以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1(以下「遊技機1」と略称する)について説明する。
[遊技機1の概略構成例]
まず、図1を参照しつつ、遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、遊技機1の概略正面図である。
図1に例示されるように、遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
上皿28は、発射装置(不図示)へ供給される遊技球および賞球を溜めるものである。下皿29は、遊技機1から払い出された賞球としての遊技球を溜めるものであり、遊技者が取り出しボタン23を操作すると、下皿29の下面の一部が開口して遊技球が排出される。なお、これらの皿28,29は、1つの皿で構成されてもよい。
遊技機1では、遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計回りに回転させると、上皿28から発射装置へと案内された遊技球がレバー21の回転角度に応じた打球力で遊技領域10における上部位置へと発射される。遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技者が停止ボタン22を操作すると、遊技球の発射が一時的に停止される。
レバー21を小さい回転角で回転させた状態とする「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で発射され、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、レバー21を大きい回転角で回転させた状態とする「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で発射され、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、第1ゲート15、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、大入賞口13、2つの普通入賞口14、第2ゲート16、及び上記電動チューリップ17が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、及び普通入賞口14のいずれかに入球して入賞する場合がある。この場合、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28又は下皿29に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1始動口11は、常時開放されている始動領域であり、第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動領域である。遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技の一例)を実行するか否かが判定され、その判定結果を示す図柄が表示器4の第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に表示される。そして、大当たりを示す図柄が停止表示された場合、大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行されることになる。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この大入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、上記プレートを作動させて大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。大当たり遊技中は、所定条件(本実施形態では、大入賞口13への9個の遊技球の入賞、又は大入賞口13が開放されてから29.5秒の経過)を満たすまで大入賞口13が開放状態に維持されてから閉塞される長開放ラウンド遊技が所定の時間間隔で所定回数実行される。
このように、大当たり遊技中には大入賞口13が長開放されるため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1の実線を参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(図1の破線を参照)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に例示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球が第1ゲート15又は第2ゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。
なお、以下の説明では、第1ゲート15又は第2ゲート16に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[遊技機1の演出手段の構成例]
図1に例示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示装置5、スピーカ24、演出役物7、盤ランプ25等が設けられている。また、枠部材3には、図1には示されていない枠ランプ37(図4参照)が内蔵されている。
液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、液晶表示装置5の表示画面(以下「液晶画面5」と呼ぶ。)は、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。この液晶画面5には、例えば、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、特別図柄判定が保留されている数だけ表示される保留画像(保留アイコン)、特別図柄の変動表示中であることを示唆する当該アイコン等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置は、EL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
スピーカ24は、液晶画面5で行われる表示演出と同期するように、或いは非同期に、楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。
演出役物7は、液晶画面5の前方且つ側方に配置されている。演出役物71には、発光素子(例えばLED)が内蔵されている。演出役物7は、役物自体の動きと光との両方或いは一方によって所定の演出を行う。演出役物7は、本実施形態では、星を模した形状に構成されており、遊技機1の奥行き方向を軸方向として回転可能に構成され、且つ、液晶画面5の側方から液晶画面5の前方へと移動可能に構成されている。
盤ランプ25及び枠ランプ37は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更等の光による各種の演出を行う。
[遊技機1の入力手段の構成例]
図2に例示されるように、枠部材3には、遊技者が入力を行うための入力手段として、演出ボタン26及び演出キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。演出キー27は、遊技者が選択操作やカーソル移動を行うためのいわゆる十字キーであり、上キー、下キー、左キー、及び右キーを有して構成されている。遊技機1では、演出ボタン26や演出キー27の操作に応じた演出が行われる場合がある。
なお、演出ボタン26は、不図示のボタンモータからの駆動力によって、通常状態と突出状態との間でその高さを変更可能に構成されている。ここで、通常状態は、演出ボタン26の上面が(演出ボタン26周辺の)枠部材3の上面と略同じか或いは若干突出した高さにある状態である(図1参照)。突出状態は、演出ボタン26の上面が枠部材3の上面に対して所定の高さ(例えば10センチ)だけ上方に突出した状態である。
また、演出ボタン26には発光素子(例えばLED)により構成されるボタンランプが内蔵されており、例えば、遊技者による演出ボタン26の操作が有効になる有効期間中にボタンランプを発光させることによって、遊技者に演出ボタン26の操作を促すことができる。ボタンランプは、所定の発光色で所定時間発光し続けたり、所定の発光色で高速点滅したりする場合がある。また、ボタンランプは、青色や赤色といった色を含む複数の発光色のいずれかで発光する。
演出ボタン26は、通常状態と突出状態とを含む複数の状態のいずれの状態に制御されている場合であっても遊技者が操作(押下)することが可能であり、上記有効期間が開始される際に、突出状態に制御される場合がある。
なお、演出ボタン26は、大当たり信頼度が相対的に高い場合に突出状態に制御され易く、大当たり信頼度が相対的に低い場合には突出状態に制御され難い(通常状態に制御され易い)。
[導光板ユニット6の構成例]
図2は、導光板ユニット6の概略斜視図である。図2に例示されるように、液晶画面5の前面側(遊技機1の前方側)には、液晶画面5と所定の間隔を隔てて導光板ユニット6が設けられている。この導光板ユニット6は、第1導光板61、第2導光板62、LED基板63を有して構成されている。
第1導光板61および第2導光板62は、第1導光板61が第2導光板62の前面側となるように、所定の間隔(例えば数ミリ程度)を隔てて平行に配置されている。第1導光板61および第2導光板62は、アクリルやポリカーボネートなどの透明な合成樹脂板で構成されており、遊技者は、第1導光板61および第2導光板62を通して、液晶画面5に表示されている演出画像を視認可能である。なお、第1導光板61および第2導光板62は、透光性を有していれば必ずしも透明な部材である必要はなく、例えば、半透明や着色された部材であってもよい。
LED基板63には、前面側の第1導光板61に対応する第1表示用LED631と、背面側の第2導光板62に対応する第2表示用LED632とが実装されている。第1表示用LED631は、第1導光板61の幅方向に複数のLEDが並べて配置されたものであり、第2表示用LED632は、第2導光板62の幅方向に複数のLEDが並べて配置されたものである。
図には示されていないが、第1導光板61の背面には、第1導光板61の下端面から第1導光板61内に入射した第1表示用LED631の光を反射して前面側に出射させる反射部が設けられており、この反射部には、第1の画像(本実施形態では「激」の文字)が形成されている。また、第2導光板62の背面には、第2導光板62の下端面から第2導光板62内に入射した第2表示用LED632の光を反射して前面側に出射させる反射部が設けられており、この反射部には、第2の画像(本実施形態では「激」の文字)が形成されている。
LED基板63は、第1表示用LED631と第2表示用LED632とを同時に発光させたり、第1表示用LED631と第2表示用LED632のいずれか一方を発光させたり、第1表示用LED631と第2表示用LED632とを交互に発光させたりすることができる。
例えば、第1表示用LED631を発光させた場合、第1導光板61に第1画像(「激」の文字)が表示され、第2表示用LED632を発光させた場合、第2導光板62に第2画像(「激」の文字)が表示される。また、これらのLED631,632を同時に発光させた場合には、第1画像および第2画像の両方が重畳表示され、これらのLED631,632を交互に発光させた場合は、第1画像と第2画像とが交互に表示される。
なお、本実施形態では、大当たりに対する信頼度(以下「大当たり信頼度」という。)が相対的に高い、いわゆる激アツのリーチ演出に発展することを示唆する演出(後述する「導光板演出」)に導光板ユニット6が使用されるため、第1導光板61および第2導光板62の両方に、激アツのリーチ演出を示唆する「激」の文字が形成されている。
これに対して、第1導光板61の反射部に形成される第1画像と、第2導光板62の反射部に形成される第2画像とは、「激」などの文字に限定されるものではなく、他の実施形態では、絵柄、記号、模様であってもよく、また、これらを組み合わせたものであってもよい。また、第1画像と第2画像とは、互いに異なる画像であってもよい。
また、本実施形態では、導光板ユニット6が2つの導光板61,62を有して構成されている場合について説明するが、導光板ユニット6を構成する導光板は1つであってもよい。
[表示器4の構成例]
図3は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図3に例示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、遊技状態表示器47、ラウンド表示器48等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。第1特別図柄表示器41および第2特別図柄表示器42には、判定図柄として、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す「大当たり図柄」、又は特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示す「ハズレ図柄」が停止表示される。
第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄判定の保留数を表示する。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。ラウンド表示器48は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技中の大入賞口13の開放パターンを表示する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。また、第1特別図柄表示器41に表示される特別図柄を「第1特別図柄」と呼び、第2特別図柄表示器42に表示される特別図柄を「第2特別図柄」と呼んで両者を区別する場合がある。
[遊技機1の制御装置の構成]
図4は、遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図である。
遊技盤2の裏面側には、上皿28又は下皿29へと送り出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図4に例示されるように、遊技機1の制御装置は、各種判定やコマンドの送信といった遊技の進行を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプや可動体による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えば演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が1つの基板で構成されていてもよい。
[遊技制御基板100の構成例]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ制御部113、第1ゲートスイッチ114、第2ゲートスイッチ115、大入賞口スイッチ116、大入賞口制御部117、普通入賞口スイッチ118、及び表示器4を構成する各表示器41〜48が接続されている。なお、本実施形態における遊技機1は4つの普通入賞口14を有しているため、4つの普通入賞口スイッチ122を備えているが、図4においては、普通入賞口スイッチ122を1つだけ表記している。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ制御部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。第1ゲートスイッチ114は、遊技球が第1ゲート15を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2ゲートスイッチ115は、遊技球が第2ゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
大入賞口スイッチ116は、大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口制御部117は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、大入賞口13を開閉する。普通入賞口スイッチ118は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ116、又は普通入賞口スイッチ118からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。詳細な説明は省略するが、払出制御基板は、球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御することによって、上皿28又は下皿29に遊技球を供給する。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。
なお、第1始動口スイッチ111または第2始動口スイッチ112によって遊技球が検知されて、その検知信号が入力されると、メインCPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数を取得する。
ここで、大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターンを決定するための乱数である。
メインCPU101は、これらの乱数を取得すると、先ずは、取得した大当たり乱数が、メインROM102に記憶されている所定の乱数値と一致するか否かに基づいて、大当たり遊技を実行するか否かを判定する。ここで、大当たり遊技を実行すると判定した場合には、取得した図柄乱数が、メインROM102に記憶されている所定の乱数値のどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。ここで、大当たりの種類としては、例えば、大当たり遊技が終了した後に確変遊技状態で遊技が制御されることになる「確変大当たり」や、大当たり遊技が終了した後に時短遊技状態で遊技が制御されることになる「通常大当たり」が例として挙げられる。なお、遊技状態や大当たりの種類については後に詳述する。
一方、メインCPU101は、大当たり乱数に基づく判定で、大当たり遊技を実行しないと判定した場合、取得したリーチ乱数が、メインROM102に記憶されている所定の乱数値と一致するか否かに基づいて、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかを決定する。また、メインCPU101は、大当たり遊技を行うか否かに関わらず、特別図柄を変動表示する際の特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、特別図柄の変動時間が決定されることになる。
メインCPU101は、大当たり遊技を実行すると判定して、大当たりの種類を決定した場合、大入賞口制御部117を介して大入賞口13の開閉を制御することによって、大当たりの種類に応じた大当たり遊技を実行する。
また、メインCPU101は、第1ゲートスイッチ114又は第2ゲートスイッチ115からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17を作動させることによって、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜48に図3に基づいて上述した処理を実行させる。
[演出制御基板130の構成例]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容(演出パターン)を設定する。その際、演出ボタン26又は演出キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。
[画像音響制御基板140の構成例]
画像音響制御基板140は、統括CPU141、制御用ROM142、制御用RAM143、VDP(Video Display Processor)144、音響DSP(Digital Signal Processor)145等を有して構成されている。統括CPU141は、制御用ROM142に記憶されたプログラムに基づいて、演出制御基板130において演出内容が設定された演出を表現する画像や音を制御する際の演算処理を行う。制御用RAM143は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
VDP144は、液晶画面5に表示される演出画像を生成する。音響DSP145は、スピーカ24から出力される音響データを生成する。統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドと制御用ROM142に記憶されているプログラムとに基づいて制御信号を生成し、その制御信号をVDP144および音響DSP145に出力することによって、VDP144および音響DSP145の動作を制御する。
図には示されていないが、VDP144は、演出画像の生成に必要な素材データを記憶する画像用ROM、演出画像の描画処理を実行する描画エンジン、及び描画エンジンによって描画された演出画像を液晶表示装置5に出力する出力回路を有している。描画エンジンは、統括CPU141からの制御信号に基づいて、画像用ROMに記憶されている素材データを用いて、フレームバッファに演出画像を描画する。出力回路は、このフレームバッファに描画された演出画像を所定のタイミングで液晶表示装置5に出力する。
また、図には示されていないが、音響DSP145には、楽曲や音声、効果音等の演出音に関する各種音響データを記憶する音響用ROMと、音響DSP145によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAMが接続されている。音響DSP145は、統括CPU141からの制御信号に対応する音響データを音響用ROMからSDRAMに読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24へ出力する。
[ランプ制御基板150の構成例]
ランプ制御基板150は、ランプCPU151、ランプROM152、及びランプRAM153を備えている。ランプCPU151は、ランプROM152に記憶されたプログラムに基づいて、演出役物7、盤ランプ25、枠ランプ37、導光板ユニット6等の動作を制御する際の演算処理を行う。ランプRAM153は、ランプCPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプROM152には、発光パターンデータおよび動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、演出役物7が備える発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37、第1表示用LED631、第2表示用LED632等のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、演出役物7等の動作パターンを示すデータである。
ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM153に読み出して、演出役物7が備える発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37、第1表示用LED631、第2表示用LED632の発光を制御する。また、ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM153に読み出して、演出役物7を動作させるモータの駆動を制御する。
また、ランプCPU151は、遊技者によって演出ボタン26または演出キー27が操作された場合に、その旨を通知する操作コマンドを演出制御基板130に送信する。
[遊技状態について]
図には示されていないが、本実施形態の遊技機1は、「通常遊技状態」、「確変遊技状態」、及び「時短遊技状態」のいずれかの遊技状態で遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。すなわち、通常遊技状態では、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/300)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される。
「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、確変遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば約1/70)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
「時短遊技状態」は、上記低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、時短遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/300)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
特別図柄の変動パターンに関して各遊技状態を比較すると、「通常遊技状態」では、特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンが設定され易く、「確変遊技状態」や「時短遊技状態」では、特別図柄の変動時間が相対的に短い変動パターンが設定され易い。
なお、各遊技状態の説明で示した、特別遊技を実行すると判定される確率、第2始動口12を開放すると判定される確率、普通図柄の変動時間、第2始動口12の開放時間は単なる一例であって、他の確率や時間であってもよいことは言うまでもない。
なお、以下の説明では、電チューサポート機能が付与されていることによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易な状態を「高ベース状態」と呼び、電チューサポート機能が付与されていないことによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易ではない状態を「低ベース状態」と呼ぶものとする。
[大当たりの種類について]
次に、図5を参照しつつ、大当たりの種類について説明する。ここで、図5は、大当たりの種類について説明するための説明図である。
「通常遊技状態」で遊技が制御されているときには、第1始動口11への遊技球の入賞が可能である一方で、第2始動口12への遊技球の入賞が困難であるため、遊技者は、第1始動口11への遊技球の入賞を狙った左打ちを行う。第1始動口11に遊技球が入賞すると、上述した第1特別図柄判定が実行される。ここで、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合、大当たりの種類が決定される。本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定に係る大当たりとして、「16R確変大当たり」、「6R確変大当たり」、及び「6R通常大当たり」の3種類が用意されている。メインROM102には、メインCPU101が取得した図柄乱数と比較される多数の乱数値が記憶されており、第1特別図柄判定に関しては、これらの乱数値のうちの20%が「16R確変大当たり」と対応付けられており、45%が「6R確変大当たり」と対応付けられており、残りの35%が「6R通常大当たり」と対応付けられている。このため、第1特別図柄判定において大当たりと判定された場合、大当たりの種類として、「16R確変大当たり」が20%の割合で選択され、「6R確変大当たり」が45%の割合で選択され、「6R通常大当たり」が35%の割合で選択される。
「16R確変大当たり」となった場合、大入賞口13を開放してから所定条件を満たすまで大入賞口13が開放された状態を維持する16回の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行され、大当たり遊技終了後は、確変遊技状態で遊技が制御される。この確変遊技状態は、特別図柄判定において大当たりと判定されるまで継続する。
「6R確変大当たり」となった場合、6回の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行され、大当たり遊技終了後は、確変遊技状態で遊技が制御される。また、「6R通常大当たり」となった場合、6回の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行され、大当たり遊技終了後は、時短遊技状態で遊技が制御される。なお、時短遊技状態に移行した場合、途中で特別図柄判定によって大当たりと判定されることがなければ、100回の特別図柄判定が行われるまで時短遊技状態が継続して、その後は通常遊技状態に移行する。
大当たり遊技が終了して確変遊技状態または時短遊技状態に移行した場合、電チューサポート機能が付与されるため、第2始動口12への遊技球の入賞が容易になる。このため、確変遊技状態または時短遊技状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口12への遊技球の入賞を狙った右打ちを行う。第2始動口12に遊技球が入賞すると、上述した第2特別図柄判定が実行される。ここで、第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合、大当たりの種類が決定されるが、本実施形態では、第2特別図柄判定に係る大当たりの種類は、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類と同じである。第2特別図柄判定に関しては、図柄乱数と比較されるメインROM102の乱数値のうち、40%が「16R確変大当たり」と対応付けられており、25%が「6R確変大当たり」と対応付けられており、残りの35%が「6R通常大当たり」と対応付けられている。このため、第2特別図柄判定において大当たりと判定された場合、大当たりの種類として、「16R確変大当たり」が40%の割合で選択され、「6R確変大当たり」が25%の割合で選択され、「6R通常大当たり」が35%の割合で選択される。
[液晶画面5の画面構成例]
図6は、液晶画面5の画面構成例を示す画面図である。大当たり遊技が実行されていないときには、図6に例示されるように、液晶画面5には、装飾図柄表示領域50、第1保留アイコン表示領域51、第2保留アイコン表示慮行52、及び当該領域53が形成される。
(装飾図柄表示領域50)
装飾図柄表示領域50は、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄が表示される表示領域である。装飾図柄表示領域50では、特別図柄の変動表示に伴って装飾図柄が変動表示され、特別図柄の停止表示に伴って特別図柄判定の判定結果を示す装飾図柄が停止表示される。
低ベース状態で遊技が制御されているときに遊技者が左打ちを行って第1始動口11に遊技球が入賞すると、その入賞に応じて取得された取得情報(大当たり乱数等)に基づいて第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す表示態様で停止表示される。これに対して、装飾図柄表示領域50では、以下のような演出が行われる。
すなわち、まず、第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴って、装飾図柄表示領域50における装飾図柄の変動表示が開始される。具体的には、装飾図柄表示領域50には、例えば、1〜9の数字が下から上へ縦方向に連続して記された数列からなる装飾図柄の図柄列の一部が横方向に3列表示されており、第1特別図柄の変動表示が開始されると、これらの図柄列が上から下へのスクロールするように、装飾図柄の変動表示が開始される(例えば図10(A)及び(B)参照)。
そして、スクロールの開始から所定時間が経過すると、全ての装飾図柄が停止するのに先立って、例えば、左列の装飾図柄である左図柄が擬似停止し、右列の装飾図柄である右図柄も擬似停止する。ここで、「擬似停止」とは、装飾図柄表示領域50に表示された装飾図柄(例えば図柄列を構成する装飾図柄の1つ)を、完全には静止させずにその場で微動させ続けることを言う。このように、左図柄および右図柄が擬似停止した際に、これらの装飾図柄が同一の図柄ではない場合(例えば、左図柄として2図柄が擬似停止し、右図柄として4図柄が擬似停止した場合)には、リーチ成立とはならない。このようにリーチが成立しなかった場合、「ハズレ」を示す第1特別図柄の停止表示に伴って、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知する3つの装飾図柄(例えば、「254」といったバラケ目)が有効ライン上に擬似停止してから停止表示される。
なお、第1特別図柄が停止表示されているときには、装飾図柄表示領域50に表示されている各装飾図柄も完全に静止した状態となるため、以下の説明では、第1特別図柄の停止表示に伴う装飾図柄の停止表示を、上記の「擬似停止」と明確に区別するために、「本停止」と呼ぶ場合がある。また、本実施形態では、装飾図柄を変動表示させる演出を「変動演出」と呼ぶ場合がある。
一方、装飾図柄表示領域50において、左図柄および右図柄として同一の装飾図柄が擬似停止すると、リーチ成立となる(例えば図10(C)参照)。このようにしてリーチが成立すると、リーチ図柄(左図柄および右図柄)と同じ装飾図柄が中図柄としてリーチ図柄の間に停止して図柄揃いになるのではないかという期待感を遊技者に与えるリーチ演出が行われる。
リーチ演出については後に詳述するが、第1特別図柄の変動表示が開始される際に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、第1特別図柄の変動表示中は液晶画面5においてリーチ演出が行われ、第1特別図柄の停止表示に伴って、ハズレを報知すべくリーチハズレ目(例えば「343」)を示す3つの装飾図柄が本停止する。一方、リーチ演出が行われない場合には、第1特別図柄の停止表示に伴って、上記のバラケ目を示す3つの装飾図柄が本停止する。このように、大当たり遊技を実行しないと判定された場合、ハズレを示す態様で3つの装飾図柄を擬似停止させてから本停止させてハズレを報知する「ハズレ報知演出」が実行される。
このハズレ報知演出が実行された場合は、大当たり遊技は実行されず、第1特別図柄判定の権利が保留されていれば、その第1特別図柄判定および第1特別図柄の変動表示が直ちに開始される。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、第1特別図柄の変動表示中にリーチ演出が実行され、第1特別図柄の停止表示に伴って、大当たりを示す態様(例えば「333」や「777」といったゾロ目)で3つの装飾図柄が本停止する。このように、大当たり遊技を実行すると判定された場合、大当たりを示す態様で3つの装飾図柄を擬似停止させてから本停止させて大当たりを報知する「当たり報知演出」が実行される。この当たり報知演出が実行された場合には、大当たり遊技が実行される。
(第1表示領域51)
第1保留アイコン表示領域51(以下「第1保留領域51」と略称する)は、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留アイコンが表示される領域である。遊技機1では、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中といった、特別図柄判定および特別図柄の変動表示を直ちに開始できない状況で第1始動口11に遊技球が入賞した場合には、第1特別図柄判定の権利が所定数(本実施形態では4つ)を上限として保留される。
このように、第1特別図柄判定の権利が保留された場合、第1保留領域51には、第1特別図柄保留表示器43が示す第1特別図柄判定の保留数と同数の保留アイコンが表示される。図6には、第1特別図柄判定の保留数が最大の「4」であることを示唆するために、保留領域51に4つの保留アイコンが表示された状態が例示されている。なお、図6では、保留アイコンが表示される順番を分かり易く表現するために、各保留アイコンに数字が付されているが、実際には、数字を含まない保留アイコンが表示される。
(第2表示領域52)
第2保留アイコン表示領域52(以下「第2保留領域52」と略称する)は、第2特別図柄判定が保留されていることを示す保留アイコンが表示される領域である。遊技機1では、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中といった、特別図柄判定および特別図柄の変動表示を直ちに開始できない状況で第2始動口12に遊技球が入賞した場合には、第2特別図柄判定の権利が所定数(本実施形態では4つ)を上限として保留される。
このように、第2特別図柄判定の権利が保留された場合、第2保留領域52には、第2特別図柄保留表示器44が示す第2特別図柄判定の保留数と同数の保留アイコンが表示される。
なお、図6には、第1保留領域51と第2保留領域52の両方が形成された状態が例示されているが、主に第1特別図柄判定が行われる低ベース状態では、第2保留領域52を形成せずに第1保留領域51のみを形成するようにしてもよい。また、主に第2特別図柄判定が行われる高ベース状態では、第1保留領域51を形成せずに第2保留領域52のみを形成するようにしてもよい。
<アイコン変化演出について>
ところで、本実施形態では、保留アイコンは、通常は白色の保留アイコンとして表示される。これに対して、保留アイコンが第1保留領域51に表示されているときにその保留アイコンの色が変化する「アイコン変化演出」が行われる場合がある。この「アイコン変化演出」が行われた場合、白色の保留アイコンが、青色、黄色、緑色、赤色、金色、虹色といった大当たり信頼度を示唆する色の保留アイコンに変化する。ここで例示した白色以外の色は、大当たり信頼度が低いものから順に並んでいる。虹色は、「大当たり」となる場合にのみ選択され得る。金色や赤色は、大当たりの場合に選択され易い一方でハズレの場合には選択され難く、また、特別図柄の変動時間が相対的に長い時間に設定される場合に選択され易い。緑色は、「大当たり」となる場合や「ハズレ」となるものの特別図柄の変動時間が中程度の時間に設定される場合に選択され易い。青色や黄色は、「ハズレ」である場合や「ハズレ」であって且つ特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に設定される場合に選択され易い。
なお、ここでは、1回のアイコン変化演出が行われる場合を例に説明したが、例えば、白色の保留アイコンが青色の保留アイコンに変化し、この青色の保留アイコンが後に赤色の保留アイコンに変化するというように、1つの保留アイコンを対象として複数回のアイコン変化演出が行われる場合もある。
また、ここでは、保留アイコンの表示が開始されたときには白色であった保留アイコンの色が他の表示色に変化する場合について説明したが、新たに表示された保留アイコンの表示色が初めから他の表示色である場合もあり、この保留アイコンを対象としてアイコン変化演出が行われる場合もある。
なお、本実施形態では、第1保留領域51に表示された第1特別図柄判定に係る保留アイコンを対象としたアイコン変化演出について説明するが、第2保留領域52に表示された第2特別図柄判定に係る保留アイコンを対象としたアイコン変化演出も同様に行うことが可能である。また、一方で、第2保留領域52の保留アイコンに対しては、第1保留領域51の保留アイコンとは異なるアイコン変化演出を行うようにしてもよい。
ここまで、第1保留領域51に表示された保留アイコンを対象として行われるアイコン変化演出について説明したが、このアイコン変化演出は、後述する当該領域53に表示された当該アイコンを対象として行われる場合もある。また、第1保留領域51に表示された保留アイコンを対象としたアイコン変化演出が行われた後に、その保留アイコンが当該領域53に移動して当該アイコンとして表示されているときに、その当該アイコンを対象としたアイコン変化演出が行われる場合もある。
<事前判定について>
本実施形態の遊技機1では、例えば、通常遊技状態における特別図柄の変動表示中に第1始動口11に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じた第1特別図柄判定の権利を所定数(本実施形態では4つ)まで保留可能である。このように、第1特別図柄判定の権利が保留された場合、メインCPU101は、その第1特別図柄判定を行う前に、大当たり遊技を実行するか否かの事前判定を行う。具体的には、上記の第1始動口11への遊技球の入賞に応じて取得した大当たり乱数に基づいて、第1特別図柄判定を行った場合に「大当たり」と判定されることになるか否かを事前判定する。また、上記の大当たり乱数と一緒に取得された変動パターン乱数に基づいて、第1特別図柄判定の実行に応じて変動表示される第1特別図柄の変動パターンとしてどの変動パターンが選択されることになるか等も併せて事前判定する。上記のアイコン変化演出は、この事前判定の結果(事前判定結果)に基づいて行われる。
なお、以下の説明では、この事前判定を行うことを「先読み」と呼び、事前判定の対象となる特別図柄判定を「先読み対象」と呼び、その特別図柄判定の実行に応じて開始される特別図柄の変動表示を「当該変動」と呼ぶ。
(当該領域53について)
当該アイコン表示領域53(以下「当該領域53」と略称する)は、特別図柄が変動表示されていることを示唆する変動示唆画像としての当該アイコンを表示する領域である。当該アイコンは、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動表示の開始に伴って当該領域53に表示され、例えば、第1特別図柄(又は第2特別図柄)が停止表示される直前に当該領域53から消去される。当該アイコンの消去タイミングはこれに限定されるものではなく、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動表示中に当該アイコンを消去してもよい。
なお、第1保留領域51に表示されている最先の保留アイコン(当該領域53に最も近い「1」の番号を含む保留アイコン:図6参照)に対応する第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄の変動表示に開始に伴って、その保留アイコンが当該領域53にシフトして、当該アイコンとして表示されることになる。その際、第1保留領域51に他の保留アイコンが表示されている場合には、それらの保留アイコンは、第1保留領域51内において、当該領域53に近づく方向にシフトする。また、ここでの説明は省略するが、第2保留領域52に表示された第2特別図柄判定に係る保留アイコンに対しても、同様のシフト処理が行われる。
[第1特別図柄の変動表示に伴う演出の流れ]
図7は、リーチ演出の流れを例示する説明図である。メインCPU101による第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示される。これに対して、液晶画面5では、第1特別図柄の変動表示に伴い、装飾図柄表示領域50(図6参照)における装飾図柄の変動表示が開始される(図7(A)参照)。この装飾図柄の変動表示の開始は、図6に基づいて上述した通りである。
第1特別図柄判定の判定結果がハズレである場合、第1特別図柄の変動表示中にリーチが成立することなく、ハズレを示す第1特別図柄の停止表示に伴って、装飾図柄表示領域50にハズレを示す3つの装飾図柄(例えばバラケ目)を本停止させる当落報知演出が行われることがある(図7(B)参照)。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりである場合と、第1特別図柄判定の判定結果がハズレであるものの(リーチ乱数に基づいて)リーチ演出を行うことが決定されている場合、第1特別図柄の変動表示中にリーチが成立する(図7(C)参照)。具体的には、第1特別図柄の変動表示中に、有効ライン上に同一の左図柄および右図柄が擬似停止する。このようにしてリーチが成立すると、リーチ図柄(左図柄および右図柄)と同じ装飾図柄が中図柄として有効ライン上に停止して図柄揃いとなることに対する遊技者の期待感を高める所定のリーチ演出が行われる。
本実施形態では、第1特別図柄の変動表示に伴って実行され得るリーチ演出として、ノーマルリーチ演出(以下「ノーマルリーチ」と略称する)、バトルSPリーチ演出(以下「バトルSPリーチ」と略称する)、バトルSPSPリーチ演出(以下「バトルSPSPリーチ」と略称する)、及び特別バトルリーチ演出(以下「特別バトルリーチ」と略称する)の4種類のリーチ演出が用意されている。
ノーマルリーチ(図7(D)参照)は、大当たり信頼度が相対的に低いリーチ演出(例えば、大当たり信頼度:約2%)である。リーチ成立からノーマルリーチに発展すると、2つのリーチ図柄(左図柄および右図柄)の間において高速でスクロール表示されていた中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下して行く。ここで、第1特別図柄の変動表示の開始時に、第1特別図柄の変動パターンとして、第1特別図柄の変動時間が相対的に短い変動パターン(例えば変動時間が15秒である変動パターン)が選択されている場合、以下のような変動演出が行われる。
すなわち、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、中図柄としてリーチ図柄と同じ装飾図柄を有効ライン上に擬似停止させ、その後に有効ライン上の同一の3つの装飾図柄(例えば「777」などのゾロ目)を本停止させる当落報知演出(図7(B)参照)が行われる。一方、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、中図柄としてリーチ図柄と異なる装飾図柄を有効ライン上に擬似停止させ、その後に有効ライン上の3つの装飾図柄(例えば「787」などのリーチハズレ目)を本停止させる当落報知演出(図7(B)参照)が行われる。
一方、第1特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合、ノーマルリーチにおいて、リーチ図柄と同じ装飾図柄が有効ライン上を通過した後も中列の図柄列のスクロール表示が継続されて、バトルSPリーチ(図7(E)参照)、バトルSPSPリーチ(図7(F)参照)、又は特別バトルリーチ(図7(G)参照)に発展する。これらのリーチ演出は、主人公のキャラクタ(以下「主人公キャラ」と略称する)と敵キャラクタ(以下「敵キャラ」と略称する)とのバトルの勝敗によって大当たりか否かを報知するリーチ演出として構成されている。このため、ノーマルリーチからこれらのリーチ演出に発展する場合、装飾図柄表示領域50に表示されている3つの図柄列が、縮小しながら例えば液晶画面5の左上端の領域へと移動し、移動後の領域にて装飾図柄の変動表示が継続される。そして、これにより確保された液晶画面5の中央領域にて、主人公キャラと敵キャラとのバトルが展開される。
バトルSPリーチとバトルSPSPリーチは、主人公キャラが敵キャラA〜C(図9参照)のいずれかの敵キャラとのバトルを行い、そのバトルの勝敗によって、大当たりか否かを報知する演出として構成されており、バトルSPリーチがバトルの前半、バトルSPSPリーチがバトルの後半という位置付けになっており、前半と後半とでは、闘う敵キャラが共通している。すなわち、前半のバトルSPリーチで例えば敵キャラAとのバトルが展開された場合、後半のバトルSPSPリーチでも同じ敵キャラAとのバトルが展開されることになる。
なお、バトルSPリーチとバトルSPSPリーチとを比較した場合、バトルSPリーチよりもバトルSPSPリーチの方が、大当たり信頼度が高く、バトルSPリーチの終盤で当落が報知される場合に比べて、バトルSPSPリーチの終盤で当落が報知される場合の方が、大当たりが報知され易い(敵キャラクタとのバトルに勝利し易い)。
バトルSPリーチ演出が実行される演出パターンとしては、主に以下の3つの演出パターンが挙げられる。
1つ目の演出パターンは、ノーマルリーチから前半のバトルSPリーチ(図7(E)参照)へと発展し、そこから後半のバトルSPSPリーチ(図7(F)参照)には発展せずにバトルSPリーチの終盤で当落が報知される演出パターンである。
2つ目の演出パターンは、ノーマルリーチから前半のバトルSPリーチへと発展し、そこから後半のバトルSPSPリーチへと更に発展して、バトルSPSPリーチの終盤で当落が報知される演出パターンである。
3つ目の演出パターンは、前半のバトルSPリーチを経由せずに、ノーマルリーチから後半のバトルSPSPリーチへと直接発展して、バトルSPSPリーチの終盤で当落が報知される演出パターンである。
1つ目の演出パターンの演出が行われるよりも、2つ目の演出パターンの演出や3つ目の演出パターンの演出が行われた方が、大当たりが報知され易い(バトルに勝利し易い)。このため、遊技者は、ノーマルリーチからバトルSPリーチを経由してバトルSPSPリーチに発展することや、ノーマルリーチからバトルSPリーチを経由せずにバトルSPSPリーチに直接発展することを期待しながら遊技を楽しむことができる。
一方、特別バトルリーチは、主人公キャラが敵キャラクタのボスである特別キャラクタ(以下「特別キャラ」と略称する)とのバトルを行い、そのバトルの勝敗によって、大当たりか否かを報知する演出として構成されている。本実施形態では、この特別バトルリーチに登場する敵キャラクタは特別キャラの1種類であるものの、3種類の特別バトルリーチが用意されている。具体的には、小さい特別キャラとバトルを行う特別キャラ(小)バトルと、中程度の大きさの特別キャラとバトルを行う特別キャラ(中)バトルと、大きい特別キャラとバトルを行う特別キャラ(大)バトルの3種類の特別バトルリーチが用意されている。これらの特別バトルリーチは、闘う特別キャラの大きさが大当たり信頼度を示唆しており、大当たり信頼度が低いものから高いものへと順に並べると、特別キャラ(小)バトル、特別キャラ(中)バトル、特別キャラ(大)バトルの順となり、特別キャラ(大)バトルは、バトルSPSPリーチよりも大当たり信頼度が高い、最も大当たりが期待できるリーチ演出となっている。
なお、後に詳述するが、本実施形態の遊技機1では、特別バトルリーチが行われる場合に関して、ノーマルリーチ(図7(D)参照)から特別バトルリーチ(図7(G)参照)に発展する演出パターンと、ノーマルリーチからバトルSPリーチを経由してバトルSPリーチから特別バトルリーチに発展する演出パターンとが用意されている。
本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりである場合や、第1特別図柄の変動パターンとして、第1特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンが選択された場合に、バトルSPSPリーチや特別キャラ(大)バトルといった大当たり信頼度が相対的に高いリーチ演出が行われ易い。
なお、特別バトルリーチに登場する特別キャラは、倒せば必ず16R確変大当たりになるという特別な位置付けとなっており、特別バトルリーチにて特別キャラに勝利した場合には、16R確変大当たりを報知する当落報知演出(図7(B)参照)が実行される。
本実施形態では、ノーマルリーチが1種類である場合について説明する。これに対して、ノーマルリーチとして、演出実行時間が短いショートリーチと、ショートリーチに比べて演出実行時間が長いロングリーチとを実行可能とし、ロングリーチからはバトルSPリーチ、バトルSPSPリーチ、又は特別バトルリーチに発展可能である一方で、ショートリーチからはこれら3種類のリーチ演出に発展しない構成を採用してもよい。
[各リーチ演出の詳細について]
図8は、各リーチ演出の詳細な流れを例示する説明図である。図9は、敵キャラ情報表示について説明するための説明図である。ノーマルリーチ(図8(A)参照)中には、液晶画面5を用いて敵キャラ情報表示(図8(A1)参照)が行われる場合がある。この敵キャラ情報表示は、バトルSPリーチやバトルSPSPリーチに登場する敵キャラに関する情報を表示する表示演出であり、この敵キャラ情報表示が行われると、バトルSPリーチまたはバトルSPSPリーチに発展することになる。このため、敵キャラ情報表示は、ノーマルリーチからバトルSPリーチに発展する可能性があることと、ノーマルリーチからバトルSPSPリーチに発展する可能性があることを示唆する機能を有していると言える。
図9に例示されるように、バトルSPリーチに登場する敵キャラA〜Cに関して、それぞれ3種類の敵キャラ情報表示が用意されている。いずれの敵キャラ情報表示も敵キャラA〜Cのいずれかを示す敵キャラ画像を含んでおり、敵キャラ情報表示を見た遊技者は、主人公キャラとバトルを行う敵キャラの種類や、その敵キャラとバトルするバトルSPリーチまたはバトルSPSPリーチに発展することを事前に認識することが可能である。
また、各敵キャラ情報表示は、対応する敵キャラの特徴と得意技を示す文字を含んでおり、敵キャラAに関しては、特徴の欄に「つよい」の文字を含む第1表示態様の敵キャラ情報表示と、特徴の欄に「よわい」の文字を含む第2表示態様の敵キャラ情報表示と、特徴の欄に「ちょくはってん」の文字を含む第3表示態様の敵キャラ情報表示とが用意されている。
敵キャラAの3種類の敵キャラ情報表示のうち、第1表示態様の敵キャラ情報表示は、デフォルトの敵キャラ情報表示とされており、敵キャラAとのバトルを行うバトルSPリーチまたはバトルSPSPリーチに発展する場合、通常は、敵キャラAに関する第1表示態様の敵キャラ情報表示が行われる。この場合、敵キャラAとバトルするバトルSPリーチに発展してバトルSPリーチにて当落が報知される場合と、このバトルSPリーチから同じ敵キャラAとバトルするバトルSPSPリーチに発展して、このバトルSPSPリーチにて当落が報知される場合とがある。また、敵キャラAとバトルするバトルSPリーチを経由せずに、敵キャラAとバトルするバトルSPSPリーチに直接発展して、このバトルSPSPリーチにて当落が報知される場合もある。
これに対して、いわゆるチャンスアップの演出として、敵キャラAに関する第2表示態様の敵キャラ情報表示が行われる場合もある。この敵キャラAに関する第2表示態様の敵キャラ情報表示が行われた場合は、上述した敵キャラAに関する第1表示態様の敵キャラ情報表示が行われた場合と、同様の流れでリーチ演出が行われ得るが、以下の点で相違する。すなわち、敵キャラAに関する第1表示態様の敵キャラ情報表示には、特徴の欄に「つよい」の文字が含まれており、これは、敵キャラAを倒し難い(主人公キャラが敵キャラAに勝ち難い)ことを意味している。また、敵キャラAに関する第2表示態様の敵キャラ情報表示には、特徴の欄に「よわい」の文字が含まれており、これは、敵キャラAを倒し易い(主人公キャラが敵キャラAに勝ち易い)ことを意味している。
このため、敵キャラAに関する第2表示態様の敵キャラ情報表示が行われてから敵キャラAとのバトルSPリーチに発展した場合には、敵キャラAに関する第1表示態様の敵キャラ情報表示が行われてから敵キャラAとのバトルSPリーチに発展する場合に比べて、バトルSPリーチにて大当たりが報知され易く、また、敵キャラAとのバトルSPSPリーチに発展し易いという特徴がある。また、敵キャラAに関する第2表示態様の敵キャラ情報表示が行われてから敵キャラAとのバトルSPSPリーチに直接発展した場合には、敵キャラAに関する第1表示態様の敵キャラ情報表示が行われてから敵キャラAとのバトルSPSPリーチに直接発展する場合に比べて、バトルSPSPリーチにて大当たりが報知され易いう特徴がある。
このため、敵キャラ情報表示を行うことによって、どの敵キャラとのバトル(バトルSPリーチ又はバトルSPSPリーチ)に発展するかを遊技者が事前に認識することができ、また、第2表示態様の敵キャラ情報表示を行うことで、バトルSPリーチからバトルSPSPリーチへの発展や大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に高めることが可能である。
また、敵キャラAに関する第3表示態様の敵キャラ情報表示に含まれている「ちょくはってん」の文字は、ノーマルリーチから(バトルSPリーチを経由せずに)バトルSPSPリーチに直接発展することを示唆している。このため、本実施形態では、敵キャラAに関する第3表示態様の敵キャラ情報表示が行われた場合は、その後に敵キャラAとのバトルSPリーチに発展せずに、敵キャラAとのバトルSPSPリーチに直接発展する。
これに対して、敵キャラAに関する第3表示態様の敵キャラ情報表示を見た遊技者は、敵キャラAとバトルするバトルSPSPリーチに直接発展することを容易に認識することが可能である。なお、第3表示態様の敵キャラ情報表示は、ノーマルリーチからバトルSPSPリーチに直接発展することを示唆するものであるため、ノーマルリーチからバトルSPリーチに発展する場合や、ノーマルリーチからバトルSPリーチを経由してバトルSPSPリーチ発展する場合には表示されない。
上述したように、第1表示態様の敵キャラ情報表示や第2表示態様の敵キャラ情報表示は、バトルSPSPリーチに直接発展することを確定的に示唆するものではない。このため、第1表示態様や第2表示態様の敵キャラ情報表示は、バトルSPリーチに発展してバトルSPリーチにて当落が報知される場合と、バトルSPリーチを経由してバトルSPSPリーチに発展してバトルSPSPリーチにて当落が報知される場合と、バトルSPリーチを経由せずにバトルSPSPリーチに直接発展してバトルSPリーチにて当落が報知される場合とにおいて表示可能である。
なお、敵キャラBや敵キャラCに関する敵キャラ情報表示も、敵キャラAに関する敵キャラ情報表示と同様に構成されており、遊技者は、敵キャラ情報表示に含まれている敵キャラ画像に基づいて、どの敵キャラとのバトルが展開されるかを事前に認識することが可能であり、また、特徴の欄に含まれている「つよい」、「よわい」、又は「ちょくはってん」の文字に基づいて、大当たり信頼度や、バトルSPSPリーチに直接発展すること、バトルSPリーチやバトルSPSPリーチでの勝利期待度、バトルSPリーチからバトルSPSPリーチへの発展期待度を容易に認識することが可能である。
図8の説明に戻り、ノーマルリーチ中に敵キャラ情報表示(図8(A1)参照)に続いて、導光板演出(図8(A2)参照)が行われる場合と、導光板演出が行われない場合とがある。この導光板演出は、表示用LED631,632を所定の発光パターンで発光させることによって、導光板61,62に「激」の文字を表示する演出であり(図10(G)参照)、導光板演出が行われているときには、導光板演出に関連する所定の演出音がスピーカ24から出力される。導光板61,62に形成されている「激」の文字は、いわゆる激アツのリーチ演出に直接発展することを示唆するものであり、導光板演出が行われた場合には、敵キャラ情報表示の表示態様に関わらず、ノーマルリーチからバトルSPSPリーチに直接発展することになる。すなわち、敵キャラ情報表示によって示された敵キャラとのバトルが後半から開始されることになる。
図9に基づいて上述した各敵キャラの第3表示態様の敵キャラ情報表示は、いずれも「ちょくはってん」の文字を含んでおり、第3表示態様の敵キャラ情報表示が行われた場合には、その後に必ず導光板演出が行われる。一方、第1表示態様の敵キャラ情報表示または第2表示態様の敵キャラ情報表示が行われた場合には、その後に導光板演出が行われる場合と行われない場合とがある。なお、第2表示態様の敵キャラ情報表示は、チャンスアップとしての機能を有しているため、第2表示態様の敵キャラ情報表示が行われた方が、第1表示態様の敵キャラ情報表示が行われるよりも、その後に導光板演出が行われ易い(バトルSPSPリーチに直接発展し易い)。
<バトルSPリーチの流れについて>
敵キャラ情報表示に続いて導光板演出が行われなかった場合は、ノーマルリーチからバトルSPリーチ(図8(B)参照)へとリーチ演出が発展する。このバトルSPリーチでは、その序盤において、例えば「VS 敵キャラA」といったリーチタイトル(図10(H)参照)を液晶画面5に表示するタイトル表示(図8(B1)参照)が行われる。このタイトル表示では、リーチタイトルが白色文字で表示される場合と赤色文字で表示される場合とがあり、後者の場合の方が前者の場合に比べて大当たり信頼度が高い。
なお、リーチタイトルを白色文字で表示するタイトル表示が行われると、その後にバトルSPSPリーチに発展する場合と発展しない場合とがある。その一方で、リーチタイトルを赤色文字で表示するタイトル表示が行われた場合には、本実施形態では、その後にバトルSPSPリーチに必ず発展する。
ただし、タイトル表示に関する構成はこれに限定されるものではなく、他の実施形態では、リーチタイトルを赤色文字で表示するタイトル表示を行った後に、バトルSPSPリーチに発展する場合と発展しない場合とがあって、リーチタイトルを白色文字で表示するタイトル表示に比べてバトルSPSPリーチに発展し易いといった構成を採用してもよい。すなわち、リーチタイトルを赤色文字で表示するタイトル表示を単なるチャンスアップとして機能させてもよい。
次に、バトルSPリーチの中盤では、主人公キャラや敵キャラが発するセリフ等の文字を液晶画面5に表示するテロップ表示(図8(B2)、図10(I)参照)が行われる。このテロップ表示では、テロップが白色文字で表示される場合と赤色文字で表示される場合とがあり、後者の場合の方が前者の場合に比べて大当たり信頼度が高い。
なお、テロップを白色文字で表示するテロップ表示が行われると、その後にバトルSPSPリーチに発展する場合と発展しない場合とがある。その一方で、テロップを赤色文字で表示するテロップ表示が行われた場合には、本実施形態では、その後にバトルSPSPリーチに必ず発展する。
ただし、テロップ表示に関する構成はこれに限定されるものではなく、他の実施形態では、テロップを赤色文字で表示するテロップ表示を行った後に、バトルSPSPリーチに発展する場合と発展しない場合とがあって、テロップを白色文字で表示するテロップ表示に比べてバトルSPSPリーチに発展し易いといった構成を採用してもよい。すなわち、テロップを赤色文字で表示するテロップ表示を単なるチャンスアップとして機能させてもよい。
バトルSPリーチ中にリーチタイトルを白色文字で表示するタイトル表示(図8(B1)参照)とテロップを白色文字で表示するテロップ表示(図8(B2)参照)とが行われた場合、バトルSPリーチの終盤において当落を示唆する当落示唆演出(図8(B3)参照)が行われる場合がある。この当落示唆演出は、敵キャラとのバトルの勝敗によって大当たりか否かを示唆する演出であり、大当たりであれば、主人公キャラが敵キャラを倒す演出表示が行われ、ハズレであれば、主人公キャラが敵キャラに敗れる演出表示が行われる。なお、大当たりであっても、主人公キャラが敵キャラに敗れる演出表示が行われる場合がある。
第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、主人公キャラが敵キャラに敗れる当落示唆演出(図8(B3)参照)が行われ、第1特別図柄がハズレを示す態様で停止表示されるのに伴い、リーチハズレ目を示す3つの装飾図柄を装飾図柄表示領域50に本停止させる当落報知演出(図8(D)参照)が行われる。
また、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、主人公キャラが敵キャラを倒す当落示唆演出(図8(B3)参照)が行われ、第1特別図柄が大当たりを示す態様で停止表示されるのに伴い、ゾロ目を示す3つの装飾図柄を装飾図柄表示領域50に本停止させる当落報知演出(図8(D)参照)が行われる。
一方、バトルSPリーチ(前半バトル)の終盤において、当落示唆演出ではなく、バトルSPSPリーチ(後半バトル)に発展することを示唆する発展演出(図8(B4)参照)が行われる場合がある。この発展示唆演出は、主人公キャラと敵キャラとの攻防に決着がつかずにバトルが継続することを示唆する所定の演出画像を液晶画面5に表示すると共に、演出役物7に所定の演出動作を行わせる演出として構成されている(図11(A)参照)。
この発展演出(図8(B4)参照)が行われた後は、バトルSPSPリーチの導入演出(図8(C1)参照)が開始される場合と、導光板演出(図8(B5)参照)が行われて(3種類ある特別バトルリーチの中で大当たり信頼度が最も高い)特別キャラ(大)バトル(図8(F5)参照)に発展する場合とがある。
<バトルSPSPリーチの流れについて>
ここで、サブCPU131によって、バトルSPリーチからバトルSPSPリーチへと発展する変動演出パターンが設定されている場合は、発展演出(図8(B4)参照)に続いて導入演出(図8(C1)参照)が行われる。この導入演出としては、主人公キャラと敵キャラとが再び対峙する様子を表す演出表示が一例として挙げられる。
なお、導光板演出(図8(A2)参照)を契機としてノーマルリーチからバトルSPSPリーチへと直接発展する場合にも、バトルSPSPリーチの序盤で導入演出が行われるが、この場合は前半バトルが存在しないため、導入演出として主人公キャラと敵キャラとが再び対峙する様子を表す演出表示を行ってしまうと、演出の流れが不自然になる可能性がある。このため、発展演出(図8(B4)参照)に続いて導入演出(図8(C1)参照)が行われる場合と、(図8(A2)参照)に続いて導入演出(図8(C1)参照)が行われる場合とで、導入演出の演出内容を互いに異ならせてもよい。
バトルSPSPリーチの序盤に導入演出(図8(C1)参照)が行われると、バトルSPSPリーチの中盤において、例えば「げきあつ」の文字を液晶画面5に表示するCU(チャンスアップ)文字表示(図8(C2)、図11(C)参照)が行われる場合がある。また、バトルSPSPリーチの中盤において、液晶画面5に表示されている演出画像に対して所定の演出画像を重畳表示させる、いわゆるカットインと呼ばれる演出(図8(C3)、図11(D)参照)が行われる場合がある。
なお、これらのCU文字表示とカットインとは、いずれもチャンスアップとして機能する予告演出であり、CU文字表示が行われる場合と行われない場合とがあり、カットインが行われる場合と行われない場合とがある。
バトルSPSPリーチの中盤では、主人公キャラと敵キャラとの攻防が繰り返される様子を表す演出表示が液晶画面5において行われ、バトルSPリーチの終盤では、主人公キャラが敵キャラを倒して大当たりが報知されることに対する遊技者の期待感を高める煽り演出(図8(C4)参照)が行われる。この煽り演出としては、主人公キャラが敵キャラに最後の攻撃を加えようとする様子を表す演出表示を行うことが一例として挙げられる。
次に、遊技者に対して演出ボタン26の操作を促す操作促進演出(図8(C5)参照)が行われ、設定された有効期間内に遊技者が演出ボタン26を操作した場合、又は演出ボタン26が操作されることなく有効期間が満了した場合に、当落示唆演出(図8(C6)参照)が行われる。ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、当落示唆演出として、主人公キャラの攻撃が敵キャラにヒットして敵キャラが倒される様子を表す演出表示が行われ、大当たりを示す態様で第1特別図柄が停止表示されるのに伴ってゾロ目の装飾図柄を本停止させる当落報知演出(図8(D)参照)が行われる。一方、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、当落示唆演出として、主人公キャラの攻撃がヒットせずに敵キャラに反撃されて主人公キャラが敗れる様子を表す演出表示が行われ、ハズレを示す態様で第1特別図柄が停止表示されるのに伴ってリーチハズレ目の装飾図柄を本停止させる当落報知演出(図8(D)参照)が行われる。
一方、バトルSPリーチの発展演出(図8(B4)参照)によってバトルSPSPリーチに発展すると見せ掛けておいて、発展演出に続いて導光板演出(図8(B5)参照)が行われる場合がある。この導光板演出(図8(B5)参照)としては、本実施形態では、ノーマルリーチ中に行われる導光板演出(図8(A2)参照)と同じ演出が行われる。
ここで、ノーマルリーチ中の導光板演出と、バトルSPリーチ中の導光板演出とを比較した場合、以下のことが言える。すなわち、ノーマルリーチ中の導光板演出が、ノーマルリーチからバトルSPSPリーチに直接発展することを示唆する機能を有しているのに対して、バトルSPリーチ中の導光板演出は、バトルSPリーチから特別キャラ(大)バトルへの発展を示唆する機能を有しており、これらの導光板演出は、示唆する内容が互いに異なっている。
このため、他の実施形態では、ノーマルリーチ中の導光板演出と、バトルSPリーチ中の導光板演出とを互いに異ならせてもよい。例えば、ノーマルリーチ中の導光板演出では、表示用LED631,632を第1の発光パターンで発光させ、バトルSPリーチ中の導光板演出では、表示用LED631,632を(第1の発光パターンとは異なる)第2の発光パターンで発光させることが考えられる。また、他の例として、ノーマルリーチ中の導光板演出では、表示用LED631,632を第1時間発光させ、バトルSPリーチ中の導光板演出では、表示用LED631,632を(第1時間とは異なる)第2時間発光させることが考えられる。
(導光板演出の変形例)
なお、導光板演出に関して、以下のような構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、「ちょくはってん」の文字を含む第3表示態様の敵キャラ情報表示(図8(A1)、図9参照)によって、バトルSPSPリーチに直接発展することが示唆される。このため、他の実施形態では、第3表示態様の敵キャラ情報表示が行われる場合に、図8(A2)の導光板演出を行わないようにしてもよい。
また、本実施形態では、特別キャラ(小)バトルと特別キャラ(中)バトルに比べて、特別キャラ(大)バトルの大当たり信頼度が高い。このため、大当たり信頼度が最も高いリーチ演出への発展を効果的に示唆すべく、特別キャラ(大)バトルに先立って導光板演出(例えば図8(B5)の導光板演出)を実行する構成が採用されている。これに対して、他の実施形態では、導光板演出を実行した後に、特別キャラ(小)バトルや特別キャラ(中)バトルにも発展可能な構成を採用してもよい。ただし、この場合、特別キャラ(小)バトルや特別キャラ(中)バトルの大当たり信頼度が、特別キャラ(大)バトルの大当たり信頼度と同程度であることが好ましい。
また、本実施形態では、図8(A2)の導光板演出を経由してノーマルリーチからバトルSPSPリーチに直接発展する場合について説明するが、他の実施形態では、この導光板演出を経由せずに(導光板演出を実行することなく)ノーマルリーチからバトルSPSPリーチに直接発展し得る構成を採用してもよい。また、本実施形態では、図8(F5)の特別キャラ(大)バトルに発展する前に導光板演出(図8(B5)の導光板演出か、或いは後述する図12(H)の導光板演出)が必ず実行される場合について説明するが、導光板演出を実行することなく特別キャラ(大)に発展可能な構成を採用してもよい。
また、本実施形態におけるノーマルリーチ中の導光板演出は、ノーマルリーチからバトルSPSPリーチに直接発展することを示唆する一方で、バトルSPSPリーチに登場する敵キャラの種類(すなわち、バトルSPSPリーチの種類)までは示唆していない。これに対して、他の実施形態では、ノーマルリーチからバトルSPSPリーチに直接発展すること示唆し、且つそのバトルSPSPリーチの種類を示唆する導光板演出を行うようにしてもよい。一例として、敵キャラAの敵キャラ画像が形成された第1導光板と、敵キャラBの敵キャラ画像が形成された第2導光板と、敵キャラCの敵キャラ画像が形成された第3導光板とを設け、第1導光板に敵キャラAを表示させることで敵キャラAとバトルするバトルSPSPリーチに直接発展することを示唆し、第2導光板に敵キャラBを表示させることで敵キャラBとバトルするバトルSPSPリーチに直接発展することを示唆し、第3導光板に敵キャラCを表示させることで敵キャラCとバトルするバトルSPSPリーチに直接発展することを示唆することが考えられる。これに対して、特別キャラの敵キャラ画像が形成された第4導光板を更に設け、図8(B5)の導光板演出では、第4導光板に特別キャラを表示させることで特別キャラとバトルする特別バトルリーチへの発展を示唆してもよい。
また、本実施形態では、ノーマルリーチ中の導光板演出(図8(A2)参照)が、バトルSPSPリーチに直接発展することを示唆する演出である場合について説明するが、この導光板演出は、最終的にバトルSPSPリーチに発展することを示唆する演出であってもよい。すなわち、バトルSPリーチを経由せずにバトルSPSPリーチに直接発展する場合に加えて、バトルSPリーチ演出を経由してバトルSPSPリーチに発展する場合にも図8(A2)の導光板演出を行うようにして、最終的にはバトルSPSPリーチに発展することを示唆するようにしてもよい。
また、ノーマルリーチからバトルSPリーチを経由せずに特別バトルリーチに発展可能な場合において、図8(A2)の導光板演出によって、特別バトルリーチに発展することと、特別バトルリーチの種類を示唆するようにしてもよい。具体的には、上記の第4導光板を用いた導光板演出と同様の導光板演出をノーマルリーチ中に行うことが一例として挙げられる。
また、他の実施形態では、導光板ユニット6およびスピーカ24に加えて、他の演出手段(例えば液晶画面5)を用いて、図8(A2)の導光板演出や図8(B5)の導光板演出を行うようにしてもよい。また、導光板ユニット6を用いることなく、他の演出手段(例えば液晶画面5やスピーカ24)を用いて導光板演出と同様の演出を行うようにしてもよい。
<特別キャラSU演出について>
本実施形態の遊技機1は、第1特別図柄の変動表示中において、大当たり信頼度を示唆する予告演出として、予め設定された所定ステップ数を上限として、所定ステップ数以下のいずれかのステップまで段階的に発展可能な複数種類のステップアップ演出(以下「SU演出」と呼ぶ)を実行可能に構成されており、第1特別図柄の変動表示に伴うノーマルリーチ中において、特別キャラSU演出(図8(A3)、図12参照)を実行可能である。
この特別キャラSU演出は、大当たり信頼度を示唆する機能と、特別バトルリーチに発展するか否かを示唆する機能とを併せ持ち、予め設定された所定ステップ数(本実施形態では「3」)を上限として、所定ステップ数以下のいずれかのステップまで段階的に発展可能なSU演出である。この特別キャラSU演出の詳細は図12〜図14に基づいて後に詳述するが、特別キャラSU演出によって、特別バトルリーチに発展しないことが示唆された場合には、第1特別図柄がハズレを示す態様で停止表示されるのに伴い、装飾図柄表示領域50にリーチハズレ目を示す3つの装飾図柄を本停止させるハズレ報知演出(図8(E)参照)が行われる。
<特別バトルリーチの流れについて>
一方、特別キャラSU演出によって、特別バトルリーチに発展することが示唆されると、特別バトルリーチとして、主人公キャラが小さい特別キャラとバトルする特別キャラ(小)バトルが開始される場合(図8(F1)参照)と、主人公キャラが中ぐらいの特別キャラとバトルする特別キャラ(中)バトルが開始される場合(図8(F3)参照)とがある。また、特別キャラSU演出において、図8(B5)の導光板演出と同様の導光板演出が行われる場合があり(図12(F)参照)、この場合は、主人公キャラが大きい特別キャラとバトルする特別キャラ(大)バトルが開始される(図8(F5)参照)。
ここで、3種類の特別バトルリーチを大当たり信頼度が低いものから高いものへと順に並べた場合、特別キャラ(小)バトル、特別キャラ(中)バトル、特別キャラ(大)バトルの順となる。このため、ノーマルリーチ中に特別キャラSU演出が行われて特別バトルリーチへの発展が示唆された場合、遊技者は、特別キャラ(大)バトルに発展することを示唆する導光板演出(図12(F)参照)が行われることを期待しながら、特別キャラSU演出を楽しむことができる。
図8の説明に戻り、特別キャラ(小)バトル中には、主人公キャラや特別キャラ(小)が発するセリフ等の文字を白色で表示するテロップ表示(図8(F2)参照)が行われ、特別キャラ(中)バトル中には、主人公キャラや特別キャラ(中)が発するセリフ等の文字を白色で表示するテロップ表示(図8(F4)参照)が行われる。一方、特別キャラ(大)バトル中には、主人公キャラや特別キャラ(大)が発するセリフ等の文字を白色または赤色で表示するテロップ表示(図8(F6)参照)が行われ、テロップが赤色文字で表示される方が、テロップが白色文字で表示される場合に比べて、大当たり信頼度が高い。
このように、本実施形態では、3種類ある特別バトルリーチのうち、特別キャラ(大)バトルについてのみ、リーチ演出中のチャンスアップが存在する。これに対して、他の実施形態では、特別キャラ(小)バトル中や特別キャラ(中)バトル中にもチャンスアップが存在するような構成を採用してもよい。具体的には、これら2種類の特別バトルリーチに関して、テロップを赤色文字で表示するテロップ表示を実行可能にすることが一例として挙げられる。また、他の実施形態では、3種類ある特別バトルリーチのそれぞれに関して、バトルSPリーチの序盤におけるタイトル表示(図8(B1)参照)と同様のタイトル表示を可能な構成を採用してもよい。
本実施形態の特別バトルリーチの説明に戻ると、上記3種類の特別バトルリーチの終盤になると、主人公キャラが特別キャラを倒して大当たりが報知されることに対する遊技者の期待感を高める煽り演出(図8(F7)参照)が行われる。この煽り演出としては、主人公キャラが敵キャラ(敵キャラ(小)、敵キャラ(中)、又は敵キャラ(大))に最後の攻撃を加えようとする様子を表す演出表示を行うことが一例として挙げられる。
次に、遊技者に対して演出ボタン26の操作を促す操作促進演出(図8(F8)参照)が行われ、設定された有効期間内に遊技者が演出ボタン26を操作した場合、又は演出ボタン26が操作されることなく有効期間が満了した場合に、当落示唆演出(図8(F9)参照)が行われる。ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、当落示唆演出として、主人公キャラの攻撃が特別キャラにヒットして特別キャラが倒される様子を表す演出表示が行われ、大当たりを示す態様で第1特別図柄が停止表示されるのに伴い、ゾロ目を示す装飾図柄を本停止させる当落報知演出(図8(G)参照)が行われる。一方、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、当落示唆演出として、主人公キャラの攻撃がヒットせずに特別キャラに反撃されて主人公キャラが敗れる様子を表す演出表示が行われ、ハズレを示す態様で第1特別図柄が停止表示されるのに伴い、リーチハズレ目を示す装飾図柄を本停止させる当落報知演出(図8(G)参照)が行われる。
<ノーマルリーチ中の導光板演出を含む一連の演出の具体例>
次に、図10,11を参照しつつ、ノーマルリーチ中の導光板演出を含む一連の演出の具体例について説明する。ここで、図10,11は、ノーマルリーチからバトルSPリーチまたはバトルSPSPリーチに発展する一連の演出の具体例を示す画面図である。
図10(A)には、当該領域53の当該アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、バラケ目を示す態様で3つの装飾図柄を本停止させるハズレ報知演出が行われている状態が例示されている。このハズレ報知演出が開始されてから所定の確定時間(例えば1秒)が経過すると、第1保留領域51に表示されている最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行される。これに対して、液晶画面5では、最先の保留アイコンが当該領域53にシフトして新たな当該アイコンとして表示されると共に、装飾図柄表示領域50における装飾図柄の変動表示が開始される(図10(A)及び(B)参照)。
ここで、第1特別図柄の変動表示が開始される際に、サブCPU131によってリーチ有り演出の変動演出パターンが設定されている場合、例えば、左図柄が擬似停止した後に、左図柄と同一の右図柄が擬似停止してリーチが成立する場合がある(図10(C)参照)。このように、同一の装飾図柄がリーチ図柄として左列および右列に擬似停止すると、例えば、これら2つのリーチ図柄を結ぶリーチラインがリーチ図柄に重畳表示されると共に、「リーチ!」といった音声がスピーカ24から出力される。
このようにしてリーチが成立すると、2つのリーチ図柄を結ぶ有効ライン上にリーチ図柄と同じ装飾図柄が停止することに対する遊技者の期待感を高めるノーマルリーチが行われる(図10(D)参照)。このノーマルリーチが行われる場合、高速でスクロール表示されていた中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下していく。ここで、第1特別図柄の変動表示が開始される際に、敵キャラ情報表示(図8(A1)参照)を行うことが設定されている場合、装飾図柄を除く背景画像などの演出画像を非表示にする暗転演出が所定時間(例えば2秒間)行われ(図10(E)参照)、続いて敵キャラ情報表示が行われる(図10(F)参照)。なお、図10(F)には、敵キャラAに関する第2表示態様の敵キャラ情報表示(図9参照)が行われている様子が例示されており、これにより、敵キャラAとバトルするバトルSPリーチまたはバトルSPSPリーチに発展することが示唆される。
ここで、ノーマルリーチからバトルSPSPリーチに直接発展する変動演出パターンが設定されている場合、敵キャラ情報表示に続いて導光板演出(図8(A2)参照)が行われる(図10(G)参照)。具体的には、例えば、表示用LED631,632を交互に発光させることによって、導光板61,62に「激」の文字を交互に表示させ、これに伴い、導光板演出に係る所定の演出音をスピーカ24から出力する導光板演出が行われる。この導光板演出が行われると、図8に基づいて上述したように、ノーマルリーチからバトルSPSPリーチに直接発展して、バトルSPSPリーチの導入演出(図8(C1)、図11(B)参照)が行われることになる。
一方、ノーマルリーチからバトルSPリーチに発展する変動演出パターンが設定されている場合、敵キャラ情報表示に続いて導光板演出が行われることなく、バトルSPリーチのタイトル表示(図8(B1)参照)が行われる(図10(H)参照)。そして、バトルSPリーチの中盤では、図8(B2)に基づいて上述したテロップ表示が行われる(図10(I)参照)。
次に、予め設定された変動演出パターンが、ノーマルリーチからバトルSPリーチを経由してバトルSPSPリーチに発展する演出パターンである場合、バトルSPリーチの終盤に、図8(B4)に基づいて上述した発展演出が行われる(図11(A)参照)。なお、図11(A)には、初期位置(図1参照)から液晶画面5の前方における演出位置へと移動した演出役物7が所定の発光パターンで発光しながら回転し、液晶画面5上で演出役物7から光が放たれる様子を表す演出表示を行う発展演出が行われる様子が例示されている。
この発展演出が行われると、主人公キャラと敵キャラとが対峙する様子を表すバトルSPSPリーチ演出の導入演出(図8(C1)参照)が行われる(図11(B)参照)。なお、ここで主人公キャラと対峙する敵キャラは、敵キャラ情報表示が示す敵キャラと同じ敵キャラであり、図10(F)の敵キャラ情報表示が行われた後に導入演出が行われる場合には、敵キャラAと対峙する様子を表す導入演出が行われることになる(図11(B)参照)。
このようにしてバトルSPSPリーチの導入演出が行われると、バトルSPSPリーチの中盤では、図8(C2)のCU文字表示が行われる場合がある(図11(C)参照)。図11(C)には、山を示す背景画像における山頂付近に「げきあつ」の文字を表示するCU文字表示が行われている様子が例示されている。また、バトルSPSPリーチの中盤において、CU文字表示が行われた場合と行われなかった場合のいずれの場合でも、図8(C3)のカットインが行われる場合がある(図11(D)参照)。
そして、バトルSPSPリーチの終盤になると、主人公キャラが敵キャラを倒して大当たりが報知されることに対する遊技者の期待感を高める煽り演出(図8(C4)参照)が行われ(図11(E)参照)、遊技者に対して演出ボタン26の操作を促す操作促進演出(図8(C5)参照)が行われる(図11(F)参照)。この操作促進演出では、演出ボタン26の操作が有効になる有効期間が予め設定され、例えば、演出ボタン26を模したボタン画像と、演出ボタン26の操作を遊技者に促す「押せ!!」の文字と、有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージとが表示される。
これに対して、有効期間の残り時間がゼロになる前に演出ボタン26が操作された場合、又は有効期間中に演出ボタン26が操作されることなく有効期間の終期となった場合、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であれば、当落示唆演出として、主人公キャラの攻撃がヒットせずに敵キャラに反撃されて主人公キャラが敗れる様子を表す演出表示(不図示)に加えて、リーチハズレ目(例えば「323」)を示す3つの装飾図柄を擬似停止させる演出表示が行われる(図11(G)参照)。一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であれば、当落示唆演出として、主人公キャラの攻撃が敵キャラにヒットして敵キャラが倒される様子を表す演出表示(不図示)に加えて、ゾロ目(例えば「333」)を示す3つの装飾図柄を擬似停止させる演出表示が行われる(図11(H)参照)。この大当たりを示唆する当落示唆演出が行われた場合、第1特別図柄が大当たりを示す態様で停止表示されるのに伴い、ゾロ目を示す3つの装飾図柄を本停止させる当たり報知演出が行われる(図11(I)参照)。
<特別キャラSU演出の流れと具体例について>
以下、図12〜14を参照しつつ、特別キャラSU演出の流れとその具体例について説明する。ここで、図12は、特別キャラSU演出の流れを例示する説明図である。図13,14は、特別キャラSU演出を含む一連の演出の具体例を示す画面図である。
本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄の変動表示中におけるノーマルリーチ中に特別キャラSU演出が行われる場合がある。この特別キャラSU演出は、主人公キャラと特別キャラとがバトルする特別バトルリーチに発展するか否かを示唆可能なSU演出であって、特別キャラSU演出には、特別キャラを示す小さいキャラクタ(ミニキャラ)が登場する。なお、ここでは、ノーマルリーチ中に特別キャラSU演出が実行される場合を例に説明するが、バトルSPリーチ等の他のリーチ演出中やリーチ成立前に特別キャラSU演出を実行してもよい。
ノーマルリーチ中に特別キャラSU演出が実行される場合、先ず、ステップ1の演出(図12(A)参照)として、例えば、特別キャラのミニキャラが液晶画面5の右側に登場する演出表示が行われる(図13(A)参照)。特別キャラSU演出には、ステップ1で演出が終了する演出パターンは用意されておらず、ステップ1の演出に続いて、ステップ2の演出(図12(B)参照)が行われる。具体的には、例えば、ミニキャラがドーム型の籠の中に隠れると共に、ミニキャラを探索する2人の主人公キャラが画面左側から登場する演出表示が行われる(図13(B)参照)。
ここで、特別キャラSU演出がステップ2で終了する場合、ステップ2の終了演出として、ミニキャラを発見できなかった2人の主人公キャラが立ち去って行く様子を表す演出表示が行われる(図13(C)参照)。この場合は、ノーマルリーチから特別バトルリーチに発展することはなく、ハズレを示す態様で第1特別図柄が停止表示されるのに伴い、リーチハズレ目を示す3つの装飾図柄を本停止させるハズレ報知演出が実行される(図8(E)参照)。
なお、本実施形態では、特別キャラSU演出がステップ2で終了すると特別バトルリーチに発展しない場合について説明するが、他の実施形態では、特別キャラSU演出がステップ2で終了したとしても、ノーマルリーチから特別バトルリーチに発展し得る構成を採用してもよい。
図12の説明に戻り、特別キャラSU演出がステップ2で終了しない場合、ステップ2の演出に続いて、ステップ3の演出(図12(C)参照)が行われる。具体的には、例えば、ドーム型の籠に近寄った2人の主人公キャラが籠を持ち上げて、隠れていたミニキャラを発見する演出表示が行われる(図13(D)参照)。
このように、ステップ3の演出が行われた場合には、遊技者に演出ボタン26の操作を促す操作促進演出(図12(C)参照)が行われる。具体的には、演出ボタン26の操作が有効になる有効期間が予め設定され、演出ボタン26を模したボタン画像と、演出ボタン26の操作を遊技者に促す「押せ!!」の文字と、有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージとが液晶画面5に表示される(図13(E)参照)。
ここで、装飾図柄を用いた変動演出の変動演出パターンとして、ノーマルリーチから特別バトルリーチへと発展しない変動演出パターンが設定されている場合、演出ボタン26の操作に応じて特別キャラの顔が拡大表示されることなく特別キャラSU演出が終了して、ステップ2で終了する場合と同様にハズレ報知演出が行われる(図12参照)。
一方、ノーマルリーチから特別バトルリーチへと発展する変動演出パターンが設定されている場合、ステップ4に相当する演出として、特別キャラ登場演出(図12(E)参照)が行われる。具体的には、例えば、特別キャラの顔を液晶画面5の画面中央に拡大表示する演出表示が行われる(図13(F)参照)。これにより、遊技者は、ノーマルリーチから特別バトルリーチに発展することを認識することができる。なお、特別キャラ登場演出は、特別バトルリーチにおいて主人公キャラとバトルする特別キャラを表示する演出であるため、特別バトルリーチへの発展を示唆する演出と言える。
次に、設定されている変動演出パターンが、特別キャラ(小)バトルか特別キャラ(中)バトルに発展する変動演出パターンである場合、特別キャラ(小)バトル(図12(F)参照)又は特別キャラ(中)バトル(図12(G)参照)が開始される(図8(F1)及び(F3)参照)。なお、図13(G)には、特別キャラ登場演出に続いて、特別キャラ(小)バトルが開始された直後の様子が例示されている。
一方、設定されている変動演出パターンが、特別キャラ(大)バトルに発展する変動演出パターンである場合、特別キャラ登場演出(図12(E)参照)に続いて導光板演出(図12(H)参照)が行われる。図13(H)には、特別キャラ登場演出に続いて導光板演出が行われている様子が例示されているが、ここでの導光板演出は、上述したノーマルリーチ中の導光板演出(図8(A2)参照)やバトルSPリーチ中の導光板演出(図8(B5)参照)と同様の導光板演出であるため、ここでの詳細な説明は省略する。なお、図12(H)における導光板演出は、上記ノーマルリーチ中の導光板演出やバトルSPリーチ中の導光板演出とは異なる(例えば表示用LED631,632の発光パターンが異なる)導光板演出であってもよい。
導光板演出が行われると、特別キャラ(大)バトル(図12(I)参照)が開始される(図13(I)参照)。図13(I)には、主人公キャラと特別キャラ(大)とが対峙する様子が例示されている。この特別キャラ(大)バトル中には、以下のような演出表示が行われる。
すなわち、例えば、特別キャラ(大)バトルの中盤において、特別キャラ(大)が発するセリフを白色文字または赤色文字で表示するテロップ表示が行われる(図14(A)、図8(F6)参照)。そして、特別キャラ(大)バトルの終盤になると、大当たりに対する遊技者の期待感を高めるべく、煽り演出として、主人公キャラが敵キャラ(大)に最後の攻撃を加えようとする様子を表す演出表示が行われる(図14(B)、図8(F7)参照)。
次に、遊技者に対して演出ボタン26の操作を促す操作促進演出が行われる(図14(C)、図8(F8)参照)。この操作促進演出は、図11(F)に基づいて上述した操作促進演出と同様の演出であるため、ここでの説明は省略する。
ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、操作に応じたハズレ示唆演出(図14(D)参照)として、以下の演出表示が行われる。すなわち、ハズレ示唆演出として、主人公キャラが特別キャラ(大)に反撃されて主人公キャラが敗れる様子を表す演出表示と、リーチハズレ目(ここでは「343」)を示す3つの装飾図柄を擬似停止させる演出表示とが行われる。そして、ハズレを示す態様で第1特別図柄が停止表示されるのに伴い、リーチハズレ目を示す3つの装飾図柄を本停止させるハズレ報知演出(図14(E)参照)が行われる。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、操作に応じた当たり示唆演出(図14(F)参照)として、以下の演出表示が行われる。すなわち、当たり示唆演出として、主人公キャラの攻撃が特別キャラ(大)にヒットして特別キャラ(大)が倒される様子を表す演出表示と、主人公キャラが勝利を喜んでいる様子を表す演出表示と、ゾロ目(ここでは「333」)を示す3つの装飾図柄を擬似停止させる演出表示とが行われる。そして、16R確変大当たりを報知すべく、擬似停止していた「333」のゾロ目が「777」のゾロ目に変化し、16R確変大当たりを示す態様で第1特別図柄が停止表示されるのに伴い、「777」のゾロ目を示す3つの装飾図柄を本停止させる当たり報知演出(図14(G)参照)が行われる。
(特別キャラSU演出による作用効果)
本実施形態では、特別バトルリーチで特別キャラに勝利すれば必ず16R確変大当たりになるという構成が採用されている。このため、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合でも、ステップ2(図12(C)参照)で終了する特別キャラSU演出や、操作促進演出(図12(D)参照)に応じた操作に応じて特別キャラ登場演出が実行されずに終了する特別キャラSU演出を実行することによって、16R確変大当たりとなることに対する遊技者の期待感を効果的に高めることが可能である。
また、本実施形態では、特別キャラSU演出から特別バトルリーチに発展可能である一方で(図12参照)、特別キャラSU演出を実行することなく特別バトルリーチに発展可能な構成が採用されている。すなわち、バトルSPリーチ中に図8(B5)の導光板演出が行われた場合には、特別キャラSU演出が行われることなく特別キャラ(大)バトルに発展する。
このように、本実施形態における遊技機1では、特別バトルリーチへの発展ルートが複数用意されているため、発展ルートが1つしか用意されていない場合に比べて、16R確変大当たりに対する遊技者の期待感をより効果的に高めることが可能である。
図12に示されるように、リーチ後ボタン演出から、特別キャラSU演出のステップ3の演出(図12(C)参照)に発展するパターンも用意されている。すなわち、リーチ後ボタン演出が行われた後に特別キャラSU演出が行われる場合、そのステップ1〜ステップ2の演出が行われることなく、ステップ3から演出が開始される。なお、リーチ後ボタン演出は、リーチ成立後に遊技者に演出ボタン26の操作を促し、その操作に応じて複数種類の演出のいずれかの演出を実行する演出であるが、その詳細については図22,25,28等に基づいて後述する。
なお、本実施形態では、特別キャラSU演出の最終ステップ数が大きくなるほど大当たり信頼度が高くなる構成が採用されているが、他の実施形態では、例えば、ステップ2までしか発展せずに終了する方が上限のステップ3まで発展するよりも大当たり信頼度が高いといった構成を採用してもよい。この場合、例えば、特別キャラSU演出がステップ2で終了する場合の方が、ステップ3まで発展したものの特別キャラ登場演出が行われない場合に比べて、大当たり信頼度が高いといった構成とすることが考えられる。
[変動パターンの選択について]
以下、図15を参照しつつ、特別図柄の変動パターンの選択について説明する。ここで、図15は、特別図柄の変動パターンを選択するための変動パターン選択テーブルについて説明するための説明図である。
遊技制御基板100のメインROM102(図4参照)には、特別図柄の変動パターンを選択するために参照される変動パターン選択テーブルが記憶されている。第1特別図柄判定に関して、メインROM102には、リーチ用変動パターン選択テーブル(図15(A)参照)、16R確変大当たり用変動パターン選択テーブル(図15(B)参照)、6R大当たり用変動パターン選択テーブル(図15(C)参照)が記憶されている。リーチ用変動パターン選択テーブルは、「ハズレ」と判定されると共にリーチ演出を行うと決定された場合に第1特別図柄の変動パターンを選択するために参照されるテーブルである。16R確変大当たり用変動パターン選択テーブルは、第1特別図柄判定の判定結果が16R確変大当たりとなった場合に第1特別図柄の変動パターンを選択するために参照されるテーブルである。6R大当たり用変動パターン選択テーブルは、第1特別図柄判定の判定結果が6R確変大当たり又は6R通常大当たりとなった場合に第1特別図柄の変動パターンを選択するために参照されるテーブルである。
リーチ用変動パターン選択テーブル(図15(A)参照)では、第1特別図柄の変動パターンと、変動パターン乱数とが対応付けられている。なお、図15では、説明の便宜上、変動パターンおよび変動パターン乱数の他に、第1特別図柄の変動時間、各変動パターンに対してサブCPU131によって選択される変動演出パターンの種類、変動演出パターンの具体的な演出内容、変動パターン乱数の取り得る範囲、各変動パターンが選択される割合が併せて表記されている。
(リーチ用変動パターン選択テーブル)
遊技制御基板100のメインCPU101(図4参照)は、第1特別図柄判定において「ハズレ」と判定すると共にリーチ演出を実行すると決定した場合、変動パターン乱数を取得してメインRAM103の所定領域に格納する。そして、この変動パターン乱数に対応する変動パターンをリーチ用変動パターン選択テーブル(図15(A)参照)から読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンを選択する。
本実施形態では、説明を容易に行うために、変動パターン乱数の取り得る範囲が「0」〜「99」に設定されている。メインCPU101は、例えば取得した変動パターン乱数が「0」〜「19」のいずれかであれば、リーチ用変動パターン選択テーブルから変動パターンAを読み出して第1特別図柄の変動パターンとして選択する。また、例えば取得した変動パターン乱数が「59」〜「63」のいずれかであれば、リーチ用変動パターン選択テーブルから変動パターンFを読み出して第1特別図柄の変動パターンとして選択する。
図15(A)に示されるリーチ用変動パターン選択テーブルでは、例えば変動パターンAに対して「0」〜「19」の20個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンAが選択される割合は20%(=20/100)である。また、例えば変動パターンFに対して「59」〜「63」の5個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンFが選択される割合は5%(=5/100)である。
なお、演出制御基板130のサブROM132には、特別図柄の変動パターンと装飾図柄の変動演出パターンとの対応関係を示す情報が記憶されており、例えば、メインCPU101によって変動パターンBが選択された場合には、ノーマルリーチから特別キャラ(小)バトルに発展してハズレが報知される変動演出パターンBがサブCPU131によって選択される。このことは、リーチ用変動パターン選択テーブルに規定されている他の変動パターンについても同様であり、また、図15(B)及び(C)に例示される他の変動パターン選択テーブルに規定されている変動パターンについても同様である。
リーチ用変動パターン選択テーブルにおいては、各変動パターンが選択される割合の比較から明らかなように、第1特別図柄の変動時間が相対的に短い変動パターンが選択され易く、逆に、第1特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンが選択され難い傾向がある。また、各変動パターンに対応する演出に関しては、ノーマルリーチが最も選択され易く、バトルSPSPリーチや特別キャラ(大)バトルは選択され難い傾向がある。
(16R確変大当たり用変動パターン選択テーブル)
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「16R確変大当たり」である場合、ハズレの場合と同様に変動パターン乱数が取得されてメインRAM103の所定領域に格納される。そして、この変動パターン乱数に対応する変動パターンが16R確変大当たり用変動パターン選択テーブル(図15(B)参照)から読み出されることによって、第1特別図柄の変動パターンが選択される。
例えば取得した変動パターン乱数が「0」〜「2」のいずれかであれば、16R確変大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンJが読み出されて第1特別図柄の変動パターンとして選択される。また、例えば取得した変動パターン乱数が「8」〜「14」のいずれかであれば、16R確変大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンLが読み出されて第1特別図柄の変動パターンとして選択される。また、例えば取得した変動パターン乱数が「47」〜「61」のいずれかであれば、16R確変大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンPが読み出されて第1特別図柄の変動パターンとして選択される。
図15(B)に示される大当たり用変動パターン選択テーブルでは、例えば変動パターンJに対して「0」〜「2」の3個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンJが選択される割合は3%(=3/100)である。また、例えば変動パターンLに対して「8」〜「14」の7個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンLが選択される割合は7%(=7/100)である。また、例えば変動パターンPに対して「47」〜「61」の15個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンPが選択される割合は15%(=15/100)である。
このように、16R確変大当たり用変動パターン選択テーブルにおいては、各変動パターンが選択される割合の比較から明らかなように、第1特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンが選択され易く、逆に、第1特別図柄の変動時間が相対的に短い変動パターンが選択され難い傾向がある。また、各変動パターンに対応する演出に関しては、バトルSPSPリーチや特別キャラ(大)バトルが選択され易い傾向がある。
なお、リーチ用変動パターン選択テーブルと16R確変大当たり用変動パターン選択テーブルとの比較から、以下のことが言える。すなわち、リーチ用変動パターン選択テーブルでは、変動パターンEが6%の割合で選択され、変動パターンGが4%の割合で選択されるため、最終的にバトルSPSPリーチにてハズレが報知される割合は10%(=6%+4%)である。
一方、16R確変大当たり用変動パターン選択テーブルでは、変動パターンNが11%の割合で選択され、変動パターンPが15%の割合で選択されるため、最終的にバトルSPSPリーチにて16R確変大当たりが報知される割合は26%(=11%+15%)である。
このように、ハズレの場合には最終的にバトルSPSPリーチでハズレが報知される変動パターンが選択され難く、16R確変大当たりの場合には最終的にバトルSPSPリーチで16R確変大当たりが報知される変動パターンが選択され易いため、最終的にバトルSPSPリーチに発展する変動演出は、大当たり信頼度が相対的に高いと言える。このことは、最終的に特別キャラ(大)バトルにて当落が報知される場合についても同様である。
(6R大当たり用変動パターン選択テーブル)
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「6R大当たり」(6R確変大当たり又は6R通常大当たり)である場合、変動パターン乱数が取得されてメインRAM103の所定領域に格納される。そして、この変動パターン乱数に対応する変動パターンが6R大当たり用変動パターン選択テーブル(図15(C)参照)から読み出されて第1特別図柄の変動パターンとして選択される。
例えば取得した変動パターン乱数が「0」〜「1」のいずれかであれば、6R大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンRが読み出されて第1特別図柄の変動パターンとして選択される。また、例えば取得した変動パターン乱数が「2」〜「11」のいずれかであれば、6R大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンSが読み出されて第1特別図柄の変動パターンとして選択される。また、例えば取得した変動パターン乱数が「32」〜「61」のいずれかであれば、6R大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンUが読み出されて第1特別図柄の変動パターンとして選択される。
図15(C)に示される大当たり用変動パターン選択テーブルでは、例えば変動パターンRに対して「0」〜「1」の2個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンRが選択される割合は2%(=2/100)である。また、例えば変動パターンTに対して「12」〜「31」の20個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンTが選択される割合は20%(=20/100)である。また、例えば変動パターンUに対して「32」〜「61」の30個の乱数値が割り当てられているため、変動パターンUが選択される割合は30%(=30/100)である。
なお、図15(C)の表記から明らかなように、第1特別図柄判定により6R確変大当たりや6R通常大当たりと判定された場合には、特別バトルリーチにて大当たりが報知される変動パターンが選択されることがない。これに対して、ハズレであるもののリーチ演出を実行する場合に参照されるリーチ用変動パターン選択テーブル(図15(A)参照)や16R確変大当たりの場合に参照される16R確変大当たり用変動パターン選択テーブルでは、特別キャラ(小)バトル、特別キャラ(中)バトル、特別キャラ(大)バトルが実行される変動パターンが規定されている。このため、これらのバトル(特別バトルリーチ)に発展した場合には、6R確変大当たりや6R通常大当たりが報知されることはなく、16R確変大当たりかハズレが報知される。
また、本実施形態では、特別キャラ(小)バトルが行われる変動パターンBの選択割合が14%と高い割合に設定されているため、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であっても特別キャラ(小)バトルが実行され易く、これに付随して特別キャラSU演出も実行され易い。このため、「ハズレ」が続く期間が長くなるような状況においても、遊技者に対して16R確変大当たりに対する期待感を効果的に抱かせることが可能である。
なお、図15には示されていないが、本実施形態の遊技機1では、リーチ成立前、或いはリーチ成立後において、擬似連演出が行われる場合がある。この擬似連演出は、特別図柄の1回の変動表示中において、装飾図柄が複数回変動表示されたように見せ掛ける演出である。
[擬似連演出について]
図16は、擬似連演出について説明するためのタイムチャートである。
装飾図柄を用いた変動演出が擬似2連目まで発展する場合、図16(A)に例示されるように、まず、特別図柄の変動時間よりも短い時間だけ装飾図柄を変動表示させる擬似1連目の変動演出(図16では「短変動」と表記)が行われる。そして、例えば、擬似1連目の変動演出の終盤で左図柄および右図柄が擬似停止した後に、擬似連図柄と呼ばれる特殊図柄(図17(E)参照)が中図柄として擬似停止する。このように、中図柄として擬似連図柄が擬似停止すると、左図柄、中図柄、及び右図柄が再始動して、各列の装飾図柄のスクロール表示が再開されて擬似2連目の変動演出が開始される(例えば図16(A)参照)。
一方、擬似連演出が擬似3連目まで発展する場合、図16(B)に例示されるように、擬似2連目の変動演出の終盤で左図柄および右図柄が擬似停止した後に、中図柄として擬似連図柄が再び擬似停止する。このように、中図柄として擬似連図柄が再停止すると、左図柄、中図柄、及び右図柄が再始動して、各列の装飾図柄のスクロール表示が再開されて擬似3連目の変動演出が開始される。
なお、本実施形態における遊技機1は、擬似連演出が行われる毎に大当たり信頼度が高くなるように構成されており、擬似連演出が行われない場合に比べて最終的に擬似2連目まで発展する場合の方が、大当たり信頼度が高い。また、最終的に擬似2連目まで発展する場合に比べて、最終的に擬似3連目まで発展する場合の方が、大当たり信頼度が高い。
(擬似連演出の具体例)
図17は、擬似連演出の具体例を示す画面図である。図17(A)には、先読み対象である最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って装飾図柄の変動表示が開始される様子が例示されている。このように、当該変動が開始されると、先ず、左図柄(例えば4図柄)が左列に擬似停止し(図17(B)参照)、続いて、左図柄とは異なる右図柄(例えば5図柄)が右列に擬似停止する(図17(C)参照)。
次に、中列において擬似連図柄が上から下へとゆっくりと移動していく様子を表す演出表示が行われる(図17(E)参照)。ここで、擬似2連目に発展しないガセ演出が行われる場合、図には示されていないが、中列に擬似連図柄とは異なる中図柄が擬似停止し、その後にハズレ報知演出が実行される。一方、擬似2連目に発展する場合には、中列に擬似連図柄が擬似停止する(図17(E)参照)。そして、例えば、その擬似連図柄が拡大してフェードアウトする様子を表す演出表示が行われて、擬似2連目の変動演出が開始されることを示唆する「×2」の文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示され(図17(F)参照)、左列、中列、及び右列のスクロール表示が再開されて擬似2連目の変動演出が開始される(図17(G)参照)。
ここでは、リーチ成立前に擬似連演出が行われる場合について説明したが、リーチ成立後にも擬似連演出が行われる場合がある。リーチ成立前に擬似連演出が行われる場合は、左図柄および左図柄とは異なる右図柄が擬似停止した状態で煽り演出(図17(D)参照)が行われる。これに対して、リーチ成立後に擬似連演出が行われる場合は、左図柄および左図柄と同じ右図柄が擬似停止したリーチ状態で同様の煽り演出が行われる。なお、以下の説明では、リーチ成立前に行われる擬似連演出を「リーチ前擬似」と呼び、リーチ成立後に行われる擬似連演出を「リーチ後擬似」と呼んで両者を区別する場合がある。
[他のSU演出について]
本実施形態における遊技機1は、図12等に基づいて上述した特別キャラSU演出の他に、SU演出として、発展示唆SU演出(図18,19参照)、会話SU演出(図20,21参照)、第1キャラSU演出(図22〜24参照)、及び第2キャラSU演出(図25〜27参照)を実行可能である。
以下、これらのSU演出について順に説明する。
<発展示唆SU演出の流れと具体例>
以下、図18,19を参照しつつ、発展示唆SU演出について説明する。ここで、図18は、発展示唆SU演出の流れを例示する説明図である。図19は、発展示唆SU演出を含む一連の演出の具体例を示す画面図である。
本実施形態の遊技機1では、例えば、第1特別図柄の変動表示中におけるリーチ成立前やノーマルリーチ中に、発展示唆SU演出が行われる場合がある。この発展示唆SU演出は、最終的にどのステップまで発展するかによって大当たり信頼度を示唆すると共に、特別バトルリーチ(又はバトルSPSPリーチ)に発展するか否かを示唆可能なSU演出である。この発展示唆SU演出は、液晶画面5に表示される文字を用いて行われる。
図19(A)には、先読み対象である最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って装飾図柄の変動表示が開始される様子が例示されている。発展示唆SU演出が実行される場合、先ず、ステップ1の演出(図18(A)参照)として、例えば「導光板の」という文言を液晶画面5に表示する演出が行われる(図19(B)参照)。このステップ1の演出が行われた後は、図18に示されるように、ステップ2(図18(C)参照)に発展せずにステップ1で発展示唆SU演出が終了する場合と、擬似連演出(図18(B)参照)が行われてからステップ2の演出に発展する場合と、擬似連演出が行われることなくステップ2の演出に発展する場合とがある。
ここで、擬似連演出が行われることなくステップ2に発展する場合、ステップ1の演出で表示された文言に続く文言を表示するステップ2の演出(図18(C)参照)が行われる。具体的には、例えば「発光を」という文言を液晶画面5に表示する演出が行われる(図19(C)参照)。このステップ2の演出が行われた後は、図18に示されるように、ステップ3(図18(E)参照)に発展せずにステップ2で発展示唆SU演出が終了する場合と、擬似連演出(図18(D)参照)が行われてからステップ3の演出に発展する場合と、擬似連演出が行われることなくステップ3の演出に発展する場合とがある。
ここで、擬似連演出が行われることなくステップ3に発展する場合、ステップ2の演出で表示された文言に続く文言を表示するステップ3の演出(図18(E)参照)が行われる。具体的には、例えば「目指してください!」という文言を液晶画面5に表示する演出が行われる(図19(D)参照)。このステップ3の演出が行われた後は、更に発展することなくステップ3で発展示唆SU演出が終了したり、或いは擬似連演出が行われたりすることなく、ステップ4に発展する。すなわち、ステップ3で終了する演出パターンは用意されておらず、ステップ3の演出が行われると必ずステップ4の演出に発展する。
ステップ4の演出として、例えば「導光板の発光を目指してください!」という、ステップ1〜ステップ3の演出で表示された文言を繋ぎ合わせた文章を液晶画面5に表示する演出が行われる(図19(E)参照)。このステップ4の演出を行うことにより、遊技者は、導光板演出が行われる可能性があることを認識することが可能である。
なお、後に詳述するリーチ後ボタン演出から、発展示唆SU演出のステップ4の演出(図18(F)参照)に発展するパターンも用意されている。すなわち、リーチ後ボタン演出が行われた後に発展示唆SU演出が行われる場合、そのステップ1〜ステップ3の演出が行われることなく、ステップ4から演出が開始される。
このように、ステップ4の演出が行われると、演出ボタン26を模したボタン画像が液晶画面5に表示されることを遊技者に期待させるボタン出現煽り演出(図18(G)参照)が行われる。具体的には、例えば、演出ボタン26を模した半透明のボタン画像が不透明のボタン画像へと徐々に変化していく様子を表す演出表示が行われる(図19(F)参照)。
このボタン出現煽り演出が行われた後は、ボタン画像が出現せずに(ボタン画像が不透明とならずに)、ボタン出現煽り演出にて発展示唆SU演出が終了する場合がある。この場合、図には示されていないが、ボタン画像が不透明にならずに液晶画面5からフェードアウトしていく様子を表す演出表示が行われる。一方、ボタン出現煽り演出に続いて、液晶画面5上にボタンが出現する場合がある(図18(G)及び(H)参照)。
なお、以下の場合には、ボタン出現煽り演出の後に必ずボタンを出現させるようにしてもよい。例えば、ステップ4の演出として、基本的には、ステップ1〜ステップ3の演出で表示された文言をそのまま繋ぎ合わせた文章が液晶画面5に表示されるが、例えば「導光板の発光をしてください!」といった上記の文章とは異なる文章を表示するチャンスアップの演出として行い、ステップ4でこのチャンスアップの演出が行われた場合には、ボタン出現煽り演出の後に必ずボタンを出現させるようにしてもよい。
また、変動演出が擬似3連目まで発展した状態でボタン出現煽り演出へと発展した場合にも、ボタン出現煽り演出の後に必ずボタンを出現させるようにしてもよい。
図18,19の説明に戻り、ボタン出現煽り演出に続いてボタンが出現する場合、演出ボタン26の操作が有効な有効期間が予め設定され、例えば、半透明のボタン画像に代えて不透明のボタン画像が表示され、有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージが併せて表示される(図19(G)参照)。
このようにしてボタンが出現すると、有効期間内に演出ボタン26が操作された場合と、演出ボタン26が操作されることなく有効期間の終期となった場合に、導光板演出(図18(I)、図19(H)参照)が必ず実行される(図18参照)。この導光板演出は、本実施形態では、図8(A2)の導光板演出や図8(B5)の導光板演出と同様の演出であり、導光板演出が行われた後は、特別バトルリーチまたはバトルSPSPリーチに直接発展する。図19(I)には、導光板演出を経由して特別バトルリーチが開始される様子が例示されている。
(発展示唆SU演出による作用効果)
本実施形態における遊技機1では、特別キャラ(大)バトルへの発展を示唆するSU演出として、特別キャラSU演出(図12参照)に加えて、発展示唆SU演出が用意されている。このため、発展示唆SU演出の最終ステップ数に基づいて当該変動において大当たりが報知される信頼度を遊技者が容易に認識できるだけでなく、特別キャラを倒せば16R確変大当たりとなる特別バトルリーチへの発展を示唆する機会が更に増えることとなり、16R確変大当たりに対する遊技者の期待感を一層効果的に高めることが可能である。
また、本実施形態では、時間的に擬似連演出を挟むように発展示唆SU演出が発展していく場合があるため、発展示唆SU演出と擬似連演出との相乗効果によって、演出効果を効果的に高めることができる。
なお、本実施形態では、発展示唆SU演出の最終ステップ数が大きくなるほど大当たり信頼度が高くなる構成が採用されているが、他の実施形態では、例えば、ステップ1で終了する方がステップ3まで発展して終了するよりも大当たり信頼度が高いといった構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、発展示唆SU演出において導光板演出(図18(I)参照)が行われたら特別バトルリーチまたはバトルSPSPリーチに発展する場合について説明するが、他の実施形態では、図12(H)の導光板演出が行われた場合と同様に、図18(I)の導光板演出が行われた後は特別キャラ(大)バトルにしか発展しない構成(特別キャラ(小)バトルや特別キャラ(中)バトル、バトルSPSPリーチには発展しない構成)を採用してもよい。
また、図18(I)の導光板演出が行われた後は、特別キャラ(小)バトル、特別キャラ(中)、及び特別キャラ(大)バトルのいずれかに発展する構成を採用してもよい。また、図18(I)の導光板演出が行われた後は、特別バトルリーチには発展せず、バトルSPSPリーチに発展する構成を採用してもよい。
<会話SU演出の流れと具体例>
次に、図20,21を参照しつつ、会話SU演出について説明する。ここで、図20は、会話SU演出の流れを例示する説明図である。図21は、会話SU演出を含む一連の演出の具体例を示す画面図である。
本実施形態の遊技機1では、例えば、第1特別図柄の変動表示中におけるリーチ成立前やノーマルリーチ中に、会話SU演出が行われる場合がある。この会話SU演出は、主人公キャラまたはその味方キャラがセリフを発する様子を表す会話ウインドウを段階的に表示していくSU演出である。言い換えれば、会話SU演出は、特定演出として、会話ウインドウを表示する演出表示を1又は複数回実行可能な演出である。会話SU演出では、会話ウインドウが表示されるのに伴い、その会話ウインドウに含まれているセリフの音声がスピーカ24から出力される。なお、この会話SU演出には、会話ウインドウを表示する1の演出表示によって、保留アイコン(又は当該アイコン)が変化する可能性を遊技者に報知するセリフを含む会話ウインドウが表示されるという特徴がある(図20(B),(D)、図21(C),(E)参照)。
会話SU演出は、最終的にどのステップまで発展するかによって大当たり信頼度を示唆すると共に、第1保留領域51に表示されている保留アイコン(又は当該領域53に表示されている当該アイコン)を変化させるアイコン変化演出を伴う可能性があるSU演出である。なお、当該アイコンを変化させるアイコン変化演出を伴う会話SU演出は、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて行うことが可能である。一方、保留アイコンを変化させるアイコン変化演出を伴う会話SU演出は、第1特別図柄判定の判定結果に加えて、その事前判定結果に基づいて行われる。
図21(A)には、先読み対象である最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って装飾図柄の変動表示が開始される様子が例示されている。会話SU演出が実行される場合、先ず、ステップ1の演出(図21(A)参照)として、あるキャラクタが「保留を変えるよ〜」というセリフを発する様子を表す1つ目の会話ウインドウを液晶画面5に表示する演出が行われる(図21(B)参照)。
なお、図21(B)には、「保留を変えるよ〜」という文言を含む、保留アイコンを対象とするアイコン変化演出の実行を示唆する1つ目の会話ウインドウが表示された様子が例示されているが、ステップ1の演出において、同じキャラクタが異なるセリフ(例えば、アイコン変化演出の実行を示唆しないセリフ)を発する様子を表す1つ目の会話ウインドウが表示されたり、他のキャラクタが他のセリフを発する様子を表す1つ目の会話ウインドウが表示されたりする場合もある。すなわち、図21(B)には、保留アイコンを対象とするアイコン変化演出が行われることを確定的に報知するセリフを含む会話ウインドウが表示される場合が例示されているが、例えば、「保留が変わるかも?」といった保留アイコンを対象とするアイコン変化演出が行われる可能性があるものの、その可能性が100%ではないことを報知するセリフを含む会話ウインドウが表示される場合もある。
このように、ステップ1の演出が行われると、図20に示されるように、ステップ1で会話SU演出が終了する場合と、保留アイコンを対象とするアイコン変化演出(図20(B)参照)が行われてからステップ2の演出(図20(C)参照)に発展する場合と、アイコン変化演出が行われることなくステップ2の演出に発展する場合とがある。
ここで、図21(B)に例示されるように、保留アイコンを対象とするアイコン変化演出の実行を示唆する1つ目の会話ウインドウが表示された場合には、保留アイコンを対象とするアイコン変化演出が行われる(図21(C)参照)。具体的には、例えば、1つ目の会話ウインドウに含まれているキャラクタが所持する武器から、第1保留領域51に表示されている保留アイコンに向けてビームが照射され、ビームが照射された保留アイコンの表示態様が変化する。
なお、図21(C)には、第1保留領域51に表示された3つ目の保留アイコンを、白色の保留アイコンから緑色の保留アイコンに変化させるアイコン変化演出が行われる様子が例示されているが、変化前の保留アイコンの色と変化後の保留アイコンの色の組み合わせは、大当たり信頼度がより低いものへと格下げされる組み合わせでない限りは、どのような組み合わせであってもよい。
また、ここでは、3つ目の保留アイコンに対応する事前判定結果に基づいて、この3つ目の保留アイコンを対象とするアイコン変化演出を行うことが予め設定されているために、3つ目の保留アイコンに対してビームが照射されている。これに対して、例えば、1つ目の保留アイコンを対象とするアイコン変化演出を行うことが予め設定されている場合には、1つ目の保留アイコンに向けてビームが照射されて、その保留アイコンを対象としたアイコン変化演出が行われる。
このステップ1のアイコン変化演出が行われた場合、ステップ1で会話SU演出が終了する場合と、ステップ2の演出に発展する場合とがある(図20参照)。
なお、本実施形態では、ステップ1の演出において、保留アイコンを対象としたアイコン変化演出を実行可能である一方で、当該アイコンを対象としたアイコン変化演出は実行不可能な構成が採用されている。これに対して、他の実施形態では、ステップ1の演出において、後者のアイコン変化演出を更に実行可能な構成や、前者のアイコン変化演出の実行が不可能であり且つ後者のアイコン変化演出の実行が可能な構成を採用してもよい。
図20の説明に戻り、ステップ1の演出(図20(A)参照)からステップ2の演出(図20(C)参照)に発展する場合、又は、ステップ1のアイコン変化演出(図20(B)参照)からステップ2の演出に発展する場合、液晶画面5では、1つ目の会話ウインドウに加えて、2つ目の会話ウインドウが表示される(図21(D)参照)。図21(D)には、1つ目の会話ウインドウに含まれるキャラクタとは異なるキャラクタが「当該に注目!!」という2つ目の会話ウインドウが新たに表示された様子が例示されている。
なお、図21(D)には、当該アイコンを対象とするアイコン変化演出の実行を示唆する2つ目の会話ウインドウが表示された様子が例示されているが、ステップ2の演出において、同じキャラクタが異なるセリフ(例えば、アイコン変化演出の実行を示唆しないセリフ)を発する様子を表す2つ目の会話ウインドウが新たに表示されたり、別のキャラクタが別のセリフを発する様子を表す2つ目の会話ウインドウが新たに表示されたりする場合もある。すなわち、図21(D)には、当該アイコンを対象とするアイコン変化演出が行われる可能性があることを遊技者に報知するセリフを含む会話ウインドウが上段に表示される場合が例示されているが、例えば、「当該が変化するよ!」といった当該アイコンを対象とするアイコン変化演出が行われる可能性が100%であることを報知するセリフを含む会話ウインドウが表示される場合もある。
このように、ステップ2の演出が行われると、図20に示されるように、ステップ2で会話SU演出が終了する場合と、当該アイコンまたは保留アイコンを対象とするアイコン変化演出(図20(D)参照)が行われてからステップ3の演出(図20(E)参照)に発展する場合と、アイコン変化演出が行われることなくステップ3の演出に発展する場合とがある。
ここで、図21(D)に例示されるように、当該アイコンを対象とするアイコン変化演出の実行を示唆する2つ目の会話ウインドウが表示された場合には、当該アイコンを対象とするアイコン変化演出が行われる(図21(E)参照)。具体的には、例えば、2つ目の会話ウインドウに含まれているキャラクタが所持する武器から、当該領域53に表示されている当該アイコンに向けてビームが照射され、ビームが照射された当該アイコンの表示態様が変化する。なお、図21には示されていないが、ステップ2の演出において、ステップ1の演出と同様に、2つ目の会話ウインドウから第1保留領域51に向けてビームを照射する、保留アイコンを対象としたアイコン変化演出が行われる場合もある。
なお、図21(E)には、当該アイコンを、白色の当該アイコンから赤色の当該アイコンに変化させるアイコン変化演出が行われる様子が例示されているが、変化前の当該アイコンの色と変化後の当該アイコンの色の組み合わせは、大当たり信頼度がより低いものへと格下げされる組み合わせでない限りは、どのような組み合わせであってもよい。
このステップ2のアイコン変化演出が行われた場合、ステップ2で会話SU演出が終了する場合と、ステップ3の演出に発展する場合とがある(図20参照)。
なお、本実施形態では、ステップ2の演出において、当該アイコンを対象としたアイコン変化演出と、保留アイコンを対象としたアイコン変化演出の両方を実行可能な場合について説明するが、他の実施形態では、これらのアイコン変化演出のいずれか一方しか実行できない構成を採用してもよい。
また、図21には、ステップ1の演出でアイコン変化演出が行われ、ステップ2の演出でもアイコン変化演出が行われる様子が例示されているが、他の実施形態では、いずれか一方のステップでしかアイコン変化演出が行われない構成を採用してもよい。すなわち、ステップ1の演出でアイコン変化演出を実行した場合には、ステップ2の演出ではアイコン変化演出を実行せず、ステップ1の演出でアイコン変化演出を実行していない場合には、ステップ2の演出でアイコン変化演出を実行可能な構成を採用してもよい。
次に、ステップ2の演出でアイコン変化演出が行われることなくステップ3の演出(図20(E)参照)に発展する場合、又はステップ2の演出でアイコン変化演出が行われてからステップ3の演出に発展する場合、ステップ3の演出として、以下のような演出が行われる。具体的には、例えば、1つ目の会話ウインドウと2つ目の会話ウインドウに代えて、3つ目の会話ウインドウを液晶画面5に表示する演出が行われる(図21(F)参照)。
なお、図21(F)には、1つ目の会話ウインドウに含まれていたキャラクタと同じキャラクタがセリフを発する様子が例示されているが、3つ目の会話ウインドウに含まれるキャラクタは別のキャラクタであってもよい。また、このステップ3の演出ではアイコン変化演出が行われない(図20参照)。このため、ステップ3の演出では、アイコン変化演出の実行を示唆するセリフを含む会話ウインドウが表示されることはない。
このように、会話SU演出がステップ3まで発展すると、その後は必ずリーチが成立し(図20(F)、図21(G)参照)、リーチ成立後はノーマルリーチ演出が行われる(図20(G)、図21(H)参照)。
(会話SU演出による作用効果)
このように、本実施形態の遊技機1は、大当たり信頼度を示唆する会話SU演出として、当該アイコン(又は保留アイコン)の表示態様を変化させない演出パターンの演出と、当該アイコン(又は保留アイコン)の表示態様を変化させる演出パターンの演出とを実行可能である。
会話SU演出では、ステップ2で終了する方がステップ1で終了するよりも大当たり信頼度が高く、最終のステップ3まで発展する方がステップ2で終了するよりも大当たり信頼度が高い。このため、遊技者は、会話SU演出中に何個の会話ウインドウが表示されるかに基づいて、大当たり信頼度を容易に認識することが可能である。
また、図には示されていないが、例えば、「アツいぞ!」とや「激アツだ!!」といったセリフを含む会話ウインドウが表示される場合もあり、遊技者は、会話ウインドウに含まれるセリフの内容からも、当該変動において大当たりが報知される可能性がどの程度であるかを把握することが可能である。
また、本実施形態の会話SU演出では、ステップ2の演出で当該アイコンを対象としたアイコン変化演出が行われる場合があり、遊技者は、表示される会話ウインドウの数と、会話ウインドウに含まれるセリフの内容と、変化後の当該アイコンの表示態様(例えば色)とに基づいて、当該変動において大当たりが報知される可能性がどの程度であるかを把握することが可能である。
このように、会話SU演出が、大当たり信頼度を示唆する機能に加えて、当該アイコンを対象とするアイコン変化演出が行われることを示唆する機能や、このアイコン変化演出自体を行う機能を併せ持っているため、通常のアイコン変化演出や会話SU演出がそれぞれ単独で行われる場合に比べて、より高い演出効果を得ることができる。
また、本実施形態では、保留アイコンを対象としたアイコン変化演出を伴う会話SU演出を実行可能であるため、遊技者は、当該変動に関する大当たり信頼度と、先読み対象である保留アイコンに関する大当たり信頼度との両方を会話SU演出から把握することが可能であり、保留アイコンを対象としたアイコン変化演出や通常の会話SU演出がそれぞれ単独で行われる場合に比べて、より高い演出効果を得ることが可能である。
なお、ここでは、リーチ成立前に会話SU演出を行う場合を例に説明したが、リーチ成立後の例えばノーマルリーチ中に会話SU演出を行うようにしてもよい。また、図には示されていないが、1回の第1特別図柄の変動表示中において、アイコン変化演出の示唆と実行を伴う会話SU演出の開始前または終了後において、保留アイコン(又は当該アイコン)を対象とした通常のアイコン変化演出が行われる場合がある。また、1回の第1特別図柄の変動表示中において、アイコン変化演出の示唆と実行を伴わない会話SU演出の開始前または終了後において、保留アイコン(又は当該アイコン)を対象とした通常のアイコン変化演出が行われる場合がある。ここで、通常のアイコン変化演出とは、例えば会話ウインドウからのビーム照射といった他の演出に係る演出画像を用いることなく、保留アイコン(又は当該アイコン)の表示態様を変化させるアイコン変化演出のことを言う。
<会話SU演出の変形例>
ここでは、会話SU演出の1のステップの演出において、保留アイコン(又は当該アイコン)が変化する可能性を遊技者に報知する報知演出として、その可能性を報知するセリフを表示する場合について説明した。これに対して、他の実施形態では、この可能性を報知する絵柄や図形、或いはキャラクタを表示してもよい。また、可能性を報知するセリフの表示とそのセリフの音声をスピーカ24から出力するのに代えて、後者のセリフの音声出力のみを行う構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、会話ウインドウを用いてアイコン変化演出を行う場合について説明したが、他の実施形態では、会話ウインドウを用いることなくアイコン変化演出を行う構成を採用してもよい。例えば、アイコン変化演出が実行される可能性を報知する会話ウインドウの表示に対して、通常のアイコン変化演出を行ったり、或いは、会話SU演出とは無関係なキャラクタを登場させて、そのキャラクタが保留アイコン(又は当該アイコン)を変化させるアイコン変化演出を行ったりしてもよい。
また、本実施形態では、保留アイコン(又は当該アイコン)が変化する可能性を報知する会話ウインドウの表示中にアイコン変化演出が行われる場合について説明したが、他の実施形態では、会話SU演出中であって保留アイコン(又は当該アイコン)が変化する可能性を報知する会話ウインドウが消去された後にアイコン変化演出を実行する構成や、会話SU演出の終了後に、その会話SU演出の1のステップの演出にて報知(事前に示唆)されたアイコン変化演出を実行する構成を採用してもよい。
<第1キャラSU演出の流れと具体例>
次に、図22〜24を参照しつつ、第1キャラSU演出について説明する。ここで、図22は、第1キャラSU演出の流れを例示する説明図である。図23,24は、第1キャラSU演出を含む一連の演出の具体例を示す画面図である。
本実施形態の遊技機1では、例えば、第1特別図柄の変動表示中におけるリーチ成立前、或いはリーチ成立の前後に跨るように、第1キャラSU演出が行われる場合がある。この第1キャラSU演出は、敵キャラの1人である第1キャラ(図23(B)参照)が所定のアクションを行うSU演出である。
第1キャラSU演出は、最終的にどのステップまで発展するかによって大当たり信頼度を示唆すると共に、当該アイコンを変化させるアイコン変化演出を伴う可能性があるSU演出であり、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて行うことが可能である。言い換えれば、第1キャラSU演出は、特定演出として、キャラクタが所定のアクションを行う様子を表示する1のステップの演出を複数回実行可能な演出である。第1キャラSU演出には、この1のステップの演出によって、当該アイコンが変化する可能性を遊技者に報知可能であるという特徴がある(例えば、図23(F)、図24(C)参照)。
図23(A)には、先読み対象である最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って装飾図柄の変動表示が開始される様子が例示されている。第1キャラSU演出が実行される場合、先ず、液晶画面5上に第1キャラが登場する演出表示が行われる(図22(A)、図23(B)参照)。第1キャラが登場すると、ステップ1の演出(図22(B)参照)として、第1キャラとバトルする1人目の主人公キャラが画面左側に登場する演出表示が行われる(図23(C)参照)。
第1キャラSU演出は、ステップ1で終了することはなく、ステップ1の演出に続いて、ステップ2の演出(図22(C)参照)が行われる。具体的には、例えば、ステップ1の演出で登場した1人目の主人公キャラが第1キャラから棒を奪い取り、その棒を使って第1キャラに攻撃を加える様子を表す演出表示が行われる(図23(D)参照)。
ステップ2(図22(C)参照)まで演出が発展すると、図22に示されるように、ステップ2で第1キャラSU演出が終了する場合と、ステップ2からステップ3(図22(E)参照)に発展する場合と、ステップ2で当該アイコンを対象としたアイコン変化演出(図22(D)参照)が行われて第1キャラSU演出が終了する場合とがある。
ここで、第1キャラSU演出がステップ2で終了する場合、ステップ2の終了演出として、1人目の主人公キャラが第1キャラからの反撃を受けて逃げ帰る様子を表す演出表示が行われて、第1キャラSU演出が終了する(図23(E)参照)。
一方、ステップ2において当該アイコンを対象としたアイコン変化演出(図22(D)参照)が行われる場合、以下のような演出表示が行われる。具体的には、例えば、1人目の主人公キャラが第1キャラに攻撃を加える様子を表すステップ2の演出表示に続いて、反撃を加えるべく走りだした第1キャラが当該領域53の上方で転倒して、当該アイコンの表示色を変化させる演出表示が行われる(図23(F)及び(G)参照)。ここでは、実際に当該アイコンが変化するのに先立って、当該アイコンが変化する可能性を報知する報知演出として、第1キャラが当該領域53の上方で転倒する様子を表す演出表示(図23(F)参照)が行われ、例えば、白色の当該アイコンが緑色の当該アイコンに変化する。
なお、変化前の当該アイコンの色と変化後の当該アイコンの色の組み合わせは、大当たり信頼度がより低いものへと格下げされる組み合わせでない限りは、どのような組み合わせであってもよい。
また、ステップ2の演出(図22(C)参照)からステップ3の演出(図22(E)参照)に発展する場合には、以下のような演出表示が行われる。具体的には、1人目の主人公キャラが第1キャラに攻撃を加える様子を表すステップ2の演出表示に続いて、2人目の主人公キャラが登場して、1人目の主人公キャラと共闘して第1キャラに攻撃を加える様子を表す演出表示が行われる(図23(H)参照)。
ステップ3(図22(E)参照)まで演出が発展すると、図22に示されるように、ステップ3で第1キャラSU演出が終了する場合と、ステップ3からステップ4(図22(F)参照)に発展する場合とがある。
ステップ3(図22(E)参照)で第1キャラSU演出が終了する場合、ステップ3の終了演出として、例えば、2人の主人公キャラが第1キャラからの反撃を受けて逃げ帰る様子を表す演出表示が行われて、第1キャラSU演出が終了する(図23(I)参照)。
一方、ステップ3からステップ4(図22(F)参照)に発展する場合は、以下のような演出表示が行われる。すなわち、ステップ4の演出として、例えば、3人目の主人公キャラが登場して、3人の主人公キャラが共闘して第1キャラに攻撃を加える様子を表す演出表示が行われる(図24(A)参照)。
このように、上限のステップ4(図22(F)参照)まで演出が発展すると、図22に示されるように、ステップ4で第1キャラSU演出が終了する場合と、ステップ4で当該アイコンを対象としたアイコン変化演出(図22(G)参照)が行われて第1キャラSU演出が終了する場合と、ボタンアイコンが登場する場合(図22(H)参照)とがある。
ここで、ステップ4で第1キャラSU演出が終了する場合、ステップ4の終了演出として、第1キャラが3人の主人公キャラに倒される様子を表す演出表示が行われて、第1キャラSU演出が終了する(図24(B)参照)。
一方、ステップ4で当該アイコンを対象としたアイコン変化演出(図22(G)参照)が行われる場合は、アイコン変化演出として、攻撃を受けた第1キャラが(当該アイコンを変化させるための)変化アイコンを差し出す演出表示(図24(C)参照)と、この変化アイコンを3人目の主人公キャラが当該アイコンに投げつけて当該アイコンの表示色を変化させる演出表示(図24(D)参照)とが行われて、第1キャラSU演出が終了する。ここでは、実際に当該アイコンが変化するのに先立って、当該アイコンが変化する可能性を報知する報知演出として、第1キャラが変化アイコンを差し出す様子を表す演出表示(図24(C)参照)が行われ、その後に当該アイコンが例えば白色から青色に変化する(図24(C)及び(D)参照)。
また、ステップ4でボタンアイコンが登場する場合には、以下のような演出表示が行われる。すなわち、例えば、攻撃を受けた第1キャラが演出ボタン26を模した半透明なボタンアイコンを差し出す演出表示(図24(E)参照)が行われる。このボタンアイコンを差し出す演出表示が行われると、その直後にリーチが成立する(図22(I)、図24(F)参照)。このように、ステップ4でボタンアイコンが登場するまでの演出表示が、リーチ成立前に行われる。具体的には、装飾図柄の変動表示が開始されてから、左図柄が擬似停止し、次に左図柄と同じ右図柄が擬似停止するまでの間に、ステップ1の演出からステップ4でボタンアイコンが登場するまでの演出が行われる。
なお、図24(F)では、説明の便宜上、第1キャラや3人の主人公キャラの表記が省略されている。
ボタンアイコンが登場してからリーチが成立すると、ボタンアイコン移動演出(図22(J)参照)が行われる。具体的には、例えば、最後に登場した3人目の主人公キャラが、半透明なボタンアイコンを液晶画面5の中央上部位置から下方へと移動させる演出表示が行われる(図24(G)及び(H)参照)。
なお、第1キャラSU演出においてボタンアイコン移動演出が行われる場合、図には示されていないが、第1特別図柄の変動表示が開始される際に、リーチ成立後に遊技者に演出ボタン26を操作させ、その操作に応じた演出を実行する「リーチ後ボタン演出」の有効期間が設定される。そして、ボタンアイコン移動演出によってボタンアイコンが所定位置に到達したタイミングで上記有効期間の開始タイミングとなり、リーチ後ボタン演出が行われることになる(図22(K)参照)。
なお、このリーチ後ボタン演出は、図25〜27に基づいて後述する第2キャラSU演出が行われる場合にも実行される可能性がある。このため、リーチ後ボタン演出については、第2キャラSU演出の説明の後で、詳細な説明を行う。
(第1キャラSU演出による作用効果)
このように、本実施形態の遊技機1は、大当たり信頼度を示唆する第1キャラSU演出として、当該アイコンの表示態様を変化させない演出パターンの演出と、当該アイコンの表示態様を変化させる演出パターンの演出とを実行可能である。第1キャラSU演出では、最終ステップ数が大きくなるほど、大当たり信頼度が高くなる。このため、遊技者は、第1キャラSU演出の最終ステップ数に基づいて、大当たり信頼度を容易に把握することが可能である。
また、第1キャラSU演出は、大当たり信頼度を示唆する機能と、アイコン変化演出を実行する機能と、リーチ後ボタン演出の実行を示唆する機能とを併せ持っている。このため、1つ目の機能しか持たないSU演出や、通常のアイコン変化演出に比べて、高い演出効果を得ることができる。
(第1キャラSU演出の変形例)
なお、本実施形態では、第1キャラSU演出のステップ3の演出では、アイコン変化演出が行われない場合について説明するが、他の実施形態では、ステップ3の演出においてアイコン変化演出を行うようにしてもよい。また、本実施形態では、ステップ2とステップ4の両方でアイコン変化演出を実行可能な場合について説明するが、他の実施形態では、ステップ2でしかアイコン変化演出が行われない第1キャラSU演出や、ステップ4でしかアイコン変化演出が行われない第1キャラSU演出を実行してもよい。
また、本実施形態では、第1キャラSU演出におけるアイコン変化演出の対象が当該アイコンのみである場合について説明するが、他の実施形態では、保留アイコンを対象とするアイコン変化演出を実行可能な第1キャラSU演出や、当該アイコンを対象とするアイコン変化演出と保留アイコンを対象とするアイコン変化演出の両方を実行可能な第1キャラSU演出を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、第1キャラSU演出の1のステップの演出において、当該アイコンが変化することを確定的に報知する演出表示が行われる場合について説明するが、他の実施形態では、当該アイコンが変化する可能性があるものの、その可能性が100%ではないことを報知する演出表示を実行し得る構成を採用してもよい。
<第2キャラSU演出の流れと具体例>
次に、図25〜27を参照しつつ、第2キャラSU演出について説明する。ここで、図25は、第2キャラSU演出の流れを例示する説明図である。図26,27は、第2キャラSU演出を含む一連の演出の具体例を示す画面図である。
本実施形態の遊技機1では、例えば、第1特別図柄の変動表示中におけるリーチ成立前、或いはリーチ成立の前後に跨るように、第2キャラSU演出が行われる場合がある。この第2キャラSU演出は、敵キャラの1人である第2キャラ(図26(B)参照)が所定のアクションを行うSU演出である。
第2キャラSU演出は、最終的にどのステップまで発展するかによって大当たり信頼度を示唆すると共に、当該アイコンを変化させるアイコン変化演出を伴う可能性があるSU演出であり、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて行うことが可能である。言い換えれば、第2キャラSU演出は、第1キャラSU演出と同様、特定演出として、キャラクタが所定のアクションを行う様子を表示する1のステップの演出を複数回実行可能な演出である。第2キャラSU演出にも、この1のステップの演出によって、当該アイコンが変化する可能性を遊技者に報知可能であるという特徴がある(例えば、図27(B)に例示される2人の第2キャラが当該領域53に近づいていく様子を表す演出表示や、図27(D)に例示される変化アイコンを背負った3人目の第2キャラが登場する演出表示を参照)。
図26(A)には、先読み対象である最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って装飾図柄の変動表示が開始される様子が例示されている。第2キャラSU演出が実行される場合、先ず、液晶画面5上に第2キャラが登場する演出表示が行われる(図25(A)、図26(B)参照)。第2キャラが登場すると、ステップ1の演出(図25(B)参照)として、第2キャラとバトルする(主人公キャラの味方である)味方キャラ(雪だるまを模したキャラクタ)が画面中央に登場する演出表示が行われる(図26(C)参照)。
第2キャラSU演出は、ステップ1で終了することはなく、ステップ1の演出に続いて、ステップ2の演出(図25(C)参照)が行われる。具体的には、例えば、2人目の第2キャラが新たに登場して、2人の第2キャラが画面中央の見方からに近づいて取り囲む様子を表す演出表示が行われる(図26(D)参照)。
ステップ2(図25(C)参照)まで演出が発展すると、図25に示されるように、ステップ2で第2キャラSU演出が終了する場合と、ステップ2からステップ3の通常パターンの演出(図25(E)参照)に発展する場合と、当該アイコンを対象としたアイコン変化演出を行うステップ3の演出(図25(G)参照)に発展する場合と、3人目の第2キャラが変化アイコンを持参するステップ3の演出(図25(H)参照)に発展する場合と、3人目の第2キャラがボタンアイコンを持参するステップ3の演出(図25(J)参照)に発展する場合とがある。
ここで、第2キャラSU演出がステップ2で終了する場合、ステップ2の終了演出として、味方キャラを取り囲んでいた2人の第2キャラが味方キャラに攻撃を加えることなく互いに反対方向に立ち去って行く様子を表す演出表示が行われる(図26(E)参照)。
一方、ステップ2からステップ3の通常パターンの演出(図25(E)参照)に発展する場合は、ステップ3の演出として、2人の第2キャラが飛び上がって味方キャラに光線を浴びせて攻撃を加える様子を表す演出表示が行われる(図26(F)参照)。そして、通常パターンのステップ3の演出にて第2キャラSU演出が終了する場合には、ステップ3の終了演出として、光線を浴びせられた味方キャラが倒れる様子を表す演出表示(図26(G)参照)が行われて、第2キャラSU演出が終了する。
なお、通常パターンのステップ3の演出が行われた場合には、ステップ4の通常パターンの演出(図25(F)参照)に発展する場合があり、この場合、通常パターンのステップ4の演出として、例えば、味方キャラが画面中央でジャンプして、第2キャラが発する光線を躱す様子を表す演出表示が行われる(図26(H)参照)。そして、ステップ4の終了演出として、味方キャラが両手に持った2つの武器を使って、2人の第2キャラを返り討ちにする様子を表す演出表示が行われる(図26(I)参照)。
また、ステップ2から、当該アイコンを対象としたアイコン変化演出を行うステップ3の演出(図25(G)参照)に発展した場合は、ステップ3の演出として、以下のような演出表示が行われる。すなわち、例えば、2人の第2キャラが飛び上がって味方キャラに光線を浴びせて攻撃を加える様子を表す演出表示(図27(A)参照)と、味方キャラが2人の第2キャラの攻撃をジャンプで躱す様子を表す演出表示(図27(B)参照)と、ジャンプしていた2人の第2キャラが当該領域53の上に着地して当該アイコンの表示色を変化させる様子を表す演出表示(図27(C)参照)とが行われる。ここでは、実際に当該アイコンが変化するのに先立って、当該アイコンが変化する可能性を報知する報知演出として、味方キャラに攻撃を躱された2人の第2キャラが当該領域53に向けて落下して行く様子を表す演出表示が行われる(図27(B)参照)。
なお、このステップ3の演出では、例えば、白色の当該アイコンが緑色の当該アイコンに変化するが、他のSU演出のアイコン変化演出と同様、変化前の当該アイコンの色と変化後の当該アイコンの色の組み合わせは、大当たり信頼度がより低いものへと格下げされる組み合わせでない限りは、どのような組み合わせであってもよい。
一方、ステップ2の演出に続いて、3人目の第2キャラが変化アイコンを持参するステップ3の演出(図25(H)参照)に発展した場合は、例えば、ステップ2の演出で既に登場していた2人の第2キャラと、ステップ3の演出で新たに登場した、変化アイコンを背負って持参した3人目の第2キャラとが共闘して、味方キャラに光線を浴びせて攻撃を加える様子を表す演出表示(図27(D)参照)が行われる。ここでは、当該アイコンが変化する可能性を報知する報知演出として、変化アイコンを背負った3人目の第2キャラが登場する演出表示が行われる(図27(D)参照)。そして、ステップ3の演出に続くステップ4の演出(図25(I)参照)として、3人の第2キャラの攻撃を躱した味方キャラが、変化アイコンを奪い取り、当該アイコンに投げつけて当該アイコンの表示色を変化させるアイコン変化演出が行われる(図27(E)参照)。
なお、このステップ4のアイコン変化演出における当該アイコンの変化前の表示色と変化後の表示色との関係については、ステップ3のアイコン変化演出(図25(G)参照)と同様のことが言える。
また、ステップ2の演出に続いて、3人目の第2キャラがボタンアイコンを持参するステップ3の演出(図25(J)参照)に発展した場合は、例えば、ステップ2の演出で既に登場していた2人の第2キャラと、ステップ3の演出で新たに登場した、ボタンアイコンを背負って持参した3人目の第2キャラとが共闘して、味方キャラに光線を浴びせて攻撃を加える様子を表す演出表示(図27(F)参照)が行われる。そして、このステップ3の演出が行われた直後にリーチが成立する(図25(K)、図27(G)参照)。このように、ステップ3でボタンアイコンが登場するまでの演出表示が、リーチ成立前に行われる。
ボタンアイコンが登場してからリーチが成立すると、ボタンアイコン移動演出(図25(L)参照)が行われる。具体的には、例えば、味方キャラが3人の第2キャラの光線を躱してリーチ成立前にボタンアイコンを奪い取り、リーチ成立から所定時間(例えば1.5秒)が経過すると、そのボタンアイコンを液晶画面5の中央上部位置から下方へと移動させる演出表示が行われる(図27(G)及び(H)参照)。
なお、第2キャラSU演出においてボタンアイコン移動演出が行われる場合、第1キャラSU演出が行われる場合と同様に、第1特別図柄の変動表示が開始される際に「リーチ後ボタン演出」の有効期間が設定される。そして、ボタンアイコン移動演出によってボタンアイコンが所定位置に到達したタイミングで上記有効期間の開始タイミングとなり、リーチ後ボタン演出が行われることになる(図25(M)、図27(I)参照)。なお、図27(I)には、半透明であったボタンアイコンが演出ボタン26を模した不透明なボタン画像に変化し、そのボタン画像の下に有効期間ゲージが表示された状態が例示されている。
(第2キャラSU演出による作用効果)
このように、本実施形態の遊技機1は、大当たり信頼度を示唆する第2キャラSU演出として、当該アイコンの表示態様を変化させない演出パターンの演出と、当該アイコンの表示態様を変化させる演出パターンの演出とを実行可能である。第2キャラSU演出では、最終ステップ数が大きくなるほど、大当たり信頼度が高くなる。このため、遊技者は、第2キャラSU演出の最終ステップ数に基づいて、大当たり信頼度を容易に把握することが可能である。
また、第2キャラSU演出は、大当たり信頼度を示唆する機能と、アイコン変化演出を実行する機能と、リーチ後ボタン演出の実行を示唆する機能とを併せ持っている。このため、1つ目の機能しか持たないSU演出や、通常のアイコン変化演出に比べて、高い演出効果を得ることができる。
(第2キャラSU演出の変形例)
なお、本実施形態では、第2キャラSU演出のステップ1やステップ2の演出ではアイコン変化演出が行われない場合について説明するが、他の実施形態では、これらのステップでもアイコン変化演出を実行可能な構成を採用してもよい。また、本実施形態では、1回の第2キャラSU演出中にアイコン変化演出が1回しか行われない場合について説明するが、他の実施形態では、1回の第2キャラSU演出中に複数回のアイコン変化演出を実行可能な構成を採用してもよい。その具体的な構成として、アイコン変化演出が行われるステップ3の演出(図25(G)参照)から、アイコン変化演出が行われるステップ4の演出(図25(I)参照)に発展可能な演出パターンを新たに設けることが一例として考えられる。
また、本実施形態では、第2キャラSU演出におけるアイコン変化演出の対象が当該アイコンのみである場合について説明するが、他の実施形態では、保留アイコンを対象とするアイコン変化演出を実行可能な第2キャラSU演出や、当該アイコンを対象とするアイコン変化演出と保留アイコンを対象とするアイコン変化演出の両方を実行可能な第2キャラSU演出を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、第2キャラSU演出の1のステップの演出において、当該アイコンが変化することを確定的に報知する演出表示が行われる場合について説明するが、他の実施形態では、当該アイコンが変化する可能性があるものの、その可能性が100%ではないことを報知する演出表示を実行し得る構成を採用してもよい。
<リーチ後ボタン演出の流れと具体例>
次に、図28,29を参照しつつ、リーチ後ボタン演出について説明する。ここで、図28は、リーチ後ボタン演出の流れを例示する説明図である。図29は、リーチ後ボタン演出を含む一連の演出の具体例を示す画面図である。
本実施形態の遊技機1が実行可能なリーチ後ボタン演出は、リーチ成立直後に遊技者に対して演出ボタン26の操作を促し、その操作に応じて複数種類の演出のいずれかの演出を実行する演出である。このリーチ後ボタン演出は、本実施形態では、リーチ成立前に開始される第1キャラSU演出(又は第2キャラSU演出)から派生するボタン演出として構成されている。具体的には、第1キャラSU演出において、ステップ4(図22(H)参照)のボタンアイコン登場演出(図24(E)参照)がリーチ成立前に行われ、さらに、ボタンアイコン移動演出(図22(J)、図24(G)及び(H)参照)がリーチ成立直後に行われたことを契機として実行される演出である。また、リーチ後ボタン演出は、第2キャラSU演出において、ステップ3(図25(J)参照)のボタンアイコン持参演出(図24(G)参照)がリーチ成立前に行われ、さらに、ボタンアイコン移動演出(図25(L)、図27(H)参照)がリーチ成立直後に行われたことを契機として実行される演出である。
サブCPU131は、遊技制御基板100から受信する変動開始コマンドに基づいて、装飾図柄を用いる変動演出の演出パターンである変動演出パターンと、この変動演出パターンの変動演出が行われている際に行われる予告演出の予告演出パターンとを設定し、これらの設定情報に基づいて、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に各種の演出を実行させる。
その際、リーチ後ボタン演出を行う予告演出パターンを設定する場合、リーチ成立直後に、第1キャラSU演出のボタンアイコン移動演出(又は第2キャラSU演出のボタンアイコン持参演出)を行い、ボタンアイコンが所定位置に到達するタイミングで有効期間が開始されるように、リーチ後ボタン演出に係る有効期間を設定する。
これに対して、第1特別図柄の変動表示中であって、リーチ成立にリーチ後ボタン演出の有効期間の開始に伴い、液晶画面5では、操作促進演出(図28(A)参照)が行われる。具体的には、有効期間開始前に所定位置に向けて移動していたボタンアイコンに代えて、演出ボタン26を模したボタン画像を表示する(図29(A)参照)。また、有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージを併せて表示する。
なお、本実施形態における遊技機1では、リーチ後ボタン演出の有効期間の開始に伴い、演出ボタン26が通常状態または突出状態に制御される。ここで、演出ボタン26が通常状態に制御される場合には、有効期間の開始に伴って通常状態の演出ボタン26を模したボタン画像(図29(A)参照)が液晶画面5に表示される。一方、演出ボタン26が突出状態に制御される場合には、有効期間の開始に伴って突出状態の演出ボタン26を模したボタン画像(不図示)が表示される。
この演出ボタン26を突出状態とする制御は、大当たり信頼度が相対的に高いことを示す場合に行われるものであるが、本実施形態では、リーチ後ボタン演出が行われた後に、同一変動内において何らかの導光板演出が行われる場合にしか行われないような構成が採用されている。すなわち、演出ボタン26を突出状態とする制御(突出状態制御)や、突出状態の演出ボタン26を模したボタン画像(突出ボタン画像)を表示する操作促進演出は、導光板演出の実行を示唆する機能を有しており、突出状態制御や突出ボタン画像表示が行われた後は、必ず導光板演出が発生し、その後に高信頼度のリーチ演出(本実施形態では、特別バトルリーチ又はバトルSPSPリーチ)に発展する。
このようなリーチ後ボタン演出の有効期間中に演出ボタン26が操作されると、カットイン予告(図28(B)参照)、発展示唆SU演出(図18参照)のステップ4の演出(図28(C)参照)、特別キャラSU演出(図12)のステップ3の演出(図28(D)参照)、群予告(図28(E)参照)、又は擬似連演出(図17、図28(F)参照)が行われる。
サブCPU131は、予告演出の演出パターンを設定する処理において、リーチ成立後に行われる予告演出を設定し、この予告演出が、図28(B)〜(F)に例示されるいずれか1つの予告演出である場合には、有効期間中の操作に応じてその予告演出を実行する。また、図28(B)〜(F)に例示される複数の予告演出のうちの2つ以上の予告演出をリーチ成立後に行う予告演出パターンを設定した場合には、例えば演出乱数を用いた抽選を実行して、これら2つ以上の予告演出のいずれか1つの予告演出を選択し、選択した予告演出を有効期間中の操作に応じて実行する。
ここで、特別キャラSU演出のステップ3の演出(図28(D)参照)が選択されている場合、リーチ成立直後の有効期間中に遊技者が演出ボタン26を操作すると、図12に基づいて上述した特別キャラSU演出が、(ステップ1の演出とステップ2の演出が行われることなく)ステップ3の演出から開始されることになる。
また、発展示唆SU演出のステップ4の演出(図28(C)参照)が選択されている場合、リーチ成立直後の有効期間中に遊技者が演出ボタン26を操作すると、図18に基づいて上述した発展示唆SU演出が、(ステップ1〜ステップ3の演出が行われることなく)ステップ4の演出から開始される。
また、カットイン予告(図28(B)参照)が選択されている場合、リーチ成立直後の有効期間中に遊技者が演出ボタン26を操作すると、液晶画面5に表示されている演出画像に所定のカットイン画像を重畳表示するカットイン予告が実行される(図29(B)参照)。
また、群予告(図28(E)参照)が選択されている場合、リーチ成立直後の有効期間中に遊技者が演出ボタン26を操作すると、多数のキャラクタが液晶画面5上を例えば右から左へ横切るように移動していく演出表示である群予告が実行される(図29(C)参照)。
また、擬似連演出(図28(F)参照)が選択されている場合、リーチ成立直後の有効期間中に遊技者が演出ボタン26を操作すると、リーチを形成する左図柄および右図柄の間に擬似連図柄が擬似停止する(図29(D)参照)。そして、例えば、その擬似連図柄が拡大してフェードアウトする様子を表す演出表示が行われて、擬似2連目の変動演出が開始されることを示唆する「×2」の文字が液晶画面5の画面中央に大きく表示され(図29(E)参照)、左列、中列、及び右列のスクロール表示が再開されて擬似2連目の変動演出が開始される(図29(F)参照)。図17に基づいて上述した擬似連演出がリーチ前擬似であるのに対して、ここでの擬似連演出はリーチ成立後に行われるリーチ後擬似である点において、上述した擬似連演出とは相違する。
なお、リーチ後ボタン演出の操作に応じて実行可能な複数種の操作演出は、図28,29に例示される演出に限定されるものではなく、例えば、当該アイコン(又は保留アイコン)を対象とするアイコン変化演出や、演出役物7を動作させる演出等が含まれていてもよい。
以下、図6〜図29に基づいて上述した演出を実現するための遊技機1の内部構成や遊技機1の制御装置によって実行される処理について説明する。なお、遊技機1の内部構成や実行される処理は、以下に説明するものに限定されるものではなく、図6〜図29に基づいて上述した演出を実現できれば、他の内部構成や処理であってもよいことは言うまでもない。
[メインRAM103の構成例]
図30は、メインRAM103の構成およびメインRAM103に格納される各種情報を例示するブロック図である。図30(A)に例示されるように、メインRAM103には、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞した際に取得された取得情報等を記憶する記憶領域として、判定用記憶領域1030、第1保留記憶領域1031、第2保留記憶領域1032、第3保留記憶領域1033、第4保留記憶領域1034、第1保留記憶領域1035、第2保留記憶領域1036、第3保留記憶領域1037、及び第4保留記憶領域1038が設けられている。
判定用記憶領域1030は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域であり、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038は、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。また、第2特別図柄判定は、第1特別図柄判定に対して優先消化される。このため、判定用記憶領域1030には、特別図柄判定の実行に際して、第2特別図柄判定が保留されている場合には第1保留記憶領域1035に記憶されている各種情報がシフトされ、第1特別図柄判定のみが保留されている場合には第1保留記憶領域1031に記憶されている各種情報がシフトされる。
図30(B)に例示されるように、保留記憶領域1031〜1038は、それぞれ、メインCPU101によって取得された、大当たり乱数を記憶する領域、図柄乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、変動パターン乱数を記憶する領域、事前判定結果を示す情報である事前判定情報を記憶する領域等を含んでいる。
大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数は、上述した通りである。
事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理(図35参照)によって得られる情報である。事前判定情報は、具体的には、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。ここで、入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口12に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。これらの情報を含む事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。
図30(B)に基づいて説明した5つの情報は、第1始動口11に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1031から順に第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかに格納され、第2始動口12に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1035から順に第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかに格納される。
例えば第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれにも情報が記憶されていない状態で第1特別図柄判定に係る5つの情報が新たに取得された場合、この5つの情報は、第1保留記憶領域1031に格納される。また、例えば第1保留記憶領域1031及び第2保留記憶領域1032のそれぞれに5つの情報が記憶された状態で第1特別図柄判定に係る5つの情報が新たに取得された場合、この5つの情報は、第3保留記憶領域1033に格納される。
また、第1特別図柄判定の実行に際して第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032以降の保留記憶領域に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031側にシフトされる。例えば第1保留記憶領域1031〜第3保留記憶領域1033のそれぞれに情報が記憶された状態で第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031にシフトされると共に、第3保留記憶領域1033に記憶されている情報が第2保留記憶領域1032にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038においても同様に行われる。なお、本実施形態における遊技機1では、第1特別図柄判定及び第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち第1保留記憶領域1031及び第1保留記憶領域1035の両方に情報が記憶されている場合、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034におけるシフト処理に先立って、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038におけるシフト処理が優先して行われる。
ところで、特別図柄が変動表示されているときや大当たり遊技中に第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞して各種乱数が取得されたとしても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。
このため、メインCPU101は、このような状況下で各種乱数が取得された場合には、上述したように、取得された各種乱数等を、特別図柄判定の権利を保留する情報として保留記憶領域1031〜1038のいずれかの領域に格納することとしている。その一方で、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、メインCPU101は、始動口入賞を契機として取得した各種乱数等を判定用記憶領域1030に直接格納することとしている。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図31を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図31は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図31に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図31以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻されて更新される。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図32に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図36に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17を動作させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の処理で大当たりであると判定した場合に、大入賞口制御部117(図4参照)を制御して大入賞口13を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS6)。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS7以前の処理ステップにおいてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図32は、図31のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図32に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図33に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図34に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図33は、図32のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図33に例示されるように、メインCPU101は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(具体的には第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS210)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS210:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、メインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS211)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS211:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新し(ステップS212)、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS213〜ステップS216)。
このように、保留数U1が最大保留数Umax1未満の状態で第1始動口スイッチ111が「ON」になるという取得条件の成立に応じて、大当たり乱数等の各種の取得情報が取得される。なお、第1特別図柄判定および第1特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域1030に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種乱数が取得された場合には、これらの乱数は第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかの領域に格納される。
ステップS216の処理に続いて、メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS217)。メインRAM103には、時短遊技フラグが記憶されている。この時短遊技フラグは、第2始動口12に遊技球が入賞し難い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「OFF」に設定され、逆に、第2始動口12に遊技球が入賞し易い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「ON」に設定されるフラグである。メインCPU101は、ステップS217において、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する。
メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS217:NO)、すなわち時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、事前判定処理を実行する(ステップS218)。具体的には、後述する大当たり判定処理(図37参照)や変動パターン選択処理(図38参照)に先立って、ステップS213〜S216の処理によって取得された取得情報に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第1特別図柄判定が実行される際に実際に選択される第1特別図柄の変動パターンを事前判定する事前判定を実行する。この事前判定処理については、図35に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、ステップS218の処理を実行した場合、又は高ベース状態である(時短遊技フラグが「ON」に設定されている)と判断した場合(ステップS217:YES)、第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS219)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS218の処理で得られた事前判定情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図34は、図32のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図34に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(具体的には第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS220)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS220:YES)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が、メインROM102に記憶されている第2特別図柄判定の最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2未満であると判定した場合(ステップS221:YES)、保留数U2の値を「1」加算した値に更新し(ステップS222)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS223〜ステップS226)。
なお、第2特別図柄判定および第2特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域1030に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種乱数が取得された場合には、これらの乱数は第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかの領域に格納される。
ステップS226の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS217の処理と同様に、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS227)。ここで、現在の状態が高ベース状態であると判断した場合(ステップS227:YES)、すなわち時短遊技フラグが「ON」に設定されている場合、事前判定処理を実行する(ステップS228)。この事前判定処理については、使用される取得情報が、第1始動口11に遊技球が入賞した際に取得された取得情報ではなく、第2始動口12に遊技球が入賞した際に取得された取得情報である点を除いて、第1特別図柄判定に係る事前判定と同様に行われる。この事前判定処理については、図35に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、ステップS228の処理を実行した場合、又は高ベース状態ではない(時短遊技フラグが「OFF」に設定されている)と判断した場合(ステップS227:NO)、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS229)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS228の処理で得られた事前判定情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による事前判定処理]
以下、図35を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される事前判定処理について説明する。ここで、図35は、図33,34のステップS218,S228における事前判定処理の詳細フローチャートである。
メインCPU101は、図33のステップS217の処理で高ベース状態ではないと判断した場合、又は図34のステップS227の処理で高ベース状態であると判断した場合、大当たり判定処理を実行する(ステップS2181)。具体的には、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態または時短遊技状態)である場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。一方、高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)である場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。そして、図33のステップS213の処理(又は図34のステップS223の処理)で取得した大当たり乱数が、メインRAM103にセットした大当たり乱数テーブルに格納されている当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、当該変動開始時に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。
次に、メインCPU101は、ステップS2181の判定結果に基づいて、当該変動開始時に大当たりであると判定されるか否かを判断する(ステップS2182)。ここで、当該変動開始時に大当たりであると判定されると判断した場合(ステップS2182:YES)、大当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2183)。なお、16R確変大当たりである場合には、図15(B)に基づいて上述した16R確変大当たり用変動パターン選択テーブルをセットし、6R確変大当たり又は6R通常大当たりである場合には、図15(C)に基づいて上述した6R大当たり用変動パターン選択テーブルをセットする。
一方、メインCPU101は、当該変動開始時に大当たりではないと判定されると判断した場合(ステップS2182:NO)、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する(ステップS2184)。具体的には、ステップS2181の大当たり判定処理に使用された大当たり乱数と一緒に取得されたリーチ乱数が、メインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する。
メインCPU101は、リーチ演出が行われると判定した場合(ステップS2184:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2185)。本実施形態では、図15(A)に基づいて上述したリーチ用変動パターン選択テーブルをセットする。
ところで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ当該変動中にリーチ演出が行われない場合、当該変動開始時における第1特別図柄判定の保留数に基づいて第1特別図柄の変動パターンが決定される。そして、保留されている第1特別図柄判定が消化される前と後とでは第1特別図柄判定の保留数が相異なる場合がある。このため、第1特別図柄判定が消化される前に取得した特別図柄の変動パターンが、その第1特別図柄判定が実際に消化される際に選択される特別図柄の変動パターンとは異なる場合がある。すなわち、当該変動中にリーチ演出が行われない第1特別図柄判定の権利に対しては、その第1特別図柄判定に先立って正確な特別図柄の変動パターンを取得できない場合がある。
このため、リーチ演出が行われないと判定された場合には(ステップS2184:NO)、後述するステップS2186の変動パターン乱数判定処理が行われることなくステップS2187に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり用変動パターンテーブル又はリーチ用変動パターンテーブルをセットすると、変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS2186)。具体的には、ステップS2181の処理で使用された大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が、メインRAM103にセットされている変動パターンテーブルに規定されている乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、当該変動開始時に行われる第1特別図柄判定で選択されることになる第1特別図柄の変動パターンを特定する。
メインCPU101は、ステップS2186の処理を実行した場合、又はリーチ演出が行われないと判定した場合(ステップS2184:NO)、事前判定情報を生成してメインRAM103に格納する(ステップS2187)。この事前判定情報が格納される領域については、図30に基づいて上述した通りである。
このように、メインCPU101は、遊技球が第1始動口11(又は第2始動口12)に入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報に基づいて、この取得情報に基づく大当たり判定処理や変動パターン選択処理が行われるのに先立って、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動パターン(すなわち変動時間)を取得する。
なお、ここでは、第1特別図柄判定の権利が保留された場合に行われる事前判定処理を例に説明を行ったが、第2特別図柄判定の権利が保留された場合にも同じような事前判定処理が行われる。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図36を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図36は、図31のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
図36に例示されるように、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数U2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数U2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU101は、保留数U2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、メインCPU101は、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
ステップS304の処理又はステップS306の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS308)。具体的には、メインCPU101は、ステップS304の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第2特別図柄判定用の保留記憶領域1035〜1038に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。また、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第1特別図柄判定用の保留記憶領域1031〜1034に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS309)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類が決定される。そして、これらの処理の結果を示す特別図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。この大当たり判定処理については、図37に基づいて後に詳述する。
図36の表記からも明らかなように、メインCPU101は、大当たり遊技中ではなく、図柄変動中でもないといった始動条件が成立すると、このステップS309において、始動口入賞時に取得した大当たり乱数等に基づいて、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行する(ステップS310)。この変動パターン選択処理については、図38に基づいて後に詳述する。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理で設定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS310の処理で設定した変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS311)。
この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶画面5における装飾図柄の変動表示等が開始されることになる。
ステップS311の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS311の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS312)。その際、判定用記憶領域1030に第1特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41において特別図柄の変動表示を開始する。一方、第2特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42において特別図柄の変動表示を開始する。
次に、メインCPU101は、ステップS312における変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始する(ステップS313)。
メインCPU101は、ステップS313の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS313における変動時間の計測開始から、ステップS310の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS315)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS315:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS315:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS316)。この図柄確定コマンドは、ステップS8における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶画面5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS316の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS312の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS317)。具体的には、ステップS309の処理で設定した特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば1秒)が経過するまで継続される。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す特別図柄を第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
ステップS317の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS313の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS318)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS319)。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図37は、図36のステップS309における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行する(ステップS3091)。具体的には、判定用記憶領域1030に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。
ここでの当選値は、高確率時用大当たり乱数テーブル又は低確率時用大当たり乱数テーブルに規定されている大当たりの当選値である。高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。一方、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態または時短遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。
このように、メインCPU101は、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域1030に記憶されるといった始動条件が成立すると、その大当たり乱数に基づいて、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS3091の処理に続いて、メインCPU101は、大当たり判定の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3092)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3092:YES)、メインROM102に記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(ステップS3093)。
具体的には、ステップS3091の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域1030に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第1始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。一方、第2特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第2始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
本実施形態では、大当たりの種類として、16R確変大当たり、6R確変大当たり、及び6R通常大当たりのいずれかに決定する。
そして、メインCPU101は、決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3094)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示されて、その特別図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3092:NO)、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3095)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される。この場合、大当たり遊技は行われない。
[遊技制御基板100による変動パターン選択処理]
図38は、図36のステップS310における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、図36のステップS309における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3091の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3101)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3101:YES)、大当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3102)。その際、16R確変大当たりであれば、図15(B)に基づいて上述した16R確変大当たり用変動パターン選択テーブルをセットする。また、6R確変大当たり又は6R通常大当たりであれば、図15(C)に基づいて上述した6R大当たり用変動パターン選択テーブルをセットする。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3101:NO)、判定用記憶領域1030に記憶されているリーチ乱数がメインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3103)。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3103:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3104)。本実施形態では、図15(A)に基づいて上述したリーチ用変動パターン選択テーブルをセットする。逆に、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3103:NO)、ハズレ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3105)。
続いて、メインCPU101は、ステップS3102の処理、ステップS3104の処理、又はステップS3105の処理によってメインRAM103にセットされた変動パターンテーブルを参照して変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS3106)。具体的には、大当たり用変動パターンテーブル又はリーチ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、判定用記憶領域1030に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
また、ハズレ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、ステップS308のシフト処理が行われる直前に各種情報が記憶されていた保留記憶領域の数に基づいて特別図柄判定の保留数を特定し、特定した保留数と現在の時短の有無とに対応する変動パターンをハズレ用変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
このようにして特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU101は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンの設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3107)。この変動パターンの設定情報は、上述したステップS309の大当たり判定処理によってメインRAM103にセットされた図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれて演出制御基板130に送信される。
[演出制御基板130によるタイマ割込み処理]
遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、後述するタイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図39を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図39は、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われるタイマ割込み処理と同様に、図39に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図39以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が発行する命令に従って行われる。
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から遊技情報としてのコマンドを受信した場合に、受信したコマンドに基づく処理を行うコマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理については、図40に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU131は、コマンド送信処理を実行する(ステップS30)。具体的には、ステップS10の処理によってサブRAM133にセットされたコマンドを画像音響制御基板140(及びランプ制御基板150)に送信する。このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示や演出音出力等による演出の実行が画像音響制御基板140に対して指示され、各種ランプの点灯や役物動作等による演出の実行がランプ制御基板150に対して指示される。
そして、サブCPU131は、データ転送処理を実行する(ステップS50)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御部140から送信されるので、そのデータをランプ制御部150に転送する。これにより、液晶画面5およびスピーカ24で行われている演出と同期するように、盤ランプ25、枠ランプ37、演出役物7、導光板ユニット6、演出ボタン26等の演出媒体による演出がランプ制御部150によって制御される。
[演出制御部130によるコマンド受信処理]
図40は、図39のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図40に例示されるように、サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS11)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS11:NO)、ステップS30に処理が進められる。
サブCPU131は、遊技制御基板100からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS11:YES)、そのコマンドがステップS219(図33参照)又はステップS229(図34参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された保留コマンドであるか否かを判定する(ステップS12)。
サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、保留コマンド受信処理を実行する(ステップS13)。この保留コマンド受信処理については、図41に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドではないと判定した場合(ステップS12:NO)、そのコマンドがステップS311(図36参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS15)。そして、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS16)。この変動開始コマンド受信処理については、図42に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS15:NO)、そのコマンドがステップS316(図36参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された図柄確定コマンドであるか否かを判定する(ステップS19)。そして、図柄確定コマンドであると判定した場合(ステップS19:YES)、装飾図柄の変動表示を終了して図柄変動開始時に実行された特別図柄判定の判定結果を示す装飾図柄を停止表示する処理の実行を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS20)。
この変動演出終了コマンドがステップS30の処理によって画像音響制御部140及びランプ制御部150に送信されることによって、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す第1特別図柄(又は第2特別図柄)が第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示されるのに伴い、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す装飾図柄が液晶画面5に停止表示されることになる。
サブCPU131は、受信したコマンドが図柄確定コマンドではないと判定した場合(ステップS19:NO)、そのコマンドがランプ制御基板150から送信された操作コマンドであるか否かを判定する(ステップS21)。この操作コマンドは、ランプ制御基板150のランプCPU151が演出ボタン26や演出キー27の操作を検知した場合に、その情報を通知するためにランプ制御基板150から送信されるコマンドであり、操作されたのが演出ボタン26であるか演出キー27であるかを示す情報、演出キー27が操作された場合にはどのキーが操作されたかを示す情報等を含むものである。サブCPU131は、操作コマンドを受信したと判定した場合(ステップS21:YES)、この操作コマンドに含まれる情報を含む操作通知コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS22)。一方、受信したコマンドが操作コマンドではないと判定された場合(ステップS21:NO)、その受信したコマンドに応じた他のコマンドをサブRAM133にセットする(ステップS23)。
[演出制御基板130による保留コマンド受信処理]
図41は、図40のステップ13における保留コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、図41に例示されるように、サブRAM133に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップS130)。具体的には、第1特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新し、第2特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には第2特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する。
次に、サブCPU131は、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれているか否かを判定し(ステップS131)、事前判定情報が含まれていないと判定した場合には(ステップS131:NO)、アイコン表示コマンドをセットする(ステップS136)。
このアイコン表示コマンドは、特別図柄判定が保留されたことを示す保留アイコンの表示を指示するコマンドであり、ステップS30のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140およびランプ制御基板150に送信される。このアイコン表示コマンドには入賞始動口情報が含まれており、画像音響制御基板140の統括CPU141は、第1特別図柄判定と第2特別図柄判定とのどちらの特別図柄判定が保留されたかを例えば入賞始動口情報に基づいて特定して、対応する表示領域(第1特別図柄判定の保留であれば第1保留領域51)に保留アイコンを表示させる。
なお、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれていない場合、上述したアイコン変化演出といった事前判定結果に基づく保留先読み演出を行うことはできない。このため、ステップS131の処理で「NO」と判定されてステップS136に処理が進められた場合には、通常の表示態様の保留アイコン(本実施形態では白色の保留アイコン)が表示され、アイコン変化演出は行われない。
一方、サブCPU131は、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれていると判定した場合(ステップS131:YES)、その事前判定情報をサブRAM133の所定領域に格納する(ステップS132)。
次に、サブCPU131は、アイコン変化演出抽選を実行する(ステップS133)。具体的には、まず、アイコン変化演出乱数を取得してサブRAM133に格納する。このアイコン変化演出乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、保留コマンドを受信した時点のカウント値をアイコン変化演出乱数として取得し、その変化演出乱数が予めサブROM132に記憶されているアイコン変化演出乱数に関する乱数値のいずれかと一致するか否か否かに基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを決定する。
なお、図には示されていないが、サブROM132に記憶されている第1特別図柄判定の保留に関する乱数値には、以下のような特徴がある。すなわち、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である組み合わせに対しては、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である組み合わせよりも、より多くの乱数値が対応付けられている。また、第1特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンの組み合わせに対しては、第1特別図柄の変動時間が相対的に短い変動パターンの組み合わせよりも、より多くの乱数値が対応付けられている。このため、本実施形態における遊技機1では、大当たり信頼度が高いほどアイコン変化演出が実行され易く、逆に、大当たり信頼度が低いほどアイコン変化演出が実行され難くなっている。
サブCPU131は、ステップS133の抽選結果に基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを判定し(ステップS134)、アイコン変化演出を実行すると判定した場合(ステップS134:YES)、例えば乱数を用いた演出抽選を行って、複数あるアイコン変化演出の演出パターンの中からいずれか1つの演出パターンを選択し、選択したアイコン変化演出パターンをサブRAM133にセットする(ステップS135)。
なお、ここでは、アイコン変化演出を実行するか否かを決定する抽選と、アイコン変化演出の演出パターンを選択する抽選とが別抽選である場合を例に居説明したが、アイコン変化演出を実行するか否かと、実行する場合にはアイコン変化演出をどのような演出パターンで実行するかを、1回の抽選で決定するようにしてもよい。
サブCPU131は、ステップS135の処理を実行した場合、ステップS136の処理において、サブRAM133にセットしたアイコン変化演出パターンを含むアイコン表示コマンドをサブRAM133にセットする。このアイコン表示コマンドがステップS30のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140およびランプ制御基板150へ送信されることにより、上述したアイコン変化演出が実現されることになる。
[演出制御基板130による変動開始コマンド受信処理]
図42は、図40のステップS16における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100から受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、図42に例示される一連の処理を実行する。
すなわち、サブCPU131は、上述した乱数更新処理によって適宜更新される演出乱数に関して、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信した時点の値を取得してサブRAM133に格納し(ステップS160)、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS161)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す入賞始動口情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定することができる。すなわち、大当たりであるか或いはハズレであるか、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであるか否かを特定することにより、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断することができる。また、同じく変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
変動開始コマンドを解析すると、サブCPU131は、その解析結果に基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の変動演出パターンを選択する変動演出パターン選択処理を実行する(ステップS162)。この変動演出パターン選択処理が実行されることによって、装飾図柄の変動態様、リーチ演出の有無、擬似連演出の有無、リーチ図柄を構成する装飾図柄の種類、リーチ演出の種類や内容、擬似連演出の内容、停止表示される装飾図柄の種類等が決定される。この変動演出パターン選択処理については、図43に基づいて後に詳述する。
続いて、サブCPU131は、ステップS162の処理で選択した変動演出パターンで装飾図柄が変動表示されているときに実行する各種予告演出の内容を選択する予告演出パターン選択処理を実行する(ステップS163)。このステップS163の処理が実行されることにより、図8に例示されるノーマルリーチ中、バトルSPリーチ中、バトルSPSPリーチ中、特別バトルリーチ中に大当たり信頼度等を示唆する各種の予告演出、特別キャラSU演出(図12参照)、発展示唆SU演出(図18参照)、会話SU演出(図20参照)、第1キャラSU演出(図22参照)、第2キャラSU演出(図25参照)、リーチ後ボタン演出(図28参照)等の予告演出のそれぞれに関して、予告演出を実行するか否か、予告演出を実行する場合にはどのような演出パターンで実行するか等が決定される。
次に、サブCPU131は、ステップS162の処理で選択した変動演出パターンでの変動演出の開始、及びステップS163の処理で選択した予告演出パターンでの予告演出の開始を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS164)。
この変動演出開始コマンドは、ステップS162の処理によって選択された変動演出パターンを示す情報と、ステップS163の処理によって選択された予告演出パターンを示す情報とを含むものであり、ステップS30のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140およびランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが決定された変動演出および予告演出が、画像音響制御基板140およびランプ制御基板150によって実現されることになる。
ステップS164の処理に続いて、サブCPU131は、サブRAM133に記憶されている保留数を「1」減算する(ステップS165)。具体的には、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドが第1特別図柄判定に係る図柄変動の開始を通知するものである場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。一方、受信した変動開始コマンドが第2特別図柄判定に係る図柄変動の開始を通知するものである場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。
[演出制御基板130による変動演出パターン設定処理]
図43は、図42のステップS162における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、ステップS161の処理に続いて、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の停止表示に伴って液晶画面5に最終的に停止表示(本停止)させる装飾図柄を設定する(ステップS1620)。具体的には、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれている図柄の設定情報に基づいて、図柄変動の終了時に大当たりを示す特別図柄が停止表示されるのか、或いはハズレを示す特別図柄が停止表示されるのかを特定する。そして、大当たりを示す特別図柄が停止表示されることを特定した場合には、本停止させる装飾図柄として大当たりを報知するための装飾図柄(例えばゾロ目を示す装飾図柄)を設定し、ハズレを示す特別図柄が停止表示されることを特定した場合には、ハズレを報知するための装飾図柄を設定する。なお、ハズレを報知するための装飾図柄を設定する際に、リーチ演出を行ってからハズレを報知する場合には、ハズレを報知するための装飾図柄として、リーチハズレ目を設定し、リーチ演出を行うことなくハズレを報知する場合には、ハズレを報知するための装飾図柄として、バラケ目を設定する。
なお、本実施形態では、16R確変大当たりを報知する特別図柄が停止表示される場合には、「777」のゾロ目を示す装飾図柄を設定する。また、6R確変大当たりを報知する特別図柄が停止表示される場合には、「111」、「333」、「555」、「999」のゾロ目を示す装飾図柄を設定し、6R通常大当たりを報知する特別図柄が停止表示される場合には、「222」、「444」、「666」、「888」のゾロ目を示す装飾図柄を設定する。
次に、サブCPU131は、受信した変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンの設定情報に基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴ってリーチ有り演出を行う必要があるか否かを判断する(ステップS1621)。ここで、リーチ有り演出を行う必要が無いと判断した場合(ステップS1621:NO)、例えば、サブROM132に記憶されている、特別図柄の変動パターン毎に複数種類のリーチ無し演出の変動演出パターンが対応付けられたリーチ無し用変動演出パターン選択テーブルからいずれか1つの変動演出パターンを読み出してその変動演出パターンを示す情報をサブRAM133にセットすることによって、リーチ無し演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1622)。
一方、サブCPU131は、リーチ有り演出を行う必要があると判断した場合(ステップS1621:YES)、受信した変動開始コマンドに含まれている図柄の設定情報に基づいて、特別図柄判定の判定結果が「16R確変大当たり」であるか否かを判断する(ステップS1623)。ここで、「16R確変大当たり」であると判断した場合(ステップS1623:YES)、16R確変大当たり用の変動演出パターンを設定する(ステップS1624)。具体的には、図15(B)に例示される各特別図柄の変動パターン(変動パターンJ〜Qなど)と、リーチ有り演出の変動演出パターン(変動演出パターンJ〜Qなど)とが対応付けられた16R確変大当たり用変動演出パターン選択テーブルがサブROM132に記憶されており、サブCPU131は、受信した変動開始コマンドに含まれている設定情報が示す特別図柄の変動パターンに対応する1の変動演出パターンを16R確変大当たり用変動演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、装飾図柄の変動表示が開始されてから16R確変大当たりを報知する装飾図柄が停止表示されるまでの変動演出パターンを設定する。
第1特別図柄の変動表示に伴う変動演出パターンを設定する場合については、以下の通りである。例えば、設定情報が示す変動パターンが変動パターンKである場合、ノーマルリーチから特別キャラ(小)バトルに発展して、特別キャラ(小)バトルにて16R確変大当たりが報知される変動演出パターンが設定される(図15(B)参照)。また、例えば、設定情報が示す変動パターンが変動パターンPである場合、ノーマルリーチからバトルSPリーチ、バトルSPSPリーチへと順に発展して、バトルSPSPリーチにて16R確変大当たりが報知される変動演出パターンが設定される(図15(B)参照)。
サブCPU131は、特別図柄判定の判定結果が「16R確変大当たり」ではないと判断した場合(ステップS1623:NO)、受信した変動開始コマンドに含まれている図柄の設定情報に基づいて、特別図柄判定の判定結果が「6R大当たり」(6R確変大当たり又は6R通常大当たり)であるか否かを判断する(ステップS1625)。ここで、「6R大当たり」であると判断した場合(ステップS1625:YES)、6R大当たり用の変動演出パターンを設定する(ステップS1626)。具体的には、図15(C)に例示される各特別図柄の変動パターン(変動パターンR〜Uなど)と、リーチ有り演出の変動演出パターン(変動演出パターンR〜Uなど)とが対応付けられた6R大当たり用変動演出パターン選択テーブルがサブROM132に記憶されており、サブCPU131は、受信した変動開始コマンドに含まれている設定情報が示す特別図柄の変動パターンに対応する1の変動演出パターンを6R大当たり用変動演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、装飾図柄の変動表示が開始されてから6R確変大当たり(又は6R通常大当たり)を報知する装飾図柄が停止表示されるまでの変動演出パターンを設定する。
第1特別図柄の変動表示に伴う変動演出パターンを設定する場合については、以下の通りである。例えば、設定情報が示す変動パターンが変動パターンRである場合、ノーマルリーチにて6R確変大当たり(又は6R通常大当たり)が報知される変動演出パターンが設定される(図15(C)参照)。また、例えば、設定情報が示す変動パターンが変動パターンUである場合、ノーマルリーチからバトルSPリーチ、バトルSPSPリーチへと順に発展して、バトルSPSPリーチにて6R確変大当たり(又は6R通常大当たり)が報知される変動演出パターンが設定される(図15(C)参照)。
一方、サブCPU131は、特別図柄判定の判定結果が「6R大当たり」ではないと判断した場合(ステップS1625:NO)、リーチハズレ用の変動演出パターンを設定する(ステップS1627)。具体的には、図15(A)に例示される各特別図柄の変動パターン(変動パターンA〜Hなど)と、リーチ有り演出の変動演出パターン(変動演出パターンA〜Hなど)とが対応付けられたリーチハズレ用変動演出パターン選択テーブルがサブROM132に記憶されており、サブCPU131は、受信した変動開始コマンドに含まれている設定情報が示す特別図柄の変動パターンに対応する1の変動演出パターンをリーチハズレ用変動演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、装飾図柄の変動表示が開始されてからリーチハズレ目を示す装飾図柄が停止表示されるまでの変動演出パターンを設定する。
第1特別図柄の変動表示に伴う変動演出パターンを設定する場合については、以下の通りである。例えば、設定情報が示す変動パターンが変動パターンCである場合、ノーマルリーチからバトルSPリーチへと発展して、バトルSPリーチにてハズレが報知される変動演出パターンが設定される(図15(A)参照)。また、例えば、設定情報が示す変動パターンが変動パターンHである場合、ノーマルリーチからバトルSPリーチ、特別キャラ(大)バトルへと順に発展して、特別キャラ(大)バトルにてハズレが報知される変動演出パターンが設定される(図15(A)参照)。
このように、ステップS1622、ステップS1624、ステップS1626、又はステップS1627の処理が行われることによって、特別図柄の変動表示に伴って装飾図柄をどのような変動パターンで変動表示するか、リーチ演出を行う場合にどのリーチ演出を行うか、リーチ演出を発展させる場合にはどのような流れでリーチ演出を発展させるか等が決定されることになる。
[演出制御基板130による予告演出パターン設定処理]
図44は、図42のステップS163における予告演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、図42のステップS162の処理に続いて、SU演出設定処理を実行する(ステップS1631)。このSU演出設定処理は、第1特別図柄の変動表示に伴ってSU演出を実行するか否かを決定し、SU演出を実行する場合にはどのSU演出をどのような演出パターンで実行するかを決定する処理である。このSU演出設定処理については、図45に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、ステップS1631の処理に続いて、リーチ後ボタン演出を実行するか否かを判定する(ステップS1651)。本実施形態では、ステップ4でボタンアイコン登場演出(図22(H)参照)が行われる第1キャラSU演出(図22参照)が実行される場合と、ステップ3でボタンアイコン持参演出(図25(J)参照)が行われる第2キャラSU演出が実行される場合とにおいて、リーチ後ボタン演出が実行される。このため、サブCPU131は、ステップS1631において、これら2種類のキャラSU演出のいずれか一方を実行する設定を行ったか否かに基づいて、リーチ後ボタン演出を実行するか否かを判定する。
サブCPU131は、リーチ後ボタン演出を実行すると判定した場合(ステップS1651:YES)、すなわち、ボタンアイコン登場演出を含む第1キャラSU演出、又はボタンアイコン持参演出を含む第2キャラSU演出に係る設定をしている場合、リーチ後ボタン演出設定処理を実行する(ステップS1652)。具体的には、リーチ後ボタン演出の操作促進演出において、演出ボタン26を通常状態と突出状態のどちらに制御するか、通常状態の演出ボタン26を模した通常ボタン画像と突出状態の演出ボタン26を模した突出ボタン画像のどちらを表示するかを決定する。加えて、有効期間中の演出ボタン26の操作に応じて、図28(B)〜(F)に例示される演出のうちのどの演出を行うかを決定する。
サブCPU131は、ステップS1652の処理を実行した場合、又はリーチ後ボタン演出を実行しないと判定した場合(ステップS1651:NO)、他の予告演出の設定処理を実行する(ステップS1653)。具体的には、図8に例示されるノーマルリーチ中、バトルSPリーチ中、バトルSPSPリーチ中、特別バトルリーチ中に大当たり信頼度等を示唆する各種の予告演出に関する設定を行う。例えば、敵キャラ情報表示(図8(A1)参照)を行う場合には、どのバトルSPリーチ(又はバトルSPSPリーチ)に発展するかに基づいて、敵キャラA〜Cのうちのどの敵キャラに関する敵キャラ情報表示を行うかを決定する。また、例えば、ノーマルリーチからバトルSPSPリーチに直接発展する変動演出パターンが設定されているか否かに基づいて、ノーマルリーチ中に導光板演出(図8(A2)参照)を行うか否かを決定する。また、例えば、バトルSPリーチが行われる変動演出パターンが設定されている場合に、タイトルを白色文字と赤色文字のどちらで表示するか、テロップを白色文字と赤色文字のどちらで表示するか等を、例えば乱数を用いた演出抽選を行って決定する。
[演出制御基板130によるSU演出設定処理]
図45は、図44のステップS1631におけるSU演出設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、ステップS1631のSU演出設定処理として以下の処理を実行する。先ず、SU演出を実行するか否かを判定する(ステップS1632)。具体的には、SU演出を実行可能な特別図柄の変動パターンに関する情報がサブROM132に記憶されており、サブCPU131は、受信した変動開始コマンドに含まれている設定情報が、サブROM132に記憶されている情報が示すいずれかの変動パターンと一致するか否かに基づいて、SU演出を実行するか否かを判定する。例えば、第1特別図柄の変動時間が2秒であることを示す設定情報を含む変動開始コマンドを受信した場合、SU演出を実行するだけの時間がなくSU演出を実行することは不可能であるため、SU演出を実行しないと判定される。このように、SU演出を実行しないと判定された場合(ステップS1632:NO)、上記ステップS1651に処理が進められる。
サブCPU131は、SU演出を実行すると判定した場合(ステップS1632:YES)、SU演出選択処理を実行する(ステップS1633)。本実施形態における遊技機1では、SU演出として、特別キャラSU演出(図12参照)、発展示唆SU演出(図18参照)、会話SU演出(図20参照)、第1キャラSU演出(図22参照)、第2キャラSU演出(図25参照)、リーチ後ボタン演出(図28参照)を実行可能である。ここで、特別キャラSU演出を例に説明すると、特別キャラSU演出は、本実施形態ではノーマルリーチ中に実行されるため(図8参照)、ノーマルリーチが行われないリーチ無し演出の変動演出パターンが変動演出パターン設定処理によって設定されている場合には、特別キャラSU演出の実行は不可能である。このように、サブCPU131は、ステップS162の変動演出パターン設定処理によって設定した変動演出パターンに基づいて、実行可能なSU演出を特定し、特定したSU演出が複数ある場合には、例えば乱数を用いた演出抽選を実行して、いずれか1つのSU演出を選択する。
なお、本実施形態では、各SU演出の実行タイミングが重なるために、いずれか1つのSU演出が選択されるが、実行タイミングが重ならない場合には、2以上のSU演出を選択するようにしてもよい。
次に、サブCPU131は、SU演出選択処理の選択結果に基づいて、以下の処理を行う。すなわち、サブCPU131は、SU演出選択処理の選択結果に基づいて、選択したSU演出が特別キャラSU演出であるか否かを判定する(ステップS1634)。ここで、選択したSU演出が特別キャラSU演出(図12参照)であると判定した場合(ステップS1634:YES)、特別キャラSU演出設定処理を実行する(ステップS1635)。具体的には、変動演出の変動演出パターンと、特別キャラSU演出の複数の演出パターンと、乱数値とを対応付けたテーブルがサブROM132に記憶されており、サブCPU131は、設定した変動演出パターンと、例えば変動開始コマンドを受信したタイミングで取得した乱数とに対応する1の演出パターンをテーブルから読み出すことによって、特別キャラSU演出の演出パターンを設定する。これにより、特別キャラSU演出を最終的にどのステップまで発展させるか、ステップ3まで発展させる場合には、操作に応じて特別キャラ登場演出を実行するか否か等が決定されることになる。
サブCPU131は、選択したSU演出が特別キャラSU演出ではないと判定した場合(ステップS1634:NO)、SU演出選択処理の選択結果に基づいて、選択したSU演出が発展示唆SU演出(図18参照)であるか否かを判定する(ステップS1636)。ここで、選択したSU演出が発展示唆SU演出であると判定した場合(ステップS1636:YES)、発展示唆SU演出の1の演出パターンを設定する発展示唆SU演出設定処理を実行する(ステップS1637)。
サブCPU131は、選択したSU演出が発展示唆SU演出ではないと判定した場合(ステップS1636:NO)、SU演出選択処理の選択結果に基づいて、選択したSU演出が会話SU演出(図20参照)であるか否かを判定する(ステップS1638)。ここで、選択したSU演出が会話SU演出であると判定した場合(ステップS1638:YES)、会話SU演出の1の演出パターンを設定する会話SU演出設定処理を実行する(ステップS1639)。
サブCPU131は、選択したSU演出が会話SU演出ではないと判定した場合(ステップS1638:NO)、SU演出選択処理の選択結果に基づいて、選択したSU演出が第1キャラSU演出(図22参照)であるか否かを判定する(ステップS1640)。ここで、選択したSU演出が第1キャラSU演出であると判定した場合(ステップS1640:YES)、第1キャラSU演出の1の演出パターンを設定する第1キャラSU演出設定処理を実行する(ステップS1641)。
サブCPU131は、選択したSU演出が第1キャラSU演出ではないと判定した場合(ステップS1640:NO)、SU演出選択処理の選択結果に基づいて、選択したSU演出が第2キャラSU演出(図25参照)であるか否かを判定する(ステップS1642)。ここで、選択したSU演出が第2キャラSU演出であると判定した場合(ステップS1642:YES)、第2キャラSU演出の1の演出パターンを設定する第2キャラSU演出設定処理を実行する(ステップS1643)。
なお、発展示唆SU演出、会話SU演出、第1キャラSU演出、第2キャラSU演出についても、上述した特別キャラSU演出と同様の要領で1の演出パターンが設定されるため、これらのSU演出の演出パターンを設定する処理の詳細については、説明を省略する。
[画像音響制御基板140によるタイマ割込み処理]
次に、図46を参照しつつ、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図46は、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図46に例示されている一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、統括CPU141は、演出制御基板130から受信したコマンドに基づいて液晶画面5における画像表示を制御する画像出力制御処理を実行する(ステップS41)。この画像出力制御処理については、図47に基づいて後に詳述する。
ステップS41の処理に続いて、統括CPU141は、液晶画面5で行われる演出表示と同期するように、或いは非同期にスピーカ24から各種の演出音を出力させるための演出音出力制御処理を実行する(ステップS42)。
ステップS42の処理に続いて、統括CPU141は、データ送信制御処理を実行する(ステップS43)。具体的には、画像音響制御基板140において行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。これに対して、演出制御基板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、液晶画面5およびスピーカ24によって行われている演出と同期するように、枠ランプ25や盤ランプ37、演出ボタン26、演出役物7、導光板ユニット6等が制御される。
[画像音響制御基板140による画像出力制御処理]
図47は、図46のステップ41における画像出力制御処理の詳細フローチャートである。統括CPU141は、まず、演出制御基板130から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS411)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS411:NO)、ステップS42に処理が進められる。
一方、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS411:YES)、そのコマンドに含まれている設定情報を制御用RAM143にセットする(ステップS412)。次に、統括CPU141は、セットした設定情報基づいて、液晶画面5に各種の演出画像をどのように表示すべきかを判断し、VDP144の描画処理を制御するためのディスプレイリストを作成して制御用RAM143に格納し(ステップS413)、そのディスプレイリストをVDP144のディスプレイリスト記憶領域にセットする(ステップS414)。
[ランプ制御基板150によるタイマ割込み処理]
次に、図48を参照しつつ、ランプ制御基板150において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図48は、ランプ制御基板150において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。ランプ制御基板150は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、演出制御基板130からのコマンド、及び演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から送信される画像音響制御に関するデータ等に基づいて、図48に例示される一連の処理を一定時間毎に繰り返し実行する。
ランプ制御基板150のランプCPU151は、まず、演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から送信された画像音響制御に関するデータを受信するデータ受信処理を実行する(ステップS601)。ランプCPU151は、このステップS601の処理によって受信した画像音響制御に関するデータに基づいて、液晶画面5やスピーカ24による演出と同期するように、各種演出手段(演出役物7、導光板ユニット6など)を制御する。
ランプCPU151は、ステップS601の処理に続いて、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS602)。ここで、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS602:YES)、受信した変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に対応する発光パターンデータをランプROM152から読み出してランプRAM153にセットすることにより、盤ランプ25、枠ランプ37、演出ボタン26のボタンランプ、演出役物7に内蔵されたLED、表示用LED631,632等の発光パターンを設定する(ステップS603)。また、受信した変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に対応する動作パターンデータをランプROM152から読み出してランプRAM153にセットすることにより、演出役物7の動作パターンを設定する(ステップS604)。そして、ステップS603の処理でセットした発光パターンデータに基づいて、必要な各発光素子の発光制御を開始する(ステップS605)。
次に、ランプCPU151は、画像音響制御に関するデータに基づいて、導光板演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS606)。ここで、導光板演出の開始タイミングであると判定した場合(ステップS606:YES)、ステップS603の処理で設定した発光パターンで表示用LED631,632を発光させる導光板ユニット6の発光制御を開始する(ステップS607)。
ランプCPU151は、ステップS607の処理を実行した場合、又は導光板演出の開始タイミングではないと判定した場合(ステップS606:NO)、演出制御基板130から送信された変動演出終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS608)。ここで、変動演出終了コマンドを受信したと判定した場合(ステップS608:YES)、上述したステップS605の処理で開始した発光制御を終了する(ステップS609)。
ランプCPU151は、変動演出終了コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS608:NO)、又はステップS609の処理を実行した場合、演出ボタン26(又は演出キー27)が操作されたか否かを判定する(ステップS610)。具体的には、演出ボタン26の操作を検知するセンサからの検知信号(又は演出キー27の各キーの操作を検知するセンサからの検知信号)が入力されたか否かに基づいて、演出ボタン26(又は演出キー27のいずれかのキー)が操作されたか否かを判定する。
ランプCPU151は、演出ボタン26(又は演出キー27)が操作されたと判定した場合(ステップS610:YES)、その旨を通知する操作コマンドを演出制御基板130に送信する(ステップS611)。
[本実施形態の作用効果]
(1)本実施形態によれば、特定演出として、会話ウインドウ(図21参照)を表示する演出表示を複数回実行可能であり、1の演出表示(例えば、図21(C)に例示される会話ウインドウを表示する演出表示)によって、保留アイコンが変化する可能性を遊技者に報知する報知演出(例えば、「保留を変えるよ〜」というセリフを表示する演出)が実行され得る。このように、アイコン変化演出と直接は関係しない他の予告演出の1の演出表示によって保留アイコンが変化する可能性が報知されるため、1の演出表示と、保留アイコンを対象とするアイコン変化演出との相乗効果によって、演出効果を効果的に向上させることが可能である。
(2)また、本実施形態では、特定演出として、キャラクタがアクションを行う様子を表す演出表示を複数回実行可能であり(図23,24,26,27参照)、1の演出表示(例えば、第1キャラが当該領域53の上方で転倒する様子を表す演出表示:図23(G)参照、3人目の主人公キャラが変化アイコンを当該アイコンに投げつける様子を表す演出表示:図24(D)参照、ジャンプしていた2人の第2キャラが当該アイコンの上に着地する様子を表す演出表示:図27(C)参照、3人の第2キャラの攻撃を躱した味方キャラが変化アイコンを奪い取って当該アイコンに投げつける様子を表す演出表示:図27(E)参照)によって、当該アイコンが変化する可能性を遊技者に報知する報知演出が実行され得る。このように、アイコン変化演出と直接は関係しない他の予告演出の1の演出表示によって当該アイコンが変化する可能性が報知されるため、1の演出表示と、当該アイコンを対象とするアイコン変化演出との相乗効果によって、演出効果を効果的に向上させることが可能である。
(3)また、本実施形態によれば、第1特別図柄の変動表示中に、バトルSPリーチ(第1演出の一例)と、バトルSPSPリーチ(第2演出の一例)とを実行可能であり、バトルSPリーチの後にバトルSPSPリーチを実行する場合と、バトルSPリーチを実行することなくバトルSPSPリーチを実行する場合とがある。そして、所定のキャラクタ(例えば、敵キャラクタA〜Cのいずれか)を表示する表示演出(例えば、図8(A1)の敵キャラ情報表示)を実行した後に、そのキャラクタを用いたバトルSPリーチ、又はそのキャラクタを用いたバトルSPSPリーチが実行される(図8参照)。このため、遊技者は、どのキャラクタとバトルするバトルSPリーチ又はバトルSPSPリーチが行われるかを事前に認識することができ、そのキャラクタとバトルするバトルSPSPリーチに発展することを期待しながら遊技を楽しむことができる。
[遊技機1の構成について]
(1)なお、遊技機1は以下の遊技機として捉えることができる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば大当たり遊技)を実行するか否かの判定を行う判定手段(例えば、ステップS309の大当たり判定処理を実行するメインCPU101)と、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えば、図31のステップS6の処理を実行して大入賞口制御部117に大当たり遊技を実行させるメインCPU101)と、
前記判定を保留可能な保留手段(例えば、図30に示されるメインRAM103の保留記憶領域1031〜1038に取得情報を格納するメインCPU101)と、
前記保留手段によって前記判定が保留されていることを示す演出画像(例えば、第1保留領域51(図6参照)に表示される保留アイコン)を表示する画像表示手段(例えば、統括CPU141、VDP144、液晶画面5)と、
所定の演出を実行する演出実行手段(例えば、サブCPU131と統括CPU141)とを備え、
前記演出実行手段は、
特定演出(例えば会話ウインドウを表示する演出表示:図20,21参照)を複数回実行可能であり、
1の前記特定演出(例えば、会話SU演出のステップ1で「保留を変えるよ〜」というセリフを含む1つ目の会話ウインドウを表示する演出表示)によって、前記演出画像(例えば、保留アイコン)が変化する可能性を遊技者に報知する報知演出(例えば、「保留を変えるよ〜」というセリフの表示)を実行可能である(例えば、図21(C)参照)ことを特徴とする遊技機。
(2)また、遊技機1は以下の遊技機として捉えることもできる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば大当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段(例えば、図36のステップS309の大当たり判定処理を実行するメインCPU101)と、
所定の図柄表示手段(例えば、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42)において図柄を変動表示させてから前記判定手段の判定結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段(例えば、図36のステップS312の処理を実行してからステップS317の処理を実行するメインCPU101)と、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定されたことを示す図柄が前記図柄表示手段に停止表示された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えば、図31のステップS6の処理を実行して大入賞口制御部117に大当たり遊技を実行させるメインCPU101)と、
前記図柄表示手段における図柄の変動表示中であることを示す演出画像(例えば、当該領域53(図6参照)に表示される当該アイコン)を表示する画像表示手段(例えば、統括CPU141、VDP144、液晶画面5)と、
所定の演出を実行する演出実行手段(例えば、サブCPU131と統括CPU141)とを備え、
前記演出実行手段は、
特定演出(例えば、キャラクタがアクションを行う様子を表す演出表示:図23,24,26,27)を複数回実行可能であり、
1の前記特定演出(例えば、第1キャラが当該領域53の上方で転倒する様子を表す演出表示:図23(G)参照、3人目の主人公キャラが変化アイコンを当該アイコンに投げつける様子を表す演出表示:図24(D)参照、ジャンプしていた2人の第2キャラが当該アイコンの上に着地する様子を表す演出表示:図27(C)参照、3人の第2キャラの攻撃を躱した味方キャラが変化アイコンを奪い取って当該アイコンに投げつける様子を表す演出表示:図27(E)参照)によって、前記演出画像が変化する可能性を遊技者に報知する報知演出(例えば、第1キャラが当該領域53の上方で転倒する様子の表示、変化アイコンを当該アイコンに投げつける様子の表示、第2キャラが当該アイコンの上に着地する様子の表示、変化アイコンを奪い取って当該アイコンに投げつける様子の表示)を実行可能であることを特徴とする遊技機。
(3)また、遊技機1は以下の遊技機として捉えることもできる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば大当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段(例えば、ステップS309の大当たり判定処理を実行するメインCPU101)と、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えば、図31のステップS6の処理を実行して大入賞口制御部117に大当たり遊技を実行させるメインCPU101)と、
前記判定手段の判定結果に基づく演出を実行する演出実行手段(例えば、サブCPU131と統括CPU141)とを備え、
前記演出実行手段は、
第1演出(例えば、バトルSPリーチ:図7(E)参照)と、当該第1演出とは異なる第2演出(例えば、バトルSPSPリーチ:図7(F)参照)とを実行可能であり、
前記第1演出の後に前記第2演出を実行する場合(例えば、図7(E)のバトルSPリーチから図7(F)のバトルSPSPリーチに発展する場合)と、前記第1演出を実行することなく前記第2演出を実行する場合(例えば、図7(D)のノーマルリーチから図7(F)のバトルSPSPリーチに直接発展する場合)とがあり、
所定のキャラクタを表示する表示演出(例えば、図9に例示される敵キャラA〜Cのいずれかの敵キャラに関する敵キャラ情報表示:図8(A1)参照)を実行した後に、当該キャラクタを用いた前記第1演出(例えば、敵キャラAとバトルするバトルSPリーチ:図10(H)参照)、又は当該キャラクタを用いた前記第2演出(例えば、敵キャラAとバトルするバトルSPSPリーチ:図11(B)参照)を実行可能であることを特徴とする遊技機。
[その他の変形例]
なお、上記実施形態において説明した遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の態様であってもよい。
また、他の実施形態として、画像音響制御基板140において実行される処理の一部を演出制御基板130に実行させたり、或いは、演出制御基板130において実行される処理の一部を画像音響制御基板140に実行させたりしてもよい。また、演出制御基板130及び画像音響制御基板140を一体に構成して、演出制御基板130において実行される処理と画像音響制御基板150において実行される処理とを1つの制御基板で実行するようにしてもよい。