JP2018108267A - 外科手術におけるスクリュー挿入孔作成位置をリアルタイムで提供するシステム - Google Patents

外科手術におけるスクリュー挿入孔作成位置をリアルタイムで提供するシステム Download PDF

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Abstract

【課題】これまでの外科手術では,術前に脊椎のCT画像を取得し,CT画像をもとに最適なスクリュー挿入位置を計画するものの,術中の処置は,X線透視装置により脊椎の画像を見ながら,解剖学的位置を参考に,医師の判断によりスクリュー刺入位置および方向を決定していた.また,既存のナビゲーションシステムでは,術前と術中の画像撮影姿勢が異なることなどから,正確なスクリュー刺入位置と方向を得ることが困難であった.【解決手段】本発明では,術前に使用する骨画像撮影装置と,術中に使用する骨画像撮影装置と,スクリュー挿入孔作成装置と,コンピューターと,表示装置により構成される外科手術のためのシステムにおいて,センサーを搭載した骨画像撮影装置とスクリュー挿入孔作成装置を使用することにより,スクリューの刺入位置と,刺入方向と,刺入深さを手術中にリアルタイムで検出し,術者に情報提供する.【選択図】図1

Description

本発明は,外科手術におけるスクリュー挿入孔の作成時に,穿孔位置,穿孔方向,穿孔深さをリアルタイムで検出し,術者に伝達するシステムに関する.
脊椎手術の一つに脊椎にスクリューを挿入する手技がある.一般的にスクリューは,腰椎や頚椎にある個々の脊椎の椎弓根の中に配置されるが,椎弓根の周囲には,神経網や靭帯などが存在しているため,スクリュー挿入孔作成装置(ドリルまたはオウル等)による挿入孔作成時にそれらが損傷を受けた場合には重篤な状態を引き起こす.また,正確な軌道上にスクリュー挿入孔を作成し,スクリューを挿入できないと,スクリューが逸脱し固定力が低下する.このため,手術には高度な技術と経験が必要となる.
これまでの脊椎手術では,まず術前に脊椎のCT画像を取得し,CT画像をもとに最適なスクリュー挿入位置を計画する.術中には,X線透視装置を用いて,スクリュー挿入孔作成装置(ドリル)の刃先と脊椎の双方の透視画像を画面上に表示し,両者の位置関係と解剖学的位置を参考にした医師の判断により,スクリュー挿入位置および方向が決定される.この際,術中のX線透視画像が2次元であるため,正確なスクリュー挿入位置および方向を術中に得ることが難しい.穿孔方向の調整と穿孔深度の決定は,X線透視装置による画像を参考にしながら,医師の判断により行われている.
高額のため多くの病院に導入することは困難であるが,上記を解決する方法として,赤外線カメラを用いたナビゲーションシステムがある.
本方法ではまず,術前に脊椎の仰臥位(仰向け)画像をCT撮影装置により行い,詳細な2次元断層画像から脊椎の3次元画像をコンピューター上で作成する(仮想空間上).得られた3次元画像を見て最適なスクリューの配置を計画する.次に術中の作業に移るが,最初に赤外線を利用したCCDカメラによりリアル空間のマーカーの位置を認識させるトラッキングシステムを用いて,患者の脊椎位置(リアル空間)とCTにより作成した3次元画像上の脊椎位置(仮想空間)を一致させ,リアル空間と仮想空間の座標系を一致させるレジストレーション作業を行う.
この作業では,まず基準位置を示す赤外線マーカーを脊椎上に取り付け,前後,側面の画像をX線透視装置により撮影する.次に,X線透視画像を撮影しながら,赤外線マーカー付きドリルを骨表面上で移動し,脊椎とドリルとの位置関係を確認しながら,術前のCT画像と術中の骨のX線透視画像とをマッチングさせ,画像上の位置(仮想空間)と実際のスクリュー挿入位置(リアル空間)を一致させる.赤外線カメラを用いたナビゲーションシステムでは,術前CT撮影は装置の構造上の制約のため仰臥位で行うが,手術中は腹臥位(腹ばい)となる.術前と術中の姿勢が異なることや体のねじれにより,脊椎画像の形状や脊椎の位置が術前と術中では変わってしまうため,仮想空間上の3次元画像が不正確となる.また,脊椎の位置は,手術中に行われる処置のために一定ではなく,ナビゲーションに誤差が生じる.特に,スクリューの挿入方向や角度,深さを把握することが困難であり,スクリュー挿入孔の作成施術には,穿孔方向や角度,深さの確認が何度も必要であり,医師の高度な技術と経験が必要となる.
最新のナビゲーションシステムでは,術中CT撮影(オーアーム撮影)を行う方法が知られている.本方法では,術中にCT画像撮影を行う.術中の腹臥位の脊椎が正確にCT撮影され,仮想空間上の3次元画像が構築される.本システムは,装置が大型でること,術中の作業に時間を要すること,高額であることから,多くの病院で導入することは困難である.
前十字靭帯損傷に対して関節鏡下前十字靭帯再建術を行う際にもコンピューターによるナビゲーションが利用されている.術前にCTおよびMRI撮影を行い,仮想空間上の3次元画像を構築し,術中の対象となる関節で位置合わせを行い,ナビゲーションを行う方法である.これにより,精度の高いナビゲーションができる.しかし,リファレンスフレームを骨に固定する必要がありそれによる骨折の危険性がある.またナビゲーション装置が大がかりとなること,術中の作業に時間を要すること,高額であることから,多くの病院で導入することは困難である.
骨折に対して間欠的骨接合術が行われる.その際,髄内釘挿入術,プレート固定術等でスクリュー固定する際、X線透視装置を使用する.ただし骨折部の鮮明な画像が得られずX線照射が長時間となり被曝量が増加する危険性がある.
特表2007−522885号公報 特開2008−229332号公報 特開2011−218180号公報
これまでの外科手術では,術前に脊椎のCT画像を取得し,CT画像をもとに最適なスクリュー挿入位置を計画するものの,術中には,計画した位置に正確な方向と深さにスクリュー挿入孔を作成することが困難であった.
本発明は,手術中に使用する骨画像撮影装置とスクリュー挿入孔作成装置とにセンサーを装備し,椎弓根スクリューの挿入孔作成位置,方向,深度をリアルタイムで検出し,術者に情報を提供することを目的としている.
本発明者らは,外科手術においてスクリューの挿入孔を正確に作成するシステムを考案した.本発明では,以下の手段を提供する.
[1]手術前に使用する骨画像撮影装置(1)と,
術中に使用する骨画像撮影装置(2)と,
スクリュー挿入孔作成装置(3)と,
骨位置参照装置(4)と,
コンピューター(5)と,
表示装置(6)と,
により構成される外科手術のためのシステムにおいて,
当該システムは,
撮影位置,撮影方向,撮影角度,を検出するセンサーのうち,少なくとも1つを装 備(10)した術中に使用する骨画像撮影装置(2)と
穿孔位置,穿孔方向,穿孔距離,穿孔軌道,を検出するセンサーのうち,少なくと も1つを装備(12)したスクリュー挿入孔作成装置(3)と,
を備え,
検出した情報をコンピューターに記憶し,
骨のスクリュー挿入孔作成時に,穿孔位置,穿孔方向,穿孔距離,穿孔軌道,のう ち,1つ,又は複数の情報をリアルタイムで術者に伝達することを特徴とするシステ ム.
[2]前項1に記載のシステムにおいて,表示装置(14,18,26)を備えたスクリュー挿入孔作成装置を使用することを特徴とするシステム.
[3]前項1に記載のシステムにおいて,手術前に使用する骨画像撮影装置(1)と,術中に使用する骨画像撮影装置(2)と,スクリュー挿入孔作成装置(3)と,骨位置参照装置(4)と,コンピューター(5)と,表示装置(6)と,のうち,少なくとも2つ以上を,無線,又は有線で連携することを特徴とするシステム.
[4]前項1に記載のシステムにおいて,システム外の外部機器,又はネットワークとの通信を行う機能(7,8,9,11)を備えることを特徴とするシステム.
[5]前項1に記載のシステムにおいて,手術前に撮影した画像と,術中に撮影した画像と,術前に計画した適正なスクリュー配置と,リアルタイムで検出した骨のスクリュー挿入孔作成装置による穿孔の位置と,方向と,軌道と,のうち,少なくとも1つの情報を画面に表示(27,28)することにより,術者に情報伝達することを特徴とするシステム.
[6]請求項1に記載のシステムにおいて,手術前に撮影した画像と,術中に撮影した画像と,術前に計画した適正なスクリュー配置と,リアルタイムで検出した骨のスクリュー挿入孔作成装置の位置と,方向と,軌道と,のうち,少なくとも1つの情報を,音,又は音声により術者に情報伝達することを特徴とするシステム.
[7]前項1に記載のシステムにおいて,コンピューターに代えて,通信機能,記憶機能,計算機能,音声認識機能,画像表示機能のうち,少なくとも1つを備えた電子機器を用いることを特徴とするシステム.
[8]前項1に記載のシステムにおいて,固定位置,固定方向,固定角度,を検出するセンサーのうち,少なくとも1つを装備した術中に使用する骨位置参照装置(4)を備え,より精度を高めることを可能とするシステム.
本発明の方法により,椎弓根スクリュー挿入孔の作成位置をリアルタイムで検出し,術者に情報伝達することが出来る.これにより術前に計画したスクリューの挿入位置,方向,深度に従って,スクリュー挿入孔を正確に作成できる.正確な椎弓根スクリュー挿入が行えるため,スクリューの椎弓根から逸脱,それによる固定力低下,スクリューの脊髄への接触や圧迫による麻痺の回避できる.患者のX線による被ばく量の最小化と手術時間の短縮ができる.また,安価にシステムを構築できるため,普及が見込まれる.
本発明を実施するための最良の形態の一例のシステム図である. 本発明を実施するために,装置および機器を通信機器により連携し,センサーを装備した術前画像撮影装置,および表示器とセンサーを備えたスクリュー挿入孔作成装置(ドリル)を用いたシステムの一例の図である. 本発明を実施するための表示装置とセンサーを装備したスクリュー挿入孔作成装置(ドリル)の一形態の図である. 脊椎形状の概念図である. 椎弓根スクリュー挿入孔作成時の挿入位置検出の概念図の一例である. 椎弓根スクリュー挿入孔作成の概念図の一例である. スクリュー挿入孔作成装置(ドリル)に装備された表示装置の画面の一例である.
以下,本発明の実施形態例を詳細に説明するが,本発明は,実施形態例に限定されない.
図1は,本発明を実施するための最良の形態の一つを示している.椎弓根スクリュー挿入孔作成のための外科手術では,一つの実施形態として,手術前に使用される骨画像撮影装置,術中に使用される骨画像撮影装置,スクリュー挿入孔作成装置,術前および術中に撮影した画像を記憶するコンピューター,および表示装置を主な構成要素としてシステムを構成する.
図2は,本発明を実施するために,装置および機器を通信機器により連携し,センサーを装備した術前骨画像撮影装置,および表示器とセンサーを備えたスクリュー挿入孔作成装置(ドリル)を用いたシステムの一例の図である.
本発明では,手術前に使用される骨画像撮影装置としてCT画像撮影装置1,術中に使用される骨画像装置としてX線透視装置2,スクリュー挿入孔作成装置としてドリル3,骨位置参照装置4,および表示装置を備えたコンピューター5,6によりシステムを構成する.
本発明では,撮影位置,撮影方向,撮影角度,を検出するセンサーのうち,少なくとも1つのセンサー10を装備した術中に使用するX線透視装置2と,穿孔位置,穿孔方向,穿孔距離,穿孔軌道,を検出するセンサーのうち,少なくとも1つのセンサー12を装備したドリル3を使用する.
本発明では,各構成装置1,2,3,4,5,6を通信機器7,8,9,11,13により無線で連携する.ここでいう無線による連携では,1GHz〜3THzの電磁波を使用することが好ましいが,3THz〜400THz,又は,400THz以上の電磁波を使用してもよい.
本発明では,各構成装置1,2,3,4,5,6の連携は,無線による方法が好ましいが,有線による方法でもよい.ここでいう有線による連携では,光ファイバーケーブル,同軸ケーブル,ツイストペアケーブルのうち,少なくとも一つを使用する.
各構成装置1,2,3,4,5,6の連携は,無線と有線を組み合わせた方法でもよい.
また,通信を行う機器7,8,9,11,13は,図2に示されるシステム以外の機器,又は外部ネットワークと通信を行える機能を有していてもよい.
連携又は外部との通信機能を持たせることにより,術前に計画したスクリューの適正挿入位置の情報と,施術中にセンサーで検出される物理量とをリアルタイムで比較し,あるいは,外部のデーターベースからの情報を入手して,適正な手術を行うために必要な情報を,術者に提供できる.
X線透視装置2とドリル3で検出した情報は,コンピューター5に送信,記憶する.コンピューターは,手術前に計画して記憶しておいたスクリューの適正配置と,センサーで検出される現在の穿孔位置,穿孔方向,穿孔距離,穿孔軌道を相互に比較して,例えば,穿孔を進めるに当たって修正すべき穿孔方向,穿孔終了までの残りの距離を計算する.
本発明では,術者に情報を伝達しやすいように,表示装置14を備えたドリル3を使用する.コンピューターで計算した情報は,表示装置6,14にリアルタイムで表示される.
本発明の一実施形態としては,CT画像撮影装置,X線透視装置を骨画像撮影装置として使用することが好ましいが,骨画像装置としては,核磁気共鳴映像装置(MRI),CTケーブル蛍光透視装置,超音波映像装置,または,同様の2次元,又は3次元骨画像撮影装置を選択することができる.
本発明のシステムでは,記憶機能に加えて,通信機能,記憶機能,音声発生機能,音声認識機能,画像表示機能のうち,少なくとも1つを備えた電子機器,又は携帯端末を,コンピューターに代えて使用してもよい.
本発明のシステムでは,記憶機能および画像表示機能に加えて,通信機能,音声発生機能,音声認識機能のうち,少なくとも1つを備えた電子機器,又は携帯端末を,コンピューターおよび表示装置に代えて使用してもよい.
本発明において,術中のX線透視装置2に装備するセンサーは,加速度センサー,磁気方位センサー,全地球測位システム受信機,赤外線カメラ,可視光カメラのうち1つ,又は複数であることが好ましいが,その他の原理によるセンサーを装備してもよい.センサーおよびカメラは,多軸および多眼であることがより好ましいが,1軸および単眼を選択してもよい.
本発明において,全地球測位システム受信機を使用する場合、全地球測位システムに準じた位置情報配信装置を手術室に数台設置してもよい.
図3は,本発明を実施するためのスクリュー挿入孔作成装置の一形態の図である.
本発明では,術者に情報を伝達しやすいように,表示装置18を備えたスクリュー挿入孔作成装置を使用する.表示装置18は,スクリュー挿入孔作成装置と一体の小型モニターであることが好ましいが,無線,又は有線により,スクリュー挿入孔作成装置と表示装置との間で情報送受が可能で,術者が情報を取得することができれば,一体型でなくてもよい.
本発明において,スクリュー挿入孔作成装置に装備するセンサー17は,加速度センサー,磁気方位センサー,ジャイロセンサー,レーザー距離センサー,差動変圧器型変位量センサー,超音波センサー,全地球測位システム受信機,赤外線カメラ,可視光カメラのうち,1つ,又は複数であることが好ましいが,その他の原理によるセンサーを装備してもよい.センサーおよびカメラは,多軸および多が眼であることがより好ましいが,1軸および単眼を選択してもよい.
以上のようなシステム例を用いて椎弓根スクリュー固定術を行うが,以下,その施術例を示す.
図4は,脊椎の概念図,図5は,椎弓根スクリュー挿入孔作成時の挿入位置検出の概念図の一例,図6は,椎弓根スクリュー挿入孔作成の概念図の一例をそれぞれ示す.
手術前の脊椎CT画像とそれをもとに計画したスクリュー配置は,コンピューターに記憶されている.
挿入孔作成適正位置21の検出は,X線透視装置を用いて脊椎20とドリルの刃先22の双方を透視し,双方の位置関係を確認しながら検出する.
もしくは,手術中に撮影するX線透視画像と,手術前に撮影された脊椎CT画像とを,コンピューター上で同期させ,既存の画像認識技術を用いることにより,手術中に撮影したX線透視画像上でのスクリュー適正挿入位置21を検出する.
挿入孔作成位置21の検出は,赤外線ナビゲーションシステムである骨位置参照装置4を用いたレジストレーションを利用できる場合には,ナビゲーションシステムを使用して行ってもよい.
スクリュー挿入孔作成位置21を検出した後,ドリルによる穿孔処置に移るが,本発明では,ドリルに装備したセンサーにより,ドリルの刃先の位置,穿孔方向,穿孔距離,穿孔軌道のうち1つ又は複数を常時検出する.
検出した情報は,コンピューターに記憶し,手術前に記憶したスクリュー配置計画の情報とあわせて,表示装置に適切な情報を伝達するために必要な計算を行う.ここでは,例えば,脊椎画像上に刃先の位置,穿孔方向,穿孔距離,穿孔軌道の情報を同時に表示するために必要な計算を行う.
図7は,ドリルに装備された表示装置の画面の一例である.本発明では,現在のドリル先端座標と角度,穿孔開始適正座標,適正角度,および穿孔適正距離を文字27により表示し,施術に必要な情報を術者に提供する.
本発明では,X線透視装置による脊椎29とドリル刃先31の透視画像とともに,術前に計画した適正な穿孔軌道30,を同時に画像28で表示して提供する.この際,脊椎の画像は,術前にCT画像撮影装置により取得した3次元脊椎画像であってもよい.
術者は,提供される情報を確認しながら,穿孔を行うことが可能となり,安全,正確な手術を行うことが出来る.
表示装置による情報提供方法は,文字,動画,静止画,音声のうち1つ,もしくは複数の手段により行う.
表示装置で提供する情報は,コンピューターの端末のキー操作,もしくは,表示装置上の画像や文字に触れる操作により切り替えることができる.ドリルにマイクを装備し,術者の音声を認識して,表示情報の切り替え操作を行えるとさらに好ましい.
以下に実施例の一つを示す.本発明は,実施例に限定されない.
手術の前にCT画像撮影装置1を用いて脊椎断層撮影を行い,3次元画像を構築する.
手術中にX線透視装置2を用いて脊椎の2次元画像を複数の方向より撮影する.
X線透視装置2には,磁気方位センサーおよび加速度センサーを装備し,画像の撮影方向および角度を検出し,コンピューター上で術前の3次元脊椎画像と術中の2次元脊椎画像の両者をマッチングさせる.
X線透視装置2は最終的にマッチングした撮影位置で固定する.これにより撮影された脊椎画像は3次元で詳細に表示され空間での方向が決定される.
医師は,固定したX線透視装置2により脊椎を透視しながら,スクリュー挿入孔作成装置(ドリル)3の先端を脊椎に当てる.この画像情報がコンピューターに送信され3次元脊椎画像上に表示される.またドリルは磁気方位センサーと加速度センサーが装備され,その情報も同時にコンピューターに送信される.
コンピューター5は,画像方向とドリルの穿孔方向から両者の相対的な角度を計算し3次元脊椎画像上にドリル先端位置およびその掘削方向をコンピューターモニター6およびドリルの小型モニター14に表示する.医師はこの情報を参考に適切な位置にドリルの掘削を行う.
手術の前にCT画像撮影装置1を用いて脊椎断層撮影を行い,3次元画像を構築する.3次元画像をもとにスクリューの適正配置を計画しておく.
手術中にX線透視装置2を用いて脊椎の2次元画像を複数の方向より撮影する.X線透視装置2には,磁気方位センサーおよび加速度センサー10を装備し,画像の撮影方向および角度を検出する.
手術の前の3次元脊椎画像と,手術中の2次元脊椎画像の両者を,コンピューター上でマッチングさせる.X線透視装置2は最終的にマッチングした撮影位置で固定する.
術前に計画しておいたスクリューの適正配置を,手術中にX線透視装置2を用いて撮影している2次元脊椎画像上に重ねて表示する.表示装置には,コンピューター上のモニター6を使用する.
医師は,X線透視装置2により脊椎を透視しながら,スクリュー挿入孔作成装置(オウル)3の先端を脊椎に当てる.医師は,2次元脊椎透視椎画像上に重ねて表示されているスクリューの最適配置30と,脊椎上のオウル先端の位置31を画像上で見比べながら,スクリュー挿入孔の穿孔開始位置21を決定する.
オウル3に装備された磁気方位センサーおよび加速度センサーでオウルの方向,角度情報がコンピューターに送信され,2次元脊透視椎画像上に表示されているスクリューの適正配置角度,方向との相対角度が計算される.
これによりモニター上で補正すべき角度方向が医師に表示され,医師は,適正穿孔方向,適正穿孔角度を決定し,オウルによる穿孔処置を開始する.
脊椎の穿孔作業は,オウルに装備した磁気方位センサーと加速度センサーにより随時オウルの方向角度が検出され,それに伴いコンピューターのモニター上に補正角度,方向が表示され,医師はオウルの角度を維持しながら穿孔作業を行う.
穿孔深度は,オウルに差動変圧器型小型変位センサーを装備することで,穿孔中の孔の深度をリアルタイムで検出できる.
手術の前にCT画像撮影装置を用いて脊椎断層撮影を行い,3次元画像を構築する.
手術中に骨位置参照装置(リファレンスフレーム)4を腸骨に設置し,X線透視装置2を用いてリファレンスフレームを含む脊椎の2次元画像を複数の方向より撮影する.
リファレンスフレームには磁気方位センサー,加速度センサーおよび全地球測位システム受信装置が装備され,リファレンスフレームの位置,方向,角度が検出され,その情報がコンピューターに送信される.
コンピューター上で術前の3次元脊椎画像と術中の2次元脊椎画像の両者をマッチングさせる.これにより撮影された脊椎画像は3次元で詳細に表示され空間での位置,方向,角度が決定される.
ドリルには磁気方位センサー,加速度センサーおよび全地球測位システム受信装置が装備され,ドリルの位置,方向,角度が検出され,その情報がコンピューターに送信される.
また精度を高めるために全地球測位システムに準じた位置情報配信装置を手術室に数台設置してもよい.
医師は,ドリルの先端を脊椎に当てとコンピューターでは3次元脊椎画像をドリルとの相対的な位置,方向,角度が計算されコンピューターおよびドリルのモニターに表示される.医師はこの情報を参考に適切な位置にドリルの掘削を行う.
1 手術前の画像撮影装置
2 術中の画像撮影装置
3 スクリュー挿入孔作成装置
4 骨位置参照装置
5 コンピューター
6 表示装置
7 手術前の画像撮影装置に装備された通信機器
8 術中の画像撮影装置に装備された通信用機器
9 コンピューターに装備された通信機器
10 術中の画像装置に装備されたセンサー
11 スクリュー挿入孔作成装置に装備された通信機器
12 スクリュー挿入孔作成装置に装備されたセンサー
13 骨位置参照装置に装備されたセンサー
14 スクリュー挿入孔作成装置に装備された表示装置
15 スクリュー挿入孔作成装置
16 スクリュー挿入孔作成装置に装備された通信機器
17 スクリュー挿入孔作成装置に装備されたセンサー
18 スクリュー挿入孔作成装置に装備された表示装置
19 脊椎
20 椎弓根およびドリル刃先のX線透視画像
21 スクリュー孔作成の適正位置
22 ドリルの刃先
23 椎弓根
24 椎弓根スクリューを設置するための孔を形成するためのスクリュー挿入孔作成装置
25 椎弓根スクリューを設置するために形成された孔
26 スクリュー挿入孔作成装置に装備した表示装置
27 スクリュー挿入孔作成装置に装備された表示装置に文字により提供された情報
28 スクリュー挿入孔作成装置に装備された表示装置に画像により提供された情報
29 脊椎のX線透視画像
30 脊椎のX線透視画像上に提供された術前に計画された適正な穿孔軌道
31 ドリルの刃先のX線透視画像

Claims (8)

  1. 手術前に使用する骨画像撮影装置と,
    術中に使用する骨画像撮影装置と,
    スクリュー挿入孔作成装置と,
    骨位置参照装置と,
    コンピューターと,
    表示装置と,
    により構成される外科手術のためのシステムにおいて,
    当該システムは,
    撮影位置,撮影方向,撮影角度,を検出するセンサーのうち,少なくとも1つを装 備した術中に使用する骨画像撮影装置と
    穿孔位置,穿孔方向,穿孔距離,穿孔軌道,を検出するセンサーのうち,少なくと も1つを装備したスクリュー挿入孔作成装置と,
    を備え,
    検出した情報をコンピューターに記憶し,
    骨のスクリュー挿入孔作成時に,穿孔位置,穿孔方向,穿孔距離,穿孔軌道,のう ち,1つ,又は複数の情報をリアルタイムで術者に伝達することを特徴とするシステ ム.
  2. 請求項1に記載のシステムにおいて,表示装置を備えたスクリュー挿入孔作成装置を使用することを特徴とするシステム.
  3. 請求項1に記載のシステムにおいて,手術前に使用する骨画像撮影装置と,術中に使用する骨画像撮影装置と,スクリュー挿入孔作成装置と,表示装置と,コンピューターと,のうち,少なくとも2つ以上を,無線もしくは有線で連携することを特徴とするシステム.
  4. 請求項1に記載のシステムにおいて,システム以外の外部機器,もしくはネットワークとの通信を行う機能を備えることを特徴とするシステム.
  5. 請求項1に記載のシステムにおいて,手術前に撮影した画像と,術中に撮影した画像と,術前に計画した適正なスクリュー配置と,リアルタイムで検出した骨のスクリュー挿入孔作成装置の位置と,方向と,軌道と,のうち,少なくとも1つの情報を,画面に表示することにより,術者に情報伝達することを特徴とするシステム.
  6. 請求項1に記載のシステムにおいて,手術前に撮影した画像と,術中に撮影した画像と,術前に計画した適正なスクリュー配置と,リアルタイムで検出した骨のスクリュー挿入孔作成装置の位置と,方向と,軌道と,のうち,少なくとも1つの情報を,音,又は音声により術者に情報伝達することを特徴とするシステム.
  7. 請求項1に記載のシステムにおいて,コンピューターに代えて,通信機能,記憶機能,計算機能,音声認識機能,画像表示機能のうち,少なくとも1つを備えた電子機器,又は携帯端末を用いることを特徴とするシステム.
  8. 請求項1に記載のシステムにおいて,固定位置,固定方向,固定角度,を検出するセンサーのうち,少なくとも1つを装備した術中に使用する骨位置参照装置を備え、より精度を高めることを可能とするシステム.
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