JP2018098709A - 無線通信装置およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】より効率的な無線通信を可能とする。
【解決手段】複数の端末局と制御局とを含む無線通信システムにおける制御局として動作する無線通信装置は、複数の端末局に含まれる第1の端末局からの送信要求信号を受信する受信手段と、複数の端末局と制御局との間の通信状態を取得する取得手段と、通信状態に基づいて第1の端末局に対する送信許可信号の送信先となる端末局を複数の端末局から選択する選択手段と、選択手段によって選択された端末局に対して送信許可信号を送信する送信手段と、を有する。
【選択図】図6
【解決手段】複数の端末局と制御局とを含む無線通信システムにおける制御局として動作する無線通信装置は、複数の端末局に含まれる第1の端末局からの送信要求信号を受信する受信手段と、複数の端末局と制御局との間の通信状態を取得する取得手段と、通信状態に基づいて第1の端末局に対する送信許可信号の送信先となる端末局を複数の端末局から選択する選択手段と、選択手段によって選択された端末局に対して送信許可信号を送信する送信手段と、を有する。
【選択図】図6
Description
本発明は、無線通信技術に関するものである。
広い帯域幅が利用でき高速無線伝送が可能である60GHz帯を使用したミリ波無線技術が注目されている。一方で、ミリ波は大気中の減衰が大きいことから2.4GHz帯や5GHz帯の通信と比べて通信距離が短いという特徴がある。そのためミリ波無線通信では、アレイアンテナを使用して特定の方向にアンテナ指向性を絞り通信距離を伸ばす方法が用いられる。
また、無線通信における一般的なメディアアクセス方式として、RTS(Request To Send:送信要求)/CTS(Clear To Send:送信許可)方式が知られている。この方式では、送信要求を行う端末局がRTS信号を、送信許可を行う制御局がCTS信号を、それぞれ周囲の端末局に報知することによって、隠れ端末による通信フレームの衝突を回避している。
ただし、アンテナ指向性を絞ってRTS/CTS信号を送信する場合、周囲の端末局がRTS/CTS信号を受信できない場合がある。その場合、例えば、複数の端末局がRTS信号を送信する場合、他の端末局のRTS/CTS信号を受信できない端末局は、データ通信中の制御局にRTS信号を送信することになる。その結果、当該端末局のバックオフ時間や伝送遅延が増大するという問題が生じる。
そこで、特許文献1では、アンテナ指向性を切り替えながらCTS信号を複数回送信することにより全方位にCTS信号を送信する手法が開示されている。これにより、周囲の端末局は他の端末局が送信を要求していることを認識でき、自身のRTS信号の送信を抑制することが可能となる。
しかしながら、上述の特許文献1では、アンテナ指向性が鋭く(狭く)なるにつれCTS信号の送信回数が増加することになり、より多くの通信帯域を消費することになるという問題がある。
本発明はこのような問題を鑑みてなされたものであり、より効率的な無線通信を可能とする技術を提供することを目的とする。
上述の問題点を解決するため、本発明に係る無線通信装置は以下の構成を備える。すなわち、複数の端末局と制御局とを含む無線通信システムにおける前記制御局として動作する無線通信装置は、
前記複数の端末局に含まれる第1の端末局からの送信要求信号を受信する受信手段と、
前記複数の端末局と前記制御局との間の通信状態を取得する取得手段と、
前記通信状態に基づいて、前記第1の端末局に対する送信許可信号の送信先となる端末局を前記複数の端末局から選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された端末局に対して送信許可信号を送信する送信手段と、
を有する。
前記複数の端末局に含まれる第1の端末局からの送信要求信号を受信する受信手段と、
前記複数の端末局と前記制御局との間の通信状態を取得する取得手段と、
前記通信状態に基づいて、前記第1の端末局に対する送信許可信号の送信先となる端末局を前記複数の端末局から選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された端末局に対して送信許可信号を送信する送信手段と、
を有する。
本発明によれば、より効率的な無線通信を可能とする技術を提供することができる。
以下に、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。なお、以下の実施の形態はあくまで例示であり、本発明の範囲を限定する趣旨のものではない。
(第1実施形態)
本発明に係る無線通信装置の第1実施形態として、無線通信システムにおける制御局を例に挙げて以下に説明する。
本発明に係る無線通信装置の第1実施形態として、無線通信システムにおける制御局を例に挙げて以下に説明する。
<システム構成>
図1は、第1実施形態に係る無線通信システムの全体構成を示す図である。システムは、制御局100、4つの端末局101〜104、スイッチ110、頭部装着型表示装置(HMD:Head Mounted Display)105、PC115を含んでいる。HMD105は、使用者の頭部に装着され当該使用者に映像サービスを提供する装置である。ここでは、映像処理装置であるPC115が映像データを生成し、当該映像データを無線ネットワークを介してHMD105に送信し、HMDが受信した映像データを再生する形態について説明する。
図1は、第1実施形態に係る無線通信システムの全体構成を示す図である。システムは、制御局100、4つの端末局101〜104、スイッチ110、頭部装着型表示装置(HMD:Head Mounted Display)105、PC115を含んでいる。HMD105は、使用者の頭部に装着され当該使用者に映像サービスを提供する装置である。ここでは、映像処理装置であるPC115が映像データを生成し、当該映像データを無線ネットワークを介してHMD105に送信し、HMDが受信した映像データを再生する形態について説明する。
端末局101〜104は、スイッチ110を介してPC115と有線接続される。本システムにおいては、PC115は複数の端末局101〜104に同じ映像データを配信している。端末局101〜104が制御局100に映像データを送信する冗長構成を取ることで、通信の信頼性を向上させている。各通信局(制御局100及び端末局101〜104)はアレイアンテナを備えており、通信相手に応じて最適なアンテナ指向性を選択して無線通信を行うことができる。各端末局は映像データをPC115から受信すると、キャリアセンスを行った後、キャリアが検出されず無線通信が空いていれば、送信要求のための送信要求信号(RTS信号)を制御局100に向けて送信する。
以下では、端末局101がRTS信号120を送信する形態について説明する。制御局100は、RTS信号120を受信すると、各端末局との通信状態に基づいて、端末局101の送信を許可するための送信許可信号(CTS信号)の送信先となる端末局の選択を行う。なお、選択される端末局は、RTS信号120を送信した端末局101を含む。ここでは、制御局100は、端末局101、103、104を選択し、各端末局に適したアンテナ指向性でCTS信号125、126、127を順に送信している。
一方、端末局103及び端末局104はキャリアセンスを行い、CTS信号125、126を受信することにより、端末局101が送信を要求していることを認識し、自身のRTS信号の送信を抑制する。端末局101は、CTS信号127を受信後、映像データの送信を行う。
図2は、制御局及び各端末局において利用可能なアンテナ指向性を説明する図である。制御局及び各端末局は、パターン200で示す無指向性、パターン205で示す4つの指向性(A0〜A3)、パターン210で示す8つの指向性(B0〜B7)、の中から利用する指向性を選択し各種信号を送信することが出来る。すなわち、制御局及び各端末局は、指向性を制御可能なアンテナを有している。なお、指向性はこれらに限定されず他の指向性を利用する構成としてもよい。また、制御局のみアンテナ指向性を選択可能な構成としてもよい。
一般に、送信電力が一定の場合には、指向性を絞って(狭くして)送信するほどより高いゲインが得られるため、データレートがより高くなり到達距離がより長くなる。
つまり、指向性パターン200のように広い指向性でデータを送信する場合、データの到達方向の範囲は広がるが、ゲインが得られないため、データレートが低くなり到達距離は短くなる。
指向性パターン205のように指向性を絞って送信する場合、指向性パターン200と比較してデータの到達方向の範囲は狭まるが、高いゲインが得られるため、データレートが高く到達距離を伸ばすことができる。また、指向性パターン210のように更に指向性を絞ることにより、指向性パターン205と比較してデータの到達方向の範囲は更に狭まるが、データレートをより高め、到達距離をより伸ばすことができる。
図3は、制御局100の機能ブロック図である。無線通信部300は、無線データの変復調を含む送受信の信号処理を行う。アンテナ部305は、無線通信部300の送受信に応じて電波を送受信する。
アンテナ制御部310は、アンテナの送受信指向性の制御を行う。アンテナ制御部310は、所定の端末局との通信に最適なアンテナ指向性を探索するためのアンテナ指向性探索処理も実行する。端末局接続制御部315は、端末局とネットワーク情報を交換するためのプローブ(Probe)要求/応答や、端末局のネットワーク接続を行うためのアソシエーション(Association)要求/応答を処理する。
通信状態取得部320は、端末局のネットワーク接続状態や、端末局とのアンテナ指向性探索の実行結果を含む通信状態を取得する。「通信状態」については図8及び図9を参照して後述する。RTS取得部325は、端末局から受信したRTS信号を取得する。RTS信号には、送信要求した端末局のMACアドレス、通信期間情報などが含まれる。
端末局選択部330は、RTS信号を受信したときに通信状態取得部320で取得した端末局の通信状態に基づいて、CTS信号の送信先である端末局を選択する。指向性選択部331は、端末局選択部330で選択された各端末局向けのCTS信号の送信に適したアンテナ指向性を選択する。CTS生成部335は、端末局選択部330で選択された各端末局に対するCTS信号を生成する。CTS信号には、送信許可する端末局のMACアドレス、通信時間情報などが含まれる。データ通信部340は、端末局に送信を許可した後に、データ通信を行う。
図4は、端末局101〜104の機能ブロック図である。無線通信部400は、無線データの変復調を含む送受信の信号処理を行う。アンテナ部405は、無線通信部400の送受信に応じて電波を送受信する。
アンテナ制御部410は、アンテナの送受信指向性の制御を行う。アンテナ制御部410は、所定の制御局100との通信に最適なアンテナ指向性を探索するためのアンテナ指向性探索処理も実行する。接続制御部415は、制御局100とネットワーク情報を交換するためのプローブ要求/応答や、端末局のネットワーク接続を行うためのアソシエーション要求/応答を処理する。
RTS生成部420は、送信を要求するために制御局100に送信するRTS信号を生成する。CTS取得部425は、制御局100から受信したCTS信号を取得する。端末局は、CTS信号に含まれるMACアドレスが自身のMACアドレスと異なる場合、他の端末局に対して送信許可がなされたと判断し、CTS信号に含まれる通信期間情報で定められる期間、RTS信号の送信を抑止する。一方、端末局は、CTS信号に含まれるMACアドレスが自身のMACアドレスと一致する場合、自局に対して送信許可がなされたと判断し、CTS信号に含まれる通信期間情報で定められる期間、データ通信を行う。
図5は、通信期間及び通信フレームを説明する図である。第1実施形態の無線ネットワークにおいて、通信フレームはBI(Beacon Interval)と呼ばれる繰り返し周期で送信される。BI内は、以下の4つの期間から構成される。
・ビーコン(Beacon)送信期間(以下、BTI:Beacon Transmission Interval)
・ビームフォーミングトレーニング期間(以下、A−BFT:Association Beamforming training)
・管理フレーム交換期間(以下、ATI:Announcement Transmission Interval)
・データ送信期間(以下、DTI:Data Transmission Interval)
BTI505は、制御局100が指向性を切り替えながら複数のビーコンフレームをネットワーク内の全ての端末局に向けて送信する期間である。端末局は複数のビーコンフレームを受信することにより、自身との通信に最適な制御局100の送信指向性を知ることができる。ビーコンフレームには、BI中のBTI/A−BFT/AT/DTIの通信期間情報、ネットワーク識別子、サポートされるデータレート、使用されるアンテナ指向性情報といったネットワークの基本的な情報が含まれる。
・ビーコン(Beacon)送信期間(以下、BTI:Beacon Transmission Interval)
・ビームフォーミングトレーニング期間(以下、A−BFT:Association Beamforming training)
・管理フレーム交換期間(以下、ATI:Announcement Transmission Interval)
・データ送信期間(以下、DTI:Data Transmission Interval)
BTI505は、制御局100が指向性を切り替えながら複数のビーコンフレームをネットワーク内の全ての端末局に向けて送信する期間である。端末局は複数のビーコンフレームを受信することにより、自身との通信に最適な制御局100の送信指向性を知ることができる。ビーコンフレームには、BI中のBTI/A−BFT/AT/DTIの通信期間情報、ネットワーク識別子、サポートされるデータレート、使用されるアンテナ指向性情報といったネットワークの基本的な情報が含まれる。
A−BFT510は、端末局がBTIで受信したビーコンフレームに対して、その受信状態を制御局100に通知する期間である。これにより、BTIとA−BFTで制御局100と端末局は互いに最適なアンテナ指向性を探索することができる。
ATI515は、制御局100が特定の端末局と管理フレームを交換することができる期間である。管理フレームには、ネットワーク情報を交換するためのプローブ要求/応答や、端末局のネットワーク接続を行うためのアソシエーション要求/応答などがあげられる。
DTI520は、RTC/CTS信号の交換に基づいて送信を許可された端末局がデータフレームを送信する期間である。データフレームには、映像データのようなアプリケーションデータを含むことができる。
図5に示すDTI520においては、所定の端末局がRTS信号521を送信し、それ対する応答として制御局がCTS信号522を複数の端末局宛てに複数回送信している。CTS信号によって送信を許可された端末局はデータフレーム523を送信する。データフレーム523の送信が終わった後も、DTIが継続している間は、RTS/CTS信号の交換とデータフレームの送信が継続される。
<システムの動作>
図6は、第1実施形態におけるシステムの動作を示すシーケンス図である。
図6は、第1実施形態におけるシステムの動作を示すシーケンス図である。
S600では、制御局100は、BTI及びA−BFTにおいて、各端末局に対してアンテナ指向性探索を行う。これにより、制御局100は、各端末局との通信に適したアンテナ指向性を決定する。
S605では、端末局101は、送信を要求するため、RTS信号を制御局100に送信する。S610では、制御局100は、各端末局の通信状態に基づいてCTS信号を送信すべき端末局を選択する。「通信状態」の具体例は図8及び図9を参照して後述する。詳細は後述するが、ここでは、端末局101,103,104を選択する例を示している。
その後、制御局100は、選択された端末局それぞれに最適なアンテナ指向性を選択し、S615で端末局103へ、S620で端末局104へ、S625で端末局101へ、端末局101のMACアドレスを設定したCTS信号を送信する。このとき、端末局101にCTS信号を先に送信してしまうと、端末局101はデータ通信を開始してしまうことになる。そのため、端末局103及び端末局104へCTS信号を送信した後に、端末局101へのCTS信号の送信を行う。
端末局103及び端末局104は、キャリアセンスによりCTS信号を受信することになるが、CTS信号に含まれるMACアドレスが自身のMACアドレスと一致しないことから、RTS信号の送信を抑制する。一方、端末局101においては、CTS信号に含まれるMACアドレスが自身のMACアドレスと一致することから、データ通信を開始する。
このようにして、制御局100は、CTS信号の必要な端末局に対してCTS信号を個別に送ることにより、端末局間のデータ通信の衝突を回避している。
図7は、制御局におけるRTS/CTS処理のフローチャートである。S700では、制御局100は、所定の端末局からRTS信号を受信する。S705では、各端末局の通信状態を取得する。S710では、制御局100は、取得した通信状態に基づいて、CTS信号の送信先となる端末局を選択する。S715では、制御局100は、選択した各端末局に向けてCTS信号を送信する。
図8は、各端末局の通信状態を示すテーブル800を示す図である。テーブル800では、通信状態として各端末局のネットワーク接続処理(アソシエーション処理)の完了有無を管理する例を示している。”○”は処理が完了していることを、”×”は処理が未完了であるであることを示している。すなわち、この例では、端末局101,103,104はアソシエーション処理が完了しているが、端末局102は完了していない。
制御局100は端末局102からプローブ要求を受信している場合、端末局102がアソシエーション処理を完了していないとしてもネットワーク内に存在していることを認識できる。ただし、アソシエーションが完了していない端末局からRTS信号が送信されることはない。そのため、制御局100は、テーブル800の内容に基づいて、端末局102を除いた端末局(すなわち端末局101,103,104)にCTS信号を送信すると決定する。
図9は、各端末局の通信状態を示すテーブル900を示す図である。テーブル900では、通信状態として、テーブル800に加えて、各端末局のアンテナ指向性探索処理の完了有無を更に管理している。
アンテナ指向性探索処理が完了していない端末局に対しては、制御局100は、最適なアンテナ指向性を選択することができない。そのため、制御局100は、テーブル900の内容に基づいて、端末局103を除いた端末局(すなわち端末局101,102,104)にCTS信号を送信する。
図11は、第1実施形態におけるCTS送信処理(S715)の詳細フローチャートである。ここでは図1のように、端末局101がRTS信号を送信し、制御局100がCTS信号の送信先として端末局101,103,104を選択した場合を例に説明する。
S1105では、制御局100は、RTS信号の送信元である端末局へのCTS信号の送信順序が最後となるように設定する。すなわち、ここでは、端末局101へのCTS信号の送信順序を最後となるように設定する。これはRTS信号の送信元である端末局101に対してCTS信号を他の端末局より先に送信してしまうと、データ通信が開始され、他の端末局のRTS信号の送信と衝突してしまう可能性があるからである。
S1110では、制御局100は、他の端末局(すなわち、端末局103,104)宛てのCTS信号の送信順序を設定する。例えば、送信順序をランダムに選択してもよい。この結果、送信順序は、端末局103→端末局104→端末局101のように設定される。
S1115では、制御局100は、選択された全端末局へのCTS信号の送信が完了したかどうかを判別する。1回目のループではまだ全端末局にCTS信号を送信し終わっていないので、S1120に分岐し端末局103が選択される。次にS1125で端末局103に適したアンテナ指向性が選択され、S1130でCTS信号が端末局103に送信される。
次にS1115に戻り、2回目のループではまだ全端末局にCTS信号を送信し終わっていないので再度S1120に分岐し端末局104が選択される。次にS1125で端末局104に適したアンテナ指向性が選択され、S1130でCTS信号が端末局104に送信される。次にS1115に戻り、3回目のループではまだ全端末局にCTS信号を送信し終わっていないので再度S1120に分岐し、最後に端末局101が選択される。次にS1125で端末局101に適したアンテナ指向性が選択され、S1130でCTS信号が端末局101に送信される。次にS1115に戻り、4回目のループでは全端末局にCTS信号を送信し終わったので、CTS信号の送信処理を完了する。
以上説明したとおり第1実施形態によれば、制御局100は、RTS信号を受信した場合、各端末局の通信状態に応じてCTS信号を送信すべき端末局を選択し、選択した端末局にのみ個別にCTS信号を送信する。これにより、全端末局に対してCTS信号を送信する場合と比較してCTS信号の送信回数を削減することが可能となる。すなわち、CTS信号の送信に必要な通信帯域を削減することができ、また、端末局及び制御局の消費電力を削減することが可能となる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、アンテナの指向性を考慮してCTS信号を送信することにより、更にCTS信号の送信回数を削減する例について説明する。
第2実施形態では、アンテナの指向性を考慮してCTS信号を送信することにより、更にCTS信号の送信回数を削減する例について説明する。
<システム構成>
図14は、第2実施形態に係る無線通信システムの全体構成を示す図である。ここでは、端末局101がRTS信号1400を送信する。そして、制御局100は、CTS信号1405を端末局103,104へ広い指向性(指向性A2)を用いて送信する。その後、制御局100は、端末局102へCTS信号1410を送信し、最後に端末局101へCTS信号1415を送信する。
図14は、第2実施形態に係る無線通信システムの全体構成を示す図である。ここでは、端末局101がRTS信号1400を送信する。そして、制御局100は、CTS信号1405を端末局103,104へ広い指向性(指向性A2)を用いて送信する。その後、制御局100は、端末局102へCTS信号1410を送信し、最後に端末局101へCTS信号1415を送信する。
<システムの動作>
図13は、第2実施形態におけるシステムの動作を示すシーケンス図である。
図13は、第2実施形態におけるシステムの動作を示すシーケンス図である。
S1300では、制御局100は、BTI及びA−BFTにおいて各端末局とのアンテナ指向性探索を行うことにより、各端末局との通信に適したアンテナ指向性を探索する。S1305では、端末局101は、送信を要求するため、RTS信号を制御局100に送信する。S1310では、制御局100は、各端末局の通信状態を示したテーブル1000に基づいてCTS信号を送信すべき端末局を選択する。この例では、全端末局101〜104を選択する。その後、制御局100は、選択された端末局に最適なアンテナ指向性を選択し、S1315で端末局103及び端末局104へ、S1320で端末局102へ、S1325で端末局101へCTS信号を送信する。S1330では、端末局101は、データ通信を行う。
図10は、各端末局の通信状態を示すテーブル1000を示す図である。テーブル1000では、通信状態として、利用可能なアンテナ指向性それぞれを利用した際の各端末局との通信品質を管理している。ここでは、パターン205及び210で示される各アンテナ指向性(A0〜A3、B0〜B7)に対する通信品質を示している。テーブル1000において、”○”は所定の閾値以上の通信品質で通信可能であることを示し、”×”は通信品質が所定の閾値未満であることを示している。所定の閾値未満の通信品質である端末局からはRTS信号が届くことがないと考えられるので、当該端末局をCTS信号の送信先から除外する。
図12は、第2実施形態におけるCTS送信処理の詳細フローチャートである。ここでは端末局101がRTS信号を送信し、制御局100が、テーブル1000に基づいてCTS信号の送信先として端末局101〜104を選択した場合を例に説明する。
S1205では、制御局100は、RTS信号の送信元である端末局へのCTS信号の送信順序が最後となるように設定する。すなわち、ここでは、端末局101へのCTS信号の送信順序を最後となるように設定する。
S1210では、制御局100は、テーブル1000を参照し、1つの指向性で複数の端末局が受信可能であるかどうかを判別する。その結果、優先的に指向性A2を用いてCTS信号を送信することで、端末局103と端末局104が同時に当該CTS信号を受信可能であることがわかる。そこでS1215に分岐し、「端末局103及び端末局104」宛てのCTS信号の送信順序を先頭にする。これにより、複数の端末局に対して早い段階でRTS信号の送信抑止を実現することが可能となる。
S1220では、制御局100は、その他の端末局宛てのCTS信号の送信順序を設定する。ここでは、ただし、ここでは、端末局101への送信は最後と既に決定しているため、送信順序は、「端末局103及び端末局104」→端末局102→端末局101のように設定される。
S1225では、制御局100は、選択された全端末局へのCTS信号の送信が完了したかどうかを判別する。1回目のループではまだ全端末局にCTS信号を送信していないので、S1230に分岐し「端末局103及び端末局104」が選択される。S1235では、制御局100は、「端末局103及び端末局104」に適したアンテナ指向性A2が選択する。S1240では、制御局100は、アンテナ指向性A2を利用してCTS信号を送信する。
次にS1225に戻り、2回目のループではまだ全端末局にCTS信号を送信し終わっていないので、再度S1230に分岐し端末局102が選択される。次にS1235で端末局102に適したアンテナ指向性B0が選択され、S1240でCTS信号が端末局102に送信される。
次にS1225に戻り、3回目のループではまだ全端末局にCTS信号を送信し終わっていないので、再度S1230に分岐し最後に端末局101が選択される。次にS1235で端末局101に適したアンテナ指向性B7が選択され、S1240でCTS信号が端末局101に送信される。次にS1225に戻り、制御局100は、4回目のループでは全端末局にCTS信号を送信し終わったので、CTS信号の送信処理を完了する。
尚、図12の例では、各端末局の通信状態を判断するために図10のテーブル1000のみを参照したが、図8のテーブル800や図9のテーブル900を併せて参照するようにしてもよい。
以上説明したとおり第2実施形態によれば、アンテナの指向性を考慮してCTS信号を送信することにより、第1実施形態に比較して更にCTS信号の送信回数を削減することが可能となる。また、複数の端末局宛てのCTS信号の送信順序を先頭にすることで、複数の端末局に対して早い段階でRTS信号の送信抑止を実現することが可能となる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、RTS/CTS処理中に別の端末局からRTS信号が送信された場合に対処する形態について説明する。
第3実施形態では、RTS/CTS処理中に別の端末局からRTS信号が送信された場合に対処する形態について説明する。
<システム構成>
図17は、第3実施形態に係る無線通信システムの全体構成を示す図である。ここでは、端末局101がRTS信号1700を送信し、続いて、端末局102がRTS信号1701を送信している。制御局100は、端末局101のRTS信号への応答としてのCTS信号1711を端末局103へ、CTS1712を端末局102へ、CTS信号1713を端末局104へ、CTS信号1714を端末局101へ順に送信する。
図17は、第3実施形態に係る無線通信システムの全体構成を示す図である。ここでは、端末局101がRTS信号1700を送信し、続いて、端末局102がRTS信号1701を送信している。制御局100は、端末局101のRTS信号への応答としてのCTS信号1711を端末局103へ、CTS1712を端末局102へ、CTS信号1713を端末局104へ、CTS信号1714を端末局101へ順に送信する。
<システムの動作>
図16は、第3実施形態におけるシステムの動作を示すシーケンス図である。
図16は、第3実施形態におけるシステムの動作を示すシーケンス図である。
S1600では、制御局100は、BTI及びA−BFTにおいて各端末局とのアンテナ指向性探索を行うことにより、各端末局との通信に適したアンテナ指向性を探索する。S1605では、端末局101は、送信を要求するため、RTS信号を制御局100に送信する。S1610では、制御局100は、CTS信号を送信すべき端末局を選択する。この例では、全ての端末局101〜104を選択する。そして、端末局101へのCTS信号の送信順序を最後に設定する。
S1615では、制御局100は、端末局102が送信したRTS信号を受信し、端末局102へのCTS信号の送信順序を最後から2番目に設定する。その後、制御局100は、選択された端末局に最適なアンテナ指向性を選択し、S1620で端末局103へ、S1625で端末局104へ、S1630で端末局102へ、S1635で端末局101へCTS信号を送信する。S1640では、端末局101は、データ通信を行う。
図15は、第3実施形態におけるCTS送信処理の詳細フローチャートである。ここでは、制御局100は、端末局101からRTS信号を受信し、選択した端末局へのCTS信号を送信し終わる前に、端末局104からRTS信号を更に受信した場合を例に説明する。特に、以下では、選択した端末局へのCTS信号を送信し始める前に、端末局104からRTS信号を更に受信した場合について説明する。
S1505では、制御局100は、RTS信号の送信元である端末局へのCTS信号の送信順序を最後に設定する。その結果、端末局101へのCTS信号の送信順序を最後にする。
S1510では、制御局100は、他の端末局へのCTS信号の送信順序をランダムに選択する。この結果、例えば、送信順序は、端末局103→端末局104→端末局102→端末局101のように設定される。
S1515では、制御局100は、選択された全端末局へのCTS信号の送信が完了したかどうかを判別する。1回目のループではまだ全端末局にCTS信号を送信し終わっていないので、S1520に分岐する。
S1520では、制御局100は、他の端末局からRTS信号を受信したかどうかを判別する。ここで端末局104からRTS信号を受信し、S1525に分岐する。S1525では、制御局100は、S1520で受信したRTS信号の送信元である端末局104へのCTS信号の送信順序を最後から2番目に設定する。これにより、送信順序は、端末局103→端末局102→端末局104→端末局101のように変更される。
S1530では、制御局100は、端末局103を選択し、S1535では、端末局103に適したアンテナ指向性を選択し、S1540では、CTS信号を端末局103に送信する。次にS1515に戻り、以降は、変更されたCTS信号の送信順序に従い、全ての端末局にCTS信号を送信し終わるまで、CTS信号の送信を繰り返す。
以上説明したとおり第3実施形態によれば、RTS/CTS処理中に別の端末局からRTS信号を受信した場合に、当該別の端末局へのCTS信号の送信順序を他の端末局よりも遅くする。この制御により、RTS信号を送信していない端末局(上述の例では、端末局102及び103)のRTS信号の送信を早い段階で抑制することが可能となる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 制御局; 101〜104 端末局; 105 HMD; 110 スイッチ; 115 PC
Claims (11)
- 複数の端末局と制御局とを含む無線通信システムにおける前記制御局として動作する無線通信装置であって、
前記複数の端末局に含まれる第1の端末局からの送信要求信号を受信する受信手段と、
前記複数の端末局と前記制御局との間の通信状態を取得する取得手段と、
前記通信状態に基づいて、前記第1の端末局に対する送信許可信号の送信先となる端末局を前記複数の端末局から選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された端末局に対して送信許可信号を送信する送信手段と、
を有することを特徴とする無線通信装置。 - 前記選択手段によって選択された端末局は、前記第1の端末局を含み、
前記選択手段によって複数の端末局が選択された場合、前記送信手段は、前記第1の端末局に対する送信許可信号の送信が他の選択された端末局に対する送信許可信号の送信よりも後になるように送信順序を設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。 - 指向性を制御可能なアンテナと、
前記複数の端末局の各々との無線通信に適した指向性を探索する探索手段と、
を更に有し、
前記送信手段は、前記選択手段によって選択された端末局に対して適した指向性で送信許可信号を送信する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信装置。 - 前記通信状態は、前記複数の端末局の各々と前記制御局との間のネットワーク接続処理が完了しているか否かを示す情報を含み、
前記選択手段は、ネットワーク接続処理が完了している端末局を選択する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信装置。 - 前記通信状態は、前記複数の端末局の各々と前記制御局との間の指向性の探索処理が完了しているか否かを示す情報を含み、
前記選択手段は、指向性の探索処理が完了している端末局を選択する
ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。 - 前記通信状態は、前記アンテナで利用可能な複数の指向性の各々における前記複数の端末局の各々との間の通信品質を示す情報を含み、
前記選択手段は、所定の閾値以上の通信品質で通信可能な端末局を選択する
ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。 - 前記送信手段は、前記所定の閾値以上の通信品質で複数の端末局と同時に通信可能な指向性を当該複数の端末局への送信許可信号の送信に優先的に使用する
ことを特徴とする請求項6に記載の無線通信装置。 - 前記送信手段は、前記所定の閾値以上の通信品質で複数の端末局と同時に通信可能な指向性を使用した送信許可信号の送信を、前記所定の閾値以上の通信品質で1つの端末局と通信可能な指向性を使用した送信許可信号の送信よりも早く送信されるように送信順序を設定する
ことを特徴とする請求項7に記載の無線通信装置。 - 前記送信手段は、前記選択手段によって選択された端末局に対する送信許可信号の送信を完了する前に前記受信手段が前記選択された端末局に含まれ前記第1の端末局とは異なる第2の端末局からの送信要求信号を受信した場合、該第2の端末局に対する送信許可信号の送信順序を、前記第1の端末局を除く前記選択された端末局に対する送信許可信号の送信よりも後になるように送信順序を設定する
ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の無線通信装置。 - 複数の端末局と制御局とを含む無線通信システムにおける前記制御局として動作する無線通信装置の制御方法であって、
前記複数の端末局に含まれる第1の端末局からの送信要求信号を受信する受信工程と、
前記複数の端末局と前記制御局との間の通信状態を取得する取得工程と、
前記通信状態に基づいて、前記第1の端末局に対する送信許可信号の送信先となる端末局を前記複数の端末局から選択する選択工程と、
前記選択工程によって選択された端末局に対して送信許可信号を送信する送信工程と、
を含むことを特徴とする制御方法。 - コンピュータを、請求項1乃至9の何れか1項に記載の無線通信装置の各手段として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016243679A JP2018098709A (ja) | 2016-12-15 | 2016-12-15 | 無線通信装置およびその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016243679A JP2018098709A (ja) | 2016-12-15 | 2016-12-15 | 無線通信装置およびその制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018098709A true JP2018098709A (ja) | 2018-06-21 |
Family
ID=62631491
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2016243679A Pending JP2018098709A (ja) | 2016-12-15 | 2016-12-15 | 無線通信装置およびその制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018098709A (ja) |
-
2016
- 2016-12-15 JP JP2016243679A patent/JP2018098709A/ja active Pending
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