JP2018097948A - 燃料電池 - Google Patents

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Yoshinori Mizushita
佳紀 水下
田代 圭介
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圭介 田代
一芳 中根
Kazuyoshi Nakane
一芳 中根
雄介 平光
Yusuke Hiramitsu
雄介 平光
力 竹井
Riki Takei
力 竹井
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Abstract

【課題】燃料電池内部の水分布を均一化することを可能とした燃料電池を提供する。【解決手段】電解質膜11ならびに電解質膜11の両面にそれぞれ順に配置された触媒層12およびガス拡散層13を有する膜/電極接合体10と、膜/電極接合体10を挟持する一対のセパレータ20とを備え、セパレータ20は、ガス拡散層13に沿って反応ガスを流通させる流路20aを有し、触媒層12は、流路20aに対向して配置される第一の触媒層12aと、流路20aの壁面を形成するリブ20bに対向して配置される第二の触媒層12bとを有し、第二の触媒層12bを、第一の触媒層12aよりも空隙率が大きくなるようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池に関する。
従来、燃料電池の一つとして、高分子膜を電解質として用いる固体高分子形燃料電池が知られている。固体高分子形燃料電池は、一般的に膜/電極接合体をセパレータで挟持してなる単セルを複数積層して用いられる。膜/電極接合体は、電解質と、当該電解質の両面に順に形成された触媒層及びガス拡散層とを有し、セパレータとしては、膜/電極接合体の表面に沿って反応流体を流通させる流路が形成されたものが知られている。
このような固体高分子形燃料電池に関し、下記特許文献1には、固体高分子形燃料電池の一形態であるダイレクトメタノール燃料電池において、このダイレクトメタノール燃料電池の小型化に伴うセパレータの薄型化により、流路の断面積が小さく、流路にかかる圧力が大きくなったことなどを要因として、反応流体としてのメタノール水溶液や空気が正規の流路を通らず、隣り合う流路にガス拡散層を介して平面方向へ拡散して流通してしまう、いわゆる、ショートカット現象を抑制するため、ガス拡散層の、セパレータの流路の壁面を形成するリブ部に接触する領域の密度に対し、流路に接触する領域の密度を大きくすることが開示されている。
また、下記特許文献2には、多孔質構造の触媒層内に水分が多量に滞留し、空隙を閉塞して供給ガス(反応流体)の拡散が阻害されることにより電気化学的反応が妨げられ、結果として発電性能が低下することを防止するため、触媒層の空隙率を、供給ガスの入口側から出口側に向かって増加させるようにした燃料電池が開示されている。
特開2005−293966号公報 特開2007−26783号公報
ここで、例えば燃料電池に供給される燃料がガスである場合、燃料ガスの反応により生成される液体(水)は、触媒層の流路に対向している部分とリブに対向している部分とで比較すると、流路に対向している部分で排水されやすく、リブに対向している部分で滞留しやすくなる。しかしながら、このように燃料電池の内部で水が滞留しやすい部分と滞留しにくい部分とがあると、触媒層における水分布が不均一になり、水が滞留しやすい部分では水が滞留してガス拡散が阻害されるおそれがあり、水が排出されやすい部分では過剰な排水により電解質膜が乾燥して抵抗が増加するおそれがあるなど、出力性能の低下および不安定化に繋がる可能性があった。
このようなことから本発明は、燃料電池内部の水分布を均一化することを可能とした燃料電池用触媒層を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための第1の発明に係る燃料電池は、電解質膜ならびに前記電解質膜の両面にそれぞれ順に配置された触媒層およびガス拡散層を有する接合体と、前記接合体を挟持する一対のセパレータとを備え、前記セパレータは、前記ガス拡散層に沿って反応ガスを流通させる流路を有し、前記電解質膜の少なくとも一方の面に配置される前記触媒層は、前記流路に対向して配置される第一の触媒層と、前記流路の壁面を形成するリブに対向して配置される第二の触媒層とを有し、前記第二の触媒層は、前記第一の触媒層よりも空隙率が大きいことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するための第2の発明に係る燃料電池は、前記セパレータは、前記反応ガスの入口側から出口側へ向かって延び、相互に離間して並設される複数の前記流路を有し、前記第一の触媒層および前記第二の触媒層の少なくとも一方は、前記反応ガスの入口側から前記反応ガスの出口側へ向かうに従って空隙率が大きくなっていることを特徴とする。
また、上記の課題を解決するための第3の発明に係る燃料電池は、前記接合体は、表面が鉛直方向に沿うように配置され、前記セパレータは、水平方向に沿って延び、相互に離間して並設される複数の前記流路を有し、前記第一の触媒層および前記第二の触媒層の少なくとも一方は、上部側に配置されたものに対して下部側に配置されたものの空隙率が大きくなっていることを特徴とする。
本発明に係る燃料電池によれば、触媒層の反応ガスによって反応水が排出されやすい流路に対向する部分に対し、反応水が滞留しやすいリブに対向する部分の空隙率を大きくすることによって、触媒層内の水分布を均一化することができるので、水が滞留しやすい部分では水を排出しやすくすることで適度にガスを拡散し、水が排出されやすい部分では水を適度に滞留させて電解質膜の乾燥を防止することが可能となり、出力性能を維持・安定化させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池用触媒層を有する燃料電池を模式的に示す断面図である。 図1に示す燃料電池の一部を模式的に示す斜視図である。 図1に示す燃料電池用触媒層の形成方法を示す説明図である。 図1に示す燃料電池用触媒層の他の形成方法を示す説明図である。 図4に示す燃料電池用触媒層作成装置の側面図である。 図1に示す燃料電池用触媒層の他の形成方法を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池用触媒層の密度分布を説明するための模式図である。 図7に示す燃料電池用触媒層の密度分布の詳細を説明するための模式図である。 本発明の第3の実施形態に係る燃料電池用触媒層の密度分布を説明するための模式図である。 本発明の第4の実施形態に係る燃料電池用触媒層の密度分布を説明するための模式図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る燃料電池用触媒層の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1から図6を用いて本発明の第1の実施形態に係る燃料電池用触媒層の詳細を説明する。
図1及び図2に示すように、燃料電池(単セル)1は、膜/電極接合体 (接合体)10と、当該膜/電極接合体10を挟持するセパレータ20A,20Bとを含んで構成されている。
膜/電極接合体10は、電解質膜11と、当該電解質膜の両面に形成された触媒層12A,12Bと、各触媒層12A,12Bの電解質膜11側とは反対側の面に形成されたガス拡散層(GDL)13A,13Bとを備えている。
また、セパレータ20A,20Bは、ガス拡散層13A,13Bに沿って反応ガスを流通させる流路20Aa,20Baを備えている。流路20Aa,20Baは、セパレータ20A,20Bのガス拡散層13A,13Bに対向する面に当該流路20Aa,20Baの壁面をなすリブ20Ab,20Bbを設けることにより形成されている。本実施形態においてリブ20Ab,20Bbは、反応ガスの入口20c側から出口20d側へ向かう方向(ガス流れ方向G。図3,図7等参照)に沿って延び相互に離間して複数並設されている。
この本実施形態の燃料電池1において、触媒層12A,12Bは、それぞれセパレータ20A,20Bの流路20Aa,20Baに対向する部分に形成された第一の触媒層12Aa,12Baと、リブ20Ab,20Bbに対向する部分に形成された第二の触媒層12Ab,12Bbとを備えている。なお、本実施形態では電解質膜11の両側に配置される触媒層12A,12Bに第一の触媒層12Aa,12Baと第二の触媒層12Ab,12Bbとを形成したが、もちろん、電解質膜11のいずれか一方の面に配置される触媒層12Aまたは12Bのみを第一の触媒層12Aaまたは12Baと第二の触媒層12Abまたは12Bbで形成してもよい。
第二の触媒層12Ab,12Bbは第一の触媒層12Aa,12Baよりも空隙率が大きく、第一の触媒層12Aa,12Baの空隙率は、所望の保水性が得られるように(少なくとも電解質膜が乾燥することを防止できるように)設定され、第二の触媒層12Ab,12Bbの空隙率は所望の排水性が得られるように(少なくともガス拡散を阻害することを防止できるように)設定されている。
第一の触媒層12Aaの空隙率と第二の触媒層12Abの空隙率との比率、および第一の触媒層12Baの空隙率と第二の触媒層12Bbの空隙率との比率は、相互に同一であってもよく、異なっていてもよい。この第一の触媒層12Aa,12Baの空隙率と第二の触媒層12Ab,12Bbの空隙率との比率は、第一の触媒層12Aa,12Ba、第二の触媒層12Ab,12Bbの物性(親水性など)等を考慮して決定すればよい。
以下、触媒層12A,12B、ガス拡散層13A,13B、セパレータ20A,20B、流路20Aa,20Ba、リブ20Ab,20Bb、第一の触媒層12Aa,12Ba、第二の触媒層12Ab,12Bbを総称する場合は、それぞれ、触媒層12、ガス拡散層13、セパレータ20、流路20a、リブ20b、第一の触媒層12a、第二の触媒層12bと称するものとする。
本実施形態において、第一,第二の触媒層12a,12bは例えば以下のいずれかの方法により形成することができる。
<第一の形成方法(インクジェット・スプレー塗布法)>
図3に示すように、第一の触媒層12aに対応する触媒インクを吐出する複数(n個)の第一インジェクタ31a、及び、第二の触媒層12bに対応する触媒インクを吐出する複数(n+1個)の第二インジェクタ31bを、セパレータ20の流路20a及びリブ20bにそれぞれ対応するように交互に並べ、これら第一,第二インジェクタ31a,31bをガス流れ方向Gに沿って移動させつつ当該第一,第二インジェクタ31a,31bからそれぞれ触媒インクを電解質膜11の表面に吐出させることで、流路20a及びリブ20bに対向する位置にそれぞれ第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bを形成する。このようにして、電解質膜11の一方の面には第一,第二の触媒層12Aa,12Abを形成し、電解質膜11の他方の面には第一,第二の触媒層12Ba,12Bbを形成する。
<第二の形成方法(コーム塗布法)>
まず、図4(a)に示すように、第二の触媒層塗布ロール(ブレード)41により第二の触媒層12bに対応する触媒インクを電解質膜11の表面の所望の範囲に塗布する。続いて、図4(b)及び図5に示すように、セパレータ20の各流路20aに対向する位置にそれぞれ第一の触媒層12aに対応する触媒インクを吐出するインジェクタ42を配置するとともに、セパレータ20の各流路20aに対向して設けられた複数の歯を有するコーム43を、各々の歯がインジェクタ42のガス流れ方向Gの下流側に位置するように配置して、インジェクタ42及びコーム43をガス流れ方向Gに沿って移動させ、コーム43の歯で第二の触媒層12bを削り取りつつインジェクタ42から触媒インクを吐出させることで、図4(c)に示すように流路20a及びリブ20bに対向する位置にそれぞれ第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bを形成する。このようにして、電解質膜11の一方の面には第一,第二の触媒層12Aa,12Abを形成し、電解質膜11の他方の面には第一,第二の触媒層12Ba,12Bbを形成する。
<第三の形成方法(マスキングロール・ブレード塗布法)>
まず、図6(a)に示すように、リブ20bに対向する位置に形成された貫通孔51aを有する第一のマスクシート51を電解質膜11の表面に被せ、この状態で図6(b)に示すように第二の触媒層12bに対応する触媒インクを第二の触媒層塗布ロール(ブレード)52により塗布した後、第一のマスクシート51を除去する。これにより、図6(c)に示すようにリブ20bに対向する位置に第二の触媒層12bが形成される。続いて、図6(d)に示すように、流路20aに対向する位置に形成された貫通孔53aを有する第二のマスクシート53を第二の触媒層12bが形成された電解質膜11の表面に被せ、この状態で第一の触媒層12aに対応する触媒インクを第一の触媒層塗布ロール(ブレード)54により塗布した後、第二のマスクシート53を除去する。これにより、図6(e)に示すように、第二の触媒層12bに隣接して流路20aに対向する位置に第一の触媒層12aが形成される。このようにして、電解質膜11の一方の面には第一,第二の触媒層12Aa,12Abを形成し、電解質膜11の他方の面には第一,第二の触媒層12Ba,12Bbを形成する。
この本実施形態の燃料電池1において、水素ガスが流路20Aaを通りガス拡散層13Aによって拡散されて触媒層12Aへ供給され、酸素ガス(空気)が流路20Baを通りガス拡散層13Bによって拡散されて触媒層12Bへ供給されることで、電気化学反応が起こり、発電が行われる。このとき、水素ガスと酸素ガスとの反応により液体(生成水)が生成されるが、この生成水は、上述した通り、触媒層12の流路20aに対向している部分で排水されやすく、触媒層12のリブ20bに対向している部分で滞留しやすい。
本実施形態では、生成水が排水されやすい流路20aに対向する第一の触媒層12aを高密度化して保水性を向上させる一方、生成水が滞留しやすいリブ20bに対向する第二の触媒層12bを低密度化して排水性を向上させるというように、水が滞留しにくい部分(流路20aに対向する部分)と滞留しやすい部分(リブ20bに対向する部分)とで触媒層12の空隙率を変化させ、従来不均一であった燃料電池1の内部における水が滞留しにくい部分と滞留しやすい部分との水分布を均一化するようにした。
これにより、水が滞留しやすい部分においては水の滞留によるガス拡散の阻害とそれに伴う出力の低下とを防ぐとともに、水が排出されやすい部分においては電解質膜11の保湿性を向上させて出力性能の低下を防止し、出力性能を安定化させることが可能となった。
なお、本発明は上述した例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述した第二,第三の形成方法では、それぞれまず第二の触媒層12bに対応する触媒インクを塗布し、その後第一の触媒層12aに対応する触媒インクを塗布する例を示したが、まず、第一の触媒層12aに対応する触媒インクを塗布し、その後第二の触媒層12bに対応する触媒インクを塗布するようにしてもよい。
(第2の実施形態)
以下、図7及び図8を用いて本発明の第2の実施形態に係る燃料電池用の詳細を説明する。
本実施形態に係る発明は、第1の実施形態に係る発明に比較して、第一の触媒層12a、第二の触媒層12bの構造(密度分布)が異なり、第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bの空隙率をそれぞれガス流れ方向Gの上流側(入口20c側)から下流側(出口20d側)へ向かって変化させている。より具体的には、図7に示すように、第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bについて、それぞれガス流れ方向Gの上流側(入口20c側)の空隙率に対して下流側(出口20d側)の空隙率を大きくしている。
その他の構造については上述した第1の実施形態に係る燃料電池と同様であり、重複する説明は省略する。
以下、図8を用いて本実施形態の触媒層12の形成方法を説明する。
本実施形態では、第1の実施形態において説明した第一の形成方法を利用して触媒層12を形成する。具体的には、図8に示すように、触媒層12をガス流れ方向Gに沿って例えば三つの領域(第一領域A1、第二領域A2、第三領域A3)に分け、まず、第一領域A1,第二領域A2及び第三領域A3に対して第一のインジェクタ31a及び第二のインジェクタ31bによりそれぞれ触媒インクを塗布し、続いて、第一領域A1及び第二領域A2のみに対して第一のインジェクタ31a及び第二のインジェクタ31bによりそれぞれ触媒インクを塗布し、最後に、第一領域A1のみに対して第一のインジェクタ31a及び第二のインジェクタ31bによりそれぞれ触媒インクを塗布する。
すなわち、第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bにそれぞれ対応する触媒インクを塗布する回数を、第一領域A1,第二領域A2,第三領域A3で変えることにより、第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bの空隙率をガス流れ方向Gに沿って段階的に変化させるようにした。
この本実施形態の燃料電池1によれば、上述した第1の実施形態で説明した燃料電池1により得られる効果に加え、反応ガスの出口20d側に向かうほど発電反応による生成水量が増えることに対応して、反応ガスの入口20c側から出口20d側に向かって触媒層12の空隙率を徐々に大きくする(低密度化する)ことで、燃料電池1内部の水分布を均一化することができ、より的確に、水が滞留しやすい部分においては水の滞留によるガス拡散の阻害と、それに伴う出力の低下とを防ぐとともに、水が滞留しにくい部分においては電解質膜11の保湿性を向上させて出力性能の低下を防止し、出力性能を安定化させることが可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、第一の触媒層12a、第二の触媒層12bの少なくとも一方について、空隙率がガス流れ方向Gに沿ってガス流れ方向Gの上流側(入口20c側)よりも下流側(出口20d側)が大きくなるようにすればよい。また、流路20aおよびリブ20bの少なくとも一方に対向する部分の触媒層12の空隙率がガス流れ方向Gに沿ってガス流れ方向Gの上流側(入口20c側)よりも下流側(出口20d側)が大きくなるようにすればよい。
従って、例えば、第1の実施形態で説明した第三の形成方法を利用して、第一のマスクシート51に第二の触媒層12bに対応する触媒インクが入口20c側で幅が狭く出口20d側で幅が広く塗布されるように貫通孔を形成し、第二のマスクシート53に第一の触媒層12aに対応する触媒インクが入口20c側で幅が広く出口20d側で幅が狭く塗布されるように貫通孔を形成することにより、流路12aに対向する部分およびリブ12bに対向する部分の触媒層12の空隙率をガス流れ方向Gに沿って徐々に変化させるようにしてもよい。
(第3の実施形態)
以下、図9を用いて本発明の第3の実施形態に係る燃料電池用触媒層の詳細を説明する。
本実施形態に係る発明は、第1の実施形態に係る発明に比較して、第一の触媒層12a、第二の触媒層12bの構造(密度分布)が異なり、鉛直方向Vの上部側から下部側へ向かって第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bの空隙率をそれぞれ変化させている。より具体的には、図9に示すように、第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bについて、それぞれ鉛直方向Vの上部側の空隙率に対して下部側の空隙率を大きくしている。
その他の構造については上述した第1の実施形態に係る燃料電池用触媒層と同様であり、重複する説明は省略する。
以下、本実施形態の触媒層12の形成方法を説明する。
本実施形態では、第1の実施形態において説明した第一の形成方法を利用して触媒層12を形成する。具体的には、上部側に配置された第一インジェクタ31aから吐出される触媒インクに含まれる触媒の密度に対して下部側に配置された第一インジェクタ31aから吐出される触媒インクに含まれる触媒の密度が小さくなるように、また、上部側に配置された第二インジェクタ31bから吐出される触媒インクに含まれる触媒の密度に対し下部側に配置された第二インジェクタ31bから吐出される触媒インクに含まれる触媒の密度が小さくなるようにインクジェット装置を構成し、第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bを塗布することにより、第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bの空隙率を鉛直方向Vに沿って変化させるようにした。
この本実施形態の燃料電池1によれば、上述した第1の実施形態で説明した燃料電池1により得られる効果に加え、燃料電池1の内部で生成された水が重力により下部へ移動しやすいことに対応して、触媒層12の空隙率を上部側から下部側に向かって徐々に大きくすることで、燃料電池1内部の水分布を均一化することができ、より的確に、水が滞留しやすい部分においては水の滞留によるガス拡散の阻害と、それに伴う出力の低下とを防ぐとともに、水が滞留しにくい部分においては電解質膜11の保湿性を向上させて出力性能の低下を防止し、出力性能を安定化させることが可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、第一の触媒層12a、第二の触媒層12bの少なくとも一方について、空隙率が鉛直方向Vに沿って鉛直方向Vの上部側よりも下部側が大きくなるようにすればよい。また、流路20aおよびリブ20bの少なくとも一方に対向する部分の触媒層12の空隙率が鉛直方向Vに沿って鉛直方向Vの上部側よりも下部側が大きくなるようにすればよい。
従って、例えば、第1の実施形態で説明した第三の形成方法を利用して、第一のマスクシート51を第二の触媒層12bに対応する触媒インクが上部側で幅が狭く下部側で幅が広く塗布されるように形成し、第二のマスクシート52を第一の触媒層12aに対応する触媒インクが上部側で幅が広く下部側で幅が狭く塗布されるように形成することにより、流路12aに対向する部分およびリブ12bに対向する部分の触媒層12の空隙率を鉛直方向Vに沿って変化させるようにしてもよい。
(第4の実施形態)
以下、図10を用いて本発明の第4の実施形態に係る燃料電池用触媒層の詳細を説明する。
本実施形態に係る発明は、第1の実施形態に係る発明に比較して、第一の触媒層12a、第二の触媒層12bの構造(密度分布)が異なり、ガス流れ方向Gの上流側から下流側へ向かって第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bの空隙率をそれぞれ変化させているとともに、鉛直方向Vの上部側から下部側へ向かって第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bの空隙率をそれぞれ変化させている。より具体的には、図10に示すように、第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bについて、それぞれガス流れ方向Gの上流側に対して下流側の空隙率を小さく、且つ鉛直方向Vの上部側に対して下部側の空隙率を小さくしている。
その他の構造については上述した第1の実施形態に係る燃料電池用触媒層と同様であり、重複する説明は省略する。
以下、本実施形態の触媒層12の形成方法を説明する。
本実施形態では、第1の実施形態において説明した第一の形成方法を利用して触媒層12を形成する。具体的には、第3の実施形態で説明したように、第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bにそれぞれ対応する触媒インクを塗布する際に、上部側に配置された第一インジェクタ31aから吐出される触媒インクに含まれる触媒の密度に対し下部側に配置された第一インジェクタ31aから吐出される触媒インクに含まれる触媒の密度が小さくなるように、また、上部側に配置された第二インジェクタ31bから吐出される触媒インクに含まれる触媒の密度に対し下部側に配置された第二インジェクタ31bから吐出される触媒インクに含まれる触媒の密度が小さくなるように構成することにより、第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bの空隙率を鉛直方向Vに沿って変化させるとともに、図8に示し第2の実施形態で説明したように、触媒層12をガス流れ方向Gに沿って例えば三つの領域(第一領域A1、第二領域A2、第三領域A3)に分け、第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bにそれぞれ対応する触媒インクを塗布する回数を、第一領域A1,第二領域A2,第三領域A3で変えることにより、第一の触媒層12a及び第二の触媒層12bの空隙率をガス流れ方向Gに沿って段階的に変化させるようにした。
この本実施形態の燃料電池1によれば、上述した第1の実施形態で説明した燃料電池1により得られる効果に加え、反応ガスの出口20d側に向かうほど発電反応による生成水量が増えることに対応して、反応ガスの入口20c側から出口20d側に向かって触媒層12の空隙率を徐々に大きくする(低密度化する)とともに、燃料電池1の内部で生成された水が重力により下部へ移動しやすいことに対応して、触媒層12の空隙率を上部側から下部側に向かって徐々に大きくすることで、燃料電池1内部の水分布を均一化することができ、より的確に、水が滞留しやすい部分においては水の滞留によるガス拡散の阻害と、それに伴う出力の低下とを防ぐとともに、水が滞留しにくい部分においては電解質膜11の保湿性を向上させて出力性能の低下を防止し、出力性能を安定化させることが可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、第一の触媒層12a、第二の触媒層12bの少なくとも一方について、空隙率がガス流れ方向Gに沿って上流側(入口20c側)よりも下流側(出口20d側)が大きくなるようにそれぞれ変化させるとともに、鉛直方向Vに沿って上部側よりも下部側が大きくなるようにすればよい。また、流路20aおよびリブ20bの少なくとも一方に対向する部分の触媒層12の空隙率がガス流れ方向Gに沿って上流側(入口20c側)よりも下流側(出口20d側)が大きくなるようにそれぞれ変化させるとともに、鉛直方向Vに沿って上部側よりも下部側が大きくなるようにすればよい。
従って、例えば、第1の実施形態で説明した第三の形成方法を利用して、第一のマスクシート51を第二の触媒層12bに対応する触媒インクが入口20c側で幅が狭く出口20d側で幅が広く塗布されるように、且つ第二の触媒層12bに対応する触媒インクが上部側で幅が狭く下部側で幅が広く塗布されるように形成するとともに、第二のマスクシート52を第一の触媒層12aに対応する触媒インクが入口20c側で幅が広く出口20d側で幅が狭く塗布されるように、且つ第一の触媒層12aに対応する触媒インクが上部側で幅が広く下部側で幅が狭く塗布されるように形成して、流路12aに対向する部分およびリブ12bに対向する部分の触媒層12の空隙率をガス流れ方向G及び鉛直方向Vに沿って変化させるようにしてもよい。
本発明は、燃料電池用触媒層に適用することができる。
1…燃料電池、10…膜/電極接合体、11…電解質膜、12A,12B,12…触媒層、12Aa,12Ba,12a…第一の触媒層、12Ab,12Bb,12b…第二の触媒層、13A,13B,13…ガス拡散層、20A,20B,20…セパレータ、20Aa,20Ba,20a…流路、20Ab,20Bb,20b…リブ、20c…入口、20d…出口、31a…第一インジェクタ、31b…第二インジェクタ、41…第二の触媒層塗布ロール、42…インジェクタ、43…コーム、51…第二の触媒層用マスクシート、52…第二の触媒層塗布ロール、53…第一の触媒層用マスクシート、54…第一の触媒層塗布ロール、A1…第一領域、A2…第二領域、A3…第三領域

Claims (3)

  1. 電解質膜ならびに前記電解質膜の両面にそれぞれ順に配置された触媒層およびガス拡散層を有する接合体と、
    前記接合体を挟持する一対のセパレータと
    を備え、
    前記セパレータは、前記ガス拡散層に沿って反応ガスを流通させる流路を有し、
    前記電解質膜の少なくとも一方の面に配置される前記触媒層は、前記流路に対向して配置される第一の触媒層と、前記流路の壁面を形成するリブに対向して配置される第二の触媒層とを有し、
    前記第二の触媒層は、前記第一の触媒層よりも空隙率が大きい
    ことを特徴とする燃料電池。
  2. 前記セパレータは、前記反応ガスの入口側から出口側へ向かって延び、相互に離間して並設される複数の前記流路を有し、
    前記第一の触媒層および前記第二の触媒層の少なくとも一方は、前記反応ガスの入口側から前記反応ガスの出口側へ向かうに従って空隙率が大きくなっている
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記接合体は、表面が鉛直方向に沿うように配置され、
    前記セパレータは、水平方向に沿って延び、相互に離間して並設される複数の前記流路を有し、
    前記第一の触媒層および前記第二の触媒層の少なくとも一方は、上部側に配置されたものに対して下部側に配置されたものの空隙率が大きくなっている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の燃料電池。
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