JP2018101969A - コンテンツ表示システムおよび表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示装置の稼動状態を効率的に確認できるようにしたコンテンツ表示システムを提供すること。【解決手段】コンテンツ表示システムCSは、管理装置1と、管理装置から配信されるコンテンツデータCDを表示する複数の表示装置2とを備える。各表示装置2は、コンテンツデータの表示履歴情報を記録する表示履歴記録部と、コンテンツデータの表示に関わる所定の回路の回路稼動履歴情報を記録する回路稼動履歴記録部と、自装置についての表示履歴情報および回路稼動履歴情報を、他の所定の表示装置についての表示履歴情報および回路稼動履歴情報と比較する稼動状態比較部と、稼動状態比較部での比較結果に基づいて、自装置の稼動状態を管理する稼動状態管理部と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、コンテンツ表示システムおよび表示装置に関する。
駅構内や列車内において、広告や案内といったコンテンツ表示を提供する表示装置が導入されている。このような表示装置では、ハードウェアとしてLCD(Liquid Crystal Display)を内蔵し、そのLCDにコンテンツを表示する。
これら表示装置の中には、ネットワークを介して管理装置に接続され、管理装置からの表示指示で動作するものがある。その場合、管理装置が表示装置への表示指示を行なったり、表示装置の状態を管理したりする。また、一般的に、1つの管理装置が、複数の表示装置を管理している。
そのような表示装置に表示するコンテンツは、コンテンツ作成時に動作を確認後、管理装置から表示装置に配信される。コンテンツ配信後に表示装置で正常に表示できていることは目視で確認しており、同一のコンテンツを表示する表示装置が複数あった場合でも、それぞれ目視で確認している。
特許文献1で示す画像表示装置では、コンテンツが画像表示装置に正しく配信されていることを確認することにより、複数の画像表示装置で同一のコンテンツが表示されていると判断している。
しかし、特許文献1に開示された従来技術では、複数の画像表示装置にコンテンツが正常に配信されていることしか確認することができず、実際に正しく表示されたか否かを知ることはできない。つまり従来技術では、コンテンツの配信後に、コンテンツのデータが破損したり、あるいは、表示装置の回路やソフトウェアが故障したりした場合に、コンテンツが正常に表示できているかを判断できないという問題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、その目的は、表示装置の稼動状態を効率的に確認できるようにしたコンテンツ表示システムを提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明に従うコンテンツ表示システムは、管理装置と、管理装置から配信されるコンテンツデータを表示する複数の表示装置とを備えるコンテンツ表示システムであって、各表示装置は、コンテンツデータの表示履歴情報を記録する表示履歴記録部と、コンテンツデータの表示に関わる所定の回路の回路稼動履歴情報を記録する回路稼動履歴記録部と、自装置についての表示履歴情報および回路稼動履歴情報を、他の所定の表示装置についての表示履歴情報および回路稼動履歴情報と比較する稼動状態比較部と、稼動状態比較部での比較結果に基づいて、自装置の稼動状態を管理する稼動状態管理部と、を備える。
本発明によれば、各表示装置は、自装置についての表示履歴情報および回路稼動履歴情報をそれら情報に対応する他の所定の表示装置についての情報と比較することにより、自装置の稼動状態を管理することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。本実施形態では、例えば、電車の各車両内や駅構内に分散配置される表示装置にコンテンツデータ(以下、コンテンツ)を配信して表示させるコンテンツ表示システムを説明する。本実施形態に係るコンテンツ表示システムは、後述のように、健全性確認を目視で行なう必要がある複数の表示装置において、同じコンテンツを再生していること容易に確認できるようにした。
本実施形態によるコンテンツ表示システムは、表示装置の表示履歴情報(表示装置の動作ログ)と、コンテンツの表示に関わる所定の回路(例えば、GPU:Graphics Processing Unit)の回路稼動履歴情報とを、複数の表示装置の間で比較する。この比較は、各表示装置の内部で行われ、管理装置は関与しない。
複数の表示装置間での比較結果が一致した場合、各表示装置は、自装置の稼動状態は正常であると判定して、動作を継続する。これに対し、比較の結果が不一致の場合、不一致となった表示装置は、自装置の稼動状態は異常であると判定する。異常状態であることを認識した表示装置は、あらかじめ定義された状態遷移に従って自装置の稼動状態を変化させ、あらかじめ設定された復旧手順に基づいて復旧を試みる。
本実施形態によれば、複数の表示装置が同一コンテンツに基づく同一内容を表示していることを、管理装置を介さずに、各表示装置がそれぞれ確認することができる。
なお、コンテンツを各表示装置へ配信したときに動作確認し、各表示装置が、動作確認時の表示履歴情報および回路稼動履歴情報を保存しておけば、他の表示装置から表示履歴情報または回路稼動履歴情報のいずれかを入手できない場合でも、自装置の稼動状態を把握することができる。
図1〜図7を用いて実施例を説明する。まず、図1を参照しながら、本実施例に係るコンテンツ表示システムの全体構成について説明する。
コンテンツ表示システムCSは、例えば、少なくとも一つの管理装置1と、複数の表示装置2とを備えており、管理装置1と各表示装置2とは通信ネットワークCNを介して双方向通信可能に接続されている。管理装置1および各表示装置2は、「所定の領域」としての対象物3に配置される。対象物3の例は図2で後述する。
管理装置1は、計算機システムを用いて構成されており、例えば、コンテンツ配信管理部11と、表示指示部12と、通信インターフェース部13(図中「IF」と略記)とを備える。それら各機能11〜13は、メモリに格納された所定のコンピュータプログラムをマイクロプロセッサ(いずれも不図示)が読み込んで実行することで実現される。
コンテンツ配信管理部11は、あらかじめ用意された一つまたは複数のコンテンツCDを管理しており、それらコンテンツCDを所定のタイミングで、各表示装置2へ配信する機能である。
コンテンツCDには、例えば、テキスト、静止画像、動画像がある。以下では、「コンテンツデータ」としてのコンテンツCDを、単にコンテンツと呼ぶことがある。
表示指示部12は、所定の表示タイミングを検出すると、各表示装置2に対して、事前に配信してあるコンテンツCDの中から所定のコンテンツを表示するよう指示する機能である。通信インターフェース部13は、管理装置1が通信ネットワークCNを介して各表示装置2と通信するための機能である。
表示装置2は、電車や駅構内などの対象物3内に分散して配置されている。図中では、各表示装置2を区別するために表示装置2(1)〜2(3)のように、符号にかっこ付きの数字を添えいる。各表示装置2(1)〜2(3)を区別する必要がない場合、表示装置2と呼ぶ。
表示装置2は、例えば、マイクロプロセッサやメモリ(いずれも不図示)、GPU211(図3参照)、LCD21、通信インターフェース部22などを備える。表示装置2は、管理装置1から配信されたコンテンツCDをメモリへ格納する。表示装置2は、管理装置1から指示されたコンテンツをメモリから読み出してGPU211へ送り、コンテンツをLCD21に表示させる。
LCD21に代えて、有機ELディスプレイ(OLED:organic electroluminescence display)などの他の種類のディスプレイ装置を用いてもよい。
通信インターフェース部22は、表示装置2が通信ネットワークCNを介して、管理装置1および他の表示装置2と通信するための機能である。
図2を用いて、本実施例のコンテンツ表示システムの適用例を説明する。図2(a)は、「所定の領域」としての対象物である電車3Aに適用した場合を示す。
例えば、乗客の乗る各車両32には、表示装置2が少なくとも1つ配置されている。各車両にそれぞれ複数の表示装置2を配置してもよい。運転席を有する先頭車両31などには、管理装置1を配置することができる。図2(a)の例では、一編成中に複数の管理装置1を配置する場合を示すが、一つだけ管理装置1を配置する構成でもよい。複数の管理装置1を配置する場合、例えば、いずれか一つの管理装置1が各表示装置2の表示動作を管理し、他の管理装置1は予備として待機する構成でもよい。
図2(a)の例では、各表示装置2は、例えば、到着駅の案内、広告、ニュース、お知らせなどのコンテンツを、管理装置1から指示されたタイミングで表示する。
図2(b)は、「所定の領域」としての対象物である駅構内にコンテンツ表示システムを適用した場合を示す。ホーム35には、複数の表示装置2が配置されている。そして、例えば、駅構内の所定の場所に管理装置1が設置されている。図2(b)の例では、各表示装置2は、例えば、交通障害などの情報、駅構内の案内、出発番線または到着番線の案内、天気予報、ニュース、広告などのコンテンツを、管理装置1から指示されたタイミングで表示する。
なお、本実施例にかかるコンテンツ表示システムは、図2に示す例以外の対象物にも適用可能であり、図2に示す適用例に限定されない。
図3を用いて、コンテンツ表示システムの機能構成を説明する。管理装置1の機能11,12については既に述べたので、ここでは説明を割愛する。
表示装置2は、LCD21と、通信インターフェース部22と、LCD制御部23を備える。
LCD21は、「所定の回路」の例としてのGPU211を備える。GPU211は、表示制御部232からの表示指示に従って、LCD21にコンテンツを表示する回路であればよく、搭載位置を問わない。つまり、GPU211は、LCD21の内部に設けてもよいし、LCD21とは別に設けてもよい。
LCD制御部23は、LCD21の動作を制御する。LCD制御部23は、例えば、コンテンツ管理部230と、表示指示管理部231と、表示制御部232と、稼動状態管理部233と、異常状態定義部234Aおよび異常判定定義部234Bと、稼動状態比較部235と、判定データ抽出部236と、ログ記録部237と、GPU使用率監視部238とを含む。
コンテンツ管理部230は、管理装置1のコンテンツ配信管理部11から配信されたコンテンツCDを受信してメモリへ保存し、管理する機能である。
表示指示管理部231は、管理装置1の表示指示部12から表示指示を受領して管理する機能である。管理装置1から表示装置2(1)への表示指示は、周期的なコンテンツ表示スケジュールであっても、イベント的な表示指示であってもよい。
表示制御部232は、コンテンツ管理部230で管理されるコンテンツと表示指示管理部231で管理される表示指示とに基づいて、LCD21の表示を制御するGPU211に対し、コンテンツの表示を指示する機能である。表示制御部232の動作ログは、ログ記録部237にある表示ログT1に記録される。表示ログT1は、「表示履歴情報」の一例である。
GPU使用率監視部238は、GPU211の稼動情報を監視する機能である。GPU使用率監視部238の取得した監視ログは、ログ記録部237のGPUログT2に記録される。GPUログT2は、「回路稼動履歴情報」の一例である。
ログ記録部237は、表示ログT1およびGPUログT2を記憶する機能である。
判定データ抽出部236は、稼動状態比較部235の指示に応じて、ログ記録部237で管理している表示ログT1およびGPUログT2の中から判定に必要なデータを抽出して引き渡す機能である。判定データ抽出部236は、自装置の稼動状態比較部235からの指示、または、他の表示装置2の稼動状態比較部からの指示を受領すると、表示ログT1およびGPUログT2から、稼動状態の判定に必要なデータを抽出して引き渡す。
稼動状態比較部235は、異常状態定義部234Aの持つ情報T3と、異常判定定義部234Bの持つ情報T4と、判定データ抽出部236から引き渡されたデータとに基づいて、表示装置2(自装置)の稼動状態を判定する機能である。
異常状態定義部234Aは、図7で後述する異常状態定義テーブルT3を保持する。異常判定定義部234Bは、図8で後述する異常判定定義テーブルT4を保持する。
稼動状態管理部233は、稼動状態比較部235の比較結果から得られる稼動状態を管理する機能である。稼動状態管理部233は、図9で後述する稼動状態定義テーブルT5と、図10で後述する復旧方法定義テーブルT6とを保持する。
図4を用いて、ログ記録部237で管理する表示ログT1の例を説明する。表示ログT1は、例えば、コンテンツ表示開始時刻C11と、コンテンツ表示終了時刻C12と、表示タイプC13と、表示内容C14とで定義される。
表示タイプC13は、例えば「イベント」や「動画」等の、コンテンツの種類を示す情報を記憶する。表示内容C14は、コンテンツとしてLCD21に表示される内容を特定する情報を記憶する。図4は一つの例示であって、表示ログT1の内容は図4に示す例に限定されない。例えば、「コンテンツの表示時間に関する情報」として、コンテンツ表示開始時刻C11およびコンテンツ表示終了時刻C12に代えて、コンテンツ表示開始時刻C11と表示時間長とを用いてもよい。
図5を用いて、ログ記録部237で管理するGPUログT2の例を説明する。GPUログT2は、例えば、GPU使用率の採取時刻C21と、GPU平均使用率C22とで定義される。
図6のフローチャートを用いて、稼動状態管理処理を説明する。稼動状態管理処理は、各表示装置2がそれぞれ実施する。説明の理解のために、ここでは自装置2(1)、他の表示装置2(2)として説明する。
他の表示装置2(2)は、自装置2(1)に隣接する表示装置のうちあらかじめ定められた表示装置である。ここでは、稼動状態管理処理の対象となる自装置2(1)は、対象物3の端部に位置するため、隣接する表示装置は表示装置2(2)だけである。しかし、例えば、表示装置2(2)が稼動状態管理処理の対象である場合、表示装置2(1),2(3)が隣接する。処理対象の表示装置2が複数の他の表示装置2に隣接する場合、いずれの表示装置を比較対象とするかあらかじめ決められている。
判定データ抽出部236は、自装置2(1)の稼動状態と他の表示装置2(2)の稼動状態とを比較するために必要なログデータを、ログ記録部237の管理する表示ログT1とGPUログT2とからそれぞれ抽出する(S11)。
判定データ抽出部236は、隣接する他の表示装置2(2)で管理されている表示ログT1およびGPUログT2から、同一条件でログデータを抽出する(S12)。
詳しくは、自装置2(1)の判定データ抽出部236は、予め指定されている表示装置2(2)の判定データ抽出部236に対して、稼動状態を比較するために使用するログデータの送信を要求する。このログデータの要求は、自装置2(1)の通信インターフェース部22から通信ネットワークCNを経由して、他の表示装置2(2)の通信インターフェース部22へ送られる。他の表示装置2(2)の判定データ抽出部236は、表示装置2(1)からの要求を受信すると、要求されたログデータをログ記録部237に記憶されている表示ログT1およびGPUログT2から読み出して、表示装置2(1)の判定データ抽出部236へ送信する。
自装置2(1)の判定データ抽出部236が稼動状態の判定に使用するログデータを取得すると、自装置2(1)の稼動状態比較部235は、自装置2(1)から抽出したログデータと他の表示装置2(2)から抽出したログデータとを比較する(S13)。
稼動状態管理部233は、稼動状態比較部235の比較結果に基づいて、稼動状態を判定し、異常判定定義部234Bに従い、後処理を行なう(S14)。なお、稼動状態管理部233は、稼動状態の比較結果に基づいて、表示装置2(1)の故障予兆を診断することもできる。
ステップS12では、他の表示装置2(2)から比較用のログデータを取得するのではなく、自装置2(1)での動作確認時に取得したログデータを用いてもよい。
図6の下側に、コンテンツ受領時の処理を示す。自装置2(1)は、管理装置1からコンテンツを受領するとメモリに保存する(S21)。そして、自装置2(1)は、表示指示を受信すると、ステップS21で保存したコンテンツを表示する(S22)。自装置2(1)は、ステップS22でコンテンツを表示するときに得られるログ(表示ログT1およびGPUログT2)を保存する(S23)。
このように、コンテンツ表示システムの運転前に、管理装置1から各表示装置2へコンテンツを配信するが、そのときにコンテンツをテスト表示することで、稼動状態比較用のログデータを取得することができる。
ステップS12では、他の表示装置2(2)から取得したログデータ、または自装置2(1)のコンテンツ受信時に保存したログデータの、いずれか一方または両方を選択することができる。
図7、図8、図9を参照し、抽出データとの比較方法(S13)と稼動状態比較後の動作定義例について説明する。
図7に異常状態ケースを判別するための異常状態定義テーブルT3を示す。このテーブルT3は、GPU平均使用率の比較結果C31と、表示ログの比較結果C32とを組み合わせることで、異常状態となるケースを定義する。
GPU平均使用率の比較結果C31は、一致C311、不一致C312、未使用C313に分かれる。未使用C313とは、GPU211が使用されていな状態、つまりGPUが故障している場合を意味する。表示ログの比較結果C32は、ログ一致C321、ログ不一致C322、ログなしC323に分かれる。ログなしC323とは、コンテンツが表示されなかった状態を示す。
GPU平均使用率が一致する場合(C311)の異常状態ケースを「Aケース」とし、表示ログが一致するときはA1、表示ログが不一致のときはA2、表示ログが存在しないときはA3として分類する。
GPU平均使用率が不一致の場合(C312)の異常状態ケースを「Bケース」とし、表示ログが一致するときはB1、表示ログが不一致のときはB2、表示ログが存在しないときはB3として分類する。
GPU平均使用率が未使用の場合(C313)の異常状態ケースを「Cケース」とし、表示ログが一致するときはC1、表示ログが不一致のときはC2、表示ログが存在しないときはC3として分類する。
図8に異常状態判定テーブルT4の例を示す。このテーブルT4では、異常状態ケースC41ごとに、異常部位定義C42と、異常判定の順序とを示している。
異常状態ケースC41とは、図7で述べた異常状態ケースA1〜A3,B1〜B3,C1〜C3である。異常部位定義C42とは、異常が生じうる箇所を示す。異常部位定義C42は、例えば、コンテンツC421、表示制御部C422、ハードウェアC423に分けられている。コンテンツC421とは、管理装置1から受信したコンテンツデータに異常がある場合である。表示制御部C422とは、LCD21を制御するコンピュータプログラムである表示制御部232に異常がある場合である。ハードウェアC423とは、GPU211やLCD21、配線などのハードウェアに異常がある場合である。
テーブルT4では、異常状態ケースC41ごとに、かつ異常部位C42ごとにケース分けし、各ケースに優先度を設定している。優先度とは、異常の原因である可能性の高さを示す。数字が小さいほど優先度は高い。
例えば、正常状態から異常状態ケースA2へ遷移したと判定された場合、優先度の高い表示制御部の異常と判断し、稼動状態を「表示制御部異常」とする。「表示制御部異常」に対する復旧処理を実行してもなお異常状態ケースA2が解消しない場合、「ハードウェア異常」と判断する。
また例えば、正常状態から異常状態ケースB1へ遷移したと判定されると、優先度が最も高い「コンテンツ異常」と判断される。「コンテンツ異常」に対する復旧処理を実行した後でも異常状態ケースB1が解消しない場合、次に優先度の高い「表示制御部異常」と判断される。「表示制御部異常」に対する復旧処理を実行してもなお異常状態ケースB1が解消しない場合、「ハードウェア異常」と判定される。
図8の下側に状態遷移図を示す。表示装置2の取り得る稼動状態には、「正常状態」「コンテンツ異常」「表示制御部異常」「ハードウェア異常」がある。「正常状態」からは「コンテンツ異常」または「表示制御部異常」のいずれかに遷移する。そして、「表示制御部異常」から「ハードウェア異常」へ遷移する。図8に示す例では、「正常状態」または「コンテンツ異常」から直接「ハードウェア異常」へ遷移することはない。
図9は、稼動状態定義テーブルT5の例である。表示装置2の取り得る稼動状態のうち、「正常状態」は、異常が無く正常に稼動している状態である。「コンテンツ異常」は、コンテンツに異常があると判定された状態である。「表示制御部異常」は、表示制御部232に異常があると判定された状態である。「ハードウェア異常」は、LCDなどのハードウェアに異常があると判定され、ハードウェア交換待ちの状態である。「ハードウェア異常」と判定された表示装置2は、管理装置1に対してハードウェア交換を要求することができる。あるいは、「ハードウェア異常」と判定された表示装置2(例えば2(1))と比較用のペアを形成する他の表示装置2(2)が管理装置1に通報してもよい。
図10は、異常状態から復旧する方法を定義するテーブルT6の例である。このテーブルT6は、例えば、稼動状態C61と、異常検出後の復旧動作C62とを対応づけて管理する。
「コンテンツ異常」となった場合は、コンテンツを復旧する。例えば、管理装置1に対して復旧対象のコンテンツの再送信を要求する。あるいは、比較用のペアを形成する他の表示装置2から復旧対象のコンテンツを取得できる構成としてもよい。「表示制御部異常」となった場合は、表示制御部232を復旧する。例えば、表示制御部232のコンピュータプログラムを最新のコンピュータプログラムに更新する。「ハードウェア異常」となった場合は、表示装置2を使用停止とする。
このように構成される本実施例によれば、各表示装置2は、他の表示装置2とログデータの一部または全部を比較することにより、自装置の稼動状態を判別して管理することができる。したがって、本実施例によれば、コンテンツ配信後において、表示装置2の稼動状態を確認することができ、コンテンツ表示システムの使い勝手が向上する。
本実施例によれば、表示装置2は自装置内で稼動状態を判定するため、管理装置1に負荷がかからない。管理装置1は、各表示装置2の稼動状態を監視するために各表示装置2と通信したり、各表示装置2からのデータに基づいて演算したりする必要がない。このため、管理装置1の処理負荷および通信ネットワークCNの通信量を軽減できる。この結果、管理装置1は、電車内のコンテンツ表示システムや駅構内のコンテンツ表示システムのように、多数の表示装置2を管理することができる。
本実施例によれば、自装置と隣接する他の表示装置とで比較用のペアを形成するため、管理装置1内のデータを基準として比較する場合に比べて、比較的簡単に表示装置2の稼動状態を表示装置内で判定することができる。
本実施例によれば、表示装置2は、異常検出後の復旧動作を予め記憶しているため、自動的に復旧処理を実施することができる。つまり、本実施例の表示装置2は、自己診断機能および自動修復機能を有しているため、保守性や使い勝手が向上する。
本実施例によれば、表示ログとGPU211の使用率とに基づいて、表示装置2の稼動状態を判定する。このため、静止画像や動画像のように、GPU211の関与する程度の大きいコンテンツを表示する表示装置2の稼動状態を正確に判定できる。なお、GPU211の稼動履歴に加えて、CPUの稼動履歴やメモリの使用履歴なども考慮して、表示装置2の稼動状態を判定してもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。上述の実施形態において、添付図面に図示した構成例に限定されない。本発明の目的を達成する範囲内で、実施形態の構成や処理方法は適宜変更することが可能である。
また、本発明の各構成要素は、任意に取捨選択することができ、取捨選択した構成を具備する発明も本発明に含まれる。さらに特許請求の範囲に記載された構成は、特許請求の範囲で明示している組合せ以外にも組み合わせることができる。
1:管理装置、2:表示装置、11:コンテンツ配信管理部、12:表示指示部、21:LCD、23:LCD制御部、211:GPU、230:コンテンツ管理部、231:表示指示管理部、232:表示制御部、233:稼動状態管理部、234A:異常状態定義部、234B:異常判定定義部、235:稼動状態比較部、236:判定データ抽出部、237:ログ記録部、238:GPU使用率監視部
Claims (7)
- 管理装置と、前記管理装置から配信されるコンテンツデータを表示する複数の表示装置とを備えるコンテンツ表示システムであって、
前記各表示装置は、
前記コンテンツデータの表示履歴情報を記録する表示履歴記録部と、
前記コンテンツデータの表示に関わる所定の回路の回路稼動履歴情報を記録する回路稼動履歴記録部と、
自装置についての前記表示履歴情報および前記回路稼動履歴情報を、他の所定の表示装置についての表示履歴情報および回路稼動履歴情報と比較する稼動状態比較部と、
前記稼動状態比較部での比較結果に基づいて、自装置の稼動状態を管理する稼動状態管理部と、
を備えるコンテンツ表示システム。 - 前記各表示装置は、あらかじめ定められた所定の領域内に配置されており、同一のコンテンツデータを同時に表示させるものである、
請求項1に記載のコンテンツ表示システム。 - 前記他の所定の表示装置は、自装置に隣接する表示装置のうちあらかじめ定められた表示装置である、
請求項2に記載のコンテンツ表示システム。 - 前記稼動状態管理部は、表示装置の稼動状態の遷移を定義した情報を有しており、直前の稼動状態と前記稼動状態比較部での比較結果とに基づいて稼動状態を更新する、
請求項3に記載のコンテンツ表示システム。 - 前記稼動状態管理部は、前記稼動状態が異常状態である場合に正常状態へ戻すための復旧手順をあらかじめ記憶しており、前記復旧手順に基づいて復旧処理を実施する、
請求項4に記載のコンテンツ表示システム。 - 前記表示履歴情報は、コンテンツデータの表示時間に関する情報と、コンテンツデータ名とを少なくとも含んでおり、
前記所定の回路は、前記コンテンツデータを描画する画像処理回路であり、前記回路稼動履歴情報は、前記画像処理回路の使用率を含む、
請求項1〜5のいずれか一項に記載のコンテンツ表示システム。 - 管理装置から配信されるコンテンツデータを表示する一群の表示装置に含まれる表示装置であって、
前記コンテンツデータの表示履歴情報を記録する表示履歴記録部と、
前記コンテンツデータの表示に関わる所定の回路の回路稼動履歴情報を記録する回路稼動履歴記録部と、
自装置についての前記表示履歴情報および前記回路稼動履歴情報を、前記一群の表示装置の中から選択される他の所定の表示装置についての表示履歴情報および回路稼動履歴情報と比較する稼動状態比較部と、
前記稼動状態比較部での比較結果に基づいて、自装置の稼動状態を管理する稼動状態管理部と、
を備える表示装置。
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---|---|---|---|---|
CN110060079A (zh) * | 2018-11-09 | 2019-07-26 | 阿里巴巴集团控股有限公司 | 一种多媒体物料推送方法和装置 |
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CN110060079A (zh) * | 2018-11-09 | 2019-07-26 | 阿里巴巴集团控股有限公司 | 一种多媒体物料推送方法和装置 |
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