発生機構41、環状部材46が、それぞれの内周側に取付軸部28を挿通させた状態で、この順に重ねられている。環状部材45、減衰力発生機構42、ピストン18、減衰力発生機構41および環状部材46は、取付軸部28の先端部に螺合されるナット31と軸段部29とで内周側がクランプされる。
減衰力発生機構41は外周側がピストン18から離れると通路35を下室20に開放する。減衰力発生機構42は外周側がピストン18から離れると通路36を上室19に開放する。なお、図示は略すが、減衰力発生機構41は外周側がピストン18に当接しても通路35を下室20に連通させる固定オリフィスを有しており、減衰力発生機構42も外周側がピストン18に当接しても通路36を上室19に連通させる固定オリフィスを有している。
外筒4の底部12と内筒3との間には、上記したベースバルブ25が設けられている。このベースバルブ25は、下室20とリザーバ室6とを仕切るベースバルブ部材51と、このベースバルブ部材51の下側つまりリザーバ室6側に設けられる減衰バルブ52と、ベースバルブ部材51の上側つまり下室20側に設けられるサクションバルブ53と、ベースバルブ部材51に減衰バルブ52およびサクションバルブ53を取り付ける取付ピン54とを有している。
ベースバルブ部材51は、径方向の中央に取付ピン54が挿通される円環状をなしている。ベースバルブ部材51には、下室20とリザーバ室6との間で油液を流通させる複数の通路55と、これら通路55の径方向の外側にて、下室20とリザーバ室6との間で油液を流通させる複数の通路56とが形成されている。リザーバ室6側の減衰バルブ52は、下室20から通路55を介するリザーバ室6への油液の流れを許容する一方でリザーバ室6から下室20への通路55を介する油液の流れを抑制する。サクションバルブ53は、リザーバ室6から通路56を介する下室20への油液の流れを許容する一方で下室20からリザーバ室6への通路56を介する油液の流れを抑制する。
減衰バルブ52は、緩衝器1の縮み行程において開弁して下室20からリザーバ室6に油液を流すとともに減衰力を発生する。サクションバルブ53は、緩衝器1の伸び行程において開弁してリザーバ室6から下室20内に油液を流す。なお、サクションバルブ53は、主としてピストンロッド21のシリンダ2からの伸び出しにより生じる液の不足分を補うようにリザーバ室6から下室20に実質的に減衰力を発生させることなく液を流す機能を果たす。
ピストンロッド21には、取付軸部28における主軸部27とは反対側の端部から主軸部27の途中位置まで中心軸線上に通路穴61が形成されている。また、ピストンロッド21には、この通路穴61の奥側の端部近傍から主軸部27の外周面まで径方向に沿って延在する通路穴62(調整手段)が形成されている。通路穴62は、内径が通路穴61の内径よりも小径に形成されている。通路穴61と通路穴62とがピストンロッド21内に形成されるロッド内通路65(第2通路)を構成しており、ロッド内通路65は下室20に常時連通している。通路穴62は、ロッド内通路65内で最も通路断面積が狭いオリフィスとなっている。ピストンロッド21の主軸部27の外周部には、主軸部27の円筒面状の外周面よりも径方向内方に凹む固定溝67が形成されている。固定溝67は、主軸部27の軸方向の取付軸部28と通路穴62との間位置に形成されている。
ピストンロッド21には、主軸部27の上室19に配置される部分に、ピストン18およびピストンロッド21の往復動の周波数に感応して減衰力を変更する減衰力可変機構71が設けられている。減衰力可変機構71は、ピストンロッド21のピストン18とロッドガイド22との間の主軸部27に固定されて上室19に配置される円環状の固定部材72と、固定部材72を覆い、固定部材72に対し軸方向に移動可能に設けられるハウジング73とを有している。
図2に示すように、減衰力可変機構71は、固定部材72とハウジング73との隙間をシールするシール部材74と、ハウジング73とピストンロッド21との隙間をシールするシール部材75と、ハウジング73に係止されるリング部材76とを有している。
固定部材72の径方向の中央には、軸方向に貫通する貫通穴81が形成されている。貫通穴81は、軸方向に並んで大径穴部82と、大径穴部82よりも小径の小径穴部83とを有している。固定部材72は、円筒状の嵌合部85と、嵌合部85の軸方向の一端から嵌合部85よりも径方向外方に突出する円環状のフランジ部86と、嵌合部85の軸方向の他端から、軸方向にてフランジ部86から離れるほど小径となるように縮径しつつ突出する加締部87とを有している。大径穴部82はフランジ部86に形成されており、小径穴部83は嵌合部85に形成されている。フランジ部86には、その軸方向中間位置にて、その円筒面状の外周面から径方向内方に凹む円環状のシール溝92が形成されている。
ピストンロッド21への取り付け前に、固定部材72の加締部87は、嵌合部85と同一の円筒状をなして嵌合部85からフランジ部86とは反対方向に延出している。固定部材72をピストンロッド21に取り付ける際には、この状態の固定部材72を、フランジ部86よりも嵌合部85が、嵌合部85よりも加締部87が、図1に示す取付軸部28側に位置する姿勢となるようにして、図2に示す嵌合部85および加締部87の内側にピストンロッド21の主軸部27を嵌合させる。そして、加締部87の位置をピストンロッド21の固定溝67に合わせた状態で、加締部87を、径方向内方に加締めてピストンロッド21の固定溝67に入り込ませる。これにより、固定部材72が、嵌合部85の小径穴部83内にピストンロッド21の主軸部27を嵌合させた状態で、主軸部27に固定される。固定部材72は、このように主軸部27に固定された状態で、大径穴部82の軸方向位置をピストンロッド21の通路穴62に合わせる。固定部材72のシール溝92内に、シール部材74が配置されている。加締部87を加締めることでピストンロッド21と固定部材72との間が密閉される。
ハウジング73は、円筒状の胴部95と、胴部95の軸方向の一端から胴部95よりも径方向内方に延出する円環状の内フランジ部96と、胴部95の軸方向の他端から径方向内方に突出する加締部97とを有している。内フランジ部96には、その軸方向中間位置に、円筒面状の内周面から径方向内方に凹む円環状のシール溝102が形成されている。胴部95は、軸方向の加締部97側の端部が残りの主体部105よりも内径が大きく外径が等しい薄肉部106となっている。
ハウジング73には、シール溝102にシール部材75が配置されている。ハウジング73は、内フランジ部96よりも胴部95が、胴部95よりも加締部97が、図1に示す取付軸部28側に位置する姿勢で、図2に示す内フランジ部96の内側に主軸部27が嵌合され、胴部95の主体部105の内側に固定部材72のフランジ部86が嵌合されている。この状態で、薄肉部106に嵌合され、主体部105と加締部97とで挟持されたリング部材76が、固定部材72のフランジ部86よりも、内フランジ部96とは反対側に位置する。リング部材76は、その内径が、固定部材72のフランジ部86の外径よりも小径となっており、よって、同様に内径がフランジ部86の外径よりも小径の内フランジ部96とで、フランジ部86の相対移動の範囲を規定する。これにより、固定部材72のフランジ部86は、ハウジング73に対し、ハウジング73内の範囲でのみ軸方向に相対移動可能となっている。なお、リング部材76および加締部97は、固定部材72の嵌合部85および加締部87との間に径方向の隙間を有している。
ここで、ハウジング73の加締部97は、加締め前は、胴部95の薄肉部106と同一の円筒状をなして薄肉部106から内フランジ部96とは反対方向に延出している。ハウジング73にリング部材76を取り付ける場合、薄肉部106と加締め前の加締部97との内側に、内フランジ部96とは反対側からリング部材76を嵌合させる。そして、リング部材76を胴部95の主体部105に当接させた状態で、この円筒状の部分のリング部材76よりも突出する部分を径方向内方に加締める。これにより、加締部97が形成されて、リング部材76を主体部105と加締部97とで挟持する状態となる。
固定部材72のシール溝92内に配置されるシール部材74は、ゴム製のOリングであり、固定部材72のフランジ部86と、ハウジング73の胴部95の主体部105との隙間をシールする。ハウジング73のシール溝102に配置されるシール部材75は、ゴム製のOリングであり、ハウジング73の内フランジ部96とピストンロッド21の主軸部27との隙間をシールする。
減衰力可変機構71において、ピストンロッド21の主軸部27と固定部材72とハウジング73とシール部材74,75とによって、ハウジング73内にハウジング室111が形成されている。ハウジング室111は、ピストンロッド21の主軸部27と、固定部材72の大径穴部82を含むシール部材74および加締部87よりも内フランジ部96側の部分と、ハウジング73の内フランジ部96のシール部材75よりも胴部95側の部分と、胴部95のシール部材74よりも内フランジ部96側の部分とで形成されている。
通路穴61と通路穴62とからなるピストンロッド21内のロッド内通路65は、上室19内に配置された減衰力可変機構71のハウジング室111に一側開口が連通し、他側開口が図1に示す下室20と連通しており、下室20を図2に示すハウジング室111に常時連通させている。
ここで、ロッド内通路65に設けられた絞りとしての通路穴62は、ハウジング室111の容積変化を伴う、固定部材72に対するハウジング73の移動に抵抗を与えてその動きを調整する。通路穴62の通路断面積を適宜変更することにより、固定部材72に対するハウジング73の移動の特性を変更することが可能となる。
減衰力可変機構71のハウジング73よりも図1に示すロッドガイド22側には、ピストンロッド21の主軸部27を内側に挿通させた状態で円環状の緩衝体115が設けられている。緩衝体115は、ピストン18およびピストンロッド21が伸び側の移動端まで移動したときに、ハウジング73とロッドガイド22とで挟まれて潰れ、これにより衝撃を吸収する。
第1実施形態の緩衝器1において ピストン18およびピストンロッド21の往復動の周波数が高いとき、その伸び行程では、上室19の圧力が高くなり、減衰力可変機構71のハウジング室111に連通する下室20の圧力が低くなって、ハウジング室111内の油液をロッド内通路65を介して下室20に排出させながらハウジング室111の容積を減らすようにハウジング73が固定部材72に対して内フランジ部96をフランジ部86に近づける方向に相対移動する。これにより、ハウジング室111の容積が減って、ハウジング室111を含む減衰力可変機構71が配置されている上室19の容積がその分拡大することになり、上室19から通路35に導入され減衰力発生機構41を通過して下室20に流れる油液の流量が減ることになる。これにより、伸び側の減衰力がソフトになる。
続く縮み行程では、下室20の圧力が高くなるため、ロッド内通路65を介して減衰力可変機構71のハウジング室111に下室20から油液を導入させながらハウジング室111の容積を増やすようにハウジング73が固定部材72に対して内フランジ部96をフランジ部86から遠ざける方向に相対移動する。これにより、ハウジング室111の容積が増えて、その分、下室20から通路36を通過して上室19に流れる油液の流量が減ることになる。これにより、縮み側の減衰力がソフトになる。
そして、ピストン18およびピストンロッド21の往復動の周波数が高い領域では、ハウジング73の固定部材72に対する相対移動の周波数も追従して高くなり、その結果、上記した伸び行程の都度、ハウジング室111内からロッド内通路65を介して下室20に油液が流れて上室19の容積を拡大し、縮み行程の都度、下室20からロッド内通路65を介してハウジング室111内に油液が流れることになって、上記のように、減衰力が下がった状態に維持されることになる。
他方で、ピストン速度が遅い時、ピストン18の周波数が低くなると、減衰力可変機構71のハウジング73の固定部材72に対する相対移動の周波数も追従して低くなるため、伸び行程の初期に、ハウジング室111の容積が減って上室19の容積がその分だけ拡大するものの、その後はハウジング73が固定部材72に対し停止して、ハウジング室111の容積が減らなくなるため、上室19から通路35に導入され減衰力発生機構41を通過して下室20に流れる油液の流量が減らない状態となり、減衰力が高くなる。
続く縮み行程でも、その初期に、下室20からロッド内通路65を介してハウジング室111に油液が流れるものの、その後はハウジング73が固定部材72に対し停止して、下室20からハウジング室111に油液が流れなくなるため、下室20から通路36に導入され減衰力発生機構42を通過して上室19に流れる油液の流量が減らない状態となり、減衰力が高くなる。
上記した特許文献1には、ピストンとロッドガイドとの間に減衰力可変機構を設けたものが記載されている。上記した特許文献1に記載の緩衝器は、部品点数が多く構造が複雑であり、コスト低減の点でさらに改良の余地がある。
これに対して、第1実施形態の緩衝器1は、その減衰力可変機構71が、上室19に設けられてピストンロッド21に固定される固定部材72と、この固定部材72を覆い、固定部材72に対し軸方向に移動可能に設けられるハウジング73とで、ハウジング73内に下室20に連通するハウジング室111を形成する構造になっている。このため、部品点数を低減可能であって構造を簡素化可能であり、コストを低減可能となる。
また、第1実施形態の緩衝器1は、上室19に設けられてピストンロッド21に固定される固定部材72と、この固定部材72を覆い、固定部材72に対し軸方向に移動可能に設けられるハウジング73とを有する構造であるため、ピストン18の軸方向中心から緩衝体115までのベアリング長Lを長くとることができて、ロッドガイド22およびピストン18に加わる横力を低減でき、耐久性の向上が図れる。
また、緩衝体115をハウジング73で支持するため、ハウジング73が緩衝体115を支持する部材を兼用することになり、この点でも部品点数を低減することができる。
ここで、第1実施形態において、固定部材72に対するハウジング73の動きを調整する絞りとしての通路穴62がロッド内通路65に設けられていないと、図3に破線X1で示すように行程反転時に減衰力が発生しない領域が生じてしまうことになる。これに対し、第1実施形態では、絞りとしての通路穴62がロッド内通路65に設けられているため、固定部材72に対するハウジング73の動きを抑制することができ、図3に実線X2で示すように伸び行程から縮み行程への行程反転時および縮み行程から伸び行程への行程反転時に、即座に通路穴62の通路断面積に応じた低い減衰力を発生させることができる。なお、図3の二点鎖線X3は、減衰力可変機構71を設けない場合の特性である。
「第2実施形態」
次に、第2実施形態を主に図4に基づいて第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
次に、第2実施形態を主に図4に基づいて第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
図4に示すように、第2実施形態においては、ハウジング73に、内フランジ部96の内周縁部から軸方向の固定部材72側に突出する円筒状の係止筒部121が形成されている。そして、ハウジング73の内フランジ部96と、固定部材72のフランジ部86との間に、内フランジ部96をフランジ部86から離す方向に付勢するスプリング122(調整手段)が設けられている。このスプリング122は、テーパ状の金属製のコイルスプリングであり、小径側の一端部がハウジング73の内フランジ部96と係止筒部121とに当接し、大径側の他端部が固定部材72のフランジ部86とハウジング73の胴部95の主体部105とに当接している。
また、固定部材72のフランジ部86と、リング部材76との間に、リング部材76をフランジ部86から離す方向に付勢するスプリング123(調整手段)が設けられている。このスプリング123も、テーパ状の金属製のコイルスプリングであり、小径側の一端部が固定部材72のフランジ部86と嵌合部85とに当接し、大径側の他端部がハウジング73の胴部95の主体部105とリング部材76とに当接している。
ハウジング73内に設けられたスプリング122,123は、下室20とハウジング室111とが同圧のとき、ハウジング73を固定部材72に対して中立位置に保持するように付勢する。また、スプリング122は、ハウジング室111の容積を縮小すべくハウジング73が内フランジ部96を固定部材72に近づける方向に移動するとき、固定部材72に対するハウジング73およびリング部材76の移動に抵抗を与えてその動きを調整する。スプリング123は、ハウジング室111の容積を拡大すべくハウジング73が内フランジ部96を固定部材72から離す方向に移動するとき、固定部材72に対するリング部材76およびハウジング73の移動に抵抗を与えてその動きを調整する。スプリング122,123のバネ特性を適宜変更することにより、固定部材72に対するハウジング73の移動の特性を変更することが可能となっている。
また、第2実施形態においては、ピストンロッド21に形成された通路穴62がピストンロッド21の外周面側の大径穴部125と、大径穴部125より小径で通路穴61側に設けられる絞りとしての小径穴部126とからなっている。
第2実施形態の緩衝器1において 伸び行程では、ハウジング室111内の油液をロッド内通路65を介して下室20に排出させながらスプリング122の付勢力に抗してハウジング室111の容積を減らすようにハウジング73が固定部材72に対して内フランジ部96をフランジ部86に近づける方向に相対移動する。縮み行程では、ロッド内通路65を介して減衰力可変機構71のハウジング室111に下室20から油液を導入させながらスプリング123の付勢力に抗してハウジング室111の容積を増やすようにハウジング73が固定部材72に対して内フランジ部96をフランジ部86から遠ざける方向に相対移動する。
このような第2実施形態によれば、下室20とハウジング室111とが同圧のとき、スプリング122,123によってハウジング73を固定部材72に対して中立位置に位置させることができる。したがって、減衰力可変機構71の特性を安定させることができる。
また、第2実施形態では、絞りとしての小径穴部126に加えて、固定部材72に対するハウジング73の動きを調整するスプリング122,123が設けられている。このため、伸び行程から縮み行程への行程反転時に、小径穴部126の通路断面積およびスプリング123の付勢力に応じてハウジング73の固定部材72に対する動きが抑制されて即座に低い減衰力を発生させることになる。また、縮み行程から伸び行程への行程反転時に、小径穴部126の通路断面積およびスプリング122の付勢力に応じてハウジング73の固定部材72に対する動きが抑制されて即座に低い減衰力を発生させることになる。
「第3実施形態」
次に、第3実施形態を主に図5に基づいて第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
次に、第3実施形態を主に図5に基づいて第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
第3実施形態の減衰力可変機構71は、固定部材72が、大径穴部82および小径穴部83の大径穴部82側の部分を含む基体部130と、小径穴部83の加締部87側の部分を含む、基体部130よりも外径が小さい中間部131と、加締部87と、基体部130の加締部87とは反対側の外周縁部から軸方向外方に延出する円環状の環状突出部132とを有している。
基体部130の外周部には、軸方向の加締部87とは反対側から順に、円筒面状の小径外周面141と、小径外周面141から軸方向に離れるほど大径となる傾斜面142と、小径外周面141よりも大径の円筒面状の大径外周面143と、大径外周面143から軸方向に離れるほど大径となる傾斜面144と、小径外周面141と同径の円筒面状の小径外周面145とが形成されている。傾斜面142,144は、固定部材72の中心軸線を含む面での断面が円弧状をなしている。
第3実施形態の固定部材72は、ピストンロッド21への取り付け時に、環状突出部132よりも基体部130が、基体部130よりも中間部131が、中間部131よりも加締部87が、図1に示す取付軸部28側に位置する姿勢となるようにして、加締め前の加締部87の内側と、中間部131および基体部130の小径穴部83の内側とにピストンロッド21の主軸部27が嵌合される。この状態から、加締部87が、径方向内方に加締められてピストンロッド21の固定溝67に入り込む。このようにして、固定部材72が、中間部131および基体部130の小径穴部83をピストンロッド21の主軸部27に嵌合させた状態で、主軸部27に固定されている。主軸部27に固定された状態で、固定部材72は、大径穴部82の軸方向位置をピストンロッド21の通路穴62に合わせている。
ハウジング73には、胴部95の主体部105の内周部に、軸方向の内フランジ部96側から順に、円筒面状の小径内周面151と、小径内周面151から軸方向に離れるほど大径となる傾斜面152と、小径内周面151よりも大径の円筒面状の大径内周面153とが形成されている。ハウジング73の胴部95は、大径内周面153の内フランジ部96とは反対側に薄肉部106を有している。傾斜面152は、ハウジング73の中心軸線を含む面での断面が円弧状をなしている。ハウジング73は、小径内周面151が固定部材72の小径外周面141に嵌合し、大径内周面153が固定部材72の大径外周面143に嵌合する。ハウジング73には、大径内周面153の軸方向の中央位置に、大径内周面153から外周面まで径方向に貫通する貫通穴155が形成されている。貫通穴155は、ハウジング73の大径内周面153と固定部材72の大径外周面143との隙間を上室19に常時連通させる。
ハウジング73の胴部95の薄肉部106に嵌合されて主体部105と加締部97とに挟持されるリング部材76の内周部は、主体部105側が主体部105から軸方向に離れるほど小径となる傾斜面161となっており、加締部97側が円筒面状の内周面162となっている。傾斜面161は、リング部材76の中心軸線を含む面での断面が円弧状をなしている。リング部材76は、内周面162が固定部材72の小径外周面145に嵌合する。
軸方向に対向する固定部材72の傾斜面142とハウジング73の傾斜面152との間に、ゴム製のOリングからなる弾性部材165(調整手段)が配置されており、軸方向に対向する固定部材72の傾斜面144とリング部材76の傾斜面161との間に、ゴム製のOリングからなる弾性部材166(調整手段)が配置されている。弾性部材165は固定部材72とハウジング73との径方向の隙間をシールし、弾性部材166は固定部材72とハウジング73との径方向の隙間と、固定部材72とリング部材76との径方向の隙間をシールする。また、弾性部材165,166は、固定部材72に対するハウジング73の動きを調整する。弾性部材165,166の材質等を変更してバネ特性を適宜変更することにより、固定部材72に対するハウジング73の移動の特性を変更することが可能となっている。
減衰力可変機構71において、ピストンロッド21の主軸部27と固定部材72とハウジング73とシール部材75と弾性部材165とによって、ハウジング73内にハウジング室111が形成されている。ハウジング室111は、ピストンロッド21の主軸部27と、固定部材72の大径穴部82を含む弾性部材165および加締部87よりも内フランジ部96側の部分と、ハウジング73の内フランジ部96のシール部材75よりも胴部95側の部分と、胴部95の弾性部材165よりも内フランジ部96側の部分とで形成されている。
ハウジング室111内には、大径穴部82を覆うように固定部材72に当接する円環状の通路形成ディスク171と、通路形成ディスク171を覆うように重なる円環状の押さえディスク172と、押さえディスク172と内フランジ部96との間に介装されて通路形成ディスク171を押さえディスク172を介して固定部材72に当接するように付勢するスプリング173とが設けられている。通路形成ディスク171および押さえディスク172は、それぞれの内側にピストンロッド21の主軸部27が嵌合されている。通路形成ディスク171および押さえディスク172は、通路形成ディスク171が固定部材72に当接する状態で、ハウジング室111を、通路形成ディスク171および押さえディスク172よりも内フランジ部96側の室部175と、通路形成ディスク171および押さえディスク172よりも大径穴部82側の室部176とに区画している。
通路形成ディスク171には、外周部に切欠177が形成されており、切欠177は、通路形成ディスク171が押さえディスク172と固定部材72とに同時に当接する状態で、押さえディスク172と固定部材72とによって、室部175と室部176とを連通させる絞り178(調整手段)を形成する。この絞り178の通路断面積は、ロッド内通路65の絞りとしての通路穴62の通路断面積よりも狭くなっており、通路形成ディスク171および押さえディスク172は、固定部材72から離間可能となっている。よって、絞り178は、ハウジング室111の容積を縮小すべくハウジング73が内フランジ部96を固定部材72に近づける方向に移動するとき、固定部材72に対するハウジング73の移動に抵抗を与えてその動きを調整する。絞りとしての通路穴62は、ハウジング室111の容積を拡大すべくハウジング73が内フランジ部96を固定部材72から離す方向に移動するとき、固定部材72およびリング部材76に対するハウジング73の移動に抵抗を与えてその動きを調整する。
ハウジング73内に設けられた弾性部材165,166のうち、弾性部材165は、ハウジング室111の容積を縮小すべくハウジング73が内フランジ部96を固定部材72に近づける方向に移動するとき、傾斜面142,152で挟まれて弾性変形して、固定部材72に対するハウジング73およびリング部材76の移動に抵抗を与えてその動きを調整する。弾性部材166は、ハウジング室111の容積を拡大すべくハウジング73が内フランジ部96を固定部材72から離す方向に移動するとき、傾斜面144,161で挟まれて弾性変形して、固定部材72に対するリング部材76およびハウジング73の移動に抵抗を与えてその動きを調整する。
第3実施形態の緩衝器1において 伸び行程では、ハウジング室111の室部175内の油液を絞り178およびロッド内通路65を介して下室20に排出させながら弾性部材165の付勢力に抗してハウジング室111の容積を減らすようにハウジング73が固定部材72に対して相対移動する。縮み行程では、下室20からロッド内通路65を通る油液が、通路穴62の通路断面積で通路形成ディスク171および押さえディスク172をスプリング173の付勢力に抗して固定部材72から離間させながら、室部175に流れ、弾性部材166の付勢力に抗して室部175の容積を増やすようにハウジング73が固定部材72に対して相対移動する。
このような第3実施形態によれば、伸び行程では絞り178の通路断面積でハウジング室111から下室20に油液を流し、縮み行程ではロッド内通路65の絞りとしての通路穴62の通路断面積で下室20からハウジング室111に流すことができる。つまり、伸び行程と縮み行程とで、下室20およびハウジング室111間の通路断面積を異ならせるように個別に設定することができる。その結果、固定部材72に対するハウジング73の動きを、伸び行程と縮み行程とで、それぞれ個別に調整することができる。
また、絞り178および絞りとしての通路穴62に加えて、固定部材72に対するハウジング73の動きを調整する弾性部材165,166が設けられている。このため、伸び行程から縮み行程への行程反転時に、通路穴62の通路断面積および弾性部材166の付勢力に応じてハウジング73の固定部材72に対する動きが抑制されて即座に低い減衰力を発生させることになる。また、縮み行程から伸び行程への行程反転時に、絞り178の通路断面積および弾性部材165の付勢力に応じてハウジング73の固定部材72に対する動きが抑制されて即座に低い減衰力を発生させることになる。
「第4実施形態」
次に、第4実施形態を主に図6に基づいて第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
次に、第4実施形態を主に図6に基づいて第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
第1実施形態では、ピストンロッド21に固定溝67を形成し、固定部材72を加締めてピストンロッド21に固定している。これに対し、第4実施形態では、減衰力可変機構71の固定部材72の加締部87にかえて嵌合部85のフランジ部86とは反対側から径方向内方に延出する円環状の固定フランジ部181を形成し、この固定フランジ部181を、ピストンロッド21の軸段部29と、環状部材45とで挟持することで、固定部材72をピストンロッド21に固定している。つまり、減衰力可変機構71を、ハウジング73の内フランジ部96を先頭にして、内側に取付軸部28を嵌合させながら、ピストンロッド21に被せると、減衰力可変機構71は、ハウジング73の固定フランジ部181をピストンロッド21の軸段部29に当接させる。さらに、この減衰力可変機構71に、それぞれの内周側に取付軸部28を嵌合させながら、減衰力可変機構71、環状部材45、減衰力発生機構42、ピストン18、図1に示す減衰力発生機構41、環状部材46を、この順に重ね、取付軸部28の先端にナット31を螺合させる。これにより、これらが軸段部29とナット31でクランプされる。
このような第4実施形態によれば、ピストンロッド21に固定部材72を固定するための加締め工程が不要となり、組み立てが容易となる。したがって、さらなるコスト低減を図ることができる。
なお、第4実施形態は、固定部材72のピストンロッド21への取り付け構造の第1実施形態に対する変更を例示したが、第2実施形態の固定部材72のピストンロッド21への取り付け構造、第3実施形態の固定部材72のピストンロッド21への取り付け構造にも勿論適用可能である。
上記実施形態は、複筒式の油圧緩衝器に本発明を用いた例を示したが、これに限らず、外筒をなくしシリンダ内の下室の上室とは反対側に摺動可能な区画体でガス室を形成するモノチューブ式の油圧緩衝器に用いてもよく、あらゆる緩衝器に用いることができる。
なお、上記実施の形態では、油圧緩衝器を例に示したが、流体として水や空気を用いることもできる。
なお、上記実施の形態では、油圧緩衝器を例に示したが、流体として水や空気を用いることもできる。
以上に述べた実施形態では、作動流体が封入されるシリンダと、前記シリンダ内に設けられ、該シリンダ内を一側室と他側室とに区画するピストンと、前記ピストンに連結されると共にロッドガイドを介して前記シリンダの外部に延出されるピストンロッドと、前記ピストンの移動により前記一側室および前記他側室の一方から作動流体が流れ出す第1通路と、前記第1通路に設けられて減衰力を発生する減衰力発生機構と、前記ピストンと前記ロッドガイドとの間の前記一側室に設けられて前記ピストンロッドに固定される固定部材と、前記固定部材を覆い、該固定部材に対し軸方向に移動可能に設けられるハウジングと、前記ハウジングと前記固定部材とにより形成される前記ハウジング内のハウジング室と、前記ハウジング室に一側開口が連通し、他側開口が前記他側室と連通する第2通路と、を備えている。したがって、コストを低減可能となる。
また、前記固定部材に対する前記ハウジングの動きを調整する調整手段が前記ハウジング内または前記第2通路に設けられているため、行程反転時に即座に低い減衰力を発生させることができる。
前記調整手段は、前記第2通路の一部に設けられる絞りである。
前記第2通路は、前記ピストンロッド内に形成されるロッド内通路である。
前記調整手段は、前記第2通路の一部に設けられる絞りである。
前記第2通路は、前記ピストンロッド内に形成されるロッド内通路である。
1 緩衝器
2 シリンダ
18 ピストン
19 上室(一側室)
20 下室(他側室)
21 ピストンロッド
35,36 通路(第1通路)
41,42 減衰力発生機構
62 通路穴(調整手段)
65 ロッド内通路(第2通路)
72 固定部材
73 ハウジング
111 ハウジング室
122,123 スプリング(調整手段)
165,166 弾性部材(調整手段)
2 シリンダ
18 ピストン
19 上室(一側室)
20 下室(他側室)
21 ピストンロッド
35,36 通路(第1通路)
41,42 減衰力発生機構
62 通路穴(調整手段)
65 ロッド内通路(第2通路)
72 固定部材
73 ハウジング
111 ハウジング室
122,123 スプリング(調整手段)
165,166 弾性部材(調整手段)
Claims (4)
- 作動流体が封入されるシリンダと、
前記シリンダ内に設けられ、該シリンダ内を一側室と他側室とに区画するピストンと、
前記ピストンに連結されると共にロッドガイドを介して前記シリンダの外部に延出されるピストンロッドと、
前記ピストンの移動により前記一側室および前記他側室の一方から作動流体が流れ出す第1通路と、
前記第1通路に設けられて減衰力を発生する減衰力発生機構と、
前記ピストンと前記ロッドガイドとの間の前記一側室に設けられて前記ピストンロッドに固定される固定部材と、
前記固定部材を覆い、該固定部材に対し軸方向に移動可能に設けられるハウジングと、
前記ハウジングと前記固定部材とにより形成される前記ハウジング内のハウジング室と、
前記ハウジング室に一側開口が連通し、他側開口が前記他側室と連通する第2通路と、
を備える緩衝器。 - 前記固定部材に対する前記ハウジングの動きを調整する調整手段が前記ハウジング内または前記第2通路に設けられていることを特徴とする請求項1記載の緩衝器。
- 前記調整手段は、前記第2通路の一部に設けられる絞りであることを特徴とする請求項2に記載の緩衝器。
- 前記第2通路は、前記ピストンロッド内に形成されるロッド内通路であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の緩衝器。
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