JP2018096765A - 放射線遮蔽シート - Google Patents

放射線遮蔽シート Download PDF

Info

Publication number
JP2018096765A
JP2018096765A JP2016239959A JP2016239959A JP2018096765A JP 2018096765 A JP2018096765 A JP 2018096765A JP 2016239959 A JP2016239959 A JP 2016239959A JP 2016239959 A JP2016239959 A JP 2016239959A JP 2018096765 A JP2018096765 A JP 2018096765A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
layer
particle
shielding sheet
radiation shielding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016239959A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6698005B2 (ja
Inventor
浩一 生杉
Koichi Namasugi
浩一 生杉
福田 直晃
Naoaki Fukuda
直晃 福田
絵理 上野
Eri Ueno
絵理 上野
岡本 拓也
Takuya Okamoto
拓也 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Zosen Corp filed Critical Hitachi Zosen Corp
Priority to JP2016239959A priority Critical patent/JP6698005B2/ja
Publication of JP2018096765A publication Critical patent/JP2018096765A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6698005B2 publication Critical patent/JP6698005B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Abstract

【課題】長年の使用によっても放射線の遮蔽性が低下しにくい放射線遮蔽シートを提供する。【解決手段】弾性材料29に多数の金属粒子22を分散させた金属粒子含有層2と、金属繊維33で構成される金属繊維層3とを備える放射線遮蔽シート1である。金属粒子含有層2の金属粒子22は、金属繊維層3の金属繊維33で形成される隙間4から抜けない粒径を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、放射線遮蔽シートに関するものである。
放射線遮蔽シートは、生物にとって有害な放射線を遮蔽するので、被曝を防ぐものとして広く使用されている。近年では、放射線が工業、農業および医療などの様々な分野で利用されているので、放射線遮蔽シートも様々な分野で使用されている。
放射線遮蔽シートは、剛体である放射線遮蔽板と異なり、可撓性を有するので、曲げての使用が可能であるなど、様々な態様で使用可能な材料である。このため、被曝の恐れがある環境での作業者の防護服などにも、放射線遮蔽シートが使用される。例えば、特許文献1には、X線(放射線の一種である)透視検査装置を取り扱う医療従事者が着用する、X線保護材(放射線遮蔽シート)が提案されている。この放射線遮蔽シートは、鉛を用いた場合と同等の性能を担保しつつ、さらなる軽量化を可能にしている。
特開2016−11913号公報
ところで、上記特許文献1に記載の放射線遮蔽シートは、上記特許文献の段落[0047]および[0031]に記載されているように、第一の層としての金属繊維層と、第二の層としての重金属粒子(第二の元素を含む微粒子)を含有する層とを備える。ここで、上記特許文献1の段落[0020]に記載されているように、上記放射線遮蔽シートは、1〜80keVの範囲の低エネルギーの放射線(X線)からの保護を目的としているので、含有する重金属粒子がそれほど多数でなくても足りる。
しかしながら、低エネルギー以外の放射線も遮蔽するような放射線遮蔽シートでは、多数の重金属粒子を含有する必要がある。このような放射線遮蔽シートだと、第一の層である金属繊維層の構成次第では、長年の使用によって一部の重金属粒子が第一の層(金属繊維層)に脱落することにより、放射線の遮蔽性が低下することになる。
そこで、本発明は、長年の使用によっても放射線の遮蔽性が低下しにくい放射線遮蔽シートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の発明に係る放射線遮蔽シートは、弾性材料に多数の金属粒子を分散させた金属粒子含有層と、金属繊維で構成される金属繊維層とを備える放射線遮蔽シートであって、
金属粒子含有層の金属粒子が、金属繊維層の金属繊維で形成される隙間から抜けない粒径を有するものである。
また、第2の発明に係る放射線遮蔽シートは、第1の発明に係る放射線遮蔽シートにおける金属粒子含有層の金属粒子が、中心部および外周部からなるコアシェル構造であり、
上記外周部が、上記中心部よりも比重の小さい金属で構成されるものである。
さらに、第3の発明に係る放射線遮蔽シートは、第2の発明に係る放射線遮蔽シートにおける金属繊維層が、長手方向および短手方向を有するとともに、金属繊維を長手方向および短手方向で織り込んだものであり、
長手方向で隣り合う金属繊維の隙間が、短手方向で隣り合う金属繊維の隙間よりも大きいものである。
加えて、第4の発明に係る放射線遮蔽シートは、第1乃至第3のいずれかの発明に係る放射線遮蔽シートにおける金属粒子含有層の多数の金属粒子が、重金属で構成される重金属粒子と、重金属粒子よりも比重の小さい金属で構成される軽金属粒子とからなるものである。
また、第5の発明に係る放射線遮蔽シートは、第1乃至第4のいずれかの発明に係る放射線遮蔽シートにおける金属繊維層が、最も金属粒子含有層側の第一金属繊維面と、この第一金属繊維面に次いで金属粒子含有層側の第二金属繊維面とを有し、
金属粒子含有層の金属粒子が、上記第一金属繊維面と第二金属繊維面との隙間よりも大きな粒径を有するものである。
また、第6の発明に係る放射線遮蔽シートは、第1乃至第5のいずれかの発明に係る放射線遮蔽シートにおける金属粒子含有層が、その多数の金属粒子を金属繊維層に近いほど密に含有するものである。
また、第7の発明に係る放射線遮蔽シートは、第1乃至第6のいずれかの発明に係る放射線遮蔽シートにおいて、金属粒子含有層に接して配置されて金属繊維層の反対側に位置する弾性層を備えるものである。
上記放射線遮蔽シートによると、金属粒子含有層の金属粒子が金属繊維層に脱落しにくいので、長年の使用によっても、多数の金属粒子が金属粒子含有層に維持されたままであるから、放射線の遮蔽性が低下しにくくなる。
本発明の実施の形態に係る放射線遮蔽シートの概略斜視図である。 同放射線遮蔽シートの分解斜視図である。 本発明の実施例1に係る放射線遮蔽シートの金属粒子および金属繊維の関係を模式的に示す拡大平面図である。 本発明の実施例2に係る放射線遮蔽シートの金属粒子および金属繊維の関係を模式的に示す拡大平面図である。 本発明の実施例3に係る放射線遮蔽シートの概略斜視図とその金属粒子および金属繊維の関係を模式的に示す拡大平面図とを組み合わせた図である。 本発明の実施例4に係る放射線遮蔽シートの拡大側面図である。 本発明の実施例5に係る放射線遮蔽シートの拡大側面図である。 本発明の実施例6に係る放射線遮蔽シートの拡大側面図である。 本発明の実施例7に係る放射線遮蔽シートの拡大側面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る放射線遮蔽シートについて図面に基づき説明する。
この放射線遮蔽シートは、図1および図2に示すように、弾性材料29に多数の金属粒子22を分散させた金属粒子含有層2と、金属繊維33で構成される金属繊維層3とを備える。また、上記放射線遮蔽シート1は、金属粒子含有層2に接して配置されて金属繊維層3の反対側に位置する弾性層9を、必須の構成ではないが備える。ここで、弾性材料29とは、樹脂またはゴムなどの弾性を有する材料である。また、上記弾性層9は、弾性を有する材料からなる層(例えば、樹脂層またはゴム層など)である。
上記金属繊維層3は、その構成される金属繊維33により、放射線Iを吸収するとともに、単体では自立性がない金属粒子含有層2に自立性を担保させるものである。上記金属粒子含有層2は、その弾性材料29により、単体では可撓性がない金属繊維層3に可撓性を担保させ、上記多数の金属粒子22により、金属繊維層3で吸収し切れなかった放射線Iを吸収するものである。このため、上記放射線遮蔽シート1は、図1に示すように、放射線Iの発生源Rに金属繊維層3を向けて使用される。なお、上記弾性層9は、金属粒子含有層2を密閉して保護するものである。
上記金属粒子含有層2の厚さ、および当該金属粒子含有層2に含有させる金属粒子22の量は、当該金属繊維層3で遮蔽する放射線Iの種類および遮蔽する程度により決定される。例えば、放射線Iの種類(X線または電子線など)が定まると、その放射線Iを遮蔽する程度に必要な仮想の金属板(上記金属粒子22と同じ金属で形成される板)の板厚を、公知の式などで算出する。この仮想の金属板の板厚に基づいて、所定の換算式により、上記金属粒子含有層2の単位面積当たりの必要な重量が算出される。この金属粒子含有層2の単位面積当たりの必要な重量に基づいて、当該金属粒子含有層2の厚さ、および当該金属粒子含有層2に含有させる金属粒子22の量が決定される。
以下、本発明の要旨である金属粒子22と金属繊維33との関係について説明する。
上記金属繊維層3は、図2に詳しく示すように、金属繊維33で構成されるので、隣り合う金属繊維33により形成される多数の隙間4を有する。当該隙間4は、金属粒子含有層2の金属粒子22が金属繊維層3に脱落する原因とならないようにされる。言い換えれば、上記金属粒子22は、上記隙間4から抜けない粒径を有する。ここで、上記隙間4の形状は様々な態様があるので、金属粒子22の粒径と隙間4との具体的な関係は、「金属粒子22は、隙間4から抜けない粒径を有する」以外に表現し難いが、いくつかの例示をすることは可能である。例えば、上記隙間4が矩形であれば、上記金属粒子22の粒径は当該隙間4の短辺よりも大きく、上記隙間4が円形であれば、上記金属粒子22の粒径は当該隙間4の内径よりも大きく、上記隙間4が楕円形であれば、上記金属粒子22の粒径は当該隙間4の短径よりも大きい。
次に、上記放射線遮蔽シート1を構成する材料について説明する。
上記金属粒子含有層2の弾性材料29および弾性層9の材料は、例えば、塩化ビニル、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、PETなどの合成樹脂、アクリル、ウレタン、ブチル、シリコン、ニトリルなどの合成ゴムもしくは天然ゴムなどの単体、またはこれらのうち2種以上の混合体である。上記金属粒子含有層2の弾性材料29と上記弾性層9の材料とは、同一でなくてもよい。
上記金属粒子22は、例えば、鉛、タングステン、金、白金、タンタル、錫、モリブデン、亜鉛、銅、ニッケル、コバルト、鉄、クロム、チタンもしくはアルミニウムなどの金属の単体、またはこれらのうち2種以上の混合体である。
上記金属繊維33は、金属の繊維であれば材料は問わないが、長年の使用に耐え得るためにも、ステンレスなど耐食性を有する金属が好ましい。
以下、上記放射線遮蔽シート1の機能について説明する。
この放射線遮蔽シート1は、図1に示すように、金属繊維層3を放射線Iの発生源Rに向けて配置される。発生源Rからの放射線Iは、図2に示すように、大部分が金属繊維層3の金属繊維33に吸収されるとともに、残りが金属粒子含有層2の金属粒子22に吸収されるので、放射線遮蔽シート1により遮蔽されることになる。
金属粒子含有層2が含有する多数の金属粒子22は、金属繊維33の隙間4から抜けないので、金属繊維層3に脱落しにくくなる。すなわち、長年の使用によっても、多数の金属粒子22は、金属粒子含有層2に維持されたままとなる。
以下、上記放射線遮蔽シート1の製造方法について説明する。
金属繊維33を織り込むなどして金属繊維層3を作製し、または、市販品の金属繊維層3(例えば、日本精線株式会社製のステンレス鋼繊維など)を入手する。一方で、樹脂液など弾性材料29の溶液に多数の金属粒子22を分散させておく。その後、この溶液を金属繊維層3の一方の面に塗布する。金属繊維層3に塗布された溶液は、所定時間置かれることで固まって金属粒子含有層2となる。すなわち、金属繊維層3および金属粒子含有層2を備える放射線遮蔽シート1が製造される。ここで、溶液が固まるまでの間、溶液に分散させた多数の金属粒子22は、特に移動しやすい状態ではあるものの、金属繊維33の隙間4から抜けないので、金属繊維層3に脱落しにくくなる。なお、必要に応じて、金属粒子含有層2における金属繊維層3の反対側に位置する面に、弾性を有する材料の別途の溶液(金属粒子22を含有しない)を塗布した後に所定時間置いて、弾性層9を形成してもよい。
このように、上記放射線遮蔽シート1によると、金属粒子含有層2の金属粒子22が金属繊維層3に脱落しにくいので、長年の使用によっても、多数の金属粒子22が金属粒子含有層2に維持されたままであるから、放射線Iの遮蔽性が低下しにくくなる。
以下、上記実施の形態をより具体的に示した実施例1〜7に係る放射線遮蔽シート1について図面に基づき説明する。なお、以下において、上記実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施例1に係る放射線遮蔽シート1の金属繊維層3は、図3に示すように、平面視で、金属繊維33の隙間4が矩形となるように織り込まれたものである。すなわち、上記金属繊維層3は、金属繊維33が経方向および緯方向で交差するものとなる。
一方で、本実施例1に係る放射線遮蔽シート1の金属粒子22は、図3に示すように、金属繊維33の隙間4における経方向および緯方向のいずれの幅よりも大きな粒径を有する。このため、金属粒子22は金属繊維層3に脱落しにくくなる。
このように、本実施例1に係る放射線遮蔽シート1によると、金属粒子含有層2の金属粒子22が金属繊維層3に脱落しにくいので、長年の使用によっても、多数の金属粒子22が金属粒子含有層2に維持されたままであるから、放射線Iの遮蔽性が低下しにくくなる。
本実施例2に係る放射線遮蔽シート1の金属繊維層3は、上記実施例1に係る金属繊維層3と同様に、図4に示すように、平面視で、金属繊維33の隙間4が矩形となるように織り込まれたものである。すなわち、上記金属繊維層3は、金属繊維33が経方向および緯方向で交差するものとなる。
一方で、本実施例2に係る放射線遮蔽シート1の金属粒子22は、図4に示すように、中心部20および外周部21からなるコアシェル構造である。この外周部21は、上記中心部20よりも比重の小さい金属で構成される。このため、金属繊維33の隙間4が大きくなっても、それほど重量を増やさずに、金属粒子22の粒径を金属繊維33の隙間4における経方向および緯方向のいずれの幅よりも大きくすることが可能である。したがって、本実施例2では、上記実施例1に比べて、金属粒子22の比重が小さくなるので、金属粒子22が弾性材料29の中で移動しにくく、結果として金属粒子22は金属繊維層3に一層脱落しにくくなる。
このように、本実施例2に係る放射線遮蔽シート1によると、金属粒子含有層2の金属粒子22が金属繊維層3に一層脱落しにくいので、長年の使用によっても、多数の金属粒子22が金属粒子含有層2に十分に維持されたままであるから、放射線Iの遮蔽性が一層低下しにくくなる。
本実施例3に係る放射線遮蔽シート1およびその金属繊維層3は、図5に示すように、矩形状であって、長手方向および短手方向を有する。上記放射線遮蔽シート1は、矩形状で可撓性を有するシートに共通する特徴として、長手方向に曲がりやすく、長手方向に曲げて使用されやすい。
上記金属繊維層3は、図5に示すように、金属繊維33の隙間4が矩形となるように織り込まれたものである。すなわち、上記金属繊維層3は、金属繊維33が経方向および緯方向で交差するものとなる。ここで、経方向(または緯方向)を上記長手方向になるようにし、緯方向(または経方向)を上記短手方向になるようにする。さらに、長手方向で隣り合う金属繊維33の隙間4が、短手方向で隣り合う金属繊維33の隙間4よりも大きくなるようにする。長手方向で隣り合う金属繊維33の隙間4が大きいことにより、上記放射線遮蔽シート1は長手方向にさらに曲がりやすくなる。
一方で、本実施例3に係る放射線遮蔽シート1の金属粒子22は、図5に示すように、金属繊維33の隙間4における少なくとも短手方向の幅よりも大きな粒径を有する。このため、金属粒子22は金属繊維層3に脱落しにくくなる。
このように、本実施例3に係る放射線遮蔽シート1によると、金属粒子含有層2の金属粒子22が金属繊維層3に脱落しにくいので、長年の使用によっても、多数の金属粒子22が金属粒子含有層2に維持されたままであるから、放射線Iの遮蔽性が低下しにくくなる。また、上記放射線遮蔽シート1は長手方向にさらに曲がりやすくなるので、さらに様々な態様で使用することができる。
本実施例4に係る放射線遮蔽シート1の金属粒子含有層2は、図6に示すように、含有する多数の金属粒子22が、重金属で構成される重金属粒子25と、重金属粒子25よりも比重の小さい金属で構成される軽金属粒子26とからなる。少なくとも軽金属粒子26は、金属繊維33の隙間4よりも大きな粒径を有する。このため、金属粒子含有層2に維持される軽金属粒子26が妨げとなって、重金属粒子25が上記隙間4よりも小さな粒径であっても金属繊維層3に脱落しにくくなる。
このように、本実施例4に係る放射線遮蔽シート1によると、金属粒子含有層2の金属粒子22(重金属粒子25および軽金属粒子26)が金属繊維層3に脱落しにくいので、長年の使用によっても、多数の金属粒子22が金属粒子含有層2に維持されたままであるから、放射線Iの遮蔽性が低下しにくくなる。また、多数の金属粒子22の一部が軽金属粒子26であるとともに、上記重金属粒子25として粒径の小さなものが採用され得るので、放射線遮蔽シート1の重量が軽減されることにより、さらに様々な態様で使用することができる。
本実施例5に係る放射線遮蔽シート1の金属繊維層3は、図7に示すように、金属繊維面41〜45を層厚方向に複数(図7では一例として5つ)有する。各金属繊維面41〜45は並列に配置された直線状の金属繊維33から構成され、層厚方向に隣り合う金属繊維面では金属繊維33の向きが直交する。ここで、図7に示すように、最も金属粒子含有層2側の金属繊維面41を第一金属繊維面41、次いで金属粒子含有層2側の金属繊維面42を第二金属繊維面42とすれば、金属粒子含有層2の金属粒子22は、上記第一金属繊維面41と第二金属繊維面42との隙間4よりも大きな粒径を有する。このため、金属粒子22は第二金属繊維面42よりも奥に脱落しにくくなる。
このため、金属繊維層3では、各金属繊維面41〜45での直線状の隣り合う金属繊維33の隙間4を大きくすることが可能であり、層厚方向に隣り合う金属繊維面の隙間(第一金属繊維面41と第二金属繊維面42との隙間4を除く)も大きくすることが可能であるから、上記放射線遮蔽シート1はさらに曲がりやすくなる。
このように、本実施例5に係る放射線遮蔽シート1によると、金属粒子含有層2の金属粒子22が金属繊維層3に脱落しにくいので、長年の使用によっても、多数の金属粒子22が金属粒子含有層2に維持されたままであるから、放射線Iの遮蔽性が低下しにくくなる。また、上記放射線遮蔽シート1はさらに曲がりやすくなるので、さらに様々な態様で使用することができる。
本実施例6に係る放射線遮蔽シート1の金属繊維層3は、図8に示すように、第一金属繊維面41での直線状の隣り合う金属繊維33の隙間4を、金属粒子22の粒径よりも小さくしたものである。言い換えれば、上記金属粒子22は、第一金属繊維面41での直線状の隣り合う金属繊維33の隙間4よりも大きな粒径を有する。
このため、金属繊維層3では、各金属繊維面42〜45(第一金属繊維面41を除く)での直線状の隣り合う金属繊維33の隙間を大きくすることが可能であり、層厚方向に隣り合う金属繊維面41〜45の隙間も大きくすることが可能であるから、上記放射線遮蔽シート1はさらに曲がりやすくなる。
このように、本実施例6に係る放射線遮蔽シート1によると、金属粒子含有層2の金属粒子22が金属繊維層3に脱落しにくいので、長年の使用によっても、多数の金属粒子22が金属粒子含有層2に維持されたままであるから、放射線Iの遮蔽性が低下しにくくなる。また、上記放射線遮蔽シート1はさらに曲がりやすくなるので、さらに様々な態様で使用することができる。
本実施例7に係る放射線遮蔽シート1の金属粒子含有層2は、図9示すように、その多数の金属粒子22を金属繊維層3に近いほど密に含有する。一般に、金属粒子含有層の弾性材料は、金属繊維層に近い部分ほど、金属繊維層で吸収されなかった放射線により劣化しやすい。しかしながら、本実施例7に係る金属粒子含有層2は、金属繊維層3に近いほど密に金属粒子22を含有するので、金属繊維層3で吸収されなかった放射線Iが金属粒子含有層2の金属繊維層3側で十分に吸収され、その結果、弾性材料29が劣化しにくくなる。
本実施例7に係る放射線遮蔽シート1の製造方法では、上記実施の形態に係る放射線遮蔽シート1の製造方法において、金属繊維層3に塗布された溶液を所定時間置く際に、金属繊維層3側を下(塗布された溶液側を上)にしておく。こうすることで、溶液に分散させた多数の金属粒子22が自重により金属繊維層3に近いほど密(金属繊維層3から遠いほど粗)になる。ここで、上記所定時間は、金属粒子含有層2において金属粒子22を層厚方向でどの程度に粗密にするかによって決定される。
このように、本実施例7に係る放射線遮蔽シート1によると、上記実施例1に係る放射線遮蔽シート1の効果に加えて、長年の使用によっても、弾性材料29が劣化しにくくなるので、放射線Iの遮蔽性が一層低下しにくくなる。
ところで、上記実施の形態および実施例1〜7では、弾性層9(弾性層9を備えない場合は金属粒子含有層2)の表面について詳しく説明しなかったが、この表面を蛇腹形状にしてもよい。この表面が蛇腹形状であることにより、上記放射線遮蔽シート1はさらに曲がりやすくなるので、さらに様々な態様で使用することができる。
また、上記実施の形態および実施例1〜7では、金属繊維層3を構成する金属繊維33について説明したが、放射線Iを遮蔽する繊維であれば、金属以外の繊維であってもよい。
さらに、上記実施の形態および実施例1〜7では、金属粒子含有層2が含有する金属粒子22について説明したが、放射線Iを遮蔽するものであれば、金属以外の物であってもよい。
加えて、上記実施の形態および実施例1〜7では、金属粒子22が隙間4(の短辺、内径、短径または幅)よりも大きいとして説明したが、好ましくは、金属粒子22が隙間4(の短辺、内径、短径または幅)よりも数倍以上大きい。このように数倍以上(例えば2倍以上)とすることで、金属粒子含有層2の金属粒子22が金属繊維層3に一層脱落しにくいので、長年の使用によっても、多数の金属粒子22が金属粒子含有層2に十分に維持されたままであるから、放射線Iの遮蔽性が一層低下しにくくなる。
また、上記実施の形態および実施例1〜7では、弾性層9は必須の構成でないとして説明したが、弾性層9を備えることにより、さらなる効果を奏することになる。すなわち、弾性層9を備える放射線遮蔽シート1は、金属粒子含有層2が弾性層9に密閉されて保護されることから、長年の使用によっても、金属粒子含有層2が劣化しにくくなるので、放射線Iの遮蔽性が一層低下しにくくなる。
さらに、上記実施例1〜7で説明した構成のうち、上記実施の形態で説明した構成以外については、任意の構成であり、適宜削除および変更することが可能である。
I 放射線
R 放射線の発生源
1 放射線遮蔽シート
2 金属粒子含有層
3 金属繊維層
4 隙間
9 弾性層
20 中心部
21 外周部
22 金属粒子
25 重金属粒子
26 軽金属粒子
29 弾性材料
33 金属繊維
41 第一金属繊維面
42 第二金属繊維面

Claims (7)

  1. 弾性材料に多数の金属粒子を分散させた金属粒子含有層と、金属繊維で構成される金属繊維層とを備える放射線遮蔽シートであって、
    金属粒子含有層の金属粒子が、金属繊維層の金属繊維で形成される隙間から抜けない粒径を有することを特徴とする放射線遮蔽シート。
  2. 金属粒子含有層の金属粒子が、中心部および外周部からなるコアシェル構造であり、
    上記外周部が、上記中心部よりも比重の小さい金属で構成されることを特徴とする請求項1に記載の放射線遮蔽シート。
  3. 金属繊維層が、長手方向および短手方向を有するとともに、金属繊維を長手方向および短手方向で織り込んだものであり、
    長手方向で隣り合う金属繊維の隙間が、短手方向で隣り合う金属繊維の隙間よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の放射線遮蔽シート。
  4. 金属粒子含有層の多数の金属粒子が、重金属で構成される重金属粒子と、重金属粒子よりも比重の小さい金属で構成される軽金属粒子とからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の放射線遮蔽シート。
  5. 金属繊維層が、最も金属粒子含有層側の第一金属繊維面と、この第一金属繊維面に次いで金属粒子含有層側の第二金属繊維面とを有し、
    金属粒子含有層の金属粒子が、上記第一金属繊維面と第二金属繊維面との隙間よりも大きな粒径を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の放射線遮蔽シート。
  6. 金属粒子含有層が、その多数の金属粒子を金属繊維層に近いほど密に含有するものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の放射線遮蔽シート。
  7. 金属粒子含有層に接して配置されて金属繊維層の反対側に位置する弾性層を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の放射線遮蔽シート。
JP2016239959A 2016-12-12 2016-12-12 放射線遮蔽シート Active JP6698005B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016239959A JP6698005B2 (ja) 2016-12-12 2016-12-12 放射線遮蔽シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016239959A JP6698005B2 (ja) 2016-12-12 2016-12-12 放射線遮蔽シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018096765A true JP2018096765A (ja) 2018-06-21
JP6698005B2 JP6698005B2 (ja) 2020-05-27

Family

ID=62633443

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016239959A Active JP6698005B2 (ja) 2016-12-12 2016-12-12 放射線遮蔽シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6698005B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110517802A (zh) * 2019-08-29 2019-11-29 深圳市欣横纵技术股份有限公司 基于射线与物质相互作用的辐射防护材料及其制备方法
CN115410736A (zh) * 2022-10-11 2022-11-29 四川大学 一种基于核壳结构纳米粒子的射线屏蔽材料及其制备方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004084234A1 (ja) * 2003-03-18 2004-09-30 Nippon Tungsten Co., Ltd. 遮蔽材
JP2008082766A (ja) * 2006-09-26 2008-04-10 Toshiba Corp X線遮蔽材およびx線検査装置
JP2013044737A (ja) * 2011-08-19 2013-03-04 Self:Kk 放射線遮蔽具
JP2013253817A (ja) * 2012-06-06 2013-12-19 Kuraray Co Ltd 放射線遮蔽繊維および布帛

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004084234A1 (ja) * 2003-03-18 2004-09-30 Nippon Tungsten Co., Ltd. 遮蔽材
JP2008082766A (ja) * 2006-09-26 2008-04-10 Toshiba Corp X線遮蔽材およびx線検査装置
JP2013044737A (ja) * 2011-08-19 2013-03-04 Self:Kk 放射線遮蔽具
JP2013253817A (ja) * 2012-06-06 2013-12-19 Kuraray Co Ltd 放射線遮蔽繊維および布帛

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110517802A (zh) * 2019-08-29 2019-11-29 深圳市欣横纵技术股份有限公司 基于射线与物质相互作用的辐射防护材料及其制备方法
CN115410736A (zh) * 2022-10-11 2022-11-29 四川大学 一种基于核壳结构纳米粒子的射线屏蔽材料及其制备方法
CN115410736B (zh) * 2022-10-11 2024-05-28 四川大学 一种基于核壳结构纳米粒子的射线屏蔽材料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6698005B2 (ja) 2020-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7518137B2 (en) Shield material
US8993989B1 (en) Apparatuses and methods employing multiple layers for attenuating ionizing radiation
JP6698005B2 (ja) 放射線遮蔽シート
JP5580971B2 (ja) 電磁干渉シールドを有する撮像システムおよび撮像システムにおいて電磁干渉を遮蔽する方法
Maghrabi et al. Evaluation of X-ray radiation shielding performance of barium sulphate-coated fabrics
JP5461177B2 (ja) 積層化された鉛不使用x線防護材料
US20070064878A1 (en) Antiscatter grid having a cell-like structure of radiation channels, and method for producing such an antiscatter grid
US20070075277A1 (en) Lightweight radiation absorbing shield
Kim Analysis of shielding performance of radiation-shielding materials according to particle size and clustering effects
EP2048671A3 (en) Transport/storage cask for radioactive material
JP2011517336A5 (ja)
WO2014088728A3 (en) Nuclear radiation shields, shielding systems and associated methods
WO2007054769A3 (en) Method and apparatus for radiation imaging
ES2372933T3 (es) Material de sustitución del plomo para fines de protección contra radiaciones.
Do The health effects of low-dose radiation exposure.
Kim Development of a lightweight tungsten shielding fiber that can be used for improving the performance of medical radiation shields
Moonkum et al. Evaluation of silicone rubber shielding material composites enriched with BaSO4 and Bi2O3 particles for radiation shielding properties
JP2015155806A (ja) 放射線遮蔽板
JP2017207370A (ja) 放射線遮蔽体
Suzuki et al. A four-pixel matched collimator for high-sensitivity SPECT imaging
JP2011007510A (ja) 放射線遮蔽材及び、当該放射線遮蔽材を用いた放射線遮蔽材収容体、放射線遮蔽材成形物
Vedantham et al. Large-angle x-ray scatter in Talbot–Lau interferometry for breast imaging
JP2016211968A (ja) 放射線遮蔽体
US10497483B1 (en) Radiation shield
Zhou et al. A new solution for radiation transmission in anti-scatter grids

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200311

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200331

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200427

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6698005

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250