JP2018105445A - 電動弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブッシュを変形させずにロータとの接合強度を向上させることができる電動弁を提供する。【解決手段】ロータの回転運動を、雄ネジ部材と雌ネジ部材とのネジ螺合により直線運動に変換し、この直線運動に基づいて弁本体内に収容された弁体を軸方向に移動させる電動弁であって、前記ロータに固定され、かつ前記雄ネジ部材を貫通させる貫通孔が形成されたブッシュ部材を備え、前記ブッシュ部材の外周には、前記ブッシュ部材を側面から視た場合において、略同一方向に傾斜する複数列の第1溝と、前記第1溝と別に配置され、かつ略同一方向に傾斜する複数列の第2溝とが形成され、前記第1溝と前記第2溝は、前記ブッシュ部材の中心軸を中心に互いに正逆回転方向に形成されたそれぞれが連続する螺旋溝である。【選択図】図2
Description
本発明は、冷凍サイクルなどに使用される電動弁に関する。
従来、パッケージエアコン、ルームエアコン、冷凍機などに用いられる電動弁が知られている。この電動弁100においては、図5に示すように、ステッピングモータが駆動してロータ103が回転すると、雌ネジ131aと雄ネジ121aのネジ送り作用により、ニードル弁114が中心軸L´方向に移動する。これにより、弁ポート121を開閉する調整がなされ、管継手111から流入して管継手112から流出する冷媒の流量が制御される。
また、この電動弁100では、雄ネジ121aが、ロータ103に一体成形されているブッシュ133と溶接固定されているため、ロータ103の回転と雄ネジ121aの回転が同期する。したがって、ブッシュ133に抜けや回転等の事象が発生すると、ロータ103の回転が雄ネジ121aに伝わらず、電動弁100が機能しなくなるおそれがある。
ここで、ブッシュ133が軸方向に抜ける事象は、たとえば、冷凍サイクルが不安定な状態にある場合や、周辺バルブの急激な開閉等がなされた場合において液衝撃が発生したときに生じやすい。図6(a)に示すように、電動弁100の内部に液衝撃が加わると、ブッシュ133は、ニードル弁114(図5参照)を介して雄ネジ121aに伝わる軸方向の衝撃によって、図6(b)に示すように、ロータ103から剥離するおそれがある。また、ブッシュ133がロータ103から剥離する際には、剥離した部分の周辺の樹脂を破壊するおそれがある。
また、ブッシュ133が径方向に回転する事象は、ロータ103の過回転を防止するストッパにロータ103が当接し、図7(a)に示すように、ロータ103の回転トルクによる負荷がブッシュ133とロータ103の接合部に掛かった場合に生じやすい。
このときに、ブッシュ133とロータ103の接合強度がロータ103の回転トルクに対して低ければ、図7(b)に示すように、ブッシュ133が回転してしまうおそれがある。
この点、ブッシュ133とロータ103の接合強度を向上させる方法として、ブッシュ133にローレット加工を施すことが考えられる。このような技術としては、図8に示すように、雄ネジ部材4Aにローレット加工4A1を施すことにより、雄ネジ部材4Aとロータ5Aの接合強度を高めた電動流量制御弁50が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述の電動流量制御弁50においては、ローレット加工を行う際にバリが発生するという問題がある。このため、仮に図5のブッシュ133にローレット加工を施した場合、ロータ103の成形時にバリが金型に引っ掛かり、成形が良好に行えないおそれがある。
また、ブッシュ133には、雄ネジ121aを貫通させるための貫通孔133aが設けられているため、ブッシュ133にローレット加工を施すと、貫通孔133aが歪んだり縮んだりして変形してしまう。さらに、小さな部品の表面にピッチが大きく深い溝を形成する手段としてローレット加工は適さない。したがって、ブッシュ133とロータ103の接合強度を向上させるのにブッシュ133にローレット加工を施すことは適切ではない。
本発明の目的は、ブッシュを変形させずにロータとの接合強度を向上させることができる電動弁を提供することである。
本発明の電動弁は、
ロータの回転運動を、雄ネジ部材と雌ネジ部材とのネジ螺合により直線運動に変換し、この直線運動に基づいて弁本体内に収容された弁体を軸方向に移動させる電動弁であって、
前記ロータに固定され、かつ前記雄ネジ部材を貫通させる貫通孔が形成されたブッシュ部材を備え、
前記ブッシュ部材の外周には、前記ブッシュ部材を側面から視た場合において、
略同一方向に傾斜する複数列の第1溝と、
前記第1溝と別に配置され、かつ略同一方向に傾斜する複数列の第2溝と
が形成され、
前記第1溝と前記第2溝は、前記ブッシュ部材の中心軸を中心に互いに正逆回転方向に形成されたそれぞれが連続する螺旋溝であることを特徴とする。
ロータの回転運動を、雄ネジ部材と雌ネジ部材とのネジ螺合により直線運動に変換し、この直線運動に基づいて弁本体内に収容された弁体を軸方向に移動させる電動弁であって、
前記ロータに固定され、かつ前記雄ネジ部材を貫通させる貫通孔が形成されたブッシュ部材を備え、
前記ブッシュ部材の外周には、前記ブッシュ部材を側面から視た場合において、
略同一方向に傾斜する複数列の第1溝と、
前記第1溝と別に配置され、かつ略同一方向に傾斜する複数列の第2溝と
が形成され、
前記第1溝と前記第2溝は、前記ブッシュ部材の中心軸を中心に互いに正逆回転方向に形成されたそれぞれが連続する螺旋溝であることを特徴とする。
このように、ブッシュ部材の外周に、ローレット加工で形成することが難しいピッチが大きく深い溝を設けることにより、ロータとの接触面積が増加し、かつ軸方向に加重を受けることが可能となって抜け強度が上昇する。また、ブッシュ部材の中心軸を中心に互いに正逆回転方向に形成された第1溝と第2溝を設けることにより、ロータが正逆方向のいずれに回転してもブッシュ部材がロータから外れないようにすることができる。このため、ブッシュとロータの接合強度を向上させることができる。
また、本発明の電動弁は、
前記第1溝と第2溝は、前記ブッシュ部材の中心軸と直交する線を基準として線対称に配置されていることを特徴とする。
これにより、ブッシュとロータの接合強度をさらに向上させることができる。
前記第1溝と第2溝は、前記ブッシュ部材の中心軸と直交する線を基準として線対称に配置されていることを特徴とする。
これにより、ブッシュとロータの接合強度をさらに向上させることができる。
また、本発明の電動弁は、
前記ブッシュ部材の両端に、外周を円周方向に一周する円周状の第3溝が形成されていることを特徴とする。
これにより、バリが金型に引っ掛かることなくロータを成形することができる。
前記ブッシュ部材の両端に、外周を円周方向に一周する円周状の第3溝が形成されていることを特徴とする。
これにより、バリが金型に引っ掛かることなくロータを成形することができる。
また、本発明の電動弁は、
ロータの回転運動を、雄ネジ部材と雌ネジ部材とのネジ螺合により直線運動に変換し、この直線運動に基づいて弁本体内に収容された弁体を軸方向に移動させる電動弁であって、
前記ロータに固定され、かつ前記雄ネジ部材を貫通させる貫通孔が形成されたブッシュ部材を備え、
前記ブッシュ部材の外周には、前記ブッシュ部材を側面から視た場合において、
略同一方向に傾斜する複数列の第1溝と、
前記第1溝と別に配置され、かつ略同一方向に傾斜する複数列の第2溝と
が形成され、
前記第1溝と前記第2溝は、それぞれ前記ブッシュ部材の略軸方向に形成されていることを特徴とする。
これにより、ロータが回転してもブッシュ部材がロータから外れないようにブッシュ部材とロータの接合強度をさらに向上させることができる。
ロータの回転運動を、雄ネジ部材と雌ネジ部材とのネジ螺合により直線運動に変換し、この直線運動に基づいて弁本体内に収容された弁体を軸方向に移動させる電動弁であって、
前記ロータに固定され、かつ前記雄ネジ部材を貫通させる貫通孔が形成されたブッシュ部材を備え、
前記ブッシュ部材の外周には、前記ブッシュ部材を側面から視た場合において、
略同一方向に傾斜する複数列の第1溝と、
前記第1溝と別に配置され、かつ略同一方向に傾斜する複数列の第2溝と
が形成され、
前記第1溝と前記第2溝は、それぞれ前記ブッシュ部材の略軸方向に形成されていることを特徴とする。
これにより、ロータが回転してもブッシュ部材がロータから外れないようにブッシュ部材とロータの接合強度をさらに向上させることができる。
また、本発明の電動弁は、
前記第1溝と前記第2溝が、前記ブッシュ部材の中心軸と平行する線を基準として線対称であることを特徴とする。
これにより、ロータが正逆方向のいずれに回転してもブッシュ部材がロータから外れないようにすることができる。
前記第1溝と前記第2溝が、前記ブッシュ部材の中心軸と平行する線を基準として線対称であることを特徴とする。
これにより、ロータが正逆方向のいずれに回転してもブッシュ部材がロータから外れないようにすることができる。
また、本発明の電動弁は、
前記第1溝と前記第2溝が、切削加工にて形成されていることを特徴とする。
このように、ブッシュ部材の外周に切削加工により、ローレット加工で形成することが難しいピッチが大きく深い溝を設けることにより、ロータとの接触面積が増加し、かつ軸方向に加重を受けることが可能となって抜け強度が上昇する。また、ローレット加工を施さず、ブッシュ部材に切削加工にて溝を形成するため、ブッシュ部材を加工したときに貫通孔が歪む、縮むなどの変形が生じることがなく、電動弁を組み立てる際に的確に貫通孔に雄ネジ部材を通すことができ、ロータ回転の軸心精度が向上する。
前記第1溝と前記第2溝が、切削加工にて形成されていることを特徴とする。
このように、ブッシュ部材の外周に切削加工により、ローレット加工で形成することが難しいピッチが大きく深い溝を設けることにより、ロータとの接触面積が増加し、かつ軸方向に加重を受けることが可能となって抜け強度が上昇する。また、ローレット加工を施さず、ブッシュ部材に切削加工にて溝を形成するため、ブッシュ部材を加工したときに貫通孔が歪む、縮むなどの変形が生じることがなく、電動弁を組み立てる際に的確に貫通孔に雄ネジ部材を通すことができ、ロータ回転の軸心精度が向上する。
本発明に係る電動弁によれば、ブッシュを変形させずにロータとの接合強度を向上させることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る電動弁について説明する。図1は、実施の形態に係る電動弁2を示した断面図である。なお、本明細書において、「上」あるいは「下」とは図1の状態で規定したものである。すなわち、ロータ4は弁体17より上方に位置している。
この電動弁2では、非磁性体製で筒状のカップ形状をなすケース60の開口側の下方に、弁本体30が溶接などにより一体的に接続されている。
ここで、弁本体30は、ステンレス等の金属から成り、内部に弁室11を有している。また、弁本体30には、弁室11に直接連通するステンレス製や銅製の第1の管継手12が固定装着されている。さらに、弁本体30の下方内側には、断面円形の弁ポート16aが形成された弁座部材16が組み込まれている。弁座部材16には、弁ポート16aを介して弁室11に連通するステンレス製や銅製の第2の管継手15が固定装着されている。
ここで、弁本体30は、ステンレス等の金属から成り、内部に弁室11を有している。また、弁本体30には、弁室11に直接連通するステンレス製や銅製の第1の管継手12が固定装着されている。さらに、弁本体30の下方内側には、断面円形の弁ポート16aが形成された弁座部材16が組み込まれている。弁座部材16には、弁ポート16aを介して弁室11に連通するステンレス製や銅製の第2の管継手15が固定装着されている。
ケース60の内周には、回転可能なロータ4が収容され、ロータ4の軸芯部分には、ブッシュ部材33を介して弁軸41が配置されている。ブッシュ部材33で結合されたこの弁軸41とロータ4とは、回転しながら上下方向に一体的に移動する。なお、この弁軸41の中間部付近の外周面には雄ネジ41aが形成されている。本実施の形態では、弁軸41が雄ネジ部材として機能している。
ここで、ブッシュ部材33は、ステンレス等の金属から成り、中央に弁軸41が貫通する貫通孔33aが形成された円筒状の部材である。また、ロータ4は、ポリフェニレンスルファイド(PPS)等の樹脂で形成された略円筒状の部材である。ロータ4を成形する際には、まず金型の中の所定の位置にブッシュ部材33を配置し、その後金型内の空間に樹脂を流し込む。空間に流し込まれた樹脂は、ブッシュ部材33の外周と接触したまま固化し、ロータ4にブッシュ部材33が固定される。ブッシュ部材33の外周には、後述する溝34が形成されているため、ロータ4とブッシュ部材33は高い接合強度で接合される。次に、貫通孔33aに弁軸41を貫通させて溶接することにより、ブッシュ部材33に弁軸41が固定される。
ケース60の外周には、図示しないヨーク、ボビン、およびコイルなどからなるステータが配置され、ロータ4とステータとでステッピングモータが構成されている。
ケース60の天井面にはガイド支持体52が固定されている。ガイド支持体52は、円筒部53と、円筒部53の上端側に形成された傘状部54とを有し、全体をプレス加工により一体成形されている。傘状部54はケース60の頂部内側と略同形状に成形されている。
ケース60の天井面にはガイド支持体52が固定されている。ガイド支持体52は、円筒部53と、円筒部53の上端側に形成された傘状部54とを有し、全体をプレス加工により一体成形されている。傘状部54はケース60の頂部内側と略同形状に成形されている。
ガイド支持体52の円筒部53内には、弁軸41のガイドを兼ねる筒部材65が嵌合されている。筒部材65は、金属あるいは合成樹脂による潤滑材入り素材あるいは表面処理を施された部品により構成され、弁軸41を回転可能に保持している。
弁軸41のブッシュ部材33より下方には、後述するように弁軸41との間でネジ結合Aを構成するとともに弁軸41の傾きを抑制する機能を有する弁軸ホルダ6が、弁本体30に対して相対的に回転不能に固定されている。
弁軸ホルダ6は、上部側の筒状小径部6aと下部側の筒状大径部6bと弁本体30の内周部側に収容される嵌合部6cとリング状のフランジ部6fとからなる。そして、弁軸ホルダ6のフランジ部6fは、弁本体30の上端に溶接などで固定されている。また、弁軸ホルダ6の内部には、後述する弁ガイド18を収容する収容室6hが形成されている。
また、この弁軸ホルダ6の筒状小径部6aの上部開口部6gから所定の深さまで下方に向かって雌ネジ6dが形成されている。
そして、弁軸41の外周に形成された雄ネジ41aと、弁軸ホルダ6の筒状小径部6aの内周に形成された雌ネジ6dとにより、ネジ結合Aが構成されている。
そして、弁軸41の外周に形成された雄ネジ41aと、弁軸ホルダ6の筒状小径部6aの内周に形成された雌ネジ6dとにより、ネジ結合Aが構成されている。
さらに、弁軸ホルダ6の筒状大径部6bの側面には、均圧孔51が穿設され、この均圧孔51により、筒状大径部6b内の弁軸ホルダ室83と、ロータ収容室67(第2の背圧室)との間が連通している。このように均圧孔51を設けることにより、ケース60のロータ4を収容する空間と、弁軸ホルダ6内の空間とを連通することにより、弁軸ホルダ6の移動動作をスムーズに行うことができる。
また、弁軸41の下方には、筒状の弁ガイド18が弁軸ホルダ6の収容室6hに対して摺動可能に配置されている。この弁ガイド18は天井部21側がプレス成形により略直角に折り曲げられている。そして、この天井部21には貫通孔18aが形成されている。また、弁軸41の下方には、さらに鍔部41bが形成されている。
ここで、弁軸41は、弁ガイド18に対して回転可能、かつ径方向に変位可能となるように弁ガイド18の貫通孔18aに遊貫状態で挿入されており、鍔部41bは、弁ガイド18に対して回転可能、かつ、径方向に変位可能となるように弁ガイド18内に配置されている。また、弁軸41は貫通孔18aを挿通し、鍔部41bの上面が、弁ガイド18の天井部21に対向するように配置されている。なお、鍔部41bが弁ガイド18の貫通孔18aより大径であることにより、弁軸41の抜け止めがなされている。
弁軸41と弁ガイド18とが互いに径方向に移動可能であることにより、弁軸ホルダ6および弁軸41の配置位置に関して、さほど高度な同芯取付精度を求められることなく、弁ガイド18および弁体17との同芯性が得られる。
弁ガイド18の天井部21と弁軸41の鍔部41bとの間には、中央部には貫通孔が形成されたワッシャ70が設置されている。ワッシャ70は、高滑性表面の金属製ワッシャ、フッ素樹脂等の高滑性樹脂ワッシャあるいは高滑性樹脂コーティングの金属製ワッシャなどであることが好ましい。
さらに、弁ガイド18内には、圧縮された弁バネ27とバネ受け35とが収容されている。
さらに、弁ガイド18内には、圧縮された弁バネ27とバネ受け35とが収容されている。
次に、本発明の電動弁2の要部である溝付きのブッシュ部材33について説明する。図2は、実施の形態のブッシュ部材33を側面から視た図である。図2に示すように、ブッシュ部材33の外周には、中心軸Lを中心に互いに正逆回転方向に形成されたそれぞれが連続する螺旋溝である第1溝34eと第2溝34fが設けられている。ここで、第1溝34e、第2溝34fは、ブッシュ部材33を側面から視ると、それぞれ略同一方向に傾斜する複数列の溝34となる。また、第1溝34eと第2溝34fは、それぞれが、螺旋状にブッシュ部材33の外周に切削加工された一本の溝34であり、ブッシュ部材33の中心軸Lと直交する線Hを基準として線対称に形成されている。
このように、ブッシュ部材33の外周に、ローレット加工で形成するのが難しいピッチの大きな深い溝34を設けることにより、ロータ4との接触面積が増加し、かつ軸方向に加重を受けることが可能となって抜け強度が上昇する。また、ブッシュ部材33の中心軸Lを中心に互いに正逆回転方向に形成された第1溝34eと第2溝34fを設けることにより、ロータ4が正逆方向のいずれに回転してもブッシュ部材33がロータ4から外れないようにすることができる。よって、ブッシュ部材33とロータ4の接合強度を向上させることができる。
また、第1溝34e、第2溝34fは、切削加工により形成されるため、ローレット加工を施した場合に生じる、貫通孔33aが歪む、縮むなどの問題を解決することもできる。このため、電動弁2を組み立てる際に障害なく貫通孔33aに弁軸41を通すことができ、ロータ4の軸心精度が向上する。
なお、上述の実施の形態において、図3に示すように、ブッシュ部材33の上下両端に、外周を円周方向に一周する円周状の第3溝34gを形成してもよい。これにより、ブッシュ部材33の上端、下端に直接第1溝34e、第2溝34fが掛かることがなくなるため、ブッシュ部材33に第1溝34e、第2溝34fを切削加工したときにバリがブッシュ部材33の上端および下端に残らないようにすることができる。よって、ロータ4を成形する際にバリが金型に引っ掛かることを防止することができる。また、電動弁2を製造する際のバリ取り工程をなくすことができる。
また、上述の実施の形態において、図4に示すように、ブッシュ部材33の下端から右上に向かって略軸方向に延びる複数列の第1溝34j、およびブッシュ部材33の下端から左上に向かって略軸方向に延びる複数列の第2溝34kを設けてもよい。ここで、第1溝34jと第2溝34kは、ブッシュ部材33の中心軸Lと平行する線Iを基準として線対称に配置されている。これにより、ロータ4が回転してもブッシュ部材33がロータ4から外れないようにブッシュ部材33とロータ4の接合強度をさらに向上させることができる。
なお、上述の実施の形態において、ブッシュ部材33に形成される溝34(第1溝34e、第2溝34f、第3溝34g、第1溝34j、第2溝34k)は、断面U字状、または断面V字状の形状を有している。また、溝34の加工幅に対する溝34のピッチ(ピッチ/加工幅)の比は、0.4以上0.5以下の範囲内にあり、ブッシュ部材33の外周径に対する溝34の深さ(溝深さ/外周径)の比は、0.04以上0.06以下の範囲内にある。これに対し、従来のローレット加工(図8参照)の加工幅に対するピッチ(ピッチ/加工幅)の比は、0.1以上0.2以下の範囲内にあり、ローレット加工部分の外周径に対するローレットの深さ(溝深さ/外周径)の比は、0.02以上0.03以下の範囲内にある。
2 電動弁
4 ロータ
16 弁座部材
16a 弁ポート
17 弁体
33 ブッシュ部材
33a 貫通孔
34 溝
34e、34j 第1溝
34f、34k 第2溝
34 第3溝
41 弁軸
41a 雄ネジ
4 ロータ
16 弁座部材
16a 弁ポート
17 弁体
33 ブッシュ部材
33a 貫通孔
34 溝
34e、34j 第1溝
34f、34k 第2溝
34 第3溝
41 弁軸
41a 雄ネジ
Claims (6)
- ロータの回転運動を、雄ネジ部材と雌ネジ部材とのネジ螺合により直線運動に変換し、この直線運動に基づいて弁本体内に収容された弁体を軸方向に移動させる電動弁であって、
前記ロータに固定され、かつ前記雄ネジ部材を貫通させる貫通孔が形成されたブッシュ部材を備え、
前記ブッシュ部材の外周には、前記ブッシュ部材を側面から視た場合において、
略同一方向に傾斜する複数列の第1溝と、
前記第1溝と別に配置され、かつ略同一方向に傾斜する複数列の第2溝と
が形成され、
前記第1溝と前記第2溝は、前記ブッシュ部材の中心軸を中心に互いに正逆回転方向に形成されたそれぞれが連続する螺旋溝であることを特徴とする電動弁。 - 前記第1溝と第2溝は、前記ブッシュ部材の中心軸と直交する線を基準として線対称に配置されていることを特徴とする請求項1記載の電動弁。
- 前記ブッシュ部材の両端には、外周を円周方向に一周する円周状の第3溝が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の電動弁。
- ロータの回転運動を、雄ネジ部材と雌ネジ部材とのネジ螺合により直線運動に変換し、この直線運動に基づいて弁本体内に収容された弁体を軸方向に移動させる電動弁であって、
前記ロータに固定され、かつ前記雄ネジ部材を貫通させる貫通孔が形成されたブッシュ部材を備え、
前記ブッシュ部材の外周には、前記ブッシュ部材を側面から視た場合において、
略同一方向に傾斜する複数列の第1溝と、
前記第1溝と別に配置され、かつ略同一方向に傾斜する複数列の第2溝と
が形成され、
前記第1溝と前記第2溝は、それぞれ前記ブッシュ部材の略軸方向に形成されていることを特徴とする電動弁。 - 前記第1溝と前記第2溝は、前記ブッシュ部材の中心軸と平行する線を基準として線対称であることを特徴とする請求項4記載の電動弁。
- 前記第1溝と前記第2溝は、切削加工にて形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の電動弁。
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- 2016-12-27 JP JP2016253396A patent/JP2018105445A/ja active Pending
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- 2017-11-29 CN CN201721637746.9U patent/CN207500582U/zh active Active
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