JP2018116836A - アンテナ、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

アンテナ、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 Download PDF

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和樹 ▲高▼橋
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祐紀 河田
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孝博 仙田
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Abstract

【課題】プラズマ処理中の誘電体窓の温度とプラズマ処理が行われていないときの誘電体窓の温度との差異を抑制しつつ、プラズマ処理中の誘電体窓の冷却の不均一性を抑制する。
【解決手段】一態様に係るアンテナは、第1の面及び第2の面を有する誘電体窓であり、第2の面は、環状の凹面、及び、凹面に囲まれた平坦面とを有する、該誘電体窓と、スロット板と、誘電体板と、互いに対向する上面及び下面を有する金属製の伝熱部材と、冷却ジャケットと、ヒータと、を備え、上面は、複数の第1の領域及び第2の領域を含み、冷却ジャケットは、複数の第1の領域上に搭載されており、第2の領域は、複数の第1の領域よりも下面の側に窪んでおり、ヒータは、第2の領域上に搭載されており、複数の第1の領域の各々は、中心軸線に平行な方向から見て、少なくとも部分的に平坦面と重なる位置に設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、アンテナ、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法に関する。
半導体デバイスといった電子デバイスの製造においては、被処理体に対するプラズマ処理、例えば、被処理体をエッチングする処理が行われる。プラズマ処理では、チャンバ内においてプラズマ源から供給されるエネルギーにより処理ガスが励起される。このようなプラズマ処理に用いるプラズマ処理装置として、近年、ラジアルラインスロットアンテナ(Radial Line Slot Antenna)を有するプラズマ処理装置が開発されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載されたプラズマ処理装置は、チャンバ本体、ステージ、マイクロ波発生器及びアンテナを備えている。このアンテナは、誘電体窓、スロット板及び冷却ジャケットを含むアンテナを含んでいる。誘電体窓は、石英から構成されており、ステージの上方に設けられている。誘電体窓の上にはスロット板が設置されている。スロット板には、第1のスロット群及び第2のスロット群が形成されている。第1のスロット群は、スロット板の中心軸線の周方向に沿って配列された複数のスロット対から構成されている。第2のスロット群は、第1のスロット群の外側において、スロット板の中心軸線に対する周方向に沿って配列された複数のスロット対から構成されている。第1のスロット群の内側には、略渦巻き状のヒータが配置されている。第1のスロット群と第2のスロット群との間、及び、第2のスロット群の外側には、環状のヒータがそれぞれ配置されている。スロット板上には、誘電体板を介して冷却ジャケットが設置されている。冷却ジャケットの内部には、冷媒用の流路が形成されている。特許文献1に記載のプラズマ処理装置は、マイクロ波発生器によって発生されるマイクロ波をアンテナに供給する。アンテナは、マイクロ波発生器からのマイクロ波に基づいて、プラズマ生成用のマイクロ波を放射する。
ところで、被処理体のプラズマ処理中には、プラズマからの入熱によって誘電体窓が加熱される。したがって、同一ロットに属する複数の被処理体を順にプラズマ処理する場合、当該同一ロットの最初の被処理体を処理するときの誘電体窓の温度と、2番目以降の被処理体を処理するときの誘電体窓の温度との間に差異が生じることがある。誘電体窓の温度に差異が生じると、同一ロット内で被処理体の加工の程度にばらつきが生じる。これに対し、特許文献1に記載の装置では、プラズマ処理が行われていないときにヒータを用いて誘電体窓を加熱することで、同一ロットに属する被処理体の加工の程度にばらつきが生じることを抑制している。
特開2013−243218号公報
上記のように、特許文献1では、プラズマ処理が行われていないときに、ヒータによって誘電体窓が加熱される。一方、プラズマ処理中には、誘電体窓の温度を所定の温度に保つために、冷却ジャケットを用いて誘電体窓を冷却することが考えられる。しかしながら、ヒータが形成された位置では冷却ジャケットと誘電体窓との間の熱抵抗が大きくなるので、誘電体窓の冷却が不均一になるおそれがある。
したがって、本技術分野では、プラズマ処理中の誘電体窓の温度とプラズマ処理が行われていないときの誘電体窓の温度との差異を抑制しつつ、プラズマ処理中の誘電体窓の冷却の不均一性を抑制することが要請されている。
一態様に係るアンテナは、第1の面及び該第1の面と反対側で延在する第2の面を有する誘電体窓であり、第2の面は、中心軸線周りに延在し且つ第1の面側に窪んだ環状の凹面、及び、凹面に囲まれた平坦面とを有する、該誘電体窓と、第1の面上に設けられたスロット板と、スロット板上に設けられた誘電体板と、互いに対向する上面及び下面を有する金属製の伝熱部材であり、該下面とスロット板との間に誘電体板を挟持する、該伝熱部材と、伝熱部材上に設けられた冷却ジャケットと、伝熱部材と冷却ジャケットとの間に設けられたヒータと、を備え、上面は、複数の第1の領域及び第2の領域を含み、冷却ジャケットは、複数の第1の領域上に搭載されており、第2の領域は、複数の第1の領域よりも下面の側に窪んでおり、ヒータは、第2の領域上に搭載されており、複数の第1の領域の各々は、中心軸線に平行な方向から見て、少なくとも部分的に平坦面と重なる位置に設けられている。
一態様に係るアンテナでは、ヒータを用いて誘電体窓を加熱することで、誘電体窓の温度が低下することを抑制することができる。したがって、このアンテナがマイクロ波の導入機構としてプラズマ処理装置に搭載された場合には、プラズマ処理中の誘電体窓の温度とプラズマ処理が行われていないときの誘電体窓の温度との差異を抑制することができる。
一方、プラズマ処理中には、冷却ジャケットによって誘電体窓が冷却される。ここで、平坦面が形成された位置での誘電体窓の第1の面と第2の面との間の最大の厚みは、凹面が形成された位置での誘電体窓の第1の面と第2の面との間の最大の厚みよりも大きい。誘電体窓のうち厚みの大きな部分は、厚みの小さな部分に比べて温度が変化しにくい。したがって、誘電体窓に対し均一に冷却を行うと、誘電体窓のうち厚みの大きな部分、即ち平坦面が形成された部分の温度が低下しにくいので、誘電体窓の温度分布が不均一になるおそれがある。これに対し、一態様に係るアンテナでは、複数の第1の領域の各々が、中心軸線の方向から見て、少なくとも部分的に平坦面と重なっている。この複数の第1の領域上には冷却ジャケットが搭載されているので、一態様に係るアンテナでは、誘電体窓のうち平坦面が形成された部分が効率的に冷却される。よって、一態様に係るアンテナでは、プラズマ処理中の誘電体窓の冷却の不均一性を抑制することができる。
一実施形態では、凹面は、底面と、底面と平坦面とを接続する内側傾斜面であり、平坦面に近づくほど第1の面から離れるように傾斜する該内側傾斜面と、底面から外側に延び、誘電体窓の外縁に近づくほど第1の面から離れるように傾斜する外側傾斜面と、を含み、スロット板には、中心軸線に対して周方向に配列された複数のスロット孔が形成されており、複数のスロット孔の各々は、中心軸線に平行な方向から見て、内側傾斜面と重なる位置に形成されていてもよい。
一実施形態では、第1の面は、中心軸線に平行な方向から見て、複数のスロット孔を囲むように延在する2つの環状の溝を画成し、2つの環状の溝の各々の内部には、環状の導体が設けられていてもよい。複数のスロットを囲むように延在する環状の導体を配置することによって、複数のスロット孔の直下に電界を集中させることができる。
一実施形態では、第1の面は、中心軸線の方向から見て、複数のスロット孔の各々を囲む複数の溝を画成し、複数の溝の各々の内部には、導体が設けられていてもよい。複数のスロット孔の各々を囲むように導体を配置することによって、複数のスロット孔の直下に電界を集中させることができる。
一実施形態では、複数の第1の領域は、中心軸線に対する周方向に沿って配列され、複数の第1の領域の各々は、中心軸線に平行な方向から見て、平坦面及び内側傾斜面と重なる位置に設けられていてもよい。複数のスロット孔の直下には電界が集中するので、内側傾斜面に対するプラズマからの入熱は大きくなる。これに対し、一実施形態では、複数の第1の領域の各々が、中心軸線に平行な方向から見て、平坦面及び内側傾斜面と重なる位置に設けられていているので、平坦面及び内側傾斜面を効率的に冷却することができる。よって、一態様に係るアンテナによれば、プラズマ処理中の誘電体窓の冷却の不均一性を抑制することができる。
一実施形態では、上面は第3の領域を更に含み、冷却ジャケットは、複数の第1の領域及び第3の領域上に搭載されており、第3の領域は、中心軸線に平行な方向から見て、外側傾斜面と重なる位置に形成されていてもよい。外側傾斜面が形成された位置での誘電体窓の第1の面と第2の面との間の最大の厚みは底面が形成された位置での誘電体窓の第1の面と第2の面との間の最大の厚みよりも大きい。これに対し、一実施形態に係るアンテナでは、第3の領域が、軸線に平行な方向から見て、外側傾斜面と重なる位置に形成されていることによって、誘電体窓のうち外側傾斜面が形成された部分を効率的に冷却することができる。よって、プラズマ処理中の誘電体窓の冷却の不均一性をより抑制することができる。
一態様に係るプラズマ処理装置は、チャンバを提供するチャンバ本体と、チャンバ内に処理ガスを供給するガス供給部と、チャンバ内に設けられたステージと、ステージの上方に設けられた、上記アンテナと、アンテナに接続されたマイクロ波発生器と、を備える。
一態様では、上記プラズマ処理装置を用いたプラズマ処理方法が提供される。このプラズマ処理方法は、ヒータを用いて誘電体窓を加熱する工程と、ヒータによる誘電体窓の加熱を停止した後に、冷却ジャケットを用いて誘電体窓を冷却しながら被処理体をプラズマ処理する工程と、を含む。一態様に係るプラズマ処理方法では、プラズマ処理中の誘電体窓の温度とプラズマ処理が行われていないときの誘電体窓の温度との差異を抑制しつつ、プラズマ処理中の誘電体窓の冷却の不均一性を抑制することができる。
本発明の一態様及び種々の実施形態によれば、プラズマ処理中の誘電体窓の温度とプラズマ処理が行われていないときの誘電体窓の温度との差異を抑制しつつ、プラズマ処理中の誘電体窓の冷却の不均一性を抑制することができる。
一実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す断面図である。 一実施形態に係るアンテナを概略的に示す断面図である。 図2に示すスロット板を上方から見た平面図である。 図2に示す伝熱部材を上方から見た平面図である。 一実施形態に係るプラズマ処理方法を示すフローチャートである。 別の実施形態に係るスロット板を上方から見た平面図である。
以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととし、同一又は相当の部分に対する重複した説明は省略する。また、各図面の寸法比率は、必ずしも実際の寸法比率とは一致していない。
図1は、一実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。図1に示すプラズマ処理装置10は、チャンバ本体12、ステージ14、マイクロ波発生器16及びアンテナ18を備えている。
チャンバ本体12は、その内部にチャンバCを提供している。チャンバ本体12は、側壁12a、及び、底部12bを含み得る。側壁12aは、軸線Z方向に延在する略筒形状を有している。この軸線Zは、アンテナ18の中心軸線に一致している。底部12bは、側壁12aの下端側に設けられている。底部12bには、排気用の排気孔12hが設けられている。また、チャンバ本体12の側壁12aには被処理体Wの搬入出口12gが設けられており、この搬入出口12gはゲートバルブ13により開閉可能となっている。側壁12aの上端部は開口している。
ステージ14は、チャンバC内の下部に配置されている。ステージ14上には、被処理体Wが支持される。ステージ14は、台14a、フォーカスリング14b、及び、静電チャック14cを含み得る。
台14aは、筒状支持部48によって支持されている。筒状支持部48は、絶縁性の材料で構成されており、底部12bから垂直上方に延びている。また、筒状支持部48の外周には、導電性の筒状支持部50が設けられている。筒状支持部50は、筒状支持部48の外周に沿ってチャンバ本体12の底部12bから垂直上方に延びている。この筒状支持部50と側壁12aとの間には、環状の排気路51が形成されている。
排気路51の上部には、複数の貫通孔が設けられた環状のバッフル板52が取り付けられている。排気孔12hの下部には排気管54を介して排気装置56が接続されている。排気装置56は、ターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有している。排気装置56により、チャンバ本体12内の処理空間Sを所望の真空度まで減圧することができる。
台14aは、高周波電極を兼ねている。台14aには、マッチングユニット60及び給電棒62を介して、RFバイアス用の高周波電源58が電気的に接続されている。高周波電源58は、被処理体Wに引き込むイオンのエネルギーを制御するのに適した一定の周波数、例えば、13.65MHzの高周波電力を所定のパワーで出力する。マッチングユニット60は、高周波電源58側のインピーダンスと、主に電極、プラズマ、チャンバ本体12といった負荷側のインピーダンスとの間で整合をとるための整合器を収容している。この整合器の中に自己バイアス生成用のブロッキングコンデンサが含まれている。
台14aの上面には、静電チャック14cが設けられている。静電チャック14cは、被処理体Wを静電吸着力で保持する。静電チャック14cの径方向外側には、被処理体Wの周囲を環状に囲むフォーカスリング14bが設けられている。静電チャック14cは、電極14d、絶縁膜14e、及び、絶縁膜14fを含んでいる。電極14dは、導電膜によって構成されており、絶縁膜14eと絶縁膜14fの間に設けられている。電極14dには、高圧の直流電源64がスイッチ66および被覆線68を介して電気的に接続されている。静電チャック14cは、直流電源64より印加される直流電圧により発生するクーロン力によって、被処理体Wを吸着保持することができる。
台14aの内部には、周方向に延びる環状の冷媒室14gが設けられている。この冷媒室14gには、チラーユニット(図示せず)より配管70,72を介して所定の温度の冷媒、例えば、冷却水が循環供給される。冷媒が循環することによって、台14a及び静電チャック14cは所定の温度に制御される。また、静電チャック14cの上面と被処理体Wの裏面との間には、例えば、Heガスがガス供給管74を介して供給される。
マイクロ波発生器16は、例えば、2.45GHzのマイクロ波を発生する。一実施形態においては、プラズマ処理装置10は、チューナ22、導波管24、モード変換器26、及び同軸導波管28を更に備えている。
マイクロ波発生器16は、チューナ22を介して導波管24に接続されている。導波管24は、例えば、矩形導波管である。導波管24は、モード変換器26に接続されており、当該モード変換器26は、同軸導波管28の上端に接続されている。
同軸導波管28は、軸線Zに沿って延びている。この同軸導波管28は、外側導体28a及び内側導体28bを含んでいる。外側導体28aは、軸線Z方向に延びる略円筒形状を有している。内側導体28bは、外側導体28aの内部に設けられている。この内側導体28bは、軸線Zに沿って延びる略円筒形状を有している。
マイクロ波発生器16によって発生されたマイクロ波は、チューナ22及び導波管24を介してモード変換器26に導波される。モード変換器26は、マイクロ波のモードを変換して、モード変換後のマイクロ波を同軸導波管28に供給する。同軸導波管28からのマイクロ波は、アンテナ18に供給される。
アンテナ18は、マイクロ波発生器16によって発生されるマイクロ波に基づいて、プラズマ生成用のマイクロ波を放射する。アンテナ18は、誘電体窓20、スロット板30、誘電体板32、伝熱部材34及び冷却ジャケット36を含む。アンテナ18の詳細については、後述する。
一実施形態においては、同軸導波管28の内側導体28bの内孔には、導管38が通っている。導管38は、軸線Zに沿って延在しており、ガス供給系39に接続されている。
ガス供給系39は、導管38に被処理体Wを処理するための処理ガスを供給する。ガス供給系39は、ガス源39a、弁39b、及び流量制御器39cを含み得る。ガス源39aは、処理ガスのガス源である。弁39bは、ガス源39aからの処理ガスの供給及び供給停止を切り替える。流量制御器39cは、例えば、マスフローコントローラであり、ガス源39aからの処理ガスの流量を調整する。
一実施形態においては、プラズマ処理装置10は、ガス供給部42を更に備え得る。ガス供給部42は、ステージ14とアンテナ18との間において、軸線Zの周囲からガスを処理空間Sに供給する。ガス供給部42は、導管42aを含み得る。導管42aは、アンテナ18とステージ14との間において軸線Zを中心に環状に延在している。導管42aには、複数のガス供給孔42bが形成されている。複数のガス供給孔42bは、環状に配列されており、軸線Zに向けて開口しており、導管42aに供給されたガスを、軸線Zに向けて供給する。このガス供給部42は、導管42cを介して、ガス供給系43に接続されている。
ガス供給系43は、ガス供給部42に被処理体Wを処理するための処理ガスを供給する。ガス供給系43は、ガス源43a、弁43b、及び流量制御器43cを含み得る。ガス源43aは、処理ガスのガス源である。弁43bは、ガス源43aからの処理ガスの供給及び供給停止を切り替える。流量制御器43cは、例えば、マスフローコントローラであり、ガス源43aからの処理ガスの流量を調整する。
以下、図1及び図2を参照して、アンテナ18についてより詳細に説明する。図2は、一実施形態のアンテナ18を概略的に示す断面図である。上記のように、アンテナ18は、誘電体窓20、スロット板30、誘電体板32、伝熱部材34及び冷却ジャケット36を含んでいる。
誘電体窓20は、軸線Z方向において、処理空間Sを介してステージ14と対面するように側壁12aの上端部に支持されている。側壁12aの上端部開口は、この誘電体窓20によって閉じられている。誘電体窓20は、略円板形状を有しており、例えばセラミックスによって構成されている。誘電体窓20と側壁12aの上端部との間にはOリング21が介在し得る。このOリング21により、チャンバ本体12の密閉がより確実なものとなる。
この誘電体窓20は、第1の面20a及び第2の面20bを含んでいる。第2の面20bは、第1の面20aの反対側で延在しており、処理空間Sに露出している。
一実施形態では、誘電体窓20の第1の面20aは、径方向の中央領域において、第2の面20b側に窪む凹面80を画成し得る。凹面80は、第1の底面80a及び第2の底面80bを含んでいる。第1の底面80aは、その中心が軸線Zと一致する円形の平面形状を有している。この第1の底面80aと第2の面20bとの間には、誘電体窓20を貫通する貫通孔20hが形成されている。この貫通孔20hは、軸線Zに沿って延在している。第2の底面80bは、軸線Zに平行な方向から見て、第1の底面80aを取り囲む円環形状を有している。この第2の底面80bは、第1の底面80aよりも第2の面20b側に位置している。したがって、第1の底面80aと第2の底面80bとの間には段差が形成されている。この凹面80は、収容空間20sを画成している。
収容空間20sには、インジェクタ40が収容されている。インジェクタ40は、導管38からのガスを誘電体窓20に形成された貫通孔20hに供給する機能を有する。インジェクタ40は、例えば、アルミニウム又はステンレスから構成されている。インジェクタ40は、本体部40a及び側部40bを含み得る。本体部40a及び側部40bは、一体的に形成され得る。本体部40aは、その中心軸線が軸線Zに一致する略円柱形状を有し、第1の底面80a上に設けられている。本体部40aには、軸線Z方向に沿って延在する貫通孔40hが形成されている。この貫通孔40hは、導管38及び貫通孔20hに連通している。側部40bは、軸線Zを中心とする環状をなしており、第2の底面80b上に設けられている。この側部40bは、本体部40aを囲むように当該本体部40aの外周面に連続している。側部40bは、誘電体窓20の外縁から中心領域に向けて当該誘電体窓20の内部を伝搬するマイクロ波を遮蔽する機能を有する。
インジェクタ40の内部には、チョーク86が設けられている。図1及び図2に示す実施形態では、プラズマ処理装置10は、複数のチョーク86、具体的には3つのチョーク86を備えている。チョーク86は、軸線Zを中心とする環状をなしており、例えば石英、セラミックスといった誘電体によって構成されている。一実施形態では、チョーク86は、誘電体窓20と同じ材料から構成されていてもよい。このチョーク86は、誘電体窓20の周縁領域から中心領域に伝播するマイクロ波を抑制する機能を有している。
チョーク86は、貫通孔20hを囲むように側部40bの内部に設けられている。一実施形態では、チョーク86は、その一端面が側部40bの下面から露出した状態で、側部40b内に埋め込まれている。チョーク86の一端面は、誘電体窓20の第2の底面80bに接している。チョーク86の一端面と他端面との間の長さ、即ち軸線Zに平行な方向におけるチョーク86の長さは、誘電体窓20を伝播するマイクロ波の波長の約1/4に設定されている。
チョーク86は、誘電体窓20の内部を伝播するマイクロ波、即ち入射波の一部を第2の底面80bに接する一端面からスロット板30側に位置する他端面に伝播する。入射波の一部は、チョーク86の他端面で反射され、誘電体窓20に反射波として戻される。チョーク86は、当該誘電体窓20を伝播するマイクロ波の波長の約1/4の長さを有している。したがって、チョーク86は、入射波に対して略半波長分の位相差を有する反射波を誘電体窓20に戻す。プラズマ処理装置10では、この反射波が入射波と干渉することによって、入射波が減衰するか又は打ち消される。したがって、一実施形態のアンテナ18では、誘電体窓20の貫通孔20hでの電界強度を低減することができ、その結果、貫通孔20h内で異常放電が生じることを防止することができる。
また、一実施形態では、誘電体窓20の第1の面20aは、2つの環状の溝82a,82bを更に画成していてもよい。これらの溝82a,82bは、軸線Zに平行な方向から見て、軸線Zを中心とする同心円状をなしている。溝82a,82bの内部には、円環状の2つの導体84a及び84bがそれぞれ設けられている。導体84a及び84bは、例えば金属製であり、スロット板30と電気的に接続されている。なお、導体84a及び84bは、スロット板30と一体的に形成されていてもよい。
一実施形態では、誘電体窓20の第2の面20bは、平坦面44、凹面45及び外縁面46を含み得る。平坦面44は、アンテナ18の中心軸線、即ち軸線Zに直交する平坦な面であり、第2の面20bの径方向の中央領域に設けられている。凹面45は、軸線Zに平行な方向から見て環状に延在しており、その中心軸線は軸線Zに一致している。この凹面45は、平坦面44を囲むように形成されている。外縁面46は、凹面45と同軸の環状をなしており、凹面45の径方向外側に設けられている。この外縁面46は、第2の面20bの外縁を構成している。
凹面45は、底面45a、内側傾斜面45b及び外側傾斜面45cを含んでいる。底面45aは、軸線Zに対して垂直な平坦面であり、第1の面20aと対向している。内側傾斜面45bは、底面45aと平坦面44とを接続している。この内側傾斜面45bは、底面45aから平坦面44に近づくにつれて、第1の面20aから離れるように傾斜している。外側傾斜面45cは、底面45aと外縁面46とを接続している。この外側傾斜面45cは、底面45aから外縁面46に近づくにつれて、第1の面20aから離れるように傾斜している。
誘電体窓20の第1の面20a上には、スロット板30が設けられている。一実施形態においては、スロット板30は、ラジアルラインスロットアンテナを構成するスロット板であり得る。スロット板30は、導電性を有する金属製の円板から構成される。図3は、一実施形態に係るスロット板30を上方から見た平面図である。
図3に示すように、スロット板30には、複数のスロット孔30a及び複数のスロット孔30bが形成されている。複数のスロット孔30aは、軸線Zを中心とする半径r1を有する円C1に沿って配列されている。複数のスロット孔30aの各々は、円C1に沿って延びる長孔形状を有している。一実施形態では、この円C1の半径r1は、軸線Zから平坦面44と内側傾斜面45bとの間の境界までの径方向の距離よりも大きく、軸線Zから底面45aと内側傾斜面45bとの間の境界までの径方向の距離よりも小さい。即ち、図2に示すように、複数のスロット孔30aの各々は、軸線Zの径方向から見て、内側傾斜面45bに重なる位置に形成されている。
複数のスロット孔30bは、軸線Zを中心とする円C2に沿って配列されている。この円C2は、円C1の半径r1よりも大きな半径r2を有している。複数のスロット孔30bの各々は、円C2に沿って延びる長孔形状を有している。この円C2の半径r2は、軸線Zから底面45aと外側傾斜面45cとの間の境界までの径方向の距離よりも大きく、軸線Zから外側傾斜面45cと外縁面46との間の境界までの径方向の距離よりも小さい。即ち、図2に示すように、複数のスロット孔30bの各々は、軸線Zの径方向から見て、外側傾斜面45cに重なる位置に形成され得る。
一実施形態では、図3に示すように、第1の面20aに形成された2つの環状の溝82a,82bは、軸線Zに平行な方向から見て、複数のスロット孔30aを囲むように延在していてもよい。即ち、これらの溝82a,82b内にそれぞれ設けられた2つの導体84a及び84bは、複数のスロット孔30aの径方向内側の縁部の及び径方向外側の縁部に沿ってそれぞれ延在する。このように2つの導体84a及び84bは、複数のスロット孔30aの下方において、当該複数のスロット孔30aを挟み込むように配置されている。このように2つの導体84a及び84bを配置することによって、複数のスロット孔30aの直下に電界を集中させることができる。
図2を再び参照する。スロット板30上には、誘電体板32が設けられている。誘電体板32は、例えば石英又はアルミナ製であり、略円板形状を有している。誘電体板32は、マイクロ波の波長を短縮させる機能を有している。
誘電体板32上には、伝熱部材34が設けられている。伝熱部材34は、アルミニウム等の高い熱伝導率を有する金属から構成され、軸線Zを中心とする円形の平面形状を有している。伝熱部材34は、互いに対向する上面34a及び下面34bを含んでいる。伝熱部材34は、その下面34bとスロット板30との間に誘電体板32を挟持している。伝熱部材34の上面34a上には、冷却ジャケット36が設けられている。
冷却ジャケット36の表面は、導電性を有し得る。冷却ジャケット36内には、冷媒用の流路36aが形成されている。この流路36aには、チラーユニットより所定の温度の冷媒、例えば、冷却水が循環供給される。冷媒が循環することによって、伝熱部材34、誘電体板32及びスロット板30を介して誘電体窓20が冷却される。この冷却ジャケット36の上部表面には、外側導体28aの下端が電気的に接続されている。また、内側導体28bの下端は、冷却ジャケット36及び誘電体板32の中央部分に形成された孔を通って、スロット板30に電気的に接続されている。同軸導波管28からのマイクロ波は、誘電体板32に伝播され、スロット板30のスロットから誘電体窓20を介して、処理空間S内に導入される。
図2及び図4を参照して、伝熱部材34について詳細に説明する。図4は、伝熱部材34を上方から見た平面図である。伝熱部材34の上面34aは、複数の第1の領域R1、第2の領域R2及び第3の領域R3を含んでいる。一実施形態では、図4に示すように、伝熱部材34の複数の第1の領域R1は、それぞれ円形の平面形状を有しており、軸線Zに対する周方向に沿って配列され得る。図2に示すように、複数の第1の領域R1上には、冷却ジャケット36が搭載されている。即ち、第1の領域R1は、冷却ジャケット36の下面に接触し得る。ここで、軸線Zと複数の第1の領域R1との間の径方向における最短距離d1は、軸線Zから平坦面44と内側傾斜面45bとの間の境界までの径方向の距離よりも小さく設定されている。即ち、複数の第1の領域R1の各々は、軸線Zに平行な方向から見て、少なくとも部分的に平坦面44と重なる位置に設けられている。また、一実施形態では、軸線Zと複数の第1の領域R1との間の径方向における最大距離d2は、軸線Zから平坦面44と内側傾斜面45bとの間の境界までの径方向の距離よりも大きく、軸線Zから内側傾斜面45bと底面45aとの間の境界までの径方向の距離よりも小さく設定され得る。即ち、複数の第1の領域R1の各々は、軸線Zに平行な方向から見て、平坦面44及び内側傾斜面45bと重なる位置に設けられ得る。
第3の領域R3は、軸線Zを中心とする環状の平面形状を有しており、上面34aの外縁に沿って延在し得る。図2に示すように、第3の領域R3上には、冷却ジャケット36が搭載されている。即ち、第3の領域R3は、冷却ジャケット36の下面に接触し得る。軸線Zと第3の領域R3との間の径方向における最短距離d3は、軸線Zから底面45aと外側傾斜面45cとの間の境界までの径方向の距離よりも大きく設定されている。また、軸線Zと第3の領域R3との間の径方向における最大距離d4は、軸線Zから外側傾斜面45cと外縁面46との境界までの径方向の距離よりも小さく設定されている。即ち、第3の領域R3は、軸線Zに平行な方向から見て、外側傾斜面45cと重なる位置に設けられている。
図4に示すように、第2の領域R2は、上面34aのうち複数の第1の領域R1及び第3の領域R3を除く位置に設けられている。第2の領域R2は、複数の第1の領域R1及び第3の領域R3よりも下面34b側に位置している。即ち、第2の領域R2は、複数の第1の領域R1及び第3の領域R3よりも下面34b側に窪んでおり、冷却ジャケット36と離間している。
アンテナ18は、ヒータHTを更に備えている。ヒータHTは、伝熱部材34と冷却ジャケット36との間に設けられている。具体的に、ヒータHTは、図4に示すように、第2の領域R2上に当該第2の領域R2の略全域を覆うように設けられている。即ち、第2の領域R2上には、ヒータHTが搭載されている。ヒータHTは、端子Tを介して、ヒータ電源HPに電気的に接続されている。ヒータHTは、ヒータ電源HPから供給された電力によって熱を発生する。ヒータHTにおいて発生した熱は、伝熱部材34、誘電体板32及びスロット板30を介して誘電体窓20に伝わり、誘電体窓20を加熱する。
なお、図2に示すように、ヒータHTと冷却ジャケット36との間には、部材88が設けられていてもよい。部材88は、当該部材88と上面34aの第2の領域R2との間でヒータHTを挟持する。部材88は、例えばアルミニウムといった金属から構成されている。部材88の上面は、第1の領域R1及び第3の領域R3と共に、冷却ジャケット36の支持面を提供する。
一実施形態においては、プラズマ処理装置10は、制御部Cntを更に備え得る。制御部Cntは、プロセッサ、記憶部等を備えるコンピュータ装置等から構成されている。制御部Cntは、記憶部に記憶されたプログラムに従って種々の制御信号を出力することができる。制御部Cntからの種々の制御信号は、マイクロ波発生器16、排気装置56、弁39b、流量制御器39c、弁43b、流量制御器43c及びヒータ電源HPに与えられる。より具体的には、制御部Cntは、マイクロ波発生器16を動作状態に設定するための制御信号を当該マイクロ波発生器16に出力する。また、制御部Cntは、弁39b及び弁43bが開かれるよう当該弁39b及び弁43bのそれぞれに制御信号を与える。さらに、制御部Cntは、ガス源39aからのガスの流量を所定の流量に調整するよう流量制御器39cに制御信号を与え、ガス源43aからのガスの流量を所定の流量に調整するよう流量制御器43cに制御信号を与える。また更に、制御部Cntは、排気装置56の排気量を調整するための制御信号を当該排気装置56に出力する。また更に、制御部Cntは、ヒータHTの発熱量を制御するために、ヒータ電源HPがヒータHTに印加する電力を調整するための制御信号をヒータ電源HPに出力する。
一実施形態のプラズマ処理装置10では、プラズマ処理が行われていないときには、ヒータ電源HPからヒータHTに電力が印加される。電力の印加によってヒータHTで生じた熱は、伝熱部材34、誘電体板32及びスロット板30を介して誘電体窓20に伝わり、誘電体窓20を加熱する。これにより、プラズマ処理が行われていないときに誘電体窓20の温度が低下することが抑制される。よって、プラズマ処理中の誘電体窓20の温度とプラズマ処理が行われていないときの誘電体窓20の温度との差異が抑制される。
一方、プラズマ処理装置10では、プラズマ処理中には、冷却ジャケット36によって誘電体窓20が冷却される。ここで、平坦面44が形成された位置での誘電体窓20の最大の厚みは、板厚は凹面45が形成された位置での誘電体窓20の最大の厚みよりも大きい。このため、誘電体窓20のうち軸線Zと平行な方向から見て平坦面44と重なる部分は、軸線Zと平行な方向から見て凹面35と重なる部分よりも温度が変化しにくい。また、プラズマ処理装置10では、導体84a,84bの影響により複数のスロット孔30aの直下に電界が集中する。このため、内側傾斜面45bには、プラズマからの入熱が大きくなる。したがって、誘電体窓20に対し均一に冷却を行うと、軸線Zと平行な方向から見て、誘電体窓20のうち平坦面44及び内側傾斜面45bと重なる部分の温度が他の部分の温度よりも高くなり、誘電体窓20の温度分布が不均一になるおそれがある。これに対し、プラズマ処理装置10では、複数の第1の領域R1の各々の上に、冷却ジャケット36が搭載されているので、誘電体窓20のうち複数の第1の領域R1の下方にある領域、即ち、軸線Zと平行な方向から見て、平坦面44及び内側傾斜面45bと重なる領域が効率的に冷却される。よって、アンテナ18によれば、プラズマ処理中の誘電体窓20の冷却の不均一性を抑制することができる。
また、プラズマ処理装置10では、複数のスロット孔30bの直下にも電界が集中するので、プラズマから外側傾斜面45cに対する入熱は大きい。これに対し、プラズマ処理装置10では、複数の第3の領域R3の各々の上に、冷却ジャケット36が搭載されているので、誘電体窓20のうち複数の第3の領域R3の下方にある部分、即ち、軸線Zと平行な方向から見て外側傾斜面45cと重なる部分が効率的に冷却される。よって、プラズマ処理中の誘電体窓20の冷却の不均一性をより抑制することができる。
次に、上述したプラズマ処理装置10を用いた一実施形態のプラズマ処理方法について説明する。図5は、一実施形態のプラズマ処理方法を示す流れ図である。図5に示すプラズマ処理方法の各工程は、例えば制御部Cntが、プラズマ処理装置10の各部に制御信号を送出することによって実行される。一実施形態のプラズマ処理方法では、図5に示すように、まず工程ST1において、ヒータHTによって、誘電体窓20が加熱される。この加熱は、被処理体Wのプラズマ処理が開始される前に実行される。
工程ST1において、誘電体窓20が所定の温度になるまで加熱された後又は誘電体窓20の加熱時間が所定の時間に達した後に、工程ST2が行われる。工程ST2では、ヒータHTによる誘電体窓20の加熱が停止される。なお、工程ST2は、後述する工程ST3と工程ST4との間で行われてもよい。
次いで、工程ST3が行われる。工程ST3では、搬入出口12gから被処理体WがチャンバC内に搬入され、当該被処理体Wが静電チャック14c上に載置される。次いで、工程ST4が行われる。工程ST4では、冷却ジャケット36によって誘電体窓20が冷却されながら、被処理体Wがプラズマ処理される。この際、誘電体窓20のうち複数の第1の領域R1の下方にある領域、即ち、軸線Zと平行な方向から見て、平坦面44及び内側傾斜面45bと重なる領域が効率的に冷却される。次いで、工程ST5が行われる。工程ST5では、搬入出口12gから被処理体Wが搬出される。
次いで、工程ST6が行われる。工程ST6では、所定数の被処理体Wのプラズマ処理が終了したか否かが判断される。所定数の被処理体Wのプラズマ処理が終了していない場合には、所定数の被処理体Wのプラズマ処理が終了するまで、工程ST3〜工程ST5が繰り返し実行される。一方、所定数の被処理体Wのプラズマ処理が終了している場合には、一実施形態のプラズマ処理方法を終了する。
以上、実施形態について説明してきたが、上述した実施形態に限定されることなく種々の変形態様を構成可能である。例えば、図3に示す実施形態では、誘電体窓20の第1の面20aに、軸線Zに平行な方向から見て、複数のスロット孔30aを囲むように延在する2つの環状の溝82a,82bが画成され、2つの環状の溝82a,82bの各々の内部に環状の導体84a,84bが設けられている。しかしながら、一実施形態では、図6に示すように、誘電体窓20の第1の面20aに、軸線Zの方向から見て、複数のスロット孔30aの各々を囲むように複数の溝90が画成され、これら複数の溝の各々の内部に導体92が設けられていてもよい。アンテナ18は、これら複数の導体92を備えることにより、複数のスロット孔30aの直下に電界を集中させることができる。
また、上記実施形態では、伝熱部材34の上面34aは、複数の第1の領域R1、第2の領域R2及び第3の領域R3を含んでいるが、上面34aは、少なくとも複数の第1の領域R1及び第2の領域R2を含んでいればよく、第3の領域R3は含まなくてもよい。例えば、第2の領域R2が、第3の領域R3の位置、即ち上面34aの外縁まで広がっていてもよい。
10…プラズマ処理装置、12…チャンバ本体、12a…側壁、12b…底部、12g…搬入出口、12h…排気孔、13…ゲートバルブ、14…ステージ、16…マイクロ波発生器、18…アンテナ、20…誘電体窓、20a…第1の面、20b…第2の面、30…スロット板、30a,30b…スロット孔、32…誘電体板、34…伝熱部材、34a…上面、34b…下面、36…冷却ジャケット、36a…流路、39…ガス供給系、40…インジェクタ、43…ガス供給系、44…平坦面、45…凹面、45a…底面、45b…内側傾斜面、45c…外側傾斜面、46…外縁面、82a,82b,90…溝、84a,84b,92…導体、86…チョーク、C1,C2…円、Cnt…制御部、HT…ヒータ、R1…第1の領域、R2…第2の領域、R3…第3の領域、S…処理空間、W…被処理体、Z…軸線。

Claims (8)

  1. 第1の面及び該第1の面と反対側で延在する第2の面を有する誘電体窓であり、前記第2の面は、中心軸線周りに延在し且つ前記第1の面側に窪んだ環状の凹面、及び、前記凹面に囲まれた平坦面とを有する、該誘電体窓と、
    前記第1の面上に設けられたスロット板と、
    前記スロット板上に設けられた誘電体板と、
    互いに対向する上面及び下面を有する金属製の伝熱部材であり、該下面と前記スロット板との間に前記誘電体板を挟持する、該伝熱部材と、
    前記伝熱部材上に設けられた冷却ジャケットと、
    前記伝熱部材と前記冷却ジャケットとの間に設けられたヒータと、
    を備え、
    前記上面は、複数の第1の領域及び第2の領域を含み、
    前記冷却ジャケットは、前記複数の第1の領域上に搭載されており、
    前記第2の領域は、前記複数の第1の領域よりも前記下面の側に窪んでおり、
    前記ヒータは、前記第2の領域上に搭載されており、
    前記複数の第1の領域の各々は、前記中心軸線に平行な方向から見て、少なくとも部分的に前記平坦面と重なる位置に設けられている、アンテナ。
  2. 前記凹面は、底面と、前記底面と前記平坦面とを接続する内側傾斜面であり、前記平坦面に近づくほど前記第1の面から離れるように傾斜する該内側傾斜面と、前記底面から外側に延び、前記誘電体窓の外縁に近づくほど前記第1の面から離れるように傾斜する外側傾斜面と、を含み、
    前記スロット板には、前記中心軸線に対して周方向に配列された複数のスロット孔が形成されており、前記複数のスロット孔の各々は、前記中心軸線に平行な方向から見て、前記内側傾斜面と重なる位置に形成されている、請求項1に記載のアンテナ。
  3. 前記第1の面は、前記中心軸線に平行な方向から見て、前記複数のスロット孔を囲むように延在する2つの環状の溝を画成し、前記2つの環状の溝の各々の内部には、環状の導体が設けられている、請求項2に記載のアンテナ。
  4. 前記第1の面は、前記中心軸線の方向から見て、前記複数のスロット孔の各々を囲む複数の溝を画成し、前記複数の溝の各々の内部には、導体が設けられている、請求項2に記載のアンテナ。
  5. 前記複数の第1の領域は、前記中心軸線に対する周方向に沿って配列され、前記複数の第1の領域の各々は、前記中心軸線に平行な方向から見て、前記平坦面及び前記内側傾斜面と重なる位置に設けられている、請求項2〜4の何れか一項に記載のアンテナ。
  6. 前記上面は第3の領域を更に含み、
    前記冷却ジャケットは、前記複数の第1の領域及び前記第3の領域上に搭載されており、
    前記第3の領域は、前記中心軸線に平行な方向から見て、前記外側傾斜面と重なる位置に形成されている、請求項2〜5の何れか一項に記載のアンテナ。
  7. チャンバを提供するチャンバ本体と、
    前記チャンバ内に処理ガスを供給するガス供給部と、
    前記チャンバ内に設けられたステージと、
    前記ステージの上方に設けられた、請求項1〜6の何れか一項に記載のアンテナと、
    前記アンテナに接続されたマイクロ波発生器と、
    を備える、プラズマ処理装置。
  8. 請求項7に記載のプラズマ処理装置を用いたプラズマ処理方法であって、
    前記ヒータを用いて前記誘電体窓を加熱する工程と、
    前記ヒータによる前記誘電体窓の加熱を停止した後に、前記冷却ジャケットを用いて前記誘電体窓を冷却しながら被処理体をプラズマ処理する工程と、
    を含む、プラズマ処理方法。
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