JP2018099235A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】興趣性が高い演出を実行可能な遊技機を提供すること。【解決手段】遊技機1では、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かが判定される。そして、特別遊技を実行すると判定された場合に、その特別遊技が実行される。この遊技機1は、第1演出および第2演出を実行可能である。また、第1演出が実行されることを示唆する第1示唆演出と、第1演出および第2演出が実行されることを示唆する第2示唆演出とを実行可能である。【選択図】図22

Description

本発明は、特別遊技を実行するか否かを判定し、その判定結果に基づく演出を実行する遊技機に関する。
例えばパチンコ遊技機では、始動口に遊技球が入賞すると、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かが判定され、その判定結果に基づく様々な演出が実行される(例えば特許文献1参照)。
特開2013−183830号公報
ところで、従来の遊技機で行われる演出は、必ずしも興趣性が高いとは言えず、興趣性を向上させるという点に関して改善の余地があった。
それ故に、本発明の目的は、興趣性が高い演出を実行可能な遊技機を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために以下の構成を採用した。
本発明に係る遊技機は、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記判定手段の判定結果に基づく演出を実行する演出実行手段とを備え、前記演出実行手段は、第1演出および第2演出を実行可能であり、前記第1演出が実行されることを示唆する第1示唆演出と、前記第1演出および前記第2演出が実行されることを示唆する第2示唆演出とを実行可能である。
この発明によれば、興趣性が高い演出を実行可能である。
遊技機1の概略正面図 遊技機1の一部を示す平面図 図1における表示器4の拡大図 第2大入賞口19の構成例について説明するための概略図 遊技の流れについて説明するための説明図 液晶画面5の画面構成例を示す画面図 擬似連演出について説明するためのタイムチャート 演出役物71,72の構成と通常遊技状態のときにこれらの演出役物71,72を用いて行われる役物演出について説明するための説明図 通常遊技状態のときに行われる役物演出について説明するためのタイムチャート 確変遊技状態のときに演出役物71,72を用いて行われる役物演出について説明するための説明図 確変遊技状態のときに行われる役物演出について説明するためのタイムチャート 第1モード移行演出について説明するための画面図 第2モード移行演出について説明するための画面図 雷撃ゾーンに関連するモード移行の流れを例示する流れ図 当該変動が開始される前に雷撃ゾーンに移行する第2モード移行演出の具体例を示す画面図(その1) 当該変動が開始される前に雷撃ゾーンに移行する第2モード移行演出の具体例を示す画面図(その2) 当該変動の開始直後に雷撃ゾーンへと移行する第2モード移行演出の具体例を示す画面図(その1) 当該変動の開始直後に雷撃ゾーンへと移行する第2モード移行演出の具体例を示す画面図(その2) 当該変動が開始される前に、嵐モードを経由して雷撃ゾーンへと移行する第2モード移行演出の具体例を示す画面図(その1) 当該変動が開始される前に、嵐モードを経由して雷撃ゾーンへと移行する第2モード移行演出の具体例を示す画面図(その2) モード移行パターン選択テーブルについて説明するための説明図 特殊図柄について説明するための一覧表 低ベース状態における演出の流れを例示する流れ図 敵擬似連図柄が停止してからノーマルリーチにてハズレが報知される一連の演出の具体例を示す画面図(その1) 敵擬似連図柄が停止してからノーマルリーチにてハズレが報知される一連の演出の具体例を示す画面図(その2) 当該変動の開始直後に敵アジトモードに移行した後、敵擬似連の擬似3連目で敵群強襲リーチへと発展する一連の演出の具体例を示す画面図(その1) 当該変動の開始直後に敵アジトモードに移行した後、敵擬似連の擬似3連目で敵群強襲リーチへと発展する一連の演出の具体例を示す画面図(その2) 当該変動の開始直後に敵アジトモードに移行した後、敵擬似連の擬似3連目で敵群強襲リーチへと発展する一連の演出の具体例を示す画面図(その3) 敵擬似連の擬似2連目で夜モードへと移行し、擬似3連目で敵群強襲リーチへと発展する一連の演出の具体例を示す画面図(その1) 敵擬似連の擬似2連目で夜モードへと移行し、擬似3連目で敵群強襲リーチへと発展する一連の演出の具体例を示す画面図(その2) 敵擬似連図柄の擬似2連目のキャラSPリーチ中に強襲図柄が停止して、敵群強襲リーチへと発展する一連の演出の具体例を示す画面図(その1) 敵擬似連図柄の擬似2連目のキャラSPリーチ中に強襲図柄が停止して、敵群強襲リーチへと発展する一連の演出の具体例を示す画面図(その2) 敵擬似連図柄の擬似2連目のキャラSPリーチ中に強襲図柄が停止して、敵群強襲リーチへと発展する一連の演出の具体例を示す画面図(その3) 擬似連演出が行われることなくキャラSPリーチ中に強襲図柄が停止して敵群強襲リーチに発展する一連の演出の具体例を示す画面図(その1) 擬似連演出が行われることなくキャラSPリーチ中に強襲図柄が停止して敵群強襲リーチに発展する一連の演出の具体例を示す画面図(その2) 味方擬似連図柄が停止してキャラSPリーチに発展する一連の演出の具体例を示す画面図(その1) 味方擬似連図柄が停止してキャラSPリーチに発展する一連の演出の具体例を示す画面図(その2) 味方擬似連図柄が停止してキャラSPリーチに発展する一連の演出の具体例を示す画面図(その3) 遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図 画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図 メインRAM103の構成およびメインRAM103に格納される各種情報を例示するブロック図 遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャート 図42のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャート 図43のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャート 図43のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャート 図44,45のステップS218,S228における事前判定処理の詳細フローチャート 図42のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャート 図47のステップS309における大当たり判定処理の詳細フローチャート 図47のステップS310における変動パターン選択処理の詳細フローチャート 演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャート 図50のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャート 図51のステップ13における保留コマンド受信処理の詳細フローチャート 図51のステップS16における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャート 図53のステップS162における変動演出パターン選択処理の詳細フローチャート 図53のステップS163における予告演出パターン選択処理の詳細フローチャート 画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャート 図56のステップ41における画像出力制御処理の詳細フローチャート ランプ制御基板150において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャート
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1(以下「遊技機1」と略称する)について説明する。
[遊技機1の概略構成例]
まず、図1および図2を参照しつつ、遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、遊技機1の概略正面図である。図2は、遊技機1の一部を示す平面図である。
図1に例示されるように、遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
上皿28は、発射装置(不図示)へ供給される遊技球および賞球を溜めるものである。下皿29は、遊技機1から払い出された賞球としての遊技球を溜めるものであり、遊技者が取り出しボタン23を操作すると、下皿29の下面の一部が開口して遊技球が排出される。なお、これらの皿28,29は、1つの皿で構成されてもよい。
遊技機1では、遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計回りに回転させると、上皿28から発射装置へと案内された遊技球がレバー21の回転角度に応じた打球力で遊技領域10における上部位置へと発射される。遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技者が停止ボタン22を操作すると、遊技球の発射が一時的に停止される。
レバー21を小さい回転角で回転させた状態とする「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で発射されて、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、レバー21を大きい回転角で回転させた状態とする「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で発射されて、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、第1大入賞口13、2つの普通入賞口14、ゲート16、上記電動チューリップ17、及び第2大入賞口19が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、第1大入賞口13、普通入賞口14、及び第2大入賞口19のいずれかに入球して入賞し得る。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28又は下皿29に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。遊技機1では、遊技球が第1始動口11(又は第2始動口12)を通過して入賞した場合、遊技者に有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。その際、大当たり遊技を実行すると判定されたことを示す図柄(大当たり図柄)が表示器4に表示されると、大当たり遊技が実行される。一方、大当たり遊技を実行しないと判定されたことを示す図柄(ハズレ図柄)が表示された場合には、大当たり遊技は実行されない。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
第1大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される。この第1大入賞口13の開口部には、第1大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。第1大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、上記プレートを作動させて第1大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。大当たり遊技中は、所定条件(例えば、第1大入賞口13への9個の遊技球の入賞、又は第1大入賞口13が開放されてから29.5秒が経過)を満たすまで第1大入賞口13が開放状態に維持されてから閉塞されるラウンド遊技が所定回数実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
第2大入賞口19は、特別図柄判定の結果に応じて開放される。この第2大入賞口19の開口部には、図1および図4に例示されるように、第2大入賞口19を開閉する第1羽根部材191が設けられている。大当たり遊技中は、上述した第1大入賞口13を開放する複数回のラウンド遊技に続いて、第2大入賞口19を短開放する短開放ラウンド遊技、又は第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技が実行される。
短開放ラウンド遊技では、例えば、第2大入賞口19が開放されてから0.1秒が経過するといった所定条件が満たされるまで、第2大入賞口19が開放状態に維持されてから閉塞される。一方の長開放ラウンド遊技では、例えば、第2大入賞口19が開放されてから29.5秒が経過するか、又は第2大入賞口19に9個の遊技球が入賞するといった所定条件が満たされるまで、第2大入賞口19が開放状態に維持されてから閉塞される。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1の実線を参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(図1の破線を参照)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に例示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球がゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が通過し難い状態(基本的には、遊技球が通過しない状態)であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。なお、以下の説明では、ゲート16に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[遊技機1の演出手段の構成例]
図1に例示されるように、遊技盤2や枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示装置5、スピーカ24、盤ランプ25、拳役物71、敵役物72等が設けられている。また、図1には示されていないが、枠部材3には、枠ランプ37(図39参照)が内蔵されている。
液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、遊技盤2と所定の間隔を隔てて遊技盤2の奥側に設けられている。遊技盤2には、遊技領域10を左側領域と右側領域とに区画するように開口部が形成されており、遊技者は、この開口部を通じて、液晶表示装置5の表示画面(以下「液晶画面5」と呼ぶ)に表示された画像を視認可能である。
この液晶画面5には、例えば、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、特別図柄判定が保留されている数だけ表示される保留表示画像(保留アイコン)、図柄の変動表示中であることを示唆する当該アイコン等が表示される。なお、画像表示装置は、EL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
スピーカ24は、液晶画面5で行われる表示演出と同期するように、或いは非同期に、楽曲や音声、効果音等の演出音を出力して音による演出を行う。本実施形態におけるスピーカ24は、図1に例示されるように、枠部材3の左上に設けられた左上スピーカ241と、枠部材3の右上に設けられた右上スピーカ242と、枠部材3の下部に設けられた下スピーカ243とを有して構成されている。右上スピーカ242は、敵群のボスである大猿を模した敵役物72と近接する位置に設けられている(図1参照)。このため、右上スピーカ242から所定の音声(例えば大猿が咆哮する声)を出力することによって、敵役物72が咆哮しているといった印象を遊技者に与えることが可能である。
拳役物71および敵役物72は、いずれも可動に構成された演出役物であって、役物自体の動きと光との両方或いは一方によって各種の演出を行う。こられの役物71,72の構成およびこられの役物71,72による演出(役物演出)については、図8〜図11に基づいて後に詳述する。
盤ランプ25および枠ランプ37は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更等の光による各種の演出を行う。
[入力手段の構成例]
図2に例示されるように、枠部材3には、遊技者が入力を行うための入力手段として、演出ボタン26及び演出キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。演出キー27は、遊技者が例えば選択操作を行うための十字キーであり、上を指示するための上キーと、下を指示するための下キーと、左を指示するための左キーと、右を指示するための右キーとから構成されている。遊技機1では、演出ボタン26又は演出キー27の操作に応じた演出が行われる場合がある。また、演出ボタン26や演出キー27は、各種の設定操作にも使用される。
[表示器4の構成例]
表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図3に例示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、遊技状態表示器47、ラウンド表示器48等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。第1特別図柄表示器41及び第2特別図柄表示器42には、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す「大当たり図柄」、又は特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示す「ハズレ図柄」が停止表示される。
第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄判定の保留数を表示する。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。ラウンド表示器48は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技中における第1大入賞口13及び第2大入賞口19の開放パターン(ラウンド数)を表示する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41や第2特別図柄表示器42に表示される図柄を区別しない場合にはこれらの図柄を総称して「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。また、第1特別図柄表示器41に表示される特別図柄を「第1特別図柄」と呼び、第2特別図柄表示器42に表示される特別図柄を「第2特別図柄」と呼んで両者を区別する場合がある。
[第2大入賞口19の内部構成例]
図4は、第2大入賞口19の構成例について説明するための概略図である。第2大入賞口19の開口部には、第2大入賞口19を開閉する第1羽根部材191が設けられている(図1参照)。また、図4に例示されるように、第2大入賞口19の内部には、第2大入賞口スイッチ116、V入賞口スイッチ117、排出スイッチ118、第2羽根部材192等が設けられている。
第2大入賞口スイッチ116は、第2大入賞口19に入賞した遊技球を検知するものである。V入賞口スイッチ117は、V領域195への遊技球の進入を検知するものである。排出スイッチ118は、ハズレ領域196への遊技球の進入を検知するものである。第2羽根部材192は、第2大入賞口スイッチ116を通過した遊技球をV領域195またはハズレ領域196へと案内するものである。
大当たり遊技が行われていないときや第1大入賞口13を開放するラウンド遊技中には、第2大入賞口19が第1羽根部材191によって閉塞されると共に、V領域195が第2羽根部材192によって閉塞されている(図4(A)参照)。これに対して、第2大入賞口19を開放するラウンド遊技において、まず、第1羽根部材191が回動して第2大入賞口19が開放される(図4(B)参照)。これにより、第2大入賞口19が、遊技球が進入し難い進入困難状態から進入し易い進入容易状態へと一時的に変化する。図4(B)に示される状態では、V領域195が第2羽根部材192によって閉塞されている。このため、第2大入賞口19内に進入した遊技球は、第2羽根部材192によって、排出スイッチ118を介してハズレ領域196へと案内される。
これに対して、第2大入賞口19の開放開始から所定時間(例えば3秒)が経過すると、第2羽根部材192が設定時間だけV領域195を開放した開姿勢(図4(C)参照)を維持した後にV領域195を閉塞する閉姿勢(図4(B)参照)に戻る。このため、第2大入賞口19が第1羽根部材191によって開放されると共にV領域195が第2羽根部材192によって開放されている間に、遊技球のV領域195への進入(以下「V入賞」ともいう)が可能となる。
本実施形態の遊技機1では、V領域195への遊技球の進入が困難な動作態様で第1羽根部材191および第2羽根部材192を動作させる「短開放当たり」と、V領域195への遊技球の進入が容易な動作態様で第1羽根部材191および第2羽根部材192を動作させる「長開放当たり」との2種類の大当たりが用意されている。「短開放当たり」は、第2大入賞口19を短開放すると共に第2羽根部材192が動作する上記の設定時間が短い(例えば0.1秒)短開放ラウンド遊技が行われる大当たりであり、「長開放当たり」は、上述した第2大入賞口19を長開放すると共に第2羽根部材192が動作する上記の設定時間が長い(例えば10秒)長開放ラウンド遊技が行われる大当たりである。
V入賞口スイッチ117は、V領域195に進入する遊技球を検知するものであり、いわゆる確変スイッチとして機能する。第2大入賞口19およびV領域195を長開放する長開放ラウンド遊技中に遊技球がV入賞した場合には、大当たり遊技終了後に後述する「確変遊技状態」で遊技が制御される。一方、第2大入賞口19およびV領域195を長開放する長開放ラウンド遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合や、第2大入賞口19およびV領域195を短開放する短開放ラウンド遊技が行われた場合には、大当たり遊技終了後に後述する「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
ここまで、図1〜図4に基づいて遊技機1の構成について説明したが、図1〜図4に示す構成は単なる一例であって、他の構成であってもよい。他の実施形態では、例えば、第1大入賞口13および第2大入賞口19は、1つの大入賞口として構成されてもよい。また、他の実施形態では、第2大入賞口19やV領域195を設けずに、大当たり図柄として確変図柄が停止表示された場合には大当たり遊技終了後に「確変遊技状態」で遊技を制御し、大当たり図柄として通常図柄が停止表示された場合には大当たり遊技終了後に「通常遊技状態」で遊技を制御するといった構成を採用してもよい。
[遊技の流れについて]
図5は、遊技の流れについて説明するための説明図である。図5に例示されるように、本実施形態の遊技機1は、「通常遊技状態」、「確変遊技状態」、及び「時短遊技状態」のいずれかの遊技状態で遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。すなわち、通常遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/300)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される。
「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、確変遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば約1/143)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
「時短遊技状態」は、上述した低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、時短遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/300)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
特別図柄の変動時間に関して各遊技状態を比較すると、「通常遊技状態」における特別図柄の変動時間に比べて、「確変遊技状態」や「時短遊技状態」における特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に設定され易い。
なお、各遊技状態の説明で示した、特別遊技を実行すると判定される確率、第2始動口12を開放すると判定される確率、普通図柄の変動時間、第2始動口12の開放時間は単なる一例であって、他の確率や時間であってもよいことは言うまでもない。
なお、以下の説明では、電チューサポート機能が付与されていることによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易な状態を「高ベース状態」と呼び、電チューサポート機能が付与されていないことによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易ではない状態を「低ベース状態」と呼ぶものとする。
遊技者が右打ちした遊技球は、第1始動口11には入賞せず、第2始動口12に入賞し得る。しかしながら、低ベース状態のときには、第2始動口12が開放され難く、開放されたとしてもその開放時間は短い。このため、低ベース状態(本実施形態では「通常遊技状態」がこれに該当)で遊技が制御されているときには、遊技者は、第1始動口11を狙った左打ちにより遊技を行うことになる。
通常遊技状態のときに左打ちされた遊技球が第1始動口11に入賞すると、第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄として、大当たり図柄またはハズレ図柄が停止表示される。
第1特別図柄として上述した短開放当たりを示す大当たり図柄が停止表示された場合(図5(A)参照)、大当たり遊技中に第2大入賞口19を短開放する短開放ラウンド遊技が行われる。この短開放ラウンド遊技では基本的に遊技球がV入賞しないため、大当たり遊技終了後は、途中で大当たりと判定されることがなければ、第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が例えば100回行われるまで「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる(図5(B)参照)。
一方、第1特別図柄として上述した長開放当たりを示す大当たり図柄が停止表示された場合(図5(C)参照)、大当たり遊技中に第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技が行われる。この長開放ラウンド遊技では、第2大入賞口19およびV領域195の両方が長開放されるため、遊技者は、単に右打ちを行うだけで遊技球を容易にV入賞させることができる。遊技球がV入賞すると、大当たり遊技終了後は、途中で大当たりと判定されることがなければ、第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が例えば150回行われるまで「確変遊技状態」で遊技が制御されることになる(図5(D)参照)。
なお、第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合、大当たり遊技終了後は、「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる(図5(E)参照)。
このように、遊技状態が「通常遊技状態」から「確変遊技状態」(又は「時短遊技状態」)に移行した場合、すなわち、低ベース状態から高ベース状態に移行した場合、第1始動口11よりも第2始動口12の方が、遊技球が入賞し易くなる。このため、高ベース状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口12を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。このため、「確変遊技状態」や「時短遊技状態」では、上記のように、基本的には第2特別図柄判定が実行されることになる。
「確変遊技状態」のときに遊技球がゲート16を通過すると、普通図柄判定が行われる。上述したように、「確変遊技状態」における普通図柄判定では、12/12の割合で第2始動口12を開放すると判定され、その上、第2始動口12の開放時間が相対的に長い(本実施形態では1.6秒×3回)。このため、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球が第2始動口12に容易に入賞して、高確率状態で第2特別図柄判定が行われることになる。したがって、「確変遊技状態」においては、「通常遊技状態」のときに比べて、遊技者が大当たりを引き当て易い。
右打ちされた遊技球が第2始動口12に入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定によって大当たり遊技を実行しないと判定された場合には、第2特別図柄として「ハズレ図柄」が停止表示される。一方、大当たり遊技を実行すると判定された場合には、長開放当たりを示す「大当たり図柄」が第2特別図柄として停止表示され(図5(F)参照)、長開放ラウンド遊技中のV入賞を条件として、大当たり遊技終了後は、再び「確変遊技状態」で遊技が制御されることになる。
一方、「確変遊技状態」に移行してから150回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合には、150回目の特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示された後に、遊技状態が「確変遊技状態」から「通常遊技状態」に移行することになる(図5(G)参照)。
大当たり遊技が終了した後に「時短遊技状態」に移行した場合、「確変遊技状態」と同様に高ベース状態であるため、遊技者は、第2始動口12を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。右打ちされた遊技球が第2始動口12に入賞すると第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄が停止表示される。ここで、大当たり遊技を実行すると判定された場合には、第2特別図柄として長開放当たりを示す「大当たり図柄」が停止表示され(図5(H)参照)、長開放ラウンド遊技中のV入賞を条件として、大当たり遊技終了後は、「確変遊技状態」で遊技が制御されることになる。一方、100回の特別図柄判定(基本的には第2特別図柄判定)が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合、100回目の特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示された後に、遊技状態が「時短遊技状態」から「通常遊技状態」に移行することになる(図5(I)参照)。
[液晶画面5の画面構成例]
図6は、液晶画面5の画面構成例を示す画面図である。遊技機1が低ベース状態に制御されているときには、図6に例示されるように、液晶画面5において、装飾図柄表示領域50、保留アイコン表示領域51、当該アイコン表示領域52、レーダー予告領域53、状態表示領域54、擬似連数表示領域55、及び小図柄表示領域56が形成される。
(装飾図柄表示領域50について)
装飾図柄表示領域50は、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄が表示される表示領域である。装飾図柄表示領域50では、特別図柄の変動表示に伴って装飾図柄が変動表示され、特別図柄の停止表示に伴って特別図柄判定の判定結果を示す装飾図柄が停止表示される。
低ベース状態で遊技が制御されているときに遊技者が左打ちを行って第1始動口11に遊技球が入賞すると、その入賞に応じて取得された取得情報(大当たり乱数等)に基づいて第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す表示態様で停止表示される。これに対して、装飾図柄表示領域50では、以下のような演出が行われる。
すなわち、まず、第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴って、装飾図柄表示領域50における装飾図柄の変動表示が開始される。具体的には、装飾図柄表示領域50には、例えば、1〜9の数字が下から上へ縦方向に連続して記された数列からなる装飾図柄の図柄列の一部が横方向に3列表示されており、第1特別図柄の変動表示が開始されると、これらの図柄列が上から下へのスクロールするように、装飾図柄の変動表示が開始される(例えば図24(A)及び(B)参照)。
そして、スクロールの開始から所定時間が経過すると、全ての装飾図柄が停止するのに先立って、例えば、左列の装飾図柄である左図柄が擬似停止し、右列の装飾図柄である右図柄も擬似停止する(例えば図24(C)及び(D)参照)。ここで、「擬似停止」とは、装飾図柄表示領域50に表示された装飾図柄(例えば図柄列を構成する装飾図柄の1つ)を、完全には静止させずにその場で微動させ続けることを言う。このように、左図柄および右図柄が擬似停止した際に、これらの装飾図柄が同一の図柄ではない場合(例えば、左図柄として2図柄が擬似停止し、右図柄として4図柄が擬似停止した場合)には、リーチ成立とはならない。このようにリーチが成立しなかった場合、第1特別図柄の停止表示に伴って、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知する3つの装飾図柄(例えば、「254」といったバラケ目)が有効ライン上に擬似停止してから停止表示される。
なお、第1特別図柄が停止表示されているときには、装飾図柄表示領域50に表示されている各装飾図柄も完全に静止した状態となるため、以下の説明では、第1特別図柄の停止表示に伴う装飾図柄の停止表示を、上記の「擬似停止」と明確に区別するために、「本停止」と呼ぶ場合がある。
一方、装飾図柄表示領域50において、左図柄および右図柄として同一の装飾図柄が擬似停止すると、リーチ成立となる(例えば図29(C)及び(D)参照)。このようにしてリーチが成立すると、リーチ図柄(左図柄および右図柄)と同じ装飾図柄が中図柄としてリーチ図柄の間に停止して図柄揃いになるのではないかという期待感を遊技者に与えるリーチ演出が行われる。
リーチ演出については後に詳述するが、第1特別図柄の変動表示が開始される際に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、第1特別図柄の変動表示中は液晶画面5においてリーチ演出が行われ、第1特別図柄の停止表示に伴って、ハズレを報知すべくリーチハズレ目(例えば「343」)を示す3つの装飾図柄が本停止する。一方、リーチ演出が行われない場合には、第1特別図柄の停止表示に伴って、上記のバラケ目を示す3つの装飾図柄が本停止する。このように、大当たり遊技を実行しないと判定された場合、ハズレを示す態様で3つの装飾図柄を擬似停止させてから本停止させてハズレを報知するハズレ報知演出が実行される。
このハズレ報知演出が実行された場合は、大当たり遊技は実行されず、第1特別図柄判定の権利が保留されていれば、その第1特別図柄判定および第1特別図柄の変動表示が直ちに開始される。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、第1特別図柄の変動表示中にリーチ演出が実行され、第1特別図柄の停止表示に伴って、大当たりを示す態様(例えば「333」や「777」といったゾロ目)で3つの装飾図柄が本停止する。このように、大当たり遊技を実行すると判定された場合、大当たりを示す態様で3つの装飾図柄を擬似停止させてから本停止させて大当たりを報知する当たり報知演出が実行される。この当たり報知演出が実行された場合には、大当たり遊技が実行される。
ところで、リーチ成立後に、キャラSPリーチ演出(以下「キャラSPリーチ」と略称する)や敵群強襲リーチ演出(以下「敵群強襲リーチ」と略称する)といった特定のリーチ演出が行われる場合には、左図柄、中図柄、及び右図柄を縮小して画面右上隅へと移動させることによって、装飾図柄表示領域50が一時的に変更される場合がある(例えば図32(G)〜(I)参照)。その一方で、ノーマルリーチ演出(以下「ノーマルリーチ」と略称する)が行われているときには、装飾図柄表示領域50が変更されることはない。
なお、ノーマルリーチ、キャラSPリーチ、及び敵群強襲リーチについては後に詳述するが、ノーマルリーチは、大当たりに対する信頼度(以下「大当たり信頼度」という)が相対的に低いリーチ演出であり(例えば信頼度:約2%)、キャラSPリーチは、ノーマルリーチよりも大当たり信頼度が高いリーチ演出であり(例えば信頼度:約15%)、敵群強襲リーチは、これら2つのリーチ演出に比べて大当たり信頼度が高いリーチ演出である(例えば信頼度:約40%)。
以下の説明では、装飾図柄表示領域50や装飾図柄表示領域50が変更された領域において装飾図柄を変動表示させる演出を「変動演出」と呼ぶものとする。
(保留アイコン表示領域51について)
保留アイコン表示領域51(以下「保留領域51」と略称する)は、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留アイコンが表示される領域であり、惑星の地表面を模したレーダー予告領域53の上方に形成されている。遊技機1では、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中といった、特別図柄判定および特別図柄の変動表示を直ちに開始できない状況で第1始動口11に遊技球が入賞した場合には、第1特別図柄判定の権利が所定数(本実施形態では4つ)を上限として保留される。
このように、第1特別図柄判定の権利が保留された場合、保留領域51には、第1特別図柄保留表示器43が示す第1特別図柄判定の保留数と同数の保留アイコンが表示される。図6には、第1特別図柄判定の保留数が最大の「4」であることを示唆するために、保留領域51に4つの保留アイコンが表示された状態が例示されている。なお、図6では、保留アイコンが表示される順番を分かり易く表現するために、各保留アイコンに数字が付されているが、実際には、数字を含まない保留アイコンが表示される。また、キャラSPリーチや敵群強襲リーチといった特定のリーチ演出に発展すると、保留アイコンは非表示となる。
(アイコン変化演出について)
ところで、保留アイコンは、通常は白色の保留アイコンとして表示される。これに対して、保留アイコンが保留領域51に表示されているときにその保留アイコンの色が変化するアイコン変化演出が行われる場合がある。このアイコン変化演出が行われた場合、白色の保留アイコンが、青色、黄色、緑色、赤色、金色、虹色といった大当たり信頼度を示唆する色の保留アイコンに変化する。ここで例示した白色以外の色は、大当たり信頼度が低いものから順に並んでいる。虹色は、「大当たり」となる場合にのみ選択され得る。金色や赤色は、「大当たり」となる場合や「ハズレ」となるものの特別図柄の変動時間が相対的に長い時間に設定される場合に選択され易い。緑色は、「大当たり」となる場合や「ハズレ」となるものの特別図柄の変動時間が中程度の時間に設定される場合に選択され易い。青色や黄色は、「ハズレ」である場合や「ハズレ」であって且つ特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に設定される場合に選択され易い。
なお、ここでは、1回のアイコン変化演出が行われる場合を例に説明したが、例えば、白色の保留アイコンが青色の保留アイコンに変化し、その後に赤色の保留アイコンに変化するというように、1つの保留アイコンを対象として複数回のアイコン変化演出が行われる場合もある。
また、ここでは、保留アイコンの表示が開始されたときには白色であった保留アイコンの色が他の表示色に変化する場合について説明したが、新たに表示された保留アイコンの表示色が初めから他の表示色である場合もある。
ここでは、保留アイコン対象として行われるアイコン変化演出について説明したが、当該領アイコンを対象としてアイコン変化演出が行われる場合もある。また、保留アイコンを対象としてアイコン変化演出が行われた後、その保留アイコンが当該アイコン表示領域52へと移動して当該アイコンとして表示されているときに、その当該アイコンを対象としたアイコン変化演出が行われる場合もある。
(当該アイコン表示領域52について)
当該アイコン表示領域52(以下「当該領域52」と略称する)は、第1特別図柄が変動表示されていることを示唆する変動示唆画像としての当該アイコンを表示する領域である。当該アイコンは、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って当該領域52に表示され、例えば、第1特別図柄が停止表示される直前に当該領域52から消去される。ただし、当該アイコンの消去タイミングはこれに限定されるものではなく、例えば、第1特別図柄の変動表示中にハズレを示唆する演出(例えばハズレを示す態様で3つの装飾図柄を擬似停止させる演出)が行われた際に、併せて当該アイコンを消去するようにしてもよい。
一方、保留領域51に保留アイコンが表示されている状態で次の第1特別図柄の変動表示が開始される場合には、その第1特別図柄の変動表示の開始に伴って、保留領域51に表示された最先の保留アイコン(当該領域52に最も近い「1」の番号を含む保留アイコン:図6参照)が保留領域51から当該領域52へとシフトして、その保留アイコンが新たな当該アイコンとして表示されることになる。その際、保留領域51に他の保留アイコンが表示されている場合には、それらの保留アイコンは、保留領域51内でそれぞれ左側にシフトする。
(レーダー予告領域53について)
レーダー予告領域53は、後述する「敵群強襲リーチ」と呼ばれる大当たり信頼度が相対的に高いリーチ演出に発展する可能性を示唆する演出画像(レーダー予告画像)が表示される領域である。このレーダー予告画像は、惑星の色と惑星の上に位置する敵キャラの数とによって、上記の可能性を示唆する。
なお、以下の説明では、レーダー予告画像を用いて「敵群強襲リーチ」への発展の可能性を示唆する演出を「レーダー予告演出」と呼ぶものとする。
(弱レーダー予告演出)
「敵群強襲リーチ」に発展する可能性を示唆しないとき、すなわちレーダー予告演出を行っていない状態では、青色の惑星の上に敵キャラが存在しないレーダー予告画像が表示されている(例えば図26(B)〜(I)参照)。これに対して、「敵群強襲リーチ」に発展する可能性が相対的に低いことを示唆するときには、青色の惑星の上に少数の敵キャラが出現するレーダー予告画像を表示する弱レーダー予告演出が行われる(例えば図31(A)及び(B)参照)。
(中レーダー予告演出)
また、「敵群強襲リーチ」に発展する可能性が中程度であることを示唆するときには、青色から緑色に変化した惑星の上に中程度の数の敵キャラが位置するレーダー予告画像を表示する中レーダー予告演出が行われる(例えば図32(C)参照)。
なお、上記の弱レーダー予告演出が行われた後に中レーダー予告演出が行われる場合には、図32(B)及び(C)に例示されるように、惑星の色が青色から緑色へと変化すると共に、惑星の上に位置する敵キャラの数が中程度まで増える中レーダー予告演出が行われる。
(強レーダー予告演出)
また、「敵群強襲リーチ」に発展する可能性が相対的に高いことを示唆するときには、赤色の惑星の上に多数の敵キャラが位置するレーダー予告画像を表示する強レーダー予告演出が行われる(例えば図27(B)参照)。
なお、図27(A)及び(B)には、弱レーダー予告演出や中レーダー予告演出が行われていない状態で強レーダー予告演出が行われる様子が例示されているが、弱レーダー予告演出が行われた後に強レーダー予告演出が行われたり、中レーダー予告演出が行われた後に強レーダー予告演出が行われたり、弱レーダー予告演出および中レーダー予告演出が行われた後に強レーダー予告演出が行われることもある。
このように、「敵群強襲リーチ」に発展する可能性がある場合やその可能性がない場合の一部において、上記のレーダー予告演出を実行することで、「敵群強襲リーチ」に発展することに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができ、また、遊技者は、「敵群強襲リーチ」に発展する可能性がどの程度あるかを早い段階で容易に認識することができる。
(状態表示領域54について)
状態表示領域54は、演出モードの演出モード名称が表示される領域である。遊技機1では、液晶画面5に表示される背景(背景画像)や出現するキャラクタなどの種類が異なる複数の演出モードが用意されており、状態表示領域54には、これらの演出モードのうちのどの演出モードに滞在しているかを示す演出モード名称が表示される。なお、各演出モードの特徴や演出モードの変化については、図12,13を参照しつつ後に詳述する。
(擬似連数表示領域55について)
擬似連数表示領域55は、装飾図柄表示領域50において擬似何連目の変動が行われているかを表す擬似連数を示す情報(本実施形態では「×2」や「×3」といった文字)が表示される。本実施形態の遊技機1では、リーチ成立前、或いはリーチ成立後において、擬似連演出が行われる場合がある。この擬似連演出は、特別図柄の1回の変動表示中において、装飾図柄表示領域50において装飾図柄が複数回変動表示されたように見せ掛ける演出である。
(擬似連演出について)
図7は、擬似連演出について説明するためのタイムチャートである。装飾図柄を用いた変動演出が擬似2連目まで発展する場合、図7(A)に例示されるように、まず、特別図柄の変動時間よりも短い時間だけ装飾図柄を変動表示させる擬似1連目の変動演出(図7では「短変動」と表記)が行われる。そして、例えば、擬似1連目の変動演出の終盤で左図柄および右図柄が擬似停止した後に、擬似連図柄と呼ばれる特殊図柄が中図柄として擬似停止する(例えば図7(A)及び図26(E)〜(G)参照)。このように、中図柄として擬似連図柄が擬似停止すると、左図柄、中図柄、及び右図柄が再始動して、各列の装飾図柄のスクロール表示が再開されて擬似2連目の変動演出が開始される(例えば図7(A)及び図26(G)〜図27(A)参照)。このようにして擬似2連目の変動表示が開始されると、図27(A)に例示されるように、「×2」といった擬似連数を示す文字(擬似2連目であることを示す文字)が擬似連数表示領域55に表示される。
一方、擬似連演出が擬似3連目まで発展する場合、図7(B)に例示されるように、擬似2連目の変動演出の終盤で左図柄および右図柄が擬似停止した後に、中図柄として擬似連図柄が再停止する(例えば図7(B)及び図27(E)〜(G)参照)。このように、中図柄として擬似連図柄が再停止すると、左図柄、中図柄、及び右図柄が再始動して、各列の装飾図柄のスクロール表示が再開されて擬似3連目の変動演出が開始される(例えば図7(B)及び図28(A)参照)。このようにして擬似3連目の変動表示が開始されると、図28(A)に例示されるように、「×3」といった擬似連数を示す文字(擬似3連目であることを示す文字)が擬似連数表示領域55に表示される。
(小図柄表示領域56について)
図6の説明に戻ると、小図柄表示領域56には、第1特別図柄および装飾図柄が変動表示中であるか否かを示す小図柄が表示される。小図柄表示領域56では、第1特別図柄および装飾図柄の変動表示が開始されるのに伴って、小図柄の変動表示が開始される(例えば図24(A)及び(B)参照)。そして、第1特別図柄および装飾図柄が停止表示されるのに伴い、小図柄も第1特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示される(例えば図25(I)参照)。
なお、この小図柄は、1〜9の数字が下から上へ縦方向に連続して記された数列からなる図柄列が、その図柄列を構成する一部の図柄が表示されるように横方向に3列表示されたものである点で、装飾図柄表示領域50に表示される各列の装飾図柄と共通している。一方、小図柄は、装飾図柄表示領域50に表示される装飾図柄に比べて小さく(例えば図24(D)参照)、表示領域が小図柄表示領域56に固定されている点で、装飾図柄とは異なる。
また、図には示されていないが、装飾図柄表示領域50に表示される装飾図柄のうちの左図柄および右図柄が、数字に対してその数字に特有のキャラクタが付加された装飾性の高い図柄として構成されているのに対して、小図柄は、数字のみから構成された装飾性の低い図柄である点で、上記の各装飾図柄とは異なる。また、装飾図柄表示領域50に表示される装飾図柄が、変動表示を開始するときと終了するときとを除く所定の期間において非表示になる場合があるのに対して、小図柄は、基本的には非表示になることがない。
また、装飾図柄表示領域50に表示される装飾図柄が擬似停止表示されてから再始動する場合があるのに対して、小図柄は、このような擬似停止からの再始動が行われることがない点で、装飾図柄とは異なる。また、リーチ演出中にリーチを示す態様で小図柄を表示してしまうと、小図柄が装飾図柄に比べて小さいということもあり、第1特別図柄や装飾図柄の変動表示中であることを遊技者が明確に認識できなくなる可能性がある。このため、少なくとも、当たり報知演出やハズレ報知演出が行われる直前のタイミングまでは、小図柄がリーチ態様で表示されずにスクロール表示される(例えば図25参照)。
[拳役物71および敵役物72の構成例]
以下、図8を参照しつつ、拳役物71および敵役物72の構成例について説明する。ここで、図8は、演出役物71,72の構成と通常遊技状態のときにこれらの演出役物71,72を用いて行われる役物演出について説明するための説明図である。
(拳役物71の構成例)
拳役物71は、本実施形態では、人の腕を模した演出役物として構成されており(図8(C)参照)、遊技盤2と液晶画面5との間の空間に配置されている。拳役物71は、通常は拳の先端部分だけが遊技盤2の開口部から視認できるように、液晶画面5の下方における初期位置に配置されている(図8(A)参照)。これに対して、拳役物71は、敵役物72に近づく方向へと動作することが可能であり、初期位置から(上記先端部分が液晶画面5の中央付近に位置する)第1演出位置へと移動する場合(図8(B)参照)と、初期位置から(上記先端部分が液晶画面5の右上端部に位置する)第2演出位置へと移動する場合(図8(C)参照)とがある。なお、図8には表れていないが、拳役物71には複数のLED等からなる拳役物ランプ711(図39参照)が内蔵されており、拳役物ランプ711は、例えば、拳役物71が第1演出位置に位置しているときや、拳役物71が第2演出位置に位置しているときに、所定の発光パターンで発光する。なお、拳役物ランプ711を拳役物71の移動中に発光させるようにしてもよい。
(敵役物72の構成例)
敵役物72は、本実施形態では、大猿の首から上を模した演出役物として構成されており、枠部材3の右上部における右上スピーカ242と近接する位置に配置されている(図1参照)。この敵役物72は、大猿の首の部分を模した首部721と、大猿の首から上の部分を模した顔部722とを有して構成されており(図8(C)参照)、顔部722は、枠部材3に固定された首部721に対して、反時計回りに回動可能に構成されている。
この敵役物72は、拳役物71が初期位置から第1演出位置へと移動するときには動作せず、拳役物71が第2演出位置へと移動するときに動作する。具体的には、拳役物71の初期位置から第2演出位置への移動に伴って、顔部722が反時計回りに回動する(図8(A)及び(C)参照)。これにより、拳役物71の攻撃によって敵役物72の首が捻じれたような印象を遊技者に与えることができ、拳役物71を用いた演出と敵役物72を用いた演出との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
なお、首部721には、例えば複数のLEDを有して構成される敵役物第1ランプ723(図39参照)が内蔵されており、顔部722には、例えば複数のLEDを有して構成される敵役物第2ランプ724(図39参照)が内蔵されている。敵役物72は、顔部722が回動した際に、敵役物第1ランプ723が所定の発光パターンで発光することで首部721の断面が発光し(図8(C)参照)、敵役物第2ランプ724が所定の発光パターンで発光することで顔部722の両目の部分が光る(図8(C)参照)。このように、敵役物72の動作に伴ってそれぞれのランプ723,724を発光させることで、顔部722の動作を効果的に演出することができる。
[役物演出について]
本実施形態の遊技機1では、拳役物71および敵役物72の両方或いはいずれか一方を用いて、各種の役物演出が実行される。
(拳役物71を用いた通常遊技状態における変動開始時役物演出)
図9は、通常遊技状態のときに行われる役物演出について説明するためのタイムチャートであり、同図(A)は、通常遊技状態のときに拳役物71を用いて行われる役物演出について説明するためのタイムチャートである。
通常遊技状態において第1特別図柄判定が実行されて第1特別図柄の変動表示が開始される際に、当たり報知演出が行われる可能性があることを示唆する目的で、拳役物71を用いた変動開始時役物演出が行われることがある(図8(A)及び(B)、図9(A)参照)。具体的には、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、又は、第1特別図柄の変動パターンとして、変動時間が相対的に長い(例えば30秒以上)変動パターンが選択された場合に、変動開始時役物演出を実行するか否かが例えば演出乱数を用いた抽選により決定される。ここで、変動開始時役物演出を実行すると決定された場合、拳役物71が初期位置から第1演出位置へと移動して拳役物ランプ711が所定の発光パターンで発光する変動開始時役物演出が実行される。
このように、拳役物71を用いた変動開始時役物演出が行われる場合、図8(B)や図9(A)に示されるように、敵役物72は用いられず、また、拳役物71も第1演出位置までしか移動しないので(移動距離が少ないので)、チャンスかもしれないといった印象を遊技者に与えることができる。
(拳役物71および敵役物72を用いた当たり報知役物演出)
図8(C)は、拳役物71および敵役物72を用いた当たり報知役物演出について説明するための説明図である。図9(B)は、当たり報知役物演出について説明するためのタイムチャートである。
本実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄および装飾図柄の変動表示中において、当たり報知演出が実行される直前に、当たり報知演出が実行されることを示唆する当たり報知役物演出(図8(C)参照)が実行される場合がある。具体的には、装飾図柄が大当たりを報知する態様(例えばゾロ目)で停止表示される所定時間(例えば8秒前)前に、演出ボタン26に対するボタン操作が有効な有効期間が始まる(図9(B)参照)。この有効期間の開始から終了までの間は、演出ボタン26を模したボタン画像と、ボタン操作を促す文言(例えば、「押せ!」や「叩け!」の文字)と、有効期間の残り時間を示すゲージ画像とを表示するボタン演出が行われる(図28(F)参照)。これに対し、有効期間中に遊技者が演出ボタン26を操作すると、今回の第1特別図柄の変動表示が開始される際に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、拳役物71および敵役物72の両方を用いた当たり報知役物演出が実行される。
この当たり報知役物演出では、図8(C)に例示されるように、拳役物71が初期位置から第2演出位置へと移動すると共に拳役物ランプ711が所定の発光パターンで発光する。また、敵役物72の顔部722が回動すると共に敵役物第1ランプ723および敵役物第2ランプ724がそれぞれ所定の発光パターンで発光して、顔部722の目の部分および首部721の断面が発光する。この当たり報知役物演出では、拳役物ランプ711、敵役物第1ランプ723、及び敵役物第2ランプ724は、いずれも虹色で発光する。
このように、拳役物71および敵役物72が連動する当たり報知役物演出を行って大当たりを示す態様(例えば「777」等のゾロ目)で装飾図柄が停止表示されることで、遊技者は、自身の操作で敵を倒して大当たりになったという感覚を抱くことができ、高い演出効果を得ることができる。
なお、今回の第1特別図柄の変動表示が開始される際に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、有効期間中に遊技者が演出ボタン26を操作したとしても、当たり報知役物演出が行われることはない。すなわち、拳役物71や敵役物72は動作しない。
なお、上記の有効期間内にボタン操作が行われなかった場合には、例えば、有効期間が終了するタイミングで、当たり報知役物演出が自動的に実行される。また、当たり報知役物演出は、大当たりを報知する態様で装飾図柄を停止表示させる当たり報知演出が実行されることを事前に示唆する演出であるため、ハズレを報知する態様で装飾図柄を停止表示させるハズレ報知演出が実行される場合に実行されることはない。すなわち、ハズレ報知演出が実行される場合にも、そのハズレ報知演出に先立って上記のボタン演出が実行されるが、このボタン演出を受けて遊技者がボタン操作を行ったとしても、上記の当たり報知役物演出が実行されることはない。この場合、当たり報知役物演出が実行された場合に行われる演出表示(例えば自キャラが敵キャラを倒す様子を表す演出表示)とは異なる演出表示(例えば自キャラが敵キャラに倒される様子を表す演出表示)が液晶画面5において行われる。
なお、このような拳役物71および敵役物72を用いた当たり報知役物演出は、通常遊技状態に限らず、確変遊技状態で遊技が制御されているときに、大当たりを示す態様で停止表示されることになる第2特別図柄(又は第1特別図柄)の変動表示中においても同様に行われる(図11(B)参照)。
ただし、通常遊技状態においては、敵群強襲リーチ中の遊技者のボタン操作に応じて当たり報知役物演出が行われるのに対して、確変遊技状態においては、遊技者によるボタン操作に応じて当たり報知役物演出が行われるときと、遊技者によるボタン操作の有無に関わらず自動的に当たり報知役物演出が行われるときとがある。すなわち、確変遊技状態においては、当たり報知役物演出に先立って、ボタン操作が有効な有効期間が発生するときと発生しないときとがある。このように、遊技者によるボタン操作なしに当たり報知役物演出を行うことで、大当たりが突然やってきたという感覚を遊技者に感じさせることができ、遊技者は、驚きと喜びの両方を感じながら、その後に行われる大当たり遊技を心待ちにして遊技を楽しむことができる。
(拳役物71を用いた確変遊技状態における役物演出)
図10は、確変遊技状態のときに演出役物71,72を用いて行われる役物演出について説明するための説明図である。図11は、確変遊技状態のときに行われる役物演出について説明するためのタイムチャートである。
(事前判定について)
本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態における特別図柄の変動表示中に第1始動口11に遊技球が入賞した場合に加えて、確変遊技状態(又は時短遊技状態)における特別図柄の変動表示中に第2始動口12に遊技球が入賞した場合にも、その入賞に応じた第2特別図柄判定の権利を所定数(本実施形態では4つ)まで保留可能である。
このように、第2特別図柄判定の権利が保留された場合、その第2特別図柄判定が実行される前に、大当たり遊技を実行するか否かの事前判定が実行される。具体的には、上記の第2始動口12への遊技球の入賞に応じて取得された大当たり乱数(大当たり又はハズレを決定するための乱数)に基づいて、第2特別図柄判定が行われた場合に「大当たり」と判定されることになるか否かが事前判定される。また、上記の大当たり乱数と一緒に取得された変動パターン乱数(特別図柄が変動表示される際の特別図柄の変動パターンを決定するための乱数)に基づいて、第2特別図柄判定の実行に応じて変動表示される第2特別図柄の変動パターンとしてどの変動パターンが選択されるか等も併せて事前判定される。なお、これらの事前判定については図46に基づいて後に詳述するが、第1特別図柄判定の保留に関しても、同様の事前判定が行われる場合がある。
以下の説明では、この事前判定を行うことを「先読み」と呼び、事前判定の対象となる特別図柄判定を「先読み対象」と呼び、その特別図柄判定の実行に応じて開始される特別図柄の変動表示を「当該変動」と呼ぶ場合がある。
ところで、第2特別図柄の変動表示中には、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合と「ハズレ」である場合の両方において、所定のリーチ演出を実行することが可能である。すなわち、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」の場合には必ずリーチ演出が実行される一方で、第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」の場合にも、リーチ演出が実行されることがある。これに対して、本実施形態の遊技機1では、どの変動パターンで第2特別図柄が変動表示される際にリーチ演出が行われるかが予め定められている。このため、第2特別図柄判定が実行された場合に選択されることになる第2特別図柄の変動パターンを事前判定することによって、保留された第2特別図柄判定の実行に応じた第2特別図柄の変動表示中にリーチ演出が行われるか否かを事前に特定することができる。
(先読み役物演出(敵咆哮演出)について)
本実施形態の遊技機1では、第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であって且つリーチ演出が実行される第2特別図柄の変動パターンが選択されることを示す特定の事前判定結果が得られた場合に、敵役物72および右上スピーカ242(図1参照)を用いた先読み役物演出を実行するか否かの演出抽選が実行され、この演出抽選に当選した場合に先読み役物演出が実行される。
なお、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、第2特別図柄の変動パターンとしてリーチ演出が実行される変動パターンしか選択されない。このため、「大当たり」を示す特定の事前判定結果が得られた場合も、同様の演出抽選が実行されて、その抽選結果に応じて先読み役物演出が実行される。このように、本実施形態の遊技機1では、上記特定の事前判定結果が得られた場合の一部において、先読み役物演出が実行される。
ところで、「大当たり」を示す特定の事前判定結果が得られた場合には、先読み役物演出が行われてリーチが成立すると、その後に必ず当たり報知演出が行われることになる。
一方、「ハズレ」を示す特定の事前判定結果が得られた場合には、先読み役物演出が行われてリーチが成立しても、その後に当たり報知演出が行われることはなく、必ずハズレ報知演出が行われる。
このため、「ハズレ」を示す特定の事前判定結果が得られた場合に行われる演出抽選の当選確率を高めに設定してしまうと、先読み役物演出の後にハズレ報知演出が行われることが多くなり、結果として、先読み役物演出が遊技者にとって全く期待できない演出になってしまうおそれがある。
このため、本実施形態の遊技機1では、「大当たり」を示す特定の事前判定結果が得られた場合に実行される演出抽選の当選確率が相対的に高い確率(例えば40%)に設定されている一方で、「ハズレ」を示す特定の事前判定結果が得られた場合に実行される演出抽選の当選確率が相対的に低い確率(例えば20%)に設定されている。
(先読み役物演出(敵咆哮演出)の具体例)
本実施形態の先読み役物演出は、以下のような演出である。
すなわち、第2始動口12への遊技球の入賞に応じて上記特定の事前判定結果が得られて演出抽選に当選すると、顔部722が首を横に振るように左右に揺動する揺動動作と、顔部722に内蔵された敵役物第2ランプ724が所定の発光パターンで点滅する点滅発光と、右上スピーカ242から敵役物72の音声を出力する敵音声出力とが開始される(図10(A)及び図11(A)参照)。このように、本実施形態の遊技機1で行われる先読み役物演出は、敵音声出力を伴うものであるため、以下の説明では、先読み役物演出を「敵咆哮演出」と呼ぶ場合がある。
なお、顔部722の揺動動作、敵役物第2ランプ724の点滅発光、及び右上スピーカ242からの敵音声出力から構成される敵咆哮演出は、事前判定の対象となった第2特別図柄判定が実行された後の第2特別図柄の変動表示中においてリーチが成立するまで継続される(図11(A)参照)。
詳細な説明は省略するが、第2特別図柄の変動表示中には、敵とのバトルに勝利するか否かによって当落を報知するリーチ演出が行われるので、上記のようにリーチ成立まで敵咆哮演出を継続させることで、大当たりのチャンス(敵とのバトルに発展してそこで勝利するチャンス)が近付いているといった印象を遊技者に与えることが可能であり、また、リーチが成立するタイミングを遊技者が容易に特定できるため、高い演出効果を得ることができる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態の遊技機1では、確変遊技状態で遊技が制御されているときに、「大当たり」を示す事前判定結果が得られた場合と、「ハズレ」を示す事前判定結果が得られた場合との両方において、当たり報知演出が実行される可能性があることを示唆する敵咆哮演出を実行可能である。なお、この敵咆哮演出は、第2特別図柄の変動表示中に事前判定が行われた場合に、その事前判定の結果に基づいて、現在行われている第2特別図柄の変動表示よりも後に行われる第2特別図柄の変動表示において(大当たり遊技が実行されることを報知する)報知演出が実行されることを遊技者に期待させる演出とも言える。
ところで、本実施形態における遊技機1では、図5に基づいて上述したように、確変遊技状態における大当たり確率(約1/143)が、通常遊技状態における大当たり確率(1/300)よりも高い確率に設定されている。
このように、確変遊技状態のときには、通常遊技状態に比べて「大当たり」と判定され易いことから、リーチが成立した後に当たり報知演出が実行され易く、リーチが成立すると、例えば5回に1回程度の割合で当たり報知演出が実行されることになる。このため、確変遊技状態で遊技が制御されているときに上記の敵咆哮演出を行うことで、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
一方、通常遊技状態のときには、確変遊技状態に比べて「大当たり」と判定され難いことから、リーチが成立した後にハズレ報知演出が実行され易く、例えば数十回に1回程度の割合でしか当たり報知演出が実行されない。
このような大当たりに繋がり難い状況下で敵咆哮演出を行ってしまうと、敵咆哮演出が遊技者にとって大当たりに対する期待感を抱き難い演出になってしまい、却って演出効果を低下させてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態の遊技機1では、上記の先読み役物演出としての敵咆哮演出を確変遊技状態のときに行う一方で、通常遊技状態のときには、敵咆哮演出を行わないこととしている。
(敵咆哮演出と当たり報知役物演出とが行われる場合について)
図11(B)は、確変遊技状態において敵咆哮演出が行われてから当たり報知役物演出が行われる場合について説明するためのタイムチャートである。
「大当たり」を示す特定の事前判定結果が得られた後に敵咆哮演出の演出抽選に当選した場合、図11(B)に例示されるように、敵咆哮演出が行われてから、通常遊技状態のときに行われるのと同様の上記当たり報知役物演出が行われることになる。
このように、敵咆哮演出を行ってから当たり報知役物演出を行うことによって、敵群のボスである大猿が近付いてきて、その大猿に攻撃を加えてその大猿を倒したという感覚を遊技者に感じさせることができ、高い演出効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、図11(B)に例示するように、敵咆哮演出では、第1の敵音声を右上スピーカ242から出力し、その後の当たり報知役物演出では、第1の敵音声と関連する第2の敵音声を右上スピーカ242から出力することによって、両役物演出の関連性を高めて、高い演出効果を得るようにしている。
<敵咆哮演出の変形例>
なお、本実施形態では、始動口入賞時(厳密には、第2始動口12への遊技球の入賞に応じて上記特定の事前判定結果が得られたとき)に敵咆哮演出を開始する場合について説明するが、他の実施形態では、例えば、第2始動口12に遊技球が入賞した際に第2特別図柄の変動表示中である場合には、次の第2特別図柄の変動表示が開始されるタイミングで敵咆哮演出を開始するようにしてもよい。また、事前判定の対象となった第2特別図柄判定の実行に応じて第2特別図柄の変動表示が開始されるタイミングで敵咆哮演出を開始するようにしてもよい。すなわち、敵咆哮演出を開始するタイミングは、本実施形態で説明するタイミングに限らず、他のタイミングであってもよい。
また、本実施形態では、先読み対象となった第2特別図柄判定に対応する第2特別図柄の変動表示中にリーチが成立する際に敵咆哮演出を終了させる場合について説明するが、他の実施形態では、例えば、敵咆哮演出を開始してから所定時間(例えば5秒)が経過したタイミングで敵咆哮演出を終了させるようにしてもよい。すなわち、敵咆哮演出の終了タイミングは、本実施形態で例示したタイミングに限らず、他のタイミングであってもよい。
また、本実施形態では、顔部722の揺動動作、敵役物第2ランプ724の点滅発光、及び右上スピーカ242からの敵音声出力といった3種類の演出を敵咆哮演出が終了するまで全て継続させる場合について説明するが、他の実施形態では、これら3種類の演出のうちのいずれか1つ或いはいずれか2つのみを敵咆哮演出が終了するまで継続させて、残りの演出については、敵咆哮演出を開始してから所定時間(例えば3秒)経過後に終了させるといった構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、敵咆哮演出が上記3種類の演出から構成される場合について説明するが、他の実施形態では、顔部722の揺動動作、敵役物第2ランプ724の点滅発光、及び右上スピーカ242からの敵音声出力のうちのいずれか1つ或いはいずれか2つから構成される敵咆哮演出を行うようにしてもよい。例えば、他の実施形態では、例えば、顔部722の揺動動作を含まない敵咆哮演出、敵音声出力を含まない敵咆哮演出、又は敵音声出力のみから構成される敵咆哮演出を行うようにしてもよい。すなわち、敵咆哮演出は、敵役物72の動作を伴わないものであってもよい。
また、本実施形態では、敵役物72および右上スピーカ242を用いて敵咆哮演出を行う場合について説明するが、敵咆哮演出に用いる演出手段は適宜変更可能であり、他の実施形態では、敵役物72のみを用いて敵咆哮演出を行ったり、右上スピーカ242のみを用いて敵咆哮演出を行ったりしてもよい。また、他の実施形態では、敵役物72および右上スピーカ242に液晶画面5を組み合わせて敵咆哮演出を行うようにしてもよい。すなわち、敵咆哮演出に用いる演出手段の種類や数は、適宜変更可能である。
<当落報知役物演出の変形例>
なお、本実施形態では、拳役物71および敵役物72の両方を用いる当落報知役物演出を行う場合について説明するが、他の実施形態では、拳役物71および敵役物72のいずれか一方を用いる当落報知役物演出を行うようにしてもよい。この場合、敵役物72のみを用いる当落報知役物演出を行うようにしてもよいし、拳役物71のみを用いる当落報知演出を行うようにしてもよいし、(敵役物72を用いずに)拳役物71と液晶画面5とを用いる当落報知役物演出を行うようにしてもよいし、(拳役物71を用いずに)敵役物72と液晶画面5とを用いる当落報知役物演出を行うようにしてもよい。
このように、当落報知役物演出に使用する演出手段は、拳役物71や敵役物72といった演出役物に限らず、他の演出手段であってもよい。
また、他の実施形態では、敵咆哮演出と当落報知役物演出とが、全く同じ演出手段を用いる同じ演出であってもよい。
[第1モード移行演出に関連する演出モードについて]
図12は、第1モード移行演出について説明するための画面図である。図12に例示されるように、本実施形態では、通常遊技状態における演出モードとして、通常モード、敵アジトモード、及び夜モードを含む複数種類の演出モードが用意されている。なお、通常遊技状態における演出モードとして、これら3種類の演出モードの他に、嵐モードおよび雷撃ゾーンの2種類の演出モードも用意されているが、これらの演出モードについては、図13に基づいて後に詳述する。
通常モードに滞在しているときには、図12(A)に例示されるように、例えば、山の手前に位置する川に橋が掛かっている風景を表す背景画像が表示されると共に、「通常モード」という演出モード名称が状態表示領域54に表示される。
一方、敵アジトモードに滞在しているときには、図12(C)に例示されるように、例えば、敵群のアジトで敵兵が活動している様子を表す背景画像が表示されると共に、「敵アジトモード」という演出モード名称が状態表示領域54に表示される。
また、夜モードに滞在しているときには、図12(D)に例示されるように、例えば、夜空を表す背景画像が表示されると共に、「夜モード」という演出モード名称が状態表示領域54に表示される。
(第1モード移行演出について)
本実施形態の遊技機1では、図12に例示される3種類の演出モードに関して演出モードを移行させる第1モード移行演出が行われる場合がある。
通常モードから他の演出モードへと演出モードを移行させる第1モード移行演出が行われる場合、以下のような演出表示が行われる。すなわち、通常モード(図12(A)参照)から他の演出モードへと演出モードを移行させる場合、演出モードが変化することを示唆する暗転演出(図12(B)参照)が行われる。この暗転演出中は、背景画像が非表示となり、状態表示領域54における演出モード名称も非表示となり、装飾図柄も非表示となる。この暗転演出は、数秒間(例えば2秒間)行われる。
この暗転演出が行われると、敵アジトモード(図12(C)参照)または夜モード(図12(D)参照)へと演出モードが変化する。これにより、背景画像および演出モード名称が、敵アジトモードに対応する背景画像および演出モード名称か、或いは、夜モードに対応する背景画像および演出モード名称に変化する。
なお、本実施形態では、上記3種類の演出モードは、示唆演出としての機能を有している。具体的には、通常モードは、大当たり信頼度が相対的に高い「敵群強襲リーチ」に発展する期待度が相対的に低いことを示唆する機能を有している。敵アジトモードは、「敵群強襲リーチ」に発展する期待度が中程度であることを示唆する機能を有している。「敵群強襲リーチ」に発展することになる第1特別図柄の変動パターンが選択された場合の一部と、「敵群強襲リーチ」に発展しない第1特別図柄の変動パターンが選択された場合の一部において、敵アジトモードへと演出モードが変化することがある。このため、遊技者は、演出モードが敵アジトモードへと変化したことに基づいて、「敵群強襲リーチ」に発展する可能性があることを容易に認識することができる。
一方、夜モードは、上述した擬似連演出が擬似3連目まで発展して、最終的に「敵群強襲リーチ」に発展することを示唆する機能を有している。擬似連演出が擬似3連目まで発展してから「敵群強襲リーチ」に発展することになる第1特別図柄の変動パターンが選択された場合の一部において、夜モードへと演出モードが変化することがある。このため、遊技者は、演出モードが夜モードへと変化したことに基づいて、擬似連演出が擬似3連目まで発展してから「敵群強襲リーチ」に発展することを事前に認識することができ、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
なお、敵アジトモードと夜モードとを比較した場合、敵アジトモードへと演出モードが変化したとしても「敵群強襲リーチ」に発展しない場合があるのに対して、夜モードへと演出モードが変化した場合には「敵群強襲リーチ」に必ず発展する点で、両者は相違する。
また、図12に例示されるように、通常モードから暗転演出を介して敵アジトモードへと演出モードが変化した後に、その敵アジトモードから同様の暗転演出を介して夜モードへと演出モードが変化する第1モード移行演出の移行パターンも用意されている。この移行パターンの第1モード移行演出を行うことで、変化後の演出モードが敵アジトモードであるために、大当たり信頼度や敵群強襲リーチへの発展期待度がそれほど高くないと感じた遊技者に対して、演出モードが更に変化して夜モードになることに対する期待感や、大当たりに対する高い期待感を抱かせることが可能である。
なお、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定の権利が保留されている場合にも、上記の第2特別図柄判定の権利が保留されている場合と同様の事前判定を行うことが可能である。このため、実際に第1特別図柄判定が実行される前に、大当たり遊技が実行されるか否かを事前に特定すると共に、第1特別図柄判定が実行された結果として当該変動の開始時に選択される第1特別図柄の変動パターンを事前に特定することができる。
遊技機1では、これらの第1特別図柄判定に係る事前判定の結果に基づいて、「敵群強襲リーチ」に発展するか否かと、擬似3連目まで発展する擬似連演出が実行されるか否かを特定して、その特定結果に基づいて第1モード移行演出を行うことが可能である。このため、遊技機1では、事前判定の対象となった第1特別図柄判定に対応する第1特別図柄の変動表示(当該変動)よりも前に行われる第1特別図柄の変動表示の開始時に、上記のように演出モードを移行させる第1モード移行演出を行うことが可能である。また、遊技機1では、当該変動の開始時に、上記のように演出モードを移行させる第1モード移行演出を行うことも可能である(例えば図26(A)〜(D)参照)。また、遊技機1では、当該変動において擬似連演出が擬似1連目から擬似2連目へと発展する際に、上記のように演出モードを移行させる第1モード移行演出を行うことも可能である(図30(A)〜(D)参照)。
<第1モード移行演出に関する変形例>
なお、本実施形態では、擬似3連目まで発展すると必ず「敵群強襲リーチ」へと発展する構成が採用されている。このため、夜モードは、擬似連演出が擬似3連目まで発展することを示唆する第1の機能と、「敵群強襲リーチ」への発展を示唆する第2の機能とを併せ持つ演出モードであると言える。
また、「敵群強襲リーチ」と擬似3連目まで発展する擬似連演出とは、いずれも、大当たり信頼度が相対的に高い演出である。このため、夜モードは、大当たり信頼度が相対的に高いことを示唆する第3の機能を更に併せ持っている演出モードであるとも言える。
これに対して、夜モードは、必ずしもこれら3つの機能の全てを併せ持っている必要はなく、他の実施形態では、夜モードは、上記3つの機能のうちのいずれか1つの機能を持つ演出モードであってもよいし、上記3つの機能のうちのいずれか2つの機能を併せ持つ演出モードであってもよい。
また、他の実施形態では、上述した暗転演出を行うことなく、演出モードが他の演出モードに変化する第1モード移行演出を行うようにしてもよい。また、事前判定結果とは無関係に、ある演出モードに滞在しているときに行われた第1特別図柄の変動表示の回数である変動回数が所定回数(例えば20回)に達したことを条件として演出モードを変化させたり、或いは、第1特別図柄の変動表示中にキャラSPリーチ又は敵群強襲リーチが行われてハズレ報知演出が行われた場合に、演出モードを変化させたりしてもよい。
ただし、大当たり信頼度が全く高くないにも拘わらず、必要以上に演出モードを通常モードから敵アジトモードや夜モードにステージ変化させるのは好ましくない。このため、事前判定結果に基づかない第1モード移行演出を行う場合には、例えば、背景画像が互いに異なる通常モードを複数用意しておいて、これらの通常モード間で演出モードを変化させる第1モード移行演出を行うようにしてもよい。
[第2モード移行演出に関連する演出モードについて]
図13は、第2モード移行演出について説明するための画面図である。図13に例示されるように、本実施形態では、演出態様が互いに異なる複数の演出モードとして、上述した通常モード(第1演出モードの一例)の他に、嵐モード(第2演出モードの一例)および雷撃ゾーン(第3演出モードの一例)の2種類の演出モードが用意されている。
これら3種類の演出モードのうち、通常モード(図13(A)参照)については、図12に基づいて上述した通りである。この通常モードは、本実施形態では、例えば、大当たり信頼度が相対的に低い(例えば約3%)ことを示唆する演出モードであるが、他の実施形態では、大当たり信頼度を示唆しない演出モードであってもよい。
嵐モード(図13(C)参照)は、通常モードに比べて当たり報知演出が実行され易いことを示唆する演出モードであり、大当たり信頼度が中程度(例えば約8%)であることを示唆する演出モードである。この嵐モードと通常モードとを比較した場合、背景画像の種類や(状態表示領域54に表示される)演出モード名称、スピーカ24から出力される演出音の出力態様等が互いに異なっている。なお、嵐モードに滞在しているときには、雨雲が雨を降らせている様子を表す背景画像が表示される。
ここで、この嵐モードと図12(D)に基づいて上述した夜モードとを比較した場合は、以下のことが言える。すなわち、夜モードに移行した場合には、上述したように、擬似連演出が擬似3連目まで発展するとともに「敵群強襲リーチ」に発展することが確定する。これに対して、嵐モードは、大当たり信頼度が中程度であることを示唆する演出モードであり、嵐モードへとモード移行したとしても、大当たりに繋がらないことが多い。このため、夜モードは、嵐モードに比べて、大当たり信頼度がより高い演出モードであるということが言える。
雷撃ゾーン(図13(D)参照)は、嵐モードよりも当たり報知演出が実行され易いことを示唆する演出モードであり、大当たり信頼度が相対的に高い(例えば約40%)ことを示唆する演出モードである。この雷撃ゾーンを通常モードおよび嵐モードと比較した場合、背景画像の種類やスピーカ24から出力される演出音の出力態様に加えて、保留領域51に表示される保留アイコンや当該領域52に表示される当該アイコンの表示態様が、これら2種類の演出モードとは異なっている(図13参照)。
また、雷撃ゾーンに滞在しているときには、状態表示領域54は形成されず、装飾図柄表示領域50や小図柄表示領域56を囲むように表示される環状画像に「雷撃ゾーン」や「RAIGEKI−ZONE」の文字が表示される点でも、上記2種類の演出モードとは異なっている。また、図には示されていないが、雷撃ゾーンに滞在しているときには、激しい雷雨となっている様子を表す背景画像が上記の環状画像の内側に表示される。
リーチ成立前にこの雷撃ゾーンに移行した場合には、必ずリーチが成立して何らかのリーチ演出に発展する。また、雷撃ゾーンに移行した場合に、ノーマルリーチやキャラSPリーチを経由せずに「敵群強襲リーチ」に直接発展する場合もある。
なお、複数の演出モードは、液晶画面5に表示される演出画像(本実施形態では、装飾図柄、小図柄、演出モード名称、背景画像、キャラクタ等)の表示態様、スピーカ24から出力される演出音の出力態様、盤ランプ25や枠ランプ37といった各種ランプの発光態様の一部または全部が互いに異なるものであればよい。
本実施形態の遊技機1では、図13に例示される3種類の演出モードに関して演出モードを移行させる第2モード移行演出が行われる場合がある。
本実施形態の遊技機1では、図13に例示されるように、通常モードから嵐モードへとモード移行する第2モード移行演出が行われる場合と、通常モードから嵐モードを経由して雷撃ゾーンへモード移行する第2モード移行演出が行われる場合と、通常モードから嵐モードを経由せずに雷撃ゾーンへと直接モード移行する第2モード移行演出が行われる場合とがある。また、後述するが、演出モードが移行すると見せ掛けておいて実際には移行しないガセのモード移行演出が行われる場合もある。
遊技機1では、第1特別図柄判定の権利が保留されると、その保留に関する事前判定が実行される。第2モード移行演出を行うか否か、第2モード移行演出を行う場合にはどのような移行パターンで演出モードを移行させるか、第2モード移行演出を行わない場合にガセのモード移行演出を行うか否か等が、上記事前判定の結果に基づいて決定される。
通常モードから嵐モードへとモード移行する場合、第1モード移行演出にて演出モードが変化する場合と共通する暗転演出が行われる(図12(B)及び図13(B)参照)。このように、通常モードに滞在しているときに暗転演出が行われた場合には、敵アジトモード(図12(C)参照)に移行する場合と、夜モード(図12(D)参照)に移行する場合と、嵐モード(図13(C)参照)に移行する場合とがある。このため、遊技者は、暗転演出が行われているのを見て、どこに移行するかを推測しつつ、示唆する大当たり信頼度が高い演出モードに移行することを期待しながら遊技を楽しむことができる。
なお、本実施形態では、通常モードから敵アジトモードに移行する場合と、夜モードに移行する場合と、嵐モードに移行する場合とで同じ暗転演出を行う場合について説明するが、他の実施形態では、移行先によって暗転演出の演出態様を異ならせるようにしてもよい。例えば、敵アジトモードに移行する場合には暗転演出を第1時間(例えば2秒間)かけて実行し、夜モードに移行する場合には暗転演出を第2時間(例えば5秒間)かけて実行し、嵐モードに移行する場合には暗転演出を第3時間(例えば3秒間)かけて実行するといった構成が一例として挙げられる。このように、暗転演出に要する時間を、各演出モードが示唆する大当たり信頼度に応じた時間とすることで、暗転演出の演出態様から、移行先を事前に特定することができる。
一方、通常モードまたは嵐モードに滞在しているときに雷撃図柄(図22参照)と呼ばれる3つの特殊図柄が装飾図柄表示領域50に表示されると、雷撃ゾーンへとモード移行し、雷撃図柄が1つでも表示されなかった場合には、雷撃ゾーンには移行しない。
(雷撃ゾーンに移行する場合と移行しない場合の演出の流れについて)
以下、図14〜図20を参照しつつ、雷撃ゾーンに移行する場合と移行しない場合のそれぞれにおける演出の流れについて説明する。ここで、図14は、雷撃ゾーンに関連するモード移行の流れを例示する流れ図である。図15および図16は、当該変動が開始される前に雷撃ゾーンに移行する第2モード移行演出の具体例を示す画面図である。図17および図18は、当該変動が開始されてから雷撃ゾーンに移行する第2モード移行演出の具体例を示す画面図である。図19および図20は、当該変動が開始される前に、嵐モードを経由して雷撃ゾーンへと移行する第2モード移行演出の具体例を示す画面図である。
雷撃ゾーンへと移行する可能性がある場合、「落雷予告」と呼ばれる演出が行われる。落雷予告は、液晶画面5およびスピーカ24を用いて落雷が発生する様子を表す演出であり、この落雷予告には、雷撃ゾーン突入を示唆する真の落雷予告と、雷撃ゾーン非突入を示唆するガセの落雷予告とが用意されている。
真の落雷予告(例えば図15および図16参照)は、落雷が発生して雷撃図柄が表示される演出表示(例えば図15(C)及び(D)参照)が、図柄表示領域50の左列、中列、及び右列の全てにおいて行われる演出である。雷撃ゾーンへと移行する第2モード移行演出では、この真の落雷予告が行われる。
一方のガセの落雷予告は、図には示されていないが、上記の演出表示が、上記3列のうちの1つ或いは2つでしか行われない演出であり、雷撃ゾーンへ移行すると見せ掛けておいて実際には移行しないガセのモード移行演出では、このガセの落雷予告が行われる。
<当該変動開始前に雷撃ゾーンに突入するパターン>
以下、図15および図16を参照しつつ、先読み対象の当該変動が開始される前に雷撃ゾーンに突入する第2モード移行演出の具体例について説明する。ここで、図15および図16は、当該変動が開始される前に雷撃ゾーンに移行する第2モード移行演出の具体例を示す画面図である。
図14(A)に例示されるように通常モードに滞在しているときに真の落雷予告(図14(B)参照)が行われると、事前判定の対象となった第1特別図柄判定に対応する当該変動が開始される前に雷撃ゾーンに突入して(図14(C)参照)、その後に当該変動が開始される(図14(D)参照)。
第1特別図柄判定の保留に関する事前判定の結果に基づいて、その保留に対応する第1特別図柄の変動表示(当該変動)が開始される前に通常モードから雷撃ゾーンへとモード移行させることが決定されている場合、以下のような演出表示が行われる。
図15(A)には、第1特別図柄判定の権利が2つ保留されていることを示す2つの保留アイコンが保留領域51に表示されている状態で、第1特別図柄の変動表示に伴って、装飾図柄および小図柄が変動表示されている様子が示されている。ここでは、通常の表示態様とは異なる表示態様で表示されている2つ目の保留アイコン(「先読み対象」とされている保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定の権利に対して、上記のように、当該変動開始前に雷撃ゾーンへとモード移行させることが、事前に決定されている。
このような場合、以下のような落雷予告が実行される。例えば、左列の上下方向における中央付近まで8図柄が到達した直後に落雷が発生して左列に雷撃図柄が表示されるという一連の表示演出が、装飾図柄表示領域50の左列に対して行われる(図15(B)〜(D)参照)。次に、右列の上下方向における中央付近まで7図柄が到達した直後に落雷が発生して右列に雷撃図柄が表示されるという一連の表示演出が、装飾図柄表示領域50の右列に対して行われる(図15(E)〜(G)参照)。そして、中列の上下方向における中央付近まで1図柄が到達した直後に落雷が発生して中列に雷撃図柄が表示されるという一連の表示演出が、装飾図柄表示領域50の中列に対して行われる(図15(H)〜(I)、図16(A)〜(B)参照)。その結果、図16(B)に例示されるように、装飾図柄表示領域50に3つの雷撃図柄が揃った状態となる。また、図には示されていないが、各列において上記の一連の演出表示が行われる際には、落雷の際に発せられる演出音がスピーカ24から出力される。
なお、3つの雷撃図柄が揃った直後には、当該アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示が行われているため、第1特別図柄の変動表示中であることを報知するために、小図柄の変動表示(スクロール表示)が継続されている(図16(B)参照)。このように、小図柄表示領域56において小図柄の変動表示が継続されているため、装飾図柄表示領域50に通常の装飾図柄とは異なる3つの雷撃図柄が表示されているときでも、第1特別図柄(及び装飾図柄)の変動表示中であることを遊技者が容易に認識することができる。
続いて、今回の第1特別図柄の変動表示が開始されてから、予め選択された変動パターンに応じた変動時間が経過すると、今回の第1特別図柄の変動表示が開始される際に実行された第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であったことが報知される。具体的には、装飾図柄表示領域50では3つの雷撃図柄が停止表示され、小図柄表示領域56では、「ハズレ」であることを報知するバラケ目の小図柄が停止表示される(図16(C)参照)。
なお、ここでは、各列でそれぞれ落雷が発生するのとほぼ同じタイミングで、左列には8図柄(図15(B)参照)、右列には7図柄(図15(E)参照)、そして中列には1図柄(図15(I)参照)がそれぞれ擬似停止しているため、ハズレ報知の際は、これらの装飾図柄をそのまま静止させた「817」のバラケ目を示す小図柄が停止表示される(図16(C)参照)。
次に、第1特別図柄および小図柄が所定の確定時間(例えば1秒間)だけ停止表示されると、保留領域51に表示されている最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示が開始される。その際、液晶画面5では、図16(D)に例示されるように、保留領域51に表示されていた最先の保留アイコンが当該アイコンとして当該領域52にシフトし、先読み対象である2つ目の保留アイコンが保留領域51内で左側にシフトして新たな最先の保留アイコンとして表示され、これらの表示変更に伴って小図柄の変動表示が開始される。
なお、ここでは、今回の第1特別図柄の変動表示(当該変動の1つ前の変動表示)が開始される際に雷撃ゾーンへとモード移行させることが予め決定されるため、「雷撃ゾーン」という文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示される(図16(D)参照)。また、「雷撃ゾーン」という文字が装飾図柄に重畳表示されているために図16(D)には表れていないが、装飾図柄表示領域50における装飾図柄の変動表示も併せて開始されている。
続いて、今回の第1特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間(例えば数秒)が経過すると、雷撃ゾーンに対応する画面構成が形成される(図16(E)参照)。この雷撃ゾーンの画面構成は図13(D)に基づいて上述した通りであるが、状態表示領域54における演出モード名称が非表示となり、当該領域52における当該アイコンンおよび保留領域51における保留アイコンの表示態様が雷撃ゾーンに対応した表示態様へと変更され、雷撃ゾーンに突入していることを示す環状画像が装飾図柄および小図柄を囲むように表示される。
なお、雷撃ゾーンに突入した状態で当該変動が開始される場合には、当該変動よりも前の変動では、リーチ演出や大当たり信頼度を示唆する予告演出が行われることはない。このため、今回の第1特別図柄の変動表示中には、画面構成を変更する演出以外の演出が行われることはなく、ハズレを示す態様で第1特別図柄が停止表示されるのに伴って、同じくハズレを示す装飾図柄および小図柄が停止表示される(図16(F)参照)。
そして、第1特別図柄、装飾図柄、及び小図柄が停止表示されてから所定の確定時間が経過すると、先読み対象である第1特別図柄判定に対応する第1特別図柄の変動表示(すなわち「当該変動」)が開始される。その際、保留領域51に表示されていた保留アイコンが当該領域56にシフトして当該アイコンとして表示され始めると共に、装飾図柄および小図柄の変動表示が開始される(図16(F)及び(G)参照)。
なお、このように雷撃ゾーンに突入した状態で先読み対象に対応する当該変動が開始された場合、上述したように、必ずリーチが成立して何らかのリーチ演出が実行されるが、雷撃ゾーン自体が、大当たり信頼度が相対的に高いことを示す演出モードとされているため、最終的に「敵群強襲リーチ」へと発展し易く、また、「敵群強襲リーチ」にて当落が報知され易い。その一方で、低い割合ではあるものの、「敵群強襲リーチ」に比べて大当たり信頼度が低いキャラSPリーチまでしかリーチ演出が発展せずに、キャラSPリーチにて当落が報知される場合もある。
また、図には示されていないが、左列、右列、中列という順番とは異なる順番で落雷が発生して雷撃ゾーンに突入するパターンや、落雷が発生して雷撃図柄が表示されるという一連の演出表示が3列同時に発生して雷撃ゾーンに突入するパターン等も用意されている。
<当該変動開始時に雷撃ゾーンに突入するパターン>
次に、図17および図18を参照しつつ、先読み対象に対応する当該変動の開始時に雷撃ゾーンに突入する第2モード移行演出の具体例について説明する。ここで、図17および図18は、当該変動の開始直後に雷撃ゾーンへと移行する第2モード移行演出の具体例を示す画面図である。
図14(A)に例示されるように通常モードに滞在している状態で先読み対象に対応する当該変動が開始されると(図14(E)参照)、その直後に真の落雷予告が発生して雷撃ゾーンに突入することがある(図14(F)及び(G)参照)。
図17(A)には、液晶画面5において当該変動が開始された直後の状態が例示されている。図17(A)に示されるように、先読み対象である第1特別図柄判定の保留に対応する保留アイコンが保留領域51から当該領域52へとシフトし、第1特別図柄の変動表示の開始に伴い、装飾図柄および小図柄の変動表示が開始される。
このようにして当該変動が開始されると、以下のような落雷予告が行われる。例えば、左列の上下方向における中央付近まで3図柄が到達した直後に落雷が発生して左列に雷撃図柄が表示されるという一連の表示演出が、装飾図柄表示領域50の左列に対して行われる(図17(B)〜(D)参照)。次に、右列の上下方向における中央付近まで6図柄が到達した直後に落雷が発生して右列に雷撃図柄が表示されるという一連の表示演出が、装飾図柄表示領域50の右列に対して行われる(図17(E)〜(G)参照)。そして、中列の上下方向における中央付近まで2図柄が到達した直後に落雷が発生して中列に雷撃図柄が表示されるという一連の表示演出が、装飾図柄表示領域50の中列に対して行われる(図17(H)、図18(A)〜(B)参照)。その結果、図18(B)に例示されるように、装飾図柄表示領域50に3つの雷撃図柄が揃った状態となる。
当該変動が開始された直後に雷撃ゾーンに突入する場合、雷撃図柄が揃ったときには、雷撃が発生する直前に各列に表示されていた装飾図柄と同じ数字を示す小図柄が小図柄表示領域56に擬似停止する。ここでは、左列に落雷が発生する直前には左図柄として3図柄が表示され、右列に雷撃が発生する直前には右図柄として6図柄が表示され、中列に雷撃が発生する直前には中図柄として2図柄が表示されていたため、3つの雷撃図柄が揃ったときには、「326」の小図柄が擬似停止する(図18(B)参照)。
次に、3つの雷撃図柄が揃ってから所定時間(例えば2秒)が経過すると、小図柄表示領域56に擬似停止表示されていた各小図柄のスクロール表示が再開されると共に、「雷撃ゾーン」という文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示される(図18(C)参照)。なお、「雷撃ゾーン」という文字が装飾図柄に重畳表示されているために図18(C)には表れていないが、装飾図柄表示領域50に擬似停止表示されている各列の装飾図柄のスクロール表示も併せて再開される。
続いて、「雷撃ゾーン」の文字が消去されて雷撃ゾーンに対応する画面構成が形成される(図18(D)参照)。ここで形成される画面構成については、当該変動が開始される前に雷撃ゾーンに突入する場合と同じであるため、ここでの詳細な説明は省略する。
図18(E)および(F)には、雷撃ゾーンに突入した直後に、装飾図柄表示領域50においてリーチが成立していない状態で各列の装飾図柄のスクロール表示が行われている様子が示されている。図18(D)〜(F)の表記から明らかなように、雷撃ゾーンの画面構成が形成された後は、外側の環状画像が示す各「雷撃ゾーン」の文字が時計回りに移動すると共に、内側の環状画像が示す各「RAIGEKI−ZONE」の文字が反時計回りに移動する。
このように、雷撃ゾーンでは、嵐モードや各ステージにはない演出表示(背景画像の表示)を行うこととしているため、大当たり信頼度が相対的に高いことを示す演出モードに移行したことを遊技者に対して効果的に報知できる。
リーチ成立前に雷撃ゾーンの画面構成が形成されると、その後に、第1特別図柄の変動表示が開始されてから左列および右列に同一の装飾図柄(リーチ図柄)が擬似停止してリーチが成立する(図18(G)参照)。このように、同一の装飾図柄がリーチ図柄として左列および右列に擬似停止すると、例えば、これら2つのリーチ図柄を結ぶリーチラインがリーチ図柄に重畳表示されると共に、「リーチ!」といった音声がスピーカ24から出力される。
なお、雷撃ゾーンに突入した場合には、何らかのリーチ演出が必ず実行されるため、リーチ成立を遊技者に報知する必要性が低い。また、雷撃ゾーンに突入してからリーチが成立した場合にリーチラインを表示したりリーチが成立したことを示す音声を出力したりすると、雷撃ゾーンに係る演出の妨げになる可能性がある。このため、雷撃ゾーンに突入してからリーチ成立となる場合には、リーチラインの表示やリーチ成立を報知する音声出力を行わないようにしてもよい。
(ノーマルリーチについて)
ところで、同一の装飾図柄が左列および右列の両方に擬似停止してリーチが成立すると、2つのリーチ図柄を結ぶ有効ライン上にリーチ図柄と同じ図柄が停止することに対する遊技者の期待感を高めるノーマルリーチが行われる。このノーマルリーチが行われる場合、高速でスクロール表示されていた中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下していく。
図18(H)には、中列において、リーチ図柄と同じ装飾図柄である3図柄が有効ラインを通過した直後の状態が例示されているが、3図柄が有効ライン上に擬似停止してから2つのリーチ図柄と共に本停止した場合には、「333」の図柄揃いとなって大当たりが報知される。一方、有効ライン上にリーチ図柄とは異なる中図柄が擬似停止してから2つのリーチ図柄と共に本停止した場合には、例えば「343」といったリーチハズレ目が表示されてハズレが報知される。
(キャラSPリーチについて)
一方、リーチ図柄と同じ装飾図柄が有効ラインを通過した後も中列のスクロール表示が継続されると、ノーマルリーチ演出からキャラSPリーチへとリーチ演出が発展することになる(図18(H)及び(I)参照)。このキャラSPリーチは、図には示されていないが、例えば、所定のキャラクタ(味方のキャラクタ)がリーチ図柄と同じ装飾図柄を中列に停止させるアクションを行うリーチ演出であり、成功すると図柄揃いとなって大当たりが報知され、失敗するとリーチハズレ目が表示されてハズレが報知される。
このように、ノーマルリーチからキャラSPリーチへとリーチ演出が発展する場合、図18(H)及び(I)に例示されるように、装飾図柄表示領域50に擬似停止表示されている2つのリーチ図柄およびスクロール表示されている中図柄が、縮小しながら画面右上端の領域へと移動して、装飾図柄表示領域50の位置および大きさが変更される。
なお、図18に示される例では、当該変動開始時に雷撃ゾーンに突入しているため、ノーマルリーチ中には、雷撃ゾーン専用の演出画像が液晶画面5に表示される(図18(H)参照)。これに対して、キャラSPリーチ演出では、所定のキャラクタが上記のアクションを行う様子を表すキャラSPリーチ演出画像が液晶画面5に大きく表示される。このため、キャラSPリーチに発展すると、キャラSPリーチの妨げとならないように、雷撃ゾーン専用の演出画像は消去される(図18(H)及び(I)参照)。言い換えれば、雷撃ゾーンの画面構成が解除される。
なお、本実施形態では、キャラSPリーチや敵群強襲リーチへの発展に伴って雷撃ゾーンの画面構成が解除される場合を例に説明するが、他の実施形態では、雷撃ゾーンの画面構成を維持したまま、キャラSPリーチや敵群強襲リーチといったリーチ演出を行うようにしてもよい。
<雷撃ゾーンに突入しないパターン>
次に、通常モードから雷撃ステージに突入すると見せ掛けておいて実際には突入しないガセのモード移行演出について説明する。図14(A)に例示されるように通常モードに滞在している状態でガセの落雷予告が行われる場合がある(図14(H)参照)。このガセの落雷予告は、具体的には、例えば、左列に落雷が発生して雷撃図柄が表示されるものの、右列および中列には落雷が発生せずに、最終的に3つの雷撃図柄が揃わない演出である。このガセの落雷予告は、変動時間が短い(例えば8秒)第1特別図柄の変動表示中に行われることが多く、ガセの落雷予告が行われると、大抵の場合、リーチが成立することなくバラケ目が停止表示されてハズレが報知されることになる(図14(I)参照)。
<当該変動開始前に、嵐モードを経由して雷撃ゾーンに突入するパターン>
次に、図19および図20を参照しつつ、先読み対象である当該変動開始前に、嵐モードを経由して雷撃ゾーンに突入する第2モード移行演出の具体例について説明する。ここで、図19および図20は、当該変動が開始される前に、嵐モードを経由して雷撃ゾーンへと移行する第2モード移行演出の具体例を示す画面図である。
図14(A)に例示されるように通常モードに滞在している状態で暗転演出が発生して嵐モードへとモード移行し(図14(J)及び(K)参照)、嵐モードに滞在しているときに真の落雷予告が発生して(図14(L)参照)、次の変動から雷撃ゾーンに突入する場合がある(図14(M)参照)。
図19(A)には、先読み対象に対応する当該変動の2つ前の図柄変動が行われている様子が示されている。この図柄変動中において、図13に基づいて上述した暗転演出が行われる場合がある(図19(B)参照)。
暗転演出が行われた後に嵐モードに移行する場合、液晶画面5において、嵐モードに関する演出画像(図13(C)参照)が表示され、「嵐モード」という文字がこの演出画像に重畳表示される(図19(C)参照)。ここで、今回の第1特別図柄の変動表示が開始される際に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、第1特別図柄の停止表示に伴って、装飾図柄および小図柄もハズレを示す態様で停止表示される(図19(D)参照)。
次に、第1特別図柄、装飾図柄、及び小図柄が完全に停止してから所定の確定時間が経過すると、最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定の保留が消化される。具体的には、保留されていた第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄、装飾図柄、及び小図柄の変動表示が開始される(図19(E)参照)。なお、これらの図柄の変動表示が開始される際に、図19(E)に示されるように、最先の保留アイコンが保留領域51から当該領域52へとシフトして当該アイコンとして表示され、先読み対象の保留アイコンも保留領域51内でシフトして最先の保留アイコンとして表示されることになる。
続いて、第1特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、真の落雷予告が開始される。具体的には、例えば、左列の上下方向における中央付近まで8図柄が到達した直後に落雷が発生して左列に雷撃図柄が表示されるという一連の表示演出が、装飾図柄表示領域50の左列に対して行われる(図19(F)〜(H)参照)。次に、右列の上下方向における中央付近まで7図柄が到達した直後に落雷が発生して右列に雷撃図柄が表示されるという一連の表示演出が、装飾図柄表示領域50の右列に対して行われる(図19(I),図20(A)〜(B)参照)。そして、中列の上下方向における中央付近まで1図柄が到達した直後に落雷が発生して中列に雷撃図柄が表示されるという一連の表示演出が、装飾図柄表示領域50の中列に対して行われる(図20(C)〜(E)参照)。その結果、図20(E)に例示されるように、装飾図柄表示領域50に3つの雷撃図柄が揃った状態となる。その際、第1特別図柄の変動表示中であるため、落雷予告の際に各列に擬似停止したのと同じ数字を示す小図柄(例えば「817」)が小図柄表示領域56に擬似停止する。
なお、今回の第1特別図柄の変動表示が開始される際に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、また、リーチ演出を行えないほど変動時間が短い第1特別図柄の変動パターンが選択されている場合、3つの雷撃図柄が本停止すると共に、ハズレを示す態様の小図柄も本停止する(図20(F)参照)。なお、雷撃図柄が重畳表示されているために図には表れていないが、装飾図柄表示領域50では、小図柄と同じバラケ目の装飾図柄が本停止する。
次に、第1特別図柄等が停止してから所定の確定時間が経過すると、先読み対象である第1特別図柄判定の保留が消化される。具体的には、先読み対象である最先アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行され、さらに、第1特別図柄の変動パターンが選択される。
これに対して、液晶画面5では、先読み対象である最先の保留アイコンが保留領域51から当該領域52へとシフトし、装飾図柄および小図柄の変動表示が開始される(図20(G)参照)。なお、ここでは、前回の第1特別図柄の変動表示が終了する際に、3つの雷撃図柄を表示することによって雷撃ゾーンに突入することが既に示唆されているため、今回の第1特別図柄の変動表示が開始された直後に「雷撃ゾーン」という文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示され(図20(G)参照)、続いて雷撃ゾーンの画面構成が形成される(図20(H)参照)。
そして、雷撃ゾーンに突入しているため必ずリーチが成立し(図20(I)参照)、何らかのリーチ演出が行われて、当落が報知される。
<嵐モードに移行するも雷撃ゾーンに突入しないパターン>
次に、当該変動開始前に、通常モードから嵐モードに移行するも雷撃ゾーンには突入しないガセのモード移行演出について説明する。
図14(A)に例示されるように通常モードに滞在している状態で暗転演出が行われて嵐モードへとモード移行する場合がある(図14(J)及び(K)参照)。このように嵐モードへとモード移行するまでの具体的な演出は、図19(A)〜(C)に基づいて上述したのと同様である。
次に、嵐モードに滞在しているときに、真の落雷予告ではなく、上述したガセの落雷予告が行われて(図14(N)参照)、結果として雷撃ゾーンには突入しない場合がある。
なお、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄の変動パターンとして、当該変動でリーチ演出が行われる変動パターンが選択されることになるという事前判定結果が得られている場合に限り、嵐モードまたは雷撃ゾーンへのモード移行を実行し得るような構成が採用されている。
このため、雷撃ゾーンには突入せずに嵐ステージに滞在した状態で当該変動の演出が行われる場合には、その当該変動で必ずリーチが成立して、何らかのリーチ演出が行われることになる(図14(O)参照)。
なお、ここでは雷撃ゾーンに突入していないため、雷撃ゾーンに突入する場合に比べて、大当たり信頼度が低い。このため、嵐ステージから雷撃ゾーンへとモード移行しなかった場合には、大当たり信頼度が低いノーマルリーチが行われ易く、キャラSPリーチは行われ難く、敵群強襲リーチは更に行われ難くなっている。
ここまで、主に雷撃ゾーンに突入する場合を例に、モード移行演出の具体例について説明したが、通常モードから他の演出モードに移行して、その演出モードにて「当たり報知演出」が行われる場合には、第1特別図柄および装飾図柄が所定の確定時間だけ停止表示された後に大当たり遊技に関するオープニング演出が開始されるのに伴って、上記他の演出モードに係る画面表示がオープニング演出の画面表示へと切り替わることになる。
一方、上記他の演出モードにて「ハズレ報知演出」が行われる場合には、ハズレを示す第1特別図柄および装飾図柄が本停止するときか、或いは、次の第1特別図柄の変動表示が開始される際に、他の演出モードから通常モードへと演出モードが復帰することになる。なお、この場合、第1特別図柄判定の権利が保留されていない場合には、ハズレを示す第1特別図柄および装飾図柄が本停止するときに演出モードを復帰させ、第1特別図柄判定の権利が保留されている場合には、次の第1特別図柄の変動表示が開始される際に演出モードを復帰させるようにしてもよい。
(雷撃ゾーンへの突入割合について)
次に、図21を参照しつつ、雷撃ゾーンへの突入割合について説明する。ここで、図21は、モード移行パターン選択テーブルについて説明するための説明図である。
後述する演出制御基板130のサブROM132(図39参照)には、第2モード移行演出の演出パターン(モード移行パターン)を選択するために参照されるモード移行パターン選択テーブルが記憶されている。ここで、モード移行パターン選択テーブルとしては、当該変動で大当たりとなる場合に参照される大当たり用モード移行パターン選択テーブル(図21(A)参照)と、当該変動でハズレとなる場合に参照されるハズレ用モード移行パターン選択テーブル(図21(B)参照)とが用意されている。
なお、図21では、説明の便宜上、これらの移行パターン選択テーブルで規定されている変動パターン、演出モード移行パターン種別、乱数値の他に、各変動パターンの選択率、第1特別図柄の変動時間、具体的な演出モードの移行パターン、移行パターン選択乱数の取り得る範囲、各移行パターンが選択される割合が併せて表記されている。
また、図21に例示されるモード移行パターン選択テーブルは、当該変動において演出モードをどのように移行させるかを決定するために参照されるテーブルであり、当該変動が開始される前に演出モードをどのように移行させるかを決定する処理は、図21に例示されるテーブルとは異なる他のテーブル(不図示)を参照して行われる。
本実施形態における遊技機1では、低ベース状態のときに第1特別図柄判定の権利が保留されると、以下のような事前判定処理が実行される。すなわち、まず、保留された第1特別図柄判定が実行された場合に、大当たりと判定されることになるか否かが事前判定される。また、保留された第1特別図柄判定が実行された場合に、第1特別図柄の変動パターンとしてどの変動パターンが選択されることになるか否かが事前判定される。
そして、大当たりか否かの事前判定結果と、変動パターンに関する事前判定結果とに基づいて、上述した第2モード移行演出に関する移行パターンが選択されることになる。なお、この第2モード移行演出の移行パターンを選択する処理は、演出制御基板130のサブCPU131(図39参照)によって実行される。
サブCPU131は、第2モード移行演出に関する移行パターンを選択するに際して、先ず、当該変動において演出モードを移行させる移行パターンを選択するか、又は、当該変動が開始される前に演出モードを移行させる移行パターンを選択するかを、例えば、演出乱数を用いた抽選により決定する。ここで、前者を選択した場合には、図21に例示されるモード移行パターン選択テーブルが参照され、後者を選択した場合には、上記他のテーブルが参照される。以下、図21に例示されるモード移行パターン選択テーブルを参照して、当該変動において演出モードを移行させるか否か、演出モードを移行させる場合にはどのような移行パターンで移行させるかを選択するための処理について説明する。
ここで、大当たりを示す事前判定結果が得られた場合、大当たり用モード移行パターン選択テーブル(図21(A)参照)から、いずれかの演出モード移行パターン種別を読み出すことによって、演出モードの移行パターンが選択される。
保留された第1特別図柄判定の権利に対して事前判定結果が得られると、いずれかの移行パターンを選択するための移行パターン選択乱数が取得される。サブCPU131は、所定周期で繰り返す乱数更新処理によって適宜更新される移行パターン選択乱数について、(後述する)事前判定結果を示す保留コマンドを受信した時点の値を取得する。
なお、本実施形態では、説明を容易に行うために、移行パターン選択乱数の取り得る範囲が「0」〜「99」に設定されている。
図21(A)における変動パターンA(変動時間は60秒)は、例えば、ノーマルリーチからキャラSPリーチに発展してそのキャラSPリーチにて大当たりが報知されることになる第1特別図柄の変動パターンである。
これに対して、同図(B)における変動パターンA'(変動時間は同じく60秒)は、同じくノーマルリーチからキャラSPリーチに発展してそのキャラSPリーチにてハズレが報知されることになる第1特別図柄の変動パターンである。
図21(A)における変動パターンB(変動時間は110秒)は、例えば、ノーマルリーチからキャラSPリーチを介して敵群強襲リーチに発展してその敵群強襲リーチにて大当たりが報知されることになる第1特別図柄の変動パターンである。
これに対して、同図(B)における変動パターンB'(変動時間は同じく110秒)は、同じくノーマルリーチからキャラSPリーチを介して敵群強襲リーチに発展してその敵群強襲リーチにてハズレが報知されることになる第1特別図柄の変動パターンである。
図21(B)における変動パターンCは、変動時間が5秒である第1特別図柄の変動パターンであり、変動パターンDは、変動時間が8秒である第1特別図柄の変動パターンであり、変動パターンEは、変動時間が13.5秒である第1特別図柄の変動パターンである。これらの変動パターンC,D,Eのいずれかの変動パターンにて第1特別図柄が変動表示される際には、リーチ演出が行われることがない。すなわち、リーチなし演出が行われてハズレが報知される。このため、これらの変動を対象として、演出モードを嵐モードや雷撃ゾーンに移行させる第2モード移行演出が行われることはない(図21(B)参照)。
ここで、保留されている第1特別図柄判定が消化された場合に、大当たりと判定され且つ(変動時間が60秒である)変動パターンAが選択されることになると事前判定されたときは、取得した移行パターン選択乱数が「0」〜「49」のいずれかである場合、第2モード移行演出を実行しないことが選択される。この場合、当該変動における演出モードは、通常モードのままである。
また、取得した移行パターン選択乱数が「50」〜「59」のいずれかである場合、大当たり用モード移行パターン選択テーブルから第1移行パターンが読み出されて、移行パターンとして第1移行パターンが選択される。この第1移行パターンが選択された場合、当該変動において演出モードを通常モードから嵐モードへとモード移行させる第2モード移行演出が行われることになる。
また、取得した移行パターン選択乱数が「60」〜「74」のいずれかである場合、大当たり用モード移行パターン選択テーブルから第2移行パターンが読み出されて、移行パターンとして第2移行パターンが選択される。この第2移行パターンが選択された場合、当該変動において演出モードを通常モードから雷撃ゾーンへとモード移行させる第2モード移行演出(図15〜図18参照)が行われることになる。
また、取得した移行パターン選択乱数が「75」〜「99」のいずれかである場合、大当たり用モード移行パターン選択テーブルから第3移行パターンが読み出されて、移行パターンとして第3移行パターンが選択される。この第3移行パターンが選択された場合、当該変動において演出モードを通常モードから嵐モードを介して雷撃ゾーンへとモード移行させる第2モード移行演出(図19,20参照)が行われることになる。
なお、保留されている第1特別図柄判定が消化された場合に、大当たりと判定され且つ(変動時間が110秒である)変動パターンBが選択されることになると事前判定されたときも同様に、第2モード移行演出を実行しないことが選択されるか、又は、第1移行パターン〜第3移行パターンのいずれかが選択される。また、大当たりと判定されないと事前判定されたときは、図21(B)に例示されたハズレ用モード移行パターン選択テーブルを参照して、同様の要領で、いずれかの移行パターンが選択される。
図21(A)に例示される大当たり用モード移行パターン選択テーブルでは、変動パターンAの移行なしに対して「0」〜「49」の50個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンAに対して第2モード移行演出を実行しないことが選択される割合は、50%(=50/100)である。また、変動パターンAの第1移行パターンに対して「50」〜「59」の10個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンAに対して第1移行パターンが選択される割合は、10%(=10/100)である。また、変動パターンAの第2移行パターンに対して「60」〜「74」の15個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンAに対して第2移行パターンが選択される割合は、15%(=15/100)である。また、変動パターンAの第3移行パターンに対して「75」〜「99」の25個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンAに対して第3移行パターンが選択される割合は、25%(=25/100)である。
図21(A)に例示される大当たり用モード移行パターン選択テーブルでは、変動パターンBの移行なしに対して「0」〜「29」の30個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンBに対して第2モード移行演出を実行しないことが選択される割合は、30%(=30/100)である。また、変動パターンBの第1移行パターンに対して「30」〜「44」の15個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンBに対して第1移行パターンが選択される割合は、15%(=15/100)である。また、変動パターンBの第2移行パターンに対して「45」〜「64」の20個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンBに対して第2移行パターンが選択される割合は、20%(=20/100)である。また、変動パターンBの第3移行パターンに対して「65」〜「99」の35個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンBに対して第3移行パターンが選択される割合は、35%(=35/100)である。
図21(B)に例示されるハズレ用モード移行パターン選択テーブルでは、(変動時間が変動パターンAと共通する60秒である)変動パターンA'の移行なしに対して「0」〜「59」の60個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンA'に対して第2モード移行演出を実行しないことが選択される割合は、60%(=60/100)である。また、変動パターンA'の第1移行パターンに対して「60」〜「74」の15個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンA'に対して第1移行パターンが選択される割合は、15%(=15/100)である。また、変動パターンA'の第2移行パターンに対して「75」〜「84」の10個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンA'に対して第2移行パターンが選択される割合は、10%(=10/100)である。また、変動パターンA'の第3移行パターンに対して「85」〜「99」の15個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンA'に対して第3移行パターンが選択される割合は、15%(=15/100)である。
図21(B)に例示されるハズレ用モード移行パターン選択テーブルでは、(変動時間が変動パターンBと共通する110秒である)変動パターンB'の移行なしに対して「0」〜「39」の40個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンB'に対して第2モード移行演出を実行しないことが選択される割合は、40%(=40/100)である。また、変動パターンB'の第1移行パターンに対して「40」〜「59」の20個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンB'に対して第1移行パターンが選択される割合は、20%(=20/100)である。また、変動パターンB'の第2移行パターンに対して「60」〜「74」の15個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンB'に対して第2移行パターンが選択される割合は、15%(=15/100)である。また、変動パターンB'の第3移行パターンに対して「75」〜「99」の25個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンB'に対して第3移行パターンが選択される割合は、25%(=25/100)である。
(各演出モードの特徴)
以下、通常モードと嵐モードの特徴について説明する。なお、以下の説明では、大当たり確率が1/300であり(図5参照)、ハズレ確率が299/300であり、図21(B)に例示されるように、ハズレの場合に、(リーチ演出が行われない)変動パターンC〜Eのいずれかが選択される割合が90%であり、変動パターンA'や変動パターンB'を含めて(リーチ演出が行われる)変動パターンが選択される割合が10%であるものとして説明を行う。
<通常モードについて>
通常モードのときに通常モードから雷撃ゾーンへと演出モードが移行する確率(以下「第1確率」と呼ぶ)は、以下のように算出することができる。すなわち、各変動パターンに関して、通常モードから雷撃ゾーンに直接移行する第2移行パターンが選択される割合を、この第2移行パターンが選択される割合と通常モードのままである割合との合計割合で除算して求めた確率を足し合わせることによって、第1確率を算出することができる。
このため、まずは、図21に例示されている変動パターンA、変動パターンB、変動パターンA'、及び変動パターンB'のそれぞれに関して、選択された変動パターンに対して通常モードから雷撃ゾーンに直接移行する確率について説明する。
変動パターンAに対して通常モードから雷撃ゾーンに直接移行する確率は、大当たり確率(1/300)と、変動パターンAの選択率(10%)と、変動パターンAに対して移行なしが選択される割合(50%)と、変動パターンAに対して第2移行パターンが選択される割合(15%)とに基づいて算出することができる。すなわち、この確率は、0.0077%(≒(1/300)×10%×{15%/(50%+15%)}×100)である。
また、変動パターンBに対して通常モードから雷撃ゾーンに直接移行する確率は、大当たり確率(1/300)と、変動パターンBの選択率(20%)と、変動パターンBに対して移行なしが選択される割合(30%)と、変動パターンBに対して第2移行パターンが選択される割合(20%)とに基づいて算出することができる。すなわち、この確率は、0.0267%(≒(1/300)×20%×{20%/(30%+20%)}×100)である。
一方、変動パターンA'に対して通常モードから雷撃ゾーンに直接移行する確率は、ハズレ確率(299/300)と、リーチ演出が行われる変動パターンの選択割合(10%)と、変動パターンA'の選択率(5%)と、変動パターンA'に対して移行なしが選択される割合(60%)と、変動パターンA'に対して第2移行パターンが選択される割合(10%)とに基づいて算出することができる。すなわち、この確率は、0.0712%(≒(299/300)×10%×5%×{10%/(60%+10%)}×100)である。
また、変動パターンB'に対して通常モードから雷撃ゾーンに直接移行する確率は、ハズレ確率(299/300)と、リーチ演出が行われる変動パターンの選択割合(10%)と、変動パターンB'の選択率(1%)と、変動パターンB'に対して移行なしが選択される割合(40%)と、変動パターンB'に対して第2移行パターンが選択される割合(15%)とに基づいて算出することができる。すなわち、この確率は、0.0272%(≒(299/300)×10%×1%×{15%/(40%+15%)}×100)である。
このため、大当たりと判定されて変動パターンAまたは変動パターンBが選択されて、当該変動において通常モードから雷撃ゾーンに直接モード移行する確率は、(0.0344%≒0.0077%+0.0267%)である。
また、ハズレと判定されて変動パターンA'または変動パターンB'が選択されて、当該変動において通常モードから雷撃ゾーンに直接モード移行する確率は、0.0984%(≒0.0712%+0.0272%)である。
このため、変動パターンA、変動パターンB、変動パターンA'、及び変動パターンB'だけを考慮した第1確率は、0.1328%(≒0.0344%+0.0984%)である。
<嵐モードについて>
嵐モードのときに嵐モードから雷撃ゾーンへと演出モードが移行する確率(以下「第2確率」と呼ぶ)は、以下のように算出することができる。すなわち、各変動パターンに関して、嵐モードから雷撃ゾーンに移行する第3移行パターンが選択される割合を、この第3移行パターンが選択される割合と通常モードから嵐モードまでしか移行しない第1移行パターンが選択される割合との合計割合で除算して求めた確率を足し合わせることによって、第2確率を算出することができる。
このため、まずは、図21に例示されている変動パターンA、変動パターンB、変動パターンA'、及び変動パターンB'のそれぞれに関して、選択された変動パターンに対して嵐モードから雷撃ゾーンに移行する確率について説明する。
変動パターンAに対して嵐モードから雷撃ゾーンに移行する確率は、大当たり確率(1/300)と、変動パターンAの選択率(10%)と、変動パターンAに対して第1移行パターンが選択される割合(10%)と、変動パターンAに対して第3移行パターンが選択される割合(25%)とに基づいて算出することができる。すなわち、この確率は、0.0238%(≒(1/300)×10%×{25%/(10%+25%)}×100)である。
また、変動パターンBに対して嵐モードから雷撃ゾーンに移行する確率は、大当たり確率(1/300)と、変動パターンBの選択率(20%)と、変動パターンBに対して第1移行パターンが選択される割合(15%)と、変動パターンBに対して第3移行パターンが選択される割合(35%)とに基づいて算出することができる。すなわち、この確率は、0.0467%(≒(1/300)×20%×{35%/(15%+35%)}×100)である。
一方、変動パターンA'に対して嵐モードから雷撃ゾーンに移行する確率は、ハズレ確率(299/300)と、リーチ演出が行われる変動パターンの選択割合(10%)と、変動パターンA'の選択率(5%)と、変動パターンA'に対して第1移行パターンが選択される割合(15%)と、変動パターンA'に対して第3移行パターンが選択される割合(15%)とに基づいて算出することができる。すなわち、この確率は、0.2492%(≒(299/300)×10%×5%×{15%/(15%+15%)}×100)である。
また、変動パターンB'に対して嵐モードから雷撃ゾーンに移行する確率は、ハズレ確率(299/300)と、リーチ演出が行われる変動パターンの選択割合(10%)と、変動パターンB'の選択率(1%)と、変動パターンB'に対して第1移行パターンが選択される割合(20%)と、変動パターンB'に対して第3移行パターンが選択される割合(25%)とに基づいて算出することができる。すなわち、この確率は、0.0554%(≒(299/300)×10%×1%×{25%/(20%+25%)}×100)である。
このため、大当たりと判定されて変動パターンAまたは変動パターンBが選択されて、当該変動において嵐モードから雷撃ゾーンにモード移行する確率は、0.0705%(≒0.0238%+0.0467%)である。
また、ハズレと判定されて変動パターンA'または変動パターンB'が選択されて、当該変動において嵐モードから雷撃ゾーンにモード移行する確率は、0.3046%(≒0.2492%+0.0554%)である。
このため、変動パターンA、変動パターンB、変動パターンA'、及び変動パターンB'だけを考慮した第2確率は、0.3751%(≒0.0705%+0.3046%)である。
<第1確率と第2確率の比較>
以上説明したように、変動パターンA、変動パターンB、変動パターンA'、及び変動パターンB'だけを考慮した場合、当該変動において通常モードから雷撃ゾーンに直接モード移行する第1確率は、0.1328%であり、当該変動において嵐モードから雷撃ゾーンにモード移行する第2確率は、0.3751%である。
なお、図21には示されていないが、上記4つの変動パターン以外の変動パターンが選択された場合にも、同様の確率傾向がある。また、当該変動が開始される前に演出モードを移行させる第2モード移行演出を行う場合には、図21に例示されるモード移行パターン選択テーブルと同様の確率傾向を持つモード移行パターン選択テーブルを参照して、第2モード移行演出を行うか否か、第2モード移行演出を行う場合にはどのような移行パターンの第2モード移行演出を行うかが決定される。
以上のことから、通常モードのときに通常モードから雷撃ゾーンへと演出モードが移行する確率よりも、嵐モードのときに嵐モードから雷撃ゾーンへと演出モードが移行する確率の方が高いと言える。
このため、演出モードを通常モードから嵐モードへとモード移行させることによって、演出モードが最終的に雷撃ゾーンに移行することに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
なお、ここでは、保留された第1特別図柄判定の権利に対する事前判定結果に基づいて、当該変動において第2モード移行演出を行うか否か、第2モード移行演出を行う場合にはどのような移行パターンで演出モードを移行させるかを決定する場合について説明した。これに対して、実際に第1特別図柄判定が実行された場合に、その判定結果に基づいて、当該変動において第2モード移行演出を行うか否か、第2モード移行演出を行う場合にはどのような移行パターンで演出モードを移行させるかを決定するようにしてもよい。
[特殊図柄について]
以下、図22を参照しつつ、特殊図柄の種類と各特殊図柄の機能や特徴について説明する。ここで、図22は、特殊図柄について説明するための一覧表である。
上述したように、本実施形態の遊技機1では、1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる装飾図柄の図柄列が、装飾図柄表示領域50における左列、中列、及び右列のそれぞれに対して用意されている。このため、各列の装飾図柄の変動表示が行われる際には、各列において、1図柄、2図柄、3図柄、4図柄、5図柄、6図柄、7図柄、8図柄、9図柄の順で、装飾図柄が液晶画面5に出現することになる。
これに対して、特定の状況下では、1図柄〜9図柄のいずれかに重畳表示されたり、1図柄〜9図柄のいずれかの図柄が差し替えられたり、或いは、上記の図柄列に挿入される形で、図22に例示される特殊図柄が装飾図柄表示領域50に表示される場合がある。
本実施形態の遊技機1では、装飾図柄表示領域50に表示される特殊図柄として、図22に例示される雷撃図柄、味方擬似連図柄、敵擬似連図柄、及び強襲図柄の4種類の特殊図柄が用意されている。
(雷撃図柄)
雷撃図柄は、図14〜図20に基づいて上述したように、雷撃ゾーンに突入することを示唆する特殊図柄である。この雷撃図柄は、図15〜図20に基づいて上述した真の落雷予告が行われることによって装飾図柄表示領域50に表示される。また、装飾図柄表示領域50に雷撃図柄が3つ揃うことで雷撃ゾーン突入となるが(例えば図16(C)及び(D)参照)、雷撃図柄が1つ又は2つしか表示されないガセの落雷予告(図14(H)及び(N)参照)が行われた場合には、雷撃ゾーン非突入となる。
なお、雷撃図柄は、雷撃ゾーン突入を示唆する特殊図柄であるため、雷撃ゾーンに滞在しているときや、雷撃ゾーンに突入した後にリーチ演出が行われているときに出現することはない。
図7に基づいて上述したように、本実施形態の遊技機1では、擬似連演出において、擬似1連目から擬似2連目に発展する際、及び擬似2連目から擬似3連目に発展する際に、特殊図柄の1つである擬似連図柄が表示されるが、本実施形態では、この擬似連図柄として、味方擬似連図柄および敵擬似連図柄の2種類の擬似連図柄が用意されている。
(味方擬似連図柄)
味方擬似連図柄は、図22に例示されるように、味方のキャラクタを表す特殊図柄であり、擬似1連目の終盤や擬似2連目の終盤で表示されることにより、擬似連演出の開始や継続(擬似2連目または擬似3連目への発展)を示唆する機能を有している。また、この味方擬似連図柄は、擬似連演出の開始や継続を示唆する機能に加えて、(味方のキャラクタがリーチ図柄と同じ装飾図柄を中列に停止させるアクションを行う)キャラSPリーチの実行を示唆する機能を有している。このため、後に詳述するが、この味方擬似連図柄が表示されてからリーチが成立した場合(図23(30)及び(31)参照)には、その後にノーマルリーチを経由してキャラSPリーチ演出に発展するのではなく、キャラSPリーチに直接発展する(図23(32)参照)。
なお、他の実施形態では、味方擬似連図柄が表示された後に、ノーマルリーチを経由してからキャラSPリーチに発展する演出パターンが用意されていてもよい。また、味方擬似連図柄が表示された後にキャラSPリーチに直接発展するパターンと、味方擬似連図柄が表示された後にノーマルリーチを経由してキャラSPリーチに発展する演出パターンの両方が用意されていてもよい。
また、この味方擬似連図柄が2回停止すると、高信頼度の敵群強襲リーチに発展することになる。すなわち、擬似1連目の終盤で味方擬似連図柄が擬似停止し(図23(30)参照)、さらに、擬似2連目(本実施形態では、キャラSPリーチ中)の終盤でも味方擬似連図柄が擬似停止すると(図23(33)参照)、敵群強襲リーチに発展する(図23(34)参照)。
(敵擬似連図柄)
敵擬似連図柄は、図22に例示されるように、例えば敵のキャラクタ(本実施形態では敵群の兵隊)を表す特殊図柄であり、擬似1連目の終盤や擬似2連目の終盤で表示されることにより、擬似連演出の開始や継続を示唆する機能を有している。
なお、味方擬似連図柄が、擬似連演出の開始や継続を示唆する機能と、キャラSPリーチの実行を示唆する機能とを併せ持つのに対して、敵擬似連図柄は、前者の機能のみを有している(後者の機能を有していない)。
このため、敵擬似連図柄が表示された場合(図23(13)参照)、リーチ成立後にノーマルリーチを経由してキャラSPリーチに発展するときと(図23(15),(16),(24)参照)、リーチ成立後のノーマルリーチからキャラSPリーチに発展しないときとがある(図23(15)〜(17)参照)。
一方、味方擬似連図柄と同様、敵擬似連図柄が2回停止すると、高信頼度の敵群強襲リーチに発展することになる。すなわち、擬似1連目の終盤で敵擬似連図柄が擬似停止し(図23(13)参照)、さらに、擬似2連目の終盤でも敵擬似連図柄が擬似停止すると(図23(19)参照)、敵群強襲リーチに発展する(図23(21)参照)。
なお、以下の説明では、味方擬似連図柄が表示されて開始または発展する擬似連演出を「味方擬似連」と呼び、敵擬似連図柄が表示されて開始または発展する擬似連演出を「敵擬似連」と呼んで、両者を区別する場合がある。
(強襲図柄)
強襲図柄は、図22に例示されるように、例えば、敵群強襲リーチを示唆する「強襲」の文字を含む特殊図柄であり、この強襲図柄が擬似停止すると、擬似連数に関わらず敵群強襲リーチに発展することになる。
本実施形態では、味方擬似連が擬似3連目まで発展するか(図23(30),(33),(34)参照)、又は敵擬似連が擬似3連目まで発展するのが(図23(13),(19),(20)参照)、敵群強襲リーチへの主な発展ルートとなっており、遊技者は、擬似連演出が擬似3連目まで発展することを期待しながら遊技を楽しむことになる。
これに対して、本実施形態の遊技機1では、キャラSPリーチ(図23(6)参照)が行われているときに強襲図柄が擬似停止して(図23(28)参照)、擬似連演出が行われることなく敵群強襲リーチ(図23(21)参照)に発展する場合がある。上述したように、キャラSPリーチは、味方キャラクタがリーチ図柄と同じ装飾図柄を中列に停止させるアクションを行うリーチ演出であるが、このキャラSPリーチ中に強襲図柄が出現することがあり、味方キャラクタがその強襲図柄を中列に停止させることができれば、キャラSPリーチから敵群強襲リーチへと発展することになる。
また、敵擬似連の擬似2連目の演出(例えばキャラSPリーチ)が行われているときに強襲図柄が擬似停止して(図23(26)参照)、敵群強襲リーチ(図23(21)参照)に発展する場合もある。
このように、擬似連演出が行われていない場合や、敵擬似連が擬似2連目から擬似3連目へと発展しなかった場合でも、強襲図柄が擬似停止して敵群強襲リーチへと発展することがある。このため、遊技者は、擬似連演出が発生していない場合や敵擬似連が擬似3連目に発展しなかった場合でも、敵群強襲リーチ発展に対する期待感を失うことなく遊技を楽しむことができる。
なお、図23の演出フローから明らかなように、味方擬似連図柄が擬似停止して擬似連演出が発生した場合(図23(30)参照)には、その後に同一変動内で強襲図柄が擬似停止することはないため、遊技者は、味方擬似連図柄が再度停止することを期待しながらキャラSPリーチを楽しむことができる。
また、図23に示されていないが、キャラSPリーチ中の他、ノーマルリーチ(図23(4)参照)中にも強襲図柄が擬似停止して敵群強襲リーチへと発展する場合もあるし、リーチ成立(図23(3)参照)前に強襲図柄が擬似停止して敵群強襲リーチへと発展する場合もある。このため、遊技者は、第1特別図柄の変動表示中のどの段階でも、大当たりに対する期待感を抱くことができる。言い換えれば、大当たり信頼度が高いことを示唆する演出(例えば擬似3連目まで発展する擬似連演出、雷撃ゾーン)が行われていない状況でも、遊技者に大当たりを期待させることができる。
[低ベース状態における演出の流れ]
以下、図23を参照しつつ、低ベース状態において第1特別図柄が変動表示されているときに行われる演出の流れについて説明する。ここで、図23は、低ベース状態における演出の流れを例示する流れ図である。なお、図23は、低ベース状態において第1特別図柄の変動表示が行われているときに液晶画面5で行われる表示演出の大まかな流れを示すものであり、表示演出の具体例については、図24以降の画面図に基づいて後に詳述する。
低ベース状態において第1特別図柄判定が実行されると、大当たりか否かが判定されると共に第1特別図柄の変動パターンが選択される。そして、選択された変動パターンでの第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、液晶画面5では、装飾図柄および小図柄の変動表示が開始される(図23(1)参照)。
ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、第1特別図柄の変動パターンとしてリーチ演出が行われない変動時間が短い変動パターンが選択されている場合、リーチが成立することなくハズレ報知演出が実行されることになる(図23(2)参照)。ここでのハズレ報知演出は、変動表示されている装飾図柄および小図柄を、ハズレを示すバラケ目(例えば「254」)で本停止させる演出である。
一方、リーチ演出を実行可能に変動時間が所定時間(例えば15秒)以上である第1特別図柄の変動パターンが選択されている場合、装飾図柄表示領域50の左列と右列に同一の装飾図柄が擬似停止してリーチ成立となり(図23(3)参照)、上述したノーマルリーチが実行されてそのノーマルリーチにて当落が報知される(図23(4)及び(5)参照)。ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、装飾図柄表示領域50において「777」や「333」等のゾロ目が擬似停止してから本停止すると共に、小図柄表示領域56でも共通する小図柄が本停止する当たり報知演出が行われる。一方、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、装飾図柄表示領域50において「787」や「323」等のリーチハズレ目が擬似停止してから本停止すると共に、小図柄表示領域56でも共通する小図柄が本停止するハズレ報知演出が行われる。
なお、上述したように、ノーマルリーチ演出からキャラSPリーチ(図23(6)参照)へと発展して、このキャラSPリーチにおいて当落報知(上記の当たり報知演出またはハズレ報知演出:図23(5)参照)が行われる場合もある。
(敵擬似連が行われる演出パターンについて)
次に、敵擬似連が行われる演出パターンについて説明する。
<敵擬似連の擬似2連目のノーマルリーチでハズレが報知されるパターン>
図24および図25は、敵擬似連図柄が擬似停止してからノーマルリーチにてハズレが報知される一連の演出の具体例を示す画面図である。
図24(A)には、当該アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果がハズレであることを報知するハズレ報知演出が行われている状態が例示されている。このように、ハズレ報知演出が開始されてから所定の確定時間が経過すると、最先の保留アイコンが当該アイコンとして当該領域52にシフトすると共に、そのアイコンに対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って、装飾図柄および小図柄の変動表示が開始される(図23(1)、図24(B)参照)。
ここで、リーチが成立する前に行われる擬似連演出(以下「リーチ前擬似」と呼ぶ場合がある)として敵擬似連が行われる場合、液晶画面5では、以下のような演出表示が行われる。
すなわち、第1特別図柄、装飾図柄、及び小図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、例えば、先ずは左図柄が擬似停止し(図24(C)参照)、続いて、右図柄が擬似停止する(図24(D)参照)。なお、図24(C)及び(D)の表記から明らかなように、ここでは、左図柄および右図柄として異なる装飾図柄が擬似停止しているため、リーチが成立していない状態となっている。そして、リーチ前擬似として敵擬似連が行われる場合、右図柄滑り(図23(8)参照)が発生する。具体的には、擬似停止した右図柄(図24に示される例では4図柄)が下方向へと滑るように再始動して、右列における図柄列の高速スクロールが再開される(図24(D)及び(E)参照)。
このように、右図柄滑りが発生して敵擬似連が開始される場合、(左図柄とは異なる)右図柄が再度擬似停止し(図24(F)参照)、中列に敵擬似連図柄が出現して、その敵擬似連図柄がゆっくりと下へ移動して行く演出表示が行われる(図24(G)参照)。そして、移動してきた敵擬似連図柄が、中列の上下方向における中央に擬似停止する(図23(13)参照)。
なお、本実施形態の遊技機1では、リーチ成立後のノーマルリーチ中に敵擬似連図柄が擬似停止して擬似連演出(ここでは敵擬似連)が開始されるリーチ後擬似連演出(以下「リーチ後擬似」と呼ぶ場合がある)が行われる場合もある(図23(4)及び(13)参照)。
また、本実施形態では、敵擬似連図柄が中列に擬似停止する際の敵擬似連図柄の視認性を高めるために、敵擬似連図柄が中列に擬似停止する際に、擬似停止している左図柄および右図柄を表示しないこととしている(図24(H)参照)。なお、このとき、装飾図柄表示領域50に通常の装飾図柄が表示されていない状態となっているが、小図柄表示領域56にて小図柄の変動表示が行われているため、第1特別図柄の変動表示中であるか否かを遊技者が認識できなくなることはない。
このようにして中列に敵擬似連図柄が擬似停止すると、その擬似連図柄が拡大してから弾けるような演出表示が行われて、敵擬似連図柄が液晶画面5から消去される(図24(I)参照)。この擬似連図柄擬似停止によって擬似2連目へと発展することになるため、液晶画面5には擬似連数を示す「×2」の文字が液晶画面5の中央に大きく表示されて(図25(A)参照)、擬似2連目の演出が開始される(図23(14)および図25(B)参照)。
なお、擬似連数を示す「×2」の文字は、縮小されながら液晶画面5の左上端へと移動して行って、擬似連数表示領域55に表示される(図25(B)参照)。
このように、敵擬似連図柄が擬似停止して擬似2連目の演出が開始されると(図23(13)及び(14)参照)、その後にリーチが成立してノーマルリーチへと発展する場合がある(図23(14)〜(16)参照)。この場合、例えば以下のような演出表示が行われる。
すなわち、敵擬似連の擬似2連目の演出が開始されると、左図柄(例えば3図柄)が擬似停止し(図25(C)参照)、続いて左図柄と同じ右図柄(例えば3図柄)が擬似停止してリーチ成立となる(図25(D)参照)。このようにしてリーチが成立すると、ノーマルリーチが開始される(図25(E)参照)。このノーマルリーチが行われることによって、中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下して行き、中列において、リーチ図柄と同じ装飾図柄が有効ラインに近づいて行く(図25(E)及び(F)参照)。
なお、図23における(16)から(19)への流れから明らかなように、擬似2連目のノーマルリーチ中に敵擬似連図柄が擬似停止して擬似3連目へと発展する場合があるため、ノーマルリーチ中の中列における図柄列のスクロール表示によって敵擬似連図柄が有効ラインに近づいてくることがあるが、ここで擬似3連目に発展しない場合には、敵擬似連図柄が有効ラインを通り過ぎて行くことになる(図25(F)参照)。
そして、ノーマルリーチが進行するのに伴って中列における図柄列のスクロール速度が徐々に低下して行き(図25(G)参照)、第1特別図柄判定の判定結果がハズレである場合には、リーチ図柄とは異なる中図柄が有効ライン上に擬似停止し、結果として、装飾図柄表示領域50にリーチハズレ目(例えば「343」)が擬似停止することになる(図25(H)参照)。そして、ハズレを示す第1特別図柄が停止表示されるのに伴って、上記のリーチハズレ目がそのまま本停止してハズレが報知される(図23(17)および図26(I)参照)。なお、図25(H)及び(I)には、ハズレが報知される様子が例示されているが、リーチ図柄と同じ中図柄が有効ライン上に擬似停止することによってゾロ目が擬似停止し、このゾロ目がそのまま本停止して大当たりが報知される場合もある。
なお、上記の通り、敵擬似連の擬似2連目のノーマルリーチ中に敵擬似連図柄が擬似停止する可能性がある。このため、擬似連数表示領域55における「×2」の擬似連数の表示は、ノーマルリーチ中も継続される(図25(E)〜(I)参照)。
<敵擬似連の擬似3から敵群強襲リーチに発展するパターン>
図26〜28は、当該変動の開始直後に敵アジトモードに移行した後、敵擬似連の擬似3連目で敵群強襲リーチへと発展する一連の演出の具体例を示す画面図である。
図26(A)には、当該アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果がハズレであることを報知するハズレ報知演出が行われている状態が例示されている。このように、ハズレ報知演出が開始されてから所定の確定時間が経過すると、最先の保留アイコンが当該アイコンとして当該領域52にシフトすると共に、そのアイコンに対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って、装飾図柄および小図柄の変動表示が開始される(図23(1)、図26(B)参照)。
その際、上述した暗転演出が行われて、通常モードから敵アジトモードへとステージ変化する場合がある(図26(B)及び(C)参照)。このように、暗転演出を経て敵アジトモードに移行すると、先ず、「敵アジトモード」という文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示される(図26(C)参照)。そして、今回の第1特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、左図柄が擬似停止し(図26(D)参照)、続いて左図柄と同一の右図柄が擬似停止してリーチが成立する場合がある(図23(3)、図26(E)参照)。その結果、ノーマルリーチへと発展する(図23(4)参照)。
このノーマルリーチでは、左図柄および右図柄として同一の装飾図柄が擬似停止した状態で中列のスクロール表示が行われるが、リーチ後擬似として敵擬似連が行われる場合、中列の上方から敵擬似連図柄が移動してきてそのまま有効ライン上に擬似停止する場合がある(図23(4)及び(13)、図26(F)及び(G)参照)。
このようにして中列に敵擬似連図柄が擬似停止すると、図24(H)及び(I)に基づいて上述したのと同様に、敵擬似連図柄が拡大してから弾けるような演出表示が行われて液晶画面5から消去される(図26(G)及び(H)参照)。そして、擬似連数を示す「×2」の文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示されて(図26(I)参照)、擬似2連目の演出が開始される(図23(14)および図27(A)参照)。
この擬似2連目の演出が開始されると、レーダー予告演出が行われる場合がある。なお、ここでは、今回の第1特別図柄の変動表示が開始される際に、敵群強襲リーチに発展する演出パターンが選択されているため、図27(B)に例示されるように、赤色の惑星の上に多数の敵キャラが位置するレーダー予告画像を表示する強レーダー予告演出が行われて、「敵群強襲リーチ」に発展する可能性が相対的に高いことが示唆されることがある。
なお、第1特別図柄の変動表示が開始される際には、装飾図柄および小図柄を変動表示させる変動演出の演出パターンを選択する変動演出パターン選択処理(図53のステップS162)の他に、大当たり信頼度を示唆する予告演出の演出パターンを選択する予告演出パターン選択処理(図53のステップS163)が併せて実行され、この予告演出パターン選択処理によって、レーダー予告演出を実行するか否か、レーダー予告演出を実行する場合にはどのような演出パターンで実行するか等が決定されることになる。
図27の説明に戻り、擬似2連目の演出が開始されて所定時間が経過すると、左図柄が擬似停止し(図27(C)参照)、続いて右図柄が擬似停止して再びリーチが成立して(図23(15)、図27(D)参照)、ノーマルリーチへと発展する(図23(16)、図27(E)参照)。そして、ノーマルリーチ中において中列の上方から敵擬似連図柄が移動してきて、そのまま有効ライン上に擬似停止する場合がある(図23(19)、図27(F)及び(G)参照)。
このようにして中列に敵擬似連図柄が擬似停止すると、上述したのと同様に、敵擬似連図柄が拡大してから弾けるような演出表示が行われて液晶画面5から消去される(図27(G)及び(H)参照)。そして、擬似連数を示す「×3」の文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示されて(図27(I)参照)、擬似3連目の演出が開始される(図23(20)および図28(A)参照)。
このようにして敵擬似連が擬似3連目まで発展すると、そのまま敵群強襲リーチに発展して当落が報知されることになる(図23(21)及び(22)参照)。
なお、図23(16)から(24)へと進んだ場合の演出の流れから明らかなように、擬似2連目のノーマルリーチにおいて敵擬似連図柄が擬似停止せずにキャラSPリーチへと発展した場合、このキャラSPリーチにおいて敵擬似連図柄が擬似停止して敵擬似連が擬似3連目へと発展することはなく、遊技者は、キャラSPリーチ中に強襲図柄が擬似停止して(図23(26)参照)敵群強襲リーチ(図23(21)参照)へと発展することを期待しながら遊技を楽しむことになる。このように、キャラSPリーチから擬似3連目へと発展することがないため、ここでのキャラSPリーチ中には、擬似連数表示領域55における擬似連数の表示(「×2」の表示)は非表示となる。
(敵群強襲リーチの具体例)
図28の説明に戻り、敵群強襲リーチ(図23(21))へと発展した場合、以下のような演出が行われる。なお、図23(34)として示されている敵群強襲リーチに発展した場合にも、同様の演出が行われる。
図28(A)に例示されるように敵擬似連が擬似3連目に発展すると、敵群強襲リーチのリーチ演出が開始されることを示唆する「敵群強襲」の文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示される(図28(B)参照)。そして、敵群強襲リーチにおいて遊技者が最初にクリアすべきミッションの内容が報知される。なお、本実施形態における敵群強襲リーチは、遊技者がボタン連打により9999体の敵兵を殲滅してから、残り1体の敵群のボス(敵役物72)を倒すことができれば大当たりが報知されるという演出となっている。このため、最初にクリアすべきミッションの内容として、例えば「敵兵を殲滅してボスに辿りつけ!」といった演出表示が液晶画面5で行われ(図28(C)参照)、これに伴い、同内容の音声がスピーカ24から出力される。そして、敵群強襲リーチにおける1回目のボタン演出が行われる(図28(D)及び(E)参照)。
この1回目のボタン演出では、演出ボタン26を模したボタン画像と、演出ボタン26の連打を遊技者に促す「連打!」の文字と、敵群強襲リーチ中に発生する1回目の有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、ボタン操作によって倒した敵兵の数を示す撃破数とが表示される。この1回目の有効期間中に遊技者が演出ボタン26を連打すると、撃破数が増加して行くことになる。図28(D)には、連打によって倒した敵兵の数が「1210」体に達したことを示す撃破数が示されている。
なお、遊技者が演出ボタン26を所定時間以上押し続ける長押しを行った場合にも、連打を行った場合と同様の効果を得ることができる。すなわち、1回目の有効期間中に遊技者が演出ボタン26を長押しした場合にも、液晶画面5に表示されている撃破数が更新されて行く(上昇していく)。
ここで、1回目の有効期間中にボタン操作が行われなかった場合等には、この有効期間が終了する際に、表示されている撃破数が「9999」又はそれ以外の値となるように、撃破数を自動的に更新するようにしてもよい。
また、本実施形態では、撃破数の上限が「9999」に設定されており、今回の第1特別図柄の変動表示が開始される際に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、1回目の有効期間内に撃破数が「9999」に達せずに、(敵群のボスを倒すという)2つ目のミッションが用意されている敵群強襲リーチの後半に発展することなく敵群強襲リーチが終了してハズレが報知されることがある。
ただし、判定結果が「ハズレ」であっても、敵群強襲リーチが後半に発展する場合がある。すなわち、判定結果が「ハズレ」の場合に関して、敵群強襲リーチが行われるものの前半で終了することになる第1特別図柄の変動パターンと、敵群強襲リーチが行われて後半に発展することになる第1特別図柄の変動パターンとが用意されており、遊技制御基板100のメインCPU101(図39参照)によって前者の変動パターンが選択された場合に、敵群強襲リーチが前半で終了してハズレが報知されることになる。
一方、後半に発展する変動パターンが選択されている場合、以下のような演出表示が行われる。すなわち、図28(E)に例示されるように、遊技者のボタン操作に応じて、1回目の有効期間が終了する前に撃破数が上限の「9999」に到達して後半発展となり、遊技者が次にクリアすべき2つ目のミッションの内容が報知されて2回目のボタン演出が行われる(図28(F)参照)。
この2回目のボタン演出では、演出ボタン26を模したボタン画像と、演出ボタン26の1回の押下を遊技者に促す「叩け!」の文字と、敵群強襲リーチ中に発生する2回目の有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージとが表示される(図28(F)参照)。これに伴い、例えば、「ボスを倒せ!!」という音声と、「叩け!」という音声が、所定の時間を置いて順番にスピーカ24から出力される。
ここで、今回の第1特別図柄の変動表示が開始される際に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、2回目の有効期間中における遊技者のボタン操作に応じて、当たり報知役物演出が実行される(図28(G)参照)。また、2回目の有効期間中に遊技者がボタン操作を行わなかった場合には、この有効期間が終了するときに、当たり報知役物演出が自動的に実行される。
なお、この当たり報知役物演出は、図8(C)及び図9(B)に基づいて上述した通りである。また、図28(G)では、説明の便宜上、敵役物72の図示が省略されている。
上記のように当たり報知役物演出が行われると、拳役物71が初期位置に戻ると共に敵役物72が初期姿勢に戻った直後に、装飾図柄表示領域50においてゾロ目の装飾図柄(例えば「333」)が擬似停止して(図28(H)参照)、これらの装飾図柄がそのまま本停止して大当たりが報知されることになる(図28(I)参照)。
一方、図には示されていないが、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、2回目の有効期間中に遊技者がボタン操作を行ったとしても当たり報知役物演出が行われることはなく、この場合、リーチハズレ目(例えば「343」や「323」)を示す3つの装飾図柄が擬似停止してからそのまま本停止して、ハズレが報知されることになる。
なお、本実施形態で例示した敵群強襲リーチは単なる一例であり、敵群強襲リーチは、ノーマルリーチやキャラSPリーチといった他のリーチ演出に比べて大当たり信頼度が高いリーチ演出であれば、どのようなリーチ演出であっても構わない。このため、敵群強襲リーチは、例えば、敵群のボスとの1又は複数回の攻防を行って、最終的に敵群のボスを倒すことができれば大当たりといったリーチ演出であってもよい。
<夜モードで敵擬似連の擬似3から敵群強襲リーチに発展するパターン>
図29〜30は、敵擬似連の擬似2連目で夜モードへと移行し、擬似3連目で敵群強襲リーチへと発展する一連の演出の具体例を示す画面図である。
図29(A)には、当該アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果がハズレであることを報知するハズレ報知演出が行われている状態が例示されている。このように、ハズレ報知演出が開始されてから所定の確定時間が経過すると、最先の保留アイコンが当該アイコンとして当該領域52にシフトすると共に、そのアイコンに対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って、装飾図柄および小図柄の変動表示が開始される(図23(1)、図29(B)参照)。
これらの図柄の変動表示が開始されてから所定の時間が経過すると、先ず、左図柄が擬似停止し(図29(C)参照)、続いて右図柄が擬似停止してリーチ成立となる(図23(3)、図29(D)参照)。そして、リーチが成立すると、ノーマルリーチへと発展する(図23(4)、図29(E)参照)。
このノーマルリーチ演出については上述した通りであるが、中列の上方から敵擬似連図柄が移動してきてそのまま有効ライン上に擬似停止する場合がある(図23(4)及び(13)、図29(F)及び(G)参照)。
このようにして中列に敵擬似連図柄が擬似停止すると、上述したのと同様に、敵擬似連図柄が拡大してから弾けるような演出表示が行われて液晶画面5から消去される(図29(G)及び(H)参照)。そして、擬似連数を示す「×2」の文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示されて(図29(I)参照)、擬似2連目の演出が開始される(図23(14)、図30(A)参照)。
この擬似2連目の演出が開始されると、その直後に暗転演出が行われた後(図30(B)参照)、「夜モード」に移行することを示す文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示されて、通常モードから夜モードへと演出モードが移行する場合がある(図30(C)参照)。暗転演出、夜モード、及び夜モードへのステージ移行については図12に基づいて上述した通りであるが、夜モードは、擬似連演出が擬似3連目まで発展して、最終的に「敵群強襲リーチ」に発展することを示唆する機能を有している。
このため、夜モードに移行した段階で、遊技者は、擬似連演出が擬似3連目まで発展して、最終的に高信頼度の「敵群強襲リーチ」に発展することを事前に認識することができ、早い段階から大当たりに対する期待感を高めることができる。
なお、ここでは、擬似2連目の開始時に夜モードに移行する場合について説明するが、擬似2連目の開始時に敵アジトモード(図12参照)に移行する場合もある。また、擬似2連目の開始時に、嵐モード(図13(C)参照)や雷撃ゾーン(図13(D)参照)に移行する場合もある。
図30の説明に戻り、擬似2連目の開始時に夜モードに移行した後、先ずは左図柄が擬似停止し(図30(D)参照)、続いて右図柄が擬似停止して再びリーチが成立して(図23(15)、図30(E)参照)、ノーマルリーチへと発展する場合がある(図23(16)、図30(F)参照)。そして、ノーマルリーチ中に中列の上方から敵擬似連図柄が移動してきて、そのまま有効ライン上に擬似停止する場合がある(図23(19)、図30(G)及び(H)参照)。
図には示されていないが、このようにして中列に敵擬似連図柄が擬似停止すると、レーダー予告画像は別として、図27(H)〜(I)、図28と同様の演出表示が行われて、敵群強襲リーチに発展することになる。
<擬似2連目に強襲図柄が擬似停止して敵群強襲リーチに発展するパターン>
図31〜33は、敵擬似連図柄の擬似2連目のキャラSPリーチ中に強襲図柄が擬似停止して、敵群強襲リーチへと発展する一連の演出の具体例を示す画面図である。
図31(A)には、保留されていた第1特別図柄判定が実行されて、第1特別図柄の変動表示が開始された直後の状態が例示される。図31(A)に例示されるように、第1特別図柄の変動表示の開始に伴い、装飾図柄および小図柄の変動表示が開始される(図23(1)参照)。
このようにして各図柄の変動表示が開始された直後に、上述したレーダー予告演出が行われる場合がある(図31(B)参照)。なお、図31(B)には、青色の惑星の上に少数の敵キャラが位置するレーダー予告画像を表示する弱レーダー予告演出が行われて、この時点では、「敵群強襲リーチ」に発展する可能性が相対的に低いことが示唆されている。
なお、レーダー予告演出は、同一変動内で複数回行われることがあり、「敵群強襲リーチ」に発展する可能性が相対的に低いことを示唆する弱レーダー予告演出が行われた後に、その可能性が中程度であることを示唆する中レーダー予告演出が行われることがある。また、弱レーダー予告演出が行われた後に、上記の可能性が相対的に高いことを示唆する強レーダー予告演出が行われることがある。また、弱レーダー予告演出が行われた後に中レーダー予告演出が行われ、その後に高レーダー予告演出が行われることがある。
このように、当該変動の開始直後にレーダー予告演出が行われてから所定時間が経過すると、先ずは左図柄(例えば3図柄)が擬似停止し(図31(C)参照)、続いて右図柄(例えば5図柄)が擬似停止し(図31(D)参照)、その後に右図柄滑り(図23(8)参照)が発生することがある。この右図柄滑りについては上述した通りであるが、具体的には、擬似停止した右図柄(図31に示される例では5図柄)が下方向へと滑るように再始動して、右列における図柄列の高速スクロールが再開される(図31(D)及び(E)参照)。
このように、右図柄滑りが発生して敵擬似連が開始される場合、(左図柄とは異なる)右図柄が再度擬似停止し(図31(F)参照)、中列に敵擬似連図柄が出現して、その敵擬似連図柄がゆっくりと下へ移動して行く演出表示が行われる(図31(G)参照)。そして、移動してきた敵擬似連図柄が、中列の上下方向における中央に擬似停止する(図23(13)、図31(H)参照)。
このようにして中列に敵擬似連図柄が擬似停止すると、敵擬似連図柄が拡大してから弾けるような演出表示が行われて液晶画面5から消去される(図31(H)及び(I)参照)。そして、擬似連数を示す「×2」の文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示されて(図32(A)参照)、擬似2連目の演出が開始される(図23(14)、図32(B)参照)。
このようにして敵擬似連の擬似2連目の演出が開始されると、その直後に2回目のレーダー予告演出(ここでは中レーダー予告演出)が行われる場合がある(図32(C)参照)。具体的には、惑星の色が青色から緑色に変化すると共に、惑星の上に位置する敵キャラの数が増加する。この2回目の中レーダー予告演出が行われることによって、この時点では、「敵群強襲リーチ」に発展する可能性が中程度であることが示唆される。
この2回目のレーダー予告演出が行われると、左図柄が擬似停止し(図32(D)参照)、続いて左図柄と同一の右図柄が擬似停止してリーチ成立となる(図23(15)、図32(E)参照)。
このように、敵擬似連の擬似2連目でリーチが成立すると、その後にノーマルリーチが実行される場合がある(図23(16)、図32(F)〜(G)参照)。
このノーマルリーチでは、左図柄および右図柄として同一の装飾図柄が擬似停止した状態で、中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下して行き、中列で変動表示されている中図柄の識別が困難であった状態から、その識別が容易な状態へと徐々に変化する。図32(F)には、中列の図柄列のスクロール速度が低下して、リーチ図柄よりも数字が少ない1図柄および2図柄が下へと移動して行く様子が例示されている。
ここで、ノーマルリーチ(図23(16)参照)からキャラSPリーチ(図23(24)参照)へと発展する場合、以下のような演出表示が行われる。すなわち、中列の図柄列がスクロール表示されているときに、リーチ図柄と同じ中図柄(ここでは3図柄)が有効ラインを通過すると(図32(G)参照)、中列の図柄列のスクロール速度が上昇して、中列に表示されている中図柄の識別が困難な状態となる(図32(H)参照)。その際、リーチ図柄である左図柄および右図柄が拡大表示されてキャラSPリーチ演出への発展が示唆され、装飾図柄表示領域50に表示されている3つの図柄列が、リーチ状態を保ったまま縮小されて液晶画面5の右上端の領域へと移動する(図32(H)及び(I)参照)。
このように、3つの図柄列が画面右上端へと移動することによって液晶画面5の中央部の領域が確保されるため、この領域を用いて、上述したキャラSPリーチ演出が実行されることになる(図23(24)、図33(A)参照)。
なお、このようにしてキャラSPリーチが行われているときに、3回目のレーダー予告演出(ここでは強レーダー予告演出)が行われることがある(図33(B)参照)。具体的には、緑色であった惑星の色が赤色に変化すると共に、惑星の上に位置する敵キャラの数が更に増加する(図33(A)及び(B)参照)。この3回目のレーダー予告演出が行われることによって、「敵群強襲リーチ」に発展する可能性が相対的に高いことが示唆される。
なお、本実施形態では、この赤色の惑星に多数の敵キャラが位置する最上位のレーダー予告画像を表示する強レーダー予告演出が行われると、敵群強襲リーチへの発展が濃厚となる。また、ここでは、3回目のレーダー予告演出が行われる場合について説明するが、レーダー予告演出が2回目までしか行われない場合もあるし、レーダー予告演出が1回しか行われない場合もある。
ところで、図23(24)におけるキャラSPリーチ以降の流れから明らかなように、敵擬似連の擬似2連目においてノーマルリーチを経由してキャラSPリーチに発展した場合には、その後に敵擬似連図柄が擬似停止することがない。すなわち、敵擬似連は擬似2連止まりとなり、遊技者は、キャラSPリーチ中に強襲図柄が擬似停止することを期待することになる。
このように、敵擬似連の擬似2連目においてキャラSPリーチに発展してしまうと、その後に敵擬似連が継続することがないため、キャラSPリーチに発展する際に、擬似連数表示領域55における擬似連数の表示が非表示となる(図32(I)及び図33(A)参照)。
3回目のレーダー予告演出が行われると、強襲図柄が擬似停止する可能性があることを示唆する2つの示唆画像が出現することがある(図33(C)参照)。この示唆画像は、強襲図柄を半透明にしたものであって、その形状や大きさ、「強襲」の文字を含んでいる点では、強襲図柄と共通している。
ここでは、2つの示唆画像が出現する前に、3回目のレーダー予告演出が行われて、敵群強襲リーチへの発展が濃厚となっている。このため、2つの示唆画像が表示されると、これらの示唆画像が互いに近づくように液晶画面5の中央へと移動して行き(図33(C)及び(D)参照)、最終的には2つの示唆画像が完全に重なって実体化し、画面中央に強襲図柄が擬似停止することになる(図33(E)参照)。
このようにして強襲図柄が擬似停止すると、敵群強襲リーチに発展することを示唆する「敵群強襲」の文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示され、その後は敵群強襲リーチに発展して、図28(C)以降に示したのと同様の演出が行われることになる。
<擬似連無しで強襲図柄が擬似停止して敵群強襲リーチに発展するパターン>
図34および図35は、擬似連演出が行われることなくキャラSPリーチ中に強襲図柄が擬似停止して敵群強襲リーチに発展する一連の演出の具体例を示す画面図である。
図34(A)には、保留されていた第1特別図柄判定が実行されて、第1特別図柄の変動表示が開始された直後の状態が例示される。図34(A)に例示されるように、第1特別図柄の変動表示の開始に伴い、装飾図柄および小図柄の変動表示が開始される(図23(1)参照)。
このようにして各図柄の変動表示が開始された直後に、図31(B)に基づいて上述したのと同様のレーダー予告演出が行われる場合がある(図34(B)参照)。これにより、この時点では、この時点では、「敵群強襲リーチ」に発展する可能性が相対的に低いことが示唆される。
上記のレーダー予告演出が行われた後、先ずは左図柄(例えば3図柄)が擬似停止し(図34(C)参照)、続いて左図柄と同じ右図柄(例えば3図柄)が擬似停止してリーチが成立して(図23(3)、図34(D)参照)、ノーマルリーチが実行される場合がある(図23(4)、図34(E)参照)。
このノーマルリーチ中において、中列の図柄列がスクロール表示された結果としてリーチ図柄と同じ中図柄(ここでは3図柄)が有効ラインを通過し(図34(F)参照)、その後に中列の図柄列のスクロール速度が上昇すると、キャラSPリーチ発展となる(図23(6)、図34(G)及び(H)参照)。その際、リーチ図柄である左図柄および右図柄が拡大表示されてキャラSPリーチ演出への発展が示唆され(図34(G)参照)、装飾図柄表示領域50に表示されている3つの図柄列が、リーチ状態を保ったまま縮小されて液晶画面5の右上端の領域へと移動する(図34(G)及び(H)参照)。
このようにして3つの図柄列の大きさおよび表示領域が変更されると、液晶画面5の画面中央の領域を用いてキャラSPリーチ演出が実行される(図35(A)参照)。このキャラSPリーチ中には、図33(C)に基づいて上述したのと同様に、強襲図柄が擬似停止する可能性があることを示唆する2つの示唆画像が出現することがある(図35(B)参照)。
このように表示された2つの示唆画像は、互いに近づくように液晶画面5の中央へと移動して行き(図35(B)及び(C)参照)、最終的には2つの示唆画像が完全に重なって実体化して、画面中央に強襲図柄が擬似停止する場合がある(図35(D)参照)。このようにして強襲図柄が擬似停止した場合、敵群強襲リーチに発展することを示唆する「敵群強襲」の文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示され(図35(E)参照)、その後は敵群強襲リーチ(図23(28)参照)に発展して、図28(C)以降に示したのと同様の演出が行われることになる。
一方、画面中央へと移動してきた2つの示唆画像が合体しなかった結果として、強襲図柄が表示されない場合があり(図35(C)及び(F)参照)、この場合、大抵はそのままハズレが報知されることになる(図23(5)、図35(G)参照)。
(味方擬似連が行われる演出パターンについて)
次に、味方擬似連が行われる演出パターンについて説明する。
<敵擬似連の擬似2連目のノーマルリーチでハズレが報知されるパターン>
図36〜図38は、味方擬似連図柄が擬似停止してキャラSPリーチに発展する一連の演出の具体例を示す画面図である。
図36(A)には、保留されていた第1特別図柄判定が実行されて、第1特別図柄の変動表示が開始された直後の状態が例示される。図36(A)に例示されるように、第1特別図柄の変動表示の開始に伴い、装飾図柄および小図柄の変動表示が開始される(図23(1)参照)。
これらの図柄の変動表示が開始されると、先ずは左図柄(例えば2図柄)が擬似停止し(図36(B)参照)、続いて左図柄とは異なる右図柄(例えば4図柄)が擬似停止し(図36(C)参照)、上述したのと同様の右図柄滑りが発生し(図23(8)、図36(D)参照)、中列の図柄列のスクロール速度の低下に伴って味方擬似連図柄が上方から移動してくる場合がある(図36(F)参照)。
そして、この味方擬似連図柄が中列に擬似停止すると(図23(30)、図36(G)参照)、敵擬似連図柄と同様に、味方擬似連図柄が拡大してから弾けるような演出表示が行われて液晶画面5から消去される(図36(G)及び(H)参照)。そして、擬似連数を示す「×2」の文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示されて(図36(I)参照)、擬似2連目の演出が開始される。
具体的には、画面中央に大きく表示されていた「×2」の文字が縮小しながら擬似連数表示領域55へと移動し、また、リーチ状態を形成した3つの図柄列が画面右上端の領域に移動して、その領域にて変動表示される。
この一連の画面構成の変化から明らかなように、味方擬似連図柄が擬似停止して味方擬似が開始された場合(図23(30)参照)、直ちにリーチ成立となってキャラSPリーチに発展する(図23(31)及び(32)参照)。すなわち、味方擬似連が開始されると、ノーマルリーチ演出を経由することなく、キャラSPリーチに直接発展する。
そして、このキャラSPリーチ中には、味方擬似連図柄が表示される可能性があることを示唆する2つの示唆画像が出現することがある(図37(B)参照)。この示唆画像は、味方擬似連図柄を半透明にしたものであって、その形状や大きさ、味方のキャラクタを含んでいる点では、味方擬似連図柄と共通している。
出現したこれら2つの示唆画像は、互いに近づくように液晶画面5の中央へと移動して行く(図37(B)及び(C)参照)。ここで、2つの示唆画像は完全には重ならずに弾けるように消えてしまった場合、画面中央に味方擬似連図柄が表示されることはなく(図37(D)参照)、画面右上端で擬似停止しているリーチハズレ目が拡大しながら画面中央へと移動し、そのまま本停止することでハズレが報知されることになる(図23(32)〜(11)、図37(E)参照)。
一方、最終的には2つの示唆画像が完全に重なって実体化し、画面中央に味方擬似連図柄が擬似停止する場合があり(図23(33)、図37(C)及び(F)参照)、この場合、味方擬似連図柄が拡大してから弾けるような演出表示が行われて液晶画面5から消去され(図37(F)及び(G)参照)、擬似連数を示す「×3」の文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示されて(図37(H)参照)、擬似3連目の演出が開始されることになる。
ところで、図23(32)以降の演出の流れから明らかなように、味方擬似連が開始されてキャラSPリーチに発展すると、そのキャラSPリーチ中に強襲図柄が擬似停止することはなく、2回目の味方擬似連図柄の擬似停止(図23(33)参照)だけが、敵群強襲リーチ(図23(34)参照)発展への唯一の足掛かりとなる。このため、味方擬似連からキャラSPリーチに発展した場合には、味方擬似連が擬似3連目に発展するか否かが、非常に重要な意味を持つことになる。
そこで、本実施形態の遊技機1では、敵擬似連の擬似2連目でキャラSPリーチ(図23(24)参照)に発展した場合には、敵擬似連図柄が再度表示されて敵擬似連が擬似3連目に発展することがないためにSPリーチ中に擬似連数を表示しないようにしている。その一方で、味方擬似連の擬似2連目でキャラSPリーチ(図23(32)参照)に発展した場合には、味方擬似連図柄が再度表示されなければ敵群強襲リーチには発展しないため、遊技者にとって重要な擬似連数をキャラSPリーチ中に表示することとしている(図37(A)〜(G)参照)。
なお、擬似連数を示す「×3」の文字が大きく表示された後は、その「×3」の文字が縮小して擬似連数表示領域55に移動して表示され(図38(A)参照)、敵群強襲リーチに発展することを示唆する「敵群強襲」の文字が画面中央に大きく表示されて以降は、特に重要な意味を持たない擬似連数の表示が非表示となる(図38(A)及び(B)参照)。
なお、このようにして「敵群強襲」の文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示されると、その後は敵群強襲リーチに発展して、図28(C)以降に示したのと同様の演出が行われることになる。
(擬似連演出のガセについて)
本実施形態の遊技機1では、左図柄および右図柄が擬似停止した後の右図柄滑り(図23(8)参照)が発生した後に、敵擬似連図柄が擬似停止するか(図23(13)参照)、又は味方擬似連図柄が擬似停止すること(図23(30)参照)によって擬似連演出が開始されるが、右図柄滑りの後、中列に擬似連図柄が擬似停止しないこと(図23(9)参照)があり、この場合、左図柄とは異なり且つ右図柄とも異なる中図柄が擬似停止することに伴ってバラケ目が擬似停止し(図23(10)参照)、このバラケ目がそのまま本停止してハズレが報知されることがある(図23(11)参照)。
(敵群強襲リーチへの発展を示唆する示唆演出について)
本実施形態の遊技機1では、擬似3連目まで発展する擬似連演出が実行されてから敵群強襲リーチへと発展するのが、敵群強襲リーチへと繋がるメインルートになっている。これに対して、上述したように、擬似3連目まで発展する擬似連演出が実行されていない状態で敵群強襲リーチの実行を示唆する強襲図柄が擬似停止すると、擬似3連目まで発展する擬似連演出を実行することなく、敵群強襲リーチが実行される場合がある(例えば図23(28)参照)。
加えて、本実施形態の遊技機1では、赤色の惑星の上に多数の敵キャラが位置するレーダー予告画像を表示する強レーダー予告演出が実行されると敵群強襲リーチへの発展が濃厚となり、この場合、擬似3連目まで発展する擬似連演出が行われなくても、強襲図柄が擬似停止して敵群強襲リーチに発展することがある。このため、上記の強レーダー予告演出も、強襲図柄の擬似停止と同様に、敵群強襲リーチの実行を示唆する示唆演出として機能する。
なお、本実施形態では、強襲図柄の擬似停止や強レーダー予告演出が敵群強襲リーチの実行を示唆するものである場合について説明するが、示唆される演出は敵群強襲リーチに限定されるものではなく、例えば、雷撃ゾーンに発展する第2モード移行演出の実行を示唆するものであってもよい。
また、本実施形態では、敵群強襲リーチが1種類のリーチ演出である場合について説明するが、他の実施形態では、敵群強襲リーチとして複数種類のリーチ演出を用意しておき、いずれかのリーチ演出を敵群強襲リーチとして実行する構成を採用してもよい。この場合、複数種類のリーチ演出は、大当たり信頼度が互いに同じものであってもよいし、大当たり信頼度が互いに異なるものであってもよい。
ところで、本実施形態の敵群強襲リーチは、大当たり信頼度が相対的に高いリーチ演出とされているため、ノーマルリーチやキャラSPリーチといった他の演出に比べて出現率が低い。このため、通常遊技状態における大当たり確率にもよるが、敵群強襲リーチに限らず、擬似3連目へと発展する擬似連演出や、強襲図柄を擬似停止させる演出、強レーダー予告演出がなかなか出現せず、結果として、遊技者が大当たりに対する期待感を抱き難いという状況になる可能性がある。
このため、他の実施形態では、敵群強襲リーチを、前半リーチおよびその前半リーチから発展可能な後半リーチという2段階で実行されるリーチ演出とし、前半リーチのみが行われる(前半リーチで当落が報知される)敵群強襲リーチを行うときと、前半リーチから後半リーチに発展する(後半リーチで当落が報知される)敵群強襲リーチを行うときとがあるような構成を採用してもよい。この場合、前者の敵群強襲リーチが行われる場合に、敵群強襲リーチの実行を示唆する各種の示唆演出をそれなりの割合で実行することで、遊技者の大当たりに対する期待感を効果的に高めることができ、結果として遊技機1の稼働率を向上させることが可能である。
以下、図7〜図38に基づいて上述した演出を実現するための遊技機1の内部構成や遊技機1で行われる処理の一例について、詳細に説明する。
[遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側には、上皿28又は下皿29へと送り出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図39に例示されるように、遊技機1の制御装置は、各種判定やコマンドの送信といった遊技の進行を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプや可動体による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えば演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が1つの基板で構成されていてもよい。
[遊技制御基板100の構成例]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ制御部113、ゲートスイッチ114、第1大入賞口スイッチ115、第2大入賞口スイッチ116、V入賞口スイッチ117、排出スイッチ118、第1大入賞口制御部119、第2大入賞口制御部120、V入賞口制御部121、普通入賞口スイッチ122、及び表示器4を構成する各表示器41〜48が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ制御部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
第1大入賞口スイッチ115は、第1大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2大入賞口スイッチ116は、第2大入賞口19に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。V入賞口スイッチ117は、V領域195に進入する遊技球を検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。排出スイッチ118は、ハズレ領域196に進入する遊技球を検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
第1大入賞口制御部119は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、第1大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第1大入賞口13を開閉する。第2大入賞口制御部120は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、第2大入賞口19を閉塞する第1羽根部材191(図4参照)に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2大入賞口19を開閉する。V入賞口制御部121は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、V領域195を開閉する第2羽根部材192(図4参照)に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、V領域195を開閉する。普通入賞口スイッチ122は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、第1大入賞口スイッチ115、第2大入賞口スイッチ116、又は普通入賞口スイッチ122からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。詳細な説明は省略するが、払出制御基板は、球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御することによって、上皿28又は下皿29に遊技球を供給する。なお、本実施形態における遊技機1は4つの普通入賞口14を有しているため、4つの普通入賞口スイッチ122を備えているが、図39においては、普通入賞口スイッチ122を1つだけ表記している。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、大当たりであると判定した場合には、第1大入賞口制御部119及び第2大入賞口制御部120を介して第1大入賞口13及び第2大入賞口19を開閉して大当たり遊技を実行する。また、第2大入賞口19に係るラウンド遊技に伴って、V入賞口制御部121を介してV領域195を開閉する。そして、V入賞口スイッチ117からの検知信号が入力された場合には、大当たり遊技終了後の遊技状態を確変遊技状態に設定し、V入賞口スイッチ117からの検知信号が入力されなかった場合には、大当たり遊技終了後の遊技状態を時短遊技状態に設定する。
また、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17に連結された電動ソレノイドを作動させることにより、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜48に図4に基づいて上述した処理を実行させる。
[演出制御基板130の構成例]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容を設定する。その際、演出ボタン26又は演出キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。
[ランプ制御基板150の構成例]
ランプ制御基板150は、ランプCPU151、ランプROM152、及びランプRAM153を備えている。ランプCPU151は、ランプROM152に記憶されたプログラムに基づいて、拳役物71、拳役物ランプ711、敵役物72、敵役物第1ランプ723、敵役物第2ランプ724、盤ランプ25、枠ランプ37、演出ボタン26に内蔵されたボタンランプ(不図示)等を制御する際の演算処理を行う。ランプRAM153は、ランプCPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプROM152には、発光パターンデータおよび動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、拳役物ランプ711、敵役物第1ランプ723、敵役物第2ランプ724、盤ランプ25、枠ランプ37、ボタンランプ等のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、拳役物71、敵役物72の動作パターンを示すデータである。
ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM153に読み出して、拳役物ランプ711、敵役物第1ランプ723、敵役物第2ランプ724、盤ランプ25、枠ランプ37、ボタンランプ等の各発光素子の発光を制御する。
また、ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM153に読み出して、拳役物71、敵役物72を動作させるステッピングモータの駆動を制御する。
[画像音響制御基板140の構成例]
図40は、画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図である。画像音響制御基板140は、液晶表示装置5の画像表示制御と、スピーカ24の演出音出力制御とを行うものである。この画像音響制御基板140は、図40に例示されるように、統括CPU141、VDP(Video Display Processor)142、音響DSP(Digital Signal Processor)143、制御用ROM144、制御用RAM145、音響用ROM146、SDRAM147、CGROM148、及びVRAM149を備えている。
統括CPU141は、制御用ROM144に記憶されているプログラムやディスプレイリスト作成テーブルなどの各種テーブル、演出制御基板130から受信したコマンド等に基づいて、VDP142に対して、CGROM148に記憶されている画像データを液晶表示装置5に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。また、ディスプレイリスト作成テーブルは、このディスプレイリストを作成するために使用されるテーブルである。
統括CPU141は、音響DSP143に対しても、音響用ROM146に記憶されている音響データをスピーカ24から出力する処理の実行を指示する。また、統括CPU141は、演出音を出力する際に、左上スピーカ241、右上スピーカ242、及び下スピーカ243のうちのどのスピーカから演出音を出力するかの指示も併せて行う。
制御用ROM144は、マスクROMで構成されており、統括CPU141の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、各種テーブル等が記憶されている。
制御用RAM145は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
CGROM148は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出や大当たり遊技に伴う演出などを実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM148は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM148は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。なお、CGROM148に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM149は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、ディスプレイリスト記憶領域1491、展開記憶領域1492、フレームバッファ1493等を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域1491は、統括CPU141から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域1492は、CGROM148から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。フレームバッファ1493は、液晶表示装置5に表示される画像データの描画および表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP142は、CGROM148に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域1492に格納する。また、VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたディスプレイリストに基づいて、展開記憶領域1492に格納した画像データを用いて、フレームバッファ1493に対する描画処理を行う。また、VDP142は、フレームバッファ1493に記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成し、生成したRGB信号を液晶表示装置5に出力する。
音響DSP143には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROM146と、音響DSP143によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAM147と、アンプ1431とが接続されている。音響DSP143は、統括CPU141からの指示に対応する音響データを音響用ROM146からSDRAM147に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データを(アンプ1431を介して)スピーカ24に出力する。アンプ1431は、統括CPU141から音響DSP143を介して得られる音量に関する指示に従って音量を調整して音響データをスピーカ24に出力させる。
なお、本実施形態では、VDPが描画管理を担うと共に音響DSPがサウンド管理を担う場合について説明するが、他の実施形態では、VDPが描画管理とサウンド管理との両方を担うような構成を採用してもよい。この場合、音響DSPを別途設ける必要はない。
[メインRAM103の構成例]
図41は、メインRAM103の構成例及びメインRAM103に格納される各種情報を示すブロック図である。図41(A)に例示されるように、メインRAM103には、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞した際に取得された取得情報等を記憶する記憶領域として、判定用記憶領域1030、第1保留記憶領域1031、第2保留記憶領域1032、第3保留記憶領域1033、第4保留記憶領域1034、第1保留記憶領域1035、第2保留記憶領域1036、第3保留記憶領域1037、及び第4保留記憶領域1038が設けられている。
判定用記憶領域1030は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域であり、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038は、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。また、第2特別図柄判定は、第1特別図柄判定に対して優先消化される。このため、判定用記憶領域1030には、特別図柄判定の実行に際して、第2特別図柄判定が保留されている場合には第1保留記憶領域1035に記憶されている各種情報がシフトされ、第1特別図柄判定のみが保留されている場合には第1保留記憶領域1031に記憶されている各種情報がシフトされる。
図41(B)に例示されるように、保留記憶領域1031〜1038は、それぞれ、メインCPU101によって取得された、大当たり乱数を記憶する領域、図柄乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、変動パターン乱数を記憶する領域、事前判定結果を示す情報である事前判定情報を記憶する領域等を含んでいる。
大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の特別図柄の変動パターンを決定するための乱数である。
事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理(図46参照)によって得られる情報である。事前判定情報は、具体的には、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。ここで、入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口12に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。これらの情報を含む事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。
図41(B)に基づいて説明した5つの情報は、第1始動口11に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1031から順に第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかに格納され、第2始動口12に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1035から順に第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかに格納される。
例えば第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれにも情報が記憶されていない状態で第1特別図柄判定に係る5つの情報が新たに取得された場合、この5つの情報は、第1保留記憶領域1031に格納される。また、例えば第1保留記憶領域1031及び第2保留記憶領域1032のそれぞれに5つの情報が記憶された状態で第1特別図柄判定に係る5つの情報が新たに取得された場合、この5つの情報は、第3保留記憶領域1033に格納される。
また、第1特別図柄判定の実行に際して第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032以降の保留記憶領域に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031側にシフトされる。例えば第1保留記憶領域1031〜第3保留記憶領域1033のそれぞれに情報が記憶された状態で第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031にシフトされると共に、第3保留記憶領域1033に記憶されている情報が第2保留記憶領域1032にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038においても同様に行われる。なお、本実施形態における遊技機1では、第1特別図柄判定及び第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち第1保留記憶領域1031及び第1保留記憶領域1035の両方に情報が記憶されている場合、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034におけるシフト処理に先立って、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038におけるシフト処理が優先して行われる。
ところで、特別図柄が変動表示されているときや大当たり遊技中に第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞して各種乱数が取得されたとしても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。
このため、メインCPU101は、このような状況下で各種乱数が取得された場合には、上述したように、取得された各種乱数等を、特別図柄判定の権利を保留する情報として保留記憶領域1031〜1038のいずれかの領域に格納することとしている。その一方で、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、メインCPU101は、始動口入賞を契機として取得した各種乱数等を判定用記憶領域1030に直接格納することとしている。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図42を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図42は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図42に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図42以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。
普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻されて更新される。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図43に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図47に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17を動作させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の処理で大当たりであると判定した場合に、第1大入賞口制御部119、第2大入賞口制御部120、及びV入賞口制御部121を制御して第1大入賞口13、第2大入賞口19、及びV領域195を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS6)。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS7以前の処理ステップにおいてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図43は、図42のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図43に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図44に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図45に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図44は、図43のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図44に例示されるように、メインCPU101は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(具体的には第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS210)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS210:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、メインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS211)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS211:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新し(ステップS212)、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS213〜ステップS216)。
このように、保留数U1が最大保留数Umax1未満の状態で第1始動口スイッチ111が「ON」になるという取得条件の成立に応じて、大当たり乱数等の各種の取得情報が取得される。
なお、第1特別図柄判定および第1特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域1030に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種乱数が取得された場合には、これらの乱数は第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかの領域に格納される。
ステップS216の処理に続いて、メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS217)。メインRAM103には、時短遊技フラグが記憶されている。この時短遊技フラグは、第2始動口12に遊技球が入賞し難い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「OFF」に設定され、逆に、第2始動口12に遊技球が入賞し易い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「ON」に設定されるフラグである。メインCPU101は、ステップS217において、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する。
メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS217:NO)、すなわち時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、事前判定処理を実行する(ステップS218)。具体的には、後述する大当たり判定処理(図48参照)や変動パターン選択処理(図49参照)に先立って、ステップS213〜S216の処理によって取得された取得情報に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第1特別図柄判定が実行される際に実際に選択される特別図柄の変動パターンを事前判定する事前判定を実行する。この事前判定処理については、図46に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、ステップS218の処理を実行した場合、又は高ベース状態である(時短遊技フラグが「ON」に設定されている)と判断した場合(ステップS217:YES)、第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS219)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS218の処理で得られた事前判定情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図45は、図43のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図45に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(具体的には第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS220)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS220:YES)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が、メインROM102に記憶されている第2特別図柄判定の最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2未満であると判定した場合(ステップS221:YES)、保留数U2の値を「1」加算した値に更新し(ステップS222)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS223〜ステップS226)。
なお、第2特別図柄判定および第2特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域1030に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種乱数が取得された場合には、これらの乱数は第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかの領域に格納される。
ステップS226の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS217の処理と同様に、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS227)。ここで、現在の状態が高ベース状態であると判断した場合(ステップS227:YES)、すなわち時短遊技フラグが「ON」に設定されている場合、事前判定処理を実行する(ステップS228)。この事前判定処理については、図46に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、ステップS228の処理を実行した場合、又は高ベース状態ではない(時短遊技フラグが「OFF」に設定されている)と判断した場合(ステップS227:NO)、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS229)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS228の処理で得られた事前判定情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による事前判定処理]
以下、図46を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される事前判定処理について説明する。ここで、図46は、図44,45のステップS218,S228における事前判定処理の詳細フローチャートである。
メインCPU101は、図44のステップS217の処理で高ベース状態ではないと判断した場合、又は図45のステップS227の処理で高ベース状態であると判断した場合、大当たり判定処理を実行する(ステップS2181)。具体的には、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態または時短遊技状態)である場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。一方、高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)である場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。そして、図44のステップS213の処理(又は図45のステップS223の処理)で取得した大当たり乱数が、メインRAM103にセットした大当たり乱数テーブルに格納されている当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、当該変動開始時に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。
次に、メインCPU101は、ステップS2181の判定結果に基づいて、当該変動開始時に大当たりであると判定されるか否かを判断する(ステップS2182)。ここで、当該変動開始時に大当たりであると判定されると判断した場合(ステップS2182:YES)、大当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2183)。
一方、メインCPU101は、当該変動開始時に大当たりではないと判定されると判断した場合(ステップS2182:NO)、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する(ステップS2184)。具体的には、ステップS2181の大当たり判定処理に使用された大当たり乱数と一緒に取得されたリーチ乱数が、メインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する。
メインCPU101は、リーチ演出が行われると判定した場合(ステップS2184:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2185)。
ところで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ当該変動中にリーチ演出が行われない場合、当該変動開始時における第1特別図柄判定の保留数に基づいて第1特別図柄の変動パターンが決定される。そして、保留されている第1特別図柄判定が消化される前と後とでは第1特別図柄判定の保留数が相異なる場合がある。このため、第1特別図柄判定が消化される前に取得した特別図柄の変動パターンが、その第1特別図柄判定が実際に消化される際に選択される特別図柄の変動パターンとは異なる場合がある。すなわち、当該変動中にリーチ演出が行われない第1特別図柄判定の権利に対しては、その第1特別図柄判定に先立って正確な特別図柄の変動パターンを取得できない場合がある。
このため、リーチ演出が行われないと判定された場合には(ステップS2184:NO)、後述するステップS2186の変動パターン乱数判定処理が行われることなくステップS2187に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり用変動パターンテーブル又はリーチ用変動パターンテーブルをセットすると、変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS2186)。具体的には、ステップS2181の処理で使用された大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が、メインRAM103にセットされている変動パターンテーブルに規定されている乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、当該変動開始時に行われる第1特別図柄判定で選択されることになる第1特別図柄の変動パターンを特定する。
メインCPU101は、ステップS2186の処理を実行した場合、又はリーチ演出が行われないと判定した場合(ステップS2184:NO)、事前判定情報を生成してメインRAM103に格納する(ステップS2187)。この事前判定情報が格納される領域については、図41に基づいて上述した通りである。
このように、メインCPU101は、遊技球が第1始動口11(又は第2始動口12)に入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報に基づいて、この取得情報に基づく大当たり判定処理や変動パターン選択処理が行われるのに先立って、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動パターン(すなわち変動時間)を取得する。
なお、ここでは、第1特別図柄判定の権利が保留された場合に行われる事前判定処理を例に説明を行ったが、第2特別図柄判定の権利が保留された場合にも同じような事前判定処理が行われる。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図47を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図47は、図42のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
図47に例示されるように、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数U2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数U2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU101は、保留数U2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、メインCPU101は、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
ステップS304の処理又はステップS306の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS308)。具体的には、メインCPU101は、ステップS304の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第2特別図柄判定用の保留記憶領域1035〜1038に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。また、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第1特別図柄判定用の保留記憶領域1031〜1034に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS309)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類が決定される。そして、これらの処理の結果を示す特別図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。この大当たり判定処理については、図48に基づいて後に詳述する。
図47の表記からも明らかなように、メインCPU101は、大当たり遊技中ではなく、図柄変動中でもないといった始動条件が成立すると、このステップS309において、始動口入賞時に取得した大当たり乱数等に基づいて、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行する(ステップS310)。この変動パターン選択処理については、図49に基づいて後に詳述する。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理で設定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS310の処理で設定した変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS311)。
この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶表示装置5における装飾図柄の変動表示等が開始されることになる。
ステップS311の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS311の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS312)。その際、判定用記憶領域1030に第1特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41において特別図柄の変動表示を開始する。一方、第2特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42において特別図柄の変動表示を開始する。
次に、メインCPU101は、ステップS312における変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始する(ステップS313)。
メインCPU101は、ステップS313の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS313における変動時間の計測開始から、ステップS310の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS315)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS315:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS315:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS316)。この図柄確定コマンドは、ステップS8における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶画面5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS316の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS312の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS317)。具体的には、ステップS309の処理で設定した特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば1秒)が経過するまで継続される。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す特別図柄を第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
ステップS317の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS313の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS318)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS319)。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図48は、図47のステップS309における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行する(ステップS3091)。具体的には、判定用記憶領域1030に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。
ここでの当選値は、高確率時用大当たり乱数テーブル又は低確率時用大当たり乱数テーブルに規定されている大当たりの当選値である。高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。一方、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態または時短遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。
このように、メインCPU101は、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域1030に記憶されるといった始動条件が成立すると、その大当たり乱数に基づいて、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS3091の処理に続いて、メインCPU101は、大当たり判定の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3092)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3092:YES)、メインROM102に記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(ステップS3093)。
具体的には、ステップS3091の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域1030に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第1始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。一方、第2特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第2始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
このように、メインCPU101は、大当たりの種類を決定することによって、V領域195への遊技球の入賞が困難な短開放当たり、又はV領域195への遊技球の入賞が容易な長開放当たりを選択する。
そして、メインCPU101は、決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3094)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示されて、その特別図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3092:NO)、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3095)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される。この場合、大当たり遊技は行われない。
[遊技制御基板100による変動パターン選択処理]
図49は、図47のステップS310における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、図47のステップS309における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3091の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3101)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3101:YES)、大当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3102)。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3101:NO)、判定用記憶領域1030に記憶されているリーチ乱数がメインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3103)。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3103:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3104)。逆に、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3103:NO)、ハズレ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3105)。
続いて、メインCPU101は、ステップS3102の処理、ステップS3104の処理、又はステップS3105の処理によってメインRAM103にセットされた変動パターンテーブルを参照して変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS3106)。具体的には、大当たり用変動パターンテーブル又はリーチ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、判定用記憶領域1030に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
また、ハズレ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、ステップS308のシフト処理が行われる直前に各種情報が記憶されていた保留記憶領域の数に基づいて特別図柄判定の保留数を特定し、特定した保留数と現在の時短の有無とに対応する変動パターンをハズレ用変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
このようにして特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU101は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンの設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3107)。この変動パターンの設定情報は、上述したステップS309の大当たり判定処理によってメインRAM103にセットされた図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれて演出制御基板130に送信される。
[演出制御基板130によるタイマ割込み処理]
遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、後述するタイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図50を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図50は、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われるタイマ割込み処理と同様に、図50に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図50以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が発行する命令に従って行われる。
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から遊技情報としてのコマンドを受信した場合に、受信したコマンドに基づく処理を行うコマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理については、図51に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU131は、コマンド送信処理を実行する(ステップS30)。具体的には、ステップS10の処理によってサブRAM133にセットされたコマンドを画像音響制御基板140(及びランプ制御基板150)に送信する。このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示や演出音出力等による演出の実行が画像音響制御基板140に対して指示され、各種ランプの点灯や役物動作等による演出の実行がランプ制御基板150に対して指示される。
そして、サブCPU131は、データ転送処理を実行する(ステップS50)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御部140から送信されるので、そのデータをランプ制御部150に転送する。これにより、液晶画面5およびスピーカ24で行われている演出と同期するように、盤ランプ25、枠ランプ37、拳役物71、敵役物72、演出ボタン26等の演出媒体による演出がランプ制御部150によって制御される。
[演出制御部130によるコマンド受信処理]
図51は、図50のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図51に例示されるように、サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS11)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS11:NO)、ステップS30に処理が進められる。
サブCPU131は、遊技制御基板100からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS11:YES)、そのコマンドがステップS219(図44参照)又はステップS229(図45参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された保留コマンドであるか否かを判定する(ステップS12)。
サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、保留コマンド受信処理を実行する(ステップS13)。この保留コマンド受信処理については、図52に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドではないと判定した場合(ステップS12:NO)、そのコマンドがステップS311(図47参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS15)。そして、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS16)。この変動開始コマンド受信処理については、図53に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS15:NO)、そのコマンドがステップS316(図47参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された図柄確定コマンドであるか否かを判定する(ステップS19)。そして、図柄確定コマンドであると判定した場合(ステップS19:YES)、装飾図柄の変動表示を終了して図柄変動開始時に実行された特別図柄判定の判定結果を示す装飾図柄を停止表示する処理の実行を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS20)。
この変動演出終了コマンドがステップS30の処理によって画像音響制御部140及びランプ制御部150に送信されることによって、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す第1特別図柄(又は第2特別図柄)が第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示されるのに伴い、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す装飾図柄が液晶画面5に停止表示されることになる。
サブCPU131は、受信したコマンドが図柄確定コマンドではないと判定した場合(ステップS19:NO)、そのコマンドがランプ制御基板150から送信された操作コマンドであるか否かを判定する(ステップS21)。この操作コマンドは、ランプ制御基板150のランプCPU151が演出ボタン26や演出キー27の操作を検知した場合に、その情報を通知するためにランプ制御基板150から送信されるコマンドであり、操作されたのが演出ボタン26であるか演出キー27であるかを示す情報、演出キー27が操作された場合にはどのキーが操作されたかを示す情報等を含むものである。サブCPU131は、操作コマンドを受信したと判定した場合(ステップS21:YES)、この操作コマンドに含まれる情報を含む操作通知コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS22)。一方、受信したコマンドが操作コマンドではないと判定された場合(ステップS21:NO)、その受信したコマンドに応じた他のコマンドをサブRAM133にセットする(ステップS23)。
[演出制御基板130による保留コマンド受信処理]
図52は、図51のステップ13における保留コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、図52に例示されるように、サブRAM133に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップS130)。具体的には、第1特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新し、第2特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には第2特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する。
次に、サブCPU131は、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれているか否かを判定し(ステップS131)、事前判定情報が含まれていないと判定した場合には(ステップS131:NO)、アイコン表示コマンドをセットする(ステップS132)。
このアイコン表示コマンドは、特別図柄判定が保留されたことを示す保留アイコンの表示を指示するコマンドであり、ステップS30のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。このアイコン表示コマンドには入賞始動口情報が含まれており、画像音響制御基板140の統括CPU141は、第1特別図柄判定と第2特別図柄判定とのどちらの特別図柄判定が保留されたかを例えば入賞始動口情報に基づいて特定して、対応する表示領域(第1特別図柄判定の保留であれば保留領域51)に保留アイコンを表示させる。
なお、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれていない場合、上述したアイコン変化演出、第1モード移行演出、第2モード移行演出といった事前判定結果に基づく保留先読み演出を行うことはできない。このため、ステップS132の処理が行われた場合には、通常の表示態様の保留アイコン(本実施形態では白色の保留アイコン)が表示され、上記の保留先読み演出が行われることはない。
ただし、本実施形態の遊技機1では、第1モード移行演出が行われると見せ掛けておいて実際には演出モードが変化しないガセの第1モード移行演出や、演出モードが移行すると見せ掛けておいて実際には演出モードが変化しないガセのモード移行演出が行われる場合がある。
このため、図52には示されていないが、サブCPU131は、ステップS131で「NO」と判定した場合に、例えば、乱数を用いた演出抽選を行って、これらのガセ演出を行うか否かを決定し、ガセ演出を行うと決定した場合には、ステップS132において、そのガセ演出に関する設定情報(例えば、どのガセ演出を行うかを示す情報や、ガセ演出の演出パターンを示す情報)を含むアイコン表示コマンドをセットする。
そして、このアイコン表示コマンドを受信した画像音響制御基板140が、アイコン表示コマンドに含まれているガセ演出に関する設定情報に基づく処理を実行することによって、演出制御基板130が設定したガセ演出が実現されることになる。
一方、サブCPU131は、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれていると判定した場合(ステップS131:YES)、その事前判定情報をサブRAM133の所定領域に格納する(ステップS133)。
次に、サブCPU131は、アイコン変化演出抽選を実行する(ステップS134)。具体的には、まず、アイコン変化演出乱数を取得してサブRAM133に格納する。このアイコン変化演出乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、保留コマンドを受信した時点のカウント値をアイコン変化演出乱数として取得し、その変化演出乱数が予めサブROM132に記憶されているアイコン変化演出乱数に関する乱数値のいずれかと一致するか否か否かに基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを決定する。
なお、図には示されていないが、サブROM132に記憶されている第1特別図柄判定の保留に関する乱数値には、以下のような特徴がある。すなわち、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である組み合わせに対しては、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である組み合わせよりも、より多くの乱数値が対応付けられている。また、第1特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンの組み合わせに対しては、第1特別図柄の変動時間が相対的に短い変動パターンの組み合わせよりも、より多くの乱数値が対応付けられている。このため、本実施形態における遊技機1では、大当たり信頼度が高いほどアイコン変化演出が実行され易く、逆に、大当たり信頼度が低いほどアイコン変化演出が実行され難くなっている。
サブCPU131は、ステップS134の抽選結果に基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを判定し(ステップS135)、アイコン変化演出を実行すると判定した場合(ステップS135:YES)、例えば乱数を用いた演出抽選を行って、複数あるアイコン変化演出の演出パターンの中からいずれか1つの演出パターンを選択し、選択したアイコン変化演出パターンをサブRAM133にセットする(ステップS136)。
なお、ここでは、アイコン変化演出を実行するか否かを決定する抽選と、アイコン変化演出の演出パターンを選択する抽選とが別抽選である場合を例に居説明したが、アイコン変化演出を実行するか否かと、実行する場合にはアイコン変化演出をどのような演出パターンで実行するかを、1回の抽選で決定するようにしてもよい。
サブCPU131は、ステップS136の処理を実行した場合、又はアイコン変化演出を実行しないと判定した場合(ステップS135:NO)、受信した保留コマンドに含まれている情報に基づいて、受信した保留コマンドが第1特別図柄判定の保留に係るものであるか否かを判定する(ステップS137)。
サブCPU131は、受信した保留コマンドが第1特別図柄判定の保留に係るものであると判定した場合(ステップS137:YES)、第2モード移行演出抽選を実行する(ステップS138)。具体的には、ステップS133の処理でサブRAM133に格納した事前判定情報に基づいて、その事前判定情報が大当たりを示す事前判定情報であるか否かを判断する。ここで、大当たりを示す事前判定情報であると判断した場合には、サブROM132に記憶されている大当たり用モード移行パターン選択テーブル(図21(A)参照)を読み出してサブRAM133にセットする。一方、大当たりを示す事前判定情報ではない(ハズレを示す事前判定情報である)と判断した場合には、サブROM132に記憶されているハズレ用モード移行パターン選択テーブル(図21(B)参照)を読み出してサブRAM133にセットする。なお、これらのモード移行パターン選択テーブルは、当該変動にて演出モードを移行させるか否か、移行させる場合にはどのような移行パターンで移行させるかを決定するためのテーブルであり、当該変動よりも前の変動にて演出モードを移行させるか否か、移行させる場合にはどのような移行パターンで移行させるかを決定する際には、図21に例示されているものとは別のテーブルがセットされる。これについては、図21に基づいて上述した通りである。
次に、サブCPU131は、乱数更新処理によって適宜更新される移行パターン選択乱数について、事前判定結果を示す保留コマンドを受信した時点の値を取得する。そして、セットした移行パターン選択テーブルにおいて、事前判定情報が示す変動パターンと、取得した移行パターン選択乱数とに対応する演出モード移行パターン種別が第1移行パターン〜第3移行パターンのいずれかであるか否かに基づいて、第2モード移行演出を実行するか否かを決定する。
ここで、対応する演出モード移行パターン種別が第1移行パターン〜第3移行パターンのいずれかである場合には、第2モード移行演出を実行すると決定され、そうでない場合には、第2モード移行演出を実行しないと決定される。
続いて、サブCPU131は、ステップS138の抽選結果に基づいて、第2モード移行演出を実行するか否かを判断する(ステップS139)。ここで、第2モード移行演出を実行すると判断した場合(ステップS139:YES)、すなわち、事前判定情報が示す変動パターンと、取得した移行パターン選択乱数とに対応する演出モード移行パターン種別が第1移行パターン〜第3移行パターンのいずれかである場合、その移行パターンを示す第2モード移行パターン情報を第2モード移行演出の設定情報としてサブRAM133にセットする(ステップS140)。
一方、サブCPU131は、第2モード移行演出を実行しないと判断した場合(ステップS139:NO)、第1モード移行演出抽選を実行する(ステップS141)。そして、この抽選の結果に基づいて、第1モード移行演出を実行するか否かを判断し(ステップS142)、第1モード移行演出を実行すると判断した場合には(ステップS142:YES)、第1モード移行演出の設定情報として第1モード移行パターンを示す情報である第1モード移行パターン情報サブRAM133にセットする(ステップS143)。
なお、サブROM132には、第2モード移行演出の移行パターンを選択するためのモード移行パターン選択テーブル(図21参照)と類似するモード移行パターン選択テーブルが用意されており、第1モード移行演出の移行パターンは、このモード移行パターン選択テーブルを用いて、第2モード移行演出の移行パターンと同様の要領で選択することができる。このため、第1モード移行演出のモード移行パターンを選択する処理については、ここでの詳細な説明を省略する。
なお、図52の表記から明らかなように、本実施形態の遊技機1では、第2モード移行演出が実行される場合(ステップS139で「YES」と判定される場合)には、第1モード移行演出が実行されない構成が採用されている。すなわち、第2モード移行演出と第1モード移行演出とが一緒には実行されない構成が採用されている。これに対して、他の実施形態では、例えば、敵アジトモード(図12(C)参照)から雷撃ゾーン(図13(D)参照)に移行するといった、第2モード移行演出と第1モード移行演出とが一緒に実行されるような構成が採用されてもよい。
図52の説明に戻り、サブCPU131は、受信した保留コマンドが第1特別図柄判定の保留に係るものではないと判定した場合(ステップS137:NO)、すなわち、受信した保留コマンドが第2特別図柄判定の保留に係るものである場合、ステップS133の処理で格納した事前判定情報に基づいて、当該変動でリーチが成立するか否かを判定する(ステップS144)。ここで、当該変動でリーチが成立すると判定した場合(ステップS144:YES)、敵咆哮演出を実行するか否かを決定するための敵咆哮演出抽選を実行する(ステップS145)。具体的には、乱数更新処理によって適宜更新される敵咆哮演出乱数について、事前判定結果を示す保留コマンドを受信した時点の値を取得し、取得した敵咆哮演出乱数が、サブROM132に予め記憶されている乱数値と一致するか否かに基づいて、敵咆哮演出を実行するか否かを決定する。
サブCPU131は、ステップS145の抽選結果に基づいて、敵咆哮演出を実行するか否かを判断し(ステップS146)、敵咆哮演出を実行すると判断した場合(ステップS146:YES)、敵咆哮演出に関する設定情報として敵咆哮演出パターンを示す敵咆哮演出パターン情報をサブRAM133にセットする(ステップS147)。
サブCPU131は、ステップS140の処理を実行した場合、ステップS143の処理を実行した場合、第1モード移行演出を実行しないと判断した場合(ステップS142:NO)、ステップS147の処理を実行した場合、当該変動でリーチが成立しないと判定した場合(ステップS144:NO)、敵咆哮演出を実行しないと判断した場合(ステップS146:NO)、アイコン表示コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS148)。
なお、ステップS147の処理が実行された場合には、敵咆哮演出パターンアイコン表示コマンドがステップS130の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、図10(A)及び図11に基づいて上述した敵咆哮演出が、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150によって実現されることになる。
一方、ステップS140の処理によってサブRAM133に第2モード移行パターン情報がセットされた場合、サブCPU131は、その第2モード移行パターン情報に基づいて、変動演出パターン選択処理(図53のステップS162)および予告演出パターン選択処理(図53のステップS163)を実行する。そして、これらの選択結果を含む変動演出開始コマンドが画像音響制御基板140及びランプ制御基板150へ送信されることによって、これらの制御基板140,150により上述した第2モード移行演出(図13参照)が実現されることになる。
また、ステップS143の処理によってサブRAM133に第1モード移行パターン情報がセットされた場合、サブCPU131は、その第1モード移行パターン情報に基づいて、変動演出パターン選択処理(図53のステップS162)および予告演出パターン選択処理(図53のステップS163)を実行する。そして、これらの選択結果を含む変動演出開始コマンドが画像音響制御基板140及びランプ制御基板150へ送信されることによって、これらの制御基板140,150により上述した第1モード移行演出(図12参照)が実現されることになる。
[演出制御基板130による変動開始コマンド受信処理]
図53は、図51のステップS16における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100から受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、図53に例示される一連の処理を実行する。
すなわち、サブCPU131は、上述した乱数更新処理によって適宜更新される演出乱数に関して、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信した時点の値を取得してサブRAM133に格納する(ステップS160)。そして、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS161)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す入賞始動口情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定することができる。すなわち、大当たりであるか或いはハズレであるか、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであるか否かを特定することにより、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断することができる。また、同じく変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
変動開始コマンドを解析すると、サブCPU131は、その解析結果に基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の変動演出パターンを選択する変動演出パターン選択処理を実行する(ステップS162)。この変動演出パターン選択処理が実行されることによって、装飾図柄の変動態様、リーチ演出の有無、擬似連演出の有無、リーチ図柄を構成する装飾図柄の種類、リーチ演出の種類や内容、擬似連演出の内容、停止表示される装飾図柄の種類等が決定される。この変動演出パターン選択処理については、図54に基づいて後に詳述する。
続いて、サブCPU131は、ステップS162の処理で選択した変動演出パターンで装飾図柄が変動表示されているときに実行する各種予告演出の内容を選択する予告演出パターン選択処理を実行する(ステップS163)。このステップS163の処理が実行されることにより、落雷予告(図14〜図20参照)、レーダー予告演出(例えば図27(B)、図31(B)、図32(C)参照)等の予告演出のそれぞれに関して、予告演出を実行するか否か、予告演出を実行する場合にはどのような演出パターンで実行するか等が決定される。
次に、サブCPU131は、ステップS162の処理で選択した変動演出パターンでの変動演出の開始、及びステップS166の処理で選択した予告演出パターンでの予告演出の開始を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS164)。
この変動演出開始コマンドは、ステップS162の処理によって選択された変動演出パターンを示す情報と、ステップS163の処理によって選択された予告演出パターンを示す情報とを含むものであり、ステップS30のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが決定された変動演出および予告演出が、画像音響制御基板140およびランプ制御基板150によって実現されることになる。
ステップS164の処理に続いて、サブCPU131は、サブRAM133に記憶されている保留数を「1」減算する(ステップS165)。具体的には、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドが第1特別図柄判定に係る図柄変動の開始を通知するものである場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。一方、受信した変動開始コマンドが第2特別図柄判定に係る図柄変動の開始を通知するものである場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。
[演出制御基板130による変動演出パターン選択処理]
図54は、図53のステップS162における変動演出パターン選択処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、ステップS161の処理に続いて、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の停止表示に伴って液晶画面5に最終的に停止表示(本停止)させる装飾図柄を設定する(ステップS1620)。具体的には、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれている図柄の設定情報に基づいて、図柄変動の終了時に大当たりを示す特別図柄が停止表示されるのか、或いはハズレを示す特別図柄が停止表示されるのかを特定する。そして、大当たりを示す特別図柄が停止表示されることを特定した場合には、本停止させる装飾図柄として大当たりを報知するための装飾図柄(例えばゾロ目を示す装飾図柄)を設定し、ハズレを示す特別図柄が停止表示されることを特定した場合には、ハズレを報知するための装飾図柄を設定する。なお、ハズレを報知するための装飾図柄を設定する際に、リーチ演出を行ってからハズレを報知する場合には、ハズレを報知するための装飾図柄として、リーチハズレ目を設定し、リーチ演出を行うことなくハズレを報知する場合には、ハズレを報知するための装飾図柄として、バラケ目を設定する。
なお、このステップS1620の処理が実行されることによって、装飾図柄と一緒に本停止する小図柄の種類も併せて設定されることになる。
次に、サブCPU131は、受信した変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンの設定情報に基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴ってリーチ有り演出を行う必要があるか否かを判断する(ステップS1621)。ここで、リーチ有り演出を行う必要が無いと判断した場合(ステップS1621:NO)、例えば、特別図柄の変動パターン毎に複数種類のリーチ無し演出の変動演出パターンが対応付けられたリーチ無し用変動演出パターン選択テーブルからいずれか1つの変動演出パターンを読み出してその変動演出パターンを示す情報をサブRAM133にセットすることによって、リーチ無し演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1622)。
一方、サブCPU131は、リーチ有り演出を行う必要があると判断した場合(ステップS1621:YES)、例えば、特別図柄判定の判定結果と特別図柄の変動パターンとの組み合わせのそれぞれに対して複数種類のリーチ有り演出の変動演出パターンが対応付けられたリーチ有り用変動演出パターン選択テーブルからいずれか1つの変動演出パターンを読み出してその変動演出パターンを示す情報をサブRAM133にセットすることによって、リーチ有り演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1623)。
このステップS1622又はステップS1633の処理が行われることによって、装飾図柄(及び小図柄)をどのような変動パターンで変動表示するか、リーチ演出を行う場合にどのリーチ演出を行うか、リーチ演出を発展させる場合にはどのような流れでリーチ演出を発展させるか等が決定されることになる。
また、決定した変動演出の変動演出パターンに対して、必要に応じて使用される特殊図柄(図22参照)の種類等も併せて決定される。
次に、サブCPU131は、ステップS140(図52参照)の処理またはステップS143(図52参照)の処理が行われた結果として、サブRAM133に第1モード移行パターン情報または第2モード移行パターン情報がセットされているか否かを判定する(ステップS1624)。ここで、いずれのモード移行パターン情報もセットされていないと判定した場合(ステップS1624:NO)、一連の変動演出パターン選択処理が終了して、ステップS163の予告演出パターン選択処理に処理が進められる。この場合、第1モード移行演出や第2モード移行演出が行われないため、通常モードで変動演出が行われることになる。
一方、サブCPU131は、モード移行パターン情報がセットされていると判定した場合(ステップS1624:YES)、モード移行演出に関する設定情報をセットする(ステップS1625)。例えば、通常モードから雷撃ゾーン(図13(D)参照)に突入することを示す第2モード移行パターン情報がセットされている場合、背景画像を通常モードの背景画像から雷撃ゾーンの背景画像に変更したり、変動演出に伴ってスピーカ24から出力される変動演出音を通常モードに対応する変動演出音から雷撃ゾーンに対応する変動演出音に変更したり、保留アイコンや当該アイコンを雷撃ゾーンに対応する表示態様に変更したり、雷撃ゾーンに特有の環状画像を表示したりするために必要な設定情報を生成して、その設定情報をサブRAM133にセットする。
また、例えば、通常モードから夜モード(図12(D)参照)へと演出モードを移行させることを示す第1モード移行パターン情報がセットされている場合、背景画像を通常モードの背景画像から夜モードの背景画像に変化させたり、状態表示領域54に表示される演出モード名称を「通常モード」から「夜モード」に変化させたりするために必要な設定情報を生成して、その設定情報をサブRAM133にセットする。
このようにしてステップS1623(又はステップS1622)の処理で変動演出パターンが設定され、ステップS1625の処理が行われて(又はステップS1625の処理が行われずに)演出態様が設定されると、これらの設定情報を含む変動開始コマンドが画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。
そして、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150が、受信した変動開始コマンドに含まれている各種の設定情報に基づいて必要な処理を実行することによって、上述した第1特別図柄の変動表示に伴う変動演出や第2モード移行演出、第1モード移行演出等が実現されることになる。
[演出制御基板130による予告演出パターン選択処理]
図55は、図53のステップS163における予告演出パターン選択処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、図53のステップS162の処理に続いて、受信した変動開始コマンドが第1特別図柄判定に係るものであるか否かを判定する(ステップS1630)。ここで、第1特別図柄判定に係るものではないと判定された場合(ステップS1630:NO)、ステップS1637に処理が進められる。
サブCPU131は、受信した変動開始コマンドが第1特別図柄判定に係るものであると判定した場合(ステップS1630:YES)、今回の第1特別図柄の変動表示中に演出モードを雷撃ゾーンに移行させる必要があるか否かを判定する(ステップS1631)。具体的には、図52のステップS140の処理によって第2モード移行パターン情報がサブRAM133にセットされている場合、その第2モード移行パターン情報から、移行前の演出モード、移行後の演出モード、どの変動で演出モードを移行させる必要があるか等を特定できるため、この第2モード移行パターン情報を参照して、今回の変動で雷撃ゾーンに移行させる必要があるか否かを判定する。
なお、第2モード移行パターン情報が記憶されていない場合や、第2モード移行パターン情報が記憶されていてもそれが雷撃ゾーンへのモード移行を示すものでない場合には、上記のステップS1631において、雷撃ゾーンに移行させる必要がないと判定される。
サブCPU131は、今回の変動で雷撃ゾーンに移行させる必要があると判定した場合(ステップS1631:YES)、上述した図54のステップS1627の処理によって、図18(B)に例示されるように3つの雷撃図柄を擬似停止させるよう設定されているため、S1627の処理でサブRAM133にセットされた設定情報を参照して、3つの雷撃図柄が擬似停止する前に真の落雷予告(図17(B)〜(H)、図18(A)参照)を発生させるために、落雷予告演出パターンを示す落雷予告演出パターン情報をサブRAM133にセットする(ステップS1632)。
一方、サブCPU131は、今回の変動で雷撃ゾーンに移行させる必要がないと判定した場合(ステップS1631:NO)、例えば乱数を用いた演出抽選を実行することによって、今回の変動中にガセの落雷予告(図14(H)及び(N)参照)を実行するか否かを判定する(ステップS1633)。ここで、ガセの落雷予告を発生させると判定した場合(ステップS1633:YES)、ガセの落雷予告を発生させるために、ガセの落雷予告の演出パターンを示す情報である落雷ガセ演出パターン情報をサブRAM133にセットする(ステップS1634)。
ここでセットされる落雷ガセ演出パターン情報は、3列のうちのいずれか1列(例えば左列)においてのみ落雷を発生させて残りの列では落雷を発生させないことを示す情報、又は3列のうちのいずれか2列(例えば左列と右列)においてのみ落雷を発生させて残りの列では落雷を発生させないことを示す情報である。
サブCPU131は、ステップS1632の処理を実行した場合、ステップS1634の処理を実行した場合、又はガセの落雷予告を発生させないと判定した場合(ステップS1633:NO)、レーダー予告演出を実行するか否かを判定する(ステップS1635)。図54のステップS1623の処理によってサブRAM133にセットされたリーチ有り演出の変動演出パターンに基づいて、今回の変動中にリーチ演出が敵群強襲リーチまで発展するか否かを特定することができる。一方、図54のステップS1622の処理によってサブRAM133にセットされたリーチ無し演出の変動演出パターンに基づいて、今回の変動中ではリーチ演出が行われないため、敵群強襲リーチに発展することもないということを特定することができる。
サブCPU131は、上記ステップS1635において、上記の特定の結果や、レーダー予告演出を実行するか否かを決定するための演出抽選の結果に基づいて、レーダー予告演出を実行するか否かを判定する。そして、レーダー予告演出を実行すると判定した場合(ステップS1635:YES)、今回の変動中にレーダー予告演出を何回行うか、各レーダー予告演出をどのような演出態様で行うか等を選択するレーダー予告演出パターン選択処理を実行する(ステップS1636)。
なお、予告演出の演出パターンを選択する処理自体は公知であるため、レーダー予告演出パターン選択処理の具体的な処理に関する説明は省略するが、赤色の惑星の上に多数の敵キャラが位置する強レーダー予告画像を表示するレーダー予告演出(例えば図27(B)参照)が行われると「敵群強襲リーチ」への発展が濃厚となるため、今回の変動中に「敵群強襲リーチ」に発展しない場合には、強レーダー予告画像が表示されることがないレーダー予告演出が行われるように、レーダー予告演出パターン選択処理が実行される。
サブCPU131は、ステップS1636の処理を実行した場合、レーダー予告演出を実行しないと判定した場合(ステップS1635:NO)、又は受信した変動開始コマンドが第1特別図柄判定に係るものではないと判定した場合(ステップS1630:NO)、例えば、ステップアップ演出やセリフ予告演出といった他の予告演出の演出パターンを選択する演出パターン選択処理を実行する(ステップS1637)。
[画像音響制御基板140によるタイマ割込み処理]
次に、図56を参照しつつ、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図56は、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図56に例示されている一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、統括CPU141は、演出制御基板130から受信したコマンドに基づいて液晶画面5における画像表示を制御する画像出力制御処理を実行する(ステップS41)。この画像出力制御処理については、図57に基づいて後に詳述する。
ステップS41の処理に続いて、統括CPU141は、液晶画面5で行われる演出表示と同期するように、或いは非同期にスピーカ24から各種の演出音を出力させるための演出音出力制御処理を実行する(ステップS42)。
ステップS42の処理に続いて、統括CPU141は、データ送信制御処理を実行する(ステップS43)。具体的には、画像音響制御基板140において行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。これに対して、演出制御基板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、液晶画面5及びスピーカ24によって行われている演出と同期するように、枠ランプ25や演出ボタン26、演出役物71,72等が制御される。
[画像音響制御基板140による画像出力制御処理]
図57は、図56のステップ41における画像出力制御処理の詳細フローチャートである。統括CPU141は、まず、演出制御基板130から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS411)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS411:NO)、後述するステップS42に処理が進められる。
一方、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS411:YES)、そのコマンドに含まれている設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS412)。次に、統括CPU141は、セットした設定情報基づいて、液晶画面5に各種の演出画像をどのように表示すべきかを判断し、VDP142の描画処理を制御するためのディスプレイリストを作成して制御用RAM145に格納し(ステップS413)、そのディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットする(ステップS414)。
[ランプ制御基板150によるタイマ割込み処理]
次に、図58を参照しつつ、ランプ制御基板150において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図58は、ランプ制御基板150において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。ランプ制御基板150は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、演出制御基板130からのコマンド、及び演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から送信される画像音響制御に関するデータ等に基づいて、図58に例示される一連の処理を一定時間毎に繰り返し実行する。
ランプ制御基板150のランプCPU151は、まず、演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から送信された画像音響制御に関するデータを受信するデータ受信処理を実行する(ステップS601)。ランプCPU151は、このステップS601の処理によって受信した画像音響制御に関するデータに基づいて、液晶画面5やスピーカ24による演出と同期するように、各種演出手段(拳役物71,敵役物72など)を制御する。
ランプCPU151は、ステップS601の処理に続いて、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS602)。ここで、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS602:YES)、受信した変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に対応する発光パターンデータをランプROM152から読み出してランプRAM153にセットすることにより、拳役物ランプ711、敵役物第1ランプ723、敵役物第2ランプ724、盤ランプ25、枠ランプ37、ボタンランプ等の発光パターンを設定し(ステップS603)、セットした発光パターンデータに基づいて、各発光素子の発光制御を開始する(ステップS604)。
次に、ランプCPU151は、受信した変動演出開始コマンドによって、図柄変動中における拳役物71,敵役物72の動作が指示されているか否かを判断する(ステップS605)。ここで、拳役物71,敵役物72の動作が指示されていると判断した場合(ステップS605:YES)、受信した変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に対応する動作パターンデータをランプROM152から読み出してランプRAM153にセットすることにより、拳役物71,敵役物72の動作パターンを設定する(ステップS606)。このようにしてセットされた動作パターンに基づいて、上述した各種の役物演出(図8〜図11参照)が実現される。
ランプCPU151は、ステップS606の処理を実行した場合や、拳役物71,敵役物72の動作が指示されていないと判断した場合(ステップS605:NO)、演出制御基板130から送信された変動演出終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS607)。ここで、変動演出終了コマンドを受信したと判定した場合(ステップS607:YES)、上述したステップS604の処理で開始した発光制御を終了する(ステップS608)。
ランプCPU151は、変動演出終了コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS607:NO)、又はステップS608の処理を実行した場合、演出ボタン26(又は演出キー27)が操作されたか否かを判定する(ステップS609)。具体的には、演出ボタン26の操作を検知するセンサからの検知信号(又は演出キー27の各キーの操作を検知するセンサからの検知信号)が入力されたか否かに基づいて、演出ボタン26(又は演出キー27のいずれかのキー)が操作されたか否かを判定する。
ランプCPU151は、演出ボタン26(又は演出キー27)が操作されたと判定した場合(ステップS609:YES)、その旨を通知する操作コマンドを演出制御基板130に送信する(ステップS610)。
一方、ランプCPU151は、変動演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS602:NO)、演出制御基板130から送信された保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS611)。ここで、保留コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS611:NO)、上記ステップS607に処理が進められる。
ランプCPU151は、保留コマンドを受信したと判定した場合(ステップS611:YES)、受信した保留コマンドに上述したステップS147(図52参照)の処理でセットされた敵咆哮演出パターン情報が含まれているか否かを判定する(ステップS612)。ここで、敵咆哮演出パターン情報が含まれていると判定された場合(ステップS612:YES)、敵咆哮演出を実現するべく、上記ステップS603に処理が進められる。一方、敵咆哮演出パターン情報が含まれていないと判定された場合には(ステップS612:NO)、上記ステップS607に処理が進められる。
[本実施形態の作用効果]
(1)本実施形態によれば、第1演出として敵擬似連図柄を2回擬似停止する演出が実行された後に、第2演出としての「敵群強襲リーチ」が実行されるというのが基本的な演出の流れであるのに対して(例えば図23(13)〜(19)〜(21)参照)、上記の敵擬似連図柄を擬似停止させる演出が行われていない状態で「強襲図柄」(例えば図22、図23(28)参照)が停止する示唆演出が実行されると、擬似連演出が擬似3連目まで発展しなくても「敵群強襲リーチ」が実行される(例えば図23(6)〜(28)〜(21)参照)。このため、擬似連演出が擬似3連目まで発展しなかったことに基づいて「敵群強襲リーチ」が実行されることに対する期待感を失いかけていた遊技者が、「強襲図柄」が停止することを期待しながら遊技を楽しむことができ、「敵群強襲リーチ」が実行されることに対する遊技者の期待感が低下するのを効果的に抑制することが可能である。
(2)また、本実施形態では、敵擬似連図柄を擬似停止させる演出(第1示唆演出の一例:図22参照)が実行された場合には、擬似連演出(第1演出の一例)およびキャラSPリーチ(第2演出の一例)のうちの擬似連演出しか実行されず、キャラSPリーチにすら発展せずにハズレ報知演出が実行されることがある(図24及び図25参照)。これに対して、味方擬似連図柄を擬似停止させる演出(第2示唆演出の一例:図22参照)が実行された場合には、味方擬似連の擬似2連目で必ずキャラSPリーチに発展する(図23(30)〜(32)参照)。このように、敵擬似連図柄が擬似停止した場合には、敵群強襲リーチはおろか、キャラSPリーチにすら発展せずにハズレが報知される場合がある(図23(13)〜(17)参照)のに対して、味方擬似連図柄が擬似停止した場合には、必ずキャラSPリーチに発展するので、遊技者は、敵擬似連図柄よりも味方擬似連図柄が擬似停止することを期待しながら、遊技を楽しむことができる。また、どちらの擬似連図柄が擬似停止するかに基づいて、キャラSPリーチに発展するか否かを遊技者が事前に推測可能であるため、敵擬似連図柄を擬似停止させる演出と、味方擬似連図柄を擬似停止させる演出との相乗効果によって、高い演出効果を得ることができる。
(3)また、本実施形態では、通常モード(図13(A)参照)のときに通常モードから雷撃ゾーン(図13(D)参照)へと演出モードが移行する確率よりも、嵐モード(図13(C)参照)のときに嵐モードから雷撃ゾーンへと演出モードが移行する確率の方が高い。このため、演出モードを嵐モードに制御することによって、雷撃ゾーンに移行することに対する遊技者の期待感を効果的に高めて、結果として高い演出効果を得ることができる。
(4)また、本実施形態では、例えば確変遊技状態において、当たり報知役物演出を実行することにより遊技者が当たり報知演出に先立って大当たりを認識することができ、また、敵咆哮演出を実行することによって大当たりの可能性があることを遊技者がより早い段階から認識することができる。このため、敵咆哮演出と当たり報知役物演出との両方を行うことによって、高い演出効果を得ることができる。
[遊技機1の構成について]
(1)なお、遊技機1は以下の遊技機として捉えることができる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば大当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段(例えばメインCPU101によるステップS309の大当たり判定処理(図47参照))と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えばメインCPU101によるステップS6の大入賞口開放制御処理:図42参照)と、
前記判定手段の判定結果に基づく演出を実行する演出実行手段(例えば制御基板130,140,150:図39参照)とを備え、
前記演出実行手段は、
第1演出(例えば、敵擬似連図柄などの擬似連図柄を表示する演出)を複数回(例えば2回)実行した後に第2演出(例えば「敵群強襲リーチ」:図23(21)及び(34)参照)を実行可能であり、
前記第1演出を実行していない状態(例えば、擬似連図柄が1回も表示されていない状態:図23(6)の擬似連なしでキャラSPリーチが行われているような状態)で前記第2演出の実行を示唆する示唆演出(例えば「強襲図柄」を表示する演出(図23(28)参照))を実行した場合、前記第1演出を実行することなく前記第2演出を実行可能である(例えば図23の(28)から(21)への流れを参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成によれば、基本的には、第1演出が複数回実行されてから第2演出が実行されるという演出の流れがあるのに対して、第2演出の実行を示唆する示唆演出が実行されると、第1演出が実行されることなく第2演出が実行される。このため、第1演出が実行されていないために第2演出が実行されることはないと思っていた遊技者に対して意外性を感じさせることが可能であり、第2演出の実行を期待する遊技者は、第1演出が実行されるか、或いは示唆演出が実行されることを期待しながら遊技を楽しむことが可能である。
(2)また、遊技機1は以下の遊技機として捉えることもできる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば大当たり特別遊技)を実行するか否かを判定する判定手段(例えばメインCPU101によるステップS309の大当たり判定処理:図47参照)と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えばメインCPU101によるステップS6の大入賞口開放制御処理:図42参照)と、
前記判定手段の判定結果に基づく演出を実行する演出実行手段(例えば制御基板130,140,150:図39参照)とを備え、
前記演出実行手段は、
第1演出(例えば「擬似連演出」:図7参照)および第2演出(例えば「キャラSPリーチ」:図23(24)及び(32)参照)を実行可能であり、
前記第1演出が実行されることを示唆する第1示唆演出(例えば「敵擬似連図柄」を表示する演出:図22参照)と、前記第1演出および前記第2演出が実行されることを示唆する第2示唆演出(例えば「味方擬似連図柄」を表示する演出:図22参照)とを実行可能であることを特徴とする遊技機。
この構成によれば、第1示唆演出が実行された場合には、第1演出および第2演出のうちの第1演出しか実行されないことがあるのに対して、第2示唆演出が実行された場合には、第1演出および第2演出の両方が実行される。このように、第1示唆演出のみならず第2示唆演出の実行が可能であるため、第1演出および第2演出の両方が実行されることを期待する遊技者の期待感を効果的に高めることが可能であり、結果として高い演出効果を得ることができる。
(3)また、遊技機1は以下の遊技機として捉えることもできる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば大当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段(例えばメインCPU101によるステップS309の大当たり判定処理:図47参照)と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えばメインCPU101によるステップS6の大入賞口開放制御処理:図42参照)と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを報知する当たり報知演出(例えば「ゾロ目」を停止表示する演出:図28(I)参照)、又は前記特別遊技を実行しないと前記判定手段によって判定されたことを報知するハズレ報知演出(例えば「リーチハズレ目」を停止表示する演出:図25(I)参照)を実行する報知演出実行手段と、
所定の演出を実行する演出実行手段(例えば制御基板130,140,150:図39参照)とを備え、
前記演出実行手段は、
第1演出モード(例えば「通常モード」:図13(A)参照)と、当該第1演出モードに比べて前記当たり報知演出が実行され易いことを示す第2演出モード(例えば「嵐モード」:図13(C)参照)と、当該第2演出モードに比べて前記当たり報知演出が実行され易いことを示す第3演出モード(例えば「雷撃ゾーン」:図13(D)参照)とを含む複数の演出モードのいずれかの演出モードで演出を実行可能であり、
前記第1演出モードのときに当該第1演出モードから前記第3演出モードへと演出モードが移行する確率(例えば図21の第2移行パターンで第2モード移行演出が行われるトータル確率)よりも、前記第2演出モードのときに当該第2演出モードから前記第3演出モードへと演出モードが移行する確率(例えば図21の第3移行パターンで第2モード移行演出が行われるトータル確率)の方が高いことを特徴とする遊技機。
この構成によれば、第1演出モードのときに第1演出モードから第3演出モードへと演出モードが移行する確率よりも、第2演出モードのときに第2演出モードから第3演出モードへと演出モードが移行する確率の方が高い。このため、演出モードを第2演出モードに制御することにより、第3演出モードへの移行を期待する遊技者の期待感を効果的に高めることが可能であり、結果として、高い演出効果を得ることができる。
(4)また、遊技機1は以下の遊技機として捉えることもできる。
動作可能な演出役物(例えば敵役物72)と、
遊技者に有利な特別遊技(例えば大当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段(例えばメインCPU101によるステップS309の大当たり判定処理:図47参照)と、
前記判定の権利を所定数まで保留可能な保留手段(例えばメインCPU101および保留記憶領域1031〜1038:図41参照)と、
前記権利に対して前記判定が行われる前に、前記特別遊技を実行するか否かの事前判定(例えば図44のS218の処理や図45のS228の処理)を実行する事前判定手段(例えばメインCPU101)と、
前記判定手段により前記特別遊技を実行すると判定された場合に、前記特別遊技が実行されることを報知する報知演出(例えば「ゾロ目」を擬似停止表示する演出:図28(H)参照)を実行する報知演出実行手段と、
前記演出役物を用いる演出の実行を制御する演出制御手段とを備え、
前記演出制御手段は、
前記事前判定手段による事前判定結果に基づいて、後の前記図柄の変動表示において前記報知演出が実行されることを期待させる第1示唆演出(例えば図10(A)や図11(B)の敵咆哮演出)を、前記演出役物を用いて実行可能であり、
前記判定手段による判定結果に基づいて、当該判定結果が得られたことに応じて行われる前記図柄の変動表示において前記報知演出が実行されることを示唆する第2示唆演出(図8(C)、図9(B)、図10(C)、図11(B)の当たり報知役物演出)を、前記演出役物を用いて実行可能であることを特徴とする遊技機。
この構成によれば、第1示唆演出を実行することによって、報知演出が実行されることに対する遊技者の期待感を高めつつ、第2示唆演出を実行することによって、報知演出が実行されることを遊技者がいち早く認識することができ、これら2種類の示唆演出の相乗効果によって、高い演出効果を得ることができる。
[変形例]
なお、上記実施形態において説明した遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の態様であってもよい。
また、他の実施形態として、画像音響制御基板140において実行される処理の一部を演出制御基板130に実行させたり、或いは、演出制御基板130において実行される処理の一部を画像音響制御基板140に実行させたりしてもよい。また、演出制御基板130及び画像音響制御基板140を一体に構成して、演出制御基板130において実行される処理と画像音響制御基板150において実行される処理とを1つの制御基板で実行するようにしてもよい。
1 遊技機(パチンコ遊技機)
5 液晶画面(液晶表示装置)
11 第1始動口
12 第2始動口
13 大入賞口
24 スピーカ
26 演出ボタン
41 第1特別図柄表示器
42 第2特別図柄表示器
50 装飾図柄表示領域
51 保留領域(保留アイコン表示領域)
52 当該領域(当該アイコン表示領域)
53 レーダー予告領域
54 状態表示領域
55 擬似連数表示領域
56 小図柄表示領域
100 遊技制御基板
101 メインCPU
102 メインROM
103 メインRAM
130 演出制御基板
131 サブCPU
132 サブROM
133 サブRAM
134 RTC
140 画像音響制御基板
141 統括CPU
142 VDP
143 音響DSP
144 制御用ROM
145 制御用RAM
146 音響用ROM
147 SDRAM
149 VRAM
150 ランプ制御基板
151 ランプCPU
152 ランプROM
153 ランプRAM
241 左上スピーカ
242 右上スピーカ
243 下スピーカ
本発明は、上記の課題を解決するために以下の構成を採用した。
本発明に係る遊技機は、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、所定の図柄表示手段において、特別図柄を変動表示させてから前記判定手段の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを示す特別図柄が前記図柄表示手段に停止表示された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記判定手段の判定結果に基づく演出を実行する演出実行手段とを備え、前記演出実行手段は、前記特別図柄の変動表示に伴って、前記判定手段の判定結果を報知する装飾図柄を変動表示し、変動表示中の前記装飾図柄を擬似停止させた後に、当該装飾図柄を再変動させる再変動表示を実行可能であり、前記再変動表示が行われることを示す所定演出と、第1リーチ演出と、前記第1リーチ演出の後に行われ得る第2リーチ演出前記第2リーチ演出が実行されることを示唆することなく前記所定演出実行契機となる第1装飾図柄を表示する第1契機演出と、前記所定演出および前記第2リーチ演出実行契機となる、前記第1装飾図柄とは異なる第2装飾図柄を表示する第2契機演出とを実行可能であり、前記第2契機演出を実行した場合、前記第1リーチ演出を実行することなく前記第2リーチ演出を実行する。

Claims (1)

  1. 遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、
    前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記判定手段の判定結果に基づく演出を実行する演出実行手段とを備え、
    前記演出実行手段は、
    第1演出および第2演出を実行可能であり、
    前記第1演出が実行されることを示唆する第1示唆演出と、前記第1演出および前記第2演出が実行されることを示唆する第2示唆演出とを実行可能であることを特徴とする遊技機。
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