本発明は、工作機械の計測校正補償システム及び方法に関し、特に、簡略化、低コスト、熱変形の校正精度が良好な方法で直接工作機械各軸の熱膨張量を正確に測定でき、リアルタイムで工作機械各軸の絶対位置決め座標を校正することで多軸同期動作の位置決め精度が工作機械の熱膨張により低下させないものに関する。
工作機械は、長時間加工の状態において、自体で発生した熱エネルギー或いは環境温度の変化により、工作機械が熱影響により熱変形を生じて工具とワークの相対位置に変化を発生することで、加工寸法或いは形状の偏差が起きて加工精度が低下してしまう。一般的に言うと、工作機械加工時の誤差の40%〜70%は熱変形により起きるため、工作機械の熱挙動表現の優劣程度は精度及び安定度を評価する重要指標の1つとして見なすことができ、熱挙動表現に再現性及び安定性がある場合、工作機械が長時間良好な加工品質を維持できることを示し;逆に、工作機械の熱挙動モデルの変動が大き過ぎた場合、加工品質を確保することが困難である。これに鑑み、多く業者は熱誤差に対応する技術を高加工精度及び高安定性に達する技術象徴として見なし、例えば熱親和技術及び熱源の冷却抑制技術などである。
国内工作機械の関連メーカが工作機械の熱変形を解決する方法は、CNC数値制御システムの熱変形制御技術であり、その技術は次の各号を含む。1.温度センサを機体温度変化が比較的顕著な位置(赤外線サーモグラフで計測を行うことができる)に取り付けることによって、工作機械の温度変化をキャプチャーし;2.三次元測定機を架設して工作機械の温度上昇変形量を測定及び記録し;3.温度及び熱変形量のデータを利用して工作機械の熱変形モデルを確立し;4.工作機械の熱変形量モデルの構築及び温度上昇補正の検証。
CNC数値制御システムの熱変形制御技術は、工作機械温度の変化量を測定してから工作機械の熱変形モジュールの内蔵ソフトウェアを通じて工作機械のリアルタイムな熱変形量を算出して加工主軸の熱変位補償校正量とする。熱変形モジュールのソフトウェアが開発された時、工作機械の熱源及び環境温度のサンプリング範囲に制限があり、工作機械の作動日が増えると、工作機械に内蔵されたモータの発熱特性の変更又は環境温度の変化の過大によりいずれも当初設定した校正ソフトウェアの計算に誤差が生じ、工作機械の動作精度及び加工安定性が低下する。
海外業者が様々な方法を用いて工作機械の熱形変量を低減し、これは次の各号を含む。1.熱対称及び熱平衡の機体構造を設計して工作機械の熱変形誤差の発生に対称特性及び掌握性を持たせ;2.熱親和機体を用いることで工作機械機体の熱変形量を効果的に低減し;3.マルチチャネルゼロ熱源冷却技術を用いることで、熱源温度の変化量を効果的に低減し;4.機体の温度上昇点測定及び熱変形補償。以上の技術は各自機能を有し、且つ全て実施することで、所定の規格に達することができるが、その複雑性、難易度及び製作コストがいずれも非常に高くなる。
よって、比較的簡略化、低コスト、熱変形の校正精度が良好な方式で直接正確に工作機械各軸の熱膨張量を測定でき、リアルタイムで工作機械各軸の絶対位置決め座標を校正することで多軸同期動作の位置決め精度が工作機械の熱膨張により低下させない工作機械の計測校正補償システム及び方法を如何にして発明するかは、本発明が積極的に開示しようとするところである。
米国特許第7,715,016号明細書
台湾発明特許番号第1532016号明細書
上記従来技術の欠陥に鑑み、発明者は完璧なものではないことを考えたため、鋭意研究を重ねていたところ、工作機械の計測校正補償システム及び方法を開発し、比較的簡略化、低コスト、熱変形の校正精度が良好な方式で直接正確に工作機械各軸の熱膨張量を測定でき、リアルタイムで工作機械各軸の絶対位置決め座標を校正することで多軸同期動作の位置決め精度が工作機械の熱膨張により低下させない目的を達成するよう期待する。
上記目的及び他の目的を達成するため、本発明の第1の態樣は、工作機械の計測校正補償システムを提供し、第1XY平面と第1XZ平面とを備え、該工作機械のベースに設けるために用いられ、且つ該工作機械の該ベースに設けられたX軸平行移動ステージの近傍に位置し、その素材がゼロ膨張ガラス、不変鋼或いは花崗岩とする第1位置決め基台と、該工作機械のワーク固定手段に設けるために用いられ、該ワーク固定手段は該X軸平行移動ステージ上においてX軸に沿って平行移動し、該工作機械の加工前及び加工時、これら第1スペックルイメージセンサがX軸に沿って該ワーク固定手段の該第1XY平面におけるスペックル位置及び該第1XZ平面におけるスペックル位置を各々検出し、該ワーク固定手段の該第1XY平面におけるスペックル位置及び該第1XZ平面におけるスペックル位置の該工作機械加工前及び加工時の差異は該ワーク固定手段の該工作機械加工時における位置を補正する2つの第1スペックルイメージセンサと、第2XY平面と第2YZ平面とを備え、該工作機械のベースに設けるために用いられ、且つ該工作機械の該ベースに設けられたY軸平行移動ステージ及び該Y軸平行移動ステージ上においてY軸に沿って平行移動するZ軸平行移動ステージの近傍に位置し、その素材がゼロ膨張ガラス、不変鋼或いは花崗岩とするが第2位置決め基台と、該工作機械の工具固定手段及びZ軸平行移動ステージに設けるために用いられ、該工具固定手段は該Z軸平行移動ステージ上においてZ軸に沿って平行移動し、該工作機械の加工前及び加工時、これら第2スペックルイメージセンサがY軸に沿って該工具固定手段の該第2XY平面におけるスペックル位置及びYZ平面に沿って該工具固定手段の該第2YZ平面におけるスペックル位置を各々検出し、該工具固定手段の該第2XY平面におけるスペックル位置及び該第2YZ平面におけるスペックル位置の該工作機械加工前及び加工時での差異は該工具固定手段の該工作機械加工時における位置を補正するために用いられる2つの第2スペックルイメージセンサと、を含む。
上記工作機械の計測校正補償システムにおいて、第1調整ブラケットと第2調整ブラケットと第3調整ブラケットとを更に含み、これら第1スペックルイメージセンサは、該第1調整ブラケットを通じて該工作機械のワーク固定手段に設けられ、これら第2スペックルイメージセンサが各々該第2調整ブラケット及び該第3調整ブラケットを通じて該工作機械のZ軸平行移動ステージ及び工具固定手段が設けられる。
上記工作機械の計測校正補償システムにおいて、第1レーザー光源と第1干渉フィルタと第1反射鏡とを更に含み、該第1干渉フィルタは、該第1位置決め基台に設けられ、該第1反射鏡が該第1調整ブラケットに設けられ、該第1レーザー光源のレーザー光が該第1干渉フィルタを経由して該第1反射鏡に投射することで、これら第1スペックルイメージセンサが該工作機械の加工前に該ワーク固定手段の該第1XY平面におけるスペックル位置及び該第1XZ平面におけるスペックル位置を検出させる。
上記工作機械の計測校正補償システムにおいて、第2レーザー光源と第2干渉フィルタと第2反射鏡とを更に含み、該第2干渉フィルタは、該第2位置決め基台に設けられ、該第2反射鏡が該第2調整ブラケットに設けられ、該第2調整ブラケットが該Z軸平行移動ステージに設けられ、該第2レーザー光源のレーザー光が該第2干渉フィルタを経由して該第2反射鏡に投射することで、これら第2スペックルイメージセンサが該工作機械の加工前に該工具固定手段の該第2XY平面におけるスペックル位置を検出させる。
上記工作機械の計測校正補償システムにおいて、第3レーザー光源と第3干渉フィルタと第3反射鏡と第4反射鏡とを更に含み、該第3干渉フィルタは、該工作機械のベースに設けられ、該第3反射鏡及び該第4反射鏡が各々該Z軸平行移動ステージ及び該第3調整ブラケットに設けられ、該第3調整ブラケットが該工具固定手段に設けられ、該第3レーザー光源のレーザー光が該第3干渉フィルタ及び該Z軸平行移動ステージに設けられた第3反射鏡を経由して該第3調整ブラケットに設けられた第4反射鏡に投射することで、該第2スペックルイメージセンサが該工作機械加工前に該工具固定手段の該第2YZ平面上のスペックル位置を検出させる。
上記目的及び他の目的を達成するため、本発明の第2の態樣は、工作機械の計測校正補償方法を提供し、該工作機械の加工前、請求項1に記載の工作機械の計測校正補償システムを利用して、該工作機械のワーク固定手段のX軸に沿う該第1位置決め基台の第1XY平面におけるスペックル位置及び該第1位置決め基台の第1XZ平面におけるスペックル位置を検出し、並びに該工作機械の工具固定手段のY軸に沿う該第2位置決め基台の第2XY平面におけるスペックル位置及びYZ平面に沿って該第2位置決め基台の第2YZ平面上におけるスペックル位置を検出するステップ(1)と、該工作機械の加工時、請求項1に記載の工作機械の計測校正補償システムを利用して、該工作機械のワーク固定手段のX軸に沿う該第1位置決め基台の第1XY平面におけるスペックル位置及び該第1位置決め基台の第1XZ平面におけるスペックル位置を検出し、並びに該工作機械の工具固定手段のY軸に沿う該第2位置決め基台の第2XY平面におけるスペックル位置及びYZ平面に沿う該第2位置決め基台の第2YZ平面におけるスペックル位置を検出するステップ(2)と、該ワーク固定手段を利用して、該第1XY平面におけるスペックル位置及び該第1XZ平面におけるスペックル位置の該工作機械加工前及び加工時での差異を利用して該ワーク固定手段の該工作機械加工時における位置を補正し、並びに該工具固定手段を利用して該第2XY平面におけるスペックル位置及び該第2YZ平面におけるスペックル位置の該工作機械加工前及び加工時での差異を利用して該工具固定手段の該工作機械加工時における位置を補正するステップ(3)と、を含む。
上記工作機械の計測校正補償方法において、第1調整ブラケットと第2調整ブラケットと第3調整ブラケットとを更に含み、これら第1スペックルイメージセンサは、該第1調整ブラケットを通じて該工作機械のワーク固定手段に設けられ、これら第2スペックルイメージセンサが各々該第2調整ブラケット及び該第3調整ブラケットを通じて該工作機械のZ軸平行移動ステージ及び工具固定手段が設けられる。
上記工作機械の計測校正補償方法において、該ステップ(1)内の該工作機械の計測校正補償システムは、第1レーザー光源と第1干渉フィルタと第1反射鏡とを更に含み、該第1干渉フィルタは、該第1位置決め基台に設けられ、該第1反射鏡が該第1調整ブラケットに設けられ、該第1レーザー光源のレーザー光が該第1干渉フィルタを経由して該第1反射鏡に投射することで、これら第1スペックルイメージセンサが該工作機械の加工前に該ワーク固定手段の該第1XY平面におけるスペックル位置及び該第1XZ平面におけるスペックル位置を検出させる。
上記工作機械の計測校正補償方法において、該ステップ(1)内の該工作機械の計測校正補償システムは、第2レーザー光源と第2干渉フィルタと第2反射鏡とを更に含み、該第2干渉フィルタは、該第2位置決め基台に設けられ、該第2反射鏡が該第2調整ブラケットに設けられ、該第2調整ブラケットが該Z軸平行移動ステージに設けられ、該第2レーザー光源のレーザー光が該第2干渉フィルタを経由して該第2反射鏡に投射することで、これら第2スペックルイメージセンサが該工作機械の加工前に該工具固定手段の該第2XY平面におけるスペックル位置を検出させる。
上記工作機械の計測校正補償方法において、該ステップ(1)内の該工作機械の計測校正補償システムは、第3レーザー光源と第3干渉フィルタと第3反射鏡と第4反射鏡とを更に含み、該第3干渉フィルタは、該工作機械のベースに設けられ、該第3反射鏡及び該第4反射鏡が各々該Z軸平行移動ステージ及び該第3調整ブラケットに設けられ、該第3調整ブラケットが該工具固定手段に設けられ、該第2レーザー光源のレーザー光が該第3干渉フィルタ及び該Z軸平行移動ステージに設けられた第3反射鏡を経由して該第3調整ブラケットに設けられた第4反射鏡に投射することで、該第2スペックルイメージセンサが該工作機械加工前に該工具固定手段の該第2YZ平面上のスペックル位置を検出させる。
これを介して、本発明の工作機械の計測校正補償システム及び方法は、比較的簡略化、低コスト、熱変形の校正精度が良好な方式で直接正確に工作機械各軸の熱膨張量を測定でき、リアルタイムで工作機械各軸の絶対位置決め座標を校正することで多軸同期動作の位置決め精度が工作機械の熱膨張により低下させない。
本発明の好ましい実施例に係る工作機械の計測校正補償システムを示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係るワーク固定手段のスペックルパターンの位置決め点を示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係る工具固定手段のスペックルパターンの位置決め点を示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係る工作機械加工前のワーク固定手段のX軸に沿うスペックル位置を示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係る工作機械加工前の工具固定手段のY軸に沿うスペックル位置を示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係る工作機械加工前の工具固定手段のYZ平面に沿うスペックル位置を示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係る工作機械加工前のワーク固定手段及び工具固定手段のスペックル位置を示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係る工作機械加工前のワーク固定手段及び工具固定手段の特定位置におけるスペックル位置を示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係る工作機械加工時のワーク固定手段及び工具固定手段の特定位置におけるスペックル位置を示す模式図である。
本発明の目的、特徴及び効果を十分理解してもらうため、下記具体的実施例を通じて添付図面を基に、本発明に対し詳細な説明を行う。
従来の熱変形補償技術がまず工作機械の温度変化を測定してから工作機械の熱変形量を算出することとは異なる。本発明は、多軸工作機械上に三次元位置決め基台を取り付け、該三次元位置決め基台の低熱変形特性を利用して不変形スペックルパターン取り込みの位置決め技術(特許文献1)を組み合わせ、同時に工具固定手段及びワーク固定手段の三次元熱膨張検出変位量を提供して正確に工具固定手段及びワーク固定手段の三次元相対熱ドリフト量を得ることで、工作機械の位置決め精度を補正し、多軸工作機械の精密加工の位置決めニーズを満たす。
不変形スペックルパターンの画像取り込みによる位置決め技術内のスペックルイメージセンサは、建設的干渉スペックルがスペックルイメージセンサの覗き窓に入り、また覗き窓から移出することを確認し、この干渉スペックルの相対光学的距離差の変化量が5分の1の波長より小さいため、スペックルパターンの画像取り込み範囲に入った建設的スペックル輝点からスペックルパターンの画像取り込み範囲から移出したスペックルまで、大部分建設的干渉を維持し、見るとやはり1つの輝点であり、このスペックルパターンは画像処理ソフトウェア(例えばSAD、SSD、NCC、SURF、SIFTなど)による照合・位置決めを経ると、正確な照合変位量を得ることができる。
このほかに、特許文献2を参照すると、スケール不変特徴量変換(SIFT、Scale Invariant Feature Transform)画像照合による位置決め技術或いは高速化ロバストな特徴量(SURF、Speed Up Robust Feature)画像照合による位置決め技術を利用して隣接する2枚の不変形スペックルパターンを取り込んでスペックルパターンの特徴点の生成及び照合を行い、その後統計的消去法で変位標準偏差1.5倍より大きい特徴マッチ点を除去すると、正確に2枚の隣接するスペックルパターンの画像平面変位量における標準偏差が0.008ピクセルサイズより小さく、約百分の1のピクセルの標準偏差の大きさに等しい。つまり、スペックルイメージセンサで熱膨張物体表面の前後2枚のスペックルパターンをキャプチャーしてからSIFT或いはSURF等の画像照合による位置決め方法を経ると、正確に物体表面熱膨張前後の相対熱膨張変位量を得ることができる。
上記取りまとめにおいて、図1乃至図3を参照すると、本発明の第1の態樣は、第1位置決め基台1と2つの第1スペックルイメージセンサ2と第2位置決め基台3と2つの第2スペックルイメージセンサ4とを含む工作機械の計測校正補償システムを提供する。該第1位置決め基台1は、方形の柱状体とすることができ、且つ第1XY平面11と第1XZ平面12とを備え、該工作機械9のベース96に設けるために用いられ且つ該工作機械9のX軸平行移動ステージ91の近傍に位置し、該第1XY平面11が上に向き、該第1XZ平面12が該X軸平行移動ステージ91に向かい、該X軸平行移動ステージ91が該ベース96に設けられ、該第1位置決め基台1の素材がゼロ膨張ガラス、不変鋼或いは花崗岩とし;これら第1スペックルイメージセンサ2は、不変形スペックル読取ヘッドとすることができ、且つ該工作機械9のワーク固定手段94に設けるために用いられ、該ワーク固定手段94が加工用のワークを固定でき且つ該X軸平行移動ステージ91においてX軸に沿って平行移動し、またC軸を回転軸とし、該工作機械9の加工前及び加工時、これら第1スペックルイメージセンサ2が各々該ワーク固定手段94に伴ってX軸に沿って該ワーク固定手段94の該第1XY平面11におけるスペックル位置及び該第1XZ平面12におけるスペックル位置を検出し、該ワーク固定手段94の該第1XY平面11におけるスペックル位置及び該第1XZ平面12におけるスペックル位置の該工作機械9加工前及び加工時での差異は該ワーク固定手段94の該工作機械9加工時における位置を補正するために用いられ;該第2位置決め基台3は、幅広フラット形の矩形体とすることができ、且つ第2XY平面31と第2YZ平面32とを備え、該第1位置決め基台1の第1XY平面11及び第1XZ平面12が該第2位置決め基台3の第2YZ平面32と直交し、該第2位置決め基台3が該工作機械9のベース96に設けるために用いられ、且つ該工作機械9のY軸平行移動ステージ92及びZ軸平行移動ステージ93の近傍に位置し、該第2XY平面31が上に向き、該第2YZ平面32が該Y軸平行移動ステージ92及び該Z軸平行移動ステージ93に向かい、該Y軸平行移動ステージ92が該ベース96に設けられ、該Z軸平行移動ステージ93が該Y軸平行移動ステージ92においてY軸に沿って平行移動し、該第2位置決め基台3の素材がゼロ膨張ガラス、不変鋼或いは花崗岩とし;これら第2スペックルイメージセンサ4は、不変形スペックル読取ヘッドとすることができ、且つ各々該工作機械9の工具固定手段95及びZ軸平行移動ステージ93に設けるために用いられ、該工具固定手段95が加工用の工具を固定でき且つ該Z軸平行移動ステージ93においてZ軸に沿って平行移動し、またA軸を回転軸とすることができ、該工作機械9の加工前及び加工時、これら第2スペックルイメージセンサ4が各々該Z軸平行移動ステージ93と伴ってY軸に沿って該工具固定手段95の該第2XY平面31におけるスペックル位置を検出し、並びに該Z軸平行移動ステージ93及び該工具固定手段95と伴ってYZ平面に沿って該工具固定手段95の該第2YZ平面32におけるスペックル位置を検出し、該工具固定手段95の該第2XY平面31におけるスペックル位置及び該第2YZ平面32におけるスペックル位置の該工作機械9加工前及び加工時での差異は該工具固定手段95の該工作機械9加工時における位置を補正するために用いられる。このほかに、先に述べた該第1位置決め基台1は、該工作機械9のX軸平行移動ステージ91の近傍に設けるために用いられ、並びに該第2位置決め基台3が該工作機械9のY軸平行移動ステージ92及びZ軸平行移動ステージ93の近傍に設けるために用いられることは、例示であり、該第1位置決め基台1が該工作機械9のY軸平行移動ステージ92の近傍に設けるために用いられ、並びに該第2位置決め基台3が該工作機械9のX軸平行移動ステージ91及びZ軸平行移動ステージ93の近傍に設けるために用いられ、或いは該第1位置決め基台1が該工作機械9のZ軸平行移動ステージ93の近傍に設けるために用いられ、並びに該第2位置決め基台3が該工作機械9のX軸平行移動ステージ91及びY軸平行移動ステージ92の近傍に設けるために用いられるのは、いずれも本発明の保護範囲に属する。
図1乃至図3を参照すると、上記工作機械9の計測校正補償システムにおいて、第1調整ブラケット5と第2調整ブラケット6と第3調整ブラケット61とを更に含み、これら第1スペックルイメージセンサ2は該第1調整ブラケット5を通じて該工作機械9のワーク固定手段94に設けられ、これら第2スペックルイメージセンサ4が各々該第2調整ブラケット6及び該第3調整ブラケット61を通じて該工作機械9のZ軸平行移動ステージ93及び工具固定手段95に設けられる。これを介して、これら第1スペックルイメージセンサ2は、該第1調整ブラケット5を通じてその位置及び方位を更に調整でき、これら第2スペックルイメージセンサ4が各々該第2調整ブラケット6及び該第3調整ブラケット61を通じてその位置及び方位を更に調整できる。
図1乃至図3を参照すると、本発明の第2の態樣は、工作機械の計測校正補償方法を提供し、該工作機械9の加工前、先に述べた工作機械の計測校正補償システムを利用して、該工作機械9のワーク固定手段94のX軸に沿う該第1位置決め基台1の第1XY平面11におけるスペックル位置及び該第1位置決め基台1の第1XZ平面12におけるスペックル位置を検出し、並びに該工作機械9の工具固定手段95のY軸に沿う該第2位置決め基台3の第2XY平面31におけるスペックル位置及びYZ平面に沿って該第2位置決め基台3の第2YZ平面32上におけるスペックル位置を検出するステップ(1)と、該工作機械9の加工時、先に述べた工作機械の計測校正補償システムを利用して、該工作機械9のワーク固定手段94のX軸に沿う該第1位置決め基台1の第1XY平面11におけるスペックル位置及び該第1位置決め基台1の第1XZ平面12におけるスペックル位置を検出し、並びに該工作機械9の工具固定手段95のY軸に沿う該第2位置決め基台3の第2XY平面31におけるスペックル位置及びYZ平面に沿う該第2位置決め基台3の第2YZ平面32におけるスペックル位置を検出するステップ(2)と、該ワーク固定手段94を利用して、該第1XY平面11におけるスペックル位置及び該第1XZ平面12におけるスペックル位置の該工作機械9加工前及び加工時での差異を利用して該ワーク固定手段94の該工作機械9加工時における位置を補正し、並びに該工具固定手段95を利用して該第2XY平面31におけるスペックル位置及び該第2YZ平面32におけるスペックル位置の該工作機械9加工前及び加工時での差異を利用して該工具固定手段95の該工作機械9加工時における位置を補正するステップ(3)と、を含む。
図1乃至図3を参照すると、上記工作機械の計測校正補償方法において、第1調整ブラケット5と第2調整ブラケット6と第3調整ブラケット61とを更に含み、これら第1スペックルイメージセンサ2は該第1調整ブラケット5を通じて該工作機械9のワーク固定手段94に設けられ、これら第2スペックルイメージセンサ4が各々該第2調整ブラケット6及び該第3調整ブラケット61を通じて該工作機械9のZ軸平行移動ステージ93及び工具固定手段95に設けられる。これを介して、これら第1スペックルイメージセンサ2は、該第1調整ブラケット5を通じてその位置及び方位を更に調整でき、これら第2スペックルイメージセンサ4が各々該第2調整ブラケット6及び該第3調整ブラケット61を通じてその位置及び方位を更に調整できる。
図2を参照すると、該ワーク固定手段94がこれら第1スペックルイメージセンサ2を通じて位置決めした2個のスペックルパターンの位置決め点21は、各々Y=0と第1XZ平面12のスペックルパターンの位置決め座標(Xobject,i、0、Zobject)、及びZ=Z1と第1XY平面11のスペックルパターンの位置決め座標(Xobject,i、Yobject、Z1)となり、2つの位置決め点を取りまとめると、該ワーク固定手段94の該第1位置決め基台1に位置決めするスペックルパターンの位置決め座標を(Xobject,i、Yobject、Zobject)とすることが得られる。図3を参照すると、該工具固定手段95が第2YZ平面32上に移動でき、これら第2スペックルイメージセンサ4を通じて位置決めした2個のスペックルパターンの位置決め点41は、各々Z=Z2と第2XY平面31のスペックルパターンの位置決め座標(Xcutter、Ycutter,i、Z2)、及びX=0と第2YZ平面32のスペックルパターンの位置決め座標(0、Ycutter,i、Zcutter,j)となり、2つの位置決め点を取りまとめると、該工具固定手段95の該第2位置決め基台3に位置決めするスペックルパターンの位置決め座標を(Xcutter、Ycutter,i、Zcutter,j)とすることが得られる。該ワーク固定手段94の該第1位置決め基台1に位置決めするスペックルパターンの位置決め座標(Xobject,i、Yobject、Zobject)及び該工具固定手段95の該第2位置決め基台3に位置決めするスペックルパターンの位置決め座標(Xcutter、Ycutter,i、Zcutter,j)に該第1調整ブラケット5、該第2調整ブラケット6及び該第3調整ブラケット61設置の寸法及び方位を組み合わせると、該ワーク固定手段94及び該工具固定手段95の幾何学的中心の該第1位置決め基台1及び該第2位置決め基台3に対する絶対位置決め座標を得ることができる。このほかに、X軸、Y軸、Z軸の初期位置決め標線を製作し、例えばZ=Z1と第1XY平面11のX=X0のX軸初期位置決め標線及びY=0と第1XZ平面12のX=X0のX軸初期位置決め標線を製作し、この2本のX軸初期位置決め標線のX軸の読取値は同じである。次に、Z=Z2と第2XY平面31のY=Y0のY軸初期位置決め標線及びX=0と第2YZ平面32のZ=Z0のZ軸初期位置決め標線を製作できる。そして第1位置決め基台1及び該第2位置決め基台3の素材は、ゼロ膨張ガラス、不変鋼或いは花崗岩とすることができるため、総変形量を規格値より小さくさせることができ;このほかに、工作機械9の熱量は、該第1位置決め基台1及び該第2位置決め基台3に伝達しにくく、且つ該第1位置決め基台1及び該第2位置決め基台3の温度が容易に正確に制御されるため、該第1位置決め基台1及び該第2位置決め基台3は1つの極めて優れ、安定した三次元校正補償システムを提供できる。
図4を参照すると、上記工作機械の計測校正補償システムにおいて、第1レーザー光源71と第1干渉フィルタ72と第1反射鏡73とからなるレーザー干渉計を更に含み、該第1干渉フィルタ72は、該第1位置決め基台1の第1XY平面11上に設けられ、該第1反射鏡73が該第1調整ブラケット5に設けられ、該第1レーザー光源71のレーザー光が該第1干渉フィルタ72を経由して該第1反射鏡73に投射することで、これら第1スペックルイメージセンサ2が該工作機械9の加工前に該ワーク固定手段94の該第1XY平面11におけるスペックル位置及び該第1XZ平面12におけるスペックル位置を検出させる。つまり、該第1反射鏡73で反射したレーザー光をレーザー干渉計に戻り、該第1反射鏡73及び該第1干渉フィルタ72の相対変位距離を測定し、該変位距離を利用してこれら第1スペックルイメージセンサ2が該工作機械9の加工前に該第1XY平面11及び該第1XZ平面12におけるスペックル位置座標及びスペックル位置データベースを構築するよう補助する。
図4を参照すると、上記工作機械の計測校正補償方法において、該ステップ(1)内の該工作機械9の計測校正補償システムは、第1レーザー光源71と第1干渉フィルタ72と第1反射鏡73とからなるレーザー干渉計を更に含み、該第1干渉フィルタ72は、該第1位置決め基台1の第1XY平面11上に設けられ、該第1反射鏡73が該第1調整ブラケット5に設けられ、該第1レーザー光源71のレーザー光が該第1干渉フィルタ72を経由して該第1反射鏡73に投射することで、これら第1スペックルイメージセンサ2が該工作機械9の加工前に該ワーク固定手段94の該第1XY平面11におけるスペックル位置及び該第1XZ平面12におけるスペックル位置を検出させる。つまり、該第1反射鏡73で反射したレーザー光をレーザー干渉計に戻り、該第1反射鏡73及び該第1干渉フィルタ72の相対変位距離を測定し、該変位距離を利用してこれら第1スペックルイメージセンサ2が該工作機械9の加工前に該第1XY平面11及び該第1XZ平面12におけるスペックル位置座標及びスペックル位置データベースを構築するよう補助する。
以下に詳述し、図4を参照すると、まずX軸のフルストローク変位範囲内に該第1反射鏡73から該第1干渉フィルタ72に戻ったレーザー光点を詳細に校正することで、該第1反射鏡73の移動によりいかなるドリフトがないようにする。その後該X軸平行移動ステージ91の変位起点をZ=Z1、X=X0のX軸初期標線上に位置決めし、更にX軸の光学スケールを利用して固定距離(約20um〜100um)で連続してn回移動する。毎回変位の位置決めした後、これら第1スペックルイメージセンサ2により該第1位置決め基台1の第1XY平面11におけるスペックルパターン及び該第1位置決め基台1の第1XZ平面12におけるスペックルパターンを取得し、各々計n+1枚のスペックルパターンを記録し、また該第1レーザー光源71、該第1干渉フィルタ72及び該第1反射鏡73によりこれらスペックルパターンのX軸における座標変位量を測定する。次に、第1XY平面11におけるスペックル位置のデータベース及び第1XZ平面12におけるスペックル位置のデータベースを構築し、各々1.Y=0の第1XZ平面12のスペックル位置のデータベース(Xobject,i、0、Zobject)i=0,1,2...,nとし、X軸起点Xobject,0の座標値はX0で、その他の位置のXobject,i座標値が該第1レーザー光源71、該第1干渉フィルタ72及び該第1反射鏡73によって測定して得られるため、スペックル位置のデータベース(Xobject,i、0、Zobject)i=0,1,2...,n内にn+1個の座標スペックルパターン及び対応する絶対位置決め座標が含まれる。2.Z=Z1の第1XY平面11のスペックル位置のデータベース(Xobject,i、Yobject、Z1)i=0,1,2...,nとし、X軸起点Xobject,0の座標値はX0で、その他の位置のXobject,i座標値が該第1レーザー光源71、該第1干渉フィルタ72及び該第1反射鏡73によって測定して得られるため、スペックル位置のデータベース(Xobject,i、Yobject、Z1)i=0,1,2...,n内にn+1個の座標スペックルパターン及び対応する絶対位置決め座標が含まれる。そして以上の2つのスペックル位置のデータベースを取りまとめると、該ワーク固定手段94の該第1位置決め基台1におけるスペックル位置座標を(Xobject,i、Yobject、Zobject)i=0,1,2...,nとすることが得られ、Y=0及び第1XZ平面12のリアルタイム位置スペックルパターンと(Xobject,i、0、Zobject)i=0,1,2...,nスペックル位置のデータベースの座標スペックルパターンを照合した後生じた変位ベクトル(ΔX、ΔZ)Y=0、第1XZ平面は、Xobject,iの変位量ΔX及びZobjectの変位量ΔZを提供でき;Z=Z1及び第1XY平面11のリアルタイム位置スペックルパターンと(Xobject,i、Yobject、Z1)i=0,1,2...,nスペックル位置のデータベースの座標スペックルパターンを比較した後生じた変位ベクトル(ΔX、ΔY)Z=Z1、第1XY平面は、Xobject,iの変位量ΔX及びYobjectの変位量ΔYを提供できる。第1XY平面11及び第1XZ平面12のリアルタイムなスペックル位置のX軸変位量の二者は同一或いはその差がシステムの位置決め計算精度より小さくなければならず、更に正確なΔX変位量を求めるため、ΔXは2個の変位量の平均値、つまりΔX=(ΔXY=0、第1XZ平面+ΔXZ=Z1、第1XY平面)/2を用いることができる。
図5を参照すると、上記工作機械の計測校正補償システムにおいて、第2レーザー光源81と第2干渉フィルタ82と第2反射鏡83とからなるレーザー干渉計を更に含み、該第2干渉フィルタ82は、該第2位置決め基台3の第二XY平面31上に設けられ、該第2反射鏡83が該第2調整ブラケット6に設けられ、該第2調整ブラケット6が該Z軸平行移動ステージ93に設けられ、該第2レーザー光源81のレーザー光が該第2干渉フィルタ82を経由して該第2反射鏡83に投射することで、これら第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該ワーク固定手段95の該第二XY平面31におけるスペックル位置を検出させる。つまり、該第2反射鏡83で反射したレーザー光をレーザー干渉計に戻り、該第2反射鏡83及び該第2干渉フィルタ82の相対変位距離を測定し、該変位距離を利用して該第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該第2XY平面31におけるスペックル位置座標及びスペックル位置データベースを構築するよう補助する。
図5を参照すると、上記工作機械の計測校正補償方法において、該ステップ(1)内の該工作機械9の計測校正補償システムは、第2レーザー光源81と第2干渉フィルタ82と第2反射鏡83とからなるレーザー干渉計を更に含み、該第2干渉フィルタ82は、該第2位置決め基台3の第二XY平面31上に設けられ、該第2反射鏡83が該第2調整ブラケット6に設けられ、該第2調整ブラケット6が該Z軸平行移動ステージ93に設けられ、該第2レーザー光源81のレーザー光が該第2干渉フィルタ82を経由して該第2反射鏡83に投射することで、これら第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該ワーク固定手段95の該第二XY平面31におけるスペックル位置を検出させる。つまり、該第2反射鏡83で反射したレーザー光をレーザー干渉計に戻り、該第2反射鏡83及び該第2干渉フィルタ82の相対変位距離を測定し、該変位距離を利用して該第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該第2XY平面31におけるスペックル位置座標及びスペックル位置データベースを構築するよう補助する。
図6を参照すると、上記工作機械の計測校正補償システムにおいて、第3レーザー光源84と第3干渉フィルタ85と第3反射鏡86と第4反射鏡87からなるレーザー干渉計を更に含み、該第3干渉フィルタ85は、該工作機械9のベース96上に設けられ、該第3反射鏡86及び第4反射鏡87が各々該Z軸平行移動ステージ93の側面(該第3反射鏡86が45度の反射鏡)及び該第3調整ブラケット61(該第4反射鏡87が平面反射鏡)上に設けられ、該第3調整ブラケット61が該工具固定手段95に設けられ、該第3レーザー光源84のレーザー光が該第3干渉フィルタ85及び該Z軸平行移動ステージ93に設けられた第3反射鏡86を経由して該第3調整ブラケット61に設けられた該第4反射鏡87に投射することで、該第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該ワーク固定手段95の該第2YZ平面32におけるスペックル位置を検出させる。つまり、該第3調整ブラケット61の該第4反射鏡87で反射したレーザー光をレーザー干渉計に戻り、該第3調整ブラケット61の該第4反射鏡87及び該第3干渉フィルタ85の相対変位距離を測定し、該変位距離を利用して該第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該第2YZ平面32におけるスペックル位置座標及びスペックル位置データベースを構築するよう補助する。
図6を参照すると、上記工作機械の計測校正補償方法において、該ステップ(1)内の該工作機械9の計測校正補償システムは、第3レーザー光源84と第3干渉フィルタ85と第3反射鏡86と第4反射鏡87からなるレーザー干渉計を更に含み、該第3干渉フィルタ85は、該工作機械9のベース96上に設けられ、該第3反射鏡86及び第4反射鏡87が各々該Z軸平行移動ステージ93の側面(該第3反射鏡86が45度の反射鏡)及び該第3調整ブラケット61(該第4反射鏡87が平面反射鏡)上に設けられ、該第3調整ブラケット61が該工具固定手段95に設けられ、該第3レーザー光源84のレーザー光が該第3干渉フィルタ85及び該Z軸平行移動ステージ93に設けられた第3反射鏡86を経由して該第3調整ブラケット61に設けられた該第4反射鏡87に投射することで、該第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該ワーク固定手段95の該第2YZ平面32におけるスペックル位置を検出させる。つまり、該第3調整ブラケット61の該第4反射鏡87で反射したレーザー光をレーザー干渉計に戻り、該第3調整ブラケット61の該第4反射鏡87及び該第3干渉フィルタ85の相対変位距離を測定し、該変位距離を利用して該第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該第2YZ平面32におけるスペックル位置座標及びスペックル位置データベースを構築するよう補助する。
以下に詳述し、図5を参照すると、まずY軸のフルストローク変位範囲内に該第2反射鏡83から該第2干渉フィルタ82に戻ったレーザー光点を詳細に校正することで、該第2反射鏡83の移動によりいかなるドリフトがないようにする。その後該Y軸平行移動ステージ92の変位起点をZ=Z2、Y=Y0のY軸初期標線上に位置決めし、更にY軸の光学スケールを利用して固定距離(約20um〜100um)で連続してn回移動する。毎回変位の位置決めした後、該第2スペックルイメージセンサ4により該第2位置決め基台3の第2XY平面31におけるスペックルパターンを取得し、各々計n+1枚のスペックルパターンを記録し、また該第2レーザー光源81、該第2干渉フィルタ82及び該第2反射鏡83によりこれらスペックルパターンのY軸における座標変位量を測定する。次に、Z=Z2及び第2XY平面31におけるスペックル位置のデータベース(Xcutter、Ycutter,i、Z2)i=0,1,2...,n,を構築し、Ycutter,0の座標値はY0で、その他のi=1〜nのYcutter,i相対変位値が該第2レーザー光源81、該第2干渉フィルタ82及び該第2反射鏡83によって測定して得られるため、スペックル位置のデータベース(Xcutter、Ycutter,i、Z2)i=0,1,2...,n内にn+1個の座標スペックルパターン及び対応する絶対位置決め座標が含まれる。そして図6を参照すると、まずZ軸のフルストローク変位範囲内に該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87から該第3干渉フィルタ85に戻った光点を詳細に校正することで、該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87の移動によりいかなるドリフトがないようにする。X=0及び第2YZ平面32のスペックル位置のデータベースを構築するため、Z=Z2及び第2XY平面31におけるスペックル位置のデータベース(Xcutter、Ycutter,i、Z2)i=0,1,2...,nを利用しなければならない。まず該Z軸平行移動ステージ93のY軸方向におけるスペックル位置を確定してからZ軸方向のスペックル位置を標定する。以下に詳述し、まず該Z軸平行移動ステージ93のY軸動作始点復帰の操作を行い、スペックル位置のデータベース(Xcutter、Ycutter,i、Z2)i=0,1,2...,nを利用して該Y軸平行移動ステージ92起点(Xcutter、Y0、Z2)のスペックルパターンを呼び出し、そして該Z軸平行移動ステージ93を移動し、該Z軸平行移動ステージ93端面上の第2スペックルイメージセンサ4でキャプチャーしたリアルタイムなスペックルパターンと(Xcutter、Y0、Z2)のスペックルパターンをSIFT照合による位置決め方法を利用して該Z軸平行移動ステージ93をYcutter,0=Y0の位置(位置決め誤差がシステムの位置決め精度より小さい)に移動することで、該Z軸平行移動ステージ93のY軸動作始点復帰の操作を終える。次に該工具固定手段95上の第2スペックルイメージセンサ4のスペックルパターンの位置決め点41をX=0、Ycutter,0=Y0、Zcutter,0=Z0のZ軸動作始点の位置決め標線上に移し、Z軸の光学スケールを利用して固定距離(約20〜100um)で連続してn回移動する。毎回変位の位置決めした後、該第2スペックルイメージセンサ4によって該第2位置決め基台3の第2YZ平面32におけるスペックルパターンを取得し、計n+1枚のスペックルパターンを取得し、また該第3レーザー光源84、該第3干渉フィルタ85、該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87によって該等スペックルパターンのZ軸における座標変位量を測定して得られ、つまり第2YZ平面32上のX=0、Y=Ycutter,0=Y0位置に0本目のZ軸方向のスペックル位置のデータベース(0、Ycutter,0、Zcutter,j)j=01,2...,n,を構築し、Ycutter,0の座標値はY0で、Zcutter,0の座標値がZ0で、その他のj=1,2,3,...nのZcutter,j相対変位座標値が該第3レーザー光源84、該第3干渉フィルタ85、該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87によって測定して得られるため、スペックル位置のデータベース(0、Ycutter,0、Zcutter,j)j=01,2...,n内にn+1個の座標スペックルパターン及び対応する絶対位置決め座標が含まれる。次に、スペックル位置のデータベース(Xcutter、Ycutter,i、Z2)i=0,1,2...,nを利用して該Y軸平行移動ステージ92の第1位置決め点(Xcutter、Ycutter,1、Z2)のスペックルパターンを呼び出し、そして該Z軸平行移動ステージ93を移動して該Z軸平行移動ステージ93の端面上の第2スペックルイメージセンサ4でキャプチャーしたリアルタイムなスペックルパターンと(Xcutter、Ycutter,1、Z2)のスペックルパターンをSIFT照合による位置決め方法を利用して該Z軸平行移動ステージ93をYcutter,1位置(位置決め誤差がシステムの位置決め精度より小さい)に移動する。その後、該工具固定手段95上の第2スペックルイメージセンサ4のスペックルパターンの位置決め点41をX=0、Y=Ycutter,1、Zcutter,0=Z0のZ軸動作始点の位置決め標線上に移し、Z軸の光学スケールを利用して固定距離(約20〜100um)で連続してn回移動する。毎回変位の位置決めした後、該第2スペックルイメージセンサ4で該第2位置決め基台3の第2YZ平面32におけるスペックルパターンを取得し、計n+1枚の座標スペックルパターンを記録し、また該第3レーザー光源84、該第3干渉フィルタ85、該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87によってこれらスペックルパターンのZ軸における座標変位量を測定して得られ、つまり第2YZ平面32上のX=0、Y=Ycutter,1位置に1本目のZ軸方向のスペックル位置のデータベース(0、Ycutter、1、Zcutter,j)j=0,1,2...,nを構築し、Zcutter,0の座標値はZ0で、その他のj=1,2...,nのZcutter,j相対変位値が該第3レーザー光源84、該第3干渉フィルタ85、該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87によって測定して得られるため、スペックル位置のデータベース(0、Ycutter、1、Zcutter,j)j=01,2...,n内にn+1個の座標スペックルパターン及び対応する絶対位置決め座標が含まれる。上記ステップを続けて第2YZ平面32上のX=0、Y=Ycutter,i位置のZ軸スペックルパターンデータベースを構築する。次に、該Y軸平行移動ステージ92の第i位置決め点(Xcutter、Ycutter,i、Z2)のスペックルパターンを呼び出し、また該Z軸平行移動ステージ93を移動して該Z軸平行移動ステージ93の端面上の第2スペックルイメージセンサ4でキャプチャーしたリアルタイムなスペックルパターンと(Xcutter、Ycutter,i、Z2)のスペックルパターンをSIFT照合による位置決め方法を利用して該Z軸平行移動ステージ93をYcutter,i位置(位置決め誤差がシステム位置決め精度より小さい)に移す。その後、該工具固定手段95上の第2スペックルイメージセンサ4のスペックルパターンの位置決め点41をX=0、Y=Ycutter,i、Zcutter,0=Z0のZ軸動作始点の位置決め標線上に移し、Z軸の光学スケールを利用して固定距離(約20〜100um)で連続してn回移動する。毎回変位の位置決めした後、該工具固定手段95に取り付けられた第2スペックルイメージセンサ4で該第2位置決め基台3の第2YZ平面32におけるスペックルパターンを取得し、計n+1枚のスペックルパターンを記録し、また該第3レーザー光源84、該第3干渉フィルタ85、該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87によってこれらスペックルパターンのZ軸における座標変位量を測定して得られ、つまり第2YZ平面32上のX=0、Y=Ycutter,i位置にi条目のZ軸方向スペックル位置のデータベース(0、Ycutter,i、Zcutter,j)j=0,1,2...,nを構築し、Zcutter,0の座標値はZ0で、その他のj=1,2...,nのZcutter,j相対変位値が該第3レーザー光源84、該第3干渉フィルタ85、該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87によって測定して得られ、最後に該第2位置決め基台3の第2YZ平面32のスペックル位置のデータベース(0、Ycutter,i、Zcutter,j)i=0,1,2...,n,j=0,1,2...,nの構築を終えることができる。先述したとおり、該第2位置決め基台3の第2YZ平面32のリアルタイムなスペックルパターンと該第2位置決め基台3の第2YZ平面32のスペックル位置のデータベースの照合による位置決めで得られた位置決め精度は、各々Y軸の光学スケール及びZ軸の光学スケールで取得した位置決め精度より優れ、更に重要なことは、該第2位置決め基台3の第2YZ平面32のスペックル位置のデータベースで提供する位置決め精度は、工作機械9の熱膨張によって変更することはない。
図7を参照すると、該第2位置決め基台3の第2XY平面31のスペックル位置のデータベース及び該第2位置決め基台3の第2YZ平面32のスペックル位置のデータベースを取りまとめると、該工具固定手段95の該第2位置決め基台3のスペックル位置を(Xcutter、Ycutter,i、Zcutter,j)i=0,1,2...,n,j=0,1,2...,nとすることが得られ、Z=Z2及び第2XY平面31のリアルタイムなスペックルパターンと該第2位置決め基台3の第2XY平面31のスペックル位置のデータベースを照合した後生じた変位ベクトル(ΔX、ΔY)Z=Z2、第2XY平面は、Xcutterの変位量ΔX及びYcutter,iの変位量ΔYを提供できる。該工具固定手段95が該Z軸平行移動ステージ93上に設けられることにより、該Y軸平行移動ステージ92の位置修正量ΔYは比較的直接しないため、ΔX修正量のみを用いる。ΔY誤差値は、比較的直接のX=0及び第2YZ平面32の照合による位置決め校正量(ΔY、ΔZ)X=0、第2YZ平面を用いる。X=0及び第2YZ平面32のリアルタイムなスペックルパターンと該第2位置決め基台3の第2YZ平面32のスペックル位置のデータベースを照合した後生じた変位ベクトル(ΔY、ΔZ)X=0、第2YZ平面は、Ycutter,iの変位量ΔY及びZcutter,jの変位量ΔZを提供できる。該第2位置決め基台3の第2YZ平面32を利用して構築した該スペックル位置のデータベースが平面の絶対位置決め方法として用いられるのは、各々X軸の光学スケール及びY軸の光学スケールの読取値を用いて位置決めすることより更に直接し、更に正確する。
図8及び図9を参照すると、本発明の工作機械の計測校正補償方法は、次に詳述し、まずY=0及び第1XZ平面12の校正補償方法を考慮し、工作機械9の電源投入時先にY=0及び第1XZ平面12におけるリアルタイムなスペックルパターンを取得し、このリアルタイムなスペックルパターンとスペックルパターンデータベース(Xobject,i、0、Zobject)i=0,1,2,...,n内の全ての座標スペックルパターンをSIFT方法により照合すると、リアルタイムなスペックルパターンに最も近い座標スペックルパターン及びそのスペックル位置座標(Xobject,i−起点に最も近い、0、Zobject)及び該2つのスペックルパターンの変位情報(ΔXobject,i−起点に最も近い、ΔZobject−起点)を得ることができるため、電源投入の起点Y=0及び第1XZ平面12のリアルタイムなスペックルパターンの絶対スペックル位置(Xobject,i−起点に最も近い+ΔXobject,i−起点に最も近い、0、Zobject+ΔZobject−起点)を得ることができ、この位置がつまりY=0及び第1XZ平面12が電源投入起点時該ワーク固定手段94のY=0及び第1XZ平面12における絶対座標である。次に、該ワーク固定手段94は、プログラムによって起動し始め、光学スケール移動によって該ワーク固定手段94の変位情報を記録することで、1秒内の該X軸平行移動ステージ91上のワーク固定手段94の変位情報ΔX1秒を累積する。1秒校正時間間隔の選択は、工作機械9の熱膨張変化速度及び工作機械9の位置決め精度に伴って変更でき、本実施例が1秒間を工作機械9の熱膨張校正時間間隔とする。1秒後該ワーク固定手段94のY=0及び該第1XZ平面12におけるリアルタイムなスペックルパターンを読み取り、1秒内X軸の光学スケールで累積した変位量ΔX1秒を利用してX軸起点座標(Xobject,i−起点に最も近い+ΔXobject,i−起点に最も近い)を加えると、1秒後X軸の光学スケールの予測される位置決め座標(Xobject,i−起点に最も近い+ΔXobject,i−起点に最も近い+ΔX1秒、0、Zobject+ΔZobject−起点)を得ることができ、そしてこの予測位置に最も近いデータベース座標スペックルパターン(Xobject,i−予測位置に最も近い−1秒、0、Zobject)を呼び出し、SIFT方法により1秒後のリアルタイムなスペックルパターンと照合して位置決めすると、1秒後のリアルタイムなスペックルパターンの位置決め修正量(ΔXobject−i−予測位置に最も近い−1秒、ΔZobject−1秒)を得ることができる。該ワーク固定手段94のY=0及び第1XZ平面12における1秒後の予測される位置決めスペックル位置は(Xobject,i−最接近點+ΔXobject,i−起点に最も近い+ΔX1秒、0、Zobject+ΔZobject−起点)とするが、1秒後リアルタイムなスペックルパターンとデータベースのスペックルパターンを照合して位置決めした後の絶対スペックル位置が(Xobject,i−予測位置に最も近い+ΔXobject−i−予測位置に最も近い−1秒、0、Zobject+ΔZobject−1秒)とするため、該ワーク固定手段94のY=0及び第1XZ平面12における動作1秒後の絶対位置決め誤差の校正[(Xobject,i−予測位置に最も近い−1秒+ΔXobject−i−予測位置に最も近い−1秒)−(Xobject,i起点に最も近い+ΔXobject,i−起点に最も近い+ΔX1秒)、(Zobject+ΔZobject−1秒)−(Zobject+ΔZobject−起点)]を得ることができる。次に、該ワーク固定手段94のZ=Z1及び第1XY平面11における校正補償方法を考慮し、工作機械9の電源投入時先にZ=Z1及び第1XY平面11におけるリアルタイムなスペックルパターンを取得し、このリアルタイムなスペックルパターンとスペックルパターンデータベース(Xobject,i、Yobject、Z1)i=0,1,2,...,n内の全ての座標スペックルパターンをSIFT方法により照合すると、リアルタイムなスペックルパターンに最も近い座標スペックルパターン及びそのスペックル位置座標(Xobject,i−起点に最も近い、Yobject、Z1)及び該2つのスペックルパターンの変位情報(ΔXobject,i−起点に最も近い、ΔYobject−起点)を得ることができるため、Z=Z1及び第1XY平面11における電源投入起点のリアルタイムなスペックルパターンの絶対スペックル位置(Xobject,i−起点に最も近い+ΔXobject,i−起点に最も近い、Yobject+ΔYobject−起点、Z1)を得ることができ、この位置がつまり該ワーク固定手段94のZ=Z1及び第1XY平面11における電源投入起点時の絶対座標である。次に、該X軸平行移動ステージ91は、プログラムによって起動し始め、X軸の光学スケール移動記録によって1秒内の該X軸平行移動ステージ91上の移動距離ΔX1秒を累積する。1秒後該ワーク固定手段94のZ=Z1及び該第1XY平面11におけるリアルタイムなスペックルパターンを読み取る。1秒内X軸の光学スケールで累積した変位量ΔX1秒を利用してX軸起点座標(Xobject,i−始点に最も近い+ΔXobject,i−始点に最も近い)を加えると、1秒後X軸の光学スケールの予測される位置決め座標(Xobject,i−始点に最も近い+ΔXobject,i−始点に最も近い+ΔX1秒、Yobject+ΔYobject−起点、Z1)を得ることができ、そしてこの予測位置に最も近いデータベース座標スペックルパターン(Xobject−i−予測位置に最も近い−1秒、Yobject、Z1)を呼び出し、SIFT方法により1秒後のリアルタイムなスペックルパターンと照合して位置決めすると、1秒後のリアルタイムなスペックルパターンの位置決め修正量(ΔXobject−i−予測位置に最も近い−1秒、ΔYobject−1秒)を得ることができる。該ワーク固定手段94のZ=Z1及び第1XY平面11における予測される位置決めスペックル位置は(Xobject,i−始点に最も近い+ΔXobject,i−始点に最も近い+ΔX1秒、Yobject+ΔYobject−起点、Z1)とするが、1秒後リアルタイムなスペックルパターンとデータベースのスペックルパターンを照合して位置決めした後の絶対スペックル位置が(Xobject−i−理論位置に最も近い−1秒+ΔXobject−i−理論位置に最も近い−1秒、Yobject+ΔYobject−1秒、Z1)とするため、該ワーク固定手段94のZ=Z1及び該第1XY平面11における動作1秒後の絶対位置決め誤差の校正[(Xobject,i−予測位置に最も近い−1秒+ΔXobject,i−予測位置に最も近い−1秒)−(Xobject,i−始点に最も近い+ΔXobject,i−始点に最も近い+ΔX1秒)、(Yobject+ΔYobject−1秒)−(Yobject+ΔYobject−起点)]を得ることができる。2つのスペックルパターンの位置決め点21を取りまとめると、該ワーク固定手段94が動作1秒後該第1位置決め基台1に対する絶対位置決め誤差の校正量は、[(Xobject,i−予測位置に最も近い−1秒+ΔXobject,i−予測位置に最も近い−1秒)−(Xobject,i−始点に最も近い+ΔXobject,i−始点に最も近い+ΔX1秒),(ΔYobject−1秒−ΔYobject−起点),(ΔZobject−1秒−ΔZobject−起点)]とする。上記方法により、1秒後該ワーク固定手段94の絶対位置決め誤差の校正量を得た後、この校正量を工作機械9の軸制御システムにフードバックすると、精密にX軸、Y軸、Z軸の加工精度を校正できる。
図8及び図9を参照すると、本発明の工作機械の計測校正補償方法は、以下に詳述し、まず該Z軸平行移動ステージ93のZ=Z2及び第2XY平面31における校正補償方法を考慮し、工作機械9の電源投入時先にZ=Z2及び第2XY平面31におけるリアルタイムなスペックルパターンを取得し、このリアルタイムなスペックルパターンとスペックルパターンデータベース(Xcutter、Ycutter,i、Z2)i=01,2,...,n内の全ての座標スペックルパターンをSIFT方法により照合すると、リアルタイムなスペックルパターンに最も近い座標スペックルパターン及びそのスペックル位置座標(Xcutter、Ycutter,i−起点に最も近い、Z2)及び該2つのスペックルパターンの変位情報(ΔXcutter−起点、ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY)を得ることができるため、このリアルタイムなスペックルパターンの該第2位置決め基台3における絶対位置決めスペックル位置(Xcutter+ΔXcutter−起点、Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY、Z2)を得ることができ、この位置がつまり該工具固定手段95のZ=Z2及び第2XY平面31の起点における絶対座標である。次に、該Z軸平行移動ステージ93は、プログラムによって起動し始め、Y軸の光学スケール移動記録によって1秒内の該Z軸平行移動ステージ93上の移動距離ΔY1秒を累積する。1秒後該Z軸平行移動ステージ93のZ=Z2及び該第2XY平面31におけるリアルタイムなスペックルパターンを読み取り、1秒内Y軸の光学スケールで累積した変位量ΔY1秒を利用してY軸起点座標(Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY)を加えると、1秒後該工具固定手段95のZ=Z2及び第2XY平面31における予測される位置決め座標(Xcutter+ΔXcutter−起点、Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY+ΔY1秒、Z2)を得ることができ、そしてこの予測位置に最も近いデータベース座標スペックルパターン(Xcutter、Ycutter−予測位置に最も近い−1秒、Z2)を呼び出し、SIFT方法により1秒後のリアルタイムなスペックルパターンと照合して位置決めすると、1秒後のリアルタイムなスペックルパターンの位置決め修正量(ΔXcutter−1秒、ΔYcutter,i−最接近預測位値−1秒)を得ることができる。1秒後該工具固定手段95のZ=Z2及び第2XY平面31における予測される位置決めスペックル位置は(Xcutter+ΔXcutter−起点、Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY+ΔY1秒、Z2)とするが、1秒後リアルタイムなスペックルパターンとデータベースのスペックルパターンを照合して位置決めした後の絶対スペックル位置が(Xcutter+ΔXcutter−1秒、Ycuttert−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−予測位置に最も近い−1秒、Z2)とするため、該工具固定手段95のZ=Z2及び該第2XY平面31における動作1秒後の絶対位置決め誤差の校正[(ΔXcutter−1秒−ΔXcutter−起点)、(Ycutter−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−予測位置に最も近い−1秒)−(Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY+ΔY1秒)]を得ることができる。次に、該Z軸平行移動ステージ93のX=0及び第2YZ平面32における校正補償方法を考慮し、該工具固定手段95の移動はY軸及びZ軸の同期動作の二次元運動であるため、第2YZ平面32のスペックル座標画像を利用して該工具固定手段95のX=0及び該第2YZ平面32におけるリアルタイムなスペックルパターンと照合して位置決めすることで、該工具固定手段95のリアルタイムな絶対位置決め座標を得ることができる。X=0及び第2YZ平面32のリアルタイムなスペックルパターンとデータベースの最も近いスペックル座標画像を迅速に取得して校正・照合・位置決めを行うため、先にY軸位置に対しスペックルパターンの絶対位置決めを行ってからY軸座標位置と最も近い第2YZ平面32のZ軸スペックルパターンデータベースを見つけ出し、このデータベースの全てのスペックル座標画像とX=0及び第2YZ平面32で取得したリアルタイムなスペックルパターンをSIFT照合方法によりリアルタイムなスペックルパターンの絶対位置決めを行い、以下に詳述する。工作機械9の電源投入時、該工具固定手段95に設けられたこれら第2スペックルイメージセンサ4は、各々Z=Z2と第2XY平面31、及びX=0と第2YZ平面32の2つのリアルタイムなスペックルパターンをキャプチャーする。まず、Z=Z2及び第2XY平面31で取得したリアルタイムなスペックルパターンとスペックル位置のデータベース(Xcutter、Ycutter,i、Z2)i=0,1,2,...,n内の全ての座標スペックルパターンをSIFT照合による位置決め方法により、リアルタイムなスペックルパターンと最も近い座標スペックルパターン及びそのスペックル位置座標(Xcutter、Ycutter,i−起点に最も近い、Z2)及びこの2つのスペックルパターンの変位量(ΔXcutter−起点、ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY)を得ることができる。Y軸の位置決め情報(Ycutter,i−起点に最も近い)を得た後、直ちにX=0及び第2YZ平面32のスペックル位置のデータベース(0、Ycutter,i、Zcutter,j)i=0,1,2,...,n,j=0,1,2,...,n内の(0、Ycutter,i−起点に最も近い、Zcutter,j)j=0,1,2,...,nデータベース内のスペックルパターンを呼び出し、X=0及び第2YZ平面32で取得したリアルタイムなスペックルパターンとスペックル位置のデータベース(0、Ycutter,i−起点に最も近い、Zcutter,j)j=0,1,2,...,n内の全てのスペックルパターンをSIFT照合による位置決め方法により、このリアルタイムなスペックルパターンに最も近い座標スペックルパターン及びそのスペックル位置座標(0、Ycutter,i−起点に最も近い、Zcutter,j−起点に最も近い)及びこの2つのスペックルパターンの変位量(ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZ、ΔZcutter,j−起点に最も近い)を得ることができる。理論上、Z=Z2及び第2XY平面31のリアルタイムなスペックルのY軸方向に校正する誤差ΔYcutter,i−起点に最も近い−XYとX=0及び第2YZ平面32のリアルタイムなスペックルのY軸方向に校正する誤差ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZの両者は同じ(或いはシステムの位置決め精度より小さい)であり、両者に顕著な差がある場合、2つの修正量の平均値(ΔYcutter,i−起点に最も近い=0.5×(ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY+ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZ))を用いることができる。上記ステップから電源投入時X=0及び第2YZ平面32におけるリアルタイムなスペックルパターンが第2YZ平面32に位置決めする絶対位置決め座標(0、Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い、Zcutter,j−起点に最も近い+ΔZcutter,j−起点に最も近い)を取得できる。次に、該工具固定手段95及び該Z軸平行移動ステージ93は、プログラムによって起動し始め、Y軸の光学スケール及びZ軸の光学スケール移動の各々記録によって1秒内の該Z軸平行移動ステージ93上の移動距離ΔY1秒及び該工具固定手段95の移動距離ΔZ1秒を累積する。1秒後各々Z=Z2及び第2XY平面31のリアルタイムなスペックルパターン及びX=0及び第2YZ平面32のリアルタイムなスペックルパターンを読み取り、X=0及び第2YZ平面32において、1秒内Z軸の光学スケールで累積した変位量ΔZ1秒を利用してZ軸起点座標(Zcutter,j−起点に最も近い+ΔZcutter,j−起点に最も近い)を加えると、1秒後Z軸の光学スケールの予測される位置決め座標(0、Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZ+ΔY1秒、Zcutter,j−起点に最も近い+ΔZcutter,j−起点に最も近い+ΔZ1秒)を得ることができ、この予測位置に最も近いスペックルパターン(0、Ycutter−i−予測位置に最も近い−1秒、Zcutter−j−予測位置に最も近い−1秒)を呼び出し、SIFT方法により1秒後X=0及び第2YZ平面32におけるリアルタイムなスペックルパターンと照合して位置決めすると、1秒後のリアルタイムなスペックルパターンの位置決め修正量(ΔYcutter,i−予測位置に最も近い−1秒−YZ、ΔZcutter−j−予測位置に最も近い−1秒)を得ることができる。1秒後該工具固定手段95の予測される位置決めスペックル位置は(0、Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZ+ΔY1秒、Zcutter,j−起点に最も近い+ΔZcutter,j−起点に最も近い+ΔZ1秒)とするが、1秒後リアルタイムなスペックルパターンとスペックル位置データベースのパターンを照合して位置決めした後の絶対座標が(0、Ycuttert−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−予測位置に最も近い−1秒−YZ、Zcutter−j−予測位置に最も近い−1秒+ΔZcutter−j−予測位置に最も近い−1秒)とするため、X=0及び第2YZ平面32において、Z軸の光学スケール動作1秒後絶対位置決め誤差の校正[(Ycutter−i−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−i−予測位置に最も近い−1秒−YZ)−(Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZ+ΔY1秒)、(Zcutter−j−予測位置に最も近い−1秒+ΔZcutter−j−予測位置に最も近い−1秒)−(Zcutter,j−起点に最も近い+ΔZcutter,j−起点に最も近い+ΔZ1秒)]を得ることがで
きる。理論上、Z=Z2及び第2XY平面31の1秒後リアルタイムなスペックルパターンのY軸方向に校正する誤差[(Ycutter−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−予測位置に最も近い−1秒−XY)−(Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY+ΔY1秒)]とX=0及び第2YZ平面32の1秒後リアルタイムなスペックルパターンのY軸方向に校正する誤差[(Ycutter−i−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−i−予測位置に最も近い−1秒−YZ)−(Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZ+ΔY1秒)]の両者は同じ(或いはシステムの位置決め精度より小さい)であるはずで、両者に顕著な差がある場合、X=0及び第2YZ平面32の誤差校正値[(Ycutter−i−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−i−予測位置に最も近い−1秒−YZ)−(Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZ+ΔY1秒)]を用いることができる。上記ステップから1秒後X=0及び第2YZ平面32におけるリアルタイムなスペックルパターンが第2YZ平面32に位置決めする絶対位置決め座標(0、Ycuttert−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−予測位置に最も近い−1秒−YZ、Zcutter−j−予測位置に最も近い−1秒+ΔZcutter−j−予測位置に最も近い−1秒)を取得できる。該工具固定手段95のスペックルパターンの位置決め点41及び該Z軸平行移動ステージ93のスペックルパターンの位置決め点41を取りまとめると、該工具固定手段95が動作1秒後該第2位置決め基台3に対する絶対位置決め誤差の校正量は、[(ΔXcutter−1秒−ΔXcutter−起点)、(Ycutter−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−予測位置に最も近い−1秒−)−(Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い+ΔY1秒)、(Zcutter−j−予測位置に最も近い−1秒+ΔZcutter−j−予測位置に最も近い−1秒)−(Zcutter,j−起点に最も近い+ΔZcutter,j−起点に最も近い+ΔZ1秒)とする。上記方法により、1秒後該工具固定手段95の絶対位置決め誤差の校正量を得た後、この校正量を工作機械9の軸制御システムにフードバックすると、精密にX軸、Y軸、Z軸の加工精度を校正できる。
一般的な多軸工作機械の平行移動ステージは、ベース上に取り付けられ、また平行移動ステージ上に光学スケール、ワーク固定手段及び工具固定手段を取り付ける。工作機械の熱膨張により工作機械上の各軸平行移動ステージが相対的な熱ドリフト誤差量を発生し、この熱ドリフト誤差量が光学スケール校正を経由して読み出すことができないため、ワーク固定手段及び工具固定手段は工作機械の熱膨張により校正できない相対的な熱ドリフト誤差量を発生し、加工精度に著しく影響を及ぼす。しかしながら、本発明は、多軸工作機械上に低膨張係数の位置決め基台を組み入れ、位置決め基台自体の低熱変形特性及び良好な安定性・剛性を利用して温度変化に伴わない校正補償システムを提供する。このほかに、本発明はワーク固定手段及び工具固定手段の該校正補償システムにおける絶対位置決め座標をリアルタイムで読み取ることで、工作機械の軸制御ユニットにフィードバックして精密加工を行う。
現在の熱変形補償技術は、まず工作機械の温度変化を測定してから工作機械の熱変形量を算出する。本発明は、直接正確に工作機械各軸の熱膨張量を測定し、工作機械各軸の絶対位置決め座標をリアルタイムで校正でき、多軸の同期動作の位置決め精度が工作機械の熱膨張により低下させないようにする。本発明は、総合加工機、旋盤/フライス盤複合機及び多軸工作機械の位置決め精度を現在の15〜20umから1〜5umに精密させることで、工作機械の加工品質を向上できる。
発明の詳細な説明の項においてなされた好ましい実施例は、あくまでも本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではないことは当業者にとって明白だろう。当該実施例との等価構造変化及び置換は、いずれも本発明の範疇内にカバーする。よって本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で特定するものに準じる。
1 第1位置決め基台
11 第1XY平面
12 第1XZ平面
2 第1スペックルイメージセンサ
21 スペックルパターンの位置決め点
3 第2位置決め基台
31 第2XY平面
32 第2YZ平面
4 第2スペックルイメージセンサ
41 スペックルパターンの位置決め点
5 第1調整ブラケット
6 第2調整ブラケット
61 第3調整ブラケット
71 第1レーザー光源
72 第1干渉フィルタ
73 第1反射鏡
81 第2レーザー光源
82 第2干渉フィルタ
83 第2反射鏡
84 第3レーザー光源
85 第3干渉フィルタ
86 第3反射鏡
87 第4反射鏡
9 工作機械
91 X軸平行移動ステージ
92 Y軸平行移動ステージ
93 Z軸平行移動ステージ
94 ワーク固定手段
95 工具固定手段
96 ベース
本発明は、工作機械の計測校正補償システム及び方法に関し、特に、簡略化、低コスト、熱変形の校正精度が良好な方法で直接工作機械各軸の熱膨張量を正確に測定でき、リアルタイムで工作機械各軸の絶対位置決め座標を校正することで多軸同期動作の位置決め精度が工作機械の熱膨張により低下させないものに関する。
工作機械は、長時間加工の状態において、自体で発生した熱エネルギー或いは環境温度の変化により、工作機械が熱影響により熱変形を生じて工具とワークの相対位置に変化を発生することで、加工寸法或いは形状の偏差が起きて加工精度が低下してしまう。一般的に言うと、工作機械加工時の誤差の40%〜70%は熱変形により起きるため、工作機械の熱挙動表現の優劣程度は精度及び安定度を評価する重要指標の1つとして見なすことができ、熱挙動表現に再現性及び安定性がある場合、工作機械が長時間良好な加工品質を維持できることを示し;逆に、工作機械の熱挙動モデルの変動が大き過ぎた場合、加工品質を確保することが困難である。これに鑑み、多く業者は熱誤差に対応する技術を高加工精度及び高安定性に達する技術象徴として見なし、例えば熱親和技術及び熱源の冷却抑制技術などである。
国内工作機械の関連メーカが工作機械の熱変形を解決する方法は、CNC数値制御システムの熱変形制御技術であり、その技術は次の各号を含む。1.温度センサを機体温度変化が比較的顕著な位置(赤外線サーモグラフで計測を行うことができる)に取り付けることによって、工作機械の温度変化をキャプチャーし;2.三次元測定機を架設して工作機械の温度上昇変形量を測定及び記録し;3.温度及び熱変形量のデータを利用して工作機械の熱変形モデルを確立し;4.工作機械の熱変形量モデルの構築及び温度上昇補正の検証。
CNC数値制御システムの熱変形制御技術は、工作機械温度の変化量を測定してから工作機械の熱変形モジュールの内蔵ソフトウェアを通じて工作機械のリアルタイムな熱変形量を算出して加工主軸の熱変位補償校正量とする。熱変形モジュールのソフトウェアが開発された時、工作機械の熱源及び環境温度のサンプリング範囲に制限があり、工作機械の作動日が増えると、工作機械に内蔵されたモータの発熱特性の変更又は環境温度の変化の過大によりいずれも当初設定した校正ソフトウェアの計算に誤差が生じ、工作機械の動作精度及び加工安定性が低下する。
海外業者が様々な方法を用いて工作機械の熱形変量を低減し、これは次の各号を含む。1.熱対称及び熱平衡の機体構造を設計して工作機械の熱変形誤差の発生に対称特性及び掌握性を持たせ;2.熱親和機体を用いることで工作機械機体の熱変形量を効果的に低減し;3.マルチチャネルゼロ熱源冷却技術を用いることで、熱源温度の変化量を効果的に低減し;4.機体の温度上昇点測定及び熱変形補償。以上の技術は各自機能を有し、且つ全て実施することで、所定の規格に達することができるが、その複雑性、難易度及び製作コストがいずれも非常に高くなる。
よって、比較的簡略化、低コスト、熱変形の校正精度が良好な方式で直接正確に工作機械各軸の熱膨張量を測定でき、リアルタイムで工作機械各軸の絶対位置決め座標を校正することで多軸同期動作の位置決め精度が工作機械の熱膨張により低下させない工作機械の計測校正補償システム及び方法を如何にして発明するかは、本発明が積極的に開示しようとするところである。
米国特許第7,715,016号明細書
台湾発明特許番号第1532016号明細書
上記従来技術の欠陥に鑑み、発明者は完璧なものではないことを考えたため、鋭意研究を重ねていたところ、工作機械の計測校正補償システム及び方法を開発し、比較的簡略化、低コスト、熱変形の校正精度が良好な方式で直接正確に工作機械各軸の熱膨張量を測定でき、リアルタイムで工作機械各軸の絶対位置決め座標を校正することで多軸同期動作の位置決め精度が工作機械の熱膨張により低下させない目的を達成するよう期待する。
上記目的及び他の目的を達成するため、本発明の第1の態樣は、工作機械の計測校正補償システムを提供し、第1XY平面と第1XZ平面とを備え、該工作機械のベースに設けるために用いられ、且つ該工作機械の該ベースに設けられたX軸平行移動ステージの近傍に位置し、その素材がゼロ膨張ガラス、不変鋼或いは花崗岩とする第1位置決め基台と、該工作機械のワーク固定手段に設けるために用いられ、該ワーク固定手段は該X軸平行移動ステージ上においてX軸に沿って平行移動し、該工作機械の加工前及び加工時、これら第1スペックルイメージセンサがX軸に沿って該ワーク固定手段の該第1XY平面におけるスペックル位置及び該第1XZ平面におけるスペックル位置を各々検出し、該ワーク固定手段の該第1XY平面におけるスペックル位置及び該第1XZ平面におけるスペックル位置の該工作機械加工前及び加工時の差異は該ワーク固定手段の該工作機械加工時における位置を補正する2つの第1スペックルイメージセンサと、第2XY平面と第2YZ平面とを備え、該工作機械のベースに設けるために用いられ、且つ該工作機械の該ベースに設けられたY軸平行移動ステージ及び該Y軸平行移動ステージ上においてY軸に沿って平行移動するZ軸平行移動ステージの近傍に位置し、その素材がゼロ膨張ガラス、不変鋼或いは花崗岩とするが第2位置決め基台と、該工作機械の工具固定手段及びZ軸平行移動ステージに設けるために用いられ、該工具固定手段は該Z軸平行移動ステージ上においてZ軸に沿って平行移動し、該工作機械の加工前及び加工時、これら第2スペックルイメージセンサがY軸に沿って該工具固定手段の該第2XY平面におけるスペックル位置及びYZ平面に沿って該工具固定手段の該第2YZ平面におけるスペックル位置を各々検出し、該工具固定手段の該第2XY平面におけるスペックル位置及び該第2YZ平面におけるスペックル位置の該工作機械加工前及び加工時での差異は該工具固定手段の該工作機械加工時における位置を補正するために用いられる2つの第2スペックルイメージセンサと、を含む。
上記工作機械の計測校正補償システムにおいて、第1調整ブラケットと第2調整ブラケットと第3調整ブラケットとを更に含み、これら第1スペックルイメージセンサは、該第1調整ブラケットを通じて該工作機械のワーク固定手段に設けられ、これら第2スペックルイメージセンサが各々該第2調整ブラケット及び該第3調整ブラケットを通じて該工作機械のZ軸平行移動ステージ及び工具固定手段が設けられる。
上記工作機械の計測校正補償システムにおいて、第1レーザー光源と第1干渉フィルタと第1反射鏡とを更に含み、該第1干渉フィルタは、該第1位置決め基台に設けられ、該第1反射鏡が該第1調整ブラケットに設けられ、該第1レーザー光源のレーザー光が該第1干渉フィルタを経由して該第1反射鏡に投射することで、これら第1スペックルイメージセンサが該工作機械の加工前に該ワーク固定手段の該第1XY平面におけるスペックル位置及び該第1XZ平面におけるスペックル位置を検出させる。
上記工作機械の計測校正補償システムにおいて、第2レーザー光源と第2干渉フィルタと第2反射鏡とを更に含み、該第2干渉フィルタは、該第2位置決め基台に設けられ、該第2反射鏡が該第2調整ブラケットに設けられ、該第2調整ブラケットが該Z軸平行移動ステージに設けられ、該第2レーザー光源のレーザー光が該第2干渉フィルタを経由して該第2反射鏡に投射することで、これら第2スペックルイメージセンサが該工作機械の加工前に該工具固定手段の該第2XY平面におけるスペックル位置を検出させる。
上記工作機械の計測校正補償システムにおいて、第3レーザー光源と第3干渉フィルタと第3反射鏡と第4反射鏡とを更に含み、該第3干渉フィルタは、該工作機械のベースに設けられ、該第3反射鏡及び該第4反射鏡が各々該Z軸平行移動ステージ及び該第3調整ブラケットに設けられ、該第3調整ブラケットが該工具固定手段に設けられ、該第3レーザー光源のレーザー光が該第3干渉フィルタ及び該Z軸平行移動ステージに設けられた第3反射鏡を経由して該第3調整ブラケットに設けられた第4反射鏡に投射することで、該第2スペックルイメージセンサが該工作機械加工前に該工具固定手段の該第2YZ平面上のスペックル位置を検出させる。
上記目的及び他の目的を達成するため、本発明の第2の態樣は、工作機械の計測校正補償方法を提供し、該工作機械の加工前、請求項1に記載の工作機械の計測校正補償システムを利用して、該工作機械のワーク固定手段のX軸に沿う該第1位置決め基台の第1XY平面におけるスペックル位置及び該第1位置決め基台の第1XZ平面におけるスペックル位置を検出し、並びに該工作機械の工具固定手段のY軸に沿う該第2位置決め基台の第2XY平面におけるスペックル位置及びYZ平面に沿って該第2位置決め基台の第2YZ平面上におけるスペックル位置を検出するステップ(1)と、該工作機械の加工時、請求項1に記載の工作機械の計測校正補償システムを利用して、該工作機械のワーク固定手段のX軸に沿う該第1位置決め基台の第1XY平面におけるスペックル位置及び該第1位置決め基台の第1XZ平面におけるスペックル位置を検出し、並びに該工作機械の工具固定手段のY軸に沿う該第2位置決め基台の第2XY平面におけるスペックル位置及びYZ平面に沿う該第2位置決め基台の第2YZ平面におけるスペックル位置を検出するステップ(2)と、該ワーク固定手段を利用して、該第1XY平面におけるスペックル位置及び該第1XZ平面におけるスペックル位置の該工作機械加工前及び加工時での差異を利用して該ワーク固定手段の該工作機械加工時における位置を補正し、並びに該工具固定手段を利用して該第2XY平面におけるスペックル位置及び該第2YZ平面におけるスペックル位置の該工作機械加工前及び加工時での差異を利用して該工具固定手段の該工作機械加工時における位置を補正するステップ(3)と、を含む。
上記工作機械の計測校正補償方法において、第1調整ブラケットと第2調整ブラケットと第3調整ブラケットとを更に含み、これら第1スペックルイメージセンサは、該第1調整ブラケットを通じて該工作機械のワーク固定手段に設けられ、これら第2スペックルイメージセンサが各々該第2調整ブラケット及び該第3調整ブラケットを通じて該工作機械のZ軸平行移動ステージ及び工具固定手段が設けられる。
上記工作機械の計測校正補償方法において、該ステップ(1)内の該工作機械の計測校正補償システムは、第1レーザー光源と第1干渉フィルタと第1反射鏡とを更に含み、該第1干渉フィルタは、該第1位置決め基台に設けられ、該第1反射鏡が該第1調整ブラケットに設けられ、該第1レーザー光源のレーザー光が該第1干渉フィルタを経由して該第1反射鏡に投射することで、これら第1スペックルイメージセンサが該工作機械の加工前に該ワーク固定手段の該第1XY平面におけるスペックル位置及び該第1XZ平面におけるスペックル位置を検出させる。
上記工作機械の計測校正補償方法において、該ステップ(1)内の該工作機械の計測校正補償システムは、第2レーザー光源と第2干渉フィルタと第2反射鏡とを更に含み、該第2干渉フィルタは、該第2位置決め基台に設けられ、該第2反射鏡が該第2調整ブラケットに設けられ、該第2調整ブラケットが該Z軸平行移動ステージに設けられ、該第2レーザー光源のレーザー光が該第2干渉フィルタを経由して該第2反射鏡に投射することで、これら第2スペックルイメージセンサが該工作機械の加工前に該工具固定手段の該第2XY平面におけるスペックル位置を検出させる。
上記工作機械の計測校正補償方法において、該ステップ(1)内の該工作機械の計測校正補償システムは、第3レーザー光源と第3干渉フィルタと第3反射鏡と第4反射鏡とを更に含み、該第3干渉フィルタは、該工作機械のベースに設けられ、該第3反射鏡及び該第4反射鏡が各々該Z軸平行移動ステージ及び該第3調整ブラケットに設けられ、該第3調整ブラケットが該工具固定手段に設けられ、該第2レーザー光源のレーザー光が該第3干渉フィルタ及び該Z軸平行移動ステージに設けられた第3反射鏡を経由して該第3調整ブラケットに設けられた第4反射鏡に投射することで、該第2スペックルイメージセンサが該工作機械加工前に該工具固定手段の該第2YZ平面上のスペックル位置を検出させる。
これを介して、本発明の工作機械の計測校正補償システム及び方法は、比較的簡略化、低コスト、熱変形の校正精度が良好な方式で直接正確に工作機械各軸の熱膨張量を測定でき、リアルタイムで工作機械各軸の絶対位置決め座標を校正することで多軸同期動作の位置決め精度が工作機械の熱膨張により低下させない。
本発明の好ましい実施例に係る工作機械の計測校正補償システムを示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係るワーク固定手段のスペックルパターンの位置決め点を示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係る工具固定手段のスペックルパターンの位置決め点を示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係る工作機械加工前のワーク固定手段のX軸に沿うスペックル位置を示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係る工作機械加工前の工具固定手段のY軸に沿うスペックル位置を示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係る工作機械加工前の工具固定手段のYZ平面に沿うスペックル位置を示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係る工作機械加工前のワーク固定手段及び工具固定手段のスペックル位置を示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係る工作機械加工前のワーク固定手段及び工具固定手段の特定位置におけるスペックル位置を示す模式図である。
本発明の好ましい実施例に係る工作機械加工時のワーク固定手段及び工具固定手段の特定位置におけるスペックル位置を示す模式図である。
本発明の目的、特徴及び効果を十分理解してもらうため、下記具体的実施例を通じて添付図面を基に、本発明に対し詳細な説明を行う。
従来の熱変形補償技術がまず工作機械の温度変化を測定してから工作機械の熱変形量を算出することとは異なる。本発明は、多軸工作機械上に三次元位置決め基台を取り付け、該三次元位置決め基台の低熱変形特性を利用して不変形スペックルパターン取り込みの位置決め技術(特許文献1)を組み合わせ、同時に工具固定手段及びワーク固定手段の三次元熱膨張検出変位量を提供して正確に工具固定手段及びワーク固定手段の三次元相対熱ドリフト量を得ることで、工作機械の位置決め精度を補正し、多軸工作機械の精密加工の位置決めニーズを満たす。
不変形スペックルパターンの画像取り込みによる位置決め技術内のスペックルイメージセンサは、建設的干渉スペックルがスペックルイメージセンサの覗き窓に入り、また覗き窓から移出することを確認し、この干渉スペックルの相対光学的距離差の変化量が5分の1の波長より小さいため、スペックルパターンの画像取り込み範囲に入った建設的スペックル輝点からスペックルパターンの画像取り込み範囲から移出したスペックルまで、大部分建設的干渉を維持し、見るとやはり1つの輝点であり、このスペックルパターンは画像処理ソフトウェア(例えばSAD、SSD、NCC、SURF、SIFTなど)による照合・位置決めを経ると、正確な照合変位量を得ることができる。
このほかに、特許文献2を参照すると、スケール不変特徴量変換(SIFT、Scale Invariant Feature Transform)画像照合による位置決め技術或いは高速化ロバストな特徴量(SURF、Speed Up Robust Feature)画像照合による位置決め技術を利用して隣接する2枚の不変形スペックルパターンを取り込んでスペックルパターンの特徴点の生成及び照合を行い、その後統計的消去法で変位標準偏差1.5倍より大きい特徴マッチ点を除去すると、正確に2枚の隣接するスペックルパターンの画像平面変位量における標準偏差が0.008ピクセルサイズより小さく、約百分の1のピクセルの標準偏差の大きさに等しい。つまり、スペックルイメージセンサで熱膨張物体表面の前後2枚のスペックルパターンをキャプチャーしてからSIFT或いはSURF等の画像照合による位置決め方法を経ると、正確に物体表面熱膨張前後の相対熱膨張変位量を得ることができる。
上記取りまとめにおいて、図1乃至図3を参照すると、本発明の第1の態樣は、第1位置決め基台1と2つの第1スペックルイメージセンサ2と第2位置決め基台3と2つの第2スペックルイメージセンサ4とを含む工作機械の計測校正補償システムを提供する。該第1位置決め基台1は、方形の柱状体とすることができ、且つ第1XY平面11と第1XZ平面12とを備え、該工作機械9のベース96に設けるために用いられ且つ該工作機械9のX軸平行移動ステージ91の近傍に位置し、該第1XY平面11が上に向き、該第1XZ平面12が該X軸平行移動ステージ91に向かい、該X軸平行移動ステージ91が該ベース96に設けられ、該第1位置決め基台1の素材がゼロ膨張ガラス、不変鋼或いは花崗岩とし;これら第1スペックルイメージセンサ2は、不変形スペックル読取ヘッドとすることができ、且つ該工作機械9のワーク固定手段94に設けるために用いられ、該ワーク固定手段94が加工用のワークを固定でき且つ該X軸平行移動ステージ91においてX軸に沿って平行移動し、またC軸を回転軸とし、該工作機械9の加工前及び加工時、これら第1スペックルイメージセンサ2が各々該ワーク固定手段94に伴ってX軸に沿って該ワーク固定手段94の該第1XY平面11におけるスペックル位置及び該第1XZ平面12におけるスペックル位置を検出し、該ワーク固定手段94の該第1XY平面11におけるスペックル位置及び該第1XZ平面12におけるスペックル位置の該工作機械9加工前及び加工時での差異は該ワーク固定手段94の該工作機械9加工時における位置を補正するために用いられ;該第2位置決め基台3は、幅広フラット形の矩形体とすることができ、且つ第2XY平面31と第2YZ平面32とを備え、該第1位置決め基台1の第1XY平面11及び第1XZ平面12が該第2位置決め基台3の第2YZ平面32と直交し、該第2位置決め基台3が該工作機械9のベース96に設けるために用いられ、且つ該工作機械9のY軸平行移動ステージ92及びZ軸平行移動ステージ93の近傍に位置し、該第2XY平面31が上に向き、該第2YZ平面32が該Y軸平行移動ステージ92及び該Z軸平行移動ステージ93に向かい、該Y軸平行移動ステージ92が該ベース96に設けられ、該Z軸平行移動ステージ93が該Y軸平行移動ステージ92においてY軸に沿って平行移動し、該第2位置決め基台3の素材がゼロ膨張ガラス、不変鋼或いは花崗岩とし;これら第2スペックルイメージセンサ4は、不変形スペックル読取ヘッドとすることができ、且つ各々該工作機械9の工具固定手段95及びZ軸平行移動ステージ93に設けるために用いられ、該工具固定手段95が加工用の工具を固定でき且つ該Z軸平行移動ステージ93においてZ軸に沿って平行移動し、またA軸を回転軸とすることができ、該工作機械9の加工前及び加工時、これら第2スペックルイメージセンサ4が各々該Z軸平行移動ステージ93と伴ってY軸に沿って該工具固定手段95の該第2XY平面31におけるスペックル位置を検出し、並びに該Z軸平行移動ステージ93及び該工具固定手段95と伴ってYZ平面に沿って該工具固定手段95の該第2YZ平面32におけるスペックル位置を検出し、該工具固定手段95の該第2XY平面31におけるスペックル位置及び該第2YZ平面32におけるスペックル位置の該工作機械9加工前及び加工時での差異は該工具固定手段95の該工作機械9加工時における位置を補正するために用いられる。このほかに、先に述べた該第1位置決め基台1は、該工作機械9のX軸平行移動ステージ91の近傍に設けるために用いられ、並びに該第2位置決め基台3が該工作機械9のY軸平行移動ステージ92及びZ軸平行移動ステージ93の近傍に設けるために用いられることは、例示であり、該第1位置決め基台1が該工作機械9のY軸平行移動ステージ92の近傍に設けるために用いられ、並びに該第2位置決め基台3が該工作機械9のX軸平行移動ステージ91及びZ軸平行移動ステージ93の近傍に設けるために用いられ、或いは該第1位置決め基台1が該工作機械9のZ軸平行移動ステージ93の近傍に設けるために用いられ、並びに該第2位置決め基台3が該工作機械9のX軸平行移動ステージ91及びY軸平行移動ステージ92の近傍に設けるために用いられるのは、いずれも本発明の保護範囲に属する。
図1乃至図3を参照すると、上記工作機械9の計測校正補償システムにおいて、第1調整ブラケット5と第2調整ブラケット6と第3調整ブラケット61とを更に含み、これら第1スペックルイメージセンサ2は該第1調整ブラケット5を通じて該工作機械9のワーク固定手段94に設けられ、これら第2スペックルイメージセンサ4が各々該第2調整ブラケット6及び該第3調整ブラケット61を通じて該工作機械9のZ軸平行移動ステージ93及び工具固定手段95に設けられる。これを介して、これら第1スペックルイメージセンサ2は、該第1調整ブラケット5を通じてその位置及び方位を更に調整でき、これら第2スペックルイメージセンサ4が各々該第2調整ブラケット6及び該第3調整ブラケット61を通じてその位置及び方位を更に調整できる。
図1乃至図3を参照すると、本発明の第2の態樣は、工作機械の計測校正補償方法を提供し、該工作機械9の加工前、先に述べた工作機械の計測校正補償システムを利用して、該工作機械9のワーク固定手段94のX軸に沿う該第1位置決め基台1の第1XY平面11におけるスペックル位置及び該第1位置決め基台1の第1XZ平面12におけるスペックル位置を検出し、並びに該工作機械9の工具固定手段95のY軸に沿う該第2位置決め基台3の第2XY平面31におけるスペックル位置及びYZ平面に沿って該第2位置決め基台3の第2YZ平面32上におけるスペックル位置を検出するステップ(1)と、該工作機械9の加工時、先に述べた工作機械の計測校正補償システムを利用して、該工作機械9のワーク固定手段94のX軸に沿う該第1位置決め基台1の第1XY平面11におけるスペックル位置及び該第1位置決め基台1の第1XZ平面12におけるスペックル位置を検出し、並びに該工作機械9の工具固定手段95のY軸に沿う該第2位置決め基台3の第2XY平面31におけるスペックル位置及びYZ平面に沿う該第2位置決め基台3の第2YZ平面32におけるスペックル位置を検出するステップ(2)と、該ワーク固定手段94を利用して、該第1XY平面11におけるスペックル位置及び該第1XZ平面12におけるスペックル位置の該工作機械9加工前及び加工時での差異を利用して該ワーク固定手段94の該工作機械9加工時における位置を補正し、並びに該工具固定手段95を利用して該第2XY平面31におけるスペックル位置及び該第2YZ平面32におけるスペックル位置の該工作機械9加工前及び加工時での差異を利用して該工具固定手段95の該工作機械9加工時における位置を補正するステップ(3)と、を含む。
図1乃至図3を参照すると、上記工作機械の計測校正補償方法において、第1調整ブラケット5と第2調整ブラケット6と第3調整ブラケット61とを更に含み、これら第1スペックルイメージセンサ2は該第1調整ブラケット5を通じて該工作機械9のワーク固定手段94に設けられ、これら第2スペックルイメージセンサ4が各々該第2調整ブラケット6及び該第3調整ブラケット61を通じて該工作機械9のZ軸平行移動ステージ93及び工具固定手段95に設けられる。これを介して、これら第1スペックルイメージセンサ2は、該第1調整ブラケット5を通じてその位置及び方位を更に調整でき、これら第2スペックルイメージセンサ4が各々該第2調整ブラケット6及び該第3調整ブラケット61を通じてその位置及び方位を更に調整できる。
図2を参照すると、該ワーク固定手段94がこれら第1スペックルイメージセンサ2を通じて位置決めした2個のスペックルパターンの位置決め点21は、各々Y=0と第1XZ平面12のスペックルパターンの位置決め座標(Xobject,i、0、Zobject)、及びZ=Z1と第1XY平面11のスペックルパターンの位置決め座標(Xobject,i、Yobject、Z1)となり、2つの位置決め点を取りまとめると、該ワーク固定手段94の該第1位置決め基台1に位置決めするスペックルパターンの位置決め座標を(Xobject,i、Yobject、Zobject)とすることが得られる。図3を参照すると、該工具固定手段95が第2YZ平面32上に移動でき、これら第2スペックルイメージセンサ4を通じて位置決めした2個のスペックルパターンの位置決め点41は、各々Z=Z2と第2XY平面31のスペックルパターンの位置決め座標(Xcutter、Ycutter,i、Z2)、及びX=0と第2YZ平面32のスペックルパターンの位置決め座標(0、Ycutter,i、Zcutter,j)となり、2つの位置決め点を取りまとめると、該工具固定手段95の該第2位置決め基台3に位置決めするスペックルパターンの位置決め座標を(Xcutter、Ycutter,i、Zcutter,j)とすることが得られる。該ワーク固定手段94の該第1位置決め基台1に位置決めするスペックルパターンの位置決め座標(Xobject,i、Yobject、Zobject)及び該工具固定手段95の該第2位置決め基台3に位置決めするスペックルパターンの位置決め座標(Xcutter、Ycutter,i、Zcutter,j)に該第1調整ブラケット5、該第2調整ブラケット6及び該第3調整ブラケット61設置の寸法及び方位を組み合わせると、該ワーク固定手段94及び該工具固定手段95の幾何学的中心の該第1位置決め基台1及び該第2位置決め基台3に対する絶対位置決め座標を得ることができる。このほかに、X軸、Y軸、Z軸の初期位置決め標線を製作し、例えばZ=Z1と第1XY平面11のX=X0のX軸初期位置決め標線及びY=0と第1XZ平面12のX=X0のX軸初期位置決め標線を製作し、この2本のX軸初期位置決め標線のX軸の読取値は同じである。次に、Z=Z2と第2XY平面31のY=Y0のY軸初期位置決め標線及びX=0と第2YZ平面32のZ=Z0のZ軸初期位置決め標線を製作できる。そして第1位置決め基台1及び該第2位置決め基台3の素材は、ゼロ膨張ガラス、不変鋼或いは花崗岩とすることができるため、総変形量を規格値より小さくさせることができ;このほかに、工作機械9の熱量は、該第1位置決め基台1及び該第2位置決め基台3に伝達しにくく、且つ該第1位置決め基台1及び該第2位置決め基台3の温度が容易に正確に制御されるため、該第1位置決め基台1及び該第2位置決め基台3は1つの極めて優れ、安定した三次元校正補償システムを提供できる。
図4を参照すると、上記工作機械の計測校正補償システムにおいて、第1レーザー光源71と第1干渉フィルタ72と第1反射鏡73とからなるレーザー干渉計を更に含み、該第1干渉フィルタ72は、該第1位置決め基台1の第1XY平面11上に設けられ、該第1反射鏡73が該第1調整ブラケット5に設けられ、該第1レーザー光源71のレーザー光が該第1干渉フィルタ72を経由して該第1反射鏡73に投射することで、これら第1スペックルイメージセンサ2が該工作機械9の加工前に該ワーク固定手段94の該第1XY平面11におけるスペックル位置及び該第1XZ平面12におけるスペックル位置を検出させる。つまり、該第1反射鏡73で反射したレーザー光をレーザー干渉計に戻り、該第1反射鏡73及び該第1干渉フィルタ72の相対変位距離を測定し、該変位距離を利用してこれら第1スペックルイメージセンサ2が該工作機械9の加工前に該第1XY平面11及び該第1XZ平面12におけるスペックル位置座標及びスペックル位置データベースを構築するよう補助する。
図4を参照すると、上記工作機械の計測校正補償方法において、該ステップ(1)内の該工作機械9の計測校正補償システムは、第1レーザー光源71と第1干渉フィルタ72と第1反射鏡73とからなるレーザー干渉計を更に含み、該第1干渉フィルタ72は、該第1位置決め基台1の第1XY平面11上に設けられ、該第1反射鏡73が該第1調整ブラケット5に設けられ、該第1レーザー光源71のレーザー光が該第1干渉フィルタ72を経由して該第1反射鏡73に投射することで、これら第1スペックルイメージセンサ2が該工作機械9の加工前に該ワーク固定手段94の該第1XY平面11におけるスペックル位置及び該第1XZ平面12におけるスペックル位置を検出させる。つまり、該第1反射鏡73で反射したレーザー光をレーザー干渉計に戻り、該第1反射鏡73及び該第1干渉フィルタ72の相対変位距離を測定し、該変位距離を利用してこれら第1スペックルイメージセンサ2が該工作機械9の加工前に該第1XY平面11及び該第1XZ平面12におけるスペックル位置座標及びスペックル位置データベースを構築するよう補助する。
以下に詳述し、図4を参照すると、まずX軸のフルストローク変位範囲内に該第1反射鏡73から該第1干渉フィルタ72に戻ったレーザー光点を詳細に校正することで、該第1反射鏡73の移動によりいかなるドリフトがないようにする。その後該X軸平行移動ステージ91の変位起点をZ=Z1、X=X0のX軸初期標線上に位置決めし、更にX軸の光学スケールを利用して固定距離(約20um〜100um)で連続してn回移動する。毎回変位の位置決めした後、これら第1スペックルイメージセンサ2により該第1位置決め基台1の第1XY平面11におけるスペックルパターン及び該第1位置決め基台1の第1XZ平面12におけるスペックルパターンを取得し、各々計n+1枚のスペックルパターンを記録し、また該第1レーザー光源71、該第1干渉フィルタ72及び該第1反射鏡73によりこれらスペックルパターンのX軸における座標変位量を測定する。次に、第1XY平面11におけるスペックル位置のデータベース及び第1XZ平面12におけるスペックル位置のデータベースを構築し、各々1.Y=0の第1XZ平面12のスペックル位置のデータベース(Xobject,i、0、Zobject)i=0,1,2...,nとし、X軸起点Xobject,0の座標値はX0で、その他の位置のXobject,i座標値が該第1レーザー光源71、該第1干渉フィルタ72及び該第1反射鏡73によって測定して得られるため、スペックル位置のデータベース(Xobject,i、0、Zobject)i=0,1,2...,n内にn+1個の座標スペックルパターン及び対応する絶対位置決め座標が含まれる。2.Z=Z1の第1XY平面11のスペックル位置のデータベース(Xobject,i、Yobject、Z1)i=0,1,2...,nとし、X軸起点Xobject,0の座標値はX0で、その他の位置のXobject,i座標値が該第1レーザー光源71、該第1干渉フィルタ72及び該第1反射鏡73によって測定して得られるため、スペックル位置のデータベース(Xobject,i、Yobject、Z1)i=0,1,2...,n内にn+1個の座標スペックルパターン及び対応する絶対位置決め座標が含まれる。そして以上の2つのスペックル位置のデータベースを取りまとめると、該ワーク固定手段94の該第1位置決め基台1におけるスペックル位置座標を(Xobject,i、Yobject、Zobject)i=0,1,2...,nとすることが得られ、Y=0及び第1XZ平面12のリアルタイム位置スペックルパターンと(Xobject,i、0、Zobject)i=0,1,2...,nスペックル位置のデータベースの座標スペックルパターンを照合した後生じた変位ベクトル(ΔX、ΔZ)Y=0、第1XZ平面は、Xobject,iの変位量ΔX及びZobjectの変位量ΔZを提供でき;Z=Z1及び第1XY平面11のリアルタイム位置スペックルパターンと(Xobject,i、Yobject、Z1)i=0,1,2...,nスペックル位置のデータベースの座標スペックルパターンを比較した後生じた変位ベクトル(ΔX、ΔY)Z=Z1、第1XY平面は、Xobject,iの変位量ΔX及びYobjectの変位量ΔYを提供できる。第1XY平面11及び第1XZ平面12のリアルタイムなスペックル位置のX軸変位量の二者は同一或いはその差がシステムの位置決め計算精度より小さくなければならず、更に正確なΔX変位量を求めるため、ΔXは2個の変位量の平均値、つまりΔX=(ΔXY=0、第1XZ平面+ΔXZ=Z1、第1XY平面)/2を用いることができる。
図5を参照すると、上記工作機械の計測校正補償システムにおいて、第2レーザー光源81と第2干渉フィルタ82と第2反射鏡83とからなるレーザー干渉計を更に含み、該第2干渉フィルタ82は、該第2位置決め基台3の第二XY平面31上に設けられ、該第2反射鏡83が該第2調整ブラケット6に設けられ、該第2調整ブラケット6が該Z軸平行移動ステージ93に設けられ、該第2レーザー光源81のレーザー光が該第2干渉フィルタ82を経由して該第2反射鏡83に投射することで、これら第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該ワーク固定手段94の該第二XY平面31におけるスペックル位置を検出させる。つまり、該第2反射鏡83で反射したレーザー光をレーザー干渉計に戻り、該第2反射鏡83及び該第2干渉フィルタ82の相対変位距離を測定し、該変位距離を利用して該第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該第2XY平面31におけるスペックル位置座標及びスペックル位置データベースを構築するよう補助する。
図5を参照すると、上記工作機械の計測校正補償方法において、該ステップ(1)内の該工作機械9の計測校正補償システムは、第2レーザー光源81と第2干渉フィルタ82と第2反射鏡83とからなるレーザー干渉計を更に含み、該第2干渉フィルタ82は、該第2位置決め基台3の第二XY平面31上に設けられ、該第2反射鏡83が該第2調整ブラケット6に設けられ、該第2調整ブラケット6が該Z軸平行移動ステージ93に設けられ、該第2レーザー光源81のレーザー光が該第2干渉フィルタ82を経由して該第2反射鏡83に投射することで、これら第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該ワーク固定手段94の該第二XY平面31におけるスペックル位置を検出させる。つまり、該第2反射鏡83で反射したレーザー光をレーザー干渉計に戻り、該第2反射鏡83及び該第2干渉フィルタ82の相対変位距離を測定し、該変位距離を利用して該第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該第2XY平面31におけるスペックル位置座標及びスペックル位置データベースを構築するよう補助する。
図6を参照すると、上記工作機械の計測校正補償システムにおいて、第3レーザー光源84と第3干渉フィルタ85と第3反射鏡86と第4反射鏡87からなるレーザー干渉計を更に含み、該第3干渉フィルタ85は、該工作機械9のベース96上に設けられ、該第3反射鏡86及び第4反射鏡87が各々該Z軸平行移動ステージ93の側面(該第3反射鏡86が45度の反射鏡)及び該第3調整ブラケット61(該第4反射鏡87が平面反射鏡)上に設けられ、該第3調整ブラケット61が該工具固定手段95に設けられ、該第3レーザー光源84のレーザー光が該第3干渉フィルタ85及び該Z軸平行移動ステージ93に設けられた第3反射鏡86を経由して該第3調整ブラケット61に設けられた該第4反射鏡87に投射することで、該第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該ワーク固定手段94の該第2YZ平面32におけるスペックル位置を検出させる。つまり、該第3調整ブラケット61の該第4反射鏡87で反射したレーザー光をレーザー干渉計に戻り、該第3調整ブラケット61の該第4反射鏡87及び該第3干渉フィルタ85の相対変位距離を測定し、該変位距離を利用して該第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該第2YZ平面32におけるスペックル位置座標及びスペックル位置データベースを構築するよう補助する。
図6を参照すると、上記工作機械の計測校正補償方法において、該ステップ(1)内の該工作機械9の計測校正補償システムは、第3レーザー光源84と第3干渉フィルタ85と第3反射鏡86と第4反射鏡87からなるレーザー干渉計を更に含み、該第3干渉フィルタ85は、該工作機械9のベース96上に設けられ、該第3反射鏡86及び第4反射鏡87が各々該Z軸平行移動ステージ93の側面(該第3反射鏡86が45度の反射鏡)及び該第3調整ブラケット61(該第4反射鏡87が平面反射鏡)上に設けられ、該第3調整ブラケット61が該工具固定手段95に設けられ、該第3レーザー光源84のレーザー光が該第3干渉フィルタ85及び該Z軸平行移動ステージ93に設けられた第3反射鏡86を経由して該第3調整ブラケット61に設けられた該第4反射鏡87に投射することで、該第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該ワーク固定手段94の該第2YZ平面32におけるスペックル位置を検出させる。つまり、該第3調整ブラケット61の該第4反射鏡87で反射したレーザー光をレーザー干渉計に戻り、該第3調整ブラケット61の該第4反射鏡87及び該第3干渉フィルタ85の相対変位距離を測定し、該変位距離を利用して該第2スペックルイメージセンサ4が該工作機械9の加工前に該第2YZ平面32におけるスペックル位置座標及びスペックル位置データベースを構築するよう補助する。
以下に詳述し、図5を参照すると、まずY軸のフルストローク変位範囲内に該第2反射鏡83から該第2干渉フィルタ82に戻ったレーザー光点を詳細に校正することで、該第2反射鏡83の移動によりいかなるドリフトがないようにする。その後該Y軸平行移動ステージ92の変位起点をZ=Z2、Y=Y0のY軸初期標線上に位置決めし、更にY軸の光学スケールを利用して固定距離(約20um〜100um)で連続してn回移動する。毎回変位の位置決めした後、該第2スペックルイメージセンサ4により該第2位置決め基台3の第2XY平面31におけるスペックルパターンを取得し、各々計n+1枚のスペックルパターンを記録し、また該第2レーザー光源81、該第2干渉フィルタ82及び該第2反射鏡83によりこれらスペックルパターンのY軸における座標変位量を測定する。次に、Z=Z2及び第2XY平面31におけるスペックル位置のデータベース(Xcutter、Ycutter,i、Z2)i=0,1,2...,n,を構築し、Ycutter,0の座標値はY0で、その他のi=1〜nのYcutter,i相対変位値が該第2レーザー光源81、該第2干渉フィルタ82及び該第2反射鏡83によって測定して得られるため、スペックル位置のデータベース(Xcutter、Ycutter,i、Z2)i=0,1,2...,n内にn+1個の座標スペックルパターン及び対応する絶対位置決め座標が含まれる。そして図6を参照すると、まずZ軸のフルストローク変位範囲内に該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87から該第3干渉フィルタ85に戻った光点を詳細に校正することで、該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87の移動によりいかなるドリフトがないようにする。X=0及び第2YZ平面32のスペックル位置のデータベースを構築するため、Z=Z2及び第2XY平面31におけるスペックル位置のデータベース(Xcutter、Ycutter,i、Z2)i=0,1,2...,nを利用しなければならない。まず該Z軸平行移動ステージ93のY軸方向におけるスペックル位置を確定してからZ軸方向のスペックル位置を標定する。以下に詳述し、まず該Z軸平行移動ステージ93のY軸動作始点復帰の操作を行い、スペックル位置のデータベース(Xcutter、Ycutter,i、Z2)i=0,1,2...,nを利用して該Y軸平行移動ステージ92起点(Xcutter、Y0、Z2)のスペックルパターンを呼び出し、そして該Z軸平行移動ステージ93を移動し、該Z軸平行移動ステージ93端面上の第2スペックルイメージセンサ4でキャプチャーしたリアルタイムなスペックルパターンと(Xcutter、Y0、Z2)のスペックルパターンをSIFT照合による位置決め方法を利用して該Z軸平行移動ステージ93をYcutter,0=Y0の位置(位置決め誤差がシステムの位置決め精度より小さい)に移動することで、該Z軸平行移動ステージ93のY軸動作始点復帰の操作を終える。次に該工具固定手段95上の第2スペックルイメージセンサ4のスペックルパターンの位置決め点41をX=0、Ycutter,0=Y0、Zcutter,0=Z0のZ軸動作始点の位置決め標線上に移し、Z軸の光学スケールを利用して固定距離(約20〜100um)で連続してn回移動する。毎回変位の位置決めした後、該第2スペックルイメージセンサ4によって該第2位置決め基台3の第2YZ平面32におけるスペックルパターンを取得し、計n+1枚のスペックルパターンを取得し、また該第3レーザー光源84、該第3干渉フィルタ85、該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87によって該等スペックルパターンのZ軸における座標変位量を測定して得られ、つまり第2YZ平面32上のX=0、Y=Ycutter,0=Y0位置に0本目のZ軸方向のスペックル位置のデータベース(0、Ycutter,0、Zcutter,j)j=01,2...,n,を構築し、Ycutter,0の座標値はY0で、Zcutter,0の座標値がZ0で、その他のj=1,2,3,...nのZcutter,j相対変位座標値が該第3レーザー光源84、該第3干渉フィルタ85、該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87によって測定して得られるため、スペックル位置のデータベース(0、Ycutter,0、Zcutter,j)j=01,2...,n内にn+1個の座標スペックルパターン及び対応する絶対位置決め座標が含まれる。次に、スペックル位置のデータベース(Xcutter、Ycutter,i、Z2)i=0,1,2...,nを利用して該Y軸平行移動ステージ92の第1位置決め点(Xcutter、Ycutter,1、Z2)のスペックルパターンを呼び出し、そして該Z軸平行移動ステージ93を移動して該Z軸平行移動ステージ93の端面上の第2スペックルイメージセンサ4でキャプチャーしたリアルタイムなスペックルパターンと(Xcutter、Ycutter,1、Z2)のスペックルパターンをSIFT照合による位置決め方法を利用して該Z軸平行移動ステージ93をYcutter,1位置(位置決め誤差がシステムの位置決め精度より小さい)に移動する。その後、該工具固定手段95上の第2スペックルイメージセンサ4のスペックルパターンの位置決め点41をX=0、Y=Ycutter,1、Zcutter,0=Z0のZ軸動作始点の位置決め標線上に移し、Z軸の光学スケールを利用して固定距離(約20〜100um)で連続してn回移動する。毎回変位の位置決めした後、該第2スペックルイメージセンサ4で該第2位置決め基台3の第2YZ平面32におけるスペックルパターンを取得し、計n+1枚の座標スペックルパターンを記録し、また該第3レーザー光源84、該第3干渉フィルタ85、該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87によってこれらスペックルパターンのZ軸における座標変位量を測定して得られ、つまり第2YZ平面32上のX=0、Y=Ycutter,1位置に1本目のZ軸方向のスペックル位置のデータベース(0、Ycutter、1、Zcutter,j)j=0,1,2...,nを構築し、Zcutter,0の座標値はZ0で、その他のj=1,2...,nのZcutter,j相対変位値が該第3レーザー光源84、該第3干渉フィルタ85、該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87によって測定して得られるため、スペックル位置のデータベース(0、Ycutter、1、Zcutter,j)j=01,2...,n内にn+1個の座標スペックルパターン及び対応する絶対位置決め座標が含まれる。上記ステップを続けて第2YZ平面32上のX=0、Y=Ycutter,i位置のZ軸スペックルパターンデータベースを構築する。次に、該Y軸平行移動ステージ92の第i位置決め点(Xcutter、Ycutter,i、Z2)のスペックルパターンを呼び出し、また該Z軸平行移動ステージ93を移動して該Z軸平行移動ステージ93の端面上の第2スペックルイメージセンサ4でキャプチャーしたリアルタイムなスペックルパターンと(Xcutter、Ycutter,i、Z2)のスペックルパターンをSIFT照合による位置決め方法を利用して該Z軸平行移動ステージ93をYcutter,i位置(位置決め誤差がシステム位置決め精度より小さい)に移す。その後、該工具固定手段95上の第2スペックルイメージセンサ4のスペックルパターンの位置決め点41をX=0、Y=Ycutter,i、Zcutter,0=Z0のZ軸動作始点の位置決め標線上に移し、Z軸の光学スケールを利用して固定距離(約20〜100um)で連続してn回移動する。毎回変位の位置決めした後、該工具固定手段95に取り付けられた第2スペックルイメージセンサ4で該第2位置決め基台3の第2YZ平面32におけるスペックルパターンを取得し、計n+1枚のスペックルパターンを記録し、また該第3レーザー光源84、該第3干渉フィルタ85、該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87によってこれらスペックルパターンのZ軸における座標変位量を測定して得られ、つまり第2YZ平面32上のX=0、Y=Ycutter,i位置にi条目のZ軸方向スペックル位置のデータベース(0、Ycutter,i、Zcutter,j)j=0,1,2...,nを構築し、Zcutter,0の座標値はZ0で、その他のj=1,2...,nのZcutter,j相対変位値が該第3レーザー光源84、該第3干渉フィルタ85、該第3反射鏡86及び該第4反射鏡87によって測定して得られ、最後に該第2位置決め基台3の第2YZ平面32のスペックル位置のデータベース(0、Ycutter,i、Zcutter,j)i=0,1,2...,n,j=0,1,2...,nの構築を終えることができる。先述したとおり、該第2位置決め基台3の第2YZ平面32のリアルタイムなスペックルパターンと該第2位置決め基台3の第2YZ平面32のスペックル位置のデータベースの照合による位置決めで得られた位置決め精度は、各々Y軸の光学スケール及びZ軸の光学スケールで取得した位置決め精度より優れ、更に重要なことは、該第2位置決め基台3の第2YZ平面32のスペックル位置のデータベースで提供する位置決め精度は、工作機械9の熱膨張によって変更することはない。
図7を参照すると、該第2位置決め基台3の第2XY平面31のスペックル位置のデータベース及び該第2位置決め基台3の第2YZ平面32のスペックル位置のデータベースを取りまとめると、該工具固定手段95の該第2位置決め基台3のスペックル位置を(Xcutter、Ycutter,i、Zcutter,j)i=0,1,2...,n,j=0,1,2...,nとすることが得られ、Z=Z2及び第2XY平面31のリアルタイムなスペックルパターンと該第2位置決め基台3の第2XY平面31のスペックル位置のデータベースを照合した後生じた変位ベクトル(ΔX、ΔY)Z=Z2、第2XY平面は、Xcutterの変位量ΔX及びYcutter,iの変位量ΔYを提供できる。該工具固定手段95が該Z軸平行移動ステージ93上に設けられることにより、該Y軸平行移動ステージ92の位置修正量ΔYは比較的直接しないため、ΔX修正量のみを用いる。ΔY誤差値は、比較的直接のX=0及び第2YZ平面32の照合による位置決め校正量(ΔY、ΔZ)X=0、第2YZ平面を用いる。X=0及び第2YZ平面32のリアルタイムなスペックルパターンと該第2位置決め基台3の第2YZ平面32のスペックル位置のデータベースを照合した後生じた変位ベクトル(ΔY、ΔZ)X=0、第2YZ平面は、Ycutter,iの変位量ΔY及びZcutter,jの変位量ΔZを提供できる。該第2位置決め基台3の第2YZ平面32を利用して構築した該スペックル位置のデータベースが平面の絶対位置決め方法として用いられるのは、各々X軸の光学スケール及びY軸の光学スケールの読取値を用いて位置決めすることより更に直接し、更に正確する。
図8及び図9を参照すると、本発明の工作機械の計測校正補償方法は、次に詳述し、まずY=0及び第1XZ平面12の校正補償方法を考慮し、工作機械9の電源投入時先にY=0及び第1XZ平面12におけるリアルタイムなスペックルパターンを取得し、このリアルタイムなスペックルパターンとスペックルパターンデータベース(Xobject,i、0、Zobject)i=0,1,2,...,n内の全ての座標スペックルパターンをSIFT方法により照合すると、リアルタイムなスペックルパターンに最も近い座標スペックルパターン及びそのスペックル位置座標(Xobject,i−起点に最も近い、0、Zobject)及び該2つのスペックルパターンの変位情報(ΔXobject,i−起点に最も近い、ΔZobject−起点)を得ることができるため、電源投入の起点Y=0及び第1XZ平面12のリアルタイムなスペックルパターンの絶対スペックル位置(Xobject,i−起点に最も近い+ΔXobject,i−起点に最も近い、0、Zobject+ΔZobject−起点)を得ることができ、この位置がつまりY=0及び第1XZ平面12が電源投入起点時該ワーク固定手段94のY=0及び第1XZ平面12における絶対座標である。次に、該ワーク固定手段94は、プログラムによって起動し始め、光学スケール移動によって該ワーク固定手段94の変位情報を記録することで、1秒内の該X軸平行移動ステージ91上のワーク固定手段94の変位情報ΔX1秒を累積する。1秒校正時間間隔の選択は、工作機械9の熱膨張変化速度及び工作機械9の位置決め精度に伴って変更でき、本実施例が1秒間を工作機械9の熱膨張校正時間間隔とする。1秒後該ワーク固定手段94のY=0及び該第1XZ平面12におけるリアルタイムなスペックルパターンを読み取り、1秒内X軸の光学スケールで累積した変位量ΔX1秒を利用してX軸起点座標(Xobject,i−起点に最も近い+ΔXobject,i−起点に最も近い)を加えると、1秒後X軸の光学スケールの予測される位置決め座標(Xobject,i−起点に最も近い+ΔXobject,i−起点に最も近い+ΔX1秒、0、Zobject+ΔZobject−起点)を得ることができ、そしてこの予測位置に最も近いデータベース座標スペックルパターン(Xobject,i−予測位置に最も近い−1秒、0、Zobject)を呼び出し、SIFT方法により1秒後のリアルタイムなスペックルパターンと照合して位置決めすると、1秒後のリアルタイムなスペックルパターンの位置決め修正量(ΔXobject−i−予測位置に最も近い−1秒、ΔZobject−1秒)を得ることができる。該ワーク固定手段94のY=0及び第1XZ平面12における1秒後の予測される位置決めスペックル位置は(Xobject,i−最接近點+ΔXobject,i−起点に最も近い+ΔX1秒、0、Zobject+ΔZobject−起点)とするが、1秒後リアルタイムなスペックルパターンとデータベースのスペックルパターンを照合して位置決めした後の絶対スペックル位置が(Xobject,i−予測位置に最も近い+ΔXobject−i−予測位置に最も近い−1秒、0、Zobject+ΔZobject−1秒)とするため、該ワーク固定手段94のY=0及び第1XZ平面12における動作1秒後の絶対位置決め誤差の校正[(Xobject,i−予測位置に最も近い−1秒+ΔXobject−i−予測位置に最も近い−1秒)−(Xobject,i起点に最も近い+ΔXobject,i−起点に最も近い+ΔX1秒)、(Zobject+ΔZobject−1秒)−(Zobject+ΔZobject−起点)]を得ることができる。次に、該ワーク固定手段94のZ=Z1及び第1XY平面11における校正補償方法を考慮し、工作機械9の電源投入時先にZ=Z1及び第1XY平面11におけるリアルタイムなスペックルパターンを取得し、このリアルタイムなスペックルパターンとスペックルパターンデータベース(Xobject,i、Yobject、Z1)i=0,1,2,...,n内の全ての座標スペックルパターンをSIFT方法により照合すると、リアルタイムなスペックルパターンに最も近い座標スペックルパターン及びそのスペックル位置座標(Xobject,i−起点に最も近い、Yobject、Z1)及び該2つのスペックルパターンの変位情報(ΔXobject,i−起点に最も近い、ΔYobject−起点)を得ることができるため、Z=Z1及び第1XY平面11における電源投入起点のリアルタイムなスペックルパターンの絶対スペックル位置(Xobject,i−起点に最も近い+ΔXobject,i−起点に最も近い、Yobject+ΔYobject−起点、Z1)を得ることができ、この位置がつまり該ワーク固定手段94のZ=Z1及び第1XY平面11における電源投入起点時の絶対座標である。次に、該X軸平行移動ステージ91は、プログラムによって起動し始め、X軸の光学スケール移動記録によって1秒内の該X軸平行移動ステージ91上の移動距離ΔX1秒を累積する。1秒後該ワーク固定手段94のZ=Z1及び該第1XY平面11におけるリアルタイムなスペックルパターンを読み取る。1秒内X軸の光学スケールで累積した変位量ΔX1秒を利用してX軸起点座標(Xobject,i−始点に最も近い+ΔXobject,i−始点に最も近い)を加えると、1秒後X軸の光学スケールの予測される位置決め座標(Xobject,i−始点に最も近い+ΔXobject,i−始点に最も近い+ΔX1秒、Yobject+ΔYobject−起点、Z1)を得ることができ、そしてこの予測位置に最も近いデータベース座標スペックルパターン(Xobject−i−予測位置に最も近い−1秒、Yobject、Z1)を呼び出し、SIFT方法により1秒後のリアルタイムなスペックルパターンと照合して位置決めすると、1秒後のリアルタイムなスペックルパターンの位置決め修正量(ΔXobject−i−予測位置に最も近い−1秒、ΔYobject−1秒)を得ることができる。該ワーク固定手段94のZ=Z1及び第1XY平面11における予測される位置決めスペックル位置は(Xobject,i−始点に最も近い+ΔXobject,i−始点に最も近い+ΔX1秒、Yobject+ΔYobject−起点、Z1)とするが、1秒後リアルタイムなスペックルパターンとデータベースのスペックルパターンを照合して位置決めした後の絶対スペックル位置が(Xobject−i−理論位置に最も近い−1秒+ΔXobject−i−理論位置に最も近い−1秒、Yobject+ΔYobject−1秒、Z1)とするため、該ワーク固定手段94のZ=Z1及び該第1XY平面11における動作1秒後の絶対位置決め誤差の校正[(Xobject,i−予測位置に最も近い−1秒+ΔXobject,i−予測位置に最も近い−1秒)−(Xobject,i−始点に最も近い+ΔXobject,i−始点に最も近い+ΔX1秒)、(Yobject+ΔYobject−1秒)−(Yobject+ΔYobject−起点)]を得ることができる。2つのスペックルパターンの位置決め点21を取りまとめると、該ワーク固定手段94が動作1秒後該第1位置決め基台1に対する絶対位置決め誤差の校正量は、[(Xobject,i−予測位置に最も近い−1秒+ΔXobject,i−予測位置に最も近い−1秒)−(Xobject,i−始点に最も近い+ΔXobject,i−始点に最も近い+ΔX1秒),(ΔYobject−1秒−ΔYobject−起点),(ΔZobject−1秒−ΔZobject−起点)]とする。上記方法により、1秒後該ワーク固定手段94の絶対位置決め誤差の校正量を得た後、この校正量を工作機械9の軸制御システムにフードバックすると、精密にX軸、Y軸、Z軸の加工精度を校正できる。
図8及び図9を参照すると、本発明の工作機械の計測校正補償方法は、以下に詳述し、まず該Z軸平行移動ステージ93のZ=Z2及び第2XY平面31における校正補償方法を考慮し、工作機械9の電源投入時先にZ=Z2及び第2XY平面31におけるリアルタイムなスペックルパターンを取得し、このリアルタイムなスペックルパターンとスペックルパターンデータベース(Xcutter、Ycutter,i、Z2)i=01,2,...,n内の全ての座標スペックルパターンをSIFT方法により照合すると、リアルタイムなスペックルパターンに最も近い座標スペックルパターン及びそのスペックル位置座標(Xcutter、Ycutter,i−起点に最も近い、Z2)及び該2つのスペックルパターンの変位情報(ΔXcutter−起点、ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY)を得ることができるため、このリアルタイムなスペックルパターンの該第2位置決め基台3における絶対位置決めスペックル位置(Xcutter+ΔXcutter−起点、Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY、Z2)を得ることができ、この位置がつまり該工具固定手段95のZ=Z2及び第2XY平面31の起点における絶対座標である。次に、該Z軸平行移動ステージ93は、プログラムによって起動し始め、Y軸の光学スケール移動記録によって1秒内の該Z軸平行移動ステージ93上の移動距離ΔY1秒を累積する。1秒後該Z軸平行移動ステージ93のZ=Z2及び該第2XY平面31におけるリアルタイムなスペックルパターンを読み取り、1秒内Y軸の光学スケールで累積した変位量ΔY1秒を利用してY軸起点座標(Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY)を加えると、1秒後該工具固定手段95のZ=Z2及び第2XY平面31における予測される位置決め座標(Xcutter+ΔXcutter−起点、Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY+ΔY1秒、Z2)を得ることができ、そしてこの予測位置に最も近いデータベース座標スペックルパターン(Xcutter、Ycutter−予測位置に最も近い−1秒、Z2)を呼び出し、SIFT方法により1秒後のリアルタイムなスペックルパターンと照合して位置決めすると、1秒後のリアルタイムなスペックルパターンの位置決め修正量(ΔXcutter−1秒、ΔYcutter,i−最接近預測位値−1秒)を得ることができる。1秒後該工具固定手段95のZ=Z2及び第2XY平面31における予測される位置決めスペックル位置は(Xcutter+ΔXcutter−起点、Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY+ΔY1秒、Z2)とするが、1秒後リアルタイムなスペックルパターンとデータベースのスペックルパターンを照合して位置決めした後の絶対スペックル位置が(Xcutter+ΔXcutter−1秒、Ycuttert−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−予測位置に最も近い−1秒、Z2)とするため、該工具固定手段95のZ=Z2及び該第2XY平面31における動作1秒後の絶対位置決め誤差の校正[(ΔXcutter−1秒−ΔXcutter−起点)、(Ycutter−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−予測位置に最も近い−1秒)−(Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY+ΔY1秒)]を得ることができる。次に、該Z軸平行移動ステージ93のX=0及び第2YZ平面32における校正補償方法を考慮し、該工具固定手段95の移動はY軸及びZ軸の同期動作の二次元運動であるため、第2YZ平面32のスペックル座標画像を利用して該工具固定手段95のX=0及び該第2YZ平面32におけるリアルタイムなスペックルパターンと照合して位置決めすることで、該工具固定手段95のリアルタイムな絶対位置決め座標を得ることができる。X=0及び第2YZ平面32のリアルタイムなスペックルパターンとデータベースの最も近いスペックル座標画像を迅速に取得して校正・照合・位置決めを行うため、先にY軸位置に対しスペックルパターンの絶対位置決めを行ってからY軸座標位置と最も近い第2YZ平面32のZ軸スペックルパターンデータベースを見つけ出し、このデータベースの全てのスペックル座標画像とX=0及び第2YZ平面32で取得したリアルタイムなスペックルパターンをSIFT照合方法によりリアルタイムなスペックルパターンの絶対位置決めを行い、以下に詳述する。工作機械9の電源投入時、該工具固定手段95に設けられたこれら第2スペックルイメージセンサ4は、各々Z=Z2と第2XY平面31、及びX=0と第2YZ平面32の2つのリアルタイムなスペックルパターンをキャプチャーする。まず、Z=Z2及び第2XY平面31で取得したリアルタイムなスペックルパターンとスペックル位置のデータベース(Xcutter、Ycutter,i、Z2)i=0,1,2,...,n内の全ての座標スペックルパターンをSIFT照合による位置決め方法により、リアルタイムなスペックルパターンと最も近い座標スペックルパターン及びそのスペックル位置座標(Xcutter、Ycutter,i−起点に最も近い、Z2)及びこの2つのスペックルパターンの変位量(ΔXcutter−起点、ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY)を得ることができる。Y軸の位置決め情報(Ycutter,i−起点に最も近い)を得た後、直ちにX=0及び第2YZ平面32のスペックル位置のデータベース(0、Ycutter,i、Zcutter,j)i=0,1,2,...,n,j=0,1,2,...,n内の(0、Ycutter,i−起点に最も近い、Zcutter,j)j=0,1,2,...,nデータベース内のスペックルパターンを呼び出し、X=0及び第2YZ平面32で取得したリアルタイムなスペックルパターンとスペックル位置のデータベース(0、Ycutter,i−起点に最も近い、Zcutter,j)j=0,1,2,...,n内の全てのスペックルパターンをSIFT照合による位置決め方法により、このリアルタイムなスペックルパターンに最も近い座標スペックルパターン及びそのスペックル位置座標(0、Ycutter,i−起点に最も近い、Zcutter,j−起点に最も近い)及びこの2つのスペックルパターンの変位量(ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZ、ΔZcutter,j−起点に最も近い)を得ることができる。理論上、Z=Z2及び第2XY平面31のリアルタイムなスペックルのY軸方向に校正する誤差ΔYcutter,i−起点に最も近い−XYとX=0及び第2YZ平面32のリアルタイムなスペックルのY軸方向に校正する誤差ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZの両者は同じ(或いはシステムの位置決め精度より小さい)であり、両者に顕著な差がある場合、2つの修正量の平均値(ΔYcutter,i−起点に最も近い=0.5×(ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY+ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZ))を用いることができる。上記ステップから電源投入時X=0及び第2YZ平面32におけるリアルタイムなスペックルパターンが第2YZ平面32に位置決めする絶対位置決め座標(0、Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い、Zcutter,j−起点に最も近い+ΔZcutter,j−起点に最も近い)を取得できる。次に、該工具固定手段95及び該Z軸平行移動ステージ93は、プログラムによって起動し始め、Y軸の光学スケール及びZ軸の光学スケール移動の各々記録によって1秒内の該Z軸平行移動ステージ93上の移動距離ΔY1秒及び該工具固定手段95の移動距離ΔZ1秒を累積する。1秒後各々Z=Z2及び第2XY平面31のリアルタイムなスペックルパターン及びX=0及び第2YZ平面32のリアルタイムなスペックルパターンを読み取り、X=0及び第2YZ平面32において、1秒内Z軸の光学スケールで累積した変位量ΔZ1秒を利用してZ軸起点座標(Zcutter,j−起点に最も近い+ΔZcutter,j−起点に最も近い)を加えると、1秒後Z軸の光学スケールの予測される位置決め座標(0、Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZ+ΔY1秒、Zcutter,j−起点に最も近い+ΔZcutter,j−起点に最も近い+ΔZ1秒)を得ることができ、この予測位置に最も近いスペックルパターン(0、Ycutter−i−予測位置に最も近い−1秒、Zcutter−j−予測位置に最も近い−1秒)を呼び出し、SIFT方法により1秒後X=0及び第2YZ平面32におけるリアルタイムなスペックルパターンと照合して位置決めすると、1秒後のリアルタイムなスペックルパターンの位置決め修正量(ΔYcutter,i−予測位置に最も近い−1秒−YZ、ΔZcutter−j−予測位置に最も近い−1秒)を得ることができる。1秒後該工具固定手段95の予測される位置決めスペックル位置は(0、Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZ+ΔY1秒、Zcutter,j−起点に最も近い+ΔZcutter,j−起点に最も近い+ΔZ1秒)とするが、1秒後リアルタイムなスペックルパターンとスペックル位置データベースのパターンを照合して位置決めした後の絶対座標が(0、Ycuttert−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−予測位置に最も近い−1秒−YZ、Zcutter−j−予測位置に最も近い−1秒+ΔZcutter−j−予測位置に最も近い−1秒)とするため、X=0及び第2YZ平面32において、Z軸の光学スケール動作1秒後絶対位置決め誤差の校正[(Ycutter−i−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−i−予測位置に最も近い−1秒−YZ)−(Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZ+ΔY1秒)、(Zcutter−j−予測位置に最も近い−1秒+ΔZcutter−j−予測位置に最も近い−1秒)−(Zcutter,j−起点に最も近い+ΔZcutter,j−起点に最も近い+ΔZ1秒)]を得ることがで
きる。理論上、Z=Z2及び第2XY平面31の1秒後リアルタイムなスペックルパターンのY軸方向に校正する誤差[(Ycutter−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−予測位置に最も近い−1秒−XY)−(Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−XY+ΔY1秒)]とX=0及び第2YZ平面32の1秒後リアルタイムなスペックルパターンのY軸方向に校正する誤差[(Ycutter−i−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−i−予測位置に最も近い−1秒−YZ)−(Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZ+ΔY1秒)]の両者は同じ(或いはシステムの位置決め精度より小さい)であるはずで、両者に顕著な差がある場合、X=0及び第2YZ平面32の誤差校正値[(Ycutter−i−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−i−予測位置に最も近い−1秒−YZ)−(Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い−YZ+ΔY1秒)]を用いることができる。上記ステップから1秒後X=0及び第2YZ平面32におけるリアルタイムなスペックルパターンが第2YZ平面32に位置決めする絶対位置決め座標(0、Ycuttert−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−予測位置に最も近い−1秒−YZ、Zcutter−j−予測位置に最も近い−1秒+ΔZcutter−j−予測位置に最も近い−1秒)を取得できる。該工具固定手段95のスペックルパターンの位置決め点41及び該Z軸平行移動ステージ93のスペックルパターンの位置決め点41を取りまとめると、該工具固定手段95が動作1秒後該第2位置決め基台3に対する絶対位置決め誤差の校正量は、[(ΔXcutter−1秒−ΔXcutter−起点)、(Ycutter−予測位置に最も近い−1秒+ΔYcutter−予測位置に最も近い−1秒−)−(Ycutter,i−起点に最も近い+ΔYcutter,i−起点に最も近い+ΔY1秒)、(Zcutter−j−予測位置に最も近い−1秒+ΔZcutter−j−予測位置に最も近い−1秒)−(Zcutter,j−起点に最も近い+ΔZcutter,j−起点に最も近い+ΔZ1秒)とする。上記方法により、1秒後該工具固定手段95の絶対位置決め誤差の校正量を得た後、この校正量を工作機械9の軸制御システムにフードバックすると、精密にX軸、Y軸、Z軸の加工精度を校正できる。
一般的な多軸工作機械の平行移動ステージは、ベース上に取り付けられ、また平行移動ステージ上に光学スケール、ワーク固定手段及び工具固定手段を取り付ける。工作機械の熱膨張により工作機械上の各軸平行移動ステージが相対的な熱ドリフト誤差量を発生し、この熱ドリフト誤差量が光学スケール校正を経由して読み出すことができないため、ワーク固定手段及び工具固定手段は工作機械の熱膨張により校正できない相対的な熱ドリフト誤差量を発生し、加工精度に著しく影響を及ぼす。しかしながら、本発明は、多軸工作機械上に低膨張係数の位置決め基台を組み入れ、位置決め基台自体の低熱変形特性及び良好な安定性・剛性を利用して温度変化に伴わない校正補償システムを提供する。このほかに、本発明はワーク固定手段及び工具固定手段の該校正補償システムにおける絶対位置決め座標をリアルタイムで読み取ることで、工作機械の軸制御ユニットにフィードバックして精密加工を行う。
現在の熱変形補償技術は、まず工作機械の温度変化を測定してから工作機械の熱変形量を算出する。本発明は、直接正確に工作機械各軸の熱膨張量を測定し、工作機械各軸の絶対位置決め座標をリアルタイムで校正でき、多軸の同期動作の位置決め精度が工作機械の熱膨張により低下させないようにする。本発明は、総合加工機、旋盤/フライス盤複合機及び多軸工作機械の位置決め精度を現在の15〜20umから1〜5umに精密させることで、工作機械の加工品質を向上できる。
発明の詳細な説明の項においてなされた好ましい実施例は、あくまでも本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではないことは当業者にとって明白だろう。当該実施例との等価構造変化及び置換は、いずれも本発明の範疇内にカバーする。よって本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で特定するものに準じる。
1 第1位置決め基台
11 第1XY平面
12 第1XZ平面
2 第1スペックルイメージセンサ
21 スペックルパターンの位置決め点
3 第2位置決め基台
31 第2XY平面
32 第2YZ平面
4 第2スペックルイメージセンサ
41 スペックルパターンの位置決め点
5 第1調整ブラケット
6 第2調整ブラケット
61 第3調整ブラケット
71 第1レーザー光源
72 第1干渉フィルタ
73 第1反射鏡
81 第2レーザー光源
82 第2干渉フィルタ
83 第2反射鏡
84 第3レーザー光源
85 第3干渉フィルタ
86 第3反射鏡
87 第4反射鏡
9 工作機械
91 X軸平行移動ステージ
92 Y軸平行移動ステージ
93 Z軸平行移動ステージ
94 ワーク固定手段
95 工具固定手段
96 ベース