JP2018119480A - エンジンシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】EGRオン状態におけるエンジン回転変動量とEGRオフ状態におけるエンジン回転変動量とを用いてEGR閉塞の有無が判定されるエンジンにおいて、EGRオフ状態とする機会が不必要に増加することを抑制しつつ、EGR閉塞の有無を判定する機会を確保する。【解決手段】エンジンシステムは、複数の気筒を有するエンジンと、複数のEGR分岐通路を有するEGR通路と、EGR弁と、複数のEGR分岐通路のうちの一部が閉塞状態であるか否かを判定する制御装置とを備える。ECUは、EGRオン状態におけるエンジンの第1回転変動量が第1判定値よりも大きいと判定された場合に、EGRオフ状態となるようにEGR弁を制御してEGRオフ状態におけるエンジンの第2回転変動量を算出し、第2回転変動量が第2判定値よりも小さいと判定された場合にEGR閉塞が生じていると判定する。【選択図】図2
Description
本開示は、排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)通路を備えるエンジンシステムに関する。
従来、複数の気筒を備えるエンジンと、複数の気筒の吸気ポートに排気の一部をそれぞれ還流させる複数のEGR分岐通路とを備えるエンジンシステムが存在する。このようなエンジンシステムにおいて、複数のEGR分岐通路のうちの一部が堆積物(デポジット)等によって閉塞されてしまう現象(以下「EGR閉塞」ともいう)が生じると、閉塞されたEGR分岐通路に接続された気筒(以下「閉塞気筒」ともいう)に流入する分のEGRガスが、閉塞されていないEGR分岐通路に接続された気筒(以下「非閉塞気筒」ともいう)に流入することになる。そのため、非閉塞気筒にEGRガスが過剰に流入して非閉塞気筒における燃焼が不安定になり、その結果、燃費の悪化および排気エミッションの悪化などが生じ得る。
上記の点に鑑み、特開2012−237253号公報(特許文献1)には、EGR閉塞の有無を判定する制御装置が開示されている。この制御装置は、EGR流量が所定値よりも小さいEGRオフ状態におけるエンジン回転変動量と、EGR流量が所定値よりも大きいEGRオン状態におけるエンジン回転変動量とを用いて、EGR閉塞状態であるか否かを判定している。
上述のEGR閉塞が生じている場合には、EGRオン状態において複数の気筒へのEGRガスの分配が不均一となりエンジンの回転変動が生じる一方、EGRオフ状態においてはそのような回転変動は生じない。この点を利用して、EGRオン状態におけるエンジン回転変動量が第1判定値よりも大きく、かつEGRオフ状態におけるエンジン回転変動量が第2判定値よりも小さい場合に、EGR閉塞が生じていると判定することが想定される。
上記のような手法でEGR閉塞の有無を判定するためには、EGRオン状態におけるエンジン回転変動量だけでなく、EGRオフ状態におけるエンジン回転変動量をも算出する必要がある。
しかしながら、EGR装置を備えるエンジンシステムにおいては、EGRによる燃費向上効果を得るためにエンジン運転領域のほぼ全域においてEGRオン状態とするのが一般的であり、EGRオフ状態とする機会は少ない。したがって、成り行きでEGRオフ状態となるのを待ってEGRオフ状態におけるエンジン回転変動量を算出するようにすると、EGRオフ状態におけるエンジン回転変動量を算出する機会が極端に少なくなってしまい、EGR閉塞の有無を判定する機会を確保することができなくなることが懸念される。一方、EGR閉塞の有無を判定するためにたとえばエンジンが始動される毎にEGRオフ状態とする機会を設けるようにすると、EGRオフ状態とする機会が不必要に増加してしまい、EGRによる燃費向上効果が減少してしまうことが懸念される。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、EGRオン状態におけるエンジン回転変動量とEGRオフ状態におけるエンジン回転変動量とを用いてEGR閉塞の有無が判定されるエンジンにおいて、EGRオフ状態とする機会が不必要に増加することを抑制しつつ、EGR閉塞の有無を判定する機会を確保することである。
本開示によるエンジンシステムは、複数の気筒を有するエンジンと、エンジンの排気の一部を複数の気筒の吸気ポートにそれぞれ還流させる複数のEGR分岐通路を有するEGR通路と、EGR通路内を流れるEGR流量を調整可能に構成されたEGR弁と、複数のEGR分岐通路のうちの一部が閉塞状態であるか否かを判定する制御装置とを備える。制御装置は、EGR流量が所定値よりも大きいEGRオン状態におけるエンジンの第1回転変動量を算出する。制御装置は、第1回転変動量が第1判定値よりも大きいと判定された場合に、EGR流量が所定値よりも小さいEGRオフ状態となるようにEGR弁を制御してEGRオフ状態におけるエンジンの第2回転変動量を算出する。制御装置は、第2回転変動量が第2判定値よりも小さいと判定された場合に、複数のEGR分岐通路の一部が閉塞状態であると判定する。
上記構成による制御装置は、EGRオン状態におけるエンジンの第1回転変動量が第1判定値よりも大きいと判定された場合に限って、EGRオフ状態とする。そのため、たとえばエンジンが始動される毎にEGRオフ状態とする機会を設ける場合に比べて、EGRオフ状態とする機会が不必要に増加すること抑制することができる。さらに、EGRオン状態におけるエンジンの第1回転変動量が第1判定値よりも大きいと判定された場合には積極的にEGRオフ状態とするため、たとえば成り行きでEGRオフ状態となるのを待つ場合に比べて、第2回転変動量を算出する機会を確保することができる。その結果、EGRオフ状態とする機会が不必要に増加することを抑制しつつ、EGR閉塞の有無を判定する機会を確保することができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、本実施の形態によるエンジンシステム10の構成の一例を模式的に示す図である。このエンジンシステム10は、図示しない車両に搭載される。
エンジンシステム10は、ECU(Electronic Control Unit)100と、エンジン200と、EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置300とを備える。
エンジン200は、吸気通路201と、スロットルバルブ202と、吸気マニホールド203と、シリンダブロック204と、排気マニホールド205と、排気通路206と、並列に配置された複数の気筒210(図1に示す例では気筒210a〜210dの4つ)とを含む。
吸気通路201には、車両外部から吸入される空気(吸気)が吸入される。スロットルバルブ202は、吸気通路201内に設けられ、吸気の流量を調節可能に構成される。スロットルバルブ202は、ECU100からの制御信号によって制御される。
吸気マニホールド203は、吸気の上流側において、吸気通路201と連通する。また、吸気マニホールド203は、吸気の下流側において、複数の吸気分岐通路に分岐する。複数の吸気分岐通路は、複数の気筒210とそれぞれ連通する。
複数の気筒210の各々は、燃焼室と、燃焼室内に液体燃料を噴射するインジェクタ211と、吸気ポートと燃焼室との連通部分に設けられる吸気バルブ212と、燃焼室と排気ポートとの連通部分に設けられる排気バルブ213とを備える。
インジェクタ211は、ECU100からの制御信号によって制御される。インジェクタ211から燃焼室内に噴射された燃料と、吸気通路201から燃焼室内に吸入された吸気ガスとの混合気は、圧縮行程において各気筒内で圧縮され、燃焼行程において点火され燃焼する。燃焼行程において生じる力は、気筒210内のピストンを往復運動させ、図示しないクランクシャフトの回転運動に変換される。
図1には、インジェクタ211が筒内噴射式のインジェクタである例が示されているが、インジェクタ211はポート噴射式のインジェクタであってもよい。また、各気筒210において筒内噴射式のインジェクタとポート噴射式のインジェクタとの双方が設けられるようにしてもよい。
各気筒210において燃焼した後の排気ガスは、排気ポートを介して排気マニホールド205に排出される。
排気マニホールド205は、排気の上流側(すなわち気筒210側)において、複数の気筒210とそれぞれ連通する複数の排気分岐通路に分岐している。また、排気マニホールド205の分岐通路は、排気の下流側で排気通路206と合流する。
EGR装置300は、排気通路206に排出される排気ガスの一部をEGRガスとして各気筒210に還流可能に構成される。EGR装置300は、EGR通路302と、EGR弁303とを備える。
EGR通路302は、排気ガスを通す管状部材であって、一端が排気通路206に接続される。EGR通路302は、EGR弁303よりも下流側において、複数のEGR分岐通路304に分岐する。複数のEGR分岐通路304は、開口部305において、対応する複数の吸気分岐通路にそれぞれ連通する。したがって、エンジン200の排気の一部は、複数のEGR分岐通路304を通って複数の気筒210の吸気ポートにそれぞれ還流される。
EGR弁303は、EGR通路302内におけるEGR分岐通路304よりも上流側の部分に設けられ、EGR通路302内を流れるEGRガスの流量(以下「EGR流量」ともいう)を調整可能に構成される。EGR弁303が開状態にある場合、排気通路206から取り出された排気ガスの一部が、EGRガスとして、複数のEGR分岐通路304の各々に分配されて複数の気筒210の吸気ポートにそれぞれ供給される。
以下では、EGR弁303が閉状態あるいは閉状態に近い状態でありEGR流量が所定値よりも小さい状態(EGRガスがほとんど還流されていない状態)を「EGRオフ状態」とも記載し、EGR弁303が開状態でありEGR流量が所定値よりも大きい状態(EGRガスが還流されている状態)を「EGRオン状態」とも記載する。
エンジン200には、クランク角センサ214が設けられる。クランク角センサ214は、エンジン200のクランクシャフトの回転角を検出し、検出結果をECU100に出力する。
ECU100は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメモリを内蔵し、当該メモリに記憶された情報や各センサからの情報に基づいて所定の演算処理を実行する。ECU100は、演算処理の結果に基づいて、エンジン200およびEGR弁303等の動作を制御する。
ECU100は、クランク角センサ214の検出結果を用いて、エンジン200の回転速度(以下「エンジン回転速度」という)NEを検出(算出)する。
<EGR閉塞判定>
上述のように、エンジン200には、4つの気筒210の吸気ポートに排気の一部をそれぞれ還流させる4本のEGR分岐通路304が接続される。
上述のように、エンジン200には、4つの気筒210の吸気ポートに排気の一部をそれぞれ還流させる4本のEGR分岐通路304が接続される。
このようなエンジン200において、4本のEGR分岐通路304のうちの一部(1本から3本までのいずれか)のEGR分岐通路304がデポジット等によって閉塞されてしまう現象(以下「EGR閉塞」ともいう)が生じる場合がある。EGR閉塞が生じると、閉塞されたEGR分岐通路304に接続された気筒(以下「閉塞気筒」ともいう)に流入する分のEGRガスが、閉塞されていないEGR分岐通路に接続された気筒(以下「非閉塞気筒」ともいう)に流入することになる。そのため、非閉塞気筒にEGRガスが過剰に流入して非閉塞気筒における燃焼が不安定になり、その結果、エンジン200全体の燃費の悪化および排気エミッションの悪化などが生じ得る。
上記の点に鑑み、本実施の形態によるECU100は、EGRオン状態におけるエンジン回転速度NEの変動量(絶対値)を第1積算時間だけ積算した値(以下「EGRオン回転変動量ΔNEon」ともいう)と、EGRオフ状態におけるエンジン回転速度NEの変動量(絶対値)を第2積算時間だけ積算した値(以下「EGRオフ回転変動量ΔNEoff」ともいう)とを用いて、EGR閉塞状態であるか否かを判定する処理(以下「EGR閉塞判定」ともいう)を実行する。なお、上記の第1積算時間および第2積算時間は、固定値であってもよいし変動値(たとえば点火積算回数が所定回数に達するまでの時間)であってもよい。また、第1積算時間および第2積算時間は互いに同じ値であってもよいし異なる値であってもよい。
EGR閉塞が生じている場合には、EGRオン状態において4つの気筒210へのEGRガスの分配が不均一となりエンジン回転速度NEの変動が生じる一方、EGRオフ状態においてはそのような変動は生じない。この点を利用して、ECU100は、EGRオン回転変動量ΔNEonが第1判定値N1よりも大きく、かつEGRオフ回転変動量ΔNEoffが第2判定値N2よりも小さいという条件(以下「閉塞条件」ともいう)が成立した場合に、EGR閉塞が生じていると判定する。
なお、EGR閉塞が生じていると判定された場合、ECU100は、EGRオン状態を維持しつつ、EGR閉塞が生じていると判定されない場合よりもEGR流量を制限する処理(以下「EGR制限」ともいう)を実行する。EGR制限によって、EGRオン状態において非閉塞気筒にEGRガスが過剰に流入されることが抑制されるため、EGRオン状態におけるEGR閉塞による燃費の悪化および排気エミッションの悪化が抑制される。
<EGR閉塞判定のためにEGRオフ状態とするタイミング>
上述のように、本実施の形態によるECU100は、EGRオン回転変動量ΔNEonが第1判定値N1よりも大きく、かつEGRオフ回転変動量ΔNEoffが第2判定値N2よりも小さいという「閉塞条件」が成立した場合に、EGR閉塞が生じていると判定する。したがって、EGR閉塞判定を行なうためには、EGRオン回転変動量ΔNEonだけでなく、EGRオフ回転変動量ΔNEoffをも算出する必要がある。
上述のように、本実施の形態によるECU100は、EGRオン回転変動量ΔNEonが第1判定値N1よりも大きく、かつEGRオフ回転変動量ΔNEoffが第2判定値N2よりも小さいという「閉塞条件」が成立した場合に、EGR閉塞が生じていると判定する。したがって、EGR閉塞判定を行なうためには、EGRオン回転変動量ΔNEonだけでなく、EGRオフ回転変動量ΔNEoffをも算出する必要がある。
しかしながら、本実施の形態によるECU100は、EGRによる燃費向上効果を得るために、エンジン200の運転領域のほぼ全域においてEGRオン状態となるようにEGR弁303を制御するため、成り行きでEGRオフ状態となる機会は非常に少ない。したがって、成り行きでEGRオフ状態となるのを待ってEGRオフ回転変動量ΔNEoffを算出するようにすると、EGRオフ回転変動量ΔNEoffを算出する機会が非常に少なくなってしまい、EGR閉塞判定を行なう機会を確保することができなくなることが懸念される。
一方、EGR閉塞判定を行なうために、たとえばエンジン200が始動される毎にEGRオフ状態とする機会を設ける(EGRオン状態とするタイミングを遅らせてEGRオフ状態とする期間を設ける)ようにすると、EGRオフ状態とする機会が不必要に増加してしまい、EGRによる燃費向上効果が減少してしまうことが懸念される。
上記の点に鑑み、本実施の形態によるECU100は、通常時はEGRオン状態としてEGRオン回転変動量ΔNEonが第1判定値N1よりも大きいか否かを判定し、EGRオン回転変動量ΔNEonが第1判定値N1よりも大きいと判定された場合(すなわち閉塞条件が成立する可能性がある場合)に限って、EGRオフ状態となるようにEGR弁303を制御してEGRオフ回転変動量ΔNEoffを算出する。そのため、たとえばエンジン200が始動される毎にEGRオフ状態とする機会を設ける場合に比べて、EGRオフ状態とする機会が不必要に増加すること抑制することができる。さらに、通常時はEGRオン状態としつつも、EGRオン回転変動量ΔNEonが第1判定値N1よりも大きいと判定された場合には積極的にEGRオフ状態に切り替えるため、たとえば成り行きでEGRオフ状態となるのを待つ場合に比べて、EGRオフ回転変動量ΔNEoffを算出する機会を確保することができる。その結果、EGRオフ状態とする機会が不必要に増加することを抑制しつつ、EGR閉塞判定を行なう機会を確保することができる。
<制御フロー>
図2は、ECU100が上記のEGR閉塞判定を行なう際の処理手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、ECU100の作動中に所定周期で繰り返し実行される。
図2は、ECU100が上記のEGR閉塞判定を行なう際の処理手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、ECU100の作動中に所定周期で繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップを「S」と略す)10にて、ECU100は、EGRオン状態であるか否かを判定する。たとえば、ECU100は、エンジン200の運転状態(エンジン回転速度NE、エンジン吸入吸気量など)およびEGR弁303の開度からEGR流量を推定し、推定されたEGR流量が所定のEGRオン判定値よりも大きい場合にEGRオン状態であると判定する。なお、EGRオン状態であるか否かの判定手法は、これに限定されない。たとえば、上述したように本実施の形態においてはEGRによる燃費向上効果を得るためにエンジン200の運転領域のほぼ全域においてEGRオン状態となるようにEGR弁303が制御されることに鑑み、エンジン200が運転中である場合にEGRオン状態であると判定するようにしてもよい。
EGRオン状態であると判定されない場合(S10にてNO)、ECU100は、以降の処理をスキップしてリターンへと処理を移行する。
EGRオン状態であると判定された場合(S10にてYES)、ECU100は、上述のEGRオン回転変動量ΔNEonを算出する(S11)。具体的には、ECU100は、EGRオン状態におけるエンジン回転速度NEの変動量を第1積算時間だけ積算した値をEGRオン回転変動量ΔNEonとして算出する。なお、EGRオン回転変動量ΔNEonの算出は、第1積算時間が経過する毎に繰り返し実行される。すなわち、EGRオン回転変動量ΔNEonは、第1積算時間が経過する毎に初期値0にリセットされる。
次いで、ECU100は、S11において算出されたEGRオン回転変動量ΔNEonが第1判定値N1よりも大きいか否かを判定する(S12)。
EGRオン回転変動量ΔNEonが第1判定値N1よりも大きいと判定されない場合(S12にてNO)、上記の閉塞条件は成立しないため、ECU100は、EGR閉塞が生じていない(EGR閉塞判定オフ)と判定する(S32)。
一方、EGRオン回転変動量ΔNEonが第1判定値N1よりも大きいと判定された場合(S12にてYES)、上記の閉塞条件が成立する可能性があるため、ECU100は、EGRオフ状態となるようにEGR弁303を制御する(S20)。
次いで、ECU100は、上述のEGRオフ回転変動量ΔNEoffを算出する(S22)。具体的には、ECU100は、EGRオフ状態におけるエンジン回転速度NEの変動量を第2積算時間だけ積算した値をEGRオフ回転変動量ΔNEoffとして算出する。なお、EGRオフ回転変動量ΔNEoffの算出は、第2積算時間が経過する毎に繰り返し実行される。すなわち、EGRオフ回転変動量ΔNEoffは、第2積算時間が経過する毎に初期値0にリセットされる。
次いで、ECU100は、S22において算出されたEGRオフ回転変動量ΔNEoffが第2判定値N2よりも小さいか否かを判定する(S24)。
EGRオフ回転変動量ΔNEoffが第2判定値N2よりも小さいと判定されない場合(S24にてNO)、上記の閉塞条件は成立しないため、ECU100は、EGR閉塞が生じていない(EGR閉塞判定オフ)と判定する(S32)。
一方、EGRオフ回転変動量ΔNEoffが第2判定値N2よりも小さいと判定された場合(S24にてYES)、上記の閉塞条件が成立するため、ECU100は、EGR閉塞が生じている(EGR閉塞判定オン)と判定する(S30)。
図3は、ECU100によって算出される各種パラメータの変化態様の一例を示す図である。図3において、横軸は時間を示し、縦軸は上から順に、EGR状態(EGRオン状態/EGRオフ状態)、EGRオン状態におけるエンジン回転速度NEの変動量の積算時間(第1積算時間)、EGRオン回転変動量ΔNEon、EGRオフ状態におけるエンジン回転速度NEの変動量の積算時間(第2積算時間)、EGRオフ回転変動量ΔNEoff、EGR閉塞判定結果を示す。
なお、図3には、第1積算時間および第2積算時間が固定値であって、かつ第1積算時間が第2積算時間よりも長い値に設定されている例が示されている。
エンジン200が始動された時刻t1においてEGR状態がEGRオン状態とされるため、その後の時刻t2において、ECU100は、EGRオン状態におけるエンジン回転速度NEの変動量の積算(EGRオン回転変動量ΔNEonの算出)を開始する。
積算開始から第1積算時間が経過した時刻t3におけるEGRオフ回転変動量ΔNEoffが第1判定値N1よりも大きいため、ECU100は、EGR状態をEGRオン状態からEGRオフ状態に切り替え、EGRオフ状態におけるエンジン回転速度NEの変動量の積算(EGRオフ回転変動量ΔNEoffの算出)を開始する。
積算開始から第2積算時間が経過した時刻t4におけるEGRオフ回転変動量ΔNEoffが第2判定値N2よりも小さいため、ECU100は、閉塞条件が成立したと判定して、EGR閉塞が生じている(EGR閉塞判定オン)と判定する。
以上のように、本実施の形態によるECU100は、通常時はEGRオン状態としてEGRオン回転変動量ΔNEonを算出し、EGRオン回転変動量ΔNEonが第1判定値N1よりも大きいと判定された場合(すなわち閉塞条件が成立する可能性がある場合)に限って、EGRオフ状態となるようにEGR弁303を制御してEGRオフ回転変動量ΔNEoffを算出する。そのため、たとえばエンジン200が始動される毎にEGRオフ状態とする機会を設ける場合に比べて、EGRオフ状態とする機会が不必要に増加すること抑制することができる。さらに、通常時はEGRオン状態としつつもEGRオン回転変動量ΔNEonが第1判定値N1よりも大きいと判定された場合には積極的にEGRオフ状態に切り替えるため、たとえば成り行きでEGRオフ状態となるのを待つ場合に比べて、EGRオフ回転変動量ΔNEoffを算出する機会を確保することができる。その結果、EGRオフ状態とする機会が不必要に増加することを抑制しつつ、EGR閉塞判定を行なう機会を確保することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 エンジンシステム、100 ECU、200 エンジン、201 吸気通路、202 スロットルバルブ、203 吸気マニホールド、204 シリンダブロック、205 排気マニホールド、206 排気通路、210 気筒、211 インジェクタ、212 吸気バルブ、213 排気バルブ、214 クランク角センサ、300 EGR装置、302 EGR通路、303 EGR弁、304 EGR分岐通路、305 開口部。
Claims (1)
- 複数の気筒を有するエンジンと、
前記エンジンの排気の一部を前記複数の気筒の吸気ポートにそれぞれ還流させる複数のEGR(Exhaust Gas Recirculation)分岐通路を有するEGR通路と、
前記EGR通路内を流れるEGR流量を調整可能に構成されたEGR弁と、
前記複数のEGR分岐通路のうちの一部が閉塞状態であるか否かを判定する制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記EGR流量が所定値よりも大きいEGRオン状態における前記エンジンの第1回転変動量を算出し、
前記第1回転変動量が第1判定値よりも大きいと判定された場合に、前記EGR流量が前記所定値よりも小さいEGRオフ状態となるように前記EGR弁を制御して前記EGRオフ状態における前記エンジンの第2回転変動量を算出し、
前記第2回転変動量が第2判定値よりも小さいと判定された場合に、前記複数のEGR分岐通路の一部が閉塞状態であると判定する、エンジンシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017011869A JP2018119480A (ja) | 2017-01-26 | 2017-01-26 | エンジンシステム |
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JP2017011869A JP2018119480A (ja) | 2017-01-26 | 2017-01-26 | エンジンシステム |
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