〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機の正面図である。
パチンコ機10は、遊技機の一種であるパチンコ遊技機である。このパチンコ機10は、図1に示すように、パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方(正面側)に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを備えている。
遊技機本体12は、左右両側部のうち一方を支持側として回動可能となるように外枠11に支持される内枠(図示略)と、内枠の前方に配置されるとともに、左右両側部のうち一方を支持側として前方へ回動可能となるように内枠に支持される前扉枠13と、内枠の後方に配置されるとともに、左右両側部のうち一方を支持側として後方へ回動可能となるように内枠に支持される裏パックユニット(図示略)とを備えている。
なお、遊技機本体12は、その回動先端部に設けられた施錠装置(図示略)を備えている。この施錠装置は、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能な施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠13を内枠に対して開放不能な施錠状態とする機能を有している。これらの施錠状態は、パチンコ機10の前面に露出させて設けられたシリンダ錠14に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことによって解除される。
前扉枠13は、内枠の前面側全体を覆うようにして設けられた略楕円形状の窓部21と、窓部21に嵌め込まれた窓パネル22とを有している。なお、本実施形態では、窓パネル22は、ガラスによって無色透明に形成されているが、合成樹脂などによって無色透明に形成されていてもよい。
また、前扉枠13は、窓部21の周囲に設けられた各種ランプ部等にて構成される発光手段の一部として窓部21の上方に設けられた表示ランプ部23と、表示ランプ部23の左右両側に設けられるとともに、遊技状況に応じた効果音などを出力するスピーカ部24と、窓部21の下方に設けられた上側膨出部25および下側膨出部26とを備えている。
上側膨出部25および下側膨出部26は、上下に並設されるとともに、共に前方へ膨出するように設けられている。
上側膨出部25は、上方に開口するようにして内側に設けられた上皿25aを有している。上皿25aは、裏パックユニットに設けられた払出装置71(図4参照)にて払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構81(図4参照)側へ導くための機能を有している。
下側膨出部26は、同じく上方に開口するようにして内側に設けられた下皿26aを有している。下皿26aは、上皿25a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有している。
さらに、前扉枠13は、下皿26aの右方に設けられた発射手段としての発射ハンドル27を備えている。この発射ハンドル27は、パチンコ機10の遊技者に操作されることによって、内枠の下方に設けられた遊技球発射機構81から内枠の上方に設けられた遊技領域に向けて遊技球を発射する。発射ハンドル27は、その回転操作量を変更することによって、遊技領域に向けて発射する遊技球の発射強度、すなわち発射の勢いを変更する。
図2は、遊技盤の正面図である。
遊技盤31は、図2に示すように、その表面に取り付けられた内レール部32および外レール部33を有し、内枠に搭載されている。前述した遊技領域は、内レール部32および外レール部33によって区画されるようにして遊技盤31に形成されている。この遊技領域は、窓部21を介して略全域を前方から視認することができる。
内レール部32および外レール部33は、遊技領域への遊技球の誘導レール34を構成し、この誘導レール34は、遊技者が発射ハンドル27を回転操作したことによって遊技球発射機構81から発射された遊技球を遊技領域の上部に案内する。
誘導レール34は、その出口部分が遊技領域の一方の側部に配置されるとともに、遊技領域の上部中央を向くようにして形成されている。このため、遊技領域の上部における遊技球の到達位置は、遊技者による発射ハンドル27の回転操作量が大きくなるにしたがって、誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトしていく。なお、本実施形態では、誘導レール34の出口部分は、遊技領域の左側部に設けられている。
遊技盤31は、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通するように形成された大小複数の開口部を遊技領域に有している。また、遊技盤31は、各開口部に設けられた一般入賞口35、上作動口(第1始動入球部)36、下作動口(第2始動入球部)37、可変入賞装置38、およびアウト口39を有している。また、遊技盤31は、中央部左側および中央部右側のそれぞれに設けられたスルーゲート41と、上部右側に設けられた主表示装置42と、中央部に設けられた可変表示ユニット43等とを有している。さらに、遊技盤31は、遊技球の落下方向を適宜分散させるために、または調整等するために植設された多数の釘44や、風車等の各種部材(役物)を遊技領域に有している。さらに、遊技盤31は、中央部右側に設けられた可変入賞用スルーゲート50を有している。
一般入賞口35、上作動口36、下作動口37、および可変入賞装置38の各種入賞口のそれぞれは、遊技球の入球を検知する検知センサ40a〜40d(図4参照)を備え、これらの検知センサ40a〜40dは、遊技盤31の背面側に配設されている。具体的には、一般入賞口35は、検知センサ40aを備え、上作動口36は、検知センサ40bを備え、下作動口37は、検知センサ40cを備え、可変入賞装置38は、検知センサ40dを備えている。パチンコ機10は、検知センサ40a〜40dの検知結果に基づいて、所定数の賞球の払い出しを実行する。なお、検知センサ40a〜40dは、遊技球の入賞を個別に検知できるものであれば、どのようなものであってもよく、例えば、電磁誘導型の近接センサなどを採用することができる。
具体的には、パチンコ機10は、一般入賞口35への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しを実行する。パチンコ機10は、上作動口36への入球が発生した場合および下作動口37への入球が発生した場合には3個の賞球の払い出しを実行する。パチンコ機10は、可変入賞装置38への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しを実行する。なお、これら賞球の個数は任意であり、例えば、各作動口36,37の賞球個数を相違させてもよい。
アウト口39は、遊技盤31の遊技領域の最下部に設けられている。各種入賞口等に入球しなかった遊技球は、このアウト口39を通って遊技領域から排出される。また、アウト口39は、遊技球の入球を検知する検知センサ40e(図4参照)を備え、この検知センサ40eは、遊技盤31の背面側に配設されている。なお、パチンコ機10は、アウト口39への入球が発生した場合には、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、賞球の払い出しを実行しない。
各スルーゲート41は、遊技球の入球を検知する検知センサ40f(図4参照)を備え、この検知センサ40fは、遊技盤31の背面側に配設されている。なお、パチンコ機10は、各スルーゲート41への入球が発生した場合には、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、賞球の払い出しを実行しない。
可変入賞用スルーゲート50は、遊技球の入球を検知する検知センサ40g(図4参照)を備え、この検知センサ40gは、遊技盤31の背面側に配設されている。なお、パチンコ機10は、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合には、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、賞球の払い出しを実行しない。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することをいい、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続する態様も含む。ただし、以下の説明では、アウト口39への遊技球の入球と明確に区別するために、各種入賞口への遊技球の入球を入賞とも表現する。また、スルーゲート41および可変入賞用スルーゲート50への入球とは、遊技領域に設けられたゲートを通過した後に遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続することをいう。このスルーゲート41および可変入賞用スルーゲート50への入球についても各種入賞口への入球と同様に入賞とも表現する。
上作動口36および下作動口37は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤31に設置されている。各作動口36,37は、遊技領域を流下する遊技球を入球可能とすべく共に上向きに開口するとともに、上作動口36を上方に配置し、下作動口37を下方に配置するようにして鉛直方向に並設されている。下作動口37は、左右一対の可動片によって構成されたガイド片(サポート片)としての電動役物37aを有している。
電動役物37aは、遊技盤31の背面側に搭載された電動役物駆動部37bに連結されている。この電動役物37aは、電動役物駆動部37bにて駆動されることによって、閉鎖状態(非サポート状態または非ガイド状態)および開放状態(サポート状態またはガイド状態)のいずれかに設定される。閉鎖状態は、電動役物37aの上端を左右方向に近接させることによって、下作動口37を閉鎖した状態である。開放状態は、電動役物37aの上端を左右方向に離間させることによって、下作動口37を開放した状態である。
ここで、電動役物37aを閉鎖状態に設定した場合には、この電動役物37aの上端と、上作動口36の底面部との間隔は、遊技球1個分よりも狭くなる。また、電動役物37aを開放状態に設定した場合には、この電動役物37aの上端と、上作動口36の底面部との間隔は、遊技球1個分よりも広くなる。したがって、遊技球は、電動役物37aを閉鎖状態に設定した場合には、下作動口37に入賞することができず、開放状態に設定した場合には、下作動口37に入賞することができる。
なお、電動役物37aは、前述した閉鎖状態および開放状態に代えて、下作動口37に遊技球が入賞しにくい状態(閉鎖状態とは異なり遊技球の入球は可能な状態)と、下作動口37に遊技球が入賞しやすい状態とを切り換える構成としてもよい。また、下作動口37は、このような切り換えを電動役物37aの設定によって行うのではなく、下作動口37の変位によって行う構成としてもよく、このように構成した場合には、下作動口37は、電動役物37aを備えていなくてもよい。
可変入賞装置38は、遊技領域を流下する遊技球を入球可能とすべく上向きに開口する大入賞口38aと、大入賞口38aを開閉するための開閉扉38bと、開閉扉38bを駆動する可変入賞駆動部38cとを備えている。
なお、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大として右打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、可変表示ユニット43等を避けて可変入賞装置38に遊技球を導くことができる。
ここで、遊技盤31は、可変入賞装置38の前面側を覆うようにして設けられたカバー381を備えている。このカバー381は、可変入賞装置38を前面側から視認可能とすべく透明(または半透明)に形成された透明パネル381aと、この透明パネル381aの周囲に設けられるとともに、不透明に形成された不透明パネル381bとを備えている。
したがって、遊技者は、透明パネル381aおよび窓部21を介して可変入賞装置38を前方から視認することができる。
大入賞口38aは、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通するように遊技領域に形成された開口部に設けられている。この大入賞口38aは、前述したように、遊技球の入球を検知する検知センサ40dを備えている。パチンコ機10は、その検知結果に基づいて、所定数の賞球の払い出しを実行する。
開閉扉38bは、矩形板状に形成されるとともに、大入賞口38aの開口を閉鎖するようにして遊技盤31に設けられている。この開閉扉38bは、窓パネル22に向かって前進して遊技盤31から突出することによって、大入賞口38aの開口を閉鎖する閉鎖状態と、遊技盤31の内部に向かって後退して遊技盤31に埋没することによって、大入賞口38aの開口を開放する開放状態とを有している。
可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを駆動することによって、開閉扉38bを開放状態および閉鎖状態のいずれかに設定する。
具体的には、開閉扉38bは、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態に設定されている。そして、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉38bは、遊技球が入賞できる開放状態に設定される。
なお、開閉実行モード(特定制御状態)とは、開閉扉38bを開放状態に設定し、大入賞口38aに遊技球を入球可能とするモードをいう。また、開閉実行モードにおいて、開閉扉38bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでを1回のラウンド遊技という。
可変入賞用スルーゲート50は、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選し、開閉実行モードに移行した場合に、ラウンド遊技を開始する契機となっている。具体的には、パチンコ機10は、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選し、開閉実行モードに移行した後、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合には、開閉扉38bを開放状態に設定し、予め定められた回数のラウンド遊技の実行を開始する。
このように、本実施形態では、可変入賞用スルーゲート50は、遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して開閉実行モード(特定制御状態)の遊技(ラウンド遊技)を開始させる特定入球手段として機能する。
主表示装置42は、メイン表示部45と、役物用表示部46とを有し、複数のセグメント発光部を所定の態様で配列したセグメント表示器や、ドット表示器などの複数の表示装置を配置して構成されている。
なお、主表示装置42は、その前面側に設けられた窓パネル22に向かって膨出するようにして遊技盤31に設けられている。すなわち、主表示装置42は、窓パネル22を介してパチンコ機10の前方から視認可能となっている。また、主表示装置42と、窓パネル22との間の距離は、遊技球1個分よりも狭くなっている。これによって、パチンコ機10は、主表示装置42と、窓パネル22との間を遊技球が落下していくのを防止している。換言すれば、パチンコ機10は、主表示装置42の前方を遊技球が落下していくのを防止している。
メイン表示部45は、上作動口36への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示するための第1結果表示部45aと、下作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示するための第2結果表示部45bとを備えている(図4参照)。なお、メイン表示部45は、開閉実行モードとなった場合(または開閉実行モードとなる場合)に、その開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数を明示するためのラウンド表示部を更に備えていてもよい。
第1結果表示部45aは、上作動口36への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、上作動口36への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。この内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第1結果表示部45aは、所定の停止結果を表示する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードへ移行する。
第2結果表示部45bは、下作動口37への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、下作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。この内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第2結果表示部45bは、所定の停止結果を表示する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードへ移行する。
このように、上作動口36および下作動口37は、遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段として機能する。
役物用表示部46は、各スルーゲート41への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、各スルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。役物用表示部46は、内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であった場合には、所定の停止結果を表示する。その後、パチンコ機10は、電役開放状態へ移行する。この電役開放状態では、下作動口37に設けられた電動役物37aは、所定の態様で開放状態となる。
なお、本実施形態では、メイン表示部45および役物用表示部46は、セグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等の他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部45および役物用表示部46に変動表示させる絵柄としては、複数種の文字を変動表示させる構成、複数種の記号を変動表示させる構成、複数種のキャラクタを変動表示させる構成、または複数種の色を切り換えて表示させる構成などを採用できる。
可変表示ユニット43は、絵柄の一種である図柄を変動表示(可変表示または切換表示)する図柄表示装置47を備えている。また、可変表示ユニット43は、図柄表示装置47を囲むようにして配設されたセンターフレーム48を備えている。このセンターフレーム48の上部は、その前面側に設けられた窓パネル22に向かって膨出するようにして設けられている。これによって、パチンコ機10は、図柄表示装置47の表示画面Gの前方を遊技球が落下していくのを防止し、遊技球の落下によって表示画面Gの視認性が低下するといった不都合を生じない構成となっている。
図柄表示装置47は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されている。この図柄表示装置47は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて図柄の変動表示を開始する。すなわち、図柄表示装置47は、メイン表示部45の第1結果表示部45aにて変動表示を実行する場合およびメイン表示部45の第2結果表示部45bにて変動表示を実行する場合には、それに合わせて変動表示を実行する。
このように、図柄表示装置47は、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段として機能する。
なお、図柄表示装置47は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置、またはCRT等の他の表示装置であってもよい。
センターフレーム48は、図柄表示装置47の左下側の領域に設けられた第1保留ランプ部49aと、図柄表示装置47の右下側の領域に設けられた第2保留ランプ部49bと、図柄表示装置47の上側の領域に設けられた第3保留ランプ部49cとを備えている。
第1保留ランプ部49aは、上作動口36に入賞した遊技球の保留個数を表示する部位であり、保留個数に応じて点灯する。この第1保留ランプ部49aは、遊技球を最大4個まで保留することができ、第1結果表示部45aおよび図柄表示装置47の変動表示に対応している。
第2保留ランプ部49bは、下作動口37に入賞した遊技球の保留個数を表示する部位であり、保留個数に応じて点灯する。この第2保留ランプ部49bは、遊技球を最大4個まで保留することができ、第2結果表示部45bおよび図柄表示装置47の変動表示に対応している。
第3保留ランプ部49cは、各スルーゲート41に入賞した遊技球の保留個数を表示する部位であり、保留個数に応じて点灯する。この第3保留ランプ部49cは、遊技球を最大4個まで保留することができ、役物用表示部46の変動表示に対応している。
なお、各保留ランプ部49a〜49cは、後述する図柄表示装置47の一部に画像として表示される等の他の構成であってもよい。
図3は、図柄表示装置の表示画面を示す図である。
図柄表示装置47の表示画面Gは、図3に示すように、3列の表示領域に区画されており、各表示領域には、左から順に左図柄列Z1、中図柄列Z2、および右図柄列Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3は、「1」〜「8」の数字からなる8種類の図柄を下方から上方に向かって昇順となるとともに、「8」の次は「1」となるように配列して構成されている。なお、図3では、各表示領域の中心線を一点鎖線で示している。
図柄表示装置47は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行する。この遊技回用の演出は、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から停止表示に切り換わり、最終的には、有効ラインL上に所定の図柄を停止表示した状態で終了する。
すなわち、遊技回とは、各作動口36,37への入賞に基づいて、メイン表示部45および図柄表示装置47にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示するまでをいう。
なお、図柄表示装置47における図柄の変動表示の態様は、これに限定されることはなく任意である。例えば、図柄列の列数、各図柄列のスクロールの方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、各図柄列の図柄は、数字のみの態様に代えて、絵と数字とを組み合わせた態様としてもよく、絵のみの態様としてもよい。
<パチンコ機10の電気的構成>
図4は、パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
パチンコ機10は、図4に示すように、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備え、これらの装置は、内枠の背面側に搭載されている。また、パチンコ機10は、前述した払出装置71に遊技球の払い出しをさせる払出制御を実行する払出制御装置70と、前述した遊技球発射機構81に遊技球を発射させる発射制御を実行する電源・発射制御装置80とを備え、これらの装置は、裏パックユニットに搭載されている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御(主制御)を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65とを備えている。なお、主制御装置60は、主制御基板61などを収容する基板ボックスを備えている。この基板ボックスは、その開放に際して痕跡を残す痕跡手段を備えていてもよく、その開放に際して痕跡を残す痕跡構造を備えていてもよい。具体的には、痕跡手段としては、複数のケース体を結合することによって基板ボックスを構成し、各ケース体の分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)を設ける構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成などを採用することができる。また、痕跡構造としては、これらのケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成などを採用することができる。
主制御基板61は、主制御基板61に実装されたMPU62と、このMPU62を構成しているROM63およびRAM64とを備えている。ここで、MPU62は、ROM63およびRAM64の他、CPU、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、および乱数発生器としてのカウンタ回路などを複合的にチップ化した素子である。
なお、本実施形態では、ROM63およびRAM64は、MPU62に対して1チップ化されているが、個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置60以外の他の制御装置のMPUについても同様である。
ROM63は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。このROM63は、当否テーブル記憶エリア63aや、振分テーブル記憶エリア63bや、リーチ用テーブル記憶エリア63cなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
RAM64は、ROM63に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。このRAM64は、各種カウンタエリア64aや、保留球格納エリア64bや、電役保留エリア64cなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
MPU62は、入力ポートおよび出力ポートを備えている。MPU62の入力ポートは、主制御装置60に設けられた停電監視基板65と、複数の検知センサ40a〜40gとに接続されている。MPU62の出力ポートは、停電監視基板65と、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とに接続されている。また、MPU62の出力ポートは、下作動口37の電動役物37aを開閉動作させる電動役物駆動部37bと、可変入賞装置38の開閉扉38bを開閉動作させる可変入賞駆動部38cと、メイン表示部45と、役物用表示部46とに接続されている。
なお、主制御基板61は、ドライバ回路を有している。MPU62は、このドライバ回路を通じて各種駆動部などの駆動制御を実行する。具体的には、電役開放状態では、MPU62は、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを開閉させる。また、開閉実行モードでは、MPU62は、可変入賞駆動部38cの駆動制御を実行して大入賞口38aを開閉させる。また、各遊技回では、MPU62は、メイン表示部45の表示制御を実行して各作動口36,37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。さらに、MPU62は、役物用表示部46の表示制御を実行して各スルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。
停電監視基板65は、主制御基板61と、動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置80とを中継し、電源・発射制御装置80から出力される直流安定24ボルトの電圧を監視する。したがって、MPU62は、停電監視基板65を介して電力を受給する。
検知センサ40a〜40gは、一般入賞口35、上作動口36、下作動口37、および可変入賞装置38の各種入賞口や、アウト口39や、可変入賞用スルーゲート50や、各スルーゲート41に1対1で対応して設けられている。MPU62は、検知センサ40a〜40gの検知結果に基づいて、各種入賞口や、アウト口39や、可変入賞用スルーゲート50や、各スルーゲート41への入賞判定(入球判定)を行っている。なお、MPU62は、上作動口36または下作動口37への入賞判定に基づいて、内部抽選を実行する。
払出制御装置70は、主制御装置60から送信されるコマンド(制御命令)に基づいて、払出装置71に賞球や貸し球(遊技に際して遊技者に貸し出す遊技球)の払い出しをさせる払出制御を実行する。
電源・発射制御装置80は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、電源・発射制御装置80は、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置70等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。なお、電源・発射制御装置80は、バックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部を備えている。この電断時用電源部は、パチンコ機10への電力供給が遮断された電断時においても主制御装置60のRAM64に記憶保持用の電力を供給する。
また、電源・発射制御装置80は、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる発射制御を実行する。ここで、遊技球発射機構81は、遊技盤31の誘導レール34に向けて延びる発射レールと、上皿25aに貯留されている遊技球を発射レール上に供給する球送り装置と、発射レール上に供給された遊技球を誘導レール34に向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイドとを備えている。電源・発射制御装置80は、所定の発射条件が整っている場合に、このソレノイドに対して駆動信号(発射許可信号)を供給し、遊技球を発射させる。
<主制御装置60のMPU62にて内部抽選を実行するための電気的構成>
図5は、内部抽選に用いられる各カウンタの内容を示す図である。
MPU62は、図5に示すように、各カウンタC1,C2,CINI,CS,C3の値(情報)を用いることによって、内部抽選などを実行する。具体的には、MPU62は、大当たり発生の抽選に大当たり乱数カウンタC1を使用し、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に大当たり種別カウンタC2を使用する。また、MPU62は、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に乱数初期値カウンタCINIを使用し、メイン表示部45における表示継続時間の決定に変動種別カウンタCSを使用する。さらに、MPU62は、下作動口37の電動役物37aを電役開放状態とするか否かの抽選に電動役物開放カウンタC3を使用する。なお、各カウンタC1,C2,CINI,CS,C3は、RAM64の各種カウンタエリア64a(図4参照)に設けられている。
各カウンタC1,C2,CINI,CS,C3は、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。抽選カウンタ用バッファに格納された値のうち、大当たり乱数カウンタC1および大当たり種別カウンタC2の各値は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア64b(図4参照)に格納される。また、抽選カウンタ用バッファに格納された値のうち、電動役物開放カウンタC3の値は、各スルーゲート41に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の電役保留エリア64c(図4参照)に格納される。
保留球格納エリア64bは、第1結果表示部用保留エリアRaと、第2結果表示部用保留エリアRbと、実行エリアAEとを備えている。
第1取得情報記憶手段として設けられた第1結果表示部用保留エリアRaは、第1エリアRa1〜第4エリアRa4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRa1〜Ra4は、大当たり乱数カウンタC1および大当たり種別カウンタC2の各値の組を格納可能な記憶容量に設定されている。MPU62は、大当たり乱数カウンタC1および大当たり種別カウンタC2の各値の組を保留情報として上作動口36への遊技球の入賞に合わせて各エリアRa1〜Ra4に時系列的に格納していく。具体的には、MPU62は、上作動口36への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRa1→第2エリアRa2→第3エリアRa3→第4エリアRa4の順に保留情報を時系列的に格納していく。
このように、第1結果表示部用保留エリアRaは、4つの記憶エリアを備えているので、上作動口36への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第1結果表示部用保留エリアRaは、各エリアRa1〜Ra4に格納されている保留個数を書き込むための記憶エリアを備えている。
なお、上作動口36に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個、または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第2取得情報記憶手段として設けられた第2結果表示部用保留エリアRbは、第1エリアRb1〜第4エリアRb4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRb1〜Rb4は、大当たり乱数カウンタC1および大当たり種別カウンタC2の各値の組を格納可能な記憶容量に設定されている。MPU62は、大当たり乱数カウンタC1および大当たり種別カウンタC2の各値の組を保留情報として下作動口37への遊技球の入賞に合わせて各エリアRb1〜Rb4に時系列的に格納していく。具体的には、MPU62は、下作動口37への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRb1→第2エリアRb2→第3エリアRb3→第4エリアRb4の順に保留情報を時系列的に格納していく。
このように、第2結果表示部用保留エリアRbは、4つの記憶エリアを備えているので、下作動口37への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第2結果表示部用保留エリアRbは、各エリアRb1〜Rb4に格納されている保留個数を書き込むための記憶エリアを備えている。
なお、下作動口37に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個、または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、各結果表示部45a,45bの変動表示を開始する際に、第1結果表示部用保留エリアRa、または第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された保留情報を移動させるためのエリアである。
電役保留エリア64cは、第1結果表示部用保留エリアRaおよび第2結果表示部用保留エリアRbと同様に4つの記憶エリアを備えている。したがって、各スルーゲート41への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。
なお、各スルーゲート41に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個、または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
<各カウンタの詳細な説明>
以下、各カウンタの詳細について説明する。
まず、電動役物開放カウンタC3について説明する。電動役物開放カウンタC3は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値250に達した後、0に戻ることによって、0〜250の範囲内でループするループカウンタとなっている。
電動役物開放カウンタC3は、定期的に更新され、その更新された値は、各スルーゲート41に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の電役保留エリア64cに格納される。
そして、MPU62は、電役保留エリア64cに格納された電動役物開放カウンタC3の値に基づいて、下作動口37の電動役物37aを電役開放状態とするか否かの抽選(電動役物開放抽選)を実行する。
ここで、パチンコ機10は、電動役物37aを開放状態に設定することによって、下作動口37への遊技球の入賞を可能とする頻度が互いに異なる複数のサポートモードを有している。具体的には、パチンコ機10は、電動役物37aを開放状態に設定する頻度が相対的に低い低頻度サポートモード(低頻度ガイド状態)と、電動役物37aを開放状態に設定する頻度が相対的に高い高頻度サポートモード(高頻度ガイド状態)とを有している。
低頻度サポートモードおよび高頻度サポートモードは、電動役物開放抽選において、電役開放状態に当選する確率は同一(例えば、共に4/5)となっている。しかしながら、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、電役開放状態に当選した際に、電動役物37aを開放状態に設定する回数が多く、電動役物37aを開放状態に設定する1回の開放時間も長くなっている。また、高頻度サポートモードでは、1回の電役開放状態における各回の開放の間に、電動役物37aを閉鎖状態に設定する閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短くなっている。さらに、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、電動役物開放抽選を終えてから次回の電動役物開放抽選を行うまでに待機する時間として最低限確保される確保時間(役物用表示部46における1回の変動表示の継続時間)が短くなっている。
したがって、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードと比較して、遊技球は、下作動口37に入賞しやすくなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、遊技球は、下作動口37よりも上作動口36に入賞する確率が高くなる。また、高頻度サポートモードでは、遊技球は、上作動口36よりも下作動口37に入賞する確率が高くなる。
そして、下作動口37への入賞を検知した場合には、所定数の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、低頻度サポートモードおよび高頻度サポートモードの構成は、これに限定されることはない。例えば、高頻度サポートモードは、電動役物開放抽選にて電役開放状態に当選する確率を低頻度サポートモードと比較して高くするように構成してもよい。また、例えば、複数種類の確保時間を用意し、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、短い確保時間を選択し易いように構成してもよく、選択される確保時間の平均を短くするように構成してもよい。さらに、電動役物37aを開放状態に設定する回数、開放時間、および確保時間の各条件を組み合わせることによって、高頻度サポートモードは、電動役物37aを開放状態に設定する頻度を低頻度サポートモードと比較して相対的に高くするように構成してもよい。
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値599に達した後、0に戻ることによって、0〜599の範囲内でループするループカウンタとなっている。また、大当たり乱数カウンタC1は、1周ループするごとに、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値を初期値として読み込む。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様に0〜599の範囲内でループするループカウンタである。
大当たり乱数カウンタC1は、定期的に更新され、その更新された値は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。具体的には、大当たり乱数カウンタC1の値は、上作動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
そして、MPU62は、保留球格納エリア64bに格納された大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて、大当たり発生の抽選(当否抽選)を実行する。
図6は、大当たり発生に当選する乱数の値を記憶した当否テーブルを示す図である。
大当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たり発生に当選する乱数の値は、図6に示すように、当否情報群記憶手段として設けられたROM63の当否テーブル記憶エリア63a(図4参照)に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。
ここで、パチンコ機10は、大当たり発生に当選しにくい低確率モード(低確率状態)と、大当たり発生に当選しやすい高確率モード(高確率状態)との2つの当否抽選モードを有している。また、当否テーブルは、図6(a)に示す低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図6(b)に示す高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とを備えている。
MPU62は、これらの当否テーブルと、保留球格納エリア64bに格納された大当たり乱数カウンタC1の値とを比較することによって、大当たり発生の抽選を実行する。
これらの当否テーブルは、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」の複数の大当たり発生の抽選の結果(当否結果)を有している。
具体的には、大当たり発生の抽選に際して低確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、図6(a)に示すように、「大当たり当選」となる乱数の値は2個である。
これに対して、大当たり発生の抽選に際して高確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、図6(b)に示すように、「大当たり当選」となる乱数の値は21個である。ここで、低確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値は、高確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値に含まれている。
なお、各当否テーブルに記憶される乱数の値や個数は任意であり、高確率モードは、低確率モードと比較して「大当たり当選」となる確率が高くなっていればよい。また、高確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値は、低確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値を含んでいなくてもよく、低確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値の一部を含んでいてもよい。
また、各当否抽選モードにおいて、「大当たり当選」となる乱数の値以外は、大当たり発生に当選せずに外れ結果となる。
ここで、パチンコ機10は、前述したように、「特別外れ結果(小当たり結果)」と、「通常外れ結果」との2種類の外れ結果を有している。これらの外れ結果は、いずれも当否抽選モードや、サポートモードの移行契機とはならない点で共通している。しかしながら、「特別外れ結果」は、開閉実行モードへの移行契機となるのに対して、「通常外れ結果」は、開閉実行モードへの移行契機とはならない点で異なっている。
具体的には、大当たり発生の抽選に際して低確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、図6(a)に示すように、「特別外れ結果」となる乱数の値は28個である。
これに対して、大当たり発生の抽選に際して高確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、図6(b)に示すように、「特別外れ結果」となる乱数の値は1個である。ここで、低確率モード用の当否テーブルに記憶された「特別外れ結果」となる乱数の値は、高確率モード用の当否テーブルに記憶された「特別外れ結果」となる乱数の値を含んでいない。
なお、低確率モード用の当否テーブルに記憶された「特別外れ結果」となる乱数の値は、高確率モード用の当否テーブルに記憶された「特別外れ結果」となる乱数の値を含んでいてもよい。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値29に達した後、0に戻ることによって、0〜29の範囲内でループするループカウンタとなっている。
大当たり種別カウンタC2は、定期的に更新され、その更新された値は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。具体的には、大当たり種別カウンタC2の値は、上作動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
そして、MPU62は、保留球格納エリア64bに格納された大当たり種別カウンタC2の値に基づいて、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選(振分抽選)を実行する。
図7は、大当たりの種別の振分先に係る乱数の値を記憶した振分テーブルを示す図である。
大当たりの種別の振分先に係る乱数の値は、図7に示すように、振分情報群記憶手段として設けられたROM63の振分テーブル記憶エリア63b(図4参照)に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。振分テーブルは、図7(a)に示す第1振分テーブル(第1振分情報群)と、図7(b)に示す第2振分テーブル(第2振分情報群)とを備えている。
MPU62は、これらの振分テーブルと、保留球格納エリア64bに格納された大当たり種別カウンタC2の値とを比較することによって、大当たりの種別の抽選を実行する。
第1振分テーブルは、第1結果表示部用保留エリアRaから実行エリアAEにシフトされた大当たり種別カウンタC2の値、すなわち上作動口36への入賞に基づく大当たり種別カウンタC2の値に対して大当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。
第1振分テーブルは、図7(a)に示すように、「低確結果(低確率対応の特別振分結果)」、「少ラウンド高確結果(少ラウンド対応の高確率結果)」、および「最有利結果(高確率対応の特別振分結果)」の複数の振分結果を振分先としている。具体的には、第1振分テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値「0〜29」のうち、「0〜9」を「低確結果」に振り分け、「10〜19」を「少ラウンド高確結果」に振り分け、「20〜29」を「最有利結果」に振り分けている。
第2振分テーブルは、第2結果表示部用保留エリアRbから実行エリアAEにシフトされた大当たり種別カウンタC2の値、すなわち下作動口37への入賞に基づく大当たり種別カウンタC2の値に対して大当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。
第2振分テーブルは、図7(b)に示すように、「低確結果」および「最有利結果」の2つの振分結果を振分先としている。具体的には、第2振分テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値「0〜29」のうち、「0〜9」を「低確結果」に振り分け、「10〜29」を「最有利結果」に振り分けている。
なお、本実施形態では、「低確結果」および「最有利結果」の2つの振分結果を特に大当たり結果とする。
各振分結果は、以下の(1)〜(3)の条件の少なくともいずれかに差異を有している。
(1)開閉実行モード終了後の当否抽選モード
(2)開閉実行モード終了後のサポートモード
(3)開閉実行モードにおける可変入賞装置38の開閉制御の態様
まず、(1)の当否抽選モードの相違について説明する。
「低確結果」は、開閉実行モード終了前の当否抽選モードに関わらず開閉実行モード終了後に当否抽選モードが低確率モードに設定される振分結果である。この低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
「少ラウンド高確結果」および「最有利結果」は、開閉実行モード終了前の当否抽選モードに関わらず開閉実行モード終了後に当否抽選モードが高確率モードに設定される振分結果である。この高確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
次に、(2)のサポートモードの相違について説明する。
「低確結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードに関わらず開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される振分結果である。この高頻度サポートモードは、遊技回が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合には低頻度サポートモードに移行する。
「少ラウンド高確結果」および「最有利結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードに関わらず開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される振分結果である。この高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
なお、(3)の開閉実行モードにおける可変入賞装置38の開閉制御の態様の相違については後に詳細に説明する。
最後に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値198に達した後、0に戻ることによって、0〜198の範囲内でループするループカウンタとなっている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理の実行ごとに少なくとも1回更新され、その更新の都度、抽選カウンタ用バッファに格納される。
そして、MPU62は、抽選カウンタ用バッファに格納された変動種別カウンタCSの値に基づいて、メイン表示部45における絵柄の表示継続時間を決定する。
<主制御装置60にて実行される各種処理について>
主制御装置60のMPU62は、遊技を進行させるタイマ割込み処理および通常処理や、電源投入に伴って起動するメイン処理を実行する。以下、タイマ割込み処理、通常処理、およびメイン処理について順に説明する。
なお、MPU62は、タイマ割込み処理、通常処理、およびメイン処理の他、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力によって起動するNMI割込み処理を実行するが、この処理についての説明は省略する。
<タイマ割込み処理>
図8は、タイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。
タイマ割込み処理では、MPU62は、図8に示すように、ステップS101〜S105を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS101では、MPU62は、複数の検知センサ40a〜40gの読み込み処理を実行する。この読み込み処理では、MPU62は、複数の検知センサ40a〜40gの状態を読み込み、その状態を判定して入賞検知情報としてRAM64に保存する。MPU62は、各種入賞口に対応した検知センサ40a〜40dが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、賞球の払い出し指示を行うための賞球コマンドを設定し、この設定したコマンドを払出制御装置70に送信する。例えば、MPU62は、可変入賞装置38に対応した検知センサ40dが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、特定単位個数である15個の賞球を指示するための賞球コマンドを払出制御装置70に送信する。
なお、払出制御装置70は、MPU62から送信される賞球コマンドに基づいて、払出装置71に賞球の払い出しを実行させる払出制御を行う。
ステップS102では、MPU62は、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、MPU62は、前述したように、乱数初期値カウンタCINIの前回値に1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、乱数初期値カウンタCINIの前回値に1を加算する際に最大値に達していた場合には、乱数初期値カウンタCINIの値を0に戻してクリアする。
ステップS103では、MPU62は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、および電動役物開放カウンタC3の更新を実行する。具体的には、MPU62は、前述したように、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、および電動役物開放カウンタC3の前回値にそれぞれ1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、各カウンタC1〜C3の前回値にそれぞれ1を加算する際に最大値に達していた場合には、各カウンタC1〜C3の値を0に戻してクリアする。
ステップS104では、MPU62は、スルー用の入賞処理を実行する。このスルー用の入賞処理では、MPU62は、各スルーゲート41に対応した検知センサ40fが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC3の値を電役保留エリア64cに格納する。また、MPU62は、第3保留ランプ部49cを点灯させるためのコマンドを設定し、この設定したコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるコマンドに基づいて、第3保留ランプ部49cを点灯させる。また、スルーゲート41に入賞した遊技球の保留個数は、前述したように、最大4個であり、第3保留ランプ部49cは、この保留個数と対応する数だけ点灯する。
また、スルー用の入賞処理では、MPU62は、可変入賞用スルーゲート50に対応した検知センサ40gが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、RAM64にラウンド遊技実行フラグをセットする。このラウンド遊技実行フラグは、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生したことを特定するためのフラグである。
ステップS105では、MPU62は、作動口用の入賞処理を実行する。
以下、作動口用の入賞処理について詳細に説明する。
<作動口用の入賞処理>
図9は、作動口用の入賞処理のフローチャートを示す図である。
作動口用の入賞処理では、MPU62は、図9に示すように、ステップS201〜S207を実行する。
ステップS201では、MPU62は、上作動口36に対応した検知センサ40bが遊技球の入賞を検知したか否かを判定することによって、上作動口36に遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する。MPU62は、ステップS201にて上作動口36に遊技球が入賞したと判定した場合には、ステップS202において、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第1始動保留記憶数RaNとして第1結果表示部用保留エリアRaにおける所定の記憶エリアにセットする。その後、MPU62は、ステップS205以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS201にて上作動口36に遊技球が入賞していないと判定した場合には、ステップS203において、下作動口37に対応した検知センサ40cが遊技球の入賞を検知したか否かを判定することによって、下作動口37に遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS203にて下作動口37に遊技球が入賞していないと判定した場合には、作動口用の入賞処理を終了する。また、MPU62は、ステップS203にて下作動口37に遊技球が入賞したと判定した場合には、ステップS204において、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第2始動保留記憶数RbNとして第2結果表示部用保留エリアRbにおける所定の記憶エリアにセットする。その後、MPU62は、ステップS205以降の処理を実行する。
ステップS202またはステップS204の処理を実行した後、MPU62は、ステップS205において、ステップS202またはステップS204にてセットした始動保留記憶数N(RaNまたはRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS205にて始動保留記憶数Nが上限値未満でないと判定した場合には、作動口用の入賞処理を終了する。また、MPU62は、ステップS205にて始動保留記憶数Nが上限値未満であると判定した場合には、ステップS206において、その始動保留記憶数Nの値に1を加算して更新する。
ステップS207では、MPU62は、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1および大当たり種別カウンタC2の各値の組を結果表示部用保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS206にて更新した始動保留記憶数Nと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。
例えば、MPU62は、ステップS202にて第1始動保留記憶数RaNをセットした場合には、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1および大当たり種別カウンタC2の各値の組を第1結果表示部用保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS206にて更新した第1始動保留記憶数RaNと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。例えば、MPU62は、ステップS202にて第1始動保留記憶数RaNに「3」をセットした場合には、ステップS206にて更新した第1始動保留記憶数RaNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRa4に保留情報を格納する。
また、例えば、MPU62は、ステップS204にて第2始動保留記憶数RbNをセットした場合には、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1および大当たり種別カウンタC2の各値の組を第2結果表示部用保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS206にて更新した第2始動保留記憶数RbNと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。例えば、MPU62は、ステップS204にて第2始動保留記憶数RbNに「3」をセットした場合には、ステップS206にて更新した第2始動保留記憶数RbNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRb4に保留情報を格納する。
また、ステップS207では、MPU62は、第1保留ランプ部49aまたは第2保留ランプ部49bを点灯させるためのコマンドを設定し、この設定したコマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、作動口用の入賞処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるコマンドに基づいて、第1保留ランプ部49aまたは第2保留ランプ部49bを点灯させる。また、上作動口36または下作動口37に入賞した遊技球の保留個数は、前述したように、最大4個であり、第1保留ランプ部49aまたは第2保留ランプ部49bは、この保留個数と対応する数だけ点灯する。
<通常処理>
図10は、通常処理のフローチャートを示す図である。
MPU62は、電源投入に伴って起動する後述のメイン処理を実行した後、遊技を進行させるための主要な処理である通常処理を実行する。この通常処理では、MPU62は、図10に示すように、ステップS301〜S314を実行する。具体的には、MPU62は、ステップS301〜S309を4msec周期で定期的に実行し、残余時間が発生した場合にステップS308〜S311を繰り返し実行し、ステップS308の判定結果に応じてステップS312以降を実行する。
ステップS301では、MPU62は、タイマ割込み処理または前回の通常処理で設定したコマンドをサブ側の各制御装置に送信するための外部出力処理を実行する。この外部出力処理では、例えば、MPU62は、賞球コマンドが設定されているか否かを判定し、賞球コマンドが設定されていると判定した場合には、その賞球コマンドを払出制御装置70に送信する。また、例えば、MPU62は、遊技回用の演出に対応したコマンドや、開閉実行モード用の演出に対応したコマンドなどの演出用のコマンドが設定されているか否かを判定し、演出用のコマンドが設定されていると判定した場合には、その演出用のコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
ステップS302では、MPU62は、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、MPU62は、前述したように、変動種別カウンタCSの前回値に1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、変動種別カウンタCSの前回値に1を加算する際に最大値に達していた場合には、変動種別カウンタCSの値を0に戻してクリアする。
ステップS303では、MPU62は、遊技回を進行させるための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、MPU62は、当否抽選および振分抽選を実行するとともに、図柄表示装置47に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報の決定およびメイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報の決定などを実行する。
ステップS304では、MPU62は、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理では、MPU62は、開閉実行モード、高確率モード、および高頻度サポートモードなどの各遊技状態への移行処理を実行する。
なお、ステップS303の遊技回制御処理およびステップS304の遊技状態移行処理については後に詳細に説明する。
ステップS305では、MPU62は、デモ表示実行判定処理を実行する。このデモ表示実行判定処理では、MPU62は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、30sec)を経過したか否かを判定し、開始待ち期間を経過していると判定した場合には、デモ表示を開始させるためのデモコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるデモコマンドに基づいて、デモ表示実行処理を開始する。
ここで、MPU62は、ステップS305の処理の実行回数をカウントすることによって開始待ち期間が経過したか否かを判定する。例えば、開始待ち期間を30secとし、ステップS305の処理を繰り返し実行する間隔が4msecである場合には、MPU62は、ステップS305の処理の実行回数をカウントして7500回に達したときに開始待ち期間を経過したと判定する。なお、開始待ち期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロックを用いて開始待ち期間を測定してもよい。また、MPU62は、ステップS305の処理の実行回数をカウントしているときに新たな遊技回を開始した場合には、そのカウントの値をリセットする。
ステップS306では、MPU62は、下作動口37に設けられた電動役物37aの駆動制御を実行するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、MPU62は、RAM64の電役保留エリア64cに格納された電動役物開放カウンタC3の値に基づいて、電動役物開放抽選を実行するとともに、電動役物開放抽選に当選した場合には、電動役物37aの開閉処理を実行する。また、MPU62は、電動役物開放抽選の結果を表示するように、役物用表示部46の表示制御を実行する。
ステップS307では、MPU62は、遊技球発射制御処理を実行する。この遊技球発射制御処理では、MPU62は、遊技者が発射ハンドル27を回転操作したことに基づいて、電源・発射制御装置80に遊技球を発射させる発射制御を実行させる。具体的には、電源・発射制御装置80は、所定の周期(本実施形態では0.6sec)で遊技球発射機構81のソレノイドを励磁することによって、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる。なお、ソレノイドは、発射ハンドル27の回転操作量に応じた発射強度で遊技球を発射するように励磁される。また、電源・発射制御装置80は、所定の発射条件が整っている場合に、遊技球発射機構81のソレノイドに対して駆動信号を供給し、遊技球を発射させる。
ステップS308では、MPU62は、RAM64の停電フラグ格納エリア(図示略)に停電フラグがセットされているか否かを判定する。この停電フラグは、MPU62のNMI端子に対して停電監視基板65から停電信号が入力されることによってRAM64にセットされる。停電監視基板65は、停電の発生を確認した場合に、この停電信号を出力する。なお、この停電フラグは、次回のメイン処理の実行時にクリアされる。
ここで、パチンコ機10は、RAM64等の所定のエリアに1を代入することによって各種のフラグをセットし、0を代入することによって各種のフラグをクリアする。例えば、パチンコ機10は、RAM64の停電フラグ格納エリアに1を代入することによって停電フラグをセットし、RAM64の停電フラグ格納エリアに0を代入することによって停電フラグをクリアする。
MPU62は、ステップS308にて停電フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS309以降の処理を実行することなく、ステップS312以降の電断時処理を実行する。具体的には、ステップS312では、MPU62は、タイマ割込み処理の発生を禁止する。ステップS313では、MPU62は、RAM判定値(RAM64のチェックサム)を算出して保存する。ステップS314では、MPU62は、RAM64へのアクセスを禁止する。その後、MPU62は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
これに対して、MPU62は、ステップS308にて停電フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS309において、次回の通常処理を実行するタイミングに至ったか否か、すなわち現在の通常処理を開始したときから所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至っていないと判定した場合、すなわち残余時間が発生した場合には、ステップS310において、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行し、ステップS311において、変動種別カウンタCSの更新を実行する。なお、MPU62は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至ったと判定するまでステップS308〜S311を繰り返し実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至ったと判定した場合、すなわち残余時間が発生していない場合には、ステップS301を再び実行することによって、次回の通常処理を開始する。
<メイン処理>
図11は、メイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理では、MPU62は、図11に示すように、ステップS401〜S412を実行する。
ステップS401では、MPU62は、電源投入に伴って立ち上げ処理を実行する。この立ち上げ処理では、MPU62は、サブ側の制御基板(音声発光制御装置90の制御基板等)が動作可能な状態になるのを待つために、電源投入後、所定の時間(例えば、500msec程度)が経過するまで待機する。
ステップS402では、MPU62は、許可禁止用期間である1secが経過したか否かを判定する。MPU62は、ステップS402にて1secが経過していないと判定した場合には、ステップS402の処理を繰り返し実行する。また、MPU62は、ステップS402にて1secが経過したと判定した場合には、ステップS403以降の処理を実行する。
ここで、MPU62は、ステップS402の処理の実行回数をカウントすることによって1secが経過したか否かを判定する。例えば、ステップS402の処理を繰り返し実行する間隔が0.1msecである場合には、MPU62は、ステップS402の処理の実行回数をカウントして10000回に達したときに1secが経過したと判定する。なお、許可禁止用期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロックを用いて許可禁止用期間を測定してもよい。
ステップS403では、MPU62は、RAM64へのアクセスを許可する。
ステップS404では、MPU62は、電源・発射制御装置80に設けられたRAM消去スイッチ(図示略)がオンになっているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS404にてRAM消去スイッチがオンになっていると判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS404にてRAM消去スイッチがオンになっていないと判定した場合には、ステップS405において、RAM64の停電フラグ格納エリアに停電フラグがセットされているか否かを判定する。
そして、MPU62は、ステップS405にて停電フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS405にて停電フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS406において、RAM判定値を算出する。
ステップS407では、MPU62は、ステップS406にて算出したRAM判定値が正常であるか否かを判定することによって、RAM64に記憶されたデータの有効性を確認する。具体的には、MPU62は、ステップS406にて算出したRAM判定値と、通常処理のステップS313(電断時処理)にて保存されたRAM判定値とを比較し、これらが一致した場合には、RAM判定値は正常であると判定し、一致しない場合には、RAM判定値は異常であると判定する。
そして、MPU62は、ステップS407にてRAM判定値が正常でないと判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS407にてRAM判定値が正常であると判定した場合には、ステップS408において、RAM64の停電フラグ格納エリアに格納されている停電フラグをクリアする。
なお、RAM64に記憶されたデータの有効性は、RAM判定値の整合性を確認する方法とは異なる方法によって判定してもよく、例えば、電断時処理にてRAM64の所定のエリアにキーワードを書き込み、このキーワードが正常に書き込まれているか否かをメイン処理にて判定することによって、RAM64に記憶されたデータの有効性を確認してもよい。
前述したように、MPU62は、ステップS404にてRAM消去スイッチがオンになっていると判定した場合、ステップS405にて停電フラグがセットされていないと判定した場合、またはステップS407にてRAM判定値が正常でないと判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
具体的には、MPU62は、ステップS409において、RAM64の作業領域をクリアし、ステップS410において、RAM64の初期化を実行する。
したがって、例えば、遊技場の管理者は、遊技場の営業開始時にRAM消去スイッチを押下しながらパチンコ機10の電源を投入することによって、RAM64に記憶されたデータを初期化することができる。また、パチンコ機10は、停電監視基板65にて停電の発生を確認していない場合や、RAM判定値が異常であった場合には、RAM64に記憶されたデータを初期化する。
ステップS408またはステップS410の処理を実行した後、MPU62は、ステップS411において、サブ側の制御基板(音声発光制御装置90の制御基板等)に対して初期コマンドを送信し、ステップS412において、タイマ割込み処理の発生を許可し、前述した通常処理に移行する。
なお、サブ側の制御基板は、ステップS411にて送信された初期コマンドを受信することによって、主制御基板61との通信が正常に行われていることを認識するとともに、自己の初期化を実行する。
<遊技回制御処理>
図12は、遊技回制御処理のフローチャートを示す図である。
遊技回制御処理では、MPU62は、図12に示すように、ステップS501〜S508を実行する。
ステップS501では、MPU62は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS501にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS502以降の処理を実行することなく、遊技回制御処理を終了する。したがって、開閉実行モード中であると判定した場合には、MPU62は、各作動口36,37への遊技球の入賞を検知しているか否かに関わらず遊技回の進行を開始しない。
なお、MPU62は、RAM64に記憶された開閉実行モード中フラグを参照することによって、開閉実行モード中であるか否かを判定している。以下の各処理においても同様である。MPU62は、開閉実行モードへの移行時に開閉実行モード中フラグをセットし、開閉実行モードの終了時に開閉実行モード中フラグをクリアする。
これに対して、MPU62は、ステップS501にて開閉実行モード中でないと判定した場合には、ステップS502において、メイン表示部45が変動表示中であるか否か、すなわち遊技回を進行中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS502にてメイン表示部45が変動表示中でないと判定した場合には、ステップS503〜S505の遊技回開始用処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS502にてメイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には、ステップS506〜S508の遊技回進行用処理を実行する。
まず、ステップS503〜S505の遊技回開始用処理について説明する。
ステップS503では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留個数と、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留個数とを把握し、これらの保留個数の合計数CRNが「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS503にて合計数CRNが「0」以下であると判定した場合には、遊技回制御処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS503にて合計数CRNが「0」以下でないと判定した場合には、ステップS504において、第1結果表示部用保留エリアRaまたは第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報を遊技回の消化用に設定するためのデータ設定処理を実行する。その後、MPU62は、ステップS505において、メイン表示部45および図柄表示装置47に変動表示を開始させて遊技回を消化するための変動開始処理を実行し、遊技回制御処理を終了する。
以下、ステップS504のデータ設定処理およびステップS505の変動開始処理について詳細に説明する。
図13は、データ設定処理のフローチャートを示す図である。
データ設定処理では、MPU62は、図13に示すように、ステップS601〜S611を実行する。
ステップS601では、MPU62は、作動口用の入賞処理のステップS204にてセットされた第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS601にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であると判定した場合には、ステップS602〜S606の第1結果表示部用のデータ設定処理を実行し、ステップS601にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下でないと判定した場合には、ステップS607〜S611の第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。
このように、データ設定処理は、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報を遊技回の消化用に設定する第1結果表示部用のデータ設定処理と、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を遊技回の消化用に設定する第2結果表示部用のデータ設定処理とを有している。
そして、MPU62は、ステップS601にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下でないと判定した場合には、第1結果表示部用のデータ設定処理を実行することなく、第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。換言すれば、MPU62は、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報があると判定した場合には、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報があるか否かに関わらず第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を優先的に遊技回の消化用に設定する。
まず、ステップS602〜S606の第1結果表示部用のデータ設定処理について説明する。
ステップS602では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの第1始動保留記憶数RaNの値に1を減算して更新する。
ステップS603では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの第1エリアRa1に格納された保留情報を実行エリアAEに移動する。
ステップS604では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納された保留情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアRa1〜Ra4に格納されている保留情報を第1エリアRa1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU62は、第2エリアRa2の保留情報を第1エリアRa1にシフトし、第3エリアRa3の保留情報を第2エリアRa2にシフトし、第4エリアRa4の保留情報を第3エリアRa3にシフトする。
ステップS605では、MPU62は、RAM64に記憶された第2結果表示部フラグをクリアする。この第2結果表示部フラグは、遊技回の消化に際して第1結果表示部45aおよび第2結果表示部45bのうち、どちらのメイン表示部45に変動表示を開始させているかを特定するためのフラグである。このステップS605では、MPU62は、第2結果表示部フラグをクリアしているので、遊技回の消化に際し、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて、第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示している。
ステップS606では、MPU62は、保留情報のシフトを実行したことを認識させるためのシフト時コマンドを設定し、この設定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90に送信し、データ設定処理を終了する。このシフト時コマンドは、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報を対象として保留情報のシフトを実行したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報を含んでいる。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるシフト時コマンドに基づいて、第1保留ランプ部49aの点灯状態を変更する。具体的には、音声発光制御装置90は、上作動口36に入賞した遊技球の保留個数の減少に伴って、第1保留ランプ部49aの点灯個数を減少させる。
次に、ステップS607〜S611の第2結果表示部用のデータ設定処理について説明する。
ステップS607では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNの値に1を減算して更新する。
ステップS608では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの第2エリアRb1に格納された保留情報を実行エリアAEに移動する。
ステップS609では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された保留情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアRb1〜Rb4に格納されている保留情報を第1エリアRb1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU62は、第2エリアRb2の保留情報を第1エリアRb1にシフトし、第3エリアRb3の保留情報を第2エリアRb2にシフトし、第4エリアRb4の保留情報を第3エリアRb3にシフトする。
ステップS610では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグをセットする。このステップS610では、MPU62は、第2結果表示部フラグをセットしているので、遊技回の消化に際し、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて、第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示している。
ステップS611では、MPU62は、保留情報のシフトを実行したことを認識させるためのシフト時コマンドを設定し、この設定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90に送信し、データ設定処理を終了する。このシフト時コマンドは、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を対象として保留情報のシフトを実行したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報を含んでいる。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるシフト時コマンドに基づいて、第2保留ランプ部49bの点灯状態を変更する。具体的には、音声発光制御装置90は、下作動口37に入賞した遊技球の保留個数の減少に伴って、第2保留ランプ部49bの点灯個数を減少させる。
図14は、変動開始処理のフローチャートを示す図である。
変動開始処理では、MPU62は、図14に示すように、ステップS701〜S718を実行する。
ステップS701では、MPU62は、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS701にて当否抽選モードが高確率モードでないと判定した場合には、ステップS702において、低確率モード用の当否テーブル(図6(a)参照)をROM63の当否テーブル記憶エリア63aから読み出し、ステップS701にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS703において、高確率モード用の当否テーブル(図6(b)参照)をROM63の当否テーブル記憶エリア63aから読み出す。
ステップS702またはステップS703の処理を実行した後、MPU62は、ステップS704において、当否判定処理を実行する。この当否判定処理では、MPU62は、実行エリアAEに格納された大当たり乱数カウンタC1の値と、ステップS702またはステップS703にて読み出した当否テーブルとを比較することによって、当否抽選の結果(当否結果)を判定する。なお、前述したように、当否結果は、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」のいずれかであり、当否抽選モードが低確率モードであっても高確率モードであっても同様である。
ステップS705では、MPU62は、ステップS704にて判定した当否結果が「大当たり当選」であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS705にて当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS706以降の処理を実行し、ステップS705にて当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、ステップS712以降の処理を実行する。
まず、ステップS705において、MPU62にて当否結果が「大当たり当選」であると判定された場合の処理(ステップS706以降の処理)について説明する。
ステップS706では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS706にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていないと判定した場合には、上作動口36への遊技球の入賞に基づく第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示しているので、ステップS707において、第1振分テーブル(図7(a)参照)をROM63の振分テーブル記憶エリア63bから読み出す。
これに対して、MPU62は、ステップS706にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていると判定した場合には、下作動口37への遊技球の入賞に基づく第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示しているので、ステップS708において、第2振分テーブル(図7(b)参照)をROM63の振分テーブル記憶エリア63bから読み出す。
ステップS707またはステップS708の処理を実行した後、MPU62は、ステップS709において、振分判定処理を実行する。この振分判定処理では、MPU62は、実行エリアAEに格納された大当たり種別カウンタC2の値と、ステップS707またはステップS708にて読み出した振分テーブルとを比較することによって、振分抽選の結果(振分結果)を判定する。
ステップS710では、MPU62は、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。この大当たり結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部45の第1結果表示部45aまたは第2結果表示部45bに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報をステップS709にて判定した振分結果に応じて決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ステップS709にて判定した振分結果と、ROM63に予め記憶された大当たり結果用の停止結果テーブルとを比較することによって、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。この大当たり結果用の停止結果テーブルは、メイン表示部45に停止表示させる絵柄の態様を振分結果ごとに相違させて規定している。
ステップS711では、MPU62は、ステップS709にて判定した振分結果に応じたフラグをRAM64にセットする。具体的には、MPU62は、振分結果が「低確結果」であることを特定した場合には、低確結果フラグをセットし、「少ラウンド高確結果」であることを特定した場合には、少ラウンド高確結果フラグをセットし、「最有利結果」であることを特定した場合には、最有利結果フラグをセットする。その後、MPU62は、ステップS716以降の処理を実行する。
なお、以下の各処理において、MPU62は、これらのフラグを参照することによって、振分結果の判定を実行する。
次に、ステップS705において、MPU62にて当否結果が「大当たり当選」でないと判定された場合の処理(ステップS712以降の処理)について説明する。
ステップS712では、MPU62は、ステップS704にて判定した当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS712にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS713以降の処理を実行し、ステップS712にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合には、ステップS715以降の処理を実行する。
ステップS713では、MPU62は、特別外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。この特別外れ結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部45の第1結果表示部45aまたは第2結果表示部45bに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ROM63に予め記憶された特別外れ結果用の停止結果テーブルを参照することによって、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。この特別外れ結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様は、大当たり結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様とは異なっている。
ステップS714では、MPU62は、特別外れフラグをRAM64にセットする。
なお、以下の各処理において、MPU62は、この特別外れフラグを参照することによって、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かの判定を実行する。
これに対して、ステップS715では、MPU62は、通常外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。この通常外れ結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部45の第1結果表示部45aまたは第2結果表示部45bに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ROM63に予め記憶された通常外れ結果用の停止結果テーブルを参照することによって、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。この通常外れ結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様は、大当たり結果用の停止結果テーブルおよび特別外れ結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様とは異なっている。
ステップS711、ステップS714、およびステップS715のいずれかの処理を実行した後、MPU62は、ステップS716において、表示継続時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。
表示継続時間の設定処理では、MPU62は、RAM64の抽選カウンタ用バッファにおける変動種別カウンタ用バッファに格納された変動種別カウンタCSの値を取得する。
また、表示継続時間の設定処理では、MPU62は、図柄表示装置47にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、MPU62は、ステップS704にて判定した当否結果が「大当たり当選」である場合、並びにステップS704にて判定した当否結果が「特別外れ結果」である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
このリーチ表示は、当否抽選において「大当たり当選」または「特別外れ結果」となった場合に発生する期待演出である。
ここで、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」に振り分けられた場合には、図柄表示装置47は、停止結果として、同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。また、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低確結果」に振り分けられた場合には、図柄表示装置47は、停止結果として、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。
また、当否抽選において「特別外れ結果」となった場合には、図柄表示装置47は、停止結果として、リーチ表示の図柄の組み合わせ(1つの数字と、この数字とは異なる複数の同一の数字を有する図柄の組み合わせ)を有効ラインL上に停止表示する。
さらに、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「少ラウンド高確結果」に振り分けられた場合には、図柄表示装置47は、リーチ表示の図柄の組み合わせを有効ラインL上に一時的に停止表示させた後、停止結果として、同一の数字を有する図柄の組み合わせ、またはリーチ表示の図柄の組み合わせではなく、当否抽選において「通常外れ結果」となった場合に選択されることのない互いに異なる数字を有する特別な図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。
リーチ表示は、同一の数字を有する図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」または「低確結果」に振り分けられた場合)、特別な図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「少ラウンド高確結果」に振り分けられた場合)、およびリーチ表示の図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「特別外れ結果」となった場合)に発生する。また、リーチ表示は、前述の組み合わせのいずれとも異なる組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「通常外れ結果」となった場合)には発生しない。
リーチ表示の態様は、図柄表示装置47の表示画面Gに表示される複数の図柄列Z1〜Z3のうち、一部の図柄列(例えば、図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせを表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(例えば、図柄列Z2)を変動表示する。
したがって、パチンコ機10は、リーチ表示を発生させることによって、図柄表示装置47にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低確結果」または「最有利結果」に振り分けられたのではないかと遊技者に期待させることができる。
なお、リーチ表示の態様は、これに限定されることはなく、一部の図柄列を停止表示させた上で残りの図柄列を変動表示させるとともに、所定のキャラクタなどを動画として背景に表示してもよく、各図柄列を縮小表示または非表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示してもよい。
ここで、パチンコ機10は、図柄表示装置47の変動表示の一種として期待演出を有している。期待演出とは、図柄表示装置47にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させるような演出をいう。具体的には、パチンコ機10は、前述したリーチ表示と、予告表示との2種類の期待演出を有している。
予告表示は、当否抽選において「大当たり当選」となった場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合に、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合よりも演出を発生しやすくする期待演出である。この予告表示は、演出を発生しやすくする代わりに、出現率の低い演出を選択しやすくするようにしてもよく、これらを組み合わせるようにしてもよい。
なお、予告表示を発生させるか否かの抽選は、音声発光制御装置90にて実行される。
予告表示の態様は、図柄表示装置47の表示画面Gに表示される複数の図柄列Z1〜Z3のうち、全ての図柄列Z1〜Z3を変動表示させている、一部の図柄列(例えば、図柄列Z1)を有効ラインL上に停止表示させた上で複数の図柄列(例えば、図柄列Z2,Z3)を変動表示させている、またはリーチ表示を発生させている状況において、所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gに表示する。この予告表示は、リーチ表示を発生させる場合およびリーチ表示を発生させない場合のいずれの場合においても発生するが、リーチ表示を発生させない場合よりもリーチ表示を発生させる場合に発生しやすくなるように設定されている。
なお、予告表示は、これに限定されることはなく、例えば、背景を変更して表示してもよく、図柄列Z1〜Z3の形態を変更して表示してもよい。
MPU62は、リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア63cに記憶されたリーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって、変動種別カウンタ用バッファから取得した変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間を決定し、その決定した表示継続時間をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。
これに対して、MPU62は、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア63cに記憶されたリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって、変動種別カウンタ用バッファから取得した変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間を決定し、その決定した表示継続時間をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。
具体的には、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、保留個数が多くなるほど表示継続時間を短くするように設定されている。したがって、上作動口36に係る保留情報を消化する際の表示継続時間は、上作動口36に係る保留個数が多くなるほど短くなるように設定されている。そして、下作動口37に係る保留情報を消化する際の表示継続時間は、下作動口37に係る保留個数が多くなるほど短くなるように設定されている。また、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、サポートモードが高頻度サポートモードである場合には、低頻度サポートモードである場合と比較して、表示継続時間を短くするように設定されている。換言すれば、保留個数が同じであれば、高頻度サポートモードである場合の表示継続時間は、低頻度サポートモードである場合のそれよりも短い。
さらに、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間は、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間とは異なっている。
なお、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、保留個数が多くなるほど表示継続時間を長くなる等のように前述した関係とは逆の関係に設定されていてもよく、保留個数やサポートモードに応じて変動しない構成としてもよい。また、当否結果および振分結果のそれぞれに対して個別に表示継続時間テーブルを設定してもよい。
ステップS717では、MPU62は、変動用コマンドおよび種別コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS717にて設定した変動用コマンドおよび種別コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される変動用コマンドおよび種別コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
変動用コマンドは、表示継続時間に係る情報を含んでいる。また、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を含んでいない。
ここで、前述したように、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間と、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間とは互いに異なっている。
したがって、リーチ表示が発生するか否かの情報を変動用コマンドに含めなかったとしても、表示継続時間に係る情報に基づいて、サブ側の制御装置である音声発光制御装置90にてリーチ表示が発生するか否かを判定することは可能である。この意味では、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を間接的に含んでいるとも言える。なお、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を直接的に含んでいてもよい。
種別コマンドは、当否結果に係る情報を含んでいる。換言すれば、種別コマンドは、当否結果に係る情報として、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」に係る各情報を含んでいる。また、種別コマンドは、振分結果に係る情報を含んでいる。換言すれば、種別コマンドは、振分結果に係る情報として、「低確結果」、「少ラウンド高確結果」、および「最有利結果」に係る各情報を含んでいる。
なお、以下の説明では、当否結果および振分結果を総称して遊技結果とする。換言すれば、種別コマンドは、遊技結果に係る情報を含んでいる。
ステップS718では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定し、その判定結果に基づいてメイン表示部45に変動表示を開始させる。その後、MPU62は、変動開始処理を終了する。
具体的には、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされていないと判定した場合には、遊技回の消化に際し、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて、第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示しているので、第1結果表示部45aに変動表示を開始させる。
これに対して、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされていると判定した場合には、遊技回の消化に際し、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて、第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示しているので、第2結果表示部45bに変動表示を開始させる。
遊技回制御処理の説明に戻り、図12を参照してステップS506〜S508の遊技回進行用処理について説明する。
MPU62は、ステップS502において、メイン表示部45が変動表示中であるか否かを判定し、メイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には、ステップS506〜S508の遊技回進行用処理を実行する。
ステップS506では、MPU62は、変動開始処理のステップS716にてセットした表示継続時間が経過したか否かを判定する。具体的には、MPU62は、RAM64の表示継続時間カウンタにセットされた値が「0」以下になったか否かを判定する。なお、この表示継続時間カウンタの値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していないと判定した場合には、ステップS507において、変動表示用処理を実行する。この変動表示用処理では、MPU62は、変動表示中のメイン表示部45の表示を更新する。その後、MPU62は、遊技回制御処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していると判定した場合には、ステップS508において、変動終了処理を実行する。この変動終了処理では、MPU62は、メイン表示部45に変動表示を開始させる際に実行された変動開始処理のステップS710、ステップS713、およびステップS715のいずれかの処理においてRAM64に記憶した情報(メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報)を特定する。そして、MPU62は、遊技回の終了に際し、この特定した情報に対応した絵柄を変動表示中のメイン表示部45に表示させるようにメイン表示部45の表示制御を実行する。その後、MPU62は、遊技回制御処理を終了する。
ここで、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄は、遊技結果の種類ごとに異なっている。したがって、遊技場の管理者などは、遊技回の終了に際してメイン表示部45を目視することによって、遊技結果を確認することができる。これによれば、遊技場の管理者などは、例えば、大当たり発生の抽選に当選した場合と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことができる。
また、メイン表示部45は、図柄表示装置47の表示画面Gと比較して表示領域が狭く、メイン表示部45に停止表示させる絵柄は、図柄表示装置47の表示画面Gに停止表示させる図柄列Z1〜Z3と比較して遊技者にとって認識しにくいものとなっている。したがって、遊技者は、遊技回の終了に際し、メイン表示部45ではなく図柄表示装置47の表示画面Gを確認することによって、大当たり発生に当選したか否か等を判断することになるので、表示画面Gへの注目度を高めることができる。
<遊技状態移行処理>
図15は、遊技状態移行処理のフローチャートを示す図である。
遊技状態移行処理では、MPU62は、図15に示すように、ステップS801〜S816を実行する。
ステップS801では、MPU62は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS801にて開閉実行モード中でないと判定した場合には、ステップS802以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS801にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS812以降の処理を実行する。
まず、ステップS801において、MPU62にて開閉実行モード中でないと判定された場合の処理(ステップS802以降の処理)について説明する。
ステップS802では、MPU62は、メイン表示部45の変動表示が終了したか否かを判定する。MPU62は、ステップS802にてメイン表示部45の変動表示が終了していないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS802にてメイン表示部45の変動表示が終了したと判定した場合には、ステップS803において、当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、MPU62は、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS803にて当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定した場合には、RAM64に開閉実行モード中フラグをセットした後、ステップS804以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS803にて当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものでないと判定した場合(当否結果が「通常外れ結果」であると判定した場合)には、遊技状態移行処理を終了する。
ステップS804では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS804にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS805において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた開閉カウンタSOCに「2」をセットする。この開閉カウンタSOCは、開閉実行モードへの移行に際して可変入賞装置38の大入賞口38aを開閉する総回数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
これに対して、MPU62は、ステップS804にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合、すなわち当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS806において、振分結果が少ラウンド高確結果であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS806にて振分結果が少ラウンド高確結果であると判定した場合には、ステップS807において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたラウンドカウンタRCに「2」をセットする。また、MPU62は、ステップS806にて振分結果が少ラウンド高確結果でないと判定した場合、すなわち振分結果が「低確結果」または「最有利結果」であると判定した場合には、ステップS808において、ラウンドカウンタRCに「15」をセットする。このラウンドカウンタRCは、開閉実行モードへの移行に際してラウンド遊技の回数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
ここで、パチンコ機10は、終了条件が互いに異なる複数の開閉実行モードを有している。具体的には、パチンコ機10は、開閉実行モードとして、当否結果が「大当たり当選」である場合に移行するラウンド数規定モードと、当否結果が「特別外れ結果」である場合に移行する開閉数規定モードとを有している。
ラウンド数規定モードは、予め定められた回数のラウンド遊技を実行したことを条件として終了する。ここで、ラウンド遊技の回数は、ラウンドカウンタRCにセットした値に対応している。
開閉数規定モードは、予め定められた総回数の大入賞口38aの開閉を実行したこと、または予め定められた個数の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。ここで、大入賞口38aの開閉の総回数は、開閉カウンタSOCにセットした値に対応している。この開閉数規定モードは、ラウンド遊技の実行回数を条件として終了することはない。
なお、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、1回の大入賞口38aの開閉を実行する。また、1回のラウンド遊技は、以下の2つの条件のうち、いずれかの条件を満たすまで継続する。換言すれば、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、以下の2つの条件のうち、いずれかの条件を満たすことによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定する。
(1)予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること
(2)大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達すること
ステップS805、ステップS807、およびステップS808のいずれかの処理を実行した後、MPU62は、ステップS809において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、オープニング用の待機時間は2secとなる。なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
このように、MPU62は、ステップS803において、当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定した場合には、遊技結果の種類に関わらずタイマカウンタTにオープニング用の待機時間をセットする。換言すれば、オープニング用の待機時間は、遊技結果の種類に関わらず同一である。
なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく、例えば、遊技者には同様と認識される程度に遊技結果の種類に応じて微妙に相違させる構成としてもよい。また、例えば、オープニング用の待機時間は、「低確結果」または「最有利結果」の遊技結果である場合と、これら以外の遊技結果である場合とで大きく相違する等のように、遊技結果の種類に応じて大きく相違させる構成としてもよい。
ステップS810では、MPU62は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタWTにラウンド遊技用の待機時間(待機期間)として「50000」をセットする。このタイマカウンタWTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、ラウンド遊技用の待機時間は100secとなる。なお、ラウンド遊技用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
ステップS811では、MPU62は、RAM64に記憶されたラウンド遊技実行フラグをクリアする。換言すれば、MPU62は、開閉実行モードに移行する前にステップS104のスルー用の入賞処理にてRAM64にセットされていたラウンド遊技実行フラグをクリアする。
また、ステップS811では、MPU62は、RAM64にオープニング実行フラグをセットする。このオープニング実行フラグは、開閉実行モードに移行し、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機としてラウンド遊技を開始できる状態となったことを特定するためのフラグである。
その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。
次に、ステップS801において、MPU62にて開閉実行モード中であると判定された場合の処理(ステップS812以降の処理)について説明する。
ステップS812では、MPU62は、RAM64にラウンド遊技実行フラグがセットされているか否かを判定するとともに、タイマカウンタWTの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS812にてRAM64にラウンド遊技実行フラグがセットされていないと判定し、かつ、タイマカウンタWTの値が「0」以下でないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS812にてRAM64にラウンド遊技実行フラグがセットされていると判定した場合、またはタイマカウンタWTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS813において、大入賞口開閉処理を実行する。
図16は、大入賞口開閉処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開閉処理では、MPU62は、図16に示すように、ステップS901〜S924を実行する。
ステップS901では、MPU62は、大入賞口38aが開放中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS901にて大入賞口38aが開放中でないと判定した場合には、ステップS902以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS901にて大入賞口38aが開放中であると判定した場合には、ステップS906以降の処理を実行する。
まず、ステップS901において、MPU62にて大入賞口38aが開放中でないと判定された場合の処理(ステップS902以降の処理)について説明する。
ステップS902では、MPU62は、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であり、かつラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS902にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の双方が「0」以下であると判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS902にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の少なくともいずれか一方が「0」以下ではないと判定した場合には、ステップS903において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS903にてタイマカウンタTの値が「0」以下ではないと判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS903にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS904において、大入賞口開放処理を実行する。
以下、ステップS904の大入賞口開放処理について詳細に説明する。
<大入賞口開放処理>
図17は、大入賞口開放処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開放処理では、MPU62は、図17に示すように、ステップS1001〜S1010を実行する。
ステップS1001では、MPU62は、RAM64にオープニング実行フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1001にてRAM64にオープニング実行フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1004以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1001にてRAM64にオープニング実行フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1002において、オープニングコマンドを設定する。このオープニングコマンドは、開閉実行モードへの移行の契機となった遊技結果の情報を含んでいる。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS1002にて設定したオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードへの移行を認識し、所定の処理を実行する。この処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1003では、MPU62は、RAM64に記憶されたオープニング実行フラグをクリアする。換言すれば、MPU62は、開閉実行モードに移行し、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機としてラウンド遊技を開始した後、大入賞口開放処理を最初に実行したときにのみオープニングコマンドを設定する。
ステップS1003を実行した後、またはステップS1001にてRAM64にオープニング実行フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1004以降の処理を実行する。
ステップS1004では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1004にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS1005において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた入賞カウンタPCに「8」をセットし、ステップS1006において、タイマカウンタTに「85」をセットする。前述したように、タイマカウンタTは、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は0.17secとなる。
これに対して、MPU62は、ステップS1004にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合には、ステップS1007において、入賞カウンタPCに「8」をセットし、ステップS1008において、振分結果が少ラウンド高確結果であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1008にて振分結果が少ラウンド高確結果であると判定した場合には、前述したステップS1006において、タイマカウンタTに「85」をセットする。
これに対して、MPU62は、ステップS1008にて振分結果が少ラウンド高確結果でないと判定した場合には、ステップS1009において、タイマカウンタTに「15000」をセットする。前述したように、タイマカウンタTは、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は30secとなる。
ステップS1006またはステップS1009の処理を実行した後、MPU62は、ステップS1010において、大入賞口38aの開放実行処理を実行する。この開放実行処理では、MPU62は、可変入賞駆動部38cの駆動制御を実行することによって、開閉扉38bを開放状態に設定する。その後、MPU62は、大入賞口開放処理を終了する。
なお、ステップS1005またはステップS1007にて入賞カウンタPCにセットされた値は、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限を規定している。
また、ステップS1006またはステップS1009にてタイマカウンタTにセットされた値は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでの上限継続時間を規定している。したがって、MPU62は、前述したように、タイマカウンタTに「85」または「15000」をセットすることによって、長さの異なる2種類の上限継続時間を設定している。具体的には、MPU62は、上限継続時間を30secに設定した長時間態様(長期間態様)と、上限継続時間を長時間態様のそれよりも短い0.17secに設定した短時間態様(短期間態様)とを設定している。
ここで、パチンコ機10は、前述したように、0.6secの周期で遊技球発射機構81のソレノイドを励磁することによって、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる。また、MPU62は、前述したように、入賞カウンタPCに「8」をセットすることによって、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限を8個に設定している。
したがって、長時間態様の上限継続時間は、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限と、遊技球の発射周期との積よりも十分に長いので、上限である8個の遊技球を大入賞口38aに入賞させることは容易である。
これに対して、短時間態様の上限継続時間は、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限と、遊技球の発射周期との積よりも短い(更に言及すれば遊技球の発射周期よりも短い)ので、遊技球を大入賞口38aに入賞させることは困難である。なお、タイミングによっては1個程度の遊技球を大入賞口38aに入賞させることは可能である。
大入賞口開閉処理の説明に戻り、図16を参照してステップS905以降の処理について説明する。
MPU62は、ステップS904の大入賞口開放処理を実行した後、ステップS905において、開放コマンドを設定する。また、MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS905にて設定した開放コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される開放コマンドに基づいて、開閉扉38bを開放状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。
次に、ステップS901において、MPU62にて大入賞口38aが開放中であると判定された場合の処理(ステップS906以降の処理)について説明する。
ステップS906では、MPU62は、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。すなわち、MPU62は、大入賞口開放処理のステップS1006またはステップS1009にてタイマカウンタTにセットされた上限継続時間が経過したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS906にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS907以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS906にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS918以降の処理を実行する。
まず、ステップS906において、MPU62にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定された場合の処理(ステップS907以降の処理)について説明する。
ステップS907では、MPU62は、大入賞口38aへの入賞が発生したか否かを判定する。なお、大入賞口38aへの入賞が発生したか否かの判定は、大入賞口38aに対応した検知センサ40dの検知結果に基づいて実行される。
MPU62は、ステップS907にて大入賞口38aへの入賞が発生していないと判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS907にて大入賞口38aへの入賞が発生したと判定した場合には、ステップS908において、入賞カウンタPCの値に1を減算して更新する。
ステップS909では、MPU62は、入賞カウンタPCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS909にて入賞カウンタPCの値が「0」以下でないと判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS909にて入賞カウンタPCの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS910において、閉鎖実行処理を実行する。この閉鎖実行処理では、MPU62は、可変入賞駆動部38cの駆動制御を実行することによって、開閉扉38bを閉鎖状態に設定する。
ステップS911では、MPU62は、閉鎖コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS911にて設定した閉鎖コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される閉鎖コマンドに基づいて、開閉扉38bを閉鎖状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。
ステップS912では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS912にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、後述するステップS923以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS912にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合には、ステップS913以降の処理を実行する。
ステップS913では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値に1を減算して更新する。
ステップS914では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS914にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS915において、タイマカウンタTの値に「500」をセットする。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
ここで、ステップS915にてタイマカウンタTにセットされた値は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定してから再び開閉扉38bを開放状態に設定するまでの開放待機時間を規定している。なお、本実施形態では、開放待機時間は1secである。この開放待機時間は、開閉実行モードの種類や進行状況に関わらず同一である。
これに対して、MPU62は、ステップS914にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS916以降の処理を実行する。
ステップS916では、MPU62は、タイマカウンタTにエンディング用の待機時間(待機期間)として「2000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、前述したように、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、エンディング用の待機時間は4secとなる。なお、エンディング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
エンディング用の待機時間は、オープニング用の待機時間と同様に、遊技結果の種類に関わらず同一である。すなわち、このエンディング用の待機時間は、開閉実行モードの種類に関わらず同一である。
なお、エンディング用の待機時間は、これに限定されることはなく、例えば、遊技者には同様と認識される程度に遊技結果の種類に応じて微妙に相違させる構成としてもよい。また、例えば、エンディング用の待機時間は、「低確結果」または「最有利結果」の遊技結果である場合と、これら以外の遊技結果である場合とで大きく相違する等のように、遊技結果の種類に応じて大きく相違させる構成としてもよい。
ステップS917では、MPU62は、エンディングコマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS917にて設定したエンディングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モードの終了を認識し、所定の処理を実行する。
次に、ステップS906おいて、MPU62にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定された場合の処理(ステップS918以降の処理)について説明する。
ステップS918では、MPU62は、前述したステップS910と同様に閉鎖実行処理を実行する。
ステップS919では、MPU62は、前述したステップS911と同様に閉鎖コマンドを設定する。
ステップS920では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS920にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合、すなわち当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS921以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS920にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS923以降の処理を実行する。
まず、ステップS920において、MPU62にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定された場合の処理(ステップS921以降の処理)について説明する。
ステップS921では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値に1を減算して更新する。
ステップS922では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS922にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下でないと判定した場合には、前述したステップS915以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS922にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下であると判定した場合には、前述したS916以降の処理を実行する。
次に、ステップS912またはステップS920において、MPU62にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定された場合の処理(ステップS923以降の処理)について説明する。
ステップS923では、MPU62は、開閉カウンタSOCの値に1を減算して更新する。
ステップS924では、MPU62は、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS924にて開閉カウンタSOCの値が「0」以下でないと判定した場合には、前述したステップS915以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS924にて開閉カウンタSOCの値が「0」以下であると判定した場合には、前述したS916以降の処理を実行する。
遊技状態移行処理の説明に戻り、図15を参照してステップS814以降の処理について説明する。
MPU62は、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行した後、ステップS814において、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であり、かつラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS814にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の少なくともいずれか一方が「0」以下ではないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS814にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の双方が「0」以下であると判定した場合には、ステップS815において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS815にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS815にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS816において、RAM64に記憶された開閉実行モード中フラグをクリアした後、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。
以下、開閉実行モード終了時の移行処理について詳細に説明する。
図18は、開閉実行モード終了時の移行処理のフローチャートを示す図である。
開閉実行モード終了時の移行処理では、MPU62は、図18に示すように、ステップS1101〜S1109を実行する。
ステップS1101では、MPU62は、振分結果が「最有利結果」または「少ラウンド高確結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1101にて振分結果が「最有利結果」または「少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、ステップS1102以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1101にて振分結果が「最有利結果」または「少ラウンド高確結果」でないと判定した場合には、ステップS1105以降の処理を実行する。
まず、ステップS1101において、MPU62にて振分結果が「最有利結果」または「少ラウンド高確結果」であると判定された場合の処理(ステップS1102以降の処理)について説明する。
ステップS1102では、MPU62は、高頻度サポートフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高頻度サポートフラグがセットされている場合には、これを維持する。これによって、MPU62は、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。
ステップS1103では、MPU62は、RAM64に記憶された回数制限フラグをクリアする。
ここで、高頻度サポートモードは、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされているとともに、回数制限フラグがセットされていない場合には、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
ステップS1104では、MPU62は、高確率モードフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高確率モードフラグがセットされている場合には、これを維持する。これによって、MPU62は、当否抽選モードを高確率モードに設定する。この高確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。その後、MPU62は、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
なお、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する際には、MPU62は、振分結果に応じてRAM64にセットしたフラグ(低確結果フラグ、少ラウンド高確結果フラグ、および最有利結果フラグ)や、特別外れフラグをクリアする。また、前述した変動開始処理のステップS701では、MPU62は、RAM64に高確率モードフラグがセットされているか否かを判定することによって、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定している。
次に、ステップS1101において、MPU62にて振分結果が「最有利結果」または「少ラウンド高確結果」でないと判定された場合の処理(ステップS1105以降の処理)について説明する。
ステップS1105では、MPU62は、振分結果が「低確結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1105にて振分結果が「低確結果」でないと判定した場合(当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合)には、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1105にて振分結果が「低確結果」であると判定した場合には、ステップS1106以降の処理を実行する。
ステップS1106では、MPU62は、高確率モードフラグをクリアする。これによって、MPU62は、当否抽選モードを低確率モードに設定する。この低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となって、振分結果が「低確結果」以外になるまで継続する。
ステップS1107では、MPU62は、高頻度サポートフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高頻度サポートフラグがセットされている場合には、これを維持する。これによって、MPU62は、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。
ステップS1108では、MPU62は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた遊技回数カウンタの値に「100」をセットする。
ステップS1109では、MPU62は、回数制限フラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に回数制限フラグがセットされている場合には、これを維持する。その後、MPU62は、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
ここで、高頻度サポートモードは、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされているとともに、回数制限フラグがセットされている場合には、遊技回数カウンタにセットされた終了基準回数である100回の遊技回を消化するまで継続する。MPU62は、100回の遊技回を消化した場合には、高頻度サポートフラグおよび回数制限フラグをクリアする。これによって、MPU62は、サポートモードを低頻度サポートモードに設定する。
なお、MPU62は、これらの処理を通常処理のステップS306において、電役サポート用処理として実行するが、詳細な説明は省略する。
このように、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「最有利結果」または「少ラウンド高確結果」となった場合には、遊技状態は、現在の遊技状態に関わらず開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。高確率モードおよび高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
また、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「低確結果」となった場合には、遊技状態は、現在の遊技状態に関わらず開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、低確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続し、高頻度サポートモードは、当否抽選において「大当たり当選」となることなく、100回の遊技回を消化した場合には、低頻度サポートモードに移行する。
また、当否抽選において「大当たり当選」とならなかった場合、すなわち当否抽選において当否結果が「特別外れ結果」または「通常外れ結果」となった場合には、遊技状態は移行しない。
このように、本実施形態では、主制御装置60は、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な開閉実行モードに遊技状態を移行する遊技状態移行手段として機能する。
また、本実施形態では、MPU62は、遊技状態移行処理のステップS812にてRAM64にラウンド遊技実行フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS813において、大入賞口開閉処理を実行している。換言すれば、遊技状態移行処理は、MPU62にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として開閉実行モードの遊技を開始する特定制御開始部として機能する。
また、本実施形態では、可変入賞装置38は、遊技領域を流下する遊技球を入球させる開放状態(開閉扉38bを開放状態に設定した状態)、および遊技領域を流下する遊技球を入球させない閉鎖状態(開閉扉38bを閉鎖状態に設定した状態)を有し、遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出す開閉入球手段として機能する。
そして、遊技状態移行処理は、可変入賞装置38を開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでを1回の開閉実行モードの遊技(ラウンド遊技)としている。
また、本実施形態では、MPU62は、遊技状態移行処理のステップS812にてタイマカウンタWTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS813において、大入賞口開閉処理を実行している。換言すれば、遊技状態移行処理は、MPU62にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、100sec(特定時間)を経過したことを契機として開閉実行モードの遊技を開始している。
なお、本実施形態では、遊技状態移行処理は、MPU62にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、100sec(特定時間)を経過したことを契機として開閉実行モードの遊技を開始しているが、これとは異なる時間を経過したことを契機として開閉実行モードの遊技を開始してもよく、特定時間を経過したことを契機として開閉実行モードの遊技を開始しなくてもよい。例えば、遊技状態移行処理は、MPU62にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、可変入賞用スルーゲート50(特定入球手段)とは異なるアウト口39などの他の入球手段への入球を契機として開閉実行モードの遊技を開始してもよく、他の入球手段への入球と、特定時間の経過とを併用してもよい。この際、遊技領域に設けられた全ての入球手段を他の入球手段とすれば、遊技機は、遊技領域への遊技球の発射を契機として特定制御状態の遊技を開始することができる。
また、本実施形態では、パチンコ機10は、低確率モードにおいて、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を発生させやすい左打ちルート(第1の経路)と、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を左打ちルートと比較して発生させにくい右打ちルート(第2の経路)とを備え、可変入賞用スルーゲート50は、右打ちルートに配設されている。
なお、本実施形態では、可変入賞用スルーゲート50は、右打ちルートに配設されていたが、左打ちルートに配設されていてもよい。
<音声発光制御装置90および表示制御装置100の電気的構成>
図19は、音声発光制御装置および表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
音声発光制御装置90は、図19に示すように、音声発光制御基板91と、この音声発光制御基板91に実装されたMPU92と、このMPU92を構成しているROM93およびRAM94とを備えている。ここで、MPU92は、ROM93およびRAM94の他、CPU、割込回路、タイマ回路、およびデータ入出力回路などを複合的にチップ化した素子である。
ROM93は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。このROM93は、リーチ用テーブル記憶エリア93aなどの各種エリアを有している。
RAM94は、ROM93に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。このRAM94は、コマンドリスト格納エリア94aなどの各種エリアを有している。
MPU92は、入力ポートおよび出力ポートを備えている。MPU92の入力ポートは、前述したように、主制御装置60に接続されている。MPU92の出力ポートは、各種ランプ部23,49a〜49cと、スピーカ部24と、表示制御装置100とに接続されている。
MPU92は、主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、各種ランプ部23,49a〜49cや、スピーカ部24の駆動制御を実行する。
また、MPU92は、これらのコマンドを解析した結果のコマンドを表示制御装置100に送信する。なお、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して表示制御装置100と電気的に接続されている。
表示制御装置100は、表示制御基板101と、MPU102と、このMPU102を構成しているプログラムROM103およびワークRAM104と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とを備えている。ここで、MPU102は、プログラムROM103およびワークRAM104の他、CPU、割込回路、タイマ回路、およびデータ入出力回路などを複合的にチップ化した素子である。なお、MPU102、VDP105、キャラクタROM106、およびビデオRAM107は、表示制御基板101に実装されている。
MPU102は、音声発光制御装置90から送信されるコマンドを解析するとともに、このコマンドに基づいて所定の演算処理を行ってVDP105の制御を実行する。具体的には、MPU102は、VDP105に対するコマンドを生成することによってVDP105の制御を実行する。
プログラムROM103は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。
ワークRAM104は、プログラムROM103に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。
VDP105は、図柄表示装置47に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP105は、ICチップ化されているため、「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。このVDP105は、MPU102にて生成されたコマンドの内容に基づいて、キャラクタROM106から画像データを読み出し、この画像データをビデオRAM107に記憶させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置47に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとして機能する。このキャラクタROM106は、各種図柄のビットマップ形式画像データや、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等を保持している。
ビデオRAM107は、図柄表示装置47に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、図柄表示装置47の表示内容は、このビデオRAM107の内容を書き替えることによって変更される。
<音声発光制御装置90にて実行されるタイマ割込み処理について>
図20は、音声発光制御装置にて実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技を進行させるタイマ割込み処理を実行する。このタイマ割込み処理では、MPU92は、図20に示すように、ステップS1201〜S1205を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS1201では、MPU92は、コマンド格納処理を実行する。このコマンド格納処理では、MPU92は、MPU62からコマンドを受信した場合に、そのコマンドをRAM94に格納する。具体的には、RAM94は、MPU62から受信したコマンドの格納および読み出しをするためのリングバッファを有し、MPU92は、MPU62から受信した順序にしたがってコマンドをリングバッファに格納していく。なお、MPU92は、リングバッファに格納した順序にしたがってリングバッファからコマンドを読み出す。
ステップS1202では、MPU92は、MPU62から受信したコマンドに基づいて演出決定処理を実行する。演出決定処理では、MPU92は、遊技回用の演出や、開閉実行モード用の演出などを決定する。
ステップS1203では、MPU92は、ステップS1202の演出決定処理の内容に基づいて、演出実行処理を実行する。具体的には、演出実行処理では、MPU92は、各種ランプ部23,49a〜49cの発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1204では、MPU92は、MPU62から受信したデモコマンドに基づいてデモ表示実行処理を実行する。デモ表示実行処理では、MPU92は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、30sec)を経過した場合にデモ表示を実行する。具体的には、デモ表示実行処理では、MPU92は、各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1205では、ステップS1202の演出決定処理で設定したコマンドを表示制御装置100に送信するためのコマンド送信処理を実行する。このコマンド送信処理では、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94aにコマンドリストとして格納された各種コマンドを表示制御装置100に送信するタイミングに至ったか否かを判定し、各種コマンドを表示制御装置100に送信するタイミングに至ったと判定した場合には、そのコマンドを表示制御装置100に送信する。
その後、MPU92は、タイマ割込み処理を終了する。
<音声発光制御装置90にて実行される演出決定処理について>
図21は、演出決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技回用の演出や、開閉実行モード用の演出などを実行するために演出決定処理を実行する。この演出決定処理では、MPU92は、図21に示すように、ステップS1301〜S1315を実行する。
ステップS1301では、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1301にて各コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1309以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1301にて各コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1302において、種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1302にて遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であると判定した場合には、ステップS1303において、遊技結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。この図柄決定処理では、MPU92は、遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定し、遊技結果が「低確結果」であると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定する。なお、奇数および偶数の数字は、抽選などによってランダムに決定される。
これに対して、MPU92は、ステップS1302にて遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」でないと判定した場合には、ステップS1304において、種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「少ラウンド高確結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1304にて遊技結果が「少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、ステップS1305において、共通用の図柄決定処理を実行する。この共通用の図柄決定処理では、MPU92は、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として特別な図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU92は、同一の数字を有する図柄の組み合わせ、またはリーチ表示の図柄の組み合わせではなく、当否抽選において「通常外れ結果」となった場合に選択されることのない互いに異なる数字を有する特別な図柄の組み合わせ(例えば「3・4・1」)を決定する。
これに対して、MPU92は、ステップS1304にて遊技結果が「少ラウンド高確結果」でないと判定した場合には、ステップS1306において、外れ結果用の図柄決定処理を実行する。この外れ結果用の図柄決定処理では、MPU92は、変動用コマンドの内容に基づいて、リーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、MPU92は、遊技結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、リーチ表示が発生すると判定し、遊技結果が「通常外れ結果」であると判定した場合には、リーチ表示が発生しないと判定する。
MPU92は、リーチ表示が発生すると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果としてリーチ表示の図柄の組み合わせに係る情報を決定する。なお、リーチ表示の図柄の組み合わせは、抽選などによってランダムに決定される。
これに対して、MPU92は、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として前述した各図柄の組み合わせとは異なる図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU92は、同一の数字を有する図柄の組み合わせ、特別な図柄の組み合わせ、およびリーチ表示の図柄の組み合わせのいずれとも異なる組み合わせの図柄を抽選などによってランダムに決定する。
ステップS1303、ステップS1305、およびステップS1306のいずれかの処理を実行した後、MPU92は、ステップS1307において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、ROM93に予め記憶された演出用のテーブルを参照することによって、変動用コマンドおよび種別コマンドに対応する演出パターンを選択する。具体的には、MPU92は、演出パターンとして、演出継続時間(演出継続期間)および演出の内容を選択する。なお、ステップS1307では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選も実行する。
また、MPU92は、選択した演出パターンに基づいて、前述したステップS1203の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1308では、MPU92は、変動開始コマンドと、ステップS1303、ステップS1305、およびステップS1306のいずれかの処理にて決定した停止結果に係る情報を含む停止結果コマンドとを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94aに格納されたコマンドリストに変動開始コマンドおよび停止結果コマンドを記憶する。これらの変動開始コマンドおよび停止結果コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された変動開始コマンドおよび停止結果コマンドに基づいて、変動表示の開始および停止結果の表示を図柄表示装置47にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置47は、変動表示を開始した後、MPU92にて決定された停止結果を有効ラインL上に最終的に停止表示させる。
MPU92は、ステップS1308の処理を実行した後、またはステップS1301にて変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1309以降の処理を実行する。
ステップS1309では、MPU92は、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1309にてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1315以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1310において、ステップS1307の演出パターンの決定処理にて選択された演出継続時間を経過したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1310にて演出継続時間を経過したと判定した場合には、ステップS1312以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1310にて演出継続時間を経過していないと判定した場合には、ステップS1311において、演出終了処理を実行する。この演出終了処理では、MPU92は、ステップS1307の演出パターンの決定処理にて選択された演出を終了する。
ステップS1311の処理を実行した後、またはステップS1310にて演出継続時間を経過したと判定した場合には、MPU92は、ステップS1312において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
ステップS1313では、MPU92は、ステップS1312にて判定した遊技結果の種類に対応する開閉実行モード用演出の決定処理を実行する。開閉実行モード用演出の決定処理では、MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Bを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Cまたは演出Dを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「低確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Dを選択する。
なお、演出Aおよび演出Bの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を短時間態様で2回実行する場合の時間と対応している。また、演出Cおよび演出Dの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を長時間態様で15回実行する場合の時間と対応している。
また、MPU92は、演出A〜演出Dの選択結果に基づいて、前述したステップS1203の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1314では、MPU92は、ステップS1313にて選択した開閉実行モード用の演出に係る情報を含む開閉実行モード用コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94aに格納されたコマンドリストに開閉実行モード用コマンドを記憶する。この開閉実行モード用コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出を図柄表示装置47にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置47は、音声発光制御装置90のMPU92にて選択された開閉実行モード用の演出を実行する。
MPU92は、ステップS1314の処理を実行した後、またはステップS1309にてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1315以降の処理を実行する。
ステップS1315では、MPU92は、その他の処理を実行する。その他の処理では、MPU92は、例えば、MPU62から送信された開放コマンド、閉鎖コマンドおよびエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出を進行させるための処理を実行する。その後、MPU92は、演出決定処理を終了する。
<遊技結果と遊技状態等との関係について>
以下、遊技結果と、各種処理の実行に基づく遊技状態等との関係について説明する。
図22は、遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図である。具体的には、図22は、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図であり、遊技結果を列方向に並べ、遊技状態等を行方向に並べている。
パチンコ機10は、図22に示すように、「通常外れ結果」を除く遊技結果として、「大当たり当選」および「特別外れ結果」の当否結果と、「少ラウンド高確結果」、「最有利結果」、および「低確結果」の振分結果とを有している。
ここで、「特別外れ結果」は、図22の表2列目に示すように、当否抽選において「大当たり当選」とならなかった場合(図中記号×)に選択される遊技結果である。また、振分結果は、当否抽選において「大当たり当選」となった場合(図中記号○)に選択される遊技結果である。
以下、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係について説明する。なお、本実施形態では、パチンコ機10は、遊技結果と、遊技状態等との関係を以下のように設定しているが、遊技結果と、遊技状態等との組み合わせ、遊技結果の内容、および遊技状態等の内容については任意である。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「特別外れ結果」では、当否抽選モードは移行しない。また、「特別外れ結果」では、停止結果は、リーチ表示の図柄の組み合わせとなるとともに、開閉実行モード用の演出は、演出Aとなる。また、「特別外れ結果」では、サポートモードは移行しない。
「少ラウンド高確結果」では、開閉実行モードは、2回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「少ラウンド高確結果」では、当否抽選モードは、高確率モードに移行する。また、「少ラウンド高確結果」では、停止結果は、特別な図柄の組み合わせとなるとともに、開閉実行モード用の演出は、演出Bとなる。また、「少ラウンド高確結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。さらに、開閉実行モード終了後の遊技回では、図柄表示装置47は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示する。
したがって、遊技者は、停止結果や、開閉実行モード用の演出を確認することによって、遊技結果が「特別外れ結果」および「少ラウンド高確結果」のいずれであるかを把握することができる。
「最有利結果」および「低確結果」では、開閉実行モードは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で15回実行される。
ここで、「最有利結果」では、停止結果は、同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出Cまたは演出Dとなる。具体的には、停止結果が同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、開閉実行モード用の演出は、演出Cとなり、停止結果が同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、開閉実行モード用の演出は、演出Dとなる。
また、「低確結果」では、停止結果は、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、低確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出Dとなる。さらに、「最有利結果」および「低確結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。
したがって、遊技者は、停止結果が同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなって、開閉実行モード用の演出が演出Cとなった場合には、遊技結果が「最有利結果」であることを把握することができる。しかしながら、遊技者は、停止結果が同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、停止結果や、開閉実行モード用の演出を確認することによって、遊技結果が「最有利結果」および「低確結果」のいずれであるかを把握することはできない。
そして、開閉実行モード終了後の遊技回では、開閉実行モード用の演出が最終的に演出Dであれば、図柄表示装置47は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示しない。
具体的には、図柄表示装置47は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示することなく、高頻度サポートモードは、遊技回が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合には低頻度サポートモードに移行することを報知する画像を表示画面Gに表示する。換言すれば、振分抽選において「最有利結果」となった場合であっても、図柄表示装置47は、開閉実行モード終了後の遊技回では、開閉実行モード用の演出が最終的に演出Dであれば、遊技結果が「低確結果」であったかのごとく偽装を施す。
そして、振分結果が「最有利結果」であった場合には、図柄表示装置47は、当否抽選において「大当たり当選」となることなく、100回の遊技回を消化した後に高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示する。換言すれば、図柄表示装置47は、遊技結果が「低確結果」であったかのごとく施していた偽装を解除する。
<演出パターンの決定処理>
図23は、演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、演出決定処理のステップS1307において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、図23に示すように、ステップS1401〜S1404を実行する。
ステップS1401では、MPU92は、リーチ表示を発生させるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、変動用コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「最有利結果」、「低確結果」、「少ラウンド高確結果」、または「特別外れ結果」である場合にリーチ表示を発生させると判定し、遊技結果が「通常外れ結果」である場合にリーチ表示を発生させないと判定する。
MPU92は、ステップS1401にてリーチ表示を発生させると判定した場合には、ステップS1402において、リーチ発生用演出継続時間の設定処理を実行する。このリーチ発生用演出継続時間の設定処理では、MPU92は、前述したステップS810にてタイマカウンタWTにセットしたラウンド遊技用の待機時間よりも僅かに短い時間(例えば、90sec)を演出継続時間として設定する。具体的には、MPU92は、ROM93のリーチ用テーブル記憶エリア93aに記憶されたリーチ発生用演出継続時間テーブルを参照することによって、演出継続時間を設定する。このリーチ発生用演出継続時間テーブルは、複数のリーチ表示と、複数のリーチ表示のそれぞれに対応した複数の演出継続時間とを関連付けて記憶している。
ここで、リーチ表示の継続時間は、変動用コマンドに含まれている表示継続時間と、演出継続時間との合計時間になる。
なお、本実施形態では、MPU92は、前述したステップS810にてタイマカウンタWTにセットしたラウンド遊技用の待機時間よりも僅かに短い時間を演出継続時間として設定しているが、ラウンド遊技用の待機時間と同一の時間を演出継続時間として設定してもよく、ラウンド遊技用の待機時間よりも長い時間を演出継続時間として設定してもよい。また、MPU92は、リーチ表示を終了させることなく継続させるように演出継続時間を設定してもよい。この場合には、リーチ表示は、例えば、映像をスローモーションにしたり、映像を繰り返しにしたり、映像を静止させて遊技者に押ボタンを連打させたりすることによって、リーチ表示の演出を引き延ばすように構成してもよい。
ステップS1402を実行した後、MPU92は、ステップS1403において、リーチ表示の設定処理を実行する。このリーチ表示の設定処理では、MPU92は、ステップS1402にて設定された演出継続時間に対応したリーチ表示を選択して設定する。
これに対して、MPU92は、ステップS1401にてリーチ表示が発生しないと判定した場合には、ステップS1404において、リーチ非発生用演出継続時間の設定処理を実行する。このリーチ非発生用演出継続時間の設定処理では、MPU92は、変動用コマンドに含まれている表示継続時間と同一の時間を演出継続時間として設定する。
ステップS1403の処理またはステップS1404の処理を実行した後、MPU92は、演出パターンの決定処理を終了する。
図24は、リーチ表示の一例を示す図である。具体的には、図24(A)は、リーチ表示を進行している状態における図柄表示装置47の表示画面Gを示す図であり、図24(B)は、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であった場合における演出継続時間の経過後の図柄表示装置47の表示画面Gを示す図であり、図24(C)は、遊技結果が「少ラウンド高確結果」または「特別外れ結果」であった場合における演出継続時間の経過後の図柄表示装置47の表示画面Gを示す図である。
MPU102は、図24(A)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、リーチ表示に移行する。このリーチ表示では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置47の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置47の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせる。
なお、天使と争うキャラクタは、悪魔の他にも用意されている。この天使と争うキャラクタは、リーチ表示の発生の都度、ランダムに選択されるようになっている。
MPU102は、演出継続時間の経過後、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であった場合には、図24(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使を勝利させることによって、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、遊技結果が「少ラウンド高確結果」または「特別外れ結果」であった場合には、図24(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に悪魔を勝利させることによって、遊技結果が「少ラウンド高確結果」または「特別外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
<リーチ表示の発生時の流れについて>
図25は、リーチ表示の発生時に可変入賞用スルーゲートへの入球が発生した場合の図柄表示装置の表示画面を示す図である。図26は、リーチ表示の発生時に可変入賞用スルーゲートへの入球が発生した場合の流れを示す図である。
具体的には、図25(A)は、リーチ表示の発生時の表示画面Gを示す図である。図25(B),(D)は、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合の表示画面Gを示す図である。図25(C),(E)は、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した後の表示画面Gを示す図である。
なお、図25(B),(C)は、遊技結果が「最有利結果」であった場合の表示画面Gを示す図であり、遊技結果が「低確結果」であった場合も同様である。図25(D),(E)は、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合の表示画面Gを示す図である。
また、図26(A)は、メイン表示部45の変動表示の状態(変動表示中、または変動表示停止)を示すタイミングチャートである。図26(B)は、図柄表示装置47の変動表示の状態(変動表示中、または変動表示停止)を示すタイミングチャートである。図26(C)は、可変入賞用スルーゲート50への入球の状態(入球あり、または入球なし)を示すタイミングチャートである。図26(D)は、ステップS813の大入賞口開閉処理の実行の状態(開閉実行中、または開閉停止)を示すタイミングチャートである。
リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、図25(A)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置47の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置47の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせる。また、MPU102は、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。
また、リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆する。
その後、MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していると判定した場合には、図26(A)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止する(タイミングT1)。
ここで、MPU92は、ステップS1402のリーチ発生用演出継続時間の設定処理において、前述したステップS810にてタイマカウンタWTにセットしたラウンド遊技用の待機時間よりも僅かに短い時間(例えば、90sec)を演出継続時間として設定しているので、図26(B)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止した後も図柄表示装置47の変動表示は継続する。
その後、MPU62は、図26(C)に示すように、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合には、ステップS104のスルー用の入賞処理にてRAM64にラウンド遊技実行フラグをセットする(タイミングT2)。そして、MPU62は、ステップS812にてRAM64にラウンド遊技実行フラグがセットされていると判定した場合には、図26(D)に示すように、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行する。
また、MPU62は、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行した後、ステップS904の大入賞口開放処理を1回目に実行する際、ステップS1002において、オープニングコマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、このオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
MPU92は、ステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1312において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
ここで、リーチ表示の発生後、演出継続時間を経過する前にステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、MPU92は、ステップS1311において、演出終了処理を実行する。この演出終了処理では、MPU92は、ステップS1307の演出パターンの決定処理にて選択された演出を終了する。換言すれば、MPU92は、図26(B)に示すように、リーチ表示を終了し、図柄表示装置47の変動表示を停止する。
このように、演出終了処理では、MPU92は、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として演出継続時間の経過前にリーチ表示を終了(スキップ)する。
なお、本実施形態では、前述したように、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆しているが、遊技者に示唆しなくてもよい。この場合には、遊技者は、メイン表示部45の変動表示が停止しているか否かを確認することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできるか否かを判断してもよい。
ここで、メイン表示部45は、図柄表示装置47の表示画面Gと比較して表示領域が狭く、メイン表示部45に停止表示させる絵柄は、図柄表示装置47の表示画面Gに停止表示させる図柄列Z1〜Z3と比較して遊技者にとって認識しにくいものとなっている。したがって、遊技者は、リーチ表示の発生に際し、メイン表示部45ではなく図柄表示装置47の表示画面Gを確認することによって、大当たり発生に当選したか否か等を判断することになるので、メイン表示部45をあえて確認することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできるか否かを判断することになる。これによれば、パチンコ機10は、右打ちしてリーチ表示をスキップできるか否かを確認するかどうかについての遊技者の意図を確実に反映させることができる。
また、本実施形態では、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆しているが、これ以外の方法によって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆してもよい。例えば、パチンコ機10は、可変入賞用スルーゲート50の内部にLED(Light Emitting Diode)等の発光手段を実装し、この発光手段を発光させることなどによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆してもよい。
MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Cまたは演出Dを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「低確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Dを選択する。
そして、MPU102は、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であった場合には、図25(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止するとともに天使を勝利させることによって、リーチ表示を終了して遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であったことを遊技者に報知する。
その後、MPU102は、図25(C)に示すように、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出Cまたは演出D)を図柄表示装置47にて実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。
そして、MPU102は、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合には、図25(D)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止するとともに悪魔を勝利させることによって、リーチ表示を終了して遊技結果が「特別外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
その後、MPU102は、図25(E)に示すように、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出A)を図柄表示装置47にて実行する。
図27は、遊技結果が「少ラウンド高確結果」であった場合の図柄表示装置の表示画面を示す図である。
また、MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Bを選択する。
そして、MPU102は、遊技結果が「少ラウンド高確結果」であった場合には、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合と同様に、図27(A)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止するとともに悪魔を勝利させる。
次に、MPU102は、図27(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を再始動させる。
その後、MPU102は、図27(C)に示すように、特別な図柄の組み合わせを最終的に停止表示させることによって、リーチ表示を終了して遊技結果が「少ラウンド高確結果」であったことを遊技者に報知するとともに、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出B)を図柄表示装置47にて実行する。
図28は、リーチ表示の発生時に可変入賞用スルーゲートへの入球が発生しなかった場合の図柄表示装置の表示画面を示す図である。図29は、リーチ表示の発生時に可変入賞用スルーゲートへの入球が発生しなかった場合の流れを示す図である。
具体的には、図28(A)は、リーチ表示の発生時の表示画面Gを示す図である。図28(B)は、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生しなかった場合の表示画面Gを示す図である。図28(C),(E)は、演出継続時間を経過した場合の表示画面Gを示す図である。図28(D),(F)は、演出継続時間を経過した後の表示画面Gを示す図である。
なお、図28(C),(D)は、遊技結果が「最有利結果」であった場合の表示画面Gを示す図であり、遊技結果が「低確結果」であった場合も同様である。図25(E),(F)は、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合の表示画面Gを示す図である。
また、図29(A)は、メイン表示部45の変動表示の状態(変動表示中、または変動表示停止)を示すタイミングチャートである。図29(B)は、図柄表示装置47の変動表示の状態(変動表示中、または変動表示停止)を示すタイミングチャートである。図29(C)は、可変入賞用スルーゲート50への入球の状態(入球あり、または入球なし)を示すタイミングチャートである。図29(D)は、ステップS813の大入賞口開閉処理の実行の状態(開閉実行中、または開閉停止)を示すタイミングチャートである。
リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、図28(A)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置47の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置47の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせる。また、MPU102は、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。
また、リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆する。
その後、MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していると判定した場合には、図29(A)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止する(タイミングT1)。
ここで、MPU92は、ステップS1402のリーチ発生用演出継続時間の設定処理において、前述したステップS810にてタイマカウンタWTにセットしたラウンド遊技用の待機時間よりも僅かに短い時間(例えば、90sec)を演出継続時間として設定しているので、図28(B)および図29(B)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止した後も図柄表示装置47の変動表示は継続する。
その後、MPU62は、図29(C)に示すように、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生することなく、ステップS812にてタイマカウンタWTの値が「0」以下であると判定した場合には、図29(D)に示すように、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行する(タイミングT3)。
ここで、リーチ表示の発生後、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生しなかった場合には、ステップS1307の演出パターンの決定処理にて選択された演出を終了した後、すなわちリーチ表示を終了した後(タイミングT13)、MPU62は、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行することになる。
本実施形態では、ラウンド遊技用の待機時間を100secとしているので、演出継続時間を90secとすれば、MPU62は、リーチ表示を終了した後、10sec経過後にステップS813の大入賞口開閉処理を実行することになる。
また、MPU62は、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行した後、ステップS904の大入賞口開放処理を1回目に実行する際、ステップS1002において、オープニングコマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、このオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
MPU92は、ステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1312において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Cまたは演出Dを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「低確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Dを選択する。
そして、MPU102は、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であった場合には、図28(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止するとともに天使を勝利させることによって、リーチ表示を終了して遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であったことを遊技者に報知する。
その後、MPU102は、図28(D)に示すように、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出Cまたは演出D)を図柄表示装置47にて実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。
そして、MPU102は、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合には、図28(E)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止するとともに悪魔を勝利させることによって、リーチ表示を終了して遊技結果が「特別外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
その後、MPU102は、図28(F)に示すように、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出A)を図柄表示装置47にて実行する。
また、MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Bを選択する。
MPU102は、遊技結果が「少ラウンド高確結果」であった場合には、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合と同様に、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止するとともに悪魔を勝利させる(図27(A)参照)。
次に、MPU102は、図柄列Z1〜Z3の変動表示を再始動させる(図27(B)参照)。
その後、MPU102は、特別な図柄の組み合わせを最終的に停止表示させることによって、リーチ表示を終了して遊技結果が「少ラウンド高確結果」であったことを遊技者に報知するとともに、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出B)を図柄表示装置47にて実行する(図27(C)参照)。
このように、本実施形態では、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、開閉実行モードに遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出(遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出)を図柄表示装置47にて実行する期待演出実行手段として機能する。
また、本実施形態では、演出パターンの決定処理は、開閉実行モードに遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を図柄表示装置47にて実行するリーチ表示実行部として機能する。
そして、本実施形態では、演出決定処理は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機としてリーチ表示を終了させる期待演出終了部として機能する。
なお、本実施形態では、期待演出は、リーチ表示を採用しているが、予告表示などの他の期待演出を採用してもよい。要するに、期待演出は、開閉実行モードに遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような演出であればよい。
ここで、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選は、開閉実行モードに遊技状態を移行させる第1の内部抽選結果としての小当たり結果(特別外れ結果)と、開閉実行モードに遊技状態を移行させるとともに、小当たり結果よりも高い価値を遊技者に付与する第2の内部抽選結果としての大当たり結果(低確結果および最有利結果)とを備えている。そして、演出パターンの決定処理は、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果が小当たり結果または大当たり結果であった場合に、リーチ表示を図柄表示装置47にて実行している。
具体的には、内部抽選は、可変入賞装置38の開閉回数を所定回数(本実施形態では2回)に設定することによって、所定数の遊技球を払い出せる開閉実行モードに遊技状態を移行させる小当たり結果と、可変入賞装置38の開閉回数を所定回数よりも多くの回数(本実施形態では15回)に設定することによって、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる開閉実行モードに遊技状態を移行させることによって、小当たり結果よりも高い価値を遊技者に付与する大当たり結果(低確結果および最有利結果)とを備えている。
なお、本実施形態では、第2の内部抽選結果は、可変入賞装置38の開閉回数を設定することによって、第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与しているが、例えば、可変入賞装置38の開放時間などを設定することによって、第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与してもよい。要するに、第2の内部抽選結果は、第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与すればよい。
また、本実施形態では、小当たり結果は、可変入賞装置38の1回の開閉時間を所定時間に設定し(短時間態様)、大当たり結果(低確結果および最有利結果)は、可変入賞装置38の1回の開閉時間を所定時間よりも長い時間に設定している(長時間態様)。
なお、小当たり結果は、可変入賞装置38の1回の開閉時間を大当たり結果のそれよりも短い時間に設定してもよく、同一の時間に設定してもよい。
また、本実施形態では、演出決定処理は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として可変入賞装置38の開閉回数を遊技者に報知する開閉回数報知部としても機能する。具体的には、演出決定処理は、開閉実行モード用の演出として演出A〜演出Dを選択することによって、可変入賞装置38の開閉回数を遊技者に報知している。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)音声発光制御装置90および表示制御装置100は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機としてリーチ表示を終了させる演出決定処理を備えているので、遊技者は、可変入賞用スルーゲート50に遊技球を入球させることによって、リーチ表示を終了させるまでは主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後もリーチ表示を見ることができ、楽しみながら遊技を行うことができる。
(2)主制御装置60は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として開閉実行モードの遊技を開始する遊技状態移行処理を備えているので、遊技者は、可変入賞用スルーゲート50に遊技球を入球させることによって、リーチ表示を終了させて開閉実行モードの遊技を開始することができる。したがって、パチンコ機10は、リーチ表示を見るか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
(3)音声発光制御装置90および表示制御装置100は、開閉実行モードに遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を図柄表示装置47にて実行する演出パターンの決定処理を備えているので、遊技者は、可変入賞用スルーゲート50に遊技球を入球させることによって、リーチ表示を終了させることができる。したがって、パチンコ機10は、リーチ表示を見るか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
(4)演出パターンの決定処理は、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果が小当たり結果または大当たり結果であった場合に、リーチ表示を図柄表示装置47にて実行するので、リーチ表示を実行することによって、内部抽選の結果が大当たり結果であったのではないかと遊技者に期待させることができる。
(5)小当たり結果は、所定数の遊技球を払い出せる開閉実行モードに遊技状態を移行させることができ、大当たり結果は、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる開閉実行モードに遊技状態を移行させることによって、小当たり結果よりも高い価値を遊技者に付与することができるので、演出パターンの決定処理は、リーチ表示を実行することによって、内部抽選の結果が大当たり結果であったのではないかと遊技者に更に期待させることができる。
(6)小当たり結果は、可変入賞装置38の開閉回数を所定回数に設定することによって、所定数の遊技球を払い出せる開閉実行モードに遊技状態を移行させることができ、大当たり結果は、可変入賞装置38の開閉回数を所定回数よりも多くの回数に設定することによって、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる開閉実行モードに遊技状態を移行させることができるので、演出パターンの決定処理は、リーチ表示を実行することによって、内部抽選の結果が大当たり結果であったのではないかと遊技者に更に期待させることができる。
(7)小当たり結果は、可変入賞装置38の1回の開閉時間を所定時間に設定し、大当たり結果は、可変入賞装置38の1回の開閉時間を所定時間よりも長い時間に設定するので、パチンコ機10は、内部抽選の結果が小当たり結果であった場合には、内部抽選の結果が大当たり結果であった場合と比較して、すぐに開閉実行モードの遊技を終了させることができ、次の内部抽選を実行することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
(8)音声発光制御装置90および表示制御装置100は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として可変入賞装置38の開閉回数を遊技者に報知する演出決定処理を備えているので、遊技者は、可変入賞用スルーゲート50に遊技球を入球させることによって、可変入賞装置38の開閉回数を確認することができる。したがって、パチンコ機10は、可変入賞装置38の開閉回数を確認するか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
(9)遊技状態移行処理は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50への入球、または特定時間を経過したことを契機として開閉実行モードの遊技を開始するので、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生しなかった場合であっても開閉実行モードの遊技を開始することができる。したがって、パチンコ機10は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、確実に開閉実行モードの遊技を開始することができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
(10)可変入賞用スルーゲート50は、右打ちルートに配設されているので、遊技者は、上作動口36および下作動口37に遊技球を入球させる場合と異なる経路に遊技球を発射させることによって、可変入賞用スルーゲート50に遊技球を入球させることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の意図を確実に反映させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
なお、本実施形態では、前述したように、演出決定処理は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として可変入賞装置38の開閉回数を遊技者に報知する開閉回数報知部としても機能する。具体的には、演出決定処理は、開閉実行モード用の演出として演出A〜演出Dを選択することによって、可変入賞装置38の開閉回数を遊技者に報知している。
この点を鑑みれば、本実施形態では、可変入賞用スルーゲート50は、遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して音声発光制御装置90および表示制御装置100に遊技者にとって有用な情報を報知させる報知入球手段として機能している。そして、演出決定処理は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知する払出情報報知部として機能する。
これによれば、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知する演出決定処理を備えているので、遊技者は、可変入賞用スルーゲート50に遊技球を入球させることによって、遊技球の払い出しに関する情報を確認することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
また、本実施形態では、リーチ表示は、同一の数字を有する図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」または「低確結果」に振り分けられた場合)、特別な図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「少ラウンド高確結果」に振り分けられた場合)、およびリーチ表示の図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「特別外れ結果」となった場合)に発生していた。
これに対して、リーチ表示は、これら以外の遊技結果となった場合に発生してもよい。これについては、以下の各実施形態においても同様である。例えば、リーチ表示は、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「非明示少ラウンド高確結果(少ラウンド対応の潜伏高確率結果)」に振り分けられた場合に発生するようにしてもよい。なお、「非明示少ラウンド高確結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードをそのまま維持する振分結果である。
具体的には、現在のサポートモードが高頻度サポートモードであるときに当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」となった場合には、遊技状態は、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。高確率モードおよび高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
これに対して、現在のサポートモードが低頻度サポートモードであるときに当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」となった場合には、遊技状態は、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、低頻度サポートモードに移行する。高確率モードおよび低頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図30は、本発明の第2実施形態に係る遊技盤の正面図である。
前記第1実施形態では、遊技盤31は、中央部右側に設けられた可変入賞用スルーゲート50を有していた。
これに対して、本実施形態では、遊技盤31は、可変入賞用スルーゲート50に代えて、図30に示すように、中央部左側に設けられた可変入賞用スルーゲート50Aを有している点で前記第1実施形態と異なる。
可変入賞用スルーゲート50Aは、その位置を除き、可変入賞用スルーゲート50と同様の機能を有している。
このように、本実施形態では、パチンコ機10は、低確率モードにおいて、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を発生させやすい左打ちルート(第1の経路)と、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を左打ちルートと比較して発生させにくい右打ちルート(第2の経路)とを備え、可変入賞用スルーゲート50Aは、左打ちルートに配設されている。
なお、本実施形態では、可変入賞用スルーゲート50Aは、左打ちルートに配設されていたが、右打ちルートに配設されていてもよい。
また、本実施形態では、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、前記第1実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、遊技状態移行処理は、前記第1実施形態とは異なっている。以下、本実施形態における遊技状態移行処理の内容について説明する。
<遊技状態移行処理>
図31は、遊技状態移行処理のフローチャートを示す図である。
遊技状態移行処理では、MPU62は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS801〜S816を実行する。なお、本実施形態では、MPU62は、図31に示すように、ステップS809の処理に代えて、ステップS809Aの待機時間設定処理を実行する点で前記第1実施形態と異なる。
図32は、待機時間設定処理のフローチャートを示す図である。
待機時間設定処理では、MPU62は、図32に示すように、ステップS1501〜S1505を実行する。
ステップS1501では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1501にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS1502において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として短期待機時間を設定する。この短期待機時間の値は、「1000」〜「10000」のランダムである。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、オープニング用の待機時間は2sec〜20secとなる。
これに対して、MPU62は、ステップS804にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合、すなわち当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS1503において、振分結果が少ラウンド高確結果であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1503にて振分結果が少ラウンド高確結果であると判定した場合には、ステップS1504において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として中期待機時間を設定する。この中期待機時間の値は、「5000」〜「20000」のランダムである。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、オープニング用の待機時間は10sec〜40secとなる。
また、MPU62は、ステップS1503にて振分結果が少ラウンド高確結果でないと判定した場合、すなわち振分結果が「低確結果」または「最有利結果」であると判定した場合には、ステップS1505において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として長期待機時間を設定する。この長期待機時間の値は、「20000」〜「50000」である。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、オープニング用の待機時間は40sec〜100secとなる。
なお、本実施形態では、MPU62は、振分結果が「低確結果」または「最有利結果」であると判定した場合には、ステップS1505において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として同一の長期待機時間を設定していた。
これに対して、MPU62は、振分結果が「最有利結果」であると判定した場合と、振分結果が「低確結果」であると判定した場合とで異なる待機時間を設定してもよく、例えば、振分結果が「最有利結果」であると判定した場合に、振分結果が「低確結果」であると判定した場合よりも長い待機時間を設定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、短期待機時間の範囲および中期待機時間の範囲は、10sec〜20secの区間で重複し、中期待機時間の範囲および長期待機時間の範囲は、重複していないが、これらの全ての範囲を重複させてもよく、全ての範囲を重複させなくてもよい。
また、本実施形態では、短期待機時間、中期待機時間、および長期待機時間は、所定の範囲内において、ランダムに設定されていたが、所定の値に固定されていてもよい。
<リーチ表示の発生時の流れについて>
図33は、リーチ表示の発生時に可変入賞用スルーゲートへの入球が発生した場合の流れを示す図である。
具体的には、図33(A)は、メイン表示部45の変動表示の状態(変動表示中、または変動表示停止)を示すタイミングチャートである。図33(B)は、図柄表示装置47の変動表示の状態(変動表示中、または変動表示停止)を示すタイミングチャートである。図33(C)は、可変入賞用スルーゲート50Aへの入球の状態(入球あり、または入球なし)を示すタイミングチャートである。図33(D)は、ステップS813の大入賞口開閉処理の実行の状態(開閉実行中、または開閉停止)を示すタイミングチャートである。図33(E)は、オープニング用の待機時間の有無を示すタイミングチャートである。
リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置47の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置47の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせる。また、MPU102は、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する(図25(A)参照)。
また、リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆する。
その後、MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していると判定した場合には、図33(A)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止する(タイミングT1)。
ここで、MPU92は、ステップS1402のリーチ発生用演出継続時間の設定処理において、前述したステップS810にてタイマカウンタWTにセットしたラウンド遊技用の待機時間よりも僅かに短い時間(例えば、90sec)を演出継続時間として設定しているので、図33(B)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止した後も図柄表示装置47の変動表示は継続する。
その後、MPU62は、図33(C)に示すように、可変入賞用スルーゲート50Aへの入球が発生した場合には、ステップS104のスルー用の入賞処理にてRAM64にラウンド遊技実行フラグをセットする(タイミングT2)。そして、MPU62は、ステップS812にてRAM64にラウンド遊技実行フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行する。
しかしながら、MPU62は、ステップS812にてRAM64にラウンド遊技実行フラグがセットされていると判定した場合であってもオープニング用の待機時間を経過するまではステップS904の大入賞口開放処理を実行しないので、図33(D)に示すように、開閉停止を継続し、図33(E)に示すように、オープニング用の待機時間を経過したときに開閉実行中となる(タイミングT4)。
また、MPU62は、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行した後、ステップS904の大入賞口開放処理を1回目に実行する際、ステップS1002において、オープニングコマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、このオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
MPU92は、ステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1312において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
ここで、リーチ表示の発生後、演出継続時間を経過する前にステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、MPU92は、ステップS1311において、演出終了処理を実行する。この演出終了処理では、MPU92は、ステップS1307の演出パターンの決定処理にて選択された演出を終了する。換言すれば、MPU92は、リーチ表示を終了し、図柄表示装置47の変動表示を停止する。
このように、演出終了処理では、MPU92は、可変入賞用スルーゲート50Aへの入球を契機として演出継続時間の経過前にリーチ表示を終了(スキップ)する。
なお、本実施形態では、前述したように、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆しているが、遊技者に示唆しなくてもよい。この場合には、遊技者は、メイン表示部45の変動表示が停止しているか否かを確認することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできるか否かを判断してもよい。
ここで、メイン表示部45は、図柄表示装置47の表示画面Gと比較して表示領域が狭く、メイン表示部45に停止表示させる絵柄は、図柄表示装置47の表示画面Gに停止表示させる図柄列Z1〜Z3と比較して遊技者にとって認識しにくいものとなっている。したがって、遊技者は、リーチ表示の発生に際し、メイン表示部45ではなく図柄表示装置47の表示画面Gを確認することによって、大当たり発生に当選したか否か等を判断することになるので、メイン表示部45をあえて確認することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできるか否かを判断することになる。これによれば、パチンコ機10は、右打ちしてリーチ表示をスキップできるか否かを確認するかどうかについての遊技者の意図を確実に反映させることができる。
また、本実施形態では、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆しているが、これ以外の方法によって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆してもよい。例えば、パチンコ機10は、可変入賞用スルーゲート50の内部にLED(Light Emitting Diode)等の発光手段を実装し、この発光手段を発光させることなどによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆してもよい。
換言すれば、MPU92は、可変入賞用スルーゲート50Aへの入球が発生した場合であってもオープニング用の待機時間を経過するまではリーチ表示を継続させる。
MPU62は、前述したように、待機時間設定処理において、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合には、オープニング用の待機時間として2sec〜20secの短期待機時間を設定し、遊技結果が「少ラウンド高確結果」であった場合には、オープニング用の待機時間として10sec〜40secの中期待機時間を設定し、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であった場合には、オープニング用の待機時間として40sec〜100secの長期待機時間を設定する。
したがって、MPU92は、可変入賞用スルーゲート50Aへの入球が発生し、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合には、2sec〜20secを経過した後、リーチ表示を終了し、図柄表示装置47の変動表示を停止することになる。また、MPU92は、可変入賞用スルーゲート50Aへの入球が発生し、遊技結果が「少ラウンド高確結果」であった場合には、10sec〜40secを経過した後、リーチ表示を終了し、図柄表示装置47の変動表示を停止することになる。さらに、MPU92は、可変入賞用スルーゲート50Aへの入球が発生し、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であった場合には、40sec〜100secを経過した後、リーチ表示を終了し、図柄表示装置47の変動表示を停止することになる。
これによれば、遊技者は、可変入賞用スルーゲート50Aへの入球を発生させておくことによって、リーチ表示の発生後、リーチ表示を終了するまでの時間が長くなればなるほど有利な結果を得ることができ、リーチ表示を終了するまでの時間が40secを超えた場合には、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であることを認識することができるので、図柄表示装置47にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」となったのではないかと遊技者に期待させることができる。
なお、本実施形態では、MPU92は、可変入賞用スルーゲート50Aへの入球が発生し、オープニング用の待機時間を経過した後、リーチ表示を終了し、図柄表示装置47の変動表示を停止していた。
これに対して、MPU92は、オープニング用の待機時間を経過した後、可変入賞用スルーゲート50Aへの入球が発生したときにリーチ表示を終了し、図柄表示装置47の変動表示を停止するようにしてもよい。
MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Cまたは演出Dを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「低確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Dを選択する。
そして、MPU102は、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であった場合には、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止するとともに天使を勝利させることによって、リーチ表示を終了して遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であったことを遊技者に報知する(図25(B)参照)。
その後、MPU102は、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出Cまたは演出D)を図柄表示装置47にて実行する(図25(C)参照)。
これに対して、MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。
そして、MPU102は、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合には、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止するとともに悪魔を勝利させることによって、リーチ表示を終了して遊技結果が「特別外れ結果」であったことを遊技者に報知する(図25(D)参照)。
その後、MPU102は、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出A)を図柄表示装置47にて実行する(図25(E)参照)。
また、MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Bを選択する。
MPU102は、遊技結果が「少ラウンド高確結果」であった場合には、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合と同様に、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止するとともに悪魔を勝利させる(図27(A)参照)。
次に、MPU102は、図柄列Z1〜Z3の変動表示を再始動させる(図27(B)参照)。
その後、MPU102は、特別な図柄の組み合わせを最終的に停止表示させることによって、リーチ表示を終了して遊技結果が「少ラウンド高確結果」であったことを遊技者に報知するとともに、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出B)を図柄表示装置47にて実行する(図27(C)参照)。
このように、本実施形態では、遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理は、可変入賞用スルーゲート50Aを有効または無効に設定する特定入球設定部として機能する。具体的には、遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理は、オープニング用の待機時間を経過するまでは可変入賞用スルーゲート50Aを無効に設定し、オープニング用の待機時間を経過した後、可変入賞用スルーゲート50Aを有効に設定している。そして、演出決定処理は、遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理にて可変入賞用スルーゲート50Aを有効に設定すること、および可変入賞用スルーゲート50Aへの入球を契機としてリーチ表示を終了させている。
なお、本実施形態では、遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理は、オープニング用の待機時間を調整することによって、可変入賞用スルーゲート50Aを有効または無効に設定していたが、これ以外の他の条件に基づいて、有効または無効に設定してもよい。要するに、特定入球設定部は、特定入球手段を有効または無効に設定すればよい。
また、本実施形態では、待機時間設定処理は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理にて可変入賞用スルーゲート50Aを無効に設定する無効期間を設定する無効期間設定部として機能する。そして、待機時間設定処理は、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な内部抽選の結果の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果の場合と比較して無効期間を長く設定している。具体的には、待機時間設定処理は、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合、遊技結果が「少ラウンド高確結果」であった場合、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であった場合の順に無効期間を長く設定している。
なお、本実施形態では、待機時間設定処理は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として短期待機時間、中期待機時間、および長期待機時間のいずれかを設定することによって、可変入賞用スルーゲート50Aを無効に設定する無効期間を設定していた。
これに対して、例えば、待機時間設定処理は、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な内部抽選の結果の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果の場合と比較して無効期間を長く設定するような条件式などを利用することによって、可変入賞用スルーゲート50Aを無効に設定する無効期間を設定してもよい。
要するに、無効期間設定部は、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な内部抽選の結果の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果の場合と比較して無効期間を長く設定すればよい。
なお、本実施形態では、無効期間設定部は、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な内部抽選の結果の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果の場合と比較して無効期間を長く設定していたが、これとは逆の関係に設定してもよく、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に関係なく設定してもよい。
このような本実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)〜(9)と同様の作用・効果を奏することができる他、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)演出決定処理は、遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理にて可変入賞用スルーゲート50Aを有効に設定すること、および可変入賞用スルーゲート50Aへの入球を契機としてリーチ表示を終了させることができるので、リーチ表示を終了させるタイミングを多様化することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(2)待機時間設定処理は、遊技者にとって有利な内部抽選の結果の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果の場合と比較して無効期間を長く設定するので、リーチ表示を終了させるタイミングが遅くなればなるほど遊技者の期待感を高めることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(3)可変入賞用スルーゲート50Aは、左打ちルートに配設されているので、遊技者は、上作動口36および下作動口37に遊技球を入球させる場合と同じ経路に遊技球を発射させることによって、可変入賞用スルーゲート50Aに遊技球を入球させることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
なお、本実施形態では、前述したように、演出決定処理は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50Aへの入球を契機として可変入賞装置38の開閉回数を遊技者に報知する開閉回数報知部としても機能する。具体的には、演出決定処理は、開閉実行モード用の演出として演出A〜演出Dを選択することによって、可変入賞装置38の開閉回数を遊技者に報知している。
この点を鑑みれば、本実施形態では、可変入賞用スルーゲート50Aは、遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して音声発光制御装置90および表示制御装置100に遊技者にとって有用な情報を報知させる報知入球手段として機能している。そして、演出決定処理は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50Aへの入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知する払出情報報知部として機能する。
これによれば、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50Aへの入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知する演出決定処理を備えているので、遊技者は、可変入賞用スルーゲート50Aに遊技球を入球させることによって、遊技球の払い出しに関する情報を確認することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
この場合には、遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理は、可変入賞用スルーゲート50Aを有効または無効に設定する報知入球設定部として機能する。具体的には、遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理は、オープニング用の待機時間を経過するまでは可変入賞用スルーゲート50Aを無効に設定し、オープニング用の待機時間を経過した後、可変入賞用スルーゲート50Aを有効に設定している。そして、演出決定処理は、遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理にて可変入賞用スルーゲート50Aを有効に設定すること、および可変入賞用スルーゲート50Aへの入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知する。
なお、本実施形態では、遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理は、オープニング用の待機時間を調整することによって、可変入賞用スルーゲート50Aを有効または無効に設定していたが、これ以外の他の条件に基づいて、有効または無効に設定してもよい。要するに、報知入球設定部は、報知入球手段を有効または無効に設定すればよい。
これによれば、演出決定処理は、遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理にて可変入賞用スルーゲート50Aを有効に設定すること、および可変入賞用スルーゲート50Aへの入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知することができるので、遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知するタイミングを多様化することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
また、待機時間設定処理は、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる開閉実行モードに遊技状態を移行させることによって、小当たり結果よりも高い価値を遊技者に付与する大当たり結果の場合には、所定数の遊技球を払い出せる開閉実行モードに遊技状態を移行させる小当たり結果の場合と比較して無効期間を長く設定するので、遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知するタイミングが遅くなればなるほど遊技者の期待感を高めることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、前記第1実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、遊技回制御処理、遊技状態移行処理、および演出パターンの決定処理は、前記第1実施形態とは異なっている。以下、本実施形態における遊技状態移行処理の内容について説明する。
<遊技回制御処理>
図34は、本発明の第3実施形態に係る遊技回制御処理のフローチャートを示す図である。
遊技回制御処理では、MPU62は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS501〜S509を実行する。なお、本実施形態では、MPU62は、図34に示すように、ステップS508の処理を実行した後、ステップS509の処理を実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS509では、MPU62は、変動終了コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS509にて設定した変動終了コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、遊技回制御処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される変動終了コマンドに基づいて、その遊技回の演出を終了させるための処理を実行する。ここで、音声発光制御装置90は、変動終了コマンドの受信を必要とすることなく、独自に遊技回の演出を終了するように構成されていてもよい。
<演出パターンの決定処理>
図35は、演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、演出決定処理のステップS1307において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、図35に示すように、ステップS1601〜S1606を実行する。
ステップS1601では、MPU92は、演出継続時間の設定処理を実行する。この演出継続時間の設定処理では、MPU92は、変動用コマンドに含まれている表示継続時間と同一の時間を演出継続時間として設定する。
ステップS1602では、MPU92は、リーチ表示を発生させるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、変動用コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「最有利結果」、「低確結果」、「少ラウンド高確結果」、または「特別外れ結果」である場合にリーチ表示を発生させると判定し、遊技結果が「通常外れ結果」である場合にリーチ表示を発生させないと判定する。
MPU92は、ステップS1602にてリーチ表示を発生させないと判定した場合には、ステップS1604以降の処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1602にてリーチ表示を発生させると判定した場合には、ステップS1603において、リーチ表示の設定処理を実行する。このリーチ表示の設定処理では、MPU92は、ステップS1601にて設定された演出継続時間に対応したリーチ表示を選択して設定する。
ステップS1604では、MPU92は、昇格演出を発生させるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、ステップS1303にて有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定した場合に昇格演出を発生させると判定し、これ以外の場合に昇格演出を発生させないと判定する。
なお、本実施形態では、ステップS1303にて有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定した場合に昇格演出を発生させると判定しているが、必ずしも発生させなくてもよく、例えば、所定の確率に基づいて抽選することによって昇格演出を発生させるか否かを決定してもよい。
ここで、昇格演出は、ステップS1303にて遊技結果が「最有利結果」であると判定し、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定した場合において、この情報を同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報に置き換えるための演出である。
なお、昇格演出は、ステップS1303にて遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合、およびステップS1303にて遊技結果が「低確結果」であると判定した場合のいずれの場合であっても発生する。
MPU92は、ステップS1604にて昇格演出を発生させないと判定した場合には、ステップS1605以降の処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1604にて昇格演出を発生させると判定した場合には、ステップS1605において、昇格演出の設定処理を実行する。
昇格演出の設定処理では、MPU92は、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報に置き換えるか否かを決定する。具体的には、MPU92は、ステップS1303にて遊技結果が「最有利結果」であると判定し、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定した場合において、50%の確率で同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報に置き換えると決定し、残り50%の確率で同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報に置き換えないと決定する。
また、昇格演出の設定処理では、MPU92は、ROM93に記憶された複数の昇格演出のうち、いずれかの昇格演出を選択する。
ステップS1606では、MPU92は、演出継続時間の延長処理を実行する。この演出継続時間の延長処理では、MPU92は、ステップS1601にて設定された演出継続時間を延長する。具体的には、MPU92は、ステップS1601にて設定された演出継続時間と、ステップS1605の昇格演出の設定処理にて設定された昇格演出の継続時間との合計時間に演出継続時間を再設定する。
ここで、昇格演出の継続時間は、前述したステップS810にてタイマカウンタWTにセットしたラウンド遊技用の待機時間よりも僅かに短い時間(例えば、90sec)となっている。
なお、本実施形態では、MPU92は、前述したステップS810にてタイマカウンタWTにセットしたラウンド遊技用の待機時間よりも僅かに短い時間を昇格演出の継続時間として設定しているが、ラウンド遊技用の待機時間と同一の時間を昇格演出の継続時間として設定してもよく、ラウンド遊技用の待機時間よりも長い時間を昇格演出の継続時間として設定してもよい。
<昇格演出の発生時の流れについて>
図36は、昇格演出の発生時に可変入賞用スルーゲートへの入球が発生した場合の図柄表示装置の表示画面を示す図である。図37は、昇格演出の発生時に可変入賞用スルーゲートへの入球が発生した場合の流れを示す図である。
具体的には、図36(A)は、リーチ表示の終了時の表示画面Gを示す図である。図36(B)は、昇格演出の発生時の表示画面Gを示す図である。図36(C),(D)は、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合の表示画面Gを示す図である。
なお、図36(C)は、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定した場合において、この情報を同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報に置き換えた場合の表示画面Gを示す図である。また、図36(D)は、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定した場合において、この情報を同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報に置き換えなかった場合の表示画面Gを示す図である。
また、図37(A)は、メイン表示部45および図柄表示装置47の変動表示の状態(変動表示中、または変動表示停止)を示すタイミングチャートである。図37(B)は、昇格演出の実行の状態(実行中、または実行停止)を示すタイミングチャートである。図37(C)は、可変入賞用スルーゲート50への入球の状態(入球あり、または入球なし)を示すタイミングチャートである。図37(D)は、ステップS813の大入賞口開閉処理の実行の状態(開閉実行中、または開閉停止)を示すタイミングチャートである。
昇格演出を発生させる場合には、MPU102は、図36(A)に示すように、リーチ表示を終了させる。
ここで、MPU62は、前述したように、ステップS506にて表示継続時間が経過していると判定した場合には、図37(A)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止する(タイミングT1)。
また、MPU92は、MPU62から送信された変動終了コマンドに基づいて、リーチ表示を終了し、図柄表示装置47の変動表示を停止する。
リーチ表示を終了させた後、図36(B)および図37(B)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を拡大表示にして図柄表示装置47の表示画面Gの中央位置に配置し、図柄表示装置47の変動表示を再始動することによって、昇格演出を実行する。また、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの下方に存在している天使のセリフ「再抽選!!」を表示することによって、昇格演出を発生させたことを遊技者に報知する。この昇格演出の継続時間は、ステップS1605の昇格演出の設定処理にて設定された昇格演出の継続時間、すなわちタイミングT1からタイミングT5までの時間(図37(B)二点鎖線参照)となっている。
また、昇格演出を実行する場合には、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちして昇格演出をスキップできることを遊技者に示唆する。
その後、MPU62は、図37(C)に示すように、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合には、ステップS104のスルー用の入賞処理にてRAM64にラウンド遊技実行フラグをセットする(タイミングT2)。そして、MPU62は、ステップS812にてRAM64にラウンド遊技実行フラグがセットされていると判定した場合には、図37(D)に示すように、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行する。
また、MPU62は、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行した後、ステップS904の大入賞口開放処理を1回目に実行する際、ステップS1002において、オープニングコマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、このオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
MPU92は、ステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1312において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
ここで、昇格演出の発生後、昇格演出の継続時間を経過する前にステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、MPU92は、ステップS1311において、演出終了処理を実行する。この演出終了処理では、MPU92は、ステップS1307の演出パターンの決定処理にて選択された演出を終了する。換言すれば、MPU92は、昇格演出を終了する。
このように、演出終了処理では、MPU92は、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として昇格演出の継続時間の経過前に昇格演出を終了(スキップ)する。
なお、本実施形態では、前述したように、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちして昇格演出をスキップできることを遊技者に示唆しているが、遊技者に示唆しなくてもよい。この場合には、遊技者は、メイン表示部45の変動表示が停止しているか否かを確認することによって、右打ちして昇格演出をスキップできるか否かを判断してもよい。
また、本実施形態では、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちして昇格演出をスキップできることを遊技者に示唆しているが、これ以外の方法によって、右打ちして昇格演出をスキップできることを遊技者に示唆してもよい。例えば、パチンコ機10は、可変入賞用スルーゲート50の内部にLED(Light Emitting Diode)等の発光手段を実装し、この発光手段を発光させることなどによって、右打ちして昇格演出をスキップできることを遊技者に示唆してもよい。
MPU92は、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定した場合において、この情報を同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報に置き換えた場合には、開閉実行モード用の演出として演出Cを選択する。
その後、MPU102は、図36(C)に示すように、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出C)を図柄表示装置47にて実行する。この際、図柄表示装置47は、停止結果として、同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせを表示画面Gの左下に停止表示する。
また、MPU92は、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定した場合において、この情報を同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報に置き換えなかった場合には、開閉実行モード用の演出として演出Dを選択する。
その後、MPU102は、図36(D)に示すように、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出D)を図柄表示装置47にて実行する。この際、図柄表示装置47は、停止結果として、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを表示画面Gの左下に停止表示する。
図38は、昇格演出の発生時に可変入賞用スルーゲートへの入球が発生しなかった場合の図柄表示装置の表示画面を示す図である。図39は、昇格演出の発生時に可変入賞用スルーゲートへの入球が発生しなかった場合の流れを示す図である。
具体的には、図38(A)は、リーチ表示の終了時の表示画面Gを示す図である。図38(B)は、昇格演出の発生時の表示画面Gを示す図である。図38(C),(D)は、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生しなかった場合の表示画面Gを示す図である。
なお、図38(C)は、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定した場合において、この情報を同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報に置き換えた場合の表示画面Gを示す図である。また、図38(D)は、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定した場合において、この情報を同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報に置き換えなかった場合の表示画面Gを示す図である。
また、図39(A)は、メイン表示部45および図柄表示装置47の変動表示の状態(変動表示中、または変動表示停止)を示すタイミングチャートである。図39(B)は、昇格演出の実行の状態(実行中、または実行停止)を示すタイミングチャートである。図39(C)は、可変入賞用スルーゲート50への入球の状態(入球あり、または入球なし)を示すタイミングチャートである。図39(D)は、ステップS813の大入賞口開閉処理の実行の状態(開閉実行中、または開閉停止)を示すタイミングチャートである。
昇格演出を発生させる場合には、MPU102は、図38(A)に示すように、リーチ表示を終了させる。
ここで、MPU62は、前述したように、ステップS506にて表示継続時間が経過していると判定した場合には、図39(A)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止する(タイミングT1)。
また、MPU92は、MPU62から送信された変動終了コマンドに基づいて、リーチ表示を終了し、図柄表示装置47の変動表示を停止する。
リーチ表示を終了させた後、図38(B)および図39(B)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を拡大表示にして図柄表示装置47の表示画面Gの中央位置に配置し、図柄表示装置47の変動表示を再始動することによって、昇格演出を実行する。また、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの下方に存在している天使のセリフ「再抽選!!」を表示することによって、昇格演出を発生させたことを遊技者に報知する。この昇格演出の継続時間は、ステップS1605の昇格演出の設定処理にて設定された昇格演出の継続時間、すなわちタイミングT1からタイミングT5までの時間となっている。
また、昇格演出を実行する場合には、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちして昇格演出をスキップできることを遊技者に示唆する。
その後、MPU62は、図39(C)に示すように、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生することなく、ステップS812にてタイマカウンタWTの値が「0」以下であると判定した場合には、図39(D)に示すように、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行する(タイミングT3)。
ここで、昇格演出の発生後、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生しなかった場合には、ステップS1307の演出パターンの決定処理にて選択された演出を終了した後、すなわち昇格演出を終了した後、MPU62は、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行することになる。
本実施形態では、ラウンド遊技用の待機時間を100secとしているので、昇格演出の継続時間を90secとすれば、MPU62は、昇格演出を終了した後、10sec経過後にステップS813の大入賞口開閉処理を実行することになる。
また、MPU62は、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行した後、ステップS904の大入賞口開放処理を1回目に実行する際、ステップS1002において、オープニングコマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、このオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
MPU92は、ステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1312において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
MPU92は、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定した場合において、この情報を同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報に置き換えた場合には、開閉実行モード用の演出として演出Cを選択する。そして、MPU102は、図38(C)に示すように、停止結果として、同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせを図柄表示装置47の表示画面Gの有効ラインL上に停止表示し、表示画面Gの下方に存在している天使のセリフ「やったね!」を表示することによって、昇格演出の成功を遊技者に報知する。
その後、MPU102は、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出C)を図柄表示装置47にて実行する(図36(C)参照)。この際、図柄表示装置47は、停止結果として、同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせを表示画面Gの左下に停止表示する。
また、MPU92は、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定した場合において、この情報を同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報に置き換えなかった場合には、開閉実行モード用の演出として演出Dを選択する。そして、MPU102は、図38(D)に示すように、停止結果として、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを図柄表示装置47の表示画面Gの有効ラインL上に停止表示し、表示画面Gの下方に存在している天使のセリフ「残念」を表示することによって、昇格演出の失敗を遊技者に報知する。
その後、MPU102は、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出D)を図柄表示装置47にて実行する(図36(D)参照)。この際、図柄表示装置47は、停止結果として、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを表示画面Gの左下に停止表示する。
このように、本実施形態では、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選は、遊技者にとって不利な遊技状態に移行する低確結果(不利側内部抽選結果)と、低確結果にて移行する不利な遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態に移行するとともに、不利な遊技状態であるかのごとく偽装を施した再有利結果(有利側内部抽選結果)と備えている。
また、演出パターンの決定処理は、遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出として偽装を解除して再有利結果であったことを遊技者に報知する昇格演出を図柄表示装置47にて実行する昇格演出実行部として機能する。
なお、本実施形態では、期待演出は、昇格演出を採用しているが、ラウンド遊技の回数を報知する演出などの他の期待演出を採用してもよい。要するに、期待演出は、遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような演出であればよい。
このような本実施形態によれば、前記第1実施形態における(9),(10)と同様の作用・効果を奏することができる他、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)音声発光制御装置90および表示制御装置100は、遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出として偽装を解除して再有利結果であったことを遊技者に報知する昇格演出を図柄表示装置47にて実行する演出パターンの決定処理を備えているので、遊技者は、開閉実行モードの遊技を開始するまでは主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後も昇格演出を見ることができ、楽しみながら遊技を行うことができる。
(2)音声発光制御装置90および表示制御装置100は、遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出として偽装を解除して再有利結果であったことを遊技者に報知する昇格演出を図柄表示装置47にて実行する演出パターンの決定処理を備えているので、遊技者は、可変入賞用スルーゲート50に遊技球を入球させることによって、昇格演出を終了させて開閉実行モードの遊技を開始することができる。したがって、パチンコ機10は、昇格演出を見るか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
また、本実施形態では、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、可変入賞用スルーゲート50を有効または無効に設定する特定入球設定部を備えていてもよく、演出決定処理は、特定入球設定部にて可変入賞用スルーゲート50を有効に設定すること、および可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として昇格演出を終了させるように構成してもよい。
これによれば、演出決定処理は、特定入球設定部にて可変入賞用スルーゲート50を有効に設定すること、および可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として昇格演出を終了させることができるので、昇格演出を終了させるタイミングを多様化することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
また、この場合には、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、特定入球設定部にて可変入賞用スルーゲート50を無効に設定する無効期間を設定する無効期間設定部を備えていてもよく、無効期間設定部は、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な内部抽選の結果(例えば、再有利結果)の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果(例えば、低確結果)の場合と比較して無効期間を長く設定するように構成してもよい。
これによれば、無効期間設定部は、遊技者にとって有利な内部抽選の結果の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果の場合と比較して無効期間を長く設定するので、昇格演出を終了させるタイミングが遅くなればなるほど遊技者の期待感を高めることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
〔第4実施形態〕
以下、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図40は、本発明の第4実施形態に係る遊技盤の正面図である。
前記第1実施形態では、遊技盤31は、中央部右側に設けられた可変入賞用スルーゲート50を有していた。
これに対して、本実施形態では、遊技盤31は、図40に示すように、可変入賞用スルーゲート50と、中央部左側に設けられたラウンド数報知用スルーゲート51を有している点で前記第1実施形態と異なる。
本実施形態では、パチンコ機10は、低確率モードにおいて、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を発生させやすい左打ちルート(第1の経路)と、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を左打ちルートと比較して発生させにくい右打ちルート(第2の経路)とを備え、ラウンド数報知用スルーゲート51は、左打ちルートに配設されている。
ラウンド数報知用スルーゲート51は、遊技球の入球を検知する検知センサ40h(図41参照)を備え、この検知センサ40hは、遊技盤31の背面側に配設されている。なお、パチンコ機10は、ラウンド数報知用スルーゲート51への入球が発生した場合には、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、賞球の払い出しを実行しない。
<パチンコ機10の電気的構成>
図41は、パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
パチンコ機10は、図41に示すように、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備え、これらの装置は、内枠の背面側に搭載されている。また、パチンコ機10は、前述した払出装置71に遊技球の払い出しをさせる払出制御を実行する払出制御装置70と、前述した遊技球発射機構81に遊技球を発射させる発射制御を実行する電源・発射制御装置80とを備え、これらの装置は、裏パックユニットに搭載されている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御(主制御)を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65とを備えている。
主制御基板61は、主制御基板61に実装されたMPU62と、このMPU62を構成しているROM63およびRAM64とを備えている。
ROM63は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。このROM63は、当否テーブル記憶エリア63aや、振分テーブル記憶エリア63bや、リーチ用テーブル記憶エリア63cなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
RAM64は、ROM63に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。このRAM64は、各種カウンタエリア64aや、保留球格納エリア64bや、電役保留エリア64cなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
MPU62は、入力ポートおよび出力ポートを備えている。MPU62の入力ポートは、主制御装置60に設けられた停電監視基板65と、複数の検知センサ40a〜40hとに接続されている。MPU62の出力ポートは、停電監視基板65と、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とに接続されている。また、MPU62の出力ポートは、下作動口37の電動役物37aを開閉動作させる電動役物駆動部37bと、可変入賞装置38の開閉扉38bを開閉動作させる可変入賞駆動部38cと、メイン表示部45と、役物用表示部46とに接続されている。
検知センサ40a〜40hは、一般入賞口35、上作動口36、下作動口37、および可変入賞装置38の各種入賞口や、アウト口39や、可変入賞用スルーゲート50や、ラウンド数報知用スルーゲート51や、各スルーゲート41に1対1で対応して設けられている。MPU62は、検知センサ40a〜40hの検知結果に基づいて、各種入賞口や、アウト口39や、可変入賞用スルーゲート50や、ラウンド数報知用スルーゲート51や、各スルーゲート41への入賞判定(入球判定)を行っている。なお、MPU62は、上作動口36または下作動口37への入賞判定に基づいて、内部抽選を実行する。
図42は、大当たりの種別の振分先に係る乱数の値を記憶した振分テーブルを示す図である。
大当たりの種別の振分先に係る乱数の値は、図42に示すように、振分情報群記憶手段として設けられたROM63の振分テーブル記憶エリア63b(図41参照)に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。振分テーブルは、図42(a)に示す第1振分テーブル(第1振分情報群)と、図42(b)に示す第2振分テーブル(第2振分情報群)とを備えている。
MPU62は、これらの振分テーブルと、保留球格納エリア64bに格納された大当たり種別カウンタC2の値とを比較することによって、大当たりの種別の抽選を実行する。
第1振分テーブルは、第1結果表示部用保留エリアRaから実行エリアAEにシフトされた大当たり種別カウンタC2の値、すなわち上作動口36への入賞に基づく大当たり種別カウンタC2の値に対して大当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。
第1振分テーブルは、図42(a)に示すように、「低確結果(低確率対応の特別振分結果)」、「少ラウンド高確結果(少ラウンド対応の高確率結果)」、および「低確時最有利結果(高確率対応の特別振分結果)」の複数の振分結果を振分先としている。具体的には、第1振分テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値「0〜29」のうち、「0〜9」を「低確結果」に振り分け、「10〜19」を「少ラウンド高確結果」に振り分け、「20〜29」を「低確時最有利結果」に振り分けている。
第2振分テーブルは、第2結果表示部用保留エリアRbから実行エリアAEにシフトされた大当たり種別カウンタC2の値、すなわち下作動口37への入賞に基づく大当たり種別カウンタC2の値に対して大当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。
第2振分テーブルは、図42(b)に示すように、「低確結果(低確率対応の特別振分結果)」、「4ラウンド最有利結果(高確率対応の特別振分結果)」、「8ラウンド最有利結果(高確率対応の特別振分結果)」、および「16ラウンド最有利結果(高確率対応の特別振分結果)」の4つの振分結果を振分先としている。具体的には、第2振分テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値「0〜29」のうち、「0〜9」を「低確結果」に振り分け、「10〜19」を「4ラウンド最有利結果」に振り分け、「20〜24」を「8ラウンド最有利結果」に振り分け、「25〜29」を「16ラウンド最有利結果」に振り分けている。
なお、以下の説明では、「低確時最有利結果」、「4ラウンド最有利結果」、「8ラウンド最有利結果」、および「16ラウンド最有利結果」は、単に「最有利結果」とも表現する。また、「4ラウンド最有利結果」、「8ラウンド最有利結果」、および「16ラウンド最有利結果」は、特に「ラウンド振分最有利結果」とも表現する。
各振分結果は、以下の(1)〜(3)の条件の少なくともいずれかに差異を有している。
(1)開閉実行モード終了後の当否抽選モード
(2)開閉実行モード終了後のサポートモード
(3)開閉実行モードにおける可変入賞装置38の開閉制御の態様
まず、(1)の当否抽選モードの相違について説明する。
「低確結果」は、開閉実行モード終了前の当否抽選モードに関わらず開閉実行モード終了後に当否抽選モードが低確率モードに設定される振分結果である。この低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
「少ラウンド高確結果」および「最有利結果」は、開閉実行モード終了前の当否抽選モードに関わらず開閉実行モード終了後に当否抽選モードが高確率モードに設定される振分結果である。この高確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
次に、(2)のサポートモードの相違について説明する。
「低確結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードに関わらず開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される振分結果である。この高頻度サポートモードは、遊技回が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合には低頻度サポートモードに移行する。
「少ラウンド高確結果」および「最有利結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードに関わらず開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される振分結果である。この高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
また、本実施形態では、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、前記第1実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、遊技状態移行処理、大入賞口開放処理、および演出決定処理は、前記第1実施形態とは異なっている。以下、本実施形態における遊技状態移行処理、大入賞口開放処理、および演出決定処理の内容について説明する。
また、本実施形態では、ステップS104のスルー用の入賞処理では、MPU62は、ラウンド数報知用スルーゲート51に対応した検知センサ40hが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、RAM64にラウンド数報知実行フラグをセットする。このラウンド数報知実行フラグは、ラウンド数報知用スルーゲート51への入球が発生したことを特定するためのフラグである。
<遊技状態移行処理>
図43は、遊技状態移行処理のフローチャートを示す図である。
遊技状態移行処理では、MPU62は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS801〜S816を実行する。なお、本実施形態では、MPU62は、図43に示すように、ステップS806にて振分結果が少ラウンド高確結果でないと判定した場合、すなわち振分結果が「低確結果」または「最有利結果」であると判定した場合には、ステップS817C以降の処理を実行し、ステップS811の処理に代えて、ステップS811Cの処理を実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS817Cでは、MPU62は、振分結果が「ラウンド振分最有利結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS817Cにて振分結果が「ラウンド振分最有利結果」であると判定した場合には、ステップS818Cにおいて、ラウンド数の設定処理を実行する。このラウンド数の設定処理では、MPU62は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたラウンドカウンタRCに「最有利結果」のラウンド数に応じた値をセットする。
具体的には、MPU62は、ステップS817Cにて振分結果が「4ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたラウンドカウンタRCに「4」をセットする。また、MPU62は、ステップS817Cにて振分結果が「8ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたラウンドカウンタRCに「8」をセットする。さらに、MPU62は、ステップS817Cにて振分結果が「16ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたラウンドカウンタRCに「16」をセットする。このラウンドカウンタRCは、開閉実行モードへの移行に際してラウンド遊技の回数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
これに対して、MPU62は、ステップS817Cにて振分結果が「ラウンド振分最有利結果」でないと判定した場合、すなわち振分結果が「低確結果」または「低確時最有利結果」であると判定した場合には、ステップS808において、ラウンドカウンタRCに「15」をセットする。
ステップS805、ステップS807、ステップS818C、およびステップS808のいずれかの処理を実行した後、MPU62は、前記第1実施形態と同様に、ステップS809以降の処理を実行する。
ステップS811Cでは、MPU62は、RAM64に記憶されたラウンド遊技実行フラグおよびラウンド数報知実行フラグをクリアする。換言すれば、MPU62は、開閉実行モードに移行する前にステップS104のスルー用の入賞処理にてRAM64にセットされていたラウンド遊技実行フラグおよびラウンド数報知実行フラグをクリアする。
また、ステップS811Cでは、MPU62は、RAM64にオープニング実行フラグをセットする。このオープニング実行フラグは、開閉実行モードに移行し、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機としてラウンド遊技を開始できる状態となったことを特定するためのフラグである。
その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開放処理>
図44は、大入賞口開放処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開放処理では、MPU62は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS1001〜S1010を実行する。なお、本実施形態では、MPU62は、図44に示すように、ステップS1003を実行した後、またはステップS1001にてRAM64にオープニング実行フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1004の処理を実行する前にステップS1011C以降の処理を実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS1011Cでは、MPU62は、RAM64にラウンド数報知実行フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1011CにてRAM64にラウンド数報知実行フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1004以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1011CにてRAM64にラウンド数報知実行フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1012Cにおいて、ラウンド数報知コマンドを設定する。このラウンド数報知コマンドは、開閉実行モードへの移行の契機となった遊技結果の情報を含んでいる。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS1012Cにて設定したラウンド数報知コマンドを音声発光制御装置90に送信する。換言すれば、MPU62は、開閉実行モードに移行し、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機としてラウンド遊技を開始した後、ラウンド数報知用スルーゲート51への入球を契機としてラウンド数報知コマンドを設定する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるラウンド数報知コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1012Cを実行した後、またはステップS1011CにてRAM64にラウンド数報知実行フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1004以降の処理を実行する。
<演出決定処理>
図45は、演出決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技回用の演出や、開閉実行モード用の演出などを実行するために演出決定処理を実行する。この演出決定処理では、MPU92は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS1301〜S1315を実行する。なお、本実施形態では、MPU62は、図45に示すように、ステップS1303,S1313の処理に代えて、ステップS1303C,S1313Cを実行し、ステップS1314の処理を実行した後、ステップS1315の処理を実行する前に、ステップS1316C〜S1319Cの処理を実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS1303Cでは、MPU92は、遊技結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。この図柄決定処理では、MPU92は、遊技結果が「低確時最有利結果」であると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定し、遊技結果が「低確結果」であると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定し、遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」であると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定する。なお、奇数および偶数の数字は、抽選などによってランダムに決定される。
ステップS1313Cでは、MPU92は、ステップS1312にて判定した遊技結果の種類に対応する開閉実行モード用演出の決定処理を実行する。開閉実行モード用演出の決定処理では、MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Bを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「低確時最有利結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Cまたは演出Dを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「低確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Dを選択する。さらに、MPU92は、遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Eを選択する。
なお、演出Aおよび演出Bの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を短時間態様で2回実行する場合の時間と対応している。また、演出Cおよび演出Dの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を長時間態様で15回実行する場合の時間と対応している。そして、演出Eの継続時間は、ステップS1312にて遊技結果が「4ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を長時間態様で4回実行する場合の時間と対応し、ステップS1312にて遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を長時間態様で8回実行する場合の時間と対応し、ステップS1312にて遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を長時間態様で16回実行する場合の時間と対応している。
また、MPU92は、演出A〜演出Eの選択結果に基づいて、前述したステップS1203の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1314では、MPU92は、ステップS1313にて選択した開閉実行モード用の演出に係る情報を含む開閉実行モード用コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94aに格納されたコマンドリストに開閉実行モード用コマンドを記憶する。この開閉実行モード用コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出を図柄表示装置47にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置47は、音声発光制御装置90のMPU92にて選択された開閉実行モード用の演出を実行する。
MPU92は、ステップS1314の処理を実行した後、またはステップS1309にてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1316C以降の処理を実行する。
ステップS1316Cでは、MPU92は、ラウンド数報知コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1316Cにてラウンド数報知コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1315以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1316Cにてラウンド数報知コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1317Cにおいて、ラウンド数報知コマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
ステップS1318Cでは、MPU92は、ステップS1317Cにて判定した遊技結果の種類に対応するラウンド数報知用演出の決定処理を実行する。ラウンド数報知用演出の決定処理では、MPU92は、ステップS1317Cにて遊技結果が「4ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、ラウンド数報知用の演出として4ラウンド報知演出を選択する。また、MPU92は、ステップS1317Cにて遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、ラウンド数報知用の演出として8ラウンド報知演出を選択する。また、MPU92は、ステップS1317Cにて遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、ラウンド数報知用の演出として16ラウンド報知演出を選択する。
また、MPU92は、4ラウンド報知演出、8ラウンド報知演出、または16ラウンド報知演出の選択結果に基づいて、前述したステップS1203の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1319Cでは、MPU92は、ステップS1318Cにて選択したラウンド数報知用の演出に係る情報を含むラウンド数報知用コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94aに格納されたコマンドリストにラウンド数報知用コマンドを記憶する。このラウンド数報知用コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信されたラウンド数報知用コマンドに基づいて、ラウンド数報知用の演出を図柄表示装置47にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置47は、音声発光制御装置90のMPU92にて選択されたラウンド数報知用の演出を実行する。
MPU92は、ステップS1319Cの処理を実行した後、またはステップS1316Cにてラウンド数報知コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1315以降の処理を実行する。
ステップS1315では、MPU92は、その他の処理を実行する。その他の処理では、MPU92は、例えば、MPU62から送信された開放コマンド、閉鎖コマンドおよびエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出を進行させるための処理を実行する。その後、MPU92は、演出決定処理を終了する。
<遊技結果と遊技状態等との関係について>
以下、遊技結果と、各種処理の実行に基づく遊技状態等との関係について説明する。
図46は、遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図である。具体的には、図46は、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図であり、遊技結果を列方向に並べ、遊技状態等を行方向に並べている。
パチンコ機10は、図46に示すように、「通常外れ結果」を除く遊技結果として、「大当たり当選」および「特別外れ結果」の当否結果と、「少ラウンド高確結果」、「低確時最有利結果」、「低確結果」、および「ラウンド振分最有利結果」の振分結果とを有している。
ここで、「特別外れ結果」は、図46の表2列目に示すように、当否抽選において「大当たり当選」とならなかった場合(図中記号×)に選択される遊技結果である。また、振分結果は、当否抽選において「大当たり当選」となった場合(図中記号○)に選択される遊技結果である。
以下、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係について説明する。なお、本実施形態では、パチンコ機10は、遊技結果と、遊技状態等との関係を以下のように設定しているが、遊技結果と、遊技状態等との組み合わせ、遊技結果の内容、および遊技状態等の内容については任意である。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「特別外れ結果」では、当否抽選モードは移行しない。また、「特別外れ結果」では、停止結果は、リーチ表示の図柄の組み合わせとなるとともに、開閉実行モード用の演出は、演出Aとなる。また、「特別外れ結果」では、サポートモードは移行しない。
「少ラウンド高確結果」では、開閉実行モードは、2回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「少ラウンド高確結果」では、当否抽選モードは、高確率モードに移行する。また、「少ラウンド高確結果」では、停止結果は、特別な図柄の組み合わせとなるとともに、開閉実行モード用の演出は、演出Bとなる。また、「少ラウンド高確結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。さらに、開閉実行モード終了後の遊技回では、図柄表示装置47は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示する。
したがって、遊技者は、停止結果や、開閉実行モード用の演出を確認することによって、遊技結果が「特別外れ結果」および「少ラウンド高確結果」のいずれであるかを把握することができる。
「低確時最有利結果」および「低確結果」では、開閉実行モードは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で15回実行される。
ここで、「低確時最有利結果」では、停止結果は、同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出Cまたは演出Dとなる。具体的には、停止結果が同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、開閉実行モード用の演出は、演出Cとなり、停止結果が同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、開閉実行モード用の演出は、演出Dとなる。
また、「低確結果」では、停止結果は、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、低確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出Dとなる。さらに、「低確時最有利結果」および「低確結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。
したがって、遊技者は、停止結果が同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなって、開閉実行モード用の演出が演出Cとなった場合には、遊技結果が「低確時最有利結果」であることを把握することができる。しかしながら、遊技者は、停止結果が同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、停止結果や、開閉実行モード用の演出を確認することによって、遊技結果が「低確時最有利結果」および「低確結果」のいずれであるかを把握することはできない。
そして、開閉実行モード終了後の遊技回では、開閉実行モード用の演出が最終的に演出Dであれば、図柄表示装置47は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示しない。
具体的には、図柄表示装置47は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示することなく、高頻度サポートモードは、遊技回が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合には低頻度サポートモードに移行することを報知する画像を表示画面Gに表示する。換言すれば、振分抽選において「低確時最有利結果」となった場合であっても、図柄表示装置47は、開閉実行モード終了後の遊技回では、開閉実行モード用の演出が最終的に演出Dであれば、遊技結果が「低確結果」であったかのごとく偽装を施す。
そして、振分結果が「低確時最有利結果」であった場合には、図柄表示装置47は、当否抽選において「大当たり当選」となることなく、100回の遊技回を消化した後に高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示する。換言すれば、図柄表示装置47は、遊技結果が「低確結果」であったかのごとく施していた偽装を解除する。
「ラウンド振分最有利結果」では、開閉実行モードは、4回、8回、または16回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で4回、8回、または16回実行される。具体的には、「4ラウンド最有利結果」では、開閉実行モードは、4回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で4回実行される。また、「8ラウンド最有利結果」では、開閉実行モードは、8回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で8回実行される。そして、「16ラウンド最有利結果」では、開閉実行モードは、16回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で16回実行される。
ここで、「ラウンド振分最有利結果」では、停止結果は、同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出Eとなる。
したがって、遊技者は、停止結果が同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなって、開閉実行モード用の演出が演出Eとなった場合には、遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」であることを把握することができる。
<開閉実行モードの流れについて>
図47は、開閉実行モード用の演出の実行中にラウンド数報知用スルーゲートへの入球が発生しなかった場合の図柄表示装置の表示画面を示す図である。具体的には、図47(A)は、開閉実行モード用の演出Eの発生時の表示画面Gを示す図である。図47(B)は、遊技結果が「4ラウンド最有利結果」でなかった場合の表示画面Gを示す図である。図47(C)は、遊技結果が「4ラウンド最有利結果」であった場合の表示画面Gを示す図である。図47(D)は、遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であった場合の表示画面Gを示す図である。図47(E)は、遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であった場合の表示画面Gを示す図である。
MPU92は、ステップS1313Cの開閉実行モード用演出の決定処理にて遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Eを選択する。そして、図柄表示装置47は、MPU92にて選択された開閉実行モード用の演出Eを実行する。
具体的には、MPU102は、図47(A)に示すように、図柄表示装置47の表示画面Gの左上に文字「ROUND」を表示し、その右側にラウンド数を示す数字「1」を表示する。この数字「1」は、1回目のラウンド遊技の実行中であることを遊技者に報知している。また、ラウンド数は、ステップS904の大入賞口開放処理の実行の都度、前回値に1が加算される。ラウンド数の最大値は、遊技結果が「4ラウンド最有利結果」であった場合には「4」、遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であった場合には「8」、遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であった場合には「16」である。
また、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「画面左のゲート通過でラウンド数がわかるよ」を表示することによって、ラウンド数報知用スルーゲートへの入球を契機としてラウンド数を報知することを遊技者に示唆する。
遊技結果が「4ラウンド最有利結果」でなかった場合(遊技結果が「8ラウンド最有利結果」または「16ラウンド最有利結果」であった場合)には、図47(B)に示すように、ステップS904の大入賞口開放処理の実行を繰り返し、5回目のラウンド遊技の実行開始に際して図柄表示装置47の表示画面Gの中央に存在している天使のセリフ「まだまだ!!」を表示することによって、遊技結果が「4ラウンド最有利結果」でなかったことを遊技者に報知する。
これに対して、遊技結果が「4ラウンド最有利結果」であった場合には、図47(C)に示すように、ステップS904の大入賞口開放処理の実行を繰り返し、4回目のラウンド遊技の実行終了に際して図柄表示装置47の表示画面Gの中央に存在している天使のセリフ「またね!」を表示することによって、遊技結果が「4ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
その後、遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であった場合には、図47(D)に示すように、ステップS904の大入賞口開放処理の実行を繰り返し、9回目のラウンド遊技の実行開始に際して図柄表示装置47の表示画面Gの中央に存在している天使のセリフ「やったね!」を表示することによって、遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
これに対して、遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であった場合には、図47(E)に示すように、ステップS904の大入賞口開放処理の実行を繰り返し、8回目のラウンド遊技の実行終了に際して図柄表示装置47の表示画面Gの中央に存在している天使のセリフ「またね!」を表示することによって、遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
図48は、開閉実行モード用の演出の実行中にラウンド数報知用スルーゲートへの入球が発生した場合の図柄表示装置の表示画面を示す図である。具体的には、図48(A)は、開閉実行モード用の演出Eの発生時の表示画面Gを示す図である。図48(B)は、ラウンド数報知用スルーゲート51への入球が発生した場合の表示画面Gを示す図である。図47(C)は、遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であった場合の表示画面Gを示す図である。
MPU92は、ステップS1313Cの開閉実行モード用演出の決定処理にて遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Eを選択する。そして、図柄表示装置47は、MPU92にて選択された開閉実行モード用の演出Eを実行する。
具体的には、MPU102は、図47(A)に示すように、図柄表示装置47の表示画面Gの左上に文字「ROUND」を表示し、その右側にラウンド数を示す数字「1」を表示する。この数字「1」は、1回目のラウンド遊技の実行中であることを遊技者に報知している。また、ラウンド数は、ステップS904の大入賞口開放処理の実行の都度、前回値に1が加算される。ラウンド数の最大値は、遊技結果が「4ラウンド最有利結果」であった場合には「4」、遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であった場合には「8」、遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であった場合には「16」である。
また、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「画面左のゲート通過でラウンド数がわかるよ」を表示することによって、ラウンド数報知用スルーゲート51への入球を契機としてラウンド数を報知することを遊技者に示唆する。
ラウンド遊技の実行中にラウンド数報知用スルーゲート51への入球が発生した場合には、MPU62は、ステップS1012Cにてラウンド数報知コマンドを設定し、通常処理のステップS301において、ステップS1012Cにて設定したラウンド数報知コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
そして、MPU92は、ステップS1316Cにてラウンド数報知コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1318Cにおいて、ステップS1317Cにて判定した遊技結果の種類に対応するラウンド数報知用演出の決定処理を実行する。ラウンド数報知用演出の決定処理では、MPU92は、ステップS1317Cにて遊技結果が「4ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、ラウンド数報知用の演出として4ラウンド報知演出を選択する。また、MPU92は、ステップS1317Cにて遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、ラウンド数報知用の演出として8ラウンド報知演出を選択する。また、MPU92は、ステップS1317Cにて遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、ラウンド数報知用の演出として16ラウンド報知演出を選択する。
以下、遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であった場合(ラウンド数報知用の演出として16ラウンド報知演出を選択した場合)を例として説明する。
ラウンド遊技の実行中にラウンド数報知用スルーゲート51への入球が発生した場合には、MPU102は、ステップS1318Cのラウンド数報知用演出の決定処理にて選択されたラウンド数報知用演出を実行する。具体的には、ラウンド数報知用の演出として16ラウンド報知演出を選択した場合には、MPU102は、図48(B)に示すように、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「16R確定!!」を表示することによって、遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であったこと遊技者に報知する。
なお、ラウンド数報知用の演出として4ラウンド報知演出を選択した場合には、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「4R確定」を表示し、ラウンド数報知用の演出として8ラウンド報知演出を選択した場合には、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「8R確定!」を表示する。
その後、遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であった場合には、図48(C)に示すように、ステップS904の大入賞口開放処理の実行を繰り返し、16回目のラウンド遊技の実行開始に際して図柄表示装置47の表示画面Gの中央に存在している天使のセリフ「またね!」を表示することによって、最後のラウンド遊技であることを遊技者に報知する。
このように、本実施形態では、ラウンド数報知用スルーゲート51は、遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して音声発光制御装置90および表示制御装置100に遊技者にとって有用な情報を報知させる報知入球手段として機能する。
また、演出決定処理は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、ラウンド数報知用スルーゲート51への入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知する払出情報報知部として機能する。
ここで、上作動口36および下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選は、可変入賞装置38の開閉回数を所定回数に設定することによって、所定数の遊技球を払い出せる開閉実行モードに遊技状態を移行させる第1の内部抽選結果(例えば、4ラウンド最有利結果)と、可変入賞装置38の開閉回数を所定回数よりも多くの回数に設定することによって、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる開閉実行モードに遊技状態を移行させることによって、第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与する第2の内部抽選結果(例えば、8ラウンド最有利結果および16ラウンド最有利結果)を備えている。
そして、演出決定処理は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、ラウンド数報知用スルーゲート51への入球を契機として可変入賞装置38の開閉回数を遊技者に報知することによって、遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知する。
このような本実施形態によれば、前記第1実施形態と同様の作用・効果を奏することができる他、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)音声発光制御装置90および表示制御装置100は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、ラウンド数報知用スルーゲート51への入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知する演出決定処理を備えているので、遊技者は、ラウンド数報知用スルーゲート51に遊技球を入球させることによって、遊技球の払い出しに関する情報を確認することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(2)演出決定処理は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、ラウンド数報知用スルーゲート51への入球を契機として可変入賞装置38の開閉回数を遊技者に報知することによって、遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知するので、遊技者は、ラウンド数報知用スルーゲート51に遊技球を入球させることによって、可変入賞装置38の開閉回数を確認することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(3)ラウンド数報知用スルーゲート51は、左打ちルートに配設されているので、遊技者は、上作動口36および下作動口37に遊技球を入球させる場合と同じ経路に遊技球を発射させることによって、ラウンド数報知用スルーゲート51に遊技球を入球させることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
なお、本実施形態では、ラウンド数報知用スルーゲート51は、左打ちルートに配設されていたが、右打ちルートに配設されていてもよい。
しかしながら、本実施形態では、可変入賞装置38は、右打ちルートに配設されているので、ラウンド数報知用スルーゲート51を右打ちルートに配設した場合には、可変入賞装置38に遊技球を入球させるときにラウンド数報知用スルーゲート51にも遊技球を入球させてしまうことになり、開閉実行モード用の演出の実行中にラウンド数報知用スルーゲート51への入球を回避することができなくなる。したがって、本実施形態では、ラウンド数報知用スルーゲート51は、左打ちルートに配設されていることが好ましい。
また、本実施形態では、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、ラウンド数報知用スルーゲート51を有効または無効に設定する報知入球設定部を備えていてもよく、演出決定処理は、報知入球設定部にてラウンド数報知用スルーゲート51を有効に設定すること、およびラウンド数報知用スルーゲート51への入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知するように構成してもよい。
これによれば、演出決定処理は、報知入球設定部にてラウンド数報知用スルーゲート51を有効に設定すること、およびラウンド数報知用スルーゲート51への入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知することができるので、遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知するタイミングを多様化することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
また、この場合には、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、報知入球設定部にてラウンド数報知用スルーゲート51を無効に設定する無効期間を設定する無効期間設定部を備えていてもよく、無効期間設定部は、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる開閉実行モードに遊技状態を移行させることによって、第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与する第2の内部抽選結果の場合には、所定数の遊技球を払い出せる開閉実行モードに遊技状態を移行させる第1の内部抽選結果の場合と比較して無効期間を長く設定するように構成してもよい。
これによれば、無効期間設定部は、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる開閉実行モードに遊技状態を移行させることによって、第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与する第2の内部抽選結果の場合には、所定数の遊技球を払い出せる開閉実行モードに遊技状態を移行させる第1の内部抽選結果の場合と比較して無効期間を長く設定するので、遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知するタイミングが遅くなればなるほど遊技者の期待感を高めることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
また、本実施形態では、ラウンド数報知用スルーゲート51は、遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して音声発光制御装置90および表示制御装置100に遊技者にとって有用な情報を報知させる報知入球手段としてのみ機能していた。これに対して、ラウンド数報知用スルーゲート51は、遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して開閉実行モード(特定制御状態)の遊技(ラウンド遊技)を開始させる特定入球手段として機能させてもよい。
このような構成によれば、遊技者は、ラウンド数報知用スルーゲート51に遊技球を入球させることによって、リーチ表示を終了させるまでは主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後もリーチ表示を見ることができ、楽しみながら遊技を行うことができる。また、遊技者は、ラウンド数報知用スルーゲート51に遊技球を入球させることによって、遊技球の払い出しに関する情報を確認することができる。
換言すれば、遊技者は、可変入賞用スルーゲート50に遊技球を入球させることによって、リーチ表示を終了させた場合には、遊技球の払い出しに関する情報を確認することなく、開閉実行モードの遊技を楽しむことができる。また、遊技者は、ラウンド数報知用スルーゲート51に遊技球を入球させることによって、リーチ表示を終了させた場合には、遊技球の払い出しに関する情報を確認することができるとともに、開閉実行モードの遊技を楽しむことができる。したがって、パチンコ機10は、開閉実行モードの遊技を開始させる際に遊技球の払い出しに関する情報を確認するか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
〔第5実施形態〕
以下、本発明の第5実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、主制御装置60、音声発光制御装置90、および表示制御装置100は、前記第1実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、タイマ割込み処理、遊技状態移行処理、および演出決定処理は、前記第1実施形態とは異なっている。以下、本実施形態におけるタイマ割込み処理、遊技状態移行処理、および演出決定処理の内容について説明する。
<タイマ割込み処理>
図49は、本発明の第5実施形態に係るタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。
タイマ割込み処理では、MPU62は、図49に示すように、ステップS101D〜S105を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS101Dでは、MPU62は、複数の検知センサ40a〜40gの読み込み処理を実行する。この読み込み処理では、MPU62は、複数の検知センサ40a〜40gの状態を読み込み、その状態を判定して入賞検知情報としてRAM64に保存する。MPU62は、各種入賞口に対応した検知センサ40a〜40dが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、賞球の払い出し指示を行うための賞球コマンドを設定し、この設定したコマンドを払出制御装置70に送信する。例えば、MPU62は、可変入賞装置38に対応した検知センサ40dが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、特定単位個数である15個の賞球を指示するための賞球コマンドを払出制御装置70に送信する。
なお、払出制御装置70は、MPU62から送信される賞球コマンドに基づいて、払出装置71に賞球の払い出しを実行させる払出制御を行う。
また、ステップS101Dでは、MPU62は、アウト口39に対応した検知センサ40eが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、RAM64にアウト口入球フラグをセットする。このアウト口入球フラグは、アウト口39への入球が発生したことを特定するためのフラグである。
その後、MPU62は、前記第1実施形態と同様に、ステップS102以降の処理を実行する。
<遊技状態移行処理>
図50は、遊技状態移行処理のフローチャートを示す図である。
遊技状態移行処理では、MPU62は、図50に示すように、ステップS801〜S820Dを実行する。
ステップS801では、MPU62は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS801にて開閉実行モード中でないと判定した場合には、ステップS802以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS801にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS812D以降の処理を実行する。
ステップS801において、MPU62にて開閉実行モード中でないと判定された場合の処理(ステップS802以降の処理)は、前記第1実施形態と同様である。
これに対して、ステップS801において、MPU62にて開閉実行モード中であると判定された場合の処理(ステップS812D以降の処理)は、前記第1実施形態とは異なっている。以下、ステップS812D以降の処理について説明する。
ステップS812Dでは、MPU62は、RAM64にラウンド遊技実行フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS812DにてRAM64にラウンド遊技実行フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS817D以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS812DにてRAM64にラウンド遊技実行フラグがセットされていると判定した場合には、前記第1実施形態と同様に、ステップS813以降の処理を実行する。
ステップS817Dでは、MPU62は、タイマカウンタWTの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS817DにてタイマカウンタWTの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS818Dにおいて、RAM64に記憶されたアウト口入球フラグをクリアする。換言すれば、ラウンド遊技用の待機時間(待機期間)を経過する前に、ステップS101DにてRAM64に記憶されたアウト口入球フラグは、遊技状態移行処理の実行の都度、クリアされることになる。
これに対して、MPU62は、ステップS817DにてタイマカウンタWTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS819Dにおいて、ゲート増設コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS819Dにて設定したゲート増設コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるゲート増設コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については、後に詳細に説明する。
ステップS820Dでは、MPU62は、RAM64にアウト口入球フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS820DにてRAM64にアウト口入球フラグがセットされていると判定した場合には、前記第1実施形態と同様に、ステップS813以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS820DにてRAM64にアウト口入球フラグがセットされていないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
このように、本実施形態では、MPU62は、遊技状態移行処理のステップS820DにてRAM64にアウト口入球フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS813において、大入賞口開閉処理を実行している。換言すれば、遊技状態移行処理は、MPU62にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、ラウンド遊技用の待機時間(待機期間)を経過した場合には、アウト口39への入球を契機として開閉実行モードの遊技を開始する特定制御開始部として機能する。
また、本実施形態では、アウト口39は、遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、可変入賞用スルーゲート50(特定入球手段)とは異なる他の入球手段として機能する。
なお、本実施形態では、遊技状態移行処理は、MPU62にて遊技状態を開閉実行モードに移行させて所定時間(ラウンド遊技用の待機時間)を経過した後、アウト口39への入球を契機として開閉実行モードの遊技を開始しているが、所定時間を経過する前にアウト口39への入球を契機として開閉実行モードの遊技を開始してもよい。
さらに、本実施形態では、他の入球手段は、アウト口39のみとしているが、例えば、一般入賞口35や、上作動口36や、下作動口37などを他の入球手段としてもよい。換言すれば、遊技機は、複数の他の入球手段を備えていてもよい。この場合には、特定制御開始部は、入球手段ごとに所定時間を異ならせてもよい。
さらに、本実施形態では、遊技状態移行処理は、MPU62にて遊技状態を開閉実行モードに移行させて所定時間(ラウンド遊技用の待機時間)を経過した後、アウト口39への入球を契機として開閉実行モードの遊技を開始しているが、例えば、ラウンド遊技用の待機時間(特定時間)を経過したことを契機として開閉実行モードの遊技を開始してもよく、他の入球手段への入球と、特定時間の経過とを併用してもよい。この際、遊技領域に設けられた全ての入球手段を他の入球手段とすれば、遊技機は、遊技領域への遊技球の発射を契機として特定制御状態の遊技を開始することができる。
<音声発光制御装置90にて実行される演出決定処理について>
図51は、演出決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技回用の演出や、開閉実行モード用の演出などを実行するために演出決定処理を実行する。この演出決定処理では、MPU92は、図51に示すように、ステップS1301〜S1315を実行する。
ステップS1301では、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1301にて各コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1316D以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1301にて各コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1302において、種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1302にて遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であると判定した場合には、ステップS1303において、遊技結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。この図柄決定処理では、MPU92は、遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定し、遊技結果が「低確結果」であると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定する。なお、奇数および偶数の数字は、抽選などによってランダムに決定される。
これに対して、MPU92は、ステップS1302にて遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」でないと判定した場合には、ステップS1304において、種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「少ラウンド高確結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1304にて遊技結果が「少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、ステップS1305において、共通用の図柄決定処理を実行する。この共通用の図柄決定処理では、MPU92は、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として特別な図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU92は、同一の数字を有する図柄の組み合わせ、またはリーチ表示の図柄の組み合わせではなく、当否抽選において「通常外れ結果」となった場合に選択されることのない互いに異なる数字を有する特別な図柄の組み合わせ(例えば「3・4・1」)を決定する。
これに対して、MPU92は、ステップS1304にて遊技結果が「少ラウンド高確結果」でないと判定した場合には、ステップS1306において、外れ結果用の図柄決定処理を実行する。この外れ結果用の図柄決定処理では、MPU92は、変動用コマンドの内容に基づいて、リーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、MPU92は、遊技結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、リーチ表示が発生すると判定し、遊技結果が「通常外れ結果」であると判定した場合には、リーチ表示が発生しないと判定する。
MPU92は、リーチ表示が発生すると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果としてリーチ表示の図柄の組み合わせに係る情報を決定する。なお、リーチ表示の図柄の組み合わせは、抽選などによってランダムに決定される。
これに対して、MPU92は、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として前述した各図柄の組み合わせとは異なる図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU92は、同一の数字を有する図柄の組み合わせ、特別な図柄の組み合わせ、およびリーチ表示の図柄の組み合わせのいずれとも異なる組み合わせの図柄を抽選などによってランダムに決定する。
ステップS1303、ステップS1305、およびステップS1306のいずれかの処理を実行した後、MPU92は、ステップS1307Dにおいて、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、ROM93に予め記憶された演出用のテーブルを参照することによって、変動用コマンドおよび種別コマンドに対応する演出パターンを選択する。具体的には、MPU92は、演出パターンとして、演出継続時間(演出継続期間)および演出の内容を選択する。なお、ステップS1307Dでは、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選も実行する。
また、MPU92は、選択した演出パターンに基づいて、前述したステップS1203の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1308では、MPU92は、変動開始コマンドと、ステップS1303、ステップS1305、およびステップS1306のいずれかの処理にて決定した停止結果に係る情報を含む停止結果コマンドとを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94aに格納されたコマンドリストに変動開始コマンドおよび停止結果コマンドを記憶する。これらの変動開始コマンドおよび停止結果コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された変動開始コマンドおよび停止結果コマンドに基づいて、変動表示の開始および停止結果の表示を図柄表示装置47にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置47は、変動表示を開始した後、MPU92にて決定された停止結果を有効ラインL上に最終的に停止表示させる。
MPU92は、ステップS1308の処理を実行した後、またはステップS1301にて変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1316D以降の処理を実行する。
ステップS1316Dでは、MPU92は、ゲート増設コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1316Dにてゲート増設コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1309以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1316Dにてゲート増設コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1317Dにおいて、ゲート増設報知コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94aに格納されたコマンドリストにゲート増設報知コマンドを記憶する。このゲート増設報知コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信されたゲート増設報知コマンドに基づいて、ゲート増設報知用の演出を図柄表示装置47にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置47は、ラウンド遊技用の待機時間(待機期間)を経過し、アウト口39への入球を契機として開閉実行モードの遊技を開始できるようになったことを遊技者に報知する。
MPU92は、ステップS1317Dの処理を実行した後、またはステップS1316Dにてゲート増設コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1309以降の処理を実行する。
ステップS1309では、MPU92は、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1309にてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1315以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1310において、ステップS1307の演出パターンの決定処理にて選択された演出継続時間を経過したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1310にて演出継続時間を経過していないと判定した場合には、ステップS1311において、演出終了処理を実行する。この演出終了処理では、MPU92は、ステップS1307の演出パターンの決定処理にて選択された演出を終了する。
ステップS1318Dでは、MPU92は、RAM94に演出終了実行フラグをセットする。この演出終了実行フラグは、演出継続時間を経過する前に、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生し、ステップS1311の演出終了処理を実行したことを特定するためのフラグである。
これに対して、MPU92は、ステップS1310にて演出継続時間を経過していると判定した場合には、ステップS1319Dにおいて、RAM94に記憶された演出終了実行フラグをクリアする。
ステップS1318DまたはステップS1319Dの処理を実行した後、MPU92は、ステップS1312において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
ステップS1313Dでは、MPU92は、ステップS1312にて判定した遊技結果の種類に対応する開閉実行モード用演出の決定処理を実行する。開閉実行モード用演出の決定処理では、MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Bを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「最有利結果」であると判定するとともに、RAM94に演出終了実行フラグがセットされていると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出CSまたは演出DSを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「最有利結果」であると判定するとともに、RAM94に演出終了実行フラグがセットされていないと判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出CLまたは演出DLを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「低確結果」であると判定するとともに、RAM94に演出終了実行フラグがセットされていると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出DSを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「低確結果」であると判定するとともに、RAM94に演出終了実行フラグがセットされていないと判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出DLを選択する。
なお、演出Aおよび演出Bの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を短時間態様で2回実行する場合の時間と対応している。また、演出CS,CLおよび演出DS,DLの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を長時間態様で15回実行する場合の時間と対応している。
以下の説明では、演出CSおよび演出CLは、単に演出Cとも称し、演出DSおよび演出DLは、単に演出Dとも称する。
また、MPU92は、演出A〜演出Dの選択結果に基づいて、前述したステップS1203の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1314では、MPU92は、ステップS1313にて選択した開閉実行モード用の演出に係る情報を含む開閉実行モード用コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94aに格納されたコマンドリストに開閉実行モード用コマンドを記憶する。この開閉実行モード用コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出を図柄表示装置47にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置47は、音声発光制御装置90のMPU92にて選択された開閉実行モード用の演出を実行する。
MPU92は、ステップS1314の処理を実行した後、またはステップS1309にてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1315以降の処理を実行する。
ステップS1315では、MPU92は、その他の処理を実行する。その他の処理では、MPU92は、例えば、MPU62から送信された開放コマンド、閉鎖コマンドおよびエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出を進行させるための処理を実行する。その後、MPU92は、演出決定処理を終了する。
<演出パターンの決定処理>
図52は、演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、演出決定処理のステップS1307Dにおいて、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、図52に示すように、ステップS1401〜S1408Dを実行する。
ステップS1401では、MPU92は、リーチ表示を発生させるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、変動用コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「最有利結果」、「低確結果」、「少ラウンド高確結果」、または「特別外れ結果」である場合にリーチ表示を発生させると判定し、遊技結果が「通常外れ結果」である場合にリーチ表示を発生させないと判定する。
MPU92は、ステップS1401にてリーチ表示を発生させると判定した場合には、ステップS1402以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1401にてリーチ表示を発生させないと判定した場合には、ステップS1404以降の処理を実行する。
まず、ステップS1401において、MPU92にてリーチ表示を発生させると判定した場合の処理(ステップS1402以降の処理)について説明する。
ステップS1402では、MPU92は、リーチ発生用演出継続時間の設定処理を実行する。このリーチ発生用演出継続時間の設定処理では、MPU92は、前述したステップS810にてタイマカウンタWTにセットしたラウンド遊技用の待機時間よりも僅かに短い時間(例えば、90sec)を演出継続時間として設定する。具体的には、MPU92は、ROM93のリーチ用テーブル記憶エリア93aに記憶されたリーチ発生用演出継続時間テーブルを参照することによって、演出継続時間を設定する。このリーチ発生用演出継続時間テーブルは、複数のリーチ表示と、複数のリーチ表示のそれぞれに対応した複数の演出継続時間とを関連付けて記憶している。
ここで、リーチ表示の継続時間は、変動用コマンドに含まれている表示継続時間と、演出継続時間との合計時間になる。
なお、本実施形態では、MPU92は、前述したステップS810にてタイマカウンタWTにセットしたラウンド遊技用の待機時間よりも僅かに短い時間を演出継続時間として設定しているが、ラウンド遊技用の待機時間と同一の時間を演出継続時間として設定してもよく、ラウンド遊技用の待機時間よりも長い時間を演出継続時間として設定してもよい。また、MPU92は、リーチ表示を終了させることなく継続させるように演出継続時間を設定してもよい。この場合には、リーチ表示は、例えば、映像をスローモーションにしたり、映像を繰り返しにしたり、映像を静止させて遊技者に押ボタンを連打させたりすることによって、リーチ表示の演出を引き延ばすように構成してもよい。
ステップS1402を実行した後、MPU92は、ステップS1405Dにおいて、RAM94に演出終了実行フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1405Dにて演出終了実行フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1406Dにおいて、通常リーチ表示の設定処理を実行する。この通常リーチ表示の設定処理では、MPU92は、ステップS1402にて設定された演出継続時間に対応した通常リーチ表示を選択して設定する。
これに対して、MPU92は、ステップS1405Dにて演出終了実行フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1407Dにおいて、特殊リーチ表示の設定処理を実行する。この特殊リーチ表示の設定処理では、MPU92は、ステップS1402にて設定された演出継続時間に対応した特殊リーチ表示を選択して設定する。
ステップS1406Dの処理またはステップS1407Dの処理を実行した後、MPU92は、演出パターンの決定処理を終了する。
次に、ステップS1401において、MPU92にてリーチ表示を発生させないと判定した場合の処理(ステップS1404以降の処理)について説明する。
ステップS1404では、MPU92は、リーチ非発生用演出継続時間の設定処理を実行する。このリーチ非発生用演出継続時間の設定処理では、MPU92は、変動用コマンドに含まれている表示継続時間と同一の時間を演出継続時間として設定する。
ステップS1408Dでは、MPU92は、RAM94に記憶された演出終了実行フラグをクリアする。
ステップS1408Dの処理を実行した後、MPU92は、演出パターンの決定処理を終了する。
<リーチ表示の発生時の流れについて>
図53は、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲートへの入球が発生した場合の図柄表示装置の表示画面を示す図である。図54は、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲートへの入球が発生した場合の流れを示す図である。
具体的には、図53(A)は、リーチ表示の発生時の表示画面Gを示す図である。図53(B)は、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合の表示画面Gを示す図である。図53(C)は、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した後の表示画面Gを示す図である。図53(D)は、開閉実行モード用の演出を実行している状態の表示画面Gを示す図である。
なお、図53は、遊技結果が「最有利結果」であった場合の表示画面Gを示す図であり、遊技結果が「低確結果」であった場合も同様である。
また、図54(A)は、メイン表示部45の変動表示の状態(変動表示中、または変動表示停止)を示すタイミングチャートである。図54(B)は、図柄表示装置47の変動表示の状態(変動表示中、または変動表示停止)を示すタイミングチャートである。図54(C)は、可変入賞用スルーゲート50への入球の状態(入球あり、または入球なし)を示すタイミングチャートである。図54(D)は、ステップS813の大入賞口開閉処理の実行の状態(開閉実行中、または開閉停止)を示すタイミングチャートである。
リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、図53(A)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置47の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置47の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせる。また、MPU102は、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。
また、リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆する。
その後、MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していると判定した場合には、図54(A)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止する(タイミングT1)。
ここで、MPU92は、ステップS1402のリーチ発生用演出継続時間の設定処理において、前述したステップS810にてタイマカウンタWTにセットしたラウンド遊技用の待機時間よりも僅かに短い時間(例えば、90sec)を演出継続時間として設定しているので、図54(B)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止した後も図柄表示装置47の変動表示は継続する。
その後、MPU62は、図54(C)に示すように、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合には、ステップS104のスルー用の入賞処理にてRAM64にラウンド遊技実行フラグをセットする(タイミングT2)。そして、MPU62は、ステップS812DにてRAM64にラウンド遊技実行フラグがセットされていると判定した場合には、図54(D)に示すように、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行する。
また、MPU62は、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行した後、ステップS904の大入賞口開放処理を1回目に実行する際、ステップS1002において、オープニングコマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、このオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
MPU92は、ステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1312において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
ここで、リーチ表示の発生後、演出継続時間を経過する前にステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、MPU92は、ステップS1311において、演出終了処理を実行する。この演出終了処理では、MPU92は、ステップS1307Dの演出パターンの決定処理にて選択された演出を終了する。換言すれば、MPU92は、図54(B)に示すように、リーチ表示を終了し、図柄表示装置47の変動表示を停止する。
このように、演出終了処理では、MPU92は、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として演出継続時間の経過前にリーチ表示を終了(スキップ)する。
なお、本実施形態では、前述したように、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆しているが、遊技者に示唆しなくてもよい。この場合には、遊技者は、メイン表示部45の変動表示が停止しているか否かを確認することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできるか否かを判断してもよい。
ここで、メイン表示部45は、図柄表示装置47の表示画面Gと比較して表示領域が狭く、メイン表示部45に停止表示させる絵柄は、図柄表示装置47の表示画面Gに停止表示させる図柄列Z1〜Z3と比較して遊技者にとって認識しにくいものとなっている。したがって、遊技者は、リーチ表示の発生に際し、メイン表示部45ではなく図柄表示装置47の表示画面Gを確認することによって、大当たり発生に当選したか否か等を判断することになるので、メイン表示部45をあえて確認することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできるか否かを判断することになる。これによれば、パチンコ機10は、右打ちしてリーチ表示をスキップできるか否かを確認するかどうかについての遊技者の意図を確実に反映させることができる。
また、本実施形態では、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆しているが、これ以外の方法によって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆してもよい。例えば、パチンコ機10は、可変入賞用スルーゲート50の内部にLED(Light Emitting Diode)等の発光手段を実装し、この発光手段を発光させることなどによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆してもよい。
ここで、演出継続時間を経過する前に、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合、すなわちリーチ表示を終了(スキップ)した場合には、ステップS1318DにてRAM94に演出終了実行フラグをセットするので、RAM94に演出終了実行フラグがセットされていることになる。
したがって、MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「最有利結果」であると判定するとともに、RAM94に演出終了実行フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1313Dの開閉実行モード用演出の決定処理において、開閉実行モード用の演出として演出CSまたは演出DSを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「低確結果」であると判定するとともに、RAM94に演出終了実行フラグがセットされていると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出DSを選択する。
そして、MPU102は、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であった場合には、図53(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止するとともに天使を勝利させることによって、リーチ表示を終了して遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であったことを遊技者に報知する。
その後、MPU102は、図53(C)に示すように、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出CSまたは演出DS)を図柄表示装置47にて実行する。
具体的には、開閉実行モード用の演出CSまたは演出DSでは、MPU102は、図53(D)に示すように、図柄表示装置47の表示画面Gの中央に存在している天使を飛行させている。
図55は、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲートへの入球が発生しなかった場合の図柄表示装置の表示画面を示す図である。図56は、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲートへの入球が発生しなかった場合の流れを示す図である。
具体的には、図55(A)は、リーチ表示の発生時の表示画面Gを示す図である。図55(B),(C)は、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲート50への入球が発生しなかった場合の表示画面Gを示す図である。図55(D)は、ラウンド遊技用の待機時間の経過後にアウト口39または可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した後の表示画面Gを示す図である。図55(E)は、開閉実行モード用の演出を実行している状態の表示画面Gを示す図である。
なお、図55は、遊技結果が「最有利結果」であった場合の表示画面Gを示す図であり、遊技結果が「低確結果」であった場合も同様である。
また、図56(A)は、メイン表示部45の変動表示の状態(変動表示中、または変動表示停止)を示すタイミングチャートである。図56(B)は、図柄表示装置47の変動表示の状態(変動表示中、または変動表示停止)を示すタイミングチャートである。図56(C)は、可変入賞用スルーゲート50への入球の状態(入球あり、または入球なし)を示すタイミングチャートである。図56(D)は、ステップS813の大入賞口開閉処理の実行の状態(開閉実行中、または開閉停止)を示すタイミングチャートである。
リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、図55(A)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置47の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置47の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせる。また、MPU102は、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。
また、リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆する。
その後、MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していると判定した場合には、図56(A)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止する(タイミングT1)。
ここで、MPU92は、ステップS1402のリーチ発生用演出継続時間の設定処理において、前述したステップS810にてタイマカウンタWTにセットしたラウンド遊技用の待機時間よりも僅かに短い時間(例えば、90sec)を演出継続時間として設定しているので、図55(B)および図56(B)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止した後も演出継続時間を経過するまで図柄表示装置47の変動表示は継続する(タイミングT13)。
その後、MPU62は、図56(C)に示すように、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生することなく、ステップS817DにてタイマカウンタWTの値が「0」以下であると判定した場合、すなわちラウンド遊技用の待機時間を経過した場合には(タイミングT3)、ステップS819Dにおいて、ゲート増設コマンドを設定する。MPU92は、ステップS1316Dにてゲート増設コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1317Dにおいて、ゲート増設報知コマンドを設定する。MPU102は、MPU92から送信されたゲート増設報知コマンドに基づいて、図55(C)に示すように、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「球を打ってね」を表示することによって、アウト口39への入球を契機として開閉実行モードの遊技を開始できるようになったことを遊技者に報知する。
ここで、アウト口39は、遊技領域に打ち出された殆どの遊技球を入球させるので、遊技者は、発射ハンドル27を回転操作して遊技領域に遊技球を打ち出すことによって、遊技球をアウト口39に入球させて開閉実行モードの遊技を開始することができる。
その後、MPU62は、図56(C)に示すように、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合には、ステップS104のスルー用の入賞処理にてRAM64にラウンド遊技実行フラグをセットする(タイミングT6)。そして、MPU62は、ステップS812DにてRAM64にラウンド遊技実行フラグがセットされていると判定した場合には、図56(D)に示すように、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行する。
なお、MPU62は、アウト口39への入球が発生した場合には、ステップS101Dの読み込み処理にてRAM64にアウト口入球フラグをセットする。そして、MPU62は、ステップS820DにてRAM64にアウト口入球行フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行する。
また、MPU62は、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行した後、ステップS904の大入賞口開放処理を1回目に実行する際、ステップS1002において、オープニングコマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、このオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
MPU92は、ステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1312において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
ここで、演出継続時間を経過した後に、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合(アウト口39への入球が発生した場合)、すなわちリーチ表示を終了(スキップ)しなかった場合には、ステップS1319DにてRAM94に記憶された演出終了実行フラグをクリアするので、RAM94に演出終了実行フラグがセットされていないことになる。
したがって、MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「最有利結果」であると判定するとともに、RAM94に演出終了実行フラグがセットされていないと判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出CLまたは演出DLを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「低確結果」であると判定するとともに、RAM94に演出終了実行フラグがセットされていないと判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出DLを選択する。
そして、MPU102は、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であった場合には、図55(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止するとともに天使を勝利させることによって、リーチ表示を終了して遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であったことを遊技者に報知する。
その後、MPU102は、図55(D)に示すように、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出CLまたは演出DL)を図柄表示装置47にて実行する。
具体的には、開閉実行モード用の演出CLまたは演出DLでは、MPU102は、図55(E)に示すように、天使および悪魔の争いに天使が勝利したときの再現映像を図柄表示装置47の表示画面Gに拡大して表示させている。
このように、本実施形態では、演出決定処理は、リーチ表示を図柄表示装置47にて実行した後、リーチ表示を終了させるまでの演出視聴期間に基づいて、遊技状態移行処理にて開始する開閉実行モード用の演出を変更する演出変更部として機能する。
具体的には、演出決定処理は、演出視聴期間の短かった遊技者に向けた開閉実行モード用の演出(特定制御状態の遊技中の演出)を演出CSまたは演出DSとし、演出視聴期間の長かった遊技者に向けた開閉実行モード用の演出(特定制御状態の遊技中の演出)を演出CLまたは演出DLとしている。
なお、本実施形態では、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合を短い演出視聴時間(短期演出視聴時間)とし、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲート50への入球が発生しなかった場合を長い演出視聴時間(長期演出視聴時間)とし、演出決定処理は、この演出視聴期間に基づいて、遊技状態移行処理にて開始する開閉実行モード用の演出を変更していた。
これに対して、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合において、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生するまでの時間を計測して短期演出視聴時間および長期演出視聴時間に振り分け、演出決定処理は、この演出視聴時間に基づいて、遊技状態移行処理にて開始する開閉実行モード用の演出を変更してもよい。
要するに、演出変更部は、期待演出を変動表示手段にて実行した後、期待演出を終了させるまでの演出視聴期間に基づいて、特定制御開始部にて開始する特定制御状態の遊技中の演出を変更すればよい。
図57は、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲートへの入球が発生し、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合の次の遊技回に発生したリーチ表示の表示画面Gを示す図である。
具体的には、図57(A)は、リーチ表示の発生時の表示画面Gを示す図である。図57(B)は、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲート50への入球が発生し、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合の表示画面Gを示す図である。図57(C)は、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した後の表示画面Gを示す図である。図57(D)は、次の遊技回に発生したリーチ表示の表示画面Gを示す図である。
以下、前述した図54および図57を用いて遊技結果が「特別外れ結果」であった場合の次の遊技回に発生したリーチ表示の流れを説明する。
リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、図57(A)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置47の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置47の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせる。また、MPU102は、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。
また、リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆する。
その後、MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していると判定した場合には、図54(A)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止する(タイミングT1)。
ここで、MPU92は、ステップS1402のリーチ発生用演出継続時間の設定処理において、前述したステップS810にてタイマカウンタWTにセットしたラウンド遊技用の待機時間よりも僅かに短い時間(例えば、90sec)を演出継続時間として設定しているので、図54(B)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止した後も図柄表示装置47の変動表示は継続する。
その後、MPU62は、図54(C)に示すように、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合には、ステップS104のスルー用の入賞処理にてRAM64にラウンド遊技実行フラグをセットする(タイミングT2)。そして、MPU62は、ステップS812DにてRAM64にラウンド遊技実行フラグがセットされていると判定した場合には、図54(D)に示すように、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行する。
また、MPU62は、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行した後、ステップS904の大入賞口開放処理を1回目に実行する際、ステップS1002において、オープニングコマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、このオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
MPU92は、ステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1312において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
ここで、リーチ表示の発生後、演出継続時間を経過する前にステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、MPU92は、ステップS1311において、演出終了処理を実行する。この演出終了処理では、MPU92は、ステップS1307Dの演出パターンの決定処理にて選択された演出を終了する。換言すれば、MPU92は、図54(B)に示すように、リーチ表示を終了し、図柄表示装置47の変動表示を停止する。
このように、演出終了処理では、MPU92は、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として演出継続時間の経過前にリーチ表示を終了(スキップ)する。
なお、本実施形態では、前述したように、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆しているが、遊技者に示唆しなくてもよい。この場合には、遊技者は、メイン表示部45の変動表示が停止しているか否かを確認することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできるか否かを判断してもよい。
ここで、メイン表示部45は、図柄表示装置47の表示画面Gと比較して表示領域が狭く、メイン表示部45に停止表示させる絵柄は、図柄表示装置47の表示画面Gに停止表示させる図柄列Z1〜Z3と比較して遊技者にとって認識しにくいものとなっている。したがって、遊技者は、リーチ表示の発生に際し、メイン表示部45ではなく図柄表示装置47の表示画面Gを確認することによって、大当たり発生に当選したか否か等を判断することになるので、メイン表示部45をあえて確認することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできるか否かを判断することになる。これによれば、パチンコ機10は、右打ちしてリーチ表示をスキップできるか否かを確認するかどうかについての遊技者の意図を確実に反映させることができる。
また、本実施形態では、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆しているが、これ以外の方法によって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆してもよい。例えば、パチンコ機10は、可変入賞用スルーゲート50の内部にLED(Light Emitting Diode)等の発光手段を実装し、この発光手段を発光させることなどによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆してもよい。
ここで、演出継続時間を経過する前に、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合、すなわちリーチ表示を終了(スキップ)した場合には、ステップS1318DにてRAM94に演出終了実行フラグをセットするので、RAM94に演出終了実行フラグがセットされていることになる。
また、MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。
そして、MPU102は、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合には、図57(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止するとともに悪魔を勝利させることによって、リーチ表示を終了して遊技結果が「特別外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
その後、MPU102は、図57(C)に示すように、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出A)を図柄表示装置47にて実行する。
また、MPU92は、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲート50への入球が発生し、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合の次の遊技回に、ステップS1401にてリーチ表示を発生させると判定した場合には、ステップS1405Dにおいて、RAM94に演出終了実行フラグがセットされているか否かを判定する。
そして、MPU92は、ステップS1405Dにて演出終了実行フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1406Dにおいて、通常リーチ表示の設定処理を実行する。この通常リーチ表示の設定処理では、MPU92は、ステップS1402にて設定された演出継続時間に対応した通常リーチ表示を選択して設定する。
MPU102は、MPU92から送信された変動開始コマンドおよび停止結果コマンドに基づいて、通常リーチ表示を図柄表示装置47にて実行する。
具体的には、通常リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、図57(D)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置47の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置47の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とは異なる新たなキャラクタとを争わせる。また、MPU102は、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。
図58は、ラウンド遊技用の待機時間の経過後に可変入賞用スルーゲートへの入球が発生し、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合の次の遊技回に発生したリーチ表示の表示画面Gを示す図である。
具体的には、図58(A)は、リーチ表示の発生時の表示画面Gを示す図である。図58(B),(C)は、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲート50への入球が発生しなかった場合の表示画面Gを示す図である。図58(D)は、ラウンド遊技用の待機時間の経過後にアウト口39または可変入賞用スルーゲート50への入球が発生し、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合の表示画面Gを示す図である。図58(E)は、次の遊技回に発生したリーチ表示の表示画面Gを示す図である。
以下、前述した図56および図58を用いて遊技結果が「特別外れ結果」であった場合の次の遊技回に発生したリーチ表示の流れを説明する。
リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、図58(A)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置47の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置47の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせる。また、MPU102は、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。
また、リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「右打ちでスキップできるよ」を表示することによって、右打ちしてリーチ表示をスキップできることを遊技者に示唆する。
その後、MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していると判定した場合には、図56(A)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止する(タイミングT1)。
ここで、MPU92は、ステップS1402のリーチ発生用演出継続時間の設定処理において、前述したステップS810にてタイマカウンタWTにセットしたラウンド遊技用の待機時間よりも僅かに短い時間(例えば、90sec)を演出継続時間として設定しているので、図56(B)および図58(B)に示すように、メイン表示部45の変動表示を停止した後も演出継続時間を経過するまで図柄表示装置47の変動表示は継続する(タイミングT13)。
その後、MPU62は、図56(C)に示すように、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生することなく、ステップS817DにてタイマカウンタWTの値が「0」以下であると判定した場合、すなわちラウンド遊技用の待機時間を経過した場合には(タイミングT3)、ステップS819Dにおいて、ゲート増設コマンドを設定する。MPU92は、ステップS1316Dにてゲート増設コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1317Dにおいて、ゲート増設報知コマンドを設定する。MPU102は、MPU92から送信されたゲート増設報知コマンドに基づいて、図58(C)に示すように、図柄表示装置47の表示画面Gの右上に存在している悪魔のセリフ「球を打ってね」を表示することによって、アウト口39への入球を契機として開閉実行モードの遊技を開始できるようになったことを遊技者に報知する。
ここで、アウト口39は、遊技領域に打ち出された殆どの遊技球を入球させるので、遊技者は、発射ハンドル27を回転操作して遊技領域に遊技球を打ち出すことによって、遊技球をアウト口39に入球させて開閉実行モードの遊技を開始することができる。
その後、MPU62は、図56(C)に示すように、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合には、ステップS104のスルー用の入賞処理にてRAM64にラウンド遊技実行フラグをセットする(タイミングT6)。そして、MPU62は、ステップS812DにてRAM64にラウンド遊技実行フラグがセットされていると判定した場合には、図56(D)に示すように、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行する。
なお、MPU62は、アウト口39への入球が発生した場合には、ステップS101Dの読み込み処理にてRAM64にアウト口入球フラグをセットする。そして、MPU62は、ステップS820DにてRAM64にアウト口入球行フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行する。
また、MPU62は、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行した後、ステップS904の大入賞口開放処理を1回目に実行する際、ステップS1002において、オープニングコマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、このオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
MPU92は、ステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1312において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
ここで、演出継続時間を経過した後に、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合、すなわちリーチ表示を終了(スキップ)しなかった場合には、ステップS1319DにてRAM94に記憶された演出終了実行フラグをクリアするので、RAM94に演出終了実行フラグがセットされていないことになる。
また、MPU92は、ステップS1312にて遊技結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。
そして、MPU102は、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合には、図58(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止するとともに悪魔を勝利させることによって、リーチ表示を終了して遊技結果が「特別外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
その後、MPU102は、図58(D)に示すように、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出(演出A)を図柄表示装置47にて実行する。
また、MPU92は、ラウンド遊技用の待機時間の経過後にアウト口39または可変入賞用スルーゲート50への入球が発生し、遊技結果が「特別外れ結果」であった場合の次の遊技回に、ステップS1401にてリーチ表示を発生させると判定した場合には、ステップS1405Dにおいて、RAM94に演出終了実行フラグがセットされているか否かを判定する。
そして、MPU92は、ステップS1405Dにて演出終了実行フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1407Dにおいて、特殊リーチ表示の設定処理を実行する。この特殊リーチ表示の設定処理では、MPU92は、ステップS1402にて設定された演出継続時間に対応した特殊リーチ表示を選択して設定する。
MPU102は、MPU92から送信された変動開始コマンドおよび停止結果コマンドに基づいて、特殊リーチ表示を図柄表示装置47にて実行する。
具体的には、特殊リーチ表示を発生させる場合には、MPU102は、図58(E)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置47の表示画面Gの左下位置に配置し、前回の天使および悪魔の争いに天使が敗北した後、立ち去ろうとする悪魔を天使が呼び止め、再び天使および悪魔を争わせる。また、MPU102は、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。
このように、本実施形態では、演出決定処理は、リーチ表示を図柄表示装置47にて実行した後、リーチ表示を終了させるまでの演出視聴期間に基づいて、図柄表示装置47にて実行する次回のリーチ表示を変更する演出変更部として機能する。
具体的には、演出決定処理は、演出視聴期間の短かった遊技者に向けた次回のリーチ表示を通常リーチ表示とし、演出視聴期間の長かった遊技者に向けた次回のリーチ表示を特殊リーチ表示としている。
なお、本実施形態では、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合を短い演出視聴時間(短期演出視聴時間)とし、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲート50への入球が発生しなかった場合を長い演出視聴時間(長期演出視聴時間)とし、演出決定処理は、この演出視聴期間に基づいて、図柄表示装置47にて実行する次回のリーチ表示を変更していた。
これに対して、ラウンド遊技用の待機時間の経過前に可変入賞用スルーゲート50への入球が発生した場合において、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生するまでの時間を計測して短期演出視聴時間および長期演出視聴時間に振り分け、演出決定処理は、この演出視聴時間に基づいて、図柄表示装置47にて実行する次回のリーチ表示を変更してもよい。
要するに、演出変更部は、期待演出を変動表示手段にて実行した後、期待演出を終了させるまでの演出視聴期間に基づいて、変動表示手段にて実行する次回の期待演出を変更すればよい。
したがって、本実施形態では、演出決定処理は、リーチ表示を図柄表示装置47にて実行した後、リーチ表示を終了させるまでの演出視聴期間に基づいて、リーチ表示を終了させた後の演出の内容を変更する演出変更部として機能する。
なお、本実施形態では、演出変更部は、開閉実行モード用の演出、および図柄表示装置47にて実行する次回のリーチ表示を演出の内容として変更していたが、これ以外の演出の内容を変更してもよい。
このような本実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)〜(8),(10)と同様の作用・効果を奏することができる他、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)音声発光制御装置90および表示制御装置100は、リーチ表示を図柄表示装置47にて実行した後、リーチ表示を終了させるまでの演出視聴期間に基づいて、リーチ表示を終了させた後の演出の内容を変更する演出決定処理を備えているので、演出視聴期間の短かった遊技者に向けた演出と、演出視聴期間の長かった遊技者に向けた演出とを異ならせることができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(2)演出決定処理は、演出視聴期間に基づいて、遊技状態移行処理にて開始する開閉実行モード用の演出を変更するので、演出視聴期間の短かった遊技者に向けた開閉実行モード用の演出と、演出視聴期間の長かった遊技者に向けた開閉実行モード用の演出とを異ならせることができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(3)演出決定処理は、演出視聴期間に基づいて、図柄表示装置47にて実行する次回のリーチ表示を変更するので、演出視聴期間の短かった遊技者に向けた次回のリーチ表示と、演出視聴期間の長かった遊技者に向けた次回のリーチ表示とを異ならせることができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(4)遊技状態移行処理は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50への入球、または可変入賞用スルーゲート50とは異なるアウト口39への入球を契機として開閉実行モードの遊技を開始するので、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生しなかった場合であってもアウト口39への入球を契機として開閉実行モードの遊技を開始することができる。
(5)遊技状態移行処理は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させて所定時間を経過した後、アウト口39への入球を契機として開閉実行モードの遊技を開始するので、可変入賞用スルーゲート50への入球が発生しなかった場合であってもアウト口39への入球を契機として開閉実行モードの遊技を開始することができる。
なお、本実施形態では、前述したように、演出決定処理は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として可変入賞装置38の開閉回数を遊技者に報知する開閉回数報知部としても機能する。具体的には、演出決定処理は、開閉実行モード用の演出として演出A〜演出Dを選択することによって、可変入賞装置38の開閉回数を遊技者に報知している。
この点を鑑みれば、本実施形態では、可変入賞用スルーゲート50は、遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して音声発光制御装置90および表示制御装置100に遊技者にとって有用な情報を報知させる報知入球手段として機能している。そして、演出決定処理は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知する払出情報報知部として機能する。
これによれば、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、主制御装置60にて遊技状態を開閉実行モードに移行させた後、可変入賞用スルーゲート50への入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知する演出決定処理を備えているので、遊技者は、可変入賞用スルーゲート50に遊技球を入球させることによって、遊技球の払い出しに関する情報を確認することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
〔各実施形態の変形例〕
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
(1)前記各実施形態では、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、1回の大入賞口38aの開閉を実行していた。これに対して、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、複数回の大入賞口38aの開閉を実行してもよい。
(2)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること、または大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、上限個数は、上限継続時間に応じて変動するようにしてもよく、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定するための条件は任意である。
(3)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数である8個に達することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、上限個数を8個以外の任意の個数に設定してもよい。また、例えば、パチンコ機10は、振分結果に応じて上限個数を相違させて設定してもよい。さらに、例えば、パチンコ機10は、1回の開閉実行モード中におけるラウンドごとに上限個数を相違させて設定してもよい。
(4)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、遊技球が入球したことを契機として開閉扉38bを閉鎖状態に設定する終了契機口を備え、予め定められた時間が経過することによって、この終了契機口への入球を可能とするように構成されていてもよい。
(5)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの入賞が発生したときから予め定められた時間が経過することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定してもよい。
(6)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定することなく、次回のラウンド遊技に移行するようにしてもよい。
(7)前記各実施形態では、短時間態様の上限継続時間は、遊技球の発射周期よりも短く設定されていた。これに対して、例えば、短時間態様の上限継続時間は、遊技球の発射周期以上の時間であって、遊技球の発射周期のn倍(n=1,2,3のいずれか)以下の時間に設定されていてもよい。
(8)前記各実施形態では、パチンコ機10は、2種類の開閉実行モードを有していた。具体的には、パチンコ機10は、短時間態様の上限継続時間でラウンド遊技を2回実行する開閉実行モードと、長時間態様の上限継続時間でラウンド遊技を4,8,15,16回実行する開閉実行モードとを有していた。これに対して、パチンコ機10は、上限継続時間の態様や、ラウンド遊技の実行回数について、これらとは相違する開閉実行モードを有していてもよい。また、パチンコ機10は、上限継続時間の態様を相違させることによって、複数種類の開閉実行モードを設定する構成に代えて、半開や全開といったように開閉扉38bの開放の度合いを相違させることによって、複数種類の開閉実行モードを設定する構成としてもよい。さらに、上限継続時間の態様は、遊技者からは同一の態様に見えるものの正確な上限継続時間は相違するように設定してもよい。
(9)前記各実施形態では、遊技結果と、開閉実行モード用の演出とは、1対1で対応するように予め設定されていた。これに対して、例えば、開閉実行モード用の演出は、遊技結果に対応させることなく、複数種類の演出からランダムに選択して設定するようにしてもよく、複数種類の演出から抽選などによって選択して設定し、その選択率を遊技結果に応じて相違させるようにしてもよい。
(10)前記各実施形態では、MPU92は、遊技結果が「少ラウンド高確結果」である場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として特別な図柄の組み合わせに係る情報を決定していた。これに対して、MPU92は、停止結果に係る情報をランダムに決定してもよい。
(11)前記各実施形態では、MPU62は、大当たり発生の抽選に大当たり乱数カウンタC1を使用し、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に大当たり種別カウンタC2を使用していた。これに対して、MPU62は、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に大当たり乱数カウンタC1を使用してもよい。この場合には、大当たり種別カウンタC2は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられていなくてもよい。
(12)前記各実施形態では、パチンコ機10は、「特別外れ結果」と、「通常外れ結果」との2種類の外れ結果を有し、MPU62は、大当たり発生に当選する乱数の値を記憶した当否テーブルと、保留球格納エリア64bに格納された大当たり乱数カウンタC1の値とを比較することによって、大当たり発生の抽選を実行していた。換言すれば、MPU62は、大当たり乱数カウンタC1の値を使用することによって、「特別外れ結果」に係る抽選を実行していた。これに対して、MPU62は、「特別外れ結果」に係る抽選を実行するためにRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた大当たり乱数カウンタC1とは異なる新たなカウンタを使用することによって、「特別外れ結果」に係る抽選を実行してもよい。
(13)前記各実施形態では、大当たり発生の抽選に際して低確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、「特別外れ結果」となる乱数の値は28個であり、大当たり発生の抽選に際して高確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、「特別外れ結果」となる乱数の値は1個であった。換言すれば、「特別外れ結果」となる確率は、低確率モードでは、高確率モードよりも高くなるように設定されていた。これに対して、「特別外れ結果」となる確率は、低確率モードでは、高確率モードよりも低くなるように設定されていてもよく、低確率モードおよび高確率モードで同一となるように設定されていてもよい。また、「特別外れ結果」となる確率は、高確率モードで0となるように設定されていてもよい。
(14)前記各実施形態では、パチンコ機10は、当否抽選モードおよびサポートモードを設定することによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出していたが、これら以外の遊技状態を設定することによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。例えば、パチンコ機10は、開閉実行モードの終了後に高頻度サポートモードを継続させる遊技回の回数を相違させることによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。また、例えば、パチンコ機10は、開閉実行モードの終了後に高頻度サポートモードに移行させるか否かによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。さらに、例えば、パチンコ機10は、開閉実行モードの終了後に高確率モードを継続させる遊技回の回数を相違させることによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。
(15)前記各実施形態では、パチンコ機10は、上作動口36に係る保留情報を第1結果表示部用保留エリアRaに格納し、下作動口37に係る保留情報を第2結果表示部用保留エリアRbに格納することによって、上作動口36に係る保留情報と、下作動口37に係る保留情報とを別々に格納していた。これに対して、パチンコ機10は、上作動口36に係る保留情報と、下作動口37に係る保留情報とを一緒に格納してもよい。
(16)前記各実施形態では、MPU62は、上作動口36に係る保留情報があるか否かに関わらず下作動口37に係る保留情報を優先的に遊技回の消化用に設定していた。これに対して、MPU62は、上作動口36に係る保留情報と、下作動口37に係る保留情報とを、それぞれの保留情報の入賞順に遊技回の消化用に設定してもよい。
(17)前記各実施形態では、主制御装置60は、音声発光制御装置90にコマンドを送信し、音声発光制御装置90は、そのコマンドを解析した結果のコマンドを表示制御装置100に送信することによって、表示制御装置100の制御を実行していた。これに対して、主制御装置60は、表示制御装置100にコマンドを送信し、表示制御装置100は、そのコマンドを解析した結果のコマンドを音声発光制御装置90に送信することによって、音声発光制御装置90の制御を実行してもよい。なお、主制御装置60から音声発光制御装置90に送信されるコマンドや、音声発光制御装置90から表示制御装置100に送信されるコマンドは、前記各実施形態に記載したコマンドに限らず任意である。
(18)前記各実施形態では、パチンコ機10は、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを別々の制御装置として備えていた。これに対して、例えば、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを同一の制御装置として備えていてもよく、音声発光制御装置90および表示制御装置100の少なくともいずれかの制御装置を主制御装置60と同一の制御装置として備えていてもよい。
(19)前記各実施形態では、図柄表示装置47は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向きに周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行していた。これに対して、遊技回用の演出は、前記各実施形態に記載した演出に限らず任意である。例えば、パチンコ機10は、遊技盤31に設けられた可動式の装飾部材と、図柄表示装置47とを組み合わせて動作させることによって、遊技回用の演出を実行してもよい。また、例えば、パチンコ機10は、遊技盤31に設けられた発光手段と、図柄表示装置47とを組み合わせて動作させることによって、遊技回用の演出を実行してもよい。さらに、例えば、パチンコ機10は、これらの装飾部材および発光手段と、図柄表示装置47とを組み合わせて動作させることによって、遊技回用の演出を実行してもよい。
(20)前記各実施形態では、パチンコ機10は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、内部抽選(当否抽選および振分抽選)を実行し、その後、メイン表示部45および図柄表示装置47は、変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示していた。これに対して、例えば、メイン表示部45および図柄表示装置47は、内部抽選を実行する前に変動表示を開始し、その変動表示の停止結果として、変動表示を開始した後に行われた内部抽選の結果を表示してもよい。この場合には、変動表示を開始した後、その変動表示を停止する前に、内部抽選を実行するとともに、停止結果等の設定を実行すればよい。
(21)前記各実施形態では、パチンコ機10は、メイン表示部45を備え、メイン表示部45は、絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、内部抽選の結果を表示していた。これに対して、例えば、メイン表示部45は、その変動表示の停止結果として、内部抽選の結果に関わらず同一の停止結果を表示してもよく、ランダムに停止結果を表示することによって、内部抽選の結果を識別できないようにしてもよい。また、例えば、パチンコ機10は、メイン表示部45を備えていなくてもよい。
(22)前記各実施形態では、図柄表示装置47は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向きに周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行していた。これに対して、図柄表示装置47は、内部抽選の結果を明示する図柄(絵柄)を表示することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行してもよい。
例えば、図柄表示装置47は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を表示する領域よりも狭い領域および各図柄列Z1〜Z3の図柄を表示する領域の周縁の領域の少なくともいずれかに所定の領域を設定し、各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を停止する際に、この所定の領域に内部抽選の結果を明示する図柄を表示してもよい。この所定の領域に表示する図柄は、各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示中には、変動表示を実行していてもよく、非表示となっていてもよい。
ここで、所定の領域に表示する図柄は、遊技者にとって識別しにくい文字や、色や、模様を採用してもよく、これらの組み合わせを採用してもよい。また、遊技者にとって識別しにくい文字や、色や、模様ではなくても、相互に類似する図柄や、その組み合わせを採用することによって、遊技者にとって識別しにくいようにしてもよい。これによれば、遊技場の管理者などは、例えば、遊技回の終了に際してメイン表示部45を目視することなく、図柄表示装置47を目視することによって、大当たり発生の抽選に当選した場合と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことができる。
(23)前記各実施形態では、パチンコ機10は、単独で動作するように構成されていたが、携帯電話機などの外部機器と連動させることによって、情報を送受信するように構成されていてもよい。例えば、遊技者が遊技機に設けられたボタン等を操作することによって、光学コードを出力することができるように遊技機を構成するとともに、この光学コードの情報を携帯電話等に設けられたカメラにて撮像して読み取り、ウェブサイトにアクセスすることによって、遊技機の情報をウェブサーバーに送信できるように遊技機を構成してもよい。また、遊技者がウェブサイトにアクセスすることによって発行されたパスワードを遊技機に設けられたボタン等を操作して遊技機に入力することによって、ウェブサーバーの情報を受信できるように遊技機を構成してもよい。
(24)前記各実施形態では、本発明の遊技機としてパチンコ機10を例示して説明していた。これに対して、本発明の遊技機は、パチンコ機10とは異なる他のタイプのパチンコ機であってもよく、例えば、本発明の遊技機は、特定の領域に遊技球が入球すると、電動役物を所定の回数だけ開放させるパチンコ機や、特定の領域に遊技球が入球すると、大当たりの権利を発生させるパチンコ機などであってもよい。また、本発明の遊技機は、アレンジボール機や、雀球等の他のタイプの遊技機であってもよい。
〔各実施形態から抽出される発明群〕
以下、前記各実施形態から抽出される発明群の特徴を説明する。なお、本発明群の特徴のうち、前記各実施形態において対応する構成を括弧書きで示すが、本発明群の特徴は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明群の特徴の目的を達成できる範囲での変形、改良等や、各特徴の組み合わせは本発明群の特徴に含まれるものである。
<特徴A群>
特徴A1.
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(上作動口36および下作動口37)と、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段(図柄表示装置47)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する遊技状態移行手段(主制御装置60)と、
前記特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を前記変動表示手段にて実行する期待演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)と、
前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して前記特定制御状態の遊技を開始させる特定入球手段(可変入賞用スルーゲート50,50A)とを備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定入球手段への入球を契機として前記特定制御状態の遊技を開始する特定制御開始部(遊技状態移行処理)を備え、
前記期待演出実行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定入球手段への入球を契機として前記期待演出を終了させる期待演出終了部(演出決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A1によれば、期待演出実行手段は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定入球手段への入球を契機として期待演出を終了させる期待演出終了部を備えているので、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、期待演出を終了させるまでは遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後も期待演出を見ることができ、楽しみながら遊技を行うことができる。また、遊技状態移行手段は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定入球手段への入球を契機として特定制御状態の遊技を開始する特定制御開始部を備えているので、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、期待演出を終了させて特定制御状態の遊技を開始することができる。したがって、遊技機は、期待演出を見るか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴A2.
本発明群の特徴A1に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を前記変動表示手段にて実行するリーチ表示実行部(演出パターンの決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A2によれば、期待演出実行手段は、特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を変動表示手段にて実行するリーチ表示実行部を備えているので、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、リーチ表示を終了させることができる。したがって、遊技機は、リーチ表示を見るか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴A3.
本発明群の特徴A2に記載された遊技機において、
前記内部抽選は、
前記特定制御状態に遊技状態を移行させる第1の内部抽選結果(小当たり結果)と、
前記特定制御状態に遊技状態を移行させるとともに、前記第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与する第2の内部抽選結果(大当たり結果)とを備え、
前記リーチ表示実行部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果が前記第1の内部抽選結果または前記第2の内部抽選結果であった場合に、リーチ表示を前記変動表示手段にて実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A3によれば、リーチ表示実行部は、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果が第1の内部抽選結果または第2の内部抽選結果であった場合に、リーチ表示を変動表示手段にて実行するので、リーチ表示を実行することによって、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であったのではないかと遊技者に期待させることができる。
特徴A4.
本発明群の特徴A3に記載された遊技機において、
前記内部抽選は、
所定数の遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる前記第1の内部抽選結果と、
前記所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させることによって、前記第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与する前記第2の内部抽選結果とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A4によれば、第1の内部抽選結果は、所定数の遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることができ、第2の内部抽選結果は、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることによって、第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与することができるので、リーチ表示実行部は、リーチ表示を実行することによって、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であったのではないかと遊技者に更に期待させることができる。
特徴A5.
本発明群の特徴A4に記載された遊技機において、
前記遊技領域を流下する遊技球を入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を入球させない閉鎖状態を有し、遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出す開閉入球手段(可変入賞装置38)を備え、
前記特定制御開始部は、
前記開閉入球手段を開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでを1回の前記特定制御状態の遊技(ラウンド遊技)とし、
前記内部抽選は、
前記開閉入球手段の開閉回数を所定回数に設定することによって、所定数の遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる前記第1の内部抽選結果と、
前記開閉入球手段の開閉回数を前記所定回数よりも多くの回数に設定することによって、前記所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる前記第2の内部抽選結果とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A5によれば、第1の内部抽選結果は、開閉入球手段の開閉回数を所定回数に設定することによって、所定数の遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることができ、第2の内部抽選結果は、開閉入球手段の開閉回数を所定回数よりも多くの回数に設定することによって、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることができるので、リーチ表示実行部は、リーチ表示を実行することによって、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であったのではないかと遊技者に更に期待させることができる。
特徴A6.
本発明群の特徴A5に記載された遊技機において、
前記内部抽選は、
前記開閉入球手段の1回の開閉時間を所定時間に設定する前記第1の内部抽選結果と、
前記開閉入球手段の1回の開閉時間を前記所定時間よりも長い時間に設定する前記第2の内部抽選結果とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A6によれば、第1の内部抽選結果は、開閉入球手段の1回の開閉時間を所定時間に設定し、第2の内部抽選結果は、開閉入球手段の1回の開閉時間を所定時間よりも長い時間に設定するので、遊技機は、内部抽選の結果が第1の内部抽選結果であった場合には、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であった場合と比較して、すぐに特定制御状態の遊技を終了させることができ、次の内部抽選を実行することができる。したがって、遊技機は、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴A7.
本発明群の特徴A5または特徴A6に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定入球手段への入球を契機として前記開閉入球手段の開閉回数を遊技者に報知する開閉回数報知部(演出決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A7によれば、期待演出実行手段は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定入球手段への入球を契機として開閉入球手段の開閉回数を遊技者に報知する開閉回数報知部を備えているので、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、開閉入球手段の開閉回数を確認することができる。したがって、遊技機は、開閉入球手段の開閉回数を確認するか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴A8.
本発明群の特徴A1から特徴A7のいずれかに記載された遊技機において、
前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、前記特定入球手段とは異なる他の入球手段(アウト口39)を備え、
前記特定制御開始部は、前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記他の入球手段への入球を契機として前記特定制御状態の遊技を開始し、
前記期待演出終了部は、前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定制御状態の遊技を開始するときに前記期待演出を終了させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A8によれば、特定制御開始部は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定入球手段への入球、または特定入球手段とは異なる他の入球手段への入球を契機として特定制御状態の遊技を開始するので、特定入球手段への入球が発生しなかった場合であっても他の入球手段への入球を契機として特定制御状態の遊技を開始することができる。
特徴A9.
本発明群の特徴A8に記載された遊技機において、
前記特定制御開始部は、前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させて所定時間を経過した後、前記他の入球手段への入球を契機として前記特定制御状態の遊技を開始することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A9によれば、特定制御開始部は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させて所定時間を経過した後、他の入球手段への入球を契機として特定制御状態の遊技を開始するので、特定入球手段への入球が発生しなかった場合であっても他の入球手段への入球を契機として特定制御状態の遊技を開始することができる。
特徴A10.
本発明群の特徴A1から特徴A9のいずれかに記載された遊技機において、
前記特定制御開始部は、前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、特定時間を経過したことを契機として前記特定制御状態の遊技を開始し、
前記期待演出終了部は、前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定制御状態の遊技を開始するときに前記期待演出を終了させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A10によれば、特定制御開始部は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定入球手段への入球、または特定時間を経過したことを契機として特定制御状態の遊技を開始するので、特定入球手段への入球が発生しなかった場合であっても特定制御状態の遊技を開始することができる。したがって、遊技機は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、確実に特定制御状態の遊技を開始することができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴A11.
本発明群の特徴A1から特徴A10のいずれかに記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記特定入球手段を有効または無効に設定する特定入球設定部(遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理)を備え、
前記期待演出終了部は、前記特定入球設定部にて前記特定入球手段を有効に設定すること、および前記特定入球手段への入球を契機として前記期待演出を終了させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A11によれば、期待演出終了部は、特定入球設定部にて特定入球手段を有効に設定すること、および特定入球手段への入球を契機として期待演出を終了させることができるので、期待演出を終了させるタイミングを多様化することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A12.
本発明群の特徴A11に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定入球設定部にて前記特定入球手段を無効に設定する無効期間を設定する無効期間設定部(待機時間設定処理)を備え、
前記無効期間設定部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な内部抽選の結果(大当たり結果)の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果(小当たり結果)の場合と比較して前記無効期間を長く設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A12によれば、無効期間設定部は、遊技者にとって有利な内部抽選の結果の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果の場合と比較して無効期間を長く設定するので、期待演出を終了させるタイミングが遅くなればなるほど遊技者の期待感を高めることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A13.
本発明群の特徴A1から特徴A12のいずれかに記載された遊技機において、
前記始動入球手段への遊技球の入球を発生させやすい第1の経路(左打ちルート)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球を前記第1の経路と比較して発生させにくい第2の経路(右打ちルート)とを備え、
前記特定入球手段は、前記第1の経路に配設されることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A13によれば、特定入球手段は、第1の経路に配設されているので、遊技者は、始動入球手段に遊技球を入球させる場合と同じ経路に遊技球を発射させることによって、特定入球手段に遊技球を入球させることができる。したがって、遊技機は、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴A14.
本発明群の特徴A1から特徴A12のいずれかに記載された遊技機において、
前記始動入球手段への遊技球の入球を発生させやすい第1の経路(左打ちルート)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球を前記第1の経路と比較して発生させにくい第2の経路(右打ちルート)とを備え、
前記特定入球手段は、前記第2の経路に配設されることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A14によれば、特定入球手段は、第2の経路に配設されているので、遊技者は、始動入球手段に遊技球を入球させる場合と異なる経路に遊技球を発射させることによって、特定入球手段に遊技球を入球させることができる。したがって、遊技機は、遊技者の意図を確実に反映させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
このような本発明の特徴A群によれば、遊技者に快適に遊技をさせることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する表示装置を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段を備え、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を表示装置に最終的に停止表示させるとともに、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような遊技機は、絵柄の変動表示を開始した後、特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行している。
しかしながら、大当たり抽選に当選したか否かに関わらず、期待演出を最後まで見なければならないので、遊技者は、これを不快に感じてしまう場合があるという問題がある。
<特徴B群>
特徴B1.
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(上作動口36および下作動口37)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する遊技状態移行手段(主制御装置60)と、
前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して前記特定制御状態の遊技を開始する特定入球手段(可変入賞用スルーゲート50,50A)とを備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定入球手段への入球、または特定時間を経過したことを契機として前記特定制御状態の遊技を開始する特定制御開始部(遊技状態移行処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B1によれば、特定制御開始部は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定入球手段への入球、または特定時間を経過したことを契機として特定制御状態の遊技を開始するので、特定入球手段への入球が発生しなかった場合であっても特定制御状態の遊技を開始することができる。したがって、遊技機は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、確実に特定制御状態の遊技を開始することができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴B2.
本発明群の特徴B1に記載された遊技機において、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段(図柄表示装置47)と、
遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を前記変動表示手段にて実行する期待演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)とを備え、
前記期待演出実行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定制御状態の遊技を開始するときに前記期待演出を終了させる期待演出終了部(演出決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B2によれば、期待演出実行手段は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定制御状態の遊技を開始するとき、すなわち特定入球手段への入球が発生したとき、または特定時間を経過したときに期待演出を終了させる期待演出終了部を備えているので、遊技者は、特定制御状態の遊技を開始するまでは遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後も期待演出を見ることができ、楽しみながら遊技を行うことができる。また、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、期待演出を終了させて特定制御状態の遊技を開始することができる。したがって、遊技機は、期待演出を見るか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴B3.
本発明群の特徴B2に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を前記変動表示手段にて実行するリーチ表示実行部(演出パターンの決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B3によれば、期待演出実行手段は、特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を変動表示手段にて実行するリーチ表示実行部を備えているので、遊技者は、特定制御状態の遊技を開始するまでは遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後もリーチ表示を見ることができ、楽しみながら遊技を行うことができる。また、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、リーチ表示を終了させて特定制御状態の遊技を開始することができる。したがって、遊技機は、リーチ表示を見るか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴B4.
本発明群の特徴B3に記載された遊技機において、
前記内部抽選は、
前記特定制御状態に遊技状態を移行させる第1の内部抽選結果(小当たり結果)と、
前記特定制御状態に遊技状態を移行させるとともに、前記第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与する第2の内部抽選結果(大当たり結果)とを備え、
前記リーチ表示実行部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果が前記第1の内部抽選結果または前記第2の内部抽選結果であった場合に、リーチ表示を前記変動表示手段にて実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B4によれば、リーチ表示実行部は、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果が第1の内部抽選結果または第2の内部抽選結果であった場合に、リーチ表示を変動表示手段にて実行するので、リーチ表示を実行することによって、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であったのではないかと遊技者に期待させることができる。
特徴B5.
本発明群の特徴B4に記載された遊技機において、
前記内部抽選は、
所定数の遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる前記第1の内部抽選結果と、
前記所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させることによって、前記第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与する前記第2の内部抽選結果とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B5によれば、第1の内部抽選結果は、所定数の遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることができ、第2の内部抽選結果は、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることによって、第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与することができるので、リーチ表示実行部は、リーチ表示を実行することによって、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であったのではないかと遊技者に更に期待させることができる。
特徴B6.
本発明群の特徴B5に記載された遊技機において、
前記遊技領域を流下する遊技球を入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を入球させない閉鎖状態を有し、遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出す開閉入球手段(可変入賞装置38)を備え、
前記特定制御開始部は、
前記開閉入球手段を開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでを1回の前記特定制御状態の遊技(ラウンド遊技)とし、
前記内部抽選は、
前記開閉入球手段の開閉回数を所定回数に設定することによって、所定数の遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる前記第1の内部抽選結果と、
前記開閉入球手段の開閉回数を前記所定回数よりも多くの回数に設定することによって、前記所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる前記第2の内部抽選結果とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B6によれば、第1の内部抽選結果は、開閉入球手段の開閉回数を所定回数に設定することによって、所定数の遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることができ、第2の内部抽選結果は、開閉入球手段の開閉回数を所定回数よりも多くの回数に設定することによって、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることができるので、リーチ表示実行部は、リーチ表示を実行することによって、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であったのではないかと遊技者に更に期待させることができる。
特徴B7.
本発明群の特徴B6に記載された遊技機において、
前記内部抽選は、
前記開閉入球手段の1回の開閉時間を所定時間に設定する前記第1の内部抽選結果と、
前記開閉入球手段の1回の開閉時間を前記所定時間よりも長い時間に設定する前記第2の内部抽選結果とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B7によれば、第1の内部抽選結果は、開閉入球手段の1回の開閉時間を所定時間に設定し、第2の内部抽選結果は、開閉入球手段の1回の開閉時間を所定時間よりも長い時間に設定するので、遊技機は、内部抽選の結果が第1の内部抽選結果であった場合には、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であった場合と比較して、すぐに次の内部抽選を実行することができるとともに、変動表示手段にて複数の絵柄の変動表示を開始することができる。したがって、遊技機は、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴B8.
本発明群の特徴B6または特徴B7に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定入球手段への入球を契機として前記開閉入球手段の開閉回数を遊技者に報知する開閉回数報知部(演出決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B8によれば、期待演出実行手段は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定入球手段への入球を契機として開閉入球手段の開閉回数を遊技者に報知する開閉回数報知部を備えているので、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、開閉入球手段の開閉回数を確認することができる。したがって、遊技機は、開閉入球手段の開閉回数を確認するか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴B9.
本発明群の特徴B2に記載された遊技機において、
前記内部抽選は、
遊技者にとって不利な遊技状態に移行する不利側内部抽選結果と、
前記不利側内部抽選結果にて移行する不利な遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態に移行するとともに、前記不利な遊技状態であるかのごとく偽装を施した有利側内部抽選結果と備え、
前記期待演出実行手段は、
遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出として前記偽装を解除して前記有利側内部抽選結果であったことを遊技者に報知する昇格演出を前記変動表示手段にて実行する昇格演出実行部を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B9によれば、期待演出実行手段は、遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出として偽装を解除して有利側内部抽選結果であったことを遊技者に報知する昇格演出を変動表示手段にて実行する昇格演出実行部を備えているので、遊技者は、特定制御状態の遊技を開始するまでは遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後も昇格演出を見ることができ、楽しみながら遊技を行うことができる。また、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、昇格演出を終了させて特定制御状態の遊技を開始することができる。したがって、遊技機は、昇格演出を見るか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴B10.
本発明群の特徴B1から特徴B9のいずれかに記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記特定入球手段を有効または無効に設定する特定入球設定部(遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理)を備え、
前記期待演出終了部は、前記特定入球設定部にて前記特定入球手段を有効に設定すること、および前記特定入球手段への入球を契機として前記期待演出を終了させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B10によれば、期待演出終了部は、特定入球設定部にて特定入球手段を有効に設定すること、および特定入球手段への入球を契機として期待演出を終了させることができるので、期待演出を終了させるタイミングを多様化することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴B11.
本発明群の特徴B10に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定入球設定部にて前記特定入球手段を無効に設定する無効期間を設定する無効期間設定部(待機時間設定処理)を備え、
前記無効期間設定部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な内部抽選の結果(大当たり結果)の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果(小当たり結果)の場合と比較して前記無効期間を長く設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B11によれば、無効期間設定部は、遊技者にとって有利な内部抽選の結果の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果の場合と比較して無効期間を長く設定するので、期待演出を終了させるタイミングが遅くなればなるほど遊技者の期待感を高めることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴B12.
本発明群の特徴B1から特徴B11のいずれかに記載された遊技機において、
前記始動入球手段への遊技球の入球を発生させやすい第1の経路(左打ちルート)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球を前記第1の経路と比較して発生させにくい第2の経路(右打ちルート)とを備え、
前記特定入球手段は、前記第1の経路に配設されることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B12によれば、特定入球手段は、第1の経路に配設されているので、遊技者は、始動入球手段に遊技球を入球させる場合と同じ経路に遊技球を発射させることによって、特定入球手段に遊技球を入球させることができる。したがって、遊技機は、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴B13.
本発明群の特徴B1から特徴B11のいずれかに記載された遊技機において、
前記始動入球手段への遊技球の入球を発生させやすい第1の経路(左打ちルート)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球を前記第1の経路と比較して発生させにくい第2の経路(右打ちルート)とを備え、
前記特定入球手段は、前記第2の経路に配設されることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B13によれば、特定入球手段は、第2の経路に配設されているので、遊技者は、始動入球手段に遊技球を入球させる場合と異なる経路に遊技球を発射させることによって、特定入球手段に遊技球を入球させることができる。したがって、遊技機は、遊技者の意図を確実に反映させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
このような本発明の特徴B群によれば、遊技者に快適に遊技をさせることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する表示装置を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段を備え、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を表示装置に最終的に停止表示させるとともに、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
しかしながら、遊技機は、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を表示装置に最終的に停止表示させるとともに、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するので、大当たり抽選に当選した場合の流れは単調になってしまうという問題がある。
<特徴C群>
特徴C1.
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(上作動口36および下作動口37)と、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段(図柄表示装置47)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を前記変動表示手段にて実行する期待演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)と、
前記遊技領域を流下する遊技球を入球させる特定入球手段(可変入賞用スルーゲート50,50A)とを備え、
前記期待演出実行手段は、
前記特定入球手段への入球を契機として前記期待演出を終了させる期待演出終了部(演出決定処理)と、
前記特定入球手段を有効または無効に設定する特定入球設定部(遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理)とを備え、
前記期待演出終了部は、前記特定入球設定部にて前記特定入球手段を有効に設定すること、および前記特定入球手段への入球を契機として前記期待演出を終了させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C1によれば、期待演出終了部は、特定入球設定部にて特定入球手段を有効に設定すること、および特定入球手段への入球を契機として期待演出を終了させることができるので、期待演出を終了させるタイミングを多様化することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C2.
本発明群の特徴C1に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記特定入球設定部にて前記特定入球手段を無効に設定する無効期間を設定する無効期間設定部(待機時間設定処理)を備え、
前記無効期間設定部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な内部抽選の結果の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果の場合と比較して前記無効期間を長く設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C2によれば、無効期間設定部は、遊技者にとって有利な内部抽選の結果の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果の場合と比較して無効期間を長く設定するので、期待演出を終了させるタイミングが遅くなればなるほど遊技者の期待感を高めることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C3.
本発明群の特徴C1または特徴C2に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を前記変動表示手段にて実行するリーチ表示実行部(演出パターンの決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C3によれば、期待演出実行手段は、特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を変動表示手段にて実行するリーチ表示実行部を備えているので、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、リーチ表示を終了させるまではリーチ表示を見ることができ、楽しみながら遊技を行うことができる。また、特定入球設定部にて特定入球手段を有効に設定した場合には、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、リーチ表示を終了させることができる。したがって、遊技機は、リーチ表示を見るか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴C4.
本発明群の特徴C3に記載された遊技機において、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する遊技状態移行手段(主制御装置60)を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定入球手段への入球を契機として前記特定制御状態の遊技を開始する特定制御開始部(遊技状態移行処理)を備え、
前記内部抽選は、
前記特定制御状態に遊技状態を移行させる第1の内部抽選結果(小当たり結果)と、
前記特定制御状態に遊技状態を移行させるとともに、前記第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与する第2の内部抽選結果(大当たり結果)とを備え、
前記リーチ表示実行部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果が前記第1の内部抽選結果または前記第2の内部抽選結果であった場合に、リーチ表示を前記変動表示手段にて実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C4によれば、リーチ表示実行部は、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果が第1の内部抽選結果または第2の内部抽選結果であった場合に、リーチ表示を変動表示手段にて実行するので、リーチ表示を実行することによって、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であったのではないかと遊技者に期待させることができる。また、遊技状態移行手段は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定入球手段への入球を契機として特定制御状態の遊技を開始する特定制御開始部を備えているので、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、リーチ表示を終了させて特定制御状態の遊技を開始することができる。したがって、遊技機は、リーチ表示を終了させて特定制御状態の遊技を開始するか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴C5.
本発明群の特徴C4に記載された遊技機において、
前記内部抽選は、
所定数の遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる前記第1の内部抽選結果と、
前記所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させることによって、前記第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与する前記第2の内部抽選結果とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C5によれば、第1の内部抽選結果は、所定数の遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることができ、第2の内部抽選結果は、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることによって、第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与することができるので、リーチ表示実行部は、リーチ表示を実行することによって、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であったのではないかと遊技者に更に期待させることができる。
特徴C6.
本発明群の特徴C5に記載された遊技機において、
前記遊技領域を流下する遊技球を入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を入球させない閉鎖状態を有し、遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出す開閉入球手段(可変入賞装置38)を備え、
前記特定制御開始部は、
前記開閉入球手段を開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでを1回の前記特定制御状態の遊技(ラウンド遊技)とし、
前記内部抽選は、
前記開閉入球手段の開閉回数を所定回数に設定することによって、所定数の遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる前記第1の内部抽選結果と、
前記開閉入球手段の開閉回数を前記所定回数よりも多くの回数に設定することによって、前記所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる前記第2の内部抽選結果とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C6によれば、第1の内部抽選結果は、開閉入球手段の開閉回数を所定回数に設定することによって、所定数の遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることができ、第2の内部抽選結果は、開閉入球手段の開閉回数を所定回数よりも多くの回数に設定することによって、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることができるので、リーチ表示実行部は、リーチ表示を実行することによって、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であったのではないかと遊技者に更に期待させることができる。
特徴C7.
本発明群の特徴C6に記載された遊技機において、
前記内部抽選は、
前記開閉入球手段の1回の開閉時間を所定時間に設定する前記第1の内部抽選結果と、
前記開閉入球手段の1回の開閉時間を前記所定時間よりも長い時間に設定する前記第2の内部抽選結果とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C7によれば、第1の内部抽選結果は、開閉入球手段の1回の開閉時間を所定時間に設定し、第2の内部抽選結果は、開閉入球手段の1回の開閉時間を所定時間よりも長い時間に設定するので、遊技機は、内部抽選の結果が第1の内部抽選結果であった場合には、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であった場合と比較して、すぐに次の内部抽選を実行することができるとともに、変動表示手段にて複数の絵柄の変動表示を開始することができる。したがって、遊技機は、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴C8.
本発明群の特徴C6または特徴C7に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定入球手段への入球を契機として前記開閉入球手段の開閉回数を遊技者に報知する開閉回数報知部(演出決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C8によれば、期待演出実行手段は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定入球手段への入球を契機として開閉入球手段の開閉回数を遊技者に報知する開閉回数報知部を備えているので、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、開閉入球手段の開閉回数を確認することができる。したがって、遊技機は、開閉入球手段の開閉回数を確認するか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴C9.
本発明群の特徴C1または特徴C2に記載された遊技機において、
前記内部抽選は、
遊技者にとって不利な遊技状態に移行する不利側内部抽選結果と、
前記不利側内部抽選結果にて移行する不利な遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態に移行するとともに、前記不利な遊技状態であるかのごとく偽装を施した有利側内部抽選結果と備え、
前記期待演出実行手段は、
遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出として前記偽装を解除して前記有利側内部抽選結果であったことを遊技者に報知する昇格演出を前記変動表示手段にて実行する昇格演出実行部を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C9によれば、期待演出実行手段は、遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出として偽装を解除して有利側内部抽選結果であったことを遊技者に報知する昇格演出を変動表示手段にて実行する昇格演出実行部を備えているので、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、昇格演出を終了させるまでは昇格演出を見ることができ、楽しみながら遊技を行うことができる。また、特定入球設定部にて特定入球手段を有効に設定した場合には、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、昇格演出を終了させることができる。したがって、遊技機は、昇格演出を見るか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴C10.
本発明群の特徴C1から特徴C9のいずれかに記載された遊技機において、
前記始動入球手段への遊技球の入球を発生させやすい第1の経路(左打ちルート)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球を前記第1の経路と比較して発生させにくい第2の経路(右打ちルート)とを備え、
前記特定入球手段は、前記第1の経路に配設されることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C10によれば、特定入球手段は、第1の経路に配設されているので、遊技者は、始動入球手段に遊技球を入球させる場合と同じ経路に遊技球を発射させることによって、特定入球手段に遊技球を入球させることができる。したがって、遊技機は、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴C11.
本発明群の特徴C1から特徴C9のいずれかに記載された遊技機において、
前記始動入球手段への遊技球の入球を発生させやすい第1の経路(左打ちルート)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球を前記第1の経路と比較して発生させにくい第2の経路(右打ちルート)とを備え、
前記特定入球手段は、前記第2の経路に配設されることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C11によれば、特定入球手段は、第2の経路に配設されているので、遊技者は、始動入球手段に遊技球を入球させる場合と異なる経路に遊技球を発射させることによって、特定入球手段に遊技球を入球させることができる。したがって、遊技機は、遊技者の意図を確実に反映させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
このような本発明の特徴C群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する表示装置を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段を備え、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を表示装置に最終的に停止表示させるとともに、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような遊技機は、絵柄の変動表示を開始した後、遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行している。
しかしながら、期待演出の経過に応じて遊技者の期待感は変動するにも関わらず、期待演出を最後まで見なければならないので、遊技者は、これを不快に感じてしまう場合があるという問題がある。
<特徴D群>
特徴D1.
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(上作動口36および下作動口37)と、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段(図柄表示装置47)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する遊技状態移行手段(主制御装置60)と、
遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を前記変動表示手段にて実行する期待演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)と、
前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して前記期待演出実行手段に遊技者にとって有用な情報を報知させる報知入球手段(可変入賞用スルーゲート50,50Aおよびラウンド数報知用スルーゲート51)とを備え、
前記内部抽選は、
所定数の遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる第1の内部抽選結果(小当たり結果、または4ラウンド最有利結果)と、
前記所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させることによって、前記第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与する第2の内部抽選結果(大当たり結果、8ラウンド最有利結果、または16ラウンド最有利結果)とを備え、
前記期待演出実行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記報知入球手段への入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知する払出情報報知部(演出決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D1によれば、期待演出実行手段は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、報知入球手段への入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知する払出情報報知部を備えているので、遊技者は、報知入球手段に遊技球を入球させることによって、遊技球の払い出しに関する情報を確認することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D2.
本発明群の特徴D1に記載された遊技機において、
前記遊技領域を流下する遊技球を入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を入球させない閉鎖状態を有し、遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出す開閉入球手段(可変入賞装置38)を備え、
前記特定制御状態は、前記開閉入球手段を開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでを1回の遊技(ラウンド遊技)とし、
前記内部抽選は、
前記開閉入球手段の開閉回数を所定回数に設定することによって、所定数の遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる前記第1の内部抽選結果と、
前記開閉入球手段の開閉回数を前記所定回数よりも多くの回数に設定することによって、前記所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる前記第2の内部抽選結果とを備え、
前記払出情報報知部は、前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記報知入球手段への入球を契機として前記開閉入球手段の開閉回数を遊技者に報知することによって、遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D2によれば、払出情報報知部は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、報知入球手段への入球を契機として開閉入球手段の開閉回数を遊技者に報知することによって、遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知するので、遊技者は、報知入球手段に遊技球を入球させることによって、開閉入球手段の開閉回数を確認することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D3.
本発明群の特徴D1または特徴D2に記載された遊技機において、
前記始動入球手段への遊技球の入球を発生させやすい第1の経路(左打ちルート)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球を前記第1の経路と比較して発生させにくい第2の経路(右打ちルート)とを備え、
前記特定入球手段は、前記第1の経路に配設されることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D3によれば、特定入球手段は、第1の経路に配設されているので、遊技者は、始動入球手段に遊技球を入球させる場合と同じ経路に遊技球を発射させることによって、特定入球手段に遊技球を入球させることができる。したがって、遊技機は、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴D4.
本発明群の特徴D1または特徴D2に記載された遊技機において、
前記始動入球手段への遊技球の入球を発生させやすい第1の経路(左打ちルート)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球を前記第1の経路と比較して発生させにくい第2の経路(右打ちルート)とを備え、
前記特定入球手段は、前記第2の経路に配設されることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D4によれば、特定入球手段は、第2の経路に配設されているので、遊技者は、始動入球手段に遊技球を入球させる場合と異なる経路に遊技球を発射させることによって、特定入球手段に遊技球を入球させることができる。したがって、遊技機は、遊技者の意図を確実に反映させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴D5.
本発明群の特徴D1から特徴D4のいずれかに記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記報知入球手段を有効または無効に設定する報知入球設定部(遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理)を備え、
前記払出情報報知部は、前記報知入球設定部にて前記報知入球手段を有効に設定すること、および前記報知入球手段への入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D5によれば、払出情報報知部は、報知入球設定部にて報知入球手段を有効に設定すること、および報知入球手段への入球を契機として遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知することができるので、遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知するタイミングを多様化することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D6.
本発明群の特徴D5に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記報知入球設定部にて前記報知入球手段を無効に設定する無効期間を設定する無効期間設定部(待機時間設定処理)を備え、
前記無効期間設定部は、前記所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させることによって、前記第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与する前記第2の内部抽選結果の場合には、所定数の遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる前記第1の内部抽選結果の場合と比較して前記無効期間を長く設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D6によれば、無効期間設定部は、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることによって、第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与する第2の内部抽選結果の場合には、所定数の遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させる第1の内部抽選結果の場合と比較して無効期間を長く設定するので、遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知するタイミングが遅くなればなるほど遊技者の期待感を高めることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴D群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する表示装置を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段を備え、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を表示装置に最終的に停止表示させるとともに、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような遊技機は、特定制御状態にて払い出す遊技球の数の異なる複数の内部抽選の結果を備え、特定制御状態に移行したときに遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知している。
しかしながら、遊技球の払い出しに関する情報を遊技者に報知するタイミングは単調になってしまうので、遊技者の遊技への注目度は低下してしまうという問題がある。
<特徴E群>
特徴E1.
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(上作動口36および下作動口37)と、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段(図柄表示装置47)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する遊技状態移行手段(主制御装置60)と、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を前記変動表示手段にて実行する期待演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)と、
前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して前記特定制御状態の遊技を開始する特定入球手段(可変入賞用スルーゲート50)とを備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定入球手段への入球を契機として前記特定制御状態の遊技を開始する特定制御開始部(遊技状態移行処理)を備え、
前記期待演出実行手段は、
前記特定入球手段への入球を契機として前記期待演出を終了させる期待演出終了部(演出決定処理)とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E1によれば、期待演出実行手段は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を変動表示手段にて実行する。また、期待演出実行手段は、特定入球手段への入球を契機として期待演出を終了させる期待演出終了部を備えているので、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、期待演出を終了させるまでは期待演出を見ることができ、楽しみながら遊技を行うことができる。また、遊技状態移行手段は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定入球手段への入球を契機として特定制御状態の遊技を開始する特定制御開始部を備えているので、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、期待演出を終了させて特定制御状態の遊技を開始することができる。したがって、遊技機は、期待演出を見るか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴E2.
本発明群の特徴E1に記載された遊技機において、
前記内部抽選は、
遊技者にとって不利な遊技状態に移行する不利側内部抽選結果(低確結果)と、
前記不利側内部抽選結果にて移行する不利な遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態に移行するとともに、前記不利な遊技状態であるかのごとく偽装を施した有利側内部抽選結果(最有利結果)と備え、
前記期待演出実行手段は、
遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出として前記偽装を解除して前記有利側内部抽選結果であったことを遊技者に報知する昇格演出を前記変動表示手段にて実行する昇格演出実行部(演出パターンの決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E2によれば、期待演出実行手段は、遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出として偽装を解除して有利側内部抽選結果であったことを遊技者に報知する昇格演出を変動表示手段にて実行する昇格演出実行部を備えているので、遊技者は、特定制御状態の遊技を開始するまでは遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後も昇格演出を見ることができ、楽しみながら遊技を行うことができる。また、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、昇格演出を終了させて特定制御状態の遊技を開始することができる。したがって、遊技機は、昇格演出を見るか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴E3.
本発明群の特徴E1または特徴E2に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記特定入球手段を有効または無効に設定する特定入球設定部(遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理)を備え、
前記期待演出終了部は、前記特定入球設定部にて前記特定入球手段を有効に設定すること、および前記特定入球手段への入球を契機として前記期待演出を終了させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E3によれば、期待演出終了部は、特定入球設定部にて特定入球手段を有効に設定すること、および特定入球手段への入球を契機として期待演出を終了させることができるので、期待演出を終了させるタイミングを多様化することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E4.
本発明群の特徴E3に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定入球設定部にて前記特定入球手段を無効に設定する無効期間を設定する無効期間設定部(待機時間設定処理)を備え、
前記無効期間設定部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な内部抽選の結果の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果の場合と比較して前記無効期間を長く設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E4によれば、無効期間設定部は、遊技者にとって有利な内部抽選の結果の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果の場合と比較して無効期間を長く設定するので、期待演出を終了させるタイミングが遅くなればなるほど遊技者の期待感を高めることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E5.
本発明群の特徴E1から特徴E4のいずれかに記載された遊技機において、
前記始動入球手段への遊技球の入球を発生させやすい第1の経路(左打ちルート)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球を前記第1の経路と比較して発生させにくい第2の経路(右打ちルート)とを備え、
前記特定入球手段は、前記第1の経路に配設されることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E5によれば、特定入球手段は、第1の経路に配設されているので、遊技者は、始動入球手段に遊技球を入球させる場合と同じ経路に遊技球を発射させることによって、特定入球手段に遊技球を入球させることができる。したがって、遊技機は、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴E6.
本発明群の特徴E1から特徴E4のいずれかに記載された遊技機において、
前記始動入球手段への遊技球の入球を発生させやすい第1の経路(左打ちルート)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球を前記第1の経路と比較して発生させにくい第2の経路(右打ちルート)とを備え、
前記特定入球手段は、前記第2の経路に配設されることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E6によれば、特定入球手段は、第2の経路に配設されているので、遊技者は、始動入球手段に遊技球を入球させる場合と異なる経路に遊技球を発射させることによって、特定入球手段に遊技球を入球させることができる。したがって、遊技機は、遊技者の意図を確実に反映させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
このような本発明の特徴E群によれば、遊技者に快適に遊技をさせることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する表示装置を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段を備え、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を表示装置に最終的に停止表示させるとともに、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような遊技機は、遊技状態を特定制御状態に移行させた後、遊技者にとって有利な状態になるのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行している。
しかしながら、遊技者にとって有利な状態になるか否かに関わらず、期待演出を最後まで見なければならないので、遊技者は、これを不快に感じてしまう場合があるという問題がある。
<特徴F群>
特徴F1.
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(上作動口36および下作動口37)と、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段(図柄表示装置47)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する遊技状態移行手段(主制御装置60)と、
前記特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を前記変動表示手段にて実行する期待演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)と、
前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して前記特定制御状態の遊技を開始させる特定入球手段(可変入賞用スルーゲート50,50A)とを備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定入球手段への入球を契機として前記特定制御状態の遊技を開始する特定制御開始部(遊技状態移行処理)を備え、
前記期待演出実行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定入球手段への入球を契機として前記期待演出を終了させる期待演出終了部(演出決定処理)と、
前記期待演出を前記変動表示手段にて実行した後、前記期待演出終了部にて前記期待演出を終了させるまでの演出視聴期間に基づいて、前記期待演出を終了させた後の演出の内容を変更する演出変更部(演出決定処理)とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F1によれば、期待演出実行手段は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定入球手段への入球を契機として期待演出を終了させる期待演出終了部を備えているので、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、期待演出を終了させるまでは遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後も期待演出を見ることができ、楽しみながら遊技を行うことができる。また、遊技状態移行手段は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定入球手段への入球を契機として特定制御状態の遊技を開始する特定制御開始部を備えているので、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、期待演出を終了させて特定制御状態の遊技を開始することができる。したがって、遊技機は、期待演出を見るか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。そして、期待演出実行手段は、期待演出を変動表示手段にて実行した後、期待演出終了部にて期待演出を終了させるまでの演出視聴期間に基づいて、期待演出を終了させた後の演出の内容を変更する演出変更部を備えているので、演出視聴期間の短かった遊技者に向けた演出と、演出視聴期間の長かった遊技者に向けた演出とを異ならせることができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F2.
本発明群の特徴F1に記載された遊技機において、
前記演出変更部は、前記演出視聴期間に基づいて、前記特定制御開始部にて開始する前記特定制御状態の遊技中の演出(開閉実行モード用の演出)を変更することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F2によれば、演出変更部は、演出視聴期間に基づいて、特定制御開始部にて開始する特定制御状態の遊技中の演出を変更するので、演出視聴期間の短かった遊技者に向けた特定制御状態の遊技中の演出と、演出視聴期間の長かった遊技者に向けた特定制御状態の遊技中の演出とを異ならせることができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F3.
本発明群の特徴F1または特徴F2に記載された遊技機において、
前記演出変更部は、前記演出視聴期間に基づいて、前記変動表示手段にて実行する次回の前記期待演出を変更することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F3によれば、演出変更部は、演出視聴期間に基づいて、変動表示手段にて実行する次回の期待演出を変更するので、演出視聴期間の短かった遊技者に向けた次回の期待演出と、演出視聴期間の長かった遊技者に向けた次回の期待演出とを異ならせることができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F4.
本発明群の特徴F1から特徴F3のいずれかに記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を前記変動表示手段にて実行するリーチ表示実行部(演出パターンの決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F4によれば、期待演出実行手段は、特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出としてリーチ表示を変動表示手段にて実行するリーチ表示実行部を備えているので、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、リーチ表示を終了させることができる。したがって、遊技機は、リーチ表示を見るか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴F5.
本発明群の特徴F4に記載された遊技機において、
前記内部抽選は、
前記特定制御状態に遊技状態を移行させる第1の内部抽選結果(小当たり結果)と、
前記特定制御状態に遊技状態を移行させるとともに、前記第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与する第2の内部抽選結果(大当たり結果)とを備え、
前記リーチ表示実行部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果が前記第1の内部抽選結果または前記第2の内部抽選結果であった場合に、リーチ表示を前記変動表示手段にて実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F5によれば、リーチ表示実行部は、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果が第1の内部抽選結果または第2の内部抽選結果であった場合に、リーチ表示を変動表示手段にて実行するので、リーチ表示を実行することによって、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であったのではないかと遊技者に期待させることができる。
特徴F6.
本発明群の特徴F5に記載された遊技機において、
前記内部抽選は、
所定数の遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる前記第1の内部抽選結果と、
前記所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させることによって、前記第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与する前記第2の内部抽選結果とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F6によれば、第1の内部抽選結果は、所定数の遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることができ、第2の内部抽選結果は、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることによって、第1の内部抽選結果よりも高い価値を遊技者に付与することができるので、リーチ表示実行部は、リーチ表示を実行することによって、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であったのではないかと遊技者に更に期待させることができる。
特徴F7.
本発明群の特徴F6に記載された遊技機において、
前記遊技領域を流下する遊技球を入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を入球させない閉鎖状態を有し、遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出す開閉入球手段(可変入賞装置38)を備え、
前記特定制御開始部は、
前記開閉入球手段を開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでを1回の前記特定制御状態の遊技(ラウンド遊技)とし、
前記内部抽選は、
前記開閉入球手段の開閉回数を所定回数に設定することによって、所定数の遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる前記第1の内部抽選結果と、
前記開閉入球手段の開閉回数を前記所定回数よりも多くの回数に設定することによって、前記所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる前記特定制御状態に遊技状態を移行させる前記第2の内部抽選結果とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F7によれば、第1の内部抽選結果は、開閉入球手段の開閉回数を所定回数に設定することによって、所定数の遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることができ、第2の内部抽選結果は、開閉入球手段の開閉回数を所定回数よりも多くの回数に設定することによって、所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出せる特定制御状態に遊技状態を移行させることができるので、リーチ表示実行部は、リーチ表示を実行することによって、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であったのではないかと遊技者に更に期待させることができる。
特徴F8.
本発明群の特徴F7に記載された遊技機において、
前記内部抽選は、
前記開閉入球手段の1回の開閉時間を所定時間に設定する前記第1の内部抽選結果と、
前記開閉入球手段の1回の開閉時間を前記所定時間よりも長い時間に設定する前記第2の内部抽選結果とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F8によれば、第1の内部抽選結果は、開閉入球手段の1回の開閉時間を所定時間に設定し、第2の内部抽選結果は、開閉入球手段の1回の開閉時間を所定時間よりも長い時間に設定するので、遊技機は、内部抽選の結果が第1の内部抽選結果であった場合には、内部抽選の結果が第2の内部抽選結果であった場合と比較して、すぐに特定制御状態の遊技を終了させることができ、次の内部抽選を実行することができる。したがって、遊技機は、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴F9.
本発明群の特徴F7または特徴F8に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定入球手段への入球を契機として前記開閉入球手段の開閉回数を遊技者に報知する開閉回数報知部(演出決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F9によれば、期待演出実行手段は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定入球手段への入球を契機として開閉入球手段の開閉回数を遊技者に報知する開閉回数報知部を備えているので、遊技者は、特定入球手段に遊技球を入球させることによって、開閉入球手段の開閉回数を確認することができる。したがって、遊技機は、開閉入球手段の開閉回数を確認するか否かを遊技者に選択させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴F10.
本発明群の特徴F1から特徴F9のいずれかに記載された遊技機において、
前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、前記特定入球手段とは異なる他の入球手段(アウト口39)を備え、
前記特定制御開始部は、前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記他の入球手段への入球を契機として前記特定制御状態の遊技を開始し、
前記期待演出終了部は、前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定制御状態の遊技を開始するときに前記期待演出を終了させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F10によれば、特定制御開始部は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定入球手段への入球、または特定入球手段とは異なる他の入球手段への入球を契機として特定制御状態の遊技を開始するので、特定入球手段への入球が発生しなかった場合であっても他の入球手段への入球を契機として特定制御状態の遊技を開始することができる。
特徴F11.
本発明群の特徴F10に記載された遊技機において、
前記特定制御開始部は、前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させて所定時間を経過した後、前記他の入球手段への入球を契機として前記特定制御状態の遊技を開始することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F11によれば、特定制御開始部は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させて所定時間を経過した後、他の入球手段への入球を契機として特定制御状態の遊技を開始するので、特定入球手段への入球が発生しなかった場合であっても他の入球手段への入球を契機として特定制御状態の遊技を開始することができる。
特徴F12.
本発明群の特徴F1から特徴F11のいずれかに記載された遊技機において、
前記特定制御開始部は、前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、特定時間を経過したことを契機として前記特定制御状態の遊技を開始し、
前記期待演出終了部は、前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定制御状態の遊技を開始するときに前記期待演出を終了させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F12によれば、特定制御開始部は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、特定入球手段への入球、または特定時間を経過したことを契機として特定制御状態の遊技を開始するので、特定入球手段への入球が発生しなかった場合であっても特定制御状態の遊技を開始することができる。したがって、遊技機は、遊技状態移行手段にて遊技状態を特定制御状態に移行させた後、確実に特定制御状態の遊技を開始することができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴F13.
本発明群の特徴F1から特徴F12のいずれかに記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記特定入球手段を有効または無効に設定する特定入球設定部(遊技状態移行処理および大入賞口開閉処理)を備え、
前記期待演出終了部は、前記特定入球設定部にて前記特定入球手段を有効に設定すること、および前記特定入球手段への入球を契機として前記期待演出を終了させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F13によれば、期待演出終了部は、特定入球設定部にて特定入球手段を有効に設定すること、および特定入球手段への入球を契機として期待演出を終了させることができるので、期待演出を終了させるタイミングを多様化することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F14.
本発明群の特徴F13に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記遊技状態移行手段にて遊技状態を前記特定制御状態に移行させた後、前記特定入球設定部にて前記特定入球手段を無効に設定する無効期間を設定する無効期間設定部(待機時間設定処理)を備え、
前記無効期間設定部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な内部抽選の結果(大当たり結果)の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果(小当たり結果)の場合と比較して前記無効期間を長く設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F14によれば、無効期間設定部は、遊技者にとって有利な内部抽選の結果の場合には、遊技者にとって不利な内部抽選の結果の場合と比較して無効期間を長く設定するので、期待演出を終了させるタイミングが遅くなればなるほど遊技者の期待感を高めることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F15.
本発明群の特徴F1から特徴F14のいずれかに記載された遊技機において、
前記始動入球手段への遊技球の入球を発生させやすい第1の経路(左打ちルート)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球を前記第1の経路と比較して発生させにくい第2の経路(右打ちルート)とを備え、
前記特定入球手段は、前記第1の経路に配設されることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F15によれば、特定入球手段は、第1の経路に配設されているので、遊技者は、始動入球手段に遊技球を入球させる場合と同じ経路に遊技球を発射させることによって、特定入球手段に遊技球を入球させることができる。したがって、遊技機は、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
特徴F16.
本発明群の特徴F1から特徴F14のいずれかに記載された遊技機において、
前記始動入球手段への遊技球の入球を発生させやすい第1の経路(左打ちルート)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球を前記第1の経路と比較して発生させにくい第2の経路(右打ちルート)とを備え、
前記特定入球手段は、前記第2の経路に配設されることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F16によれば、特定入球手段は、第2の経路に配設されているので、遊技者は、始動入球手段に遊技球を入球させる場合と異なる経路に遊技球を発射させることによって、特定入球手段に遊技球を入球させることができる。したがって、遊技機は、遊技者の意図を確実に反映させることができ、遊技者に快適に遊技をさせることができる。
このような本発明の特徴F群によれば、遊技者に快適に遊技をさせることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する表示装置を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段を備え、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を表示装置に最終的に停止表示させるとともに、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような遊技機は、絵柄の変動表示を開始した後、特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行している。
しかしながら、大当たり抽選に当選したか否かに関わらず、期待演出を最後まで見なければならないので、遊技者は、これを不快に感じてしまう場合があるという問題がある。