JP2018110287A - 撮像装置、その制御方法、プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

撮像装置、その制御方法、プログラム、及び記録媒体 Download PDF

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Yasunori Hatakeyama
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Abstract

【課題】撮像素子の撮像面の湾曲の曲率をより高精度に検知することが可能な撮像装置、その制御方法、プログラム、及び記録媒体を提供する。
【解決手段】撮像面に結像した被写体像を撮像する撮像素子と、撮像素子の温度を検知する温度検知手段と、撮像面の湾曲状態を変化させる湾曲制御手段と、撮像素子が撮像した画像の画像ノイズ量、及び、温度検知手段が検知した温度に基づいて、撮像面の湾曲状態を検知する湾曲状態検知手段と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像素子の撮像面の湾曲状態が可変制御され得る撮像装置、その制御方法、プログラム、及び記録媒体に関するものである。
カメラ等の撮像装置に用いられる結像光学系には像面湾曲収差と呼ばれる収差があり、撮像面の中心部と周辺部とで、光軸方向に結像位置のずれが発生する。そのため、従来は多数枚のレンズを組み合わせて光学系を構成することで、結像面の湾曲を小さくして像面湾曲収差を抑制していた。
近年、結像面の湾曲を小さくする代わりに、結像面の湾曲に合わせて撮像面を湾曲させた撮像素子の報告がされており、近い将来そのような撮像素子を搭載した製品が市場に出てくることが予想される。このような構成によれば、結像面の湾曲を小さくする必要がないため、光学系を簡素化することが可能となり、従来の光学系と同等の性能を維持したまま撮像装置をより小型化できる。あるいは小型化する代わりに従来の多数枚のレンズを組み合わせた光学系を併用して、光学性能を更に向上させることもできる。
多くのカメラは光学ズーム機能を有しており、光学ズームを行う際のズームレンズの位置の変化に応じて、結像面の湾曲の大きさも変化する。そこで、結像面の湾曲の変化に応じて撮像面の湾曲を可変制御する技術が提案されている(例えば特許文献1)。
特開2012−182194号公報
ところで撮像素子の撮像面を湾曲させる際は、同一の力を加えてもばらつき等により所望の曲率とはならず、撮像面の湾曲が最適に制御されない場合がある。そこで、撮像素子を湾曲させた際の引張り応力に応じて変化する撮像素子の暗電流を利用することが考えられる。すなわち、撮像素子の撮像面の湾曲状態(曲率)と、暗電流に起因する画像ノイズの大きさとの関係を予め取得しておき、実際の撮像面の湾曲が所望の曲率となるように、画像ノイズを検知しつつ撮像面の曲率を制御する。
しかし、暗電流に起因する画像ノイズは、撮像素子の引張り応力だけでなく撮像素子の温度によっても変化する。このため、温度による暗電流の影響が大きいときには、画像ノイズから撮像面の曲率を正確に検知することが困難であった。
本発明の撮像装置は、撮像面に結像した被写体像を撮像する撮像素子と、撮像素子の温度を検知する温度検知手段と、撮像面の湾曲状態を変化させる湾曲制御手段と、撮像素子が撮像した画像の画像ノイズ量、及び、温度検知手段が検知した温度に基づいて、撮像面の湾曲状態を検知する湾曲状態検知手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の撮像装置の制御方法は、撮像面に結像した被写体像を撮像する撮像素子と、撮像素子の温度を検知する温度検知手段と、撮像面の湾曲状態を変化させる湾曲制御手段と、を備えた撮像装置において、撮像素子が撮像した画像の画像ノイズ量、及び、温度検知手段が検知した温度に基づいて、撮像面の湾曲状態を検知するステップを有することを特徴とする。
本発明によれば、撮像素子の撮像面の湾曲状態をより高精度に検知することが可能な撮像装置、その制御方法、プログラム、及び記録媒体を提供することができる。
第1実施形態に係る撮像装置の概略構成を示すブロック図である。 光学系のレンズによる結像面の湾曲収差を示す図である。 焦点距離(ズーム位置)による結像面の湾曲の変化を示した図である。 第1実施形態に係る撮像装置における撮像素子を、その撮像面の湾曲を変化させる湾曲制御部と共に示した概略図である。 第1実施形態に係る撮像装置における光学系の焦点距離と、対応する撮像面の曲率設定値を示した図である。 第1実施形態に係る撮像装置における撮像素子の曲率及び温度と、撮像素子に流れる暗電流との関係を示した図である。 第1実施形態に係る撮像装置における撮像面の曲率を検知する方法、及び、検知した曲率が所望の曲率設定値となるように制御する方法を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る撮像装置における撮像素子の撮像面の曲率と画像ノイズ量との関係、及び、撮像素子の温度と画像ノイズ量との関係を示した図である。 第1実施形態に係る撮像装置における撮像素子の撮像面の曲率及び温度と画像ノイズ量との関係を示した図である。 第2実施形態に係る撮像装置における撮像素子を、その撮像面の湾曲を変化させる湾曲制御部と共に示した概略図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下で説明する図面において、同じ機能を有するものは同一の符号を付し、その説明を省略又は簡潔にすることもある。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る撮像装置の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の撮像装置は、光学系1、メカニカルシャッタ2(図1には「メカシャッタ」と表記)、撮像素子3、湾曲制御部4、発光部5、駆動回路6、信号処理回路7を備える。また、本実施形態の撮像装置は、画像メモリ8、記録媒体9、記録回路10、画像表示装置11、表示回路12、操作部13、システム制御部14を備える。
光学系1は、レンズ及び絞りを有し、光軸方向に進退動作してズーム及び焦点を調節する。発光部5はストロボ等であって、被写体が暗い場合等に被写体を照射する。湾曲制御部4は、光学系1の像面湾曲収差に応じて、撮像素子3の撮像面の湾曲を変化させる。湾曲制御部4については後で更に詳しく説明する。駆動回路6は、光学系1、メカニカルシャッタ2、撮像素子3、湾曲制御部4、及び発光部5を駆動する。
信号処理回路7は、撮像素子3から出力された画像信号に対して、必要な信号処理を行う。画像メモリ8は、信号処理された画像データを一時的に記憶する。記録回路10は、画像メモリ8に一時的に記憶された画像データを、撮像装置から取り外し可能な記録媒体9に記録する。表示回路12は、信号処理された画像データを画像表示装置11に表示させる。操作部13は、ユーザーによる操作を受け付ける。システム制御部14は、上記の各ユニットを含む撮像装置全体を制御する。
システム制御部14は、被写体の明るさに応じて光学系1の絞りを制御することで、撮像素子3に入射する被写体光量を調整する。また、システム制御部14は、駆動回路6を介して撮像素子3の電荷蓄積時間を変化させることで、露光量を調整する。撮像素子3は、撮像面に結像した被写体像を、その光量に応じた量の信号電荷に変換して蓄積する。蓄積された信号電荷は、信号電圧として読み出された後、A/D変換器によりデジタル画像信号に変換されて信号処理回路7へ出力される。
信号処理回路7は、デジタル画像信号に対して、色変換、ホワイトバランス補正、ガンマ補正、解像度変換、画像圧縮、画像補正等の信号処理を行う。画像メモリ8は、信号処理中のデジタル画像信号を一時的に記憶したり、信号処理されたデジタル画像信号である画像データを一時的に記憶したりする。記録回路10は、信号処理回路7で信号処理された画像データや画像メモリ8に記憶されている画像データを、記録媒体9に適したデータ(例えば階層構造を持つファイルシステムデータ)に変換して、記録媒体9に記録する。また、信号処理回路7は、画像データを解像度変換処理する。
その後、表示回路12は、画像データを、画像表示装置11に適した信号(例えばNTSC方式のアナログ信号やLCD表示用のRGB信号等)に変換して、画像表示装置11に表示させる。また、信号処理回路7の湾曲状態検知部15は、湾曲制御部4によって湾曲の形状が変更された撮像素子3の撮像面の湾曲状態(曲率)を検知する。
操作部13は、電源ボタン、レリーズスイッチ、ズームレバー等の操作部材を有するユーザーインターフェイスである。システム制御部14は、駆動回路6、信号処理回路7、画像メモリ8、記録回路10、表示回路12に対して必要な制御を行う。また、システム制御部14は、操作部13からの信号に応じて必要な制御を行う。温度センサ16は、撮像素子3の近傍に配置され、撮像素子3の周囲温度を検知する。
図2は、光学系1のレンズ20による結像面21の湾曲収差を示す図である。一般的に、レンズ20は像面湾曲収差と呼ばれる収差を有する。図2において、撮像素子3の中心が被写体光の光軸と一致しているものとする。このときレンズ20の位置は、撮像素子3の撮像面の中心部Aが、被写体像の結像面21(ピントが合っている面)と一致するように調整される。他方、撮像領域の周辺部Bでは、結像面21の湾曲の影響により、撮像面からの焦点ずれdが発生する。この焦点ずれdは、画像周辺部での画質劣化の原因となる。
例えば図2に示す結像面21の湾曲が、半径rの円周の一部として近似できるときには、焦点ずれdは、撮像素子3の撮像面の中心部Aから周辺部Bまでの距離をxとして、下式(1)で近似される。
(d+r)=r+x (1)
特に、焦点ずれdが半径rに対して小さいときは、上式(1)は、更に下式(2)で近似される。
d=(r+x1/2−r
=x/(2r) (2)
上式(1)では、結像面21の湾曲が円周の一部として近似できることを仮定したが、湾曲が上式(1)で近似できない場合であっても、結像面21の湾曲状態(曲率)は、結像面21の湾曲に接する仮想的な円の半径rの逆数として定義され得る。この仮想的な円の半径rは曲率半径と呼ばれる。結像面21の曲率はレンズ20の種類によって異なり、またレンズ20がズームレンズの場合は、被写体側の焦点距離によっても変化する。
図3は、被写体側の焦点距離(ズーム位置)による結像面21の湾曲の変化を示した図である。図3(a)は、焦点距離が広角側の場合を示しており、結像面21の湾曲の曲率が大きくなっている。他方、図3(b)は、焦点距離が望遠側の場合を示しており、広角側と比較すると結像面21の湾曲の曲率が小さくなっている。本実施形態の撮像素子3では、このような結像面21の湾曲に合わせて撮像面を湾曲させることで、焦点距離(ズーム位置)によらず像面湾曲収差を低減させる。
撮像素子3の撮像面の湾曲状態(曲率)は、結像面21の湾曲状態(曲率)と同様に、撮像素子3の撮像面の湾曲に接する仮想的な円の半径rの逆数として定義され得る。図3では、撮像素子3の湾曲の一断面における特定の方向の曲率を撮像素子3の曲率としたが、どの断面における曲率を撮像素子3の曲率としてもよい。あるいは、撮像素子3の撮像面の曲率は複数の値で表されてもよく、例えば撮像素子3の撮像面において互いに直交する2つの軸方向の曲率の組を、撮像素子3の曲率としてもよい。
図4は、第1実施形態に係る撮像装置における撮像素子3を、その撮像面32の湾曲を変化させる湾曲制御部4と共に示した概略図である。図4(a)は、被写体側から撮像素子3を見た平面図を示しており、図4(b)は、図4(a)に示すX−X’線に沿った撮像素子3の断面を、湾曲制御部4と共に示している。
図4において、台座30に支持されている撮像素子3の一方の面には、画素が配列された撮像面32が形成されており、反対側の裏面には磁性膜35が形成されている。台座30の中心には円形の空間36があり、その下方には、撮像面32の湾曲状態、すなわち撮像素子3の湾曲状態を変化させるための湾曲制御部4が配置されている。
湾曲制御部4は、撮像素子3の撮像面32に対して垂直な方向に移動可能な磁力発生源であるマグネット31と、マグネット31を移動させるための不図示のアクチュエータとを有して構成されている。図4に示すように、マグネット31は、撮像素子3の中心を通り撮像面32に垂直な軸線bに沿って、図4に示す実線位置から破線位置までの範囲z内で移動制御される。従って、マグネット31を範囲z内で移動させて、撮像素子3の裏面に形成された磁性膜35に作用する磁力を制御することにより、撮像素子3の湾曲状態を任意に変化させることができる。
図5は、第1実施形態に係る撮像装置における光学系1の焦点距離と、対応する撮像面の曲率設定値を示した図である。ここでは、広角端(WIDE端)から望遠端(TELE端)までを5ステップに分けて、段階的にズーム制御する場合について説明する。図5(a)は、5ステップの被写体側のそれぞれの焦点距離(ズーム位置)と、対応する撮像面の曲率設定値1/r〜1/rを示している。図5(b)は、曲率設定値1/r〜1/rにおける、図4(a)に示すX−X’線に沿った撮像面の湾曲状態を示している。
先の図3(a)及び図3(b)に示したように、結像面21の湾曲は、被写体側の焦点距離(ズーム位置)に応じて変化する。このため、撮像面の曲率設定値は、結像面21の湾曲に合わせて設定される。図5(a)に示すように、広角側では、マグネット31を撮像素子3に近づけて引張り応力を大きくし、撮像面の湾曲を大きくする(曲率半径が小さくなる)。一方、望遠側では、マグネット31を撮像素子3から遠ざけて引張り応力を小さくし、撮像面の湾曲を小さくする(曲率半径が大きくなる)。従って、光学系1の焦点距離が大きいほど、撮像面の所望の曲率設定値は大きく設定される。図5(a)に示す曲率設定値は、1/r<1/r<1/r<1/r<1/rとなっている。これにより、焦点距離によらず像面湾曲収差を低減させることができる。
図6は、第1実施形態に係る撮像装置における撮像素子3の曲率及び温度と、撮像素子3のフォトダイオードに発生する暗電流との関係を示した図である。図6(a)が撮像素子3の曲率と暗電流の関係を示し、図6(b)が撮像素子3の温度と暗電流の関係を示している。前述のように、撮像素子3を湾曲させた際の引張り応力により、撮像素子3の遮光されたフォトダイオードに発生する暗電流が変化することが知られている。本実施形態では、湾曲制御部4のマグネット31を撮像素子3に近づけて撮像面を大きく湾曲させた状態の方が、引張り応力が大きくなり、撮像素子3のフォトダイオードに発生する暗電流が小さくなる。
図6(b)に示すように、撮像素子3のフォトダイオードに発生する暗電流は、温度によっても変化する。例えば温度が8℃上昇すると、暗電流がおよそ2倍になると言われている。本実施形態では、暗電流の温度による影響を考慮した上で、暗電流に起因する画像ノイズ量を算出する。これにより、撮像素子3の実際の湾曲状態(曲率)をより高精度に検知することができる。
以下、本発明の実施形態における、撮像素子3の湾曲状態(曲率)の検知方法について説明する。図7は、第1実施形態に係る撮像装置における撮像面の曲率を検知する方法、及び、検知した曲率が所望の曲率設定値となるように制御する方法を示すフローチャートである。撮像素子3の曲率制御処理が開始されると、システム制御部14は、まず光学系1の現状のズーム位置を取得する(ステップS1001)。続いて、システム制御部14は、光学系1の像面湾曲収差が低減されるように、光学系1の焦点距離(ズーム位置)の変化に連動して、撮像素子3の撮像面の湾曲を、温度を考慮しない場合の基準曲率に仮設定する(ステップS1002)。
次に、システム制御部14は、温度センサ16を用いて撮像素子3の温度を検知する(ステップS1003)。その後、システム制御部14は、メカニカルシャッタ2を閉じて撮像素子3の撮像面を遮光状態にし、遮光画像撮影を行う(ステップS1004)。信号処理回路7は、この遮光画像撮影された画像データを用いて暗電流に起因する画像ノイズ量を算出する(ステップS1005)。湾曲状態検知部15は、ステップS1003で検知された温度と、ステップS1005で算出された画像ノイズ量に基づいて撮像面の曲率を検知し、検知した曲率が図5(a)に示す所望の曲率設定値となっているかどうかの判定を行う(ステップS1006)。
ステップS1006において、撮像面の曲率が所望の曲率設定値になっていないと判定された場合(NO)は、ステップS1007に進み、所望の曲率設定値に近づくように撮像素子3の湾曲状態を変更(調整)する。その後ステップS1004に戻り、以降は同様の手順を繰り返す。一方、ステップS1006において、撮像面の湾曲状態(曲率)が所望の曲率設定値となっていると判定された場合(YES)は、撮像素子3の曲率制御処理を終了する。なお、画像ノイズ量を算出する撮像面の領域は、撮像面の光軸中心を含む領域とすることが好ましいが、これに限定されず、画像ノイズ量を撮像面の光軸中心を含まない領域で算出することも可能である。
次に、撮像面の曲率が所望の曲率設定値となっているか否かの判定方法についてより具体的に説明する。図8は、第1実施形態に係る撮像装置における撮像素子3の撮像面の曲率と画像ノイズ量との関係、及び、撮像素子3の温度と画像ノイズ量との関係を示した図である。
図8(a)は、撮像素子3の曲率と画像ノイズ量の関係を示している。曲率1/r〜1/rは、図5に示した曲率設定値と同じものである。画像ノイズ量Nr1〜Nr5は、特定の温度条件下(仮に20℃とする)における、各曲率1/r〜1/rでの画像ノイズ量である。ここで言う画像ノイズ量は、遮光撮影時の画像データ(画素ごとの輝度レベル)の標準偏差で表すものとする。この場合、暗電流成分が多いほど標準偏差は大きくなる。なお画像ノイズ量を標準偏差以外の指標によって表すことも可能である。既に述べたように、撮像面を大きく湾曲させた状態の方が暗電流が小さくなるので、「1/r<1/r<1/r<1/r<1/r」のときは、「Nr1>Nr2>Nr3>Nr4>Nr5」のような関係となる。
他方、図8(b)は、撮像素子3の温度と画像ノイズ量の関係を示している。画像ノイズ量Nt1〜Nt5は、特定の曲率(仮に1/rとする)における、各温度0℃〜40℃での画像ノイズ量である。ここで言う画像ノイズ量は、図8(a)と同様に、遮光撮影時の画像データの標準偏差で表すものとする。既に述べたように、温度が高いほど暗電流が大きくなるので、「Nt1<Nt2<Nt3<Nt4<Nt5」のような関係となる。
図9は、第1実施形態に係る撮像装置における撮像素子3の撮像面の曲率及び温度と画像ノイズ量との関係を示した図である。曲率1/r〜1/rは、図5に示した曲率設定値と同じものである。
図9に示すテーブルは、図8に示した2種類のテーブルに基づいて算出される。具体的には、まず、図9の特定の列(例えば温度=20℃)における画像ノイズ量Nr1〜Nr5が、図8(a)より得られる。また、図9の特定の行(例えば曲率=1/r)における画像ノイズ量Nt1〜Nt5が、図8(b)より得られる。そして、その他の曲率1/ri、温度tjにおける画像ノイズ量N(ri、tj)は、線形補間により、下式(3)又は下式(4)で算出される。ここで、図9の場合はi、j=1、2、4、5である。
N(ri、tj)=Nri×Ntj/Nr3 (3)
=Nri×Ntj/Nt3 (4)
なお、画像ノイズ量N(ri、tj)を線形補間で求める代わりに、図9に示す全ての画像ノイズ量を規定したテーブルを予め作成しておき、湾曲状態検知部15の記憶部に記憶しておいて曲率検知時に参照するようにしてもよい。また、図9に示したテーブルでは温度が10℃刻みになっているが、更に細かい間隔でテーブルを作成してもよい。あるいは線形補間等の演算により、テーブルの各列間の温度に対応する画像ノイズ量を算出するようにしてもよい。テーブルの各行間の曲率に対応する画像ノイズ量についても同様である。
次に、図9を参照しながら、再度図7のフローチャートに従って、第1実施形態に係る撮像装置における撮像面の曲率を検知する方法、及び、検知した曲率が所望の曲率設定値となるように制御する方法について、より具体的に説明する。
撮像素子3の曲率制御処理が開始されると、ステップS1001にて光学系1のレンズの位置(ズーム位置)を取得する。その検知結果はWIDE端であった。次にステップS1002に進み、撮像素子3の撮像面の湾曲を、WIDE端に対応する曲率1/r付近に仮設定する。
次にステップS1003に進み、撮像素子3の温度を検知する。その検知結果は30℃であった。次にステップS1004に進み、遮光画像撮影を行う。次にステップS1005に進み、遮光画像撮影した画像の画像ノイズ量を算出する。既に述べたように画像ノイズ量とは遮光撮影時の画像データ(画素ごとの輝度レベル)の標準偏差である。この時の画像ノイズ量は、図9に示したN(r4、t4)にほぼ等しい値であった。
次にステップS1006に進み、温度を考慮した撮像面の曲率が所望の曲率設定値となっているかどうかの判定を行う。温度検知結果が30℃であったので、図9のテーブルの30℃の列を参照する。温度を考慮した画像ノイズ量がN(r5、t4)ではなくN(r4、t4)にほぼ等しい値であるということは、撮像面の湾曲の実際の曲率は1/rではなく1/rに相当する曲率になっていることが分かる。
撮像面の曲率が所望の曲率設定値となっていないことが分かったので、ステップS1007に進み、撮像面の曲率が所望の曲率設定値に近づくように、湾曲制御部4を用いて撮像素子3の湾曲状態を変更(調整)する。本実施形態の場合には、湾曲制御部4のマグネット31を撮像素子3に近づけて引張り応力を大きくし、より湾曲度合が大きくなるようにする。
再び、ステップS1004に進み、遮光画像撮影を行う。次にステップS1005に進み、画像ノイズ量の算出を行う。この時の画像ノイズ量はN(r5、t4)にほぼ等しい値であった。次にステップS1006に進み、温度を考慮した撮像面の曲率が所望の曲率設定値となっているかどうかの判定を行う。算出された画像ノイズ量がN(r5、t4)であり、撮像面の曲率が所望の曲率設定値1/rとなっていることが分かったので、撮像素子3の曲率制御処理を終了する。
なお、本実施形態では、画像ノイズ量を算出するために遮光画像を撮影する必要がある。遮光画像を撮影するためには、メカニカルシャッタ2を閉じなくてはならないので、一時的に画像信号(映像)が途切れてしまい、撮影者に違和感を与えてしまう可能性が考えられる。そのため、遮光画像を撮影して画像ノイズ量を算出するタイミングを、ある程度限定するのが望ましい。例えば、画像ノイズ量を算出するタイミングを、カメラの起動時、撮影モードの切替時、あるいは撮影者による指示があった時等に限定するとよい。
以上説明したように、本実施形態の撮像装置は、撮像素子が撮像した画像の画像ノイズ量、及び、温度検知手段が検知した温度に基づいて、撮像面の湾曲状態(曲率)を検知する湾曲状態検知手段(湾曲状態検知部)を備えている。このような構成により、画像ノイズ量に対する温度による影響を考慮した上で、撮像素子の撮像面の湾曲状態(曲率)をより高精度に検知することができる。
また、本実施形態の撮像装置は、湾曲状態(曲率)が光学系の湾曲収差に対応した所定の曲率設定値となるように、湾曲制御手段を用いて撮像面の湾曲状態を制御する制御手段(システム制御部)を備えている。このような構成により、撮像素子の撮像面の湾曲状態をより高精度に制御することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る撮像装置について図10を用いて説明する。図10は、第2実施形態に係る撮像装置における撮像素子3を、その撮像面32の湾曲状態を変化させる湾曲制御部4bと共に示した概略図である。図10(a)は、被写体側から撮像素子3を見た平面図を示しており、図10(b)は、図10(a)に示すX−X’線に沿った撮像素子3の断面を、湾曲制御部4bと共に示している。
先の第1実施形態の湾曲制御部4は、磁性膜35に対してマグネット31を相対的に移動させて撮像面32の湾曲状態を変化させた。これに対し、本実施形態の湾曲制御部4bは、撮像素子3に形成された磁性膜35に作用する磁力を発生させるコイル34を有し、コイル34に流す電流の大きさを可変させて撮像面32の湾曲状態を変化させる。
図10において、台座30に支持されている撮像素子3の一方の面には、画素が配列された撮像面32が形成されており、反対側の裏面には磁性膜35が形成されている。台座30の中心には円形の空間36があり、その下方には、撮像面32の湾曲状態、すなわち撮像素子3の湾曲状態を変化させるための湾曲制御部4bが配置されている。
湾曲制御部4bは、磁性コア33にコイル34が巻回された磁力発生源である電磁石を有し、コイル34に電流を流すことで、撮像素子3の裏面の磁性膜35とコイル34の間に磁力を発生させる。この電磁石は、図10に示すように、撮像素子3の中心を通り撮像面32に垂直な軸線b上の所定位置に固定して配置される。従って、コイル34に流す電流量を増減させて磁性膜35との間の磁力を制御することで、撮像素子3の湾曲状態を任意に変化させることができる。
以上説明したように、本実施形態の撮像装置の湾曲制御手段(湾曲制御部)は、撮像面に形成された磁性膜に作用する磁力を発生させるコイルを有し、コイルに流す電流の大きさを可変させて撮像面を湾曲させる。このような構成によっても、第1実施形態と同様に、画像ノイズ量に対する温度による影響を考慮した上で、撮像素子の撮像面の湾曲状態(曲率)をより高精度に検知及び制御することができる。
(変形実施形態)
本発明は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態に記載の撮像装置の構成は一例を示したものであり、本発明を適用可能な撮像装置は上記実施形態の構成に限定されるものではない。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記録媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 :光学系
2 :メカニカルシャッタ
3 :撮像素子
4、4b :湾曲制御部
5 :発光部
6 :駆動回路
7 :信号処理回路
8 :画像メモリ
9 :記録媒体
10 :記録回路
11 :画像表示装置
12 :表示回路
13 :操作部
14 :システム制御部
15 :湾曲状態検知部
16 :温度センサ

Claims (13)

  1. 撮像面に結像した被写体像を撮像する撮像素子と、
    前記撮像素子の温度を検知する温度検知手段と、
    前記撮像面の湾曲状態を変化させる湾曲制御手段と、
    前記撮像素子が撮像した画像の画像ノイズ量、及び、前記温度検知手段が検知した前記温度に基づいて、前記撮像面の湾曲状態を検知する湾曲状態検知手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記被写体像を前記撮像面に結像させる光学系と、
    前記湾曲状態が前記光学系の湾曲収差に対応した所定の設定値となるように、前記湾曲制御手段を用いて前記撮像面の前記湾曲状態を制御する制御手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記設定値は、前記光学系のレンズの位置に応じて設定される
    ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記湾曲状態検知手段は、前記温度及び前記湾曲状態と前記画像ノイズ量との関係を規定するテーブルを記憶した記憶部を有し、前記テーブルに基づいて前記湾曲状態を検知する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記湾曲状態検知手段は、特定の温度における前記湾曲状態と前記画像ノイズ量との関係、及び、特定の湾曲状態における前記温度と前記画像ノイズ量との関係を規定するテーブルを記憶した記憶部を有し、前記テーブルに基づいて、線形補間により前記湾曲状態を検知する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記湾曲制御手段は、前記撮像面に形成された磁性膜に作用する磁力を発生させるマグネットを有し、前記マグネットを前記磁性膜に対して相対的に移動させて前記撮像面を湾曲させる
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記湾曲制御手段は、前記撮像面に形成された磁性膜に作用する磁力を発生させるコイルを有し、前記コイルに流す電流の大きさを可変させて前記撮像面を湾曲させる
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記画像ノイズ量を、前記撮像素子による遮光撮影時の画像データの標準偏差として算出する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 前記画像ノイズ量を、前記撮像面の光軸中心を含む領域において算出する
    ことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記画像ノイズ量を、起動時、撮影モードの切替時、あるいは撮影者による指示があったときに算出する
    ことを特徴とする請求項8又は9に記載の撮像装置。
  11. 撮像面に結像した被写体像を撮像する撮像素子と、
    前記撮像素子の温度を検知する温度検知手段と、
    前記撮像面の湾曲状態を変化させる湾曲制御手段と、
    を備えた撮像装置において、
    前記撮像素子が撮像した画像の画像ノイズ量、及び、前記温度検知手段が検知した前記温度に基づいて、前記撮像面の湾曲状態を検知するステップを有することを特徴とする制御方法。
  12. 撮像面に結像した被写体像を撮像する撮像素子と、
    前記撮像素子の温度を検知する温度検知手段と、
    前記撮像面の湾曲状態を変化させる湾曲制御手段と、
    を備えた撮像装置において、コンピュータを、
    前記撮像素子が撮像した画像の画像ノイズ量、及び、前記温度検知手段が検知した前記温度に基づいて、前記撮像面の湾曲状態を検知する湾曲状態検知手段として機能させることを特徴とするプログラム。
  13. 請求項12に記載のプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
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