JP2018115994A - ガス濃度測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い感度が得られ、挿入体の径を小さくすることができる構成のガス濃度測定装置を提供する。【解決手段】挿入体20と、透光部322と反射部321とを有し測定部30と本体10側の空間を区画する窓材32と、測定部30に設けられた開口33と、本体10に設けられ入射光を偏向部15に照射する入射光部11と、入射光のビーム径を拡大する拡大光学系15と、透光部322を通過した光を反射部321に向けて反射し、該反射部321で反射した入射光を透光部322に向けて反射することにより該入射光をその入射方向に再帰反射する凹面鏡31と、入射光部11からの入射光を窓材32を介して測定部30に送り、測定部30を出射した測定光を入射光から分離する偏向部15と、偏向部15により分離された測定光を検出する検出部12とを備えるガス濃度測定装置1。【選択図】図3

Description

本発明は、吸光分光法を用いて測定対象ガスに含まれる目的ガスの濃度を測定するガス濃度測定装置に関する。
測定対象ガスに含まれる目的ガスの濃度を測定する手法に吸光分光法がある。吸光分光法では、目的ガスの吸収波長帯域の光を測定対象ガスに照射して透過した光の強度を測定する。そして、該吸収波長帯域の光吸収量からランベルト・ベールの法則に基づき目的ガスの吸光度を求め、該吸光度から目的ガスの濃度を求める。
吸光分光法を用いたガス濃度測定装置は、例えば自動車のエンジンに供給される燃焼ガスに含まれる酸素や、エンジンからの排気ガスに含まれる二酸化炭素等の濃度を測定するために用いられる。こうした測定では、実際にエンジンを動作させた状態でガス濃度の変化をリアルタイムで測定するために、プローブ挿入型のガス濃度測定装置が用いられる(例えば特許文献1)。
図1に、従来用いられているプローブ挿入型のガス濃度測定装置100の一構成例を示す。このガス濃度測定装置100は、筒状の挿入体120を有する本体110を備えている。本体110には、半導体レーザ等の光源102から発せられた光を導く光ファイバ103の出口端を接続するファイバ接続部111と、検出器112と、測定対象ガスを透過した光を該検出器112に導くための第1ミラー113が配置されている。
筒状の挿入体120の端部には、目的ガスを含む測定対象ガスが流れる測定対象空間に挿入される測定部130が設けられている。測定部130の側面には開口133が設けられており、該開口133を通じて測定対象ガスが測定部130内を流通する。また、測定部130の端部には第2ミラー131が配置され、該第2ミラー131と対向する位置に該測定部130を挿入体120の本体側の空間と区画する窓材132が取り付けられている。
このガス濃度測定装置100を用いた測定では、光源102から発せられた光を光ファイバ103によりファイバ接続部111に導き、該ファイバ接続部111から第2ミラー131の中央に照射する。このレーザ光は第2ミラー131及び第1ミラー113により順に反射され検出器112に入射する。検出器112では、測定部130内を流れる目的ガスによりその一部が吸収された後の光の強度を測定する。目的ガスの吸収波長帯域で波長を変化させつつ測定を行うことにより吸収スペクトルを取得し、そのピーク強度から吸光度を計算し、さらに該吸光度から目的ガスの濃度を求める。図1のように、測定部130内で光を一往復(一回反射)させる構成のガス濃度測定装置100をシングルパス型のガス濃度測定装置と呼ぶ。
特開2015−137910号公報
自動車等のエンジンに供給される燃焼ガスに含まれる酸素や、エンジンからの排気ガスに含まれる二酸化炭素等の濃度を測定する際には、ガス濃度測定装置の挿入体をエンジン周辺に挿入する。現在、実用化されているガス濃度測定装置では、挿入体の径が約20mmまで小さくなっているが、より複雑な構造の内部にまで挿入できるように挿入体の径をさらに小さく(例えば10mm以下に)することが求められている。
上述のとおり、ガス濃度測定装置ではランベルト・ベールの法則に基づき目的ガスの吸光度を求める。吸光度は目的ガスの濃度だけではなく測定部内での光路長にも比例する。従って、ガス濃度測定装置では、測定部内での光路長を長くすることにより高感度の測定を行うことができる。
測定部内での光路長をシングルパス型のガス濃度測定装置よりも長くする構成として、例えば図2に示すように、1枚の平板ミラー231を先端側に配置し、表面の一部(典型的には中央)に反射部2321を形成した平板状の窓材232を対向配置することにより測定部230内(平板ミラー231と窓材232の間の空間)で光を二往復(三回反射)させる構成(以下、これを「ダブルパス型」と呼ぶ。)が考えられる。しかし、この構成では挿入体の径を小さくすると平板ミラー231への光の入射角が小さくなり、窓材232を通過する光の通過位置が窓材232の反射部2321に近くなるため、窓材232の透光部2322を通って測定部230を入出射する光と窓材232の反射部2321で反射される光が干渉して測定精度が悪くなるという問題が生じる。また、窓材232の反射部2321の近傍で光を入出射させるために反射部2321を小さくする必要があるが、多くの場合、反射部2321は蒸着により形成するため小さくするには限界がある(例えば直径1mmよりも小さい反射部を形成することは難しい)。
本発明が解決しようとする課題は、シングルパス型のガス濃度測定装置よりも高い感度が得られ、かつ従来よりも挿入体の径を小さくすることができる構成のガス濃度測定装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係るガス濃度測定装置は、
a) 筒状の挿入体と、
b) 前記挿入体の内部の一端側の測定部と他端側に位置する本体の側の空間を気密に区画する窓材であって、測定光を通過させる透光部と、前記一端側に設けられた反射部とを有する窓材と、
c) 前記測定部に設けられた、測定対象ガスを導入するための開口と、
d) 前記本体に設けられた、前記測定対象ガスを測定するための光である入射光を後記偏向部に照射する入射光部と、
e) 前記入射光のビーム径を所定の大きさに拡大する拡大光学系と、
f) 前記測定部の前記窓材と反対側の端部に設けられた凹面鏡であって、前記透光部を通過した入射光を前記反射部に向けて反射し、該反射部を反射した入射光を前記透光部に向けて反射することにより該入射光をその入射方向に再帰反射する凹面鏡と、
g) 前記入射光部からの入射光を前記窓材を介して前記測定部に送り、前記凹面鏡により反射され前記測定部を出射した光である測定光を前記入射光から分離する偏向部と、
h) 前記偏向部により分離された測定光を検出する検出部と
を備えることを特徴とする。
前記入射光部は、例えば光源から発せられた光を輸送する光ファイバの出口端を本体に接続するファイバ接続部とすることができる。
前記凹面鏡には、例えば入射光の光軸に関して回転対称性を有する反射面を有するものを用いることができ、特に好ましくは、入射光の光軸を含む断面が放物線状や円弧状である反射面を有するものを好適に用いることができる。前記断面が放物線状の凹面鏡を用いると、該凹面鏡に入射した光を窓材の反射部内の1点に集光することができるため、反射部の大きさを最小化して窓材の表面に占める透光部の割合を大きくして入射光の損失を最小化し測定感度を高めることができる。なお、前記凹面鏡は、独立した部材として構成された鏡に限らず、挿入体の端部に凹部を形成してその内面を反射面としたものであってもよい。
前記偏向部には、例えば、ビームスプリッタや光サーキュレータを用いることができる。
本発明に係るガス濃度測定装置は、挿入体の一端側に設けられた測定部を測定対象ガスが流通する空間に挿入して用いる。このガス濃度測定装置では、入射光部により測定対象ガスを測定するための入射光を偏向部に照射し、該偏向部から窓材を介して測定部に入射光を照射する。入射光は、窓材の透光部を通って測定部の端部に設けられた凹面鏡に入射する。凹面鏡で反射された光は、続いて窓材の反射部で反射され、さらに凹面鏡で再反射され、窓部の透光部を通過したあと、入射時の経路を逆に辿って偏向部に入射する。即ち、本発明に係るガス濃度測定装置では、窓部の反射部と凹面鏡により再帰反射部を構成する。本発明に係るガス濃度測定装置は、入射光のビーム径を拡大し、偏向部と再帰反射部の間の光路を入射光と測定光で共有するという、従来と異なる技術的思想に基づき構成されており、従来のように入射光と測定光のそれぞれに独立した光路を形成する必要がないため、挿入体の径を従来よりも小さくすることができる。また、測定部内で光を二往復(三回反射)させる、いわゆるダブルパス型のガス濃度測定装置であることから、シングルパス型のものよりも高い測定感度が得られる。
本発明に係るガス濃度測定装置の構成を採ることにより、シングルパス型のガス濃度測定装置よりも高い感度が得られ、かつ従来よりも挿入体の径を小さくすることができる。
シングルパス型のガス濃度測定装置の一構成例。 ダブルパス型のガス濃度測定装置の一構成例。 本発明に係るガス濃度測定装置の一実施例の要部構成図。 本発明に係るガス濃度測定装置の別の実施例の要部構成図。 光サーキュレータの要部構成を説明する図。 本発明に係るガス濃度測定装置の更に別の実施例の本体近傍の構成図。 本発明に係るガス濃度測定装置の更に別の実施例の測定部近傍の構成図。 本発明に係るガス濃度測定装置の更に別の実施例の測定部近傍の構成図。
本発明に係るガス濃度測定装置の実施例について、以下、図面を参照して説明する。図1及び2を用いて説明した構成要素に対応する構成要素については図1及び2に付した符号の下二桁に対応する符号を付している。
図3は、本実施例のガス濃度測定装置1の要部構成図である。本実施例のガス濃度測定装置1は、大きく分けて本体10と挿入体20から構成される。本体10には、波長可変の半導体レーザ光源である光源2からの入射光を導く光ファイバ3の出口端を接続するファイバ接続部11、入射光のビーム径を拡大するビームエキスパンダ14(拡大光学系)、ビームスプリッタ15、及び検出器12が配置されている。挿入体20は、例えば内径6mm、長さ50mmの筒状体であり、挿入長(後記の測定部30の長さ)は30mmである。挿入体20の、本体10とは反対側の端部20aは気密に閉鎖されている。
筒状の挿入体20の内部は窓材32により気密に区画されており、本体10と反対側の端部(一端側)に測定部30が設けられている。測定部30の側面には開口33が設けられており、該開口33を通じて測定対象ガスが測定部30内を流通する。窓材32の測定部30側の表面の中央には、蒸着により半径1mmの円形の反射部321が形成されている。窓材32の表面のうち反射部321以外の領域は全て透光部322である。測定部30の端部には第2ミラー31が配置されている。第2ミラー31は、測定系の軸(入射光の光軸)C周りに回転対称であり、該光軸な反射面を有する放物面鏡であり、その焦点に窓材32の反射部321が位置している。本実施例では、窓材32の反射部321と第2ミラー31により再帰反射部が構成される。第2ミラー31には、本実施例のように放物面鏡を用いることが好ましいが、放物面鏡と類似した形状の反射面を有する球面鏡や楕円面鏡を用いてもよい。球面鏡や楕円面鏡の場合、入射光は完全に1点には集光されないが、本実施例のガス濃度測定装置1では入射光を反射部321に入射できれば良く1点に集光することが必須の要件ではないため、球面鏡や楕円面鏡を用いて再帰反射部を構成することもできる。
このガス濃度測定装置1では、まず、ビームエキスパンダ14により、光源2から発せられる、ビーム径が約0.5mmである入射光(平行光であるレーザ光)のビーム径を約4mmに拡大する。ビームエキスパンダ14には、平凹レンズと平凸レンズを組み合わせたもの、放物面鏡等、適宜のものを用いることができる。ビーム径が拡大された入射光は、続いて、ビームスプリッタ15及び窓材32の透光部322を通過して測定部30の端面に位置する第2ミラー31に入射する。第2ミラー31で反射された光は窓材32の反射部321に集光され、該反射部321で反射されたあと、再び第2ミラー31で反射され、窓材32の透光部322を通り、入射光の経路を逆に辿ってビームスプリッタ15に向かう。入射光のうちの一部の光は、測定部30内を往復する間に該測定部30内を流れる測定対象ガスにより吸収される。本実施例のガス測定装置は、測定部30に入射した光を測定部30内で二往復させる、いわゆるダブルパス型のガス濃度測定装置であり、図1を参照して説明したような、測定部130内で光を一往復させる構成の、いわゆるシングルパス型のガス濃度測定装置よりも高い感度が得られる。以下、測定対象ガスにより一部の光が吸収された後の入射光を測定光と呼ぶ。
測定部30から出射した光(測定光)は、入射時の経路を逆に辿って再びビームスプリッタ15に向かい、該ビームスプリッタ15で一部が反射され検出器12に入射し検出される。検出器12からの出力は図示しないデータ処理部に入力される。濃度を測定する目的ガスの吸収波長を含む波長帯域で測定光の波長を変化させつつ測定を行うことにより吸収スペクトルが得られ、そのピーク強度から吸光度を計算することにより、該吸光度から目的ガスの濃度を求められる。
本実施例のガス濃度測定装置1では、挿入体20の端部20aを気密に閉鎖し、また、窓材32によって測定部30を本体側の空間と気密に区画している。これにより、配管40から開口33を通じて測定部30に流入した測定対象ガスが、該測定部30から挿入体20の端部20a側や本体10側に漏出することを防止している。本実施例ではガス濃度測定装置1を挿入体20の端部20aが配管40から突出するように差し込んで用いるため、挿入体20の端部20aを気密に閉鎖しているが、例えば、挿入体20の端部20aを測定対象空間内に位置させて使用する場合には、必ずしも挿入体20の端部20aを気密に閉鎖する必要はない。
本実施例のガス濃度測定装置1は、従来のガス濃度測定装置と異なり、測定部30に照射する光(入射光)のビーム径を拡大し、ビームスプリッタ15から第2ミラー31までの光路を入射光と測定光で共有する構成を採っている。そのため、入射光と測定光の光路を独立に形成する必要がなく、挿入体20を小型化する(具体的には挿入体20の径を小さくする)ことができる。特に、本実施例では、入射光が反射部321内の1点に集光されるため、該反射部321の面積を最小化して窓材32の表面に占める透光部322の割合を大きくし、測定部30への入射光量を増大して測定感度を高くすることができる。
上記実施例は一例であって、本発明の趣旨に沿って適宜に変更することができる。
本発明に係るガス濃度測定装置は、測定部30内で光を二往復させる再帰反射部を設けておき、ビーム径が拡大され測定部30に入射する入射光の光路と測定部30から出射する測定光の光路を共通化するとともに、測定部30の外でこれらの光路を分離するという技術的思想に基づくものであり、その思想の下で様々な構成を採ることができる。
例えば、図4に示すガス濃度測定装置1aのように、ビームスプリッタ15に代えて光サーキュレータ16を使用することができる。また、第2ミラー31(放物面鏡)に代えて、挿入体20の端部に凹部を形成し、その表面に反射面34を形成したものを窓材32の反射部321と組み合わせて再帰反射部を構成することもできる。こうした凹部の形状としては、上記実施例における第2ミラーの反射面と同様に、入射光の光軸Cに関して回転対称であり該光軸を含む断面が放物面、球面、あるいは楕円面であるものを好適に用いることができる。
光サーキュレータ16は、図5に示すように2つの偏光ビームスプリッタ161、165、2枚のミラー162、166、ファラデー回転子(45°回転)163、1/2波長板(45°回転)164から構成される。
光サーキュレータ16では、図5(a)に示すように、ビームエキスパンダ14を出射した光は偏光ビームスプリッタ161によりP偏光とS偏光に分離される。S偏光は、ミラー162で反射されたあと、ファラデー回転子163、1/2波長板164を順に通過してP偏光に変換され偏光ビームスプリッタ165に入射する。また、偏光ビームスプリッタ161を出射したP偏光は、ファラデー回転子163、1/2波長板164を順に通過してS偏光に変換されたあと、ミラー166で反射し偏光ビームスプリッタ165に入射する。このように、偏光ビームスプリッタ161でP偏光とS偏光に分離された入射光は、それぞれS偏光とP偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ165で再び合流し、非偏光で出射する。出射した光は窓材32を通って反射面34に入射する。
上記実施例と同様に、プローブ(挿入体)の先端部で反射され窓材32の透光部322を通って出射した光(測定光)は、入射光の経路を逆に辿って再び光サーキュレータ16に入射する。測定光は、図5(b)に示すように、偏光ビームスプリッタ165でP偏光とS偏光に分離される。S偏光はミラー166で反射したあと、1/2波長板164とファラデー回転子163を順に通過してP偏光に変換され偏光ビームスプリッタ161に入射する。また、偏光ビームスプリッタ165を出射したP偏光は、1/2波長板164、ファラデー回転子163を順に通過してS偏光に変換されたあと、ミラー162で反射し偏光ビームスプリッタ161に入射する。このように偏光ビームスプリッタ165でP偏光とS偏光に分離された測定光は、それぞれS偏光とP偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ161で合流し、非偏光で出射する。このとき偏光ビームスプリッタ161からは入射光の入射方向と異なる方向に測定光が出射されるため、入射光の光路と測定光の光路が分離される。偏光ビームスプリッタ161を出射した光は検出器12で検出される。この例のように光サーキュレータ16を用いると、ビームスプリッタ15を用いる場合よりも光量の損失が小さくなるという利点がある。
また、上述の実施例では、ビームスプリッタ15や光サーキュレータ16を本体1に内蔵したが、これらは本質的に光源2と検出器12の間に配置すればよく、本体1と切り離して(即ち本体1の外部に)配置しても良い。また、上述の実施例では、ビームエキスパンダ14によりビーム径を拡大した後に入射光をビームスプリッタ15(あるいは光サーキュレータ16)に入射させる構成としたが、ビームスプリッタ15(あるいは光サーキュレータ16)を通過した後にビームエキスパンダ14により入射光のビーム径を拡大する構成を採ることもできる。図6にそうした構成の一例(ガス濃度測定装置1cの本体10近傍のみ)を示す。図6では光サーキュレータ16を用いる構成を図示しているが、ビームスプリッタ15を用いる場合も同様である。
さらに、挿入体20aの端部に円錐体状の凹部を形成し、その内面に反射面を形成することにより再帰反射部を構成することもできる。図7にその一例(ガス濃度測定装置1cの測定部30の近傍のみ)を示す。この場合、測定部30内で入射光が平行光のまま二往復するため、上述の実施例よりも反射部321の面積を大きくする必要はあるが、上記同様に、入射光を測定部30内で二往復させたあと、窓材32の透光部322cから出射させ、入射光の経路を逆に辿って光サーキュレータ16に向かうように構成することができる。具体的にはビームエキスパンダ14より拡大された入射光Lのビーム半径と反射部321cの直径を略同一にすればよい。その他、キャットアイシステム(窓材32dの反射部321cが平面ではなく球面であるもの)を用いて再帰反射部を構成することもできる。図8にその一例(ガス濃度測定装置1dの測定部30の近傍のみ)を示す。
上記以外の構成要素についても適宜に変更することができる。上記実施例では光源として波長可変である半導体レーザを用いたが、光源として、白色光源と回折格子等の波長分散素子を組み合わせたものを用いてもよい。あるいは、白色光源からの光をそのまま測定光として使用し、ビームスプリッタ15(あるいは光サーキュレータ16)を出射した光は回折格子等の波長分散素子で波長分離して測定するようにしてもよい。また、上記実施例ではファイバ接続部11を光導入部として使用したが、入射光を所定の角度でビームエキスパンダ14に照射することが可能なものであればよく、適宜の構成を採ることができる。さらに、検出器12の検出面に測定光を集光するレンズや、測定光を反射するミラーといった光学系を配置するようにしてもよい。
1、1a、1b、1c、1d…ガス濃度測定装置
2…光源
3…光ファイバ
10…本体
11…ファイバ接続部
12…検出器
14…ビームエキスパンダ
15…ビームスプリッタ
16…光サーキュレータ
161、165…偏光ビームスプリッタ
162、166…ミラー
163…ファラデー回転子
164…1/2波長板
20、20a…挿入体
30…測定部
31…第2ミラー
32、32c、32d…窓材
321、321c、321d…反射部
322、322c、322d…透光部
33…開口
34…反射面
40…配管

Claims (2)

  1. a) 筒状の挿入体と、
    b) 前記挿入体の内部の一端側の測定部と他端側に位置する本体の側の空間を気密に区画する窓材であって、測定部を通過させる透光部と、前記一端側に設けられた反射部とを有する窓材と、
    c) 前記測定部に設けられた、測定対象ガスを導入するための開口と、
    d) 前記本体に設けられた、前記測定対象ガスを測定するための光である入射光を後記偏向部に照射する入射光部と、
    e) 前記入射光のビーム径を所定の大きさに拡大する拡大光学系と、
    f) 前記測定部の前記窓材と反対側の端部に設けられた凹面鏡であって、前記透光部を通過した入射光を前記反射部に向けて反射し、該反射部で反射した入射光を前記透光部に向けて反射することにより該入射光をその入射方向に再帰反射する凹面鏡と、
    e) 前記入射光部からの入射光を前記窓材を介して前記測定部に送り、前記凹面鏡により反射され前記測定部を出射した光である測定光を前記入射光から分離する偏向部と、
    f) 前記偏向部により分離された測定光を検出する検出部と
    を備えることを特徴とするガス濃度測定装置。
  2. 前記凹面鏡の反射面が放物線状又は円弧状の断面を有することを特徴とする請求項1に記載のガス濃度測定装置。
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