JP2018097470A - Icカード、携帯可能電子装置及び処理装置 - Google Patents

Icカード、携帯可能電子装置及び処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コマンドの受信からレスポンスの送信までの時間を短縮することができるICカード、携帯可能電子装置及び処理装置を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、ICカードは、通信部と、第1のコマンド処理部と、第2のコマンド処理部と、を備える。通信部は、外部装置と通信する。第1のコマンド処理部は、前記通信部により前記外部装置から受信したコマンドに含まれる情報に基づいて処理延長要求の送信が必要であると判定した場合、前記コマンドの処理を実行すると共に前記コマンドの処理が完了するまで所定の時間が経過するごとに前記処理延長要求を前記外部装置へ送信する。第2のコマンド処理部は、前記通信部により前記外部装置から受信したコマンドに含まれる情報に基づいて処理延長要求の送信が不要であると判定した場合、前記外部装置への前記処理延長要求の送信なしで前記コマンドの処理を実行する。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、ICカード、携帯可能電子装置及び処理装置に関する。
ICカードは、ICカード処理装置からのコマンドに従って処理を実行し、処理結果に応じたレスポンスを上位装置へ返す。従来のICカードは、コマンドを受信してから一定の時間が経過しても処理が完了せずレスポンスを送信できない場合、処理延長要求をICカード処理装置へ送信する機能を有するものもある。ICカードから処理延長要求を受信すると、ICカード処理装置は、ICカードからのレスポンスを待ち続ける。
しかしながら、従来のICカードは、コマンドの処理の時間が長くなると何度も処理延長要求をICカード処理装置へ送信しなければならず、レスポンスまでの処理時間が長くなるという課題がある。
特開2005−301938号公報
上記の課題を解決するために、コマンドの受信からレスポンスの送信までの時間を短縮することができるICカード、携帯可能電子装置及び処理装置を提供する。
実施形態によれば、ICカードは、通信部と、第1のコマンド処理部と、第2のコマンド処理部と、を備える。通信部は、外部装置と通信する。第1のコマンド処理部は、前記通信部により前記外部装置から受信したコマンドに含まれる情報に基づいて処理延長要求の送信が必要であると判定した場合、前記コマンドの処理を実行すると共に前記コマンドの処理が完了するまで所定の時間が経過するごとに前記処理延長要求を前記外部装置へ送信する。第2のコマンド処理部は、前記通信部により前記外部装置から受信したコマンドに含まれる情報に基づいて処理延長要求の送信が不要であると判定した場合、前記外部装置への前記処理延長要求の送信なしで前記コマンドの処理を実行する。
図1は、実施形態に係るICカードとICカード処理装置とを有するICカード処理システムの構成例を示す図である。 図2は、実施形態に係るICカードの構成例を示すブロック図である。 図3は、実施形態に係るICカード処理装置が送信するコマンドの例を示す。 図4は、実施形態に係るICカード処理システムの動作例を示すシーケンス図である。 図5は、実施形態に係るICカードの動作例を示すフローチャートである。 図6は、実施形態に係るICカードのI/Oラインを示すタイミングチャートである。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る携帯可能電子装置としてのICカード2と、ICカード2と通信を行う外部装置としてのICカード処理装置1とを備えるICカード処理システム10の構成例について説明するためのブロック図である。
図1が示す構成例において、ICカード処理装置1は、CPU11、ROM12、RAM13、NVM14、カードリーダライタ15、操作部16、及び、ディスプレイ17などを有する。CPU11とROM12、RAM13、NVM14、カードリーダライタ15、操作部16及びディスプレイ17とは、データバスを介して互いに接続される。なお、ICカード処理装置1は、図1が示すような構成の他に、必要に応じた構成を具備したり特定の構成を除外したりしてもよい。
CPU11は、ICカード処理装置1全体の動作を制御する機能を有する。CPU11は、内部キャッシュおよび各種のインターフェースなどを備えても良い。CPU11は、内部メモリ、ROM12又はNVM14に予め記憶したプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。例えば、CPU11は、プログラムを実行することにより、カードリーダライタ15によりICカード2へコマンドを送信する機能、ICカード2から受信するレスポンスなどのデータを基に種々の処理を行う機能などを有する。これらの機能により、CPU11は、カードリーダライタ15を介して、操作部16などに入力されたデータ又は所定のデータなどを含む書き込みコマンドをICカード2に送信する。
たとえば、CPU11は、プログラムを実行することにより、ICカード処理装置1内の各部の制御及び情報処理を実現するプロセッサであればよい。
なお、CPU11がプログラムを実行することにより実現する各種の機能のうちの一部は、ハードウエア回路により実現されるものであっても良い。この場合、CPU11は、ハードウエア回路により実行される機能を制御する。
ROM12は、予め制御用のプログラム及び制御データなどが記憶された不揮発性のメモリである。ROM12に記憶される制御プログラム及び制御データは、予めICカード処理装置1の仕様に応じて組み込まれる。ROM12は、たとえば、ICカード処理装置1の回路基板を制御するプログラム(たとえば、BIOS)などを格納する。
RAM13は、揮発性のメモリである。RAM13は、CPU11の処理中のデータなどを一時的に格納する。RAM13は、CPU11からの命令に基づき種々のアプリケーションプログラムを格納する。また、RAM13は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
NVM14は、データの書き込み及び書き換えが可能な不揮発性のメモリである。NVM14は、例えば、ハードディスク、SSD、EEPROM(登録商標)又はフラッシュメモリなどにより構成される。NVM14は、ICカード処理装置1の運用用途に応じて制御プログラム、アプリケーション、及び種々のデータを格納する。
カードリーダライタ15(通信部)は、ICカード2とデータを送受信するためのインターフェース装置である。カードリーダライタ15は、ICカード2の通信方式に応じたインターフェースにより構成される。たとえば、ICカード2が接触型のICカードである場合、カードリーダライタ15は、ICカード2のコンタクト部と物理的かつ電気的に接続するための接触部などにより構成される。
また、ICカード2が非接触型のICカードである場合、カードリーダライタ15は、ICカード2との無線通信を行うためのアンテナ及び通信制御部などにより構成される。カードリーダライタ15では、ICカード2に対する電源供給、クロック供給、リセット制御、データの送受信が行われるようになっている。
このような機能によってカードリーダライタ15は、CPU11による制御に基づいてICカード2に対する電源供給、ICカード2の活性化(起動)、クロック供給、リセット制御、種々のコマンドの送信、及び送信したコマンドに対する応答(レスポンス)の受信などを行なう。
操作部16は、ICカード処理装置1の操作者によって、種々の操作指示が入力される。操作部16は、操作者に入力された操作指示のデータをCPU11へ送信する。操作部16は、たとえば、キーボード、テンキー、及び、タッチパネルなどである。
ディスプレイ17は、CPU11の制御により種々の情報を表示する表示装置である。ディスプレイ17は、たとえば、液晶モニタなどである。なお、操作部16がタッチパネルから構成される場合、ディスプレイ17は、操作部16と一体的に形成されてもよい。
次に、ICカード2について説明する。
ICカード2は、ICカード処理装置1などの外部装置から電力などの供給を受けて活性化される(動作可能な状態になる)ようになっている。ICカード2は、ICカード処理装置1と接触式通信を行うものであってもよいし、非接触式通信を行うものであってもよい。
次に、ICカード2の構成例について説明する。
図2は、実施形態に係るICカード2の構成例を概略的に示すブロック図である。
ICカード2は、プラスチックなどで形成されたカード状の本体Cを有する。ICカード2は、本体C内にモジュールMが内蔵される。モジュールMは、ICチップCa及び通信部としての外部インターフェース(たとえば、通信部26)とが接続された状態で一体的に形成され、ICカード2の本体C内に埋設される。
モジュールMは、通信部26及びICチップCaなどを備える。ICチップCaは、CPU21、ROM22、RAM23、NVM24及びタイマ25などを備える。CPU21と、ROM22、RAM23、NVM24、タイマ25及び通信部26とは、データバスを介して互いに接続する。なお、ICカード2は、適宜必要な構成を追加し、又は、不要な構成を削除してもよい。
CPU21(コマンド処理部)は、ICカード2全体の制御を司る制御部として機能する。CPU21は、ROM22又はNVM24に記憶される制御プログラム及び制御データに基づいて種々の処理を行う。たとえば、CPU21は、ROM22に記憶されているプログラムを実行することにより、ICカード2の動作制御又はICカード2の運用形態に応じた種々の処理を行う。
たとえば、CPU21は、プログラムを実行することにより、ICカード2内の各部の制御及び情報処理を実現するプロセッサであればよい。
なお、CPU21がプログラムを実行することにより実現する各種の機能のうちの一部は、ハードウエア回路により実現されるものであっても良い。この場合、CPU21は、ハードウエア回路により実行される機能を制御する。
ROM22は、予め制御用のプログラム及び制御データなどを記憶する不揮発性のメモリである。ROM22は、製造段階で制御プログラム及び制御データなどを記憶した状態でICカード2に組み込まれる。即ち、ROM22に記憶される制御プログラム及び制御データは、予めICカード2の仕様などに応じて組み込まれる。
RAM23は、揮発性のメモリである。RAM23は、CPU21の処理中のデータなどを一時的に格納する。たとえば、RAM23は、計算用バッファ、受信用バッファ及び送信用バッファとして機能する。計算用バッファは、CPU21が実行する種々の演算処理の結果などを一時的に保持する。受信用バッファは、通信部26を介してICカード処理装置1から受信するコマンドデータなどを保持する。送信用バッファは、通信部26を介してICカード処理装置1へ送信するメッセージ(レスポンスデータ)などを保持する。
NVM24は、例えば、EEPROM(登録商標)又はフラッシュROMなどのデータの書き込み及び書換えが可能な不揮発性のメモリにより構成される。NVM24は、ICカード2の運用用途に応じて制御プログラム、アプリケーション、及び種々のデータを格納する。例えば、NVM24では、プログラムファイル及びデータファイルなどが作成される。作成された各ファイルは、制御プログラム及び種々のデータなどが書き込まれる。
タイマ25は、所定のタイミングから時間を計測する。たとえば、タイマ25は、CPU21からの信号に基づいて、計測時間をリセットし時間の測定を開始する。たとえば、タイマ25は、CPU21へ計測した時間を送信する。タイマ25は、所定の時間が経過したことを示す信号をCPU21へ送信してもよい。また、タイマ25は、所定の間隔で計測した時間をCPU21へ送信してもよい。なお、タイマ25は、CPU21の機能として実現されてもよい。
通信部26は、ICカード処理装置1とデータを送受信するためのインターフェースである。即ち、通信部26は、ICカード処理装置1のカードリーダライタ15との通信を行うためのインターフェースである。ICカード2が接触型のICカードとして実現される場合、通信部26は、ICカード処理装置1のカードリーダライタ15と物理的かつ電気的に接触して信号の送受信を行うための通信制御部とコンタクト部とにより構成される。たとえば、ICカード2は、コンタクト部を介してICカード処理装置1からの動作電源及び動作クロックの供給を受けて活性化される。
ICカード2が非接触型のICカードとしての実現される場合、通信部26は、ICカード処理装置1のカードリーダライタ15との無線通信を行うための変復調回路などの通信制御部とアンテナとにより構成される。たとえば、ICカード2は、アンテナ及び変復調回路などを介してICカード処理装置1からの電波を受信する。ICカード2は、その電波から図示しない電源部により動作電源及び動作クロックを生成して活性化する。
次に、ICカード処理装置1のCPU11が実現する機能について説明する。
CPU11は、処理延長要求を要求するか否かを示す情報(要否情報)を含むコマンドを生成する機能を有する(生成部)。
処理延長要求は、ICカード処理装置1にレスポンスの待機時間を延長させる要求である。たとえば、処理延長要求は、ICカード処理装置1に処理延長要求を受信してから所定の期間(延長時間)を待機させる。たとえば、処理延長要求は、WTX(waiting time extension) Requestである。
CPU11は、要否情報を付与したコマンドを生成する。
たとえば、CPU11は、コマンドに応じて要否情報を設定する。たとえば、CPU11は、ICカード2での処理に時間が掛かるコマンドに対して、処理延長要求を要求しない要否情報を設定する。たとえば、CPU11は、Generate ACコマンドに対して、処理延長要求を要求しない要否情報を設定してもよい。
たとえば、NVM14は、コマンドと要否情報とを対応付けて格納するテーブルを格納してもよい。CPU11は、当該テーブルに基づいて、コマンドに対して要否情報を設定してもよい。
CPU11は、コマンドに対応するコマンドデータと要否情報とを格納するコマンドを生成する。
図3は、CPU11が生成したコマンドの構成例を示す。
図3が示すように、コマンドは、「CLA」、「INS」、「P1」、「P2」、「コマンドデータ」及び「Le」などから構成される。
「CLA」は、クラスバイトを示す。
「INS」は、コマンドを示す。
「P1」及び「P2」は、パラメータを示す。
「コマンドデータ」は、「コマンドデータ本体」と「要否パラメータ」とを含む。「コマンドデータ本体」は、コマンドの内容に関するデータである。「コマンドデータ本体」は、例えば、書込みデータなどの当該コマンドで使用するデータ本体である。
「要否パラメータ」は、処理延長要求の要否を示す要否情報である。たとえば、「要否パラメータ」は、「コマンドデータ」に付加される1ビットの情報である。たとえば、「要否パラメータ」は、「1」である場合に、処理延長要求を要求することを示す。また、たとえば、「要否パラメータ」は、「0」である場合に、処理延長要求を要求しないことを示す。
「Le」は、レスポンスのデータ長を示す。
なお、CPU11が生成するコマンドは、特定の構成に限定されるものではない。
また、CPU11は、カードリーダライタ15を通じて、生成したコマンドをICカード2へ送信する機能を有する(送信処理部)。
また、CPU11は、処理延長要求を要求する要否情報を付与したコマンドを送信した場合、第1の待機時間、待機する(処理部)。第1の待機時間は、CPU21が送信する処理延長要求を受信することができる時間である。たとえば、第1の待機時間は、CPU21が処理延長要求を送信する間隔に基づく時間である。
CPU11は、第1の待機時間内に処理延長要求を受信しなければ、ICカード2との通信をエラーとして処理する。また、CPU11は、第1の待機時間内に処理延長要求を受信すれば、さらに延長時間を待機する。また、CPU11は、延長時間中に再度処理延長要求を受信すると、さらに延長時間を待機する。また、第1の待機時間は、延長時間と同一であってもよい。
また、CPU11は、処理延長要求を要求しない要否情報を付与したコマンドを送信した場合、第1の待機時間よりも長い第2の待機時間、待機してもよい(処理部)。また、CPU11は、第2の待機時間を待機しても、ICカード2からレスポンスを受信しない場合には、ICカード2との通信をエラーとして処理してもよい。
次に、ICカード2のCPU21が実現する機能について説明する。
CPU21は、要否情報を含むコマンドを受信する機能を有する。たとえば、CPU11は、通信部26を通じてICカード処理装置1から、要否情報を含むコマンドを受信する。
また、CPU21は、コマンドが含む要否情報が処理延長要求を要求するか否かを判定する機能を有する(判定部)。
たとえば、CPU21は、受信したコマンドの「要否パラメータ」を取得する。CPU21は、「要否パラメータ」が「1」であれば、処理延長要求を要求すると判定する。また、CPU21は、「要否パラメータ」が「0」であれば、処理延長要求を要求しないと判定する。
また、CPU21は、受信したコマンドを処理する機能を有する。たとえば、CPU21は、コマンドが格納するコマンドデータに基づいて所定の処理を実行する。
また、CPU21は、コマンドが含む要否情報が処理延長要求を要求することを示す場合、コマンドの処理を実行すると共に所定の時間ごとに処理延長要求を送信する機能を有する。
たとえば、所定の時間は、ICカード2又はICカード処理装置1で決定される時間である。また、所定の時間は、規格で決定されるものであってもよい。
たとえば、CPU21は、タイマ25を用いて、コマンドの処理を開始してからの時間を計測する。たとえば、CPU21は、タイマ25をスタートする。
時間の計測を開始すると、CPU21は、コマンドが格納するコマンドデータに基づいてコマンドの処理を開始する。CPU21は、コマンドの処理中に計測した時間が所定の時間に達すると、通信部26を通じて処理延長要求をICカード処理装置1へ送信する。CPU21は、処理延長要求を送信すると、タイマ25をリセットし再度時間を計測する。CPU21は、コマンドの処理中に計測した時間が再度所定の時間に達すると、通信部26を通じて再度処理延長要求をICカード処理装置1へ送信する。
CPU21は、コマンドの処理が終了するまで上記の動作を繰り返す。
また、CPU21は、コマンドが含む要否情報が処理延長要求を要求しないことを示す場合、処理延長要求を送信せずにコマンドを処理する機能を有する。たとえば、CPU21は、コマンドを処理してから所定の時間が経過しても処理延長要求を送信しない。
CPU21は、コマンドの処理が終了すると、処理結果などに基づくレスポンスをICカード処理装置1へ送信する。
次に、ICカード処理システム10の動作例について説明する。
図4は、ICカード処理システム10の動作例を説明するためのシーケンス図である。
ここでは、ICカード2は、ICカード処理装置1と通信可能な位置にセットされているものとする。
まず、ICカード処理装置1のCPU11は、カードリーダライタ15を通じてICカード2にRESETコマンドを送信する(S11)。
ICカード2のCPU21は、通信部26を通じてRESETコマンドを受信する。RESETコマンドを受信すると、CPU21は、通信部26を通じてICカード処理装置1にAnswer To Reset(ATR)を送信する(S12)。
ICカード処理装置1のCPU11は、カードリーダライタ15を通じてICカード2からATRを受信する。ATRを受信すると、CPU11は、要否情報を含むコマンドを生成する(S13)。コマンドを生成すると、CPU11は、カードリーダライタ15を通じてICカード2に生成したコマンドを送信する(S14)。
ICカード2のCPU21は、通信部26を通じてコマンドを受信する。コマンドを受信すると、CPU21は、コマンドに含まれる要否情報が処理延長要求を要求するか否かを判定する(S15)。
要否情報が処理延長要求を要求すると判定すると(S15、YES)、CPU21は、コマンドを処理する。ここでは、コマンドの処理時間は、処理延長要求を送信するまでの所定の時間以上であるものとする。
コマンドを処理してから所定の時間が経過すると、CPU21は、通信部26を通じてICカード処理装置1へ処理延長要求(たとえば、WTX Request)を送信する(S16)。
処理延長要求を送信してから再度所定の時間が経過すると、CPU21は、通信部26を通じてICカード処理装置1へ処理延長要求を送信する(S17)。CPU21は、コマンドの処理を完了すると、通信部26を通じてICカード処理装置1へレスポンスを送信する(S18)。
また、要否情報が処理延長要求を要求しないと判定すると(S15、NO)、CPU21は、コマンドを処理する。コマンドの処理を完了すると、CPU21は、通信部26を通じてICカード処理装置1にレスポンスを送信する(S19)。
ICカード処理装置1のCPU11は、S18又はS19のレスポンスを受信した後に、さらにコマンドをICカード2へ送信してもよい。また、ICカード処理システム10は、S18又はS19の後に動作を終了してもよい。
次に、ICカード2の動作例について説明する。
図5は、ICカード2の動作例について説明するためのフローチャートである。
ここでは、ICカード2のCPU21は、ICカード処理装置1からRESETコマンドを受信しATRをICカード処理装置1へ送信したものとする。
まず、CPU21は、通信部26を通じてICカード処理装置1からコマンドを受信したか判定する(S21)。コマンドを受信していないと判定すると(S21、NO)、CPU21は、S21に戻る。
コマンドを受信したと判定すると(S21、YES)、CPU21は、コマンドが含む要否情報が処理延長要求を要求するか否かを判定する(S22)。要否情報が処理延長要求を要求すると判定すると(S22、YES)、CPU21は、タイマ25をスタートする(S23)。
要否情報が処理延長要求を要求しないと判定した場合(S22、NO)、又は、タイマ25をスタートした場合(S23)、CPU21は、コマンドの処理を開始する(S24)。
コマンドの処理を開始すると、CPU21は、タイマ25が計測した時間が所定の時間を超えたか判定する(S25)。なお、タイマ25をスタートしていない場合(即ち、S22でNOである場合)、CPU21は、S25においてNOと判定する。
タイマ25が計測した時間が所定の時間を超えたと判定すると(S25、YES)、CPU21は、通信部26を通じてICカード処理装置1に処理延長要求を送信する(S26)。処理延長要求を送信すると、CPU21は、タイマ25を再スタートする(S27)。たとえば、CPU21は、タイマ25をリセットしてスタートする。
タイマ25が計測した時間が所定の時間を超えていないと判定した場合(S25、YES)、又は、タイマ25を再スタートした場合(S27)、CPU21は、コマンドの処理が終了したか判定する(S28)。
コマンドの処理が終了していないと判定すると(S28、NO)、CPU21は、S25に戻る。
コマンドの処理が終了したと判定すると(S28、YES)、CPU21は、動作を終了する。
次に、CPU21のI/O(INPUT/OUT)ラインについて説明する。
図6は、CPU21のI/Oラインを示すタイミングチャートである。
図6(a)は、要否情報が処理延長要求を要求する場合のI/Oラインを示す。
図6(a)が示すように、CPU21は、コマンドを受信した後に、コマンドの処理を開始する。CPU21は、コマンドの処理を開始してから所定の期間が経過すると、処理延長要求を送信する。処理延長要求を送信する間は、CPU21は、コマンドの処理を停止する。処理延長要求を送信すると、CPU21は、コマンドの処理を再開する。CPU21は、コマンドの処理を再開してから所定の期間が経過すると、再度処理延長要求を送信する。処理延長要求を送信すると、CPU21は、コマンドの処理を再開する。
図6(a)が示す例では、CPU21は、コマンドの処理が完了するまで3回処理延長要求を送信する。そのため、CPU21は、処理延長要求を3回送信する時間、コマンドの処理の完了が遅れる。
CPU21は、処理が完了すると、レスポンスを送信する。
図6(b)は、要否情報が処理延長要求を要求しない場合のI/Oラインを示す。
図6(b)が示すように、CPU21は、コマンドを受信した後に、コマンドの処理を開始する。CPU21は、コマンドの処理の間に処理延長要求を送信しない。そのため、CPU21は、図6(a)の場合と比べて処理延長要求を3回送信する時間、早くコマンドの処理を完了する。CPU21は、コマンドの処理が完了すると、レスポンスを送信する。
以上のように構成されたICカードは、コマンドに基づいて処理延長要求を送信するか否かを判定する。ICカードは、処理延長要求を送信しないと判定した場合に、コマンドの処理中に処理延長要求を送信しない。その結果、ICカードは、コマンドを受信してからレスポンスを送信するまでの時間を短縮することができる。
また、ICカード処理装置は、ICカードに対して処理延長要求を送信させるか否かを制御することができる。ICカード処理装置は、比較的処理に時間が掛かるコマンドなどについては処理延長要求を送信させない。その結果、ICカード処理装置は、処理時間を短縮することができる。
また、ICカード処理装置は、ICカードに処理延長要求を送信させることもできる。そのため、ICカード処理装置は、コマンドに応じて適切に処理延長要求を送信させるかを制御することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…ICカード処理装置、2…ICカード、10…ICカード処理システム、11…CPU、14…NVM、15…カードリーダライタ、21…CPU、24…NVM、25…タイマ、26…通信部、M…モジュール、C…本体。

Claims (12)

  1. 外部装置と通信する通信部と、
    前記通信部により前記外部装置から受信したコマンドに含まれる情報に基づいて処理延長要求の送信が必要であると判定した場合、前記コマンドの処理を実行すると共に前記コマンドの処理が完了するまで所定の時間が経過するごとに前記処理延長要求を前記外部装置へ送信する第1のコマンド処理部と、
    前記通信部により前記外部装置から受信したコマンドに含まれる情報に基づいて処理延長要求の送信が不要であると判定した場合、前記外部装置への前記処理延長要求の送信なしで前記コマンドの処理を実行する第2のコマンド処理部と、
    を備えるICカード。
  2. 前記処理延長要求は、WTX Requestである、
    前記請求項1に記載のICカード。
  3. 前記コマンドは、前記処理延長要求の要否を示す要否情報を含む、
    前記請求項1又は2に記載のICカード。
  4. 前記要否情報は、前記コマンドのコマンドデータに含まれるパラメータである、
    前記請求項3に記載のICカード。
  5. 前記所定の時間を計測するタイマを有し、
    前記第1のコマンド処理部は、コマンドの処理の開始時、および、前記処理延長要求を送信時に、前記タイマをリセットする、
    前記請求項1乃至4の何れか1項に記載のICカード。
  6. 外部装置と通信する通信部と、前記通信部により前記外部装置から受信したコマンドに含まれる情報に基づいて処理延長要求の送信が必要であると判定した場合、前記コマンドの処理を実行すると共に前記コマンドの処理が完了するまで所定の時間が経過するごとに前記処理延長要求を前記外部装置へ送信する第1のコマンド処理部と、前記通信部により前記外部装置から受信したコマンドに含まれる情報に基づいて処理延長要求の送信が不要であると判定した場合、前記外部装置への前記処理延長要求の送信なしで前記コマンドの処理を実行する第2のコマンド処理部と、を備えるモジュールと、
    前記モジュールを内蔵した本体と、
    を備えるICカード。
  7. 外部装置と通信する通信部と、
    前記通信部により前記外部装置から受信したコマンドに含まれる情報に基づいて処理延長要求の送信が必要であると判定した場合、前記コマンドの処理を実行すると共に前記コマンドの処理が完了するまで所定の時間が経過するごとに前記処理延長要求を前記外部装置へ送信する第1のコマンド処理部と、
    前記通信部により前記外部装置から受信したコマンドに含まれる情報に基づいて処理延長要求の送信が不要であると判定した場合、前記外部装置への前記処理延長要求の送信なしで前記コマンドの処理を実行する第2のコマンド処理部と、
    を備える携帯可能電子装置。
  8. 携帯可能電子装置と通信する通信部と、
    前記携帯可能電子装置に処理延長要求を要求するか否かを示す情報を含むコマンドを生成する生成部と、
    前記通信部を通じて、前記コマンドを送信する送信処理部と、
    を備える処理装置。
  9. 前記処理延長要求を要求する場合、前記通信部を通じてレスポンスを第1の待機時間、待機し、前記処理延長要求を要求しない場合、前記通信部を通じてレスポンスを前記第1の待機時間よりも長い第2の待機時間、待機する処理部を備える、
    前記請求項8に記載の処理装置。
  10. 前記処理延長要求は、WTX Requestである、
    前記請求項8又は9に記載の処理装置。
  11. 前記コマンドは、前記処理延長要求の要否を示す要否情報を含む、
    前記請求項8乃至10の何れか1項に記載の処理装置。
  12. 前記要否情報は、前記コマンドのコマンドデータに含まれるパラメータである、
    前記請求項11に記載の処理装置。
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