JP2018098242A - マルチ荷電粒子ビーム描画装置およびマルチ荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

マルチ荷電粒子ビーム描画装置およびマルチ荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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Abstract

【目的】制御データを複雑化させずにマルチビームのショットサイズを変更可能な描画装置を提供する。【構成】描画装置100は、複数の第1の開口部を荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することにより、第1のマルチビームを形成する第1の成形アパーチャアレイ基板224と、第1のマルチビームを一括して偏向する第1の偏向器216と、偏向された第1のマルチビームを振り戻すように一括して偏向する第2の偏向器218と、複数の第2の開口部を第1のマルチビームの対応ビームの少なくとも一部がそれぞれ通過することにより、一括偏向の偏向量に応じて第2のマルチビームを可変成形する第2の成形アパーチャアレイ基板203と、第2の成形アパーチャアレイ基板を通過した第2のマルチビームの少なくとも一部のビーム群の照射を受ける試料を載置するXYステージ105と、を備えたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、マルチ荷電粒子ビーム描画装置およびマルチ荷電粒子ビーム描画方法に係り、例えば、同じビームから形成されるマルチビームを試料に照射する描画装置に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、ウェハ等へ電子線を使って描画することが行われている。
例えばEUV(Extreme Ultraviolet)露光におけるパターンの微細化やILT(Inverse Lithography Technology:逆リソグラフィ技術)におけるパターンの複雑化に伴い、シングルビームの描画装置で処理すべきビームのショット数が爆発的に増加することが予想される。そのため、スループットが低下してしまうといった問題があった。また、パターン寸法(CD)精度やLER(ラインエッジラフネス)を改善するために、マスク基板に塗布されるレジストを低感度化させている。そのため、照射するドーズ量を大きくしなければならず、スループットが低下してしまうといった問題があった。
ここで、例えば、マルチビームを使った描画装置がある。1本の電子ビームで描画する場合に比べて、マルチビームを用いることで一度に多くのビームを照射できるのでスループットを大幅に向上させることができる。かかるマルチビーム方式の描画装置では、例えば、電子銃から放出された電子ビームを複数の穴を持ったマスクに通してマルチビームを形成し、各々、ブランキング制御され、遮蔽されなかった各ビームが試料上の所望の位置へと照射される。かかるマルチビーム方式の描画装置では、複数の穴を持ったマスク(マルチビーム形成アパーチャ)に電子ビームを照射する。そして、かかるマスクの複数の穴をビームがそれぞれ通過することによって、マルチビームが形成される。そして、各ビームの照射量を個別に調整することで高精度なパターン寸法を形成する(グレービーム方式)。
しかしながら、マルチビーム方式の描画装置では、マスクの複数の穴が固定されているため、各ビームのショットサイズが固定される。よって、かかるショットサイズよりも小さいパターンを形成することは困難である。かかる点について、一度成形されたマルチビームをビーム毎に個別に偏向して、ビーム毎に個別にビームサイズを可変変形する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
かかる方式では、マルチビームの各ビームのサイズを個別に制御するため、ハードウェアや制御機構が複雑化してしまうといった問題がある。種々のサイズのマルチショットが発生するため、データパスの複雑化、大型化、及び演算処理時間の長期化が生じてしまう。
特開2003−332204号公報
本発明の実施形態は、制御データを複雑化させずにマルチビームのショットサイズを変更可能な描画装置及び方法を提供する。
本発明の一態様のマルチ荷電粒子ビーム描画装置は、
荷電粒子ビームを放出する放出部と、
荷電粒子ビームを照明する照明レンズと、
複数の第1の開口部が形成され、複数の第1の開口部全体が含まれる第1の領域に、照明された荷電粒子ビームの照射を受け、複数の第1の開口部を荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することにより、第1のマルチビームを形成する第1の成形アパーチャアレイ基板と、
第1のマルチビームを一括して偏向する第1の偏向器と、
偏向された第1のマルチビームを振り戻すように一括して偏向する第2の偏向器と、
複数の第2の開口部が形成され、複数の第2の開口部に第1と第2の偏向器によって一括偏向された第1のマルチビームの対応ビームがそれぞれ照射され、複数の第2の開口部を第1のマルチビームの対応ビームの少なくとも一部がそれぞれ通過することにより、一括偏向の偏向量に応じて第2のマルチビームを可変成形する第2の成形アパーチャアレイ基板と、
第2の成形アパーチャアレイ基板を通過した第2のマルチビームの少なくとも一部のビーム群の照射を受ける試料を載置するステージと、
を備えたことを特徴とする。
また、第1と第2の成形アパーチャアレイ基板の間に配置され、第1のマルチビームの像の倍率を調整する複数の倍率調整レンズをさらに備えると好適である。
また、複数の第1の開口部と複数の第2の開口部は、共に同じピッチで配置されると好適である。
本発明の一態様のマルチ荷電粒子ビーム描画方法は、
複数の第1の開口部が形成された第1の成形アパーチャアレイ基板の複数の第1の開口部全体が含まれる第1の領域に、荷電粒子ビームの照射を受け、複数の第1の開口部を荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することにより、第1のマルチビームを形成する工程と、
第1のマルチビームを一括して偏向する工程と、
偏向された第1のマルチビームを振り戻すように一括して偏向する工程と、
複数の第2の開口部が形成された第2の成形アパーチャアレイ基板の複数の第2の開口部に2段階にわたって一括偏向された第1のマルチビームの対応ビームがそれぞれ照射され、複数の第2の開口部を第1のマルチビームの対応ビームの少なくとも一部がそれぞれ通過することにより、一括偏向の偏向量に応じて可変成形された第2のマルチビームを形成する工程と、
第2の成形アパーチャアレイ基板を通過した第2のマルチビームの少なくとも一部のビーム群をステージ上の試料に照射する工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、制御データを複雑化させずにマルチビームのショットサイズを変更できる。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1における第1と第2の成形アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。 実施の形態1における第1と第2の成形アパーチャアレイ基板の構成を示す断面図である。 実施の形態1におけるブランキングアパーチャアレイ機構の構成を示す断面図である。 実施の形態1におけるブランキングアパーチャアレイ機構のメンブレン領域内の構成の一部を示す上面概念図である。 実施の形態1における描画順序を説明するための図である。 実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1におけるマルチビームの可変成形を説明するための図である。 実施の形態1におけるショットサイズとドーズ量とビームコントラストとの関係の一例を示すグラフである。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画機構150と制御系回路160を備えている。描画装置100は、マルチ荷電粒子ビーム描画装置の一例である。描画機構150は、電子鏡筒102(「電子ビーム鏡筒」或いは「カラム」ともいう。)と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1の成形アパーチャアレイ基板224、倍率調整レンズ212,214、偏向器216,218、第2の成形アパーチャアレイ基板203、ブランキングアパーチャアレイ機構204、縮小レンズ205、制限アパーチャ基板206、対物レンズ207、及び偏向器208が配置されている。描画室103内には、XYステージ105が配置される。XYステージ105上には、描画時には描画対象基板となるマスク等の試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造する際の露光用マスク、或いは、半導体装置が製造される半導体基板(シリコンウェハ)等が含まれる。また、試料101には、レジストが塗布された、まだ何も描画されていないマスクブランクスが含まれる。
制御系回路160は、制御計算機110、メモリ112、レンズ制御回路120、偏向制御回路130、デジタル・アナログ変換(DAC)アンプユニット132,134,136及び磁気ディスク装置等の記憶装置140,142を有している。制御計算機110、メモリ112、レンズ制御回路120、偏向制御回路130、及び記憶装置140,142は、図示しないバスを介して互いに接続されている。偏向制御回路130には、DACアンプユニット132,134,136及びブランキングアパーチャアレイ機構204が接続されている。DACアンプユニット132の出力は、偏向器216に接続される。DACアンプユニット134の出力は、偏向器218に接続される。DACアンプユニット136の出力は、偏向器208に接続される。レンズ制御回路120には、電磁レンズ212,214が接続される。
また、制御計算機ユニット110内には、設定部50、シフト量演算部52、画素分割部54、ショットデータ生成部56、及び描画制御部58が配置される。設定部50、シフト量演算部52、画素分割部54、ショットデータ生成部56、及び描画制御部58といった各「〜部」は、処理回路を含み、その処理回路として、例えば、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。また、各「〜部」に含まれる処理回路は、共通する回路(同じ回路)を用いてもよい。或いは、異なる回路(別々の回路)を用いても良い。設定部50、シフト量演算部52、画素分割部54、ショットデータ生成部56、及び描画制御部58に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度メモリ112に記憶される。
また、描画装置100の外部から描画データが入力され、記憶装置140に格納される。描画データには、通常、描画するための複数の図形パターンの情報が定義される。具体的には、図形パターン毎に、図形コード、座標、及びサイズ等が定義される。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。
図2は、実施の形態1における第1と第2の成形アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。
図3は、実施の形態1における第1と第2の成形アパーチャアレイ基板の構成を示す断面図である。なお、図2と図3において、サイズ、開口部22(226)の位置等は一致させて記載していない。第1の成形アパーチャアレイ基板224には、図3に示すように、シリコン等からなる基板333が配置される。基板333の中央部は、例えば裏面側から薄く削られ、薄い膜厚hのメンブレン領域323(第2の領域)に加工されている。メンブレン領域323を取り囲む周囲は、厚い膜厚Hの外周領域321となる。メンブレン領域323の上面と外周領域321の上面とは、同じ高さ位置、或いは、実質的に高さ位置になるように形成される。図2において、第1の成形アパーチャアレイ基板224には、縦(y方向)p列×横(x方向)q列(p,q≧2)の穴(開口部)322が所定の配列ピッチP2でマトリクス状に形成されている。図2では、例えば、縦横(x,y方向)に512×512列の穴322が形成される。各穴322は、共に同じ寸法形状の矩形で形成される。これらの複数の穴322を電子ビーム200の一部がそれぞれ通過することで、マルチビーム19が形成されることになる。ここでは、縦横(x,y方向)が共に2列以上の穴322が配置された例を示したが、これに限るものではない。例えば、縦横(x,y方向)どちらか一方が複数列で他方は1列だけであっても構わない。また、穴322の配列の仕方は、図2のように、縦横が格子状に配置される場合に限るものではない。例えば、縦方向(y方向)k段目の列と、k+1段目の列の穴同士が、横方向(x方向)に寸法aだけずれて配置されてもよい。同様に、縦方向(y方向)k+1段目の列と、k+2段目の列の穴同士が、横方向(x方向)に寸法bだけずれて配置されてもよい。
第2の成形アパーチャアレイ基板203には、図3に示すように、シリコン等からなる基板331が配置される。基板331の中央部は、例えば裏面側から薄く削られ、薄い膜厚hのメンブレン領域23(第2の領域)に加工されている。メンブレン領域23を取り囲む周囲は、厚い膜厚Hの外周領域21となる。メンブレン領域23の上面と外周領域21の上面とは、同じ高さ位置、或いは、実質的に高さ位置になるように形成される。図2において、第2の成形アパーチャアレイ基板203には、縦(y方向)p列×横(x方向)q列(p,q≧2)の穴(開口部)22が所定の配列ピッチP1でマトリクス状に形成されている。図2では、例えば、縦横(x,y方向)に512×512列の穴22が形成される。各穴22は、共に同じ寸法形状の矩形で形成される。これらの複数の穴22をマルチビーム19の対応ビームの少なくとも一部がそれぞれ通過することで、マルチビーム20が形成されることになる。第2の成形アパーチャアレイ基板203には、第1の成形アパーチャアレイ基板224の複数の穴322に対応する複数の穴22が形成される。なお、縦横(x,y方向)が共に2列以上の穴22が配置された例を示したが、第1の成形アパーチャアレイ基板224と同様、これに限るものではない。例えば、第1の成形アパーチャアレイ基板224と同様に、縦横(x,y方向)どちらか一方が複数列で他方は1列だけであっても構わない。また、穴22の配列の仕方は、図2のように、縦横が格子状に配置される場合に限るものではない。例えば、第1の成形アパーチャアレイ基板224と同様に、縦方向(y方向)k段目の列と、k+1段目の列の穴同士が、横方向(x方向)に寸法aだけずれて配置されてもよい。同様に、縦方向(y方向)k+1段目の列と、k+2段目の列の穴同士が、横方向(x方向)に寸法bだけずれて配置されてもよい。
偏向制御回路130からDACアンプユニット132に対して、可変成形用のデジタル信号が出力される。そして、DACアンプユニット132では、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅させた上で偏向電圧として、偏向器216に印加する。かかる偏向電圧によってマルチビーム19が所定の偏向量だけ一括偏向させられる。
偏向制御回路130からDACアンプユニット134に対して、可変成形用のデジタル信号が出力される。そして、DACアンプユニット134では、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅させた上で偏向電圧として、偏向器218に印加する。かかる偏向電圧によってマルチビーム19が逆方向に振り戻すように一括偏向させられる。
偏向制御回路130からDACアンプユニット136に対して、位置制御用のデジタル信号が出力される。そして、DACアンプユニット136では、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅させた上で偏向電圧として、偏向器208に印加する。かかる偏向電圧によってマルチビーム20が偏向させられ、マルチビーム20が試料101上の所望の照射領域に偏向される。
図4は、実施の形態1におけるブランキングアパーチャアレイ機構の構成を示す断面図である。
図5は、実施の形態1におけるブランキングアパーチャアレイ機構のメンブレン領域内の構成の一部を示す上面概念図である。なお、図4と図5において、制御電極24と対向電極26と制御回路41とパッド43の位置関係は一致させて記載していない。ブランキングアパーチャアレイ機構204は、第2の成形アパーチャアレイ基板203の裏面(電子ビームの下流側)であって、第2の成形アパーチャアレイ基板203の近傍に配置されると好適である。ブランキングアパーチャアレイ機構204には、図4に示すように、支持台33上にシリコン等からなる半導体基板31が配置される。基板31の中央部は、例えば裏面側から薄く削られ、薄い膜厚hのメンブレン領域30に加工されている。メンブレン領域30を取り囲む周囲は、厚い膜厚Hの外周領域32となる。メンブレン領域30の上面と外周領域32の上面とは、同じ高さ位置、或いは、実質的に高さ位置になるように形成される。基板31は、外周領域32の裏面で支持台33上に保持される。支持台33の中央部は開口しており、メンブレン領域30の位置は、支持台33の開口した領域に位置している。
メンブレン領域30には、図2に示した第2の成形アパーチャアレイ基板203の各穴22に対応する位置にマルチビームのそれぞれのビームの通過用の通過孔25(開口部)が開口される。各通過孔25は、第2の成形アパーチャアレイ基板203に形成された穴22よりも大きく形成される。そして、メンブレン領域30上には、図4及び図5に示すように、各通過孔25の近傍位置に該当する通過孔25を挟んでブランキング偏向用の制御電極24と対向電極26の組(ブランカー:ブランキング偏向器)がそれぞれ配置される。また、メンブレン領域30上の各通過孔25の近傍には、各通過孔25用の制御電極24に偏向電圧を印加する制御回路41(ロジック回路)が配置される。各ビーム用の対向電極26は、グランド接続される。各制御回路41は、基板31内に加工される。
また、図5に示すように、各制御回路41は、制御信号用のnビット(例えば10ビット)のパラレル配線が接続される。各制御回路41は、制御信号用のnビットのパラレル配線の他、クロック信号線および電源用の配線が接続される。クロック信号線および電源用の配線はパラレル配線の一部の配線を流用しても構わない。マルチビーム20を構成するそれぞれのビーム毎に、制御電極24と対向電極26と制御回路41とによる個別ブランキング機構47が構成される。また、図4の例では、制御電極24と対向電極26と制御回路41とが基板31の膜厚が薄いメンブレン領域30に配置される。但し、これに限るものではない。また、メンブレン領域30にアレイ状に形成された複数の制御回路41は、例えば、同じ行或いは同じ列によってグループ化され、グループ内の制御回路41群は、図5に示すように、直列に接続される。そして、グループ毎に配置されたパッド43からの信号がグループ内の制御回路41に伝達される。
各通過孔25を通過する電子ビーム20は、それぞれ独立にかかる対となる2つの電極24,26に印加される電圧(電位差)によって偏向される。かかる偏向によってブランキング制御される。言い換えれば、制御電極24と対向電極26の組は、第2の成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22(開口部)を通過したマルチビームのうちの対応ビームをそれぞれブランキング偏向する。
図6は、実施の形態1における描画順序を説明するための図である。試料101の描画領域10(或いは描画されるチップ領域)は、所定の幅で短冊上の複数のストライプ領域35(描画領域の他の一例)に分割される。そして、各ストライプ領域35は、複数のメッシュ状の画素領域36(画素)に分割される。画素領域36(画素)のサイズは、例えば、ビームサイズ、或いは、それ以下のサイズであると好適である。画素領域36(画素)は、マルチビーム20の1つのビームあたりの照射単位領域となる。
マルチビーム20で試料101を描画する際、マルチビーム20による1回のショットによってマルチビーム20全体で照射領域34を照射することになる。XYステージ105の移動に追従しながらショットビームとなるマルチビーム20全体を一括して偏向器208によるビーム偏向を行うことで、照射位置を移動させる。かかる照射位置の移動によって例えば1画素ずつ順にずらしながら連続して照射していく。そして、試料101上のどの画素36をマルチビーム20のどのビームが照射するのかは描画シーケンスによって決まる。マルチビーム20のx,y方向にそれぞれ隣り合うビーム28間のビームピッチを用いて、試料101面上におけるx,y方向にそれぞれ隣り合うビーム28間のビームピッチ(x方向)×ビームピッチ(y方向)の領域はn×n画素の領域(サブピッチ領域)で構成される。図6の例では、1つのビーム28が照射される画素を含む4×4画素の領域でサブピッチ領域が構成される。例えば、1回のトラッキング動作で、XYステージ105が−x方向にビームピッチ(x方向)だけ移動する場合、1回のトラッキング動作中にx方向或いはy方向(或いは斜め方向)に1つのビームによって照射位置をシフトしながらn画素が描画される。同じn×n画素のサブピッチ領域内の他のn画素が次回のトラッキング動作で上述したビームとは異なるビームによって同様にn画素が描画される。このようにn回のトラッキング動作でそれぞれ異なるビームによってn画素ずつ描画されることにより、1つのn×n画素のサブピッチ領域内のすべての画素が描画される。マルチビームの照射領域内の他のn×n画素の領域についても同時期に同様の動作が実施され、同様に描画される。かかる動作によって、照射領域34内の全画素が描画可能となる。これらの動作を繰り返すことで、対応するストライプ領域35全体を描画することができる。そして、描画装置100では、必要な画素に必要な照射量のビームを照射することにより形成される画素パターン(ビットパターン)の組み合わせにより、所望のパターンを描画することができる。
ここで、上述したように、従来のマルチビーム描画装置では、ビーム成形用に、例えば、第2の成形アパーチャアレイ基板203だけが配置されていたため、1本の電子ビーム200が第2の成形アパーチャアレイ基板203だけでマルチビーム20に成形される。第2の成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22は、位置およびサイズが固定されているため、マルチビーム20のピッチ及び各ビームのサイズは固定されてしまう。そのため、かかるピッチを維持した状態では、各ビームのサイズよりも小さいビームサイズのショットを照射することは困難であった。後述するように縮小レンズ205でマルチビーム20の像全体を縮小することは可能であるが、像自体を縮小させる場合、像の回転や収差といった別の問題が生じる。そのため、マルチビームを成形する時点においてサイズ調整ができる方が望ましい。そこで、実施の形態1では、第1の成形アパーチャアレイ基板224と第2の成形アパーチャアレイ基板203とを用いて、マルチビーム全体を一括して所望のサイズに可変成形する。
図7は、実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図7において、実施の形態1における描画方法は、ショットサイズ設定工程(S102)と、シフト量演算工程(S104)と、画素分割工程(S106)と、ショットデータ生成工程(S108)と、描画工程(S110)と、いう一連の工程を実施する。
ショットサイズ設定工程(S102)として、設定部50は、マルチビーム20の各ビームのサイズLを設定する。かかるサイズLによって、試料101上に照射された場合のショットサイズが決定される。例えば、ビームサイズLと縮小倍率Mを用いて、ショットサイズL’は、L’=L×Mで定義できる。なお、ビームサイズL(矩形のビームの1辺のサイズ)の最大値は、第2の成形アパーチャアレイ基板203の矩形の穴22の1辺のサイズとなる。また、ビームサイズLは、矩形の穴22の1辺のサイズの自然数分の1のサイズに設定されると好適である。
シフト量演算工程(S104)として、シフト量演算部52は、所望のビームサイズLを得るための第1の成形アパーチャアレイ基板224のアパーチャ像のシフト量L”を演算する。
図8は、実施の形態1におけるマルチビームの可変成形を説明するための図である。後述するように、第1の成形アパーチャアレイ基板224の複数の穴322を通過することによって成形されたマルチビーム19の各ビームの像と第2の成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22との重なり具合によって、第2の成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22を通過後のマルチビーム20のx方向サイズLxとy方向サイズLyとが決まる。そこで、シフト量演算部52は、所望のビームサイズ(Lx,Ly)を得るためのx方向の偏向シフト量Lx”とy方向の偏向シフト量Ly”とを演算する。正方形のビームを得る場合、Lx=Ly、Lx”=Ly”とすればよい。
画素分割工程(S106)として、画素分割部54は、試料101の描画領域10を例えばビームサイズLでメッシュ状に複数の画素36に仮想分割する。実施の形態1では、ビームサイズが可変になるので、1つのビームあたりの照射単位領域となる画素36についてもビームサイズが設定される都度、分割し直すと好適である。例えば、描画処理を行うチップ毎にかかる画素分割が実施されると好適である。チップ毎に行うことでショット漏れの領域を無くすことができる。
ショットデータ生成工程(S108)として、ショットデータ生成部56は、ショットデータとして、画素毎の照射時間データを生成する。具体的には、次のように動作する。まず、ショットデータ生成部56は、記憶装置140から描画データを読み出し、画素36毎に、当該画素36内のパターン面積密度ρ’を演算する。
また、ショットデータ生成部56は、描画領域(ここでは、例えばストライプ領域35)を所定のサイズでメッシュ状に複数の近接メッシュ領域(近接効果補正計算用メッシュ領域)に仮想分割する。近接メッシュ領域のサイズは、近接効果の影響範囲の1/10程度、例えば、1μm程度に設定すると好適である。そして、ショットデータ生成部56は、記憶装置140から描画データを読み出し、近接メッシュ領域毎に、当該近接メッシュ領域内に配置されるパターンのパターン面積密度ρを演算する。
次に、ショットデータ生成部56は、近接メッシュ領域毎に、近接効果を補正するための近接効果補正照射係数Dp(x)(補正照射量)を演算する。未知の近接効果補正照射係数Dp(x)は、後方散乱係数η、しきい値モデルの照射量閾値Dth、パターン面積密度ρ、及び分布関数g(x)を用いた、従来手法と同様の近接効果補正用のしきい値モデルによって定義できる。
次に、ショットデータ生成部56は、画素36毎に、当該画素36に照射するための入射照射量D(x)を演算する。入射照射量D(x)は、例えば、予め設定された基準照射量Dbaseに近接効果補正照射係数Dpとパターン面積密度ρ’とを乗じた値として演算すればよい。基準照射量Dbaseは、例えば、Dth/(1/2+η)で定義できる。以上により、描画データに定義される複数の図形パターンのレイアウトに基づいた、近接効果が補正された本来の所望する照射量Dを得ることができる。
次に、ショットデータ生成部56は、画素36毎に、当該画素36へのビームの照射時間tを演算する。ここで、各画素36の照射時間tは、照射量Dをマルチビーム20の電流密度Jで割った値で演算できる。演算された画素毎の照射時間データは描画制御部58の制御のもと、ショット順に並び替えられて記憶装置142に格納される。
ここで、ショットデータ生成に当たって、ビームサイズが可変成形される際、マルチビームの各ビームサイズは一括して同様に変更されるので、個別にサイズを設定するための成形データを作成する必要がない。さらに、画素36サイズが変更されることになるが、その他は従来の照射時間データのフォーマットを利用でき、ほとんど変更する必要がない。よって、データパスの複雑化、大型化、及び演算処理時間の長期化を生じさせないで済ますことができる。また、従来の照射時間データのフォーマットを利用できるので、例えば、照射時間をnビットの階調化(例えば、10ビットの階調化による1024階調)で定義でき、照射量の違いにより線幅を調整するグレー描画を行うことができる。
描画工程(S110)として、まず、偏向制御回路130は、描画制御部58による制御のもと、シフト量L”(Lx”,Ly”)の情報を入力し、偏向器216の偏向量を演算する。そして、DACアンプ132に出力する。同様に、偏向制御回路130は、偏向器218の偏向量を演算する。そして、DACアンプ134に出力する。また、偏向制御回路130は、描画制御部58による制御のもと、ショット毎の照射時間データをブランキングアパーチャアレイ機構204の各制御回路41に出力する。また、偏向制御回路130は、描画制御部58による制御のもと、ショット毎の照射位置へと偏向する偏向器208の偏向量を演算する。そして、DACアンプ136に出力する。そして、描画機構150は、描画制御部58による制御のもと、所望のビームサイズのマルチビームを用いて、試料101にパターンを描画する。描画機構150は、具体的には以下のように動作する。
電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202により屈折させられ、ほぼ垂直に第1の成形アパーチャアレイ基板224を照明する。第1の成形アパーチャアレイ基板224には、矩形の複数の穴322(第1の開口部)が形成され、電子ビーム200は、メンブレン領域323或いはすべての複数の穴322が含まれるメンブレン領域323内の領域を照明する。複数の穴322の位置に照射された電子ビーム200の各一部が、かかる第1の成形アパーチャアレイ基板224の複数の穴322をそれぞれ通過することによって、矩形形状の複数の電子ビーム(第1のマルチビーム)19a〜eが形成される。かかるマルチビーム19の像は、レンズ制御回路120により制御された倍率調整レンズ212によって屈折させられ、ほぼ垂直に偏向器216,218内を通過する。
偏向器216(第1の偏向器)は、マルチビーム19(第1のマルチビーム)を一括して偏向する。偏向量は、演算されたシフト量L”(Lx”,Ly”)に設定される。ここで、かかる偏向によって、マルチビーム19の軌道は、偏向方向に斜めに照射される。
そこで、偏向器218(第2の偏向器)は、偏向されたマルチビーム19を振り戻すように一括して偏向する。ここでは、マルチビーム19の軌道をほぼ垂直に戻すように偏向する。これにより、マルチビーム19をほぼ垂直に第2の成形アパーチャアレイ基板203に照明できる。このように、2段階で偏向することで、第1の成形アパーチャアレイ基板224で生成されたマルチビーム19の像を平行移動させることができる。
また、偏向器218によってほぼ垂直に振り戻されたマルチビーム19の像は、レンズ制御回路120により制御された倍率調整レンズ214によって第2の成形アパーチャアレイ基板203上に結像される。その際、倍率調整レンズ212と倍率調整レンズ214の2つの電磁レンズを配置することで、マルチビーム19の像の縮小及び拡大ができる。例えば、第1の成形アパーチャアレイ基板224の複数の穴322のピッチP2と第2の成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22のピッチP1は、同じピッチで製造されると好適である。しかし、製造誤差等に起因して、第1の成形アパーチャアレイ基板224の複数の穴322のピッチP2と第2の成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22のピッチP1との間にピッチずれが生じる場合もあり得る。かかるピッチずれが生じていた場合に、マルチビーム19の像の倍率を調整することで、位置合わせができる。言い換えれば、かかるピッチずれを補正できる。
なお、第1の成形アパーチャアレイ基板224の複数の穴322のピッチP2と第2の成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22のピッチP1は、同じピッチに限るものではない。例えば、第1の成形アパーチャアレイ基板224の複数の穴322のピッチP2を複数の穴22のピッチP1よりも若干大きく製造しても良い。そして、倍率調整レンズ212と倍率調整レンズ214の2つの電磁レンズであえてマルチビーム19の像を縮小させることで、穴322と穴22との重なり位置の位置合わせを行ってもよい。
なお、第1の成形アパーチャアレイ基板224の複数の穴322のサイズは、第2の成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22のサイズよりも若干小さくすると好適である。これにより、第1の成形アパーチャアレイ基板224の複数の穴322を通過したマルチビーム19の像を第2の成形アパーチャアレイ基板203上に照射した場合にマルチビーム19の各ビームのアパーチャ像(穴322の像)が複数の穴22の対応する穴22と隣接する別の穴22に重なってしまうことを防止できる。
2段階にわたって一括偏向され、ほぼ垂直に第2の成形アパーチャアレイ基板203に照射されたマルチビーム19は、所望のシフト量L”だけ第2の成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22と位置がずれている。そして、重なった部分のビームだけが各穴22を通過してマルチビーム20に成形される。言い換えれば、複数の穴22(第2の開口部)が形成された第2の成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22に2段階にわたって一括偏向されたマルチビーム19の対応ビームがそれぞれ照射され、複数の穴22をマルチビーム19の対応ビームの少なくとも一部がそれぞれ通過することにより、一括偏向の偏向量に応じてビームサイズが可変成形されたマルチビーム20a〜e(第2のマルチビーム)を形成する。
第2の成形アパーチャアレイ基板203を通過したマルチビーム20a〜eは、ブランキングアパーチャアレイ機構204のそれぞれ対応するブランカー(第1の偏向器:個別ブランキング機構47)内を通過する。かかるブランカーは、それぞれ、個別に通過する電子ビーム20を偏向する(ブランキング偏向を行う)。
ブランキングアパーチャアレイ機構204を通過したマルチビーム20a〜eは、縮小レンズ205(電磁レンズ)によって、集束させられる。言い換えれば、縮小レンズ205は、成形アパーチャアレイ基板203を通過したマルチビーム20a〜eを集束する。その際、マルチビーム20a〜e像のサイズは、縮小レンズ205によって、縮小される。縮小レンズ205(電磁レンズ)によって集束方向に屈折させられたマルチビーム20a〜eは、制限アパーチャ基板206に形成された中心の穴に向かって進む。制限アパーチャ基板206は、縮小レンズ205により集束させられたマルチビーム20a〜eの集束点位置に配置され、マルチビーム20a〜eの集束点から外れた電子ビーム20の通過を制限する。ここで、ブランキングアパーチャアレイ機構204のブランカーによって偏向された電子ビーム20は、制限アパーチャ基板206の中心の穴から位置がはずれ、制限アパーチャ基板206によって遮蔽される。一方、ブランキングアパーチャアレイ機構204のブランカーによって偏向されなかった電子ビーム20は、図1に示すように制限アパーチャ基板206の中心の穴を通過する。個別ブランキング機構47のON/OFFによって、ブランキング制御が行われ、ビームのON/OFFが制御される。このように、制限アパーチャ基板206は、個別ブランキング機構47によってビームOFFの状態になるように偏向された各ビームを遮蔽する。そして、ビーム毎に、ビームONになってからビームOFFになるまでに形成された、制限アパーチャ基板206を通過したビームにより、1回分のショットのビームが形成される。制限アパーチャ基板206を通過したマルチビーム20は、対物レンズ207により試料101面上に焦点が合わされると共に、所望の縮小率のパターン像となり、偏向器208によって、制限アパーチャ基板206を通過した各ビーム(マルチビーム20全体)が同方向に一括して偏向され、各ビームの試料101上のそれぞれの照射位置に照射される。言い換えれば、XYステージ105(ステージ)上に載置された試料101は、成形アパーチャアレイ基板203(第2の成形アパーチャアレイ基板)を通過したマルチビーム20(第2のマルチビーム)の少なくとも一部のビーム群の照射を受ける。また、例えばXYステージ105が連続移動している時、ビームの照射位置がXYステージ105の移動に追従(トラッキング)するように偏向器208によって制御される。XYステージ105の位置は、図示しないステージ位置検出器からレーザをXYステージ105上の図示しないミラーに向けて照射し、その反射光を用いて測定される。一度に照射されるマルチビーム20は、理想的には第2の成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22の配列ピッチに上述した所望の縮小率を乗じたピッチで並ぶことになる。描画装置100は、各回のトラッキング動作中にXYステージ105の移動に追従しながらショットビームとなるマルチビーム20を偏向器208によるビーム偏向位置の移動によって各ビームが1画素ずつ描画シーケンスに沿って照射していく描画動作を行う。所望のパターンを描画する際、パターンに応じて必要なビームがブランキング制御によりビームONに制御される。
図9は、実施の形態1におけるショットサイズとドーズ量とビームコントラストとの関係の一例を示すグラフである。図9の例では、基準ドーズ量でショットサイズ20nmの評価パターンを描画した場合のエネルギープロファイル(A)と、基準ドーズ量の2倍でショットサイズ10nmの評価パターンを描画した場合のエネルギープロファイル(B)を示している。両者は、閾値において、同じ線幅(20nm)にできる。さらに、ショットサイズを1/2に小さくしてドーズ量を2倍に大きくしたエネルギープロファイル(B)では、コントラストも大きくできる。よって、パターンエッジのプロファイルの傾きが急峻になりパターンサイズを決める際のプロセスマージンを大きくできる。さらに、今まで不可能であった微細パターンを忠実に解像できる。
以上のように、実施の形態1によれば、制御データを複雑化させずにマルチビームのショットサイズを変更できる。特に、ショットサイズを小さくでき、従来不可能であった微細パターンを描画できる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、上述した例では、描画装置100を一例として説明したが、本発明は、描画装置に限定されるものではなく、検査装置等を含むマルチ荷電粒子ビーム装置全般に適用できる。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのマルチ荷電粒子ビーム描画装置及び方法は、本発明の範囲に包含される。
10 描画領域
19,20 マルチビーム
22,322 穴
24 制御電極
25 通過孔
26 対向電極
28 ビーム
31,331,333 基板
23,323,30 メンブレン領域
21,32,321 外周領域
33 支持台
34 照射領域
35 ストライプ領域
36 画素
41 制御回路
43 パッド
47 個別ブランキング機構
50 設定部
52 シフト量演算部
54 画素分割部
56 ショットデータ生成部
58 描画制御部
100 描画装置
101 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
110 制御計算機
112 メモリ
120 レンズ制御回路
130 偏向制御回路
132,134,136 DACアンプ
140,142 記憶装置
150 描画機構
160 制御系回路
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203 第2の成形アパーチャアレイ基板
204 ブランキングアパーチャアレイ機構
205 縮小レンズ
206 制限アパーチャ基板
207 対物レンズ
208 偏向器
212,214 電磁レンズ
216,218 偏向器
224 第1の成形アパーチャアレイ基板

Claims (4)

  1. 荷電粒子ビームを放出する放出部と、
    前記荷電粒子ビームを照明する照明レンズと、
    複数の第1の開口部が形成され、前記複数の第1の開口部全体が含まれる第1の領域に、照明された前記荷電粒子ビームの照射を受け、前記複数の第1の開口部を前記荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することにより、第1のマルチビームを形成する第1の成形アパーチャアレイ基板と、
    前記第1のマルチビームを一括して偏向する第1の偏向器と、
    偏向された前記第1のマルチビームを振り戻すように一括して偏向する第2の偏向器と、
    複数の第2の開口部が形成され、前記複数の第2の開口部に前記第1と第2の偏向器によって一括偏向された前記第1のマルチビームの対応ビームがそれぞれ照射され、前記複数の第2の開口部を前記第1のマルチビームの前記対応ビームの少なくとも一部がそれぞれ通過することにより、前記一括偏向の偏向量に応じて第2のマルチビームを可変成形する第2の成形アパーチャアレイ基板と、
    前記第2の成形アパーチャアレイ基板を通過した前記第2のマルチビームの少なくとも一部のビーム群の照射を受ける試料を載置するステージと、
    を備えたことを特徴とするマルチ荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記第1と第2の成形アパーチャアレイ基板の間に配置され、前記第1のマルチビームの像の倍率を調整する複数の倍率調整レンズをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載のマルチ荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記複数の第1の開口部と前記複数の第2の開口部は、共に同じピッチで配置されることを特徴とする請求項1又は2記載のマルチ荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 複数の第1の開口部が形成された第1の成形アパーチャアレイ基板の前記複数の第1の開口部全体が含まれる第1の領域に、荷電粒子ビームの照射を受け、前記複数の第1の開口部を前記荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することにより、第1のマルチビームを形成する工程と、
    前記第1のマルチビームを一括して偏向する工程と、
    偏向された前記第1のマルチビームを振り戻すように一括して偏向する工程と、
    複数の第2の開口部が形成された第2の成形アパーチャアレイ基板の前記複数の第2の開口部に2段階にわたって一括偏向された前記第1のマルチビームの対応ビームがそれぞれ照射され、前記複数の第2の開口部を前記第1のマルチビームの前記対応ビームの少なくとも一部がそれぞれ通過することにより、前記一括偏向の偏向量に応じて可変成形された第2のマルチビームを形成する工程と、
    前記第2の成形アパーチャアレイ基板を通過した前記第2のマルチビームの少なくとも一部のビーム群をステージ上の試料に照射する工程と、
    を備えたことを特徴とするマルチ荷電粒子ビーム描画方法。
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