JP2018116286A - くずし字の学習教材の作成方法 - Google Patents

くずし字の学習教材の作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】くずし字の学習を容易にするくずし字の学習教材の作成方法を提供する。
【解決手段】本発明のくずし字の学習教材の作成方法は、コンピュータシステムの入力部を介したユーザーの入力を受け付けることで、又は、古文書の現代語訳が現代の文字で表された現代語部が表示された紙媒体をスキャナーで読み込むことで、現代語部を取得する第1取得ステップと、現代の文字とくずし字とが対応付けられたテーブルデータと、第1取得ステップで取得された現代語部と、に基づいて、現代語部に表されているそれぞれの現代の文字に対応するくずし字であって古文書から抽出されたくずし字で表されたくずし字文部を取得する第2取得ステップと、第1取得ステップで取得された現代語部、及び、第2取得ステップで取得されたくずし字文部を対照させて表記したくずし字の学習教材を作成する作成ステップと、を含むことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、日本古来のくずし字を現代人が容易に読むことのできるくずし字の学習教材の作成方法に関する。
版本や写本(概ね、明治時代以前の書物)等の古文書を解読するためには、変体仮名及び草書体漢字(以下、総称してくずし字という)の習得が必要不可欠である。なおこの古文書とは、広く「古い文書」という意味であり、歴史学でいう「古記録」等も含む。
従来、くずし字の学習には、実在する古文書が用いられてきた。例えば、図1の古文書10のようなものである。なお、図1の古文書10は、『平家物語』(高野本)の「殿上闇討(てんじょうのやみうち)」の一部を抜粋したものである。
例えば、図1の古文書10を用いて、学習者がくずし字を学習する場合、くずし字を翻刻文、つまり現行の漢字仮名交じり文に直しても、得られるのは図2に示されるような理解することが難しい古文の翻刻文20である。なおここでいう翻刻とは、くずし字で書かれた文を、現代の漢字仮名交じり文にすることをいう。実在する古文書は、当然、古文で書かれているので、学習者はくずし字を学習するにあたって、「くずし字で書かれた古文書10を翻刻文20にする作業(翻刻)」と、「古文である翻刻文20の意味を理解する作業(古文読解)」との二つの作業を強いられることになる。つまり、くずし字の学習のみに集中することができない状況であった。一般的にいって、翻刻と古文読解の二つの作業を同時にこなすことは難しく、くずし字を翻刻しても古文読解ができないので、文章の意味が分からず、学習への興味を失う、という例が多かった。その結果、以下のような問題が起きている。
一つ目の問題は、くずし字の学習が進まず、くずし字で書かれた古文書を翻刻することができる者が少なくなってきているということである。
二つ目の問題は、研究者レベルでも若手のくずし字離れが進んでおり、『源氏物語』や『平家物語』等の著名な古文書であっても、くずし字のままでは読むことができない研究者や学生等が増えてきているということである。
三つ目の問題は、明治時代以前に作られた古文書のうち大部分が未だに翻刻されていないため研究が進んでおらず、このままでは、古文書の劣化とともに、我が国の文化や歴史に関する貴重な情報が埋もれてしまう危機にあるということである。
これらの問題を解決するために、くずし字の学習を容易にする教材等の文字媒体が必要である。
本発明は、くずし字の学習を容易にするくずし字の学習教材の作成方法を提供することを目的とする。
本発明のくずし字の学習教材の作成方法は、くずし字を学習するためのくずし字の学習教材の作成方法であって、コンピュータシステムの入力部を介したユーザーの入力を受け付けることで、又は、古文書の現代語訳が現代の文字で表された現代語部が表示された紙媒体をスキャナーで読み込むことで、前記現代語部を取得する第1取得ステップと、前記コンピュータシステムが有する記憶部に記憶されたテーブルデータであって前記現代の文字とくずし字とが対応付けられた前記テーブルデータと、前記第1取得ステップで取得された前記現代語部と、に基づいて、前記古文書の前記現代語訳が、前記第1取得ステップで取得された前記現代語部に表されているそれぞれの前記現代の文字に対応する前記くずし字であって前記古文書から抽出された前記くずし字で表されたくずし字文部を取得する第2取得ステップと、前記第1取得ステップで取得された前記現代語部、及び、前記第2取得ステップで取得された前記くずし字文部を、同一ページ、又は、異なるページに対照させて表記したくずし字の学習教材を作成する作成ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明のくずし字の学習教材の作成方法は、くずし字を学習するためのくずし字の学習教材の作成方法であって、コンピュータシステムの入力部を介したユーザーの入力を受け付けることで、又は、現代文が現代の文字で表された現代語部が表示された紙媒体をスキャナーで読み込むことで、前記現代語部を取得する第1取得ステップと、前記コンピュータシステムが有する記憶部に記憶されたテーブルデータであって前記現代の文字とくずし字とが対応付けられた前記テーブルデータと、前記第1取得ステップで取得された前記現代語部と、に基づいて、前記現代文が、前記第1取得ステップで取得された前記現代語部に表されているそれぞれの前記現代の文字に対応する前記くずし字であって古文書から抽出された前記くずし字で表されたくずし字文部を取得する第2取得ステップと、前記第1取得ステップで取得された前記現代語部、及び、前記第2取得ステップで取得された前記くずし字文部を、同一ページ、又は、異なるページに対照させて表記したくずし字の学習教材を作成する作成ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、くずし字の学習を容易かつ効果的に行うことができる。このため古文書の解読に障害となっていたくずし字を克服しやすくなり、古文書をより身近に感じることが可能となる。
『平家物語』(高野本)の一部の抜粋を示す図である。 図1の翻刻文の一例を示す図である。 図2の現代語訳の一例を示す図である。 図3の各文字をくずし字で表したくずし字文の一例を示す図である。 現代仮名と、『平家物語』(高野本)の中で使用されているくずし字との対応関係の一例を示す図である。 現代仮名と、『土佐日記』(定家本)の中で使用されているくずし字との対応関係の一例を示す図である。 『土佐日記』(定家本)の一部の抜粋を示す図である。 図7の翻刻文の一例を示す図である。 図8の現代語訳の一例を示す図である。 図9の各文字をくずし字で表したくずし字文の一例を示す図である。 図4の一部を拡大した図である。 コンピュータシステムのハードウェア構成の一例を示す図である。 コンピュータシステムに記憶されているテーブルデータの一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
<実施形態1>
図1は、『平家物語』(高野本)の「殿上闇討(てんじょうのやみうち)」の一部を抜粋したものであり、図2は、その抜粋部分を現行の漢字仮名交じり文にした、翻刻文20である。
図3は、図2の翻刻文20の現代語30を示す図である。この現代語30は図3に示すように現代の若者が興味を持つ砕けた若者の言葉であってもよく、その一例をここに示す。
本実施形態で説明する教材の作成においては、研究者等が現代語30を予め準備する。
図4は、図3に示される現代語30の各文字を同じ『平家物語』(高野本)の中で使用されているくずし字(変体仮名及び草書体漢字)で表した、くずし字文40を示す図である。
図4に示されるくずし字文40を構成する各くずし字は、現代語30の元の文である平家物語(高野本)の中から現代語30の各文字に対応するくずし字を拾ってきて当てはめたものである。そのため、くずし字文40における各くずし字の筆跡は、『平家物語』(高野本)の筆跡そのままである。
本実施形態の文字媒体の一例である教材は、現代語30と、くずし字文40とを対照させて表記してくずし字学習用のテキストとしたものである。対照して表記する方法としては、同一ページ内で並べて配置してもよいし、別々のページに配置してもよい。この教材(テキスト)を用いることで学習者は、現代語30と、くずし字文40とを対照させながら学習することができる。これにより、学習者は、難解な古文を解読する必要がないのでくずし字文の学習に集中することができ、容易かつ効果的なくずし字の学習をすることができる。当然、くずし字学習の上級者であれば対照させる必要はない。
以下、本実施形態における教材の作成方法について説明する。
まず、本実施形態の教材の作成にあたり、予め現代語30を準備する。即ち、古文書10を翻刻して得られる翻刻文20の現代語30を予め作成して準備する。
そして、現代語30の元の文である『平家物語』(高野本)の中から、現代語30の各文字に対応するくずし字を探し出し、そのくずし字をイメージスキャナーで読み込む。そして、イメージスキャナーで読み込んだ画像を画像処理ソフト(例えばPhotoshop(登録商標))を用いて加工して現代語30の各文字に対応させてくずし字を当てはめていく。このように、現代語30の各文字に対応するくずし字を繰り返し当てはめていくことにより、平家物語(高野本)の中から現代語30の各文字に対応するくずし字を拾ってきて当てはめた文であるくずし字文40を作成することができる。
なおイメージスキャナーに代え、各文字をはさみなどで切り貼りしてもよく、それ以外の手段も含めて状況に応じて適宜採用すればよい。
なお、図5に示すように、現代語30に記載されている一つの文字に対応する『平家物語』(高野本)の中で使用されているくずし字は、必ずしも一通りであるとは限らない。そのような場合には、適当なくずし字を選んで当てはめるものとする。
即ち、図5は、現代仮名と、『平家物語』(高野本)の中で使用されているくずし字との対応関係の一例を示す図であるが、図5の(a)に示すように、平家物語(高野本)の中では、「は」に対応するくずし字が複数存在する。なお、一段目は「波」に由来する「は」であり、二段目は、「八」に由来する「は」であり、三段目は「者」に由来する「は」であり、四段目は、「盤」に由来する「は」である。このように、同じ「は」であっても、由来する字によって複数のくずし字が存在する。図5の(b)、図5の(c)についても同様で、由来する字(字母)によって複数のくずし字が存在する。
したがって、上述したように現代語30に記載されている一つの文字に対応する『平家物語』(高野本)の中で使用されているくずし字が複数存在する場合には、適当なくずし字を選んで当てはめていく。
また、くずし字は、作品や伝本(同じ作品にも様々な伝本がある)によって異なる場合もある。そのため、本実施形態の教材(テキスト)を作成するためには、現代語訳の各文字に対応するくずし字を同一の作品から拾ってきて当てはめる。この点について、図5、図6を用いて説明する。
図6は、現代仮名と、『土佐日記』(定家本)の中で使用されているくずし字との対応関係の一例を示す図である。
この場合も図5と同様で、例えば図6の(a)に示すように、『土佐日記』(定家本)の中では、「は」に対応するくずし字が複数存在する。なお、一段目は「波」に由来する「は」であり、二段目は「者」に由来する「は」であり、三段目は、「八」に由来する「は」である。図6の(b)、図6の(c)についても同様で、由来する字によって複数のくずし字が存在する。
図5と、図6との比較からもわかるように、例えば同じ「は」に対応するくずし字でも作品や伝本によって異なる場合がある。そのため、上述したように、口語訳の各文字に対応するくずし字を同一の作品から拾ってきて当てはめる。
ここが本発明の要諦の一つである。変体仮名のフォント等は既にあるが、これは、「者」という字母に対して、画一的な変体仮名を割り当てるだけである。フォントなので、当然、手書きの癖は表現できず、形は画一的である。しかし、実際は、書き手毎に筆跡が異なるので、古文書毎に字体が異なっている。画一的なフォントでは、とてもカバーしきれない癖のある字体が頻出する。手書きの文字と、ワードプロセッサの文字を比べた場合、前者の方が形が多様であることは明らかである。加えて、同一の古文書内の同一字母であっても、形や大きさにバリエーションがある。一般的に手書きで長文を書いた時に、文字の形や大きさにバリエーションがでるのと同様である。このような、古文書に見られる多様な字体のバリエーションや手書きの癖を、本発明では、細部まで再現できるのであり、画一的なフォントとは、一線を画するアイディアである。もちろん、実際の古文書の翻刻にあたっては、本発明を用いた教材で練習した方が、圧倒的に能率的であることはいうまでもない。当該古文書に用いられている文字の癖を、リアルに学習できるからである。さらにいえば、字体は、古文書の字体そのままなので、現代人が真似て書いたというものと、根本的に異なるものといえる。例えば、藤原定家の筆跡を真似て書いても、それは藤原定家の字体そのものではない。また、教材作成の観点から考えた場合、全ての古文書の字体を真似て、現代人が手書きで教材を作成することはほぼ不可能であり、現実的であるとはいえない。
本実施形態では、現代語30と、以上の作業により得たくずし字文40とを表記した教材を作成する。
ここで、学習者がくずし字を容易に学習することができるように、1ページ内に現代語30と、くずし字文40とを対照させて表記した教材(テキスト)を作成するようにしてもよい。これにより、学習者は、1ページ内で現代語30と、くずし字文40とを比較しながらくずし字を学習することができる。
また、問題集のように、現代語30と、くずし字文40とを別々のページに表記した教材を作成するようにしてもよい。これにより、学習者は、くずし字文40を解読して読み取った内容が正しいか否かを、別ページに表記された現代語30を読むことにより確認することができる。
なお、本実施形態で作成する教材には、上述したように図3に示す砕けた現代語30をくずし字文40で表記するもの(図4)として説明したが、これに限る必要はない。例えば、図2に示す翻刻文20を、砕けていない普通の現代語に訳し、その現代語訳の各文字に対応するくずし字を『平家物語』(高野本)の中から拾ってきて当てはめたくずし字文で表記するようにしてもよい。つまり現代人が無理なく読める現代語であればその種類は問わない。
当然のことながら、教材作成の資料として用いられる古文書は『平家物語』(高野本)に限る必要はなく、『土佐日記』(定家本)等の他の古文書であってもよい。図7から図10を用いて、『土佐日記』(定家本)を例とした場合の教材の作成方法について説明する。
図7は、『土佐日記』(定家本)の冒頭を抜粋した古文書70を示す図である。
図8は、図7に示される古文書70の翻刻文80を示す図である。
図9は、図8に示される翻刻文80の現代語90を示す図である。
上述したように、本実施形態の教材の作成にあたり、予め現代語90を準備する。即ち、古文書70を翻刻して得られる翻刻文80の現代語90を予め作成して準備しておく。
そして、上述した方法と同様の方法により、『土佐日記』(定家本)の中から現代語90の各文字に対応するくずし字を拾ってきて当てはめることにより、図10に示されるくずし字文100を作成する。
これにより、現代語90と、くずし字文100とを対照させて表記した教材(テキスト)を作成することができる。もちろん、くずし字文100だけでも、十分、教材となりうる。このように、本発明によれば、どの作品であっても、くずし字の学習を容易にする教材を作成することができる。
以上のように、本実施形態における教材によれば、学習者は、図4のくずし字文40を図3の現代語30を参照しながら解読し、くずし字の学習をすることができる。同様に、学習者は、図10のくずし字文100を図9の現代語90を参照しながら解読し、くずし字の学習をすることができる。即ち、従来のくずし字学習で行われていたくずし字で書かれた古文書を翻刻して翻刻文を得て、翻刻文を理解して現代文を得るのに比べて、くずし字の学習が容易かつ効果的になる。図1と図4を見比べると明らかなように、筆跡はともに、『平家物語』(高野本)のものであるが、くずし字の学びやすさには、圧倒的な差がある。図1を翻刻しても得られるものは、理解が難しい図2の古文であるが、一方、図4を翻刻すると、誰にでも容易に意味を理解し得る図3の現代語を得ることができるからである。このように学習者は、くずし字の学習に集中できるようになる。
また、本実施形態における教材の作成方法によれば、現代文で書かれている書籍をくずし字で書かれた書籍として再現させることもできる。より具体的に説明すると、例えば書籍『ノルウェイの森』の各文字に対応するくずし字を『土佐日記』(定家本)の中から拾ってきて当てはめることで、『定家本 ノルウェイの森』を作成することができる。このような書籍は学校で教材として用いるほかに、自宅で個人的に趣味と教養の場として読書をするにも好適な書籍である。
これにより、今まで現代人に縁遠いものであったくずし字がより身近なものとなる書籍(教材)を作成することができる。
また、くずし字には、文字を切らずに連続して書く書体である「連綿体」という書体で書かれる文字がある。
図11は、図4に示されるくずし字文40の「おれって」の部分を拡大した図であるが、「れって」の部分が連綿体で表記されている。この連綿体の作成方法は、「れ」、「っ」、「て」のくずし字を元の古文書から拾ってきた後、画像処理ソフト(例えばPhotoshop)で一つ一つ加工して連綿体で再現するものである。
このように、画像処理ソフト(例えばPhotoshop)を用いて加工することにより、連綿体で記載されたくずし字を再現することができる。
これにより、連綿体を含めたくずし字の学習が可能な教材を提供することができる。
なお、連続していない文字を連綿体に修正するには、電気的な手段によらず、手で書き加えても良いことは言うまでもない。
<実施形態2>
本実施形態では、実施形態1で説明したくずし字の学習教材をコンピュータ(文字変換装置)により自動で作成する方法について説明する。
図12は、本実施形態におけるコンピュータシステム120のハードウェア構成の一例を示す図である。
コンピュータシステム120は、制御部121、記憶部122、読取部123、入力部124及び表示部125を有している。
制御部121は、コンピュータシステム120全体を制御する中央演算装置であり、記憶部122に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータシステム120の機能を実現する。
記憶部122は、各種のプログラムや制御部121が実行する処理に要する各種のデータを記憶する記憶装置であり、図13のテーブルデータ130も記憶されている。
読取部123は、紙媒体を読み取るスキャナーである。
入力部124は、コンピュータシステム120のユーザーが操作するキーボードやマウス等で構成され、コンピュータシステム120に各種操作情報を入力するのに用いられる。
表示部125は、コンピュータシステム120のユーザーが利用するディスプレイで構成され、各種情報を画面に表示する。
図13は、記憶部122に予め記憶されているテーブルデータの一例を示す図である。
テーブルデータ130は、作品情報131、現代仮名(漢字)情報132及びくずし字情報133が対応付けられたデータである。一つの現代仮名(漢字)情報132に対して複数のくずし字がある場合には複数のくずし字情報133が対応付けられており、また、テーブルデータ130には、全ての現代仮名や現代漢字の現代仮名(漢字)情報132に対応するくずし字(変体仮名及び草書体漢字)情報133が予め対応付けられている。
本実施形態におけるコンピュータシステム120は、予め記憶部122にテーブルデータ130を記憶しておくことで、入力された現代仮名(漢字)情報132に対応するくずし字情報133を出力することができる。
以下、コンピュータシステム120の処理について、より具体的に説明する。
まず、制御部121は、作品情報131の選択画面を表示部125に表示し、入力部124を介して作品情報131の選択を受け付ける。
次に、ユーザーが入力部124を介して文字を入力すると、制御部121は、入力部124を介して現代仮名(漢字)情報132の入力を受け付ける。
そして、制御部121は、選択された作品情報131と、入力された現代仮名(漢字)情報132とに基づいてテーブルデータ130を参照する。ここで、制御部121は、複数のくずし字情報133を検出した場合、予め定められたくずし字情報133を自動的に選択するようにしてもよいし、入力部124を介してユーザーによるくずし字情報133の選択を受け付けるようにしてもよい。制御部121は、入力された現代仮名(漢字)情報132全てに対して本処理を実行する。
制御部121は、以上の処理により特定したくずし字情報133が示すくずし字からなるくずし字文を表示部125に表示したり、ネットワークを介して通信可能な印刷装置等で印刷したりすることができる。
なお、本実施形態では、制御部121が入力部124を介して現代仮名(漢字)情報132の入力を受け付けるものとして説明したが、制御部121は、現代仮名及び漢字で書かれた紙媒体を、読取部123を介して読み取り、読み取った画像から現代仮名(漢字)情報132を抽出し、くずし字文を自動生成するようにしてもよい。
以上の処理により、コンピュータシステム120は、入力された現代仮名(漢字)情報132をくずし字情報133に変換して出力することで、現代文をくずし字文に変換することができる。これにより、現代仮名(漢字)で書かれた現代文と、前記現代仮名(漢字)に対応するくずし字で書かれたくずし字文とを対照させて表記した教材を自動で作成することができる。当然、くずし字文だけでも、十分教材になりうるので、対照させるということは必須ではない。
<その他の実施形態>
また、実施形態2における発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、実施形態2の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
以上、上述した各実施形態によれば、くずし字の学習を容易にする教材を提供することができるようになる。
以上、本発明の好ましい形態について詳述したが、本実施形態は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。本発明の対象は、書籍、雑誌、新聞、リーフレット(1枚ものなど)、電子データにより画面で読む手段(電子ブック、バソコン、スマートフォン、携帯電話等)等、文字を表示することのできる種々の態様が考えられる。
10、70 古文書、20、80 翻刻文、30、90 現代語、40、100 くずし字文、50、51、52、60、61、62 現代仮名とくずし字との対応関係、120 コンピュータシステム、130 テーブルデータ、131 作品情報、132 現代仮名(漢字)情報、133 くずし字情報

Claims (2)

  1. くずし字を学習するためのくずし字の学習教材の作成方法であって、
    コンピュータシステムの入力部を介したユーザーの入力を受け付けることで、又は、古文書の現代語訳が現代の文字で表された現代語部が表示された紙媒体をスキャナーで読み込むことで、前記現代語部を取得する第1取得ステップと、
    前記コンピュータシステムが有する記憶部に記憶されたテーブルデータであって前記現代の文字とくずし字とが対応付けられた前記テーブルデータと、前記第1取得ステップで取得された前記現代語部と、に基づいて、前記古文書の前記現代語訳が、前記第1取得ステップで取得された前記現代語部に表されているそれぞれの前記現代の文字に対応する前記くずし字であって前記古文書から抽出された前記くずし字で表されたくずし字文部を取得する第2取得ステップと、
    前記第1取得ステップで取得された前記現代語部、及び、前記第2取得ステップで取得された前記くずし字文部を、同一ページ、又は、異なるページに対照させて表記したくずし字の学習教材を作成する作成ステップと、を含むことを特徴とするくずし字の学習教材の作成方法。
  2. くずし字を学習するためのくずし字の学習教材の作成方法であって、
    コンピュータシステムの入力部を介したユーザーの入力を受け付けることで、又は、現代文が現代の文字で表された現代語部が表示された紙媒体をスキャナーで読み込むことで、前記現代語部を取得する第1取得ステップと、
    前記コンピュータシステムが有する記憶部に記憶されたテーブルデータであって前記現代の文字とくずし字とが対応付けられた前記テーブルデータと、前記第1取得ステップで取得された前記現代語部と、に基づいて、前記現代文が、前記第1取得ステップで取得された前記現代語部に表されているそれぞれの前記現代の文字に対応する前記くずし字であって古文書から抽出された前記くずし字で表されたくずし字文部を取得する第2取得ステップと、
    前記第1取得ステップで取得された前記現代語部、及び、前記第2取得ステップで取得された前記くずし字文部を、同一ページ、又は、異なるページに対照させて表記したくずし字の学習教材を作成する作成ステップと、を含むことを特徴とするくずし字の学習教材の作成方法。
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