JP2018098331A - レーザ照射装置、ウェハリング固定装置及び電子部品搬送装置 - Google Patents

レーザ照射装置、ウェハリング固定装置及び電子部品搬送装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電子部品のキズ付きや破損をさせずに、電子部品をウェハシートから剥離させることができるレーザ照射装置、これを備えるウェハリング固定装置、及びこのウェハリング固定装置を備える電子部品搬送装置を提供する。
【解決手段】電子部品搬送装置1が備えるウェハリング固定装置13が有するレーザ照射装置134は、電子部品Dに向けた光軸を有し、電子部品Dが貼着された面とは反対面からウェハシート16に向けてレーザ光を134a射出するレーザ射出ユニット135を備えている。このレーザ射出ユニット135は、ウェハシート16に対して30%以下の透過率の波長のレーザ光134aを射出する。レーザ光134aのエネルギーは、ウェハシート16に効率よく吸収され、電子部品Dの貼着領域は効率よく加熱される。
【選択図】図5

Description

本発明は、電子部品をウェハシートから剥離するレーザ照射装置、このレーザ照射装置を備えるウェハリング固定装置、及びこのウェハリング固定装置を備える電子部品搬送装置に関する。
電子部品は、後工程にて品質の確認及び梱包等の処理が施される。例えば、電子部品は後工程にて電気特性測定、外観検査又は光量検査によって品質が確認される。電子部品はレーザーマーキングで刻印され、品質別に分類されて各種収容体に梱包される。これら処理は搬送経路上で行われる。また、次工程の機器で使用される収容体の形式に対応すべく、または客先の要求に対応すべく、収容体を代えて梱包し直すために、電子部品は特段の処理を受けることなく、搬送経路に沿って搬送される場合もある。
電子部品は、ウェハシートにアレイ状に貼着されている。ウェハリングホルダと呼ばれる装置は、搬送経路に沿って電子部品を整列搬送させるため、電子部品をウェハシートから順番に剥がす(例えば特許文献1参照)。このウェハリングホルダはリング移動機構を備えている。このリング移動機構は、ウェハリングをシート平面に沿って平面移動させ、各電子部品を順番にピックアップ予定に位置させる。ウェハリングは、リングで張られたウェハシートである。例えば、リング移動機構は、ウェハリングを保持するリング保持部に取り付けられて互いに直交する2次元方向のレールを有し、モータ等の駆動源によってリング保持部を滑らせる。
また、ウェハリングホルダは、突き上げピンを備える。突き上げピンは、電子部品をピックアップする予定位置に向けて配置される。突き上げピンは、ピックアップ予定位置の電子部品をウェハシート側からピン先で突き上げるように進出する。ピン先は電子部品に対して十分に細く、電子部品は一点で突き上げられる。ウェハシートは電子部品を突き上げた一点を頂点として円錐状に伸長する。即ち、電子部品は、突き上げられた一点を除き、ウェハシートから乖離する。ウェハシートからほぼ剥離された状態で、吸着ノズル等の保持手段が電子部品を保持し、ウェハリングホルダから離れることで、電子部品はウェハシートから完全に剥離して搬送経路に移される。
特開平11−045906号公報
近年、電子部品の薄厚化が進展している。薄厚の電子部品を極細の突き上げピンで突き上げると、電子部品がキズつく虞があり、最悪の場合には電子部品が割れる虞がある。また、薄厚の電子部品を突き上げピンと保持手段で挟持する状態が一時的に発生する。この挟持によって電子部品に荷重がかかり、電子部品が割れてしまうこともある。対処法として、突き上げピンの進出速度を低速にせざるを得ず、また保持手段の接近速度を低速にせざるを得ず、電子部品の生産速度が低下する。この対処法を採らなければ歩留まりに問題が生じる。
バンプ等の両面に電極が配設された電子部品がある。両面電極の電子部品を突き上げピンで突き上げると電極に突き上げピンが当たり、また突き上げピンと保持手段で両面電極の電子部品を挟持すると電極が傷ついて接触不良を生じる虞がある。そのため、両面電極の電子部品に対しても、突き上げピンの進出速度を低速にせざるを得ず、また保持手段の接近速度を低速にせざるを得ず、電子部品の生産速度が低下してしまう。やはり、この対処法と採らなければ歩留まりに問題が生じる。
本発明は、上記の問題点を解決するために提案されたもので、電子部品にキズを付けたり破損させたりすることなく、電子部品をウェハシートから剥離させることができるレーザ照射装置、これを備えるウェハリング固定装置、及びこのウェハリング固定装置を備える電子部品搬送装置を提供することを目的とする。
本発明に係るレーザ照射装置は、電子部品を加熱剥離型粘着シートの片面に貼着して成るウェハシートから電子部品を剥離させるレーザ照射装置であって、前記電子部品に向けた光軸を有し、前記電子部品が貼着された面とは反対面から前記ウェハシートに向けてレーザを射出するレーザ射出部を備え、前記レーザ射出部は、前記ウェハシートに対して30%以下の透過率の波長のレーザを射出すること、を特徴とする。前記ウェハシートは、例えば、前記電子部品を貼着する貼着層と当該貼着層を支持するポリエステルにより成る基材とを有する。
前記レーザ光の光軸と同軸で、前記レーザ光の径よりも小径のレーザ照射孔を有し、前記レーザ射出部と前記ウェハシートとの間に介在するプレートと、前記レーザ射出部と前記プレートとを支持する軸合わせフレームと、を更に備え、前記プレートは、前記軸合わせフレームに対して着脱自在であり、各々の前記プレートは、対応の前記電子部品の大きさに応じた孔径の前記レーザ照射孔を有するようにしてもよい。
前記プレートは、レーザエネルギーを吸収し難い素材で成るようにしてもよい。例えば、前記プレートは、金、銀、銅、これらの合金、又はこれらの金属化合物を含んで成るようにしてもよい。
前記ウェハシートは、シート平面に沿って平行移動し、電子部品を前記レーザ射出部の光軸上に順番に位置させ、前記軸合わせフレームは、伸縮自在であり、前記ウェハシートの移動中、前記プレートが前記ウェハシートから離れるまで縮小するようにしてもよい。
前記プレートを冷却する冷却手段を更に備えるようにしてもよい。例えば、前記冷却手段は、前記プレートに貫設され、前記ウェハシートを吸引する吸引口であるようにしてもよい。前記吸引口は、ピックアップする前記電子部品の周囲に並ぶ他の電子部品の下方に貫設され、前記ウェハシートを空気が通気する負圧を有するようにしてもよい。
前記レーザ射出部は、複数のレーザを前記ウェハシート内で交差させるようにしてもよい。例えば、前記レーザ射出部の光軸上に配され、レーザを分割するビームスプリッタと、前記ビームスプリッタで分割された各レーザが、前記ウェハシート内で交差するように、当該各レーザを反射させる各ミラーと、を更に備えるようにしてもよい。また、例えば前記ウェハシート内の一点に対して複数の方向からレーザ光を出射する複数の前記レーザ射出部を備える
また、本発明に係るウェハリング固定装置は、このレーザ照射装置と、前記ウェハシートが張られたリングを保持するリング保持部と、前記リング保持部を前記ウェハシートのシート平面に沿って平行移動させ、電子部品を前記レーザ射出部の光軸上に順番に位置させるリング移動手段と、を備えること、を特徴とする。
前記リング保持部は、前記レーザ射出部の光軸を横断して延設されたガラス板を有し、前記ウェハシートを前記ガラス板に沿わせて保持し、前記レーザ射出部は、前記ガラス板を透過し、前記ウェハシートを透過し、前記電子部品に到達するレーザ光を射出するようにしてもよい。このとき、前記レーザ射出部は、レーザ光を2次元方向に揺動させるガルバノスキャナを有し、前記ウェハシートのうちの前記電子部品の貼着領域全体をレーザ光でスキャンするようにしてもよい。
また、本発明に係る電子部品搬送装置は、このウェハリング固定装置と、前記ウェハリング固定装置から電子部品を受け取って保持する保持部と、前記保持部が受け取った電子部品を搬送する搬送経路と、前記搬送経路上に配置され、前記搬送経路を巡った電子部品を収容する収容体を保持する収容ユニットと、を備え、前記保持部は、前記電子部品と当接する先端が耐熱性及び高熱伝導性部材で成ること、を特徴とする。
また、本発明に係る電子部品搬送装置は、このウェハリング固定装置と、前記ウェハリング固定装置から電子部品を受け取って保持する保持部と、前記保持部が受け取った電子部品を搬送する搬送経路と、前記搬送経路上に配置され、前記搬送経路を巡った電子部品を収容する収容体を保持する収容ユニットと、を備え、前記保持部は、前記レーザ射出部が前記レーザ光を射出する前又は射出途中から、前記電子部品に当接すること、を特徴とする。前記保持部は、前記電子部品と当接する先端が耐熱性及び高熱伝導性部材でなるようにしてもよい。
前記搬送経路内の前記ウェハリング固定装置と前記収容ユニットとの間に配置され、前記搬送経路を巡る電子部品を処理する処理ユニットを更に備えるようにしてもよい。
本発明によれば、ウェハシートにレーザ光のエネルギーが効率よく吸収され、電子部品の貼着領域を効率よく加熱でき、レーザ光によって電子部品をウェハシートから剥離することができるため、電子部品への物体の接触によるキズ付きや破損を阻止することができる。
電子部品搬送装置の上面図である。 電子部品搬送装置の側面図である。 ウェハシートの一態様を示す断面図である。 ウェハリング固定装置の斜視図である。 ウェハリング固定装置の一態様を示す側面断面図である。 シート支持プレートの一態様を示す正面図である。 各種シート支持プレートを示す各正面図である。 レーザ照射装置の詳細を示す側面図である。 シート支持プレートでウェハシートを支持する状態を示す図である。 レーザ照射装置が射出したレーザを示す図である。 ウェハシートの貼着力喪失及び発泡を示す図である。 ウェハシート上の電子部品に吸着ノズルが当接した状態を示す図である。 ウェハシートの移動中におけるレーザ照射装置の状態を示す図である。 レーザ照射装置に係る構成の第2の例を示す側面図である。 レーザ照射装置に係る構成の第3の例を側面図である。 ウェハリング固定装置に係る構成の第2の例を示す側面図である。 ウェハリング固定装置に係る構成の第2の例を示す側面図である。 ウェハシートの他の態様を示す断面図である。
以下、本発明に係る電子部品搬送装置1の各実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1の実施形態)
(構成)
図1及び図2に示すように、電子部品搬送装置1は、電子部品Dをウェハシート16から搬送経路1aに移し、電子部品Dに各種処理を施しながら搬送経路1aに沿って電子部品Dを移動させ、電子部品Dを搬送経路1aから他の収容体15aに戻す。
電子部品Dは、電気製品に使用される部品である。電子部品Dには半導体素子が含まれ、半導体素子はトランジスタやLEDや集積回路、その他には抵抗やコンデンサ等である。電子部品Dの種類、形状及び大きさに限定はない。但し、両面共に機械的な損傷を回避すべき電子部品Dが、この電子部品搬送装置1に好適である。両面共に機械的な損傷を回避すべき電子部品Dとしては、例えば薄厚なために耐荷重性が低い製品、両面に電極を有する製品が挙げられる。
電子部品Dに対する処理内容は、検査、加工、姿勢補正、分類又はこれらの複合である。検査内容は、外観検査、電気特性検査又は光量検査等である。加工内容は、リード端子の折り曲げ、レーザーマーキング又は半田の塗布等である。姿勢補正は、電子部品Dの位置、向き又はこれらの両方の補正である。分類は、検査結果に応じた良品と良品以外、又は良品のランクごとの分類である。
この電子部品搬送装置1は、ハンドラ12とウェハリング固定装置13と中継ユニット14と処理ユニット11と収容ユニット15とにより構成される。ハンドラ12は、円環状の搬送経路1aを形成し、また搬送経路1a上に電子部品Dの停止ポジション1bを円周等配位置で設定する。ウェハリング固定装置13は、ウェハシート16を搬送経路1aとの直交面に沿わせて保持する。即ち、ウェハリング固定装置13は縦置きされる。中継ユニット14は、1箇所の停止ポジション1bの直下に配置され、搬送経路1aとウェハリング固定装置13との間に介在し、真横位置のウェハシート16から電子部品Dをピックアップし、真上位置の搬送経路1aに電子部品Dを供給する。
処理ユニット11は、各停止ポジション1bに分配される。処理ユニット11は、例えば、電子部品Dの位置ズレ、向きのズレ又は其の両方を検出するカメラユニット、電子部品Dの位置ズレ、向きのズレ又は其の両方を補正するXY移動テーブル又はXYθ移動テーブル、電子部品Dの電気特性を検査する電気テストユニット、電子部品Dの外観を検査するカメラユニット、検査の結果が良品の電子部品Dにマーキングするレーザーマーキングユニットである。
収容ユニット15は、処理ユニット11の群を挟んで、中継ユニット14が配置された停止ポジション1bとは反対の停止ポジション1bに配置される。収容ユニット15は、例えばキャリアテープを走行させるテーピングユニットである。収容ユニット15は、その他、トレイを平面移動させるトレイ移動装置、又はウェハを平面移動させるウェハリングホルダが挙げられる。
このような電子部品搬送装置1において、ハンドラ12は、詳細には、回転系の基台となるターレットテーブル121、ターレットテーブル121の回転動力源となるダイレクトドライブモータ122、ターレットテーブル121に取り付けられて電子部品Dを保持する吸着ノズル123、及び吸着ノズル123をウェハリング固定装置13、特定の処理ユニット11及び収容ユニット15に接離させる進退駆動装置124により構成される。特定の処理ユニット11は、例えばXY移動テーブル、XYθ移動テーブル、電気テストユニット及びレーザーマーキングユニットである。
ターレットテーブル121は、アームを放射状に配した星形又は円盤形状を有する。このターレットテーブル121は、円中心がダイレクトドライブモータ122の回転軸に軸支される。吸着ノズル123は、ターレットテーブル121の円中心から等距離の外周縁に、円周等配位置で複数取り付けられる。この吸着ノズル123は、ノズル先端を搬送経路1aの直下に向けており、ターレットテーブル121に設けられたスリーブに遊嵌される等により、搬送経路1aの直下に向けて移動可能となっている。この吸着ノズル123は、内部に負圧が供給され、開口したノズル先端で電子部品Dを保持する。
ダイレクトドライブモータ122は、回転軸を一定角度ずつ間欠に軸回転させ、ターレットテーブル121は、円周方向に一定の角度ずつ間欠回転する。吸着ノズル123の設置間隔は、ターレットテーブル121の1ピッチ当たりの回転角度と等しいか、この回転角度の整数倍となっている。そのため、各吸着ノズル123は、中継ユニット14及びウェハリング固定装置13の群、処理ユニット11並びに収容ユニット15が配置された各停止ポジション1bに停止する。
進退駆動装置124は、搬送経路1aを挟んで処理ユニット11とは反対側に設置され、ロッドを進没させるプッシャである。進退駆動装置124は、中継ユニット14が設置された停止ポジション1b、電子部品Dを一時的に受け取る必要のある処理ユニット11が配置された停止ポジション1b、及び収容ユニット15が設置された停止ポジション1bに備え付けられる。この進退駆動装置124は、吸着ノズル123をロッドで押し出し、吸着ノズル123を中継ユニット14、処理ユニット11及び収容ユニット15へ進出させる。これにより、吸着ノズル123は搬送経路1aに供給される電子部品Dを迎えに行き、処理ユニット11との間で電子部品Dを授受し、また収容ユニット15に電子部品Dを引き渡す。
中継ユニット14は、ロータリーピックアップとも呼ばれる。この中継ユニット14は、アームを放射状に配置したロータ141と、ロータ141の放射中心を軸支するサーボモータ142と、ロータ141の各アームに取り付けられた吸着ノズル143と、搬送経路1aに向かう真上位置とウェハリング固定装置13に向かう真横位置に設置された進退駆動装置145を備える。
ロータ141は、搬送経路1aとの直交面に沿ってアームを拡げる。吸着ノズル143は、ロータ141の各アーム先端に、ノズル先端をロータ141の半径方向外方に向けて取り付けられる。サーボモータ142は、ロータ141の円中心を回転可能に軸支している。吸着ノズル143の設置間隔とロータ141の1ピッチ当たりの回転角度とは等しい。各吸着ノズル143の共通の停止ポジション1bのうち、1箇所の停止ポジション1bは、搬送経路1aと対面する真上となり、また他の1箇所の停止ポジション1bは、ウェハリング固定装置13と対面する真横に設定される。
進退駆動装置145は、搬送経路1aと対面する真上の停止ポジション1bとウェハリング固定装置13と対面する真横の停止ポジション1bに設置されている。進退駆動装置145は、ロッドを進没させ、吸着ノズル143を押し出すプッシャである。吸着ノズル143は、ロータ141のアームに沿ったレールを介してロータ141に設置されており、レール上をスライド可能である。真横位置の進退駆動装置145は、真横位置の吸着ノズル143をロッドで押し出し、真横位置の吸着ノズル143は、ウェハリング固定装置13へ向けて電子部品Dを迎えに行く。真上位置の進退駆動装置145は、真上位置の吸着ノズル143をロッドで押し出し、真上位置の吸着ノズル143は、電子部品Dを搬送経路1aに渡しに行く。
この吸着ノズル143は、負圧が供給される内部中空の筒形状を本体とする。吸着ノズル143のノズル先端、即ちロータ141の半径方向外方の端部が開口している。ノズル先端は、最先端を頂点とし、頂点が平坦面に削り取られた略円錐体である。ウェハリング固定装置13が保持するウェハシート16に近づいた吸着ノズル143は、吸着によりノズル最先端の平坦面で電子部品Dと密着し、電子部品Dを保持する。電子部品Dと密着するノズル先端は、例えばステンレス製、超鋼材、炭素鋼、アルミナ等であり、耐熱性及び高熱伝導性を有する。これらに防錆表面処理が施されてもよい。この耐熱性及び高熱伝導性を有するノズル先端を有する吸着ノズル143は、熱を帯びた電子部品Dとの接触によって劣化し難く、また電子部品Dを冷却し易い。
ウェハリング固定装置13は、中継ユニット14の真横に縦置きして配置される。即ち、ウェハリング固定装置13は、ウェハシート16が搬送経路1aに対して垂直となるように配置される。このウェハリング固定装置13は、ウェハシート16を2次元移動させることで、中継ユニット14の真横位置に到達した吸着ノズル143に対し、搬送経路1aに移す電子部品Dを順番に対向させる。尚、ウェハリング固定装置13は、中継ユニット14の真下に、ウェハシート16が搬送経路1aと平行になるように横置きにして配置されてもよい。
このウェハリング固定装置13は、ウェハリングホルダの要素としてウェハシート16の2次元移動に加え、ウェハシート16のうちの、中継ユニット14がピックアップする電子部品Dの貼着領域を加熱する。ウェハシート16の貼着領域は、加熱により電子部品Dに対する貼着力を喪失し、また望ましくは加熱により発泡して電子部品Dを浮き上がらせて中継ユニット14に電子部品Dを近づける。
ここで、ウェハシート16は、ダイシングされた電子部品Dをアレイ状に貼り付けたシートである。ウェハシート16はリングで張られ、ウェハリングと呼ばれる状態となっている。ウェハシート16は、加熱剥離型粘着シートであり、熱により貼着力が喪失し、また望ましくは熱により発泡する。図3に示すように、例えば、このウェハシート16は基材161と粘着層162の二層構造を有する。基材161は、粘着層162の支持母体となり、プラスチックフィルム、紙、布、不織布等により成り、例えばポリエステルフィルム製である。粘着層162は、接着剤163及び発泡フィラー164を含み、例えば接着剤163及び発泡フィラー164を混合したスラリーを基材161に塗布することで形成される。
接着剤163としては、ゴム系感圧接着剤、アクリル系感圧接着剤、スチレン‐共役ジエンブロック共重合体系感圧接着剤などが挙げられる。発泡フィラー164は、熱によりガス化して膨張する物質を弾性を有する殻内に充填させて成り、熱によりガス化して膨張する物質としては、イソブタン、プロパン、ペンタン等が挙げられ、弾性を有する殻としては、塩化ビニリデン‐アクリロニトル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスルホンなどが挙げられる。このウェハシート16では、熱により発泡フィラー164の体積が膨張し、電子部品Dとの接着面積が減少することで、電子部品に対する貼着力が喪失する。
尚、中継ユニット14の吸着ノズル143が進出する程度によっては、発泡による電子部品Dの浮き上がり機能をウェハシート16から省いてもよい。この場合、耐熱性が低い接着剤、又は熱により発生した蒸気等のガスにより接着力を喪失する接着剤を接着層としてもよい。熱により発生した蒸気等のガスにより接着力を喪失する接着剤163としては、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリビニルピロリドンが挙げられる。
このウェハシート16の貼着力を喪失させるウェハリング固定装置13の詳細構成を図4乃至図8に示す。図4に示すように、ウェハリング固定装置13は、ウェハシート16を搬送経路1aに対して垂直に立てて保持し、ウェハシート16を鉛直面と平行で互いに直交する2軸方向に移動させることで、ピックアップ予定の電子部品Dを中継ユニット14の真横位置に移動させる。このウェハリング固定装置13は、ウェハシート16が挿入されるリング保持部131と、リング保持部131をウェハシート16の拡がりに対して水平移動させるリング移動機構133とを備えている。
リング保持部131は、ウェハシート16を張り拡げながら保持する。このリング保持部131は、鉛直方向に延在する2枚のドーナツ板131a及びエキスパンドリング131bで構成される。ドーナツ板131aとエキスパンドリング131bは同軸配置され、各開口は、ウェハシート16の電子部品貼着領域全体を包含する。2枚のドーナツ板131aは、ウェハシート16の厚み分に相当する隙間部132を設けて重ね合わせられている。ドーナツ板131aは、エキスパンドリング131bの外径より大径の内径を有し、エキスパンドリング131bが嵌め込まれる方向に移動可能となっている。
隙間部132に挿入されたウェハシート16は、ドーナツ板131aがエキスパンドリング131bを潜る方向に移動することにより、ドーナツ板131aとエキスパンドリング131bとの合間でエキスパンドリング131bの縁面を支点としてドーナツ板131aに引きずり込まれ、張り拡げられる。ウェハシート16は、張り拡げられることで撓みが抑制され、また隣接する電子部品Dの境目であるダイシングストリートが拡がる。
リング移動機構133は、リング保持部131を固定する支持板133aと、支持板133aの背面に固設されたレール133b、133cとを有する。支持板133aの中心にもリング保持部131に挿入されたウェハシート16全体を包含する穴が設けられている。レール133bは鉛直面と平行な1軸方向に延び、レール133cは鉛直面と平行でレール133bと直交する2軸目方向に延びている。支持板133aがレール133b、133cに沿って摺動すると、支持板133aに固定されたリング保持部131は、鉛直面に沿って2次元移動する。
このウェハリング固定装置13は、ウェハシート16を直接及び間接的に加熱する定点設置のレーザ照射装置134を備えている。レーザ照射装置134は、ピックアップ予定の電子部品Dが貼着している領域をレーザ光134aにより加熱して貼着力を喪失させ、電子部品Dの貼着領域を発泡させて浮上させる。このレーザ照射装置134は、ウェハリング固定装置13の中心に設置され、ピックアップ予定の電子部品Dの直下に位置する。換言すると、リング移動機構133は、ピックアップ予定の電子部品Dをレーザ照射装置134の正面に移動させる。
図5に示すように、このレーザ照射装置134は、レーザ射出ユニット135とシート支持プレート136と軸合わせフレーム137とを備えている。レーザ射出ユニット135は、炭酸ガス又はエキシマレーザ等の気体レーザ、YAGレーザ等の固体レーザ、若しくは半導体レーザ等である。レーザ射出ユニット135は、所定波長のレーザ光134aを照射する。所定波長は、ウェハシート16に吸収され易い波長である。
このレーザ射出ユニット135は、所定の透過率の達成のため、ウェハシート16の素材に対応して必要があれば波長変換器を備えてもよい。ウェハシート16の基材161がポリエステルフィルムの場合、レーザ射出ユニット135は、ウェハシート16の透過率が30%以下となる波長330nm未満のレーザ光134aを射出する。ウェハシート16の基材161がポリエステルフィルムの場合、レーザ射出ユニット135は、半導体レーザにより例えば波長920nm前後のレーザを生成し、例えば非線形光学結晶を用いた波長変換器により三倍高調波のレーザ光134aを射出する。
シート支持プレート136は、電子部品Dの貼着面とは反対からウェハシート16を支え、ピックアップ予定の電子部品Dを含む領域からシートの撓みを除去し、ウェハシート16の平坦化を補強する。このシート支持プレート136は、ウェハシート16側が平坦の板状部材である。
図6に示すように、シート支持プレート136は、中心を除く領域に、板状部材を貫通する吸引口136bを備える。吸引口136bには、負圧を発生させるチューブ等の空気圧回路が接続される。この吸引口136bは、ウェハシート16をシート支持プレート136に吸着してシートの平坦化を更に確実にする。
また、この吸引口136bは、シート支持プレート136内に空気を通過させてシート支持プレート136が加熱されるのを抑制する冷却手段となる。望ましくは、この吸引口136bは、ピックアップ予定ではない電子部品Dの下方に位置するように形成される。この吸引口136bは、ウェハシート16を空気が通気する程度の負圧を発生させ、ピックアップ予定でない周囲の電子部品D、及びピックアップ予定ではない電子部品Dが貼着されたウェハシート16の領域が加熱されるのを抑制する冷却手段ともなる。
また、図6に示すように、シート支持プレート136の中心にはレーザ照射孔136aが貫設されている。レーザ照射孔136aの径は、ピックアップ予定の電子部品Dよりも小さい。また、レーザ照射孔136aの径は、レーザ径よりも小径であることが望ましい。レーザ径よりも小径なレーザ照射孔136aを有するシート支持プレート136は、レーザ光134aの径をピックアップ予定の電子部品Dの範囲内に絞る。レーザ照射孔136aをレーザ径よりも小径とする場合、シート支持プレート136にもレーザエネルギーが照射されるため、シート支持プレート136は、レーザエネルギーを吸収しにくい素材を含んで構成されると良い。レーザエネルギーを吸収しにくい素材としては、金、銀、銅、これらの合金、又はこれらの金属化合物が挙げられる。
また、図7に示すように、シート支持プレート136は、電子部品Dの大きさに応じて各種用意される。各シート支持プレート136はレーザ照射孔136aの径が異なり、対応の電子部品Dに収まるレーザ照射孔136aを有する。レーザ照射装置134には、電子部品Dの大きさに応じたレーザ照射孔136aを有するシート支持プレート136に付け換えられる。
このレーザ射出ユニット135とシート支持プレート136は、軸合わせフレーム137によって繋ぎ合せられる。軸合わせフレーム137は、レーザ光134a、レーザ照射孔136a、及び中継ユニット14が備える真横位置の吸着ノズル143が同軸となるように、レーザ射出ユニット135とシート支持プレート136を位置合わせする。軸合わせフレーム137は、両端開口の筒体であり、中継ユニット14側の端部にシート支持プレート136を着脱自在に固定し、ウェハシート16の電子部品Dが貼着されている面とは反対面にシート支持プレート136の平坦面を密着させる。シート支持プレート136は、軸合わせフレーム137に例えばボルト留めされ、ボルトを緩めることで着脱自在となっている。また、軸合わせフレーム137は、シート支持プレート136とは反対の端部にレーザ射出ユニット135を固定する。
図8に示すように、軸合わせフレーム137は、伸縮可能な二重筒構造を有する。シート支持プレート136は、軸合わせフレーム137の内殻筒137aの端部に取り付けられる。内殻筒137aの側周面には、内殻筒137aの軸に沿って歯を並べたラック137cが設置されている。外殻筒137bには軸に沿って長溝孔137dが貫設され、ラック137cは、長溝孔137dから軸合わせフレーム137の外に突出する。軸合わせフレーム137は、外殻筒137bの外側に筒軸に沿って延びるリードスクリュー137eを有する。この軸合わせフレーム137は、ステッピングモータ137fを有し、リードスクリュー137eは、外殻筒137bの外に配設されたステッピングモータ137fの回転軸である。内殻筒137aに配置されたラック137cは、リードスクリュー137eと噛合している。
ステッピングモータ137fが駆動し、リードスクリュー137eが回転すると、ラック137cはリードスクリュー137eに沿って移動し、内殻筒137aも外殻筒137bに対して進出し、又は埋没する。ステッピングモータ137fは正転及び逆転が可能であり、一方向へ回転すると、軸合わせフレーム137は伸長し、逆方向へ回転すると、軸合わせフレーム137は縮小する。
シート支持プレート136は、軸合わせフレーム137の伸長により、ウェハシート16に接触する。ウェハシート16への接触により、シート支持プレート136は、ウェハシート16を平坦化して支える。伸長の程度は、シート支持プレート136がウェハシート16を持ち上げてウェハシート16に張力が生じる程度が望ましい。即ち、ウェハリング固定装置13が備える一対のドーナツ板131aの中間を越えてシート支持プレート136を進出させることが望ましい。また、シート支持プレート136は、軸合わせフレーム137の縮小により、ウェハシート16から離れる。
尚、軸合わせフレーム137を伸縮させる機構としては、これに限らず、例えばリードスクリュー137eに代えてボールネジとし、ラック137cに代えてボールネジに螺合したナットであってもよい。また、内殻筒137にリニアモータ又はピエゾ素子を接続し、内殻筒137を直動させるようにしてもよい。
(動作)
ウェハリング固定装置13の詳細な動作とともに、この電子部品搬送装置1の動作を説明する。図9に示すように、レーザ射出ユニット135には、電子部品搬送装置1で搬送する電子部品Dの平面に内包される径のレーザ照射孔136aを有するシート支持プレート136が予め装着される。
ウェハリング固定装置13のリング移動機構133は、ピックアップ対象の電子部品Dをピックアップ予定位置に移動させる。ピックアップ予定位置は、中継ユニット14の真横の停止ポジション1b、シート支持プレート136のレーザ照射孔136a及びレーザ射出ユニット135が射出するレーザの光軸が並ぶ直線上の一点である。例えば、予めウェハシート16上で外観検査等がなされ、外観検査等に応じて電子部品Dのランク分けがなされており、ピックアップ対象のランクに属する電子部品Dの群から順番にピックアップ予定位置に運ばれる。
軸合わせフレーム137は、伸長してシート支持プレート136の平坦面を、ウェハシート16の電子部品Dが貼着された側とは反対面に載せ、更にシート支持プレート136をウェハシート16ごと持ち上げる。ウェハシート16は、シート支持プレート136に載ることで、少なくともシート支持プレート136と重複する領域が平坦化され、ばたつきや緩みが解消される。また、シート支持プレート136がウェハシート16を持ち上げることで、ウェハシート16に張力が生じ、ウェハシート16のばたつきや弛みが更に解消される。
シート支持プレート136がウェハシート16を載せた際、吸引口136bは負圧を発生させ、シート支持プレート136に載ったウェハシート16を吸引する。ウェハシート16は吸引によりシート支持プレート136の平坦面に吸い寄せられ、平坦化が維持され、撓みやばたつきが更に解消される。
尚、シート支持プレート136は、ピックアップ予定の電子部品と其の周囲の電子部品Dを含む領域を含む大きさとすることができる。これにより、ピックアップ予定の電子部品Dの貼着領域の外側から平坦化できるので、平坦化領域が広く、ピックアップ予定の電子部品Dの貼着領域の沈み込みや撓みを更に抑制できる。もちろん、ピックアップ予定の電子部品Dが貼着された領域の沈み込みや撓みが抑制されればよく、シート支持プレート136の大きさは少なくともピックアップ予定の電子部品Dを包含するものであればよい。
図10に示すように、電子部品Dがピックアップ予定位置にある状態で、レーザ射出ユニット135はレーザ光134aを照射する。レーザ光134aは、レーザ径よりも小さいレーザ照射孔136aで絞られて、ピックアップ予定の電子部品Dが貼着される領域に内包される径でレーザ照射装置134から射出される。即ち、レーザ径は特段変更する必要がなく、レーザ径変更のためのレンズを各種用意しておかなくとも良いため、レーザ照射装置134のコストを下げつつ、各種電子部品に対応することが可能となる。
レーザ照射孔136aから射出したレーザ光134aはウェハシート16に照射される。図11に示すように、ウェハシート16で吸収されたレーザエネルギーにより、レーザ光134aが照射されたウェハシート16が加熱される。レーザ光134aのウェハシート16に対する透過率は30%以下であるので、ウェハシート16には大きなレーザエネルギーが与えられ、ウェハシート16は効率よく加熱される。そのため、ウェハシート16には、レーザ光134aが照射された領域から電子部品Dの貼着領域全体へ大きな熱エネルギーが迅速に拡がる。
レーザ光134aにより加熱された領域R1では、発泡フィラー164内の充填物が熱によりガス化し、発泡フィラー164が膨張する。これにより、ピックアップ予定の電子部品Dの貼着領域において、電子部品Dとの接着面積の減少が生じ、電子部品Dの貼着領域の貼着力が喪失する。また、ピックアップ予定の電子部品Dの貼着領域は、発泡フィラー164の膨張により中継ユニット14側へ浮き上がる。
一方、吸引口136bは、ピックアップ予定ではない電子部品Dの下方に位置している。そのため、ピックアップ予定でない電子部品D及びその電子部品Dが貼着されたウェハシート16の領域に、負圧による空気の流れが作りだされる。そのため、ピックアップ予定でない電子部品D及びその電子部品Dが貼着されたウェハシート16の範囲に、熱が伝えられたとしても、空気の流れによる冷却効果で、これらの温度上昇が抑制されている。
即ち、ピックアップ予定でない電子部品Dの下方に配置された吸引口136bは、ピックアップ予定でない電子部品D及びその電子部品Dが貼着されたウェハシート16の領域に対する冷却手段となって、ピックアップ予定でない電子部品Dの剥離を阻止している。
また、図12に示すように、中継ユニット14の真横位置にある吸着ノズル143は、進退駆動装置145により電子部品Dと当接するまで進出する。進出タイミングは、電子部品Dの剥離前後の何れでもよいが、電子部品Dの剥離前、即ちレーザ光134aの照射前又は照射中に、電子部品Dと当接するまで進出し、シート支持プレート136と共に電子部品Dを挟持することが望ましい。吸着ノズル143が電子部品Dにかける荷重は小さい方がよく、少なくとも泡フィラー164の膨張による電子部品Dの浮き上がりを許容できる程度がよい。
ウェハリング固定装置13が縦置きされた場合、また、電子部品Dを地面側に向けてウェハシート16を保持するようにウェハリング固定装置13が逆さまに配置された場合、ピックアップ予定の電子部品Dの貼着領域が貼着力を失うと、電子部品Dがウェハシート16から脱落し易い。そのため、レーザ光134aを照射する前又は照射途中に吸着ノズル123を予め進出させ、吸着ノズル123とシート支持プレート136で挟持する構成が特に有用であり、これにより、貼着力が失われた電子部品Dが落下してピックアップミスが生じることを防止できる。
更に、レーザ光134aは30%以下の透過率ではあるが、電子部品Dに到達しており、電子部品Dもレーザ光134aの照射により加熱している虞がある。しかしながら、吸着ノズル143のノズル先端144は、耐熱性及び高熱伝導性を有するため、熱を帯びた電子部品Dによって劣化しない。また電子部品Dとの当接時点から電子部品Dを冷却する。そのため、電子部品Dから過剰な熱を吸熱し、電子部品Dの過剰な温度上昇を阻止する。従って、耐熱性が低い電子部品Dであっても熱劣化が抑制される。また、電子部品Dの電気特性をテストする際、熱によるテスト結果の誤差を抑制することができる。
また、この吸着ノズル143は、電子部品Dの過剰な温度上昇を規制する温度上昇規制手段ともなるため、レーザ光134aの出力を上げることができる。そのため、電子部品Dを素早く加熱して素早く剥離でき、電子部品Dの剥離がボトルネックとならずに電子部品Dの搬送速度を向上させることができる。
吸着ノズル143は、負圧により電子部品Dを吸着したまま、中継ユニット14の真上位置に移動して、搬送経路1aに対面する。このとき、図13に示すように、ウェハリング固定装置13では、リング移動機構133により次のピックアップ予定の電子部品Dがピックアップ予定位置に移動する。ウェハシート16が移動する間、レーザ照射装置134は軸合わせフレーム137を縮小させ、シート支持プレート136をウェハシート16から離間させる。
ここで、レーザ照射孔136aに入射できなかったレーザ光134aの外周側リング状領域134bはシート支持プレート136に照射されており、シート支持プレート136は加熱され得る。しかしながら、シート支持プレート136が金、銀又は銅等のレーザエネルギーを吸収しにくい素材を含んで構成されていれば、シート支持プレート136の温度上昇が抑制される。また、ウェハシート16の移動中、ウェハシート16とシート支持プレート136とは離間しているので、シート支持プレート136からウェハシート16へ伝熱され難い。更に、シート支持プレート136の吸引口136bは、シート支持プレート136の冷却手段として作用し、シート支持プレート136からの輻射熱も減少する。
そのため、ウェハシート16の移動中に粘着層162の貼着力を喪失させてしまうことが抑制される。即ち、ピックアップ予定ではない電子部品Dがシート支持プレート136の直上を一時的に通過しても、ピックアップ予定ではない電子部品Dがウェハシート16から剥がれ、ウェハシート16上を動き、またウェハシート16から脱落してしまうことが抑制される。
中継ユニット14の真横位置で電子部品Dを保持した吸着ノズル143は、真上位置に移動する。中継ユニット14の真上位置では、進退駆動装置145により吸着ノズル143を搬送経路1aに近づける。ハンドラ12は、中継ユニット14の直上に吸着ノズル123を到達させて、中継ユニット14から電子部品Dを受け取る。
ハンドラ12は、電子部品Dを保持したまま吸着ノズル123を搬送経路1aに沿って間欠的に移動させ、各停止ポジション1bの処理ユニット11に電子部品を位置させる。各処理ユニット11は、直上に到達した電子部品Dに処理を施す。各処理ユニット11を巡った吸着ノズル123は、最後に収容ユニット15の直上に移動し、電子部品Dを収容ユニット15に渡す。収容ユニット15は吸着ノズル123から渡された電子部品Dを収容する。
(効果)
このように、この電子部品搬送装置1が備えるレーザ照射装置134は、電子部品Dに向けた光軸を有し、電子部品Dが貼着された面とは反対面からウェハシート16に向けてレーザ光134aを射出するレーザ射出ユニット135を備える。このレーザ射出ユニット135は、ウェハシート16に対して30%以下の透過率の波長のレーザ光134aを射出する。
これにより、ウェハシート16には効率よくレーザエネルギーを与えることができ、電子部品Dの貼着領域の貼着力を喪失させることができる。従って、電子部品への物体の接触によるキズ付きや破損を阻止することができる。また、電子部品Dに照射されるレーザエネルギーが抑制されるので、レーザ光134aの出力を大きくしても電子部品Dに損傷を与え難い。
また、このレーザ照射装置134は、シート支持プレート136と軸合わせフレーム137とを備えるようにした。シート支持プレート136は、レーザ光134aの光軸と同軸で、レーザ光134aの径よりも小径のレーザ照射孔136aを有し、レーザ射出ユニット135とウェハシート16との間に介在する。軸合わせプレート137は、レーザ射出ユニット135とシート支持プレート136とを支持する。
そして、シート支持プレート136は、軸合わせフレーム137に対して着脱自在であり、レーザ照射孔136aは、レーザ射出ユニット135が射出するレーザ132aを電子部品Dの大きさに対応して絞る。これにより、レーザ射出ユニット135のレーザ径を電子部品Dに合わせて変更するために各種のレンズを用意しておく必要はなく、レーザ照射装置134のコストを下げつつ、各種電子部品Dに対応することが可能となる。
尚、レーザ光134aを照射する電子部品Dの貼着領域を平坦化しない場合は、シート支持プレート136をウェハシート16に接触させる必要はない。一方、平坦化する場合、シート支持プレート136でウェハシート16を持ち上げるようにすることで、更なる平坦化効果を得られる。
また、シート支持プレート136は、レーザエネルギーを吸収し難い素材で成るようにした。例えば、シート支持プレート136は、金、銀、銅、金の合金や銀の合金や銅の合金といったこれらの合金、又は金の金属化合物や銀の金属化合物や銅の金属化合物といったこれらの金属化合物を含み成る。これにより、シート支持プレート136には、レーザ光134aを絞るために一部のレーザエネルギーが照射されるが、シート支持プレート136は加熱され難いために、ピックアップ予定ではない周囲の電子部品Dまでが剥離してしまうことを抑制できる。
また、ウェハリング固定装置13は、リング保持部131をウェハシート16のシート平面に沿って平行移動させ、電子部品Dをレーザ射出部の光軸上に順番に位置させるリング移動機構133を備えている。軸合わせフレーム137は、伸縮自在であり、リング移動機構133によるウェハシート16の移動中、シート支持プレート136がウェハシート16から離れるまで縮小するようにした。これにより、レーザ光134aの外周リング状領域134bが照射されることでシート支持プレート136が加熱されてしまったとしても、ウェハシート16の平行移動中にウェハシート16に熱が伝わることはなく、ウェハシート16の移動中に電子部品Dが剥離してしまうことを抑制できる。
また、シート支持プレート136を冷却する冷却手段を更に備えるようにした。本実施形態では、冷却手段は、シート支持プレート136に貫設され、空冷管として、ウェハシート16を吸引する吸引口136bである。これにより、シート支持プレート136にレーザ光134aの一部が照射されても、冷却効果により加熱され難く、ピックアップ予定ではない周囲の電子部品Dまでが剥離してしまうことを更に抑制できる。尚、冷却手段としては、吸引口136bに限られず、シート支持プレート136に向けて空気を噴出するブロアや、シート支持プレート136に固定される放熱フィンであってもよい。
また、この吸引口136bを、ピックアップ予定でない電子部品Dの下方に位置させておくようにした。これにより、シート支持プレート136をウェハシート16に当接させてレーザ光134aを照射している間、ピックアップ予定でない電子部品Dと、その電子部品Dが貼着されているウェハシート16の領域に、負圧による空気の流れを作り出される。従って、この電子部品Dとウェハシート16の領域の温度上昇を抑制でき、ピックアップ予定でない電子部品Dがウェハシート16から剥離してしまう可能性を更に抑制できる。
また、この電子部品搬送装置1は、ウェハリング固定装置13から電子部品Dをピックアップする吸着ノズル143のノズル先端を耐熱性及び高熱伝導性部材で成るようにした。これにより、電子部品Dが加熱されてしまった場合に当該電子部品Dを速やかに冷却できる。またノズル先端が熱により劣化することを抑制できる。尚、ハンドラ12及び中継ユニット14の吸着ノズル143は保持手段の一例であり、静電吸着方式、ベルヌーイチャック方式、又は電子部品Dを機械的に挟持するチャック機構を配してもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る電子部品搬送装置1の第2の実施形態について詳細に説明する。第1の実施形態と同一構成及び同一機能については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図14に示すように、レーザ照射装置134は、レーザ射出ユニット135の光軸上にビームスプリッタ135aを有する。レーザ射出ユニット135から照射されたレーザ光134aは、ビームスプリッタ135aで2以上に分割される。更に、レーザ照射装置134は、ビームスプリッタ135aで分割されたレーザ光134aの光路上にミラー135bを備え、ピックアップ予定の電子部品Dの直下であってウェハシート16の内部で全レーザ光134aを一点Pで交差させる。
シート支持プレート136のレーザ照射孔136aは、全レーザ光134aが通過可能な径を有する。又は、各レーザ光134aが通過するレーザ照射孔136aを各レーザ光134aの光路に合わせて各々形成するようにしてもよい。
ここで、ウェハシート16で吸収されず、ウェハシートを透過して電子部品Dに至るレーザエネルギーも存在する。このレーザエネルギーによって電子部品Dが加熱され、電子部品Dに損傷を与える虞がある。もっとも、このレーザ照射装置134では、角度の異なる複数の方向から各レーザ光134aが電子部品Dに入射するため、電子部品Dへのレーザ光134aの照射領域は複数に分散する。従って、各照射領域に付与されるレーザエネルギーも分散し、レーザ照射装置134の出力を上げても、照射領域のレーザ照射による損傷の虞を低減することができる。一方で、ウェハシート16内の交点Pでは、全レーザ光134aが集中するため、この交点Pを中心にしてウェハシート16が効率よく加熱される。
尚、このレーザ照射装置134は、ウェハシート16内の一点Pで複数のレーザ光134aを交差させればよい。そのため、1つのレーザ射出ユニット135から出射した1本のレーザ光134aを複数のレーザ光134aに分割する構成に限らない。
即ち、図15に示すように、レーザ照射装置134は、2機等のように複数のレーザ射出ユニット135を備えるようにしてもよい。各レーザ射出ユニット135は、各レーザ射出ユニット135が出射した各レーザ光134aの光路がウェハシート16内の一点Pで交差するように光軸を向けて配置される。これによっても、電子部品Dへのレーザ光134aの照射領域は複数に分散するため、レーザ照射装置134の出力を上げても、照射領域のレーザ照射による損傷の虞を低減することができる。一方で、レーザ照射装置134の出力を上げれば、各レーザ光134aの交点では、その強い出力の恩恵を受け、ウェハシート16を効率よく加熱できる。また、電子部品Dの中心から周囲にレーザ照射領域が散るため、電子部品Dの縁側への伝熱距離が縮まり、電子部品全体を短時間で加熱することができる。
(第3の実施形態)
本発明に係る電子部品搬送装置1の第3の実施形態について詳細に説明する。第1又は第2の実施形態と同一構成及び同一機能については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図16に示すように、ウェハリング固定装置13のリング保持部131は、2枚のドーナツ板131a及びガラス板131cで構成される。このガラス板131cは、平坦面を有し、厚さ1.1mm以上3mm以下程度が望ましく、化学強化ガラスや無アルカリガラス等である。エキスパンドリング131bを備えておらず、ドーナツ板131aの間にガラス板131cが挟み込まれている。ウェハシート16は、このガラス板131cのうち、レーザ照射装置1と向い合う面とは反対側の面に支持される。ウェハリング固定装置13が横置きの場合、ウェハシート16が支持される面はガラス板131cの上である。レーザ照射装置134は、このガラス板131cを透過する波長のレーザ光134aを射出する。
尚、ガラス板131cは、着脱自在であり、ウェハリング側に備えてもよい。即ち、ガラス板131cが嵌め込まれたウェハリング又はガラス板131cが貼り付けられたウェハリングにウェハシート16を貼り付け、ドーナツ板131aの間に挿入するようにしてもよい。
従来は、突き上げピンによりピックアップ予定の電子部品Dとその周辺の電子部品Dが盛り上がったウェハシート16に載り、電子部品Dが傾いて衝突するのを防ぐ必要があった。そのため、隣接する電子部品Dの境目であるダイシングストリートを広げるべく、エキスパンドリング131bが用いられていた。しかしながら、このレーザ照射装置1では、ピックアップ予定の電子部品Dの貼着領域のみを加熱し、この貼着領域のみを膨出させることができるため、エキスパンドリング131bを不要とできる。
また、このガラス板131cに沿ったウェハシート16は、平坦化されて沈み込みや撓みが解消されている。そのため、エキスパンドリング131bによりウェハシート16を引っ張る必要はない。そうすると、エキスパンドリング131bによりウェハシート16の各領域で生じていた不均一な張力が電子部品Dの向きや位置を動かしてしまうといった事態は起こらず、電子部品Dの精度の高いピックアップが可能となる。
更に、ウェハシート16が加熱されてもガラス板131cに沿っているために、熱による変形や伸びが抑制され、またウェハシート16を熱伝導により冷却でき、この点でも電子部品Dの精度の高いピックアップが可能となる。
尚、シート支持プレート136についてもウェハシート16の平坦化機能を有する。シート支持プレート136にレーザ光134aを電子部品Dに応じて絞る機能を存続させる場合は、シート支持プレート136とガラス板131cを併用してもよい。一方、シート支持プレート136の目的をウェハシート16の平坦化機能のみとする場合には、シート支持プレート136を排除するようにしてもよい。
(第4の実施形態)
本発明に係る電子部品搬送装置1の第4の実施形態について詳細に説明する。第3の実施形態と同一構成及び同一機能については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図17に示すように、リング保持部131は、2枚のドーナツ板131a及びガラス板131cで構成され、レーザ照射装置134は、レーザ射出ユニット135とガルバノスキャナ138を備えている。ガルバノスキャナ138は、1対のミラー138xと138yとを備えている。
ミラー138xは、レーザ射出ユニット135が射出するレーザ光134aの光路上に介在し、レーザ光134aをX軸方向に揺動させる。ミラー138yは、ミラー138xが反射させたレーザ光134aの光路上に介在し、レーザ光134aをY軸方向に揺動させる。X軸方向は、電子部品Dが載る平面上の1軸方向であり、Y軸方向は、電子部品Dが載る平面上でX軸と直交する軸方向である。
ミラー138xは、モータ138aの回転軸に固定されており、反射面が回転軸と平行であり、X軸と平行である。ミラー138yはモータ138bの回転軸に固定されており、反射面が回転軸と平行であり、Y軸と平行である。モータ138a及び138bが駆動することで、ミラー138x及び138yが揺動し、レーザ光134aもX軸方向及びY軸方向に揺動する。
レーザ光134aの揺動範囲は、レーザ光134aがウェハシート16に達したとき、ウェハシート16のうち、電子部品Dの貼着領域に収まる範囲である。レーザ照射装置134は、この電子部品Dの貼着領域をレーザ134aでスキャンする。尚、レーザ光134aの径は、レーザ134aのスキャンによっても電子部品Dの貼着領域からはみ出ることがないように十分に小さい。
このレーザ照射装置134によるレーザ光134aの照射によれば、レーザ光134aの透過率により電子部品Dへレーザ光134aが透過してしまっても、電子部品Dへの照射領域は分散する。従って、各照射領域に付与されるレーザエネルギーも分散し、レーザ照射装置134の出力を上げても、照射領域のレーザ照射による損傷の虞を低減することができる。一方で、ウェハシート16内の1点ではなく、ウェハシート16のうちの、電子部品Dの貼着領域全体にレーザ光134aを照射できるため、電子部品Dの貼着領域全体が貼着力を喪失し、電子部品Dを剥離させることができる。
(他の実施形態)
以上のように本発明の各実施形態を説明したが、レーザ光134aをウェハシート16とシート支持プレート136に照射できればよく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。そして、これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、本実施形態では、円環状の搬送経路1aを例に挙げたが、電子部品Dの搬送機構としては、直線搬送方式であってもよく、また複数のターレットテーブル121で一の搬送経路1aを構成するようにしてもよい。ハンドラ12及び中継ユニット14の吸着ノズル143は保持手段の一例であり、静電吸着方式、ベルヌーイチャック方式、又は電子部品Dを機械的に挟持するチャック機構を配してもよい。また、各種の処理ユニット11は、上記した種類に限られず、置き換え、数の変更、及び配置順序の変更も可能である。
ウェハリング固定装置13は、ウェハシート16を搬送経路1aと水平に沿わせて保持するように横置きにされてもよい。この場合、ウェハリング固定装置13は、中継ユニット14の直下に配置され、中継ユニット14の真下を向いた吸着ノズル143が電子部品Dをピックアップする。
ウェハリング固定装置13が縦置きされた場合、ピックアップ予定でない電子部品Dの貼着領域が貼着力を失うと、電子部品Dがウェハシート16から脱落し易い。そのため、シート支持プレート136を伸縮させる構成、吸着口等のシート支持プレート136の冷却手段、及びレーザ光134aを吸収し難いシート支持プレート136の素材選択、又はシート支持プレート136の中央プレート136cと環状プレート136dへの分割等のピックアップ予定でない電子部品Dの貼着領域に熱を伝えない構成が特に有用である。
一方、ウェハリング固定装置13が横置きされた場合、ウェハシート13が撓んで沈み込み易く、シート支持プレート136でウェハシート16を支持する構成及び吸引口136bでウェハシート16を吸い付ける構成等のウェハシート16を平坦化する構成が特に有用である。
尚、ウェハリング固定装置13を搬送経路1aに近づけ、ハンドラ12の吸着ノズル123でウェハリング固定装置13の電子部品Dをピックアップ可能であれば、中継ユニット14を排除することができる。中継ユニット14を排除する場合、ハンドラ12の吸着ノズル123のノズル先端は、例えば例えばステンレス製、超鋼材、炭素鋼、アルミナ等であり、耐熱性及び高熱伝導性を有する。これらに防錆表面処理が施されてもよい。
また、このレーザ照射装置134では、レーザ光134a、レーザ照射孔136a、及び中継ユニット14が備える真横位置の吸着ノズル143が同軸なればよい。レーザ射出ユニット135は、光源部と光ファイバ等の導光部とから成るようにしてもよく、導光部の射出口とレーザ照射孔136aと吸着ノズル143が同軸となればよい。即ち、軸合わせフレーム134は、少なくともレーザ照射孔136aとレーザ照射ユニット135の射出口とを同軸とすればよい。
更に、図18に示すように、ウェハシート16には粘着層162にレーザを吸収し易い金属粉末165を混入させてもよい。金属粉末165でレーザエネルギーが吸収されて、ウェハシート16が効率よく加熱される。
1 電子部品搬送装置
1a 搬送経路
1b 停止ポジション
11 処理ユニット
12 ハンドラ
121 ターレットテーブル
122 ダイレクトドライブモータ
123 吸着ノズル
124 進退駆動装置
13 ウェハリング固定装置
131 リング保持部
131a ドーナツ板
131b エキスパンドリング
132 隙間部
133 リング移動機構
133a 支持板
133b レール
133c レール
134 レーザ照射装置
134a レーザ
134b 外周側リング状領域
135 レーザ射出ユニット
135a ビームスプリッタ
135b ミラー
136 シート支持プレート
136a レーザ照射孔
136b 吸引口
136c 中央プレート
136d 環状プレート
136e 結合部
136f 溝
136g 樹脂
137 軸合わせフレーム
137a 内殻筒
137b 外殻筒
137c ラック
137d 長溝孔
137e リードスクリュー
137f ステッピングモータ
138 ガルバノスキャン
138a モータ
138b モータ
138x ミラー
138y ミラー
14 中継ユニット
141 ロータ
142 ステッピングモータ
143 吸着ノズル
144 ノズル先端
145 進退駆動装置
15 収容ユニット
15a 収容体
16 ウェハシート
16a 照射領域
161 基材
162 粘着層
163 接着剤
164 発泡フィラー
165 金属粉末
D 電子部品

Claims (19)

  1. 前記電子部品を加熱剥離型粘着シートの片面に貼着して成るウェハシートから電子部品を剥離させるレーザ照射装置であって、
    前記電子部品に向けた光軸を有し、前記ウェハシートのうち、前記電子部品が貼着された面とは反対面から前記ウェハシートに向けてレーザ光を射出するレーザ射出部を備え、
    前記レーザ射出部は、前記ウェハシートに対して30%以下の透過率の波長のレーザ光を射出すること、
    を特徴とするレーザ照射装置。
  2. 前記ウェハシートは、前記電子部品を貼着する貼着層と当該貼着層を支持するポリエステルにより成る基材とを有すること、
    を特徴とする請求項1記載のレーザ照射装置。
  3. 前記レーザ光の光軸と同軸で、前記レーザ光の径よりも小径のレーザ照射孔を有し、前記レーザ射出部と前記ウェハシートとの間に介在するプレートと、
    前記レーザ射出部と前記プレートとを支持する軸合わせフレームと、
    を更に備え、
    前記プレートは、前記軸合わせフレームに対して着脱自在であり、
    各々の前記プレートは、対応の前記電子部品の大きさに応じた孔径の前記レーザ照射孔を有すること、
    を特徴とする請求項1又は2記載のレーザ照射装置。
  4. 前記プレートは、レーザエネルギーを吸収し難い素材で成ること、
    を特徴とする請求項3記載のレーザ照射装置。
  5. 前記プレートは、金、銀、銅、これらの合金、又はこれらの金属化合物を含んで成ること、
    を特徴とする請求項4記載のレーザ照射装置。
  6. 前記ウェハシートは、シート平面に沿って平行移動し、電子部品を前記レーザ射出部の光軸上に順番に位置させ、
    前記軸合わせフレームは、伸縮自在であり、前記ウェハシートの移動中、前記プレートが前記ウェハシートから離れるまで縮小すること、
    を特徴とする請求項3乃至5の何れかに記載のレーザ照射装置。
  7. 前記プレートを冷却する冷却手段を更に備えること、
    を特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のレーザ照射装置。
  8. 前記冷却手段は、前記プレートに貫設され、前記ウェハシートを吸引する吸引口であること、
    を特徴とする請求項7記載のレーザ照射装置。
  9. 前記吸引口は、ピックアップする前記電子部品の周囲に並ぶ他の電子部品の下方に貫設され、前記ウェハシートを空気が通気する負圧を有すること、
    を特徴とする請求項8記載のレーザ照射装置。
  10. 前記レーザ射出部は、複数のレーザ光を前記ウェハシート内で交差させること、
    を特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のレーザ照射装置。
  11. 前記レーザ射出部の光軸上に配され、レーザ光を分割するビームスプリッタと、
    前記ビームスプリッタで分割された各レーザ光が、前記ウェハシート内で交差するように、当該各レーザ光を反射させる各ミラーと、
    を更に備えること、
    を特徴とする請求項10記載のレーザ照射装置。
  12. 前記ウェハシート内の一点に対して複数の方向からレーザ光を出射する複数の前記レーザ射出部を備えること、
    を特徴とする請求項10記載のレーザ照射装置。
  13. 前記請求項1乃至12の何れかに記載のレーザ照射装置と、
    前記ウェハシートが張られたリングを保持するリング保持部と、
    前記リング保持部を前記ウェハシートのシート平面に沿って平行移動させ、電子部品を前記レーザ射出部の光軸上に順番に位置させるリング移動手段と、
    を備えること、
    を特徴とするウェハリング固定装置。
  14. 前記リング保持部は、前記レーザ射出部の光軸を横断して延設されたガラス板を有し、前記ウェハシートを前記ガラス板に沿わせて保持し、
    前記レーザ射出部は、前記ガラス板を透過し、前記ウェハシートを透過し、前記電子部品に到達するレーザ光を射出すること、
    を特徴とする請求項13記載のウェハリング固定装置。
  15. 前記レーザ射出部は、レーザ光を2次元方向に揺動させるガルバノスキャナを有し、前記ウェハシートのうちの前記電子部品の貼着領域全体をレーザ光でスキャンすること、
    を特徴とする請求項14記載のウェハリング固定装置。
  16. 請求項13乃至15の何れかに記載のウェハリング固定装置と、
    前記ウェハリング固定装置から電子部品を受け取って保持する保持部と、
    前記保持部が受け取った電子部品を搬送する搬送経路と、
    前記搬送経路上に配置され、前記搬送経路を巡った電子部品を収容する収容体を保持する収容ユニットと、
    を備え、
    前記保持部は、前記電子部品と当接する先端が耐熱性及び高熱伝導性部材で成ること、
    を特徴とする電子部品搬送装置。
  17. 請求項13乃至15の何れかに記載のウェハリング固定装置と、
    前記ウェハリング固定装置から電子部品を受け取って保持する保持部と、
    前記保持部が受け取った電子部品を搬送する搬送経路と、
    前記搬送経路上に配置され、前記搬送経路を巡った電子部品を収容する収容体を保持する収容ユニットと、
    を備え、
    前記保持部は、前記レーザ射出部が前記レーザ光を射出する前又は射出途中から、前記電子部品に当接すること、
    を特徴とする電子部品搬送装置。
  18. 前記保持部は、前記電子部品と当接する先端が耐熱性及び高熱伝導性部材でなること、
    を特徴とする請求項17記載の電子部品搬送装置。
  19. 前記搬送経路内の前記ウェハリング固定装置と前記収容ユニットとの間に配置され、前記搬送経路を巡る電子部品を処理する処理ユニットを更に備えること、
    を特徴とする請求項16乃至18の何れかに記載の電子部品搬送装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116798912A (zh) * 2023-06-21 2023-09-22 佑光智能半导体科技(深圳)有限公司 一种led晶片固晶装置及固晶方法

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